JP2014140507A - 転倒防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】筐体の前後に突出せずに、筐体の転倒を防ぐことができる転倒防止装置を提供する。
【解決手段】楽器ケースの両側の脚部6が配置される一対の敷台3を備えた転倒防止装置1において、敷台3の上面における前後の両端部に設けられた前後一対の傾斜部7、8と、これら前後一対の傾斜部7、8間に設けられた載置部9と、この載置部9と一対の傾斜部7、8との各境界部に設けられて脚部6の前後方向の位置を規制する前後一対の位置規制部10、11とを備えている。従って、楽器ケースが前後に傾く際に、位置規制部10、11の一方によって楽器ケースを位置規制した状態で、楽器ケースを前後方向に傾かせることができ、かつ傾いた楽器ケースを傾斜部7、8の一方の反発力で押し戻すことができる。これにより、楽器ケースの転倒を防ぐと共に、敷台3の長さを楽器ケース前後方向の長さとほぼ同じ長さに形成できる。
【選択図】図2

Description

この発明は、鍵盤楽器や家具などの筐体の転倒を防ぐための転倒防止装置に関する。
例えば、アップライト型の鍵盤楽器に用いられる転倒防止装置においては、特許文献1に記載されているように、楽器ケースの脚部に設けられたキャスタが挿入するキャスタ挿入部を有する敷板と、この敷板上に取り付けられてキャスタを敷板に固定するキャスタ止め金具とを備えた構成のものが知られている。
特開平11−109949号公報
しかしながら、このような転倒防止装置では、敷板上に楽器ケースの脚部を確実に固定することができても、敷板を楽器ケースの前後方向の長さよりも長く形成して、楽器ケースの前後方向に十分に長く突出させなければ、楽器ケースの転倒を防ぐことができないため、楽器ケースの前後に突出した敷板の突出部分が邪魔になるばかりか、楽器ケースの設置スペースが制約を受け、設置スペースが広くなるなどの問題がある。
この発明が解決しようとする課題は、筐体の前後に突出せずに、筐体の転倒を防ぐことができる転倒防止装置を提供することである。
この発明は、筺体の両側下部にそれぞれ配置され、その各上面における前後の両端部に、前記筐体を前後方向に傾かせるための前後一対の傾斜部を設けると共に、これら前後一対の傾斜部間に平坦な載置部を設けた一対の敷台と、前記載置部と前記一対の傾斜部との各境界部にそれぞれ設けられて、前記筺体の前後方向の位置を規制する前後一対の位置規制部とを備えていることを特徴とする転倒防止装置である。
この発明によれば、筐体が前後に傾く際に、前後一対の位置規制部のいずれか一方によって筺体を位置規制した状態で前後方向に傾かせることができると共に、傾いた筐体の下面が敷台の前後一対の傾斜部のいずれか一方に当接した際に、その一方の傾斜部の反発力によって筺体を元の状態に押し戻すことができる。これにより、筐体の転倒を防ぐことができると共に、敷台の前後方向の長さを筐体の前後方向の長さとほぼ同じか、それよりも短くすることができるので、敷台が筐体の前後に突出することがなく、筺体の設置スペースを制約せずに最小限に抑えることができる。
この発明に係る転倒防止装置を鍵盤楽器に適用した第1実施形態を示した側面図である。 図1に示された転倒防止装置を示した要部の拡大断面図である。 図2に示された転倒防止装置の敷台を示し、(a)はその拡大断面図、(b)は(a)のA−A矢視における拡大断面図、(c)は(a)の拡大平面図である。 図2に示された転倒防止装置における楽器ケースの脚部を示し、(a)はその要部の拡大断面図、(b)は(a)の拡大底面図である。 図2に示された転倒防止装置において、楽器ケースを前方に傾けた状態を示した要部の拡大断面図である。 図2に示された転倒防止装置において、楽器ケースを後方に傾けた状態を示した要部の拡大断面図である。 この発明に係る転倒防止装置を鍵盤楽器に適用した第2実施形態において、その要部を示した拡大断面図である。 図7に示された転倒防止装置の敷台を示し、(a)はその拡大断面図、(b)は(a)の拡大平面図、(c)は(a)の敷台に固定部材を取り付けた状態を示した拡大断面図、(d)は(c)の拡大底面図である。 図7に示された転倒防止装置における楽器ケースの脚部を示し、(a)はその要部の拡大断面図、(b)は(a)の拡大底面図である。 図7に示された転倒防止装置において、楽器ケースを前方に傾けた状態を示した要部の拡大断面図である。 図7に示された転倒防止装置において、楽器ケースを後方に傾けた状態を示した要部の拡大断面図である。
(第1実施形態)
以下、図1〜図6を参照して、この発明に係わる転倒防止装置を鍵盤楽器に適用した第1実施形態について説明する。
この転倒防止装置1は、図1に示すように、鍵盤楽器2の両側(図1では紙面の表裏方向)における下部がそれぞれ配置される一対の敷台3を備えている。この場合、鍵盤楽器2は、アップライト型のピアノであり、鍵盤部4を収容する楽器ケース5と、この楽器ケース5の両側下部に設けられた一対の脚部6とを備えている。
