JPH11157948A - 金属ファイバー添加不定形耐火物 - Google Patents

金属ファイバー添加不定形耐火物

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JPH11157948A
JPH11157948A JP9317250A JP31725097A JPH11157948A JP H11157948 A JPH11157948 A JP H11157948A JP 9317250 A JP9317250 A JP 9317250A JP 31725097 A JP31725097 A JP 31725097A JP H11157948 A JPH11157948 A JP H11157948A
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less
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JP9317250A
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Koji Aida
広治 合田
Takashi Nishi
敬 西
Minoru Kataoka
稔 片岡
Seiji Aso
誠二 麻生
Yasunori Kanegae
安則 鐘ケ江
Mitsuaki Hisatsune
光昭 久恒
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Kurosaki Refractories Co Ltd
Nippon Steel Corp
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Kurosaki Refractories Co Ltd
Nippon Steel Corp
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B35/00Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
    • C04B35/71Ceramic products containing macroscopic reinforcing agents
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    • C04B35/00Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不定形耐火物の耐熱スポーリング性、耐
衝撃性、耐剥離性を大幅に向上する目的で、不定形耐火
物中に長さが20mm以上35mm以下、断面積が0.
07mm2以上0.5mm2以下の金属ファイバーを多量
に、かつ、簡単な混練方法で均一に分散させた不定形耐
火物の提供。 【解決手段】 長さが20mm以上35mm以下で断面
積が0.07mm2以上0.5mm2以下の金属ファイバ
ー(A)の添加量が不定形耐火物中に1.0体積%以上
3.5体積%以下と、長さが10mm以上20mm未満
で断面積が0.07mm2以上0.5mm2以下の金属フ
ァイバー(B)の添加量が金属ファイバー(A)の1/
5(体積比)以上で不定形耐火物中に1.5体積%以下
で含まれ、かつ、全金属ファイバーの全添加量が不定形
耐火物中に1.2体積%以上4.5体積%以下である金
属ファイバー添加不定形耐火物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融金属容器、溶
融金属処理装置、セメントキルン、焼却炉等に使用され
る金属ファイバーを添加した不定形耐火物、特に、高い
耐熱スポーリング性、耐衝撃性、耐剥離性が要求される
ランス、タンディッシュ、受銑部および受鋼部等に用い
る金属ファイバー添加不定形耐火物に関する。
【0002】
【従来の技術】建築や構造物用のコンクリートあるいは
不定形耐火物を強化する目的で金属ファイバーを添加し
た材料は、繊維強化コンクリートあるいは繊維強化セラ
ミックスと呼ばれ、広く利用されている。
【0003】不定形耐火物の場合、金属ファイバーの添
加は、曲げ強度、引張り強度、破壊エネルギー等の機械
的特性を大きく改善するので、この金属ファイバーを添
加した不定形耐火物は、高い耐熱スポーリング性、耐衝
