JP2014145140A - 抗菌性不織布の製造方法およびこれにより得られる抗菌性不織布 - Google Patents

抗菌性不織布の製造方法およびこれにより得られる抗菌性不織布 Download PDF

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【課題】触媒の抗菌活性を維持しつつ、不織布の長期的劣化を抑制し得る抗菌性不織布の製造方法を提供すること。
【解決手段】不活性物質により表面被覆された触媒粒子および高分子材料を含む紡糸液から電界紡糸法によりナノファイバーを製造し、前記ナノファイバーをシート状に成形する抗菌性不織布の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、抗菌性不織布の製造方法およびこれにより得られる抗菌性不織布に関する。
不織布は、光触媒を付与することにより例えば抗菌性フィルターとして用いることが可能である。
抗菌性不織布に用いられる繊維としては非常に細い繊維のものが、フィルター性能等の点で優れており、そのような繊維は電界紡糸法により作製される(特許文献1)。例えば紡糸液に抗菌性を有するナノ銀粒子(活性微粒子)を混合させて、電界紡糸する方法(特許文献2)が提案されている。しかしながら、活性微粒子が凝集するために、繊維および不織布内での微粒子の分布および粒径が不均一となるという問題を有している。
また、光触媒の活性を上げるために、活性の高い触媒を選択する、不織布内に光触媒を多く含有させるために触媒の粒子径を小さくする、光触媒を不織布に効率よく担持させるなど種々の検討がされている。
多孔質体へ光触媒を担持する方法としては、例えば酸化チタンを不織布に付着させる方法(特許文献3)、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜に付与されたシリカバインダーを介して酸化チタン粒子を担持する方法(特許文献4)などが検討されている。しかしながら、粒子が不織布等から脱落するおそれがある、酸化チタンの高い触媒活性により多孔質体が劣化するという問題を有している。
一方、凝集性の高い酸化チタンの分散安定化のため、また強力な酸化作用により有機材料が劣化するのを抑制することを目的として、酸化チタンなどの光触媒を表面被覆する方法が種々検討されている。例えば酸化チタン含有分散液において、酸化チタンをアルミナおよびシリカで表面処理した後に、シランカップリング剤で表面処理する方法(特許文献5)、強酸性の酸化チタンゾルをリン酸亜鉛で部分的に被覆する方法(特許文献6)、酸化チタン微粒子の表面に、光触媒として不活性な化合物を特定条件下で複合化させる方法(特許文献7)、酸化チタンの表面を被覆成分で部分的に被覆することにより、機能性成分と酸化チタンとの直接接触を抑制する方法(特許文献8)、酸化チタンの一部を多孔質支持体に埋没させる方法(特許文献9)、光触媒を含むコア部と多孔質シェル層との間に中空層を介在させる方法(特許文献10)等が提案されている。
特開2008−246381号公報 特開2008−95266号公報 特開平10−328515号公報 特開2001−226516号公報 特開2011−225867号公報 特開2012−166193号公報 特開2008−253991号公報 特開2006−81971号公報 特開2008−207072号公報 特開2008−284411号公報
本発明は、上記した如き状況に鑑みなされたもので、触媒の抗菌活性を維持しつつ、不織布の長期的劣化を抑制し、且つ不織布内への触媒粒子の分散均一性を向上し得る抗菌性不織布の製造方法を提供することを目的とする。
発明者らは鋭意研究した結果、不活性物質により表面被覆された触媒粒子および高分子材料を含む溶液から電界紡糸法により製造されたナノファイバーを用いることによって、触媒の抗菌活性を維持しつつ、不織布の長期的劣化を抑制し得る抗菌性不織布を製造できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、例えば以下の[1]〜[6]に関する。
[1]
不活性物質により表面被覆された触媒粒子および高分子材料を含む紡糸液から電界紡糸法によりナノファイバーを製造し、前記ナノファイバーをシート状に成形する抗菌性不織布の製造方法。
[2]
前記不活性物質により表面被覆された触媒粒子の平均粒子径が30〜1000nmである上記[1]に記載の製造方法。
[3]
前記触媒粒子が酸化チタンである上記[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]
前記高分子材料がフッ素系樹脂である上記[1]〜[3]の何れかに記載の製造方法。
[5]
前記フッ素系樹脂がポリフッ化ビニリデンである上記[4]に記載の製造方法。
[6]
上記[1]〜[5]の何れかに記載された製造方法により得られる抗菌性不織布。
本発明の抗菌性不織布の製造方法は、触媒粒子として不活性物質により表面被覆された触媒粒子(以下、「表面被覆触媒粒子」と略記する場合がある。)を用いることにより、電界紡糸溶液中での前記粒子の分散性が高められ、溶液中および電界紡糸工程中の前記粒子の凝集を防ぎ、不織布内の前記粒子の分散均一性を向上させるという効果を奏する。
