JP2014139151A - (e)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩を製造する方法及び(e)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩。 - Google Patents

(e)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩を製造する方法及び(e)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩。 Download PDF

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Abstract

【課題】(E)−1−ハロ−エナミド誘導体を、簡便に、高純度で得ることができ、かつ、グラムスケールでの反応にも適用可能な製造方法、及び、新規な(E)−1−ハロ−エナミド誘導体を提供する。
【解決手段】化学式(I)で表されるイナミド誘導体と、化学式(II)で表されるハロシランと、化学式(III)のプロトン供与体とを反応させて、化学式(IV)で表される(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩を製造する方法。
Figure 2014139151

Aは、芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基であり、B及びDは、B及びDに隣接する窒素原子を含んで環を形成している、又は、Bが電子求引性基であって、かつ、Dが水素原子、若しくは、芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基であり、Rは、水素原子又は炭化水素基であり、Xはハロゲンである。
【選択図】なし

Description

本発明は、(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩を製造する方法及び(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩に関する。
エナミド骨格は有機合成化学において基本的な官能基である。天然物の部分構造としてもよく見られるし、最近では立体選択的な炭素−炭素結合形成や炭素−窒素結合形成を実現する新たな求核剤としても用いられるようになってきた。合成化学的な視点に立つとエナミドのハロゲン化体であるハロエナミドは様々な誘導体へと変換することができるため、エナミドそのものよりも多面的な性能を有する官能基であると言える。特にヨードエナミドは、ヨウ素−炭素結合が比較的切断しやすく、炭素−炭素二重結合は電子豊富で反応性に富むため、複雑な含窒素ヘテロ化合物を合成する際には有用な出発原料や中間体として利用することができる。実際、金属ハロゲン交換反応や遷移金属触媒を使うクロスカップリング反応を使って様々な官能基を導入できる。このようにヨードエナミドは合成化学上の有用性が明らかであるが、市販されておらず簡単に入手することもできなければ調製も難しい。というのも、位置および立体選択的なヒドロヨウ素化がいまだ難しいからである。イナミドへのヨウ化水素の付加反応はヨードエナミドを合成する上で最も理想的な手法の1つであるが、吸湿性の高い気体であるヨウ化水素は取り扱いが面倒である上に、位置及び立体選択的な付加の制御が極めて困難であり、生成物は複雑な異性体混合物になってしまう。
イナミドへのヨウ化水素の付加反応を利用したヨードエナミドの効率合成を初めて行ったのはHsungらのグループである(非特許文献1)。彼らは、ヨウ化マグネシウムと水から反応系中で発生させたヨウ化水素を用い、EとZの混合物ではあるが、α位特異的にヨウ素が置換された化合物を得ることに成功している。
A. Mulder, K. C. M. Kurtz, R. P. Hsung, H. Coverdale, M. O. Frederick, L. Shen and C. A. Zificsak, Org. Lett., 2003, 5, 1547.
Hsungらの報告した合成法は先駆的な手法であったが、改善の余地は多く残されている。特に、その実施スケールがわずか0.1mmolスケールである点、生成物がどうしてもEとZの異性体混合物になってしまう点である。
スケールは現実的スケール(グラムスケール)で実施されること、また、生成物もEとZの異性体混合物でなく、純品であることが望まれる。
そこで、本発明は、(E)−1−ハロ−エナミド誘導体を、簡便に、高純度で得ることができ、かつ、グラムスケールでの反応にも適用可能な製造方法、及び、新規な(E)−1−ハロ−エナミド誘導体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩を製造する方法は、下記化学式(I)で表されるイナミド誘導体と、下記化学式(II)で表されるハロシランと、下記化学式(III)のプロトン供与体とを反応させて、下記化学式(IV)で表される(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩を製造する方法である。
Figure 2014139151
上記化学式(I)及び(IV)中、
Aは、芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基であり、上記芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基は置換基を有していても有していなくても良く、上記置換基は、複数の場合は同一でも異なっていても良く、
B及びDは、B及びDに隣接する窒素原子を含んで環を形成している、又は、
Bが電子求引性基であって、かつ、Dが水素原子、若しくは、置換基を有していても有していなくてもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基であり、上記置換基は、複数の場合は同一でも異なっていても良く、
上記化学式(II)中、
は、水素原子又は飽和若しくは不飽和炭化水素基であり、
上記化学式(II)及び(IV)中、
Xはハロゲンである。
本発明の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩は、下記化学式(IV)で表される(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩である。
Figure 2014139151
上記化学式(IV)中、
Aは、芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基であり、上記芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基は置換基を有していても有していなくても良く、上記置換基は、複数の場合は同一でも異なっていても良く、
B及びDは、B及びDに隣接する窒素原子を含んで環を形成している、又は、
Bが電子求引性基であって、かつ、Dが水素原子、若しくは、置換基を有していても有していなくてもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基であり、上記置換基は、複数の場合は同一でも異なっていても良く、
Xはハロゲンである。
本発明によれば、(E)−1−ハロ−エナミド誘導体を、簡便に、高純度で得ることができ、かつ、グラムスケールでの反応にも適用可能な製造方法、及び、新規な(E)−1−ハロ−エナミド誘導体を提供することができる。
図1は、実施例1−1において合成した(E)−1−ヨード−エナミド(IV−a)のH NMRチャートである。 図2は、実施例1−1において合成した(E)−1−ヨード−エナミド(IV−a)の13C NMRチャートである。 図3は、実施例2のEntry4aにおいて合成した(R,E)−3−(1−ヨード−2−フェニルビニル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オンのH NMRチャートである。 図4は、実施例2のEntry4aにおいて合成した(R,E)−3−(1−ヨード−2−フェニルビニル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オンの13C NMRチャートである。 図5は、実施例2のEntry4bにおいて合成した(E)−3−(1−ヨード−2−フェニルビニル)オキサゾリジン−2−オンのH NMRチャートである。 図6は、実施例2のEntry4cにおいて合成した(E)−3−(1−ブロモ−2−フェニルビニル)オキサゾリジン−2−オンのH NMRチャートである。 図7は、実施例2のEntry4cにおいて合成した(E)−3−(1−ブロモ−2−フェニルビニル)オキサゾリジン−2−オンの13C NMRチャートである。 図8は、実施例2のEntry4dにおいて合成した(E)−1−(1−ブロモ−2−フェニルビニル)ピロリジン−2−オンのH NMRチャートである。 図9は、実施例2のEntry4dにおいて合成した(E)−1−(1−ブロモ−2−フェニルビニル)ピロリジン−2−オンの13C NMRチャートである。 図10は、実施例2のEntry4eにおいて合成した(E)−N−(1−ヨード−2−フェニルビニル)−N,4−ジメチルベンゼンスルホンアミドのH NMRチャートである。 図11は、実施例2のEntry4eにおいて合成した(E)−N−(1−ヨード−2−フェニルビニル)−N,4−ジメチルベンゼンスルホンアミドの13C NMRチャートである。 図12は、実施例2のEntry4fにおいて合成した(E)−N−(1−ブロモ−2−フェニルビニル)−N,4−ジメチルベンゼンスルホンアミドのH NMRチャートである。 図13は、実施例2のEntry4fにおいて合成した(E)−N−(1−ブロモ−2−フェニルビニル)−N,4−ジメチルベンゼンスルホンアミドの13C NMRチャートである。 図14は、実施例2のEntry4gにおいて合成した(E)−N−ベンジル−N−(1−ヨード−2−フェニルビニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミドのH NMRチャートである。 図15は、実施例2のEntry4gにおいて合成した(E)−N−ベンジル−N−(1−ヨード−2−フェニルビニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミドの13C NMRチャートである。 図16は、実施例2のEntry4hにおいて合成した(E)−ベンジル(1−ヨード−2−フェニルビニル)カルバミン酸エチルのH NMRチャートである。 図17は、実施例2のEntry4hにおいて合成した(E)−ベンジル(1−ヨード−2−フェニルビニル)カルバミン酸エチルの13C NMRチャートである。 図18は、実施例2のEntry4iにおいて合成した(E)−ベンジル(1−ブロモ−2−フェニルビニル)カルバミン酸エチルのH NMRチャートである。 図19は、実施例2のEntry4iにおいて合成した(E)−ベンジル(1−ブロモ−2−フェニルビニル)カルバミン酸エチルの13C NMRチャートである。 図20は、実施例2のEntry4jにおいて合成した(E)−N−ベンジル−N−(1−ヨード−2−(4−メトキシフェニル)ビニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミドのH NMRチャートである。 図21は、実施例2のEntry4jにおいて合成した(E)−N−ベンジル−N−(1−ヨード−2−(4−メトキシフェニル)ビニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミドの13C NMRチャートである。 図22は、実施例2のEntry4kにおいて合成した(E)−N−ベンジル−N−(1−ブロモ−2−(4−メトキシフェニル)ビニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミドのH NMRチャートである。 図23は、実施例2のEntry4kにおいて合成した(E)−N−ベンジル−N−(1−ブロモ−2−(4−メトキシフェニル)ビニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミドの13C NMRチャートである。 図24は、実施例2のEntry4lにおいて合成した(E)−N−ベンジル−N−(2−(4−シアノフェニル)−1−ヨードビニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミドのH NMRチャートである。 図25は、実施例2のEntry4lにおいて合成した(E)−N−ベンジル−N−(2−(4−シアノフェニル)−1−ヨードビニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミドの13C NMRチャートである。 図26は、実施例2のEntry4mにおいて合成した(E)−N−ベンジル−N−(1−ブロモ−2−(4−シアノフェニル)ビニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミドのH NMRチャートである。 図27は、実施例2のEntry4mにおいて合成した(E)−N−ベンジル−N−(1−ブロモ−2−(4−シアノフェニル)ビニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミドの13C NMRチャートである。 図28は、実施例2のEntry4nにおいて合成した(E)−2−シクロヘキシル−1−ヨードビニル(フェニル)カルバミン酸メチルのH NMRチャートである。 図29は、実施例2のEntry4nにおいて合成した(E)−2−シクロヘキシル−1−ヨードビニル(フェニル)カルバミン酸メチルの13C NMRチャートである。 図30は、実施例2のEntry4oにおいて合成した(E)−1−ブロモ−2−シクロヘキシルビニル(フェニル)カルバミン酸メチルのH NMRチャートである。 図31は、実施例2のEntry4oにおいて合成した(E)−1−ブロモ−2−シクロヘキシルビニル(フェニル)カルバミン酸メチルの13C NMRチャートである。 図32は、実施例2のEntry4pにおいて合成した(E)−1−(2−シクロヘキシル−1−ヨードビニル)ピロリジン−2−オンのH NMRチャートである。 図33は、実施例2のEntry4pにおいて合成した(E)−1−(2−シクロヘキシル−1−ヨードビニル)ピロリジン−2−オンの13C NMRチャートである。 図34は、実施例2のEntry4qにおいて合成した(E)−1−(1−ブロモ−2−シクロヘキシルビニル)ピロリジン−2−オンのH NMRチャートである。 図35は、実施例2のEntry4qにおいて合成した(E)−1−(1−ブロモ−2−シクロヘキシルビニル)ピロリジン−2−オンの13C NMRチャートである。 図36は、実施例2のEntry4rにおいて合成した(E)−1−(1−ヨードオクタ−1−エニル)ピロリジン−2−オンのH NMRチャートである。 図37は、実施例2のEntry4rにおいて合成した(E)−1−(1−ヨードオクタ−1−エニル)ピロリジン−2−オンの13C NMRチャートである。 図38は、実施例2のEntry4sにおいて合成した(E)−1−(1−ブロモオクタ−1−エニル)ピロリジン−2−オンのH NMRチャートである。 図39は、実施例2のEntry4sにおいて合成した(E)−1−(1−ブロモオクタ−1−エニル)ピロリジン−2−オンの13C NMRチャートである。 図40は、実施例2のEntry4tにおいて合成した(E)−N−ベンジル−N−(1−ブロモオクタ−1−エニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミドのH NMRチャートである。 図41は、実施例2のEntry4tにおいて合成した(E)−N−ベンジル−N−(1−ブロモオクタ−1−エニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミドの13C NMRチャートである。 図42は、実施例2のEntry4uにおいて合成した(E)−1−(1−ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチルのH NMRチャートである。 図43は、実施例2のEntry4uにおいて合成した(E)−1−(1−ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチルの13C NMRチャートである。 図44は、実施例3のEntry37において合成した(E)−1−(1−ブロモ−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチルのH NMRチャートである。 図45は、実施例3のEntry37において合成した(E)−1−(1−ブロモ−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチルの13C NMRチャートである。 図46は、実施例4のEntry41において合成した(E)−1−(1−(ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−イル)エタノンのH NMRチャートである。 図47は、実施例4のEntry41において合成した(E)−1−(1−(ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−イル)エタノンの13C NMRチャートである。 図48は、実施例4のEntry48において合成した(E)−1−(1−(ブロモ−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−イル)エタノンのH NMRチャートである。 図49は、実施例4のEntry48において合成した(E)−1−(1−(ブロモ−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−イル)エタノンの13C NMRチャートである。 図50は、実施例5のEntry51において合成した(E)−1−(1−(ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドールのH NMRチャートである。 図51は、実施例5のEntry51において合成した(E)−1−(1−(ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドールの13C NMRチャートである。 図52は、実施例5のEntry57において合成した(E)−1−(1−(ブロモ−2−フェニルビニル)−1H−インドールのH NMRチャートである。 図53は、実施例5のEntry57において合成した(E)−1−(1−(ブロモ−2−フェニルビニル)−1H−インドールの13C NMRチャートである。 図54は、実施例6のEntry6aにおいて合成した(E)−1−(1−ブロモ−2フェニルビニル)−3−メチル−1H−インドールのH NMRチャートである。 