JP2014145023A - 多層粘着シート - Google Patents

多層粘着シート Download PDF

Info

Publication number
JP2014145023A
JP2014145023A JP2013014080A JP2013014080A JP2014145023A JP 2014145023 A JP2014145023 A JP 2014145023A JP 2013014080 A JP2013014080 A JP 2013014080A JP 2013014080 A JP2013014080 A JP 2013014080A JP 2014145023 A JP2014145023 A JP 2014145023A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensitive adhesive
pressure
adhesive sheet
weight
meth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013014080A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriji Daigaku
紀二 大學
Soya Jo
創矢 徐
Koji Shitara
浩司 設樂
Tadatoshi Nakanishi
多公歳 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2013014080A priority Critical patent/JP2014145023A/ja
Publication of JP2014145023A publication Critical patent/JP2014145023A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

【課題】良好な粘着力を有する多層粘着シートを提供する。
【解決手段】本発明の多層粘着シートは、基材と粘着剤層を有する粘着シートをn(nは2以上の整数)層積層させた構造を有する積層粘着シートであり、上記粘着シートのうち、少なくとも1以上の粘着シートの粘着剤層が、重量平均分子量が50万〜90万のアクリル系ポリマー及び重量平均分子量が6000以下のアクリル系オリゴマーを含み、上記アクリル系ポリマーが、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−20℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを上記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して80重量%以上含み、前記アクリル系オリゴマーの含有量が、上記アクリル系ポリマー100重量部に対して10〜40重量部であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、多層粘着シートに関する。
従来より、機能性を高めるために、2以上の粘着シートを積層させ、多層粘着シートとすることが行われている。例えば、粘着シートを多層に重ね合わせ、多層フィルムとすることによって、引き裂き強度、耐貫通性能等を向上させたガラス飛散フィルムが知られている(特許文献1参照)。
特開平9−76392号公報
2以上の粘着シートを積層させ多層粘着シートとすると、積層前の1の粘着シートと対比して、当然に、全体としての厚みは増加する。しかし、粘着シートが適用される分野によっては、デザイン、省エネルギー、適用スペース、取扱性や作業性などの点より、多層粘着シートであっても、積層前の1の粘着シートと対比して、あまり全体の厚みに変動が生じないことが求められることがある。
多層粘着シートにおいて、厚みを保とうとすると、粘着剤層を薄くする必要がある。しかし、粘着剤層を薄くすると、粘着力が低下する傾向がある。特に、表面が平滑ではない被着体に対して著しく粘着力が低下する傾向がある。
従って、本発明の目的は、良好な粘着力を有する多層粘着シートを提供することにある。特に、表面が平滑ではない被着体に対しても良好な粘着力を有する多層粘着シートを提供することにある。
そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、基材と粘着剤層を有する粘着シートを積層させた構造を有する積層粘着シートにおける上記粘着シートにおいて、粘着剤層を、特定のアクリル系ポリマー及びアクリル系オリゴマーを含み、上記アクリル系オリゴマーの含有量が上記特定のアクリル系ポリマーに対して特定の量である粘着剤層とすると、良好な粘着力を有する多層粘着シートが得られることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、基材と粘着剤層を有する粘着シートをn(nは2以上の整数)層積層させた構造を有する積層粘着シートであり、
上記粘着シートのうち、少なくとも1以上の粘着シートの粘着剤層が、重量平均分子量が50万〜90万のアクリル系ポリマー及び重量平均分子量が6000以下のアクリル系オリゴマーを含み、
上記アクリル系ポリマーが、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−20℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを前記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して80重量%以上含み、
上記アクリル系オリゴマーの含有量が、上記アクリル系ポリマー100重量部に対して10〜40重量部であることを特徴とする多層粘着シートを提供する。
上記粘着シートのうち、少なくとも1以上の粘着シートの基材が、ポリエチレンテレフタレートフィルムであることが好ましい。また、上記ポリエチレンテレフタレートフィルムは、帯電防止層を有することが好ましい。
上記粘着シートのうち、少なくとも1以上の粘着シートの粘着剤層の厚みが、0μmより厚く25μm以下であることが好ましい。
本発明の多層粘着シートは、上記の構成を有するので、良好な粘着力を有する。
図1は、多層粘着シートの一例を示す概略断面図である。 図2は、多層粘着シートの一例を示す概略断面図である。 図3は、多層粘着シートの一例を示す概略断面図である。
本発明の多層粘着シートは、基材と粘着剤層とを有する粘着シートをn(nは2以上の整数)層積層させた構造を有する。なお、本明細書では、「シート」には、「フィルム」や「テープ」の意味も含むものとする。
図1〜3は、それぞれ、本発明の多層粘着シートの実施の形態に係る一例の概略構成を示す断面図である。図1は、本実施の形態に係る一例である多層粘着シートXの概略構成を示す断面図である。また、図2は、本実施の形態に係る別の一例である多層粘着シートYの概略構成を示す断面図であり、図3は、本実施の形態に係る更に別の一例である多層粘着シートZの概略構成を示す断面図である。なお、本発明の多層粘着シートは、図1〜3に示す態様には限定されない。
図1に示すように、多層粘着シートXは、第1〜n(nは2以上の整数)の粘着シート(第1の粘着シート、第2の粘着シート、第3の粘着シート、・・・、第(n−1)の粘着シート、第nの粘着シート)をその順にn層積層させた構造を有する。多層粘着シートXを構成する第1〜nの上記粘着シートは、基材と粘着剤層とを有し、最外層の粘着シートである第nの粘着シートにおける粘着剤層の外側表面には剥離ライナーが設けられている。
図1に示すように、多層粘着シートXでは、第1〜(n−1)の粘着シートの粘着剤層は、それぞれ、第2〜nの粘着シートの基材と接している。
上記nは、2以上の整数である限り特に限定されないが、作業性及び製造コストの点より、2〜20の整数であることが好ましい。上記nの上限は、より好ましくは10、さらに好ましくは3である。なお、nは2以上であればよいため、nは2であってもよい。
具体的には、図2に示すような、第1〜3の粘着シートをその順に3層積層させた構造を有する多層粘着シートYとしてもよいし、図3に示すような、第1〜2の粘着シートをその順に2層積層させた構造を有する多層粘着シートZとしてもよい。
本発明の多層粘着シートは、多層粘着シートX〜Zのように、積層構造を構成する粘着シートが基材層と粘着剤層とからなる構成を有する粘着シートであってもよいが、このような構成には限定されない。例えば、本発明の多層粘着シートの積層構造を構成する粘着シートは、必要に応じて、粘着シートの基材と粘着剤層との間に、その他の層を有していてもよい。
本発明の多層粘着シートは、多層粘着シートX〜Zのように、第nの粘着シートの粘着剤層表面が剥離ライナーによって保護された形態であってもよく、本発明の多層粘着シートはこのような構成には限定されない。例えば、本発明の多層粘着シートは、第1の粘着シートの基材の背面(粘着剤層と反対側の面)に剥離処理を施して、当該剥離処理した面が第nの粘着シートの粘着剤層と接するように巻回させた形態であってもよい。
本発明の多層粘着シートは、少なくとも1以上の粘着シートが、「重量平均分子量が50万〜90万のアクリル系ポリマー及び重量平均分子量が6000以下のアクリル系オリゴマーを含み、上記アクリル系ポリマーがホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−20℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを上記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して80重量%以上含み、上記アクリル系オリゴマーの含有量が上記アクリル系ポリマー100重量部に対して10〜40重量部である粘着剤層」を有する。
