JP6951111B2 - ナノファイバー及びそれを用いたフィルタ、並びにそれらの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ナノファイバー及びその製造方法に関し、また該ナノファイバーを用いたフィルタ及びその製造方法に関する。
フィルタの集塵効率(E)はフィルタの厚みを上げることにより向上するが、厚みを上げると圧力損失(ΔP)が増大し、通気性が低下する。フィルタ性能の指数であるQF値は下記式(1)で表されるため、一般に集塵効率と圧力損失の両立は困難である。集塵効率と圧力損失の両立にはフィルタ素材のナノファイバー化が有用であり、その製法として電界紡糸が報告されている(特許文献1)。
QF=−ln(1−E/100)/ΔP (1)
電界紡糸を用いたナノファイバーの製造方法として、例えば、特許文献2には、水不溶性ポリマーのコロイド分散液の電界紡糸が報告されており、コロイド分散液に水溶性ポリマーを添加してもよいことが記載され、更に水不溶性ポリマーとして変性セルロースや非変性セルロースの記載もある。また、特許文献3には、水酸基、カルボニル基及びエーテル基から選ばれる1種以上の官能基を含む高分子を酸性水溶液に溶解させ、電界紡糸により平均繊維径が40nm以下のナノファイバーを製造することが報告されており、該高分子として酢酸セルロースも開示されている。しかしながら、これらの文献には、アニオン変性セルロース繊維と水溶性ポリマーを含む分散液を電界紡糸することは開示されておらず、また、二峰性の繊維径分布を持つナノファイバーを一工程の電界紡糸で製造することについても報告されていない。
特許文献4には、セルロースのTEMPOによる化学変性により得られるセルロースナノファイバーを用いた電界紡糸が報告され、またTEMPO酸化セルロースの分散液に対し、その分散媒に可溶なポリマーを添加してもよいことが開示されている。しかしながら、この文献にも、二峰性の繊維径分布を持つナノファイバーを一工程の電界紡糸で製造することについては報告されていない。
特開2010−247035号公報 特表2008−531860号公報 特開2012−82566号公報 特開2013−42405号公報
本発明者らは、集塵効率と圧力損失との両立によるフィルタ性能指数の向上を目的として電界紡糸を用いたナノファイバーの作成を検討した結果、アニオン変性されたセルロースを含有するセルロース繊維と水溶性ポリマーを含む分散液を電界紡糸することにより、二峰性の繊維径分布を持つナノファイバーを作製できることを発見した。
本発明の実施形態は、かかる知見に基づきなされたものであり、二峰性の繊維径分布を持つナノファイバーを一工程で製造することができる新規な製造方法、及び二峰性の繊維径分布を持つ新規なナノファイバーを提供することを目的とする。
本発明の実施形態によれば、アニオン変性されたセルロースを含有するセルロース繊維と水溶性ポリマーと水を含む分散液を電界紡糸することにより、二峰性の繊維径分布を持つナノファイバーを得る、ナノファイバーの製造方法が提供される。
本発明の実施形態によれば、また、アニオン変性されたセルロースを含有するセルロース繊維と水溶性ポリマーと水を含む分散液を用いてフィルタ基材上に電界紡糸することにより、二峰性の繊維径分布を持つナノファイバーを前記フィルタ基材に積層する、フィルタの製造方法が提供される。
本発明の実施形態によれば、また、アニオン変性されたセルロースを含有するセルロース繊維と水溶性ポリマーとの混合物からなるナノファイバーであって、20〜80nmの範囲内に平均繊維径を持つ小径繊維と100〜350nmの範囲内に平均繊維径を持つ大径繊維が混在したことによる、二峰性の繊維径分布を持つ、ナノファイバーが提供される。
本発明の実施形態によれば、また、フィルタ基材と、前記フィルタ基材上に積層された前記ナノファイバーと、を含むフィルタが提供される。
本実施形態であると、二峰性の繊維径分布を持つナノファイバーを一工程で製造することができる。二峰性の繊維径分布を持つナノファイバーは、例えばフィルタに用いたときに、集塵効率と圧力損失を両立してフィルタ性能指数の向上に寄与することができる。