また、本発明の方法は、前記表面被覆触媒粒子を用いることにより、触媒粒子とナノファイバーとの直接接触を防ぎ、ナノファイバーの劣化を長期的に抑制することができる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
[抗菌性不織布の製造方法]
本発明の抗菌性不織布の製造方法は、不活性物質により表面被覆された触媒粒子および高分子材料を含む溶液を電界紡糸することを特徴としている。
(1.不活性物質により表面被覆された触媒粒子)
前記不活性物質により表面被覆された触媒粒子(表面被覆触媒粒子)の平均粒子径は、好ましくは30〜1000nm、より好ましくは50〜500nmである。平均粒子径が30nm以上であれば、表面被覆触媒粒子を不織布繊維表面に露出させることができ、またナノファイバーが密に堆積することを防ぐこともできる。平均粒子径が1000nm以下であれば、表面被覆触媒粒子がナノファイバーに絡めとられることで不織布からの粒子の脱落を防ぐことができ、またろ過抵抗を抑制することができる。前記表面被覆触媒粒子は、このような特定の粒子径を有するため、触媒活性能を効率よく発揮することができる。
ここで、前記平均粒子径は、以下の測定方法または同等の方法によって得られる平均一次粒子径を指す。
[平均粒子径の測定方法]
前記表面被覆触媒粒子の平均粒子径は、動的光散乱法の測定結果に基づいて算出される。
前記平均粒子径は、例えば動的光散乱式 粒子径・粒度分布測定装置Nanotrac Wave−EX150(日機装株式会社製)を用いて測定される。
前記不活性物質により表面被覆された触媒粒子を構成する触媒としては、例えば光触媒などの抗菌性を有する触媒が挙げられる。
前記光触媒としては、例えばチタン、白金、パラジウム、ストロンチウム、タングステン、ニオブ、タンタル、カドミウム、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、金、銅および銀から選ばれる光触媒金属、前記金属の複合物および酸化物が挙げられ、中でも活性の高い二酸化チタンが好ましく、特にアナターゼ型結晶系二酸化チタンがより好ましい。これらは1種単独でも2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
前記不活性物質により表面被覆された触媒粒子の不活性物質としては、触媒として不活性な化合物であれば特に限定されないが、例えばリン酸塩、縮合リン酸塩、ホウ酸塩、硫酸塩、縮合硫酸塩及びカルボン酸塩、チタン化合物(ルチル型結晶系化合物、ブルッカイト型結晶系化合物)、ケイ素化合物、アルミニウム化合物、リン化合物、硫黄化合物、窒素化合物などが挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
前記縮合リン酸塩としては、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩、メタリン酸塩、ウルトラリン酸塩が挙げられる。
前記塩に含まれるカチオンとしては、アルカリ金属(例えばNa、Kなど)、アルカリ土類金属(例えばMg、Caなど)、遷移金属(例えばFe、Znなど)、アルミニウムなどが挙げられる。
前記不活性物質により触媒粒子を表面被覆する様態としては、例えば前記触媒粒子をリン酸亜鉛で部分的に被覆する様態(例えば特開2012−166193号公報)、中空層を介して前記不活性物質で前記触媒粒子を被覆する様態(特開2008−284411号公報)などが挙げられる。
目的に応じて被覆様態の異なる触媒粒子を使い分けることができ、例えば本発明の方法で得られる抗菌性不織布の劣化をより長期的に抑制させたい場合には、触媒粒子を不活性物質で部分的に表面被覆する方法を用いることが好ましく、また触媒粒子の触媒活性をより維持させたい場合には、中空層を介して不活性物質で触媒粒子を被覆する方法を用いることが好ましい。
前記不活性物質は、(表面被覆されていない)触媒粒子100重量部に対して、通常0.1〜100重量部、好ましくは1〜50重量部の範囲で存在する。この範囲内であれば、不織布の劣化が生じにくく、また触媒活性能が効率よく発揮される。
前記不活性物質で表面被覆された触媒粒子の具体例としては、二酸化チタンと縮合リン酸塩の複合粒子(例えばリン酸カルシウムで被覆された二酸化チタン、リン酸亜鉛で被覆された二酸化チタン)、二酸化チタンとアルミナとの複合粒子、二酸化チタンとシリカとの複合粒子、アナターゼ型結晶系二酸化チタンとルチル型結晶系二酸化チタンとの複合粒子などが挙げられる。
前記不活性物質により触媒粒子を表面被覆する方法としては、従来公知の方法を用いることができる。触媒粒子表面の少なくとも一部を不活性物質により表面被覆する方法としては、例えば、触媒粒子または触媒粒子の前駆体と不活性物質とを溶液中で反応させて付着させ、必要に応じてさらに硬化、乾燥、還元等の処理をすることにより被覆する方法などが挙げられる。また、中空層を介して不活性物質で触媒粒子を被覆する方法としては、例えば触媒粒子表面に、加熱により除去可能な炭素含有層と、少なくとも一部が加熱により除去可能ではない不活性物質層とを順に溶液中で被覆処理した後に、加熱により炭素含有層のみを除去する方法などが挙げられる。
(2.高分子材料)