本明細書では、このような粘着剤層を「粘着剤層A」と称する場合がある。また、「粘着剤層A」が含有する「重量平均分子量が50万〜90万であり、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−20℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを構成モノマー成分全量(100重量%)に対して80重量%以上含むアクリル系ポリマー」を「アクリル系ポリマーA」と称する場合がある。また、「重量平均分子量が6000以下のアクリル系オリゴマー」を単に「アクリル系オリゴマー」と称する場合がある。
本発明の多層粘着シートにおいて、粘着剤層Aを有する粘着シートの数は1以上である限り特に限定されないが、積層構造を構成する全ての粘着シートが粘着剤層Aを有する粘着シートであることが好ましい。
(1)基材
本発明の多層粘着シートにおいて、積層構造を構成する粘着シートの基材は、特に限定されないが、例えば、布、不織布、フェルト、ネット等の繊維系基材;各種の紙等の紙系基材;金属箔、金属板等の金属系基材;各種樹脂によるフィルムやシート等のプラスチック基材;発泡シート等の発泡体;これらの積層体などが挙げられる。中でも、強度や強靱性の点よりプラスチック基材が好ましい。なお、上記基材は、1層からなる基材であってもよく、2層以上の積層構造を有していてもよい。
上記プラスチック基材を構成する材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン;ポリビニルアルコール;ポリ塩化ビニリデン;ポリ塩化ビニル;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;ポリ酢酸ビニル;ポリアミド;ポリイミド;セルロース類;フッ素系樹脂;ポリエーテル;ポリエーテルアミド;ポリエーテルエーテルケトン;ポリフェニレンスルフィド;ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂;ポリカーボネート;ポリエーテルスルホンなどが挙げられる。なお、上記材料は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
中でも、上記プラスチック基材を構成する材料としては、強度、取り扱い性(ハンドリング性)、コスト、寸法安定性、投錨力のバランスの良さから、ポリエステルが好ましく、より好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)である。すなわち、上記基材は、ポリエステルフィルムであることが好ましく、より好ましくはポリエチレンテレフタレートフィルムである。
上記基材は、延伸処理(一軸延伸又は二軸延伸)等により変形性が制御されていてもよい。
また、上記基材は、必要に応じて、表面処理が施されていてもよい。特に、上記基材には、静電気の発生を抑制する点より、帯電防止処理が施されていることが好ましい。静電気が発生すると、空気中の塵や埃を吸引するといった問題や被着体に悪影響を及ぼすという問題が生じることがある。なお、基材の電気絶縁性が高いと、摩擦や粘着シートの剥離により静電気が発生しやすくなる。
すなわち、上記基材は、帯電防止層を有する基材であることが好ましく、より好ましくは帯電防止層を有するプラスチック基材、さらに好ましくは帯電防止層を有するポリエステルフィルム、特に好ましくは帯電防止層を有するポリエチレンテレフタレートフィルムである。
他にも、上記基材に施される表面処理としては、例えば、粘着剤層との密着性を高めるため、慣用の表面処理、例えば、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理等の化学的又は物理的方法による酸化処理等;粘着剤層との密着性を高めるためのプライマー処理;表面の耐擦傷性(耐擦過性)を向上させる点より、ハードコート処理などが挙げられる。
上記基材の厚みは、特に限定されないが、1〜500μmが好ましい。その下限は、より好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10μm以上である。また、その上限は、より好ましくは300μm以下であり、さらに好ましくは200μm以下である。
(2)粘着剤層A
粘着剤層Aは、アクリル系ポリマーA(重量平均分子量が50万〜90万であり、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−20℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを構成モノマー成分全量(100重量%)に対して80重量%以上含むアクリル系ポリマー)及び重量平均分子量が6000以下のアクリル系オリゴマーを含み、上記アクリル系オリゴマーの含有量がアクリル系ポリマーA100重量部に対して10〜40重量部である粘着剤層である。
粘着剤層Aは、粘着剤組成物により形成される。なお、本明細書では、粘着剤組成物は、粘着剤を形成する組成物の意味を含むものとする。
<アクリル系ポリマーA>
粘着剤層Aにおいて、アクリル系ポリマーAの含有量は、特に限定されないが、粘着剤層Aの全量(全重量、100重量%)に対して、50重量%以上であることが好ましく、より好ましくは60重量%以上である。上限は、特には限定されず、例えば、91重量%以下であることが好ましく、より好ましくは85重量%以下である。
アクリル系ポリマーAの重量平均分子量は、50万〜90万である。
アクリル系ポリマーAの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により測定することができる。より具体的には、例えば、GPC測定装置として、商品名「HLC−8120GPC」(東ソー株式会社製)を用いて、下記の条件にて測定し、標準ポリスチレン換算値により算出することができる。
(分子量測定条件)
・サンプル濃度:約2.0g/L(テトラヒドロフラン溶液)
・サンプル注入量:20μL
・カラム:商品名「TSKgel,SuperAWM−H+superAW4000+superAW2500」(東ソー株式会社製)
・カラムサイズ:各6.0mmI.D.×150mm
・溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
・流量:0.4mL/min
・検出器:示差屈折計(RI)
・カラム温度(測定温度):40℃
アクリル系ポリマーAは、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−20℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを、アクリル系ポリマーAを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して80重量%以上(好ましくは85重量%以上)含むアクリル系ポリマーである。
「ホモポリマーとした時のガラス転移温度(Tg)」とは、「当該モノマーの単独重合体のガラス転移温度(Tg)」を意味し、あるモノマー(「モノマーX」と称する場合がある)のみをモノマー成分として形成される重合体のガラス転移温度(Tg)を意味する。具体的には、下記表1に記載の数値が挙げられ、表1に記載のない単独重合体のガラス転移温度(Tg)は、「Polymer Handbook」(第3版、John Wiley & Sons,Inc,1989年)に記載の数値を用いる。また、上記文献に記載されていない単独重合体のガラス転移温度(Tg)は、以下の測定方法により得られる値をいう。すなわち、温度計、撹拌機、窒素導入管及び還流冷却管を備えた反応器に、モノマーX100重量部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.2重量部及び重合溶媒として酢酸エチル200重量部を投入し、窒素ガスを導入しながら1時間撹拌する。このようにして重合系内の酸素を除去した後、63℃に昇温し10時間反応させる。次いで、室温まで冷却し、固形分濃度33重量%のホモポリマー溶液を得る。次いで、このホモポリマー溶液を剥離ライナー上に流延塗布し、乾燥して厚み約2mmの試験サンプル(シート状のホモポリマー)を作製する。そして、この試験サンプルをアルミニウム製のオープンセルに約1〜2mg秤量し、温度変調DSC(商品名「Q−2000」 ティー・エイ・インスツルメント社製)を用いて、50ml/minの窒素雰囲気下で昇温速度5℃/minにて、ホモポリマーのReversing Heat Flow(比熱成分)挙動を得る。JIS−K−7121を参考にして、得られたReversing Heat Flowの低温側のベースラインと高温側のベースラインを延長した直線から縦軸方向に等距離にある直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線とが交わる点の温度をホモポリマーとした時のガラス転移温度(Tg)とする。
アクリル系ポリマーAは、構成するモノマー成分として、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−20℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを、アクリル系ポリマーAを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して80重量%以上含むので、接着性の向上に寄与でき、粘着剤層Aが薄くても良好な接着力を得ることができる。特に、弾性が大きく、柔らかい粘着剤層を得ることができ、粗面(粗い面)に対して、良好な接着性を得ることができる。
ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−20℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、特に限定されないが、例えば、下記表1に示す(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。本明細書において、「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」は、「アクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステル」を示す。なお、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−20℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