敷台3は、図1〜図3に示すように、その上面における前後(図2では左右)にそれぞれ設けられた前後一対の傾斜部7、8と、これら一対の傾斜部7、8間に位置する敷台3の上面に設けられた平坦な載置部9と、この載置部9と一対の傾斜部7、8との各境界部にそれぞれ設けられて楽器ケース5の脚部6の前後方向(図2では左右方向)における位置をそれぞれ規制する前後一対の位置規制部10、11とを備えている。
この場合、敷台3は、図3(a)〜図3(c)に示すように、全体が台形状の細長い箱状をなし、その下面側が開放された中空状に形成されている。この敷台3は、その前後方向(図3(a)では左右方向)の長さが、楽器ケース5の前後方向の長さ、つまり楽器ケース5の脚部6の前後方向の長さと、ほぼ同じ長さに形成されている。
また、前後一対の傾斜部7、8は、図2および図3に示すように、敷台3の各前後端に向けて緩やかに傾斜するように形成されている。すなわち、前後一対の傾斜部7、8は、図5および図6に示すように、これらに楽器ケース5の脚部6の下面がそれぞれ当接した際に、鍵盤楽器2の重心が後述する前後一対の位置規制部10、11間に対応する範囲内で移動する傾斜角度にそれぞれ形成されている。
この場合、前側の傾斜部7は、図2および図3に示すように、敷台3の前端部(図2では左側端部)に向けて徐々に低くなるように、左下がりに傾斜している。これにより、前側の傾斜部7は、図5に示すように、楽器ケース5が前方(図5では左側)に傾いて楽器ケース5の脚部6の下面が当接した際に、鍵盤楽器2全体の重心が後述する前側の位置規制部10よりも前方(図5では左側)に移動しない傾斜角度、例えば15度程度の傾斜角度で形成されている。
同様に、後側の傾斜部8は、図2および図3に示すように、敷台3の後端部(図2では右側端部)に向けて徐々に低くなるように、右下がりに傾斜している。これにより、後側の傾斜部8は、図6に示すように、楽器ケース5が後方(図6では右側)に傾いて楽器ケース5の脚部6の下面が当接した際に、鍵盤楽器2全体の重心が後述する後側の位置規制部11よりも後方(図6では右側)に移動しない傾斜角度、例えば15度程度の傾斜角度で形成されている。
載置部9は、図1および図2に示すように、その上面に楽器ケース5の脚部6における下面の中間部が配置されるように、平坦面に形成されている。また、この載置部9の前後に位置する一対の位置規制部10、11は、図2〜図4に示すように、載置部9と前後一対の傾斜部7、8との各境界部にそれぞれ設けられた前後一対の位置規制軸部12、13と、楽器ケース5の脚部6の下面に設けられて一対の位置規制軸部12、13がそれぞれ回転可能に係合する前後一対の位置規制凹部14、15とを備えている。
すなわち、前後一対の位置規制軸部12、13のうち、前側の位置規制軸部12は、図3(a)〜図3(c)に示すように、載置部9の前部(図3(a)では左側)と前側の傾斜部7の上端部との境界部に位置し、かつ敷台3の長手方向に対して直交する幅方向の両側にそれぞれ上方に向けて突出して設けられたほぼ半円板の一対の支持部16と、この一対の支持部16の中心部間に架け渡された係止軸17とを有している。この場合、一対の支持部16間に位置する敷台3の上面には、円弧状の凹溝18が設けられている。
同様に、後側の位置規制軸部13も、図3(a)〜図3(c)に示すように、載置部9の後部(図3(a)では右側)と後側の傾斜部8の上端部との境界部に位置し、かつ敷台3の長手方向に対して直交する幅方向の両側にそれぞれ上方に向けて突出して設けられたほぼ半円板の一対の支持部19と、この一対の支持部19の中心部間に架け渡された係止軸20とを有している。この場合にも、一対の支持部19間に位置する敷台3の上面には、円弧状の凹溝21が設けられている。
一方、前後一対の位置規制凹部14、15は、図2および図4に示すように、楽器ケース5の脚部6の下面に取り付けられた補強板22に設けられている。すなわち、この補強板22は、金属からなる帯状の板であり、その長手方向の長さが敷台3の載置部9における長手方向の長さよりも長く形成され、その前後の各端部22a、22bが一対の傾斜部7、8に対応する箇所に突出する長さに形成されている。
また、この補強板22は、図2および図4に示すように、その長手方向と直交する幅方向の長さが、前後一対の位置規制軸部12、13の各係止軸17、19とほぼ同じ長さ、つまり一対の支持部16、19の各間の長さとほぼ同じ長さで形成されている。さらに、この補強板22は、楽器ケース5の脚部6の底面に設けられた取付凹部6c内に配置された状態で複数のビス22cによって取り付けられている。
そして、前側の位置規制凹部14は、図4(a)および図4(b)に示すように、補強板22の前部側(図4(a)では左側)に設けられて、前側の係止軸17が回転可能に係合する凹溝部23を有している。この場合、楽器ケース5の脚部6における取付凹部6cの前部側に位置する箇所には、前側の位置規制軸部12における一対の支持部16の各上部が、それぞれ補強板22の側方を通して回転可能に挿入する一対の半円弧溝24と、補強板22の前部側に位置する凹溝部23が挿入する装着凹部25とが設けられている。
