JP2014143876A - 電子信号処理装置及び流量計 - Google Patents

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Abstract

【課題】本安機器側で必要なエネルギーが大きくなっても、本安関連機器側における発熱量や基板実装面積が小さくてすみ、さらに、制限すべきピーク電圧を容易に定めることができる電子信号処理装置を提供する。
【解決手段】電子信号処理装置は、本安機器と、本安関連機器とからなる。本安関連機器は、外部電源から電力を受け取り、受け取った電力のうち少なくとも電圧を制限し、制限した電圧に基づく電力を本安機器に供給する電力制限回路1を備える。電力制限回路1は、サイリスタ4と、所定の電圧レベルを検出することによりサイリスタ4のオンとオフを制御する第1のツェナーダイオード3及び抵抗5からなる電圧レベル検出素子と、電力制限回路1におけるピーク電圧を規定するための第2のツェナーダイオード6とが並列に接続され、第2のツェナーダイオード6のツェナー電圧は、電圧レベル検出素子で検出される電圧レベル以上とされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子信号処理装置及び流量計に関し、より詳細には、本質安全防爆構造を備えた電子信号処理装置及び該装置を備えた流量計に関する。
従来、流体の流量を計測する流量計として、例えば、コリオリ流量計が知られているが、このコリオリ流量計は、被測定流体の流通する流管の両端を支持し、その支持点回りに流管の流れ方向と垂直な方向に振動を加えたときに、流管(以下、振動が加えられるべき流管をフローチューブという)に作用するコリオリの力が質量流量に比例することを利用した質量流量計である。コリオリ流量計は周知のものであり、コリオリ流量計におけるフローチューブの形状により直管式と湾曲管式とに大別されている。
上記のコリオリ流量計は、被測定流体が流れる測定管を両端で支持し、支持された測定管の中央部を支持線に対し、直角な方向に交番駆動したとき、測定管の両端支持部と中央部との間の対称位置に質量流量に比例した位相差信号を検出する。この位相差信号は、質量流量に比例している量であるが、駆動周波数を一定とすると、位相差信号は、測定管の観測位置における時間差信号として検出することができる。
測定管の交番駆動の周波数を測定管の固有の振動数と等しくすると、被測定流体の密度に応じた一定の駆動周波数が得られ、小さい駆動エネルギーで駆動することが可能となることから、最近では測定管を固有振動数で駆動するのが一般的となっており、位相差信号は時間差信号として検出される。
直管式のコリオリ流量計は、両端が支持された直管の中央部直管軸に垂直な方向の振動を加えたとき、直管の支持部と中央部との間でコリオリの力による直管の変位差、すなわち位相差信号が得られ、その位相差信号に基づいて質量流量を検知するように構成されている。このような直管式のコリオリ流量計は、シンプル、コンパクトで堅牢な構造を有している。しかしながら、高い検出感度を得ることができないという問題点もあわせ持っている。
これに対して、湾曲管式のコリオリ流量計は、コリオリの力を有効に取り出すための形状を選択できる面で、直管式のコリオリ流量計よりも優れており、実際、高感度の質量流量を検出することができる。
フローチューブを駆動するための駆動手段としては、コイルとマグネットの組み合わせで用いられることが一般的になっている。そのコイルとマグネットの取り付けに関しては、フローチューブの振動方向に対してオフセットしてない位置に取り付けることが、コイルとマグネットの位置関係のズレを最小にする上で好ましい。そこで、並列二本のフローチューブを備える湾曲管式のコリオリ流量計の場合、並列二本のフローチューブがコイルとマグネットとを挟み込む状態で取り付けられている。そのため、相対する二本のフローチューブの距離が少なくともコイルとマグネットとを挟み込む分だけ離れるような設計がなされている。
二本のフローチューブがそれぞれ平行する面内に存在するコリオリ流量計であって、口径が大きいコリオリ流量計やフローチューブの剛性が高いコリオリ流量計の場合には、駆動手段のパワーを高める必要があることから、大きな駆動手段を二本のフローチューブの間に挟み込まなければならない。そのため、フローチューブの根元である固定端部においても、そのフローチューブ同士の距離が必然的に広くなるように設計されている。
図6は、一般的に知られているU字管のフローチューブを備えたコリオリ流量計を示す図で、図中、100はコリオリ流量計を示す。コリオリ流量計100は、大きく分けて、2本のU字管状のフローチューブ101,102と、信号ライン103a〜103dと、変換器104とを有して構成されている。信号ライン103bには、フローチューブ101,102を共振振動させる加振器105が接続され、信号ライン103aには、加振器105によって振動したときにフローチューブ101,102の左側に生じる振動速度を検出する左速度センサ106が接続される。また、信号ライン103cには、加振器105によって振動したときにフローチューブ101,102の右側に生じる振動速度を検出する右速度センサ107が接続され、信号ライン103dには、振動速度検出時のフローチューブ101,102内を流れる被測定流体の温度を検出する温度センサ108が接続されている。これらの加振器105、左速度センサ106、右速度センサ107、及び温度センサ108は、それぞれの信号ラインを介して変換器104に接続されている。