撃性、耐剥離性が要求されるランス、タンディッシュ、
受銑部および受鋼部等の耐火物として使用されている。
【0004】不定形耐火物に金属ファイバーを添加する
ものとしては、例えば、太さ10μm〜3mm,長さ5
〜100mmの耐熱性金属ファイバーを耐火キャスタブ
ルに0.01〜30重量%添加したものが特開昭49−
120907号公報に示されている。
【0005】ところで、金属ファイバーをコンクリート
や不定形耐火物に添加することによって強度が向上する
機構は、一般的には繊維間隔説によって説明されている
(例えば、コンクリート工学ハンドブック:p.682
−84 朝倉書店発行)。
【0006】これは、材料の破壊の原因となる欠陥周囲
の応力集中は金属ファイバーによって緩和され、この応
力緩和の効果は金属ファイバー間の間隔が小さいほど大
きくなると説明したものである。この繊維間隔説に従う
と、添加する金属ファイバーの添加量が多いほど、ま
た、金属ファイバーのアスペクト比(長さ/径)が大き
いほど金属ファイバー間の間隔が小さくなり、強度が高
くなる。
【0007】また、金属ファイバーの添加によって破壊
エネルギーが増加する機構は、一般的には繊維の引き抜
き効果によって説明されている(例えば、耐火物 3
0,p.334−337)。
【0008】したがって、添加する金属ファイバーの添
加量が多いほど、また、金属ファイバーが長い、つま
り、アスペクト比が大きいほど破壊エネルギーは大きく
なる。このように、不定形耐火物の耐熱スポーリング
性、耐衝撃性、耐剥離性を改善する目的で金属ファイバ
ーを添加する場合、アスペクト比の大きい金属ファイバ
ーを多量に添加することが有効であることが報告されて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
不定形耐火物に添加される金属ファイバーは、長さが2
0〜35mm,断面積が0.07〜0.5mm2で、添
加量は最大でも5重量%(およそ1.5〜2.0体積
%)程度に制限されている。
【0010】これは、長さ20mm以上の金属ファイバ
ーを1.5〜2.0体積%以上添加すると、不定形材料
の混練時に金属ファイバーが絡み合って、金属ファイバ
ーを均一に分散させることが不可能となり、金属ファイ
バーが欠陥となって不定形耐火物の機械的特性を逆に低
下させるようになるからである。
【0011】また、長さが20〜35mm,断面積が
0.07〜0.5mm2の金属ファイバーを不定形耐火
物中に均一に1.5〜2.0体積%程度添加するために
は、混練時に金属ファイバーを少しずつ添加したり、分
散機を使用したりする必要があり、通常の不定形材料の
混練方法では、添加量は1〜1.5体積%に制限されて
いる。
【0012】長さが20mm未満あるいは断面積が0.
5mm2より大きい金属ファイバーであれば1〜1.5
体積%以上に多量に添加することが可能であるが、この
ようなアスペクト比が小さい金属ファイバーでは前述し
たように不定形耐火物の機械的特性を向上する効果が小
さい。
【0013】そこで、本発明は、不定形耐火物の耐熱ス
ポーリング性、耐衝撃性、耐剥離性を大幅に向上させる
目的で、不定形耐火物中に長さが20mm以上で断面積
が0.07mm2以上0.5mm2以下の金属ファイバー
を多量に、かつ、簡単な混練方法で均一に分散させた不
定形耐火物を提供することを課題とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の金属ファイバー添加不定形耐火物は、長さ
が20mm以上35mm以下で断面積が0.07mm2
以上0.5mm2以下の金属ファイバー(A)の添加量
が不定形耐火物中に1.0体積%以上3.5体積%以下
と、長さが10mm以上20mm未満で断面積が0.0
7mm2以上0.5mm2以下の金属ファイバー(B)の
添加量が金属ファイバー(A)の1/5(体積比)以上
で不定形耐火物中に1.5体積%以下で含まれ、かつ、
全金属ファイバーの全添加量が不定形耐火物中に1.2
体積%以上4.5体積%以下とする。
【0015】なお、本発明における不定形耐火物中への
金属ファイバーの添加量は、金属ファイバーおよび気孔
を含む乾燥後の不定形耐火物全体に対する内掛けの値の
意味である。
【0016】本発明者らは、長さが20〜35mmで断