実施形態に係る電界紡糸装置の構成を示す概念図 実施形態に係る電界紡糸工程の説明図 繊維径及びビーズ径を説明するための電子顕微鏡写真 PVP溶液の粘度と回転数の関係を示すグラフ CNF−PVP分散液の粘度と回転数の関係を示すグラフ 実施例1のナノファイバーの電子顕微鏡写真 実施例2のナノファイバーの電子顕微鏡写真 実施例3のナノファイバーの電子顕微鏡写真 実施例4のナノファイバーの電子顕微鏡写真 実施例5のナノファイバーの電子顕微鏡写真 比較例1のナノファイバーの電子顕微鏡写真 比較例2のナノファイバーの電子顕微鏡写真
本実施形態に係るナノファイバーの製造方法では、アニオン変性されたセルロースを含有するセルロース繊維(A)と水溶性ポリマー(B)と水(C)を含む分散液(D)を電界紡糸する。
セルロース繊維(A)としては、繊維表面のセルロース分子中のグルコースユニットにアニオン基が導入されたアニオン変性セルロース繊維が用いられる。アニオン基としては、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基、及び硫酸基からなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。本明細書において、カルボキシル基は、酸型(−COOH)だけでなく、塩型、即ちカルボン酸塩基(−COOX、ここでXはカルボン酸と塩を形成する陽イオン)も含む概念である。リン酸基、スルホン酸基及び硫酸基についても、同様に、酸型だけでなく、塩型も含む概念である。
一実施形態において、アニオン基としてはカルボキシル基が好ましい。カルボキシル基を含有するセルロース繊維としては、例えば、セルロースを構成するグルコースユニットの水酸基を酸化してなる酸化セルロースや、セルロースを構成するグルコースユニットの水酸基をカルボキシメチル化してなるカルボキシメチル化セルロースが挙げられる。
好ましい実施形態に係る酸化セルロースとしては、グルコースユニットの6位の水酸基を選択的にカルボキシル基に変換したものを用いてもよい。酸化セルロースは、木材パルプなどの天然セルロースをN−オキシル化合物の存在下、共酸化剤を用いて酸化させたものである。N−オキシル化合物としては、一般に酸化触媒として用いられるニトロキシラジカルを有する化合物が用いられ、例えばピペリジンニトロキシオキシラジカルであり、特に2,2,6,6−テトラメチルピペリジノオキシラジカル(TEMPO)または4−アセトアミド−TEMPOが好ましい。TEMPOで酸化されたセルロース繊維は、一般にTEMPO酸化セルロースと称されており、本実施形態でもアニオン変性セルロース繊維として使用することができる。
セルロース繊維(A)としては、セルロースナノファイバーを用いることができ、即ち、アニオン変性セルロースナノファイバーが用いられる。アニオン変性セルロースナノファイバーは、ナノメートルレベルの繊維径を持つセルロース繊維であり、その平均繊維径は、例えば1〜20nmでもよく、2〜10nmでもよい。
ここで、セルロースナノファイバーの平均繊維径は、次のようにして測定することができる。すなわち、固形分率で0.05〜0.1質量%のセルロースナノファイバーの水分散体を調製し、その分散体を、親水化処理済みのカーボン膜被覆グリッド上にキャストして、透過型電子顕微鏡(TEM)の観察用試料とする。そして、構成する繊維の大きさに応じて5000倍、10000倍あるいは50000倍のいずれかの倍率で電子顕微鏡画像による観察を行う。その際に、得られた画像内に縦横任意の画像幅の軸を想定し、その軸に対し、20本以上の繊維が交差するよう、試料および観察条件(倍率等)を調節する。そして、この条件を満たす観察画像を得た後、この画像に対し、1枚の画像当たり縦横2本ずつの無作為な軸を引き、軸に交錯する繊維の繊維径を目視で読み取っていく。このようにして、最低3枚の重複しない表面部分の画像を、電子顕微鏡で撮影し、各々2つの軸に交錯する繊維の繊維径の値を読み取る(したがって、最低20本×2×3=120本の繊維径の情報が得られる)。このようにして得られた繊維径のデータにより、平均繊維径を算出する。
アニオン変性セルロースナノファイバーは、解繊処理を行うことにより得られる。解繊処理は、アニオン基を導入してから実施してもよく、導入前に実施してもよい。解繊処理としては、例えば、高速回転下でのホモミキサー、高圧ホモジナイザー、超音波分散処理機、ビーター、ディスク型レファイナー、コニカル型レファイナー、ダブルディスク型レファイナー、グラインダー等を用いて、セルロース繊維の水分散体を処理することにより行うことができ、セルロースナノファイバーの分散体を得ることができる。
