JP2014140866A - 長尺ワークの加工装置及び加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】三次元の曲がり癖を有する長尺ワークを簡素な構造で加工できる長尺ワークの加工装置と加工方法とを提供する。
【解決手段】長尺ワークWを軸線方向Dzに移動させつつ加工する長尺ワークWの加工装置10であって、曲がり癖を有する加工前状態の長尺ワークWを不変の一方向Dxに挟んで加圧することで、不変の一方向Dxに沿った曲がり形状を有する加圧部40を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、長尺ワークを軸線方向に移動させつつ加工する加工装置と加工方法とに関する。
長尺ワークを軸線方向に移動させつつ各種の加工を施す装置が知られている。例えば、巻回された鋼材製の長尺ワークを順次解して繰り出し、繰り出された長尺ワークを軸線方向に移動させつつ表面加工や熱処理加工を行う装置が多数存在する。
長尺ワークには曲がり癖が存在するものが多く、特に巻回された長尺ワークを解して使用する場合には大きな曲がり癖が存在していた。このような長尺ワークの加工装置では、上流側で矯正加工して曲がり癖を低減させた後、各種の加工を行っている。
例えば、下記特許文献1で使用される装置では、引き抜き加工後の長尺ワークをピンチローラで軸線方向に移動させつつ、多数の縦段矯正ローラと多数の横段矯正ローラとを通過させることで、直線性を向上する矯正加工を行い、その後熱処理加工等を行っている。
特許文献2では、回転台にコイル状の線材を載置し、回転台を回転させて線材を繰り出しつつ、複数個の矯正ローラで交互に付勢して直線性を向上する矯正装置が提案されている。
特開平09−31540号公報 特許第4900792号公報
しかしながら、従来の長尺ワークの加工装置では、加工前状態の長尺ワークに三次元の曲がり癖が存在するため、長尺ワークを支持して加工する際、形状が安定し難く、その分装置構成が大型化すると共に複雑化していた。
例えば上記特許文献1のような装置では、多数の縦段矯正ローラと多数の横段矯正ローラとを用いて長尺ワークを互いに直交する二軸方向に加圧して矯正加工していた。
このような装置では、多数のピンチローラ、多数の縦段矯正ローラ、多数の横段矯正ローラなどを、軸方向に順次配列して加圧するため、ローラ等の装置の構成要素が多く、長い距離が必要であった。
上記特許文献2のような矯正装置では、長尺ワークを支持する回転台や複数の矯正ローラを支持した基台を、繰り出された長尺ワークの円弧形状に応じて傾斜させたり揺動させたりすることで、矯正ローラの向きを長尺ワークの曲がり癖に応じて逐次制御しつつ長尺ワークを矯正していた。
このような装置では、構造が複雑であり、矯正加工に手間を要していた。
そこで本発明は、曲がり癖を有する長尺ワークを簡素な構造で容易に加工できる長尺ワークの加工装置と加工方法とを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の長尺ワークの加工装置は、長尺ワークを軸線方向に移動させつつ加工する長尺ワークの加工装置であって、曲がり癖を有する長尺ワークを不変の一方向に挟んで加圧することで、不変の一方向に沿った形状を有する前処理状態にする加圧部と、前処理状態の長尺ワークを加工する加工部と、を備えている。
本発明の長尺ワークの加工装置では、巻回された長尺ワークを順次解して繰り出すペイオフ部が加圧部に対して固定位置に設けられ、ペイオフ部と加圧部との間には長尺ワークを加圧部へ導入する導入部が設けられ、該ワークが該導入部で軸線と交差する方向に変位可能であるようにしてもよい。
