JP2014138664A - 遊技機 - Google Patents

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健司 平岩
Yoshiaki Sonoda
欽章 園田
Kinichi Kamei
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Abstract

【課題】 遊技データを効率よく送信できる遊技機を提供する。
【解決手段】 遊技盤面へ発射されて、遊技を終了した球を計数する遊技終了球計数手段と、遊技を終了した球が所定数に達するタイミング毎に、遊技球数に関するデータを外部に送信する遊技球数データ送信手段と、を備えた遊技機である。技球数データ送信手段は、遊技を終了して遊技盤から排出される球数が10に達するタイミング毎に、賞球数データを外部に送信する。したがって、外部の装置では単にアウト数に「10」を加算するだけでアウト数を「10」ずつ更新でき、かつ遊技機からのデータ出力が不定期になり、定期的な通信に比べてセキュリティが高くなる。
【選択図】図57

Description

本発明は、パチンコ機などの遊技機に関する。
封入球式遊技機において、遊技球の加算データ及び減算データを200ms毎に遊技機からカードユニットへ送信するシステムの例がある(特許文献1参照)。
特開2012−10784号公報
しかしながら、遊技機からカードユニットにデータを定期的(例えば200ms毎)に送信する場合、遊技機はデータの送信処理に関する制御の負担が大きいという問題がある。そのため、効率よく遊技データを送信する方法が求められる。
そこで本発明は、遊技データを効率よく送信できる遊技機を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、遊技盤面へ発射されて、遊技を終了した球を計数する遊技終了球計数手段と、
遊技を終了した球が所定数に達するタイミング毎に、遊技球数に関するデータを外部に送信する遊技球数データ送信手段と、
を備えたことを特徴とする遊技機である。
本発明によれば、遊技データを効率よく送信できる遊技機を提供できる。
パチンコ機の前面図である。 パチンコ機の遊技盤の前面図である。 パチンコ機の裏面図である。 循環装置を示す図である。 パチンコ店のシステム構成図である。 パチンコ機の制御系を示すブロック図である。 操作表示装置を示す図である。 電源遅延回路の詳細を示す図である。 一括表示装置の詳細な構成を示す図である。 遊技制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 遊技制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 カードユニット接続確認処理を示すフローチャートである。 スイッチ監視処理を示すフローチャートである。 発射球検出スイッチ監視処理を示すフローチャートである。 ファール球検出スイッチ監視処理を示すフローチャートである。 アウト球検出スイッチ監視処理を示すフローチャートである。 エラー監視処理を示すフローチャートである。 エラー解除スイッチ監視処理を示すフローチャートである。 封入球数監視処理を示すフローチャートである。 盤面球数エラー監視処理を示すフローチャートである。 枠開放エラー監視処理を示すフローチャートである。 発射許可信号編集処理を示すフローチャートである。 球送り制御処理を示すフローチャートである。 精算/休憩制御処理を示すフローチャートである。 精算制御処理を示すフローチャートである。 休憩制御処理を示すフローチャートである。 精算開始監視処理を示すフローチャートである。 精算書込完了監視処理を示すフローチャートである。 精算終了監視処理を示すフローチャートである。 休憩開始監視処理を示すフローチャートである。 休憩開始ACK監視処理を示すフローチャートである。 休憩終了監視処理を示すフローチャートである。 カードユニット受信解析処理を示すフローチャートである。 カードユニット受信解析処理1を示すフローチャートである。 カードユニット受信解析処理2を示すフローチャートである。 入賞口スイッチ監視処理を示すフローチャートである。 始動口スイッチ入賞監視処理を示すフローチャートである。 入賞監視共通処理を示すフローチャートである。 持球数加算処理を示すフローチャートである。 外部情報編集処理を示すフローチャートである。 遊技機ID信号編集処理を示すフローチャートである。 遊技機ID取得処理を示すフローチャートである。 セキュリティ信号編集処理を示すフローチャートである。 LED編集処理を示すフローチャートである。 持球数LED編集処理を示すフローチャートである。 入賞表示LED編集処理を示すフローチャートである。 持球数表示データ設定処理を示すフローチャートである。 球数信号編集処理を示すフローチャートである。 計数スイッチ監視処理を示すフローチャートである。 カードユニットの操作表示装置制御処理を示すフローチャートである。 カードユニットの返却ボタン監視処理を示すフローチャートである カードユニットの精算処理を示すフローチャートである カードユニットの遊技機ID照合処理を示すフローチャートである カードユニットの球数信号受信処理を示すフローチャートである 研磨制御装置の研磨制御処理を示すフローチャートである 持球数に関するデータの送信動作のタイミングチャートである。 封入球の研磨制御の動作のタイミングチャートである。 前面枠開放スイッチの動作を示すタイミングチャートである。 入賞表示LEDの表示制御のタイミングチャートである。 持球数の表示更新制御を示すタイミングチャートである。 切替回路の動作を示すタイミングチャートである。 操作表示装置の動作を示す図である 操作表示装置の動作を示す図である 実施例1の変形例4におけるパチンコ機の制御系を示すブロック図である。 実施例1の変形例5における封入球の循環経路を示す図である。 実施例1の変形例6を説明する図である。 実施例1の変形例7における遅延処理を説明する図である。 実施例1の変形例7における遊技制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 実施例1の変形例8におけるパチンコ機の制御系を示すブロック図である。 実施例2における前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)の出力系統を示す図である。 実施例2における前面枠開放スイッチの動作を示すタイミングチャートである。 実施例3における前面枠開放スイッチの動作を示すタイミングチャートである。 実施例4におけるパチンコ機の制御系を示すブロック図である。 実施例4における電源装置の詳細を示す図である。 実施例4における電源装置の詳細な内部構成を示す図である 実施例4における研磨装置の動作を示すタイミングチャートである。 実施例5における前面枠開放スイッチの構成を示す図である。 実施例5における前面枠開放スイッチの動作を示すタイミングチャートである。 実施例6における遅延回路を説明する図である。 実施例6における前面枠開放スイッチの動作を示すタイミングチャートである。 実施例7における遅延回路を説明する図である。 実施例7における前面枠開放スイッチの動作を示すタイミングチャートである。 実施例8におけるパチンコ機の制御系を示すブロック図である。 実施例8における遊技制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 実施例8における遊技制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 実施例8における払出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 実施例8における払出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 実施例8におけるカードユニットの監視SW情報受信処理を示すフローチャートである 実施例9のパチンコ機の制御系を示すブロック図である。 実施例9の遊技制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 実施例9の遊技制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 実施例9の払出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 実施例9の払出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 実施例10のパチンコ機の制御系を示すブロック図である。 実施例10の切替回路の構成を説明する図である。 実施例10の操作表示装置の動作を示す図である 実施例11のパチンコ機の制御系を示すブロック図である。 実施例11のカードユニットの接続関係を説明する図である。 実施例11の操作表示装置の動作を示す図である 実施例12の操作表示装置の接続関係を示す図である。 実施例13のパチンコ機の前面図である。 実施例14のパチンコ機の前面図である。 実施例15の遊技盤を示す図である。 実施例16の遊技盤を示す図である。 実施例17の一括表示装置を示す図である。 実施例18の一括表示装置を示す図である。 実施例19の一括表示装置を示す図である。 実施例20の一括表示装置を示す図である。 実施例21の持球数の表示更新制御を示すタイミングチャートである。 実施例22の操作表示装置の動作を示す図である。 実施例22の操作表示装置の動作を示す図である。 実施例22の操作表示装置の変形例の動作を示す図である。 実施例23の持球数の計数方法を説明する図である。 実施例23の操作表示装置の動作を示す図である。 実施例23の操作表示装置の動作を示す図である。 実施例23の操作表示装置の動作を示す図である。 実施例23の操作表示装置の動作を示す図である。 実施例23の変形例の持球数の計数方法を説明する図である。
以下、本発明の実施例1として、本発明を封入球式遊技機であるパチンコ機に適用した場合の形態例を、図面を参照して説明する。
A.パチンコ機の正面構成
最初に、図1によって本例のパチンコ機の全体構成について説明する。図1は本例のパチンコ機1(封入球式遊技機)の前面図である。
このパチンコ機1は、いわゆる封入球式遊技機と称されるもので、遊技の進行等を管理制御する遊技制御装置(図6参照)を備え、遊技機本体内に所定数(例えば、20個)の遊技球を封入しておき、遊技媒体貸出装置としてのカードユニット(CRユニット)15より入力された有価価値の情報(球貸度数)に基づいた持球数(遊技価値)を基に、前記封入された遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行い、その遊技結果が所定の利益状態あるいはそれ以外の状態であるかの判定を行い、所定の利益状態の場合には所定数の賞球数に対応させて遊技者の利益である持球数(遊技価値)を増加させ、かつ遊技領域を経た遊技球を回収して発射位置に導くことにより、この封入された遊技球を循環使用してパチンコ遊技を行う機構になっている。ここで、カードユニット15は、遊技用の記憶媒体(遊技カードなど)に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットに相当する。
パチンコ機1は、当該パチンコ機1が設置される島に対して固定される機枠2と、この機枠2にヒンジ部3において回動可能に軸支されることによって、機枠2に対して開閉自在とされた前面枠4とを備える。この前面枠4には、遊技盤20(図2に示す)が取り付けられている。
また前面枠4には、その前面上側を覆うようにガラス枠5が開閉自在に取付けられている。なお、このガラス枠5により保持されるガラス板(透明のプラスチックボードでもよい、符号は省略)を介して、遊技盤20の後述する遊技領域22が前面から視認可能となっている。またガラス枠5は、ヒンジ部3において前面枠4に開閉可能に軸支されている。即ち、上記ガラス板を含むガラス枠5は、遊技盤20の前面(後述する遊技領域22を含む前面)を僅かな隙間で覆う通常の使用状態(閉状態)から、遊技盤20の前面を開放する状態(開状態)に動作可能となっている。そして、このガラス枠5の開状態では、例えば遊技盤20の前面に作業者が手を挿入して、遊技領域22における球詰まりを解除したり、不足している遊技球を投入したりすることが可能となっている。
ここで、前面枠4は遊技枠という名称で呼称され、ガラス枠5は前枠という名称で呼称されることもあるが、本実施例では前面枠4、ガラス枠5で説明している。
このガラス枠5の下側には下部パネル6が設けられ、下部パネル6には操作表示装置7及び持球数表示器40が配置されている。持球数表示器40は遊技者が獲得した持球数(すなわち、遊技者の利益としての遊技価値)を表示するものであり、7セグメントのLEDを6個配列して6桁の数値(持球数)を表示可能な構成になっている。
ここで、持球数表示器40は遊技機(具体的には、遊技制御装置54)の管理により遊技者の遊技価値を表示する第1の遊技価値表示手段を構成する。
また、下部パネル6には計数スイッチ311、休憩スイッチ312、計数スイッチLED313、休憩スイッチ有効表示LED314が配置されている。
計数スイッチ311及び休憩スイッチ312は、遊技者がこれらスイッチの表面の操作部(ボタン)を押すと、オン(あるいはオン・オフの交互動作)するようになっている。
計数スイッチ311は遊技者が持球数の計数を望むときに操作するもの、休憩スイッチ312は遊技者が休憩を望むときに操作するものである。また、計数スイッチLED313は計数スイッチ311の押下を促すときに点滅し、休憩スイッチ有効表示LED314は休憩可能であるときに点灯する。
一方、パチンコ機1には前述のカードユニット15(カード式媒体制御ユニット)が併設されている。カードユニット15は、カード投入口201に遊技カード(記憶媒体:遊技価値記憶媒体)を挿入して、遊技者が前記操作表示装置7の球貸ボタン303(図7参照)を操作することにより、遊技カードに記録された有価価値情報(例えば球貸度数)の範囲内で、所定度数の球貸し(持球数の増加)を行えるようになっている。
カードユニット15には、その他に現金投入口202が設けられている。現金投入口202は現金を投入可能なもので、ここに所定の紙幣(例えば、1000円、5000円、1万円)を投入することにより、投入紙幣の金額に対応した球貸度数の範囲内で遊技球の貸出し(即ち球貸し;持球数の増加)が行われる。
カードユニット15で使用できる遊技カードには、会員以外の一般遊技客も使用できるプリペイドカード(以下、ビジターカードという)に加えて、ハウスカードと称される遊技場独自の会員カードの使用も可能であり、その場合はカード投入口201に遊技カードとしての会員カードを投入する。この会員カードを挿入した場合、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306の画面にてにて当該会員の暗証番号を入力することを条件に、貯球が使用できる構成としてもよい。なお、操作表示装置7の画面にはLCDタッチパネル方式のものが採用され、遊技者は指でタッチパネルに触れて、暗証番号を入力可能な構成である。
また、カードユニット15にはカードユニットエラー報知LED203が配置されており、カードユニットエラー報知LED203はカードユニット15に生じたエラーを報知する。
図2に示すように、遊技盤20は、板状の基材(いわゆるベニア)の前面に遊技釘を植設したもので、その前面の略円形領域がガイドレール21で囲まれることにより遊技領域22が形成されたものである。遊技領域22は、打ち込まれた遊技球を上方から落下させつつアウトあるいはセーフの判定(入賞したか否かの判定)を行う領域であり、入賞口に遊技球が入って有効にセーフとなる場合は、入賞口の種類に応じて設定されている所定数の遊技球のデータが賞球として遊技者の持球数に加算される構成となっている。
また、図1に戻って、前面枠4の開閉側(図1において右側)の縁部には、前面枠4及びガラス枠5の施錠装置(図示省略)の鍵挿入部8が形成されている。
また、ガラス枠5の下部に設けられた操作表示装置7は、球貸度数などを表示したり、球貸しなどの操作を行うためのものである(詳細は図7参照)。操作表示装置7の横には、遊技者が操作する押ボタン式の演出操作スイッチ9(第1の演出操作部)が設けられている。
また、下部パネル6には、効果音等を出力する下スピーカ10と、遊技球の発射操作を行う発射操作ハンドル11と、灰皿12とが設けられている。
さらに、図1において、符号13で示すものは、ガラス枠5の前面に設けられたLED(発光ダイオード)を発光源とする装飾ランプであり、符号14a、14bで示すものは、ガラス枠5の下部前面に設けられた複数のムービングライトである。図示省略しているが、ムービングライト14a、14bは、発光源としてLEDを備え、駆動源としてモータを備えている。ここで、装飾ランプ13とムービングライト14a、14bは図6に示す装飾表示LED141を構成する。
また、図1において、符号16a、16bで示すものは、ガラス枠5の上部左右両側に設けられた効果音等を出力する上スピーカである。
B.遊技盤の前面構成
図2において、符号21は遊技盤20のガイドレールであり、既述したように、遊技盤前面の略円形領域がこのガイドレール21で囲まれることにより遊技領域22が形成されている。
遊技領域22には、図2に示すように、アウト球流入口23、センターケース24、第1始動入賞口25、普通電動役物(普電)としての第2始動入賞口26、変動入賞装置27、一般入賞口28〜31、普図始動ゲート32、多数の遊技釘(図示省略)などが設けられている。また、遊技盤20の遊技領域22外には、一括表示装置35が設けられている。なお遊技釘は、遊技領域22の上部に飛入した遊技球がこれに当たりながら流下するものであり、センターケース等の取付部分を除いた遊技領域内に複数本植設されている。
ここで、上記アウト球流入口23とは、遊技領域を通過して遊技の結果が外れ(アウト)になった球を流入させる部分であり、後述のアウト数とは異なる概念である。
すなわち、後述の発射ソレノイド173の操作によって遊技領域22に発射された球はファール球を除いて、全て遊技領域22を流下する過程で遊技を行うことになり、何れかの入賞口に入賞した球はセーフ(当たり)、何れの入賞口にも入賞しない球はアウト(外れ)という遊技結果になる。その場合、セーフ球は賞球を発生させるが、賞球数は封入球式遊技機の場合には電子的に持球数に加算されるのみで、実球の排出はない。そして、当該セーフ球は図4に示すように、盤面(遊技盤22)からの回収球を取り入れる遊技球入口71に流入する。
一方、何れの入賞口にも入賞しないアウト球は外れ(アウト)の遊技結果となり、アウト球流入口23を通過した後、盤面(遊技盤22)からの回収球を取り入れる遊技球入口71に流入する。
また、発射ソレノイド173の操作によって遊技領域22に発射されたものの、ファールとなった球は、遊技領域22に到達しなかったので、遊技結果を発生させることなく、遊技球入口71に流入して、再び、発射位置に戻ることになる。
後述のアウト数とは、セーフ(当たり)球と、アウト(外れ)球とを含む概念であり、要するに、遊技領域22を通過して遊技結果を発生させて、遊技盤20から外部(ここでは盤外(アウト):遊技機の外ではない)に回収される球のことであり、ファール球を含まない概念である。そのために、遊技を終了した後に、遊技盤20から盤外に出る球数のことをアウト数と称することにしている。一方、ファール球も一旦は遊技盤20から盤外に出るが、遊技を終了していないので、アウト数には含めていない。なお、アウト数は後述の図6に示すアウト球検出スイッチ163によって検出され、ファール球は後述の図6に示すファール球検出スイッチ162によって検出される構成になっている。
センターケース24は、遊技盤20の裏側に取り付けられる表示装置41(図6に示す)の表示部41a(図2に示す)の前面周囲を囲む部材である。図示省略しているが、このセンターケース24には、演出又は装飾のためのLEDを発光源とするランプ類や、例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める電動役物(モータやソレノイドなどの駆動源によって作動する可動部を有する役物)が設けられている。
なお、演出又は装飾のためのランプ類は、遊技盤20のセンターケース24以外の部分(遊技領域22外でもよい)にも設けられる。なお、遊技盤20(センターケース24含む)に設けられた演出又は装飾のためのランプ類は、盤装飾装置を構成する。また、センターケース24に設けられた電動役物は、盤演出装置を構成する。なお、盤演出装置を構成する電動役物は、遊技盤20のセンターケース24以外の箇所に設けられてもよい。
表示装置41(演出手段)は、例えば液晶表示装置を含んで構成され、通常、変動表示装置と称されるものである。なお、表示装置41の名称としては、同様の機能を持つ部材の呼び名として、例えば特図表示装置、図柄変動装置、可変図柄表示装置、識別情報変動装置、識別情報変動表示装置など各種あるが、機能が同じものは同一の範疇である。
表示装置41は、数字や文字などの識別情報(特図という)を表示可能な表示部41a(画面)を有し、複数列の特図を表示可能である。例えば、左側と中央と右側に特図を縦3列に表示し、各列において数字や文字等よりなる特図を停止状態で表示(停止表示)したり、あるいは変動状態(例えば、縦方向にスクロールする状態)で表示(即ち、変動表示)したりすることが可能である。
ここで、表示装置41は遊技機が管理する第1の表示装置を構成する。
また、表示部41aには、上記特図とは別個に背景画像やキャラクタ画像などの演出用又は情報報知用の画像、或いは、いわゆる普図に相当する画像が表示可能である。なお、特図とは大当りに関連する変動表示ゲームで変動表示される識別情報であり、普図とは普図当り(大当りではない)に関連する変動表示ゲームで変動表示される識別情報である。
また始動入賞口25,26は、後述するように特図の始動入賞口として機能する入賞口であり、本例では図2に示すように上下に並んで配設されている。上側の第1始動入賞口25は常に開口している。下側の第2始動入賞口26は、開閉部材26aを左右両側に有し、これら開閉部材26aが逆ハの字状に開くと入賞可能になり、図2に示すようにこれら開閉部材26aが閉じていると入賞不可能である。これら始動入賞口25,26は、センターケース24の中央部下方に配置されている。
なお、第2始動入賞口は普通電動役物(普電)ともいい、普通変動入賞装置に相当する。
また変動入賞装置27は、開閉部材27bによって開閉される大入賞口27aを有する装置(いわゆるアタッカー)である。この大入賞口27aは、後述する大当りになったことを条件として開放されて遊技球が入賞可能となる。
前述したように、例えば表示装置41の表示部41a(画面)には、特図とは別に普図の画像も表示しており、普図ゲームについて説明すると、以下の通りである。この場合、表示装置41は普図表示装置に相当する。
遊技球が普図始動ゲート32を通過したとき、表示部41a等(表示装置41とは別に独自の普図表示器を配置してもよい)で普図の変動表示による普図の変動表示ゲーム(以下、普図変動表示ゲームという)が行われ、停止した普図が所定の態様(特定表示態様)であれば、普図当りと呼ばれる特典が付与される。
普図当りになると、第2始動入賞口26の一対の開閉部材26aが逆ハの字に開いた開状態に、所定の開放時間だけ一時的に保持される遊技が行われ、遊技球が始動入賞し易くなり、その分、特図の変動表示ゲームの実施回数が増えて大当りになる可能性が増す。
また、上記普図の変動表示ゲーム中に、普図始動ゲート32にさらに遊技球が入賞したときには、表示部41a等(表示装置41とは別に独自の普図始動記憶表示器を配置してもよい)で普図始動記憶の保留表示が実行されて、例えば4個まで記憶され、普図の変動表示ゲームの終了後に、その記憶に基づいて上記普図の変動表示ゲームが繰り返される。なお、普図の確率を高確率にすれば、普図当たりしやすくなる。
ここで、時短について説明しておくと、以下のようなものである。
時短は「時間短縮」の略で、大当たり終了後、特図や普図の変動時間を通常よりも短縮し、時間効率を高めるとともに、普図当たり確率を高めて普通電動役物(普電)(第2始動入賞口26)の開放(普電の開放時間を通常よりも長くすることも含む)による始動口への入賞のサポートを行うことで、一定の特図の変動表示ゲームの実施回数まで持ち玉(持球数)を減らさずに効率よく特図を変動させる機能である。以下では、このような時短が実行されている状態を、普電サポート状態又は時短状態という。
次に一括表示装置35は、いわゆる普図の表示や特図の表示、さらには特図や普図の始動記憶の保留表示(場合により、特図保留表示、普図保留表示という)や、遊技状態の表示を行うものであり、例えばLEDを発光源とする複数の表示器(例えば、1個の小さなランプよりなる表示器、或いは本特図としての数字等を表示可能な例えば7セグメントの表示器)によって構成される。なお、始動記憶の保留表示(場合により、単に始動記憶表示という)とは、変動表示ゲームが未実施の状態で保留されている始動記憶の数等を報知するための表示であり、一般的には、始動記憶毎にランプ等の点灯によって表示する。即ち、始動記憶が3個有れば、3個のランプを点灯させたり、3個の図形を表示させたりすることによって行われる。
一括表示装置35の詳しい構成は、図9で後述する。
なお、この一括表示装置35の表示器によって表示されるものが本特図や本普図(正式な特図や普図)であるのに対して、前述の変動表示装置41の表示部等で行われる特図や普図の表示は、遊技者向けの演出用のダミー表示である。このため、遊技者から見て特図や普図といえば、このダミー表示の方を指している。なお以下では、このダミー表示であることを強調する場合に、例えば「飾り特図」、「飾り普図」と表記する。
このように、この一括表示装置35(詳細は後述する図6参照)は、遊技者に認識しにくいかもしれないが後述の遊技制御装置54が直接制御するもので、遊技盤20の検査などで使用されるものである。例えば、より遊技者に認識しやすい遊技者向けの特図の始動記憶の表示(特図保留表示)は、例えば前述したように表示装置41の表示部、或いは遊技盤20に設けた複数のランプ(発光部)によって行われる。
C.パチンコ機の裏機構
次に、図3は本実施例のパチンコ機1の裏機構を示す図である。
図3において、パチンコ機1における裏機構の主要な部品としては、外部情報端子板51、カードユニット接続端子板52、演出制御装置53、遊技制御装置54、循環装置55、研磨装置56、発射制御装置57、主電源装置58A,副電源装置58B、研磨制御装置59などがある。
なお、従来(封入球式でないタイプ)の貯留タンク(上タンク)やセーフユニットに相当する構成要素は無い。
外部情報端子板51は、パチンコ機1側とカードユニット15側との配線接続のための基板であり、パチンコ機1側からカードユニット15側へ一方的に情報を送信するのみで、カードユニット15側からパチンコ機1側への入力はないものである。特に、外部情報端子板51はパチンコ機1からの遊技情報をカードユニット15を経由してホールコンピュータ86(後述する)へ出力するために用いられる。
一方、カードユニット接続端子板52もパチンコ機1側とカードユニット15側との配線接続のための基板であるが、パチンコ機1側からカードユニット15側へ情報を送信するのみならず、カードユニット15側からパチンコ機1側への入力も許容する配線接続のための基板である。すなわち、パチンコ機1とカードユニット15の間の双方から情報の伝達が可能である配線接続のための基板である。また、カードユニット接続端子板52には切替回路320からの配線が接続されるようになっており、そのため、カードユニット15はカードユニット接続端子板52を経由し切替回路320を介して操作表示装置7との間で相互に情報伝達が可能な構成になっている(詳細は図6で後述)。
なお、本実施例では外部情報端子板51とカードユニット接続端子板52を別体で分離した構成としているが、例えば両者を合わせて1つの基板で構成するようにしてもよい。
演出制御装置53は、遊技制御装置54から出力される制御コマンドに基づき表示装置41や下スピーカ10や上スピーカ16a、16bなどを駆動制御するもので、所定のケース内にこの制御機能を実現する回路基板が収納されて構成されている。
遊技制御装置54は、遊技盤20に配設されている各種スイッチ、ソレノイド、ランプ等の電気部品(電気式役物)を電気的に制御するとともに、他の制御装置に制御情報を送って、遊技の進行を統括的に管理制御するもので、これら制御を行うマイコンを含む回路が形成された回路基板が、所定のケース61内に収納された構成となっている。ケース61は、4つのカシメ部62a、62b、62c、62dによって容易な開封を阻止するセキュリティ構造になっている。即ち、このカシメ部で封印された状態では、このカシメ部を破壊しない限り開封できない構造となっており、開封すれば開封したことが明確になるようになっている。また、このカシメ部の数に対応する回数だけしか封印できない。また、遊技制御装置54の裏側には、当局が当該パチンコ機1の検査を行うためのケーブルが接続される検査装置接続端子63、所定の異常時に点灯(あるいは点滅)するエラー表示LED64、エラーを解除するためのエラー解除スイッチ65が配置されている。
循環装置55は、パチンコ機1の内部に封入された封入球を循環させるためのもので、その循環経路部に研磨装置56が配置されている(詳細は後述)。
発射制御装置57は球の発射に必要な制御を行うもので、所定のケース内にこの制御機能を実現する回路基板が収納されて構成されている。主電源装置58Aは商用の交流電源(例えば、AC100V)を入力電源とし、この入力電源から上記各制御装置やパチンコ機1の各電子部品に必要な電源を供給する。なお、商用の交流電源はAC100Vに限らず、例えば島単位でAC24Vを各遊技機に供給し、AC24Vを入力電源とする構成でもよい。
一方、副電源装置58Bは内部にバッテリー(二次電池)を有するUPS
(Uninterruptible Power Supply:無停電電源装置)であり、商用電源が停止しても研磨装置56や研磨制御装置59などの遊技球の研磨に必要な各装置に電源を供給可能な構成である。UPSとしては、例えば常時インバータ給電方式などがあり、これは商用電源を整流器で直流に変換し、二次電池を充電しながら常時商用電源に同期した交流を定電圧定周波数制御インバータで発生させるものである。なお、副電源装置58Bは上記のようなタイプに限らず、他のタイプでもよく、要は商用電源が停止したときに、遊技球の研磨に必要な各装置に電源を供給可能な構成であればよい。
図4は、循環装置55の内部構成を示す図である。
図4において、循環装置55は所定の厚さを有する平板構造に形成され、内部に封入球(封入された遊技球)が循環するための流路(後述する)が形成されている。また、循環装置55には流路部に研磨装置56が配置されている。この循環装置55内の流路は、封入球の循環経路を構成する。なお、循環装置55の図4における上部には、盤面(遊技盤22)からの回収球を取り入れる遊技球入口71が開口している。
遊技球入口71には上述したように、遊技盤22にて遊技を終了したセーフ球及びアウト球が回収球として取り込まれるとともに、遊技盤22に発射されずにファールとなったファール球も回収球として取り込まれる。ファール球は遊技領域22に到達しなかったので、遊技結果を発生させることはないが、遊技球入口71に流入して、再び、発射位置に戻ることになる。
研磨装置56は、封入球を研磨するもので、下部入口72から流入した球を研磨モータ70の動力により揚送スクリュー73で揚送しつつ、内部に配置された研磨部材74(例えば、研磨布)により球を磨き、上部出口75から研磨出口スイッチ76を介して排出するようになっている。研磨出口スイッチ76は上部出口75から排出される球を検出するもので、研磨出口スイッチ76が一定時間以上、上部出口75からの球の排出を検出しないと研磨装置56における球詰まり等の異常と判断し、研磨装置56の研磨モータ70が回り続けるのを回避するようになっている(詳細は後述)。
なお、球が研磨装置56に流入するのは、循環装置55におけるセンサ流路77に続いて設けられた球送り流路78を経て球が切替弁79により切り替えられた研磨流入誘導路80の方に誘導されて下部入口72に流れていく場合であり、それ以外は、切替弁79が研磨流入誘導路80への球の流入を塞ぐようになっている。
すなわち、封入球が研磨装置56に流入しない状態(以下、封入球循環中という)では、循環装置55は、循環装置55の上部に開口した遊技球入口71からアウト球(セーフ球含む)及びファール球をセンサ流路77に流入させて重力によって球を下方に移動させ、このように遊技球入口71から流下した球は自重によって、第1封入球検出スイッチ164(封入球検出1SW)及び第2封入球検出スイッチ165(封入球検出2SW)が配置されているセンサ流路77を通過した後、センサ流路77に続いて設けられた球送り流路78を経て球を発射するための球送り装置(図4の左端側に設けられた装置)の方へ送られる構成となっている。なお、球送り流路78における球送り装置(図4の左端側に設けられた装置)の手前には切替弁79が設けられている。切替弁79は切替ソレノイド79S(図6参照)を備えており、封入球循環中は球送り流路78の一部を切替ソレノイド79Sによりスライドさせて研磨誘導口80aを開口することを阻止する位置に留まり、封入球式を下方の研磨流入誘導路80に移動させない構成になっている。
したがって、封入球循環中にあっては、盤面(遊技盤20)からの回収球である封入球は遊技球入口71から流入し、センサ流路77を通過し、球送り流路78を経て球を発射するための球送り装置へ送られ、発射位置に送られた球は、発射装置の発射ソレノイド173(図6に示す)の動力によってレール21に沿って遊技領域22に向けて発射され、アウト球(セーフ球含む)又はファール球となって再び回収球として遊技球入口71から流入するという経路を繰り返して循環する。
ここで、上記のように切替弁79が切替ソレノイド79Sをスライドさせず、切替弁79がスプリングによって弁体を付勢して研磨誘導口80aを閉鎖して封入球が研磨装置56に流入しない状態(封入球循環中)は、研磨装置56を介させずにパチンコ機1の内部で遊技盤20を通して遊技球を循環させる通常状態に相当し、この経路を遊技循環経路という。したがって、遊技循環経路は盤面からの回収球である封入球が遊技球入口71、センサ流路77、球送り流路78、球送り装置、発射装置の発射ソレノイド173による球の盤面への発射、盤面流下、回収球として再び遊技球入口71を通過という経路になる。
一方、封入球循環中でなく、封入球を研磨装置56に流入させて、球磨きを行うときには、球送り流路78における球送り装置(図4の左端側に設けられた装置)の手前に設けられている切替弁79が球送り流路78の一部を切替ソレノイド79Sによりスライドさせて研磨誘導口80aを開口させ、封入球を重力によって研磨誘導口80aを通して下方の研磨流入誘導路80に移動させるように作動する。これにより、センサ流路77や球送り流路78に存在する封入球は重力によって研磨誘導口80aを通過して下方の研磨流入誘導路80に誘導され、研磨流入誘導路80を流れて下部入口72から研磨装置56に流入し、球磨きが行われる。そして、研磨装置56による球磨きが終了すると、球は上部出口75から研磨出口スイッチ76を介してセンサ流路77に排出され、再び、上記の経路を経て下部入口72から研磨装置56に流入して球磨きが行われることになる。したがって、球磨き中は、上述した経路を循環して研磨装置56による球磨きが行われる。
ここで、上記のように切替弁79が球送り流路78の一部を切替ソレノイド79Sによりスライドさせて研磨誘導口80aを開口して、封入球を重力によって研磨誘導口80aを通して下方の研磨流入誘導路80に移動させ、封入球が研磨装置56に流入する状態(封入球研磨中)は、封入球を研磨装置56へ誘導し研磨を行う球磨き状態に相当し、この経路を研磨循環経路という。したがって、研磨循環経路は封入球がセンサ流路77、球送り流路78、研磨誘導口80a、研磨流入誘導路80、下部入口72、研磨装置56、上部出口75、研磨出口スイッチ76、再びセンサ流路77に排出という経路になる。
切替弁79は、研磨循環経路又は遊技循環経路の何れかに切り替える経路切替手段を構成する。
また、図4に示すように、遊技球入口71から流入した球や研磨装置56の上部出口75から排出される球が流入するセンサ流路77は、球が流下する勢いを減らすために緩やかに傾斜した形状となっている。そして、センサ流路77に流入した球は自重によって、第1封入球検出スイッチ164(封入球検出1SW)及び第2封入球検出スイッチ165(封入球検出2SW)が配置されているセンサ流路77を通過した後、センサ流路77に続いて設けられた球送り流路78を経て球を発射するための球送り装置(図4の左端側に設けられた装置)の方へ送られる。
ここで、第1封入球検出スイッチ164は、センサ流路77の比較的下流側で第2封入球検出スイッチ165よりも低い位置にある球を検出するように設けられている。これに対して、第2封入球検出スイッチ165は、センサ流路77の比較的上流側(第1封入球検出スイッチ164よりも上流側)で第1封入球検出スイッチ164よりも高い位置にある球を検出するように設けられている。そして、第1封入球検出スイッチ164は遊技球として封入されている球数の下限を検出するセンサであり、第2封入球検出スイッチ165は遊技球として封入されている球数の上限を検出するセンサである。これは、封入球が当該パチンコ機1に過不足なく封入されている必要性から、現状の封入球数が最少以上であることと最大以下であることを、それぞれチェックして、適正な範囲に封入球数があることを確認するために設けられているものである。センサ流路77と球送り流路78は、一体の流路として設けられていてもよいし、そうでなくてもよい。
なお、封入球が循環する循環経路のうち、遊技領域から回収された遊技球が発射位置に向かって流れる下流側流路(上記センサ流路77と球送り流路78よりなる流路)は、発射位置近傍(図4における左端の球送り装置の近傍)を最下位置として図4に示すように発射位置近傍に向かって下り傾斜又は下降している。そして、第1封入球検出スイッチ164は、この下流側流路における第1位置にある遊技球を検出するように配置され、第2封入球検出スイッチ165は、前記下流側流路における前記第1位置よりも上流側の第2位置にある遊技球を検出するように配置されている。ここで、前記第1位置は、封入球数(封入された遊技球の数量)の適正範囲内の最低値の数量だけ遊技球が前記下流側流路に貯まった場合に、最上流の遊技球を第1封入球検出スイッチ164が検出する位置に設定されている。また前記第2位置は、封入球数の適正範囲を超える数量の遊技球が前記下流側流路に貯まった場合に第2封入球検出スイッチ165が遊技球を検出し、封入球数の適正範囲内の最大値の数量だけ遊技球が前記下流側流路に貯まった場合に、第2封入球検出スイッチ165が遊技球を検出しない位置に設定されている。
また、循環装置55における封入球の流路(上述のセンサ流路77、球送り流路78及び研磨流入誘導路80を含む流路)は、少なくともその一部(好ましくは全体)が、内部の遊技球を外部から(少なくとも、パチンコ機1の裏面側から)視認できる構成となっている。これにより、循環装置55における球の流れの状態や、球詰まりの発生の有無や、封入球数の状態が目視確認できるようになる。例えば、上記封入球の流路を、透明又は半透明の部材で構成するか、球が流出しない程度の大きさの内部視認用の開口(細いスリットや複数の微小な穴等)が所定数形成された部材で構成することによって、パチンコ機1の裏面側から内部の球が視認できる構成となっている。
詳細の図示は省略するが、例えば循環装置55の裏面側の壁全体を透明な部材で構成することによって、図4に示すようにセンサ流路77、球送り流路78及び研磨流入誘導路80の内部全体が視認できる構成としてもよい。好ましくは、少なくとも上記下流側流路(センサ流路77及び球送り流路78)においては、外部から内部の球が視認可能となっており、これにより、封入球数を目視確認できる構成となっている。また、図示省略しているが、この目視確認によって封入球数が適正か否かの正確な判断が可能となるような目印を循環装置55に形成してもよい。例えば、封入球の所定数20個の位置にマーク(指示標識)を循環装置55の裏面側に形成してもよい。このようにすると、封入球不足時に球を追加する場合このマークまで追加すればよいのでわかりやすい。また封入球過剰の場合もこのマークまで球を抜けばよいのでわかりやすい。
また球送り装置は、図4及び図6に示す球送りソレノイド172を駆動源として、球送り流路78を流下してきた球を1個ずつ発射装置の発射位置に送る装置である。なお、発射位置に送られた球は、発射装置の発射ソレノイド173(図6に示す)の動力によって前述のレール21に沿って遊技領域22に向けて発射できる構成となっている。この球送り装置には、図4に示すように、発射球検出SW161が設けられている。発射球検出SW161は、発射される球を1個ずつ検出するセンサである。