このコリオリ流量計100のフローチューブ101,102内に流れる被測定流体は、フローチューブ101,102の右側(右速度センサ107が設置されている側)から左側(左速度センサ106が設置されている側)に流れるようになっている。従って、右速度センサ107によって検出される速度信号は、フローチューブ101,102に流入する被測定流体の入口側速度信号となる。また、左速度センサ106によって検出される速度信号は、フローチューブ101,102から流出する被測定流体の出口側速度信号となる。なお、振動速度を検出する左速度センサ106、右速度センサ107は、各々加速度センサであってもよい。
変換器104は、位相計測部104、温度計測部104、駆動制御部104、及び電源部104によって構成されている。この変換器104の具体的な構成について図7に示す。図7において、電源部104a(図6の電源部104に相当)は、外部からの供給電源を内部供給電源に変換し、内部回路に電力を供給する。
変換器104は、入出力ポート104bを有している。この入出力ポート104bには、駆動信号出力端子104cが設けられている。駆動制御部104は、フローチューブ101,102に取り付けられた加振器105に対して、所定の駆動信号を駆動信号出力端子104cから出力し、フローチューブ101,102を共振振動させる。
この駆動信号出力端子104cには、増幅器104dを介して、駆動回路104eが接続されている。この駆動回路104eは、フローチューブ101,102を共振振動させる駆動信号を生成し、その駆動信号を増幅器104dに出力する。この増幅器104dでは、駆動回路104eから入力した駆動信号を増幅して、駆動信号出力端子104cに出力する。この駆動信号出力端子104cは、増幅器104dから出力された駆動信号を加振器105に出力する。
また、入出力ポート104bには、加振器105によって振動したときにフローチューブ101,102の左側に生じる振動速度の検出信号を入力する左速度信号入力端子104fが設けられており、入出力ポート104bには、加振器105によって振動したときにフローチューブ101,102の右側に生じる振動速度の検出信号を入力する右速度信号入力端子104gが設けられている。
位相計測部104は、加振器105によってフローチューブ101,102を振動したときの一対の速度センサの振動信号をA/D変換し、デジタル変換処理をした後、変換された信号の位相差を求める。左速度信号入力端子104fには、増幅器104hが接続されており、この増幅器104hには、A/D変換器104iが接続されている。このA/D変換器104iは、左速度信号入力端子104fから出力される振動信号を増幅器104hで増幅したアナログ信号をデジタル値に変換する。A/D変換器104iには、演算器104jが接続されており、A/D変換器104iから出力されるデジタル信号が演算器104jに入力される。
また、右速度信号入力端子104gには、増幅器104kが接続されており、この増幅器104kには、A/D変換器104lが接続されている。このA/D変換器104lは、右速度信号入力端子104gから出力される振動信号を増幅器104kで増幅したアナログ信号をデジタル値に変換する。A/D変換器104lには、演算器104jが接続されており、A/D変換器104lから出力されるデジタル信号が演算器104jに入力される。
さらに、入出力ポート104bには、温度センサ108からの検出値を入力する温度信号入力端子104mが設けられている。温度計測部104は、フローチューブ101,102内に設けられフローチューブ101,102内の温度を検出する温度センサ108による検出温度によってチューブ温度の補償を行っている。
この温度センサ108には、一般に抵抗型温度センサが用いられており、抵抗値を計測することによって温度を算出している。温度信号入力端子104mには、温度計測回路104nが接続されており、この温度計測回路104nによって温度センサ108から出力される抵抗値に基づいてフローチューブ101,102内の温度を算出している。この温度計測回路104nで算出したフローチューブ101,102内の温度は、演算器104jに入力されるようになっている。
ここで、上記の変換器104は、揮発性物質を含む爆発性の環境で使用される場合がある。変換器104を爆発性環境内で使用するための一つの方法として、耐圧容器で変換器104を覆うことが考えられる。この耐圧容器は、容器内からの火花あるいは熱により容器外の環境における揮発性物質が発火しないことを保証するように設計された容器である。
また、別の方法として、変換器104を本質安全にする方法がある。本質安全とは、外部からのエネルギーを一定レベル以下に制限した後、その制限されたエネルギーで変換器内の回路が動作することを意味する。これにより変換器が故障した場合であっても、火花又は爆発を生じるのに十分な熱を生じないように保証される。
図8は、一般的な本質安全防爆構造の電子信号処理装置の概要を説明するための図である。本質安全防爆構造の電子信号処理装置(以下、単に電子機器という)は、外部から一般回路110に電力が供給され、その電力を本質安全防爆保護部111(電力制限回路)により電力制限し、その制限された電力によって回路が動作する。すなわち、制限電流・電圧112で回路が動作するものである。
