JP2014143526A - 振動子、この振動子を備えた電子部品及び振動子の使用方法 - Google Patents

振動子、この振動子を備えた電子部品及び振動子の使用方法 Download PDF

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隆宏 大塚
Noritoshi Kimura
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Abstract

【課題】振動板及び電極を備えた静電駆動型の振動子において、良好なインピーダンス特性を有した振動子を得ること。
【解決手段】円板状の振動板10の外周面に、外側に向かって櫛歯状に伸び出す櫛歯部35を形成する。また、この櫛歯部35に対向する電極20の側面に、当該櫛歯部35と平面で見た時に噛み合う被櫛歯部38を形成する。また、電極20における振動板10側の側面部について、平面で見た時における一端側の端部及び他端側の端部を夫々点P及び点Qと呼ぶと共に、振動板10側の中心をOと呼ぶと、線分POと線分QOとのなす角度α、βを夫々45°以下に設定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、振動板及びこの振動板の周囲に配置された電極を備えると共に、これら振動板と電極との間における静電結合を介して当該振動板を振動させる静電駆動型の振動子、この振動子を備えた電子部品及び振動子の使用方法に関する。
静電駆動型の振動子として、ベース基板上に例えばディスク(円板)型の振動板を配置すると共に、この振動板の周囲に一対の入力電極と一対の出力電極とを各々対向させて配置したディスクレゾネータが知られている。この振動子は、例えば成膜処理及びエッチング処理を組み合わせたMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いて、例えばポリシリコン(Si)により形成される。
このような振動子を駆動させるにあたっては、振動板にバイアス電圧を印加すると共に、入力電極に高周波信号を入力信号として入力することにより、当該入力電極と振動板との間の静電結合により振動板が振動する。そして、この振動に対応する出力信号が同様に出力電極との間の静電結合を介して取り出される。
ところで、この振動子では、以下に説明するように、(1)振動子を駆動(振動)しやすくすること、(2)ノイズフロアを低減すること、及び(3)ある程度大きなレベル(値)の入力信号を入力しても良好に動作可能な振動子を構成することが求められている。
具体的には、(1)については、入力信号の信号レベルが小さくても振動板が振動できるように、振動子のインピーダンスをできるだけ小さくすることが好ましい。(2)については、振動子を例えば発振器などのデバイスに適用した場合、当該振動子を前記デバイスに接続する導電路などの分だけノイズフロアが悪化するので、振動子単独で見た時のノイズフロアをできるだけ低いレベルに設定しておくことが好ましい。
また、(3)では、振動子は、出力信号の出力レベルについて、入力信号の信号レベル(励振レベル)に対して線形的に変化することが求められる。即ち、入力信号の励振レベルに応じた大きさの出力信号を得るためには、出力信号の出力レベルと前記励振レベルとは比例関係にあることが求められる。一方、通常の振動子では、入力信号の励振レベルが大きすぎると、前記比例関係が崩れてきてしまう。そこで、ある程度大きなレベルの入力信号を入力しても良好に動作する振動子を構成するためには、振動子が線形動作する領域をなるべく高エネルギー側にも広げる必要がある。
特許文献1には、ビーム3〜5を変形させるにあたり、質量1、2に歯17を設けると共に、歯17に対向させて櫛14、15を配置した振動子について記載されており、これら歯17及び櫛14、15は各々水平方向に一列に並んでいる。特許文献2には、振動子20及び駆動・検出部30を備えたセンサにおいて、振動子20の中心と支持部材22とがなす角度θについて記載されている。しかしながら、これら特許文献1、2では、振動子のインピーダンスについては検討されていない。
特開2008−160840 特開2010−78345
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、振動板及び電極を備えた静電駆動型の振動子において、良好なインピーダンス特性を有した振動子、電子部品及び振動子の使用方法を提供することにある。
本発明の振動子は、
ベース基板上にて支持部を介して支持されると共に、バイアス電圧が印加される円板状の振動板と、
平面で見た時にこの振動板に対して隙間領域を介して互いに対向するように配置され、前記振動板を振動させるための入力信号が入力される一対の入力電極と、
平面で見た時に前記振動板に対して隙間領域を介して互いに対向するように配置され、前記振動板の振動に基づく出力信号を取り出すための一対の出力電極と、を備え、
前記振動板における前記入力電極及び前記出力電極の少なくとも一方の電極に対向する側壁部には、当該振動板から前記少なくとも一方の電極に向かって櫛歯状に伸び出す櫛歯部が形成され、