D.遊技場のシステム構成
次に、図5は本実施例のパチンコ機1が多数設置された遊技場のシステム構成を示す図である。
図5において、遊技場にはカード管理装置81、カード発行機82、カード精算機83、景品交換装置84、持球管理装置85、ホールコンピュータ86、多数のパチンコ機1a乃至1n及びカードユニット15a乃至15nが配置されている。
また、遊技場の外部には外部管理装置91が配置されている。
カード管理装置81は、カード会社(図示略)と電話回線(例えば、ISDN等のデジタル回線)で結ばれており、カード会社は、必要に応じてカード管理装置81の各種情報を受信したりする。遊技場は、カードの発行情報とか、必要な情報をカード会社から得たり、問い合わせたりするために電話回線を介してカード会社と接続されている。
カード管理装置81は、カード発行機82、カード精算機83、景品交換装置84、持球管理装置85、多数のカードユニット15a乃至15nに対して情報伝送路87を介して接続されているとともに、ホールコンピュータ86と情報伝送路88を介して接続されている。
カード管理装置81は、カード発行機82、カード精算機83、景品交換装置84、持球管理装置85、多数のカードユニット15a乃至15nを端末装置として扱い、これらの各端末装置の情報を管理する制御を行うとともに、各端末装置に挿入/排出される遊技カード(会員カード又はビジターカード)の識別情報(カードID)や、各遊技カードに記憶された球貸度数や貯球数の情報(有価価値情報)を記憶管理するような制御処理を行う。例えば、カードID毎に球貸度数の残高等を更新記憶する処理などを、各カードユニットやカード発行機82等から必要な情報を得ることによって行う。
カード発行機82は、カード会社から購入したカード(記憶媒体)を会員カードとして遊技者に発行するもので、例えば1000円、2000円、3000円、5000円の球貸度数(有価価値)を付加して前記カードを発行する。カード発行機82は、カード管理装置81との間で情報伝送路87を介して情報(例えば、前記カードのカードIDや球貸度数或いは売上情報等)の転送を行うとともに、前記カードの発行に必要な制御を行う。
なお、遊技カードとしては、会員カードとビジターカードがある。会員カードは、会員登録して発行するもので、球貸度数(球貸金額に相当)、持球数、及び貯球数が登録可能である。ビジターカードは、会員でない遊技者用のカードであり、カードユニット15内にストックされ、後述するようにカードユニット15に現金が投入された場合にカードユニット15内で発行される。このビジターカードは、球貸度数及び持球数が登録可能であるが、貯球数は登録できない。また、持球数は当日限り有効なものであり、貯球数は後日でも持球数に交換して使用可能なものである。本明細書では、持球数は遊技価値に相当するが、貯球数は球貸度数と同じ有価価値に相当するとして記載している。
カード精算機83は、遊技カード(ビジターカード或いは会員カード)の球貸度数残高に基づいて、遊技カードを精算するためのもので、例えば球貸度数残高に応じた金額を現金で返却する。またカード精算機83は、カード管理装置81との間で情報伝送路87を介して情報(例えば、球貸度数の情報等)の転送を行う機能も有する。
景品交換装置84は、遊技カードの持球数に基づいて、遊技者が望む景品と交換するための処理を行うもので、例えば遊技場の店員が景品交換装置84を操作して、遊技者に景品を渡す。景品交換装置84では、会員カードの場合、持球数を貯球数に交換して記録する貯球化の処理も可能となっている。
景品交換する際、または貯球化する際に、景品交換装置84は持球管理装置85に遊技カードのカードIDと遊技カードに記憶されている持球数を送信する(本例の場合には、例えば景品交換装置84から持球管理装置85に送信する)。持球管理装置85は受信したカードIDや持球数と、後述する持球管理装置85のカード毎持球数ファイルに記憶されているカードID及び持球数と照合する。持球管理装置85が照合した結果を正否の情報として景品交換装置84に送信すれば、受信した景品交換装置84は遊技カードに記憶されていた持球数の正否を知ることができる。
なお、景品交換装置84が持球管理装置85に遊技カードのカードIDのみを送信するようにして、後述する持球管理装置85のカード毎持球数ファイルに記憶されている持球数を送信するように要求してもよい。このようにすれば、景品交換装置84は受信した持球数と遊技カードに記憶されている持球数を照合することで、遊技カードに記憶されていた持球数の正否を知ることができる。
持球管理装置85は、カード管理装置81、カード発行機82、カード精算機83、景品交換装置84、多数のカードユニット15a乃至15nと接続され、これらの各装置からの情報に基づいて遊技者が獲得している持球数の情報(遊技価値情報)を記憶管理するような制御を行う。例えば、カード毎持球数ファイルという記憶領域に、カードID(カードの識別情報)に対応させて持球数を記憶するなどの制御処理を行う。
なお、カードユニット15a乃至15nはそれぞれパチンコ機1a乃至1nに併設されて配置されており、両者の間は前述したように接続されていて情報の伝送が可能になっている。そして、多数のパチンコ機1a乃至1nからカードユニット15a乃至15nへ持球数や外部情報(各パチンコ機1a乃至1nから外部に出力される各種遊技情報)を送信する構成である。
また、持球管理装置85は、カード管理装置81を介してホールコンピュータ86とも通信可能であり、ホールコンピュータ86からの持球数データの照合等に応じた処理を行う機能も有する。
カードユニット15a乃至15nは、遊技カードが挿入されることにより、遊技カードの情報(球貸度数データ等)を読み取って球貸しのための処理を行ったり、遊技者の獲得した持球数データ(暗号化してもよい)を遊技カードに記憶したりするもので、カード管理装置81との間で情報伝送路87を介して情報の転送を行う。
カードユニット15a乃至15nはそれぞれパチンコ機1a乃至1nから遊技球数に関するデータや外部情報(前述したように各種遊技情報)を受信する構成である。
詳しくは、遊技球数に関するデータとしては、通常時はアウト数が「10」になるタイミング毎に、それまでの賞球数データを受信する構成である。また、精算時には、持球数、賞球数、アウト数のデータを受信する構成である。
なお、賞球数以外の外部情報(前述したような各種遊技情報:ただし、アウト数は除く)は、イベント発生時(例えば、大当り発生、エラー発生などの時)にパチンコ機1a乃至1nからカードユニット15a乃至15nにそれぞれに送信される構成になっている。
ここで、外部情報(前述の各種遊技情報)には、概念的な観点からすると、賞球数、アウト数も外部情報に含まれるが、実施例1ではイベント発生時にパチンコ機1a乃至1nからカードユニット15a乃至15nに送信される外部情報の中からは、賞球数及びアウト数は除外される構成である。理由は、アウト数が「10」になるタイミング毎に賞球数データをカードユニット15a乃至15nはそれぞれパチンコ機1a乃至1nから受信するので、アウト数自体のデータ受信はなく、かつ賞球数データも、このタイミングで受信するので、イベント発生時に受信する外部情報に中に、賞球数及びアウト数を含めなくてもいいからである。
また、後述の各実施例においても、上記同様の構成であり、パチンコ機1とカードユニット15の間における賞球数及びアウト数を除く外部情報の送信は、定期的ではなく、イベント発生時に行われる。これは、イベント発生時における大当り情報やエラー情報等は、発生時、パチンコ機1からカードユニット15を経由して直ぐにホールコンピュータ86へ知らせた方が良いので、それを考慮したものである。
このように、本実施例ではパチンコ機1a乃至1nからカードユニット15a乃至15nに対しては、定期的に遊技球数に関するデータを送信せず、あくまでも上述した通りの不定期に遊技球数に関するデータを送信するようになっている。
そして、カードユニット15a乃至15nは多数のパチンコ機1a乃至1nから集めた外部情報(各パチンコ機1a乃至1nから外部に出力される各種遊技情報)を情報伝送路87を介してホールコンピュータ86に送信する。
ホールコンピュータ86は遊技場の管理室に設置されるとともに、各カードユニット15a乃至15nに対して情報伝送路87を介して接続され、各カードユニット15a乃至15nを経由して各パチンコ機1a乃至1nからの各種データを収集するとともに、情報伝送路88を介してカード管理装置81と接続され、カード管理装置81を経由して持球管理装置85から必要なデータを収集し、各種遊技状態に対応するデータを整理し、遊技場の営業管理を行うものである。
具体的には、各カードユニット15a乃至15nを介して多数のパチンコ機1a乃至1nから必要なデータを収集するとともに、カード管理装置81を介して持球管理装置85から必要なデータを収集して各種遊技状態に対応するデータを整理し、整理したデータをディスプレイに表示させ、営業上必要なデータの演算処理を行う。なお、実施例とは異なるが、カードユニット15a乃至1nを介してホールコンピュータ86に送信される外部情報(各種遊技情報)については、各パチンコ機1a乃至1nから直接ホールコンピュータ86へ送信する構成としてもよい。
外部管理装置91は情報伝送路92を介してカード管理装置81と接続されており、遊技場の外部に配置されることで、第三者機関によって管理され、店外において遊技場の遊技カードに関する情報をバックアップする機能を有している。
例えば、カード管理装置81を介して遊技カード毎の貯球数、多数の遊技カードのID、多数の遊技機IDなどのデータを収集し、遊技カード毎の貯球数管理、遊技カードのID管理、遊技機ID管理などの各処理(データのバックアップを含む)を行う。そして、遊技場から問い合わせがあれば必要に応じてデータを供給したりする他、本実施例ではパチンコ機1a乃至1nの電源投入時等に遊技機ID(あるいは後述の実施例では払出固有ID(払出制御装置の固有ID)も含めて)を照合し、照合結果を遊技場に送信することも可能なようになっている。
また、外部管理装置91は遊技場が営業を辞めて閉店などした場合には、顧客の遊技カード毎の貯球数管理の情報を信用ある機関に提供したりする。
E.制御系の構成
次に、本例のパチンコ機1の制御系について、図6を参照して説明する。なお図や以下の説明において、「SW」はスイッチを意味し、「SOL」はソレノイドを意味する。また、図面では部材の名称が長い場合に図示がしにくくなるので、適宜、短めにして表記(図示)することがある。
パチンコ機1は、制御系の主な構成要素として、遊技制御装置54、演出制御装置53、発射制御装置57、主電源装置58Aを備えている。これらの各装置及び図6に示す各電子部品には主電源装置58Aから必要な電源が供給される。
また、パチンコ機1は副電源が供給される制御系の構成要素として、研磨制御装置59
を備えており、研磨制御装置59には副電源装置58Bから必要な電源が供給される。
なお、封入球制御(封入球数の監視や持球数の加算・減算処理などの制御)を行う装置(封入球制御装置)を遊技の進行を統括的に制御する装置(従来の遊技制御装置)とは分離させて設けた構成でもよいが、本例では、このような封入球制御装置と遊技制御装置を一体化した装置を遊技制御装置54として設けている。本実施例では、遊技制御装置と封入球制御装置とを一体化して遊技制御装置とした構成であるので、遊技制御装置から封入球制御装置へ送出していた信号やコマンドが不要となって、制御負担が軽減されとともに、省スペース化、省電力化を図ることもできる。
(遊技制御装置関係)
まず、パチンコ機1の遊技制御装置54の構成と、この遊技制御装置54に接続される機器について説明する。
遊技制御装置54は、遊技を統括的に制御するとともに、封入球制御も行う主制御装置(主基板)であって、CPU111、ROM112、RAM113、検査装置のための試射試験端子115及び検査装置接続端子63を備えている。
なお、図6では図示を略しているが、後述の図8に示すように遊技制御装置54には前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に主電源を所定時間だけ遅延させて供給するスイッチ電源遅延回路541が設けられている(詳細は後述)。
ここで、遊技制御装置54は封入球制御も行うとしているが、詳しくは、封入球遊技に必要な制御として、主に封入球の発射から回収までの処理を行う他、更に本実施例では球貸し制御(球貸加算処理)等も行う構成である(詳細後述する)。
遊技制御装置54は遊技球数データ送信手段、入力期間制限手段、研磨制御手段、遅延手段、計数手段、計数作動制御手段、遊技価値記憶手段、遊技価値表示制御手段、クリア制御手段を構成する。
CPU111は、封入球遊技を管理する遊技プログラムを実行して遊技制御に必要な演算処理を行う。ROM112は、遊技プログラムを格納しており、RAM113は遊技プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。
ここで、RAM113は遊技価値記憶手段を構成し、遊技価値である持球数を記憶するが、詳しくは遊技者の遊技価値の変化を記憶し、これには発射した球を減算し、賞球数を加算することを繰り返して遊技者の持球数がいくらになるかをリアルタイムで更新して記憶していくことになる。発射した球の減算や賞球数の加算は、遊技プログラムに基づく処理で行うので、RAM113(遊技価値記憶手段)は持球数のリアルタイム的な変化を記憶していくことになる。
なお、RAM113に対しては、停電時にも電源を供給するバックアップ電源手段(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が設けられており、停電があっても、このバックアップ電源手段が必要な電力を供給し続けられる時間内に停電から復旧すれば、RAM113のデータは保持される構成となっている。
なお、CPU111、ROM112、RAM113は、遊技用演算処理装置としての遊技用マイクロコンピュータに相当し、例えばアミューズメントチップ用のICとして製造されている。
また、上記アミューズメントチップ用のICは、このICチップを個別に識別可能な個体識別情報としてのチップコードに加え、メーカコードや製品コードを記憶しており、これらコードを遊技機IDとして出力可能である。
試射試験端子115は、CPU111から得られる各種の遊技情報を検査装置に伝送するためのケーブルが接続される端子である。なお、この試射試験端子115及び関連部品は、試験機関で使用されるもので、出荷時に取り外されるものであり、遊技場で使用される遊技制御装置54には未実装となる。
検査装置接続端子63は、パチンコ機1が遊技場に設置された後に、当局が当該パチンコ機1の検査を行うためのケーブルが接続される端子である。
遊技制御装置54には、第1始動口スイッチ120(図6では始動口1SW)、第2始動口スイッチ121(図6では始動口2SW)、ゲートスイッチ122、入賞口スイッチ123、カウントスイッチ124、ガラス枠開放スイッチ125(図6ではガラス枠開放SW)からの検出信号が入力される。
第1始動口スイッチ120は前記第1始動入賞口25に入賞した遊技球を1個ずつ検出する入賞球検出用のセンサであり、第2始動口スイッチ121は前記第2始動入賞口26に入賞した遊技球を1個ずつ検出する入賞球検出用のセンサである。
カウントスイッチ124は前記変動入賞装置27の大入賞口27aに入賞した遊技球を検出する同様のセンサである。また、入賞口スイッチ123は一般入賞口28〜31に対して設けられた同様のセンサであり、一般入賞口がn個あるときには、それぞれに1個ずつ、全体としてn個設けられる。なお、一般入賞口のそれぞれに1個ずつセンサを設けるのではなく、複数の一般入賞口に対して、全体で1個のセンサを設けるようにしてもよい。ゲートスイッチ122は前記普図始動ゲート32を通過する遊技球を1個ずつ検出するセンサである。
これら遊技球を検出する上記各センサ120、121、122、123、124は、本例では近接スイッチであり、ハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の検出信号を出力するように回路構成されている。
また、ガラス枠開放スイッチ125はガラス枠5が開放されていることを検出するセンサである。
さらに、遊技制御装置54には前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126(図6では前面枠開放SW(夜間監視SW))が接続されている。前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は前面枠4が開放されていることを検出するセンサであり、前面枠4の開放を検出した情報をパチンコ機1の電源が遮断された状態でも保持する構成になっている。特に、遊技場が閉店して夜間のとき、パチンコ機1の前面枠4が開放された場合には、前面枠4が開放されたことを検出した情報(例えば、開放ONデータ)を夜間においても保持している。なお、翌朝、パチンコ機1が起動された場合には、夜間に前面枠4が開放されたことを検出した情報は前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの検出信号を遊技制御装置54で読み込むことで、遊技制御装置54に取り込まれる。そのため、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は、「夜間監視スイッチ」という名称も付している。
なお、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は、前面枠4が開放されたことを検出する他、ガラス枠5が開放されたことを検出するようにしてもよい。このようにすると、ガラス枠の開放による不正への対応も可能になる。
ここで、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は前面枠開放検出手段を構成する。
また、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126には遊技制御装置54から主電源が遊技制御装置54への主電源供給開始から所定時間だけ遅延して供給されるとともに、主電源の遮断時にはバックアップ電源が供給されるようになっている(詳細は図8参照)。このバックアップ電源としては、例えば前述したRAM113と同様に、停電時にも電源を供給するバックアップ電源手段(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が用いられ、パチンコ機1の電源がオフとなる夜間(あるいは停電時も同様)であってもバックアップ電源手段が必要な電力を供給し続ける構成である。
ここで、遊技制御装置54は入賞口への入賞があった場合、入賞に対応する賞球数を持球数に加算する処理を行う。入賞口とは、賞球排出(実際に球を払い出すか、或いは、封入球式の場合には持球数に加算する処理)を伴う全ての入賞口のことで、始動入賞口25,26、変動入賞装置27の大入賞口27a、一般入賞口28〜31がある。
そして、遊技制御装置54では入賞に伴う賞球数を下記のように設定している。
・大入賞口27a=13個
・始動入賞口25=3個
・始動入賞口26(普電)=1個
・一般入賞口28〜31=10個
また、入賞口への入賞があった場合に、入賞に対応する賞球数を持球数に加算する処理に加えて、賞球数を一括表示装置35の入賞表示LED355に表示する処理を行う。
さらに、遊技制御装置54は遊技者の持球数(遊技価値)の変化が連続してあった場合、RAM113(遊技価値記憶手段)における持球数の記憶の更新は直ちに行うが、持球数表示器40(遊技価値表示手段)が遊技者の持球数を表示する場合の持球数の更新は、所定期間(例えば、0.3秒)の間隔をおいて行うように制御する。
具体的には、内部メモリとしてのRAM113は遊技者の持球数の変化を記憶し、これには発射した球を減算し、賞球数を加算し、ファール球を加算することを繰り返して遊技者の持球数がいくらになるかをリアルタイムで更新して記憶していく。一方、遊技制御装置54は持球数に対して発射した球の減算、賞球数の加算、ファール球の加算は、遊技プログラムに基づく処理で行うことにより、RAM113は持球数のリアルタイム的な変化を記憶していく。これに対して遊技制御装置54は、持球数表示器40が遊技者の持球数を表示する場合の持球数の更新は、RAM113がリアルタイムで持球数を更新して記憶していくのと異なり、所定期間(例えば、0.3秒)の間隔をおいて、持球数の更新表示を行うように制御する。
次に、遊技制御装置54は、遊技の進行や演出に関して必要な機器として、演出制御装置53、普電ソレノイド131、大入賞口ソレノイド132及び一括表示装置35と接続されている。
普電ソレノイド131は第2始動入賞口26の開閉部材26aを開閉させるソレノイド、大入賞口ソレノイド132は変動入賞装置27の開閉部材27bを開閉させるソレノイドである。遊技制御装置54は、これらの普電ソレノイド131、大入賞口ソレノイド132、一括表示装置35に対して必要な制御信号を出力する。
また、遊技制御装置54からは演出制御装置53に対して、パラレル通信でデータ(例えば、演出コマンド)が送信されるようになっている。
さらに、遊技制御装置54は下部パネル6に配置された機器との関連では、持球数表示器40、計数スイッチ311、休憩スイッチ312、計数スイッチLED313、休憩スイッチ有効表示LED314と接続されている。なお、操作表示装置7は後述のように、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット15と接続され、カードユニット15によって管理制御されるため、遊技制御装置54の制御下にはない構成である。
遊技制御装置54には計数スイッチ311及び休憩スイッチ312からの検出信号が入力されるとともに、持球数表示器40、計数スイッチLED313及び休憩スイッチ有効表示LED314に対して必要な制御信号が出力される。例えば、持球数表示器40に対しては持球数を表示するために、持球数表示器40の7セグメントの6個のLEDを駆動可能な駆動信号が出力される。計数スイッチLED313及び休憩スイッチ有効表示LED314に対しては、それぞれのLEDを点灯する条件が成立したときに、各LED点灯を可能な駆動信号が出力される。
遊技制御装置54はカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15と接続され、カードユニット15との間で双方向の情報の伝達ができるようになっている。また、カードユニット接続端子板52は切替回路320と接続されており、切替回路320を介してカードユニット15は操作表示装置7との間で情報や信号等の入出力が可能である。
したがって、カードユニット接続端子板52は主にカードユニット15とパチンコ機1側との間及びカードユニット15と操作表示装置7側との間の情報や信号等の入出力に使用される。
一方、遊技制御装置54は外部情報端子板51を介してカードユニット15と接続され、カードユニット15に対して遊技制御装置54から遊技情報を送信可能になっている。
また、カードユニット15はホールコンピュータ86及び持球管理装置85と接続されている。
したがって、外部情報端子板51は主にパチンコ機1側からカードユニット15を経由してホールコンピュータ86や持球管理装置85に遊技情報を送信するために使用される。
遊技制御装置54からは外部情報端子板51を介し、カードユニット15を経由してホールコンピュータ86に遊技情報が出力される。遊技情報としては、例えば遊技制御装置54に入力された信号を外部へ知らせる信号や、遊技進行の過程で発生する大当りを知らせる大当り信号、図柄を変動させるための条件となる始動口への入賞を知らせる始動口信号、図柄が変動開始、或いは、図柄の変動停止をトリガに図柄変動を知らせる図柄確定回数信号、遊技状態が遊技者に有利な状態であること(いわゆる確変状態、時短状態)を示す特典状態信号等がある。
また、遊技制御装置54からは外部情報端子板51を介し、カードユニット15を経由して持球管理装置85に持球数の情報(遊技価値情報)などが出力される。
次に、遊技制御装置54は、封入球の発射から回収までの処理及び球貸し等に関して必要な機器として、発射制御装置57、研磨制御装置59、カードユニット接続端子板52と接続されるともに、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット15とも接続されている。
また、操作表示装置7は切替回路320に接続されている。切替回路320は演出制御装置53に接続されるとともに、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット15にも接続されている。
したがって、操作表示装置7は切替回路320を介して演出制御装置53との間で、情報や信号等の入出力が可能である。
さらに、操作表示装置7は切替回路320及びカードユニット接続端子板52を順次介してカードユニット15との間で、情報や信号等の入出力が可能である。
このように、切替回路320は操作表示装置7に対する接続を演出制御装置53(遊技機:パチンコ機1、以下同様)と、カードユニット15(但し、カードユニット接続端子板52を介して)との間で切替可能になっている(図7(b)を参照)。
情報の伝達について説明すると、上記のように、遊技制御装置54はカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15と接続されており、遊技制御装置54からカードユニット15に対して遊技機(パチンコ機1)の各種情報(通常時はアウト数=10毎に賞球数、精算時は持球数、賞球数、アウト数の各情報、その他のイベント発生時に各種情報)が送られるようになっている。送信タイミングとしては、通常時はアウト数=10毎に賞球数情報を遊技制御装置54からカードユニット15に送信し、精算時は持球数、賞球数、アウト数の各情報を遊技制御装置54からカードユニット15に送信するようになっている。また、その他のイベント発生時には各種情報を遊技制御装置54からカードユニット15に送信するようになっている。
すなわち、遊技制御装置54からカードユニット15へは定期的ではなく、イベント発生(例えば、精算、大当り、エラー等)時又はアウト数=10毎のタイミングで各種情報を送信する構成である。
なお、更新持球数は遊技制御装置54からカードユニット15へ送信しない。更新持球数は遊技機(パチンコ機1)の内部で使用する構成になっているからである。
そして、カードユニット15では遊技制御装置54からの各種情報に基づいて操作表示装置7の制御を管理し、メッセージ・操作領域部306に遊技者の持球数(遊技価値)を表示したり、計数スイッチ311の操作によって持球数を計数して計数球数の玉箱に移す制御等を行うことが可能になっている。なお、「持球数を計数して計数球数の玉箱に移す」という制御上の概念は、実球で払い出す方式の遊技機の例で言えば、獲得した持球数を遊技機外部の玉箱に物理的に移す作業と同様のことである(詳細は後述)。
なお本例では、前述のように遊技制御装置54からカードユニット15に対して遊技機(パチンコ機1)の各種情報(通常時はアウト数=10毎に賞球数、精算時は持球数、賞球数、アウト数の各情報、その他のイベント発生時に各種情報)を不定期に送信するようにしているが、カードユニット15からの要求があった時に遊技制御装置54から必要な情報を送信するようにしてもよい。
また、封入球制御等に必要な各種スイッチ類からの信号として、遊技制御装置54には、エラー解除スイッチ65、発射球検出スイッチ161、ファール球検出スイッチ162、アウト球検出スイッチ163、第1封入球検出スイッチ164(図6では封入球検出1SW)、及び第2封入球検出スイッチ165(図6では封入球検出2SW)からの検出信号が入力されている。
発射球検出スイッチ161は、発射ボリューム171(詳細は後述)の操作によって遊技領域22に発射される球を1個ずつ検出するセンサであり、ファール球検出スイッチ162は、発射されたものの遊技領域22に達せずにファールとなった球を1個ずつ検出するセンサである。アウト球検出スイッチ163(遊技終了球計数手段)は遊技領域22から回収した球(アウト球及びセーフ球の両方を含む)を1個ずつ検出するセンサである。
第1封入球検出スイッチ164及び第2封入球検出スイッチ165は、前述したように、循環装置55のセンサ流路77に配置され(図4参照)、封入球数をチェックするためのものである。
遊技制御装置54では、上記各スイッチ161乃至165からの検出信号を受けて、封入球の発射から回収までの球の挙動監視、ファール球の有無、封入球の最大と最小の封入球数のチェック等の処理を行うとともに、カードユニット15から送られてくる球貸し情報(貸球数コマンド)に基づいて持球数に加算する処理を行うなどの制御を行う。
また、遊技制御装置54では、上記アウト球検出スイッチ163からの検出信号を受けて、通常時はアウト数=10毎に賞球数情報を遊技制御装置54からカードユニット15に送信する処理を行い、精算時は持球数、賞球数、アウト数の各情報を遊技制御装置54からカードユニット15に送信する処理を行う。その他のイベント発生時には、各種情報を遊技制御装置54からカードユニット15に送信する処理を行う。
また、遊技制御装置54からはエラー表示LED64に対して所定の異常の場合に信号が出力され、エラーに応じてエラー表示LED64が点灯(あるいは点滅)する。
さらに、遊技制御装置54は研磨制御装置59との間で信号の授受をしており、遊技制御装置54は主電源オフの情報(例えば、パチンコ機1への主電源の供給が断たれた場合には、遊技制御装置54から研磨制御装置59に出力される主電源オフ信号)等を研磨制御装置59に送信する等の処理を行い、研磨制御装置59は後述の研磨装置プログラムに従って研磨モータ70の駆動や切替ソレノイド79Sの作動等の封入球の研磨に必要な処理を実行する。
すなわち、研磨制御装置59には研磨モータ70、切替ソレノイド79S及び研磨出口スイッチ76が接続されており、研磨モータ70は研磨制御装置59からの制御信号に基づいてパチンコ機1の内部に封入されている封入球を研磨する研磨装置56を作動させる(順方向又は逆方向に作動させる)。切替ソレノイド79Sは封入球の研磨を行うときに研磨誘導口80aを開口させるもので、通常(封入球を研磨しない状態のとき)は、切替弁79の弁体(詳細は図示略)により研磨誘導口80aを閉鎖(例えば、スプリングによって弁体を付勢して研磨誘導口80aを閉鎖させる位置に変位)しており、研磨制御装置59から弁体の作動信号を受けると、閉鎖位置にある切替弁79の弁体を吸引して研磨誘導口80aを開口させる位置に変位させる。これにより、球送り流路78から研磨流入誘導路80への球の移動を閉鎖している研磨誘導口80aが開口し、球送り流路78にある封入球が重力によって研磨誘導口80aを通して下方の研磨流入誘導路80に移動する。
研磨出口スイッチ76は、上述したように上部出口75から排出される球を検出するもので、上部出口75からの球の排出を検出すると、球の排出検出信号を研磨制御装置59に出力する。研磨制御装置59は球磨き制御中でもあるにもかかわらず、一定時間以上、研磨出口スイッチ76から球の排出検出信号を受信できない場合には、研磨装置56における球詰まり等の異常と判断し、必要な処理(例えば、研磨モータ70の停止)を行う。
(演出制御装置関係)
次に、演出制御装置53の構成と、この演出制御装置53に接続される機器について説明する。
演出制御装置53は、主制御用マイコン、該主制御用マイコンの制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン、表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP、各種のメロディや効果音などの出力を制御する音源LSIなどを有しているが、細かい構成は略している。
演出制御装置53は、遊技制御装置54のCPU111からの制御コマンド(8ビットのデータ信号)を解析し、演出内容を決定して表示装置41の出力映像の内容を制御したり、音源LSIへの再生音の指示をして下スピーカ10及び上スピーカ16a、16bを駆動して効果音等を出したり、前述した装飾表示LED141の駆動制御などの処理を実行するとともに、演出操作スイッチ9からの信号に応じて演出内容を決定して演出の制御を行う。
また、演出制御装置53は切替回路320を介して操作表示装置7との間で情報や信号等の入出力が可能であり、演出制御装置53からは演出画面に関する情報等を切替回路320を介して操作表示装置7に送信し、操作表示装置7からはメッセージ・操作領域部306の画面上に配置された各種演出ボタンの操作情報等を切替回路320を介して演出制御装置53に送信する。
演出制御装置53は切替回路320を介して操作表示装置7から受信した各種演出ボタンの操作情報等に基づいて表示装置41の演出内容を決定して演出の制御を行う。
(発射制御装置関係)
次に、発射制御装置57の構成と、この発射制御装置57に接続される機器について説明する。
発射制御装置57は、遊技制御装置54から発射許可信号、停電検出信号を受けるようになっている。発射制御装置57は、発射許可信号のオンデータを受信していることを必要条件として、発射ボリューム171の操作(即ち、発射操作ハンドル11の回転操作)に従って発射位置にある遊技球を発射する発射ソレノイド173を制御する。また発射制御装置57には、タッチセンサ174や発射停止スイッチ175からの信号が入力されている。タッチセンサ174は、遊技者が発射ボリューム171を操作する発射操作ハンドル11にタッチしているか否かを検出するものであり、発射停止スイッチ175は遊技球の発射を一時的に停止するもので、遊技者によって操作されるものである。
なお、遊技球を発射位置まで送る球送りソレノイド172は、遊技制御装置54によって直接制御される。その制御処理のため、タッチセンサ174からの信号は発射制御装置57のみならず、遊技制御装置54にも入力されている。
また、上記発射ソレノイド173を含み、発射位置(図示省略)にある遊技球を遊技領域に発射する装置を発射装置という。この発射装置は、発射制御装置57を介して遊技制御装置54によって制御され、これら制御装置の制御処理によって遊技球の発射が許可されている状態(発射許可信号のオンデータが設定されている状態)でのみ遊技球を発射することができる。遊技球の発射が禁止されている状態(発射許可信号のオフデータが設定されている状態)では、たとえ発射位置に遊技球があり遊技者が発射操作ハンドル11を操作しても遊技球は発射されない。また発射装置は、発射するために遊技球を打つ杵という部材を有しており、この杵の先(杵先)に発射位置がある。
なお、発射操作ハンドル11の操作による遊技球の発射数は、所定の規則により、1分間に100発という規定があるので、発射制御装置57は球送りソレノイド172を制御して、100発/分(およそ、0.6秒(s)に1球を発射)の範囲内に収めるようにしている。
(操作表示装置)
前述したように、操作表示装置7は切替回路320を介して演出制御装置53に接続されるとともに、切替回路320及びカードユニット接続端子板52を順次介してカードユニット15とも接続されている。
図7(a)は、操作表示装置7を示す図である。
操作表示装置7は、遊技者が指でタッチパネルに触れて操作可能なタッチパネル付きの液晶表示器で構成され、図7(a)に示すように、操作表示装置7には球貸レートを表示する球貸レート表示器301、プリペイドカード(例えば、ビジターカード)の残金額を表示する残金額表示器302が設けられているとともに、球貸ボタン303、返却ボタン304、貯球・再プレイボタン305、メッセージ・操作領域部306、切替ボタン307が配置されている。
球貸レート表示器301は、カードユニット15から遊技球を貸し出す際の球貸レートを表示するもので、例えば1球を4円で貸し出すときは、「球貸:1玉4円」という表示をする。また、1球を1円で貸し出すときは、「球貸:1玉1円」という表示をする。本例のパチンコ機1では、1玉4円又は1玉1円のどちらのレートでも球貸しが可能になっている。
残金額表示器302はプリペイドカード(例えば、ビジターカード)の残金額を表示するが、このとき、例えば残金額「10000円」というように1円単位で、残金額を表示する。
球貸ボタン303は遊技者が所定度数の球貸しを望むときに操作するものである。
返却ボタン304は、遊技前に単に遊技者が遊技カード(プリペイドカード(例えば、ビジターカード)も含む)を返却させる場合、及び精算(遊技終了)してカードを返却させる場合に操作するもの(つまり、精算時に使用するもの)である。したがって、本実施例では精算ボタンは配置されていない。
持球数の精算を行う場合には、パチンコ機1の下部パネル6に配置されている計数スイッチ311を押して持球数を全て計数して計数球数にすると、計数された全ての持球数は計数球数としてカードユニット15の管理下に入り、その後、返却ボタン304にタッチすると、計数された全ての持球数(つまり計数球数)が遊技カードに書き込まれて(記録されて)精算終了となり、遊技カードが返却されることになる。
すなわち、遊技機の管理下にある遊技者の持球数は、計数スイッチ311で計数することで、計数球数となってカードユニット15の管理下に移行し、それを遊技カードに記録することで、精算終了となる。
なお、詳しくは、計数スイッチ311を押して持球数を計数すれば、計数された持球数は計数球数としてカードユニット15の管理下に入るが、そのとき、メッセージ・操作領域部306の画面上に「さらに計数」、「遊技終了」、「遊技続行」の各ボタンが現れ、ここから「遊技終了」をタッチすると、「返却ボタンを押して下さい」というメッセージが現れて、精算を促すことになるので、その後に返却ボタン304を押すことになる(詳細は後述)。
また、遊技者が直ぐに精算をして遊技を終了したい場合は、返却ボタン304にタッチすることにより、全ての持球数が計数されてカードユニット15の管理下に移行し、それを遊技カードに記録し、精算を行うことができる(詳細は後述)。
次に、貯球・再プレイボタン305はハウスカードと称される遊技場独自の会員カードを使用して遊技者が獲得した球の貯球をしたり、会員カードに貯球している球を使用して再プレイするときに操作されるものである。
メッセージ・操作領域部306は、貯球・再プレイ時に会員カードを有する会員が暗証番号を入力したり、営業上のメッセージを表示したりする他、貯球数表示、持球数の計数処理の表示などを行うところである。また、メッセージ・操作領域部306は球貸度数も表示する。
さらに、メッセージ・操作領域部306では、持球数及び計数球数をアナログ表示(玉箱を摸した図形によるアナログ表示)することが可能な構成になっている(詳細は、具体例で後述)。
また、メッセージ・操作領域部306は演出制御装置53(遊技機)からの演出に関する情報や表示装置41に出現するキャラクタ等の情報も表示する。
なお、操作表示装置7(メッセージ・操作領域部306も含む)はパチンコ機1に配置されているが、球貸、貯球、精算、再プレイ、遊技カードの返却などはカードユニット15によって制御・管理される構成である。一方、操作表示装置7(メッセージ・操作領域部306も含む)における演出制御装置53(遊技機)からの演出に関する情報や表示装置41に出現するキャラクタ等の情報の制御・演出については、演出制御装置53(遊技機)によって制御・管理される構成である。
切替ボタン307(第2の演出操作部)は操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に表示する情報の送り元を切り替える操作を行うもので、操作表示装置7を切替回路320、カードユニット接続端子板52を順次介してカードユニット15に接続するルート(後述のように、「カードユニットルート」)と、操作表示装置7を切替回路320を介して演出制御装置53(遊技機)に接続するルート(後述のように、「遊技機ルート」)の何れかに切り替えるために遊技者によって操作(タッチ)される。
次に、カードユニット15によって制御・管理されるケースについて説明すると、例えば、遊技開始時の場合、遊技者がカードユニット15の現金投入口202に1000円の紙幣を投入すると、投入紙幣の金額に対応した球貸度数がメッセージ・操作領域部306に表示される。遊技者が球貸ボタン303を押すと、表示された球貸度数の範囲内で球貸加算処理が行われ、この球貸加算処理の結果として増加した持球数が持球数表示器40に表示される。例えば、球貸ボタン303を1回押すと、5度数の球貸しが行われ、持球数が例えば125個増加し、持球数表示器40に表示される持球数も125増加する。
この場合、球貸ボタン303を押したという操作情報は、操作表示装置7から切替回路320及びカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15へ送られ、カードユニット15から遊技機(つまり、遊技制御装置54)へ球貸指示(持球数への加算指示)を行う構成である。