図9は、より具体的な本質安全防爆構造の電子機器の構成を示す図である。電子機器は、大きく分けて、図9(A)に示すように、非危険場所に設置される本質安全防爆関連機器(以下、本安関連機器)120と、危険場所に設置される本質安全防爆機器(以下、本安機器)130とを有する。本安関連機器120は、電力制限のない一般回路121と、電力制限素子で構成された電力制限回路122とが接続されている。また、本安機器130は、電力制限のある本安回路131のみで構成されている。
図9(A)において、外部からの電力が本安関連機器120内の一般回路121に入力され、次に電力制限回路122で電力が制限されたのち、本安関連機器120と接続された本安機器130に対して、電力制限回路122で制限された電力が供給される。このような本質安全防爆構造を持つ電子機器は、揮発性物質を含む爆発性の環境で使用することができる。
また、図9(B)に示すように、本安関連機器120を耐圧容器123に格納することで、危険場所でも使用することができる。また、耐圧容器123を使用することで、本安関連機器120と本安機器130とを一体で構成し、危険場所に設置することもできる。
本安関連機器120内の電力制限回路122では、一般的にツェナーダイオードによって電圧を制限し、さらにツェナーダイオードを保護するためのツェナーダイオード保護素子として、例えば、ヒューズや抵抗などが用いられている。このようなツェナーダイオードを使用した電力制限方法はツェナーバリア方式と呼ばれる。
図10は、ツェナーバリア方式を採用した電力制限回路の構成を示す図で、図中、141はツェナーダイオード保護素子、142はツェナーダイオード、143は電流制限素子を示す。ツェナーダイオード142にはツェナーダイオード保護素子141が接続されている。ツェナーダイオード保護素子141としては、ヒューズや抵抗などが用いられる。ツェナーダイオード保護素子141は、一般回路に接続されており、一般回路からの電力は、ツェナーダイオード保護素子141を介してツェナーダイオード142に供給される。ツェナーダイオード142は、一般回路から供給される電力が一定の電圧値以上にならないように抑制する。
また、ツェナーダイオード保護素子141によってツェナーダイオード142が一定の電流値以上にならないように抑制される。従って、ツェナーダイオード142の消費電力は、ツェナーダイオード142にかかる電圧(ツェナー電圧)と、ツェナーダイオード保護素子141の電流とで決定される。
ツェナーダイオード保護素子141とツェナーダイオード142には電流制限素子143が接続されている。この電流制限素子143としては、定電流ダイオードや抵抗などが用いられる。電流制限素子143は、後段の本安回路に接続され、この本安回路には、制限された電流と電圧が供給される。
図11は、ツェナーバリア方式を用いた本質安全防爆構造を持つコリオリ流量計の構成を示す図である。本質安全防爆構造を持つコリオリ流量計は、本安関連機器150と、本安機器170とを備える。本安関連機器150は、図6の変換器としての機能を有し、電力制限回路151、駆動制御部152、位相計測部153、温度計測部154、及び電源部155を備える。
電力制限回路151は、駆動制御部152、位相計測部153、温度計測部154にそれぞれ接続されると共に、駆動信号出力端子156、左速度信号入力端子157、右速度信号入力端子158、温度信号入力端子159を介して本安機器170と接続される。本安機器170は、図6の各種検出器等(温度センサ、速度センサ、加振器)としての機能を有するものとする。
電源部155は、駆動制御部152、位相計測部153、温度計測部154にそれぞれ接続され、駆動電力供給ライン160、位相計測用電力供給ライン161、温度計測用電力供給ライン162を介して各部に電力を供給する。電源部155から供給される電力は、駆動制御部152、位相計測部153、温度計測部154をそれぞれ介して、電力制限回路151で一定レベルの電力に制限された後に、本安機器170に送られる。
図12は、図11に示す電力制限回路151の具体的な回路構成を示す図である。駆動信号出力端子156が電流制限素子151aの一端に接続され、さらに、電流制限素子151aの他端は、ツェナーダイオード151cの一端のカソードと、ツェナーダイオード保護素子151bの一端とに接続されている。また、ツェナーダイオード151cの他端のカソードは、アース端子に接続され、ツェナーダイオード保護素子151bの他端は、一般回路である駆動制御部152に接続される。
また、左速度信号入力端子157が電流制限素子151dの一端に接続され、さらに、電流制限素子151dの他端は、ツェナーダイオード151fの一端のカソードと、ツェナーダイオード保護素子151eの一端とに接続されている。また、ツェナーダイオード151fの他端のカソードは、アース端子に接続され、ツェナーダイオード保護素子151eの他端は、一般回路である位相計測部153に接続される。
右速度信号についても左速度信号と同様に、右速度信号入力端子158が電流制限素子151gの一端に接続され、さらに、電流制限素子151gの他端は、ツェナーダイオード151iの一端のカソードと、ツェナーダイオード保護素子151hの一端とに接続されている。また、ツェナーダイオード151iの他端のカソードは、アース端子に接続され、ツェナーダイオード保護素子151hの他端は、一般回路である位相計測部153に接続される。
また、温度信号入力端子159が電流制限素子151jの一端に接続され、さらに、電流制限素子151jの他端は、ツェナーダイオード151lの一端(カソード)と、ツェナーダイオード保護素子151kの一端とに接続されている。また、ツェナーダイオード151lの他端(アノード)は、アース端子に接続され、ツェナーダイオード保護素子151kの他端は、一般回路である温度計測部154に接続される。