前記少なくとも一方の電極における前記振動板に対向する側壁部には、平面で見た時に前記櫛歯部と噛み合うように、前記振動板に向かって櫛歯状に伸び出す被櫛歯部が形成され、
前記櫛歯部及び前記被櫛歯部は、平面で見た時に前記振動板の中心から外側に向かうように放射状に配置されていることを特徴とする。
前記振動子は、具体的には以下のように構成しても良い。
前記櫛歯部及び前記被櫛歯部は、平面で見た時に前記少なくとも一方の電極と前記振動板との間における対向面に亘って各々形成されている構成。
前記櫛歯部及び前記被櫛歯部は、平面で見た時に前記少なくとも一方の電極と前記振動板との間の対向面における長さ方向の一端側の領域及び他端側の領域に各々形成され、
これら領域の間における前記振動板の側壁部及び前記少なくとも一方の電極の側壁部は、平面で見た時に円弧状に各々形成されている構成。
前記少なくとも一方の電極は、
平面で見た時に、前記少なくとも一方の電極の側壁部のうち前記振動板に対向する側壁部の長さ方向における一方側の端部及び他方側の端部を夫々点P及び点Qと呼ぶと共に、平面で見た時の前記振動板の中心を点Oと呼ぶと、
点P及び点Oを結ぶ線分と、点Q及び点Oを結ぶ線分とのなす角度αについて、
20°≦α≦45°となるように形成されている構成。
前記入力電極及び前記出力電極の他方の電極は、
平面で見た時に、前記他方の電極の側壁部のうち前記振動板に対向する側壁部の長さ方向における一方側の端部及び他方側の端部を夫々点R及び点Sと呼ぶと、
点R及び点Oを結ぶ線分と、点S及び点Oを結ぶ線分とのなす角度βについて、
20°≦β≦45°となるように形成されている構成。
前記少なくとも一方の電極における前記振動板側の側壁部には、平面で見た時に前記被櫛歯部が形成された領域を挟むように、当該振動板側から前記少なくとも一方の電極側に向かうように形成されたスリットが設けられている構成。
前記櫛歯部は、前記振動板における前記入力電極側の側壁部及び前記出力電極側の側壁部に各々に形成され、
前記被櫛歯部は、前記入力電極における前記振動板側の側壁部及び前記出力電極における前記振動板側の側壁部に各々形成されている構成。
前記一対の入力電極は、平面で見た時における前記振動板の中心を通る水平ラインを介して互いに対称となるように配置されている構成。
前記一対の出力電極は、平面で見た時における前記振動板の中心を通る水平ラインを介して互いに対称となるように配置されている構成。
前記振動板は、ワイングラスモードで振動する構成。
また、本発明の振動子は、
ベース基板上にて支持部を介して支持されると共に、バイアス電圧が印加される振動板と、
平面で見た時にこの振動板に対して隙間領域を介して互いに対向するように配置され、前記振動板を振動させるための入力信号が入力される一対の入力電極と、
平面で見た時に前記振動板に対して隙間領域を介して互いに対向するように配置され、前記振動板の振動に基づく出力信号を取り出すための一対の出力電極と、を備え、
前記振動板における前記入力電極及び前記出力電極の少なくとも一方の電極は、
平面で見た時に、前記少なくとも一方の電極の側壁部のうち前記振動板に対向する側壁部の長さ方向における一方側の端部及び他方側の端部を夫々点P及び点Qと呼ぶと共に、平面で見た時の前記振動板の中心を点Oと呼ぶと、
点P及び点Oを結ぶ線分と、点Q及び点Oを結ぶ線分とのなす角度αについて、
20°≦α≦45°となるように形成されていることを特徴とする。
本発明の電子部品は、以上の振動子を備えたことを特徴とする。
また、本発明の振動子の使用方法は、
以上の振動子の使用方法であって、
前記入力信号の励振レベルは、−20dBm以上であり、
前記バイアス電圧は、前記入力信号の励振レベルに対して前記出力信号の信号レベルが比例関係を保つ範囲内に設定されることを特徴とする。
本発明は、振動板と入力電極及び出力電極の少なくとも一方の電極との間に、平面で見た時に互いに噛み合うように形成された櫛歯部及び被櫛歯部を配置している。そのため、前記少なくとも一方の電極と振動板とが互いに対向する対向面の面積について、このような櫛歯部及び被櫛歯部を設けない場合よりも増やすことができるので、良好なインピーダンス特性を持つ振動子を得ることができる。
本発明の振動子の一例を示す斜視図である。 前記振動子を示す平面図である。 前記振動子を示す縦断面図である。 前記振動子を概略的に示す横断平面図である。 前記振動子を模式的に示す模式図である。 前記振動子の一部を拡大して示す横断平面図である。 前記振動子にて得られる特性を示す特性図である。 前記振動子にて得られる特性を示す特性図である。 前記振動子の製造方法を示す斜視図である。 前記振動子の製造方法を示す斜視図である。 前記振動子の製造方法を示す斜視図である。 前記振動子の製造方法を示す斜視図である。 前記振動子の製造方法を示す縦断面図である。 前記振動子の製造方法を示す斜視図である。 前記振動子の他の例を示す平面図である。 前記振動子の他の例を示す平面図である。 前記振動子の他の例を示す平面図である。 前記振動子の他の例を示す平面図である。 前記振動子の他の例を示す横断平面図である。 前記振動子の他の例を模式的に示す斜視図である。 前記振動子が適用されるデバイスの一例を示す電気回路図である。
