JP2014144228A - 取付機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】少ない構成部品で回転体を駆動軸に容易に取り付け可能な取付機構を提供する。
【解決手段】取付機構(13)の取付板(13a)は、駆動軸の取付部を固定する固定孔(131)と取付部を固定孔(131)へ導く開口部(130a)とを備え、固定孔(131)を形成する内壁は、駆動軸周りに取付板(13a)を所定角度回転させられる可動面と、取付部の外周の一部が押し当たることで所定角度回転を超えた回転を阻止する回転限界面とを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、原動機と駆動軸と回転体とを有する回転機構に利用されるものであって、具体的には、原動機に接続された駆動軸によって回転する回転体を当該駆動軸に取り付ける取付機構に関するものである。
ブラシまたはパッドを回転して床面を洗浄、清掃、研磨あるいは艶出しする床面処理装置では、摩耗や破損等が原因でブラシまたはパッドの交換や修理が必要となる。そのために、ブラシまたはパッドを回転させる原動機に接続した駆動軸に対して着脱自在に構成する必要がある。
このような構成を改良する目的で、例えば、特許文献1には、多角形のモータ駆動軸に対し、同じ多角形の嵌込穴を持つボスをブラシまたはパッドの上面に取り付け、この嵌込穴に上記の駆動軸を挿入して、該ボスに抜き差し自在に設けたレバーの先端に形成した爪の部分を、上記駆動軸の外周面に形成した段差に差込んで係合させることによって、駆動軸にブラシまたはパッドを一体的に取り付けるように構成した取付装置が開示されている。
また、例えば、特許文献2には、床面清掃機のモータによって回転される断面多角形状の駆動軸とブラシまたはパッドの上面に駆動軸を嵌込むことができる断面多角形状の嵌合穴を設けて、この嵌合穴の一側壁を駆動軸を横方向から嵌込むことができるように外側に開放し、同じくブラシまたはパッドの上面には駆動軸を嵌合穴に導くアプローチを凹設すると共に、嵌合穴の左右の内側壁には、常時スプリングによって先端部を嵌合穴の内側に突出するように弾支された左右の係止突子を出没自在に取り付け、かつ、上記駆動軸の各外側面には、上記各係止突子の先端部が係合する係合溝を凹設するように構成した取付装置が開示されている。
また、例えば、特許文献3には、係止部を有する回転軸を清掃具の係合部にスライド挿入する機構が開示されている。
また、例えば、特許文献4には、モータアダプタをクラッチプレートに垂直方向に移動させて勘合させる機構が開示されている。
特開2002−65538号公報(2002年3月5日公開) 特開平8−280592号公報(1996年10月29日公開) 実開平4−80468(1992年7月14日公開) 特開平7−327897(1995年12月16日公開)
しかしながら、特許文献1に開示の取付装置の場合は、取付機構がある一定の角度位置に定められているため、取付にあたって常にブラシまたはパッドの向きを駆動軸の向きに合せなくてはならない煩わしさがある。加えて、床面清掃機の狭いスペース内でロックレバーを操作しなくてはならないため、取付作業が非常に面倒で時間が掛るという問題がある。さらに、特許文献1に開示の取付装置の場合は、ブラシまたはパッドの取り付けの際、モータを駆動軸と共に上下動して取り付けるか、ブラシまたはパッドを上方向に持ち上げて取り付ける必要がある。そのため、モータと駆動軸を上下動可能な構造に構成するために、上下方向にスペースが必要となる。またユーザがブラシまたはパッドを上方向に持ち上げて取り付ける場合、駆動軸の向きにブラシまたはパッドを合わせながら、駆動軸に平行にパッドを持ち上げて取り付ける必要がある。そのため、大きいブラシまたはパッドほど重量が大きいため、取り付けが困難となる問題がある。
また、特許文献2に開示の取付装置の場合は、ロックスプリングやピン構造の係止突子等の部品が必要となり、構造が複雑となる。
さらに、特許文献3に開示の取付機構では、スライド挿入後の固定作業必要である。スライド挿入後固定作業を行わないと清掃具はすぐに外れてしまい危険である。