図55は、実施例6のEntry6aにおいて合成した(E)−1−(1−ブロモ−2フェニルビニル)−3−メチル−1H−インドールの13C NMRチャートである。 図56は、実施例6のEntry6bにおいて合成した(E)−1−(1−ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドール−2−カルボン酸エチルのH NMRチャートである。 図57は、実施例6のEntry6bにおいて合成した(E)−1−(1−ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドール−2−カルボン酸エチルの13C NMRチャートである。 図58は、実施例6のEntry6cにおいて合成した(E)−1−(1−ブロモ−2−フェニルビニル)−1H−インドール−2−カルボン酸エチルのH NMRチャートである。 図59は、実施例6のEntry6cにおいて合成した(E)−1−(1−ブロモ−2−フェニルビニル)−1H−インドール−2−カルボン酸エチルの13C NMRチャートである。 図60は、実施例6のEntry6dにおいて合成した(E)−1−(2−シクロヘキシル−1−ヨードビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチルのH NMRチャートである。 図61は、実施例6のEntry6dにおいて合成した(E)−1−(2−シクロヘキシル−1−ヨードビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチルの13C NMRチャートである。 図62は、実施例6のEntry6eにおいて合成した(E)−1−(1−ブロモ−2−シクロヘキシルビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチルのH NMRチャートである。 図63は、実施例6のEntry6eにおいて合成した(E)−1−(1−ブロモ−2−シクロヘキシルビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチルの13C NMRチャートである。 図64は、実施例6のEntry6fにおいて合成した(E)−1−(1−ヨード−2−(3−メトキシフェニル)ビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチルのH NMRチャートである。 図65は、実施例6のEntry6fにおいて合成した(E)−1−(1−ヨード−2−(3−メトキシフェニル)ビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチルの13C NMRチャートである。 図66は、実施例6のEntry6gにおいて合成した(E)−1−(1−ブロモ−2−(3−メトキシフェニル)ビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチルのH NMRチャートである。 図67は、実施例6のEntry6gにおいて合成した(E)−1−(1−ブロモ−2−(3−メトキシフェニル)ビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチルの13C NMRチャートである。 図68は、実施例6のEntry6hにおいて合成した(E)−1−(2−(4−シアノフェニル)−1−ヨードビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチルのH NMRチャートである。 図69は、実施例6のEntry6hにおいて合成した(E)−1−(2−(4−シアノフェニル)−1−ヨードビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチルの13C NMRチャートである。
以下、本発明について例を挙げて説明する。ただし、本発明は、以下の説明に限定されない。
[(E)−1−ハロ−エナミド誘導体の製造方法]
本発明の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体の製造方法は、前述のとおり、下記化学式(I)で表されるイナミド誘導体と、下記化学式(II)で表されるハロシランと、下記化学式(III)のプロトン供与体とを反応させて、下記化学式(IV)で表される(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩を製造する方法である。
Figure 2014139151
上記化学式(I)及び(IV)中、
Aは、芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基であり、上記芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基は置換基を有していても有していなくても良く、上記置換基は、複数の場合は同一でも異なっていても良く、
B及びDは、B及びDに隣接する窒素原子を含んで環を形成している、又は、
Bが電子求引性基であって、かつ、Dが水素原子、若しくは、置換基を有していても有していなくてもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基であり、上記置換基は、複数の場合は同一でも異なっていても良く、
上記化学式(II)中、
は、水素原子又は飽和若しくは不飽和炭化水素基であり、
上記化学式(II)及び(IV)中、
Xはハロゲンである。
上記化学式(I)および(IV)中のAは、芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基である。
Aが芳香族炭化水素基である場合は、フェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントリル基、ピレニル基またはピリジル基であることが好ましく、これらの基は、さらに、置換基を有していても有していなくても良く、上記置換基は、複数の場合は同一でも異なっていても良い。上記置換基は、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル基、アルカノイル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、メルカプトアルキル基、ヒドロキシ基、シアノ基、メルカプト基、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリール基、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルキルシリル基、ジアルキルシリル基、トリアルキルシリル基、重水素原子、ホルミル基、置換または無置換フェニル基、置換または無置換ナフチル基、置換または無置換アントリル基、および、置換または無置換ピレニル基からなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。
Aが脂肪族炭化水素基である場合は、鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基であることが好ましい。
本発明において、鎖状炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基が挙げられる。アルケニル基は、アルキル基の任意の炭素間結合が脱水素により二重結合に変換された構造であってよく、アルキニル基は、アルキル基の任意の炭素間結合が脱水素により三重結合に変換された構造であってよい。上記鎖状炭化水素基の炭素数は、特に限定されないが、例えば、1〜32、1〜24、1〜18、1〜12、1〜6、または1〜2であっても良い。鎖状炭化水素基から誘導される基(例えば、ハロアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アミノアルキル基、アルカノイル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキルアミノ基、ペルフルオロアルキル基等)においても同様とする。ただし、上記鎖状炭化水素基が置換基を含む場合、上記炭素数には、上記置換基の炭素数は含まないものとする。本発明において、アルキル基は、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基およびtert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基等が挙げられる。アルキル基から誘導される基またはアルキル基を構造中に含む基(例えば、アルケニル基、アルキニル基、ハロアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アミノアルキル基、アルカノイル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、ペルフルオロアルキル基、アルケニル基、アルコキシアルキル基、トリアルキルシリル基等)においても同様である。本発明において、アシル基としては、特に限定されないが、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、シクロヘキサノイル基、ベンゾイル基、エトキシカルボニル基等が挙げられ、アシル基を構造中に含む基(アシルオキシ基、アルカノイルオキシ基等)においても同様である。また、本発明において、アシル基の炭素数にはカルボニル炭素を含み、例えば、炭素数1のアルカノイル基(アシル基)とはホルミル基を指すものとする。さらに、本発明において、「ハロゲン」とは、任意のハロゲン元素を指すが、例えば、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられる。同様に、ハロゲノ基とは、例えば、フルオロ基、クロル(クロロ)基、ブロモ基およびヨード基が挙げられる。
本発明において、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基等の環状の基の環員数(環を構成する原子の数)は、特に限定されないが、例えば、5〜32、5〜24、6〜18、6〜12、または6〜10であっても良い。なお、本発明において、脂環式炭化水素基とは、非芳香族性の環式炭化水素基をいう。上記脂環式炭化水素基は、例えば、その環を構成する炭素原子の少なくとも一つが、酸素(O)、硫黄(S)、窒素(N)等のヘテロ原子で置き換わっていても良いし、置き換わっていなくても良い。
また、本発明において、芳香族炭化水素基という場合は、特に断らない限り、ヘテロアリール基も含む。
本発明において、脂環式炭化水素基は、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロプロピル基等が挙げられる。芳香族炭化水素基は、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、ピリジル基、キノリル基、アクリジル基、フラニル基、チエニル基、カルバゾイル基、フルオレニル基、オルトキシル基、トリル基等が挙げられる。
本発明において、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基がさらに置換基を有する場合、その置換基は、特に限定されないが、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル基、アルカノイル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、メルカプトアルキル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリール基(フェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントリル基、ピレニル基またはピリジル基等)、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルキルシリル基、ジアルキルシリル基、トリアルキルシリル基、重水素原子、ホルミル基、置換または無置換フェニル基、置換または無置換ナフチル基、置換または無置換アントリル基、置換または無置換ピレニル基等が挙げられる。上記置換基は、特に限定しない限り、1個でも複数でも、または存在しなくても良く、複数の場合は同一でも異なっていても良い。
なお、本発明において、鎖状炭化水素基(例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等)、アルコキシ基、アルカノイル基等の鎖状の基は、特に限定しない限り、直鎖状でも分枝状でもよい。また、本発明において、置換基、官能基等に異性体が存在する場合は、特に限定しない限り、どの異性体でもよい。例えば、単に「プロピル基」という場合はn−プロピル基およびイソプロピル基のどちらでもよい。単に「ブチル基」という場合は、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基およびtert−ブチル基のいずれでもよい。単に「ナフチル基」という場合は、1−ナフチル基および2−ナフチル基のいずれでもよい。
上記化学式(I)および(IV)中のB及びDは、B及びDに隣接する窒素原子を含んで環を形成していてもよい。
B及びDが隣接する窒素原子を含んで環を形成する場合、環員数(環を構成する原子の数)は、特に限定されないが、例えば、5〜32、5〜24、5〜18、5〜12、または5〜10であっても良い。また、その環を構成する原子として、窒素原子、炭素原子の他に酸素(O)、硫黄(S)等のヘテロ原子が含まれていてもよい。
特に、環構造として
下記化学式(V)で示す環を形成していることが好ましい。
Figure 2014139151
(式中、点線の円弧は、窒素原子と炭素原子を繋ぐ骨格部分の一部と共に環構造が形成されていることを示す。Rは、水素原子、又は、環構造の置換基となる基を表し、点線の円弧部分を形成する環構造に同一又は異なって複数個結合していてもよい。)
特に、環構造として下記式(VII)〜(IX)に示すいずれかの構造の環を形成していることが好ましい。
Figure 2014139151
また、上記化学式(I)および(IV)中のB及びDは、B及びDに隣接する窒素原子を含んで下記化学式(VI)で示す環を形成していてもよい。
Figure 2014139151
(式中、R及びRは、水素原子、又は、環構造の置換基となる基を表し、環構造に同一又は異なって複数個結合していてもよい。)
上記化学式(I)および(IV)中のB及びDがB及びDに隣接する窒素原子を含んで環を形成している場合、環構造の置換基としてのR、R及びRは、特に限定されないが、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル基、アルカノイル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、メルカプトアルキル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリール基、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルキルシリル基、ジアルキルシリル基、トリアルキルシリル基、重水素原子、ホルミル基、置換または無置換フェニル基、置換または無置換ナフチル基、置換または無置換アントリル基、置換または無置換ピレニル基等が挙げられる。上記置換基は、特に限定しない限り、1個でも複数でも、または存在しなくても良く、複数の場合は同一でも異なっていても良い。
また、上記化学式(I)および(IV)中のB及びDは、
Bが電子求引性基であって、かつ、Dが水素原子、若しくは、置換基を有していても有していなくてもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基であってもよい。また、上記置換基は、複数の場合は同一でも異なっていても良い。
電子求引性基としてのBとしては、ニトロ基、シアノ基、トシル基(Ts)、メシル基(Ms)、2−ニトロベンゼンスルホニル基(ノシル基、Ns)、トリフルオロメチルスルホニル基、ハロゲン、フェニル基、アシル基、アルカノイル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等)等が挙げられる。
また、Bが電子求引性基である場合のDとしては、水素原子、若しくは、置換基を有していても有していなくてもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基が挙げられる。
芳香族炭化水素基及び脂肪族炭化水素基としては、上記化学式(I)および(IV)中のAとして例示されたものと同様のものが挙げられる。
上記化学式(I)及び(IV)中、B及び/又はDとしては、保護基として用いられる置換基を使用することができ、特に、アミノ基の保護基として用いられる置換基を使用することが好ましい。
保護基としては、tert−ブトキシカルボニル基(Boc)、アリルオキシカルボニル基(Alloc)、ベンジルオキシカルボニル基(Cbz、Z)、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基(Troc)、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基(Fmoc)、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル基(Teoc)等のカルバメート系保護基、トリフルオロアセチル基等のアミド系保護基、フタロイル基等のイミド系保護基、トシル基(Ts)、ノシル基(Ns)等のスルホン系保護基、及び、ベンジル基(Bz)等が挙げられる。
なお、B及び/又はDがアミド系保護基又はイミド系保護基であるとは、B及び/又はDそれ自体がアミド基又はイミド基であるわけではなく、B及び/又はDに隣接する窒素原子を含んでアミド基又はイミド基を構成する基であることを意味する。
これらの中でも、トシル基、ベンジル基、メトキシカルボニル基又はエトキシカルボニル基がより好ましい。
上記化学式(II)中のRは、水素原子又は飽和若しくは不飽和炭化水素基である。
上記飽和若しくは不飽和炭化水素基は、鎖状でも環状でも良く、鎖状の場合は、直鎖状でも分枝状でも良く、環状の場合は、芳香環でも非芳香環でも良い。上記Rは、好ましくは、水素原子、アルキル基、フェニル基、ナフチル基、アントリル基またはピレニル基である。
がアルキル基である場合、メチル基が特に好ましい。
上記化学式(II)及び(IV)中、Xはハロゲンであり、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれを使用することもできるが、これらの中でも臭素又はヨウ素を用いることが(E)−1−ハロ−エナミド誘導体の収率の観点から好ましい。
そして、上記化学式(II)で表されるハロシランとしては、例えば、トリメチルヨードシラン、トリメチルブロモシラン、トリメチルクロロシラン、トリメチルフルオロシラン等を好適に用いることができる。
上記化学式(III)のプロトン供与体としては、例えば、水、アルコール等が挙げられる。上記アルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等が挙げられる。上記化学式(III)のプロトン供与体は、水であることが、簡便さ、反応効率等の観点から好ましい。