本発明に係る振動子の実施の形態の一例について、図1〜図6を参照して説明する。始めに振動子の構成について簡単に説明すると、この振動子は、図1〜図3に示すように、ディスク(円板)状の振動板10と、概略箱型となるように各々形成されると共に振動板10の周方向に沿って配置された複数例えば4つの電極20とを備えている。この振動子では、これら振動板10と電極20との間において、静電結合を介して信号の授受を行うように構成されている。そして、この振動子は、後述するように、良好な(小さな)インピーダンスを持ちつつも、例えば発振器などのデバイスに当該振動子を現実レベルで適用できる程度の低いノイズフロアが得られるように構成されている。続いて、この振動子の具体的な概観について説明する。尚、図1中1はベース基板、3は酸化シリコン(Si−O)膜、4は窒化シリコン(Si−N)膜である。
振動板10の外周側には、当該振動板10をベース基板1(詳しくは後述の第1のポリシリコン膜41)から浮いた状態で支持するための支持部30が設けられており、この支持部30は、互いに隣接する電極20、20間に各々設けられている。支持部30の各々は、振動板10の外周面から外周側に向かって水平に伸び出す支持梁31と、この支持梁31における先端部に形成された貫通孔32を上下に貫通して嵌合するように配置された支持柱33とを備えている。
これら振動板10、支持部30及び電極20と、窒化シリコン膜4との間には、振動板10、電極20及び支持部30の形状に対応するようにパターニングされた導電膜5が形成されており、支持部30の各々は、この導電膜5によって支持されている。また、各電極20についても、この導電膜5に支持されている。導電膜5には、図1及び図2に示すように、互いに隣接する電極20、20同士の間の領域を介して当該導電膜5から外周側に向かって伸びる引き出し電極6の一端側が接続されている。この引き出し電極6の他端側は、後述するように、振動板10を振動させる時に、当該振動板10に直流のバイアス電圧を印加するためのポートをなしている。
この例では、振動板10は、直径寸法が例えば37.4μm〜38.0μm程度に設定されており、ワイングラスモード(Compound(2,1)モード:52.0MHz)で振動するように構成されている。尚、後述の図3は、図1におけるA−A線にて振動子を鉛直方向に切断した様子を示している。また、図4及び図6は、図3におけるB−B線にて振動子を水平方向に切断した様子を各々示しており、支持部30については模式的に描画している。
続いて、既述の電極20及び振動板10の形状について、以下に詳述する。振動板10の周囲の4つの電極20のうち、2つの電極20、20が平面で見た時に前後方向(図2中X方向)において振動板10を介して互いに対向すると共に、残りの2つの電極20、20が左右方向(図2中Y方向)において振動板10を介して互いに対向するように配置されている。以下において、これら互いに対向する電極20、20のうち、左右方向に配置された電極20、20を各々入力電極21、21と呼ぶと共に、前後方向に配置された電極20、20を各々出力電極22、22と呼ぶものとする。尚、これら電極20の垂直面のうち振動板10とは反対側の面には、後述の被櫛歯部38に対応するように微少な凹凸が形成されているが、図1などでは図示を省略している。
振動板10の側壁部において、一対の入力電極21、21のうち一方の入力電極21に対向する部位には、図5に示すように、櫛歯部35が形成されている。即ち、前記部位には、図5に示すように、上下方向に沿って溝状に窪む溝部36が当該振動板10の周方向に沿って複数箇所に形成されており、互いに隣接する溝部36、36間の領域が外周側に向かっていわばライン状に突出している。そして、入力電極21の側壁部において振動板10に対向する部位には、櫛歯状に伸び出す被櫛歯部38が形成されており、この被櫛歯部38は、図4に示すように、平面で見た時に振動板10の櫛歯部35と噛み合うように構成されている。
具体的には、入力電極21における振動板10側の側面部には、上下方向に沿って突出する突出部39が振動板10の周方向に沿って複数箇所に形成されており、これら突出部39が既述の溝部36内に隙間領域8を介して各々入り込むように配置されている。この隙間領域8の寸法(平面で見た時の振動板10と電極20との間の離間寸法)hは、これら振動板10と入力電極21との間に成膜される後述する第3の犠牲膜63の膜厚寸法に対応しており、例えば10nm〜100nmとなっている。尚、図5では、振動板10及び入力電極21の形状について模式的に描画しており、また櫛歯部35及び被櫛歯部38の数量については簡略化している。また、櫛歯部35及び被櫛歯部38について、既述の図1〜図3では図示を省略している。
