JP2014139566A - Qcmセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】試料雰囲気中において試料の物理量を測定しようとする際に、外部圧力の変動にかかわらず、測定試料の微小な物理量を精度良く検出できるQCMセンサを提供することを目的とする。
【解決手段】水晶振動子の表面で励振される電極に試料が接することにより前記試料の物理量を検出するQCMセンサにおいて、検出対象となる測定試料が接触可能な第1電極19と、第1電極が表面に形成される第1水晶基板8とを有する測定用水晶振動子100と、測定試料の物理量を検出する際の基準となる基準試料が接触可能な第2電極22と、第2電極が表面に形成される第2水晶基板9とを有する基準用水晶振動子200と、基準電極を測定試料から隔離し、基準試料を内部に収容できる内部室30を形成する筐体10とを有し、筐体は、前記内部室の容積を変動可能な容積変動部38を備えることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、水晶振動子の振動を利用して物性を測定するためのQCM(Quartz Crystal Microbalance)センサに関するものである。
QCMセンサを使用して水晶振動子により対象となる測定試料の微小な物理量を測定しようとする場合、その絶対値が非常に小さいことから、その測定精度を確保することが困難となっていた。そこで、基準試料の測定値との比較により測定試料の物理量を把握する手段が知られている(特許文献1)。かかる特許文献1においては、測定試料を測定する水晶振動子と、基準試料を測定する水晶振動子とを同一の支持台に配置されたQCMセンサを使用し、両者の測定値を比較している。
特開2004-205392号公報
ところで、かかる従来のQCMセンサにおいては、測定用水晶振動子と基準用水晶振動子にかかる外圧変動するおそれがあり、そのような場合には比較測定の精度を確保するのが難しくなるおそれがある。
本発明は、上述のような事情を考慮してなされたもので、その目的は、試料中に浸漬する場合等の試料雰囲気中において試料の物理量を測定しようとする際に、外部圧力の変動にかかわらず、測定試料の微小な物理量を精度良く検出できるQCMセンサを提供することにある。
本発明は、上記の目的を達成するために、以下の手段を提供する。
すなわち、本発明に係るQCMセンサは、水晶振動子の表面で励振される電極に試料が接することにより前記試料の物理量を検出するQCMセンサにおいて、検出対象となる測定試料が接触可能な第1電極と、前記第1電極が表面に形成される第1水晶基板とを有する測定用水晶振動子と、前記測定試料の物理量を検出する際の基準となる基準試料が接触可能な第2電極と、前記第2電極が表面に形成される第2水晶基板とを有する基準用水晶振動子と、前記基準電極を前記測定試料から隔離し、前記基準試料を内部に収容できる内部室を形成する筐体とを有し、前記筐体は、前記内部室の容積を変動可能な容積変動部を備えることを特徴とする。
かかる特徴により、第1水晶基板の第1電極と第2水晶基板の第2電極にかかる圧力を同等にすることができるため、測定用水晶振動子と基準用水晶振動子との間の不要な検出差が生じにくくなり、基準試料と測定試料との比較測定の精度を確保することができるようになる。
また、本発明に係るQCMセンサは、前記第1水晶基板の前記第1電極が形成される表面とは反対側の表面に形成される第3電極と、前記第2水晶基板の前記第3電極が形成される表面とは反対側の表面に形成される第4電極と、第3電極と第4電極とを共に内部に収容し、前記内部室から区画される区画室を画定する区画壁とを有することを特徴とする。
かかる特徴により、第3電極と第4電極とを同じ環境におくことができるようになり、測定試料や基準試料が作用しない側の電極が同じ環境に置かれることとなる。よって、測定用水晶振動子と基準用水晶振動子との間の不要な検出差が生じにくくなり、比較測定の精度を確保することができるようになる。
また、本発明に係るQCMセンサは、前記区画壁は、前記内部室と前記区画室とを連通する連通部を有することを特徴とする。
かかる特徴により、基準用水晶振動子が両面から受ける圧力差を低減することができ、比較測定の精度を確保することができるようになる。
また、本発明に係るQCMセンサは、前記筐体は、前記第2電極と対向する対向壁と、前記対向壁に接続され前記基準試料を側方から覆う側壁とを有し、前記側壁は、少なくとも一部が前記容積変動部により形成されていることを特徴とする。
かかる特徴により、基準試料が収容される筐体の剛性が確保され、高圧時の試料雰囲気においても、基準試料が不要な外圧を受けにくくすることができる。
