JP2014141033A - プラスチックレンズの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロ波照射による反応を利用し、脈理がなく透明性等の外観に優れたプラスチックレンズが得られ、かつ短時間の反応で安全性及び生産性に優れたプラスチックレンズの製造方法を提供する。
【解決手段】マイクロ波照射による樹脂モノマーの重合工程を有するプラスチックレンズの製造方法であって、上記重合工程が、上記樹脂モノマーを含む組成物が充填された成形型を、液体に浸漬させた状態でマイクロ波照射して行われることを特徴とするプラスチックレンズの製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、マイクロ波照射による重合工程を有するプラスチックレンズの製造方法に関する。
マイクロ波や高周波を照射することで物質の誘電加熱を行い、反応を生起させることが知られており、広い分野でこの技術を利用した試みが行われている。マイクロ波や高周波を照射することにより物質内部を急速に選択加熱できるため反応速度が速くなり、例えば、熱硬化性樹脂を製造する重合反応において、樹脂モノマーの重合時間を短縮できることが期待されている。
しかし上記選択加熱により、樹脂モノマーのみが加熱され、一方で雰囲気温度はほぼ室温であることから、プラスチックレンズの製造において上記技術を利用した場合、樹脂モノマーと雰囲気温度との温度差によって成形型内部に温度ムラが生じてしまい、プラスチックレンズに脈理が発生するといった問題があった。また、上記技術において反応速度を制御することは難しく、反応速度が速過ぎてしまい安全性に欠けるおそれがある等の問題があった。
そこで、上記問題を解決するための技術が提案されており、例えば、特許文献1では、高周波発生装置にヒータを設け、該ヒータを作動させてモールドを加熱しながら、周波数3MHz〜0.3GHzの高周波を照射し重合を行う方法が開示されている。また、特許文献2では、電波を通り易い成形型を用いてマイクロ波を照射し重合を行う方法が開示されている。
特開2012−86560号公報 特開平11−300766号公報
しかしながら、上記特許文献に開示された方法では、ヒータを備えた高周波発生装置のような特別な装置が必要となり、また電波を通り易い成形型を用いると、特にウレタン系樹脂が得られるような反応性の高い樹脂モノマーの重合では、脈理の発生や着色を回避することは困難である。
また、マイクロ波や高周波を用いた場合、成形型への樹脂モノマーの充填量によって誘電加熱に必要なエネルギー量がまちまちで、上記特許文献に開示された方法においても、それぞれの樹脂モノマーの充填量に応じた出力が必要となり生産的ではない。
以上より、本発明はマイクロ波照射による加熱反応を利用し、脈理がなく透明性等の外観に優れたプラスチックレンズが得られ、かつ短時間の反応で安全性及び生産性に優れたプラスチックレンズの製造方法を提供することを課題とするものである。
本発明者は、鋭意検討を進めた結果、マイクロ波を照射し樹脂モノマーを重合する工程において、樹脂モノマーを含む組成物が充填された成形型を液体に浸漬させた状態で、マイクロ波を照射することにより、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次のプラスチックレンズの製造方法を提供する。
1. マイクロ波照射による樹脂モノマーの重合工程を有するプラスチックレンズの製造方法であって、上記重合工程が、上記樹脂モノマーを含む組成物が充填された成形型を、液体に浸漬させた状態でマイクロ波照射して行われることを特徴とするプラスチックレンズの製造方法。
2. 前記液体が、水である、前記1に記載のプラスチックレンズの製造方法。
3. マイクロ波の照射を、周波数0.3〜3000GHz、出力10〜1000Wで行う、前記1又は2に記載のプラスチックレンズの製造方法。
4. マイクロ波の照射時間が、5分以上である、前記1〜3のいずれかに記載のプラスチックレンズの製造方法。
5. 前記プラスチックレンズが、チオウレタン系プラスチックレンズである、前記1〜4のいずれかに記載のプラスチックレンズの製造方法。
本発明によれば、樹脂モノマーを含む組成物が充填された成形型を液体に浸漬させた状態で、マイクロ波を照射して重合工程を行うことで、脈理がなく透明性等の外観に優れたプラスチックレンズが得られ、かつ短時間の反応で安全性及び生産性に優れたプラスチックレンズの製造方法を提供することができる。
樹脂モノマーを含む組成物が充填された成形型の一例を示した断面図である。 成形型を液体に浸漬させた状態の一例を示した斜視図である。