ここで、駆動信号、左速度信号、右速度信号、温度信号は、それぞれの信号線に接続されているツェナーダイオードによって電圧が制限され、また、電流制限素子によって電流が制限され、制限された電力のみが本安機器170に供給される。これにより、変換器(本安関連機器150)が故障した場合であっても、火花又は爆発を生じるのに十分な熱を生じないように保証される。
上記のようなコリオリ流量計の変換器の設計における問題は、口径が大きいコリオリ流量計や、フローチューブの剛性が高いコリオリ流量計の場合には、駆動手段のパワーを高める必要性や、非常に高精度な計測と高速な応答性を要求されることがしばしばあり、変換器内において非常に大きなエネルギーを消費することにある。
つまり、本安機器で必要な電圧、電流によってツェナーダイオードの電圧、定格が必然的に決まってくるが、電圧、電流が大きくなるにつれツェナーダイオードの電圧、定格が大きくなり、発熱量や実装面積が増えてしまうという問題がある。例えば、図13(A)に示すような電力制限回路を想定する。この電力制限回路は、一般回路にツェナーダイオード保護素子181の一端が接続され、ツェナーダイオード保護端子181の他端はツェナーダイオード182のカソードに接続され、さらに、電流制限素子183の一端に接続される。また、ツェナーダイオード182のアノードは、アース端子に接続され、電流制限素子183の他端は本安回路に接続される。
ツェナーダイオード182の定格として必要な条件は、ツェナーダイオード保護素子181に流れる最大電流と、ツェナーダイオード182のツェナー電圧によって決まる。本質安全防爆構造の場合、ツェナーダイオードの定める定格(定格電力)の2/3を超えて使用してはいけないことがIEC(国際電気標準会議)規格(例えば、Norme Internationale International Standard CEI/IEC60079-11を参照)によって定められている。
しかしながら、回路設計の条件によっては、ツェナーダイオード182の定格を大きくしなければならない場合があるが、ツェナーダイオード182の定格には物理的な限界があるため、実際には図13(B)のような回路構成にしなくてはならない。図13(B)の回路構成において、ツェナーダイオード182′は、図13(A)に示すツェナーダイオード182を直列に3個接続したものである。ここで、トータルの消費電力が増えると、発熱も増えるため、ツェナーダイオードの実装面積を増やすことによって放熱効果をあげなければならない。
上記において、ツェナー電圧を通常の1/3にして3つ直列に接続し、ツェナーダイオード1つ当たりの消費電力を分散させたとしても、ツェナーダイオードを取り付ける面積が同じであれば、回路基板が消費するエネルギー(発熱)はツェナーダイオード1つの場合と同じである。換言すれば、回路基板のパターン面積を3倍にしなければ、良好な放熱効果を得ることはできない。
これに対して、例えば、図14に示すような電力制限回路が知られている(例えば、特許文献1を参照)。この電力制限回路は、一般回路にツェナーダイオード保護素子191の一端が接続され、ツェナーダイオード保護端子191の他端がツェナーダイオード192のカソード、サイリスタ193のアノード、及び電流制限素子195の一端に接続されている。また、ツェナーダイオード192のアノードは、抵抗194の一端及びサイリスタ193のゲートに接続され、抵抗194の他端とサイリスタ193のカソードは、アース端子に接続される。また、電流制限素子195の他端は本安回路に接続されている。
一般回路からの電流は、ツェナーダイオード保護素子191を介してツェナーダイオード192に電流が流れると、抵抗194の両端に電位が発生し、その電位によってサイリスタ193がオン状態となり、ツェナーダイオード保護素子191を溶断する。よって、サイリスタ193がオン状態のときに、ツェナーダイオード保護素子191に電流が流れるため、ツェナーダイオード192自体はほとんど発熱しない。このため、発熱を抑え、基板実装面積を小さくすることができる。
特開2011−513065号公報
しかしながら、図14の回路構成とした場合、サイリスタ193のオン特性、ツェナーダイオード保護素子191であるヒューズの溶断特性によって、電力制限回路のピーク電圧(サージ電圧)にばらつきが発生するという問題がある。例えば、図15に示すように、実際に一般回路から250Vを入力し、サイリスタ193の電圧波形を計測すると、ピーク電圧(Vout)として、26.8Vが計測された。この例では、ツェナーダイオード192のツェナー電圧Vzを24Vとしているため、2.8Vオーバーしていることになる。つまり、上記のばらつきにより制限すべきピーク電圧を定めることが困難であった。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたもので、本安機器側で必要なエネルギーが大きくなっても、本安関連機器側における発熱量や基板実装面積が小さくてすみ、さらに、制限すべきピーク電圧を容易に定めることができる電子信号処理装置及び該装置を備えた流量計を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、外部電源から電力を受け取り、該受け取った電力のうち少なくとも電圧を制限し、該制限した電圧に基づく電力を本質安全防爆回路に供給する電力制限回路を備え、該電力制限回路は、半導体スイッチと、所定の電圧レベルを検出することにより前記半導体スイッチのオンとオフを制御する電圧レベル検出素子と、前記電力制限回路におけるピーク電圧を規定するためのツェナーダイオードとが並列に接続され、前記ツェナーダイオードのツェナー電圧は、前記電圧レベル検出素子で検出される電圧レベル以上としたことを特徴としたものである。