セルロース繊維(A)におけるアニオン基の量は、特に限定されず、例えば、0.05〜3.0mmol/gでもよく、0.6〜2.5mmol/gでもよい。アニオン基の量は、例えば、カルボキシル基の場合、乾燥質量を精秤したセルロース試料から0.5〜1質量%スラリーを60mL調製し、0.1Mの塩酸水溶液によってpHを約2.5とした後、0.05Mの水酸化ナトリウム水溶液を滴下して、電気伝導度測定を行い、pHが約11になるまで続け、電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(V)から、下記式に従い求めることができる。リン酸基についても、同様の電気伝導度測定により測定することができる。その他のアニオン性基についても公知の方法で測定すればよい。
アニオン基量(mmol/g)=V(mL)×〔0.05/セルロース質量〕
水溶性ポリマー(B)としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシドからなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。水溶性ポリマーとしては、水溶液がニュートン流体であるものが好ましく用いられる。ここで、ニュートン流体とは、流れのせん断応力(接線応力)と流れの速度勾配(ずり速度)が比例した粘性の性質を持つ流体のことである。具体的には、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド等を用いることが好ましく、より好ましくはポリビニルピロリドンを用いることである。
電界紡糸に用いる分散液(D)は、ナノファイバーを形成する原料(即ち、前駆溶液)であり、分散媒として水(C)を含み、セルロース繊維(A)が分散媒中に分散し、水溶性ポリマー(B)が分散媒に溶解した状態に含まれたものである。分散媒としては、水単独でもよいが、エタノール、メタノール、アセトンなどの水と混和性のある親水性有機溶媒を併用してもよい。
分散液(D)におけるセルロース繊維(A)の濃度は0.05〜0.25質量%であることが好ましい。すなわち、分散液(D)中のセルロース繊維(A)の含有量は、100質量部の分散液(D)に対して0.05〜0.25質量部であることが好ましい。セルロース繊維(A)の濃度が0.05質量%以上であることにより、電界紡糸による得られるナノファイバーが二峰性の繊維径分布を形成しやすくなる。また、0.25質量%以下であることにより、分散液の粘度が適正となり、電界紡糸による繊維の形成が容易になる。セルロース繊維(A)の濃度は、0.10〜0.20質量%であることがより好ましい
分散液(D)における水溶性ポリマー(B)の濃度は4〜12質量%であることが好ましい。すなわち、水溶性ポリマー(B)の含有量は、100質量部の分散液(D)に対して4〜12質量部であることが好ましい。水溶性ポリマー(B)の濃度が4質量%以上であることにより、電界紡糸によってナノファイバーが形成されやすくなる。また、12質量%以下であることにより、分散液の粘度が適正となり、電界紡糸による繊維の形成が容易になる。水溶性ポリマー(B)の濃度は、5〜10質量%であることがより好ましく、7〜10質量%でもよい。
分散液(D)に含まれるセルロース繊維(A)と水溶性ポリマー(B)との質量比は特に限定されず、例えば(B)/(A)が15〜200でもよく、20〜160でもよく、25〜100でもよい。
分散液(D)を電界紡糸するには、例えば、図1に示すような電界紡糸装置を用いることができる。この装置は、シリンジ1と、シリンジポンプ2と、高電圧電源3,4と、コレクタ(収集板)5と、温度コントローラ6とを備える。電界紡糸に際しては、シリンジ1に分散液(D)を入れ、高電圧電源3,4によりシリンジ1側とコレクタ5との間に高電圧を印加し、分散液(D)をシリンジポンプ2の圧力によりシリンジ1のノズル7から吐出させる。ノズル7から出た液滴は、ノズル7先端の液滴表面に電荷が集まり互いに反発することで円錐状になり(テーラーコーン)、電荷の反発力が表面張力を超えると、分散液(D)は円錐の先端から噴出し、噴出流8は次第に螺旋を描きながらコレクタ5に向かう。噴出流8は静電力で引き伸ばされ、分散媒が蒸発することでコレクタ5にナノファイバーが堆積し、これによりナノファイバーが得られる。