本発明の製造方法は、例えば、以下のようにして行うことができる。まず、上記化学式(I)で表されるイナミド誘導体を準備する。イナミド誘導体(I)は、市販品を用いても良いし、適宜合成しても良い。
イナミド誘導体(I)を合成する方法としては、特に限定されないが、下記スキーム2中の化合物(X)および(XI)を、銅触媒下で反応させて合成しても良い。
上記イナミド誘導体(I)の合成は、例えば、Zhang, Y.; Hsung, R. P.; Tracey, M. R.; Kurtz, K. C. M.; Vera, E. L. Org. Lett. 2004, 6, 1151−1154の手法に基づいて、アルキンとアミンを反応させることによって行うことができる。
Figure 2014139151
つぎに、上記スキーム1のとおり、上記化学式(I)で表されるイナミド誘導体と、上記化学式(II)で表されるハロシランと、上記化学式(III)のプロトン供与体とを反応させて、上記化学式(IV)で表される(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩を製造する。
なお、上記スキーム1を、以下に再掲する。
Figure 2014139151
上記スキーム1の反応は、例えば、以下のようにして行うことができる。すなわち、まず、上記化学式(I)で表されるイナミド誘導体を、溶媒に溶解する。上記溶解は、予め脱気および不活性ガス置換を行った反応系(反応容器)内で行うことが好ましい。上記不活性ガスは、例えば、窒素ガス、アルゴンガス等が挙げられる。上記溶媒は、例えば、非極性溶媒でもよいし、極性溶媒でもよいし、上記非極性溶媒と上記極性溶媒との混合溶媒でもよい。溶媒としては、特に限定されないが、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族溶媒、ペンタン、ヘキサン等のアルカン、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等のアミド、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン、水等が挙げられる。これらの溶媒は、例えば、1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。
これらの中でも、ジクロロメタン、トルエン、ヘキサン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、及び、水からなる群から選択された少なくとも1種を用いることが好ましい。
一方、上記化学式(II)で表されるハロシランを、溶媒に溶解する。上記溶媒は、特に限定されないが、例えば、前述の溶媒が挙げられる。上記イナミド誘導体を溶解する溶媒と上記ハロシランを溶解する溶媒とは、同一でも、異なってもよいが、同一であることが好ましい。
つぎに、上記イナミド誘導体の溶液に、上記ハロシランの溶液を混合し、例えば、所定温度(エイジング温度)において保持する。上記保持温度(エイジング温度)は、特に限定されず、例えば、−20℃以下であり、好ましくは−45℃以下であり、より好ましくは−78℃以下である。上記温度の下限は、特に限定されないが、例えば、−100℃以上である。上記保持時間は、特に限定されず、例えば、5〜180分の範囲、好ましくは10〜60分の範囲、より好ましくは、10〜30分の範囲である。
上記イナミド誘導体と上記ハロシランとの混合割合は、特に限定されないが、上記混合割合は、上記イナミド誘導体に対する上記ハロシランが、1当量以上であることが好ましく、1.5当量以上であることがより好ましく、2.0当量以上であることがさらに好ましい。ハロシランが1.5当量以上であると、(E)−1−ハロ−エナミド誘導体への反応が完結しやすく収率を高くすることができる。また、上記イナミド誘導体に対する上記ハロシランの割合が7当量以下であることが好ましく、5当量以下であることがより好ましく、3当量以下であることがさらに好ましい。
つぎに、上記イナミド誘導体(I)と上記ハロシラン(II)との混合溶液に、上記化学式(III)のプロトン供与体を添加することで、上記化学式(IV)で表される(E)−1−ハロ−エナミド誘導体を合成できる。この反応機構は、必ずしも明らかではないが、上記ハロシラン(II)と上記プロトン供与体(III)の反応により、反応系中でハロゲン化水素(HX)が生成し、このハロゲン化水素が、イナミド誘導体(I)と反応して(E)−1−ハロ−エナミド誘導体(IV)を生じると考えられる。このように、本発明の製造方法によれば、簡便に、上記(E)−1−ハロ−エナミド誘導体(IV)を合成できる。
上記プロトン供与体添加開始時における、上記イナミド誘導体(I)と上記ハロシラン(II)との混合溶液の温度は、特に限定されないが、例えば、上記エイジング温度と同じでも良い。上記プロトン供与体(例えば水)は、室温で保存したものをそのまま添加しても良いが、あらかじめ冷蔵庫等で冷却したものを添加しても良い。上記プロトン供与体の添加量は、特に限定されないが、例えば、上記イナミド誘導体(I)に対する上記プロトン供与体が1〜50当量の範囲、好ましくは1〜30当量の範囲、より好ましくは1〜20当量の範囲である。上記プロトン供与体は、例えば、1〜60分の範囲、好ましくは1〜30分の範囲、より好ましくは、1〜10分の範囲の時間をかけて添加する。
本発明の製造方法では、上記プロトン供与体の添加後に、上記反応系の温度を所定温度まで上昇させ、上記所定温度を一定時間保持しても良い。上記保持温度は、特に限定されず、例えば、−45〜35℃の範囲、好ましくは−20〜30℃の範囲、より好ましくは、0〜20℃の範囲である。昇温時間は、特に限定されず、例えば、10〜180分の範囲、好ましくは20〜120分の範囲、より好ましくは、30〜60分の範囲である。
上記保持時間は、特に限定されず、例えば、5〜60分の範囲、好ましくは5〜30分の範囲、より好ましくは、10〜15分の範囲である。反応の進行状況は、例えば、TLC(薄層クロマトグラフィー)等により追跡しても良い。このようにして、(E)−1−ハロ−エナミド誘導体(IV)を合成できる。
上記合成した(E)−1−ハロ−エナミド誘導体(IV)の精製または単離方法も、特に限定されず、定法にしたがって行うことができる。具体的には、例えば、後述の実施例のような方法でも良いし、それに限定されず、他の任意の方法でもよい。
イナミドの3重結合にハロゲン化水素が付加する場合、下記(α−E)、(α−Z)、(β−E)、(β−Z)の4種類の異性体が生じる可能性が考えられる。
(下記化学式には、ハロゲンがヨウ素である場合で例示している)
Figure 2014139151
しかし、本発明の製造方法によると、(Z)−体やβ付加体などの異性体が生じることがなく、(E)−1−ハロ−エナミド誘導体(α−E体)のみを選択的に得ることができる。
また、この反応においては、粗生成物の段階においても異性体は一切観測されず、単一異性体のみが生成する。
さらに、本発明の製造方法によると、グラムスケールで(E)−1−ハロ−エナミド誘導体のみを選択的に得ることができる。
[2.(E)−1−ハロ−エナミド誘導体]
また、本発明の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体は、下記化学式(IV)で表される(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩である。
Figure 2014139151
上記化学式(IV)中、
Aは、芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基であり、上記芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基は置換基を有していても有していなくても良く、上記置換基は、複数の場合は同一でも異なっていても良く、
B及びDは、B及びDに隣接する窒素原子を含んで環を形成している、又は、
Bが電子求引性基であって、かつ、Dが水素原子、若しくは、置換基を有していても有していなくてもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基であり、上記置換基は、複数の場合は同一でも異なっていても良く、
Xはハロゲンである。
本発明の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体は、どのような製造方法により製造しても良いが、上記本発明の製造方法により製造すれば、簡便に、高純度で製造可能であり、かつ、大スケールでの製造も可能である。
上記化学式(IV)中のA、B、D及びXとしては、本発明の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体の製造方法において説明したものと同様の構造が挙げられるのでその詳細な説明は省略するが、望ましい構造について以下に記載する。
上記化学式(IV)中、Xはヨウ素原子又は臭素原子であることが望ましい。
上記化学式(IV)中、B及び/又はDがカルバメート系保護基、アミド系保護基、イミド系保護基、スルホン系保護基、又は、ベンジル基であることが望ましい。
また、B及び/又はDがトシル基、ベンジル基、メトキシカルボニル基又はエトキシカルボニル基であることがより望ましい。
上記化学式(IV)中、Aが、フェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントリル基、ピレニル基又はピリジル基であることが望ましい。Aは、さらに、置換基を有していても有していなくても良く、上記置換基は、複数の場合は同一でも異なっていても良い。
また、上記置換基は、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、置換又は無置換フェニル基、置換又は無置換ナフチル基、置換又は無置換アントリル基、及び、置換又は無置換ピレニル基からなる群から選択される少なくとも1つであることが望ましい。
上記化学式(IV)中、B及びDは、B及びDに隣接する窒素原子を含んで下記化学式(V)で示す環を形成していることが望ましい。
Figure 2014139151
(式中、点線の円弧は、窒素原子と炭素原子を繋ぐ骨格部分の一部と共に環構造が形成されていることを示す。Rは、水素原子又は環構造の置換基となる基を表し、点線の円弧部分を形成する環構造に同一又は異なって複数個結合していてもよい。)
また、上記化学式(IV)中、B及びDは、B及びDに隣接する窒素原子を含んで下記化学式(VI)で示す環を形成していることが望ましい。
Figure 2014139151
(式中、R及びRは、水素原子又は環構造の置換基となる基を表し、環構造に同一又は異なって複数個結合していてもよい。)
また、本発明の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体としては、例えば、下記化学式(1)〜(17)及び化学式(18)〜(30)のいずれかで表される、(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩が挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 2014139151

Figure 2014139151
Figure 2014139151
Figure 2014139151
なお、本発明の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体に互変異性体または立体異性体(例:幾何異性体、配座異性体および光学異性体)等の異性体が存在する場合は、いずれの異性体も、本発明の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体に含まれる。
なお、上記幾何異性体とは、ハロゲンが付加している2重結合以外の2重結合の存在によって生じる幾何異性体を意味する。
また、本発明の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体が塩を形成可能である場合は、その塩も、本発明の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体に含まれる。上記塩は、酸付加塩でも塩基付加塩でもよい。さらに、上記酸付加塩を形成する酸は無機酸でも有機酸でも良く、上記塩基付加塩を形成する塩基は無機塩基でも有機塩基でもよい。上記無機酸としては、特に限定されないが、例えば、硫酸、リン酸、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、次亜フッ素酸、次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸、亜フッ素酸、亜塩素酸、亜臭素酸、亜ヨウ素酸、フッ素酸、塩素酸、臭素酸、ヨウ素酸、過フッ素酸、過塩素酸、過臭素酸、過ヨウ素酸等が挙げられる。上記有機酸も特に限定されないが、例えば、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、p−ブロモベンゼンスルホン酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、酢酸、ヒドロキシカルボン酸、プロピオン酸、マロン酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸等が挙げられる。上記無機塩基としては、特に限定されないが、例えば、水酸化アンモニウム、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩等があげられ、より具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム等が挙げられる。上記有機塩基も特に限定されないが、例えば、アルコールアミン、トリアルキルアミン、テトラアルキルアンモニウム、およびトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン等が挙げられる。上記アルコールアミンとしては、例えば、エタノールアミン等が挙げられる。上記トリアルキルアミンとしては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン等が挙げられる。上記テトラアルキルアンモニウムとしては、例えば、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラオクチルアンモニウム等が挙げられる。これらの塩の製造方法も特に限定されず、例えば、上記(E)−1−ハロ−エナミド誘導体に、上記のような酸や塩基を公知の方法により適宜付加させる等の方法で製造することができる。
本発明によれば、例えば、下記(1)〜(4)のような効果を得ることも可能である。ただし、これらの効果は、例示であって、本発明を何ら限定しない。
(1)本発明の製造方法によれば、イナミド及びその誘導体に対して、系中発生型ハロゲン化水素を完璧な位置および立体制御を伴ってイナミドに付加させて、(E)−1−ハロ−エナミド誘導体のみを与えることができる。系中発生型ハロゲン化水素を発生させる方法としては、例えば、市販のトリメチルシリルヨージドと水道水または飽和塩化アンモニウム水溶液を組み合わせて使うこともできる。このように、本発明の製造方法は、きわめて簡便な手法により行うことができる。
(2)本発明の製造方法によれば、ごく一般的な反応条件のもと、短い反応時間で単一異性体をほとんど定量的に得られる。また、グラムスケールで(E)−1−ハロ−エナミド誘導体を得ることができる。
(3)本発明の製造方法では、イナミド誘導体に対して1.5当量以上のハロシランを用いると、(E)−1−ハロ−エナミド誘導体の収率を高くすることができる。
また、溶媒やプロトン供与体として、一般的に用いられている様々な種類の溶媒、プロトン供与体を用いて反応を行うことができる。
(4)本発明の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体を用いると、炭素原子とハロゲン(特にヨウ素を用いた場合)の結合エネルギーが弱く、置換反応が生じやすい。また、エナミン結合は電子豊富なため求核攻撃により付加反応が生じやすい。そのため、様々な構造の化合物の基質として利用可能である。特に、窒素原子を導入することができるので、医薬品、ファインケミカルズ分野で用いられる基質として有用である。また、エナミドの窒素原子に保護基として適用可能な置換基を結合させておくと、保護基を後で取り外すことが容易であるため便利である。
以下、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されない。
<機器>
H及び13CNMRスペクトルは、BRUKER−SPECTROSPIN−400(商品名)および5mmQNPプローブを用い、それぞれ400MHzおよび100MHzで記録した。ケミカルシフト値は、微量のモノプロトン溶媒の共鳴を内部標準とし、外部のテトラメチルシラン(TMS)を間接的に参照して百万分率(ppm)で記録した。略号sは、一重線(シングレット)を表し、dは、二重線(ダブレット)を表し、tは、三重線(トリプレット)を表し、qは、四重線(カルテット)を表し、mは、多重線(マルチプレット)を表す。元素分析はア・ラビット・サイエンス社(http://www.rabit−sc.jp/)にて実施した。
なお、特に断らない限り、「Anal.」は元素分析値を表し、元素分析値について、「Calcd. For」は計算値を表し、「Found」は実測値を表す。
マススペクトルは、JEOL GC−mate II(商品名)を用いてEIモードで、及び、Finnigan LCQ DECA(商品名)を用いてESIモードで測定した。カラムクロマトグラフィーは、シリカゲル(関東化学株式会社、商品名Silica Gel 60N)を用いて行った。薄層クロマトグラフィー分析は、Merck silica gel 60 F254(商品名)を用いて行った。反応は、特に断らない限り、アルゴン雰囲気下で行った。
<試薬>
試薬は、関東化学株式会社、和光純薬工業株式会社、東京化成工業株式会社から購入した。全ての試薬は、さらなる精製をせずに使用した。
イナミド化合物は、下記文献(1a)(1b)に記載された方法に従い、アルキンとアミンとのクロスカップリングにより調製した。クロスカップリング反応の開始材料であるアミン、硫酸銅5水和物、1,10−フェナントロリン及びリン酸カリウムは、和光純薬工業株式会社及びナカライテスク社から購入し、さらなる精製をせずに使用した。
文献(1a) R. C. Larock, Comprehensive Organic Transformations: A Guide to Functional Group Preparations; Wiley−VCH: New York, 1999;
(1b) Z. Rappoport, The chemistry of enamines. In The Chemistry of Functional Groups; John Wiley and Sons: 1994, New York.