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記半導体スイッチは、サイリスタであり、前記電圧レベル検出素子は、前記ツェナーダイオードと異なる他のツェナーダイオードと、該他のツェナーダイオードと直列に接続された抵抗とからなることを特徴としたものである。
第3の技術手段は、第2の技術手段において、前記電力制限回路は、前記外部電源側に一端が接続された回路保護素子を備え、該回路保護素子の他端が、前記他のツェナーダイオードのカソードと、前記サイリスタのアノードと、前記ツェナーダイオードのカソードとに接続され、前記他のツェナーダイオードのアノードが、前記抵抗と、前記サイリスタのゲートとに接続されていることを特徴としたものである。
第4の技術手段は、第1〜第3のいずれか1の技術手段において、前記電力制限回路は、前記外部電源から受け取った電力のうち、さらに、電流を制限することを特徴としたものである。
第5の技術手段は、第1〜第4のいずれか1の技術手段における電子信号処理装置を備えた流量計である。
本発明によれば、電圧制限回路として、半導体スイッチ、電圧レベル検出素子、及びツェナーダイオードを並列に接続し、ツェナーダイオードのツェナー電圧を、電圧レベル検出素子で検出される電圧レベル以上とすることで、本安機器側で必要なエネルギーが大きくなっても、本安関連機器側における発熱量や基板実装面積が小さくてすみ、さらに、制限すべきピーク電圧を容易に定めることができる。
本発明による電子機器が備える電力制限回路の構成例を示す図である。 本発明による本質安全防爆構造を持つコリオリ流量計の構成例を示す図である。 図2に示す電力制限回路の具体的な回路構成例を示す図である。 本発明による本質安全防爆構造を持つコリオリ流量計の他の構成例を示す図である。 図4に示す電圧制限回路の具体的な回路構成例を示す図である。 一般的に知られているU字管のフローチューブを備えたコリオリ流量計を示す図である。 変換器の具体的な構成について示す図である。 一般的な本質安全防爆構造の電子信号処理装置の概要を説明するための図である。 より具体的な本質安全防爆構造の電子機器の構成を示す図である。 ツェナーバリア方式を採用した電力制限回路の構成を示す図である。 ツェナーバリア方式を用いた本質安全防爆構造を持つコリオリ流量計の構成を示す図である。 図11に示す電力制限回路の具体的な回路構成を示す図である。 従来のツェナーバリア方式による電力制限回路の問題点を説明するための図である。 電力制限回路にサイリスタを使用した場合の回路構成を示す図である。 図14に示す電力制限回路のサイリスタの電圧波形を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の電子信号処理装置及び該装置を備えた流量計に係る好適な実施の形態について説明する。なお、以下では、本質安全防爆構造を備えた電子信号処理装置を電子機器として説明する。また、危険場所に設置される本質安全防爆機器を本安機器、非危険場所に設置される本質安全防爆関連機器を本安関連機器とし、それぞれ別体で構成した場合を例示して説明するが、本安機器と本安関連機器とを一体で構成するようにしてもよい。すなわち、本発明による電子機器は、本安関連機器を耐圧容器に格納することにより、危険場所に設置される本安機器に、本安関連機器の電力制限回路を内蔵する形態としてもよい。
図1は、本発明による電子機器が備える電力制限回路の構成例を示す図で、図中、1は電力制限回路、2はツェナーダイオード保護端子、3は第1のツェナーダイオード、4はサイリスタ、5は抵抗、6は第2のツェナーダイオード、7は電流制限素子を示す。本例の回路構成は、前述の図14の回路構成に、第2のツェナーダイオード6が追加されたものである。具体的には、一般回路にツェナーダイオード保護素子2の一端が接続され、ツェナーダイオード保護端子2の他端が第1のツェナーダイオード3のカソード、サイリスタ4のアノード、第2のツェナーダイオード6のカソード、及び電流制限素子7の一端に接続されている。また、第1のツェナーダイオード3のアノードは、抵抗5の一端及びサイリスタ4のゲートに接続され、抵抗5の他端,サイリスタ4のカソード,及び第2のツェナーダイオード6のアノードは、アース端子に接続される。また、電流制限素子7の他端は、後段の本安回路(本発明の本質安全防爆回路に相当)に接続されている。
ツェナーダイオード保護素子2は、例えば、ヒューズや抵抗として例示でき、電流制限素子7は、例えば、定電流ダイオードや抵抗として例示することができる。
一般回路からの電流は、ツェナーダイオード保護素子2を介して第1のツェナーダイオード3に電流が流れると、抵抗5の両端に電位が発生し、その電位によってサイリスタ4がオン状態となり、ツェナーダイオード保護素子2を溶断する。よって、サイリスタ4がオン状態のときに、ツェナーダイオード保護素子2に電流が流れるため、第1のツェナーダイオード3自体はほとんど発熱しない。このため、発熱を抑え、基板実装面積を小さくすることができる。