本実施形態では、分散液(D)を吐出するノズル7を正に帯電し、コレクタ5を負に帯電して、電界紡糸することが好ましく、これにより、二峰性の繊維径分布を持つナノファイバー(F)を生成することができる。ここで、ノズル7に印加する電圧の大きさは特に限定しないが、+2〜+10kVであることが好ましく、より好ましくは+3〜+7kVである。また、コレクタ5に印可する電圧の大きさは特に限定されず、−10〜0kVでもよく、−8〜−1kVでもよい。
二峰性の繊維径分布を持つナノファイバー(F)が形成されるメカニズムは次のように考えられる。分散液(D)は、主としてセルロース繊維(A)のゼータ電位により負電荷を持っている。ノズル7に高電圧を印加することにより、図2に示すように静電力が発生し、ノズル7から正に帯電した噴出流8が出る。紡糸過程において、セルロース繊維(A)の負イオンが正に帯電した噴出流8の表面に引きつけられて、噴出流8の表面でのセルロース繊維(A)の濃度が高まる。ここで、分散液(D)はセルロース繊維(A)を含むことでチキソトロピー性を有している。噴出流8の表面で高濃度のセルロース繊維(A)が該チキソトロピー性により保持されていることにより、図2中に拡大して示すように、噴出流8の表面から小さな噴出流9が分裂する。これらの噴出流8,9はそれぞれ引き伸ばされ、分散媒が蒸発することによりナノファイバー化され、コレクタ5には二峰性の繊維径分布を持つナノファイバー(F)が形成される。
ここで、二峰性の繊維径分布を持つとは、ナノファイバー(F)の繊維径分布(頻度分布)に2つのピーク(即ち、2つの山状の分布)を有することを意味し、そのためナノファイバーは2種類の平均繊維径を有する。なお、2つのピークは完全に分離している必要はなく、裾部分で重なりを有してもよい。
詳細には、二峰性の繊維径分布を持つことを次のようにして確認してもよい。電界紡糸により得られたナノファイバー(F)を走査型電子顕微鏡(SEM)で1000〜5000倍で撮影し、撮影した画像上で直交した2本の線を引き、これらの線と交わった繊維の像の太さを繊維径として測定する。任意の500本以上の繊維について繊維径を測定し、累積頻度を対数正規確率紙にプロットして(即ち、横軸に繊維径、縦軸に累積頻度をとって対数正規プロットする)、繊維径分布を得る。二峰性の繊維径分布を持つとは、このようにして得られた繊維径分布が一つの対数正規分布によって十分に表現できないことを意味し、詳細には対数正規確率紙上で1本の直線では表されず、2本の直線で表される。
上記のようにして作製される本実施形態に係るナノファイバー(F)は、上記セルロース繊維(A)と水溶性ポリマー(B)との混合物からなるものであり、小径繊維(F1)と大径繊維(F2)が混在したことによる二峰性の繊維径分布を持つナノファイバーである。すなわち、ナノファイバー(F)は、2種類の平均繊維径を持つ小径繊維(F1)と大径繊維(F2)とが混ざり合った状態で含まれるものであり、大径繊維(F2)により形成される隙間を小径繊維(F1)が埋めるように、両繊維が混在している。
詳細には、ナノファイバー(F)を構成する小径繊維(F1)及び大径繊維(F2)はともに、水溶性ポリマー(B)中にセルロース繊維(A)が分散した構造を持つものであると考えられ、セルロース繊維(A)と水溶性ポリマー(B)との複合繊維からなる。これは、セルロース繊維(A)は分散液(D)中でそのナノファイバーが高度に絡み合った形態を有しており、この絡み合ったセルロースナノファイバーが電界紡糸では容易にほどけないためであり、水溶性ポリマー(B)をベースとしてその内部にセルロースナノファイバーが分散した形態(海−島構造)を持つと考えられる。なお、ナノファイバー(F)に含まれるセルロース繊維(A)と水溶性ポリマー(B)との質量比は、上記の分散液(D)と同じであり、例えば(B)/(A)が15〜200でもよく、20〜160でもよく、25〜100でもよい。
二峰性の繊維径分布を持つ本実施形態に係るナノファイバー(F)は、小径繊維(F1)の平均繊維径が大径繊維(F2)の平均繊維径の1/3以下であることが好ましく、このような明確な二峰性を持つことにより、例えばフィルタに用いたときのフィルタ性能の向上効果を高めることができる。大径繊維の平均繊維径に対する小径繊維の平均繊維径の比は、1/4以下であることがより好ましく、下限は特に限定されず、例えば1/8以上でもよい。
好ましい実施形態において、小径繊維(F1)は、20〜80nmの範囲内に平均繊維径を持つことが好ましく、大径繊維(F2)は、小径繊維(F1)よりも大きい平均繊維径を持つものであり、100〜350nmの範囲内に平均繊維径を持つことが好ましい。小径繊維(F1)の平均繊維径は、より好ましくは30〜70nmであり、40〜65nmでもよい。大径繊維(F2)の平均繊維径は、より好ましくは200〜350nmであり、210〜290nmでもよい。