また、特許文献4に開示の取付機構は、クラッチプレートに係止フランジ等の部品が必要となり構造が複雑化する。また、取り付けの際、特許文献1と同様に上下動があるため、取り付けが困難となる問題がある。
そこで本発明では、上記課題に鑑み、その目的は、回転体を駆動軸に容易に取り付けることができ、構成部品が少ない取付機構を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る取付機構は、原動機に接続された駆動軸によって回転する回転体を当該駆動軸に取り付ける取付機構において、前記回転体に設置され当該回転体と一体に回転する取付板を備え、前記駆動軸の先端には、当該駆動軸に対する垂直方向の断面における外周の当該駆動軸の中心からの距離が不均一である取付部が形成されており、前記取付板は、前記取付部が固定される固定孔と、前記取付部を当該取付板の面方向に沿って当該固定孔へ導く開口部と、を備え、前記固定孔を形成する内壁は、前記駆動軸周りに前記取付板を、前記原動機による駆動時の前記回転体の回転方向とは逆方向に所定角度回転させることができる可動面と、前記取付部の外周の一部が押し当たることで当該所定角度回転を超えた回転を阻止する回転限界面とを有することを特徴としている。
本発明の一態様によれば、回転体に設置され当該回転体と一体に回転する取付板には、駆動軸に対する垂直方向の断面における外周の当該駆動軸の中心からの距離が不均一である取付部が固定される固定孔と、取付部を当該取付板の面方向に沿って当該固定孔へ導く開口部とを備える。そして、固定孔を形成する内壁は、原動機による駆動時の前記回転体の回転方向とは逆方向に所定角度回転させることができる可動面と、取付部の外周の一部が押し当たることで当該所定角度回転を超えた回転を阻止する回転限界面とを有する。
よって、開口部に取付部を対応させて、回転体あるいは取付板を取付板の面方向にスライドさせ固定孔まで導き、回転体あるいは取付板を、原動機による駆動時の回転体の回転方向とは逆方向に所定角度回転させることで、回転体を駆動軸に取り付けて固定させることができる。回転限界面に取付部の外周の一部が押し当たり、この回転限界面によって所定角度回転を超えた回転が阻止されるので、回転体を駆動軸に強固に取り付けることができる。また、取り付け時とは、逆の動作を行うことで、容易に回転体を駆動軸から取り外すことができる。
上記構成は、従来に比べ取付機構の構成部品が少ないため、低コストで生産でき、かつ組立性が良好となる。
実施形態1に係る床面清掃機の概観を示す図である。 実施形態1に係る取付機構が設置されたブラシまたはパッドの斜視図である。 実施形態1に係る取付機構とブラシまたはパッドとの積層順を示した斜視図である。 実施形態1に係る取付機構と駆動軸との斜視図であり、取付機構の駆動軸への取り付け時を説明する図である。 実施形態1に係る取付機構を駆動軸に取付板の面方向からスライドさせた際の上面図である。 実施形態1に係る取付板を駆動軸にスライドさせた後かつ固定する前の状態を示す上面図である。 実施形態1に係る取付板を駆動軸に固定した状態を示す上面図である。 取付部が四角形の駆動軸と四角形の駆動軸用の取付板とを示す上面図である。 断面の一部が円弧形状を有する取付部で構成した駆動軸とその駆動軸用の取付板とを示す上面図である。 実施形態2に係るブラシまたはパッドを示す上面図である。 実施形態2に係るブラシまたはパッドと駆動軸との斜視図であり、ブラシまたはパッドの駆動軸への取り付け時を説明する斜視図である。 実施形態3に係る取付板と駆動軸とを示す上面図である。 実施形態4に係る取付板を駆動軸にスライドさせた後かつ固定する前の状態を示す上面図である。 実施形態4に係る取付板を駆動軸に固定した状態を示す上面図である。 取付部が楕円形の駆動軸と取付部が楕円形の駆動軸用の取付板とを示す上面図である。 上記取付部が楕円形の駆動軸に上記取付板を固定した状態を示す上面図である。
〔実施形態1〕
(床面清掃機)
図1は、後述する実施形態1の取付機構を備え、ブラシまたはパッド(回転体)2を有する床面清掃機(床面処理装置)1の構成を示す概略図である。実施形態1では、本発明に係る取付機構を備えた本発明に係る床面処理装置として、原動機に接続された駆動軸によってブラシまたはパッド2を回転させる床面清掃機1を例に説明を行う。