同様に、後側の位置規制凹部15は、図4(a)および図4(b)に示すように、補強板22の後部側(図4(a)では右側)に設けられて、後側の係止軸20が回転可能に係合する凹溝部26を有している。この場合にも、楽器ケース5の脚部6における取付凹部6cの後部側に位置する箇所には、後側の位置規制軸部13における一対の支持部19の各上部が、それぞれ補強板22の側方を通して回転可能に挿入する一対の半円弧溝27と、補強板22の後部側に位置する凹溝部26が挿入する装着凹部28とが設けられている。
これにより、前後一対の位置規制部10、11のうち、前側の位置規制部10は、図5に示すように、楽器ケース5の脚部6が敷台3の載置部9上に配置された状態で、楽器ケース5が前側(図5では左側)に傾いた際に、前側の位置規制軸部12における一対の支持部16が、前側の位置規制凹部14における補強板22の側方を通して、脚部6の一対の半円弧溝24内に挿入した状態で相対的に回転し、かつ一対の支持部16間の係止軸17が、補強板22の凹溝部23に係合した状態で相対的に回転するように構成されている。
このため 前側の位置規制部10は、図5に示すように、楽器ケース5が前側(図5では左側)に傾いた際に、後側の位置規制部11における後側の位置規制凹部15が後側の位置規制軸部13から上方に離脱しても、楽器ケース5の脚部6の下面が前側の傾斜部7に沿って滑り下りないように、楽器ケース5の脚部6を係止するように構成されている。また、この前側の位置規制部10は、鍵盤楽器2全体の重量が前側の位置規制軸部12の係止軸17に集中しても、その集中した重量を敷台3の前後方向に沿って分散させて、敷台3の下面全体で受け止めるように構成されている。
また、後側の位置規制部11は、図6に示すように、楽器ケース5の脚部6が敷台3の載置部9上に配置された状態で、楽器ケース5が後側(図6では右側)に傾いた際に、後側の位置規制軸部13における一対の支持部19が、後側の位置規制凹部15における補強板22の側方を通して、脚部6の一対の半円弧溝27内に挿入した状態で相対的に回転し、かつ一対の支持部19間の係止軸20が、補強板22の凹溝部26に係合した状態で相対的に回転するように構成されている。
このため、後側の位置規制部11も、図6に示すように、楽器ケース5が後側(図6では右側)に傾いた際に、前側の位置規制部10における前側の位置規制凹部14が前側の位置規制軸部12から上方に離脱しても、楽器ケース5の脚部6の下面が後側の傾斜部8に沿って滑り下りないように、楽器ケース5の脚部6を係止するように構成されている。また、この後側の位置規制部11も、鍵盤楽器2全体の重量が後側の位置規制軸部13の係止軸20に集中しても、その集中した重量を敷台3の前後方向に沿って分散させて、敷台3の下面全体で受け止めるように構成されている。
次に、このような転倒防止装置1の作用について説明する。
まず、楽器ケース5の両側下部に位置する脚部6を一対の敷台3上に配置する。このときには、前後一対の位置規制部10、11によって楽器ケース5の脚部6を敷台3上に位置規制して配置する。すなわち、楽器ケース5の脚部6を敷台3の載置部9上に配置する際には、図2に示すように、前側の位置規制部10における前側の位置規制軸部12に前側の位置規制凹部14を係合させると共に、後側の位置規制部11における後側の位置規制軸部13に後側の位置規制凹部15を係合させる。
この場合、前側の位置規制軸部12に前側の位置規制凹部14を係合させる際には、図2〜図4に示すように、前側の位置規制軸部12における一対の支持部16を前側の位置規制凹部14における補強板22の側方に位置させ、この状態で一対の支持部16の各上部を補強板22の側方から脚部6の一対の半円弧溝24内にそれぞれ挿入させると共に、一対の支持部16間の係止軸17に補強板22の凹溝部23を係合させる。
同様に、後側の位置規制軸部13に後側の位置規制凹部15を係合させる際には、図2〜図4に示すように、後側の位置規制軸部13における一対の支持部19を後側の位置規制凹部15における補強板22の側方に位置させ、この状態で一対の支持部19の各上部を補強板22の側方から脚部6の一対の半円弧溝27内にそれぞれ挿入させると共に、一対の支持部19間の係止軸20に補強板22の凹溝部26に係合させる。
これにより、楽器ケース5の脚部6が前後一対の位置規制部10、11によって前後方向に位置規制されて敷台3の載置部9上に配置される。この状態では、図5および図6に示すように、楽器ケース5が前後方向に傾いても、前後一対の位置規制部10、11のいずれか一方によって楽器ケース5の脚部6が前後方向に移動しないように位置規制される。
すなわち、図5に示すように、楽器ケース5が前方(図5では左側)に傾いた際に、前側の位置規制軸部12における一対の支持部16間の係止軸17に、補強板22の凹溝部23が係合していることにより、後側の位置規制部11における後側の位置規制凹部15が後側の位置規制軸部13から上方に離脱しても、楽器ケース5の脚部6の下面が前側の傾斜部7に沿って滑り下りることがないばかりか、鍵盤楽器2全体の重量が前側の位置規制軸部12の係止軸17に集中しても、その集中した重量が敷台3の前後方向に沿って分散される。