そして、これら櫛歯部35及び被櫛歯部38は、図6に示すように、平面で見た時の振動板10の中心位置を「O」とすると、中心Oから外周側に向かって放射状に形成されている。即ち、中心Oから振動板10の外周側に向かって伸びる仮想線を複数箇所に引いた時、溝部36及び突出部39の各々は、平面で見た時にこの仮想線に沿うように(平行となるように)形成されている。平面で見た時における溝部36の深さ寸法d1は、2.0μmあるいは5.0μmとなっている。また、平面で見た時における溝部36の幅寸法t1は、約1.3μmとなっている。即ち、ある一の溝部36において突出部39を挟むように形成された一対の側壁部を各々「対向面部」と呼ぶと、これら対向面部は、振動板10の半径方向に沿って伸びるように各々形成されており、従って各々の対向面部に沿って伸びる直線同士が前記中心Oにて交差するように構成されている。そして、平面で見た時に前記直線同士がなす角度は、例えば2°となっている。
平面で見た時における突出部39の突出寸法d2及び幅寸法t2は、第3の犠牲膜63の膜厚寸法の分だけ前記深さ寸法d1及び幅寸法t1よりも小さくなっている。また、溝部36の数量は、前記一方の入力電極21に対向する部位では、この例では例えば5本となっている。従って、櫛歯部35及び被櫛歯部38は、平面で見た時に、入力電極21と振動板10との間における対向面に亘って形成されている。
また、入力電極21の側壁部のうち振動板10側に対向する側壁部について、平面で見た時の一端側の端部及び他端側の端部を夫々点P及び点Qとすると、点P及び中心Oを水平に結ぶ線分と、点Q及び中心Oを水平に結ぶ線分と、のなす角度αは、図6に示すように、20°≦α≦45°この例では30°となるように構成されている。尚、前記角度αが45°の場合には、前記一方の入力電極21に対向する部位における溝部36の数量は、例えば9本となる。
以上説明した一方の入力電極21に対向する他の入力電極21についても、当該一方の入力電極21と同様に構成されており、即ちこれら一対の入力電極21、21は、中心Oを通る水平ラインを介して対称となるように配置されている。また、
出力電極22、22についても、入力電極21、21と同様に構成されており、出力電極22、22は、中心Oを回転中心として振動子を鉛直軸周りに90°回転させた時、入力電極21、21と重なり合うように形成されている。従って、出力電極22における振動板10側に対向する側面部について、平面で見た時の一方側の端部及び他方側の端部を夫々点R及び点Sと呼ぶと、点R及び点Oを水平に結ぶ線分と、点S及び点Oを水平に結ぶ線分とのなす角度βは、図6に示すように、20°≦β≦45°この例では30°となっている。図2中10aは、振動板10の上方側にて入力電極21、21同士を互いに接続するための梁部であり、23は例えばワイヤなどの導電路である。また、図2中24は入力電極21、21に対して入力信号を入力するための入力ポート、25は振動板10の振動を検出する(取り出す)ための出力ポートである。
このように櫛歯部35及び被櫛歯部38を形成すると共に、角度α、βを設定した理由について、振動子の駆動方法と共に以下に説明する。始めに、振動子を駆動する手法について、以下に簡単に説明する。振動板10に直流のバイアス電圧を印加しながら、入力電極21、21に入力信号(高周波信号)を入力すると、入力電極21、21と振動板10との間の静電結合により、振動板10は、ワイングラスモードで振動する。具体的には、振動板10は、前後方向に膨張すると共に左右方向に収縮する動作と、前後方向に収縮すると共に左右方向に膨張する動作と、を所定の周波数で繰り返す。そして、この振動は、振動板10と出力電極22、22との間の静電結合によって、当該出力電極22、22により出力信号として取り出される。
続いて、振動板10及び電極20の形状を既述のように形成した理由について説明する。即ち、振動子は、現実的なデバイスに組み込むにあたって、ノイズフロアがなるべく小さいことが好ましい。このノイズフロアは、以下のLeesson’s equation(1)により定義される。

Figure 2014143526
ただし、L(fm):ノイズフロア(位相ノイズ)、F:アクティブデバイスのノイズファクター、Pin:入力信号の高周波電力値(W)、QL:振動子のQファクター、fm:オフセット周波数(Hz)、fo:発振周波数(Hz)、fc:アクティブデバイスの1/f(フリッカー FM、30dB/decade)コーナー周波数(Hz)
従って、この式(1)に基づいてなるべく小さなノイズフロアを得る手法の一つとしては、例えば入力電極21、21に入力する入力信号の励振レベル(Pin)をできるだけ大きくすれば良いことが分かる。具体的には、振動子を適用した現実的な性能のデバイスを得るためには、振動子の励振レベルについて、好ましくは−20dBm程度以上、更に好ましくは−10dBm以上が求められる。即ち、振動子を適用したデバイスでは、ノイズフロアが−130dBm以下のレベルであることが望まれており、従って振動子単体で見た時のノイズフロアとしては、前記レベルよりも20dBm程度小さい(−150dBm)ことが好ましい。従って、式(1)に基づいて、好ましい励振レベルを計算すると、既述の値(−20dBm程度または−10dBm程度)となる。