本発明の主たる目的は、本安機器側で必要なエネルギーが大きくなっても、本安関連機器側における発熱量や基板実装面積が小さくてすみ、さらに、制限すべきピーク電圧を容易に定めることができるようにすることにある。このための構成として、本安関連機器は、外部電源から電力を受け取り、受け取った電力のうち少なくとも電圧を制限し、制限した電圧に基づく電力を本安回路に供給する電力制限回路1を備える。電力制限回路1は、半導体スイッチの一例であるサイリスタ4と、所定の電圧レベルを検出することによりサイリスタ4のオンとオフを制御する電圧レベル検出素子と、電力制限回路1におけるピーク電圧を規定するための第2のツェナーダイオード6とが並列に接続されている。
なお、半導体スイッチとしては、サイリスタ4を例示しているが、トランジスタなどの他のスイッチング素子を用いてもよい。また、電圧レベル検出素子としては、第1のツェナーダイオード3(本発明の他のツェナーダイオードに相当)と、第1のツェナーダイオード3と直列に接続された抵抗5との組み合わせを例示しているが、電圧レベル検出機能を備えた他の素子を用いてもよい。
また、電力制限回路1は、外部電源(一般回路)側に一端が接続されたツェナーダイオード保護端子2(本発明の回路保護素子に相当)を備える。そして、上述したように、ツェナーダイオード保護素子2の他端が、第1のツェナーダイオード3のカソードと、サイリスタ4のアノードと、第2のツェナーダイオード6のカソードとに接続され、第1のツェナーダイオード3のアノードが、抵抗5と、サイリスタ4のゲートとに接続されている。
図1において、第2のツェナーダイオード6のツェナー電圧は、電圧レベル検出素子(第1のツェナーダイオード3と抵抗5の組み合わせ)で検出される電圧レベル以上としている。これにより、サイリスタ4のオン特性(例えば、サージ電圧:Vout)、及びツェナーダイオード保護素子2の特性(例えば、ヒューズの溶断特性)などに起因するサージ電圧Voutのバラツキを考慮する必要がなくなる。つまり、前述の図15に示したような電圧オーバー分を、第2のツェナーダイオード6のツェナー電圧Vz2によりクランプすることができるため、第2のツェナーダイオード6のツェナー電圧Vz2によって、電力制限回路1のピーク電圧(つまり、サージ電圧Vout)を定めることができる。
また、図14の回路構成では、正方向からの電位に対しては、有効であるが、逆方向からの電位に対しては、電流が流れないため、効果がない。これについても、図1のように第2のツェナーダイオード6を追加することで、逆方向からの電位に対して、電流を流すことができる。つまり、逆方向から電位を受けた場合、電流が第2のツェナーダイオード6を通りツェナーダイオード保護素子2に流れる。ここで、第2のツェナーダイオード6の消費電力は、第2のツェナーダイオード6の順方向電圧(1V程度)×ツェナーダイオード保護素子2の容量(例えば、ヒューズ電流)で表すことができるため、比較的小さい定格のツェナーダイオードですむ。
このように、サイリスタなどの半導体スイッチ、第1のツェナーダイオードと抵抗の組み合わせ等からなる電圧レベル検出素子、及び回路のピーク電圧(制限電圧)を定めるための第2のツェナーダイオードを備えた電力制限回路を用いることによって、従来のツェナーバリア方式(図10)と比べ、本安回路に供給する電力が大きくなっても回路の発熱が殆どなく、放熱のための基板実装面積を小さくすることができるため、コンパクトな機器設計が可能となり、さらに、第2のツェナーダイオードのツェナー電圧によって、電力制限回路のピーク電圧(つまり、サージ電圧)を容易に定めることができる。
(実施例1)
本発明による電子機器を流量計の一例であるコリオリ流量計に適用した場合の実施の形態について図2,3に基づいて説明する。なお、本発明を適用できる流量計は、コリオリ流量計に限定されるものではなく、本質安全防爆構造を持つ全ての流量計に適用することができる。
図2は、本発明による本質安全防爆構造を持つコリオリ流量計の構成例を示す図である。図2の基本的な構成は、前述の図11の構成と同じだが、電力制限回路の具体的な回路構成が異なる。すなわち、本質安全防爆構造を持つコリオリ流量計は、本安関連機器10と、本安機器30とを備える。本安関連機器10は、図6の変換器としての機能を有し、電力制限回路11に加え、一般回路として、駆動制御部12、位相計測部13、温度計測部14、及び電源部15を備える。なお、前述したように、本安関連機器10と本安機器30とを一体構造としてもよい。
電力制限回路11は、駆動制御部12、位相計測部13、温度計測部14にそれぞれ接続されると共に、駆動信号出力端子16、左速度信号入力端子17、右速度信号入力端子18、温度信号入力端子19を介して本安機器30と接続される。本安機器30は、図6の各種検出器等(温度センサ、速度センサ、加振器)としての機能を有するものとする。
電源部15は、駆動制御部12、位相計測部13、温度計測部14にそれぞれ接続され、駆動電力供給ライン20、位相計測用電力供給ライン21、温度計測用電力供給ライン22を介して各部に電力を供給する。電源部15から供給される電力は、駆動制御部12、位相計測部13、温度計測部14をそれぞれ介して、電力制限回路11で一定レベルの電力に制限された後に、本安機器30に送られる。
図3は、図2に示す電力制限回路11の具体的な回路構成例を示す図である。電源制限回路11は、定電流ダイオードや抵抗等の電流制限素子11aと、電流制限素子11aと二つのツェナーダイオードのアノード同士が接続された電圧制限用ツェナーダイオード11b(第2のツェナーダイオードに相当)と、サイリスタ11c,11gと、サイリスタ11c,11gの各ゲート及び抵抗11eの両端にツェナーダイオードのアノードがそれぞれ接続された双方向電圧レベル検出用ツェナーダイオード11d(第1のツェナーダイオードに相当)と、ツェナーダイオード保護素子11fとで構成される。