床面清掃機1は走行用モータ3によって回転する車輪4、床面清掃機1の内部に取り付けたブラシまたはパッド回転用モータ5、ブラシまたはパッド2上に供給する洗浄水を格納する給水タンク6、洗浄水を給水タンク6からブラシまたはパッド2上に導く給水パイプ7、ブラシまたはパッド2で床面を擦った後に残る汚水を回収するスキージ8、スキージ8から汚水を回収するための負圧を発生させるバキュームモータ9、吸い上げた汚水を貯蔵する汚水タンク10、スキージ8と汚水タンク10とを繋ぐサクションホース11、非清掃時の際の移動の妨げにならないようブラシまたはパッド2を上昇させることが可能なアクチュエータ等で構成される昇降機構12等を備えて構成されている。
(取付機構)
図2は、実施形態1の取付機構13が設置されたブラシまたはパッド2の斜視図である。取付機構13は、ブラシまたはパッド2をブラシまたはパッド回転用モータ5に接続された後述する駆動軸14に取り付けるための機構である。なお、図2に示すように、ブラシまたはパッド2には、給水パイプ7に繋がった給水タンク6から洗浄水を受ける溝2aが設けられており、さらに溝2aの中には、床面に洗浄水を導く給水穴2bが複数設けられている。
図3は、取付機構13とブラシまたはパッド2の取付順を示した斜視図である。図4は、取付機構13と駆動軸14との斜視図であり、取付機構13の駆動軸14への取り付け時を示す図である。ここで、図4に示すように、駆動軸14は、軸本体14aと当該軸本体14aの先端に設けられた取付部14bとから形成される。
取付部14bの駆動軸14に対する垂直方向の断面は、多角形などの駆動軸と同心の円形状ではない形状を有している。本実施形態1では取付部14bの断面形状は六角形として説明するが、後述のように、取付部14bの断面形状は、外周の駆動軸14の中心からの距離が不均一である形状であればよい。また、取付部13bの駆動軸14に対する垂直方向の断面積は、軸本体14aの断面積より大きく設けられている。
取付機構13は、本実施形態では円盤形状であり、取付板13aおよびカバー板13bを備えて構成されている。ブラシまたはパッド2の上面に取付板13a、その上にカバー板13bが配置され螺子等で固定される。
取付板13aは、取付板13a中央に設けられ駆動軸14の取付部14bが固定される固定孔131と、取付部14bを取付板13aの面方向に沿って固定孔131へ導く開口部130aと、を有している。開口部130aは、駆動軸14に対して垂直な方向(実施形態1では横方向)から、駆動軸14の取付部14bに嵌め込むことが可能である。固定孔131は、駆動軸14の取付部14bがある程度回転可能な形状となっている。具体的には、後述の図7に示すように、固定孔131を形成する内壁は、駆動軸14周りに取付板13aを、ブラシまたはパッド回転用モータ5による駆動時のブラシまたはパッド2の回転方向とは逆方向に所定角度回転させることができる可動面133aと、取付部14bの外周の一部が押し当たることで当該所定角度回転を超えた回転を阻止する回転限界面132aとを有する。
カバー板13bは、固定孔131に固定された状態にある取付部14bの少なくとも一部を軸本体14a側から覆う。カバー板13bは、開口部130aに対応する位置に、軸本体14aを通過させるカバー開口部130bを有している。
図5に、駆動軸14に対して取付機構13を駆動軸14に対して垂直な方向にスライドさせて、固定孔131に駆動軸14を嵌めこんだ際の上面図を示す。図6に、スライド後で、ブラシまたはパッド2あるいは取付機構13を駆動軸14に固定する前の、駆動軸14と取付板13aとの位置関係を示す上面図を示す。図7に、ブラシまたはパッド2あるいは取付機構13を駆動軸14に固定した際の、駆動軸14と取付板13aとの位置関係を示す上面図を示す。
取付機構13の駆動軸14への取り付け時には、取付機構13の開口部130aを図4に示した矢印方向に駆動軸14に向かって、駆動軸14に対して垂直な方向(実施形態1では横方向)に、スライドさせて嵌め込む。取付部14bの角が図6に示した固定孔131の内壁のスライド限界面131aに接触するまでスライドさせると、図5に示すように駆動軸14の中心と、ブラシまたはパッド2の中心とが一致する。その後ブラシまたはパッド2あるいは取付機構13をブラシまたはパッド回転用モータによる回転(清掃時の回転)とは反対方向に回転させることで、取付部14bの角が固定孔131の内壁の回転限界面132aに押し当たり、取付板13aは図7の位置まで回転して固定される。この清掃時の回転とは反対方向の回転は、取付部14bの角が固定孔131の内壁の回転限界面132aに押し当たるまでの、所定角度分行われる。なお、清掃時の回転とは反対方向に回転させる際、取付部14bは、可動面133aに接触して回転する場合もあれば、非接触で回転する場合もある。