しかしながら、既に述べたように、通常の振動子では、前記励振レベルをある程度以上大きくすると、励振レベルに対して、出力信号の出力レベルが線形に変化しにくくなって(比例関係からずれて)しまう。そして、前記比例関係がずれてしまうと、現実的なデバイスには適用し難い。そこで、上で述べた−20dBmや−10dBmという値において、振動子が線形的に動作するか否かについて検討した。具体的には、以下に説明するように、既述の角度α(β)を種々変えた振動子を実際に作製すると共に、この振動子において入力信号の励振レベルに応じて線形的に出力信号が変化する時の最大励振レベルを実験で求めた。
その結果、以下の表及び図7に示す結果が得られた。尚、この実験は、バイアス電圧値を5V、7V及び10Vに設定した例について夫々求めた。また、振動板10の半径寸法は37.4μm、振動板10の板厚寸法は2.0μm、振動板10の共振周波数については52MHzに設定して実験を行った。

Figure 2014143526
この結果から、−20dBm程度の入力信号を入力した時に振動子を線形的に動作させるためには、バイアス電圧値を10Vに設定する場合には、角度α(β)について、45°以下に設定することが好ましいと言える。また、バイアス電圧値が7Vの場合には、50°以下に設定することが好ましく、バイアス電圧値が5Vの場合には80°以下に設定することが好ましい。
一方、角度α(β)が小さくなるにつれて、振動板10に対向する電極20の表面積A0が減少していくので、以下の式(2)からも分かるように、振動子の直列等価抵抗値(インピーダンス)が増加してしまう。このように振動子のインピーダンスが増加すると、当該振動子を駆動しにくくなってしまう。

Figure 2014143526

ただし、R1:直列等価抵抗値、kre:実効剛性、f0:共振周波数、Vp:バイアス電圧値、d0:振動板と電極との間の離間距離、εr:比誘電率、ε0:真空の誘電率、A0:振動板に対向する電極の表面積、Q:共振尖鋭度
そこで、本発明では、角度α(β)を小さくしながら前記表面積(A0)を稼ぐために、既述のように櫛歯部35及び被櫛歯部38を形成している。言い換えると、本発明では、インピーダンスの増加を抑制して駆動しやすい振動子を構成しながら、当該振動子が線形動作する領域を高エネルギー側に広げることにより、ノイズフロアの低減を図っている。
以上のように角度α(β)と直列等価抵抗値R1とが相関していることについて、角度α(β)を種々変える(30°、45°、70°(参考))と共に、振動板10及び電極20の間に生じる静電力と直列等価抵抗値との関係を測定した結果を図8に基づいて説明する。尚、図8では、各々の角度α(β)について、測定を2回繰り返している。
図8に示すように、各々の角度α(β)について、前記静電力が大きくなる程、直列等価抵抗値が直線的に減少していることが分かる。そして、この静電力と直列等価抵抗値との関係をプロットした点を結ぶラインは、角度α(β)が大きくなる程、下側(直列等価抵抗値が小さくなる方向)に移動している。従って、角度α(β)が小さい程、直列等価抵抗値が大きくなっていることが分かる。
上述の実施の形態によれば、振動板10に櫛歯部35を形成すると共に、この櫛歯部35と噛み合うように、電極20に被櫛歯部38を配置している。そのため、これら櫛歯部35や被櫛歯部38を設けない場合と比べて、互いに対向する振動板10と電極20との間の表面積を稼ぐことができる。従って、良好な(低い)インピーダンスを持つ特性が得られるので、駆動しやすい振動子を構成できる。
また、前記表面積を稼ぐことができるため、インピーダンスの増加を抑えながら、角度α(β)を小さくできるので、−20dBm程度もの大きな励振レベルの入力信号を入力しても、当該励振レベルに応じた(励振レベルと比例関係にある)大きさの出力信号を得ることができる。そのため、既述の式(1)から分かるように、例えば角度α(β)を70°に設定した場合と比べて、ノイズフロアを例えば1/10程度まで低減できる。このように櫛歯部35及び被櫛歯部38を形成するにあたって、振動板10が平面で見た時に円形をなしていることから、これら櫛歯部35及び被櫛歯部38を放射状に形成することによって優れた特性を得ることができる。そして、櫛歯部35及び被櫛歯部38を放射状に形成することにより、振動板10は、平面で見た時の直交座標系における1軸方向だけの動作ではなく、円筒座標系における半径方向の動作を実現できるため、振動板10の構造を単純化でき、また駆動部(振動板10)をコンパクトに(効率的に)配置できる。
ここで、角度α(β)について、あまり小さすぎると振動子の直列等価抵抗値が大きくなることから、バイアス電圧値をどのような値に設定する場合であっても、20°以上であることが好ましい。
続いて、以上述べた振動子について、MEMS法により製造する方法の一例について、図9〜図14を参照して簡単に説明する。始めに、例えばCVD法を用いて、酸化シリコン膜3、窒化シリコン膜4及び多結晶シリコンからなる第1のポリシリコン膜(第1の導電膜)41を下側からこの順番でベース基板1上に積層する。