[実施例1−1]
下記スキーム3に従い、イナミド(I−a)からエナミド(E)−1−ヨード−エナミド(IV−a)を合成した。
Figure 2014139151
<イナミド(I−a)の調製>
(1)<アルキンからのアルキニルブロマイド((ブロモエチニル)ベンゼン)の調製>
フェニルアセチレン(3.3mL、30mmol)の乾燥アセトン(60mL)溶液に、N−ブロモスクシンイミド(NBS)(5.9g、33mmol)及びAgNO(51mg、0.3mmol)を加えた。反応混合物を室温で約2時間攪拌し、TLC分析で観察した。TLCにおいて開始材料のアルキンが無くなったら、混合物をセライトパッド及びフロリジルでろ過し、次いで揮発性物質を全て留去した。ヘキサンを溶離液としたショートプラグカラムクロマトグラフィーで残留物を精製し、目的の(ブロモエチニル)ベンゼンを4.9g(収率91%)の薄黄色油状物質として得た。臭化物はすぐに分解する傾向にあるため、得られた(ブロモエチニル)ベンゼンをそれ以上精製することなく、すぐに次のクロスカップリング工程に進んだ。
(2)<クロスカップリングによるイナミド(I−a)の調製>
バイアルに入った(ブロモエチニル)ベンゼン(1.4g、8.0mmol)の脱水トルエン(24mL)溶液に、N−フェニルカルバミン酸メチル(1.5g、9.6mmol)、KPO(3.4g、16mmol)、硫酸銅5水和物(400mg、16mmol)、及び1,10−フェナントロリン(577mg、3.2mmol)を加えた。アルゴン雰囲気下、反応混合物に蓋をして、オイルバスにて80℃で15時間加熱した。反応の進行状況はTLC分析で観察した。完了後、反応混合物を室温にまで冷却し、酢酸エチル15mLで希釈した。混合物をセライトパッドでろ過し、ろ液を真空下で濃縮した。未精製の残留物を、ヘキサン/酢酸エチル=19/1の溶離液を用いてカラムクロマトグラフィーで精製し、1.6g(収率80%)の黄色油状物質としてイナミド(I−a)を得た。
イナミド(I−a)の機器分析値:
H NMR(400MHz、CDCl)δ7.55(dd,J=1.2,8.6Hz,2H),7.45−7.40(m,4H),7.33−7.28(m,4H),3.92(s,3H)
13C NMR(100MHz,CDCl)δ154.9,139.7,131.5,129.1,128.4,128.0,127.2,124.8,123.0,83.0,70.3,54.5
<TMSI(ヨードトリメチルシラン)の1M塩化メチレン溶液の調製>
チューブに封入されたTMSI(5g)を東京化成工業株式会社から購入した。チューブの中には少量の金属Alが入っていて、TMSIの分解を抑えている。TMSI5gを固体の金属Alと一緒に乾燥塩化メチレン(25mL)へ加えて、実験に用いる無色のTMSIの1M 塩化メチレン溶液を得た。金属Alは、TMSI溶液の反応性に重大な影響は与えないはずであり、実際、用時調製したTMSI溶液に金属が含まれていてもいなくても、その反応性に影響はなかった。金属Alを含む保存溶液については、わずかに赤変していたものの、少なくとも2週間は安定していた。
<(E)−1−ヨード−エナミド(IV−a)の合成>
イナミド(I−a)(1mmol)の脱水塩化メチレン(CHCl)(8mL)溶液(−78℃)に、TMSI(塩化メチレン中1M)2.0ml(イナミド(I−a)に対して2.0当量)を5分間滴下混合し、15分攪拌した。エイジング温度は−78℃である。その後、水(20mmol)を加え、混合物を50分かけて0℃まで加温し、更に10分攪拌した。チオ硫酸ナトリウム飽和水溶液を加えて0℃で反応を停止させ、30分攪拌して、室温まで加温した。混合物に塩化メチレンを加え、有機層を食塩水で洗浄した後、NaSOで脱水し、濃縮して粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、375mg(収率99%)の黄色粘性物として(E)−1−ヨード−エナミド(IV−a)を得た。
(E)−1−ヨード−エナミド(IV−a)の構造決定は文献既知サンプルと照合することで行い、(E)−1−ヨード−エナミド体であることを確認した。
(E)−1−ヨード−エナミド体以外の異性体は生じていなかった。
(E)−1−ヨード−エナミド(IV−a)の機器分析値:
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.38−7.28(m,10H),7.17(s,1H),3.74(s,3H)
13C NMR(100MHz,CDCl)δ153.3,142.2,139.1,135.2,129.1,129.02,129.00,127.7,126.9,124.5,95.0,54.0
MS(EI)m/z:252([M−I]),193([M−I−COCH
IR(neat):3063,2953,1713(C=O),1622(C=C),1592cm−1
Anal.Calcd.for C1614INO:C,50.68;H,3.72;N,3.69.Found:C,50.66;H,3.70;N,3.76
図1及び図2には、(E)−1−ヨード−エナミド(IV−a)のH NMRチャート及び13C NMRチャートをそれぞれ示した。
[実施例1−2]
(E)−1−ヨード−エナミド(IV−a)の合成条件について、下記表1に示すように、
イナミドに対するヨードトリメチルシランの当量(当量比)、エイジング温度、溶媒の種類、溶媒の量、プロトン供与体[P]の種類を変更したこと以外は、上記実施例1−1と同様にして、(E)−1−ヨード−エナミド(IV−a)を合成した。
下記表1に、各合成条件での(E)−1−ヨード−エナミド(IV−a)の収率(%)を示す。
なお、下記表1において、Entry3は、上記実施例1−1の合成条件および収率(%)を示す。
また、Entry7は溶媒である塩化メチレンの量を8mLから1mLに変更した条件であり、反応基質の濃度が高い条件となっている。
Figure 2014139151
表1に示すように、Entry1〜14のいずれの合成条件によっても、(E)−1−ヨード−エナミドを合成できた。
TMSIの当量と反応性について、反応完結させるためには1.5当量以上(Entry1−3の比較)および、低温が好ましいことがわかる(Entry3−6の比較)。
濃度については、Entry7にある様に高くすると収率が下がる傾向にあることがわかる。
溶媒に関しては、トルエン、ヘキサン、アセトニトリルは高い収率を与えたが、エーテル系のTHFやCPME(シクロペンチルメチルエーテル)を用いた場合は収率が60%程度であった(Entry8−12の比較)。
Entry13では、あらかじめ塩化メチレン溶媒に20当量の水を含ませた上で反応を行った、その結果、あとから水を加える方法と大差ない収率(94%)を与えた。
Entry14では、プロトン供与体として水の代わりにメタノールを用い、95%もの収率を与えた。水でもメタノールでもプロトン源としての能力はあまり変わらないことを意味している。
[実施例1−3]
(E)−1−ヨード−エナミド(IV−a)の合成条件について、下記表2に示すように、Entry15ではヨードトリメチルシランに代えてブロモトリメチルシラン(TMSBr)を、Entry16ではヨードトリメチルシランに代えてクロロトリメチルシラン(TMSCl)を用いたこと以外は、上記実施例1−1と同様にして、(E)−1−ハロ−エナミド(IV)を合成した。
Figure 2014139151
Entry15のヒドロ臭素化は問題なく進行したが、Entry16のヒドロ塩素化の収率は28%であった。塩素−ケイ素間の結合エネルギーは113 kcal/molと、他の結合エネルギー(臭素−ケイ素間は96 kcal/mol、ヨウ素−ケイ素間は77 kcal/mol)に比べて大きいため、TMSClの活性化が難しかったものと考えられる。
(E)−1−ハロ−エナミド以外の異性体は、表1、2に示す全てのEntryにおいて認められなかった。収率が低いEntryにおいても、副生成物が生じているわけではなく、未反応物が残留しているだけである。例えば、Entry1では23%の未反応物が残っている。
そのため、全てのEntryにおいて特異的に反応が進行しているといえる。
[実施例2]
本実施例では、出発原料として、下記表3−1〜表3−3に示すイナミド誘導体(I)を使用して、下記スキーム4に従い、下記表3−1〜表3−3に示す(E)−1−ハロ−エナミド誘導体(IV)を合成した。
Figure 2014139151
Figure 2014139151
Figure 2014139151
Figure 2014139151
表3−1〜表3−3に示したイナミド誘導体(I)は公知の化合物であり、先行文献に記載された機器分析値とよく一致したことを確認した後使用した。
全てのEntryにおいて、異性体が生じることなく、(E)−1−ハロ−エナミド誘導体(IV)が選択的に得られた。これらの結果から、本発明の製造方法が、様々な基質に対して広く適用できる方法であることが分かった。
ヨウ素化体4bは、カラム精製後すぐに分解したが、ブロモ化体4cと4dは単離を行っても分解は起きなかった。これらのことから化合物の安定性は、おそらく炭素−ハロゲン結合の結合エネルギーに依存しているものと考えられる。
また、本反応ではトシル基、メトキシ基そしてシアノ基を有するイナミド体でも容易に反応が進行した(Entry4e−4g、4j−4m)。
さらにグラムスケールでもハロエナミド体を得ることができ(Entry4f、4g、4j、4k、4m)、エナミド体を最大2.62g合成することができた。
脂肪族アルキンから誘導したイナミド体もまた、比較的円滑に反応が進行してエナミド体4n−4sを与えたが、エナミド体4tはカラム精製中に分解し収率は15%であった。
これらの結果においては、粗生成物の段階においてさえも異性体は一切観測されず、単一異性体のみが生成した。
Entry4a〜4uで合成した(E)−1−ハロ−エナミド誘導体(IV)の機器分析値を下記に示す。
図3〜43には、Entry4a〜4uで合成した(E)−1−ハロ−エナミド誘導体(IV)のH NMRチャート及び13C NMRチャートを示した。
ただし、Entry4bで合成した(E)−1−ハロ−エナミド誘導体(IV)については、H NMRチャートのみを示した。
4a:(R,E)−3−(1−ヨード−2−フェニルビニル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(黄色固体)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.35−7.12 (m, 9H), 7.00 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 4.78 (dd, J = 9.0, 9.0 Hz, 1H), 4.65 (dd, J = 9.0, 9.0 Hz, 1H), 4.24 (dd, J = 9.0, 9.0 Hz, 1H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ156.1, 145.8, 135.5, 134.1, 129.5, 129.0, 128.9, 128.7, 128.32, 128.28, 70.1, 63.6.
MS (EI) m/z: 264 ([M−I]).
IR (neat): 3045, 2954, 2901, 1760 (C=O), 1626 (C=C) cm−1
Anal. Calcd for C1714INO: C, 52.19; H, 3.61; N, 3.58. Found: C, 51.90; H, 3.50; N, 3.52.
4b:(E)−3−(1−ヨード−2−フェニルビニル)オキサゾリジン−2−オン(淡黄色固体)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.28−7.24 (m, 4H), 7.18 (s, 1H), 7.14 (s, 1H), 4.36 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 3.47 (t, J = 8.0 Hz, 2H).