本実施形態1では、上記のように、清掃時の回転とは反対方向に所定角度回転させると、回転限界面132aに取付部14bの外周の一部である角が押し当たり、この回転限界面132aによって所定角度回転を超えた回転が阻止され、取付機構13が設置されたブラシまたはパッド2を駆動軸14に強固に取り付けることができる。
取付板13aが駆動軸14に固定されることよって、清掃時に、ブラシまたはパッド回転用モータ5による駆動軸14の回転力が取付板13aに伝達し、ブラシまたはパッド2を回転させることができる。また昇降機構12によってブラシまたはパッド回転用モータ5を上昇させることで、駆動軸14およびカバー板13bに力が伝達されてブラシまたはパッド2を上昇させることが可能である。本実施形態1の取付機構13によってスライド・回転のみで簡単に取り付けおよび取り外しが可能である。また、取付機構13は部品数が少ないため低コストかつ良好な組立性を実現する。
また、駆動軸14からブラシまたはパッド2を取り外す際には、次のように行う。まず、ブラシまたはパッド2あるいは取付機構13をブラシまたはパッド回転用モータによる回転(清掃時の回転)と同方向に回転させて、固定を解除する。つまり、回転限界面132aに取付部14bの外周の一部である角が押し当たっているのを解除する。そのまま、取付部14bの角がスライド限界面131aに接触するまで回転を行う。つまり、まず、ブラシまたはパッド2あるいは取付機構13を所定角度分清掃時の回転と同方向に回転させる。そして、取付機構13の開口部130aを図4に示した矢印方向とは逆方向に駆動軸14から遠ざかる方向に、横方向にスライドさせる。このようにして、駆動軸14からブラシまたはパッド2を取り外すことができる。
実施形態1では、取付機構13の外形は円盤形状であるが、これに限定されることはなく、どのような形状でもよく、例えば多角形状であってもよい。また、実施形態1では、駆動軸14の取付部14bの駆動軸14に対する垂直方向の断面形状は、六角形状であるが、断面形状はこれに限定されることはない。例えば、多角形状や円弧と直線で構成される形状、あるいは楕円形状など、駆動軸14と同心の円形状でなければ、実施可能である。例えば、図8に示すような断面形状が四角形である取付部14cを有する駆動軸14−1や、図9に示すような断面の一部が円弧形状を有する取付部14dを有する駆動軸14−2や、図15および16に示すような断面が楕円形状を有する取付部14eを有する駆動軸14−3でも実施可能である。なお、図8、9、15、16に示すように、取付部14c、14d、14eの形状に合わせて、固定孔131−1、131−2、131−5の形状も固定孔131の形状から変更される。固定孔131−1、131−2、131−5を形成する内壁も、固定孔131と同様にスライド限界面131a、可動面133a、回転限界面132aを有する。
〔実施形態2〕
実施形態2では、実施形態1で説明した取付機構13の取付板13aがブラシまたはパッド2の一部として設けられている、言い換えれば、取付機構13の取付板13aをブラシまたはパッド2と一体化した、ブラシまたはパッド(取付機構)15について説明を行う。
図10に実施形態2のブラシまたはパッド15の上面図を示す。また、図11に実施形態2のブラシまたはパッド15と駆動軸14との斜視図であり、ブラシまたはパッド15の駆動軸14への取り付け時を示す図を示す。図10に示すように、ブラシまたはパッド15はその中央に、取付板13aに構成されていた固定孔131に対応する固定孔131−3を有する。固定孔131−3には、実施形態1の固定孔131と同様に、スライド限界面、可動面、回転限界面が構成されている。なお、固定孔131−3の形状は、上記した固定孔131、固定孔131−1、固定孔131−2、固定孔131−5のいずれかと同じであってもよい。また、ブラシまたはパッド15は、実施形態1の開口部130aに対応する開口部も設けられている。
