JP2014144689A - 制動距離短縮装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】緊急停止時の車両を安全にかつ最短の制動距離で停止させることができる制動距離短縮装置を提供する。
【解決手段】車両の底面に設けられた複数の制動手段と、現在の車両状態を検出する車両状態検出手段と、前記複数の制動手段の動作を制御する制動板制御手段と、を備え、前記複数の制動手段は、それぞれ車両の底部と路面との接触面積を増減可能な制動板部を有し、前記制動板制御手段は、前記車両状態検出手段により検出された車両状態に応じて、前記複数の制動手段に設けられた前記制動板部と路面との接触面積を増減する制御を行うことを特徴とする制動距離短縮装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両が安全に停止するための距離を短縮する制動距離短縮装置に関するものである。
従来、走行中の自動車が停止する場合は、車輪に備えたブレーキにより車輪の回転を制動することで停止させている。しかし、従来のブレーキでは、急ブレーキ時に車輪がロックすることで滑走(スリップ)してしまい、路面の状態(雨天時や降雪時における路面の濡れや凍結)や車輌の速度によっては、十分な制動力が働かず制動距離が長くなっていた。
このため、近年の自動車のブレーキには、急ブレーキ時や路面の状態にかかわらず、車輪のロックによる滑走を低減する装置であるアンチロック・ブレーキ・システム(Antilock Brake System、略称:ABS)を備えたものが知られている。しかしながら、車輪による制動力だけでは、自動車の緊急停止時の制動距離の短縮には限界がある。
そこで、可撓性鋼板を主材とする接地ブレーキ片を櫛歯状又は暖簾状に設けた接地体を車体の巾方向に設け、この接地体を緊急制動時に降下させて接地ブレーキ片の自由端側を路面に接地させるようにした自動車用緊急制動装置が提案されている(特許文献1参照。)。
また、車両の前後輪間にて車体底部に水平状態で配置された制動板部材と、制動板部材を下方に移動させる駆動装置と、車両が緊急停止状態になったときに駆動装置により制動板部材を路面に押し付ける駆動制御装置とを備えた車両用緊急停止装置が提案されている(特許文献2参照。)。
特開2002−264783号公報 特開2007−196892号公報
しかしながら、特許文献1の自動車用緊急制動装置では、接地ブレーキ片の自由端が路面上を摺動移動する構造のため、路面の著しい損傷を防ぐことはできるが、制動距離を短縮する為の充分な路面との摩擦を生じさせることは困難であり、制動距離を大幅に短縮することはできなかった。
また、特許文献2の車両用緊急停止装置では、十分な大きさの制動板部材を路面に押し付けることで、路面の状態がフラットな場合には、制動板部材と路面との接地面積を大きくすることができ、制動板部材と路面との摩擦により制動距離を短縮することはできる。しかし、路面の状態は常にフラットであるとは限らず、大きな凹凸があった場合には、制動板部材を効率よく路面に接触させることができず、制動距離を短縮することは困難である。
また、車両の車体底部の前後輪間に水平状態で所定の大きさの制動板部材が配置されているので、制動板部材を路面に押し付けた場合に、車輪と路面との摩擦抵抗よりも制動板部材と路面との摩擦抵抗が大きくなり、車両の姿勢が安定せずスピンや横滑りを発生させる虞があった。
本発明は、このような現状に鑑み、車両の緊急停止時に、従来のブレーキによる車輪と路面との摩擦に加え、さらに、路面との接地面積を増加させるとともに、車両を安全に最短の制動距離で停止させることができる制動距離短縮装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両の底面に設けられた複数の制動手段と、現在の車両状態を検出する車両状態検出手段と、前記複数の制動手段の動作を制御する制動板制御手段と、を備え、前記複数の制動手段は、車両と路面との接触面積を増加させる制動板部をそれぞれ有し、前記制動板制御手段は、前記車両状態検出手段により検出された車両状態に応じて、前記複数の制動手段に設けられた前記制動板部と路面との接触面積を増減する制御を行うことを特徴とする制動距離短縮装置とした。