駆動信号出力端子16が電流制限素子11aの一端に接続され、さらに、電流制限素子11aの他端は、電圧制限用ツェナーダイオード11bの一端のカソード、サイリスタ11cのアノード、双方向電圧レベル検出用ツェナーダイオード11dの一端のカソード、サイリスタ11gのカソード、及びツェナーダイオード保護素子11fの一端にそれぞれ接続されている。
また、ツェナーダイオード保護素子11fの他端は、一般回路である駆動制御部12に接続されている。電圧制限用ツェナーダイオード11bの他端のカソードは、アース端子に接続されており、この電圧制限用ツェナーダイオード11bによって本安機器30の電圧が制限される。サイリスタ11cのカソード、サイリスタ11gのアノードはアース端子に接続されている。
サイリスタ11c,11gのゲートは、双方向電圧レベル検出用ツェナーダイオード11dの間に配置された抵抗11eの両端に接続され、双方向電圧レベル検出用ツェナーダイオード11dに電流が流れ、抵抗11eの両端の電圧が一定のレベルに達するとサイリスタ11c、11gがオン状態となる。これらサイリスタ11c、11gがオン状態となることによって、電圧制限用ツェナーダイオード11bに流れる電流を抑えることが出来る。
また、左速度入力端子17が電流制限素子11hの一端に接続され、さらに、電流制限素子11hの他端は、ツェナーダイオード11iの一端のカソードと、ツェナーダイオード保護素子11jとに接続されている。ツェナーダイオード11iの他端のカソードは、アース端子に接続され、ツェナーダイオード保護素子11jの他端は、一般回路である位相計測部13に接続されている。
右速度信号ついても左速度信号と同様に、右速度入力端子18が電流制限素子11kの一端に接続され、さらに、電流制限素子11kの他端は、ツェナーダイオード11lの一端のカソードと、ツェナーダイオード保護素子11mの一端とに接続されている。ツェナーダイオード11lの他端のカソードは、アース端子に接続され、ツェナーダイオード保護素子11mの他端は、一般回路である位相計測部13に接続されている。
また、温度信号入力端子19が電流制限素子11nの一端に接続され、さらに、電流制限素子11nの他端は、ツェナーダイオード11oのカソードと、ツェナーダイオード保護素子11pの一端とに接続されている。ツェナーダイオード11oのアノードは、アース端子に接続され、ツェナーダイオード保護素子11pの他端は、一般回路である温度計測部14に接続されている。
このように、大きな電力を必要とする駆動制御部12を含む駆動回路に対して、本発明による電力制限回路を適用することによって、部品の発熱量をより抑えることが可能となり、放熱のための基板スペースを大幅に削減することが出来る。
(実施例2)
本発明による電子機器を流量計の一例であるコリオリ流量計に適用した場合の他の実施の形態について図4,5に基づいて説明する。
図4は、本発明による本質安全防爆構造を持つコリオリ流量計の他の構成例を示す図である。本例のコリオリ流量計は、本安関連機器40と、本安機器60とを備える。本安関連機器40は、図6の変換器としての機能を有し、電圧制限回路41、駆動制御部42、位相計測部43、温度計測部44、電源部45、及び電流制限回路46を備える。
電圧制限回路41の一端は、駆動用電源ライン51を介して駆動制御部42の一端に接続され、計測用電源ライン52を介して位相計測部43、温度計測部44の一端にそれぞれ接続され、電圧制限回路41の他端は、電源部45の一端に接続されている。電源部45の他端は、外部供給電源に接続される。
駆動制御部42、位相計測部43、及び温度計測部44の各他端は、電流制限回路46の一端に接続され、さらに、電流制限回路の46の他端は、駆動信号出力端子47、左速度信号入力端子48、右速度信号入力端子49、温度信号入力端子50をそれぞれ介して本安機器60と接続される。このように、本例の場合、電圧制限回路41及び電流制限回路46により電力制限回路が構成される。
図5は、図4に示す電圧制限回路41の具体的な回路構成例を示す図である。電圧制限回路41は、駆動用電源側回路と計測用電源側回路とにわかれ、駆動用電源側回路は、電圧制限用ツェナーダイオード41aと、サイリスタ41bと、抵抗41dがアノードに接続された電圧レベル検出用ツェナーダイオード41cと、ツェナーダイオード保護素子41eとで構成される。また、計測用電源側回路は、電圧制限用ツェナーダイオード41fと、サイリスタ41gと、抵抗41iがアノードに接続された電圧レベル検出用ツェナーダイオード41hと、ツェナーダイオード保護素子41jとで構成される。
駆動用電源ライン51は、電圧制限用ツェナーダイオード41aのカソードと、サイリスタ41bのアノードと、電圧レベル検出用ツェナーダイオード41cのカソードと、ツェナーダイオード保護素子41eの一端とに接続されている。また、電圧制限用ツェナーダイオード41aのアノード、サイリスタ41bのカソード、及び電圧レベル検出用ツェナーダイオード41cのアノードは、アース電極に接続されている。ツェナーダイオード保護素子41eの他端は、電源部45に接続されている。