本発明は、マイクロ波照射による樹脂モノマーの重合工程を有するプラスチックレンズの製造方法であって、上記重合工程が、上記樹脂モノマーを含む組成物が充填された成形型を、液体に浸漬させた状態でマイクロ波照射して行われることを特徴とするプラスチックレンズの製造方法に関する。
[成形型]
樹脂モノマーを含む組成物が充填された成形型の具体的形態の一例を説明する。
眼鏡用プラスチックレンズを製造する場合、図1に例示するように、樹脂モノマーを含む組成物が充填された成形型10は、所定の間隔を保ってはめ込まれる一対のモールド11、12と、両端が開放した円筒状に形成されたガスケット本体10Aと、このガスケット本体10Aの外周面の高さ方向の中間部に突設された注入口部10Bと、樹脂モノマーを含む組成物1とで構成されている。
注入口部10Bは、樹脂モノマーを含む組成物1を、ガスケット本体10Aと一対のモールド11、12とによって形成されるキャビティー内に注入するための部分で、ガスケット本体10Aの内外を連通させている。樹脂モノマーを含む組成物1をキャビティー内に注入後、注入口部10Bを封止し重合工程に供する。
樹脂モノマーを含む組成物は、公知の方法によりキャビティー内に注入すればよく、例えば、真空注型機を用いることで注入することができる。
上記ガスケット10Aは、例えば熱可塑性樹脂を射出成形によって形成されたものを用いることができる。上記熱可塑性樹脂としては、成形性、柔軟性、耐熱性、耐モノマー安定性及び価格等の観点から、例えば、低密度ポリエチレンからなるポリエチレン系エラストマー、ポリプロピレンホモポリマーにゴム成分を微分散させたポリプロピレン系エラストマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−アルキルアクリレート共重合体等のポリエチレン系エラストマー等が挙げられる。
また、上記一対のモールド11,12は、いずれもガラス製であることが一般的である。
[樹脂モノマーを含む組成物]
樹脂モノマーを含む組成物(以下、モノマー組成物と称すことがある)は熱硬化性樹脂を形成するものであれば、特に限定されない。
上記熱硬化性樹脂としては、眼鏡用プラスチックレンズに用いられる公知のものが挙げられ、例えば、ウレタン樹脂、チオウレタン樹脂、エポキシ樹脂、エピチオ樹脂、アクリル樹脂、アリル樹脂等が挙げられる。なかでも、本発明におけるプラスチックレンズは、透明性、屈折率、材料強度、成形性、安全性等の観点から、チオウレタン樹脂からなるチオウレタン系プラスチックレンズであることが好ましい。
例えば、チオウレタン樹脂を形成するチオウレタン系モノマー組成物に含まれる樹脂モノマーとしては、ポリイソシアネート化合物とポリチオール化合物との組み合わせ、あるいはビス(β−エピチオプロピル)スルフィド及びビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィド等のエピチオ基含有化合物等が挙げられる。
上記ポリイソシアネート化合物としては、例えば、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、キシレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、メチル−1,3−フェニレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)ベンゼン、1,3−ビス(2−イソシアネートプロピル)ベンゼン、4,4’−メチレンビスフェニルビスイソシアネート、2,4’−メチレンビスフェニルビスイソシアネート、1,5−ジイソシアネートナフタレン、(3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニリレン)ビスイソシアネート等が挙げられ、これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を用いてもよい。
上記ポリチオール化合物としては、例えば、エチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ジクロロネオペンチルグリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジブロモネオペンチルグリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(2−メルカプトアセテート)、2,5−ビスメルカプトメチル−1,4−ジチアン、4,5−ビスメルカプトメチル−1,3−ジチアン、ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパン、ビス(メルカプトメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン−1,11−ジチオール等が挙げられ、これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を用いてもよい。