図11に示すように、駆動軸14に向かって、ブラシまたはパッド15の開口部を駆動軸14に対して垂直な方向(実施形態1では横方向)からスライドさせて挿入させることで、ブラシまたはパッド15の中心と駆動軸14の中心を一致させる。そして、ブラシまたはパッド15をブラシまたはパッド回転用モータによる回転(清掃時の回転)とは反対方向に回転させることで、回転限界面132aに駆動軸14が押し当たり、ブラシまたはパッド15が固定される。これにより、清掃時に、駆動軸14の回転力がブラシまたはパッド15に伝達し、ブラシまたはパッド15を回転させる(原動機による駆動時の回転方向)ことができる。この構造によって実施形態1の取付板13aが不要となり、部品数が少なくなくなり、さらに低コストかつ良好な組立性を実現する。
〔実施形態3〕
実施形態3では、実施形態1または取付機構13の取付板13aの構成において、開口部130aを取付板13aの中心から離れるほど広くなるように構成した取付板16aについて説明を行う。なお、この取付板16aが実施形態2と同様に、ブラシまたはパッド2と一体となっていてもよい。
図12に、取付板16aの外側に近づくに連れて、言い換えれば取付板16aの中心から離れるほど広くなる開口部130a−1を備えた取付板16aと、駆動軸14とを示す。図12のように取付板16aの中心から離れるほど開口部130a−1を広く構成することによって、駆動軸14の取付部14bに向かって、開口部130a−1を挿入させやすくなる。また取付板16aの中心に近づくにつれ開口部130a−1は狭くなるため、限界までスライドさせると駆動軸14と取付板16aの中心は一致し、その後回転させて固定することで、清掃時には、駆動軸14の回転力をブラシまたはパッド2に伝達可能となる。
〔実施形態4〕
実施形態4では、実施形態1の取付板13aの構成において、駆動軸14−2の取付部14dの断面形状が図9と同様に一部が円弧形状あり、固定孔131−4がその内壁に変化形状部19を有する取付板18aについて説明を行う。変化形状部19は、駆動軸14の中心からの距離が取付部14dの断面の円弧の半径よりも大きい値から小さい値に漸次変化する形状である。
なお、この取付板18aが実施形態2と同様に、ブラシまたはパッド2と一体となっていてもよい。また、この取付板18aの開口部130aが実施形態3と同様に、取付板18aの外側に近づくに連れて、言い換えれば取付板18aの中心から離れるほど、広くなる形状であってもよい。
図13は、取付板18aを駆動軸14の取付部14dに対して、スライド限界面131aまでスライドした上面図を示している。図14は、スライド後に取付板18aを駆動軸14周りに回転させ、駆動軸14の取付部14dの断面が円弧形状の部分(円弧形状部)が取付板18aの変化形状部19に押し当てられた際の上面図を示している。図13および14からわかるように、固定孔131−4を成す内壁の一部である変化形状部19では、可動面133aに連続して回転限界面132aが形成されている。
また、取付板18aの固定孔131−4を成す内壁は、スライド限界面131aを有しており、駆動軸14に向かって取付板18aを取付板18aの面方向にスライドさせて挿入すると、図13のようにスライド限界面131aで駆動軸14が接触し、駆動軸14と取付板18aの中心とが一致する。その後取付板18aをブラシまたはパッド回転用モータ5による回転(清掃時の回転)とは反対方向に回転させると、図14のように駆動軸14の円弧形状部と取付板18aの変化形状部19とが接触し、さらに回転させると、くさび効果により取付板18aが駆動軸14に固定される。これにより、清掃時、駆動軸14の回転力を取付板18aに伝達できる。また、くさび効果によって固定されているため駆動軸14が回転中に急停止した際、慣性力によって取付板18aが駆動軸14から外れることを防止する効果がある。