このため、鍵盤楽器2全体の重量を敷台3の下面全体で受け止めることにより、楽器ケース5が転倒することなく、敷台3によって鍵盤楽器2が安定した状態で保持される。また、このときに、楽器ケース5が前方(図5では左側)に傾いて、楽器ケース5の脚部6の下面が敷台3の前側の傾斜部7上に当接した際には、前側の傾斜部7の反発力および鍵盤楽器2の重心位置の戻りによって、脚部6が元の状態に押し戻されるので、これによっても鍵盤楽器2が安定した状態で保持される。
すなわち、前側の傾斜部7は、その傾斜角度が緩やかであるから、楽器ケース5の脚部6の下面が敷台3の前側の傾斜部7上に当接しても、鍵盤楽器2の重心が敷台3の前側の位置規制部10よりも前方(図5では左側)に移動することがない。このため、前側の傾斜部7の反発力によって脚部6の下面が押し戻されると共に、鍵盤楽器2の重心が元の位置に戻ることにより、楽器ケース5が転倒することなく、鍵盤楽器2を安定した状態で保持することができる。
同様に、図6に示すように、楽器ケース5が後方(図6では右側)に傾いた際に、後側の位置規制軸部13における一対の支持部19間の係止軸20に、補強板22の凹溝部26が係合していることにより、前側の位置規制部10における前側の位置規制凹部14が前側の位置規制軸部12から上方に離脱しても、楽器ケース5の脚部6の下面が後側の傾斜部8に沿って滑り下りることがないばかりか、鍵盤楽器2全体の重量が後側の位置規制軸部13の係止軸20に集中しても、その集中した重量が敷台3の前後方向に沿って分散される。
このため、鍵盤楽器2全体の重量を敷台3の下面全体で受け止めることにより、楽器ケース5が転倒することなく、敷台3によって鍵盤楽器2が安定した状態で保持される。また、このときに、楽器ケース5が後方(図6では右側)に傾いて、楽器ケース5の脚部6の下面が敷台3の後側の傾斜部8上に当接した際には、後側の傾斜部8の反発力および鍵盤楽器2の重心位置の戻りによって、脚部6が元の状態に押し戻されるので、これによっても鍵盤楽器2が安定した状態で保持される。
すなわち、後側の傾斜部8は、その傾斜角度が、前側の傾斜部7の傾斜角度と同様、緩やかであるから、楽器ケース5の脚部6の下面が敷台3の後側の傾斜部8上に当接しても、鍵盤楽器2の重心が敷台3の後側の位置規制部11よりも後方(図6では右側)に移動することがない。このため、後側の傾斜部8の反発力によって脚部6の下面が押し戻されると共に、鍵盤楽器2の重心が元の位置に戻ることにより、楽器ケース5が転倒することなく、鍵盤楽器2を安定した状態で保持することができる。
このように、この転倒防止装置1によれば、楽器ケース5の両側に位置する一対の脚部6がそれぞれ配置される一対の敷台3を備え、この敷台3の上面における前後の両端部にそれぞれ設けられ、かつ楽器ケース5を前後方向に傾かせるための前後一対の傾斜部7、8と、これら前後一対の傾斜部7、8間に位置する敷台3の上面に設けられた平坦な載置部9と、この載置部9と一対の傾斜部7、8との各境界部にそれぞれ設けられて、楽器ケース5の脚部6における前後方向の位置を規制する前後一対の位置規制部10、11とを備えていることにより、敷台3が楽器ケース5の前後に突出せずに、敷台3によって楽器ケース5の転倒を防ぐことができる。
すなわち、この転倒防止装置1では、楽器ケース5が前後に傾く際に、前後一対の位置規制部10、11のいずれか一方によって楽器ケース5の脚部6を位置規制した状態で、楽器ケース5を前後方向に傾かせることができると共に、傾いた楽器ケース5の脚部8の下面が敷台3の傾斜部7、8のいずれか一方に当接した際に、その一方の傾斜部7、8の反発力によって、楽器ケース5を元の状態に押し戻すことができる。
これにより、楽器ケース5の前後方向への転倒を確実にかつ良好に防ぐことができると共に、敷台3の前後方向の長さを楽器ケース5の前後方向の長さとほぼ同じか、それよりも短くすることができるので、敷台3が楽器ケース5の前後に突出することがなく、楽器ケース5の設置スペースを制約せずに最小限に抑えることができる。
この場合、前後一対の傾斜部7、8は、これらのいずれか一方に楽器ケース5の脚部6の下面が当接した際に、鍵盤楽器2の重心が一対の位置規制部10、11間に対応する範囲内で移動する傾斜角度で緩やかに形成されているので、楽器ケース5の脚部6の下面が敷台3の前後一対の傾斜部7、8のいずれか一方に当接しても、鍵盤楽器2の重心が敷台3の前後一対の位置規制部10、11よりも前後方向に移動することがない。
このため、前後一対の傾斜部7、8は、その反発力によって脚部6の下面を確実に押し戻すことができると共に、鍵盤楽器2全体の重心が元の位置に戻ることによって、楽器ケース5を元の状態に確実にかつ良好に戻すことができ、これにより楽器ケース5の転倒を防いで、鍵盤楽器2を安定した状態で確実にかつ良好に保持することができる。