この化合物は、13C NMR測定前に、カラム精製後すぐに分解した。
4c:(E)−3−(1−ブロモ−2−フェニルビニル)オキサゾリジン−2−オン(黄色固体)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.27−7.23 (m, 4H), 7.18 (s, 1H), 6.89 (s, 1H), 4.38 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 3.66 (t, J = 8.0 Hz, 2H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ155.6, 135.8, 133.9, 129.1, 128.2, 116.7, 63.0, 45.5.
MS (EI) m/z: 267 (M), 188 ([M−Br]).
IR (neat): 3283, 3032, 2920, 1754 (C=O), 1685 (C=C) cm−1
Anal. Calcd for C1110BrNO: C, 49.28; H, 3.76; N, 5.22. Found: C, 49.26; H, 3.73; N, 5.06.
4d:(E)−1−(1−ブロモ−2−フェニルビニル)ピロリジン−2−オン(黄色油状)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.33−7.24 (m, 5H), 6.93 (s, 1H), 3.56 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 2.43 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 2.14 (tt, J = 7.8, 7.8 Hz, 2H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ174.3, 133.8, 133.5, 128.5, 128.3, 127.3, 117.0, 47.5, 30.6, 18.3.
MS (EI) m/z: 266 ([MH]), 186 ([MH−Br]).
IR (neat): 3059, 2930, 1685 (C=O), 1601 (C=C) cm−1
Anal. Calcd for C1212BrNO: C, 54.16; H, 4.54; N, 5.26. Found: C, 54.18; H, 4.40; N, 5.12.
4e:(E)−N−(1−ヨード−2−フェニルビニル)−N,4−ジメチルベンゼンスルホンアミド(黄色固体)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.76 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.60−7.58 (m, 2H), 7.37−7.30 (m, 5H), 7.14 (s, 1H), 2.82 (s, 3H), 2.44 (s, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ145.5, 144.8, 135.1, 132.7, 129.6, 129.4, 129.1, 128.9, 128.7, 98.7, 38.4, 21.8.
この化合物は再結晶過程で分解した。また、脆い固体であった。
4f:(E)−N−(1−ブロモ−2−フェニルビニル)−N,4−ジメチルベンゼンスルホンアミド(淡黄色固体)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.78 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.60−7.58 (m, 2H), 7.38−7.29 (m, 5H), 6.86 (s, 1H), 2.99 (s, 3H), 2.44 (s, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ144.5, 136.7, 133.6, 133.40, 133.38. 129.4, 128.8, 128.6, 128.5, 121.4, 36.5, 21.4.
MS (EI) m/z: 285 ([M−Br]), 208 ([M−Br−Ph]).
IR (neat): 3030, 1630 (C=C), 1357 (NSO), 1163 (NSO) cm−1
Anal. Calcd for C1616BrNOS: C, 52.47; H, 4.40; N, 3.82. Found: C, 52.25; H, 4.36; N, 3.69.
4g:(E)−N−ベンジル−N−(1−ヨード−2−フェニルビニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミド(黄色固体)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.85 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.36 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.31−7.11 (m, 11H), 4.86 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 3.62 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 2.47 (s, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ148.5, 145.2, 135.1, 133.6, 133.2, 130.2, 129.9, 129.8, 129.04, 128.96, 128.6, 128.4, 128.2, 98.3, 55.4, 22.0.
MS (ESI) m/z: 512 ([MNa]).
IR (neat): 3029, 1594 (C=C), 1348 (NSO), 1164 (NSO), 1154 cm−1
Anal. Calcd for C2220INOS: C, 54.00; H, 4.12; N, 2.86. Found: C, 54.07; H, 4.00; N, 2.77.
4h:(E)−ベンジル(1−ヨード−2−フェニルビニル)カルバミン酸エチル(黄色粘性物)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.27−7.25 (m, 2H), 7.21−7.13 (m, 6H), 7.00−6.97 (m, 3H), 4.64 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 4.38 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 4.30−4.17 (m, 2H), 1.23 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ154.7, 142.2, 135.5, 134.8, 130.1, 128.6, 128.5, 128.4, 128.2, 128.0, 96.5, 63.2, 53.0, 14.8.
MS (EI) m/z: 281 ([MH−I]), 207 ([M−I−COCHCH).
IR (neat): 3029, 2979, 1707 (C=O), 1616 (C=C) cm−1
Anal. Calcd for C1818INO: C, 53.09; H, 4.46; N, 3.44. Found: C, 53.74; H, 4.61; N, 3.31.
4i:(E)−ベンジル(1−ブロモ−2−フェニルビニル)カルバミン酸エチル(黄色粘性物)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.29−7.27 (m, 2H), 7.22−7.15 (m, 6H), 7.02−7.00 (m, 2H), 6.72 (s, 1H), 4.66 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 4.54 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 4.25−4.19 (m, 2H), 1.19 (t, J = 6.7 Hz, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ154.8, 135.4, 134.4, 133.7, 129.9, 128.7, 128.45, 128.42, 128.1, 127.9, 121.2, 63.2, 52.3, 14.7.
MS (EI) m/z: 359 (M), 279 ([M−Br]).
IR (neat): 3062, 3030, 2979, 1712 (C=O), 1635 (C=C) cm−1
Anal. Calcd for C1818BrNO: C, 60.01; H, 5.04; N, 3.89. Found: C, 60.02; H, 4.87; N, 3.86.
4j:(E)−N−ベンジル−N−(1−ヨード−2−(4−メトキシフェニル)ビニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミド(黄色粘性物)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.87 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.38−7.30 (m, 6H), 7.16−7.13 (m, 3H), 7.02 (s, 1H), 6.70−6.68 (m, 2H), 4.87 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 3.78 (S, 3H), 3.61 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 2.47 (s, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ160.1, 147.7, 145.1, 133.6, 133.4, 130.8, 130.2, 129.9, 129.8, 128.6, 128.4, 128.0, 113.5, 95.7, 55.4, 55.3, 22.0.
この化合物はカラムクロマトグラフィーによる分離後にすぐに分解した。
4k:(E)−N−ベンジル−N−(1−ブロモ−2−(4−メトキシフェニル)ビニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミド(黄色粘性物)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.88 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.36−7.28 (m, 6H), 7.16−7.11 (m, 3H), 6.73−6.70 (m, 3H), 4.85 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 3.94 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 3.78 (s, 3H), 2.47 (s, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ160.0, 144.9, 139.3, 134.5, 133.6, 130.6, 130.1, 129.8, 129.4, 128.5, 128.4, 126.6, 117.7, 113.7, 55.4, 55.3, 21.9.
この化合物はカラムクロマトグラフィーによる分離後にすぐに分解した。安定性は化合物4jと同等であった。
4l:(E)−N−ベンジル−N−(2−(4−シアノフェニル)−1−ヨードビニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミド(白色固体)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.84 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.43−7.38 (m, 4H), 7.32−7.27 (m, 4H), 7.21−7.13 (m, 4H), 4.87 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 3.60 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 2.49 (s, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ146.5, 145.5, 139.3, 133.2, 133.0, 132.0, 130.2, 130.0, 129.7, 129.2, 128.9, 128.6, 119.0, 111.8, 102.0, 55.6, 22.0.
MS (ESI) m/z: 537 ([MNa]).
IR (neat): 2223 (CN), 1598 (C=C), 1352 (NSO), 1166 (NSO) cm−1
Anal. Calcd for C2319INS: C, 53.70; H, 3.72; N, 5.45. Found: C, 53.74; H, 3.61; N, 5.39.
4m:(E)−N−ベンジル−N−(1−ブロモ−2−(4−シアノフェニル)ビニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミド(白色固体)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.86 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.44 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.39−7.33 (m, 4H), 7.25−7.12 (m, 5H), 6.84 (s, 1H), 4.85 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 3.91 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 2.48 (s, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ145.4, 138.17, 138.16, 134.2, 133.2, 132.2, 130.1, 130.0, 129.4, 129.2, 128.9, 128.6, 123.2, 119.0, 111.9, 53.7, 22.0.
MS (ESI) m/z: 489 ([MNa]).
IR (neat): 2224 (CN), 1596 (C=C), 1353 (NSO), 1165 (NSO) cm−1
Anal. Calcd for C2319BrNS: C, 59.11; H, 4.10; N, 5.99. Found: C, 59.12; H, 4.03; N, 5.77.
4n:(E)−2−シクロヘキシル−1−ヨードビニル(フェニル)カルバミン酸メチル(白色固体)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.41−7.35 (m, 4H), 7.30−7.28 (m, 1H), 6.08 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.83 (s, 3H), 2.39−2.30 (m, 1H), 1.68−1.49 (m, 5H), 1.18−1.08 (m, 5H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ153.7, 149.8, 140.0, 129.0, 126.7, 124.8, 90.3, 53.7, 40.4, 31.3, 25.8, 25.5.
MS (EI) m/z: 258 ([M−I]).
IR (neat): 2922, 2886, 2844, 1703 (C=O), 1647 (C=C), 1439, 1382, 1281, 1250 cm−1
Anal. Calcd for C1620INO: C, 49.88; H, 5.23; N, 3.64. Found: C, 49.89; H, 5.15; N, 3.46.
4o:(E)−1−ブロモ−2−シクロヘキシルビニル(フェニル)カルバミン酸メチル(白色固体)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.38 (d, J = 4.2 Hz, 4H), 7.30−7.24 (m, 1H), 5.82 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.83 (s, 3H), 2.36−2.26 (m, 1H), 1.73−1.43 (m, 5H), 1.18−1.10 (m, 5H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ154.3, 141.2, 140.1, 129.2, 126.9, 125.2, 116.8, 53.9, 39.4, 31.6, 26.0, 25.7.
MS (EI) m/z: 338 ([MH]), 259 ([MH−Br]).
IR (neat): 2924, 2846, 1722 (C=O), 1685 (C=C), 1491, 1436 cm−1
Anal. Calcd for C1620BrNO: C, 56.82; H, 5.96; N, 4.14. Found: C, 56.83; H, 5.75; N, 4.04.
4p:(E)−1−(2−シクロヘキシル−1−ヨードビニル)ピロリジン−2−オン(白色固体)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ6.10 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 3.37 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.36 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.18−2.05 (m, 3H), 1.70−1.59 (m, 5H), 1.27−1.05 (m, 5H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ174.2, 150.6, 87.2, 49.4, 40.6, 32.3, 31.2, 25.9, 25.7, 18.1.
この化合物はカラムクロマトグラフィーによる分離後にすぐに分解した。
4q:(E)−1−(1−ブロモ−2−シクロヘキシルビニル)ピロリジン−2−オン(白色固体)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ5.84 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 3.52 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 2.43 (t, J = 8.2 Hz, 2H), 2.18−2.01 (m, 3H), 1.70−1.60 (m, 5H), 1.28−1.07 (m, 5H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ174.4, 141.3, 113.1, 48.7, 39.3, 32.4, 30.9, 25.9, 25.7, 18.4.
MS (EI) m/z: 273 ([MH]), 192 ([M−Br]).
IR (neat): 2922, 2886, 2845, 1702 (C=O), 1647 (C=C), 1381, 1338, 1282, 1248 cm−1
Anal. Calcd for C1218BrNO: C, 52.95; H, 6.67; N, 5.15. Found: C, 52.94; H, 6.79; N, 5.29.
4r:(E)−1−(1−ヨードオクタ−1−エニル)ピロリジン−2−オン(黄色油状)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ6.19− 6.15 (m, 1H), 3.39 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.33 (t, J = 8.2 Hz, 2H), 2.14−2.06 (m, 2H), 1.93 (q, J = 7.4 Hz, 2H), 1.34−1.20 (m, 8H), 0.85−0.81 (m, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ173.7, 145.1, 87.8, 49.2, 31.7, 31.2, 31.0, 29.0, 28.5, 22.7, 18.1, 14.3.
4s:(E)−1−(1−ブロモオクタ−1−エニル)ピロリジン−2−オン(淡黄色油状)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ5.95 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 3.53 (t, J = 8.3 Hz, 2H), 2.43 (t, J = 8.3 Hz, 2H), 2.14 (tt, J = 8.3, 8.3 Hz, 2H), 1.96 (q, J = 7.5 Hz, 2H), 1.40−1.25 (m, 8H), 0.88 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ174.0, 135.7, 113.8, 48.3, 31.7, 30.9, 29.7, 29.1, 28.6, 22.7, 18.4, 14.3.
MS (EI) m/z: 194 ([MH−Br]).
IR (neat): 2925, 2855, 1736 (C=O), 1692 (C=C), 1361 cm−1
Anal. Calcd for C1614INO: C, 50.68; H, 3.72; N, 3.69. Found: C, 50.66; H, 3.70; N, 3.76.
4t:(E)−N−ベンジル−N−(1−ブロモオクタ−1−エニル)−4−メチルベンゼンスルホンアミド(無色油状)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.84 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.40−7.27 (m, 7H), 5.90 (dd, J = 9.0, 5.8 Hz, 1H), 4.83 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 3.84 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 2.46 (s, 3H), 2.02−1.79 (m, 2H), 1.26−0.95 (m, 8H), 0.85 (t, J = 7.4 Hz, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ144.7, 143.3, 135.5, 134.7, 130.03, 129.95, 128.9, 128.7, 128.6, 116.7, 52.5, 31.9, 30.9, 29.1, 28.4, 22.8, 22.0, 14.4.