次いで、この第1のポリシリコン膜41にリンを拡散させた後、図9に示すように、当該第1のポリシリコン膜41に対して、振動板10、支持部30、電極20及び引き出し電極6の形状に対応するように、フォトレジストマスクを用いたフォトリソグラフィー法を用いてパターニングする。従って、第1のポリシリコン膜41には、櫛歯部35や被櫛歯部38に応じた形状がパターニングされる。この第1のポリシリコン膜41は、既述の導電膜5をなす。尚、振動子は、ベース基板1上に縦横に多数形成されるが、ある一つの振動子について説明している。また、図9〜図14では、櫛歯部35や被櫛歯部38の形状を誇張して大きく描画している。
続いて、第1のポリシリコン膜41の上層側に、例えば酸化シリコンからなる第1の犠牲膜61と、多結晶シリコンからなる第2のポリシリコン膜(詳しくは多結晶シリコン膜を形成した後リンをドープさせた導電膜)42と、例えば酸化シリコンからなる第2の犠牲膜62とを下側からこの順番で例えばCVD法により積層する。そして、図10に示すように、これら第2の犠牲膜62及び第2のポリシリコン膜42に対して、貫通孔32を備えた支持梁31と、振動板10との形状に対応するようにパターニングする。従って、第2の犠牲膜62及び第2のポリシリコン膜42における振動板10に対応してパターニングされた部位には、櫛歯部35が形成される。
次いで、図11に示すように、以上の工程において形成された第2の犠牲膜62及び第2のポリシリコン膜42からなる構造体を覆うように、酸化シリコンからなる第3の犠牲膜63を成膜する。第3の犠牲膜63は、既述の振動板10と電極20との間の離間寸法と同じ膜厚寸法tとなるように形成される。この第3の犠牲膜63は、前記構造体の表面形状に倣うように形成されるので、当該第3の犠牲膜63の表面には、既述の櫛歯部35に沿った凹凸が形成される。続いて、犠牲膜61〜63をドライエッチング(パターニング)して、貫通孔32の下方側及び電極20の下方側における導電膜5(第1のポリシリコン膜41)を露出させる。
そして、図12及び図13に示すように、以上の各工程でベース基板1上に形成された構造体を覆うように、多結晶シリコンからなる第3のポリシリコン膜43を成膜して、第3のポリシリコン膜43にリンをドープする。この第3のポリシリコン膜43は、既述の貫通孔32の内部領域などの露出面に沿うように形成されると共に、第3の犠牲膜63の表面に倣うように成膜される。従って、振動板10の側周面に対向する第3のポリシリコン膜43は、当該側周面に対して第3の犠牲膜63の膜厚寸法tの分だけ離間すると共に、第3の犠牲膜63の表面に倣うように形成されて、いわば被櫛歯部38が形成される。
こうして第3のポリシリコン膜43と貫通孔32の下方側の導電膜5及び電極20の下方側の導電膜5とが各々互いに接触(導通)すると共に、貫通孔32の内壁面を介して第3のポリシリコン膜43と振動板10とについても互いに接触する。しかる後、電極20、支持柱33及び梁部10a以外の領域が開口する図示しないレジスト膜を形成して、図14に示すように、第3のポリシリコン膜43をドライエッチングする。
続いて、例えばフッ化水素水溶液などのエッチング液に、ベース基板1上に形成された構造体を当該ベース基板1と共に浸漬すると、このエッチング液が第3のポリシリコン膜43の下方側や支持梁31の周囲に回り込んでいく。従って、このウエットエッチングにより、既述の図1〜図3に示したように、犠牲膜61〜63が除去される。
こうして第3の犠牲膜63の膜厚寸法tの分だけ、振動板10と電極20とが互いに離間すると共に、これら振動板10及び電極20に夫々櫛歯部35及び被櫛歯部38が形成される。また、振動板10は、第1のポリシリコン膜41から浮いた状態となって支持柱33を介して支持される。梁部10aについては、第2の犠牲膜62及び第3の犠牲膜63の膜厚分だけ振動板10から浮いた状態となる。その後、各振動子を区画するダイシングラインに沿ってベース基板1を切断することにより、各々の振動子が個片化される。
以上述べた振動子の他の例について、図15〜図20を参照して説明する。図15は、各電極20における振動板10に対向する側面について、平面で見た時に被櫛歯部38を中央部に形成すると共に、当該中央部を挟むように、各電極20の両端部にスリット70を各々2本形成した例を示している。
電極20における振動板10側の側面について、平面で見た時に被櫛歯部38が形成された部位よりも僅かに両端側(スリット70側)に離間した位置を夫々点T及び点Uとすると、線分TOと線分UOとのなす角度θは、この例では30°となっている。振動板10の側周面には、被櫛歯部38に対応するように櫛歯部35が形成されている。このスリット70は、既述の図14において第3のポリシリコン膜43をパターニングする時に形成される。このように櫛歯部35及び被櫛歯部38にいわば重み付けを施すことにより、櫛歯部35及び被櫛歯部38を形成しない場合と比べて、例えば電極20における電界バランスあるいは電界強度を改善(調整)できる。尚、図15では、各電極20について、模式的に振動板10よりも外周側に離間させて描画している。以下の図16についても同様である。
図16は、図15のように電極20にスリット70を形成するにあたって、電極20の一端側及び他端側にスリット70を各々1本だけ形成した例を示している。また、図16では、前記角度θは、45°となっている。