大径繊維(F2)は、ファイバーとビーズが一体化された数珠状ナノファイバーであってもよい(図10参照)。数珠状ナノファイバーは、その長手方向の一箇所又は複数箇所がビーズ状に膨らんだ形状を持つナノファイバーであり、上記特許文献1に記載されているように既に知られている。但し、分散液(D)にセルロース繊維(A)を含む本実施形態では、ビーズがその中央部に孔を持つドーナツ状の形態を有してもよい。このようにビーズがドーナツ状に形成される理由は、分散液(D)がチキソトロピー性を持つためと考えられる。なお、小径繊維(F1)は、一実施形態においてこのようなビーズを持たないナノファイバーであるが、数珠状のナノファイバーが含まれていてもよい。
大径繊維(F2)が数珠状ナノファイバーである場合、その平均ビーズ径は特に限定されず、例えば0.2〜5.0μmでもよく、0.5〜4.0μmでもよい。
ここで、小径繊維(F1)及び大径繊維(F2)の平均繊維径は、それらが仮に数珠状ナノファイバーの場合であっても、ビーズ状に膨らんでいない繊維状部分での直径の平均値である。例えば、図3においてDで示す繊維径の平均値である。また、数珠状ナノファイバーの場合の平均ビーズ径は、図3においてDで示すビーズの直径の平均値である。
小径繊維(F1)及び大径繊維(F2)の平均繊維径、数珠状ナノファイバーの平均ビーズ径の測定方法は、以下の通りである。
ナノファイバー(F)を走査型電子顕微鏡(SEM)で1000〜5000倍で撮影し、撮影した1画像上で直交した2本の線を引き、これらの線と交わった繊維の像の太さを繊維径として測定する。任意の500本以上の繊維について繊維径を測定し、横軸に繊維径、縦軸に累積頻度を採って対数正規プロットして繊維径分布を得る。得られた繊維径分布において二峰性に基づく2本の直線部分から小径繊維(F1)と大径繊維(F2)のそれぞれの平均繊維径を求める。平均繊維径は、小径繊維(F1)と大径繊維(F2)のそれぞれについて累積頻度が50%となる値とする。
二峰性の繊維径分布から小径繊維(F1)と大径繊維(F2)のそれぞれの平均繊維径を求めるには、包理他4名「高性能エアフィルタの2峰性繊維径分布を考慮した捕集効率の推定」化学工学論文集第24巻第5号(1998)766〜771頁に記載の方法を用いることができる。すなわち、対数正規プロットした繊維径分布を用いて、まず第1次近似として太い繊維のデータだけを用いて直線を引き、太い繊維群の分布を仮定するとともに、この仮定した分布と実測値の差を対数正規確率紙にプロットすることにより細い繊維群の分布を求める。次に実測値から第1次近似で得られた細い繊維群の割合を差し引き、第2次近似として太い繊維群の分布を求めなおす。このような操作を太い繊維群と細い繊維群の分布が収束するまで繰り返すことにより、2つの分布に分離することができるので、この2つの分布がそれぞれ対数正規分布に従うとして、小径繊維(F1)と大径繊維(F2)のそれぞれの平均繊維径を求めることができる。
数珠状ナノファイバーの平均ビーズ径は、電子顕微鏡で観測し、ビーズ径を300点測定してその平均値を算出する。
ナノファイバー(F)において、小径繊維(F1)と大径繊維(F2)との含有比は特に限定されないが、例えば、粒子捕集に寄与するのが繊維の表面積なので、表面積比で、(F1)/(F2)が1/3〜2/3でもよい。
ここで、表面積比の求め方は以下の通りである。微細繊維の場合、繊維長さの測定は難しいため、簡易的に繊維の直径の1000倍を繊維長さとするのが一般的である。そのため、平均繊維径の1000倍を繊維の長さとし、平均繊維径を測定する際の電子顕微鏡画像から小径繊維(F1)と大径繊維(F2)の繊維の本数を測定し、求めた繊維の本数と上記平均繊維径及び繊維長さから、小径繊維(F1)と大径繊維(F2)のそれぞれの表面積を求めて、表面積比を算出する。
本実施形態に係るナノファイバー(F)の用途は特に限定されず、様々な用途に用いることができる。好ましくはフィルタに用いることであり、例えば、空調用や空気清浄機用のエアフィルタにおけるろ材として用いることが好ましい。