一方、遊技者が遊技カード(プリペイドカード(例えば、ビジターカード)も含む)の度数の範囲内で球貸しを望む場合には、遊技者はカードユニット15のカード投入口201に遊技カードを挿入すると、遊技カードに残存する球貸度数がメッセージ・操作領域部306に表示される。次いで、遊技者がメッセージ・操作領域部306の球貸ボタン303を操作することにより、遊技カードに記録された有価価値情報(球貸度数)の範囲内で、所定度数の球貸し(持球数の増加)が行われ、球貸し数が持球数表示器40に表示される。この場合、純粋な球貸し数だけが持球数表示器40に表示されるのではなく、以前の持球数に球貸し数が加算される形で、合計の球数が持球数表示器40に表示される。したがって、以前の持球数=0の場合は、球貸し数だけが持球数表示器40に表示されることになる。
さらに、遊技者が遊技カードに記録された貯球数の範囲内で貯球使用を望む場合には、遊技者はカードユニット15のカード投入口201に遊技カードを挿入し、メッセージ・操作領域部306の画面にて当該会員の暗証番号を入力すると、遊技カードに残存する貯球数がメッセージ・操作領域部306に表示される。次いで、遊技者がメッセージ・操作領域部306の貯球・再プレイボタン305を操作することにより、遊技カードに記録された貯球数の範囲内で、所定度数の貯球使用(持球数の増加)が行われ、貯球使用数が持球数表示器40に表示される。この場合、以前の持球数に貯球からの貯球使用数が加算される形で、合計の球数が持球数表示器40に表示される。
また遊技終了の場合、計数スイッチ311を押して持球数を計数して計数球数とした後、メッセージ・操作領域部306の画面上の「遊技終了」のボタンをタッチし、次いで、返却ボタン304にタッチすることで、持球数(ここでは計数球数)の記録された遊技カードがカードユニット15から排出される。したがって、精算スイッチの配置はない。
遊技者は排出された遊技カードを持ってカード精算機83に挿入することで、カード精算機83にて精算される(例えば、景品交換レシートが排出され、ホールのカウンタで景品と交換できる)。
また休憩スイッチ312を押すと、遊技カードが排出され、遊技機は遊技ができない状態になる。休憩スイッチ有効表示LED314は休憩可能であるときに点灯する。
遊技制御装置54は、遊技球が入賞したような場合には、遊技者の持球数を電子的に増加させ(即ち、持球加算処理を行い遊技価値記憶手段に記憶されている持球数を増加さ)、持球数表示器40に表示させる等の制御を行う。
また、前述した操作表示装置7は図6に示すように、切替回路320及びカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15と接続されており、操作表示装置7に配置されている球貸ボタン303の操作信号は切替回路320及びカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15に送られ、操作表示装置7はカードユニット接続端子板52及び切替回路320を介してカードユニット15から出力される信号に基づいてプリペイドカードの残金額を表示する。
カードユニット接続端子板52は、主にパチンコ機1側とカードユニット15側との配線接続のための基板であるが、この基板で両者の配線接続がされていないと、パチンコ機1では遊技球の発射が不可能となるように制御される。
また、本例では操作表示装置7に遊技カードの返却操作を行うための返却ボタン304を設けている。返却ボタン304は遊技を開始する前に遊技者が遊技カードを返却させることを望む場合に操作される他、前述したように、精算(遊技終了)してカードを返却させる場合に操作される。前者の例としては、例えば遊技カードを購入して、ある遊技機のカードユニット15に遊技カードを挿入したが、気が変わって他の台へ移るような場合である。
なお、遊技が開始されたら、操作表示装置7の画面から返却ボタン304を消す制御を行ってもよい。
また、実施例1とは異なるが、精算スイッチを配置する構成とし、精算スイッチを押せば、計数スイッチ311と同様の動作をして全ての持球数を一気に精算して計数球数として遊技カードに移し、返却ボタン304で遊技カードを排出する構成にしてもよい。
前述した操作表示装置7は図6に示すように、切替回路320及びカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15と接続されており、下部パネル6に配置されている計数スイッチ311の操作信号はカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15に送られ、操作表示装置7はカードユニット接続端子板52及び切替回路320を介してカードユニット15から出力される制御信号に基づいてメッセージ・操作領域部306に持球数をアナログ表示(玉箱表示)する制御を行う他、計数スイッチ311の操作に応じて持球数を計数して計数球数として、計数球数をアナログ表示(玉箱表示)する制御や精算の制御、遊技続行で計数球数を使用して遊技を開始(貯球・再プレイボタン305を押しての操作)する制御等も行う。
また、カードユニット15は操作表示装置7の表示や球貸し、貯球等に必要な制御信号を操作表示装置7に出力し、操作表示装置7はカードユニット15からの制御信号に基づいて各種表示や球貸し、貯球等に必要な画面構成、各種ボタンの操作に対する応答を行う。
ここで、カードユニット15は遊技価値管理手段、返却操作手段、精算手段、切替制御手段、表示態様変更制御手段を構成する。また、操作表示装置7はカードユニットが管理する第2の表示装置を構成するとともに、カードユニット15の管理により遊技者の遊技価値を表示する第2の遊技価値表示手段を構成し、さらに第2の演出操作部を構成する。計数スイッチ311は遊技者の操作により計数手段の作動を操作可能な計数操作手段を構成する。返却ボタン304は遊技者の操作により遊技価値記憶媒体をカードユニットから返却する作動を操作可能な返却操作手段を構成する。
(切替回路)
次に、切替回路320(切替手段)の詳細な構成について、図7(b)を参照して説明する。
図7(b)は、切替回路320のブロック構成図である。図7(b)において、切替回路320は入出力インターフェース321、判定回路322、表示切替回路323、タッチ情報切替回路324を備えている。なお、図7(b)では説明が煩雑になるので、カードユニット接続端子板52の図示を省いてデータ、情報、信号の流れを説明している。
入出力インターフェース321はデータ(例えば、表示データ等)、情報、信号の入出力処理を行うインターフェース回路である。判定回路322は遊技機からの優先信号があるか否かを判定し、優先信号があれば、遊技機からの情報を操作表示装置7に表示するように操作表示装置7を遊技機との送受信のルートに切り替えることを判断し、それを表示切替回路323に伝える。ここで、遊技機とは、遊技機側の回路を指し、例えば演出制御装置53のことである(以下、同様)。
なお、通常モ―ド(初期状態)では、カードユニット15からのデータや情報等を操作表示装置7に出力し、操作表示装置7からの情報(例えば、タッチ情報)をカードユニット15へ出力するという送受信のルートになり、この通常モードに従って判定回路322及び表示切替回路323は作動する。
表示切替回路323は判定回路322からの指示に従って操作表示装置7に遊技機からのデータや情報を送るか、あるいはカードユニット15からのデータや情報を送るかを切り替えて、操作表示装置7の表示の切り替え制御を行うものである。前述したように、通常モ―ド(初期状態)では、カードユニット15からのデータや情報等を操作表示装置7に出力するという送受信のルートに表示切替回路323は表示のルートを切り替えている。
タッチ情報切替回路324は、操作表示装置7のタッチパネル方式の各種ボタンの操作状況に応じて操作表示装置7の接続ルートをカードユニット15あるいは遊技機の何れかの送受信のルートに切り替えるものである。例えば、遊技者が操作表示装置7の切替ボタン307にタッチすると、これに応じて切替情報が操作表示装置7から切替回路320に出力され、切替回路320では内部のタッチ情報切替回路324が切替情報に基づいて操作表示装置7の接続ルートをカードユニット15あるいは遊技機の何れかの送受信のルートに切り替える。この場合、以前の接続ルート(つまり、それまでのルート)を変更して別の接続ルートに切り替えることになる。例えば、いままで操作表示装置7がカードユニット15と接続されていたル−トであった場合には、切替ボタン307にタッチして切替情報が発生したら、操作表示装置7を遊技機と接続するル−トに切り替えることになる。
ここで、操作表示装置7の上記接続ルートについて、毎回、細かく説明すると煩雑になるので、以下のように短く表記できるように定義する。
(A)操作表示装置7をカードユニット15に接続するルート
このルートは、操作表示装置7を切替回路320、カードユニット接続端子板52を順次介してカードユニット15に接続するルートである。
以下、このルートを「カードユニットルート」と言う。
(B)操作表示装置7を遊技機に接続するルート
このルートは、操作表示装置7を切替回路320を介して演出制御装置53(遊技機)に接続するルートである。
以下、このルートを「遊技機ルート」と言う。
次に、切替回路320を含めて全体的なデータ、情報、信号の流れを説明すると、以下の通りである。なお、図7(b)では代表的なデータや信号の流れを矢印で示している。
まず、通常モ―ド(初期状態)では、カードユニット15からの表示データや情報等が切替回路320を介して操作表示装置7に出力され、操作表示装置7からはタッチ情報や切替情報が切替回路320に入力され、切替回路320からカードユニット15にタッチ情報が出力される。この通常モードでは、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306にはカードユニット15から出力される情報が表示される。また、切替ボタン307を除く操作表示装置7の各種ボタンに遊技者がタッチした場合には、そのタッチ情報が切替回路320を介してカードユニット15に出力され、カードユニット15ではタッチ情報に応じた制御を行う。
次に、遊技者が操作表示装置7の切替ボタン307にタッチすると、これに応じて切替情報が操作表示装置7から切替回路320に出力され、切替回路320では内部のタッチ情報切替回路324が切替情報に基づいて操作表示装置7の接続ルートをカードユニット15から遊技機の方の送受信のルート(つまり、遊技機ルート)に切り替える。これにより、以前の接続ルート(つまり、それまでのルート)が変更されて、別の接続ルートに切り替えることになり、この場合はカードユニットルートから遊技機ルートに切り替わる。
遊技機ルートに切り替わると、演出制御装置53から表示データが切替回路320を介して操作表示装置7に出力され、操作表示装置7ではメッセージ・操作領域部306に演出制御装置53から出力される出力される情報を表示する。また、切替ボタン307を除く操作表示装置7の各種ボタンに遊技者がタッチした場合には、そのタッチ情報が切替回路320を介して演出制御装置53に出力され、演出制御装置53ではタッチ情報に応じた制御を行う。
一方、演出制御装置53からは表示データが表示装置41に出力されており、表示装置41は演出制御装置53からの表示データに基づいて演出のための表示を行う。
また、演出制御装置53からは優先信号が切替回路320に出力される構成であり、優先信号は必要な演出中等で遊技機ルートに優先的に切り替える場合に出力される。ただし、遊技機優先中(優先信号を出力して遊技機ルートに優先的に切り替えている場合)であっても、切替情報(例えば、タッチ情報)が発生したときは所定期間(例えば、5秒間)だけカードユニットルートに切り替わり、操作表示装置7はカードユニット15との間でデータなどの送受信を行う。
なお、カードユニット15からの情報に基づく球貸等の操作表示と、遊技機からの情報に基づく遊技機の演出用の操作表示とを同じ操作表示装置7で行うが、切替回路320によりカードユニット15と遊技機(パチンコ機1)の情報とが混在しないような構成になっている。ここでの遊技機とは、遊技機側の回路を指し、例えば演出制御装置53のことである。また、カードユニット15と遊技機(パチンコ機1)とは切替回路320を経由しては接続されない。さらに、遊技機(パチンコ機1)は切替回路320を介して操作表示装置7と接続されるが、遊技機と操作表示装置7との間の信号、情報等の入出力はあくまでも演出用に限定される。
(スイッチ電源遅延回路)
次に、スイッチ電源遅延回路541(図8ではSW電源遅延回路と表記)の詳細な構成について、図8を参照して説明する。
図8に示すように、遊技制御装置54の内部にはスイッチ電源遅延回路541が設けられており、スイッチ電源遅延回路541は水晶発振器542、カウンタ543、シフトレジスタ544、リレー545を備えている。
水晶発振器542は所定周期(所定周波数)の発振信号を生成し、カウンタ543は水晶発振器542によって生成された所定周波数の発振信号をクロック分周により一定の使い勝手の良い適度な低い周波数に分周し、これをシフトレジスタ544に入力する。シフトレジスタ544は遅延回路として機能する構成になっている。
そして、電源装置58から遊技制御装置54に供給された主電源は遊技制御装置54の内部にてシフトレジスタ544に入力データ(5V電源の主電源)として入力されており、シフトレジスタ544はカウンタ543からの出力信号(クロック分周された一定の低い周波数の信号)をシフトパルスとして用い、入力データ(5V電源の主電源)を一定時間シフトさせて(遅延させて)、出力するように作動する。ここでは、シフトレジスタ544は、例えば5秒間だけ入力データ(5V電源の主電源)を遅延させ、on/off制御のための信号としてリレー545に出力する。具体的には、シフトレジスタ544は5秒間だけ入力データ(5V電源の主電源)を遅延させ、遅延させている間はoff制御信号をリレー545に出力し、5秒後にon制御信号をリレー545に出力する。
リレー545には5V電源の主電源が印加されており、リレー545は通常(off制御信号が入力されている間)はオフしているが、シフトレジスタ544からon制御信号が入力されると、オン作動して、5V電源の主電源を前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給する。
前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126には遊技制御装置54から主電源が供給可能であるが、前述したようにスイッチ電源遅延回路541を介して主電源が供給される構成であるため、遊技制御装置54への主電源供給開始から所定時間(例えば、5秒)だけ遅延して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126へ主電源の供給が開始されるようになる。前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部に出力する。
一方、遊技店の夜間時などのように、主電源の遮断時には電源装置58からのバックアップ電源(5VBB)が遊技制御装置54を経由して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給され、前面枠4の枠開放情報を保持する構成になっている。なお、バックアップ電源(5VBB)はスイッチ電源遅延回路541を経由しておらず、電源装置58から遊技制御装置54を介して常時、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給されるようになっている。
また、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の出力信号(前面枠4の枠開放情報:つまり異常検出情報)は遊技制御装置54に出力され、遊技制御装置54では前面枠4の枠開放情報を内部の入力ポート546で受けてCPU111に出力し、CPU111は前面枠4の枠開放情報をRAM113に記憶させ、その後、カードユニット15に送信する構成である(詳細は後述)。
このように、スイッチ電源遅延回路541では前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の主電源となる5V電源を一定のクロックでシフトレジスタ544に入力し、シフトレジスタ544によって所定時間(例えば、5秒)だけ遅延を行う。そして、所定時間だけ遅らせて立ち上がることになるシフトレジスタ544から出力される5Vのon制御信号によってリレー545をオンするので、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給される主電源の5Vも遅れ、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126への主電源の供給開始は遊技制御装置54上のCPU111や各種ICよりも遅くなる。そのため、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126が主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部に出力するタイミングも、遊技制御装置54への主電源の供給開始よりも遅くなる。
また、バックアップ電源は前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に対して常時供給される構成である。そのバックアップ電源は遊技制御装置54のRAM113に供給されるものと同じであり、RAM113も同様にバックアップされる。
ここで、スイッチ電源遅延回路541は遅延手段を構成する。
なお、水晶発振器542、カウンタ543、シフトレジスタ544、リレー545等の上記の部品を使わず、例えば単純なCR回路(CR時定数による遅延)による遅延手段でスイッチ電源遅延回路541を実現する構成にしてもよい。
ただし、CR時定数による遅延の場合、コストは安くて済む利点があるが、誤差が大きいことも考えられるので、実施例1では例えばロジックICを用いた遅延回路でスイッチ電源遅延回路541を実現している。
したがって、実施例1では前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの前面枠4の枠開放情報は異常検出情報であるので、正確に遅延させて取り込み、正確な遅延時間で外部装置に出力することができる利点がある。
なお、リレー545はメカ式のリレーでもよいが、これに限らず、例えばフォトリレーやその他のスイッチング手段でもよい。
(一括表示装置)
次に、一括表示装置35の詳細な構成について、図9を参照して説明する。
図9(a)は、一括表示装置35の拡大図である。図9(a)において、一括表示装置35は特図1表示器351、特図2表示器352、特図1保留LED353、特図2保留LED354、入賞表示LED355、普図LED356、普図保留LED357、ラウンド表示LED358、状態表示LED359を備えており、これらの素子は一括表示装置35の基板上に一体的に形成されている。
特図1表示器351は7セグメントのLEDからなり、本特図1の表示(変動表示や停止状態の表示等を含む)を行う。7セグメントのLEDのうち、どのセグメントが点灯(あるいは点滅)するかによって、各種の表示態様をとる。各種の表示態様とは、特図1について、例えば「はずれ」停止、「大当り」停止、「変動中」等である。
特図2表示器352も同様に、7セグメントのLEDからなり、本特図2の表示(変動表示や停止状態の表示等を含む)を行う。7セグメントのLEDのうち、どのセグメントが点灯(あるいは点滅)するかによって、各種の表示態様をとる。各種の表示態様とは、特図2について、例えば「はずれ」停止、「大当り」停止、「変動中」等である。
なお、特図1及び特図2による変動表示ゲームとは、上述したように、遊技球が第1始動入賞口25に入ることによって特図始動入賞(第1始動入賞)が発生した場合に、表示装置41にて飾り特図1の変動表示による第1変動表示ゲームが行われ、遊技球が第2始動入賞口26に入ることによって特図始動入賞(第2始動入賞)が発生した場合に、表示装置41にて飾り特図2の変動表示による第2変動表示ゲームが行われるが、飾り特図ではなくて、本特図1、本特図2の変動表示ゲームの態様をそれぞれ表示するのが、一括表示装置35に配置されている特図1表示器351、特図2表示器352である。
特図1保留LED353は特図1の保留数を表示するものであり、特図1の保留数とは、遊技球が第1始動入賞口25に入ることによって特図始動入賞(第1始動入賞)が発生した場合に4個を上限として記憶される保留の数のことである。
同様に、特図2保留LED354は特図2の保留数を表示するものであり、特図2の保留数とは、遊技球が第2始動入賞口26に入ることによって特図始動入賞(第2始動入賞)が発生した場合に4個を上限として記憶される保留の数のことである。
特図1保留LED353及び特図2保留LED354は、図9(c)に示すように、共通化のために本例では3つのLEDで1乃至4個の保留数を表示可能な構成になっている。すなわち、図9(c)に示すように、下記の態様で1乃至4個の保留数を表示する。
・保留数=1:左端のLEDが1つ点灯
・保留数=2:左端から2番目のLEDが1つ点灯
・保留数=3:左端から3番目のLEDが1つ点灯
・保留数=4:3つのLEDが全て点灯
なお、LEDは点灯でなく、点滅であってもよい。
入賞表示LED355は入賞口への入賞に対応する賞球数を表示するもので、入賞表示装置に相当する。ここでの入賞口とは、賞球排出(実際に球を払い出すか、或いは、封入球式の場合には持球数に加算する処理)を伴う全ての入賞口のことで、始動入賞口25,26、変動入賞装置27の大入賞口27a、一般入賞口28〜31を指す。
本実施例の場合、パチンコ機1は封入球式遊技機であるので、入賞口への入賞に対応する賞球は持球数に加算する処理を行うことになる。一方、通常の遊技機では、入賞口への入賞に対応する賞球は実際に球を上皿に排出(払い出す)する処理になる。
なお、入賞に伴う賞球数は下記のようになっている。
・大入賞口27a=13個
・始動入賞口25=3個
・始動入賞口26(普電)=1個
・一般入賞口28〜31=10個
入賞表示LED355は7セグメントのLED2個からなり、2桁の数字を賞球数として表示可能である。なお、賞球数の表示時間としては、下記のようになっている。
・通常モード(通常の遊技状態)=1秒(s)
(小当り、中当りは通常モードに含まれる)
・特別モード(大当り、確率変動、時短(普電サポート中)=0.5秒(s)
なお、特別モードとは、大当り中等のように連続して遊技球が入賞する可能性の高い状態を示す概念である。
普図LED356は単一のLEDからなり、本普図の状態表示(変動表示や停止状態の表示等を含む)を行う。表示態様としては、例えば「はずれ」停止=消灯、「当り」停止=点灯、「変動中」=点滅中がある。
普図保留LED357は普図の保留数を表示するものであり、普図の保留数とは、遊技球が普図始動ゲート32を通過すると、一括表示装置35の普図LED356が作動して本普図の状態表示を行い、同時に飾り普図の状態表示として表示部41aで普図の変動表示による普図変動表示ゲームが行われるが、このように遊技球が普図始動ゲート32を通過した場合に、4個を上限として記憶される保留の数のことである。
普図保留LED357は、前述した特図1保留LED353及び特図2保留LED354と同様に、図9(c)に示すように、共通化のために本例では3つのLEDで1乃至4個の普図の保留数を表示可能な構成になっている。なお、普図の保留数を表示態様は、図9(c)の例と同様であり、詳細な説明は省く。
ラウンド表示LED358は、特図1又は特図2の始動入賞に伴う大当りが発生して大当り遊技を実行するときのラウンド数を表示するもので、図9(b)に示すように、共通化のために本例では4つのLEDで3種類のラウンドを表示可能な構成になっている。
具体的には、図9(b)に示すように、下記の態様で3種類のラウンドを表示する。
・○+(2)=2ラウンドを表示
・○+(11)=11ラウンドを表示
・○+(16)=16ラウンドを表示
上記において、○は1つのLEDの点灯を示す。また、(2)、(11)、(16)とあるのは、LEDの前面側で一括表示装置35の本体表面に(2)、(11)、(16)という数字を描いたシールを貼り付け、3つのLEDによりラウンド数に対応する表示を行うようにしたものである。なお、シールでなく、例えばシートであってもよい。
これにより、(2)のシールに対応するLEDが点灯すれば、2ラウンドであることが容易に分かるようにしたものである。以下同様に、(11)のシールに対応するLEDが点灯すれば、11ラウンドであることが分かり、(16)のシールに対応するLEDが点灯すれば、16ラウンドであることが分かりるようになる。
そして、2ラウンドの表示を行うときは、○に相当する1つのLEDと、(2)のシールに対応するLEDとの2つが同時に点灯することになる。これは、11ラウンドや16ラウンドの表示を行うときも同様で、○に相当する1つのLEDが合わせて点灯する。また、その他のラウンド遊技のときには、○に相当する1つのLEDのみが点灯する。なお、各LEDは点灯でなく、点滅であってもよい。
なお、ラウンド表示LED358は4つのLEDを有しており、そのうちの1つはシールに対応していないものであるが、そのLEDを予備として使用する構成にしてもよい。つまり、ラウンド数が4種類の場合は、4つのLEDをラウンド数に対応させて点灯させれば、4種類のラウンドを表現できる。
また、LEDの前面側で一括表示装置35の本体表面に(2)、(11)、(16)という数字を描いたシールを貼り付けるのは、パチンコ機1の機種の違いによって、大当りのラウンド数も変わることがあるので、シールを変えさえすれば、ラウンド数の違い等に変更できるので、そのような柔軟な対応を可能にするためである。
さらに、上記シールには機種の性能表示も記載する。性能表示としては、例えば機種名、大当り確率(確率変動時の高確率、通常時の低確率を含む)、確率変動割合、最大大当り回数(大当り回数のリミット値)、賞球数などがある。なお、シールによる性能表示は一括表示装置35とは別の場所に記載してもよい(つまり、シールを別の場所に貼り付けてもよい)。
状態表示LED359は、パチンコ機1の遊技状態を表示するもので、2つのLEDにより構成される。遊技状態の表示としては、例えば「確率変動状態」、「時短状態」にあることを各1つのLEDの点灯(あるいは点滅)で表示する。
図6に戻り、主電源装置58Aは交流電源(例えば、AC100V)からDC32V、DC12V,DC5Vなどの直流電圧を生成し、遊技制御装置54、演出制御装置53、発射制御装置57や図6に示す各電子部品に必要な電源を供給するとともに、電源スイッチ181及びRAMクリアスイッチ182を備えている。
ここで、上記のようにパチンコ機1における主電源装置58Aから通常時(パチンコ機1に電源が供給されている時)に供給する電源を主電源といい、主電源は遊技制御装置54を含むパチンコ機1の各装置や電子機器、センサ等へ供給している電源を指している。
また、主電源装置58Aは、主電源の他にパチンコ機1の電源が遮断された状態の時(つまり、主電源遮断時)に、遊技制御装置54のRAM113や前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給するバックアップ電源も備えている。
電源スイッチ181は主電源装置58Aへ供給される交流電源をオン・オフするもので、主電源装置58Aの起動や停止に使用される。RAMクリアスイッチ182は遊技制御装置54内部のRAM113などを初期化するものである。また、主電源装置58Aはバックアップ電源部(バックアップ電源手段に相当)を有しており、バックアップ電源部は例えば電解コンデンサのような大容量のコンデンサで構成される。バックアップ電源は遊技制御装置54のRAM113などの他、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAM113など(前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126も含む)に記憶されたデータが保持されるようになっている。
また、本実施例のパチンコ機1は副電源装置58Bを備えており、副電源装置58Bは内部にバッテリー(二次電池)を有するUPS(無停電電源装置)という構成になっている。副電源装置58Bは研磨装置56や研磨制御装置59などの封入球の研磨に必要な各装置に常時、電源(ここでは、副電源)を供給する構成である。したがって、副電源装置58Bは研磨装置56や研磨制御装置59などの封入球の研磨に必要な各装置を駆動するために必要な電源容量を有している
ただし、封入球の研磨を行うのは、遊技終了後の閉店時で主電源がオフしたときの夜間の所定期間に限られる。そのため、研磨装置56や研磨制御装置59などの封入球の研磨に必要な各装置が大きな電力を消費するのは、封入球の研磨を行うときに限られ、それ以外は待機状態となり、極めて少量の待機電力(例えば、研磨制御装置59の研磨装置プログラムの待機動作程度)を消費するだけとなる。
F.遊技の概要
次に、本例のパチンコ機1で行われる遊技の概要や遊技の流れについて説明する。
遊技開始当初の時点(或いは遊技開始前の時点)では、客待ち状態(デモ中)となっており、客待ち画面の表示を指令するコマンドが遊技制御装置54から演出制御装置53に送信され、表示装置41の表示部41aには客待ち画面(動画又は静止画)が表示される。
そして、遊技者がカードユニット15に例えば遊技カードを挿入して、所定単位度数の球貸し操作(操作表示装置7の球貸ボタン303を例えば1回押す)を行うと、所定数の持球数(例えば、125個)が加算されて、下部パネル6の持球数表示器40によって表示される。なおこの際、前記遊技カードの球貸度数データ(有価価値情報)は、前記所定数分(例えば、500円分に相当する5度数)だけ減額される。なお、持球数は既述したように遊技者の利益である遊技価値に相当し、この持球数のデータは、遊技制御装置54では例えばRAM113(遊技価値記憶手段)に記憶される。
そして、上記持球数が有る状態で遊技者が発射操作ハンドル11を操作すると、発射位置にある遊技球がガイドレール21を介して遊技領域22に打込まれ、打込まれた遊技球が特図の始動入賞口25又は26に入賞すると(即ち、特図の始動入賞があると)、一括表示装置35において本特図1又は本特図2の変動表示が行われるとともに、飾り特図の変動表示を指令するコマンドが遊技制御装置54から演出制御装置53に送信され、表示部41aにおいて飾り特図(数字、文字、記号、模様等よりなるもの)が変動(例えば、スクロール)する表示(いわゆる変動表示)が行われて、特図の変動表示ゲーム(以下、特図変動表示ゲームという)が行われる。一方、入賞せずに外れた球は、アウト球流入口23に流入する。
遊技領域22を落下した球はアウトあるいはセーフとなって、遊技領域22を経た後に前記循環装置55の遊技球入口71に流下し、この循環装置55で回収されて循環し、再び発射位置に導かれることになる。このようにして、封入された遊技球が循環使用されてパチンコ遊技が行われる。
この発明概念は、以下のように示される。
遊技機本体内に所定数の遊技球を封入しておき、前記封入された遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であるとともに、前記遊技領域に発射された遊技球による遊技結果に応じて遊技者の利益である遊技価値を増加させる制御手段を備え、前記遊技領域を経た遊技球を回収して発射位置に導くことにより、この封入された遊技球を循環使用して遊技を行う封入球式遊技機という概念である。
ここで、前記遊技領域に発射された遊技球による遊技結果に応じて遊技者の利益である遊技価値を増加させるとは、いいかえると、遊技結果が所定の利益状態あるいはそれ以外の状態であるかの判定を行い、所定の利益状態の場合には所定数の賞球数に対応させて遊技者の利益(遊技価値)を増加させることであり、例えば、遊技球がセーフになるか、アウトになるかの判定を行い、セーフと判定されたときには例えば遊技者の持球数を増加させることである。セーフには、入賞口(一般入賞口28〜31及び始動入賞口25,26等を含む)に球が入ることが対応する。
また、遊技結果に応じて遊技者の利益である遊技価値(例えば持球数)を増加させる態様には、セーフ球に基づいて賞球が持球数に加算される他に、後述の大当り(特別遊技状態)が発生して大入賞口が開放され、大入賞口に遊技球が入賞することによって大量の賞球が持球数に加算される場合も含み、これらは遊技者の利益である遊技価値を増加させることに相当する。なお、遊技者の利益である遊技価値としては、必ずしも遊技球の個数に対応した持球数に限らず、このような持球数の代りにポイント数を用いてもよい。但し本例では、特に示さない限り、遊技価値として遊技球の個数に対応した持球数を用いた態様で説明している。
また、遊技価値(持球数、或いはポイント数)は、前述したように遊技結果に応じて加算される一方で、遊技球の発射球数分だけ減算される。例えば、遊技価値として遊技球の個数に対応した持球数が用いられている場合には、遊技球の発射毎に持球数が「1」だけ減算される。
そして、前述した特図変動表示ゲームの停止結果態様(変動表示により導出された特図の組合せ)が特別結果態様(例えば、「3、3、3」などのゾロ目)であれば、大当りと呼ばれる特典が遊技者に付与される。なお制御上は、例えば始動入賞があったことを条件として、大当り乱数等の値が抽出記憶されて、この抽出記憶された乱数値と予め設定された判定値とが判定時に比較判定され、この比較判定結果に基づいて、予め大当りとするか否かが決定され、この決定に応じて上記変動表示ゲームが開始される。
また、変動表示ゲームの停止結果態様が特別結果態様のうちの特定の態様(例えば、「7、7、7」のゾロ目)であれば、上記大当りになるとともに、大当り遊技後(後述する特賞期間後)に、ゲーム状態が通常モードから確変モードへ移行する。この確変モードでは、特図が大当りになる確率(以下、特図の大当り確率という)を高める制御が行われる。また場合によっては、前述の時短状態とする制御も行われる。
上記大当りになって大当り状態に移行すると、ファンファーレ期間(大当りになったことを演出する効果音の出力などが実行される期間)を経て、変動入賞装置27の大入賞口が、規定時間(例えば、30秒)を超えない範囲内において、例えば10個入賞までの期間だけ一時的に開放される開放動作(大当たりラウンド)が行われる。そしてこの開放動作は、規定のラウンド数だけ繰り返し行われる。また、この大当り状態では、大当り状態を演出したり大当りラウンド数等を遊技者に報知したりするための大当り画面の表示を指令するコマンドが遊技制御装置54から演出制御装置53に送信され、表示部41aでは、このような大当り中の表示が実行される。
なお、この大当り状態になっている期間(ファンファーレ期間と、大入賞口が開放されている大当りラウンドの期間と、大当りラウンドと次の大当りラウンドの間のインターバル期間と、エンディング期間)が、特賞期間に相当する。
また上記大当りのラウンド数としては、例えば、通常は15ラウンド大当りが主の大当りであるが、プレミアとして16R大当りを発生させる構成でもよいし、その他の構成でもよい。また、いわゆる突確(出玉の少ない大当りを経由して大当り確率が変化する突然確変)として2ラウンド大当り等があってもよい。
また、上記特図変動表示ゲーム中又は大当り中に、始動入賞口25又は26にさらに遊技球が入賞したときには、表示部41a等で特図の始動記憶の保留表示が行われて例えば4個まで記憶され、特図変動表示ゲーム又は大当り状態が終了した後に、その始動記憶に基づいて上記特図変動表示ゲームが繰り返されたり、客待ち状態に戻ったりする。
即ち、変動表示ゲームが大当りで終了すれば大当り状態に移行し、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶がなければ客待ち状態に戻り、大当りが終了して始動記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、大当りが終了して始動記憶がなければ客待ち状態に戻る流れとなっている。
なお本形態例では、例えば特図の始動記憶(特図始動記憶)の表示を2種類(特図1保留表示と特図2保留表示)行うようにし、特図変動表示ゲームとして、2種類の変動表示ゲーム(第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲーム)を実行する。即ち、遊技球が第1始動入賞口25に入ることによる特図始動入賞(第1始動入賞)が発生すると、表示装置41にて特図1の変動表示による第1変動表示ゲームが行われる。そして、何れかの特図変動表示ゲーム中などに遊技球が第1始動入賞口25に入賞すると、第1始動記憶(特図1保留表示に対応する始動記憶)が1個記憶され、これに対して、上記特図変動表示ゲーム終了後などに、表示装置41にて特図1の変動表示による第1変動表示ゲームが行われる。
また、遊技球が第2始動入賞口26に入ることによる特図始動入賞(第2始動入賞)が発生すると、表示装置41にて特図2の変動表示による第2変動表示ゲームが行われる。そして、何れかの特図変動表示ゲーム中などに遊技球が第2始動入賞口26に入賞すると、第2始動記憶(特図2保留表示に対応する始動記憶)が1個記憶され、これに対して、上記特図変動表示ゲーム終了後などに、表示装置41にて特図2の変動表示による第2変動表示ゲームが行われる構成となっている。なお、第1始動記憶と第2始動記憶の両方があるときには、予め設定されたルールに従って第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームのうちの何れかが先に実行される。例えば、第2始動入賞口26に対応する第2変動表示ゲームが優先的に行われる態様(即ち、第2始動記憶が優先的に消化される態様)、或いは2種類の変動表示ゲームが交互に行われる態様などが有り得る。
一方、遊技中に、遊技球が普図始動ゲート32を通過したときは、前述した普図変動表示ゲームが行われる。この普図変動表示ゲームについては、前述したので、ここでは説明を省略する。
ここで、遊技球がセーフと判定されて遊技者の持球数を増加させる場合には、入賞口(一般入賞口28〜31及び始動入賞口25,26等を含む)に球が入ることになるとともに、さらに、大当りが発生して大当り状態に移行すると、変動入賞装置27の大入賞口27aが規定時間(例えば、30秒)を超えない範囲内において、例えば10個入賞までの期間だけ一時的に開放される大当たりラウンドが規定のラウンド数だけ繰り返し行われて、遊技者は大きな入賞数を獲得することになる。
この場合、入賞に伴う賞球数は全て一括表示装置35における入賞表示LED355によって表示される。ここでの入賞とは、賞球排出(実際に球を払い出すか、或いは、封入球式の場合には持球数に加算する処理)を伴う全ての入賞のことであり、始動入賞口25,26、変動入賞装置27の大入賞口27a、一般入賞口28〜31が相当する。これらのどの入賞口に遊技球が入賞しても、即座に、その賞球数が7セグメントのLED2個からなる入賞表示LED355によって所定時間(通常モードは1秒、特別モードは0.5秒)だけ表示されるので、遊技者は盤面(遊技盤20)のどこに入賞して何個の賞球数が得られたのかを容易に知ることができる。したがって、遊技の興趣を低下させることのない遊技機を提供できる。
また、遊技者の持球数(遊技価値)は、遊技制御装置54(遊技機側)の管理により遊技者の持球数(遊技価値)を表示する持球数表示器40(遊技価値表示手段)と、カードユニット15の管理により遊技者の持球数(遊技価値)を表示する操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306(第2の遊技価値表示手段)との両方で表示可能である。
この場合、遊技制御装置54からカードユニット15に対して遊技機(パチンコ機1)の各種情報(持球数を含む各種情報)が送られ、これにより、カードユニット15の管理下にある操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306においても遊技者の持球数(遊技価値)の表示が可能である。
そして、遊技者の持球数は、常時、持球数表示器40によってデジタルで表示されている。これにより、遊技者は持球数の把握ができる。ただし、持球数表示器41は小型であるので、これだけでは持球数が多くなった場合に、持球数の直感的な把握がスムーズではない。
一方、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306は持球数表示器40より大きな液晶表示器であり、メッセージ・操作領域部306に持球数が玉箱を摸した図形でアナログ表示される。例えば、大当りが続いて遊技者の持球数が多くなった場合には、玉箱を摸した図形が2箱、3箱・・・というようにアナログ表示される。これにより、遊技者は持球数が多くなった場合に、メッセージ・操作領域部306に持球数が玉箱を摸した図形でアナログ表示されるので、持球数の直感的な把握をスムーズに行うことができる。
また、遊技者が持球数を計数して計数球数とすることを望む場合、すなわち、実球で払い出す方式の遊技機の例で言えば、獲得した持球数を遊技機外部の玉箱に物理的に移す作業と同様のことを電子的に行いたい場合には、以下のような操作で可能となる。