この化合物はカラム精製中に分解した。
4u:(E)−1−(1−ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチル(淡黄色固体)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ8.21 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 7.42−7.30 (m, 3H), 7.20−7.16 (m, 1H), 7.13−7.09 (m, 2H), 6.75 (d, J = 1.4 Hz, 2H), 3.91 (s, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ165.1, 143.6, 135.4, 134.4, 133.4, 129.5, 129.1, 128.3, 127.0, 124.5, 123.7, 122.2, 112.3, 111.7, 84.1, 51.6.
[実施例3]〜[実施例6]
以下の実施例では、イナミドとしての1−エチニル−1H−インドールからの1−(1−ハロビニル)−1H−インドールの合成を行った。
<イナミドとしての1−エチニル−1H−インドールの調製>
(イナミド(I−c)の調製)
フラスコに硫酸銅5水和物(164.8mg、0.66mmol)及び1,10−フェナントロリン(237mg、1.32mmol)を入れ、脱気しアルゴンで3回置換した後、THF(13.2mmol)を加えた。混合物を80℃で10分撹拌し、炭酸カリウム(1.82g、13.2mmol)、3−アセチルインドール(1.05g、6.mmol)及び(ブロモエチニル)ベンゼン(1.2mL、9.9mmol)を加えた。80℃で17時間撹拌した後、反応物を室温まで冷却し、酢酸エチル10mLで希釈した。混合物をセライトパッド及びフロリジルでろ過した。トルエン(30mL)及び水(20mL)を加え、有機層をトルエン(10mL×3)で抽出した。
有機層を食塩水(20mL)で洗浄した後、NaSOで脱水し、濃縮して粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製(溶離液はトルエンのみ)して、1−(1−(フェニルエチニル)−1H−インドール−3−イル)エタノン(1.43g、84%)を褐色固体として得た。このイナミドを(I−c)とする。
イナミド(I−c)の機器分析値:
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.40 (dd, J = 6.8, 1.2 Hz, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.65 (dd, J = 7.2, 1.2 Hz, 1H), 7.59−7.57 (m, 2H), 7.45−7.37 (m, 5H), 2.57 (s, 3H).
以下、イナミド(I−c)の調製手順と同様にして各イナミドの調製を行った。
(イナミド(I−b)の調製)
1−(フェニルエチニル)1H−インドール−3−カルボン酸メチル(2.07g、43%)を白色針状結晶として得た。このイナミドを(I−b)とする。
イナミド(I−b)の機器分析値:
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.19 (dd, J = 8.0, 0.8 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.66 (dd, J = 8.3, 0.8 Hz, 1H), 7.59−7.56 (m, 2H), 7.43−7.35 (m, 5H), 3.94 (s, 3H).
(イナミド(I−d)の調製)
イナミド(I−d)である1−(フェニルエチニル)1H−インドールの調製において、ブロモエチニルベンゼンを出発物質とするホモカップリング反応では1,4−ジフェニルブタ−1,3−ジインが大量に生成する。1−(フェニルエチニル)1H−インドールと1,4−ジフェニルブタ−1,3−ジインはTLCにおけるRf値が非常に近いため、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製(溶離液はEtNのヘキサン1%溶液)が必要となった。さらにヘキサンによる再結晶を行い、1−(フェニルエチニル)1H−インドール(477mg、26%)を白色針状結晶として得た。このイナミドを(I−d)とする。
イナミド(I−d)の機器分析値:
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.64 (dd, J = 8.0, 7.6 Hz, 2H), 7.57−7.55 (m, 2H), 7.41−7.33 (m, 4H), 7.29 (d, J = 3.4 Hz, 1H) 7.26−7.22 (m, 1H), 6.61 (d, J = 3.4 Hz, 1H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 138.4, 131.7, 129.1, 128.8, 128.3, 128.1, 123.9, 122.9, 122.3, 121.5, 111.6, 105.9, 81.1, 70.9.
MS (EI) m/z: 217 (M).
IR (neat): 3114, 3055, 2245 (C≡C) cm−1
Anal. Calcd for C1611N: C, 88.45; H, 5.10; N, 6.45. Found: C, 88.46; H, 5.11; N, 6.48.
(イナミド(I−e)の調製)
イナミド(I−e)である3−メチル−1−(フェニルエチニル)1H−インドールの調製において、ブロモエチニルベンゼンを出発物質とするホモカップリング反応では1,4−ジフェニルブタ−1,3−ジインが大量に生成する。3−メチル−1−(フェニルエチニル)1H−インドールと1,4−ジフェニルブタ−1,3−ジインはTLCにおけるRf値が非常に近いため、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製(溶離液はヘキサンのみ)が必要となった。3−メチル−1−(フェニルエチニル)1H−インドール(140mg、26%)を淡黄色油状物質として得た。このイナミドを(I−e)とする。
イナミド(I−e)の機器分析値:
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.61 −7.52 (m, 4H), 7.39−7.31 (m, 4H), 7.24−7.22 (m, 1H), 7.05 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 2.33 (d, J = 1.1 Hz, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 138.7, 131.5, 129.0, 128.7, 128.0, 126.0, 123.8, 123.3, 121.8, 119.5, 115.1, 111.5, 81.5, 70.7, 9.8.
MS (EI) m/z: 231 (M).
IR (neat): 3056, 2916, 2860, 2247 (C≡C), 1456, 1405 cm−1
Anal. Calcd for C1713N: C, 88.28; H, 5.67; N, 6.06. Found: C, 88.28; H, 5.89; N, 6.05.
(イナミド(I−f)の調製)
1−(フェニルエチニル)1H−インドール−2−カルボン酸エチル(1.25g、56%)を白色針状結晶として得た。このイナミドを(I−f)とする。
イナミド(I−f)の機器分析値:
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.73−7.68 (m, 2H), 7.61 (dd, J = 7.2, 1.8, 2H), 7.48 (dd, J = 7.7, 7.2 Hz, 1H), 7.40−7.33 (m, 4H), 7.29 (dd, J = 7.5, 7.2 Hz, 1H), 4.45 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.43 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
(イナミド(I−g)の調製)
1−(シクロヘキシルエチニル)1H−インドール−3−カルボン酸メチル(1.70g、68%)を黄色油状物質として得た。このイナミドを(I−g)とする。
イナミド(I−g)の機器分析値:
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.15 (dd, J = 7.6,1.6 Hz, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.53 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.39−7.30 (m, 2H), 3.92 (s, 3H), 2.71−2.66 (m, 1H), 1.93−1.90 (m, 2H), 1.81−1.77 (m, 2H), 1.60−1.55 (m, 3H), 1.43−1.41 (m, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 164.2, 138.4, 134.9, 125.3, 124.1, 123.2, 121.7, 111.2, 109.8, 75.6, 70.8, 51.0, 32.7, 28.7, 25.8, 24.8.
MS (EI) m/z: 281 (M), 222 ([M−COOCH).
IR (neat): 2927, 2852, 2266 (C≡C), 1708 (C=O), 1460 cm−1
Anal. Calcd for C1819NO: C, 76.84; H, 6.81; N, 4.98. Found: C, 76.82; H, 6.94; N, 5.09.
(イナミド(I−h)の調製)
1−((3−メトキシフェニル)エチニル)1H−インドール−3−カルボン酸メチル(1.40g、70%)を淡黄色油状物質として得た。このイナミドを(I−h)とする。
イナミド(I−h)の機器分析値:
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.19 (dd, J = 7.6, 1.4 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.66 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.42−7.37 (m, 2H), 7.30 (dd, J = 8.0 , 8.0 Hz) 7.17 (dd, J = 8.0, 1.9 Hz, 1H), 7.10−7.09 (m, 1H), 6.95 (dd, J = 8.0, 1.9 Hz, 1H), 3.94(s, 3H), 3.85 (s, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 164.6, 159.8, 138.6, 135.0, 129.9, 125.7, 124.8, 124.4, 124.0, 122.9, 122.2, 116.8, 115.3, 111.8, 111.3, 79.2, 72.1, 55.6, 51.6.
MS (EI) m/z: 305 (M), 274 ([M−OCH).
IR (neat): 2996, 2950, 2256 (C≡C), 1708 (C=O), 1459 cm−1
Anal. Calcd for C1915NO: C, 74.74; H, 4.95; N, 4.59. Found: C, 74.73; H, 5.05; N, 4.65.
(イナミド(I−i)の調製)
1−((4−シアノフェニル)エチニル)1H−インドール−3−カルボン酸メチル(806mg、40%)を淡黄色針状結晶として得た。このイナミドを(I−i)とする。
イナミド(I−i)の機器分析値:
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.20 (d, J =7.0, Hz, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.70−7.63 (m, 5H), 7.46−7.38 (m, 2H), 3.95 (s, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 164.3, 138.4, 134.7, 132.5, 131.8, 127.0, 125.8, 125.2, 124.4, 122.5, 118.6, 112.3, 111.9, 111.7, 83.5, 71.3, 51.8.
MS (EI) m/z: 300 (M), 269 ([M−OCH).
IR (neat): 3120, 3072, 2256 (C≡C), 2224 (C≡N), 1708 (C=O), 1461 cm−1
Anal. Calcd for C1912: C, 75.99; H, 4.03; N, 9.33. Found: C, 75.98; H, 4.20; N, 9.34.
[実施例3]
本実施例では、イナミド(I−b)を用いた下記スキーム5に示す1−エチニル−1H−インドールからの1−(1−ハロビニル)−1H−インドールの合成について、イナミドに対するヨードトリメチルシランの当量(当量比)、エイジング温度、溶媒の種類、溶媒の量、プロトン供与体[P]、ハロシランの種類を変更して合成を実施した。
Figure 2014139151
(代表合成例)
スキーム5に示す合成例の代表例を下記に示す。
イナミド(I−b)(1mmol)の脱水塩化メチレン(CHCl)(8mL)溶液(−78℃)に、TMSI(塩化メチレン中1M)2.0ml(イナミド(I−b)に対して2.0当量)を5分間滴下混合し、10分攪拌した。エイジング温度は−78℃である。その後、水(20mmol)を加え、冷却バスを外して自然昇温させて室温にした。50分間撹拌した後、チオ硫酸ナトリウム飽和水溶液を加えて0℃で反応を停止させ、30分攪拌して、室温まで加温した。混合物に塩化メチレンを加え、有機層を食塩水で洗浄した後、NaSOで脱水し、濃縮して粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液=トルエン/酢酸エチル=100/1)で精製して、定量収率(quant.)で、403mgの黄色粘性物として(E)−1−ヨード−エナミド(IV−a)を得た。
(E)−1−ヨード−エナミド(IV−b)の構造決定は文献既知サンプルと照合することで行い、(E)−1−ヨード−エナミド体であることを確認した。
(E)−1−ヨード−エナミド体以外の異性体は生じていなかった。
(E)−1−ヨード−エナミド(IV−b)の機器分析値:
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.21 (dd, J = 8.4, 1.1 Hz, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 7.42−7.30 (m, 3H), 7.26−7.16 (m, 1H), 7.12−7.09 (m, 2H), 6.76 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 3.91 (s, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 165.1, 143.6, 135.4, 134.4, 133.4, 129.5, 129.1, 128.3, 127.0, 124.5, 123.7, 122.2, 112.3, 111.7, 84.1, 51.6.
MS (EI) m/z: 403 (M), 372 ([M−OCH), 276 ([M−I]).
IR (neat): 3121, 3048, 1697 (C=O), 1621 (C=C) cm−1
Anal. Calcd for C1814INO: C, 53.62; H, 3.50; N, 3.47. Found: C, 53.46; H, 3.60; N, 3.73.
この(E)−1−ヨード−エナミド(IV−b)及び下記Entry21−38で合成した(E)−1−ヨード−エナミド(IV−b)は、Entry4uにおいて合成した(E)−1−(1−ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチルと同じ構造である。
そのため、H NMRチャート及び13C NMRチャートは図42及び図43に示すチャートと同様である。
下記表4に、各合成条件での(E)−1−ハロ−エナミド(IV−b)の割合(%)を示す。
下記表4において、Entry23は、上記した代表合成例の合成条件および割合(%)を示す。
Entry27では、水を加えた後0℃で反応を行った(表4中のエイジング温度に(*)表記の箇所)。
また、Entry29,30は溶媒である塩化メチレンの量を8mLから4mL、1mLに変更した条件であり、反応基質の濃度が高い条件となっている。
Figure 2014139151
表1に示すように、Entry21〜37のいずれの合成条件によっても、(E)−1−ハロ−エナミドを合成できた。
割合(%)の欄の「E/Z」はE体とZ体の割合を示しており、「未反応」は出発物質としてのイナミド(I−b)が残留した割合を示している。
トリメチルヨードシラン(TMSI)の当量と反応性について、反応完結させるためにはTMSIが1.5当量以上であることが好ましいことが分かる(Entry21−23の比較)。
反応温度については、−78℃から室温で反応が進行することが分かる(Entry23−27の比較)。
Entry28では水に代えて重水素をプロトン供与体として使用しており、重水素化率は96%であった(表4中のE/Zの欄に(96)と表記)。
反応基質の濃度を上げた場合でも、E体が高収率で得られた(Entry29及び30)。
あらかじめ塩化メチレン溶媒に20当量の水を含ませた上での反応を、Entry31では−78℃下、Entry32では室温下、で行い前者が99%収率であったのに対し、後者は61%収率と収率が低下し出発原料も39%回収された。
また、塩化メチレンの代わりにトルエン、CPME、THFを用いて実験を行い、トルエン、CPMEでは塩化メチレンと遜色のない収率でE体が得られたが、出発原料も認められた(Entry33及び34)。またTHFを溶媒として用いた場合は、収率が低下した(Entry35)。
Entry36では、プロトン供与体として水の代わりにメタノールを用いたところ、出発原料が9%回収された。
Entry37ではヨードトリメチルシランに代えてブロモトリメチルシランを用いており、この場合も定量的に(E)−1−ハロ−エナミドを合成できた。収量は355mgであった。
図44及び図45には、実施例3のEntry37において合成した(E)−1−(1−ブロモ−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチルのH NMRチャート及び13C NMRチャートをそれぞれ示した。
(E)−1−(1−ブロモ−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチル(黄白色固体)の機器分析値:
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.21 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.40 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.36−7.28 (m, 2H), 7.21−7.10 (m, 4H), 6.76 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 3.92 (s, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 165.0, 135.6, 134.6, 133.5, 133.1, 129.4, 129.1, 128.2, 126.9, 124.6, 123.7, 122.2, 113.0, 112.0, 111.9, 51.6.