本発明で用いるモノマー組成物には、樹脂モノマーの他に通常プラスチックレンズの製造に用いる公知の添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。
添加剤としては、例えば、重合反応を促進させるための重合触媒、吸光特性を改良するための、紫外線吸収剤、色素及び顔料等、耐候性を改良するための、酸化防止剤及び着色防止剤等、成形加工性を改良するための離型剤等が挙げられ、添加剤は一種を単独で用いてもよく、二種以上を用いてもよい。
重合触媒としては、有機錫化合物が好ましく、例えば、ジブチル錫ジアセテ−ト、ジブチル錫ジラウレ−ト、ジブチル錫ジクロライド、ジメチル錫ジクロライド、モノメチル錫トリクロライド、トリメチル錫クロライド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫フロライド、ジメチル錫ジブロマイド等が挙げられ、これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系及びサリチル酸系等が挙げられ、これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を用いてもよい。
色素や顔料としては、例えば、アントラキノン系及びアゾ系等が挙げられ、これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を用いてもよい。
酸化防止剤や着色防止剤としては、例えば、モノフェノール系、ビスフェノール系、高分子型フェノール系、硫黄系及びリン系等が挙げられ、これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を用いてもよい。
離型剤としては、例えば、フッ素界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、酸性リン酸エステル及び高級脂肪酸等が挙げられ、これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を用いてもよい。
[マイクロ波照射]
マイクロ波照射による樹脂モノマーの重合工程は、樹脂モノマーを含む組成物が充填された成形型を、液体に浸漬させた状態でマイクロ波照射して行われる。
水もしくは誘電加熱することが可能な液体の中に、樹脂モノマーを含む組成物が充填された成形型を浸漬させることで、マイクロ波により液体と成形型内に充填された組成物が同時に加熱される。そのため液体と組成物との発熱差が生じても、液体の高い熱伝導性により速やかに熱交換がなされ成形型内に充填された組成物の急激な加熱を抑制することができ、樹脂モノマーの安全な重合を行うことが可能となる。また、液体によるエネルギー緩衝効果によって脈理の発生も大幅に改善される。
さらに充填された組成物量よりも液体量を十分に大きくすることで、組成物量が一定でなくても組成物の安定した温度上昇が期待できる。
図2は、樹脂モノマーを含む組成物が充填された成形型を、液体に浸漬させた状態の一例を示した斜視図である。
電磁波を通す材料からなる容器20の内部に、成形型10を、液体2に浸漬した状態となるように配置する。このとき成形型全体が液体に浸漬した状態であることが必要であり、成形型の一部が液体から露出した状態であると、上記組成物の誘電加熱にムラが生じ脈理の原因となる。
上記容器は、電磁波を通す材料からなり、約100℃以上の耐熱性を有するものであればよく、例えば、プリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリカーボネート、フッ素樹脂等からなる容器が挙げられる。
容器の大きさは、マイクロ波発生装置の出力の大きさ及び成形型の大きさ等により適宜調整すればよく、また、成形型は容器内に立てて配置してもよく、倒して配置してもよい。マイクロ波発生装置に入れられる容器の数及び容器内に配置される成形型の数は、1個であってもまた2個以上であってもよく、使用するマイクロ波発生装置の出力に応じて適宜合わせればよい。