また、前後一対の位置規制部10、11は、敷台3の載置部9と前後一対の傾斜部7、8との各境界部にそれぞれ設けられた前後一対の位置規制軸部12、13と、楽器ケース5の脚部6の下面に設けられて一対の位置規制軸部12、13がそれぞれ回転可能に係合する前後一対の位置規制凹部14、15とを備えているので、前後一対の位置規制部10、11のいずれか一方によって、楽器ケース5の脚部6における前後方向の位置を確実に規制することができる。
すなわち、前後一対の位置規制部10、11によれば、敷台3の前後一対の位置規制軸部12、13に楽器ケース5の脚部6における前後一対の位置規制凹部14、15を回転可能な状態で係合させることができ、これにより楽器ケース5を前後方向に傾かせることができると共に、楽器ケース5が前後方向に傾いても、前後一対の位置規制部10、11のいずれか一方によって、楽器ケース5の脚部6における前後方向の位置を確実にかつ良好に規制することができる。
この場合、前後一対の位置規制軸部12、13は、それぞれ敷台3の載置部9と前記一対の傾斜部7、8との各境界部にそれぞれ設けられた一対の支持部16、19と、これら一対の支持部16、19の各間に設けられた係止軸17、20とを有し、前後一対の位置規制凹部14、15は、楽器ケース5の脚部6の下面に設けられた補強板22に、前後一対の係止軸17、20が回転可能に係合する前後一対の凹溝部23、26とを有しているので、前後一対の係止軸17、20を前後一対の凹溝部23、26にそれぞれ回転可能な状態で確実に係合させることができる。
これにより、楽器ケース5の脚部6を前後一対の位置規制部10、11によって位置規制して敷台3の載置部9上に配置することができるので、楽器ケース5が前後方向に傾いても、前後一対の位置規制部10、11のいずれか一方によって、楽器ケース5の脚部6が前後方向に移動するのを確実にかつ良好に防ぐことができる。このため、楽器ケース5が前後に傾いた際に、楽器ケース5の脚部6の下面が前後一対の傾斜部7、8のいずれか一方に沿って滑り下りることがない。
また、楽器ケース5が前後に傾いた際には、鍵盤楽器2全体の重量が前後一対の位置規制軸部12、13の各係止軸17、20のいずれか一方に集中しても、その集中した重量を敷台3の前後方向に沿って分散することができ、これにより鍵盤楽器2全体の重量を敷台3の下面全体で受け止めることができるので、楽器ケース5の転倒を防いで、敷台3上に鍵盤楽器2を安定した状態で確実にかつ良好に保持することができる。
(第2実施形態)
次に、図7〜図11を参照して、この発明に係る転倒防止装置を鍵盤楽器に適用した第2実施形態について説明する。なお、図1〜図6に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この転倒防止装置30は、図7に示すように、敷台3と楽器ケース5の脚部6との間に配置された前後一対のばね部材31、32と、これら前後一対のばね部材31、32をそれぞれ固定する前後一対の固定部材33、34とを備えた構成であり、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構成になっている。
この場合、敷台3の前後一対の傾斜部7、8には、図7および図8に示すように、前後一対のばね部材31、32の各下部が配置する下側収納凹部7a、8aがそれぞれ上側に開放されて設けられている。これら各下側収納凹部7a、8aの底部側面には、板挿入孔7b、8bがそれぞれ設けられている。また、楽器ケース5の脚部6の下面には、図7および図9に示すように、前後一対のばね部材31、32の各上部が配置する上側収納凹部6a、6bがそれぞれ下側に開放されて設けられている。
前後一対のばね部材31、32は、図7〜図9に示すように、それぞれコイルばねである。これら前後一対のばね部材31、32のうち、前側のばね部材31は、その下部が前側の傾斜部7の下側収納凹部7a内に配置され、かつ前側のばね部材31の上部が脚部6の上側収納凹部6a内に配置され、この状態で前側の傾斜部7に対応する脚部6の下面を弾力的に押し上げる方向に付勢するように構成されている。
また、後側のばね部材32は、図7〜図9に示すように、その下部が後側の傾斜部8の下側収納凹部8a内に配置され、かつ後側のばね部材32の上部が脚部6の上側収納凹部6b内に配置され、この状態で後側の傾斜部8に対応する脚部6の下面を弾力的に押し上げる方向に付勢するように構成されている。
一方、前後の固定部材33、34のうち、前側の固定部材33は、図7および図8に示すように、前側のばね部材31の下部を敷台3に固定するものであり、金属板によって形成されている。すなわち、この前側の固定部材33は、その一端部が下側収納凹部7aの板挿入孔7bから下側収納凹部7a内に挿入した状態で、他端部が敷台3内の下面に設けられたボス3aにビス35によって取り付けられることにより、前側のばね部材31の下部を下側収納凹部7a内に固定するように構成されている。