図17は、各電極20の被櫛歯部38について、平面で見た時の電極20と振動板10との対向面の長さ方向における一端側の領域及び他端側の領域に各々形成した例を示している。即ち、図17では、被櫛歯部38(櫛歯部35)は、前記対向面の長さ方向における中央領域には形成されておらず、左右両端部の領域だけに形成されている。ここで、図17における被櫛歯部38の具体的なレイアウトについて、図18に基づいて説明する。図18に示すように、平面で見た時に振動板10の外周部と電極20の側面部とが互いに重なり合う位置と、振動板10の中心Oとを結ぶ直線を「L1」と呼ぶ。また、この直線L1に隣接する前記一端側の領域あるいは前記他端側の領域における被櫛歯部38の群において、当該被櫛歯部38の群における電極20の内側寄り(この電極20における当該群とは別の被櫛歯部38の群側)の端部を通ると共に前記中心Oを通る直線を「L2」と呼ぶものとする。これら直線L1と直線L2とのなす角度θ1は、20°〜25°となっている。こうして各々の電極20の前記一端側の領域及び前記他端側の領域の被櫛歯部38の各々について、前記角度θ1が既述の範囲内となるように、且つ各電極20において角度θ1が揃うように設定されている。以上の図16及び図17のように櫛歯部35及び被櫛歯部38に重み付けを行った場合にも、電界バランスや電界強度について、櫛歯部35や被櫛歯部38を設けない例と比べて改善できる。
更に、図19は、被櫛歯部38について、一対の入力電極21と一対の出力電極22の一方の電極20この例では一対の入力電極21だけに形成した例を示している。櫛歯部35は、この被櫛歯部38に対向する領域だけに設けられている。即ち、本発明における櫛歯部35及び被櫛歯部38からなる構成は、一対の入力電極21と一対の出力電極22の少なくとも一方に設けていれば良い。また、既述のように角度α(β)を設定するにあたって、これら一対の入力電極21と一対の出力電極22の少なくとも一方について設定しても良い。
更にまた、以上述べた各例では、櫛歯部35及び被櫛歯部38について、振動板10や電極20の高さ方向に亘って形成したが、振動板10や電極20の高さ方向におけるある一部だけに形成しても良い。図20は、このような例を示しており、櫛歯部35は、振動板10の上側半分だけに形成されている。尚、図20では、振動板10における櫛歯部35を模式的に示している。
このような形状の櫛歯部35を形成する場合には、既述の図9の第1のポリシリコン膜41については、振動板10の下方側の部位を円板状に形成する。そして、この第1のポリシリコン膜41の上方側の第2のポリシリコン膜42については、上下2回に分けて成膜すると共に、下層側の第2のポリシリコン膜42を成膜した後、当該下層側の第2のポリシリコン膜42を円板状にパターニングする。そして、上層側の第2のポリシリコン膜42については、櫛歯部35が形成されるようにパターニングする。このように形成された構造体を覆うように既述の第3のポリシリコン膜43を形成すると、振動板10の上側だけに被櫛歯部38が形成される。
以上説明した振動子を適用するデバイス(電子部品)としては、フィルタや発振器などが挙げられる。振動子を用いて発振器を構成する場合には、例えば図21に示す電気回路が用いられる。この例では、互いに直列に接続された2つのコンデンサC、Cとトランジスタ101とからなるコルピッツ回路を示しており、トランジスタ101のベース端子には、本発明の振動子100と可変コンデンサC1とからなる直列回路が接続されている。これらベース端子と振動子100との間の接続点には、電源部102が接続されており、トランジスタ101のコレクタ端子には、電気信号を取り出すための出力ポート103が接続されている。図21中104は抵抗、105はインダクタンスである。
また、以上の各例では、振動板10の振動モードとして、ワイングラスモードを例に説明したが、他の高次モード例えば(1,1)モード(共振周波数:21.5MHz)や(3,1)モード(共振周波数:30.0MHz)や、あるいはコンターモードといった輪郭振動などを利用しても良い。
更に、円形の振動板10について説明したが、振動板10は、楕円や四角形状あるいは三角形状などであっても良い。更に、ポリシリコン膜41〜43としては、他の導電膜例えばアルミニウムや銅などの金属膜あるいはSiGe(シリコンーゲルマニウム化合物)などを用いても良い。更にまた、櫛歯部35や被櫛歯部38を形成せずに、角度α(β)だけを既述の例のように設定しても良い。
1 ベース基板
10 振動板
20〜22 電極
35 櫛歯部
38 被櫛歯部
α、β 角度

Claims (13)

  1. ベース基板上にて支持部を介して支持されると共に、バイアス電圧が印加される円板状の振動板と、
    平面で見た時にこの振動板に対して隙間領域を介して互いに対向するように配置され、前記振動板を振動させるための入力信号が入力される一対の入力電極と、
    平面で見た時に前記振動板に対して隙間領域を介して互いに対向するように配置され、前記振動板の振動に基づく出力信号を取り出すための一対の出力電極と、を備え、
    前記振動板における前記入力電極及び前記出力電極の少なくとも一方の電極に対向する側壁部には、当該振動板から前記少なくとも一方の電極に向かって櫛歯状に伸び出す櫛歯部が形成され、