面積が0.07〜0.5mm2の金属ファイバーを単独
で添加した場合、その添加量は最大で1.0〜1.5体
積%に制限されるが、長さが10〜20mmで断面積が
0.07〜0.5mm2の金属ファイバーを併用する
と、前記の長さが20〜35mmのファイバーの添加量
を3.5体積%まで増加しても、簡単な混練方法で均一
に分散させた不定形耐火物を得ることができることを見
い出した。
【0017】さらに好ましくは、本発明の耐火物は、長
さが20mm以上30mm以下で断面積が0.1mm2
以上0.3mm2以下の金属ファイバー(A)の添加量
が不定形耐火物中に1.5体積%以上3.0体積%以下
と、長さが10mm以上20mm未満で断面積が0.1
mm2以上0.3mm2以下の金属ファイバー(B)の添
加量が金属ファイバー(A)の1/5〜3/5(体積
比)以上で不定形耐火物中に1.5体積%以下で含ま
れ、かつ、全金属ファイバーの全添加量が不定形耐火物
中に2.0体積%以上4.0体積%以下とすることが望
ましい。
【0018】また、不定形耐火物の耐剥離性を特に高め
る目的で、長さが35mm以上で断面積が0.07mm
2以上0.5mm2以下の金属ファイバーを添加する場合
は、全金属ファイバー中の添加量を0.5体積%以下に
制限すれば、均一に分散させることが可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の不定形耐火物は、金属フ
ァイバー、耐火性の骨材と微粉、流動性助材および分散
剤等の少量の添加物によって構成される。
【0020】金属ファイバーは、長さが20mm以上3
5mm以下で断面積が0.07mm2以上0.5mm2
下の金属ファイバー(A)を不定形耐火物中に1.0体
積%以上3.5体積%以下と、長さが10mm以上20
mm未満で断面積が0.07mm2以上0.5mm2以下
の金属ファイバー(B)を金属ファイバー(A)の1/
5(体積比)以上で不定形耐火物中に1.5体積%以下
となるように添加する。
【0021】金属ファイバー添加量の体積%表示(V
M)は、次式によって重量%表示(WM)に変換され
る。
【0022】WM=100×VM×ρM/((100−
VM)×ρC+VM×ρM) ここで、ρCは金属ファイバーを除くキャスタブルの乾
燥後のカサ密度であり、ρMは金属ファイバーの密度で
ある。
【0023】不定形耐火物の耐熱スポーリング性、耐衝
撃性、耐剥離性が大幅に向上する効果は、主に、長さが
20mm以上35mm以下で断面積が0.07mm2
上0.5mm2以下の金属ファイバー(A)によって得
られる。
【0024】この金属ファイバー(A)の長さを20m
m以上、添加量を1.0体積%以上と制限するのは、2
0mm未満の長さ、あるいは1.0体積%未満の添加量
では、耐熱スポーリング性、耐衝撃性、耐剥離性を向上
させる効果が小さいからである。
【0025】金属ファイバー(A)の長さを35mm以
下、添加量を3.5体積%以下と制限するのは、35m
mを超える長い長さ、あるいは、3.5体積%を超える
添加量では、後述するように長さが20mm以上35m
m以下の金属ファイバーの分散性を向上するために長さ
が10mm以上20mm未満の金属ファイバーを併用し
ても、混練時に金属ファイバーが絡み合って均一に分散
させることが困難になるからである。
【0026】また、金属ファイバー(A)の断面積を
0.07mm2以上と制限するのは、0.07mm2より
小さい断面積では、金属ファイバーの強度が小さくな
り、さらに金属ファイバーの引き抜き効果が小さくなる
ために、耐熱スポーリング性、耐衝撃性、耐剥離性を向
上させる効果が小さいからである。
【0027】金属ファイバー(A)の断面積を0.5m
2以下と制限するのは、断面積が大きいと、同一添加
量での金属ファイバーの本数が少なく、耐熱スポーリン
グ性、耐衝撃性、耐剥離性を向上させる効果が小さくな
るからである。
【0028】この多量に添加した長さが20mm以上3
5mm以下の金属ファイバー(A)を均一に分散させる
目的で、長さが10mm以上20mm未満で断面積が
0.07mm2以上0.5mm2以下の金属ファイバー
(B)を添加する。
【0029】金属ファイバー(B)は、金属ファイバー
(A)に比べて耐熱スポーリング性、耐衝撃性、耐剥離
性を向上させる効果は小さいが、併用する金属ファイバ
ー(A)を均一に分散させる効果を有する。