遊技者の持球数が持球数表示器40に表示されているとき、パチンコ機1の下部パネル6に配置されている計数スイッチ311を押して持球数を順次計数して計数球数にすると、計数された持球数は計数球数としてカードユニット15の管理下に入り、カードユニット15の制御により、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306の画面上に、計数球数のデジタル表示(数字)と、アナログ表示(玉箱を摸した図形によるアナログ表示)とで表示される。
なお、持球数表示器40に表示されている遊技者の持球数も同様に、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306の画面上に、アナログ表示(玉箱を摸した図形によるアナログ表示)で表示される。
操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306の画面上における計数球数のデジタル表示(数字)又はアナログ表示(玉箱を摸した図形によるアナログ表示)を見ることで、遊技者はどの程度、持球数から計数球数に移したかが簡単に分かる。すなわち、実球で払い出す方式の遊技機の例で言えば、獲得した持球数を遊技機外部の玉箱に物理的にどの程度を移したが分かることと同様である。
このようにして、計数スイッチ311を押して持球数を計数すれば、計数された持球数は計数球数としてカードユニット15の管理下に入るが、そのとき、メッセージ・操作領域部306の画面上に「さらに計数」、「遊技終了」、「遊技続行」の各ボタンが現れ、ここから「遊技終了」をタッチすると、「返却ボタンを押して下さい」というメッセージが現れて、精算を促すことになり、その後に返却ボタン304を押すと、計数された全ての持球数(つまり計数球数)が遊技カードに書き込まれて(記録されて)精算終了となり、遊技カードが返却されることになる。
一方、「遊技続行」のボタンをタッチすると、「発射を開始して下さい」というメッセージが現れて、発射を促すことになり、その後に発射ハンドル11を操作すれば、遊技を続行できる。
また、計数球数を使用して再プレイを望む場合には、メッセージ・操作領域部306の画面上における貯球・再プレイボタン305にタッチすると、メッセージ・操作領域部306の画面上に「計数球使用125個」の表示が現れ、この「計数球使用125個」の表示にタッチすることで、持球数に125個が移動し、持球数からの球の発射が可能となって再プレイができる。
このように、封入球式遊技機で遊技を行う場合であっても、獲得した遊技球を玉箱に移すことに近い感覚で、遊技者は違和感なく持球数を計数することができる。そして、持球数から計数した計数球数は保持され、その後は精算又は再プレイも簡単にできる。
次に、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306の画面では、以下のような表示制御が行われる。
通常(初期状態)は、操作表示装置7をカードユニット15に接続するルート(カードユニットルート)となっており、操作表示装置7とカードユニット15との間でデータ等の送受信が行われる。これにより、カードユニット15からの表示データや情報等が切替回路320を介して操作表示装置7に出力され、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306にはカードユニット15から出力される情報が表示される。また、切替ボタン307を除く操作表示装置7の各種ボタンに遊技者がタッチした場合には、そのタッチ情報が切替回路320を介してカードユニット15に出力され、カードユニット15ではタッチ情報に応じた制御を行う。このようにして、カードユニット15の管理・制御の下で球貸、貯球、精算、再プレイ、遊技カードの返却などの処理が行われ、球貸、貯球、精算、再プレイ、遊技カードの返却などに必要な情報等が操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に表示される。
一方、演出中等で必要な場合(例えば、リーチ発生でのバトルモード等)に、演出制御装置53から優先信号が切替回路320に出力されると、切替回路320によりカードユニットルートから遊技機ルートに優先的に切り替えられて、演出制御装置53からの表示データに基づいて操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306には演出に関する情報が優先的に表示される。
具体的には、優先信号が出力される場合とは、例えばリーチ発生でのバトルモード時に、メッセージ・操作領域部306にバトルモードでキャラクタが使用するアイテムを複数の中から1つを遊技者に選択させるような画面を表示し、それを画面上のタッチボタンで遊技者に選ばせるような演出の表示を行うケースである。また、大当り中に遊技者に好みの楽曲を選択させるような演出のケースもある。
また、上記優先信号が切替回路320に出力されている場合であっても、遊技者が操作表示装置7の切替ボタン307にタッチすると、これに応じて切替情報が操作表示装置7から切替回路320に出力され、切替回路320では内部のタッチ情報切替回路324が切替情報に基づき作動して操作表示装置7の接続ルートを所定期間(例えば、5秒間)だけ遊技機ルートからカードユニットルートに切り替える。これにより、カードユニット15の制御に基づく処理(例えば、遊技途中での球貸等)が行われる。
さらに、通常モ―ドで操作表示装置7がカードユニットルートとなっており、カードユニット15の制御により球貸、貯球、精算、再プレイなどの処理が可能な状態のとき、遊技者が操作表示装置7の切替ボタン307にタッチすると、これに応じて切替情報が操作表示装置7から切替回路320に出力され、切替回路320では内部のタッチ情報切替回路324が切替情報に基づき作動して操作表示装置7の接続ルートをカードユニットルートから遊技機ルートに切り替える。これにより、遊技機側の演出制御装置53の制御に基づく処理が行われる。具体的には、演出制御装置53からの表示データに基づき、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306には、例えば機種名、ゲームの説明等が表示さされる。
このように、通常は操作表示装置7はカードユニットルートであり、カードユニット15の管理・制御の下で球貸、貯球、精算、再プレイ、遊技カードの返却などの処理が行われ、これらに必要な情報等が操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に表示されるが、演出中等で必要な場合(例えば、リーチ発生でのバトルモード等)には優先信号に基づきカードユニットルートから遊技機ルートに優先的に切り替えられて、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306には演出に関する情報が優先的に表示される。
ただし、優先信号の発生中でも、遊技者が切替ボタン307にタッチすると、所定期間(例えば、5秒間)だけ遊技機ルートからカードユニットルートに切り替えられ、例えば、遊技途中での球貸や再プレイ等が可能になる。
したがって、球貸や再プレイ等に支障を及ぼすことなく、演出に関連する情報(例えば、リーチ発生でのバトルモード時におけるアイテム選択の情報、機種名、ゲームの説明等の情報)を操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に表示することができ、遊技者に分かりやすく、多彩な演出を行うことができる。
また、本実施例では、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126が設けられており、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は前面枠4が開放されたことを検出するセンサであり、前面枠4の開放を検出した情報をパチンコ機1の電源が遮断された状態でも保持する構成である。
そのため、特に、遊技場が閉店して夜間のとき、パチンコ機1の前面枠4が開放された場合には、前面枠4が開放されたことを検出した情報(例えば、開放ONデータ)を夜間においても保持している。なお、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は前面枠4が開放されたこと、及び前面枠4が開放されないことの双方の状態を検出可能であり、以下の説明では、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の検出信号を枠開放情報という。
次いで、翌朝、パチンコ機1が電源投入(主電源の投入)により起動した場合に、夜間に前面枠4が開放されたことを検出した枠開放情報は前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの出力信号を遊技制御装置54が読み込むことで、遊技制御装置54に取り込まれることになるが、遊技制御装置54では主電源が入った時点から立ち上げ準備(例えば、全ての割込みの禁止、CPU周辺回路(シリアルポートを含む)の初期設定等)にある程度の時間がかかる。そして、この立ち上げ準備期間に前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126から枠開放情報が遊技制御装置54に入力されたとき、当該枠開放情報を取り込めないおそれがある。
そこで、電源装置58から供給される主電源の投入時に、遊技制御装置54には主電源が直ちに供給されるが、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に対しては主電源の供給を所定時間(例えば、5秒)だけ遅延させるスイッチ電源遅延回路541が設けられており、遊技制御装置54への主電源の投入から所定時間経過後に前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126へ主電源が供給される。前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部に出力する。
これにより、遊技制御装置54における立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の枠開放情報が外部に出力されて、遊技制御装置54に入力され、遊技制御装置54に取り込まれてRAM113に記憶され、次いで、RAM113に記憶した前面枠4の枠開放情報がカードユニット15に送信される。
したがって、遊技制御装置54の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の枠開放情報が遊技制御装置54に取り込まれるので、当該枠開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報を取り込むことができ、不正に対するセキュリティが向上する。
一方、遊技店の店員が開店準備のために当該パチンコ機1を初期状態に戻すべくRAMクリアスイッチ182をオン操作すると、遊技制御装置54内部のRAM113などが初期化されることになるが、遊技制御装置54では、カードユニット15へ前面枠4の枠開放情報を送信したことを確認するまでは、RAMクリアスイッチ182がオン操作されたとしてもRAM113をクリアしない。そして、遊技制御装置54では、カードユニット15へ前面枠4の枠開放情報を送信したことを確認すると、その後に、RAM113をクリア(初期化)する。このとき、RAM113に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報もクリアされる。
また、遊技制御装置54では、前面枠4の枠開放情報がカードユニット15に送信されていない場合は、RAMクリアスイッチ182が押された場合であっても、RAM113をクリアせずに、エラー情報を出力する。エラー情報の出力としては、例えば枠開放情報送信エラーコマンドを演出制御基板(演出制御装置53)に送信する。これにより、演出制御装置53では枠開放情報送信エラーコマンドに基づき、例えば枠開放情報に関するコマンドがカードユニット15に送信されていないことを示すエラーメッセージを表示装置41に表示するなどの制御を行い、店員に報知する。
なお、遊技制御装置54からエラー表示LED64に対して異常の信号を出力し、エラー表示LED64を点灯(あるいは点滅)させるようにしてもよい。
このように、遊技場が閉店している夜間に、例えば不審者がパチンコ機1の前面枠4を開放して不正基板等を取り付けたような場合には、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126により前面枠4の開放状態が検出され、当該開放情報はパチンコ機1の電源が遮断された状態でも保持されている。
そして、翌朝、パチンコ機1の主電源投入時に、遊技制御装置54への主電源の投入から所定時間だけ遅延して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126へ主電源が供給されることから、その遅延時間の経過後に前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部に出力する。次いで、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの検出信号(枠開放情報)を遊技制御装置54が読み込むことで、RAM113に記憶され、RAM113に記憶した前面枠4の枠開放情報がカードユニット15に送信され、例えばカードユニット15ではエラー報知する、あるいはホールコンピュータ86へエラー情報を出力する(さらに球貸しを行わないようにしてもよい)等の処置が取られる。また、不正に前面枠4が開放されて枠開放情報が発生すると、そのエラー状態が表示装置41に表示される。
したがって、表示装置41やカードユニット15のエラー報知を店員が見ることで、当該パチンコ機1を点検し、例えば不正基板等の取り付けに対して適切な処置(例えば、不正基板等の取り外し及び正常点検)をとることができ、不正に対するセキュリティを向上させることができる。
また、本実施例では遊技終了後の夜間閉店時で主電源がオフした後、所定時間T0が経過すると、研磨制御装置59の制御により研磨装置56の研磨モータ70がオンして起動するとともに、切替弁79の切替ソレノイド79Sが球送り流路78の一部をスライドさせて研磨誘導口80aを開口させ、センサ流路77や球送り流路78に存在する封入球を重力によって研磨誘導口80aを通して下方の研磨流入誘導路80に移動させ、研磨流入誘導路80を介して研磨装置56に導く。なお、このような切替ソレノイド79Sの作動(すなわち、変位:スライド)を封入球の経路を「研磨側」へ切り替えるという。すなわち、この場合は封入球が研磨装置56を循環して研磨されるルートとなる。
なお、研磨装置56や研磨制御装置59などの封入球の研磨に必要な各装置には、副電源装置58Bから常時電源が供給されており、これらの各装置は主電源から電力の供給を受ける構成にはなっていない。
一方、切替ソレノイド79Sが球送り流路78の一部をスライドさせずに研磨誘導口80aを閉鎖するような作動を封入球の経路を「通常側」へ切り替えるという。すなわち、この場合は封入球が研磨装置56を循環せず、遊技盤20を通過して循環装置55に流入し、センサ流路77、球送り流路78を経て球を発射するための球送り装置へ送られ、発射位置に送られた球は、発射装置の発射ソレノイド173によってレール21に沿って遊技領域22に向けて発射され、アウト球(セーフ球含む)又はファール球となって再び回収球として遊技球入口71から流入するという経路を繰り返して循環するという通常の封入球循環ルートとなる。
切替ソレノイド79Sが封入球の経路を「研磨側」へ切り替えることにより、封入球は研磨装置56へ流入開始し、流入した球は研磨モータ70の動力により揚送スクリュー73で揚送されつつ、内部に配置された研磨部材74により研磨されて、上部出口75から研磨出口スイッチ76を介して排出され、再び、センサ流路77に流入する。以後、球磨き中は、封入球がセンサ流路77、球送り流路78、研磨誘導口80a、研磨流入誘導路80という経路を通って再び研磨装置56に導かれて、研磨が繰り返し行われる。
なお、研磨出口スイッチ76が一定時間以上、上部出口75からの球の排出を検出しないと研磨装置56における球詰まり等の異常と判断され、研磨装置56の研磨モータ70が回り続けるのを回避する。
次いで、切替ソレノイド79Sが封入球の経路を「研磨側」へ切り替えてから、所定時間T1が経過すると、封入球の経路を「通常側」へ切り替える。その後、さらに所定時間T2が経過し、かつ研磨出口スイッチ76がオンした後より所定時間T3が経過した時点で、研磨モータ70の駆動が停止される。
なお、研磨モータ70の駆動が停止すると、研磨モータ70は電力を消費しなくなる。また、切替ソレノイド79Sは封入球の経路を「通常側」へ切り替えた場合には、切替弁79の弁体により研磨誘導口80aを閉鎖(例えば、スプリングによって弁体を付勢して研磨誘導口80aを閉鎖させる位置に変位)しており、この状態では切替ソレノイド79Sは電力を消費しない。このため、研磨装置56や研磨制御装置59などの封入球の研磨に必要な各装置には、副電源装置58Bから常時電源が供給される構成であるが、大きな電力を消費するのは、封入球の研磨を行うときに限られ、それ以外は待機状態となり、極めて少量の待機電力(例えば、研磨装置プログラムの待機動作程度)を消費するだけとなる。
このように、遊技終了後の夜間閉店時で主電源がオフした後に、所定時間T1だけ封入球の経路が「研磨側」へ切り替えられて封入球が研磨装置56によって研磨される。したがって、遊技者が遊技を行っている営業中(例えば、商用電力のピーク時を含む)には、封入球の研磨を行わないので、その分の商用電力の消費が抑えられる。その結果、より省エネが期待できる遊技機を提供できる。
さらに、本実施例ではアウト数を含む各種遊技情報が以下のようにして、遊技制御装置54からカードユニット15へ送信される。
すなわち、発射操作ハンドル11の操作により、遊技球が遊技領域22に打込まれると、打込まれた遊技球は遊技領域22を落下して、セーフ(何れかの入賞口への入賞)又はアウト(外れ)の結果となって、遊技領域22を経た後に循環装置55の遊技球入口71に流下し、循環装置55で回収されて循環し、再び発射位置に導かれる。
一方、ファール球は遊技領域22に到達しなかったので、遊技結果を発生させることはなく、遊技球入口71に流入して、再び、発射位置に戻る。
この場合、遊技制御装置54では、アウト球検出スイッチ163からの検出信号を受けて、通常時はアウト数=10毎に賞球数情報を遊技制御装置54からカードユニット15に送信する。また、精算時は持球数、賞球数、アウト数の各情報を遊技制御装置54からカードユニット15に送信する。その他のイベント発生時には、各遊技種情報を遊技制御装置54からカードユニット15に送信する。
各種遊技情報としては、例えば遊技制御装置54に入力された信号を外部へ知らせる信号や、遊技進行の過程で発生する大当りを知らせる大当り信号、図柄を変動させるための条件となる始動口への入賞を知らせる始動口信号、図柄が変動開始、或いは、図柄の変動停止をトリガに図柄変動を知らせる図柄確定回数信号、遊技状態が遊技者に有利な状態であること(いわゆる確変状態、時短状態)を示す特典状態信号等がある。
場合分けして説明すると、下記のようになる。
<通常時>
遊技中はアウト数=10になるタイミング毎に、それまでの賞球数情報が遊技制御装置54からカードユニット15へ送信される。
カードユニット15では、遊技制御装置54からアウト数=10になるタイミングで、それまでの賞球数を受信すると、送られてきた賞球数を現在の賞球数に加算して賞球数を更新するとともに、現在のアウト数に「10」を加算してアウト数を更新する。
そして、これらに基づいて表示用持球数を更新するが、このとき、現在の(更新前の)表示用持球数に今回受信した賞球数を加算し、かつ今回のアウト数=10を減算することで、新たな表示用持球数とする。
アウト数は、アウト数=10になるタイミング毎に送られてくるので、当該タイミングにおいて単にアウト数に「10」を加算するだけで、アウト数を「10」ずつ更新できる。
次いで、更新した賞球数及びアウト数はカードユニット15からホールコンピュータ86へ送信され、送信したら、賞球数及びアウト数はクリアされる。
一方、カードユニット15では上述した新たな表示用持球数に基づき、操作表示装置7におけるメッセージ・操作領域部306に持球数をアナログ表示(玉箱表示)する場合の持球数の表示の更新を行う。
<精算時>
遊技を終了して精算する場合、計数スイッチ311を押して持球数を計数して計数球数とした後、メッセージ・操作領域部306の画面上の「遊技終了」のボタンをタッチし、次いで、返却ボタン304にタッチすることで、持球数(ここでは計数球数)の記録された遊技カードがカードユニット15から排出されることになる(精算スイッチの配置はない)。遊技者は排出された遊技カードを持ってカード精算機83に挿入することで、カード精算機83にて精算される(例えば、景品交換レシートが排出され、ホールのカウンタで景品と交換できる)。
この場合、遊技制御装置54では上述の精算操作が行われる精算時には、持球数、賞球数、アウト数のデータをカードユニット15へ送信する。カードユニット15では、これらのデータを保存し、持球数に基づき精算処理(遊技カードに記録して排出)を行い、精算処理が終了したら、遊技機(パチンコ機1)へ精算終了を送信する。
また、カードユニット15では持球数、賞球数、アウト数のデータをホールコンピュータ86へ送信し、送信したら、持球数、賞球数及びアウト数はクリアされる。
<その他イベント発生時>
精算時以外のその他のイベント発生時には、イベント発生のタイミング毎に、各遊技種情報が遊技制御装置54からカードユニット15へ送信される。したがって、イベント発生時における大当り情報やエラー情報等がパチンコ機1からカードユニット15を経由して直ぐにホールコンピュータ86へ送信されるので、スムーズな対応(例えば、エラー発生に対応した処置等)をとることができる。
このように、遊技制御装置54からカードユニット15へは定期的ではなく、イベント発生(例えば、精算、大当り、エラー等)時又はアウト数=10毎のタイミングで賞球数を含む各種遊技情報が送信される。
通常時には、アウト数はアウト数=10になるタイミング毎に送られてくるので、カードユニット15は当該タイミングにおいて単にアウト数に「10」を加算するだけで、アウト数を「10」ずつ更新でき、遊技制御装置54がアウト数自体を送信しなくても、カードユニット15ではアウト数を認識できるので、効率が良い(つまり、効率良く遊技球数に関するデータを送信することができる)。
また、アウト数=10になるタイミング毎に、前回送信してからの賞球数を遊技制御装置54からカードユニット15へ送信するので、遊技機(パチンコ機1)からのデータ出力が不定期になり、従来のような定期的な通信に比べてセキュリティを高くすることができる。
G.制御系の動作
次に、遊技制御装置54の制御内容について、図10〜図50により説明する。
(ルーチン1)遊技制御装置のメイン処理
まず、図10、図11により、遊技制御装置54のメイン処理を説明する。
このメイン処理は、CPU111に強制的にリセットがかけられたことに基づいて開始する。即ち、遊技制御装置54に電源を供給している主電源装置58Aの電源スイッチ181がオン操作されると、所定のタイミングに(電源投入時の所定のリセット期間に)主電源装置58Aからリセット信号が遊技制御装置54に入力されてCPU111のリセット端子がオンし、その後このリセット信号が解除されると、CPU111が起動する。なお、停電からの電源復旧時にも、同様にリセット信号がオンした後に解除されてCPU111が起動する。また、作業者が遊技制御装置54のRAM113等の初期化をしようとする場合には、主電源装置58AのRAMクリアスイッチ182(初期化スイッチ)をオン操作しながら前記電源スイッチ181をオン操作する必要がある。なおRAM113は、図10ではRWMと表記されている。
そしてCPU111が起動すると、まず全ての割込み(つまり、全割込み)を禁止し、CPU111に内蔵されるCPU周辺回路(シリアルポートを含む)の初期設定を行うとともに、RAM113へのアクセスを許可した後、全出力ポートにオフ信号(2値信号の「0」に相当する信号)を出力する(ステップS1乃至S4)。
なお、リセット信号によって各出力ポートはオフ設定(リセット)されているので、ソフト的に各出力ポートにオフ信号を出力する必要は必ずしもないが、ここでは念のためにステップS4が設けられている。
ステップS4を経ると、次いで、ステップS5で遊技機ID信号の出力要求フラグ(電源投入時)を設定する。遊技機ID信号の出力要求フラグは、後述の遊技機ID信号編集処理で使用するためのものであり、このフラグは下記の信号に対応して独立にセットされる。なお、以下の説明で、電源投入とは主電源装置58Aの電源スイッチ181がオン操作されて主電源がパチンコ機1の各部へ供給されることを言う。また、停電とは、主電源装置58Aへの商用電源の供給が断たれることを言う。
「電源投入時のセキュリティ信号」(電源投入時に1パルス出力される信号)
「枠開放信号」(ガラス枠や前面枠の開放時に出力される信号)
「大当り1信号」(大当り中に出力される信号)
なお、複数同時に成立している場合には、優先順位を設けて1つずつ対応する。この場合に、一度に全部の要求フラグをクリアすることはない。
次いで、ステップS6で遊技機ID信号編集処理を行う。これは、遊技機ID信号の出力要求フラグがセットされているときに、遊技機IDを取得するものである。
ステップS6を経ると、ステップS1001以降の処理に進み、ステップS1001乃至ステップS1007にて枠開放情報に対応する処理を行う。
枠開放情報とは、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126(遊技枠開放検出スイッチともいう。後述の図22参照)が前面枠4の開放(遊技機へ電源が供給されている通常時及び遊技機への電源供給が停止されているとき、つまり遊技場が閉店している夜間のとき)を検出したか否かを示す情報である。
まず、ステップS1001で枠開放情報を読み込み、状態比較データとして保存する。枠開放情報の保存はRAM113でもよいし、あるいはCPU111のレジスタでもよい。次いで、ステップS1002で枠開放情報のチェック回数を設定する。これは、枠開放情報の読み込みを1回だけで済ませてしまうと、信頼性が落ちるおそれがあるので、複数回の読み込みを実行して状態比較データと比較することで、枠開放情報の信頼性を高めるものである。枠開放情報のチェック回数は2回又は3回に設定するが、それ以上であってもよい。
次いで、ステップS1003で枠開放情報を読み込み、読み込んだ枠情報をステップS1004で状態比較データと比較する。これは、先に読み込んだ1回目の枠情報を状態比較データとして保存しておいたので、ステップS1004で読み込んだ枠情報を保存しておいた状態比較データと比較することで、枠情報に誤り(例えば、ノイズの影響などで、読み込んだ枠情報が正しくなかった等)がないかを確認するためである。
読み込んだ枠情報が状態比較データと等しくなければ、ステップS1001に戻ってル−プを繰り返す。ル−プを繰り返し、読み込んだ枠情報が状態比較データと等しいと判定すると、ステップS1004からステップS1005に抜けて枠開放情報のチェック回数分だけ同じ状態を継続したか否かを判定する。ここでのチェック回数とは、ステップS1002で設定した回数のことである。ステップS1005の判定結果がNOなら、ステップS1003に戻ってル−プを繰り返し、枠開放情報のチェック回数分だけ同じ状態を継続したならば、ステップS1005の判定結果がYESとなって枠開放情報を確定させ、ステップS1006に進む。
なお、後述のステップS7での停電発生か否かの判定は、停電検出信号を用いて判定し、停電検出信号がオンであれば、それだけで停電発生との判定を確定させる。一方、ステップS1003で読み込んだ枠開放情報は、枠がオン(開放)又は枠がオフ(閉鎖)の何れかが確定するまで上述したようにル−プを繰り返し、正確に枠開放情報を得るようにしている。
ステップS1006では、確定した枠開放情報をセーブする。次いで、ステップS1007で枠開放情報に対応するコマンドをカードユニット15に送信する。枠開放情報に対応するコマンドとは、枠開放情報を判定し、前面枠4が開放(例えば、夜間に枠が開放)された形跡があるときは、不正の可能性があると判断してカードユニット15にエラー報知をしたり、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力する(さらに球貸しを行わないようにしてもよい)指令を出す等のコマンドのことであり、また、枠開放情報を判定し、前面枠4が開放されていないときは、不正の可能性がないと判断してカードユニット15に球貸しを行っても支障がない旨の指令を出す等のコマンドのことである。
次いで、ステップS1008で他基板起動待ちタイマを設定する。これは、遊技制御装置54(主基板)以外の他の制御装置(例えば、演出制御装置53、発射制御装置57等)が起動して遊技制御装置54からのコマンドを確実に取り込むことができる状態になるためには所定の期間がかかるため、遅延時間を他基板起動待ちタイマで設定するものである。
次いで、ステップS7に進んで停電発生か否かを判定する。ここでの判定は、例えば停電検出信号を用いて判定し、停電検出信号がオンであれば、それだけで停電発生との判定を確定させる。ステップS7で停電発生ではないと判定すると、ステップS8で他基板起動待ちタイマを「−1」だけ更新(デクリメント)する。次いで、ステップS9で他基板起動待ちタイマが「0」になった否かを判定し、「0」になっていなければ、ステップS7に戻ってル−プを繰り返す。そして、ル−プを繰り返し、他基板起動待ちタイマが「0」になったならば、ステップS9の判定結果がYESとなってステップS1009以降の処理に進む。したがって、このときはパチンコ機1の各部が順次起動する処理を行うことになる。
一方、ステップS7で停電発生と判定されると、図11に示すステップS27にジャンプし、ステップS27以降の処理を行う。このときは、停電に備える処理が順次行われる(詳細は後述)。
停電発生でなく、ステップS9からステップS1009に進んだ場合には、まずステップS1009で夜間に前面枠4が開放されたか否かを判定する。これは、前述したステップS1006で確定した枠開放情報をセーブしているので、この枠開放情報に基づいて判断する。ステップS1009で夜間に前面枠4が開放されたと判定したならば、ステップS1010に進んで夜間枠開放不正発生のコマンドを演出制御基板(演出制御装置53)に送信する。これにより、演出制御装置53では夜間に前面枠4が開放されたという情報を表示装置41に表示して、店員にパチンコ機1の点検を促す。これは、枠開放情報がONデータのときは不正された可能性があるというだけなので、先ずはパチンコ機1で枠開放の報知をしたりして、店員に点検を促す趣旨だからである。
なお、夜間に前面枠4の不正な開放による枠開放情報が発生した場合には、遊技制御装置54では球が発射できない発射不許可状態にしてもよい。そのようにすると、前面枠4が夜間に不正に開放されても、パチンコ機1を稼働させずに、遊技店の被害を防止できる。
また、夜間に前面枠4が開放されたという情報を表示装置41で行う他、表示装置41以外のLED等でエラー報知してもよいし、音声等の報知を行ってもよい。
ステップS1010を経ると、ステップS10に進む。
一方、ステップS1009で夜間に前面枠4が開放されていないと判定した場合には、ステップS1010をジャンプしてステップS10へ進む。
ステップS1009又はステップS1010からステップS10へ進むと、ステップS10では主電源装置58AのRAMクリアスイッチ182を押しながらの電源投入であるかを判断する。RAMクリアスイッチ182を押しながらの電源投入であれば、ステップS1011に進み、枠開放情報に関するコマンドは正常に送信完了か否かを判定する。これは、RAMクリアスイッチ182を押した場合にはRAM113やCPU111のレジスタなどのデータが全てクリアされて初期化されるので、初期化される前に枠開放情報に関するコマンドが正常にカードユニット15に送信完了されているかどうかを判断するものである。
枠開放情報に関するコマンドが正常に送信完了していれば、ステップS15にジャンプする。一方、枠開放情報に関するコマンドが正常に送信完了していなければ、ステップS1012に進み、枠開放情報送信エラーフラグをセットする。次いで、ステップS1013で枠開放情報送信エラーコマンドを演出制御基板(演出制御装置53)に送信する。これにより、演出制御装置53では枠開放情報送信エラーコマンドに基づき、例えば枠開放情報に関するコマンドがカードユニット15に送信されていないことを示すエラーメッセージを表示装置41に表示するなどの制御を行い、店員に報知することも可能になる。
ステップS1013を経ると、ステップS11以降の処理に進む。
一方、上記ステップS10で主電源装置58AのRAMクリアスイッチ182を押しながらの電源投入でないと判定した場合には、ステップS11にジャンプする。
ステップS1013又はステップS10からステップS11に進んだ場合、ステップS11ではRAM113の停電検査領域1,2の全ての値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否か判断し、正常であれば停電復帰時(停電復旧時)であるとしてステップS12に進み、異常であれば(正常に記憶されてなければ)ステップS15に進む。なお、停電検査領域チェックデータは、後述するステップS29で設定されるものである。このステップS11では、このように複数のチェックデータによって停電復帰時であるか否か判定するので、停電復帰時であるか否かの判断が信頼性高く為される。
次にステップS12では、RAM113(RWM)のデータのチェックサムを算出し、ステップS13で電源遮断時のチェックサムと比較し、その値が正常(一致)か否かを判定する。このチェックサムが正常でない場合(即ちRAM113のデータが壊れているとき)には、ステップS15に進み、前記チェックサムが正常である場合にはステップS14に進む。
ステップS14では、停電復旧のための処理(初期値設定)を実行する。即ち、全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリアし、エラー及び不正監視に係る領域をリセットする。次いで、ステップS1014で遊技機の状態に対応する停電復旧時のコマンド(停電復旧コマンド)を演出制御基板(演出制御装置53)に送信する。このステップS1014を経ると、図11に示すステップS19に進む。
なお、停電復旧時のコマンド(停電復旧コマンド)には、停電時の状態(遊技状態、休憩の状態、精算の状態)を知らせる情報が含まれる。例えば、休憩中に停電があった場合には、休憩中であったことを示す情報(例えば後述するステップS344の休憩開始コマンドと同じものでもよい)がこの停電復旧時コマンドに含まれ、このコマンドを停電復旧時に受信した演出制御装置53は、例えば停電時に実行していた休憩中を報知する表示装置41での表示を、そのまま停電復旧後に再開する。また、精算中に停電があった場合には、精算中であったことを示す情報がこの停電復旧時コマンドに含まれ、このコマンドを停電復旧時に受信した演出制御装置53は、例えば停電時に実行していた精算中を報知する表示装置41での表示を、そのまま停電復旧後に再開する。これにより、停電時の状態がRAM113に記憶保持されて停電復旧時にその状態が再開されていることが遊技者に明確に認識され、遊技者が停電復旧時に不安を覚えることがない。
次に、ステップS1011で枠開放情報に関するコマンドを正常に送信完了したと判定した場合やステップS11、S13からステップS15にジャンプした場合には、このステップS15を含めてステップS15以降の処理を行う。
ステップS15以降の処理に進むと、遊技制御装置54のRAM113内のデータ(アクセス禁止領域を除く)を初期化するなどの処理を行う。即ち、ステップS15では使用する全てのRAM113の領域をクリアする。具体的には、RAM113において、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアし、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアする。次いで、ステップS16で初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブし、ステップS17で電源投入時のコマンド(電源投入コマンド)を演出制御基板(演出制御装置53)に送信する処理を行う。電源投入コマンドが送信されると、他の制御装置は、この電源投入コマンドを受けて、例えば演出制御装置53であれば枠演出装置のモータの動作位置を初期位置にするなどの初期化を行う。このように、枠開放情報をカードユニット15へ送信完了したことを確認してからRAM113を初期化するので、電源遮断時の枠開放情報を無駄に失うことがなく、セキュリティが高い。
ステップS17を経てステップS19に進む場合やステップS1014からステップS19にジャンプした場合には、図11に示すステップS19で、例えばCPU111の内部に設けられたCTC(Counter/Timer Circuit)を起動する。CTCはタイマ割込みのための回路である。
次にステップS20では、CPU111に内蔵されるCPU周辺回路に設けられた乱数生成回路の起動設定を行う。この乱数生成回路によってハード的に特図や普図の各乱数のうちの一部が生成される。但し、これら乱数のうち一部の乱数の初期値は、後述するステップS22の処理によってソフト的に設定される。
なお、特図に関連する乱数としては、大当り乱数(大当りとするか否かを決定するための乱数)、大当り図柄乱数1,2(大当り停止図柄決定用の乱数)、変動パターン乱数(リーチの有無等を含む変動パターンを決定する乱数)、停止図柄乱数(外れの停止図柄決定用の乱数)などがある。また、普図に関連する乱数としては、例えば、普図当り乱数(普図当りとするか否かを決定するための乱数)などがある。このうちステップS20、22で対象とする乱数は、例えば、大当り乱数、普図当り乱数、大当り図柄乱数1,2である。なお、上記特図に関する乱数は、特図が2種類ある場合、特図1と特図2で共通でもよいし、別個に設けられていてもよい。
次いでステップS21では、全ての割込み(つまり、全割込み)を許可し、次のステップS1015に進む。ステップS1015では、夜間枠開放不正報知中であるか否かを判定する。これは、ステップS1009で夜間に前面枠4が開放されたと判定した場合に、ステップS1010で夜間枠開放不正発生のコマンドを演出制御基板(演出制御装置53)に送信するので、このステップS1010の処理中かどうかで判断する。
ステップS1015で夜間枠開放不正報知中であると判定した場合は、ステップS1016に進み、ID照合結果OKをカードユニット15から受信したか否かを判定する。これは、パチンコ機1の電源投入時(例えば、遊技店の開店時)に遊技機ID(遊技制御装置54の固有識別情報:主基板ID)をカードユニット15を経由して外部の第三者機関が管理する外部管理装置91に送信するようになっており、外部管理装置91では保管する正規の遊技機IDと照合(遊技機IDの正当性の判定のための照合)し、その照合結果(ID照合結果)をカードユニット15を経由してパチンコ機1に返信してくる構成になっているので、ID照合結果がOKという情報を受信したかどうかを判断するものである。
ステップS1016でID照合結果OKをカードユニット15から受信したならば、ステップS1017に進み、夜間枠開放不正終了のコマンドを演出制御基板(演出制御装置53)に送信する。これにより、演出制御装置53では表示装置41を制御して夜間に前面枠4が開放されたという情報の表示を終了させる。これは、枠開放情報がONデータのときは不正された可能性があるため、パチンコ機1で枠開放の報知をして店員に点検を促す趣旨であるところ、ID照合結果OKをカードユニット15から受信したので、今回のケースは不正の可能性が低いと判断して枠開放の報知を終了するためである。
ステップS1017を経ると、ステップS22に進む。
一方、ステップS1015で夜間枠開放不正報知中でなければ、不正の可能性が少ないので、ID照合結果OKを受信したことの判定までの必要はないと判断し、ステップS1016、ステップS1017をジャンプしてステップS22に進む。また、ステップS1016でID照合結果OKをカードユニット15から受信していない場合は、NOに抜けてステップS22にジャンプしてルーチンを繰り返すことになり、ID照合結果OKをカードユニット15から受信した時点で、YESに抜けてステップS1017に進んで、夜間枠開放不正終了のコマンドを演出制御基板(演出制御装置53)に送信した後、ステップS22に進む。