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の制動距離短縮装置において、前記複数の制動手段は、車両の底面の前端部、後端部、右側端部及び左側端部に設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の制動距離短縮装置において、前記制動板部は、路面との接触面に接触部材を着脱自在としたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の制動距離短縮装置において、前記車両状態検出手段により検出される現在の車両状態は、車両の姿勢、車両の走行速度、車両のブレーキに対する押圧力であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の制動距離短縮装置において、前記制動板制御手段は、前記車両状態検出手段により検出される現在の車両の走行速度が停止状態のときに、状態手動操作で前記制動板部を路面と接触させることを可能としたことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、車両の底面に複数の制動手段を設け、現在の車両状態に応じて、制動板制御手段により複数の制動手段がそれぞれ有する制動板部と路面との接触面積を増減する制御を行うので、例えば、当該車両に急ブレーキがかけられた場合、複数の制動手段がそれぞれ有する制動板部を路面と接触させて、車輪以外に車両の底部と路面との接触面積を増加させることで、制動板部と路面との摩擦により、車両の制動距離を飛躍的に短縮することが可能となる。
請求項2記載の発明によれば、車両が4輪自動車の場合、自動車の底面の端部の複数の位置(例えば、前端の前輪間、後端の後輪間、右側端の右前輪と右後輪の間、左側端の左前輪と左後輪の間など)に制動手段を配置することにより、車両状態(具体的には、車両の姿勢、直線又はカーブなどの走行状態)に応じてバランス良く制動板部と路面との接触面積を増減させることができ、安全に車両の制動距離を短縮することが可能となる。
請求項3記載の発明によれば、制動板部の路面との接触面の接触部材を着脱自在とすることで、接触部材の交換が容易となり、制動板部と路面との接触が繰り返し行われ、接触部材が磨耗して制動板部と路面との摩擦計数が低下して所望する制動距離の短縮が得られない場合でも、接触部材のみを交換することで対応することができる。また、例えば、冬期の雪道や梅雨時の濡れた路面に最適な接触部材を選択して容易に交換することができるので、季節や環境に適した接触部材を使用することが可能となる。なお、本実施例における接触部材は、例えば、ゴム、合成樹脂、特殊素材などの摩擦計数が高く対磨耗性に優れたライニング材を好適に用いることができる。
請求項4記載の発明によれば、制動板制御手段は、車両状態検出手段により、車両の姿勢、車両の走行速度、車両のブレーキに対する押圧力などの現在の車両状態に応じて制動板部と路面との接触面積を増減する制御を行うことができるので、車両の制動距離を安全短縮することが可能となる。
請求項5記載の発明によれば、制動板制御手段は、車両状態検出手段により、現在の車両状態の走行速度が“0”(つまり、停止状態)である時は、複数の制動手段が有する制動板部を、手動操作で任意に選択して路面と接触させることができるので、例えば、複数の制動手段をパンクした車輪を交換するときのジャッキ代わりに用いることが可能となる。
本実施例における制動距離短縮装置の4輪車への取り付けを示す図である。 本実施例における制動距離短縮装置の接触部材を示す図である。 本実施例における制動距離短縮装置の制動板制御装置を示すブロック図である。 本実施例における制動距離短縮装置の4輪車への取り付けを示す図である。 本実施例における制動距離短縮装置の二輪車への取り付けを示す図である。
以下、本実施例に係る制動距離短縮装置の一例について、図面を参照して説明する。
[脱硫装置の概要]
まず、本実施例における制動距離短縮装置の構成を、図1〜4を参照して説明する。なお、以下の本実施例にいては、制動距離短縮装置が取り付けられる車両は、トラックなどの大型の4輪自動車である場合を一例として説明する。
図1に示すように、本実施例における制動距離短縮装置を構成する複数の制動手段10は、車両50の底面51の左右前輪52R、L間の前端部、左右後輪53R、L間の後端部、右前輪52Rと右後輪53Rの間の右側端部、左前輪52Rと左後輪53Rの間の左側端部の4箇所に設けられている。制動手段10は、車両50の下方の路面60との接触面積を増減させる制動板部11と、制動板部11を路面に接触させる為に昇降させる昇降部12と、昇降部12と制動板部11を連結する連結棒13により構成されている。
車両50の任意の位置(例えば、運転席後方)には、複数の制動手段10に設けられた制動板部11と路面との接触面積を増減する制御を行う制動板制御手段20が設けられている。また、車両50には、図示はしないが、現在の車両状態を検出する車両状態検出手段(車両状態検知部21、姿勢検知部31、速度検知部32、ブレーキ押圧力検知部33等、図3参照)が設けられている。そして、詳細は後述するが、制動板制御手段20は、車両状態検出手段により検出した現在の車両状態に応じて、複数の制動手段10に設けられた制動板部11と路面60との接触面積を増減する制御を行う。