上記液体は、誘電加熱することが可能な液体であればよく、例えば、水やアルコール類等が挙げられ、これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を用いてもよい。扱い易さの観点からは、液体として水を用いることが好ましい。
また、上記液体の量は、成形型が浸漬する量を用いればよいが、充填された組成物の急激な加熱の抑制、及び重合反応の安全性の観点から、成形型に充填する組成物の量よりも多いことが好ましい。具体的には、成形型に充填する組成物の量に対する、液体の量は、質量比で、好ましくは5.0以上であり、より好ましくは10.0〜50.0である。
上記質量比が5.0以上であれば、充填された組成物が急激に加熱されることなく安全に重合反応が進行し、脈理や着色のないプラスチックレンズとすることができ、急速な重合反応熱による脈理を誘発するおそれがない。
マイクロ波を照射するマイクロ波発生装置としては、例えば、マイクロ波を発振する高周波発振器を備えた照射装置が好適に使用され、市販されている電子レンジ等も使用することができる。
マイクロ波の周波数は、通常0.3〜3000GHz程度の範囲である。本発明の重合工程におけるマイクロ波の照射において、周波数は、作製するプラスチックレンズの大きさや形状等の観点から、好ましくは0.5〜100GHzであり、より好ましくは1.0〜5.0GHzである。
また、出力は、好適な反応速度とする観点から、好ましくは10〜1000Wであり、さらに重合時間が長すぎることがなく生産性が良好となる観点から、より好ましくは50W以上、さらに好ましくは100W以上であり、プラスチックレンズの焦げ、脈理、反応の安全性等に弊害を生じるおそれがない観点から、より好ましくは500W以下、さらに好ましくは300W以下である。
また、マイクロ波の照射時間は、反応速度により適宜調整すればよいが、好ましくは5分以上であり、より好ましくは10〜120分であり、さらに好ましくは30〜90分である。
さらに必要に応じて上記重合工程の後、液体から取り出した成形型に、例えば、100〜170℃で0.5〜2時間程度の温風を当て、後硬化を行ってもよい。
重合工程の後に成形型を分離して硬化した熱硬化性樹脂を取出し、注入跡等の不要部分を切除して仕上げを行うことで、プラスチックレンズを得ることができる。
以上説明したように、本発明の製造方法は、マイクロ波の照射によって、従来は約5〜100時間を要した重合反応時間に比べ、極めて短時間で重合反応を完結させることができるものであるから、プラスチックレンズ生産時間を大幅に短縮でき、かつ脈理が発生せずに歩留まりを向上させることが可能となり、生産効率を顕著に向上させることが可能となる。
実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
[実施例1]
0.5Lのナス型フラスコに、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン47.5g、離型剤としてブトキシエチルアシッドホスフェート(城北化学工業社製、JP−506H)0.2g及び重合触媒としてジメチル錫ジクロライド1.0gを加えて20分間攪拌した。
続いてこの混合物に、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)26.5g、及び2,5−ビスメルカプトメチル−1,4−ジチアン26.0gを加え、5torrにて10分間減圧攪拌し、モノマー組成物を得た。
上記モノマー組成物を入れた容器を注入装置に接続し、乾燥窒素30kPaで加圧しながら真空注型機を使って、径78mm×中心厚み2mmの0.00ディオプター形状なる成形型のキャビティーに、モノマー組成物15gを注入した。
上記成形型を、94×46×96mmのポリメチルペンテン(PMP)製容器に立てて配置し、そこへ水220mLを投入して成形型を水に浸漬させた。
マイクロ波発生装置[ツインバード工業株式会社製、製品名DR−D265]に、水に浸漬した成形型が入った容器を2台設置し、周波数2.45GHzのマイクロ波を100Wの出力で60分間照射して、キャビティーに注入された樹脂モノマーの重合工程を行い、成形型内でゲル化させた。
引き続いて、水を取り除き130℃の温風にて1時間完全硬化のキュアを行ない、レンズ度数0.00ディオプター(D)のプラスチックレンズを得た。
得られたプラスチックレンズの透明性、及び脈理の有無を目視により観察し、結果を表1に示した。
[実施例2]
径78mm×中心厚み1mmの成形型を用いた以外は実施例1の重合工程と同様に行い、レンズ度数−4.00ディオプター(D)のプラスチックレンズを得た。