計測用電源ライン52についても同様の回路構成となっており、計測用電源ライン52は、電圧制限用ツェナーダイオード41fのカソードと、サイリスタ41gのアノードと、電圧レベル検出用ツェナーダイオード41hのカソードと、ツェナーダイオード保護素子41jの一端とに接続されている。また、電圧制限用ツェナーダイオード41fのアノード、サイリスタ41gのカソード、及び電圧レベル検出用ツェナーダイオード41hのアノードは、アース電極に接続されている。ツェナーダイオード保護素子41jの他端は、電源部45に接続されている。
駆動用電源ライン51の電圧が一定レベルを超えると、電圧レベル検出用ツェナーダイオード41cに電流が流れ、抵抗41dにかかる電圧値が上昇し、サイリスタ41bがオン状態になる。サイリスタ41bがオン状態になることにより、電圧制限用ツェナーダイオード41aに流れる電流を抑えることが出来る。また、信号用電源ライン52についても同様に、信号用電源ライン52の電圧が一定レベルを超えると、電圧レベル検出用ツェナーダイオード41hに電流が流れ、抵抗41iにかかる電圧値が上昇し、サイリスタ41gがオン状態になる。サイリスタ41gがオン状態になることにより、電圧制限用ツェナーダイオード41fに流れる電流を抑えることが出来る。
上記において、電圧制限回路として、半導体スイッチ、電圧レベル検出素子、及びツェナーダイオードを並列に接続し、ツェナーダイオードのツェナー電圧を、電圧レベル検出素子で検出される電圧レベル以上とすることで、本安機器側で必要なエネルギーが大きくなっても、本安関連機器側における発熱量や基板実装面積が小さくてすみ、さらに、制限すべきピーク電圧を容易に定めることができる。
また、従来の技術では、消費電力の大きい電源ラインには発熱の問題によって電力制限回路を設けることが非常に困難であったが、本発明によれば、電力消費が大きな信号ラインでも発熱量を抑え、基板実装面積を小さくすることができるため、例えば、コリオリ流量計に使用される変換器をコンパクトに設計することが可能となる。
また、コリオリ式流量計には、様々なフローチューブの形状や口径、高い剛性をもったものがあり、駆動手段のパワーを高める必要や、さらには、非常に高精度な計測と高速な応答性を要求されることがしばしばあり、非常に大きなエネルギーが必要とされる。このため、本質安全防爆構造とするに際して電圧制限、電流制限、また発熱の制限の問題を解決するため、どうしても変換器が大きくなったり、また、大口径、高い剛性をもったフローチューブを駆動するために、駆動エネルギーを増幅するためのブースターアンプを外部に設ける必要があった。
これに対して、本発明によれば、電圧、電流を必要以上に制限することなく、本安関連機器を構成することができ、大口径、高い剛性をもったフローチューブを駆動するためのブースターアンプを必要とせず、発熱や実装面積を小さく抑えた小型でコンパクトなコリオリ流量計の変換器を実現することができる。
1,11…電力制限回路、2,11f,11j,11m,11p,41e,41j…ツェナーダイオード保護素子、3…第1のツェナーダイオード、4,11c、11g,41b,41g…サイリスタ、5,41d,41i,11e…抵抗、6…第2のツェナーダイオード、7,11a,11h,11k,11n…電流制限素子、10,40…本安関連機器、11b,41a,41f…電圧制限用ツェナーダイオード、11d…双方向電圧レベル検出用ツェナーダイオード、11i,11l,11o…ツェナーダイオード、12,42…駆動制御部、13,43…位相計測部、14,44…温度計測部、15,45…電源部、16,47…駆動信号出力端子、17,48…左速度信号入力端子、18,49…右速度信号入力端子、19,50…温度信号入力端子、20…駆動電力供給ライン、21…位相計測用電力供給ライン、22…温度計測用電力供給ライン、30,60…本安機器、41c,41h…電圧レベル検出用ツェナーダイオード、46…電流制限回路、51…駆動用電源ライン、52…計測用電源ライン。

Claims (5)

  1. 外部電源から電力を受け取り、該受け取った電力のうち少なくとも電圧を制限し、該制限した電圧に基づく電力を本質安全防爆回路に供給する電力制限回路を備え、
    該電力制限回路は、半導体スイッチと、所定の電圧レベルを検出することにより前記半導体スイッチのオンとオフを制御する電圧レベル検出素子と、前記電力制限回路におけるピーク電圧を規定するためのツェナーダイオードとが並列に接続され、
    前記ツェナーダイオードのツェナー電圧は、前記電圧レベル検出素子で検出される電圧レベル以上としたことを特徴とする電子信号処理装置。
  2. 前記半導体スイッチは、サイリスタであり、前記電圧レベル検出素子は、前記ツェナーダイオードと異なる他のツェナーダイオードと、該他のツェナーダイオードと直列に接続された抵抗とからなることを特徴とする請求項1に記載の電子信号処理装置。
  3. 前記電力制限回路は、前記外部電源側に一端が接続された回路保護素子を備え、該回路保護素子の他端が、前記他のツェナーダイオードのカソードと、前記サイリスタのアノードと、前記ツェナーダイオードのカソードとに接続され、前記他のツェナーダイオードのアノードが、前記抵抗と、前記サイリスタのゲートとに接続されていることを特徴とする請求項2に記載の電子信号処理装置。
  4. 前記電力制限回路は、前記外部電源から受け取った電力のうち、さらに、電流を制限することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子信号処理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子信号処理装置を備えた流量計。
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