JP2014142156A - ゴミ類焼却炉 - Google Patents

Abstract

【課題】ゴミ類を燃焼する１次燃焼室と、炉体の天井から垂設された仕切壁を介して続く２次燃焼室と、２次燃焼室の床面に立設された仕切壁によって上方に開口した円錐状の空間の３次燃焼室兼集塵室とからなり、１次燃焼室の奥部に立設した多数のフィンを有する散気管の底面にブロアーから外気を供給し、フィンの間の複数の散気孔から１次燃焼室内に外気を噴射し、１次燃焼室の天井部に設けた燃料油滴下供給用ノズルからフィン上に燃料油を滴下してゴミ類を燃焼するゴミ類焼却炉において、散気管に供給する外気の温度を高めるとともに、炉内温度の高温維持を図り燃焼効率の高いゴミ類焼却炉を提供する。
【解決手段】上記構造のゴミ類焼却炉において、炉体を金属ファイバーを含むキャスタブル耐火材で形成し、散気管に供給する新鮮な外気を炉外に排出される完全燃焼ガスによって加熱する空気加熱装置を備えてなるゴミ類焼却炉による。
【選択図】 図１

Description

本発明はゴミ類焼却炉に係り、特に焼却炉内の燃焼温度を高め、燃焼効率を高めたゴミ類焼却炉に関する。

本発明者は、先に、炉体の前面にゴミ投入口を有し、投入したゴミを燃焼させる１次燃焼室と、該１次燃焼室に続いて下面開口の隔壁を介して設けられた２次燃焼室と、続いて上面開口した隔壁を介して集塵室を兼た３次燃焼室とで構成されたゴミ類焼却炉で、前記１次燃焼室の奥部に超耐熱鋼板でなる多数のフィンを備えた散気管を立設させ、かつ前記フィンの間に散気孔が複数個１次燃焼室の前方に向けて開孔されるとともに、前記散気管の底面に炉外に配設されたブロアーからの圧力空気を供給して前記散気孔から１次燃焼室内に圧力空気を噴射し、さらに前記１次燃焼室の天井部に前記フィン上に燃料油を滴下させるノズルを設けてなり、そして前記３次燃焼室内には煙突につながる燃焼ガス排気管（煙突分管）が天井を貫通して垂下されてなるゴミ類焼却炉の発明を行った（特許文献１）。

特開平１１−６３４４０公報

上記ゴミ類焼却炉において、散気管に供給される圧縮空気はブロアーが取り入れた外気であり、ゴミ類を投入して燃焼させる１次燃焼室へ前記散気管を介して噴射される圧縮空気の温度が熱せられた散気管によって上昇するが十分ではないことが課題となっていた。

本発明者は上記課題を下記の手段により解決した。
（１）炉体の前面にゴミ投入口を有し、投入したゴミ類を燃焼させる１次燃焼室と、炉体の天井から垂設された下面開口の仕切壁と、仕切壁を介して隣接して設けられた２次燃焼室と、２次燃焼室の炉体の床面に立設された仕切壁によって上方に開口した円錐状の空間に形成された３次燃焼室兼集塵室とで構成されたゴミ類焼却炉であって、
前記１次燃焼室の奥部に超耐熱鋼板よりなる多数のフィンを上下に小間隔をおいて備えた散気管を立設させ、かつ前記上下のフィンの間の散気管の管壁に複数個の散気孔を前記１次燃焼室の前方に向けて穿設するとともに、
前記１次燃焼室の天井壁に前記散気管のフィン上面に燃料油を滴下するための燃料油滴下供給用ノズルを設け、
さらに前記散気管の基部を炉外に配設されたブロアーに連通する送気管に接続し、そしてブロアーに導入された空気の吸入管を空気加熱装置に接続してなり、前記空気加熱装置は、前記３次燃焼室兼集塵室の上方の炉外に延設された燃焼ガス排気管と、その外周面に捲回された一端が外気に開口し、他端が前記空位￥気の吸入管に接続された金属製パイプとからなり、
燃焼ガス排気管の外周面に捲回された金属製パイプ中で加熱された新鮮な外気がブロアーと送気管を通って前記散気管の散気孔から前記１次燃焼室の前方に向けて燃焼ガス流中に噴射されるようにしたことを特徴とするゴミ類焼却炉。