また、本発明に係るQCMセンサは、前記容積変動部は、前記側壁と同じ材質の蛇腹部により形成されていることを特徴とする。また、本発明に係るQCMセンサは、前記容積変動部は、高分子材料で形成されていることを特徴とする。
以上のような特徴により本発明は、基準試料にかかる過大な圧力を逃がすことができるようになり、基準試料の変化が抑制され、基準試料と測定試料との比較測定の精度を確保することができるようになる。
また、本発明にかかるQCMセンサは、前記容積変動部が、前記基準試料に向けて進退可能なプランジャ部材により構成されることを特徴とする。
かかる特徴により、外部からの圧力に対して弾性力などの反発力を発生させずに外部の圧力と同等の力を第2水晶基板の第2電極面に伝えることができる。よって、第1水晶基板の第1電極と第2水晶基板の第2電極にかかる圧力を同等にすることができるため、測定用水晶振動子と基準用水晶振動子との間の不要な検出差が生じにくくなり、基準試料と測定試料との比較測定をより精度よく実施することができる。
本発明の第1実施形態におけるQCMセンサの全体構成図である。 本発明の第1実施形態におけるQCMセンサ本体の断面図である。 本発明の第2実施形態におけるQCMセンサ本体の断面図である。 本発明の第3実施形態におけるQCMセンサ本体の断面図である。
以下、本発明に係るQCMセンサの第1実施形態を、図1および図2を参照して説明する。
図1は、本実施形態のQCMセンサ1の第1実施形態を示す全体構成図であり、図2は、QCMセンサ本体の断面図である。QCMセンサ1は、QCMセンサ本体2と、第1発振器3と、第1カウンタ4と、第2発振器5と、第2カウンタ6と、比較部7と、を備えている。QCMセンサ1は、第1水晶基板8を有する測定用水晶振動子と第2水晶基板9を有する基準用水晶振動子を備えており、測定用水晶振動子は、第1発振器3と接続されている。また、基準用水晶振動子は、第2発振器5と接続されている。第1発振器3は第1カウンタ4と、第2発振器5は、第2カウンタ6とそれぞれ接続されている。第1カウンタ4と第2カウンタ6は、共に比較部7に接続されており、測定用水晶振動子と基準用水晶振動子からの出力値を比較することで振動特性を比較できるようになっている。
QCMセンサ本体2は、測定試料を測定するための測定用水晶振動子100と、測定試料の物理量を検出する際の基準となる基準試料を測定するための基準用水晶振動子200とが筐体10の内部に収容される構成となっている。測定用水晶振動子100は、第1水晶基板8と、その両面に形成される第1電極19と第3電極20とで構成される。また、基準用水晶振動子200は、第1水晶基板9と、その両面に形成される第2電極22と第4電極21とで構成される。第1水晶基板8、第2水晶基板9は、厚み辷り振動を励起するようにカットされたATカット水晶により構成される。
測定用水晶振動子100は、第1電極19に接続される第1リード電極14と、第3電極20に接続される第3リード電極15とを介して、QCMセンサ本体2外部の第1発振器3と接続されている。また、基準用水晶振動子200は、第2電極22に接続される第2リード電極16と、第4電極21に接続される第4リード電極17とを介して、QCMセンサ本体2外部の第2発振器5と接続されている。
測定用水晶振動子100と基準用水晶振動子200とは、さらに筺体10の内部に形成される区画壁34の内側に収容される。区画壁34は、その内側に第1水晶基板8と第2水晶基板とを固定することで、測定用水晶振動子100と基準用水晶振動子200を収容している。なお、第1リード電極14と第3リード電極15とを介して第1水晶基板8を固定してもよく、第2リード電極16と第4リード電極17とを介して第2水晶基板9を固定してもよい。その場合は、各リード電極が、外部との導通や振動子の励振に作用するだけでなく、測定用水晶振動子100と基準用水晶振動子200とを区画壁34に固定する役目も担うことになる。ここで、区画壁34の内部であって、測定用水晶振動子100と基準用水晶振動子200とに挟まれた空間は区画室26と称し、この区画室26には測定用水晶振動子100の第3電極20と基準用水晶振動子200の第4電極21とが面している。なお、図示しないが、測定用水晶振動子100と基準用水晶振動子200との間にスペーサを介装して、区画室26の容量を規定してもよい。
筺体10は、上述の各リード線が貫通固定される蓋部24と、蓋部24に接続され筐体10の側面を構成する側壁42と、側壁42に接続され蓋部24と反対側の面に構成される対向壁40とにより構成される。対向壁40は、第2電極22に対向する位置に配置される。蓋部24には、さらに、区画壁34も接続される。これら、蓋部24、側壁42、対向壁40、区画壁34により囲まれる空間が内部室30となっている。この内部室30に基準試料25が充填される。なお、測定用水晶振動子100と蓋部24の内部との間にはOリング12aが介装されており、試料雰囲気中の測定用試料と、筺体10内部との液密が保たれている。基準用水晶振動子200と区画壁34の内部との間には同じくOリング12bが介装されており、内部室30内の基準試料25と隔離壁34内部との液密が保たれている。