前記高分子材料としては、電界紡糸法(静電紡糸)法により繊維化し得るものであれば特に限定されないが、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリパーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリクロロトリフルオロエチレン、フルオロエチレン/ビニルエーテル交互共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロジオキソール共重合体などのフッ素系樹脂、例えばポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン−アクリレート共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、アラミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、セルロース、酢酸セルロース、酢酸セルロースブチレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ乳酸、ポリエチレンオキサイド、ポリグリコール酸、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンイミド、ポリオキシメチレン、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン6、ナイロン66、ポリペプチド、フィブロイン、キチン、キトサン、コラーゲンなどの高分子化合物が挙げられ、中でも、得られる不織布の耐久性の観点からフッ素系樹脂が好ましく、特に、細く均一な繊維の製造容易性の観点から、ポリフッ化ビニリデンがより好ましい。
(3.電界紡糸(静電紡糸)法)
本発明において、電界紡糸(静電紡糸)は、前記不活性物質により表面被覆された触媒粒子(以下、「表面被覆触媒粒子」と略記する場合がある。)、前記高分子材料および溶媒を含む紡糸液を用いて行われる。
<紡糸液>
前記表面被覆触媒粒子は、その種類などにも依存するが、紡糸液中に例えば0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%含まれる。表面被覆触媒粒子が0.01重量%以上であると、触媒活性が十分であるとともに、ナノファイバーの密な充填を防ぐことができる。表面被覆触媒粒子が5重量%以下であると、前記触媒粒子がナノファイバー繊維に絡めとられ、またろ過抵抗を低減させることができる。
前記高分子材料は、その種類などにも依存するが、紡糸液中に例えば5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%含まれる。
前記溶媒としては、前記高分子材料を溶解し、且つ前記表面被覆触媒粒子を効率よく分散させ得るものであれば特に限定されず、例えば、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、メチルピロリドン、キシレン、アセトン、クロロホルム、エチルベンゼン、シクロヘキサン、ベンゼン、スルホラン、メタノール、エタノール、フェノール、ピリジン、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、トリクロロエタン、ヘキサフルオロイソプロパノール、ジエチルエーテルなどが挙げられる。これらの溶媒は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせた混合溶媒として用いてもよい。
前記溶媒は、紡糸液中に例えば30〜95重量%、好ましくは45〜85重量%含まれる。
前記紡糸液は、さらに界面活性剤、電荷調整剤、機能性粒子、接着剤、粘度調整剤等の添加剤を含んでいてもよい。また、電界紡糸時に電荷に対する紡糸溶液の安定性を高め、以て前記繊維を細径化するために界面活性剤を含んでいてもよい。
前記界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤(すなわち、フッ素原子を有する界面活性剤。例えば、パーフルオロアルキル基を有する酸のアンモニウム塩。)、炭化水素系界面活性剤(主鎖がアルキル基よりなる界面活性剤)、シリコーン系界面活性剤(ケイ素原子を有する界面活性剤)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、市販品であれば、フタージェント(登録商標)100(アニオン系のフッ素系界面活性剤)、フタージェント(登録商標)310(カチオン系のフッ素系界面活性剤)(以上、(株)ネオス)、メガファックF114(アニオン系のフッ素系界面活性剤、DIC(株))、サーフロンS−231(両性のフッ素系界面活性剤、旭硝子(株))などが挙げられる。
前記界面活性剤の使用量は、紡糸液中に例えば0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%含まれる量である。
前記紡糸液は、上述した表面被覆触媒粒子、高分子材料、溶媒および必要に応じて添加剤を従来公知の方法で混合することにより製造できる。
本発明に於いて、添加剤として分散剤を用いてもよいが、本発明は、表面被覆触媒粒子を用いているため、紡糸液中に分散剤を用いることなく分散均一性を向上させることができる。
前記紡糸液の好ましい例としては、以下の紡糸液(1)が挙げられる。