（２）前項（１）に記載のゴミ類焼却炉における空気加熱装置の金属製パイプが、その一端に炉外に配設されたブロアーによって取り入れられた新鮮な外気が送られてくる吸入外気送気管が接続され、他端に前記散気管の基部へ空気加熱装置で加熱された加熱空気を送る加熱空気送気管が接続されてなり、前記ブロアーが吸引した新鮮な外気を前記空気加熱装置によって加熱し、加熱された新鮮な外気が、前記加熱空気送気管を通って前記散気管の散気孔から前記１次燃焼室の前方に向けて燃焼ガス流中に噴射されるようにするとともに、前記吸入外気分岐部で分岐された加熱前の外気を煙突内に設けたエジェクタに導いて上方に向けて噴出させてなることを特徴とするゴミ類焼却炉。

（３）前記炉体の内壁が、金属ファイバーが混入されたキャスタブル耐火材で形成されてなることを特徴とする前項（１）又は（２）に記載のゴミ類焼却炉。
（４）金属ファイバーを含有するキャスタブル耐火材が、アルミナ系耐火原料とアルミナセメントとからなるキャスタブル耐火材に、線径が０．２〜０．３ｍｍ、長さが１０〜３０ｍｍのステンレスファイバーを１．０〜５．０重量％混有せしめたものであることを特徴とする前項（３）に記載のゴミ類焼却炉。

本発明のゴミ類焼却炉によって下記の効果が発揮される。
〈１〉本発明のゴミ類焼却炉は、炉体の前面にゴミ投入口を有し、投入したゴミ類を燃焼させる１次燃焼室と、炉体の天井から垂設された下面開口の仕切壁と、仕切壁を介して隣接して設けられた２次燃焼室と、２次燃焼室の炉体の床面に立設された仕切壁によって上方に開口した円錐状の空間に形成された３次燃焼室兼集塵室とで構成され、
前記１次燃焼室の奥部に超耐熱鋼板よりなる多数のフィンを上下に小間隔をおいて備えた散気管を立設させ、かつ前記上下のフィンの間の散気管の管壁に複数個の散気孔を前記１次燃焼室の前方に向けて穿設するとともに、
前記１次燃焼室の天井壁に前記散気管のフィン上面に燃料油を滴下するための燃料油滴下供給用ノズルを設け、
さらに前記散気管の基部を炉外に配設されたブロアーに連通する送気管に接続し、そしてブロアーに導入された空気の吸入管を空気加熱装置に接続してなり、前記空気加熱装置は、前記３次燃焼室兼集塵室の上方の炉外に延設された燃焼ガス排気管と、その外周面に捲回された一端が外気に開口し、他端が前記空気の吸入管に接続された金属製パイプとからなり、
燃焼ガス排気管の外周面に捲回された金属製パイプ中で加熱された新鮮な外気がブロアーと送気管を通って前記散気管の散気孔から前記１次燃焼室の前方に向けて燃焼ガス流中に噴射されるようにしているので、
前記散気管から加熱された新鮮な外気が１次燃焼室に噴射供給され、かつ高温に加熱された散気管のフィン上面に滴下された燃料油の飛散気化による燃焼によって炉内温度も１０００〜１５００℃に達するので、
ゴミの完全燃焼を助長し、不完全燃焼成分が殆ど存在しない燃焼ガスが１次燃焼室から２次燃焼室、３次燃焼室に送られて再度燃焼され、完全燃焼ガスとして炉外へ排出される。
したがって有毒物質も完全に除去され、灰分が少なく、煙や悪臭のほとんど出ない環境に優しいゴミ類焼却炉が提供できる。
また燃料油としてエンジンオイル、天ぷら油、ミシン油、重油等の廃油を使用すれば廃油の処理も同時にできる。