一実施形態に係るフィルタは、フィルタ基材を支持体として、該フィルタ基材の表面に上記ナノファイバー(F)を積層してなるものである。すなわち、フィルタは、板状ないしシート状のフィルタ基材と、該フィルタ基材上に設けられたナノファイバー(F)の層とからなる積層構造を有する。フィルタ基材としては、特に限定されず、例えば、不織布や織編物などの繊維シート、多孔質支持体などが挙げられる。
かかるフィルタは、上記分散液(D)を用いてフィルタ基材上に電界紡糸することにより作製することができる。例えば、上述した図1の電界紡糸装置によって電界紡糸する際に、コレクタ5にフィルタ基材(不図示)を取り付けておき、フィルタ基材にナノファイバーが膜状に堆積されるようにすればよい。
フィルタ基材上に積層されるナノファイバー(F)の目付(即ち、単位面積当たりの質量)は、フィルタ性能を出すために必要な繊維の量は繊維径によって異なるため、特に限定されず、例えば0.5〜50g/mでもよい。
以下、実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[粘度の測定]
実施例の電界紡糸に用いる水溶性ポリマーとして、ポリビニルピロリドン(シグマ−アルドリッチ社製「PVP」、Mw=130万、以下、単にPVPという。)を用い、また、溶媒としてエタノール濃度が30体積%であるエタノールと水の混合溶液を用いて、PVP溶液の粘度を測定した。なお、下記実施例と同様、PVPは事前に乾燥して用いた。PVP濃度は4質量%、6質量%、8質量%、10質量%、12質量%とし、ブルックフィールド社製「DV−IIIレオメータ」を用いて、回転数を変化させながら、20℃でPVP溶液の粘度を測定した。
結果は図4に示す通りであり、PVP溶液は、PVP濃度の上昇とともに粘度が増加したが、回転数によって粘度に変化はなく一定であった。このことからPVP溶液はニュートン流体であることがわかる。
また、実施例の電界紡糸に用いる分散液として、セルロースナノファイバー(第一工業製薬(株)製の水性セルロースゲル2質量%、TEMPO酸化セルロースナノファイバー、平均繊維径=4nm、アニオン量=1.8mmol/g、以下、単にCNFという。)とPVPを含む分散液(CNF−PVP分散液)を用いて、その粘度を測定した。分散媒としてはエタノール濃度が30体積%であるエタノールと水の混合溶液を用い、PVP濃度を8質量%とし、CNF濃度を0質量%、0.05質量%、0.10質量%、0.15質量%、0.20質量%として、ブルックフィールド社製「DV−IIIレオメータ」を用いて、回転数を変化させながら、20℃で分散液の粘度を測定した。なお、下記実施例と同様、PVPは事前に乾燥し、分散液はホモジナイザーを用いて十分に分散させた。
結果は図5に示す通りであり、CNF−PVP分散液では、回転数によって粘度に変化がみられた。その粘度勾配はCNFの濃度が高いほど大きかった。これはCNFがチキソトロピー性を有するためであり、ニュートン流体であるPVP溶液にCNFを添加することにより、分散液は非ニュートン流体となった。
[実施例1〜5]
上記のCNF及びPVPと、分散媒としてエタノール濃度が30体積%であるエタノールと水の混合溶液を用いて、電界紡糸用の分散液を調製した。分散液中のPVP濃度及びCNF濃度は、下記表1に示す通りである。PVPは水分率を減らすために、使用前にオーブンで80℃1時間加熱した。また、十分に分散した分散液を得るため、ホモジナイザー(IKAジャパン(株)製「IKA T10 basic ULTRA−TURRAX homogenizer system」)を用いて分散処理を行った。
電界紡糸には、図1に示す装置を用いた。シリンジ1としてはハミルトン社製「Hamilton gastight syringe 1000μm」(ニードルサイズ:27G)とし、シリンジポンプ2としてはハーバードアパラタス社製「PHD2000」を用い、高電圧電源3,4としては松定プレシジョン(株)製「HER−30P1」を用い、コレクタ5としてアルミニウム板を用い、温度コントローラ6として(株)アスピテ製の温湿度制御装置「PAU−300S−HC」及び(株)日立製作所製のヒータ「HLT−61」を用いた。電界紡糸の条件は下記表1に示す通りである。なお、シリンジ1とコレクタ5の間隔は10cmとした。
電界紡糸により得られたナノファイバーについて、形態を観察するために、電界放射型走査型電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ製「S−5000」、20kV)により、電子顕微鏡写真(SEM写真)を得た。結果を図6〜10に示す。各ナノファイバーについて、小径繊維の平均繊維径、大径繊維の平均繊維径及び平均ビーズ径、小径繊維と大径繊維の平均繊維径の比、並びに二峰性繊維径分布の有無評価(二峰性評価)を、表1に示す。