この場合、前側のばね部材31の上部は、図7および図9に示すように、楽器ケース5の脚部6の下面に取り付けられた補強板22の前端部22aが脚部6の上側収納凹部6a内に対応する箇所に向けて突出し、この突出した補強板22の前端部22aが前側のばね部材31の上部に側方から差し込まれることによって、脚部6の上側収納凹部6a内に固定されるように構成されている。
同様に、後側の固定部材34は、図7および図8に示すように、後側のばね部材32の下部を敷台3に固定するものであり、金属板によって形成されている。すなわち、この後側の固定部材34は、その一端部が下側収納凹部8aの板挿入孔8bから下側収納凹部8a内に挿入した状態で、他端部が敷台3内の下面に設けられたボス3bにビス35によって取り付けられることにより、後側のばね部材32の下部を下側収納凹部8a内に固定するように構成されている。
この場合にも、後側のばね部材32の上部は、図7および図9に示すように、楽器ケース5の脚部6の下面に設けられた補強板22の後端部22bが脚部6の上側収納凹部6b内に対応する箇所に向けて突出し、この突出した補強板22の後端部22bが後側のばね部材32の上部に側方から差し込まれることによって、脚部6の上側収納凹部6b内に固定されるように構成されている。
次に、このような転倒防止装置30の作用について説明する。
まず、楽器ケース5の両側下部に位置する脚部6を一対の敷台3上に配置する。このときには、第1実施形態と同様に、前後一対の位置規制部10、11によって楽器ケース5の脚部6を敷台3上に位置規制して配置する。また、このときには、前後一対のばね部材31、32を敷台3と楽器ケース5の脚部6との間に配置する。
この場合には、まず、脚部6の各上側収納凹部6a、6b内に前後のばね部材31、32の各上部をそれぞれ挿入させ、この状態で補強板22の前後の各端部22a、22bを上側収納凹部6a、6b内に対応する箇所に向けてそれぞれ突出させてばね部材31、32の各上部に側方から差し込み、この状態で補強板22を脚部6の下面に取り付ける。これにより、前後のばね部材31、32の各上部が補強板22によって脚部6の各上側収納凹部6a、6b内に挿入された状態で取り付けられる。
この状態で、楽器ケース5の脚部6を敷台3上に配置する。このときには、前後のばね部材31、32の各下部を敷台3の各下側収納凹部7a、8a内にそれぞれ挿入させる。そして、前後の固定部材33、34の各一端部をそれぞれ下側収納凹部7a、8aの各板挿入孔7b、8bから下側収納凹部7a、8a内にそれぞれ挿入させた状態で、前後の固定部材33、34の各他端部を敷台3内の下面に設けられたボス3a、3bにビス35によってそれぞれ取り付ける。これにより、前後一対のばね部材31、32が敷台3と楽器ケース5の脚部6との間に配置される。
これにより、楽器ケース5の脚部6が前後一対の位置規制部10、11によって位置規制されて敷台3の載置部9上に配置され、この状態で敷台3の前側の傾斜部7に対応する脚部6の下面が前側のばね部材31のばね力によって弾力的に押し上げられると共に、敷台3の後側の傾斜部8に対応する脚部6の下面が後側のばね部材32のばね力によって弾力的に押し上げられる。
このため、楽器ケース5が前後方向に傾いても、前後一対の位置規制部10、11のいずれか一方によって楽器ケース5の脚部6が前後方向に移動することがなく、かつ前後一対のばね部材31、32の各ばね力によって楽器ケース5が元の位置に押し戻されるので、敷台3上に鍵盤楽器2が安定した状態で保持される。
すなわち、図10に示すように、楽器ケース5が前方(図10では左側)に傾いた際には、前側の位置規制軸部12における一対の支持部16間の係止軸17に、補強板22の凹溝部23が係合しているので、後側の位置規制部11における後側の位置規制凹部15が後側の位置規制軸部13から上方に離脱しても、楽器ケース5の脚部6の下面が前側の傾斜部7に沿って滑り下りることがないばかりか、鍵盤楽器2全体の重量が前側の位置規制軸部12の係止軸17に集中しても、その集中した重量が敷台3の前後方向に沿って分散される。
このため、鍵盤楽器2全体の重量を敷台3の下面全体で受け止めることにより、楽器ケース5が転倒せずに、敷台3によって鍵盤楽器2が安定した状態で保持される。また、このときには、楽器ケース5が前方(図10では左側)に傾くと、脚部6の下面によって前側のばね部材31が押し下げられて収縮し、この収縮した前側のばね部材31のばね復帰力によって、脚部6の下面が押し上げられると共に、後側のばね部材32がそのばね力に抗して引き伸ばされ、この引き伸ばされた後側のばね部材32のばね復帰力によって、脚部6の下面が引き下げられる。
これにより、楽器ケース5が前後一対のばね部材31、32の各ばね力によって強制的に元の状態に押し戻されるので、図7および図10に示すように、楽器ケース5が転倒することなく、鍵盤楽器2が安定した状態で保持されると共に、鍵盤楽器2の重心が敷台3の前側の位置規制部10よりも前方(図10では左側)に移動することがなく、この鍵盤楽器2の重心が元の位置に移動することによって、楽器ケース5が転倒することなく、鍵盤楽器2が安定した状態で保持される。