得られたプラスチックレンズの透明性、及び脈理の有無を目視により観察し、結果を表1に示した。
[比較例1]
重合工程において成形型を水に浸漬させず、またマイクロ波照射時間を10分としたこと以外は実施例1と同様に行い、プラスチックレンズを得た。
得られたプラスチックレンズの透明性、及び脈理の有無を目視により観察し、結果を表1に示した。
[比較例2]
重合工程において成形型を水に浸漬させず、またマイクロ波照射時間を10分としたこと以外は、実施例2と同様に行いプラスチックレンズを得た。
得られたプラスチックレンズの透明性、及び脈理の有無を目視により観察し、結果を表1に示した。
[比較例3]
重合工程において、マイクロ波照射を行う替わりに100℃の温風で60分間加熱したこと以外は実施例1と同様に行い、プラスチックレンズを得た。
得られたプラスチックレンズの透明性、及び脈理の有無を目視により観察し、結果を表1に示した。
[比較例4]
重合工程において、マイクロ波照射を行う替わりに100℃の温風で60分間加熱したこと以外は実施例2と同様に行い、プラスチックレンズを得た。
得られたプラスチックレンズの透明性、及び脈理の有無を目視により観察し、結果を表1に示した。
[比較例5]
重合工程において、成形型を水に浸漬させず、またマイクロ波照射を行う替わりに130℃の温風で60分間加熱したこと以外は実施例1と同様に行い、プラスチックレンズを得た。
得られたプラスチックレンズの透明性、及び脈理の有無を目視により観察し、結果を表1に示した。
[比較例6]
重合工程において、成形型を水に浸漬させず、またマイクロ波照射を行う替わりに130℃の温風で60分間加熱したこと以外は実施例2と同様に行い、プラスチックレンズを得た。
得られたプラスチックレンズの透明性、及び脈理の有無を目視により観察し、結果を表1に示した。
[比較例7]
重合工程において成形型を水に浸漬させず、発泡ウレタン素材の断熱材で成形型を覆ったこと以外は実施例1と同様に行い、プラスチックレンズを得た。
得られたプラスチックレンズの透明性、及び脈理の有無を目視により観察し、結果を表1に示した。
[比較例8]
重合工程において、成形型を水に浸漬させず、またマイクロ波照射を行う替わりに、初期温度30℃から最終温度120℃の温度プログラムにて24時間温風加熱したこと以外は実施例1と同様に行い、プラスチックレンズを得た。
得られたプラスチックレンズの透明性、及び脈理の有無を目視により観察し、結果を表1に示した。
実施例1及び2では、脈理がなく透明性に優れたプラスチックレンズを、安全にかつ生産性良く製造することができた。また、実施例1及び2は、従来の手法で重合工程を行った比較例8との比較から、反応時間が飛躍的に短いことがわかる。
一方、成形型を液体に浸漬せずにマイクロ波照射を行った比較例1及び2では、反応速度が速すぎて着色及び脈理が発生したプラスチックレンズとなった。また、100℃又は130℃で温風加熱した比較例3〜6では、60分でゲル化までの重合反応が終了し硬化したものの、脈理が発生したプラスチックレンズとなった。また、比較例7では、成形型を断熱材で覆っても成形型内の温度ムラ及び反応速度を抑制することができず、着色及び脈理が発生したプラスチックレンズとなった。
本発明のプラスチックレンズの製造方法は、脈理がなく透明性等の外観に優れたプラスチックレンズを、短時間で安全にかつ生産性良く製造できるので、特に眼鏡用プラスチックレンズの製造に好適である。
1…樹脂モノマーを含む組成物、2…液体、10…成形型、10A…ガスケット本体、10B…注入口部、11、12…モールド、20…容器

Claims (5)

  1. マイクロ波照射による樹脂モノマーの重合工程を有するプラスチックレンズの製造方法であって、上記重合工程が、上記樹脂モノマーを含む組成物が充填された成形型を、液体に浸漬させた状態でマイクロ波照射して行われることを特徴とするプラスチックレンズの製造方法。
  2. 前記液体が、水である、請求項1に記載のプラスチックレンズの製造方法。
  3. マイクロ波の照射を、周波数0.3〜3000GHz、出力10〜1000Wで行う、請求項1又は2に記載のプラスチックレンズの製造方法。
  4. マイクロ波の照射時間が、5分以上である、請求項1〜3のいずれかに記載のプラスチックレンズの製造方法。
  5. 前記プラスチックレンズが、チオウレタン系プラスチックレンズである、請求項1〜4のいずれかに記載のプラスチックレンズの製造方法。
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