本発明の長尺ワークの加工装置では、好ましくは、加圧部は長尺ワークに対して不変の一方向に接して加圧通路を形成する複数の加圧ローラを有する。その場合、好ましくは、加圧ローラの回転軸に沿う方向の所定位置に、加圧通路を区画する位置規制手段を備えている。
本発明の長尺ワークの加工装置では、加圧部の下流に長尺ワークの直線性を向上するための矯正加工部を備え、矯正加工部は長尺ワークを不変の一方向に挟んで加圧する複数の矯正ローラを有し、複数の矯正ローラにより形成される矯正通路と加圧通路とが連続すると共に、加圧通路が矯正通路よりも不変の一方向に大きく湾曲しているのが好ましい。
上記目的を達成する本発明の長尺ワークの加工方法は、曲がり癖を有する長尺ワークを、軸線方向に移動させつつ不変の一方向に挟んで加圧することで、不変の一方向に沿った形状にし、その後、長尺ワークを加工する方法である。
本発明の長尺ワークの加工装置及び加工方法によれば、加圧部で曲がり癖を有する長尺ワークを不変の一方向に挟んで加圧することで、不変の一方向に沿った曲がり形状にする。その際、曲がり癖に対応させるように加圧部の挟み込む方向等を調整する必要はなくて不変の一方向に挟み込めばよい。そのため簡素な構造の加圧部で容易に曲がり形状を調整できる。
そして、長尺ワークを不変の一方向に沿った曲がり形状に調整した後で加工すれば、曲がり癖に対応させるように加工方向等を調整する必要がなくて、簡単な構造で容易に長尺ワークを加工できる。従って曲がり癖を有する長尺ワークを簡素な構造で容易に加工することが可能である。
本発明の第1実施形態における長尺ワークの加工装置を示す概略平面図である。 本発明の第1実施形態における加工装置の加圧部及び矯正加工部を示す概略平面図である。 本発明の第1実施形態における加工装置の加圧ローラを示す図2のA−A断面図である。 本発明の第2実施形態における加工装置の加圧部及び矯正加工部を示す概略平面図である。 本発明の第2実施形態における加工装置の加圧ローラを示す図4のB矢視図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図を用いて詳細に説明する。
[長尺ワーク]
加工対象の長尺ワークWは、軸線L1と直交する断面形状が略全長で略一定に連続する長尺の部材である。断面形状は円形、楕円形、多角形、環形、異形等、特に限定されないが、この実施形態では長尺ワークWとして断面円形の長尺の鋼材を加工する。
この実施形態の長尺ワークWはコイル状に巻回された束を解して使用する。そのため加工前状態の長尺ワークWは穏やかな螺旋形状のような三次元の曲がり癖を有しており、通常、長手方向の各位置で曲がり方向や大きさが変化している。曲がり癖は例えば長尺ワークWを低負荷状態又は無負荷状態にした際に生じる曲がりで把握できる。
[加工装置]
この実施形態の長尺ワークWの加工装置10は、長尺ワークWを軸線方向Dzに移動させつつ加工する装置である。加工内容は限定されないが、ここでは長尺ワークWの直線性を向上させて熱処理する装置となっている。長尺ワークWの直線性を向上するとは、長尺ワークWの軸線L1を直線に沿わせることである。
加工装置10は、巻回された加工前状態の長尺ワークWを順次解して繰り出すペイオフ部20と、繰り出された加工前状態の長尺ワークWを移動させて加工ラインに導入する導入部30と、この加工前状態の長尺ワークWを挟込んで加圧することで前処理状態にする加圧部40と、前処理状態にした長尺ワークWを加工する加工部50と、を備えている。
[ペイオフ部]
ペイオフ部20は、加圧部40に対して固定された位置に配設されており、回転軸L2周りに回転自在な載置部21を備えている。ペイオフ部20では、巻回された長尺ワークWが載置部21に略水平方向に載置され、載置部21が回転することで外周側の繰り出し位置から加工前状態の長尺ワークWを順次解して繰り出す。