ここで、二峰性繊維径分布の有無は、上記のようにSEM画像から繊維径分布を得て、繊維径分布が対数正規確率紙上で1本の直線により示されるか否かで判定し、二峰性の繊維径分布を持つものを「○」、そうでない場合を「×」で示した。
[比較例1,2]
比較例1では、PVP濃度を8質量%とし、CNFは添加せず、その他は表1に記載した条件を除き、上記実施例と同様にして電界紡糸を実施した。結果を表1及び図11に示す。
比較例2では、CNF濃度を0.20質量%とし、PVPは添加せず、その他は表1に記載した条件を除き、上記実施例と同様にして電界紡糸を実施した。結果を表1及び図12に示す。
Figure 0006951111
CNFを添加していないPVP溶液を用いて電界紡糸した比較例1では、図11に示すように、比較的繊維径の大きい(平均繊維径=230nm)数珠状ナノファイバーは形成されたものの、それよりも小さい平均繊維径を持つ小径繊維は形成されておらず、二峰性の繊維径分布を持つものではなかった。
実施例1〜4は、比較例1に対してPVP濃度を8質量%で一定のまま、CNFを添加し、その濃度を変えたものである。図6〜9に示されるように、CNFの添加が紡糸工程での噴出流の伸長に影響を与え、その結果、ビーズ形状がドーナツ状に変化した。これは、分散液がチキソトロピー性を持つことの影響で、噴出流の伸長時に小滴が拡大する一方、分散液の蒸発時に表面張力が小さくなるようにポリマー粒子が小滴の表面に移動するためと考えられる。
図6〜9に示されるように、低倍率のSEM写真では、CNF濃度の増加に伴い、繊維密度が減少しているように見える。これは、各図中の高倍率のSEM写真に見られるように、より繊維径の小さいナノファイバーが形成されており、CNF濃度の増加に伴い当該小繊維径のナノファイバー量が増加しているためである。すなわち、PVPとともにCNFを添加した分散液を用いて電界紡糸した実施例1〜4では、小径繊維と大径繊維からなる二峰性の繊維径分布を持つナノファイバーが形成されていた。図6に示す実施例1では、小径繊維の割合が小さく、繊維径分布の二峰性評価にやや劣るものであったが、図7〜9に示す実施例2〜4では、より明確な二峰性が確認できた。ナノファイバー中に占める小径繊維の割合はCNF濃度に比例して増大しており、また小径繊維は大径繊維中に非常によく分散していた。大径繊維の平均粒子径はCNF濃度の増加とともに僅かに小さくなる傾向を示したのに対し、小径繊維の平均粒子径はほぼ一定であった。
このように二峰性の繊維径分布を持つナノファイバーが形成されるのは、上述したように、ノズルから噴出した噴出流が分散液の負イオン性及びチキソトロピー性により分裂するためであり、実施例の電界紡糸時にCCDカメラを用いて噴出流を観察し、噴出流の分裂を確認した。
比較例2及び実施例5は、実施例4に対してCNF濃度0.20質量%で一定のままPVP濃度を変えたものである。図12に示されるように、PVPを添加していない比較例2では、繊維は形成されずフレーク状の粒子が形成された。CNFはゼータ電位が大きく高度に絡まっており、この強い絡まりは電界紡糸では容易には解けないため、フレーク状粒子になったと考えられる。
これに対し、PVPを添加した実施例5では、実施例4と同様、図10に示されるように、電界紡糸により形成されたナノファイバーの繊維径分布に二峰性が認められた。実施例4に対してPVP濃度が高い実施例5では、数珠状ナノファイバーである大径繊維の平均繊維径は大きくなっていた。
[実施例6:フィルタの作製及び評価]
図1に示す電界紡糸装置においてコレクタ5の表面にフィルタ基材をセットし、その他は実施例4と同様にして電界紡糸を行って、多層フィルタを作製した。フィルタ基材としては、直径10cmの円形のマイクロファイバーマット(日本無機(株)製、ポリエチレン(鞘)/ポリエステル(芯)の複合繊維からなる不織布、目付=122.7g/m、厚み=0.16mm)を用いた。フィルタ基材上に形成されたナノファイバーからなる層の目付は1.6g/mであった。