紡糸液(1):ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を5〜30重量%、好ましくは10〜20重量%含み、前記表面被覆触媒粒子0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%含み、界面活性剤を0〜5重量%、好ましくは0〜3重量%含む紡糸液
<電界紡糸>
本発明の抗菌性不織布を構成するナノファイバーは、前記紡糸液から電界紡糸(静電紡糸)法により製造される。
この電界紡糸を行う際の印加電圧は、好ましくは5〜50kV、より好ましくは20〜40kVである。
紡糸ノズルの先端径(外径)は、好ましくは0.1〜2.0mm、より好ましくは0.2〜1.0mm、さらに好ましくは0.20〜0.85mmである。
より具体的には、例えば前記紡糸液(1)を用いる場合であれば、前記印加電圧は、好ましくは10〜50kV、より好ましくは20〜40kVであり、前記の紡糸ノズルの先端径(外径)は、好ましくは0.2〜0.85mmである。
この方法により得られるナノファイバーは、その繊維径が小さく、繊維径のばらつきが小さく、具体的には、平均繊維径が10〜500nmである。
なお、上記平均繊維径は、測定対象となるナノファイバー(群)について、無作為に走査型電子顕微鏡(SEM)観察の領域を選び、この領域をSEM観察(倍率:10000倍)して無作為に10本のナノファイバーを選び、これらのナノファイバーの測定結果に基づいて算出される値である。
前記平均繊維径は、電界紡糸の際に、高分子材料の濃度の低い前記紡糸液を用いる、湿度を下げる、ノズル径を小さくする、印加電圧を大きくする、あるいは電圧密度を大きくすることにより小さくなる傾向にある。
前記ナノファイバーを用いて不織布を形成するには、上記ナノファイバーを製造する工程、および前記ナノファイバーをシート状に集積して不織布を形成する工程を、別途独立に行ってもよく、同時に行ってもよい(すなわち、ナノファイバーを、製造しつつシート状に集積して、不織布を形成してもよい)。
本発明の不織布の目付は、好ましくは100g/m2以下、より好ましくは0.1〜20g/m2である。
前記不織布の厚さは、好ましくは200μm以下であり、その下限値は、例えば0.1μm程度であってもよい。
前記不織布の空隙率は、好ましくは80〜99%、より好ましくは90〜98%である。
前記不織布のろ過抵抗を示す圧力損失は、空気の面風速が5.3cm/secの時の圧力損失が、好ましくは500Pa以下、より好ましくは300Pa以下である。
本発明の製造方法は、表面被覆触媒粒子を用いるため、電界紡糸溶液中で前記粒子の分散性が高められ、それによって溶液中および電界紡糸工程中の前記粒子の凝集を防ぎ、また不織布内の前記粒子の分散均一性を向上させることができる。
また、前記表面被覆触媒粒子を用いることにより、触媒粒子とナノファイバーとが直接接触するのを防ぎ、ナノファイバーの劣化が長期的に抑制される。
さらに、前記表面被覆触媒粒子を特定の粒子径に制御することにより、前記表面被覆粒子が不織布内に完全に埋没することなく、不織布繊維の表面に露出されるため、触媒粒子の触媒活性が効率的に発揮される。
本発明の製造方法は、電界紡糸法を用いて表面被覆触媒粒子とナノファイバーとの複合不織布を製造するため、特定粒子径の表面被覆触媒粒子の存在によりナノファイバーが密に堆積することを防ぐことができる。これにより、高い空隙率を有する抗菌性不織布を製造することができ、これをフィルターに用いる場合には、ろ過抵抗を抑制できる。
[抗菌性不織布]
本発明の抗菌性不織布は、前記ナノファイバーをシート状に集積したものであるが、このようなシートは、単層から構成されるもの、材質や繊維径の異なる2層以上から構成されるものの何れでもよい。
また、本発明の抗菌性不織布は、さらに支持体とで構成されていてもよく、この場合の前記支持体は、通常この分野で用いられる従来公知の支持体を適宜選択して用いればよい。
前記抗菌性不織布と前記支持体とは、従来公知の方法により、接着剤などで接着されていても、あるいは前記不織布と支持体とが溶融接着されていてもよい。
本発明の方法により得られる抗菌性不織布は、フィルター用途に好適である。具体的なフィルターとしては、例えばエアフィルターなどが挙げられる。
本発明の抗菌性不織布は、電界紡糸法により細繊維化し得る高分子材料を用いることにより、フィルター用途で用いた場合には、ろ過抵抗を抑制できる。

Claims (6)

  1. 不活性物質により表面被覆された触媒粒子および高分子材料を含む紡糸液から電界紡糸法によりナノファイバーを製造し、前記ナノファイバーをシート状に成形する抗菌性不織布の製造方法。
  2. 前記不活性物質により表面被覆された触媒粒子の平均粒子径が30〜1000nmである請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記触媒粒子が酸化チタンである請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記高分子材料がフッ素系樹脂である請求項1〜3の何れかに記載の製造方法。
  5. 前記フッ素系樹脂がポリフッ化ビニリデンである請求項4に記載の製造方法。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載された製造方法により得られる抗菌性不織布。
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