ペイオフ部20の配設位置は長尺ワークWの繰り出し位置と加圧部40との間に後述のような導入部30が設けられる位置とするのがよい。繰り出し位置は特定される必要はなく、適宜選択することができる。
ペイオフ部20の載置部21は駆動機構により回転駆動してもよいが、ここでは長尺ワークWの自己の弾性により回転させている。
[導入部]
導入部30は、ペイオフ部20から繰り出された加工前状態の長尺ワークWを、移動させて加工ラインの加圧部40に導入する部位である。導入部30は長尺ワークWを機械的に支持して移動させてもよいが、この実施形態では機械的な支持手段を設けることなくペイオフ部20と加圧部40との間の空間により構成されている。
この導入部30では、加工前状態の長尺ワークWを加圧部40に円滑に導入できると共に加圧部40において加圧し易い状態で移動できることが望ましい。そのため、移動する加工前状態の長尺ワークWが軸線L1と交差する方向に変位可能な状態となるようにするのがよい。
例えばペイオフ部20と加圧部40との間の長尺ワークWに作用する張力等を抑えることで、この位置で長尺ワークWが曲げ方向、捻り方向等に弾性変形可能にしてもよい。より具体的には、移動する加工前状態の長尺ワークWの形状が曲線的な形状となるようにし、好ましくはペイオフ部20の長尺ワークWの巻回された部位と後述する加圧部40の加圧通路45との間が変曲点のない連続した湾曲形状にする。特に好ましくは、導入部30の全長で加工前状態の長尺ワークWが略一定の曲率半径で湾曲形状にする。
[加圧部]
加圧部40は、図2に示すように、加工前状態の長尺ワークWを軸線L1に対して交差した不変の第1固定方向Dxに挟んで加圧することで長尺ワークWの曲がり形状を調整し、第1固定方向Dxに沿った形状を有する前処理状態にするものである。
不変の第1固定方向Dxは、長尺ワークWの軸線L1の方向Dzと交差するように予め設定された一方向であり、長尺ワークWを加工する間に変動しない一軸方向となっている。好ましくは軸線L1と直交する方向で、ここでは略水平方向としている。
また挟んで加圧するとは、長尺ワークWを第1固定方向Dxに沿う方向に挟込むことで、第1固定方向Dxの成分及び第2固定方向Dyの成分の一方又は双方が含まれる方向に長尺ワークWを加圧できればよい。
この実施形態の加圧部40は、長尺ワークWに対して第1固定方向Dxに接する複数の加圧ローラ41、具体的には3個の加圧ローラ41を備える。複数の加圧ローラ41は、それぞれ第1固定方向Dxと直交する第2固定方向Dyに沿って互いに略平行な回転軸L3を有し、軸線L1を介して両側に軸線方向Dzに沿って交互に配置されている。
各加圧ローラ41はそれぞれ進退機構43に支持されており、それぞれ第1固定方向Dxに進退位置が調整可能である。ここでは加工中に各加圧ローラ41が一定の位置に維持されるようになっている。また一部又は全部の加圧ローラ41が図示しない駆動機構により回転駆動可能となっている。
複数の加圧ローラ41間には長尺ワークWを通過させるための加圧通路45が形成されている。進退機構43により各加圧ローラ41の位置を適宜調整することで、加圧通路45の形状や幅が加工前状態の長尺ワークWに応じて調整可能である。
この実施形態では、最も上流側の加圧ローラ41が他の加圧ローラ41及び後述する矯正ローラ57よりも第1固定方向Dxの一方側へ突出して配置されることで、湾曲形状の加圧通路45が形成されており、湾曲形状外側の加圧ローラ41及び内側の加圧ローラ41がそれぞれ長尺ワークWに接するようになっている。
加圧ローラ41の第2固定方向Dyにおける所定位置には、加圧通路45の第2固定方向Dyの位置を区画するための位置規制手段47が設けられている。この位置規制手段47は、加圧通路45を通過する長尺ワークWを第2固定方向Dyの両側から支持できればよい。