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る取付機構13は、原動機(ブラシまたはパッド回転用モータ5)に接続された駆動軸14によって回転する回転体(ブラシまたはパッド2)を当該駆動軸に取り付ける取付機構において、前記回転体に設置され当該回転体と一体に回転する取付板13aを備え、前記駆動軸14の先端には、当該駆動軸14に対する垂直方向の断面における外周の当該駆動軸14の中心からの距離が不均一である取付部14bが形成されており、前記取付板13aは、前記取付部14bが固定される固定孔131と、前記取付部14bを当該取付板13aの面方向に沿って当該固定孔131へ導く開口部130aと、を備え、前記固定孔131を形成する内壁は、前記駆動軸14周りに前記取付板13aを、前記原動機による駆動時の前記回転体の回転方向とは逆方向に所定角度回転させることができる可動面133aと、前記取付部14bの外周の一部が押し当たることで当該所定角度回転を超えた回転を阻止する回転限界面132aとを有する。
上記構成によれば、回転体に設置され当該回転体と一体に回転する取付板13aには、駆動軸14に対する垂直方向の断面における外周の当該駆動軸14の中心からの距離が不均一である取付部14bが固定される固定孔131と、取付部14bを当該取付板13aの面方向に沿って当該固定孔131へ導く開口部130aとを備える。そして、固定孔131を形成する内壁は、原動機による駆動時の前記回転体の回転方向とは逆方向に所定角度回転させることができる可動面133aと、取付部14bの外周の一部が押し当たることで当該所定角度回転を超えた回転を阻止する回転限界面132aとを有する。
よって、開口部130aに取付部14bを対応させて、回転体あるいは取付板13aを取付板13aの面方向にスライドさせ固定孔131まで導き、回転体あるいは取付板13aを、原動機による駆動時の回転体の回転方向とは逆方向に所定角度回転させることで、回転体を駆動軸に取り付けて固定させることができる。回転限界面132aに取付部14bの外周の一部が押し当たり、この回転限界面132aによって所定角度回転を超えた回転が阻止されるので、回転体を駆動軸14に強固に取り付けることができる。また、取り付け時とは、逆の動作を行うことで、容易に回転体を駆動軸14から取り外すことができる。
上記構成は、従来に比べ取付機構の構成部品が少ないため、低コストで生産でき、かつ組立性が良好となる。
本発明の態様2に係る取付機構13では、上記構成に加え、前記駆動軸14は、軸本体14aと当該軸本体14aの先端に設けられた前記取付部14bとから成り、前記取付部14bの前記駆動軸14に対する垂直方向の断面は、前記軸本体14aの断面より大きく設けられており、当該取付機構13は、さらに、前記固定孔131に固定された状態にある前記取付部14bの少なくとも一部を前記軸本体14a側から覆うカバー板13bを有し、前記カバー板13bは、上記開口部130aに対応する位置に、前記軸本体14aを通過させるカバー開口部130bを有していてもよい。
上記構成によると、カバー板13bにより、駆動軸14が取付機構13から外れるのをより強固に防ぐことができる。
本発明の態様3に係る取付機構(ブラシまたはパッド15)では、上記構成に加え、上記取付板は、上記回転体(ブラシまたはパッド15)の一部として設けられていてもよい。あるいは、上記取付板は、上記回転体と一体化していてもよい。
上記構成によると、取付機構の部品点数を減らすことができ、さらに低コストかつ良好な組立性を実現することができる。
本発明の態様4に係る取付機構では、上記構成に加え、前記開口部130a−1は、前記取付板16aの面方向において、当該取付板16aの外側に近づくに連れて幅が広く形成されていてもよい。
上記構成によると、取付部14bに向かって開口部130a−1を挿入させやすくすることができる。
本発明の態様5に係る取付機構では、上記構成に加え、前記取付部14dの前記駆動軸14−2に対する垂直方向の断面は、一部が円弧であり、前記固定孔131−4は、その内壁に、前記駆動軸14−2の中心からの距離が前記取付部14dの断面の円弧の半径よりも大きい値から小さい値に漸次変化する形状(変化形状部19)を有してもよい。
上記構成によると、くさび効果により取付板18aを取付部14dに強固に固定できる。これにより、清掃時、駆動軸14−2の回転力を取付板18aに伝達できる。また、くさび効果によって固定されているため駆動軸14−2が回転中に急停止した際、慣性力によって取付板18aが取付部14dから外れることを防止する効果がある。