〈２〉請求項１に記載のゴミ類焼却炉における空気加熱装置が、燃焼ガス排気管の外周面に捲回された金属製パイプの一端には、炉外に配設されたブロアーによって取り入れられた新鮮な外気が届けられる吸入外気送気管が接続され、他端には前記散気管の基部へ加熱装置で加熱された加熱空気を送る加熱空気送気管が接続されてなり、前記ブロアーが吸引した新鮮な外気を前記空気加熱装置によって加熱し、加熱された新鮮な外気が、前記加熱空気送気管を通って前記散気管の散気孔から前記１次燃焼室の前方に向けて燃焼ガス流中に噴射されるようにするとともに、前記吸入外気分岐部で分岐された加熱前の外気を煙突内に設けたエジェクタに導いて上方に向けて噴出させているので、
上記〈１〉の効果に加えて、煙突内の上昇気流が強まり、前記燃焼ガス排気管から排出される燃焼ガスへの吸引力が増すため短い煙突で燃焼効率のよいゴミ類焼却炉が得られ、さらに排気される燃焼ガスより低温の外気の導入によって、煙突から排出される燃焼ガスの温度を低下させることができ、熱排出量を減少させたゴミ類焼却炉を提供できる。

〈３〉前記炉体の内壁が、アルミナ系耐火原料とアルミナセメントとからなるキャスタブル耐火材に、線径が０．２〜０．３ｍｍ、長さが１０〜３０ｍｍのステンレスファイバーを１．０〜５．０重量％混有せしめた金属ファイバーが混入されたキャスタブル耐火材で形成されているので、炉壁の亀裂発生や熱的スポールや衝撃・摩耗による剥離が抑止され、耐久性に富むゴミ類焼却炉が提供できる。
また、ステンレスファイバーの混入により、炉壁への熱伝導率が高まり、加熱時間が短縮されるので燃焼効率のよいゴミ類焼却炉が提供できる。

本発明のゴミ類焼却炉の実施例の側面図（一部断面） 本発明のゴミ類焼却炉の他の実施例の側面図（一部断面） 図２に示すゴミ類焼却炉の背面図 １次燃焼室奥部の正面図 背面から見た３次燃焼室の断面図

本発明のゴミ類焼却炉を実施するための形態を実施例の図に基づいて説明する。
図１は本発明のゴミ類焼却炉の実施例の側面図（一部断面）、図２は本発明のゴミ類焼却炉の他の実施例の側面図（一部断面）、図３は図２に示すゴミ類焼却炉の背面図、図４は１次燃焼室奥部の正面図、図５は背面から見た３次燃焼室の断面図である。
図において１はゴミ類焼却炉、２は炉体、２ａ、２ｂは仕切壁、３は１次燃焼室、４は２次燃焼室、５は３次燃焼室兼集塵室、６は燃焼ガス排気管、７は煙突、１０は空気加熱装置、１１はブロアー、１２は送気管、１３は吸気管、１４は金属製パイプ、１４ａは開口、１５は吸入外気分岐部、１６は吸入外気送気管、１７は加熱空気送気管、１８はエジェクタ、２０は散気管、２１はフィン、２２は散気孔、２３は燃料油滴下供給用ノズル、３０はゴミ投入口、３１は灰取出口を示す。