ここでは、図3に示すように、位置規制手段47が各加圧ローラ41に設けられた溝により構成されている。この溝は全加圧ローラ41に第2固定方向Dyに沿う位置が同じになるように設けられており、長尺ワークWの断面形状に対応した形状を有して長尺ワークWの一部を収容可能に形成されている。
この加圧通路45は湾曲形状に形成されており、加工前状態の長尺ワークWを第1固定方向に沿った曲がり形状にできる曲率半径に形成されている。具体的には、加工前状態の三次元の曲がり癖における湾曲形状の曲率半径に対して加圧通路45の曲率半径を0.3〜2.0倍としてもよい。
なお、加圧通路45の曲率半径を1倍以上とする場合、加圧通路45の中間位置に位置規制手段47を設けることが望ましく、本実施形態のように全加圧ローラ41に溝を設けることで実現してもよい。
加圧通路45の曲率半径が過剰に大きいと、長尺ワークWを挟んで加圧した際に第1固定方向Dxに沿った曲がり形状にすることが困難になり、曲率半径が過剰に小さいと、加圧力が過剰に大きくなるため、前処理状態の長尺ワークWに強い曲がり癖が残り加工部50における加工の手間が増大する。
このような加圧部40において、加工前状態の長尺ワークWを各加圧ローラ41で第1固定方向Dxに挟み込んで加圧することで第1固定方向Dxに沿った曲がり形状にするには、三次元の曲がり癖を有する加工前状態の長尺ワークWを、第2固定方向Dyの成分を減少させるように向きを揃えてもよく、長尺ワークWを曲げ方向や捩り方向に弾性変形させたり塑性変形させて向きを変化させてもよく、第1固定方向Dxの曲がり癖を増加させたり新たに付与してもよい。
加圧部40により得られる前処理状態の長尺ワークWでは、加工前状態の長尺ワークWに比べて第1固定方向Dxについての曲がり形状は同等であっても異なっていてもよいが、第2固定方向Dyについての曲がり形状は低減していることが必要である。特に第1固定方向Dxについての曲がり形状だけが存在し第2固定方向Dyについての曲がり形状が存在しない、二次元の曲がり形状となるのが好適である。
なお、この前処理状態の曲がり形状は、加圧ローラ41で支持された状態で得られる長尺ワークWが弾性変形した形状であってもよく、塑性変形した形状であってもよい。
[加工部]
加工部50は、この実施形態では前処理状態の長尺ワークWの直線性を向上するために加圧部40の下流に設けられた矯正加工部51と、矯正加工部51の下流側に設けられて長尺ワークWを加熱及び冷却する熱処理加工部53と、を備えている。
矯正加工部51は、長尺ワークWに対して第1固定方向Dxに挟んで加圧する複数の矯正ローラ57を有する。複数の矯正ローラ57により形成される矯正通路55は加圧通路45の下流側に屈曲部なく連続して設けられている。ここでは加圧通路45が矯正通路55より大きく湾曲して加圧部40と矯正加工部51とが一体化されることで、加工前状態における長尺ワークWの軸線L1の直線性を向上する矯正加工装置を構成している。
この矯正加工部51では、複数の矯正ローラ57がそれぞれ第1固定方向Dxと直交する第2固定方向Dyに沿う回転軸L4を有し、軸線L1を介して両側に軸線方向Dzに沿って交互に配置されている。各矯正ローラ57の回転軸L4は互いに略平行に且つ各加圧ローラ41の回転軸L3と略平行に設けられている。
各矯正ローラ57はそれぞれ進退機構43に支持されており、それぞれ第1固定方向Dxに進退位置が調整可能となっている。また一部又は全部の矯正ローラ57が図示しない駆動機構により回転駆動可能となっている。
これらの複数の矯正ローラ57間に形成された矯正通路55は、進退機構43により各矯正ローラ57の位置を適宜調整することで、形状や幅を前処理状態の長尺ワークWに応じて調整できる。
この矯正通路45には、加圧通路45の位置規制手段47と同様に位置規制手段を設けることが望ましい。ここでは第2固定方向Dyにおける位置が加圧ローラ41の溝と同じになるように各矯正ローラ57に溝を設けているが、詳細な図示は省略している。