MS (EI) m/z: 355 (M), 276 ([MH−Br]).
IR (neat): 3126, 3057, 1698 (C=O), 1633 (C=C), 1455 cm−1
Anal. Calcd for C1814BrNO: C, 60.69; H, 3.96; N, 3.93. Found: C, 60.62; H, 4.1; N, 4.15.
また、グラムスケールでの合成を試みたところ、(E)−1−(1−ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチル(淡黄色固体)を収率98%、E/Z比100/0で3.15g得ることができた。
[実施例4]
本実施例では、イナミド(I−c)を用いた下記スキーム6に示す1−エチニル−1H−インドールからの1−(1−ハロビニル)−1H−インドールの合成について、イナミドに対するヨードトリメチルシランの当量(当量比)、エイジング温度、溶媒の種類、溶媒の量、プロトン供与体[P]、ハロシランの種類を変更して合成を実施した。
Figure 2014139151
合成条件はスキーム5に示す合成例の代表例と同様である。
図46及び図47には、実施例4のEntry41において合成した(E)−1−(1−(ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−イル)エタノンのH NMRチャート及び13C NMRチャートをそれぞれ示した。
(E)−1−(1−(ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−イル)エタノンの機器分析値:
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.41 (dd, J = 6.8, 1.5 Hz, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.43−7.32 (m, 3H), 7.20 (m, 1H), 7.14−7.10 (m, 2H), 6.77 (dd, J = 7.8, 1.4 Hz, 2H), 2.50 (s, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 193.6, 143.7, 135.6, 134.3, 133.6, 129.6, 129.1, 128.2, 126.6, 124.9, 124.2, 123.2, 120.8, 112.1, 84.0, 28.0.
MS (EI) m/z: 260 ([M−I]), 217 ([M−I−COCH).
IR (neat): 3113, 1658 (C=O), 1623 (C=C), 1605 (C=C), 1526 cm−1
Anal. Calcd for C1814INO: C, 55.83; H, 3.64; N, 3.62. Found: C, 55.80; H, 3.53; N, 3.69.
下記表5に、各合成条件での(E)−1−ハロ−エナミド(IV−c)の収率(%)を示す。
Figure 2014139151
いずれのEntryにおいても、(E)−1−ハロ−エナミド(IV−c)が主生成物として得られた。
反応温度−78℃、0℃のいずれにおいても、Z体が微量生成した(Entry41、42)。
あらかじめ塩化メチレン溶媒に20当量の水を含ませた上での反応(Entry43)、プロトン供与体として水の代わりにメタノールを用いた反応(Entry44)、濃度を上げた反応(Entry46、47)においてもZ体が微量生成した。
Entry48ではヨードトリメチルシランに代えてブロモトリメチルシランを用いており、この場合も(E)−1−ハロ−エナミドを合成できた。収量は130mgであった。
図48及び図49には、実施例4のEntry48において合成した(E)−1−(1−(ブロモ−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−イル)エタノンのH NMRチャート及び13C NMRチャートをそれぞれ示した。
(E)−1−(1−(ブロモ−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−イル)エタノン(白色針状結晶)の機器分析値:
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.41 (dd, J = 7.7, 1.4 Hz, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.41−7.30 (m, 3H), 7.23−7.18 (m, 2H), 7.13 (dd, J = 7.4, 7.1 Hz, 2H), 6.77 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 2.51 (s, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 193.6, 135.9, 134.7, 133.8, 133.1, 129.5, 129.2, 128.2, 126.6, 125.1, 124.2, 123.2, 121.0, 113.0, 111.9, 28.1.
MS (EI) m/z: 339 (M), 260 ([MH−Br]).
IR (neat): 3109, 1656 (C=O), 1604 (C=C), 1450 cm−1
Anal. Calcd for C1814BrNO: C, 63.55; H, 4.15; N, 4.12. Found: C, 63.57; H, 4.07; N, 4.22.
また、グラムスケールでの合成を試みたところ、(E)−1−(1−(ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−イル)エタノン(黄色固体)を収率96%、E/Z比98/2で1.48g得ることができた。さらに、エタノールによる再結晶操作を行うことによりE/Z比を100/0の化合物を1.24g(収率80%)得ることができた。
[実施例5]
本実施例では、イナミド(I−d)を用いた下記スキーム7に示す1−エチニル−1H−インドールからの1−(1−ハロビニル)−1H−インドールの合成について、エイジング温度、溶媒の種類、溶媒の量、プロトン供与体[P]、ハロシランの種類を変更して合成を実施した。
Figure 2014139151
合成条件はスキーム5に示す合成例の代表例と同様である。
図50及び図51には、実施例5のEntry51において合成した(E)−1−(1−(ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドールのH NMRチャート及び13C NMRチャートをそれぞれ示した。
(E)−1−(1−(ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドールの機器分析値:
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.63 (dd, J = 7.6, 1.6 Hz, 1H), 7.40−7.37 (m, 2H), 7.27−7.09 (m, 6H), 7.05 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 6.82 (dd, J = 8.2, 1.5 Hz, 2H), 6.74 (d, J = 3.4 Hz, 1H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 142.0, 134.9, 129.5, 129.0, 128.9, 128.3, 127.6, 123.4, 121.9, 121.5, 112.3, 106.8, 88.4.
MS (EI) m/z: 218 ([M−I]).
IR (neat): 3097, 3039, 1619 (C=C) cm−1
Anal. Calcd for C1612IN: C, 55.67; H, 3.50; N, 4.06. Found: C, 55.65; H, 3.37; N, 4.13.
下記表6に、各合成条件での(E)−1−ハロ−エナミド(IV−d)の収率(%)を示す。
Figure 2014139151
いずれのEntryにおいても、(E)−1−ハロ−エナミド(IV−d)が主生成物として得られた。
反応温度−78℃、0℃、室温のいずれにおいても、Z体が微量生成した(Entry51、52、53)。
あらかじめ塩化メチレン溶媒に20当量の水を含ませた上での反応(Entry54)、プロトン供与体として水の代わりにメタノールを用いた反応(Entry55)、濃度を上げた反応(Entry56)においてもZ体が微量生成した。
Entry57ではヨードトリメチルシランに代えてブロモトリメチルシランを用いており、この場合も(E)−1−ハロ−エナミドを合成できた。この場合、定量的にE体が生成し、Z体は観察されなかった。収量は1.47gであった。
図52及び図53には、実施例5のEntry57において合成した(E)−1−(1−(ブロモ−2−フェニルビニル)−1H−インドールのH NMRチャート及び13C NMRチャートをそれぞれ示した。
(E)−1−(1−(ブロモ−2−フェニルビニル)−1H−インドール(無色針状及び無色塊状結晶)の機器分析値:
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.64 (dd, J = 6.6, 1.5 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.24−7.09 (m, 7H), 7.07 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 6.80 (dd, J = 7.9, 1.5 Hz, 2H), 6.70 (d, J = 3.3 Hz, 1H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 135.2, 133.8, 133.0, 129.4, 128.94, 128.87, 128.3, 127.5, 123.5, 121.9, 121.4, 115.7, 111.9, 106.7.
MS (EI) m/z: 297 (M), 217 ([M−Br]).
IR (neat): 3106, 3047, 1633 (C=C) cm−1
Anal. Calcd for C1612BrN: C, 64.45; H, 4.06; N, 4.70. Found: C, 64.22; H, 3.87; N, 4.72.
また、グラムスケールでの合成を試みたところ、(E)−1−(1−(ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドール(無色塊状結晶)を収率98%、E/Z比100/0で3.15g得ることができた。
[実施例6]
本実施例では、出発原料として、下記表7に示すイナミド誘導体(I)(上記イナミド(I−e)〜(I−i))を使用して、下記スキーム8に従い、下記表7に示す(E)−1−ハロ−エナミド誘導体(IV)を合成した。
Figure 2014139151
なお、Entry6b,6hは反応温度を−20℃とした。その他は−78℃とした。
Figure 2014139151
Entry6a−6eにおいては、異性体が生じることなく、(E)−1−ハロ−エナミド誘導体(IV)が選択的に得られた。また、Entry6f−6hにおいては、微量のZ体が生成したものの高い確率で(E)−1−ハロ−エナミド誘導体(IV)が選択的に得られた。
これらの結果から、本発明の製造方法が、様々なインドール誘導体に対して広く適用できる方法であることが分かった。
これらの1−(1−ハロビニル)1H−インドールは全て分解せずに安定な物質であった。
Entry6a〜6hで合成した(E)−1−ハロ−エナミド誘導体(IV)の機器分析値を下記に示す。
図54〜69には、Entry6a〜6hで合成した(E)−1−ハロ−エナミド誘導体(IV)のH NMRチャート及び13C NMRチャートを示した。
6a:(E)−1−(1−ブロモ−2フェニルビニル)−3−メチル−1H−インドール(黄色油状物質)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.59−7.57 (m, 1H), 7.31−7.29 (m, 1H), 7.24−7.10 (m, 5H), 7.08 (s, 1H), 6.88−6.87 (m, 3H), 2.32 (s, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 135.6, 134.0, 132.4, 130.2, 128.9, 128.7, 128.3, 124.7, 123.5, 121.4, 119.5, 116.5, 116.3, 111.9, 10.1.
MS (EI) m/z: 313 ([MH]), 232 ([M−Br]).
IR (neat): 3053, 3025, 2916, 2859, 1636 (C=C), 1451 cm−1
Anal. Calcd for C1714BrN: C, 65.40; H, 4.52; N, 4.49. Found: C, 65.12; H, 4.51; N, 4.50.
6b:(E)−1−(1−ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドール−2−カルボン酸エチル(淡黄色固体)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.70 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.37−7.36 (m, 2H), 7.27−7.23 (m, 1H), 7.14−7.07 (m, 3H), 6.87 (dd, J = 7.9, 1.6 Hz, 2H), 4.37 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.37 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 160.7, 143.0, 137.4, 135.1, 128.9, 128.5, 128.2, 127.5, 126.9, 123.08, 123.06, 114.8, 112.5, 87.1, 61.4, 14.5.
MS (EI) m/z: 290 ([M−I]), 217 ([M−I−COOC).
IR (neat): 2976, 1706 (C=O), 1620 (C=C), 1453, 1442 cm−1
Anal. Calcd for C1916INO: C, 54.69; H, 3.87; N, 3.36. Found: C, 54.69; H, 3.87; N, 3.36.
6c:(E)−1−(1−ブロモ−2−フェニルビニル)−1H−インドール−2−カルボン酸エチル(淡黄色粘稠物質)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.70 (dd, J = 8.0, 0.9 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.38−7.32 (m, 2H), 7.25−7.22 (m, 2H), 7.16−7.08 (m, 3H), 6.85 (dd, J = 7.9, 1.6 Hz, 2H), 4.37 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.36 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 160.6, 137.8, 134.6, 133.9, 128.9, 128.8, 128.4, 128.1, 127.4, 126.9, 123.04, 122.97, 114.69, 114.68, 112.1, 61.3, 14.5.
MS (EI) m/z: 289 ([MH−Br]).
IR (neat): 3055, 2979, 1713 (C=O), 1640 (C=C), 1448 cm−1
Anal. Calcd for C1916BrNO: C, 61.64; H, 4.36; N, 3.78. Found: C, 61.61; H, 4.26; N, 3.91.
6d:(E)−1−(2−シクロヘキシル−1−ヨードビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチル(淡黄色粘稠物質)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.19−8.17 (m, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.41−7.26 (m, 3H), 6.49 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H), 1.97−1.89 (m, 1H), 1.66−1.55 (m 5H) 1.28−1.00 (m 5H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 165.1, 153.0, 136.4, 133.8, 126.5, 124.2, 123.3, 122.0, 111.8, 110.6, 80.7, 51.5, 40.2, 32.6, 32.3, 25.6, 25.4, 25.2. MS (EI) m/z: 409 (M), 378 ([M−OCH), 282 ([M−I]). IR (neat): 3116, 2922, 2848, 1705 (C=O), 1633 (C=C), 1450 cm−1. Anal. Calcd for C1820INO: C, 52.83; H, 4.93; N, 3.42. Found: C, 52.88; H, 4.87; N, 2.53.