ステップS1017又はステップS1015、ステップS1016からステップS22に進むと、ステップS22で初期値乱数更新処理を行う。初期値乱数更新処理は、遊技球を発射するタイミングを計って故意に当り等をねらうことが困難になるように、乱数の初期値を更新する処理である。
次いでステップS23に進み、停電監視信号のチェック回数(例えば2回)を設定し、次のステップS24で停電監視信号がオンしているか否か判定し、オンしていれば停電の最終判断のためのステップS25に進み、オンしていなければステップS1015に戻る。通常運転中は、ステップS1015〜S24を繰り返す。
そして、ステップS25に進むと、前記チェック回数分だけ停電監視信号のオン状態が継続しているか否か判定し、この判定結果が肯定的であると停電発生と最終判断してステップS26に進み、否定的であれば停電発生と判断できないとしてステップS24に戻る。
なお停電監視信号がオンになると、この停電監視信号をNMI割込信号として、実行中の処理を中断してステップS26以降の停電処理を強制的に実行する態様でもよい。但し本例の構成であると、停電監視信号のオン状態をステップS25で複数回チェックするので、実際には停電が発生していないのにノイズ等によって停電監視信号が一時的かつ瞬間的にオンした場合に停電発生と誤判断してしまうことがないという利点がある。
そしてステップS26に進むと、全ての割込み(つまり、全割込み)を禁止した後、次のステップS27で全ての出力をオフし(全ての出力ポートにオフデータを出力し)、次いでステップS28で停電情報設定処理を実行する。停電情報設定処理では、前述の停電検査領域チェックデータ1を停電検査領域1にセーブし、停電検査領域チェックデータ2を停電検査領域2にセーブする。
ステップS28を経ると、次のステップS29で、RAM113のデータのチェックサムを算出して所定のチェックサム領域にセーブし、次いでステップS30でRAM113へのアクセスを禁止した後、待機する。
なお、以上のステップS26〜S30の停電処理は、停電(通常の電源遮断含む)によって電源電圧がCPU111の動作電圧未満に低下する前に行われる。
また、前述したように、ステップS7で停電発生と判定した場合には、ステップS27にジャンプし、上述したステップS27以降の処理を行い、最後にステップS30でRAM113へのアクセスを禁止した後、待機することになる。
(ルーチン2)遊技制御装置のタイマ割込処理
次に、遊技制御装置54のタイマ割込処理を図12により説明する。
このタイマ割込処理は、前述したメイン処理におけるステップS19、S21の処理によって開始され、所定のタイマ割込周期で繰り返し実行される。
このタイマ割込処理では、まずステップS41で、必要に応じてレジスタの退避や割込みの禁止を実行した後、ステップS42の入力処理を実行する。この入力処理では、前述の各センサ類(始動口スイッチ120、121、ゲートスイッチ122、入賞口スイッチ123、カウントスイッチ124、ガラス枠開放スイッチ125、前面枠開放スイッチ126など。なお、図6において符号161乃至165で示すスイッチなどの封入球制御等に必要な各種スイッチ類も含む。)の検出信号の読み取りを実行する。具体的には、各センサの出力値をタイマ割込周期毎に判定し、同じレベルの出力値が規程回数(例えば、2回)以上継続した場合に、この出力値のレベルを各センサの検出信号の確定的な値として読み取る。なお、何れかのセンサがオンしていることが読み取られると、それを示すフラグ(入力フラグ)がたてられる。
ここで、前面枠開放スイッチ126は夜間(遊技機に主電源が供給されていない時)に前面枠4の開放を検出するが、通常状態(遊技機に主電源が供給されている時)でも前面枠4の開放を検出する。
次に、ステップS43で、後述するステップS50,S52,S57,S58,S59,S60で設定された出力データを対応する出力ポートに設定し出力する出力処理を実行し、その後、ステップS44でカードユニット接続確認処理を行う。カードユニット接続確認処理は、カードユニット15に電源が入っているか、カードユニット15とパチンコ機1との間の通信が正常にできるか等を確認するものである(詳細後述する)。
次いで、ステップS45,S46で、乱数更新処理1,2をそれぞれ実行する。ここでは、特図に関連するソフト乱数及び普図に関連するソフト乱数の更新が行われる。特図に関連するソフト乱数としては、例えば、大当り図柄乱数1,2(大当り停止図柄決定用の乱数)、変動パターン乱数(リーチアクションの有無等を含む変動パターンを決定する乱数)、停止図柄乱数(外れの停止図柄決定用の乱数)などがある。ここでの、乱数の更新は、乱数を例えば「1」つずつ増やすことにより実行される。したがって、このタイマ割込み処理のルーチンが繰り返される毎に、乱数が変り、このソフト乱数の抽出値がアトランダム性を保つようになる。
なお、上記変動パターン乱数は、本例では変動パターン乱数1〜3の3種類が有る。このうち、変動パターン乱数1は後半変動(リーチ開始後の変動)のリーチ系統を選択するための乱数であり、変動パターン乱数2はリーチ系統の中から詳細な演出の振分(例えばプラス1コマで特図が停止するかマイナス1コマで特図が停止するか)を行うための乱数であり、変動パターン乱数3は前半変動(リーチ開始前までの変動)の態様を選択するための乱数である。また、上記変動パターン乱数は変動態様の全てを直接決定するものでもよいが、本例では、具体的な態様は演出制御装置53が決定する。例えば、変動時間とリーチ系統(リーチの大まかな種別)のみを変動パターン乱数1により決定し、決定した変動時間とリーチ系統に基づいて演出制御装置53が具体的な変動態様を決定する。
次いで、ステップS47でタイマ更新処理を行う。これにより、遊技プログラム内の処理で扱われる各種タイマの更新が統括的に行われる。例えば、初期値の設定、値の判定、判定結果に基づく処理は別のルーチンで行うが、初期値がセットされていれば、更新は当該タイマ更新処理で行うといったようにすればよい。また、後述するステップS203、S221、S302、S342などの判定に使用されるタイマは上記のように更新を行ってもよいし、例えば、ステップS202などの本実施例のように、該当するルーチンで更新を行ってもよい。
次いで、ステップS48でスイッチ監視処理を行う。これは、前述したように設定される入力フラグ(発射球検出スイッチ161、ファール球検出スイッチ162、アウト球検出スイッチ163などの入力フラグ)を監視して、発射に伴う持球数の減算や盤面球数の増減など封入球制御のための処理を行うものである(詳細後述する)。
次いで、ステップS49でエラー監視処理を実行する。これは、前述の各センサ類の未検出エラーや、ガラス枠5の開放状態などを監視するための処理である。なお、大入賞口27a、普電26の開放中以外での不正入賞については、後述するステップS56の処理で監視される。
例えば、このエラー監視処理で監視するエラーの種類は、以下の通りである。
・前枠開放(ガラス枠5開放)
・遊技枠開放(前面枠4開放)
・スイッチ異常(コネクタ抜け、スイッチ故障など)
・磁石不正
・振動不正
・電波不正
・盤面球数エラー(図20により後述する。)
・封入球数エラー(図19により後述する。)
封入球数エラーには、下記がある。
(a)封入球数不足エラー
(b)封入球数過剰エラー
(c)封入経路異常エラー
なおエラーには、他にも、カードユニット未接続エラーがあるが、これは前述のステップS44のカードユニット接続確認処理(詳細後述する)で監視される。
次いで、ステップS50で発射許可信号編集処理を行う。これは、発射可能な状態になったら発射許可信号オンデータを設定し、カードユニット15が接続されていない場合(例えば後述するカードユニット接続確認フラグ(ステップS71)がセットされていない場合)には発射許可信号オフデータ(発射できない)を設定するものである。ここには、例えば停電時に発射杵先(発射杵は発射ソレノイド173で作動する)に残った球を電源投入時に空打ち発射する強制発射の処理も含まれる(詳細後述する)。
次いで、ステップS51で、ステップS44における全てのカードユニット通信ライン確認がOKか否かを判別する。これは、パチンコ機1側(遊技制御装置54側)とカードユニット15側との配線接続のための基板(カードユニット接続端子板52)が接続されて、通信ラインの確認結果がOKであるか否かにより処理を分岐するものである。カードユニット通信ライン確認がOKであれば、ステップS52、ステップS53、ステップS54を順次実行してステップS55に進み、OKでなければステップS52乃至S58を実行しないでステップS59にジャンプする。
なお、ステップS52乃至S58は、後述するように、遊技を実質的に開始させ進行させるための処理であるため、ステップS51の判定が否定的な場合には、遊技が開始されず進行されないことを意味する。つまり本例では、遊技制御装置54とカードユニット15の間の通信ラインが正常に接続されていないと、遊技が実質的に進行されない。これにより、この通信ラインを使った不正な遊技制御装置54への入力等により不正に持球数を獲得するなどの行為が困難になり、セキュリティを高めることができるなどの効果が得られる。
ステップS51で全てのカードユニット通信ライン確認がOKの場合(具体的には、後述する図13のステップS79の判定結果が肯定的になる場合)には、ステップS52で球送り制御処理を行う。これには、球を発射位置まで送る条件が整った場合に球送りソレノイド172のオンデータを設定して、球を発射位置まで送る処理を行う他、停電時に発射杵先に残った球を電源投入時に空打ち発射して対処するために球送りソレノイド172をオフにしておく処理も含まれる(詳細後述する)。
次いで、ステップS53で精算/休憩制御処理を行う。これは、休憩スイッチ312の挙動やカードユニット15からの精算指示等を監視して、精算や休憩に関する処理を行うものである(詳細後述する)。次いで、ステップS54でカードユニット受信解析処理を行う。これは、遊技制御装置54がカードユニット15から受信した信号の解析などを行うものである(詳細後述する)。
次いで、ステップS55に進み、精算中あるいは休憩中であるかを後述の精算制御処理番号や休憩制御処理番号により判定する。例えば、精算制御処理番号が2乃至4の何れかであれば精算中と判定し、休憩制御処理番号が2乃至3の何れかであれば休憩中と判定する。また、精算制御処理番号が1であれば精算中でないと判定し、休憩制御処理番号が1であれば休憩中でないと判定する。
そして、精算中あるいは休憩中であれば、ステップS56乃至ステップS58をジャンプしてステップS59に進む。これは、精算中あるいは休憩中であれば、封入球遊技を行えないようにするため、遊技の進行に関わるステップS56乃至S58を実行しないで、ステップS59にジャンプするものである。
精算中あるいは休憩中でなければ、ステップS56に進み、入賞口スイッチ監視処理を実行する。入賞口スイッチ監視処理は、前述したように設定される入力フラグ(特図の始動口スイッチ120、121、入賞口スイッチ123、及びカウントスイッチ124)を監視し、例えばカウントスイッチ124の入力フラグが設定されていると、15個の賞球の持球数加算(賞付与)を行うなどの処理を実行するものである(詳細後述する)。
次に、ステップS57では、特図ゲーム処理を行う。この特図ゲーム処理では、特図の変動表示ゲーム全体の統括的制御が行われる。即ち、変動開始条件(変動表示ゲームの開始条件)の成立時において、大当り乱数の判定や、特図の停止図柄の組み合わせ(結果態様)を設定する処理や、特図の変動態様を設定する処理が行われる。
ここで、変動開始条件の成立時とは、客待ち状態で始動口入賞があって変動表示ゲームが開始される時、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶があって再度変動表示ゲームが実行される時、大当たりが終了して始動記憶があって再度変動表示ゲームが実行される時の3種類がある。
また、この特図ゲーム処理では、特図の変動表示ゲームに関する各種出力データを設定する処理も行われる。即ち、特図の変動表示ゲームの遊技状態に合わせて、例えば、演出制御装置53などへ送信するコマンドの内容(コマンドデータ)を設定する。
次いで、ステップS58では、普図の変動表示ゲームのための処理を行う。即ち、普図の変動表示遊技の状態に合わせて演出制御装置53などへ送信するコマンドの内容を設定する処理などを行う。
ステップS58を経るとステップS59に進む。ステップS59に進むのは、ステップS58を経て進む場合の他、上述したようにステップS51の判別結果がNOのとき、及びステップS55の判定結果がYESのときがある。ステップS59では外部情報編集処理を実行する。これは、遊技制御装置54からホールコンピュータ86やカードユニット15などの外部装置へ出力しようとするデータの編集を行うものである(後述する)。
ただし、遊技制御装置54からは外部情報端子板51やカードユニット接続端子板52経由でカードユニット15を介してールコンピュータ86や持球管理装置85に必要な情報が出力される。
次いで、ステップS60でLED編集処理を行う。これは、各種LED(例えば、エラー表示LED64、持球数表示器40、計数スイッチLED313、休憩スイッチ有効表示LED314、一括表示装置35の各種表示器及びLEDの表示に関する処理を行うものである。このLED編集処理には、ステップS57の特図ゲーム処理において決定された特図の図柄やステップS58の普図ゲーム処理において決定された普図の図柄、その他の情報を、一括表示装置35を構成する各種表示器及びLEDにおいて表示するための処理も含まれる。
ステップS60を経ると、その後、メインルーチンを再開すべく、ステップS62でタイマ割込み要求をクリアし、ステップS63で退避させたレジスタを復帰させ、ステップS64で割込を許可し、そして割込時に中断した処理に復帰(リターン)する。
(ルーチン3)遊技制御装置のカードユニット接続確認処理
次に、前記タイマ割込処理におけるカードユニット接続確認処理S44を図13により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS71で接続確認処理を行う。この接続確認処理では、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット15の電源ラインに接続された入力(VL入力)の電圧がオンになっているか(即ち、規定値よりも高い電圧になっているか)否か判定する。そして、この判定結果として前記VL入力の電圧がオンになっていれば、例えば、カードユニット15が電源投入されて遊技制御装置54と接続されていることを示すカードユニット接続確認フラグをセットする。
次にステップS72で、パチンコ機1の電源投入時であるか否かを判定し、電源投入時であれば、ステップS73乃至S75を順次実行した後にステップS76に進み、電源投入時でなければステップS73以降を実行しないでリターンする。
なお、電源投入時の期間は例えばステップS73乃至S75で正常であると判定できるまでを電源投入時としてもよいし、それ以外の期間を設定してもよい。
ここで、ステップS73では通信ライン確認処理1を実行し、ステップS74では通信ライン確認処理2を実行し、ステップS75では通信ライン確認処理3を実行する。
通信ライン確認処理1は、通信方式1の通信ラインにおいて通信が適正に可能か否かを確認する処理である。また通信ライン確認処理2は、通信方式2の通信ラインにおいて通信が適正に可能か否かを確認する処理である。また通信ライン確認処理3は、通信方式3の通信ラインにおいて通信が適正に可能か否かを確認する処理である。
各通信方式は、以下の通りである。
第1通信方式は、暗号化していないデータ(いわゆる平文)を送受信する通信方式(少なくともハード的な暗号化と復号化を行わない方式)である。
第2通信方式は、ハード的に暗号化したデータを送受信する通信方式であり、遊技制御装置54側で暗号化して送信したデータをカードユニット15側で復号化でき、かつ、カードユニット15側で暗号化して送信したデータを遊技制御装置54で復号化できる通信方式である。なお、ID関連の通信には、遊技カードのカードIDなどを送受信することが含まれる。
第3通信方式は、遊技制御装置54側で送信するデータのみを暗号化でき、遊技制御装置54側で受信したデータのみを復号化できる通信方式であり、カードユニット15側では暗号化回路も復号化回路も無いために暗号化も復号化もできない通信方式である。
なお、ステップS73乃至S75の各確認処理は、例えば確認のための情報を実際に送受信することによって、通信が適正に可能か否か判定する。また、ステップS73乃至S75の各確認処理は、処理内容は全て同一で共通化することができる。3種類の通信方式1乃至3は、端子は異なるが、暗号化及び復号化をハードによって行う(ソフトで行うのではない)ため、確認処理の方式を変える必要はなく、共通化することができる。
ステップS76では、上記ステップS73乃至S75における全てのカードユニット通信ライン(通信方式1〜3の各通信ライン)の確認結果がOK(即ち、適正に通信可能)である場合には、ステップS77に進んでカードユニット15に起動報知コマンドを送信した後にリターンし、これらカードユニット通信ラインの確認結果が何れか一つでもOKでない場合には、ステップS77を実行しないでリターンする。これにより、カードユニット通信ラインの確認結果が何れか一つでもOKでない場合には、前述したステップS51の処理によってステップS52乃至S58(図12)が実行されずに遊技ができないように制御されるとともに、遊技制御装置54から起動報知コマンドがカードユニット15に送信されない。
なお、この起動報知コマンドがカードユニット15に送信されないと、カードユニット15は基本的に作動しない(例えば、球貸し等のための処理を実行しない)構成となっている。
また遊技制御装置54は、上記ステップS73乃至S75でカードユニット15との通信が正常と確認されるまでは、このカードユニット接続確認処理(即ちタイマ割込み処理のステップS44)でカードユニット15からのコマンドの受信を行い、正常であることを確認できれば、カードユニット受信解析処理(即ちタイマ割込み処理のステップS54)でカードユニット15からのコマンドの受信を行う。
(ルーチン4)遊技制御装置のスイッチ監視処理
次に、前記タイマ割込処理におけるスイッチ監視処理S48を図14により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS81で発射球検出スイッチ監視処理を行い、次いでステップS82でファール球検出スイッチ監視処理を実行し、次にステップS83でアウト球検出スイッチ監視処理を実行し、さらにステップS84で計数スイッチ監視処理を実行し、その後リターンする。なお、各処理の詳細は後述する。
(ルーチン5)遊技制御装置の発射球検出スイッチ監視処理
次に、前記スイッチ監視処理における発射球検出スイッチ監視処理S81を図15により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS91で発射球検出スイッチ161に入力があったか(即ち、発射される遊技球が検出されたか)否か判定し、入力がなければリターンする。入力があれば、ステップS92に進んで持球数の値を「−1」だけ更新(デクリメント)する。ここでの持球数とは、遊技制御装置54(主基板)の内部で管理するトータルの持球数情報である。ステップS92の処理は球の発射に伴い、持球数を1個減算する必要があるので、それを行うものである。
次いで、ステップS93に進み、更新持球数を「−1」だけ更新(デクリメント)する。更新持球数とは、前回の持球数から変化した持球数情報のことで、球の発射に伴い、更新持球数を1個減算するものである。
次いで、ステップS94で盤面球数の値を「+1」だけ更新(インクリメント)し、ステップS95に進む。
上記ステップS91乃至ステップS94のルーチンによれば、遊技球が1個発射されるたびに、盤面球数が1個加算され、持球数が1個減算される。盤面球数は、発射されて回収されていない遊技球、即ち主に遊技盤面上(遊技領域内)を落下しつつある遊技球の数である。ここで、ステップS92の処理は、遊技領域に遊技球が発射されることに対応して持球数(遊技価値)を減らす発射減算処理を構成する。
次いで、ステップS95に進むと、持球数表示ライトカウンタを「+1」だけ更新(インクリメント)し、ステップS96でライトカウンタに対応する表示用更新持球数格納領域に「−1」をセーブする。これは、球の発射に伴う持球数の変化を持球数表示器40にて表示する必要があるので、持球数表示ライトカウンタの値を「+1」だけ更新(インクリメント)して進め、進めたライトカウンタに対応する表示用更新持球数格納領域に球の発射に伴う「−1」を格納し、格納した「−1」を表示用持球数から減算して表示用更新持球数とするものである。
すなわち、持球数表示器40(7セグメントのLEDを6個配列して6桁の数値(持球数)を表示可能)に表示用持球数を変化事象毎に表示するための変化量を表示用更新持球数格納領域に格納していくが、ここでは球の発射により1個だけ持球数が減るので、表示用更新持球数格納領域に「−1」を格納するものである。
ステップS96を経ると、リターンする。これにより、持球数が「1」だけ減算されて持球数表示器40の表示が更新されることになる
(ルーチン6)遊技制御装置のファール球検出スイッチ監視処理
次に、前記スイッチ監視処理におけるファール球検出スイッチ監視処理S82を図16により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS101でファール球検出スイッチ162に入力があったか(即ち、ファール球が検出されたか)否か判定し、入力がなければリターンする。入力があれば、ステップS102に進んで持球数の値を「+1」だけ更新(インクリメント)し、次のステップS103で更新持球数を「+1」だけ更新(インクリメント)する。ここでは、ファール球なので、球が1個回収されることになり、更新持球数に1個加算するためである。これにより、ファール球に対応して更新持球数が「1」だけ加算される。
次いで、ステップS104に進み、盤面球数の値を「−1」だけ更新(デクリメント)する。
上記ステップS101乃至ステップS104のルーチンによれば、ファール球(発射されたが遊技領域に到達しなかった遊技球)が1個回収されるたびに、盤面球数が1個減算され、持球数が1個加算される。持球数を加算するのは、ファールなので、遊技者の損失とならないよう、発射が無かったことにするためである。
次いで、ステップS105に進んで持球数表示ライトカウンタを「+1」だけ更新(インクリメント)し、ステップS106でライトカウンタに対応する表示用更新持球数格納領域に「+1」をセーブする。これは、球のファールに伴う持球数の変化を持球数表示器40にて表示する必要があるので、持球数表示ライトカウンタの値を「+1」だけ更新(インクリメント)して進め、進めたライトカウンタに対応する表示用更新持球数格納領域に球のファールに伴う「+1」を格納し、格納した「+1」を表示用持球数に加算して表示用更新持球数とするものである。
すなわち、ファール球が1個回収されるたびに、持球数を1個加算する必要があるので、表示用更新持球数格納領域の値を「+1」だけ更新(インクリメント)し、持球数表示器40を1個加算して表示させるためである。これにより、ファール球に対応して持球数が「1」だけ加算されて持球数表示器40の表示が更新されることになる
ステップS106を経ると、リターンする。
(ルーチン7)遊技制御装置のアウト球検出スイッチ監視処理
次に、前記スイッチ監視処理におけるアウト球検出スイッチ監視処理S83を図17により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS111でアウト球検出スイッチ163に入力があったか(即ち、アウト球が検出されたか)否か判定し、入力がなければリターンする。入力があれば、ステップS112に進んでアウト数の値を「+1」だけ更新(インクリメント)し、次のステップS113でアウト数が10以上か判定し、10以上でなければ(10未満ならば)ステップS116に進む。アウト数が10以上ならば、ステップS114で球数信号出力フラグ1をセットする。これは、アウト数が10に達したタイミングを監視し、アウト数=10になったタイミングを設定するもので、そのタイミングで球数信号出力フラグ1をセットするものである。球数信号出力フラグ1は、後述の球数信号編集処理で用いられる。
ステップS114を経ると、次いで、ステップS116に進む。
ステップS116に進むと、盤面球数エラー中か否か判定し、盤面球数エラー中ならば(具体的には、後述する図21の盤面球数エラーフラグがセットされているならば)ステップS117に進み、盤面球数エラー中でないならば(具体的には、後述する図21の盤面球数エラーフラグがクリアされているならば)ステップS118に進む。
ステップS117に進むと、前枠開放エラー中か否か判定し、前枠開放エラー中ならば(具体的には、後述する図22の前枠開放エラーフラグがセットされているならば)リターンし、前枠開放エラー中でないならば(具体的には、後述する図22の前枠開放エラーフラグがクリアされているならば)ステップS118に進む。
ステップS118に進むと、盤面球数の値を「−1」だけ更新(デクリメント)し、リターンする。
このルーチンによれば、アウト球が1個回収されるたびに、盤面球数が1個減算される。但し、盤面球数エラー中で前枠開放エラー中である場合には、前枠(ガラス枠5)を開けて盤面球数エラー(遊技領域における球詰まり等)を解消する作業中であると考えられるため、ステップS118の盤面球数の減算は実行されない。なお、盤面球数エラー(遊技領域における球詰まり等)を解消する作業が終了して前枠が閉じられると、後述する図19のエラー解除スイッチ監視処理によって盤面球数はクリアされる(ステップS134)。
なお、ステップS111で検出されるアウト球は、発射されてセーフになった(入賞した)遊技球と、アウトになった(入賞しなかった)遊技球の両方を含む。即ち、アウト数は、遊技領域から排出され回収される全ての遊技球の数を意味する。そのため、上記ステップS112乃至S114では、アウト球の数をアウト数としてカウントし、このアウト数が10になるタイミング毎に、球数信号出力フラグ1をセットして、それまでの賞球数をカードユニット15に送信するようにしている(詳細は後述)。
なお、カードユニット15では、遊技制御装置54からアウト数が10になるタイミング毎に、賞球数情報を受信するが、アウト数は当該タイミングにおいて単にアウト数に「10」を加算するだけで、アウト数を「10」ずつ更新でき、アウト数自体を受信しなくても、カードユニット15ではアウト数を認識できる。また、カードユニット15からホールコンピュータ86にアウト数を送るが、このとき、例えばアウト球10個分で1パルスの信号を形成し、形成した信号をアウト数信号としてホールコンピュータ86(管理装置)に出力するようにしてもよい。この場合、アウト数信号はホールコンピュータ86に出力される外部情報の一つとなる。
また、前記ステップS116及びS117により、盤面球数エラーが発生してもガラス枠5を開けなければステップS118が実行されて盤面球数は更新されるので、自然に詰まりが解消された場合、つまり遊技者がガラス枠5の前面を叩いた場合等や、遊技球同士が衝突することで解消された場合はエラー解除スイッチ65を操作しなくてもエラーが解除されるようになっているので遊技者、店員のどちらにとってもわずらわしさが発生することがない。
(ルーチン8)遊技制御装置のエラー監視処理
次に、前記タイマ割込処理におけるエラー監視処理S49を図18により説明する。
このルーチンが開始されると、ステップS121のエラー解除スイッチ監視処理、ステップS122の封入球数監視処理、ステップS123の盤面球数エラー監視処理、ステップS124の枠開放エラー監視処理、ステップS125のスイッチ異常監視処理、ステップS126の電波不正監視処理、ステップS127の磁石不正監視処理、ステップS128の振動不正監視処理、を順次実行した後にリターンする。
なお、エラー解除スイッチ監視処理、封入球数監視処理、盤面球数エラー監視処理、及び枠開放エラー監視処理については、詳細後述する。スイッチ異常監視処理は、ステップS49(図12)で説明したように、コネクタ抜け、スイッチ故障などの異常を監視する処理である。電波不正監視処理、磁石不正監視処理、及び振動不正監視処理は、ステップS49で説明した電波不正、磁石不正、振動不正をそれぞれ監視する処理である。
(ルーチン9)遊技制御装置のエラー解除スイッチ監視処理
次に、前記エラー監視処理におけるエラー解除スイッチ監視処理S121を図19により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS131で、エラー解除スイッチ65がオン操作されたか否か判定し、オン操作されたならばステップS132に進み、オン操作されていなければリターンする。ステップS132に進むと、ガラス枠5(前枠)が開状態から閉状態に変化する動作(前枠の開閉動作)が、ガラス枠開放スイッチ125の出力に基づいてエラー解除スイッチ65がオン操作される前に検出されていたか否か判定する(即ち、例えば後述する図22のステップS182でセットされる開閉の情報に基づいて、前枠の開閉の履歴を確認する)。そして、この動作(前枠の開閉動作)が検出されていた場合には、ステップS133に進み、検出されていない場合にはリターンする。
ステップS133に進むと、上記ガラス枠5の開閉動作が検出されていたという情報をクリアし(即ち、そのような情報が無い状態に戻し)、次にステップS134で盤面球数をクリアし(即ち、盤面球数のデータをゼロの状態に戻し)、次にステップS136で演出制御装置53(演出制御基板)にエラー復旧中コマンドを送信し、その後リターンする。なお、エラー復旧中コマンドを受信した演出制御装置53は、エラー復旧中であること(即ち、後述する盤面球数エラー等を解消すべく作業中であること)を報知するために、例えば「エラー復旧の確認中です」という文字表示を表示装置41で実行する構成となっている。
ここで、ステップS134の処理により盤面球数がクリアされてゼロになると、後述する図20のステップS141の判定結果が否定的になり、ステップS142で封入球数過剰エラーフラグがクリアされる。またこの場合、後述する図21のステップS162の判定結果も否定的になり、ステップS166で盤面球数エラーフラグもクリアされる。但し、後述する封入球数過剰エラーが生じていて、この封入球数過剰エラーが実際には解消されていないと(例えば、ガラス枠5を開けて遊技領域の球詰まりを解除してガラス枠5を閉じ、エラー解除スイッチ65をオン操作したけれども、封入球数が全体として過剰な状態が継続していると)、後述する如く実行される封入球数確認判定の処理(図20のステップS145以降)において、例えばステップS148が実行されて封入球数過剰のエラーフラグが再度セットされることになる。
このため、図19のルーチンによれば、ガラス枠5が開けられた後に閉められ、その後エラー解除スイッチ65がオン操作されることによって、盤面球数がクリアされて前述の盤面球数エラーフラグの解除などが実行される。これにより、遊技球の詰まりなどによって盤面球数が規定数より多くなる異常(盤面球数エラー)、或いは封入球数エラー(封入球数過剰エラー、封入球数不足エラー、封入経路異常エラー)が発生した場合、遊技場の店員等がガラス枠5を開けて手作業で球詰まり(或いは球不足等)を解消した後にガラス枠5を閉め、かつ、その後にエラー解除スイッチ65をオン操作すると、このエラー検出状態(エラーフラグがセットされた状態)が自動的に解除される。したがって、的確かつ円滑なエラー解除が行える効果がある。
即ち、エラー解除スイッチ65をオン操作するだけでは、エラー検出状態を解除できず、球詰まり等を実際に解消しないと解除できないのでエラー解除の的確性が高まる。また、この的確性を高めるために、さらに別の操作を必須とするのではなく、球詰まり等を解除するのに必ず必要となる動作であるガラス枠5の開閉を追加条件としているので、円滑なエラー解除が実現できる。また図19の処理では、エラーフラグ(例えば、封入球数過剰エラーフラグや盤面球数エラーフラグ)をクリアするのではなく、ステップS134で盤面球数をクリアする条件を設定することで実質的に封入球に関する前述した各種のエラー検出状態が解除される構成としている。このため、少ないステップ数で多数のエラーフラグ(封入球数過剰エラー、封入球数不足エラー、封入経路異常エラー、盤面球数エラーの各フラグ)についてのエラー検出状態の解除処理が実質的に実現されることになって、処理が簡素化される効果がある。また、エラー解除操作(ステップS131、S132の動作を含む操作)が為された後、封入球数確認の処理を実行して封入球数等が正常であること(封入球数過剰エラー、封入球数不足エラー、封入経路異常エラーでないこと)を確認した上でエラーフラグを解除することになるので、エラー解除の的確性をより向上できるという効果がある。
また、盤面球数エラーが発生し、ガラス枠5を開けて手作業で解消しようとした場合に、詰まりを解消された遊技球が遊技領域内の遊技釘等に衝突し、遊技領域外に飛び出してしまうことがある。このようにアウト球流入口23から回収されずに遊技球を紛失した状態にある場合でも、ステップS134で盤面球数はクリアされるので、後述するステップS162で盤面球数が規定数以上と判定されることがなく、後述するステップS150、ステップS152で封入球数不足エラーと判定されない限り、遊技を再開することができるので、遊技者が不満を感じる等の不具合が回避される。なお、ステップS117、ステップS118でガラス枠5開放中はアウト球検出スイッチを通過しても、盤面球数を更新しないようにしているので、ガラス枠5を開けた場合はエラー解除スイッチ65を操作し、エラーを解除することを必要とする。さらに、ステップS134で盤面球数をクリアすることで、盤面球数エラーが解消されるようになっているので、盤面上に遊技球がないにもかかわらず、盤面球数はプラスの状態にあるといった矛盾を抱えたまま動作することがないので、正常な状態にあるにもかかわらず盤面球数エラーが頻発するというような問題に発展することがない。
なお、盤面球数エラーや封入球数エラーの要因(球詰まり、球不足、球過剰)を解消するための作業は、例えば次のようにして行うことができる構成となっている。まず、例えば盤面(遊技領域22を含む遊技盤20の前面)における球詰まり(いわゆるブドウ等と呼ばれるもの)は、ガラス枠5を開けて手作業で詰まっている球を押したり引いたり衝撃を加えたりして流下させることによって解消できる。また封入球数過剰は、必要に応じてガラス枠5に加えて前面枠4を開けて、前述した球送り装置を手動で作動させて発射位置に球を送り出し、発射位置に送り出された球を手で抜き取ることによって、球を1個ずつ機外へ排出することによって解消できる。また封入球数不足は、ガラス枠5を開けて、盤面側より遊技領域22内に機外からの球(補給する球)を差し入れて流下させる(例えばアウト球流入口23に流入させる)ことによって解消できる。
(ルーチン10)遊技制御装置の封入球数監視処理
次に、前記エラー監視処理における封入球数監視処理S122を図20により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS141で盤面球数がゼロ未満か否か判定し、ゼロ未満ならステップS143に進み、ゼロ未満でなければステップS142に進む。ステップS142では、盤面球数がゼロ未満でないために封入球数過剰エラーフラグをクリアし、ステップS142aに進む。一方、ステップS143では、盤面球数がゼロ未満であって不正に球が盤面に投入されたなどの異常状態であるので、封入球数過剰エラーフラグをセットし、ステップS143aに進む。
ステップS142aに進むと、封入球数過剰エラーフラグは前回処理時と同じか判定し、前回処理時と同じであれば(即ち、前回以前のシーケンスで既にクリアされており、直前のステップS142でクリアされる前に既にクリアされていたのであれば)ステップS144に進み、前回処理時と同じでなければ(即ち、直前のステップS142でセットされた状態からクリアされたのであれば)ステップS142bに進む。そして、ステップS142bでは、演出制御装置53(演出制御基板)に封入球数過剰エラー解除コマンドを送信してステップS144に進む。ここでステップS142aは、不必要にステップS142bを実行して封入球数過剰エラー解除コマンドを重複して送信しないために設けられている。
ステップS143aに進むと、封入球数過剰エラーフラグは前回処理時と同じか判定し、前回処理時と同じであれば(即ち、前回以前のシーケンスで既にセットされており、直前のステップS143でセットされる前に既にセットされていたのであれば)ステップS144に進み、前回処理時と同じでなければ(即ち、直前のステップS143でクリアされた状態からセットされたのであれば)ステップS143bに進む。そして、ステップS143bでは、演出制御装置53(演出制御基板)に封入球数過剰エラーコマンドを送信してステップS144に進む。ここでステップS143aは、不必要にステップS143bを実行して封入球数過剰エラーコマンドを重複して送信しないために設けられている。
また、封入球数過剰エラーコマンドを受信した演出制御装置53は、例えば「余分な球が混入しています」というエラー表示を表示装置41で実行し、封入球数過剰エラー解除コマンドを受信した演出制御装置53は、このエラー表示を消す構成となっている。
ステップS144に進むと、封入球数の確認要求があるか否か(即ち、封入球数確認要求フラグがセットされているか否か)判定し、あればステップS145に進み、無ければステップS145以降の処理をジャンプして(即ち、実行しないで)リターンする。なお、封入球数確認要求フラグは、電源投入時と、エラー解除スイッチ65で解除する必要のあるエラーが発生していない場合にガラス枠5を開閉した時と、エラー解除スイッチ65で解除する必要のあるエラーが発生している場合にガラス枠5を開閉してエラー解除スイッチ65をオンした時に、セットされるフラグである。
ステップS145に進むと、封入球数確認要求フラグをクリアし、次いでステップS146で最小封入球数検出スイッチ(即ち、第1封入球検出スイッチ164)がオンしているか否か判定し、オンしていればステップS147に進み、オンしていなければステップS150に進む。
そして、ステップS147に進むと、最大封入球数検出スイッチ(即ち、第2封入球検出スイッチ165)がオンしているか否か判定し、オンしていればステップS148に進み、オンしていなければステップS149に進む。ステップS148に進んだ場合は、各スイッチ164,165が両方ともオンしており封入球数過剰エラーであるので封入球数過剰エラーフラグをセットし、次のステップS148aで封入球数過剰エラーコマンドを演出制御装置53に送信し、その後リターンする。ステップS149に進んだ場合は、封入球数が正常範囲(即ち、最小以上で最大以下)であるので、封入球数は正常であるとして封入球数過剰エラーフラグ以外のエラーフラグ(即ち、後述する封入球数不足エラーフラグ及び封入経路異常エラーフラグ)をクリアし、次のステップS149aで封入球数エラー解除コマンドを演出制御装置53に送信し、その後リターンする。
なお、フラグをセットするとはフラグを立てることを意味し、フラグをクリアするとはフラグが立っていない状態(セットされていない状態)にすることを意味する。
また、封入球数過剰エラーフラグがセットされている状態(封入球数過剰エラーのエラー検出状態)を解除するには、図19で説明したように、ガラス枠5を開けてエラーの原因を解消し(例えば余分な球を取り出し)、その後ガラス枠5を閉め、エラー解除スイッチ65を押す必要がある。他の封入球数エラー(封入球数不足エラー及び封入経路異常エラー)も同様である。なお、単にガラス枠5を開閉してエラー解除スイッチ65を押すだけでも、図19のステップS134及び本ルーチン(図20)のステップS141、S142によって封入球数過剰エラーフラグはクリアされるが、エラーの原因が解消されていない場合(封入球数が過剰な場合)には、その後に、本ルーチン(図20)のステップS145以降の処理が実行され、そのうちのステップS148により再度封入球数過剰エラーフラグがセットされることになる。
一方、ステップS150に進むと、最大封入球数検出スイッチ(即ち、第2封入球検出スイッチ165)がオンしているか否か判定し、オンしていればステップS151に進み、オンしていなければステップS152に進む。ステップS151に進んだ場合は、第1封入球検出スイッチ164がオンしていないのに第2封入球検出スイッチ165がオンしており、例えば前述のセンサ流路77で球詰まりが生じているなどの異常と考えられるので、封入経路異常エラーフラグをセットし、次のステップS151aで封入経路異常エラーコマンドを演出制御装置53に送信し、その後リターンする。ステップS152に進んだ場合は、封入球数が不足(即ち、最小よりも少ない)であるので、封入球数不足エラーフラグをセットし、次のステップS152aで封入球不足エラーコマンドを演出制御装置53に送信し、その後リターンする。