Figure 2014145023
中でも、上記ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−20℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−30℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、より好ましくはホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−40℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルである。
特に、上記ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−20℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレートが好ましい。
上記ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−20℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、アクリル系ポリマーAを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、80重量%以上であり、好ましくは85重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。また、その上限は、特には限定されず、100重量%以下であり、好ましくは98重量%以下、より好ましくは95重量%以下である。上記含有量が80重量%未満であると、アクリル系ポリマーAを含む粘着剤層Aにおいて、常温(23±2℃)や低温(例えば−40〜−10℃)の環境下での接着特性が十分に発揮できない場合がある。また、粗面への接着性が十分に得られない場合がある。
上記アクリル系ポリマーAは、特性のチューニング、目的に応じた使い分けや必要に応じた機能の付与を可能にする点より構成するモノマー成分として、上記ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−20℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとともに、共重合性モノマーを含んでいてもよい。なお、共重合性モノマーは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記共重合性モノマーとしては、例えば、極性基含有モノマーが挙げられる。アクリル系ポリマーAがモノマー成分として極性基含有モノマーを含んでいると、極性基含有モノマーが適度な極性を有するため、粘着剤層Aの粘着力を向上させることができる。
上記極性基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、これらの酸無水物(例えば無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物基含有モノマー)などのカルボキシル基含有モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、ビニルアルコール、アリルアルコールなどの水酸基(ヒドロキシル基)含有モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどのアミノ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのエポキシ基含有モノマー;アクリロニトリルやメタクリロニトリルなどのシアノ基含有モノマー;N−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、ビニルピリミジン、ビニルオキサゾールなどの複素環含有ビニル系モノマー;ビニルスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルフォスフェートなどのリン酸基含有モノマー;シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミドなどのイミド基含有モノマー;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネート基含有モノマーなどが挙げられる。なお、上記極性基含有モノマーは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
中でも、上記極性基含有モノマーとしては、カルボキシル基含有モノマーや水酸基含有モノマーが好ましく、より好ましくはアクリル酸、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルである。
上記極性基含有モノマーの含有量は、特に限定されないが、アクリル系ポリマーAを構成するモノマー成分全量(全重量、100重量%)に対して、1〜20重量%が好ましく、より好ましくは1〜15重量%である。
また、上記共重合性モノマーとしては、多官能性モノマーも挙げられる。上記多官能性モノマーとは、1分子中に2以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーをいう。上記エチレン性不飽和基としては、特に限定されないが、例えば、ビニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ビニルエーテル基(ビニルオキシ基)、アリルエーテル基(アリルオキシ基)などのラジカル重合性官能基が挙げられる。
上記多官能性モノマーとしては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレートなどが挙げられる。なお、上記多官能性モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
さらに、上記共重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル[アルコキシアルキル(メタ)アクリレート]が挙げられる。上記、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシトリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−エトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸4−エトキシブチルなどが挙げられる。なお、上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
さらにまた、上記共重合性モノマーとしては、他にも、例えば、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルやフェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルなどの、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル、上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル、上記極性基含有モノマー及び上記多官能性モノマー以外の(メタ)アクリル酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物;エチレン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレンなどのオレフィン類又はジエン類;ビニルアルキルエーテルなどのビニルエーテル類;塩化ビニルなどが挙げられる。さらに、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−20℃を超える(メタ)アクリル酸アルキルエステルも挙げられる。
アクリル系ポリマーAは、上記モノマー成分を公知慣用の重合方法により重合することにより得ることができる。上記重合方法としては、例えば、溶液重合方法、乳化重合方法、塊状重合方法、活性エネルギー線照射による重合方法(活性エネルギー線重合方法)などが挙げられる。中でも、作業性、コストの面、透明な粘着剤層の得やすさ、薄い粘着剤層の得やすさの点より、溶液重合方法や活性エネルギー線重合方法が好ましく、溶液重合がより好ましい。
アクリル系ポリマーAの形成に際しては、重合反応の種類に応じて、熱重合開始剤や光重合開始剤(光開始剤)などの重合開始剤を用いることができる。なお、重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記熱重合開始剤は、特に、アクリル系ポリマーAを溶液重合により得る際に用いられる。上記熱重合開始剤としては、例えば、アゾ系開始剤、過酸化物系重合開始剤(例えば、ジベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルマレエートなど)、レドックス系重合開始剤などが挙げられる。中でも、特開2002−69411号公報に開示されたアゾ系開始剤が特に好ましい。かかるアゾ系開始剤は開始剤の分解物が加熱発生ガス(アウトガス)の発生原因となる部分としてアクリル系ポリマー中に残留しにくいため好ましい。上記アゾ系開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(以下、「AIBN」と称する場合がある)、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(以下、「AMBN」と称する場合がある)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリアン酸などが挙げられる。