この実施形態では、加圧ローラ41に隣接した位置から下流側に配置された6個の矯正ローラ57により矯正通路55が形成されている。この矯正通路55は、各矯正ローラ57が前処理状態の長尺ワークWの両側から交互に僅かに突出して配置されることで、矯正ローラ57毎に僅かに蛇行した形状となっている。
このような矯正加工部51では、前処理状態の長尺ワークWが矯正通路55を通過することで、各矯正ローラ57が長尺ワークWを第1固定方向Dxに交互に加圧し、前処理状態の長尺ワークWの直線性が向上する。このとき前処理状態の長尺ワークWが第1固定方向Dxに沿った曲がり形状にされているため、第1固定方向Dxに加圧することで効率よく直進性を向上できる。
熱処理加工部53は、直線性が向上された長尺ワークWを連続して軸線方向Dzに移動させつつ、表面処理し、通電加熱や誘導加熱により所定の熱処理温度まで昇温し、その後急冷又は徐冷することで、熱処理を施すように構成されている。
[加工方法]
次に、このような構成を有する加工装置10を用いて長尺ワークWを加工する方法について説明する。
この加工装置10では、図1に示すように、ペイオフ部20から三次元の曲がり癖を有する長尺ワークWを順次繰り出し、この加工前状態の長尺ワークWを導入部30において軸線L1と交差する方向に変位可能な湾曲形状で移動させて加圧部40に導入する。
加圧部40では、加工前状態の長尺ワークWを軸線方向Dzに移動させて、複数の加圧ローラ41により形成された湾曲形状の加圧通路45を通過させることで、加工前状態の長尺ワークWを軸線L1に対して交差した不変の第1固定方向Dxに挟んで加圧する。
このとき長尺ワークWはペイオフ部20により上流側で支持され、加工部50の矯正ローラ57により下流側で支持されている。この状態で複数の加圧ローラ41により長尺ワークWが不変の第1固定方向Dxに挟まれると、三次元の曲がり癖を有する長尺ワークWが湾曲形状の加圧通路45に沿う方向に加圧される。これにより長尺ワークWを、第1固定方向Dxに沿った曲がり形状を有する前処理状態にする。
加工部50では、前処理状態にされた長尺ワークWを連続して矯正加工部51に供給し、複数の矯正ローラ57により形成された僅かな蛇行形状の矯正通路55を通過させることで、前処理状態の長尺ワークWを軸線L1に対して交差した第1固定方向Dxに加圧する。これにより長尺ワークWの直線性が向上する。
その後、直線性が向上した長尺ワークWを熱処理加工部53で熱処理することで加工を終了する。
[作用効果]
以上のような加工装置10により長尺ワークWを加工すれば、加圧部40では三次元の曲がり癖を有する長尺ワークWを不変の第1固定方向Dxに挟んで加圧することで、第1固定方向Dxに沿った曲がり形状を有する前処理状態にするため、加圧部40を三次元の曲がり癖に対応させるように動作させたり挟み込む方向を調整したりする必要がない。そのため簡素な構造の加圧部40で容易に曲がり形状を調整して加工前状態の長尺ワークWを前処理状態にすることができる。
加工部50では、長尺ワークWを第1固定方向Dxに沿った曲がり形状に調整した後で加工するため、加工部50を三次元の曲がり癖に対応させるように動作させたり加工方向を調整したりする必要がなく、簡単な構造の加工部50で容易に長尺ワークWを加工できる。
この加工装置10によれば、ペイオフ部20と加圧部40との間に加工前状態の長尺ワークWが軸線L1と交差する方向に変位可能な状態で移動する導入部30を設けているため、加工前状態の長尺ワークWを円滑に加圧部40に導入でき、三次元の曲がり癖を有する加工前状態の長尺ワークWを加圧部40の上流側でも変位させたり変形させたりすることができる。そのため、加圧部40で長尺ワークWの曲がり癖を不変の第1固定方向Dxに沿わせ易く、容易に第1固定方向Dxに沿った曲がり形状を有する前処理状態にすることができる。