ここで、本実施形態においては、区画壁34においては、区画壁34内側の区画室26と区画壁34外側の内部室30とを連通する連通部36が形成されている。連通部36は、区画壁34を貫通する貫通孔として形成されており、その断面は第1水晶基板8や第2水晶基板9に重ならない大きさに形成されている。この貫通孔としての連通部36により、内部室30内に充填された基準試料25が、連通部を介して、図2の矢印Rのように、区画室26と自由に移動できるようになっている。つまり、内部室30と区画室26との内部圧力はほぼ等しくなっている。ここで、基準試料25が絶縁体ではない場合、4つの電極19〜22と4つのリード電極14〜17は絶縁体薄膜でコーティングしておくことが望ましい。
また、筺体10の側壁42には、容積変動部38が形成されている。本実施形態においては、容積変動部38はベローズ構造の蛇腹部により弾性構造となっている。このような弾性構造は、基準用水晶振動子にかかる圧力を変動および/または調整することができる圧力変動部、圧力調整部として機能する。この蛇腹部により、側壁42はその面方向に伸縮可能に形成されている。筐体10は、この側壁42のみが伸縮可能に形成されている。よって、内部室30の基準試料25に圧力変化が生じても、測定用水晶振動子100と基準用水晶振動子200とが収容されている区画壁34外部の内部室30において、かかる圧力変化を吸収できるようになる。また、試料雰囲気中において、第1水晶基板8の第1電極19に圧力変化が生じても、同様の圧力変化が容積変動部38の伸縮により内部室30に生じることになる。ゆえに、第1水晶基板8の表裏および第2水晶基板9の表裏にかかるすべての圧力差を低減することができる。なお、容積変動部38は、側壁42と同じ材質の部材でもよく、特別な高分子材料で形成してもよい。圧力変動部38の変動に寄与する弾性率は、低弾性率であることが望ましい。低弾性率であることにより、弾性力による圧力伝達損失を抑えることができるため、外部より与えられる圧力をよりダイレクトに伝えることができる。すなわち、対向壁40の外部からの圧力がP、対向壁40の外面の面積がS(容積変動部38の変動方向にかかる圧力を受ける面積)、容積変動部38の弾性率(容積変動部38が複数箇所の場合は総和)がk、圧力による容積変動部38の変位量最大値がx、である場合に、k<<(PS/x)であればよい。
なお、第1電極19と第3電極20は共に同じ形状をしており、円形状に長方形状を付加した形状をしており、第1水晶基板8を挟んで同じ位置に形成されている。本実施形態においては、長方形状の部分はそれぞれ反対方向に引き伸ばされている。第1電極19と第3電極20とは、チタン薄膜を下地とした金膜で形成されている。これら電極の構成材料はこれに限らずATカット水晶振動子を安定して振動させることができる金属膜であればよい。同様に、第2水晶基板9は、片面に第2電極22と、その反対側の面に第4電極21を備えており、両電極間に電圧を印加することで、第2水晶基板9を振動させることができるようになっている。
なお、第1リード電極14は測定用水晶振動子を厚さ方向の両面から挟みこむコの字状に形成されており、同様に、第2リード電極は基準用水晶振動子を厚さ方向の両面から挟みこむコの字状に形成されている。第1リード電極14と第3リード電極15とにより、測定用水晶振動子がその左右の両側面から挟みこむように支持されている。そして、測定用水晶振動子100が区画壁34に対して測定用水晶振動子100に結線されるこれらリード電極により支持されているので、特別な支持部材を配置することなく、測定用水晶振動子100を筐体10(区画壁34)に対して支持することができる。よって、測定用水晶振動子の振動を可能な限り阻害しないようにできるとともに、測定用水晶振動子の電気的導通を安定して確保できる。基準用水晶振動子200も同様である。