上記熱重合開始剤の使用量は、特に限定されないが、例えば、上記アゾ系開始剤の場合、アクリル系ポリマーAを構成するモノマー成分全量(100重量部)に対して、0.05〜0.5重量部が好ましい。上記アゾ系開始剤の使用量の下限は、より好ましくは0.1重量部以上である。また、その上限は、より好ましくは0.3重量部以下である。
また、上記光重合開始剤は、特に、アクリル系ポリマーAを活性エネルギー線重合により得る際に用いられる。上記光重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤等などが挙げられる。
上記ベンゾインエーテル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、アニソールメチルエーテルなどが挙げられる。上記アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−(t−ブチル)ジクロロアセトフェノンなどが挙げられる。上記α−ケトール系光重合開始剤としては、例えば、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]−2−メチルプロパン−1−オンなどが挙げられる。上記芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤としては、例えば、2−ナフタレンスルホニルクロライドなどが挙げられる。上記光活性オキシム系光重合開始剤としては、例えば、1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシムなどが挙げられる。上記ベンゾイン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインなどが挙げられる。上記ベンジル系光重合開始剤としては、例えば、ベンジルなどが挙げられる。上記ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3'−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ポリビニルベンゾフェノン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどが挙げられる。上記ケタール系光重合開始剤としては、例えば、ベンジルジメチルケタールなどが挙げられる。上記チオキサントン系光重合開始剤としては、例えば、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、ドデシルチオキサントンなどが挙げられる。
上記光重合開始剤の使用量は、特に限定されないが、アクリル系ポリマーAを構成するモノマー成分全量(100重量部)に対して、0.01〜0.2重量部が好ましい。その下限は、より好ましくは0.05重量部以上である。また、その上限は、より好ましくは0.15重量部以下である。
<アクリル系オリゴマー>
さらに、粘着剤層Aは、アクリル系オリゴマーを、アクリル系ポリマーA100重量部に対して10〜40重量部の割合で含有する。粘着剤層Aは、アクリル系ポリマーとともに、アクリル系オリゴマーを特定の割合で含むので、粘着剤層は適度な柔軟性や弾性を有し、良好な接着力を有する。また、粘着剤層が薄くても、良好な接着力を有する。さらに、粗面に対しても良好な接着力を有する。これは、アクリル系オリゴマーは、粘着剤層に硬さを付与し、粘着性、特に室温での粘着性を向上させるためである。
上記アクリル系オリゴマーは、分子内に(メタ)アクリロイル基を有するモノマーを必須の構成モノマー成分とするオリゴマーである。
上記アクリル系オリゴマーとしては、特に限定されないが、適度な柔軟性や弾性を有し、良好な粘着力を有する粘着剤層を得る点より、分子内に環状構造を有する(メタ)アクリル酸エステル(「環含有(メタ)アクリル酸エステル」と称する場合がある)を必須のモノマー成分として構成されたオリゴマーであることが好ましい。
上記環含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘプチル、(メタ)アクリル酸シクロオクチルなどの(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;(メタ)アクリル酸イソボルニルなどの二環式の脂肪族炭化水素環を有する(メタ)アクリル酸エステル;ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロペンタニル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレートなどの三環以上の脂肪族炭化水素環を有する(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル等の(メタ)アクリル酸アリールオキシアルキルエステル;(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸アリールアルキルエステルなどの芳香族性環を有する(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。中でも、粘着剤層において良好な低温時における弾性率を得る点より(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステルが好ましく、より好ましくは(メタ)アクリル酸シクロヘキシルである。なお、環含有(メタ)アクリル酸エステルは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記環含有(メタ)アクリル酸エステルの含有量は、特に限定されないが、上記アクリル系オリゴマーを構成するモノマー成分全量(全重量、100重量%)に対して、60重量%以上が好ましく、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上である。なお、上記アクリル系オリゴマーは、上記環含有(メタ)アクリル酸エステルのみを構成モノマー成分として含むアクリル系オリゴマーであってもよい。
また、上記アクリル系オリゴマーは、構成するモノマー成分として、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含んでいてもよい。例えば、上記アクリル系オリゴマーは、構成するモノマー成分として、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルのみを含有するオリゴマーであってもよいし、また、構成するモノマー成分として、上記環含有(メタ)アクリル酸エステル及び直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを少なくとも含有するオリゴマーであってもよい。
上記直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルなどの炭素数が1〜20のアルキル基(直鎖又は分岐鎖状のアルキル基)を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。なお、上記直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
上記直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、特に限定されないが、上記アクリル系オリゴマーを構成するモノマー成分全量(全重量、100重量%)に対して、0.5〜20重量%が好ましい。その下限は、より好ましくは1重量%以上である。また、その上限は、より好ましくは15重量%以下である。
さらに、上記アクリル系オリゴマーは、構成するモノマー成分として、極性基含有モノマーを含むことが好ましい。極性基含有モノマーを含むと、アクリル系オリゴマーを特定量含有することによる粘着剤層Aの接着特性向上の効果をより得やすくなる。このような極性基含有モノマーとしては、上記のアクリル系ポリマーAのモノマー成分として挙げられている極性基含有モノマーと同様のモノマーが挙げられる。中でも、上記極性基含有モノマーとしては、カルボキシル基含有モノマーや水酸基含有モノマーが好ましく、より好ましくはアクリル酸、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルである。
上記極性基含有モノマーの含有量は、特に限定されないが、アクリル系オリゴマーを構成するモノマー成分全量(全重量、100重量%)に対して、0.1〜20重量%が好ましい。その下限は、より好ましくは0.5重量%以上、さらに好ましくは1重量%以上である。また、その上限は、より好ましくは15重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下である。
上記アクリル系オリゴマーは、構成するモノマー成分を公知乃至慣用の重合方法により重合することによって形成される。上記重合方法としては、例えば、溶液重合方法、乳化重合方法、塊状重合方法、活性エネルギー線照射による重合方法(活性エネルギー線重合方法)などが挙げられる。
上記アクリル系オリゴマーの重合に際しては、各種の一般的な溶剤が用いられてもよい。上記溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類;トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類などの有機溶剤が挙げられる。なお、溶剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記アクリル系オリゴマーの重合に際しては、公知乃至慣用の重合開始剤(例えば、光重合開始剤や熱重合開始剤など)が使用されてもよい。なお、重合開始剤は、単独で又は2種以上組み合わせてもちることができる。