【0030】金属ファイバー(B)の長さを10mm以
上20mm未満と制限するのは、10mm未満、あるい
は、20mm以上の長さでは、20mm以上35mm以
下の金属ファイバーの絡みを防止する効果が小さいから
である。
【0031】金属ファイバー(B)の断面積を0.07
mm2以上0.5mm2以下と制限するのは、0.07m
2未満では金属ファイバーの剛性が小さく、0.5m2
より大きいと同一添加量での金属ファイバーの本数が少
ないために、20mm以上35mm以下の金属ファイバ
ーの絡みを防止する効果が小さいからである。
【0032】金属ファイバー(B)の添加量を金属ファ
イバー(A)の1/5(体積比)以上で不定形耐火物中
に1.5体積%以下と制限するのは、金属ファイバー
(A)の1/5未満の添加量では金属ファイバー(A)
の絡みを防止する効果が小さく、不定形耐火物に対して
1.5体積%より多く添加すると相対的に金属ファイバ
ー(A)の添加量が少なくなり、耐熱スポーリング性、
耐衝撃性、耐剥離性を向上させる効果が小さくなるから
である。
【0033】前述したように不定形耐火物の熱的スポー
リング性、耐衝撃性、耐剥離性を大幅に向上する効果は
主に金属ファイバー(A)によって得られるので、金属
ファイバー(B)を必要以上に添加することなく、金属
ファイバー(B)は金属ファイバー(A)の添加量の1
/5〜3/5(体積比)の添加量にすることがより好ま
しい。
【0034】このように、20mm以上35mm以下と
10mm以上20mm未満の金属ファイバー(A)及び
(B)を併用すると、長い金属ファイバー(A)を従来
より多量に添加しても均一に分散できるのは、絡み難い
短い金属ファイバー(B)が長い金属ファイバー(A)
の間に入ることによって長い金属ファイバー(A)の絡
みが押さえられるためだと考えられる。
【0035】また、金属ファイバーの全添加量は、不定
形耐火物中に1.2体積%以上4.5体積%以下とす
る。
【0036】全添加量を1.2体積%以上と制限するの
は、これより少ない添加量では耐熱スポーリング性、耐
衝撃性、耐剥離性を向上させる効果が小さいからであ
り、全添加量を4.5体積%以下と制限するのは、これ
より多い添加量では、不定形耐火物が溶融スラグや溶融
金属等の高温溶融物と接触した場合の耐食性が低下する
からである。
【0037】金属ファイバーの断面形状は、円形、楕円
形、多角形、あるいはそれらの組み合わせのいずれでも
よい。
【0038】金属フアイバーの不定形耐火物への噛み込
みを大きくして、金属ファイバーの引き抜き効果を高め
る目的で、1本の金属ファイバーの断面積を連続的ある
いは不連続的に変化させることも可能である。
【0039】本発明で0.07mm2以上0.5mm2
下と規定した金属ファイバーの断面積は平均の断面積で
あり、上記の目的で1本の金属ファイバー断面積を変化
させる場合は、0.03mm2以上lmm2以下程度の範
囲で変化させることが可能である。
【0040】また、金属ファイバーの不定形耐火物への
噛み込みを大きくして、金属ファイバーの引き抜き効果
を高める目的で、金属ファイバーに捩りを加えたり、波
形にすることも可能である。
【0041】金属ファイバーの材質としては、耐熱性の
高い金属、例えば、Fe−Cr系ステンレス,Fe−C
r−Ni系ステンレスや、これらのステンレスファイバ
ーの高温での耐酸化性をさらに高める目的でAlを添加
したものを使用する。
【0042】耐火性の骨材及び微粉としては、溶融金属
容器、溶融金属処理装置、セメントキルン焼却炉等の耐
火材料として適当ないずれのものであってもよく、例え
ば、電融又は焼結アルミナ、仮焼アルミナ、ボーキサイ
ト、電融又は合成ムライト、シリマナイト、アンダリュ
ーサイト、カイヤナイト、バン土頁岩、シャモット、ロ
ー石、粘土、珪石、溶融シリカ、電融又は焼結マグネシ
ア、電融又は焼結スピネル、電融又は焼結ジルコニア、
ジルコン、クロム鉱、電融又は焼結マグネシア−ライ
ム、電融ジルコニア−ムライト、電融アルミナ−ジルコ
ニア、チタニア、炭化珪素、窒化珪素、天然又は人造の
黒鉛、石油コークス、ピッチコークス、無煙炭、カーボ
ンブラック、ピッチ等の無定形炭素等が挙げられ、これ
らのうちの1種又は2種以上を使用することができる。
黒鉛あるいは無定形炭素等の炭素成分を含有するキャス