本発明のゴミ類焼却炉の第１の実施例は、図１に示すように、炉体２の前面にゴミ類投入口を有し、投入したゴミ類を燃焼させる１次燃焼室３と、炉体２の天井から垂設された下面開口の仕切壁２ａと、仕切壁２ａを介して隣接して設けられた２次燃焼室４と、２次燃焼室４の炉体２の床面に立設された仕切壁２ｂによって上方に開口した円錐状の空間に形成された３次燃焼室兼集塵室５とで構成され、前記１次燃焼室３の奥部に超耐熱鋼板よりなる多数のフィン２１を上下に小間隔をおいて備えた散気管２０を立設させ、かつ前記上下のフィン２１の間の散気管２０の管壁に複数個の散気孔２２を前記１次燃焼室３の前方に向けて穿設するとともに、前記１次燃焼室３の天井壁に前記散気管２０のフィン２１上面に燃料油を滴下するための燃料油滴下供給用ノズル２３を設けている。
そして前記散気管２０の基部に炉外に配設されたブロアー１１に連通する送気管１２を接続し、そしてブロアー１１に導入される空気の吸入管１２を、前記３次燃焼室兼集塵室５の上方の炉外に延設された燃焼ガス排気管６と、その外周面に捲回された一端が外気に開口し、他端が前記空気の吸入管１２に接続された金属製パイプ１４とで構成された空気加熱装置１０の金属製パイプ１４に接続してなり、前記燃焼ガス排気管６の外周面に捲回された金属製パイプ１４中で加熱された新鮮な外気がブロアー１１と送気管１２を通って前記散気管２０の散気孔２２から前記１次燃焼室３の前方に向けて燃焼ガス流中に噴射される構造となっている。
上記構造によって１次燃焼室３へ供給される新鮮な外気の温度が高まり、前記散気管２０を高温に保持でき、かつ燃焼ガスの温度低下も抑制され燃焼効率のよいゴミ類焼却炉１となっている。
なお、前記フィン２１は頂部に設けられるものを除き散気管２０の１次燃焼室３側の側面にその外形が矩形状をなすように熔着され、かつ下段に向かってその形状が大きくなるように形成され、前記燃焼油滴下用ノズル２３から滴下された燃料油が赤熱されたいずれかのフィン２１に滴下・飛散して気化され、１次燃焼室３に投入されたゴミ類を高温で燃焼させられるよう考慮されていることもその効果を高めている。

１次燃焼室３に続く２次燃焼室４は、１次燃焼室３で発生した煙を含む燃焼ガスを３次燃焼室兼集塵室５に導くとともに赤熱された炉体２の仕切壁２ｂに触れることによって燃焼ガス中の不完全燃焼ガスや燃え残りの微細なゴミを焼却する作用を行っている。このために前記散気管２０の背面に散気孔２２を一つ設けて２次燃焼室３に加熱された新鮮な外気を噴射して２次燃焼室での燃焼に寄与させることも好ましい。
この２次燃焼室４における上昇気流に乗らない重さのある燃え残りや灰は２次燃焼室４の底部の集塵部に落下し、焼却終了灰取出口３１から取り出される。
そして、３次燃焼室兼集塵室５に流入した不完全燃焼ガスはここで完全に燃焼され、また、その円錐形状の室構造によって発生する燃焼ガスの渦流によって燃焼ガスに混入しいる灰分は遠心分離されて除去されるので、有毒物質や灰分が含まれず、悪臭のほとんど出ないゴミ類焼却炉が提供される。