次に、本実施形態におけるQCMセンサ1の動作について説明する。初めに、QCMセンサ本体2を測定試料に浸漬させ、または、試料雰囲気中に設置し、測定の準備を行う。測定試料は液体や気体の試料雰囲気として存在しており、本実施形態のQCMセンサ本体2はこのような試料雰囲気中で使用される。このとき、基準試料25はすでに内部室30の第2水晶基板9の第2電極22に接した状態で密閉されており、測定試料と基準試料とは完全に隔離されている。よって、試料雰囲気中であっても、測定試料と基準試料とが混合することがないので、両者の比較測定を精度よく行うことができる。測定試料は、蓋部24の開口部24aから第1水晶基板8の第1電極19のある面へ侵入し、測定試料と第1電極19は接した状態になっている。ただし、Oリング12aにより、測定試料は筐体10(隔離壁34)のさらに内側へ侵入することはない。次に、第1発振器3と第2発振器5により、第1水晶基板8と第2水晶基板9にそれぞれ交流電圧を印加する。電圧を印加して得られた第1水晶基板8と第2水晶基板9のそれぞれの第1出力値と第2出力値を比較部7により比較し、比較値を得る。
本実施形態においては、基準試料25を充填する筐体10の容積変動部38の伸縮により基準試料にかかる圧力変化を吸収することができるので、基準試料と測定試料との比較測定の精度を確保することができるようになる。
また、区画壁34で区画室26を画定することにより、第3電極20と第4電極21とを同じ環境におくことができるようになり、測定試料や基準試料が作用しない側の電極が同じ環境に置かれることとなる。よって、測定用水晶振動子100と基準用水晶振動子200との間の不要な検出差が生じにくくなり、比較測定の精度を確保することができるようになる。
また、区画壁34に、内部室30と区画室26とを連通する連通部36を有することにより、基準用水晶振動子200が両面から受ける圧力差を低減することができ、比較測定の精度を確保することができるようになる。
また、基準試料25を収容する筺体10の側壁42のみに容積変動部38が形成されることにより、容積変動部38が形成されない対向壁40においては筐体の剛性が確保され、高圧時の試料雰囲気においても、基準試料が不要な外圧を受けにくくすることができるとともに、第1水晶板8の第1電極19にかかる圧力変化と同様の圧力変化を、内部室30や区画室26に存在する基準試料25に生じさせることができるため、測定試料のみに接している第1水晶板8の第1電極19面と、基準試料25に接している第1水晶板8の第3電極20面、第2水晶板9の第2電極面22および第4電極面21との圧力差を低減することができる。
また、容積変動部38が側壁と同じ材質の蛇腹部により形成されていることにより、複雑な構成を排除することができる。
次に、図3に基づき、本発明の第2実施形態について説明する。図3は、本実施形態のQCMセンサ本体2の断面図である。なお、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態が第1実施形態と異なる点は2点ある。1点は、区画壁の一部である側方の壁が筐体10と一体化されており、第1水晶板8と第2水晶板9との空間を保つ部分のみ別部材のスペーサ11を用いている点である。よって、区画室26は第1水晶板8の第3電極20とスペーサ11(区画壁)と第2水晶板9の第4電極21とに囲まれ閉じた空間となっている。言い換えれば、区画壁が存在せず、第1水晶板8と第2水晶板9との空間を保つ部分が筐体の一部となるスペーサ11で形成されている。よって、区画室26は第1水晶板8の第3電極20とスペーサ11(筐体)と第2水晶板9の第4電極21とに囲まれ閉じた空間となっている。
また第1実施形態と異なるもう1点は、 本実施形態においては、基準試料25が封入される内部室30が、筐体10の対向壁50をくり抜いて形成されており、基準試料25を最小の容量で済むようになっている。内部室30は、対向壁50の内側に形成され、第2電極22で一方が閉止され、他方が容積変動部48を挟んでフランジ蓋13により閉止されている。フランジ蓋13はフランジリング23により対向壁50に固定されている。
容積変動部48はフランジ蓋13と筐体10の間のシール材の役割を兼ね備えている。 このようにシール材を外圧に対して伸縮可能な材料とすることにより、外部環境の液体の浸入および基準試料の流出を防ぐとともに、フランジ蓋13を介して伝えられる外部環境の圧力変化を第2水晶基板9の第2電極22面に伝達することができる。すなわち、第1水晶基板8の第1電極19が備えられる面に圧力変化が生じても、同試料雰囲気中に晒されるフランジ蓋13にかかる圧力を、容積変動部48が基準試料25を介してその圧力変化を第2水晶基板9の第2電極22面に伝えるため、第1水晶基板8と第2水晶基板9においてそれぞれ試料を測定する側の電極である第1電極19と第2電極22の負圧を同等にすることができる。よって、比較測定の測定値比較計算の際に外圧による影響を相殺することができ、比較測定を精度よく行うことができるようになる。圧力変形部48は、外圧とフランジ蓋13の外面の面積に対して十分弾性率の小さい低弾性材料であるとよい。また、圧力変形部48のつぶしシロは通常よりも大きく確保できるように、本来使用するよりも厚くする。また、つぶしシロの余裕を残した状態でフランジリング23が締まるように設計する。