車両50の底面51に設けられている各制動手段10は、それぞれ2個の昇降部12を有しており、各昇降部12から下方に昇降自在とした連結棒13の下端に制動板部11が連結されている。なお、図示はしないが、連結棒13と制動板部11との連結部には、接触した路面60の形状に合わせて制動板部11が変位する角度調節部が設けられている。これにより、ある程度の路面60の形状に追従して制動板部11を接触させて接触面積の増加を図ることが可能となる。
昇降部12は、例えば、周知の油圧シリンダなどが好適に用いられ、後述の制動板制御手段20(図4参照)からの指示により、連結棒13を車両50の底面51から下方の路面60に向けて降下させることにより制動板部11を路面60に接触させる。なお、昇降部12は油圧シリンダに限定されるものではなく、連結棒13を昇降自在とし、所定の圧力で制動板部11を路面60に接触させることができるものであれば、機械式や空圧式のシリンダを用いてもよい。
制動板部11は、制動板11aと路面60と接触する部分である接触部材11bとにより構成されている。制動板11aは、所定の強度のある鉄板や強化プラスチックなどで構成され、接触部材11bは、例えば、ゴム、合成樹脂、特殊素材などの摩擦計数が高く対磨耗性に優れた素材であるライニング材が好適に用いられる。
接触部材11bは制動板11aに着脱自在としている。このため、接触部材11bと路面との接触が繰り返し行われ、接触部材11bとして用いられるライニング材が磨耗して路面との摩擦計数が低下して所望する制動距離の短縮が得られない場合でも、接触部材11bのみを交換することで対応することができる。また、接触部材11bは容易に交換することができるので、例えば、冬期の雪道や梅雨時の濡れた路面に最適なライニング材を選択して接触部材11bとして用いることで、季節や環境に適した接触部材11bを使用することが可能となる。
車両50の底面51の前端部及び後端部に設けられる制動手段10は、制動板部11が車両50の幅方向に長い長方形に形成され、制動板部11と路面60との接触面積を増加することができる構成としている。車両50の底面51の右側端部及び左側端部に設けられる制動手段10は、制動板部11が車両50の左右前輪52R,Lと左右後輪53R,Lとの間に進行方向に長い長方形に形成され、制動板部11と路面60との接触面積を増加することができる構成としている。
図1(a)に示すように、通常の車両50の走行中は、複数の制動手段10の制動板部11は、車両50の底面51に密着するように引き上げられた状態が維持され、走行中に無駄な空気抵抗が生じることが無いようにしている。なお、図1(a)においては、制動板部11は、車両50の底面51に露出して張り付いた状態としているが、走行中の制動板部11は、車両50の底面51に完全に収納されるようにしてもよい。
そして、車両50の緊急停止時には、図1(b)に示すように、複数の制動手段10は、各昇降部12により連結棒13を車両50の底面51から下方の路面60に向けて降下させて各制動板部11と路面60とをそれぞれ接触させる。これにより、車両50は、左右前輪52R,L及び左右後輪53R,Lに加えて、複数の制動板部11により路面60との接触面積が増加するので、車両50の路面60との摩擦抵抗の向上により緊急停止時の車両50の制動距離を飛躍的に短縮することを可能としている。
一般に車両50を緊急停止させると車両50の前方に荷重がかかるノーズダイブが発生する。このノーズダイブにより、車両50の荷重は、左右後輪53R,Lよりも左右前輪52R,Lのほうが大きくなり、緊急停止時の車両50の姿勢が不安定になる要因となる。
しかし、本実施例においては、図1(b)に示すように、車両50の緊急停止時には、車両50の底面51の前端部に設けられ、車両50の幅方向に長方形に形成された制動板部11が路面60と接触する。これにより、ノーズダイブにより車両50の前方にかかる荷重を緩和(つまり、ノーズダイブを防止)することができる。つまり、車両50の緊急停止時には、左右前輪52R,L、左右後輪53R,L及び複数の制動板部11に均等に車両50の荷重がかかることになり、緊急停止時の制動距離を短縮することができることに加え、緊急停止時の車両50の姿勢も安定させることが可能となる。
図2に示すように、制動板部11の進行方向の先端部は、上方に反るように形成され、制動板部11が路面60と接触した場合に、路面60の凹凸と制動板部11の先端部との衝突を緩和し、制動板部11の破損を防止する形状としている。また、複数の制動手段10の制動板部11と路面60とをそれぞれ接触させる場合は、各制動板部11と路面60との接触を一定の押圧により維持するが、複数の制動手段10が有する各昇降部12は、所謂ダンパーとしての機能を併せ持ち、路面60の凹凸などによる制動板部11にかかる一時的な衝撃を吸収するようにしている。