タブル組成物の場合は、炭素の酸化防止や強度向上の目
的で、アルミニウム、アルミニウム−シリコン合金、ア
ルミニウム−マグネシウム合金、シリコン、マグネシウ
ム等の金属粉、炭化珪素、炭化硼素等の炭化物、硼化ジ
ルコニウム等の硼化物、硼珪酸ガラス等のガラス成分を
使用することもできる。本発明で言う微粉とは、粒径が
0.2mm以下であり、実質的にそのうちの50重量%
以上が74μm以下である前記原料のことを意味する。
【0043】結合剤としては、アルミナセメント等のセ
メント、マグネシア−シリカ系の水硬組成物、水硬性遷
移アルミナ、珪酸アルカリ、リン酸塩、粘土、コロイド
粒子等の1種又は2種以上を使用することができる。
【0044】流動性助材としては、仮焼アルミナ、珪酸
質微粒子、チタニア、カーボンブラック等の粒径10μ
m以下の超微粉や超微粒子の1種又は2種以上を使用す
ることができる。ここで、珪酸質微粒子としては、シリ
コンあるいはフェロシリコン製造時に副産物的に発生す
る蒸発(揮発)シリカと呼ばれるものやホワイトカーボ
ン、無水又は含水無定形珪酸、シラスおよびシリカゾル
等を使用する。
【0045】分散剤としては、耐火性不定形材料に一般
的に使用されているいずれのものも本発明のために使用
されうる。例えば、縮合燐酸、ポリアクリル酸、ポリカ
ルボン酸、ホスホン酸、フミン酸、アルキルスルホン
酸、芳香族スルホン酸等、あるいはそれらの塩類の1種
又は2種以上を使用する。
【0046】硬化遅延剤や硬化促進剤等の可使・硬化時
間調整剤、耐爆裂性を改善する目的の有機繊維やアルミ
系金属粉、可塑性を調整する目的の高分子有機材料等の
不定形材料に通常使用されている副原料も、必要に応じ
て添加することができる。
【0047】本発明の不定形耐火物は、混練時に金属フ
ァイバーを少しずつ添加したり、分散機を使用したりす
る必要はなく、金属ファイバーとプレミックスした不定
形材料を通常の不定形耐火材料用のミキサーで混練する
ことで、金属ファイバーを不定形耐火物中に均一に分散
することが可能である。
【0048】また、流し込み施工法、圧送流し込み施工
法、圧送圧入施工法、乾式吹付け、半湿式吹付け、湿式
吹付け等の吹付け施工法、こて塗り施工法、振動施工
法、打ち込み施工法等で施工することが可能である。
【0049】
【実施例】本発明の実施例および比較例で使用した不定
形耐火物の、金属ファイバーを除く部分の配合とカサ密
度を表1に示す。
【0050】耐火原料の骨材と微粉として、アルミナ分
が約70%の焼結ムライト、アンダリューサイトと、純
度99.7%の電融アルミナを使用した。流動性助材と
して、純度99.6%平均粒径1.5μmの仮焼アルミ
ナと、純度96.0%平均粒径0.28μmの蒸発シリ
カを使用した。結合剤として、JISの第2種に相当す
るアルミナセメントを使用した。また、分散剤として縮
合リン酸ソーダを使用した。
【0051】
【表1】 本発明による実施例および比較例を表2〜表7に示す。
【0052】金属ファイバーとしては、SUS310S
製(密度7.98g/cm3)で、断面形状が四角形
で、長さ方向に約3mmピッチで波形状になったもの
で、表2〜表7の中に記載した長さと断面積のものを使
用した。
【0053】表2〜表7に示した金属ファイバーの添加
量は、表1に示した不定形耐火物の110℃乾燥後のカ
サ比重より計算した値である。
【0054】なお、上記記載の内容は本発明を限定する
ものではなく、本発明の実施の形態に記載のものであれ
ば同等の効果が得られる。
【0055】表2〜表7に記載の「混合性」は、表1に
記載した不定形材料に表2〜表7に記載した金属ファイ
バーを添加して混練した不定形耐火物約50kgを、2
5mm間隔の網を通すことによって金属ファイバーの絡
み合い(ファイバーボール)を発見する方法で、全く金
属ファイバーの絡み合いが発見されなかったものには
「◎」印、極僅かに見つけられたが実用上問題ないと判
断されたものには「〇」印、良好な施工体を得ることが
できないと判断されたものには「×」印を記入してい
る。
【0056】表2〜表7に記載の「耐食性」は、表1に
記載した不定形材料に表2〜表7に記載した金属ファイ
バーを添加して混練した不定形耐火物を流し込み成形し
て得られた試験片を、110℃で24時間乾燥後、Ca
O/SiO2(モル比)=1.2のスラグを用いて16
00℃でスラグ回転試食試験を行い、その浸食速度が比