得られた実施例6の多層フィルタについて、単分散(直径=100nm)のエアロゾル粒子(NaCl粒子)を用いてフィルタ性能を評価した。エアロゾル粒子は、Balgis R他,“Synthesis and evaluation ofstraight and bead-free nanofibers for improved aerosol filtration”, ChemicalEngineering Science 2015; 137; 947-954に記載された方法に従い、NaCl蒸発−凝縮エアロゾル生成器を用いて作製した。エアロゾル粒子の面速度は5.3cm/sとした。
フィルタ性能として集塵効率(E)と圧力損失(ΔP)を測定して、上記式(1)からフィルタ性能(QF値)を算出した。その結果、実施例6の多層フィルタでは、圧力損失が17Paと低い値を維持しながら、86.4%という高い集塵効率を持つものであり、そのため、QF値が0.117Pa−1と極めて高いものであった。ガラスやポリプロピレン(PP)のマイクロファイバからなるフィルタろ材のQF値は0.03Pa−1以下が一般的であることに鑑みると、本実施例に係るフィルタろ材はフィルタ性能に優れていることが分かる。本実施例に係るフィルタろ材の高い集塵効率は、大径繊維を骨格としてその間にエアロゾル粒子を捕捉するものとして小径繊維が存在していることが大きく寄与していると考えられる。また、低い圧力損失を維持した理由は、二種類の平均繊維径を持つナノファイバーによるランダムな分布によると考えられる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその省略、置き換え、変更などは、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…シリンジ、2…シリンジポンプ、3,4…高電圧電源、5…コレクタ、6…温度コントローラ、7…ノズル、8…噴出流、9…分岐した噴出流、D…分散液

Claims (12)

  1. アニオン変性されたセルロースを含有するセルロース繊維と水溶性ポリマーと水を含む分散液を電界紡糸することにより、二峰性の繊維径分布を持つナノファイバーを得る、
    ナノファイバーの製造方法。
  2. 前記ナノファイバーは、小径繊維の平均繊維径が大径繊維の平均繊維径の1/3以下である二峰性の繊維径分布を持つ、請求項1に記載のナノファイバーの製造方法。
  3. 前記ナノファイバーは、20〜80nmの範囲内に平均繊維径を持つ小径繊維と100〜350nmの範囲内に平均繊維径を持つ大径繊維が混在したことによる、二峰性の繊維径分布を持つ、請求項1又は2に記載のナノファイバーの製造方法。
  4. 前記セルロース繊維がアニオン基としてカルボキシル基を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のナノファイバーの製造方法。
  5. 前記セルロース繊維がセルロースナノファイバーである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のナノファイバーの製造方法。
  6. 前記水溶性ポリマーがポリビニルピロリドンである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のナノファイバーの製造方法。
  7. 分散液を吐出するノズルを正に帯電し、コレクタを負に帯電して、電界紡糸する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のナノファイバーの製造方法。
  8. アニオン変性されたセルロースを含有するセルロース繊維と水溶性ポリマーと水を含む分散液を用いてフィルタ基材上に電界紡糸することにより、二峰性の繊維径分布を持つナノファイバーを前記フィルタ基材に積層する、フィルタの製造方法。
  9. アニオン変性されたセルロースを含有するセルロース繊維と水溶性ポリマーとの混合物からなるナノファイバーであって、20〜80nmの範囲内に平均繊維径を持つ小径繊維と100〜350nmの範囲内に平均繊維径を持つ大径繊維が混在したことによる、二峰性の繊維径分布を持つ、ナノファイバー。
  10. 前記セルロース繊維がアニオン基としてカルボキシル基を含有する、請求項9に記載のナノファイバー。
  11. 前記水溶性ポリマーがポリビニルピロリドンである、請求項9又は10に記載のナノファイバー。
  12. フィルタ基材と、前記フィルタ基材上に積層された請求項9〜11のいずれか1項に記載のナノファイバーと、を含むフィルタ。
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