また、図2(b)に示すように、制動板部11の接触部材11bを独立した複数の接触部材11bとして構成することができる。この場合は、複数の接触部材11bは、個々に独立した接続部材11c(図2(c)参照)や11d(図2(d)参照)により制動板11aに接続されている。
図2(c)に示す接続部材11cは、コイル状のスプリングが用いられ、このスプリングの一端に接触部材11bを連結することで、路面60の微細な凹凸を接続部材11cが吸収する構成としている。
図2(d)に示す接続部材11dは、伸縮自在のジャバラで形成され、このジャバラの一端に接触部材11bを連結することで、路面60の微細な凹凸を接続部材11dが吸収する構成としている。
以下、図3を参照して、本実施例における制動距離短縮装置を構成する制動板制御手段20の構成を説明する。制動板制御手段20は、車両状態検知部21、制御部22、制動板制御部23から構成される。
車両状態検知部21は、車両50に設置されている各種検知部(姿勢検知部31、速度検知部32、ブレーキ押圧力検知部33、手動スイッチ検知部34)から検出した各種信号を制御部22に供給する。車両状態検知部21は、本実施例における車両状態検出手段として機能するものである。
姿勢検知部31は車両50の走行状態(直進、左右コーナリングなど)や車両の姿勢(前後左右の傾きなど)を所定の検知信号として車両状態検知部21へ供給する。速度検知部32は車両の走行速度を所定の検知信号として車両状態検知部21へ供給する。ブレーキ押圧力検知部33は車両50において運転手によるブレーキ操作の押圧力を所定の検知信号として車両状態検知部21へ供給する。手動スイッチ検知部34は各制動手段10に応じて設けられた手動操作スイッチ(図示せず)の押下を所定の検知信号として車両状態検知部21へ供給する。
制御部22は、図示しないCPU(中央演算装置)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどで構成されている。ROMには各制動手段10を動作させる制御プログラムが記憶されており、CPUは、この制御プログラムをROMから読み出して実行することにより制動板制御手段20として機能する。つまり、制御プログラムは、上述した車両状態検知部21により検出した現在の車両状態に応じて、複数の制動手段10に設けられた制動板部11と路面60との接触面積を増減する制御を行う。
制動板制御部23は、制御部22からの指示に基づいて、複数の制動手段10に設けられた制動板部11を昇降させ、制動板部11と路面60との接触及び非接触を制御する。
なお、車両50に設置されている図示しない各種検知部(姿勢検知部31、速度検知部32、ブレーキ押圧力検知部33、手動スイッチ検知部34)としては、近年の車両50が備える既存の検出器が用いられ、各々の機能等の詳細は周知であるので省略する。
以下、本実施例における制動板制御手段20による複数の制動手段10に設けられた制動板部11と路面60との接触面積を増減する制御の一例について説明する。
制動板制御手段20は、車両状態検知部21により、車両姿勢は平行状態で直進中であり、走行速度が一定速度(例えば、60km)以上、運転手によるブレーキ操作の押圧力が一定値を超えた(所謂、急ブレーキ)状態であることを検出した場合は、複数の制動手段10に設けられた各制動板部11全てを路面60に接触させる。
これにより、当該車両50は、車輪以外の各制動板部11と路面60との摩擦により、制動距離を短縮することができる。そして、制動板制御手段20は、各制動板部11を路面60と接触させている間も、車両姿勢に変化が生じていないか監視し、例えば、車両姿勢が直進状態ではなく左右の回転状態に変化したことを検知すると、車両50の底面51の右側端部及び左側端部に設けられた制動手段10の制動板部11と路面60とが接触する圧力を調整して、車両姿勢が直進状態に維持できるように調整する。
制動板制御手段20は、車両状態検知部21により、走行速度が所定の速度(例えば、5km)以下になったことを検出すると、複数の制動手段10に設けられた制動板部11と路面60との接触を解除して、各制動板部11を通常の走行位置に復帰させる。
このような制御により、本実施形態における制動距離短縮装置は、安全に車両の制動距離を短縮することが可能となる。
なお、上記制御例は単なる一例であり、制動板制御手段20は、車両状態検知部21が検知した車両状態に応じて、例えば、車両の走行速度が高速でなかった場合(車両の走行速度が20km以下の場合は)、車両50の底面51の前端部及び後端部に設けられる制動手段10のみ作動させるなど、車両状態に応じた制御を行うことができる。