この加工装置10によれば、加圧部40が長尺ワークWに対して第1固定方向Dxに接して加圧通路45を形成する複数の加圧ローラ41を有しているので、加工前状態の長尺ワークWを円滑にさせて第1固定方向Dxに沿った曲がり形状にできる。
その際、加圧通路45が加工前状態の三次元の曲がり癖における湾曲形状よりも小さい曲率半径を有していると、長尺ワークWが加圧通路45を通過することで第1固定方向Dxに確実に加圧でき、長尺ワークWを前処理状態にし易い。
この加工装置10によれば、加圧ローラ41の回転軸L3に沿う方向の所定位置に加圧通路45を区画する位置規制手段47を備えているので、三次元の曲がり癖を有する加工前状態の長尺ワークWが加圧通路45から外れることを確実に防止できる。
この加工装置10によれば、矯正加工部51が長尺ワークWを第1固定方向Dxに挟んで加圧する複数の矯正ローラ57を有し、矯正ローラ57により形成される矯正通路55と加圧通路45とが屈曲部なく連続して設けられている。
そのため加工前状態の長尺ワークWの直線性を向上する装置が、長尺ワークWに対して第1固定方向Dxに接する多数のローラ45,55により構成でき、長尺ワークWを複数の方向から加圧する機構や複雑な動作機構などを設ける必要がない。これにより直線性を向上する装置を簡素な構造にできる。
[第2実施形態]
図4及び図5は、第2実施形態における長尺ワークWの加工装置10に使用した加圧部40及び矯正加工部51を示す。
この加圧部40及び矯正加工部51では、位置規制手段47が加圧ローラ近傍に配置された当接部材により構成されている。この当接部材は、加工前状態の長尺ワークWを摺動させて、加圧ローラ41の回転軸L4に沿う方向における所定位置に常時案内するものである。当接部材は長尺ワークWが摺動したり当接しても変位や変形が生じない部材であればよく、ここでは長尺ワークWを第2固定方向Dy方向の両側から挟むように配置された棒材或いは板材により形成されている。
その他の点は第1実施形態と同様である。
このような第2実施形態であっても、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。特にこの実施形態の加工装置では、複数の加圧ローラ41や複数の矯正ローラ57のそれぞれに溝を設ける必要がないため加圧ローラ41及び矯正ローラ57の作製が容易であり、加工装置10の製造を容易にできる。
なお、上記第1及び第2の実施形態は本発明の範囲内において適宜変更可能である。
例えば上記では加圧部40として3個の加圧ローラ41を備え、加圧通路45を矯正通路55と連続する湾曲形状に形成した例について説明したが、加圧通路45において加工前状態の長尺ワークWを第1固定方向Dxに挟んで加圧できる形状であればよい。例えば4個以上の加圧ローラ41を用い、曲線状又は直線状の加圧通路45全体が矯正通路55よりも第1固定方向Dxの一方側に配置されるようにすることもできる。
上記では長尺ワークWを軸線方向Dzに移動させるために、加圧ローラ41や矯正ローラ57を駆動したが、これらのローラ45,55とは別に、ピンチローラを設けて駆動させることで長尺ワークWを移動させるようにしてもよい。
上記では加工前状態で三次元の曲がり癖を有する長尺ワークWを加工する例を用いて説明したが、加工前状態で二次元の曲がり癖を有す長尺ワークWであっても、本発明の加工装置及び加工方法により加工することは当然に可能である。
断面円形で直径12.7mmの鋼材が巻回されて、最大径1600mm、最小径1000mm、巻回軸方向の厚みが980mmの長尺ワークWを、図1及び図2に示すような加工装置10を用い、ペイオフ部20と加圧部40との位置関係、加圧部40の加圧量を種々変化させる他は、全て同じ条件で加工し、矯正加工部50から得られる長尺ワークWの曲がりを測定した。結果を表1に示す。