また、本発明の態様6に係る駆動軸は、上記いずれかの取付部材を先端に設けた駆動軸である。
また、本発明の態様7に係る床面処理装置(床面清掃機1)は、ブラシまたはパッド2を備え、当該ブラシまたはパッド2を回転させて床面を洗浄、清掃、研磨あるいは艶出しする床面処理装置において、上記いずれかに記載の取付機構を備え、上記駆動軸は、前記取付部が鉛直方向下向きなるように設置され、上記取付板は、上記回転体である上記ブラシまたはパッド2の上面に設けられている。
上記構成によれば、ブラシまたはパッド2あるいは取付機構を横にスライドさせ、ブラシまたはパッド2あるいは取付機構を回転させることで、ブラシまたはパッドを容易に駆動軸に取り付けることができる。また、取り付け時とは、逆の動作を行うことで、ブラシまたはパッドを容易に駆動軸から取り外すことができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、本発明は駆動軸に回転体を取り付ける取付機構として広く利用可能である。例えば、ブラシまたはパッドを回転して床面を洗浄、清掃、研磨あるいは艶出しする床面処理機等に利用可能である。
1 床面清掃機
2 ブラシまたはパッド(回転体)
3 走行用モータ
4 車輪
5 ブラシまたはパッド回転用モータ(原動機)
13 取付機構
13a,16a,18a 取付板
13b カバー板
14,14−1,14−2,14−3 駆動軸
14a 軸本体
14b,14c,14d,14e 取付部
15 ブラシまたはパッド(回転体、取付板、取付機構)
19 変化形状部(漸次変化する形状)
130a,130a−1 開口部
130b カバー開口部
131,131−1,131−2,131−3,131−4,131−5 固定孔
131a スライド限界面
132a 回転限界面
133a 可動面

Claims (5)

  1. 原動機に接続された駆動軸によって回転する回転体を当該駆動軸に取り付ける取付機構において、
    前記回転体に設置され当該回転体と一体に回転する取付板を備え、
    前記駆動軸の先端には、当該駆動軸に対する垂直方向の断面における外周の当該駆動軸の中心からの距離が不均一である取付部が形成されており、
    前記取付板は、前記取付部が固定される固定孔と、前記取付部を当該取付板の面方向に沿って当該固定孔へ導く開口部と、を備え、
    前記固定孔を形成する内壁は、前記駆動軸周りに前記取付板を、前記原動機による駆動時の前記回転体の回転方向とは逆方向に所定角度回転させることができる可動面と、前記取付部の外周の一部が押し当たることで当該所定角度回転を超えた回転を阻止する回転限界面とを有することを特徴とする取付機構。
  2. 前記駆動軸は、軸本体と当該軸本体の先端に設けられた前記取付部とから成り、
    前記取付部の前記駆動軸に対する垂直方向の断面は、前記軸本体の断面より大きく設けられており、
    当該取付機構は、さらに、前記固定孔に固定された状態にある前記取付部の少なくとも一部を前記軸本体側から覆うカバー板を有し、
    前記カバー板は、上記開口部に対応する位置に、前記軸本体を通過させるカバー開口部を有することを特徴とする請求項1に記載の取付機構。
  3. 上記取付板は、上記回転体の一部として設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の取付機構。
  4. 前記開口部は、前記取付板の面方向において、当該取付板の外側に近づくに連れて幅が広く形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の取付機構。
  5. 前記取付部の前記駆動軸に対する垂直方向の断面は、一部が円弧であり、
    前記固定孔は、その内壁に、前記駆動軸の中心からの距離が前記取付部の断面の円弧の半径よりも大きい値から小さい値に漸次変化する形状を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の取付機構。
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