上記熱重合開始剤としては、例えば、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2´−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(AMBN)、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4´−アゾビス−4−シアノバレリアン酸、2,2´−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1´−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2´−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等のアゾ系開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン等の過酸化物系開始剤などが挙げられる。なお、溶液重合を行う場合には、油溶性の重合開始剤が好ましく用いられる。上記熱重合開始剤の使用量としては、特に限定されないが、上記アクリル系オリゴマーを構成するモノマー成分100重量部に対して、0.1〜15重量部が好ましい。
また、上記アクリル系オリゴマーの重合に際しては、分子量を調整するために、連鎖移動剤が用いられてもよい。上記連鎖移動剤としては、例えば、2−メルカプトエタノール、α−チオグリセロール、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール、オクチルメルカプタン、t−ノニルメルカプタン、ドデシルメルカプタン(ラウリルメルカプタン)、t−ドデシルメルカプタン、グリシジルメルカプタン、チオグリコール酸、チオグリコール酸メチル、チオグリコール酸エチル、チオグリコール酸プロピル、チオグリコール酸ブチル、チオグリコール酸t−ブチル、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、チオグリコール酸オクチル、チオグリコール酸イソオクチル、チオグリコール酸デシル、チオグリコール酸ドデシル、エチレングリコールのチオグリコール酸エステル、ネオペンチルグリコールのチオグリコール酸エステル、ペンタエリスリトールのチオグリコール酸エステル、α−メチルスチレンダイマーなどが挙げられる。なお、上記連鎖移動剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記連鎖移動剤の使用量は、特に限定されないが、オリゴマーの分子量を適切な範囲に調整できるという観点から、上記アクリル系オリゴマーを構成するモノマー成分100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましい。その下限は、より好ましくは0.2重量部以上である。また、その上限は、より好ましくは15重量部以下である。
上記アクリル系オリゴマーの重量平均分子量の上限は、6000以下である。なお、上記アクリル系オリゴマーの重量平均分子量の下限は、特に限定されないが、1000以上が好ましく、より好ましくは1500以上、さらに好ましくは2000以上である。アクリル系オリゴマーの重量平均分子量が6000を超えると、室温での粘着性向上の効果が得にくくなる場合があり、一方、重量平均分子量が1000未満であると、粘着力向上の効果や保持特性向上の効果が得にくくなる場合がある。
上記アクリル系オリゴマーの重量平均分子量は、上述のアクリル系ポリマーAの重量平均分子量の測定方法と同じ方法で測定できる。
上記アクリル系オリゴマーのガラス転移温度(Tg)は、特に限定されないが、20〜300℃が好ましい。その下限は、より好ましくは30℃以上であり、さらに好ましくは40℃以上である。上記アクリル系オリゴマーのガラス転移温度を20℃以上とすることにより、室温における粘着力が向上する傾向がある。また、上記アクリル系オリゴマーのガラス転移温度を300℃以下とすることにより、粘着剤層が適度な柔軟性を有し、粘着力や段差吸収性が向上する傾向がある。
上記アクリル系オリゴマーのガラス転移温度(Tg)は、下記式で表されるガラス転移温度(理論値)である。
1/Tg = W1/Tg1+W2/Tg2+・・・+Wn/Tgn
上記式中、Tgはオリゴマーのガラス転移温度(単位:K)、Tgiはモノマーiがホモポリマーを形成した際のガラス転移温度(単位:K)、Wiはモノマーiのモノマー成分全量中の重量分率を表す(i=1、2、・・・、n)。なお、上記はオリゴマーがモノマー1、モノマー2、・・・、モノマーnのn種類のモノマー成分から構成される場合の計算式である。
Tgiは、アクリル系ポリマーAと同様に、求められる。
粘着剤層Aにおいて、上記アクリル系オリゴマーの含有量は、アリル系ポリマーAとの相溶性、接着特性向上の点より、アクリル系ポリマーA100重量部に対して、10〜40重量部である。その下限は、より好ましくは12重量部以上、さらに好ましくは15重量部以上である。また、その上限は、より好ましくは35重量部以下、さらに好ましくは30重量部以下である。
<架橋剤>
上述のように、粘着剤層Aは粘着剤組成物により形成されるが、上記粘着剤組成物には、架橋剤が含まれていてもよい。上記架橋剤を用いることにより、粘着剤層A中のアクリル系ポリマーAを架橋して、粘着剤層Aの凝集力を向上できる。なお、架橋剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン系架橋剤などが挙げられる。中でも、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤が好ましい。
上記イソシアネート系架橋剤(多官能イソシアネート化合物)としては、例えば、1,2−エチレンジイソシアネート、1,4−ブチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなどの低級脂肪族ポリイソシアネート類;シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネートなどの脂環族ポリイソシアネート類;2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート類などが挙げられる。上記イソシアネート系架橋剤としては、例えば、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート付加物[日本ポリウレタン工業株式会社製、商品名「コロネートL」]、トリメチロールプロパン/ヘキサメチレンジイソシアネート付加物[日本ポリウレタン工業株式会社製、商品名「コロネートHL」]、商品名「コロネート HX」(日本ポリウレタン工業株式会社)、トリメチロールプロパン/キシリレンジイソシアネート付加物[三井化学株式会社製、商品名「タケネート110N」]などの市販品も挙げられる。
上記エポキシ系架橋剤(多官能エポキシ化合物)としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、ジグリシジルアニリン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル、トリグリシジル−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノール−S−ジグリシジルエーテルの他、分子内にエポキシ基を2つ以上有するエポキシ系樹脂などが挙げられる。上記エポキシ系架橋剤としては、さらに、商品名「テトラッドC」(三菱ガス化学株式会社製)などの市販品も挙げられる。
上記粘着剤組成物における架橋剤の含有量は、特に限定されないが、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分100重量部に対して、0.001〜10重量部が好ましい。その下限は、より好ましくは0.01重量部以上である。また、その上限は、より好ましくは5重量部以下である。
<シランカップリング剤>
上述のように、粘着剤層Aは粘着剤組成物により形成されるが、上記粘着剤組成物には、シランカップリング剤が含まれていてもよい。粘着剤層Aがシランカップリング剤を含むと、加湿環境下における接着性やガラスに対する接着性の向上を図ることができ、さらに耐久性の向上を図ることができる。なお、シランカップリング剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記シランカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ基含有シランカップリング剤;3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ基含有シランカップリング剤;3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランなどの(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤;3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネート基含有シランカップリング剤などが挙げられる。
上記粘着剤組成物におけるシランカップリング剤の含有量は、特に限定されないが、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分100重量部に対して、0.05〜3重量部が好ましい。その下限は、より好ましくは0.1重量部以上である。また、その上限は、より好ましくは2重量部以下である。
<その他成分>
さらに、上記粘着剤組成物には、必要に応じて、架橋促進剤、粘着付与樹脂(ロジン誘導体、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、油溶性フェノールなど)、老化防止剤、充填剤、着色剤(顔料や染料など)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、可塑剤、軟化剤、界面活性剤、帯電防止剤、安定剤などの公知の添加剤が、本発明の特性を損なわない範囲で含有されていてもよい。