なお、封入経路異常エラーコマンドを受信した演出制御装置53は、例えば「経路異常が発生しました」というエラー表示を表示装置41で実行し、封入球数不足エラーコマンドを受信した演出制御装置53は、例えば「球が不足しています」というエラー表示を表示装置41で実行し、封入球数エラー解除コマンドを受信した演出制御装置53は、これらのエラー表示を消す構成となっている。
(ルーチン11)遊技制御装置の盤面球数エラー監視処理
次に、前記エラー監視処理における盤面球数エラー監視処理S123を図21により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS162で盤面球数が規定数以上か否か判定し、規定数以上であればステップS163に進み、規定数以上でなければステップS166に進む。ここで、規定数は1以上の値であり、例えば10個である。一般に、盤面球数が10個以上もあると遊技上問題がある程度に遊技球の流れが滞っていると考えられるためである。なお、この規定数は10に限らず、遊技機によって最適値が異なる。
そして、ステップS163に進むと、盤面球数エラーフラグをセットし、ステップS164に進む。ステップS164では、盤面球数エラーフラグは前回処理時と同じか判定し、前回処理時と同じであれば(即ち、前回以前のシーケンスで既にセットされており、直前のステップS163でセットされる前に既にセットされていたのであれば)リターンし、前回処理時と同じでなければ(即ち、直前のステップS163でクリアされた状態からセットされたのであれば)ステップS165に進む。そして、ステップS165では、演出制御基板(即ち、演出制御装置53)に盤面球数エラーコマンドを送信し、その後リターンする。ここでステップS164は、不必要にステップS165を実行して盤面球数エラーコマンドを重複して送信しないために設けられている。
一方、ステップS166に進むと、盤面球数エラーフラグをクリアし、ステップS167に進む。ステップS167では、盤面球数エラーフラグは前回処理時と同じか判定し、前回処理時と同じであれば(即ち、前回以前のシーケンスで既にクリアされており、直前のステップS166でクリアされる前に既にクリアされていたのであれば)リターンし、前回処理時と同じでなければ(即ち、直前のステップS166でセットされた状態からクリアされたのであれば)ステップS168に進む。そして、ステップS168では、演出制御基板(即ち、演出制御装置53)に盤面球数エラー解除コマンドを送信し、その後リターンする。ここでステップS167は、不必要にステップS168を実行して盤面球数エラー解除コマンドを重複して送信しないために設けられている。
なお、盤面球数エラーコマンドを受信した演出制御装置53は、例えば「盤面球数エラーが発生しました」というエラー表示を表示装置41で実行し、盤面球数エラー解除コマンドを受信した演出制御装置53は、このエラー表示を消す構成となっている。
このルーチンによれば、遊技領域等での球詰まり等によって盤面球数が異常に多くなると、ステップS162の判定結果が肯定的になり、ステップS163で盤面球数エラーフラグがセットされて盤面球数エラーとなる。また、球詰まり等が解消されて盤面球数が正常に戻ると、ステップS162の判定結果が否定的になり、ステップS166で盤面球数エラーフラグがクリアされて盤面球数エラーのエラー検出状態が解除される。
なお、後述のセキュリティ信号編集処理(図44)により、盤面球数エラーになるとセキュリティ信号がカードユニット15を介してホールコンピュータ86などに出力されるが、盤面球数エラーになってもそれだけでは遊技球の発射は不能とされない(後述の図23)。これにより、遊技領域での単なる球詰まり等(封入球数等は正常な場合)によって遊技球の発射(即ち遊技)ができなくなり、遊技者が不満を感じる等の不具合が回避される。但し、盤面球数エラーとともに遊技を継続させるべきでない他のエラー(例えば封入球数不足エラー)も生じている場合には、遊技球の発射は不能とされる(後述の図23参照)。
(ルーチン12)遊技制御装置の枠開放エラー監視処理
次に、前記エラー監視処理における枠開放エラー監視処理S124を図22により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS171で、ガラス枠5(前枠)の開放を検出するガラス枠開放スイッチ125(前枠開放検出スイッチ)の状態が前回処理時と同じか否か判定し、同じであればステップS173に進み、同じでなければステップS172で前枠開放監視タイマに前枠開放監視タイマ初期値(例えば、100msecに対応する値)をセットした後に、ステップS173に進む。
ステップS173に進むと、前枠開放監視タイマがゼロでなければ、前枠開放監視タイマの値をタイマ処理周期の1サイクル分減らす更新処理を実行した後、ステップS174に進んで前枠開放監視タイマの値がゼロになったか判定し、ゼロならばステップS175に進み、ゼロでなければステップS175乃至S184をジャンプしてステップS185に進む。
これらステップS171乃至S174では、ガラス枠開放スイッチ125の状態によりガラス枠5(前枠)の開閉状態を監視しており、同じ状態が前枠開放監視タイマ初期値に相当する所定時間(例えば、100msec)継続した場合にはじめて、ステップS175以降の処理でガラス枠5(前枠)の開閉状態を確定させるようにしている。これにより、ガラス枠5(前枠)の開閉状態が信頼性高く判定される。つまり、例えば第1枠開放スイッチ125の信号がノイズ等によって瞬間的に変動しても、これによってガラス枠5(前枠)の開閉状態を誤って判定することが防止される。
ステップS175に進むと、ガラス枠開放スイッチ125(前枠開放検出スイッチ)の状態は、ガラス枠5(前枠)の開放状態に対応するものか判定し、開放状態ならばステップS176で前枠開放エラーフラグをセットした後にステップS178に進む、開放状態でないならば(即ち、閉鎖状態ならば)ステップS177で前枠開放エラーフラグをクリアした後にステップS178に進む。
ステップS178では、今回確定した前枠開放エラーフラグの状態(セットされた状態か、或いはクリアされた状態か)が前回処理時と同じか判定し、同じであればそれに対する処理は不要なのでステップS179乃至S183をジャンプしてステップS185に進み、同じでなければステップS179に進む。
ステップS179に進むと、今回確定した前枠開放エラー状態(即ち、ステップS176又はS177で設定された前枠開放エラーフラグの状態)に対応するコマンドを演出制御基板(演出制御装置53)に送信し、その後ステップS180に進む。ここでは、例えば前枠開放エラーフラグがセットされていれば、前枠開放エラーの状態であることを示すコマンドを演出制御装置53に送信し、演出制御装置53では、このコマンドを受けて例えば表示装置41にガラス枠5(前枠)が開放されているエラー状態であることを報知するエラー表示を行う構成となっている。また、前枠開放エラーフラグがクリアされていれば、前枠開放エラーが解除された状態であることを示すコマンドを演出制御装置53に送信し、演出制御装置53では、このコマンドを受けて例えば表示装置41での前記エラー表示を消す構成となっている。
ステップS180に進むと、ガラス枠5(前枠)が開けられて閉められたという情報(以下、開閉動作情報という)をクリアし、次いでステップS181で今回確定したガラス枠5(前枠)の開閉状態を判定し、閉鎖状態(即ち、前枠開放エラーフラグがクリアされた状態)であればステップS182に進み、閉鎖状態でなければ(即ち、前枠開放エラーフラグがセットされた開放状態であれば)ステップS182乃至S184をジャンプしてステップS185に進む。
ステップS182では、ガラス枠5(前枠)についての前記開閉動作情報をセットし、ステップS185に進む。なお、この開閉動作情報は、前述のエラー解除スイッチ監視処理(図19)におけるステップS132の判定に使用される。
次にステップS185に進むと、前面枠4について、ステップS171乃至S179と同様の処理を行い、その後リターンする。
なお、前述したように、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は遊技枠開放検出スイッチともいう。したがって、図22及びフローの説明では、遊技枠開放検出スイッチも付け加えている。
即ち、ステップS185では、前面枠4(遊技枠)の開放を検出する前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126(遊技枠開放検出スイッチ)の状態が前回処理時と同じか否か判定し、同じであればステップS187に進み、同じでなければステップS186で遊技枠開放監視タイマに遊技枠開放監視タイマ初期値(例えば、100msecに対応する値)をセットした後に、ステップS187に進む。
ステップS187に進むと、遊技枠開放監視タイマがゼロでなければ、遊技枠開放監視タイマの値をタイマ処理周期の1サイクル分減らす更新処理を実行した後、ステップS188に進んで遊技枠開放監視タイマの値がゼロになったか判定し、ゼロならばステップS189に進み、ゼロでなければリターンする。
これらステップS185乃至S188では、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の状態により前面枠4(遊技枠)の開閉状態を監視しており、同じ状態が遊技枠開放監視タイマ初期値に相当する所定時間(例えば、100msec)継続した場合にはじめて、ステップS189以降の処理で前面枠4(遊技枠)の開閉状態を確定させるようにしている。これにより、前面枠4(遊技枠)の開閉状態が信頼性高く判定される。
ステップS189に進むと、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126(遊技枠開放検出スイッチ)の状態は、前面枠4(遊技枠)の開放状態に対応するものか判定し、開放状態ならばステップS190で遊技枠開放エラーフラグをセットした後にステップS192に進む、開放状態でないならば(即ち、閉鎖状態ならば)ステップS191で遊技枠開放エラーフラグをクリアした後にステップS192に進む。
ステップS192では、今回確定した遊技枠開放エラーフラグの状態(セットされた状態か、或いはクリアされた状態か)が前回処理時と同じか判定し、同じであればそれに対する処理は不要なのでリターンし、同じでなければステップS193に進む。
ステップS193に進むと、今回確定した遊技枠開放エラー状態(即ち、ステップS190又はS191で設定された遊技枠開放エラーフラグの状態)に対応するコマンドを演出制御基板(演出制御装置53)に送信し、その後リターンする。ここでは、例えば遊技枠開放エラーフラグがセットされていれば、遊技枠開放エラーの状態であることを示すコマンドを演出制御装置53に送信し、演出制御装置53では、このコマンドを受けて例えば表示装置41に前面枠4(遊技枠)が開放されているエラー状態であることを報知するエラー表示を行う構成となっている。
(ルーチン13)遊技制御装置の発射許可信号編集処理
次に、前記タイマ割込処理における発射許可信号編集処理S50を図23により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS201でカードユニット接続OKか判定し、OKであればステップS202に進み、OKでなければステップS213に進む。この判定は、前述のカードユニット接続確認処理(図13)におけるステップS71の確認結果に基づいて行われる。即ち、ステップS71において前記VL入力の電圧がオンしていると判定され、例えばカードユニット接続確認フラグがセットされていれば、このステップS201ではカードユニット接続確認OKと判定される。
ステップS202に進むと、電源投入時強制発射タイマを更新する処理(即ち、電源投入時強制発射タイマの値をタイマ割込周期の1サイクル分だけ減少させる処理)を実行し、ステップS203に進む。なお、電源投入時強制発射タイマは、停電時に発射装置の杵先に残った球を電源投入時に強制発射(遊技者の操作によらない自動的な発射)をするための強制発射時間を計時するためのタイマである。なお、上記強制発射は、遊技結果に影響しない空打ち発射である。
ステップS203では、電源投入時強制発射タイマの値がゼロでなければステップS214に進み、ゼロならばステップS204乃至S212(途中にステップS1022を含む。以下、同様)の判定処理に進む。
ステップS204乃至S212の判定処理では、各判定で判定結果が肯定的であると、それ以降の判定処理を実行しないでステップS213に進み、ステップS204乃至S211の各判定で判定結果が否定的であると次の判定処理を順次実行し、最後のステップS212の判定結果が否定的である場合にはステップS214に進む。
そして、ステップS204では持球数がゼロであるか、ステップS1022では計数中発射停止タイマがゼロでないか(つまり、持球数の計数中で発射停止タイマがカウント中)、ステップS205では精算中か、ステップS206では休憩中か、ステップS207では封入球数不足エラー発生中か、ステップS208では封入球数過剰エラー発生中か、ステップS209では封入経路異常エラー発生中か、ステップS210では前枠開放中(ガラス枠5開放中)か、ステップS211では遊技枠開放中(前面枠4開放中)か、ステップS212では不正行為発生中か、をそれぞれ判定する。
ここで、計数中発射停止タイマがゼロでないか(つまり、持球数の計数中で発射停止タイマがカウント中)か否かの判定は、計数スイッチ311が操作されて(押されて)計数中発射停止タイマに初期値(例えば、2秒)が設定(図50のステップS1122参照)され、同タイマがカウント中であるかどうかで判定する。そして、同タイマがカウント中であれば、計数中発射停止タイマがゼロではないと判定する。なお、計数スイッチ311が操作されると、持球数の計数が行われて計数球数となり、計数球数はカードユニット15の管理下に入る。これは、実球で払い出す方式の遊技機の例で言えば、獲得した持球数を遊技機外部の玉箱に物理的に移す作業と同様のことを電子的に行うもので、計数スイッチ311を押すことで、下記得した持球数が計数されて計数球数となり、計数球数はカードユニット15の制御により、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306の画面上に計数球数として表示(例えば、デジタル表示(数字)やアナログ表示(玉箱を摸した図形によるアナログ表示)されることになる。
ステップS1022の処理は、計数スイッチ311を押したときには持球数の計数が行われるので、計数中に一時的に球の発射を停止するために、計数中かどうかを判断するものである。
また、精算中かの判定は、例えば前述のステップS55(図12)と同様に精算制御処理番号によって行う。また、休憩中かの判定は、例えば前述のステップS55と同様に休憩制御処理番号により行う。
また、封入球数不足エラー発生中かの判定は前述のステップS152でセットされる封入球数不足エラーフラグ、封入球数過剰エラー発生中かの判定は前述のステップS143及びS148でセットされる封入球数過剰エラーフラグ、封入経路異常エラー発生中かの判定は前述のステップS151でセットされる封入経路異常エラーフラグ、にそれぞれ基づいて判定する。
また、前枠開放中(ガラス枠5開放中)かの判定と、遊技枠開放中(前面枠4開放中)かの判定は、それぞれ、前記ステップS176とステップS190でセットされる前枠開放エラーフラグと遊技枠開放エラーフラグに基づく。これら判定は、フラグがセットされていれば発生中であり、クリアされていれば発生中でないと判定される。
また、不正行為発生中かの判定は、例えば、前述のエラー監視処理(図18)におけるステップS126乃至S128の処理で不正ありとされたときに、不正行為発生中と判定される。また、後述するステップS413、S414(図37)の処理により大入賞口不正や普電不正などが検出されている場合も、不正行為発生中と判定される。
そして、ステップS213では、発射許可信号オフデータを設定した後、リターンする。発射許可信号オフデータが設定されると、発射制御装置57による発射ソレノイド173の作動が禁止され、球が発射できない状態(発射不許可状態)とされる。この発射不許可状態では、適正な発射操作(タッチセンサ174がオンし、発射ボリューム171が操作されること)があっても、発射ソレノイド173は作動せず、球は発射されない。
一方、ステップS214では、発射許可信号オンデータを設定した後、リターンする。発射許可信号オンデータが設定されると、発射制御装置57による発射ソレノイド173の作動が許可され、球が発射できる状態(発射許可状態)とされる。
以上説明した発射許可信号編集処理によれば、カードユニット15が接続されていない(或いはカードユニット15の電源が投入されていない)などによって、カードユニット接続確認OKでない場合には、無条件に発射不許可状態になる。また、パチンコ機1が電源投入されて前記強制発射時間を経過した後は、ステップS204乃至S212の各条件(持球数がゼロ、計数中発射停止タイマがゼロでない(計数中)、精算中、休憩中、封入球数エラーの何れかのエラー発生中、前枠開放中、遊技枠開放中、不正行為発生中)の何れか一つでも成立すると、球が発射できない発射不許可状態になる。但し、パチンコ機1が電源投入されて前記強制発射時間を経過するまでの期間は、ステップS204乃至S212の各条件の何れかが成立していても、ステップS203、S214の処理によって球が発射できる発射許可状態とされる。前述の強制発射を行うためである。
(ルーチン14)遊技制御装置の球送り制御処理
次に、前記タイマ割込処理における球送り制御処理S52を図24により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS221で電源投入時強制発射タイマの値がゼロでないか否か判定し、ゼロでないならば(即ち、前記強制発射時間を経過していないならば)ステップS228に進み、ゼロならばステップS222に進む。ステップS222では、球送り制御タイマの値がゼロか判定し、ゼロならばステップS223に進み、ゼロでなければステップS225に進む。
ステップS223に進むと、遊技球を発射中であるか否か判定し、発射中ならばステップS224に進み、発射中でなければステップS228に進む。ここで、発射中か否かの判定は、発射許可中(即ち、前述の発射許可信号オンデータが設定されている発射許可状態)で、かつ、タッチセンサ174がオンしている状態であれば、発射中であると判定することによって行う。即ち、発射許可中でもタッチセンサ174がオンしていなければ(遊技者が発射操作ハンドル11にタッチしていなければ)発射中とは判定されないし、また、タッチセンサ174がオンしていても発射許可中でなければ発射中とは判定されない。これにより、遊技球を実際に発射している最中であることが的確に判定される。
ステップS224では、球送り制御タイマの値に規定の初期値(発射間隔時間に相当する値)をセットし、ステップS225に進む。ステップS225に進むと、球送り制御タイマの値をタイマ割込周期の1サイクル分だけ減少させる更新処理を実行し、ステップS226に進む。ステップS226では、球送り制御タイマの値が球送りオンタイミングとして設定された設定値に一致しているか否か判定し、一致していれば球送りオンタイミングであるとしてステップS227で球送りソレノイド172のオンデータを設定して球送りソレノイド172を作動させ、一致していなければ球送りオンタイミングでないとしてステップS228に進んで球送りソレノイド172のオフデータを設定して球送りソレノイド172を停止させる。
なお、ステップS224で設定される球送り制御タイマの初期値は、球の発射頻度(時間当りの発射数)が所定値以下になるように設定される。
以上の球送り制御処理によれば、電源投入から前記強制発射時間が経過するまでの期間は、球送りソレノイド172が停止状態に維持される。停電時に杵先に残った球を前述の強制発射により処理するために、その強制発射の期間は球を杵先(発射位置)に新たに送らないようにするためである。そして、この強制発射の期間が終わり発射中になると、発射中が続く限り、球送り制御タイマの値がゼロになる毎にステップS224でこの球送り制御タイマの値が初期値に設定される動作が繰り返され、この球送り制御タイマの値が前記設定値になる毎に(即ち、球送りオンタイミングになる毎に)ステップS227の処理により球送りソレノイド172が作動して毎回1個の球が杵先(発射位置)に送られる。
(ルーチン15)遊技制御装置の精算/休憩制御処理
次に、前記タイマ割込処理における精算/休憩制御処理S53を図25により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS231で精算制御処理(詳細後述する)を行い、次いでステップS232で休憩制御処理(詳細後述する)を実行し、その後リターンする。
(ルーチン16)遊技制御装置の精算制御処理
次に、前記精算/休憩制御処理における精算制御処理を図26により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS241で精算制御処理番号による分岐を行う。この場合、精算制御処理番号が1ならばステップS242の精算開始監視処理(詳細後述する)を、精算制御処理番号が2ならばステップS243で精算書込完了監視処理(詳細後述する)を、精算制御処理番号が3ならば精算終了監視処理(詳細後述する)を、それぞれ実行し、その後リターンする。なお、精算制御処理番号の初期値は、例えばメイン処理のステップS14において、1に設定される。
なお、精算制御処理番号は1、2、3、・・・としてもよいが、0、1、2、・・・としてもよく、そのようにしておくと、RAM113の領域がクリアされた場合に初期値として1を設定する処理を省略することができる。
(ルーチン17)遊技制御装置の休憩制御処理
次に、前記精算/休憩制御処理における休憩制御処理を図27により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS251で休憩制御処理番号による分岐を行う。この場合、休憩制御処理番号が1ならばステップS252の休憩開始監視処理(詳細後述する)を、休憩制御処理番号が2ならばステップS253で休憩開始ACK監視処理(詳細後述する)を、休憩制御処理番号が3ならばステップS254で休憩終了監視処理(詳細後述する)を、それぞれ実行し、その後リターンする。なお、休憩制御処理番号の初期値は、例えばメイン処理のステップS14において、1に設定される。
なお、休憩制御処理番号は1、2、3、・・・としてもよいが、0、1、2、・・・としてもよく、そのようにしておくと、RAM113の領域がクリアされた場合に初期値として1を設定する処理を省略することができる。
(ルーチン18)遊技制御装置の精算開始監視処理
次に、前記精算制御処理における精算開始監視処理を図28により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS261乃至S266で精算が可能な条件(精算可能条件)が成立しているか判定する処理を行い、一つでも精算可能条件が成立していない場合にはステップS268で精算可能フラグをクリアした後にステップS269に進み、精算可能条件が全て成立している場合にはステップS267で精算可能フラグをセットした後にステップS269に進む。つまり、精算が可能とされる状態であると精算可能フラグがセットされる。
ここで、精算可能条件には次の6個の条件がある。即ち、休憩処理中でないこと(ステップS261で判定)、持球数の計数中でないこと(計数スイッチオンタイマがゼロでないこと:ステップS262で判定)、エラー発生中でないこと(ステップS263で判定)、盤面球数がゼロで盤面に球がないこと(ステップS264で判定)、タッチセンサ174がオンしていないこと(ステップS265で判定)、及び客待ちデモ中であること(ステップS266で判定)がある。ここで、休憩処理中であるか否かの判定は、例えば前述のステップS206と同様に行えばよい。また、エラー発生中か否かの判定は、例えば前述のステップS201及びステップS207乃至S212と同様に行えばよい。
次にステップS269に進むと、精算指示コマンド受信があるか否かを判定する。これは、カードユニット15から精算指示コマンドを受信したかどうかを判定するものである。カードユニット15では、精算処理中でないときに操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306の画面上の返却ボタン304が押されると、精算可能状態であれば、精算指示コマンドを遊技制御装置54へ送ることになる(図52参照)。ここで、精算指示コマンドは、平文による通信である前述した第1通信方式(通信方式1)で送信される。
ステップS269で精算指示コマンド受信があればステップS270に進み、精算指示コマンド受信がなければリターンする。
ステップS270に進むと、精算可能フラグがオンか否か(即ち、セットされているか否か)判定し、オンならばステップS271に進み、ステップS271以降の処理を実行する。一方、精算可能フラグがオンでないならばリターンする。
ステップS271以降の処理に進んだ場合、まず、ステップS271で持球数をトータル計数値とする。これは、遊技者が獲得している持球数を全て計数して、トータルの計数球数にするもので、精算指示コマンドに基づいて自動的に精算を行うためである。すなわち、返却ボタン304を押して遊技カードの返却を求めるときは、自動的に精算を行う必要があるので、遊技者の持球数を全て計数してトータルの計数球数とし、そのトータルの計数球数をカードユニット15へ送信する計数球数(全ての持球数)とは別に遊技制御装置54で記憶しておくためである。
次いで、ステップS272に進み、球数信号出力フラグ2をセットする。これは、精算時のタイミングを監視し、精算可能フラグがオンになったタイミングを設定するもので、そのタイミングで球数信号出力フラグ2をセットするものである。球数信号出力フラグ2は、後述の球数信号編集処理で用いられる。ステップS272を経ると、ステップS273に進む。
ステップS273では、持球数を表示用持球数とする。これは、持球数を精算完了するまで持球数表示器40に表示しておくためである。なお、表示用持球数は、持球数表示器40に持球数を表示するために持球数を記憶するRAM113の記憶領域に記憶される。
次いで、ステップS274で持球数を「0」クリアする。これは、遊技機から持球数を計数して計数球数コマンドとしてカードユニット15へ送り、遊技機側では前述のトータル持球数として持球数を格納したので、持球数をクリアしても差し支えないので、そのようにするものである。カードユニット15側では持球数の精算で遊技カードに記録することになるが、遊技機側では念のために持球数をRAM113の記憶領域にトータル持球数として格納しておくことになる。カードユニット15側でトラブルがあっても、遊技機側で持球数のデータをRAM113の記憶領域にトータル持球数として格納しておけば、照合などにより、トラブルに対処可能だからである。
次いで、ステップS275で精算書込完了監視タイマのタイマ初期値(例えば、2秒)をセットする。精算書込完了監視タイマはカードユニット15からの応答にタイムアウトを設けるためのタイマである。次いで、ステップS276で精算制御処理番号に精算書込完了監視処理番号をセットした後、リターンする。したがって、精算制御処理では次回は精算書込完了監視処理のルーチンに移行することになる。
以上説明した精算開始監視処理によれば、全ての精算可能条件が成立していると、精算可能フラグがセットされ、この状態で操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306の画面上の返却ボタン304が押されると、精算が開始する。一方、精算可能条件が一つでも成立していないと、精算可能フラグはクリアされ、この状態で返却ボタン304をオン操作しても精算は開始されない。ここで、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306(また、表示装置41を含めてもよい)に精算不能であることなどが表示する構成としてもよい。なお、上述のように精算許可能条件が設定されていることによって、不用意な精算開始の操作によって制御処理が適正に機能しなくなるなどの不具合を防止することができる。
(ルーチン19)遊技制御装置の精算書込完了監視処理
次に、前記精算制御処理における精算書込完了監視処理を図29により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS301で精算書込完了監視タイマを「−1」だけ更新(デクリメント)し、ステップS302で同タイマが「0」になったか否かを判定する。精算書込完了監視タイマが「0」になっていなければ、ステップS303に進み、カードユニット15から精算書込完了を受信したか否かを判定する。精算書込完了の受信は、カードユニット15から例えば精算書込完了コマンドを受信したか否かで判定する。カードユニット15から精算書込完了を受信していなければ、リターンしてルーチンを繰り返す。そして、ステップS303でカードユニット15から精算書込完了を受信したと判定すると、ステップS304に抜けてトータル計数値を「0」クリアする。これは、カードユニット15側で精算書込を完了(つまり、遊技カードに全ての計数球数(トータル計数値)を記録完了)して遊技カードに記録が保持されたので、トータル計数値を「0」クリアしても差し支えないからである。
次いで、ステップS305で精算制御処理番号に精算終了監視処理番号をセットしてリターンする。したがって、精算制御処理では次回は精算終了監視処理のルーチンに移行することになる。
一方、ステップS302で精算書込完了監視タイマが「0」になっていた場合には、精算書込完了監視タイマでカウントする所定時間内にカードユニット15から精算書込完了を受信できていないことになるので、ステップS306に分岐して精算書込失敗フラグをセットする。次いで、ステップS307でトータル計数値を表示用持球数にする。これは、カードユニット15で遊技カードに全ての計数球数(トータル計数値)を記録することに失敗したと推測されるので、トータル計数値を一旦表示用持球数に戻すものである。
ただし、この時点では正式な持球数とせず、見た目の証拠用に持球数として持球数表示器40に表示することとする。その後、店員が精算に関する確認作業(カードユニット15や遊技カードを含む各部の点検、確認等)をして精算処理を一旦解除することで、トータル計数値を持球数として正式に復帰させ、持球数表示器40に表示させるようにする。
次いで、ステップS308で精算書込失敗時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置53)に送信する。演出制御基板(演出制御装置53)では精算書込失敗時のコマンドを受けて表示装置41に精算失敗であることなどを表示する演出を行う。
次いで、ステップS309で精算制御処理番号に精算開始監視処理番号をセットしてリターンする。したがって、精算制御処理では次回は精算開始監視処理のルーチンに移行することになる。
(ルーチン20)遊技制御装置の精算終了監視処理
次に、前記精算制御処理における精算終了監視処理を図30により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS311でカードユニット15からのカード抜取コマンドを受信済みか判定し、受信済みであればステップS312乃至S313を実行した後にリターンし、受信済みでなければステップS312以降を実行しないでリターンする。カード抜取コマンドは、遊技カードが抜き取られるとカードユニット15から送信されるコマンドである。この精算カード抜取コマンドは、平文による通信である前述した第1通信方式(通信方式1)で送信される。
また、ステップS312では持球数表示タイマに初期値を設定し、ステップS313では精算制御処理番号に精算開始監視処理番号をセットする。
ここで、持球数表示タイマは、タイムアップした時点で持球数表示器40での持球数の後述する点滅表示が終了される構成となっている(後述する図46のステップS524参照)。持球数表示タイマに初期値を設定するのは、遊技カードをカードユニット15から排出した後も少しの間(同タイマの初期値)だけ、持球数表示器40のLEDに精算した持球数を点滅表示するための準備を行うためである。
(ルーチン21)遊技制御装置の休憩開始監視処理
次に、前記休憩制御処理における休憩開始監視処理を図31により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS321乃至S326で休憩ができる条件(休憩許可条件)が成立しているか判定する処理を行い、一つでも休憩許可条件が成立していない場合にはステップS328で休憩スイッチ有効フラグをクリアした後にステップS329に進み、休憩許可条件が全て成立している場合にはステップS327で休憩スイッチ有効フラグをセットした後にステップS329に進む。つまり、休憩が許可される状態であると休憩スイッチ有効フラグがセットされる。なお、休憩スイッチ有効フラグがセットされると、図示省略した処理によって、休憩スイッチ有効表示LED314が点灯する制御が実行され、遊技者に休憩が可能であることが報知される。また逆に、休憩スイッチ有効フラグがクリアされると、この休憩スイッチ有効表示LED314は消灯され、休憩不能であることが遊技者に報知される。
ここで、休憩許可条件には次の6個の条件がある。即ち、精算処理中でないこと(ステップS321で判定)、エラー発生中でないこと(ステップS322で判定)、盤面球数がゼロで盤面に球がないこと(ステップS323で判定)、タッチセンサ174がオンしていないこと(ステップS324で判定)、持球数がある(1個以上ある)こと(ステップS325で判定)、及び客待ちデモ中であること(ステップS326で判定)がある。ここで、精算処理中であるか否かの判定は、例えば前述のステップS205と同様に行えばよい。また、エラー発生中か否かの判定は、例えば前述のステップS201及びステップS207乃至S212と同様に行えばよい。
ステップS329では、休憩スイッチ312がオン操作されたか判定し、オン操作されたならばステップS330に進み、オン操作されていない場合はリターンする。ステップS330では、前述の休憩スイッチ有効フラグがオンか否か(即ち、セットされているか否か)判定し、オンならば休憩開始すべくステップS331に進み、オンでないならばステップS334に進む。ステップS334では、演出制御基板(演出制御装置53)に休憩操作無効コマンドを送信し、その後リターンする。休憩操作無効コマンドを受信した演出制御装置53は、例えば休憩不能であることを表示装置41に表示する制御を実行する構成となっている。なお、休憩操作無効コマンドを休憩不能の理由(ステップS321乃至S326の各条件のうち、どの条件が成立していないのか)毎に異なるデータを含むものとし、このコマンドを受信した演出制御装置53が、さらに休憩不能の理由も表示装置41に表示する構成としてもよい。
一方、ステップS331に進むと、休憩スイッチ有効フラグをクリアし、次いでステップS332で休憩を開始すべくカードユニット15に休憩要求コマンドを送信し、次にステップS333で休憩制御処理番号に2(休憩開始ACK監視処理の番号)をセットし、その後リターンする。ここで、休憩要求コマンドは、平文による通信である前述した第1通信方式(通信方式1)で送信される。
以上説明した休憩開始監視処理によれば、全ての休憩許可条件が成立していると、休憩スイッチ有効フラグがセットされ、この状態で休憩スイッチ312がオン操作されると休憩開始のための処理(ステップS332、S333)が実行される。休憩許可条件が一つでも成立していないと、休憩スイッチ有効フラグはクリアされ、この状態で休憩スイッチ312をオン操作しても休憩開始のための処理は実行されないで、表示装置41に休憩不能であることなどが表示される。
なお、上述のように休憩許可条件が設定されていることによって、不用意な休憩開始の操作によって制御処理が適正に機能しなくなるなどの不具合を防止することができる。特にステップS325の条件によれば、持球数が無いと休憩が開始できないため、持球数が無いのにパチンコ台を他人が使用できないように確保するなどの休憩機能の悪用ができなくなるという利点がある。というのは、休憩中の台に他の遊技者が遊技カードを挿入しても、返却されて使用できないようになっているため、この休憩機能は、パチンコ台を他人が使用できないように確保することに使えることになるが、本例では持球数が無い場合はこのようなことができない構成となっている。また本例では、長時間休憩のままにしているなどの悪質な遊技者(或いは休憩していたことを忘れて帰ってしまった遊技者)が居る場合には、スタッフカードを使って休憩を強制解除できる構成になっており、このような悪質な休憩の利用等は店員がいつでも阻止できるようになっている。また、ステップS325の条件は持球数が規定数以上あるか否かを条件としてもよく、そのようにすることで少量の持球数でパチンコ台を確保することを防止することができる。
(ルーチン22)遊技制御装置の休憩開始ACK監視処理
次に、前記休憩制御処理における休憩開始ACK監視処理を図32により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS341で前述のステップS262やS322と同様にエラー発生中か判定し、エラー発生中であればステップS346に進み、エラー発生中でなければステップS342に進む。ステップS342では、カードユニット15からの休憩開始ACK受信タイムアウトか否か判定し、タイムアウトならばステップS346に進み、タイムアウトしていない場合にはステップS343に進む。なお、例えば前述のステップS332で休憩要求コマンドを送信した時点からの経過時間が、図示省略した処理によって計測されており、カードユニット15からの休憩開始ACK(休憩要求コマンドに対する応答信号)が受信されないまま、この経過時間が規定時間を超えると、ステップS342で休憩開始ACK受信タイムアウトと判定される。
ステップS343に進むと、カードユニット15から休憩開始ACKを受信済みか判定し、受信済みであればステップS344及びS345を順次実行した後にリターンし、受信済みでなければステップS344以降を実行しないでリターンする。ステップS344では演出制御装置53(演出制御基板)に休憩開始コマンドを送信し、ステップS345では休憩制御処理番号に3(休憩終了監視処理の番号)をセットする。休憩開始コマンドを受信した演出制御装置53は、例えば「休憩中です」といった表示を表示装置41で行う。なお遊技制御装置54は、休憩開始ACKを受信すると、休憩スイッチ312の操作ボタン部分が内蔵されたLED等の発光源の点灯によって発光する制御を実行し、この休憩スイッチ312の発光によっても休憩中であることを報知するようにしてもよい。
一方、ステップS346に進むと、演出制御装置53(演出制御基板)に休憩操作取消コマンドを送信し、次いでステップS347でカードユニット15に休憩操作取消コマンドを送信し、次のステップS348で休憩制御処理番号に1(休憩開始監視処理の番号)をセットし、その後リターンする。ここで、カードユニット15への休憩操作取消コマンドは、平文による通信である前述した第1通信方式(通信方式1)で送信される。また、休憩操作取消コマンドを受信した演出制御装置53やカードユニット15は、休憩のための処理を中止する構成となっている。
(ルーチン23)遊技制御装置の休憩終了監視処理
次に、前記休憩制御処理における休憩終了監視処理を図33により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS351で、カードユニット15からの休憩強制解除コマンドを受信済みか否か判定し、受信済みならばステップS357に進み、受信済みでないならばステップS352に進む。なお、休憩強制解除コマンドは、前述したように、スタッフカードがカードユニット15に挿入されると通信方式1で送信される。
ステップS352に進むと、カードユニット15から休憩解除コマンドを受信済みか判定し、受信済みであればステップS353乃至S356を順次実行した後にリターンし、受信済みでなければステップS353以降を実行しないでリターンする。なお、この休憩解除コマンドは、休憩開始前に使用されていた遊技カードがカードユニット15に挿入されると、平文による通信である前述した第1通信方式(通信方式1)でカードユニット15から遊技制御装置54へ送信されるコマンドである。
ステップS353ではカードユニット15に休憩解除ACK(休憩解除コマンドに対する応答信号)を通信方式1で送信し、ステップS354ではカードユニット15経由でホールコンピュータ86に休憩解除コマンドを送信し、ステップS355では演出制御装置53(演出制御基板)に休憩解除コマンドを送信し、ステップS356では休憩制御処理番号に1(休憩開始監視処理の番号)をセットし、その後リターンする。なお、休憩解除コマンドを受信した演出制御装置53やホールコンピュータ86は、休憩のための処理を終了させる構成となっている。
一方、ステップS357に進むと、カードユニット15に休憩強制解除ACK(休憩強制解除コマンドに対する応答信号)を通信方式1で送信し、次いでステップS358で強制精算要求フラグをセットし、次にステップS356を実行した後にリターンする。