同様に、図11に示すように、楽器ケース5が後方(図11では右側)に傾いた際に、後側の位置規制軸部13における一対の支持部19間の係止軸20に、補強板22の凹溝部26が係合しているので、前側の位置規制部10における前側の位置規制凹部14が前側の位置規制軸部12から上方に離脱しても、楽器ケース5の脚部6の下面が後側の傾斜部8に沿って滑り下りることがないばかりか、鍵盤楽器2全体の重量が後側の位置規制軸部13の係止軸20に集中しても、その集中した重量が敷台3の前後方向に沿って分散される。
このため、鍵盤楽器2全体の重量を敷台3の下面全体で受け止めることにより、楽器ケース5が転倒せずに、敷台3によって鍵盤楽器2が安定した状態で保持される。また、このときには、楽器ケース5が後方(図11では右側)に傾くと、脚部6の下面によって後側のばね部材32が押し下げられて収縮し、この収縮した後側のばね部材32のばね復帰力によって、脚部6の下面が押し上げられると共に、前側のばね部材31がそのばね力に抗して引き伸ばされ、この引き伸ばされた前側のばね部材31のばね復帰力によって、脚部6の下面が引き下げられる。
これにより、楽器ケース5が前後一対のばね部材31、32の各ばね力によって強制的に元の状態に押し戻されるので、図7および図11に示すように、楽器ケース5が転倒することなく、鍵盤楽器2が安定した状態で保持されると共に、鍵盤楽器2の重心が敷台3の前側の位置規制部10よりも後方(図11では左側)に移動することがなく、この鍵盤楽器2の重心が元の位置に移動することによっても、楽器ケース5が転倒することなく、鍵盤楽器2が安定した状態で保持される。
このように、この転倒防止装置30によれば、第1実施形態と同様の作用効果があるほか、敷台3の前後一対の傾斜部7、8とこれに対向する楽器本体5の脚部6の下面との間にそれぞれ配置されて前記脚部6を弾力的に押し上げる方向に付勢する前後一対のばね部材31、32を備えているので、楽器ケース5が前後方向に傾く際に、楽器ケース5の傾きを緩衝することができると共に、一対のばね部材31、32のばね力によって楽器ケース5の傾きを元の状態に弾力的に押し戻すことができ、これにより第1実施形態よりも、楽器ケース5を安定した状態で確実にかつ良好に保持することができる。
この場合、前後一対のばね部材31、32は、敷台3と楽器ケース5の脚部6とにそれぞれ固定部材33、34および補強板22の前後の各端部22a、22bによって固定されているので、前後一対のばね部材31、32の各下部を固定部材33、34によって敷台3の前後一対の傾斜部7、8にそれぞれ固定することができると共に、前後一対のばね部材31、32の各上部を固定部材である補強板22の前後の各端部22a、22bによってそれぞれ固定することができ、これにより安定した状態で各ばね部材31、32を確実にかつ良好に伸縮させることができる。
このため、楽器ケース5が前後方向に傾いても、前後一対の位置規制部10、11のいずれか一方によって楽器ケース5の脚部6が前後方向に移動することがなく、かつ前後一対のばね部材31、32の各ばね力によって楽器ケース5を強制的に元の位置に押し戻すことができるので、鍵盤楽器2を敷台3上に安定した状態で保持することができる。すなわち、前後一対のばね部材31、32は、一方が収縮すると、他方が引き伸ばされるので、一対のばね部材31、32の各ばね力によって楽器ケース5を強制的に元の位置に押し戻すことができる。このため、第1実施形態よりも、鍵盤楽器2を敷台3上に安定した状態で保持することができる。
なお、上述した第2実施形態では、敷台3と楽器ケース5の脚部6との間に、付勢部材として、前後一対のばね部材31、32を配置した場合について述べたが、必ずしもばね部材31、32はコイルばねである必要はなく、例えば板ばねやトーションばねなどのばね部材であっても良く、またゴムやエラストマーなどの弾性部材であっても良く、さらに衝撃を緩衝するダンパー部材などであっても良い。
また、上述した第1、第2の各実施形態では、前後一対の位置規制部10、11における前後一対の位置規制軸部12、13を敷台3に設け、前後一対の位置規制凹部14、15を楽器ケース5の脚部6の下面に設けた場合について述べたが、これに限らず、例えば前後一対の位置規制軸部12、13を楽器ケース5の脚部6の下面に設け、前後一対の位置規制凹部14、15を敷台3に設けた構成であっても良い。
さらに、上述した第1、第2の各実施形態では、鍵盤楽器2に適用した場合について述べたが、必ずしも鍵盤楽器2である必要はなく、例えば箪笥や机などの家具にも適用することができる。
以上、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明は、これらに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