較例1を100%として、115%以下の浸食速度を示
す程の耐食性があったものには「◎」印、115%より
大きく130%以下と耐食性が良好だったものにはもの
には「〇」印、130%より大きく耐食性の低下が大き
いと判断されたものには「×」印を記入している。
【0057】表2〜表7に記載の「破壊エネルギー」
は、表1に記載した不定形材料に表2〜表7に記載した
金属ファイバーを添加して混練した不定形耐火物を40
×40×160mmの形状に流し込み成形後、大気中で
1000℃で3時間焼成した試験片を使用し、スパン1
00mmの3点曲げ試験で得られた応力−歪み曲線から
破壊エネルギー(応力−歪み曲線で囲まれた面積に相
当)を求め、その破壊エネルギーが比較例1を100%
として300%以上と非常に大きかったものには「◎」
印、120%以上で300%未満と十分に大きかったも
のには「○」印、120%未満と破壊エネルギーの向上
が不十分であったものには「×」印を記入している。
【0058】表2、表3、表4、及び表5に示す実施例
1〜41は、本発明が規定する条件を満足する不定形耐
火物である。
【0059】長さが20mm以上35mm以下、断面積
が0.07mm2以上0.5mm2以下の金属ファイバー
(A)を1.0体積%以上3.5体積%以下と多量に、
かつ、簡単な混練方法で均一に分散させた不定形耐火物
を得ることができ、その結果、破壊エネルギーを大きく
向上させることができた。
【0060】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】 表6と表7に比較例1〜17を示す。
【0061】
【表6】
【表7】 比較例1は、長さ30mm,断面積0.15mm2の金
属ファイバーを1体積%添加した従来の例を示す。
【0062】本発明の実施例と比べると破壊エネルギー
が小さく、したがって、耐熱スポーリング性、耐衝撃
性、耐剥離性が本発明の実施例より劣ったものであっ
た。
【0063】比較例2は、本発明で規定する10mm以
上20mm未満の金属ファイバーを添加してない例であ
り、金属ファイバーを均一に混練することができなかっ
た。比較例3は、本発明で規定する20mm以上35m
m以下の金属ファイバーの添加量が規定量より少なく、
かつ、金属ファイバーの全添加量が規定量より少ない例
であり、本発明の実施例と比べると破壊エネルギーが小
さかった。
【0064】比較例4は、本発明で規定する20mm以
上35mm以下の金属ファイバーの添加量が規定量より
少ない例であり、均一に混合することは可能であるが、
本発明と比べると破壊エネルギーが小さかった。
【0065】比較例5は、本発明で規定する20mm以
上35mm以下の金属ファイバーの添加量が規定量より
多く、かつ、金属ファイバーの全添加量が規定量より多
い例であり、金属ファイバーを均一に混練することがで
きなかった。
【0066】比較例6は、金属ファイバーの全添加量が
本発明の規定量より多い例であり、耐食性の低下が大き
かった。
【0067】比較例7は、本発明で規定する10mm以
上20mm未満の金属ファイバーの添加量が規定量より
少ない例であり、金属ファイバーを均一に混練すること
ができなかった。
【0068】比較例8は、本発明で規定する10mm以
上20mm未満の金属ファイバーの添加量が規定量より
多い例であり、耐食性の低下が大きかった。
【0069】比較例9は、本発明で規定する20mm以
上35mm以下の金属ファイバーを添加してない例、あ
るいは、長い方(20mm以上35mm以下)の金属フ
ァイバーが本発明の規定よりも短い例であり、本発明の
実施例と比べると破壊エネルギーが小さかった。
【0070】比較例10は、長い方(20mm以上35
mm以下)の金属ファイバーが本発明の規定よりも長い
例であり、金属ファイバーを均一に混練することができ
なかった。
【0071】比較例11は、短い方(10mm以上20
mm未満)の金属ファイバーが本発明の規定よりも短い
例であり、金属ファイバーを均一に混練することができ
なかった。
【0072】比較例12は、短い方(10mm以上20
mm未満)の金属ファイバーが本発明の規定よりも長い
例であり、金属ファイバーを均一に混練することができ
なかった。
【0073】比較例13は、35mmより長い金属ファ
イバーの添加量が1体積%と多い例であり、金属ファイ