なお、強制精算要求フラグは図示省略しているが、遊技者が休憩の規定時間内に戻って来ない場合に、休憩を強制解除し、強制精算を行う処理で使用する。
(ルーチン24)遊技制御装置のカードユニット受信解析処理
次に、前記タイマ割込処理におけるカードユニット受信解析処理S54を図34により説明する。
このルーチンが開始されると、カードユニット受信解析処理1(ステップS361)、カードユニット受信解析処理2(ステップS362)が順次実行され、その後リターンする。
カードユニット受信解析処理1は、通信方式1でカードユニット15から送信される情報の解析処理であり、カードユニット受信解析処理2は、通信方式2でカードユニット15から送信される情報の解析処理である。
(ルーチン25)遊技制御装置のカードユニット受信解析処理1
次に、前記カードユニット受信解析処理1を図35により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS1023で貯玉使用制限タイマが「0」でなければ、「−1」更新する。貯玉使用制限タイマは遊技者が台を移動するときの持球数使用を制限するためのもので、例えば貯玉使用制限タイマには初期値(例えば、5秒)が設定されるので(後述のステップS1029)、その初期値からの時間を監視し、貯玉使用制限タイマが「0」でなければ、「−1」(デクリメント)更新するものである。
次いで、ステップS371に進み、シリアル受信バッファ(カードユニット15との間でシリアル通信を行うための受信バッファ)にデータがあるか判定し、あればステップS372に進み、無ければリターンする。
ステップS372に進むと、前記シリアル受信バッファのデータを受信データとして読み込み、次いでステップS1024では、この受信データが貸球数コマンドであるか判定し、貸球数コマンドであればステップS1026に進み、貸球数コマンドでなければステップS1025に進む。
貸球数コマンドは、カードユニット15の図示省略した制御処理により、球貸ボタン303が押されることによってカードユニット15から送信されるコマンドである。カードユニット15では、送信した貸球数コマンド(球貸し情報)に対応する値だけ、遊技カードに記録されている球貸度数を減額更新する処理を行う構成となっている。
そしてステップS1026では、貸球数コマンドに対応する数を持球数に加算する加算処理を実行し、その後リターンする。このステップS1026の加算処理は、遊技カードに記録された球貸度数(有価価値情報)のデータがカードユニット15において減額更新されることに対応して、パチンコ機1(遊技制御装置54)における持球数(遊技価値)のデータ(RAM113に記憶している持球数のデータ)を増加させる球貸加算処理を構成する。この球貸加算処理は、封入球式でないパチンコ機の場合であれば、貸球としての遊技球を上皿に排出する貸球払出処理に対応するものである。
ステップS1024からステップS1025に進んだ場合には、ステップS1025で受信データは貯球使用数コマンドであるか判定し、貯球使用数コマンドであればステップS1027に進み、貯球使用数コマンドでなければステップS374に進む。ここで、貯球使用について補足すると、遊技機で精算処理を行うと持球数が計数球数として遊技カードに記録されるが、計数球数を台移動して使用する場合は、貯球数を使用するものと同様に扱う。
貯球使用数コマンドは、カードユニット15の図示省略した制御処理により、貯玉・再プレイタン305が押されることによってカードユニット15から送信されるコマンドである。カードユニット15では、送信した貯球使用数コマンド(貯球使用情報)に対応する値だけ、遊技カードに記録されている計数球数又は貯球数を減額更新する処理を行う構成となっている。
そしてステップS1027に進むと、ステップS1027乃至ステップS1030において、貯玉使用に関して必要な処理を行う。すなわち、ステップS1027では貯玉使用制限タイマ=0であるか否かを判定し、貯玉使用制限タイマ=0でなければルーチンを終了してリターンする。そして、ルーチンを繰り返し、貯玉使用制限タイマ=0になると、ステップS1028に進み、貯球使用数コマンドに対応する数を持球数に加算する加算処理を実行し、ステップS1029に進む。このステップS1028の加算処理は、遊技カードに記録された貯球数(有価価値情報)のデータがカードユニット15において減額更新されることに対応して、パチンコ機1(遊技制御装置54)における持球数(遊技価値)のデータ(RAM113に記憶している持球数のデータ)を増加させる貯玉加算処理を構成する。この貯玉加算処理は、封入球式でないパチンコ機の場合であれば、貯玉からの貸球としての遊技球を上皿に排出する貯玉払出処理に対応するものである。
次いで、ステップS1029では貯玉使用制限タイマに初期値(例えば、5秒)を設定する。貯玉使用制限タイマの初期値は、遊技者が台を移動するときの持球数(遊技カードには計数球数として記録されている)の使用を制限するために適した値に設定される。すなわち、初期値(例えば、5秒)の期間は、連続して次の貯玉を受け付けないようにすることで、持球数(計数球数)を台移動して使用する場合の使用制限を行う。このようにすることで、不正に持球数(計数球数)や貯球数のデータを連続的に遊技機へ入力されることを防止できる。
次いで、ステップS1030で貯玉使用報知コマンドを演出制御基板(演出制御装置53)に送信する。これは、台移動時の持球数(計数球数)や貯球数を使用することを報知するためで、演出制御装置53では貯玉使用報知コマンドを受けると、ランプ、LED、音等によって台移動時の持球数(計数球数)を使用することや貯玉数を使用することを遊技者や遊技場の店員等に報知することになる。このように報知することで、台移動時の持球数(計数球数)や貯球数を使用することを遊技者や遊技場の店員等が認識できるので、不正に持球数(計数球数)や貯球数のデータを遊技機に入力して使用されることの抑止力になる。ステップS1030を経ると、リターンする。
一方、ステップS1025で受信データが貯球使用数コマンドでないと判定した場合には、ステップS374に進んで、前記受信データが休憩開始ACKであるか判定し、休憩開始ACKであればステップS381に進み、休憩開始ACKでなければステップS375に進む。ステップS381では、休憩開始ACK受信済みフラグをセットし、その後リターンする。休憩開始ACK受信済みフラグは、前述のステップS343の判定で使用される。
ステップS375に進むと、前記受信データが休憩強制解除コマンドであるか判定し、休憩強制解除コマンドであればステップS382に進み、休憩強制解除コマンドでなければステップS376に進む。ステップS382では、休憩強制解除コマンド受信済みフラグをセットし、その後リターンする。休憩強制解除コマンド受信済みフラグは、前述のステップS351の判定で使用される。
ステップS376に進むと、前記受信データが休憩解除コマンドであるか判定し、休憩解除コマンドであればステップS383に進み、休憩解除コマンドでなければステップS378に進む。ステップS383では、休憩解除コマンド受信済みフラグをセットし、その後リターンする。休憩解除コマンド受信済みフラグは、前述のステップS352の判定で使用される。
ステップS378に進むと、前記受信データが精算書込完了ACKであるか判定し、精算書込完了ACKであればステップS385に進み、精算書込完了ACKでなければステップS379に進む。ステップS385では、精算書込完了ACK受信済みフラグをセットし、その後リターンする。精算書込完了ACK受信済みフラグは、前述のステップS303の判定で使用される。
ステップS379に進むと、前記受信データが精算カード抜取コマンドであるか判定し、精算カード抜取コマンドであればステップS386に進み、精算カード抜取コマンドでなければリターンする。ステップS386では、精算カード抜取コマンド受信済みフラグをセットし、その後リターンする。精算カード抜取コマンド受信済みフラグは、前述のステップS311の判定で使用される。
(ルーチン26)遊技制御装置のカードユニット受信解析処理2
次に、前記カードユニット受信解析処理2を図36により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS391で、シリアル受信バッファ(カードユニット15との間でシリアル通信を行うための受信バッファ)にデータがあるか判定し、あればステップS392に進み、無ければリターンする。
ステップS392に進むと、前記シリアル受信バッファのデータを受信データとして読み込み、次いでステップS393では、この受信データが会員カードIDであるか判定し、会員カードIDであればステップS398に進み、会員カードIDでなければステップS394に進む。
ステップS394に進むと、前記受信データがビジターカードIDであるか判定し、ビジターカードIDであればステップS398に進み、ビジターカードIDでなければステップS395に進む。
ステップS395に進むと、前記受信データがスタッフ(休憩解除)カードIDであるか判定し、スタッフカードIDであればステップS398に進み、スタッフカードIDでなければステップS396に進む。
ステップS398に進むと、カードユニット15にカードIDACKを送信し、その後リターンする。このカードIDACKのカードユニット15への送信は、遊技制御装置54で暗号化し、カードユニット15側で復号化できる前述の第2通信方式(通信方式2)で行われる。
一方、ステップS396に進むと、前記受信データが台IDACK(遊技機IDの送信に対するカードユニット15からの応答信号)であるか判定し、台IDACKであればステップS399に進み、台IDACK(遊技機IDACK)でなければリターンする。ステップS399では、台IDACK(遊技機IDACK)受信済みフラグをセットして、その後リターンする。なお、図示省略しているが、台IDACK(遊技機IDACK)は、例えば遊技機IDを受信した直後に送信される。
(ルーチン27)遊技制御装置の入賞口スイッチ監視処理
次に、前記タイマ割込処理における入賞口スイッチ監視処理S56を図37により説明する。
このルーチンが開始されると、始動口スイッチ入賞監視処理(ステップS411)、他穴スイッチ入賞監視処理(ステップS412)、大入賞口スイッチ不正&入賞監視処理(ステップS413)、及び普電入賞口スイッチ不正&入賞監視処理(ステップS414)が順次実行され、その後リターンする。
ここで、始動口スイッチ入賞監視処理では、第1始動口スイッチ120の入力フラグを監視し、この入力フラグが設定されていると、第1始動口25への入賞に対して設定されている所定の賞球数分だけ持球数を増加させる賞付与処理を実行する。
他穴スイッチ入賞監視処理では、入賞口スイッチ123の入力フラグを監視し、この入力フラグが設定されていると、一般入賞口28乃至31への入賞に対して設定されている所定の賞球数分だけ持球数を増加させる賞付与処理を実行する。
大入賞口スイッチ不正&入賞監視処理では、カウントスイッチ124の入力フラグを監視し、この入力フラグが設定されていると、大入賞口27bへの入賞に対して設定されている所定の賞球数分だけ持球数を増加させる賞付与処理を実行する。また、この大入賞口スイッチ不正&入賞監視処理では、詳細省略するが、大入賞口に対する不正を検出する処理(例えば、大入賞口が開放中でない状態でカウントスイッチ124に入力があると大入賞口不正発生とする処理)も実行する。
また、普電入賞口スイッチ不正&入賞監視処理では、第2始動口スイッチ121の入力フラグを監視し、この入力フラグが設定されていると、第2始動口26への入賞に対して設定されている所定の賞球数分だけ持球数を増加させる賞付与処理を実行する。また、この普電入賞口スイッチ不正&入賞監視処理では、詳細省略するが、第2始動口26(普電入賞口)に対する不正を検出する処理(例えば、第2始動口26が開放中でない状態で第2始動口スイッチ121に入力があると普電不正発生とする処理)も実行する。
なお従来では、遊技者の利益としての賞球を付与するための制御装置(例えば払出制御装置などと呼ばれる)は、遊技制御装置とは分離されて別個に設けられており、遊技制御装置では入賞の種類毎に入賞回数をカウントし、その種類とカウントに対応する払出コマンドを分離された払出制御装置に送信することで処理していた。払出制御装置では、この払出コマンドを受信して払出コマンドで指示された賞球を払い出す処理(実際に球を払い出すか、或いは、封入球式の場合には持球数に加算する処理)を実行していた。しかしながら本実施例のパチンコ機1は、この場合本ルーチン(入賞口スイッチ監視処理)によって、一つの制御装置(即ち、遊技制御装置54)で入賞のカウントと賞球付与(即ち、持球数への賞球分の加算)の処理を行うので、従来のような払出コマンドの送信は不要になり、処理が格段に簡素化される。また、遊技制御装置と払出制御装置の間に不正な基板をぶら下げて、不正に賞球を払い出させるような行為が不可能となる。
(ルーチン28)遊技制御装置の始動口スイッチ入賞監視処理
次に、前記入賞口スイッチ監視処理における始動口スイッチ入賞監視処理を図38により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS421で第1始動口スイッチ120の入賞監視テーブルを準備する。ここでの入賞監視テーブルは、第1始動入賞口25への入賞を監視するためのテーブルである。
次いで、ステップS422で入賞監視共通処理(詳細後述する)を実行し、その後リターンする。
なお、本ルーチンは始動口スイッチ入賞監視処理(第1始動入賞口25についての入賞監視処理)を説明しているが、前記入賞口スイッチ監視処理(図37)における他の処理(他穴スイッチ入賞監視処理、大入賞口スイッチ不正&入賞監視処理、普電入賞口スイッチ不正&入賞監視処理)についても、入賞監視処理については、本ルーチン(図38)と同様の構成である。即ち、これら他の処理についても、ステップS422は共通であり、ステップS421に相当するステップにおいて対象の入賞口スイッチの入賞監視テーブルを準備する点が異なるのみである。つまり、入賞監視処理については、ステップS421で準備する入賞監視テーブルが異なるのみで、ステップS422の処理は共通である。
(ルーチン29)遊技制御装置の入賞監視共通処理
次に、前記入賞監視共通処理を図39により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS431で、前述のステップS421で設定された入賞監視テーブルに基づいて、監視する入賞口スイッチの個数を取得する。例えば、対象の入賞口スイッチが第1始動口スイッチ120のみである場合には、1個である。なお、例えば前述した他穴スイッチ入賞監視処理(図37のステップS412)の場合には、一般入賞口28,29,30,31の各入賞口スイッチ123が対象であるため、この場合には4個となる。なお本例の場合、この入賞監視共通処理で対象となり得る入賞口スイッチ(入賞口)としては、第1始動口スイッチ120(第1始動口25)、第2始動口スイッチ121(第2始動口26)、入賞口スイッチ123(一般入賞口28乃至31)、及びカウントスイッチ124(大入賞口27b)がある。
次いでステップS432で、対象の入賞口スイッチ(例えば、第1始動口スイッチ120)に入力があるか(即ち、入力フラグがセットされているか)判定し、次のステップS433でこの判定結果に応じて分岐する。即ち、入力があればステップS434に進み、入力が無ければステップS436に進む。
ステップS434に進むと、前述のステップS421で設定された入賞監視テーブルに基づいて、対象の入賞口スイッチに対応する賞球数を取得し、この賞球数に基づいて次のステップS435で持球数加算処理を実行し、その後ステップS436に進む。
ステップS436では、ステップS431で取得された個数の全入賞口スイッチについてステップS432乃至S435が終了したか判定し、終了していればリターンし、終了していなければ、対象となっているその他の入賞口スイッチについて、ステップS432乃至S435を実行する。
(ルーチン30)遊技制御装置の持球数加算処理
次に、前記入賞監視共通処理における持球数加算処理を図40により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS441で、前述のステップS434で取得された賞球数を現在の持球数に加算し、この加算結果を新たな持球数として更新登録する。このステップS441の処理は、遊技領域に発射された遊技球による遊技結果に応じて持球数(遊技価値)を増加させる賞付与処理を構成する。
次いで、ステップS1031で「更新持球数+賞球数」を今回の更新持球数に更新する。これは、入賞に伴う賞球があるたびに、持球数に賞球数を加算する必要があるので、更新持球数格納領域の値を「賞球数」だけ加算更新し、パチンコ機1の内部(遊技制御装置54)で保管し、持球数表示器40に表示させるためである。
次いで、ステップS1032で「区間賞球数+賞球数」を今回の区間賞球数に更新する。すなわち、いままでの区間賞球数に今回の賞球数を加算したものを今回の区間賞球数として算出する。これは、入賞に伴う賞球があるたびに、いままでの区間賞球数に新たな賞球数を加算してアウト数=10となるタイミング毎にカードユニット15に区間賞球数を送信する必要があるので、区間賞球数格納領域の値を「賞球数」だけ加算更新し、区間賞球数を賞球毎に更新しておくものである。
なお、区間賞球数とはアウト数=10となるタイミング毎の区間における賞球数のことであり、具体的には前回のアウト数=10となるタイミングと今回のアウト数=10となるタイミングとの間(つまり区間)に、発生した賞球数の総和に対応している。
次いで、ステップS1033で入賞表示ライトカウンタを「+1」だけ更新(インクリメント)し、ステップS1034でライトカウンタに対応する入賞表示数格納領域に賞球数をセーブする。これは、入賞に伴う賞球数を一括表示装置35における入賞表示LED355にて表示する必要があるので、入賞表示ライトカウンタの値を「+1」だけ更新(インクリメント)し、入賞表示LED355に賞球数を表示させるためである。
なお、入賞表示LED355への入賞表示と、持球数表示器40への表示用持球数に加算するデータ(賞球数)は、各々リングバッファ形式の領域に入賞順に保存されているものである。リングバッファ形式の格納領域のサイズは単位時間当たり最大の賞球数(例えば、大当りラウンドのときの単位時間当たりの賞球数)に対応する大きさに設定しておく。例えば、サイズは各々32バイト分程度に設定する。
次いで、ステップS1035で持球数表示ライトカウンタを「+1」だけ更新(インクリメント)し、ステップS1036でライトカウンタに対応する表示用更新持球数格納領域に「賞球数」をセーブする。これは、入賞に伴う賞球がある場合に、持球数の変化を持球数表示器40にて表示する必要があるので、持球数表示ライトカウンタの値を「+1」だけ更新(インクリメント)して進め、進めたライトカウンタに対応する表示用更新持球数格納領域に入賞に伴う「賞球数」を格納し、格納した「賞球数」を表示用持球数に加算して表示用更新持球数とするものである。
すなわち、持球数表示器40に表示用持球数を変化事象毎に表示するための変化量を表示用更新持球数格納領域に格納していくが、ここでは入賞に伴う賞球があれば、その分だけ持球数が増加するので、表示用更新持球数格納領域に「賞球数」を格納するものである。これにより、持球数に「賞球数」だけ加算されて持球数表示器40の表示が更新されることになる
次いで、ステップS1037では、ステップS441で更新された持球数が持球数上限値(例えば、25万個)以上となっているか判定し、持球数上限値以上であればステップS1038で持球数上限値(25万個)を新たな持球数として更新登録してリターンする。一方、持球数上限値以上でなければ、ステップS1038を実行しないでリターンする。
この持球数加算処理によれば、ステップS441乃至S1037の処理により、持球数が持球数上限値以上とならない限り、賞球数分だけ持球数及び表示用持球数が増加する。また、入賞に伴う賞球があるたびに、いままでの区間賞球数に新たな賞球数を加算してアウト数=10となるタイミング毎にカードユニット15に区間賞球数を送信するためのデータの更新が行われる。
なお、表示用持球数は、持球数表示器40に持球数を表示するために持球数を記憶するRAM113の記憶領域のデータである。
(ルーチン31)遊技制御装置の外部情報編集処理
次に、前記タイマ割込処理における外部情報編集処理S59を図41により説明する。
このルーチンが開始されると、遊技機ID信号編集処理(ステップS451)、セキュリティ信号編集処理(ステップS452)、枠開放信号編集処理(ステップS453)、休憩信号編集処理(ステップS454)、球数信号編集処理(ステップS455)、大当り信号編集処理(ステップS457)、始動口信号編集処理(ステップS458)、図柄確定回数信号編集処理(ステップS459)、を順次実行し、その後リターンする。ここで、ステップS451は、カードユニット15(或いは、さらにホールコンピュータ86)へ遊技機ID信号を出力するための処理である。また、ステップS452乃至S454及びステップS457乃至ステップS459は、カードユニット15経由でホールコンピュータ86へ又は試射試験端子115へ、その他の各種信号を出力するための処理である。さらに、ステップS455はアウト数=10毎のタイミング又は精算時に賞球数を含む各種遊技情報をカードユニット15へ出力するための処理である。
(ルーチン32)遊技制御装置の遊技機ID信号編集処理
次に、前記外部情報編集処理における遊技機ID信号編集処理を図42により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS461で、カードユニット15(或いは、さらにホールコンピュータ86)に対するシリアル通信中か判定し、シリアル通信中であればステップS466に進み、シリアル通信中でなければステップS462に進む。これは、遊技制御装置54と遊技機IDの送信先との間で、シリアル通信が実行中かどうかをチェックするものである。シリアル通信中であれば、今回は遊技機IDを出力することはできないので、ステップS462乃至S465を実行しないでステップS466に進む。
一方、シリアル通信中でなければステップS462に進んで、遊技機ID信号の出力要求フラグがセットされているかチェックする。
ここで、遊技機ID信号の出力要求フラグは、以下のようなパチンコ機1の状態を示す信号(遊技制御装置54からカードユニット15やホールコンピュータ86などの外部装置に出力される信号)の発生時に対応してそれぞれ独立にセットされる。
「電源投入時のセキュリティ信号」(電源投入時に1パルス出力される信号)
「枠開放信号」(ガラス枠や前面枠の開放時に出力される信号)
「大当り1信号」(特図1が大当りになったときに出力される信号)
なお、複数同時に成立している場合には、優先順位を設けて1つずつ対応する。この場合に、一度に全部の要求フラグをクリアすることはない。
さて、ステップS462で遊技機ID信号の出力要求フラグがセットされているかのチェックを行うと、そのチェック結果をステップS463で判別し、出力要求フラグがあればステップS464に進んで遊技機ID信号の出力要求フラグをクリアする。これは、既に遊技機ID信号の出力要求フラグがセットされて、遊技機IDを出力するための処理を行う(ステップS465にて)ことができるから、上記出力要求フラグをクリアするものである。なお、遊技機ID信号の出力要求フラグは、遊技機IDを外部装置に出力すべきタイミング(遊技機IDの出力契機)において、前述したように、メイン処理のステップS5で設定される。
次いで、ステップS465で遊技機ID取得処理(後述する)を行った後、リターンする。これにより、遊技機IDの取得が行われて、シリアル送信バッファに書き込まれることになる。一方、ステップS463で出力要求フラグがなければ、ステップS464、S465をジャンプしてリターンする。したがって、この場合は遊技機IDの取得は行われない。なお、シリアル送信バッファは、CPU111を構成するICチップに設けられたシリアル通信回路内の送信バッファである。
また、遊技機IDの出力契機としては、例えば前述したように、電源投入時、枠開放時、大当り時があるが、その時々に応じて遊技機IDを出力する信号のデータ長が異なる。例えば、遊技機IDの内容としては、電源投入時は全てのコード(チップコード、メーカコード、及び製品コード)を含んだものを送信するが、枠開放時及び大当り時はチップコードのみを送信する。
また、遊技機IDの出力先は基本的にカードユニット15であるが、ホールコンピュータ86でもよい(但し、実施例とは異なるが、ホールコンピュータ86とも接続する構成とする)。
(ルーチン33)遊技制御装置の遊技機ID取得処理
次に、前記遊技機ID信号編集処理における台ID取得処理を図43により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS481でスタートコードをシリアル送信バッファに書き込む。スタートコードは、シリアル通信の開始であることを受け側であるカードユニット15等に特定させるためのコードである。次いで、ステップS482で取得はチップコードのみかどうかを判別し、取得がチップコードのみであればステップS487にジャンプして、チップコード識別コードをシリアル送信バッファに書き込み、ステップS488でCPU111を構成するICチップの個体識別情報(固有ID)としてのチップコードを読み出し、シリアル送信バッファに書き込み、リターンする。これにより、固有IDが取得されてカードユニット15等に出力されることになる。
一方、ステップS482で取得がチップコードのみでなければ、ステップS483に進んでメーカコード識別コードをシリアル送信バッファに書き込むとともに、ステップS484でメーカコードを読み出してシリアル送信バッファに書き込む。次いで、ステップS485で製品コード識別コードをシリアル送信バッファに書き込むとともに、ステップS486で製品コードを読み出してシリアル送信バッファに書き込み、その後、ステップS487に進む。これにより、メーカコード及び製品コードが取得されてカードユニット15等に出力されることになる。
なお、少なくともカードユニット15に遊技機IDが送信される場合には、既述したように第2通信方式(通信方式2)で送信されるため、遊技機IDを構成する各コードデータは、この通信方式2に対応した暗号化が為された上でシリアル送信バッファに書き込まれる。
また本実施例では、枠開放信号や大当り1信号の発生時には、遊技機IDとしてチップコード(主基板固有ID)のみを出力する態様であるため、この場合にはステップS482の判定が肯定的になってステップS487とS488のみを実行してリターンする構成となっている。また、電源投入時のセキュリティ信号発生時には、遊技機IDとしてチップコード(主基板固有ID)に加えて、メーカコードや製品コードも出力する態様であるため、この場合にはステップS482の判定が否定的になってステップS483乃至S488の全てを実行してリターンする構成となっている。またこの電源投入時の場合、例えば、メーカコード、製品コード、チップコードの順番でシリアル送信される。
また、各識別コードには、各コードのデータの種類とデータ長が分かる情報が含まれている。
(ルーチン34)遊技制御装置のセキュリティ信号編集処理
次に、前記外部情報編集処理におけるセキュリティ信号編集処理を図44により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS491で電源投入時(停電からの復旧も含む)か判定し、電源投入時であればステップS1201でセキュリティ信号コマンド(PON時:Power ON(電源ONの略))をシリアル送信バッファに書き込み、リターンする。これにより、電源投入時のセキュリティ信号コマンドがカードユニット15へ送られることになる。そして、この場合には電源投入時に1パルスのセキュリティ信号がカードユニット15を介してホールコンピュータ86に出力されることになる。電源投入時のセキュリティ信号は、例えば256msだけ出力されるようになっている。
一方、電源投入時でなければステップS493に進む。
なお、遊技制御装置54から信号等が最終的にホールコンピュータ86に出力される場合は、カードユニット15を介して出力される(実施例1及び他の実施例において、全て同様である)。
ステップS493に進むと、ステップS493乃至S501のエラー判定処理を順次行い、何れかのエラー判定処理でエラー発生中と判定されるとステップS1206に進み、全てのエラー判定処理でエラー発生中でないと判定されるとステップS1202に進む。
何れかのエラー判定処理でエラー発生中と判定された場合、ステップS1206でセキュリティ信号コマンド(通常時)をシリアル送信バッファに書き込む。これにより、通常時のセキュリティ信号コマンドがカードユニット15へ送られることになる。電源投入時のセキュリティ信号は、例えば256msだけ出力するようになっている。次いで、ステップS1207で解除コマンド送信済みフラグをクリアし、さらにステップS1208で遊技機エラー状態信号オンの出力データを設定した後、リターンする。
なお、遊技機エラー状態信号オンの出力データが設定されていると遊技機エラー状態信号はオン(出力状態)となり、遊技機エラー状態信号オフの出力データが設定されていると、遊技機エラー状態信号はオフ(非出力状態)になる。
ここで、ステップS493は、カードユニット未接続エラーが発生中であるかの判定であり、前述したステップS201と同様に、例えばカードユニット接続確認フラグに基づいて行われる。
ステップS494は、封入球数エラー(封入球数不足エラー、封入球数過剰エラー、又は封入経路異常エラー)が発生中であるかの判定であり、前述したステップS207、S208、S209と同様に、封入球数不足エラーフラグ、封入球数過剰エラーフラグ、及び封入経路異常エラーフラグに基づいて行われる。
ステップS495は、盤面球数エラーが発生中であるかの判定であり、前述した図21のステップS163でセットされる盤面球数エラーフラグに基づいて行われる。即ち、盤面球数エラーフラグがセットされていれば、盤面球数エラー発生中と判定される。
ステップS496は、スイッチ異常が発生中であるかの判定であり、前述したステップS125(スイッチ異常監視処理)の監視結果に基づいて行われる。
ステップS497は、電波不正が発生中であるかの判定であり、前述したステップS126(電波不正監視処理)の監視結果に基づいて行われる。
ステップS498は、磁石不正が発生中であるかの判定であり、前述したステップS127(磁石不正監視処理)の監視結果に基づいて行われる。
ステップS499は、振動不正が発生中であるかの判定であり、前述したステップS128(振動不正監視処理)の監視結果に基づいて行われる。
ステップS500は、大入賞口不正が発生中であるかの判定であり、前述したステップS413(大入賞口スイッチ不正&入賞監視処理)の監視結果に基づいて行われる。
ステップS501は、普電不正が発生中であるかの判定であり、前述したステップS414(普電入賞口スイッチ不正&入賞監視処理)の監視結果に基づいて行われる。
上記の全てのエラー判定処理でエラー発生中でないと判定されて、ステップS1202に進んだ場合、ステップS1202では解除コマンド送信済みか否かを判定する。解除コマンドは遊技制御装置54からカードユニット15へ送信する構成である。
ステップS1202で解除コマンド送信済みでなければ、ステップS1203に進んでセキュリティ信号解除コマンドをシリアル送信バッファに書き込む。これにより、セキュリティ信号解除コマンドがカードユニット15へ送られることになる。次いで、ステップS1204で解除コマンド送信済みフラグをセットし、続くステップS1205で遊技機エラー状態信号オフの出力データを設定した後、リターンする。この場合、遊技機エラー状態信号オフの出力データが設定されていると、遊技機エラー状態信号はオフ(非出力状態)になる。遊技機エラー状態信号は試射試験用の信号である。
一方、ステップS1202で解除コマンド送信済みであれば、ステップS1205にジャンプして遊技機エラー状態信号オフの出力データを設定した後、リターンする。
(ルーチン35)遊技制御装置のLED編集処理
次に、前記タイマ割込処理におけるLED編集処理S60を図45により説明する。
このルーチンが開始されると、エラー表示LED編集処理(ステップS511)、持球数LED編集処理(ステップS512)、計数スイッチLED編集処理(ステップS513)、休憩スイッチ有効表示LED編集処理(ステップS514)、及び特図・普図・遊技状態表示LED編集処理(ステップS515)、入賞表示LED編集処理(ステップS1041)が順次実行され、その後リターンする。
ここで、エラー表示LED編集処理では、遊技制御装置54の裏側に配置されたエラー表示LED64を所定のエラー発生時に点灯又は点滅させるための表示データの設定が実行される。
持球数LED編集処理では、持球数表示器40で各種表示を行うための表示データの設定が実行される(詳細後述する)。
計数スイッチLED編集処理では、計数スイッチLED313で各種表示を行うための表示データの設定が実行される。
休憩スイッチ有効表示LED編集処理では、休憩スイッチ有効表示LED314で各種表示を行うための表示データの設定が実行される。
特図・普図・遊技状態表示LED編集処理では、一括表示装置35を構成する各表示器で各種表示を行うための表示データの設定が実行される。
入賞表示LED編集処理では、一括表示装置35における入賞表示LED355の表示に関する処理が実行される(詳細はサブルーチンで後述)。
なお、休憩スイッチ有効表示LED編集処理では、例えば、次のような表示動作が実現される構成となっている。
即ち、前述の休憩開始監視処理(図31)で説明した休憩許可条件が成立していると、休憩スイッチ有効表示LED314が点灯し、休憩が可能であることが報知される。また、休憩中は休憩スイッチ有効表示LED314のみが点滅して、計数スイッチ311と休憩スイッチ312の押し間違いが分かるように点灯する。
(ルーチン36)遊技制御装置の持球数LED編集処理
次に、前記LED編集処理における持球数LED編集処理を図46により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS521でカードユニット未接続エラーが発生中であるか判定し、発生中ならばステップS528に進み、発生中でなければステップS522に進む。このカードユニット未接続エラーの判定は、前述したステップS201やS493と同様に、例えばカードユニット接続確認フラグに基づいて行われる。
ステップS522に進むと、封入系スイッチ異常エラーが発生中か判定し、発生中ならばステップS528に進み、発生中でなければステップS523に進む。封入系スイッチ異常エラーは、封入系スイッチ(発射球検出スイッチ161、ファール球検出スイッチ162、アウト球検出スイッチ163、封入球数検出スイッチ164,165)についてのスイッチ異常であり、前述のステップS496と同様にステップS125の監視結果に基づいて行う。
ステップS528では、持球数表示器40によって封入系スイッチ異常エラー或いはカードユニット未接続エラーを報知する表示を行うための表示データを設定し、リターンする。
ステップS523に進むと、精算中(精算中又は遊技カード抜取待ち中を含む)であるか判定し、精算中ならばステップS529に進み、精算中でなければステップS524に進む。精算中であるか否かの判定は、例えば前述のステップS321やS205と同様に行えばよい。
ステップS524に進むと、持球数表示タイマの値がゼロでないか判定し、ゼロでない場合(タイムアップしていない場合)にはステップS529に進み、ゼロである場合(タイムアップしている場合)にはステップS525に進む。持球数表示タイマは、前述のステップS312(図30)で精算終了時に設定されるタイマである。
ステップS529では、持球数表示器40によって持球数を点滅表示させるための表示データ(持球数表示点滅データ)を設定して、リターンする。
これらステップS523、S524、S529の処理により、返却ボタン304が押されて精算処理が開始されてから遊技カードが抜き取られて持球数表示タイマがカウントアップするまでの間、持球数表示器40において持球数が点滅表示される。
一方、ステップS525に進むと、休憩中か判定し判定し、休憩中ならばステップS534に進み、休憩中でなければステップS526に進む。休憩中か否かの判定は、例えば前述のステップS261やS206と同様に行えばよい。
ステップS534では、持球数表示器40で休憩中であることを報知する表示を行うための休憩表示データを設定し、リターンする。
ステップS526に進むと、遊技中(遊技者が着席中)か判定し、遊技中ならばステップS1051に進み、遊技中でなければステップS527に進む。遊技中か否かの判定は、カードユニット15に遊技カードが挿してあれば遊技中と判定し、挿してなければ遊技中でないと判定することにより行う。
ステップS1051では、持球数表示データ設定処理を行い、その後、リターンする。これは、持球数を持球数表示器40に表示するための処理を行うもので、詳細は後述する。
またステップS527では、持球数表示器40でデモ表示を行うためのデモ表示データを設定し、リターンする。
本ルーチンによれば、遊技中は基本的に持球数表示器40において持球数の表示が為されるが、カートユニット未接続エラー又は封入系スイッチ異常エラーが生じるとそれを示すエラー表示が、精算中は精算中であることを示す表示が、休憩中は休憩中であることを示す表示が、それぞれ、持球数表示器40において実行される。そして、これら何れの状態でもない場合には、持球数表示器40ではデモ表示が実行される。本実施例では、このように持球数表示器40での表示についてのデータ設定処理を、持球数表示以外の表示についても全て本ルーチンで一括処理している。このため、処理が簡素化されコスト低減できる効果がある。
(ルーチン37)入賞表示LED編集処理
次に、前記LED編集処理のステップS1041における入賞表示LED編集処理を図47により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS1061で入賞表示出力制御タイマが「0」でなければ、同タイマを「−1」更新(インクリメント)し、ステップS1062で入賞表示出力制御タイマが「0」であるか否かを判定する。これは、入賞表示出力制御タイマは後述のステップS1071にて初期値(例えば、通常モードのときは1500ms)に設定されるので、その初期値から「−1」更新(インクリメント)してきて、同タイマが「0」になったかを判定するものである。
ステップS1062の判定結果がYESのときは、続くステップS1063に進み、入賞表示リードカウンタが入賞表示ライトカウンタに等しいか否かを判定する。これは、入賞数を格納している入賞表示数格納領域から今回の賞球数を読み出し終えたかを判断するものである。ステップS1063の判定結果がNOのときは、入賞表示リードカウンタが入賞表示ライトカウンタに等しくなく、入賞表示数格納領域から今回の賞球数を読み出し終えていないと判断して、ステップS1064に進む。
一方、ステップS1063の判定結果がYESのときは、入賞表示リードカウンタが入賞表示ライトカウンタに等しくなり、入賞表示数格納領域から今回の賞球数を読み出し終えたと判断して、ステップS1075に分岐し、ステップS1075で消灯データを入賞表示LED出力データ領域にセーブした後、リターンする。ステップS1075の処理により、入賞表示LED355の賞球表示が消えることになる。
ステップS1064に進んだ場合には、まずステップS1064で入賞表示リードカウンタを「+1」だけ更新(インクリメント)し、続いてステップS1065で入賞表示リードカウンタに対応する入賞表示数格納領域から今回の賞球数をロードする。次いで、ステップS1066では、ステップS1065にてロードした賞球数に対応する入賞表示LEDパターンデータを設定する。入賞表示LEDパターンデータとは、一括表示装置35の入賞表示LED355が7セグメントのLED2個により構成されているので、その7セグメントのうちのどのセグメントを点灯(あるいは点滅)させるかを決めるためのデータである。例えば、賞球数=10個を表示する場合には、2個のLEDで2桁の「10」を表示させるように、各セグメントの点灯データを設定することになる。
続いてステップS1067では、ステップS1066で設定した入賞表示LEDパターンデータを入賞表示LEDパターンデータ領域にセーブした後、ステップS1068へ進む。
ステップS1068では、現在の遊技状態が特別モード中であるか否かを判定する。
特別モード中とは、大当り中、確率変動中、時短中(普電サポート中:低確率でのサポート中)が相当する。一方、通常モードとは、特別モード以外の通常の遊技状態である。
ステップS1068で特別モード中でなければ、ステップS1069に進み、入賞表示LED点灯時間番号として「1」をセーブし、その後、ステップS1071に進む。入賞表示LED点灯時間番号=「1」では、入賞表示LED355による入賞表示を1秒ON(点灯)、0.5秒OFF(消灯)のタイミングで制御する。