<粘着剤層Aの作製方法>
粘着剤層Aは、上記のように、粘着剤組成物により形成される。上記粘着剤組成物は、いずれの形態を有していてもよく、例えば、エマルション型、溶剤型(溶液型)、活性エネルギー線硬化型、熱溶融型(ホットメルト型)などが挙げられる。中でも、溶剤型の粘着剤組成物や、活性エネルギー線硬化型の粘着剤組成物が好ましい。
上記溶剤型の粘着剤組成物は、アクリル系ポリマーを少なくとも含有する粘着剤組成物であることが好ましい。また、上記活性エネルギー線硬化型の粘着剤組成物は、アクリル系ポリマーを形成する組成物であるモノマー混合物又はその部分重合物を少なくとも含有する粘着剤組成物であることが好ましい。中でも、上記粘着剤組成物は、薄い粘着剤層の得やすさ、生産性の点より、溶剤型の粘着剤組成物であることが好ましい。
なお、本明細書において、「モノマー混合物」は、モノマー成分のみの混合物を意味し、1つのモノマー成分のみから構成される場合を含むものとする。
粘着剤層Aは、上記粘着剤組成物より、公知乃至慣用の方法を用いて形成される。例えば、粘着剤層Aは、上記粘着剤組成物を剥離ライナーや基材等の適当な支持体上に塗布して、粘着剤組成物層を形成し、次に、この粘着剤組成物層を硬化(例えば、熱や活性エネルギー線による硬化)させることにより形成されてもよい。さらに、必要に応じて、硬化に加えて、さらに加熱乾燥させてもよい。なお、光重合反応は空気中の酸素により阻害されやすいので、活性エネルギー線による硬化(光硬化)は、剥離ライナーで覆うことや窒素雰囲気下で反応させることなどにより、酸素を遮断した環境下で行うことが好ましい。
<粘着剤層Aの特性>
粘着剤層Aの、23℃おけるせん断貯蔵弾性率は、特に限定されないが、良好な接着特性、特に粗面に対して良好な接着特性を得る点より、5.0×104MPa〜2.5×105MPaであることが好ましい。上記23℃におけるせん断貯蔵弾性率が5.0×104MPa以上であると、粘着剤層が軟らかくなりすぎることによる不具合、例えば、「糊はみ出し」(貼り合わせたときに粘着剤層が変形して貼り合わせた部材の端部からはみ出す現象)を抑制でき、好ましい。また、上記23℃におけるせん断貯蔵弾性率が2.5×105MPa以下であると、段差吸収性(段差追従性)が向上し、貼り合わせ時の気泡や浮きの発生が抑制され、粗面に対して良好な接着特性が得やすくなり、好ましい。なお、段差吸収性とは、表面に微細な段差を有する被着体に貼付した際に、粘着剤層がこのような段差に追従し、段差を埋めることができる特性をいう。
上記23℃におけるせん断貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定により測定される。例えば、測定する粘着剤層を厚み1.5mm程度になるように複数層積層させ、Reometric Scientific社製「Advanced Reometric Expansion System(ARES)」にて、せん断モードで、周波数1Hzの条件で、昇温速度5℃/分の条件で−70〜200℃の温度範囲で測定温度を変動させることにより、求めることができる。
上記23℃におけるせん断貯蔵弾性率は、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分の組成、アクリル系ポリマーの重量平均分子量、アクリル系オリゴマーの含有量などを調整ことにより、制御できる。
本発明の多層粘着シートは、少なくとも1以上の粘着シートにおいて、粘着剤層Aの23℃におけるせん断貯蔵弾性率が、上記で示された範囲を有することが好ましい。特に、本発明の多層粘着シートは、全ての粘着シートにおいて、粘着剤層Aの23℃におけるせん断貯蔵弾性率が、上記で示された範囲を有することが好ましい。
粘着剤層Aの厚みは、特に限定されないが、0μmより大きく25μm以下であることが好ましい。その下限は、より好ましくは5μm以上、さらに好ましくは7μm以上である。
本発明の多層粘着シートは、少なくとも1以上の粘着シートにおいて、粘着剤層Aの厚みが、上記で示された厚みを有することが好ましい。特に、本発明の多層粘着シートは、全ての粘着シートにおいて、粘着剤層Aの厚みが、上記で示された厚みを有することが好ましい。
(3)その他の層
本発明の多層粘着シートは、本発明の効果を損なわない範囲で、構成する粘着シートの粘着剤層と基材との間に、中間層や下塗り層などのその他の層を有していてもよい。
本発明の多層粘着シートは、本発明の効果を損なわない範囲で、構成する粘着シートの粘着剤層として、粘着剤層Aの他に、その他の粘着剤層(粘着剤層A以外の粘着剤層)を有していてもよい。その他の粘着剤層としては、特に限定されないが、公知乃至慣用の粘着剤層が挙げられる。その他の粘着剤層を構成する粘着剤としては、例えば、ウレタン系粘着剤、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、エポキシ系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、フッ素系粘着剤などが挙げられる。なお、これらの粘着剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記その他の粘着剤層は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。また、上記その他の粘着剤層の厚みは、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択される。
(4)剥離ライナー
本発明の多層粘着シートの第nの粘着シートの粘着面は、使用時まで、剥離ライナーにより保護されていてもよい。なお、本発明の多層粘着シートの第(n−1)の粘着シートの粘着面は、通常、第nの粘着シートの基材の背面(粘着剤層が設けられている側の面とは背面側の面)により保護される。
上記剥離ライナーは、特に限定されず、公知乃至慣用の剥離ライナーを用いることができる。例えば、剥離ライナー基材の少なくとも一方の表面に剥離層(剥離処理層)を有する剥離ライナー、フッ素系ポリマーからなる低接着性の剥離ライナー、無極性ポリマーからなる低接着性の剥離ライナーなどが挙げられる。また、剥離層を有しない剥離ライナー基材(つまり、剥離ライナー基材そのもの)も挙げられる。中でも、剥離ライナー基材の少なくとも一方の表面に剥離層を有する剥離ライナー、剥離層を有しない剥離ライナー基材(つまり、剥離ライナー基材そのもの)を使用することが好ましい。
上記フッ素系ポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体などが挙げられる。また、上記無極性ポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂などが挙げられる。
上記剥離ライナー基材としては、特に限定されないが、プラスチックフィルム等が挙げられる。このようなプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のα−オレフィンをモノマー成分とするオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル(PVC);酢酸ビニル系樹脂;ポリカーボネート(PC);ポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)等のアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などから構成されるプラスチックフィルムが挙げられる。中でも、加工性、入手性、作業性、防塵性、コスト等の観点から、ポリエステル系樹脂から形成されるプラスチックフィルムが好ましく、さらに好ましくはポリエステルフィルムフィルム(特にPETフィルム)である。
上記剥離層を構成する剥離処理剤としては、特に限定されないが、例えば、シリコーン系剥離処理剤、フッ素系剥離処理剤、長鎖アルキル系剥離処理剤、硫化モリブデンなどの剥離処理剤が挙げられる。中でも、剥離コントロール、経時安定性の観点から、シリコーン系剥離処理剤が好ましい。なお、剥離処理剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記剥離ライナーは、公知慣用の方法により製造することができる。また、上記剥離ライナーの厚みは、特に限定されない。
(5)粘着シート
本発明の多層粘着シートを構成する粘着シートは、公知乃至慣用の方法により形成されてもよい。例えば、基材と粘着剤層Aとを有する粘着シートは、基材の少なくとも一方の面側に上記着剤組成物により粘着剤層Aを形成することや、予め作製しておいた粘着剤層Aを基材の少なくとも一方の側に転写することにより、作製される。
本発明の多層粘着シートを構成する粘着シートの厚みは、特には限定されないが、1〜1000μmであることが好ましい。その下限は、より好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10μm以上である。また、その上限は、より好ましくは500μm以下、さらに好ましくは200μm以下である。なお、本発明の多層粘着シートでは、それぞれの粘着シートの厚みは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
(6)多層粘着シート
本発明の多層粘着シートは、基材層と粘着剤層を有する粘着シートをn層積層させた構造を有する積層粘着シートであり、積層構造を構成する粘着シートのうち、少なくとも1以上の粘着シートが基材と粘着剤層Aとを有する粘着シートである。特に、本発明の多層粘着シートは、積層構造を構成する粘着シートのうち、全ての粘着シートが、基材と粘着剤層Aとを有する粘着シートであることが好ましい。
本発明の多層粘着シートは、公知乃至慣用の方法により作製されてもよい。本発明の多層粘着シートは、例えば、上記粘着シートを、一の粘着シートの粘着剤層が他の粘着シートの基材と接するように、積層させることにより作製される。