    前記少なくとも一方の電極における前記振動板に対向する側壁部には、平面で見た時に前記櫛歯部と噛み合うように、前記振動板に向かって櫛歯状に伸び出す被櫛歯部が形成され、
    前記櫛歯部及び前記被櫛歯部は、平面で見た時に前記振動板の中心から外側に向かうように放射状に配置されていることを特徴とする振動子。
  2. 前記櫛歯部及び前記被櫛歯部は、平面で見た時に前記少なくとも一方の電極と前記振動板との間における対向面に亘って各々形成されていることを特徴とする請求項1に記載の振動子。
  3. 前記櫛歯部及び前記被櫛歯部は、平面で見た時に前記少なくとも一方の電極と前記振動板との間の対向面における長さ方向の一端側の領域及び他端側の領域に各々形成され、
    これら領域の間における前記振動板の側壁部及び前記少なくとも一方の電極の側壁部は、平面で見た時に円弧状に各々形成されていることを特徴とする請求項1に記載の振動子。
  4. 前記少なくとも一方の電極は、
    平面で見た時に、前記少なくとも一方の電極の側壁部のうち前記振動板に対向する側壁部の長さ方向における一方側の端部及び他方側の端部を夫々点P及び点Qと呼ぶと共に、平面で見た時の前記振動板の中心を点Oと呼ぶと、
    点P及び点Oを結ぶ線分と、点Q及び点Oを結ぶ線分とのなす角度αについて、
    20°≦α≦45°となるように形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の振動子。
  5. 前記入力電極及び前記出力電極の他方の電極は、
    平面で見た時に、前記他方の電極の側壁部のうち前記振動板に対向する側壁部の長さ方向における一方側の端部及び他方側の端部を夫々点R及び点Sと呼ぶと、
    点R及び点Oを結ぶ線分と、点S及び点Oを結ぶ線分とのなす角度βについて、
    20°≦β≦45°となるように形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の振動子。
  6. 前記少なくとも一方の電極における前記振動板側の側壁部には、平面で見た時に前記被櫛歯部が形成された領域を挟むように、当該振動板側から前記少なくとも一方の電極側に向かうように形成されたスリットが設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の振動子。
  7. 前記櫛歯部は、前記振動板における前記入力電極側の側壁部及び前記出力電極側の側壁部に各々に形成され、
    前記被櫛歯部は、前記入力電極における前記振動板側の側壁部及び前記出力電極における前記振動板側の側壁部に各々形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一つに記載の振動子。
  8. 前記一対の入力電極は、平面で見た時における前記振動板の中心を通る水平ラインを介して互いに対称となるように配置されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一つに記載の振動子。
  9. 前記一対の出力電極は、平面で見た時における前記振動板の中心を通る水平ラインを介して互いに対称となるように配置されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一つに記載の振動子。
  10. 前記振動板は、ワイングラスモードで振動するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一つに記載の振動子。
  11. ベース基板上にて支持部を介して支持されると共に、バイアス電圧が印加される振動板と、
    平面で見た時にこの振動板に対して隙間領域を介して互いに対向するように配置され、前記振動板を振動させるための入力信号が入力される一対の入力電極と、
    平面で見た時に前記振動板に対して隙間領域を介して互いに対向するように配置され、前記振動板の振動に基づく出力信号を取り出すための一対の出力電極と、を備え、
    前記振動板における前記入力電極及び前記出力電極の少なくとも一方の電極は、
    平面で見た時に、前記少なくとも一方の電極の側壁部のうち前記振動板に対向する側壁部の長さ方向における一方側の端部及び他方側の端部を夫々点P及び点Qと呼ぶと共に、平面で見た時の前記振動板の中心を点Oと呼ぶと、
    点P及び点Oを結ぶ線分と、点Q及び点Oを結ぶ線分とのなす角度αについて、
    20°≦α≦45°となるように形成されていることを特徴とする振動子。
  12. 請求項1ないし11に記載の振動子を備えたことを特徴とする電子部品。
  13. 請求項1ないし11に記載の振動子の使用方法であって、
    前記入力信号の励振レベルは、−20dBm以上であり、
    前記バイアス電圧は、前記入力信号の励振レベルに対して前記出力信号の信号レベルが比例関係を保つ範囲内に設定されることを特徴とする振動子の使用方法。
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