また、上記制御例では、あくまで運転手が急ブレーキ(ブレーキの押圧力が一定値以上)をした場合に、車両50の制動距離の短縮を図る制御を行うようにしているが、ブレーキの押圧力が大きくなるにつれて、複数の制動手段10に設けられた各制動板部11を、一度に路面60に接触させるのではなく、例えば、複数の制動手段10に設けられた各制動板部11を段階的に増やして路面60と接触させて制動距離を短縮するようにすることもできる。
車両状態検知部21により、走行速度が“0”(つまり、停止状態)のときに、手動スイッチ検知部34から各制動手段10に応じて設けられた手動操作スイッチが押下されると所定の検知信号を車両状態検知部21へ供給する。制動板制御手段20は、複数の制動手段10が有する制動板部11のうち、押下されたスイッチに対応する制動手段10に設けられた制動板部11を路面60と接触させる。
このとき、制動板部11と路面60との接触する圧力を、通常の制動距離を短縮する場合より、例えば、車両の前後輪を浮かせることができる程度に強くする。これにより、複数の制動手段10をパンクした車輪を交換するときなどのジャッキ代わりとして使用することができる。
また、上述した車両50に設置されている各種検知部(姿勢検知部31、速度検知部32、ブレーキ押圧力検知部33)以外にも、近年の車両50には、車両50への衝撃を感知し、運転手の安全を守る為にエアバックを作動させる衝撃検知部等を備えている。
そこで、本実施例においても上記衝撃検知部を備え、制動板制御手段20は、例えば、車両50に対する右側からの衝撃を検知すると、車両50の底面51の左側端部に設けられた制動手段10の制動板部11と路面60とを接触させることで、車両50の横転を防ぎ、運転手の安全を図ることが可能となる。
またさらに、制動板制御手段20は、後方からの車両50への衝撃を検知すると、まず、車両50の底面51の前端部に設けられた制動手段10の制動板部11を路面60と接触させ、その後、車両50の緊急停止時と同様に、車両50の底面51に設けられた全ての制動手段10の制動板部11を路面60と接触させる制御を行う。これにより、車両50が後方から他の車両等に追突された場合の玉突き事故等を防止することができる。
このように、本実施例に係る制動距離短縮装置は、車両50の緊急停止時における制動距離の短縮のみならず、複数の制動手段10が有する各制動板部11を選択して路面60と接触させたり、接触圧を調整したりする制御を行うことで、車両50に発生する様々な事故等に対応して運転手の安全を図ることも可能となる。
また、図4に示すように、本実施例における制動距離短縮装置を構成する複数の制動手段10のうち、車両50の底面51の後端部に設けられている制動手段10を、車両50の略中央から左右に分割された右制動手段10a及び左制動手段10bとして構成することもできる。
この構成により、制動板制御手段20は、各制動板部11を路面60と接触させている間も、車両姿勢に変化が生じていないか監視し、例えば、車両姿勢が直進状態ではなく右回転状態に変化したことを検知すると、車両50の底面51の左側端部に設けられた制動手段10の制動板部11と路面60とが接触する圧力を強くするとともに、車両50の底面51の後端部に左右に分割して設けられている左制動手段10bの制動板部11と路面60とが接触する圧力を強くするように調整して、右回転状態の車両姿勢を直進状態に戻す制御を行う。これにより、緊急停止時の車両50の姿勢をより安定させることができ、制動距離の短縮を図ることが可能となる。
以下、上述した制動距離短縮装置を二輪車(オートバイ)に適用した変形例を、図5を参照して説明する。なお、以下の説明では、上述した実施例と異なる点のみを説明する。
図5(a)に示すように、二輪車70の車体の左右両側の略中央部に2箇所の制動手段10が設けられている。図4に示す制動手段は、昇降部12と制動板部11とが連結棒13ではなく、ジャバラ状の連結部13a(例えば、マジックハンドを伸縮させるものと同じ)で連結されている。
そして、図示はしない制動板制御手段20により、二輪車70の運転手により走行中の急ブレーキを検知すると、図5(b)に示すように、2箇所の制動手段10に設けられたジャバラ状の連結部13aを均等に伸長させて、制動板部11を路面60と接触させて制動距離の短縮を図る。
このように、二輪車70に制動距離短縮装置を搭載する場合は、ただでさえ不安定な二輪車70の姿勢を崩すことがないように、制動手段10の制動板部11と路面60との接触する圧力が必要以上に大きくならないようにすることが望ましい。また、二輪車70に制動距離短縮装置を用いた場合は、二輪車70が停止時に手動スイッチにより制動手段10の制動板部11を路面60と接触させることで、スタンドの代わりとして用いることができる。