なおペイオフ部20と加圧部40との位置関係は次のように設定した。ここでは加工部40における軸線方向Dzとなるライン軸心線LLを基準にし、ペイオフ部20の回転軸L2と加圧通路45の最上流位置との関係で設定した。
A: ペイオフ部20の回転軸L2と加圧部40とのライン軸心線LL方向の距離を2000mmとし、ライン軸心線LLと直交方向の距離を1200mmとした。
B: ペイオフ部20の回転軸L2と加圧部40とのライン軸心線LL方向の距離を0mmとし、ライン軸心線LLと直交方向の距離を1500mmとした。
C: ペイオフ部20の回転軸L2と加圧部40とのライン軸心線LL方向の距離を4500mmとし、ライン軸心線LLと直交方向の距離を1500mmとした。
加圧部40の加圧量は、最上流の加圧ローラ41のライン軸心線LLと直交する方向への押し込み量と、最上流の加圧ローラ41に同じ側で隣接する加圧ローラ41のライン軸心線LLと直交する方向への押し込み量と、を調整することで変化させた。
長尺ワークWの曲がりは、1mの金尺を内側にあてがい、弓反り形状における最大隙間を多数位置で測定した。
Figure 2014140866
表1の結果から明らかなように、三次元の曲がり癖を有する長尺ワークWを、加圧部40で軸線L1に対して交差した第1固定方向Dxに挟んで加圧することで前処理状態とし、その後矯正加工部51で第1固定方向Dxに加圧して矯正することで、十分に長尺ワークWの直進性を向上することが可能であった。
W 長尺ワーク
L1 軸線
L2 ペイオフ部の回転軸
L3 加圧ローラの回転軸
L4 矯正ローラの回転軸
LL ライン軸心線
Dx 第1固定方向
Dy 第2固定方向
Dz 軸線方向
10 加工装置
20 ペイオフ部
21 載置部
30 導入部
40 加圧部
41 加圧ローラ
43 進退機構
45 加圧通路
47 位置規制手段
50 加工部
51 矯正加工部
53 熱処理加工部
55 矯正通路
57 矯正ローラ

Claims (6)

  1. 長尺ワークを軸線方向に移動させつつ加工する長尺ワークの加工装置であって、
    曲がり癖を有する上記長尺ワークを不変の一方向に挟んで加圧することで、該不変の一方向に沿った形状にする加圧部を備えている、長尺ワークの加工装置。
  2. 巻回された前記長尺ワークを順次解して繰り出すペイオフ部が前記加圧部に対して固定位置に設けられ、該ペイオフ部と上記加圧部との間に上記長尺ワークを加圧部へ導入する導入部が設けられ、該ワークが該導入部で前記軸線と交差する方向に変位可能である、請求項1に記載の長尺ワークの加工装置。
  3. 前記加圧部は、前記長尺ワークに対して前記不変の一方向に接して加圧通路を形成する複数の加圧ローラを有する、請求項1又は2に記載の長尺ワークの加工装置。
  4. 前記加圧ローラの回転軸に沿う方向の所定位置に、前記加圧通路を区画する位置規制手段を備えている、請求項3に記載の長尺ワークの加工装置。
  5. 前記加圧部の下流に前記長尺ワークの直線性を向上するための矯正加工部を備え、
    該矯正加工部は上記長尺ワークを前記不変の一方向に挟んで加圧する複数の矯正ローラを有し、
    該複数の矯正ローラにより形成される矯正通路と前記加圧通路とが連続すると共に、上記加圧通路が上記矯正通路よりも上記不変の一方向に大きく湾曲している、請求項3又は4に記載の長尺ワークの加工装置。
  6. 曲がり癖を有する長尺ワークを、軸線方向に移動させつつ不変の一方向に挟んで加圧することで、上記不変の一方向に沿った形状にし、その後長尺ワークを加工する、長尺ワークの加工方法。
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