バーを均一に混練することができなかった。
【0074】比較例14は、本発明で規定する20mm
以上35mm以下の金属ファイバーの断面積が規定より
小さい例で、本発明と比べると破壊エネルギーが小さか
った。 比較例15は、本発明で規定する20mm以上
35mm以下の金属ファイバーの断面積が規定より大き
い例で、本発明と比べると破壊エネルギーが小さかっ
た。 比較例16は、本発明で規定する10mm以上2
0mm未満の金属ファイバーの断面積が規定より小さい
例で、金属ファイバーを均一に混練することができなか
った。
【0075】比較例17は、本発明で規定する10mm
以上20mm未満の金属ファイバーの断面積が規定より
大きい例で、金属ファイバーを均一混練することができ
なかった。
【0076】
【発明の効果】本発明によって、不定形耐火物中に長さ
が20mm以上35mm以下、断面積が0.07mm2
以上0.5mm2以下の金属ファイバーを多量に、か
つ、簡単な混練方法で均一に分散させた不定形耐火物を
得ることが可能となり、不定形耐火物の耐熱スポーリン
グ性、耐衝撃性、耐剥離性が大幅に向上する。
【0077】本発明は、溶融金属容器、溶融金属処理装
置、セメントキルン、焼却炉等に使用される金属ファイ
バーを添加した不定形耐火物、特に、高い耐熱スポーリ
ング性、耐衝撃性、耐剥離性が要求されるランス、タン
ディッシュ、受銑および受鋼部等の不定形耐火物の耐用
を大幅に向上させる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西 敬 福岡県北九州市八幡酉区東浜町1番1号 黒崎窯業株式会社不定形事業部八幡不定形 工場内 (72)発明者 片岡 稔 福岡県北九州市八幡西区東浜町1番1号 黒崎窯業株式会社不定形事業部八幡不定形 工場内 (72)発明者 麻生 誠二 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本製 鐵株式会社大分製鐵所内 (72)発明者 鐘ケ江 安則 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本製 鐵株式会社大分製鐵所内 (72)発明者 久恒 光昭 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本製 鐵株式会社大分製鐵所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長さが20mm以上35mm以下で断面
    積が0.07mm2以上0.5mm2以下の金属ファイバ
    ー(A)の添加量が不定形耐火物中に1.0体積%以上
    3.5体積%以下と、長さが10mm以上20mm未満
    で断面積が0.07mm2以上0.5mm2以下の金属フ
    ァイバー(B)の添加量が金属ファイバー(A)の1/
    5(体積比)以上で不定形耐火物中に1.5体積%以下
    で含まれ、かつ、全金属ファイバーの全添加量が不定形
    耐火物中に1.2体積%以上4.5体積%以下である金
    属ファイバー添加不定形耐火物。
JP9317250A 1997-11-18 1997-11-18 金属ファイバー添加不定形耐火物 Pending JPH11157948A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006513966A (ja) * 2003-02-07 2006-04-27 アライド・ミネラル・プロダクツ・インコーポレーテッド 耐亀裂性乾式耐火物
JP2014142156A (ja) * 2013-01-25 2014-08-07 Kazunobu Sanada ゴミ類焼却炉
KR20150073455A (ko) 2013-12-23 2015-07-01 주식회사 포스코 저취풍구 및 그 제작방법
JP2016124768A (ja) * 2015-01-06 2016-07-11 新日鐵住金株式会社 溶融金属容器蓋用キャスタブル耐火物
JP2016164105A (ja) * 2015-03-06 2016-09-08 黒崎播磨株式会社 無機系複合材料用補強材及び無機系複合材料

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