上述した実施例においては、4輪自動車(例えば、トラックなどの大型車)や二輪車などに制動距離短縮装置を搭載した場合を一例として説明してきたが、本発明にかかる制動距離短縮装置はこれに限定されるものではなく、普通自動車、軽自動車及び三輪車などにも搭載することが可能である。
以上、上述した実施例を通して本発明を説明してきたが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、上述した各効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施例に記載されたものに限定されるものではない。
10 制動手段
11 制動板部
12 昇降部
13 連結棒
20 制動板制御手段
50 車両
60 二輪車
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両の底面に設けられた複数の制動手段と、現在の車両状態を検出する車両状態検出手段と、前記複数の制動手段の動作を制御する制動板制御手段と、を備え、前記複数の制動手段は、車両と路面との接触面積を増加させる制動板部をそれぞれ有するとともに、車両の底面の前端部、後端部、右側端部及び左側端部に設けられており前記車両状態検出手段により検出される現在の車両状態は、車両の姿勢、車両の走行速度、車両のブレーキに対する押圧力であり、前記制動板制御手段は、前記車両状態検出手段により検出された前記車両状態に応じて、前記複数の制動手段に設けられた前記制動板部と路面との接触面積を増減する制御を行い、車両姿勢を直進状態に維持することを特徴とする制動距離短縮装置とした。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の制動距離短縮装置において、車両に対する衝撃を感知する衝撃感知手段をさらに備え、前記制動板制御手段は、前記衝撃感知手段により感知された車両に対する衝撃の方向に応じて、前記複数の制動手段が有する前記制動板部のうちのいずれかを路面と接触させることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の制動距離短縮装置において、前記制動板制御手段は、前記車両状態検出手段により検出される現在の車両の走行速度が停止状態のときに、状態手動操作で前記制動板部を路面と接触させることを可能としたことを特徴とする。
また、車両が4輪自動車の場合、自動車の底面の端部の複数の位置(例えば、前端の前輪間、後端の後輪間、右側端の右前輪と右後輪の間、左側端の左前輪と左後輪の間など)に制動手段を配置することにより、車両状態(具体的には、車両の姿勢、直線又はカーブなどの走行状態)に応じてバランス良く制動板部と路面との接触面積を増減させることができ、安全に車両の制動距離を短縮することが可能となる。
請求項記載の発明によれば、制動板制御手段は、車両状態検出手段により、現在の車両状態の走行速度が“0”(つまり、停止状態)である時は、複数の制動手段が有する制動板部を、手動操作で任意に選択して路面と接触させることができるので、例えば、複数の制動手段をパンクした車輪を交換するときのジャッキ代わりに用いることが可能となる。

Claims (5)

  1. 車両の底面に設けられた複数の制動手段と、
    現在の車両状態を検出する車両状態検出手段と、
    前記複数の制動手段の動作を制御する制動板制御手段と、を備え、
    前記複数の制動手段は、それぞれ車両の底部と路面との接触面積を増減可能な制動板部を有し、
    前記制動板制御手段は、前記車両状態検出手段により検出された車両状態に応じて、前記複数の制動手段に設けられた前記制動板部と路面との接触面積を増減する制御を行うことを特徴とする制動距離短縮装置。
  2. 前記複数の制動手段は、車両の底面の前端部、後端部、右側端部及び左側端部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の制動距離短縮装置。
  3. 前記制動板部は、路面との接触面にライニング材を着脱自在としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制動距離短縮装置。
  4. 前記車両状態検出手段により検出される現在の車両状態は、車両の姿勢、車両の走行速度、車両のブレーキに対する押圧力であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の制動距離短縮装置。
  5. 前記制動板制御手段は、前記車両状態検出手段により検出される現在の車両状態が停止状態のときに、前記複数の制動手段が有する前記制動板部を、手動操作で任意に選択して路面と接触させることを可能としたことを特徴とする請求項4に記載の制動距離短縮装置。
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