本発明のゴミ類焼却炉の第２の実施例は、図２に示すように、上記実施例１のゴミ類焼却炉１における空気加熱装置１０の金属製パイプ１４が、その一端に炉外に配設されたブロアー１１によって取り入れられた新鮮な外気が送られてくる吸入外気送気管１６を接続し、他端に前記散気管２０の基部へ前記空気加熱装置１０で加熱された加熱空気を送る加熱空気送気管１７を接続してなり、前記ブロアー１１が吸引した新鮮な外気を前記空気加熱装置１０によって加熱し、加熱された新鮮な外気が前記加熱空気送気管１７を通って前記散気管２０の散気孔２２から前記１次燃焼室３の前方に向けて燃焼ガス流中に噴射されるようにするとともに、前記吸入外気分岐部１５で分岐された加熱前の外気を煙突７内に設けたエジェクタ１８に導いて上方に向けて噴出させられるよう構成されている。
ブロアー１１によって取り込まれた新鮮な外気は、吸入外気分岐部１５によって２分岐され一方が吸入外気送気管１６を介して前記空気加熱装置１０に送られ、前記金属製パイプ１４内で熱せられた外気が、加熱空気送気管１７を通して散気管２０の底部に供給され、複数の散気孔２２から１次燃焼室３に噴出させている。
なお、加熱された新鮮外気を散気管２０に導く加熱空気送気管１７に、加熱された新鮮外気の温度低下を防止するための断熱材を被装しておくことも好ましい。
また、前記吸入外気分岐部１５で分岐されたもう一方の吸入外気は、煙突７内に設けられたエジェクタ１８に導かれて上方に向けて噴出され、煙突７内に上昇気流を起こして前記燃焼ガス排気管６からの燃焼ガスを吸引し、短い煙突７でも効率よく燃焼が行われるよう作用させている。また、加熱前の吸入外気を用いることによって、煙突７から排出される燃焼ガスの温度を低下させる作用効果も得ている。

本実施例のゴミ類焼却炉は、図３に示すように１次燃焼室３の奥部に複数のフィン２１を備えた散気管２０が左右に２本立設され、また図４に見られるように上方に開口した円錐状の空間でなる３次燃焼室５が左右に２室備えられられている。したがって３次燃焼室５からの燃焼ガスを煙突７に導く燃焼ガス排気管６も炉体２の天井を貫通して２本設けられ、煙突７に繋げられている。したがって、図３及び図４に見られるように２本の燃焼ガス排気管６に螺旋状に捲回した金属パイプ１４を直列に接続して空気加熱装置１０を形成して、より高温の新鮮外気を１次燃焼室３に供給する構造にすることが好ましい。

本発明のゴミ類焼却炉１の炉体２の内壁は、アルミナ系耐火原料とアルミナセメントとからなるキャスタブル耐火材（「アサヒキャスターＣＡ１６Ｓ」商品名：ＡＧＣセラミックス株式会社製の不定形耐火物）に、線径が０．２〜０．３ｍｍ、長さが１０〜３０ｍｍのステンレスファイバーを１．０〜５．０重量％混有せしめた金属ファイバーが混入されたキャスタブル耐火材で形成されている。したがって、炉壁の亀裂発生や熱的スポールや衝撃・摩耗による剥離が抑止され、耐久性に富むゴミ類焼却炉となっている。
また、ステンレスファイバーの混入により、炉壁の熱伝導率が高まり、加熱時間が短縮されるので燃焼効率のよいゴミ類焼却炉ともなっている。

本発明のゴミ類焼却炉の運転開始時の操作は、次の手順で行われる。
ａ．着火した古紙を炉内に投入すると同時に、段ボールなどを追加投入して火力を強める。
ｂ．次いで散気管２０の真上の天井部に設けた燃料油滴下供給用ノズル２３から燃料油をフィン２１上に滴下する。滴下された燃料油は、フィン２１に衝突して飛散しながら燃焼する。
ｃ．燃焼が盛んになり始めたとき、ブロアー１０の運転を開始し散気管２０の散気孔２２から１次燃焼室３内に加熱された新鮮外気を供給するとともに、前記燃料油滴下供給用ノズル２３からの燃料油の供給を徐々に増加し１次燃焼室３の温度上昇を図る。
ｄ．１次燃焼室３の温度が８００℃以上になったところでゴミ類を投入して焼却を始める。
ｅ．ゴミ焼却中は燃料油の滴下、ブロアーの運転を継続する。
なお、燃料油としてエンジンオイル、天ぷら油、ミシン油、重油等の廃油を使用すれば、これら廃油の焼却処理が同時に実施できるメリットもある。