次に、図4に基づき、本発明の第3実施形態について説明する。図4は、本実施形態のQCMセンサ本体2の断面図である。本実施形態は第2実施形態と同様の形態であり、基準試料25を封止する構造において、第2実施形態と異なっている。なお、第1実施形態および第2実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態においては、基準試料25を封止する構成は、Oリング12cを保持した進退可能なプランジャ49により成っている。内部室30は、対向壁50の内側に形成され、第2電極22で一方が閉止され、他方がプランジャ49により閉止されている。また、プランジャ49の側面外周は一部窪みが設けてあり、Oリング12cが備えられるようになっている。これにより、外部環境の液体の浸入および基準試料の流出を防ぐことができる。このように、基準試料25の封止部をプランジャ49とすることにより、外部環境の圧力が変化し、第1水晶基板8の第1電極19が備えられる面に圧力変化が生じても、同試料雰囲気中に晒されるプランジャ49にかかる圧力によりプランジャ49が押し引きされ、基準試料25を介してその圧力変化を第2水晶基板9の第2電極22面に伝えることができる。よって、第1水晶基板8と第2水晶基板9においてそれぞれ試料を測定する側の電極である第1電極19と第2電極22とが受ける圧力を同等にすることができる。その結果、比較測定の測定値比較計算の際に外圧による影響を相殺することができ、比較測定を精度よく行うことができるようになる。
本願発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。
1 QCMセンサ
2 QCMセンサ本体
8 第1水晶基板(測定用水晶振動子)
9 第2水晶基板(基準用水晶振動子)
10 筐体
11 スペーサ(区画壁)(筐体)
12a、12b、12c Oリング
13 フランジ蓋
14 第1リード電極
15 第3リード電極
16 第2リード電極
17 第4リード電極
19 第1電極
20 第3電極
21 第4電極
22 第2電極
23 フランジリング
24 蓋部
24a 開口部
25 基準試料
26 区画室
30 内部室
34 区画壁
36 連通部
38、48 容積変動部
49 プランジャ
40、50 対向壁(筐体)
42 側壁(筐体)
100 測定用水晶振動子
200 基準用水晶振動子

Claims (7)

  1. 水晶振動子の表面で励振される電極に試料が接することにより前記試料の物理量を検出するQCMセンサにおいて、
    検出対象となる測定試料が接触可能な第1電極と、前記第1電極が表面に形成される第1水晶基板とを有する測定用水晶振動子と、
    前記測定試料の物理量を検出する際の基準となる基準試料が接触可能な第2電極と、前記第2電極が表面に形成される第2水晶基板とを有する基準用水晶振動子と、
    前記基準電極を前記測定試料から隔離し、前記基準試料を内部に収容できる内部室を形成する筐体とを有し、
    前記筐体は、前記内部室の容積を変動可能な容積変動部を備えることを特徴とするQCMセンサ。
  2. 前記第1水晶基板の前記第1電極が形成される表面とは反対側の表面に形成される第3電極と、
    前記第2水晶基板の前記第3電極が形成される表面とは反対側の表面に形成される第4電極と、
    第3電極と第4電極とを共に内部に収容し、前記内部室から区画される区画室を画定する区画壁とを有することを特徴とする請求項1に記載のQCMセンサ。
  3. 前記区画壁は、前記内部室と前記区画室とを連通する連通部を有することを特徴とする請求項2に記載のQCMセンサ。
  4. 前記筐体は、前記第2電極と対向する対向壁と、前記対向壁に接続され前記基準試料を側方から覆う側壁とを有し、
    前記側壁は、少なくとも一部が前記容積変動部により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のQCMセンサ。
  5. 前記容積変動部は、前記側壁と同じ材質の蛇腹部により形成されていることを特徴とする請求項4に記載のQCMセンサ。
  6. 前記容積変動部は、高分子材料で形成されていることを特徴とする請求項4または5に記載のQCMセンサ。
  7. 前記容積変動部は、前記基準試料に向けて進退可能なプランジャ部材により構成されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のQCMセンサ。
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