請求項1に記載の発明は、筺体の両側下部にそれぞれ配置され、その各上面における前後の両端部に、前記筐体を前後方向に傾かせるための前後一対の傾斜部を設けると共に、これら前後一対の傾斜部間に平坦な載置部を設けた一対の敷台と、前記載置部と前記一対の傾斜部との各境界部にそれぞれ設けられて、前記筺体の前後方向の位置を規制する前後一対の位置規制部とを備えていることを特徴とする転倒防止装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の転倒防止装置において、前記一対の傾斜部は、これらに前記筐体の下面がそれぞれ当接した際に、前記筐体の重心が前記一対の位置規制部間に対応する範囲内で移動する傾斜角度にそれぞれ形成されていることを特徴とする転倒防止装置である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の転倒防止装置において、前記一対の位置規制部は、前記載置部と前記一対の傾斜部との各境界部にそれぞれ設けられた前後一対の位置規制軸部と、前記筐体の下面に設けられて前記一対の位置規制軸部がそれぞれ回転可能に係合する前後一対の位置規制凹部とを備えていることを特徴とする転倒防止装置である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の転倒防止装置において、前記敷台の前記一対の傾斜部とこれに対向する前記筐体の下面との間にそれぞれ配置され、かつ前記筐体を弾力的に押し上げる方向に付勢する前後一対の付勢部材を備えていることを特徴とする転倒防止装置である。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の転倒防止装置において、前記付勢部材を前記敷台と前記筐体とにそれぞれ固定するための固定部材を備えていることを特徴とする転倒防止装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の転倒防止装置において、前記筐体は鍵盤楽器の楽器ケースであり、前記一対の敷台は前記楽器ケースの両側にそれぞれ設けられた脚部が配置されることを特徴とする転倒防止装置である。
1、30 転倒防止装置
2 鍵盤楽器
3 敷台
5 楽器ケース
6 脚部
7、8 傾斜部
9 載置部
10、11 位置規制部
12、13 位置規制軸部
14、15 位置規制凹部
16、19 支持部
17、20 係止軸
22 補強板
22a 補強板の一端部
22b 補強板の他端部
23、26 凹溝部
31、32 ばね部材
33、34 固定部材

Claims (6)

  1. 筺体の両側下部にそれぞれ配置され、その各上面における前後の両端部に、前記筐体を前後方向に傾かせるための前後一対の傾斜部を設けると共に、これら前後一対の傾斜部間に平坦な載置部を設けた一対の敷台と、
    前記載置部と前記一対の傾斜部との各境界部にそれぞれ設けられて、前記筺体の前後方向の位置を規制する前後一対の位置規制部と
    を備えていることを特徴とする転倒防止装置。
  2. 請求項1に記載の転倒防止装置において、前記一対の傾斜部は、これらに前記筐体の下面がそれぞれ当接した際に、前記筐体の重心が前記一対の位置規制部間に対応する範囲内で移動する傾斜角度にそれぞれ形成されていることを特徴とする転倒防止装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の転倒防止装置において、前記一対の位置規制部は、前記載置部と前記一対の傾斜部との各境界部にそれぞれ設けられた前後一対の位置規制軸部と、前記筐体の下面に設けられて前記一対の位置規制軸部がそれぞれ回転可能に係合する前後一対の位置規制凹部とを備えていることを特徴とする転倒防止装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の転倒防止装置において、前記敷台の前記一対の傾斜部とこれに対向する前記筐体の下面との間にそれぞれ配置され、かつ前記筐体を弾力的に押し上げる方向に付勢する前後一対の付勢部材を備えていることを特徴とする転倒防止装置。
  5. 請求項4に記載の転倒防止装置において、前記付勢部材を前記敷台と前記筐体とにそれぞれ固定するための固定部材を備えていることを特徴とする転倒防止装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の転倒防止装置において、前記筐体は鍵盤楽器の楽器ケースであり、前記一対の敷台は前記楽器ケースの両側にそれぞれ設けられた脚部が配置されることを特徴とする転倒防止装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110299125A (zh) * 2019-08-05 2019-10-01 赵广运 便携式乐器底座
JP2021153969A (ja) * 2020-03-27 2021-10-07 株式会社イトーキ 什器とこれに使用する転倒防止装置及びベースユニット

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