本発明の多層粘着シートの全体の厚みは、特に限定されないが、2〜2000μmであることが好ましい。その下限は、より好ましくは20μm以上であり、さらに好ましくは40μm以上である。また、その上限は、より好ましくは500μm以下であり、さらに好ましくは300μm以下である。
本発明の多層粘着シートの粘着力は、特に限定されないが、被着体に対する良好な接着特性を得る点より、ガラス板に対する粘着力(引張速度300mm/分、剥離角度180°)で、10N/25mm以上であることが好ましく、より好ましくは11N/25mm以上である。
特に、 本発明の多層粘着シートの粘着力は、粗面に対する良好な接着特性を得る点より、艶消し面を有するアルミニウム板における艶消し面に対する粘着力(引張速度300mm/分、剥離角度180°)で、10N/25mm以上であることが好ましく、より好ましくは12N/25mm以上、さらに好ましくは15N/25mm以上である。なお、このような艶消し面を有するアルミニウム板の市販品としては、例えば、アルミニウム板(商品名「A1050P(艶消し)」、日本テストパネル株式会社製)などが挙げられる。
本発明の多層粘着シートは、基材層と粘着剤層を有する粘着シートをn層積層させた構造を有する。このため、引き裂き強度が大きく、全体として強度に優れる。また、局所的に力がかかっても、貫通孔が生じる等、局所的な破損が生じにくい。
さらに、本発明の多層粘着シートは、積層構造を構成する粘着シートのうち、少なくとも1以上の粘着シートの粘着剤層が粘着剤層Aであるので、貼付される面が粗面であっても、被着体に対する良好な接着特性を発揮する。このため、本発明の多層粘着シートは、粘着剤層を薄くしても、良好な接着特性を得ることができる。ゆえに、本発明の多層粘着シートは、積層構造を有し、全体として薄くても、良好な粘着力を得ることができる。また、本発明の多層粘着シートは、全体として薄い場合、デザイン面、小さいスペースに適用できる点、取扱性、作業性などの点で有利である。
本発明の多層粘着シートは、広範な用途に用いられる。例えば、自動車分野、建築分野などで用いられる。例えば、自動車分野、建築分野では、飛散防止フィルム、表面保護フィルム、装飾フィルム、省エネフィルムなどの用途に好ましく用いられる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(粘着剤組成物Aの調製)
モノマー成分としてのアクリル酸n−ブチル(BA):95重量部、アクリル酸(AA):5重量部、及び、重合溶媒としての酢酸エチル:185.7重量部をセパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら1時間撹拌した。このようにして重合系内の酸素を除去した後、63℃に昇温して10時間反応させ、トルエンを加えて固形分濃度25重量%のアクリル系ポリマー溶液を得た。
なお、上記アクリル系ポリマー溶液中のアクリル系ポリマーの重量平均分子量は60万であった。
次に、モノマー成分としてのメタクリル酸シクロヘキシル[ホモポリマー(ポリメタクリル酸シクロヘキシル)のガラス転移温度:66℃]:95重量部、アクリル酸:5重量部、連鎖移動剤としてのα−メチルスチレンダイマー:10重量部、重合開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル:10重量部、および重合溶媒としてのトルエン:120重量部を、セパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら、1時間攪拌した。このようにして、重合系内の酸素を除去した後、85℃に昇温し、5時間反応させて、固形分濃度50重量%のアクリル系オリゴマー溶液を得た。
なお、上記アクリル系オリゴマー溶液中のアクリル系オリゴマーの重量平均分子量は4000であった。
次に、上記アクリル系ポリマー溶液に、シランカップリング剤(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、商品名「KBM403」、信越化学工業株式会社製)をアクリル系ポリマー(固形分)100重量部に対して固形分換算で0.15重量部となるように添加し、架橋剤(エポキシ系架橋剤、商品名「TETRAD−C」、三菱ガス化学株式会社製)をアクリル系ポリマー(固形分)100重量部に対して固形分換算で0.075重量部となるように添加して、さらに、上記アクリル系オリゴマー溶液をアクリル系ポリマー(固形分)100重量部に対して固形分換算でアクリル系オリゴマーの量が25重量部となるように添加し、これを混合することによって粘着剤組成物A(粘着剤組成物溶液A)を調製した。
なお、粘着剤組成物Aにより形成された粘着剤層の23℃におけるせん断貯蔵弾性率は、1.7×105MPaである。
(粘着剤組成物Bの調製)
モノマー成分としてのアクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA):63重量部、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP):15重量部、メタクリル酸メチル(MMA):9重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA):13重量部、重合開始剤としての2,2'−アゾビスイソブチロニトリル:0.2重量部、及び、重合溶媒としての酢酸エチル133重量部を、セパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら1時間撹拌した。このようにして重合系内の酸素を除去した後、65℃に昇温し、10時間反応させ、その後、酢酸エチルを加えて固形分濃度30重量%のアクリル系ポリマー溶液を得た。
なお、上記アクリル系ポリマー溶液中のアクリル系ポリマーの重量平均分子量は80万であった。
次に、上記アクリル系ポリマー溶液に、イソシアネート系架橋剤(商品名「タケネートD110N」、三井化学株式会社製)をアクリル系ポリマー(固形分)100重量部に対して固形分換算で1.1重量部となるように添加し、シランカップリング剤(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、商品名「KBM403」、信越化学工業株式会社製)をアクリル系ポリマー(固形分)100重量部に対して固形分換算で0.15重量部となるように添加し、これを混合することによって粘着剤組成物B(粘着剤組成物溶液B)を調製した。
なお、粘着剤組成物Bにより形成された粘着剤層の23℃におけるせん断貯蔵弾性率は、2.6×105MPaである。
(粘着剤組成物Cの調製)
粘着剤組成物Aの調製と同様にして、固形分濃度25重量%のアクリル系ポリマー溶液を得た。
次に、上記アクリル系ポリマー溶液に、シランカップリング剤(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、商品名「KBM403」、信越化学工業株式会社製)をアクリル系ポリマー(固形分)100重量部に対して固形分換算で0.15重量部となるように添加し、架橋剤(エポキシ系架橋剤、商品名「TETRAD−C」、三菱ガス化学株式会社製)をアクリル系ポリマー(固形分)100重量部に対して固形分換算で0.075重量部となるように添加して、これを混合することによって粘着剤組成物C(粘着剤組成物溶液C)を調製した。
(基材の使用例1)
基材層を構成する基材として、PETフィルム(厚み:38μm、商品名「T100−C38」、三菱樹脂株式会社製)を使用した。
なお、このPETフィルムを「基材A」とした。
(基材の使用例2)
基材層を構成する基材として、PETフィルム(厚み:50μm、商品名「T100−S50」、三菱樹脂株式会社製)を使用した。
なお、このPETフィルムを「基材B」とした。
(剥離ライナーの使用例1)
剥離ライナーとして、商品名「ダイアホイル MRF−25」(三菱樹脂株式会社製、ポリエステルフィルム、厚み:25μm)を使用した。
この剥離ライナーを「剥離ライナーA」とした。
(粘着シートの作製例1)
上記基材Bの一方の面に粘着剤組成物Aを塗布し、基材B上に塗布層を形成した。次に、基材B上に塗布層を形成したものをオーブンに投入し、塗布層を130℃で3分間乾燥させた。そして、基材Bの一方の面に、厚み12μmの粘着剤層を有する粘着シートを得た。また、粘着剤層上に剥離ライナーAを設けた。このようにして得られた粘着シートを、粘着シートAとした。
(粘着シートの作製例2)
上記基材Aの一方の面に粘着剤組成物Aを塗布し、基材A上に塗布層を形成した。次に、基材A上に塗布層を形成したものをオーブンに投入し、塗布層を130℃で3分間乾燥させた。そして、基材Aの一方の面に、厚み12μmの粘着剤層を有する粘着シートを得た。また、粘着剤層上に剥離ライナーAを設けた。このようにして得られた粘着シートを、粘着シートBとした。
(粘着シートの作製例3)
上記基材Bの一方の面に粘着剤組成物Bを塗布し、基材B上に塗布層を形成した。次に、基材B上に塗布層を形成したものをオーブンに投入し、塗布層を130℃で3分間乾燥させた。そして、基材Bの一方の面に、厚み12μmの粘着剤層を有する粘着シートを得た。また、粘着剤層上に剥離ライナーAを設けた。このようにして得られた粘着シートを、粘着シートCとした。
(粘着シートの作製例4)
上記基材Bの一方の面に粘着剤組成物Bを塗布し、基材B上に塗布層を形成した。次に、基材B上に塗布層を形成したものをオーブンに投入し、塗布層を130℃で3分間乾燥させた。そして、基材Bの一方の面に、厚み50μmの粘着剤層を有する粘着シートを得た。また、粘着剤層上に剥離ライナーAを設けた。このようにして得られた粘着シートを、粘着シートDとした。
(粘着シートの作製例5)
上記基材Bの一方の面に粘着剤組成物Cを塗布し、基材B上に塗布層を形成した。次に、基材B上に塗布層を形成したものをオーブンに投入し、塗布層を130℃で3分間乾燥させた。そして、基材Bの一方の面に、厚み12μmの粘着剤層を有する粘着シートを得た。また、粘着剤層上に剥離ライナーAを設けた。このようにして得られた粘着シートを、粘着シートEとした。