１：ゴミ類焼却炉
２：炉体
２ａ、２ｂ：仕切壁
３：１次燃焼室
４：２次燃焼室
５：３次燃焼室
６：燃焼ガス排気管
７：煙突
１０：空気加熱装置
１１：ブロアー
１２：送気管
１３：吸入管
１４：金属製パイプ
１４ａ：開口
１５：吸入外気分岐部
１６：吸入外気送気管
１７：加熱空気送気管
１８：エジェクタ
２０：散気管
２１：フィン
２２：散気孔
２３：燃料油滴下供給用ノズル
３０：ゴミ投入口
３１：灰取出口

Claims (4)

1. 炉体（２）の前面にゴミ類投入口を有し、投入したゴミ類を燃焼させる１次燃焼室（３）と、炉体（２）の天井から垂設された下面開口の仕切壁（２ａ）と、仕切壁（２ａ）を介して隣接して設けられた２次燃焼室（４）と、２次燃焼室（４）の炉体（２）の床面に立設された仕切壁（２ｂ）によって上方に開口した円錐状の空間に形成された３次燃焼室兼集塵室（５）とで構成されたゴミ類焼却炉（１）であって、
   前記１次燃焼室（３）の奥部に超耐熱鋼板よりなる多数のフィン（２１）を上下に小間隔をおいて備えた散気管（２０）を立設させ、かつ前記上下のフィン（２１）の間の散気管（２０）の管壁に複数個の散気孔（２２）を前記１次燃焼室（３）の前方に向けて穿設するとともに、
   前記１次燃焼室（３）の天井壁に前記散気管（２０）のフィン（２１）上面に燃料油を滴下するための燃料油滴下供給用ノズル（２３）を設け、
   さらに前記散気管（２０）の基部を炉外に配設されたブロアー（１１）に連通する送気管（１２）に接続し、そしてブロアー（１１）に導入される空気の吸入管（１２）を空気加熱装置（１０）に接続してなり、前記空気加熱装置（１０）は、前記３次燃焼室兼集塵室（５）の上方の炉外に延設された燃焼ガス排気管（６）と、その外周面に捲回された一端が外気に開口し、他端が前記空気の吸入管（１２）に接続された金属製パイプ（１４）とからなり、
   燃焼ガス排気管（６）の外周面に捲回された金属製パイプ（１４）中で加熱された新鮮な外気がブロアー（１１）と送気管（１２）を通って前記散気管（２０）の散気孔（２２）から前記１次燃焼室（３）の前方に向けて燃焼ガス流中に噴射されるようにしたことを特徴とするゴミ類焼却炉。
2. 請求項１に記載のゴミ類焼却炉（１）における空気加熱装置（１０）の金属製パイプ（１４）が、その一端に炉外に配設されたブロアー（１１）によって取り入れられた新鮮な外気が送られてくる吸入外気送気管（１６）を接続し、他端に前記散気管（２０）の基部へ前記空気加熱装置（１０）で加熱された加熱空気を送る加熱空気送気管（１７）を接続してなり、前記ブロアー（１１）が吸引した新鮮な外気を前記空気加熱装置（１０）によって加熱し、加熱された新鮮な外気が、前記加熱空気送気管（１７）を通って前記散気管（２０）の散気孔（２２）から前記１次燃焼室（３）の前方に向けて燃焼ガス流中に噴射されるようにするとともに、前記吸入外気分岐部（１５）で分岐された加熱前の外気を煙突（７）内に設けたエジェクタ（１８）に導いて上方に向けて噴出させてなることを特徴とするゴミ類焼却炉。
3. 前記炉体（２）の内壁が、金属ファイバーを含有するキャスタブル耐火材で形成されてなることを特徴とする請求項１又は２に記載のゴミ類焼却炉。
4. 金属ファイバーを含有するキャスタブル耐火材が、アルミナ系耐火原料とアルミナセメントとからなるキャスタブル耐火材に、線径が０．２〜０．３ｍｍ、長さが１０〜３０ｍｍのステンレスファイバーを１．０〜５．０重量％混有せしめたものであることを特徴とする請求項３に記載のゴミ類焼却炉。
   

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