6e:(E)−1−(1−ブロモ−2−シクロヘキシルビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチル(淡黄色粘稠物質)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.20−8.17 (m, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.43−7.40 (m, 1H), 7.37−7.33 (m, 2H), 6.23 (d, J = 10.1 Hz, 1H), 3.94 (s, 3H), 1.90−1.88 (m, 1H), 1.63−1.56 (m, 5H), 1.17−1.11 (m, 5H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 165.2, 143.4, 136.7, 134.1, 126.5, 124.3, 123.3, 122.1, 111.5, 110.8, 110.3, 51.5, 39.1, 32.6, 25.7, 25.3.
MS (EI) m/z: 361 (M), 302 ([M−COOCH), 282 ([MH−Br]).
IR (neat): 3122, 2924, 2849, 1707 (C=O), 1648 (C=C), 1451 cm−1
Anal. Calcd for C1820BrNO: C, 59.68; H, 5.56; N, 3.87. Found: C, 59.53; H, 5.78; N, 3.86.
6f:(E)−1−(1−ヨード−2−(3−メトキシフェニル)ビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチル(淡黄色針状結晶)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.21−8.19 (m, 1H), 7.80 (s 1H), 7.43−7.41 (m, 2H), 7.35−7.31 (m, 2H), 7.04 (dd, J = 8.0, 8.0 Hz, 1H), 6.72 (dd, J = 8.0, 1.8 Hz, 1H) 6.43 (d, J = 8.0 Hz, 1H) 6.14−6.13 (m, 1H) 3.91 (s, 3H) 3.33 (s, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 165.0, 159.8, 143.7, 135.42, 135.40, 133.3, 129.9, 126.9, 124.5, 123.7, 122.2, 121.1, 116.2, 112.3, 111.5, 84.1, 55.0, 51.6.
MS (EI) m/z: 306 ([M−I]), 275 ([M−I−OCH), 247 ([M−I−COCH).
IR (neat): 3121, 3048, 2835, 1697 (C=O), 1602 (C=C), 1448 cm−1
Anal. Calcd for C1916INO: C, 52.67; H, 3.72; N, 3.23. Found: C, 52.63; H, 3.71; N, 3.16.
6g:(E)−1−(1−ブロモ−2−(3−メトキシフェニル)ビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチル(白色針状結晶)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.20 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.41 (dd, J = 7.7, 1.3 Hz, 1H), 7.36−7.29 (m, 2H), 7.19 (s, 1H), 7.04 (dd, J = 8.0, 8.0 Hz, 1H), 6.72 (dd, J = 8.0, 2.3 Hz, 1H), 6.43 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.14 (s, 1H), 3.91 (s, 3H), 3.35 (s, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 164.9, 159.9, 135.7, 134.7, 134.2, 133.5, 130.0, 129.3, 128.5, 126.8, 125.6, 124.6, 123.7, 122.2, 121.1, 116.0, 113.1, 112.3, 112.0, 111.7, 55.0, 51.6.
MS (EI) m/z: 385 (M), 354 ([M−OCH), 326 ([M−COOCH), 306 ([MH−Br]).
IR (neat): 3117, 1708 (C=O), 1642 (C=C), 1453 cm−1
Anal. Calcd for C1916BrNO: C, 59.08; H, 4.18; N, 3.63. Found: C, 59.06; H, 4.15; N, 3.63.
6h:(E)−1−(2−(4−シアノフェニル)−1−ヨードビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチル(黄色針状結晶)
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.27 (dd, J = 7.6, 0.9 Hz, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.40−7.32 (m, 5H), 6.84 (dd, J = 8.4, 0.5 Hz, 2H), 3.92 (s, 3H).
13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 164.8, 141.2, 138.4, 135.0, 132.81, 132.79, 128.5, 126.9, 124.8, 124.0, 122.4, 118.4, 112.6, 112.4, 112.1, 88.5, 51.7.
MS (EI) m/z: 428 (M), 301 ([M−I]).
IR (neat): 3139, 3054, 2226 (C≡N), 1699 (C=O), 1622 (C=C), 1448 cm−1
Anal. Calcd for C1913IN: C, 53.29; H, 3.06; N, 6.54. Found: C, 53.29; H, 3.06; N, 6.54.
上記実施例2のEntry4u及び実施例3−6から、本発明の製造方法により、1−エチニル−1H−インドールから上記化学式(17)〜(30)に示す、1−(1−ハロビニル)−1H−インドールを得ることができた。
1−(1−ハロビニル)−1H−インドールの合成に関して、以下のことが示された。
(1)実施例2のEntry4u及び実施例3では、インドール骨格の3位にエステル結合を有する1−エチニル−1H−インドールから様々な条件下で(E)−1−(1−ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−カルボン酸メチルを得ることができた。
(2)実施例4では、インドール骨格の3位にケトン基を有する1−エチニル−1H−インドールから様々な条件下で(E)−1−(1−(ヨード−2−フェニルビニル)−1H−インドール−3−イル)エタノンを得ることができた。3位にエステル結合に代えてケトン基がついた場合はカルボニル酸素の電子供与性は低下すると考えられるが、実施例3と同様の反応性を示した。
(3)実施例5及び実施例6のEntry6aでは、インドール骨格の3位に水素原子又はメチル基が結合している1−エチニル−1H−インドールから様々な条件下で1−(1−ハロビニル)−1H−インドールを得ることができた。
これらについて実施例3及び4と同様の反応性が示されていることから、インドール骨格に酸素を含む官能基がついていない場合でもハロシランが活性化されて反応が進行することがわかる。
(4)実施例6のEntry6b及び6cでは、インドール骨格の2位にエステル結合を有する1−エチニル−1H−インドールからも3位にエステル結合を有する実施例3と同様に1−(1−ハロビニル)−1H−インドールを得ることができた。2位にエステル結合を有する化合物は、生理活性物質等でよくみられる縮環型分子への合成に展開可能であり、このような化合物を選択的に合成できる本発明の方法は有用である。
(5)実施例6のEntry6d及び6eでは、脂肪族アルキン由来の化合物を用いて1−(1−ハロビニル)−1H−インドールを得ることができた。これらの化合物は2重結合部分の電子が豊富であるために反応性が高く不安定であることが予想されたが、安定な化合物であった。
(6)実施例6のEntry6f、6g及び6hでは、インドール骨格のベンゼン環上にメトキシ基やシアノ基があるが、これらの置換基は反応性に大きな影響を与えることがないことが確認された。
(7)各実施例において、本発明の製造方法によると、1−(1−ハロビニル)−1H−インドールとして、ヨード体の他にブロモ体も良好に合成することができることが確認された。
以上のとおり、本発明によればイナミド及びその誘導体に対して、系中発生型ハロゲン化水素を完璧な位置および立体制御を伴ってイナミドに付加させて、(E)−1−ハロ−エナミド誘導体のみを、簡便に、高純度で得ることができる。また、グラムスケールで(E)−1−ハロ−エナミド誘導体を得ることができる。
また、本発明の製造方法は、基質適用範囲が広く、かつ、溶媒やプロトン供与体として、一般的に用いられている様々な種類の溶媒、プロトン供与体を用いて反応を行うことができる。
また、本発明の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体は、様々な構造の化合物の基質として利用可能である。特に、窒素原子を導入することができるので、医薬品、ファインケミカルズ分野で用いられる基質として有用である。また、エナミドの窒素原子に保護基として適用可能な置換基を結合させておくと、保護基を後で取り外すことが容易であるため便利である。

Claims (20)

  1. 下記化学式(I)で表されるイナミド誘導体と、下記化学式(II)で表されるハロシランと、下記化学式(III)のプロトン供与体とを反応させて、下記化学式(IV)で表される(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩を製造する方法。
    Figure 2014139151
    前記化学式(I)及び(IV)中、
    Aは、芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基であり、前記芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基は置換基を有していても有していなくても良く、前記置換基は、複数の場合は同一でも異なっていても良く、
    B及びDは、B及びDに隣接する窒素原子を含んで環を形成している、又は、
    Bが電子求引性基であって、かつ、Dが水素原子、若しくは、置換基を有していても有していなくてもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基であり、前記置換基は、複数の場合は同一でも異なっていても良く、
    前記化学式(II)中、
    は、水素原子又は飽和若しくは不飽和炭化水素基であり、
    前記化学式(II)及び(IV)中、
    Xはハロゲンである。
  2. 前記化学式(II)及び(IV)中、Xはヨウ素原子又は臭素原子である請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記化学式(III)中のプロトン供与体が水又はアルコールである請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 溶媒としてジクロロメタン、トルエン、ヘキサン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、及び、水からなる群から選択された少なくとも1種を用いる請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記化学式(I)及び(IV)中、B及び/又はDがカルバメート系保護基、アミド系保護基、イミド系保護基、スルホン系保護基、又は、ベンジル基である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 前記化学式(I)及び(IV)中、B及び/又はDがトシル基、ベンジル基、メトキシカルボニル基又はエトキシカルボニル基である請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記化学式(I)及び(IV)中、Aが、フェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントリル基、ピレニル基又はピリジル基であり、さらに、置換基を有していても有していなくても良く、前記置換基は、複数の場合は同一でも異なっていても良い、請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 前記化学式(I)及び(IV)中、Aにおいて、前記置換基が、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、置換又は無置換フェニル基、置換又は無置換ナフチル基、置換又は無置換アントリル基、及び、置換又は無置換ピレニル基からなる群から選択される少なくとも1つである請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 前記化学式(I)及び(IV)中、B及びDは、B及びDに隣接する窒素原子を含んで下記化学式(V)で示す環を形成している請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
    Figure 2014139151
    (式中、点線の円弧は、窒素原子と炭素原子を繋ぐ骨格部分の一部と共に環構造が形成されていることを示す。Rは、水素原子、又は、環構造の置換基となる基を表し、点線の円弧部分を形成する環構造に同一又は異なって複数個結合していてもよい。)
  10. 前記化学式(I)及び(IV)中、B及びDは、B及びDに隣接する窒素原子を含んで下記化学式(VI)で示す環を形成している請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
    Figure 2014139151
    (式中、R及びRは、水素原子、又は、環構造の置換基となる基を表し、環構造に同一又は異なって複数個結合していてもよい。)
  11. 下記化学式(IV)で表される(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩。
    Figure 2014139151
    前記化学式(IV)中、
    Aは、芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基であり、前記芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基は置換基を有していても有していなくても良く、前記置換基は、複数の場合は同一でも異なっていても良く、
    B及びDは、B及びDに隣接する窒素原子を含んで環を形成している、又は、
    Bが電子求引性基であって、かつ、Dが水素原子、若しくは、置換基を有していても有していなくてもよい芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基であり、前記置換基は、複数の場合は同一でも異なっていても良く、
    Xはハロゲンである。
  12. 前記化学式(IV)中、Xはヨウ素原子又は臭素原子である請求項11に記載の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩。
  13. 前記化学式(IV)中、B及び/又はDがカルバメート系保護基、アミド系保護基、イミド系保護基、スルホン系保護基、又は、ベンジル基である請求項11又は12に記載の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩。
  14. 前記化学式(IV)中、B及び/又はDがトシル基、ベンジル基、メトキシカルボニル基又はエトキシカルボニル基である請求項13に記載の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩。
  15. 前記化学式(IV)中、Aが、フェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントリル基、ピレニル基又はピリジル基であり、さらに、置換基を有していても有していなくても良く、前記置換基は、複数の場合は同一でも異なっていても良い、請求項11〜14のいずれかに記載の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩。
  16. 前記化学式(IV)中、Aにおいて、前記置換基が、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、置換又は無置換フェニル基、置換又は無置換ナフチル基、置換又は無置換アントリル基、及び、置換又は無置換ピレニル基からなる群から選択される少なくとも1つである請求項11〜15のいずれかに記載の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩。
  17. 前記化学式(IV)中、B及びDは、B及びDに隣接する窒素原子を含んで下記化学式(V)で示す環を形成している請求項11〜16のいずれかに記載の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩。
    Figure 2014139151
    (式中、点線の円弧は、窒素原子と炭素原子を繋ぐ骨格部分の一部と共に環構造が形成されていることを示す。Rは、水素原子又は環構造の置換基となる基を表し、点線の円弧部分を形成する環構造に同一又は異なって複数個結合していてもよい。)
  18. 前記化学式(IV)中、B及びDは、B及びDに隣接する窒素原子を含んで下記化学式(VI)で示す環を形成している請求項11〜16のいずれかに記載の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩。
    Figure 2014139151
    (式中、R及びRは、水素原子又は環構造の置換基となる基を表し、環構造に同一又は異なって複数個結合していてもよい。)
  19. 下記化学式(1)〜(17)のいずれかで表される、請求項11記載の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩。
    Figure 2014139151
    Figure 2014139151
  20. 下記化学式(18)〜(30)のいずれかで表される、請求項11記載の(E)−1−ハロ−エナミド誘導体又はその塩。
    Figure 2014139151
    Figure 2014139151
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