(実施例)
上記粘着シートA又はBのうち少なくとも1の粘着シートを必ず選択し、且つ、上記粘着シートA〜Eのうち任意に2以上選択して、ある粘着シートの剥離ライナーAを剥がして露出した粘着面を他の粘着シートの基材により提供される面に貼り合わせることを必要に応じて繰り返すことにより、任意の多層粘着シートを作製できた。
(粘着力の測定)
粘着シートを、幅20mm、長さ100mmのシート状に切り出し、試験片とした。
次いで、上記試験片の粘着面(測定面)を、2kgのローラーを1往復させることにより、シート状の被着体に圧着し、23℃、50%RHの雰囲気下で30分間エージングした。その後、万能引張圧縮試験機(装置名「引張圧縮試験機TG−1kN」、ミネベア株式会社製)を使用し、23℃、50%RHの雰囲気下、引張速度300mm/分、剥離角度180°の条件で、被着体から試験片を引き剥がし、粘着力(180°ピール粘着力)(N/25mm)を測定した。
被着体としては、ガラス板(商品名「マイクロスライドガラスS」、松浪硝子工業株式会社製、非錫面を使用)、及び、アルミニウム板(商品名「A1050P(艶消し)」、日本テストパネル株式会社製)を使用した。
なお、上記ガラス板表面は平滑であり、上記アルミニウム板の艶消し面表面は粗い。
また、アルミニウム板の艶消し面表面に粘着シートを貼付した。
Figure 2014145023
表2に示すように、本発明に係る粘着剤層を備えた粘着シートA及びBは、粘着剤層の厚みが同じである粘着シートC及びEと比較して、ガラス板に対する粘着力が約2倍であり、粗面の表面を有するアルミニウム板に対する粘着力が1.5倍以上であった。また、粘着シートA及びBは、粘着剤層の厚みが4倍以上の粘着シートDとほぼ同等の粘着力を示した。
なお、上記表2では粘着シートA〜Eの粘着力が示されているが、これらの粘着シートを適宜組み合わせて、多層粘着シートとしても、この粘着力に変動はなかった。
以上の通り、本発明に係る多層粘着シートによって、良好な粘着力を有する多層粘着シートを提供することが確認された。
X 多層粘着シートX
Y 多層粘着シートY
Z 多層粘着シートZ
1 第1の粘着シート
2 第2の粘着シート
3 第3の粘着シート
n−1 第(n−1)の粘着シート
n 第nの粘着シート
11 基材
12 粘着剤層
13 剥離ライナー

Claims (4)

  1. 基材と粘着剤層を有する粘着シートをn(nは2以上の整数)層積層させた構造を有する積層粘着シートであり、
    前記粘着シートのうち、少なくとも1以上の粘着シートの粘着剤層が、重量平均分子量が50万〜90万のアクリル系ポリマー及び重量平均分子量が6000以下のアクリル系オリゴマーを含み、
    前記アクリル系ポリマーが、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度が−20℃以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを前記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して80重量%以上含み、
    前記アクリル系オリゴマーの含有量が、前記アクリル系ポリマー100重量部に対して10〜40重量部であることを特徴とする多層粘着シート。
  2. 前記粘着シートのうち、少なくとも1以上の粘着シートの基材が、ポリエチレンテレフタレートフィルムである請求項1記載の多層粘着シート。
  3. 前記ポリエチレンテレフタレートフィルムが、帯電防止層を有する請求項2記載の多層粘着シート。
  4. 前記粘着シートのうち、少なくとも1以上の粘着シートの粘着剤層の厚みが、0μmより厚く25μm以下である請求項1〜3の何れか1項に記載の多層粘着シート。
JP2013014080A 2013-01-29 2013-01-29 多層粘着シート Pending JP2014145023A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013014080A JP2014145023A (ja) 2013-01-29 2013-01-29 多層粘着シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013014080A JP2014145023A (ja) 2013-01-29 2013-01-29 多層粘着シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014145023A true JP2014145023A (ja) 2014-08-14

Family

ID=51425533

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013014080A Pending JP2014145023A (ja) 2013-01-29 2013-01-29 多層粘着シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014145023A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016050285A (ja) * 2014-09-02 2016-04-11 リケンテクノス株式会社 ガラス貼付化粧シート用粘着剤、及びこれを用いた化粧シート
JP2016155232A (ja) * 2015-02-23 2016-09-01 リンテック株式会社 防犯用フィルム
WO2017098870A1 (ja) * 2015-12-10 2017-06-15 綜研化学株式会社 粘着剤組成物およびその製造方法、粘着シート、粘着剤層付き偏光板ならびに積層体
WO2018207579A1 (ja) * 2017-05-12 2018-11-15 富士フイルム株式会社 複合部材およびタッチパネル
WO2018216966A1 (ko) * 2017-05-22 2018-11-29 주식회사 엘지화학 다층 점착 테이프
CN111978883A (zh) * 2019-05-22 2020-11-24 日东电工株式会社 粘合片
US20210079269A1 (en) * 2017-11-03 2021-03-18 Lg Chem, Ltd. Multilayer Adhesive Tape

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016050285A (ja) * 2014-09-02 2016-04-11 リケンテクノス株式会社 ガラス貼付化粧シート用粘着剤、及びこれを用いた化粧シート
JP2016155232A (ja) * 2015-02-23 2016-09-01 リンテック株式会社 防犯用フィルム
WO2017098870A1 (ja) * 2015-12-10 2017-06-15 綜研化学株式会社 粘着剤組成物およびその製造方法、粘着シート、粘着剤層付き偏光板ならびに積層体
WO2018207579A1 (ja) * 2017-05-12 2018-11-15 富士フイルム株式会社 複合部材およびタッチパネル
WO2018216966A1 (ko) * 2017-05-22 2018-11-29 주식회사 엘지화학 다층 점착 테이프
US11091674B2 (en) 2017-05-22 2021-08-17 Lg Chem, Ltd. Multilayer adhesive tape
US20210079269A1 (en) * 2017-11-03 2021-03-18 Lg Chem, Ltd. Multilayer Adhesive Tape
US11697749B2 (en) * 2017-11-03 2023-07-11 Koza Novel Materials Korea Co., Ltd. Multilayer adhesive tape
CN111978883A (zh) * 2019-05-22 2020-11-24 日东电工株式会社 粘合片

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6371931B1 (ja) 粘着シート
JP6683766B2 (ja) 両面粘着シート
JP6355874B1 (ja) 粘着シート
JP6722267B2 (ja) 粘着剤組成物、粘着剤層、粘着シート、光学部材、及びタッチパネル
JP6722245B2 (ja) 光学用粘着剤層、粘着シート、光学部材、及びタッチパネル
JP2020094224A (ja) 両面粘着シート
JP7175622B2 (ja) アクリル系粘着剤組成物および粘着シート
JP2014145023A (ja) 多層粘着シート
JP2013006892A (ja) 光学用両面粘着シート
JP2011202012A (ja) アクリル系粘着剤組成物およびアクリル系粘着テープ
JP2014012808A (ja) 粘着剤組成物、及び粘着シート
JP7283975B2 (ja) 粘着シート
KR20120084682A (ko) 점착 테이프
JP2014047280A (ja) 表面保護用シート
WO2020145188A1 (ja) 粘着シート
JP2019127527A (ja) 積層シートおよびロール体
JPWO2018190355A1 (ja) 加飾成型用粘着シート
JP2014172999A (ja) 粘着シート
JP7125259B2 (ja) 粘着シート
WO2021172342A1 (ja) 粘着シートおよびその利用
JP7262484B2 (ja) 粘着シート
JP7166052B2 (ja) 粘着シート
WO2014034580A1 (ja) 表面保護用シート
WO2022030307A1 (ja) 補強用フィルム、光学部材および電子部材
WO2022030305A1 (ja) 補強用フィルム、光学部材および電子部材