この場合、入賞表示出力制御タイマは初期値として「375」に設定される。これは、本ルーチンの繰り返しタイミングが4ms毎であることから、「375」×4ms=1500msとなり、1500msから1000ms(1秒間)はON、その後の500ms(「125」×4ms=500ms)はOFFとすることで、入賞表示を1秒ON(点灯)、0.5秒OFF(消灯)のタイミングで制御できるからである。
したがって、初期値1500msから「250」回だけ本ルーチンが繰り返される間は入賞表示が1秒ON(点灯)し、その後、「125」回だけ本ルーチンが繰り返される間は入賞表示が0.5秒OFF(消灯)のタイミングで制御されることになる。
一方、ステップS1068で特別モード中であると判定した場合には、ステップS1070に進み、入賞表示LED点灯時間番号として「2」をセーブし、その後、ステップS1071に進む。入賞表示LED点灯時間番号=「2」では、入賞表示LED355による入賞表示を0.5秒ON(点灯)、0.1秒OFF(消灯)のタイミングで制御する。
この場合、入賞表示出力制御タイマは初期値として「150」に設定される。これは、本ルーチンの繰り返しタイミングが4ms毎であることから、「150」×4ms=600msとなり、600msから500ms(0.5秒間)はON、その後の100ms(「25」×4ms=100ms)はOFFとすることで、入賞表示を0.5秒ON(点灯)、0.1秒OFF(消灯)のタイミングで制御できるからである。
したがって、初期値600msから「125」回だけ本ルーチンが繰り返される間は入賞表示が0.5秒ON(点灯)し、その後、「25」回だけ本ルーチンが繰り返される間は入賞表示が0.1秒OFF(消灯)のタイミングで制御されることになる。
なお、特別モードのときは、入賞表示LED355による入賞表示時間を0.5秒ON(点灯)に設定しているので、遊技球の発射間隔(0.6秒)よりも短くなっている。すなわち、発射操作ハンドル11の操作による遊技球の発射数は、所定の規則により、1分間に100発という規定があるので、発射制御装置57は球送りソレノイド172を制御して、100発/分(およそ、0.6秒(s)に1球を発射)の範囲内に収めるようにしているが、この0.6秒という発射間隔よりも、入賞表示LED355による入賞表示時間=0.5秒ON(点灯)の方が短いので、大当り中等で入賞に伴う賞球が連続する場合であっても、入賞表示LED355による賞球数表示が滞ることがない。
上記のように、ステップS1069又はステップS1070からステップS1071に進むと、ステップS1071では入賞表示LED点灯時間番号に対応するタイマ初期値を入賞表示制御タイマ領域にセーブする。上述したように、通常モードのときは、入賞表示LED点灯時間番号=「1」であるから、入賞表示出力制御タイマは初期値として「375」にセーブされる。これにより、本ルーチンの繰り返しタイミングが4ms毎であることから、「375」×4ms=1500msとなり、初期値1500msから「250」回だけ本ルーチンが繰り返される間は入賞表示が1秒ON(点灯)し、その後、「125」回だけ本ルーチンが繰り返される間は入賞表示が0.5秒OFF(消灯)のタイミングで制御されるようになる。
また、特別モードのときは、入賞表示LED点灯時間番号=「2」であるから、入賞表示出力制御タイマは初期値として「150」にセーブされる。これにより、本ルーチンの繰り返しタイミングが4ms毎であることから、「150」×4ms=600msとなり、初期値600msから「125」回だけ本ルーチンが繰り返される間は入賞表示が0.5秒ON(点灯)し、その後、「25」回だけ本ルーチンが繰り返される間は入賞表示が0.1秒OFF(消灯)のタイミングで制御されるようになる。
次いで、ステップS1072に進み、ステップS1066で設定した賞球数に対応する入賞表示LEDパターンデータをロードし、続いてステップS1073では、ステップS1072でロードした入賞表示LEDパターンデータを入賞表示LED出力データ領域にセーブした後、リターンする。これにより、入賞表示LED点灯時間番号=「1」又は「2」の何れかの制御タイミングで、ステップS1066にて設定された入賞表示LEDパターンデータに従って一括表示装置35の入賞表示LED355の表示が制御されて、遊技者に入賞があった旨及び入賞に対応する賞球数が報知される。
一方、ステップS1062で入賞表示出力制御タイマが「0」でない場合には、ステップS1074に分岐して入賞表示制御タイマは点灯区間中か否かを判定する。これは、入賞表示がON(点灯)の区間(期間)であるをどうかを判定するもので、点灯時間番号の値により、ステップS1074の判定値が異なる。ステップS1074の判定結果がONの区間であれば、ステップS1072に進んで賞球数に対応する入賞表示LEDパターンデータをロードし、続いてステップS1073の処理を行う。これにより、入賞表示がON(点灯)の区間が継続する。また、ステップS1074で入賞表示制御タイマが点灯区間中でなければ、ステップS1075に進み、消灯データを入賞表示LED出力データ領域にセーブした後、リターンする。これにより、入賞表示LED355の賞球表示が消えることになる。
(ルーチン38)持球数表示データ設定処理
次に、前記持球数LED編集処理のステップS1051における持球数表示データ設定処理を図48により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS1081で持球数表示更新タイマが「0」でなければ、同タイマを「−1」更新(インクリメント)し、ステップS1082で持球数表示更新タイマが「0」であるか否かを判定する。これは、持球数表示更新タイマは後述のステップS1087にて初期値(例えば、300ms)に設定されるので、その初期値から「−1」更新(インクリメント)してきて、同タイマが「0」になったかを判定するものである。
ステップS1082の判定結果がYESのときは、続くステップS1083に進み、持球数表示リードカウンタが持球数表示ライトカウンタに等しいか否かを判定する。これは、持球数を格納している持球数表示数格納領域から今回の持球数を読み出し終えたかを判断するものである。ステップS1083の判定結果がNOのときは、持球数表示リードカウンタが持球数表示ライトカウンタに等しくなく、持球数表示数格納領域から今回の持球数を読み出し終えていないと判断して、ステップS1084に進む。
次いで、ステップS1084で持球数表示リードカウンタを「+1」だけ更新(インクリメント)し、続いてステップS1085で持球数表示リードカウンタに対応する表示用更新持球数格納領域から今回の更新数をロードする。次いで、ステップS1086では、ステップS1085にてロードした更新数を表示用持球数に加えて今回の表示用持球数に更新する。すなわち、「表示用持球数+更新数」を今回の表示用持球数に更新する。
次いで、ステップS1087で持球数表示更新タイマ初期値(例えば、300ms)を持球数表示更新タイマ領域にセーブする。ここでの初期値としては、例えば、300msが設定される。
ここでの初期値=300mは、持球数表示器40(遊技価値表示手段)が遊技者の持球数を表示する場合における持球数の更新の間隔(所定期間(0.3秒)の間隔)に相当する。
これは、内部メモリとしてのRAM113は遊技者の持球数の変化を記憶し、これには発射した球を減算し、賞球数を加算し、ファール球を加算することを繰り返して遊技者の持球数がいくらになるかをリアルタイムで更新して記憶していくが、これに対して持球数表示器40における持球数の更新は、RAM113がリアルタイムで持球数を更新して記憶していくのと異なり、所定期間(例えば、0.3秒)の間隔をおいて、持球数の更新表示を行うように制御するからである。
すなわち、遊技制御装置54は持球数に対して発射した球の減算、賞球数の加算、ファール球の加算は、遊技プログラムに基づく処理で行うことにより、RAM113については持球数のリアルタイム的な変化を記憶していくように制御するが、持球数表示器40が遊技者の持球数を表示する場合の持球数の更新は、RAM113がリアルタイムで持球数を更新して記憶していくのと異なり、所定期間(例えば、0.3秒)の間隔をおいて、持球数の更新表示を行うように制御する。
次いで、ステップS1088に進み、ステップS1086で更新した表示用持球数に対応するLED表示データを設定する。これは、7セグメントのLEDを6個配列して6桁の数値(持球数)を表示可能な持球数表示器40のLEDに表示するデータを設定するものである。そのため、表示するLEDが6個あれば、6桁分のデータを設定する。
続いてステップS1089では、ステップS1088にて設定した表示用持球数に対応するLED表示データを持球数出力データ領域にセーブし、その後、リターンする。
これにより、持球数表示器40に今回の持球数(更新持球数のこと)が表示されることになる。
一方、ステップS1082で持球数表示更新タイマが「0」でない場合には、ステップS1088にジャンプして、ステップS1088、ステップS1089を順次実行してリターンする。したがって、このときは持球数表示器40により前回の持球数の表示が継続する。
上記ステップS1083に戻って、ステップS1083の判定結果がYESのときは、持球数表示リードカウンタが持球数表示ライトカウンタに等しくなり、持球数表示数格納領域から今回の持球数を読み出し終えたと判断して、ステップS1090に分岐し、ステップS1090で今回の持球数を表示用持球数に更新した後、ステップS1087に進み、ステップS1087以降の処理を実行する。
なお、ステップS1090の処理を行う際には、持球数についての表示データと内部データにズレが出ないようにするため、加算するデータ(加算する持球数データ)がないときは、定期的に内部の持球数に合わせる処理を行う。
(ルーチン39)球数信号編集処理
次に、前記外部情報編集処理のステップS455における球数信号編集処理を図49により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS1101で球数信号出力フラグ2がセットされているか否かを判定する。球数信号出力フラグ2は、精算時のタイミングを監視し、精算指示コマンドを受信し、かつ精算可能フラグがオンになったタイミングで設定される。球数信号出力フラグ2がセットされていなければ、ステップS1102に進み、球数信号出力フラグ1がセットされているか否かを判定する。球数信号出力フラグ1は、アウト数が10に達したタイミングを監視し、アウト数=10になったタイミングで設定される。
ステップS1102で球数信号出力フラグ1がセットされていなければ、アウト数が10に達したタイミングでないと判断してリターンする。
一方、ステップS1102で球数信号出力フラグ1がセットされていれば、アウト数が10に達したタイミングであると判断して、ステップS1103に進み、区間賞球数に対応するコマンドをシリアル送信バッファに書き込む。これにより、アウト数が10に達したタイミングで、今回の区間賞球数がカードユニット15に送信されることになる。
なお、このアウト数が10に達したタイミングは、通常時に区間賞球数をカードユニット15に送信することに相当する。
なお、ステップS1103の処理において、区間賞球数をカードユニット15に送信するコマンドの他に、各種遊技情報(例えば、始動口回数、図柄確定回数、大当り回数等)をカードユニット15へ送信する遊技情報送信コマンドもシリアル送信バッファに書き込むようにしてもよい。したがって、通常時には、アウト数が10に達するタイミング毎に、区間賞球数をカードユニット15に送信し、その他の各種遊技情報はイベント発生時にカードユニット15へ送信されることになる。すなわち、パチンコ機1(遊技機)からカードユニット15へ送信するタイミングは、アウト数が10毎(賞球数のみ)と、イベント発生時(精算時、計数時、大当り時、エラー発生時等)であり、何れも不定期のタイミングとなる。
これは、従来技術では、遊技機からカードユニットにデータ(例えば、遊技状態データ)を定期的(例えば200ms毎)に送信していたのに比べて、本実施例の特徴部分である。
そして、本実施例ではアウト数が10に達するタイミング毎に遊技制御装置54からカードユニット15に対して遊技機(パチンコ機1)の賞球数情報が送信され、イベント発生時に遊技制御装置54からカードユニット15に対して遊技機(パチンコ機1)の各種情報が送信される。また、カードユニット15は遊技機側にカードユニット側のイベント発生時に各種情報を送信してくる構成になっている。なお、遊技機側から送信される情報に対する応答として、カードユニット15は遊技機側にカードユニット側の各種情報を送信してくる場合もある。
なお、前述したように、遊技制御装置54からカードユニット15へ送るコマンドは、全てカードユニット通信用のシリアル送信バッファに書き込まれる。
ここで、遊技機(パチンコ機1)からカードユニット15に送信されるコマンドをまとめて説明すると、以下の通りである。
<持球数に関するコマンド>
・持球数コマンド:トータルの持球数を知らせるためのコマンド
・区間賞球数コマンド
・計数球数コマンド
・アウト数コマンド
<遊技機の各種状態を知らせるためのコマンド:遊技機情報コマンド>
・遊技中か否かを知らせるコマンド
・遊技球数「0」通知のコマンド
・遊技完了通知のコマンド
・大当り中通知のコマンド
・特別モード中通知のコマンド
・遊技機RAMクリア通知のコマンド
・精算可能通知(精算可能条件が成立して精算可能を通知するコマンド)
なお、上記は一例であり、これら以外もコマンドを含めてもよい。また、遊技機の各種状態を知らせるためのコマンド(遊技機情報コマンド)は1つで構成されていてもよいが、複数のコマンドで構成されていてもよい。
<遊技機の各種エラー状態を知らせるコマンド:遊技機エラー情報コマンド>
・ガラス枠開放のコマンド
・前面枠開放のコマンド
・封入球数エラーのコマンド
・盤面球数エラー(浮遊球エラー)のコマンド
・スイッチ異常のコマンド
・大入賞口不正のコマンド
・普電不正のコマンド
・電波不正のコマンド
・磁石不正のコマンド
・振動不正のコマンド
その他、上記以外のエラー情報を通知するためのコマンドを含めてもよい。
ステップS1103を経ると、次いで、ステップS1104に進み、アウト数をクリアする。これは、今回、アウト数が10に達したタイミングで区間賞球数をカードユニット15に送信したので、アウト数をクリアして次回の送信タイミングに備えるためである。次いで、ステップS1105で区間賞球数をクリアして次回の送信タイミングに備えるとともに、ステップS1106で球数信号出力フラグをクリアし、その後、リターンする。ここでは、球数信号出力フラグ1及び球数信号出力フラグ2の両方がクリアされる。
一方、ステップS1101で球数信号出力フラグ2がセットされていれば、遊技者の操作による精算タイミング(精算時)であると判断して、ステップS1107以降の処理に進み、精算時に持球数、賞球数、アウト数のデータをカードユニット15へ送信する処理を行う。
まず、ステップS1107でトータル計数値に対応するコマンドをシリアル送信バッファに書き込む。これにより、精算時のトータル計数値(すなわち、持球数)がカードユニット15に送信されることになる。次いで、ステップS1108で区間賞球数に対応するコマンドをシリアル送信バッファに書き込む。これにより、精算時の区間賞球数がカードユニット15に送信されることになる。次いで、ステップS1109でアウト数に対応するコマンドをシリアル送信バッファに書き込む。これにより、精算時のアウト数がカードユニット15に送信されることになる。
なお、球数信号出力フラグ2がセットされるタイミングは、精算時に持球数、賞球数、アウト数をカードユニット15へ送信することに相当する。
なお、精算時には、持球数、賞球数、アウト数をカードユニット15に送信することに加えて、各種遊技情報もカードユニット15へ送信されるようにしてもよい。
そして、本実施例では精算時に遊技制御装置54からカードユニット15に対して持球数、賞球数、アウト数が送信され、それに対する応答としてカードユニット15は遊技機側にカードユニット15側の受信ACK情報を送信してくる構成になっている。
ステップS1109を経ると、ステップS1104に進み、ステップS1104乃至ステップS1105の処理を順次実行してリターンする。これにより、精算時のアウト数、区間賞球数がクリアされるとともに、球数信号出力フラグ2もクリアされる。
このように、通常時にはアウト数が10に達したタイミングで、今回の区間賞球数がカードユニット15に送信されることになり、これらの情報をカードユニット15側で保存しておき、カードユニット15の管理の下で(すなわち、カードユニット15の制御の下で)、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に持球数が表示(例えば、玉箱を摸した図形でアナログ表示)されることになる。
また、カードユニット15では、遊技制御装置54からアウト数=10になるタイミングで、それまでの区間賞球数を受信すると、送られてきた区間賞球数を現在の賞球数に加算して賞球数を更新するとともに、現在のアウト数に「10」を加算してアウト数を更新するような演算を行うことで、遊技者の持球数を算出できる。
なお、カードユニット15では通常時にアウト数が10に達したタイミングで、今回の区間賞球数がカードユニット15に送信されてきたことに対する応答としてカードユニット15から遊技機側にカードユニット15側の受信ACKや各種情報を送信するようにしてもよい。
一方、精算時には、持球数、賞球数、アウト数が遊技制御装置54からカードユニット15に送信されることにより、カードユニット15では同様に、カードユニット15の管理の下で、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に持球数が表示(例えば、玉箱を摸した図形でアナログ表示)されることになる。
(ルーチン40)計数スイッチ監視処理
次に、前記スイッチ監視処理のステップS84における計数スイッチ監視処理を図50により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS1121で計数スイッチ311がオン状態か否かを判定する。計数スイッチ311がオン状態であれば、遊技者が計数スイッチ311を押して持球数をカードユニット15の管理下に移す意図であると判断してステップS1122に進み、計数中発射停止タイマに初期値(例えば、2秒)を設定する。これは、持球数の計数中は球の発射を停止するために、その発射停止期間を設定するものである。
次いで、ステップS1123で計数スイッチオンタイマを「+1」だけ更新(インクリメント)し、ステップS1124で計数スイッチオンタイマが上限値以上であるか否かを判定する。計数スイッチオンタイマは、遊技者が計数スイッチ311を押した時点からの経過時間をカウントしていくものである。
ステップS1124での上限値とは、持球数を全て計数可能な時間に相当し、例えば6秒に設定される。ステップS1124で計数スイッチオンタイマが上限値以上であれば、ステップS1125に進んで計数スイッチオンタイマを上限値に留める。これは、持球数の全計数を行うことが可能な時間値(例えば、6秒)よりも大きい値に計数スイッチオンタイマがなれば、タイマがル−プしないように、上限値に抑えるものである。
ステップS1125を経ると、ステップS1126に進む。一方、ステップS1124で計数スイッチオンタイマが上限値未満であれば、ステップS1125をジャンプしてステップS1126に進む。
ステップS1126では計数スイッチオンタイマが1秒に等しいか否かを判定し、計数スイッチオンタイマが1秒に等しい場合には、ステップS1127に進む。
ステップS1126では計数スイッチオンタイマが1秒以上であるか否かを判定し、計数スイッチオンタイマが1秒以上であればステップS1127に進む。ステップS1126は、計数スイッチオンタイマが1秒の時に、ステップS1127以降の処理で計数の単位数を設定するための判定である。また、計数スイッチオンタイマ=1秒という時間は、計数スイッチ311を押して持球数を計数する場合の最小時間に相当する。したがって、1秒よりも短い時間での計数スイッチ311の操作は無効になり、持球数の計数が開始されない。1秒未満は遊技者が間違って計数スイッチ311に触れることもあるので、誤動作防止のために無効とするものである。
ステップS1126で計数スイッチオンタイマが1秒でないと判定すると、今回は計数の単位数設定を行わず、ステップS1130にジャンプする。一方、計数スイッチオンタイマが1秒であれば、計数の単位数を設定するためステップS1127に進むことになる。
ステップS1127以降の処理では、計数の単位数を以下のようにして決定する。計数の単位数とは、例えば1秒単位で何個の持球数を計数するかを表す数値(以下、単位計数値)である。
ステップS1127に進むと、持球数が「1000個」以下であるか否かを判定する。持球数が「1000個」以下であれば、ステップS1142に分岐して単位計数値として「50」を設定した後、ステップS1130に進む。一方、ステップS1127で持球数が「1000個」を超えていれば、ステップS1128に進んで持球数が「10000個」以下であるか否かを判定する。持球数が「10000個」以下であれば、ステップS1143に分岐して単位計数値として「100」を設定した後、ステップS1130に進む。
一方、ステップS1128で持球数が「10000個」を超えていれば、ステップS1129で単位計数値として「1000」を設定し、ステップS1130に進む。
次いで、ステップS1130に進んだ場合、持球数が「0個」であるか否かを判定し、「0個」でなければステップS1131以降の処理に進んで持球数の計数処理を行う。また、ステップS1130で持球数が「0個」であればリターンする(計数は行わない)。
ステップS1131以降の処理に進んだ場合、まずステップS1131で計数スイッチオンタイマが単位計数を行うタイミングの値であるか否かを判定する。
単位計数を行うタイミングの値とは、計数スイッチ311を押して持球数を計数する場合の最小時間が1秒未満のときは計数スイッチ311の操作を無効にするので、計数スイッチ311の操作が有効となる1秒以上の時間であって、かつ1秒以降で0.5秒を単位区切りとするタイミングのことである。具体的には、1.0秒、1.5秒、2.0秒、2.5秒、・・・・を示すタイマ値に相当するタイミングである。
したがって、ステップS1131の処理は上述したような、1.0秒、1.5秒、2.0秒、2.5秒、・・・・という0.5秒を単位区切りとするタイミング(すなわち、単位計数を行うタイミングの値)を判定するものである。
ここで、上述した計数の単位数について説明すると、実施例1の持球数の計数方法は、後述の図114と同様であるので、図114を参照して説明する。
図114において、「押下時間」は計数スイッチ311の操作時間(押している時間)を示し、「押下時間」と持球数の範囲に対して計数をどのような方法で行うかを図114が示している。
具体的には、以下の通りである。なお、下記の単位計数値は「計数単位」に相当する。
・計数スイッチ311の押下時間=1秒未満:持球数の範囲にかかわらず無効
・1.0秒:
(イ)持球数が1000個以下は50個計数(単位計数値=50個の意味、以下同様)
(ロ)持球数が1001個から10000個までは100個計数
(ハ)持球数が10001個以上は1000個計数
・以後、0.5秒毎:
(イ)持球数が1000個以下は50個を計数
(ロ)持球数が1001個から10000個までは100個を計数
(ハ)持球数が10001個以上は1000個を計数
・6.0秒:
(イ)持球数が1000個以下は全てを計数
(ロ)持球数が1001個から10000個までは全てを計数
(ハ)持球数が10001個以上は全てを計数
上記のように、実施例1では0.5秒毎に計数スイッチ311の押下時間を区切って単位計数を行うタイミングの値としている。なお、前述したように、1秒未満は計数スイッチ311の誤動作防止のために、計数スイッチ311の操作を無効とする。持球数が何個であっても、計数スイッチ311の押下時間が6.0秒で全て計数をする。
さて、フローに戻り、ステップS1131で計数スイッチオンタイマが単位計数を行うタイミングの値であれば、計数スイッチ311の操作による持球数の計数を行うと判断して続くステップS1132に進み、持球数は単位計数値未満であるか否かを判定する。持球数が単位計数値未満であれば、ステップS1133でそのときの持球数を単位計数値に差し替える。これは、持球数に単位計数値に満たない球数しか残っていない場合には、そのとき残っている持球数を単位計数値に差し替えて計数処理を簡単にするためである。
ステップS1133を経ると、ステップS1134に進む。一方、ステップS1132で持球数が単位計数値未満でなければ、ステップS1133をジャンプしてステップS1134に進む。
ステップS1134に進むと、「トータル計数値+単位計数値」をトータル計数値とし、これを遊技制御装置54のRAM113に記憶しておく。これは、精算書込完了監視処理でカードユニット15が書き込みできなかったときに、RAM113に記憶しておいたトータル計数値を使用して精算に対処するためである。
次いで、ステップS1135で単位計数値を計数球数コマンドとしてシリアル送信バッファに書き込む。これは、ここで単位計数値を計数球数コマンドとしてシリアル送信バッファに書き込むことで、遊技者が持球数の計数を行った場合、そのタイミングで、計数球数をカードユニット15に送信するためである。
次いで、ステップS1136で「持球数−単位計数値」を今回の持球数とし、ステップS1137では持球数(ステップS1136で処理した持球数)を表示用持球数としてルーチンを終了しリターンする。
ステップS1136及びステップS1137の処理により、持球数が計数される毎に単位計数値から減算されて持球数を記憶するRAM113の記憶領域に表示用持球数として格納されるとともに、RAM113の記憶領域に格納された表示用持球数(データ)に基づいて計数後の持球数が持球数表示器40に表示されることになる。
次に、上記各ステップの判定で、上述した場合とは別のルートに分岐する場合について説明する。
ステップS1121で計数スイッチ311がオン状態でなければ、遊技者が計数スイッチ311を押していない、又は計数スイッチ311を押したが一瞬離したと判断してステップS1138に分岐し、計数中発射停止タイマが「0」でなければ、同タイマを「−1」だけ更新(デクリメント)する。
これは、遊技者が計数スイッチ311を全く押していない場合には。後述のステップS139乃至ステップS1141を経てリターンするので、持球数の計数は開始されないが、遊技者が計数スイッチ311を押して持球数の計数を開始する意図がある場合に、計数中に何かの拍子に一瞬だけ、計数スイッチ311がオフになってしまっても持球数の計数を継続できるように猶予期間(例えば2秒)を設けているので、その猶予期間をカウントするために、計数中発射停止タイマを「−1」だけ更新(デクリメント)するものである。
一方、計数中発射停止タイマが「0」であれば、遊技者が計数スイッチ311を押していないと判断する。
ステップS1138を経ると、続くステップS1139で計数中発射停止タイマが「0」であるか否かを判定する。計数中発射停止タイマが「0」でなければ、リターンしてルーチンを繰り返す。上述したように、遊技者が計数スイッチ311を押して持球数の計数を開始する意図がある場合に、計数中に何かの拍子に一瞬だけ、計数スイッチ311がオフになってしまっても持球数の計数を継続できるように猶予期間を設けているが、ステップS1139でNOとなるのは、その猶予期間をカウントするようなケースである。
一方、ステップS1139で計数中発射停止タイマが「0」であれば、ステップS1140に進んで計数スイッチオンタイマを「0」クリアするとともに、ステップS1141でトータル計数値を「0」クリアしてリターンする。このケースは、遊技者が計数スイッチ311を全く押していない場合であり、持球数の計数は開始されない。
ステップS1131で計数スイッチオンタイマが単位計数を行うタイミングの値でないと判定した場合には、ステップS1144に分岐し、計数スイッチオンタイマが全計数を行うタイミングの値であるか否かを判定する。全計数を行うタイミングとは、図114に示すように計数スイッチ311の押下時間が6.0秒になると、持球数が何個であっても、全ての持球数を計数することになるから、そのタイミング(つまり、6.0秒)のことである。そのため、ステップS1144で計数スイッチ311の押下時間が6.0秒になったタイミングの値でなければ、ルーチンを終了してリターンし、計数スイッチ311の押下時間が6.0秒になったタイミングの値であれば、ステップS1145に進んで「トータル計数値+単位計数値」をトータル計数値とし、遊技制御装置54のRAM113に記憶しておく。
次いで、ステップS1146で持球数を計数球数コマンドとしてシリアル送信バッファに書き込む。これは、ここで持球数(全計数を行う場合なので持球数となる)を計数球数コマンドとしてシリアル送信バッファに書き込むことで、遊技者が持球数の計数を行った場合、そのタイミングで、計数球数をカードユニット15に送信するためである。
なお、持球数の全計数を行って、遊技を終了して精算しようとする場合であれば、計数スイッチ311を押して持球数を計数して計数球数とした後、メッセージ・操作領域部306の画面上の「遊技終了」のボタンをタッチし、次いで、返却ボタン304にタッチすることで、持球数の全て(ここでは計数球数の全て)の記録された遊技カードがカードユニット15から排出されることになる。したがって、このときは精算時に相当するから、遊技制御装置54では精算時のタイミングで持球数、賞球数、アウト数のデータをカードユニット15へ送信することになる。
次いで、ステップS1147で持球数を「0」クリアするとともに、ステップS1148で表示用持球数を「0」クリアしてルーチンを終了しリターンする。
ステップS1144乃至ステップS1148の処理により、持球数の全てが計数されて計数球数コマンド領域にセーブされるので、その後は持球数及び表示用持球数が共に「0」クリアされることになる。
(ルーチン41)カードユニット操作表示装置制御処理
次に、カードユニット15の制御内容について、図51乃至図55により説明する。
図51はカードユニット15のカードユニット操作表示装置制御処理を示すフローチャートである。なお、カードユニット15のフローチャートについては、ステップ番号を表すための符号を「A」で示す。このルーチンは、カードユニット15の管理の下で操作表示装置7の各種制御を行う処理であり、所定間隔毎に繰り返して実行される。
このルーチンが開始されると、まずステップA1で共通表示エリアの基本表示データを設定する。これは、操作表示装置7における各種ボタン(球貸ボタン303や返却ボタン304等)やメッセージ・操作領域部306を含む全体の液晶表示部分における共通表示エリアのボタン配置やボタンの大きさ、メッセージ・操作領域部306の画面など全体に共通する表示データを予め設定するものである。
次いで、ステップA2で球単価情報に対応する球単価表示データを設定する。これは、カードユニット15から遊技球を貸し出す際の球貸レート(つまり、球単価)を表示する際のデータを設定するもので、本実施例では1玉4円又は1玉1円のどちらのレートでも球貸しが可能になっているので、例えば1球を4円で貸し出すときは、「球貸:1玉4円」という表示をするためのデータを設定する。
次いで、ステップA3で遊技カード(プリペイドカード(例えば、ビジターカード)も含む)がカードユニット15に挿入(詳しくは、カード投入口201に挿入)されているか否かを判定する。遊技カードが挿入されていれば、ステップA4で「貯球・再プレイ」ボタン有効時の表示データを設定する。これは、操作表示装置7に配置される貯球・再プレイボタン305を有効にして表示するためのデータを設定するものである。これにより、遊技者がカードユニット15のカード投入口201に遊技カードを挿入し、メッセージ・操作領域部306の画面にて当該会員の暗証番号を入力する操作を経た後、貯球・再プレイボタン305を押せば、会員カードを使用して遊技者が獲得した球の貯球をしたり、会員カードに貯球している球を使用して再プレイすることが可能になる。
次いで、ステップA5で「返却」ボタン有効時の表示データを設定する。これは、操作表示装置7に配置される返却ボタン304を有効にして表示するためのデータを設定するものである。これにより、遊技を開始する前に遊技者が遊技カードを返却させることを望む場合には返却ボタン304を押せば、遊技カードが返却されることになる。
次いで、ステップA6で残金額情報に対応する金額表示データを設定する。これは、挿入されている遊技カードの残り度数(残金額情報)に対応した金額を表示するためのデータを設定するものである。例えば、遊技カードの残り度数が10であれば、1度数=100円の計算で、金額として1000円を表示するためのデータを設定することになる。
次いで、ステップA7に進み、遊技カードの残金額情報(残り度数)が球貸し可能額以上であるか否かを判定し、残金額情報が球貸し可能額以上であれば、ステップA8で「球貸」ボタン有効時の表示データを設定する。これは、操作表示装置7に配置される球貸ボタン303を有効にして表示するためのデータを設定するものである。これにより、遊技者が球貸ボタン303を押せば、遊技カードの残り度数(残金額情報)の範囲内で球貸しが行われることになる。
次いで、ステップA9で表示モードは計数中表示であるか否かを判定する。これは、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に持球数の計数中を表示するモードであるかどうかを判定するものである。遊技者が計数スイッチ311を押して持球数の計数を開始した場合には、ステップA9の判定結果がYESとなるが、計数スイッチ311を押していない場合には、ステップA9の判定結果がNOとなる。
ステップA9で表示モードが計数中表示でなければ、判定結果がNOとなり、続くステップA10に進んで表示モードは精算中表示であるか否かを判定する。これは、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に計数球数の精算中を表示するモードであるかどうかを判定するものである。遊技者が操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306の返却ボタン304を押して精算して遊技カードの返却を望む場合には、ステップA10の判定結果がYESとなるが、返却ボタン304を押していない場合には、ステップA10の判定結果がNOとなる。
ステップA10で表示モードが精算中表示でなければ、ステップA11に進み、遊技中デモ表示の表示データを設定する。これは、表示モードとして計数中表示や精算中表示が選択されていないので、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に通常遊技時のメッセージ(例えば、登場するキャラクタの説明メッセージ、あるいは遊技ゲームの進行メッセージ)などを表示するためのデータを設定するものである。
次いで、ステップA12に進み、液晶表示制御処理を行う。これは、上記各ステップで各種表示データを設定したので、これらの表示データに対応して液晶表示器で構成される操作表示装置7に実際に各種画面(ボタン画面を含む)を表示したり、各種ボタンが押された場合の制御処理等を行うものである。ステップA12を経ると、リターンする。
次に、上記各ステップの判定で、上述した場合とは別のルートに分岐する場合について説明する。
まず、ステップA3で遊技カードがカードユニット15に挿入されていないと判定したときは、ステップA13に分岐し、ステップA13で「貯球・再プレイ」ボタン無効時の表示データを設定する。これにより、操作表示装置7に配置される貯球・再プレイボタン305が無効の状態で表示されることになる。
ステップA13を経ると、続いてステップA14で「返却」ボタン無効時の表示データを設定する。これにより、操作表示装置7に配置される返却ボタン304が無効の状態で表示されることになる。次いで、ステップA15で「球貸」ボタン無効時の表示データを設定する。これにより、操作表示装置7に配置される球貸ボタン303が無効の状態で表示されることになる。次いで、ステップA16で客待ちメッセージの表示データを設定する。これは、球貸ボタン303等が無効に設定されており、遊技開始の状態ではないので、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に客待ちメッセージとして、例えば、「いらっしゃいませ」等のメッセージを表示するためのデータを設定するものである。
ステップA16を経ると、リターンする。
一方、ステップA7で遊技カードの残金額情報(残り度数)が球貸し可能額未満であるかと判定した場合には、ステップA17に分岐し、「球貸」ボタン無効時の表示データを設定する。これにより、操作表示装置7に配置される球貸ボタン303が無効の状態で表示されることになり、遊技者に対する球貸しは行われなくなる。ステップA17を経ると、ステップA9に進む。
一方、ステップA9で表示モードが計数中表示であると判定した場合、例えば遊技者が計数スイッチ311を押して、持球数の計数を選択した場合には、ステップA9の判定結果がYESとなり、このときはステップA18に分岐し、ステップA18の処理を行う。ステップA18では計数球数、持球数に対応する計数中表示データを設定する。これは、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に計数球数と持球数を表示(例えば、玉箱を摸したアナログ表示、球数を表す数字等を含む)するためのデータを設定するものである。ステップA18を経ると、ステップA12を実行した後、リターンする。
一方、ステップA10で表示モードが精算中表示であると判定した場合、例えば遊技者が返却304を押して、持球数の精算を選択した場合には、ステップA10の判定結果がYESとなり、このときはステップA19に分岐し、ステップA19の処理を行う。ステップA19では持球数に対応する精算中表示データを設定する。これは、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に精算中であることを表示(例えば、「精算中です」のメッセージ)するためのデータを設定するものである。ステップA19を経ると、ステップA12を実行した後、リターンする。
このようにして、カードユニット15の管理の下で操作表示装置7の各種制御を行う処理が実行される。
(ルーチン42)返却ボタン監視処理
図52はカードユニット15の返却ボタン監視処理を示すフローチャートである
このルーチンが開始されると、まずステップA31で精算処理中であるか否かを判定し、精算処理中でなければリターンする。一方、精算処理中であれば、ステップA32に進み、返却ボタン304が押されたか否かを判定する。ステップA32で返却ボタン304が押されていなければリターンし、返却ボタン304が押されていれば、ステップA33に進み、精算可能状態か否かを判定する。これは、前述した遊技制御装置54から送信される遊技機情報コマンド(図49の説明参照)を用いて判定する。
ステップA33で精算可能状態でなければリターンし、精算可能状態であれば、ステップA34に進み、遊技制御装置54への精算指示フラグをセットする。これは、返却ボタン304が押され、かつ精算可能状態であることから、遊技制御装置54に対する指示として精算を開始するための精算指示フラグをセットするものである。
すなわち、ステップA34は遊技制御装置54(主基板)へのコマンド設定を行うためのもので、この精算指示フラグをチェックして、カードユニット15では指示コマンドを設定する。
ステップS34を経ると、ステップA35に進み、精算処理中フラグをセットする。精算処理中フラグは精算処理中であることを表すフラグであり、後述の精算処理のルーチン等で使用される。ステップA35を経ると、リターンする。
(ルーチン43)精算処理
図53はカードユニット15の精算処理を示すフローチャートである
このルーチンが開始されると、まずステップA41で精算処理中であるか否かを判定する。これは、精算処理中フラグに基づいて判断する。精算処理中フラグがセットされていれば、精算処理中であると判定し、ステップA42へ進む。一方、精算処理中フラグがセットされていなければ、精算処理中でないと判定してリターンする。
ステップA42へ進むと、遊技制御装置54から全持球数の情報を受信完了したか否かを判定する。これは、遊技制御装置54から全ての計数球数(トータル計数球数)及び持球数=0という情報を受信したどうかを判定するものである。
ステップA42で遊技制御装置54から全持球数の情報を受信完了していなければ、リターンしてルーチンを繰り返す、そして、遊技制御装置54から全持球数の情報を受信完了してと判定されると、ステップA42からステップA43に進み、トータルの計数球数(トータル計数球数)を遊技カードに書き込む(遊技カードに記録する)。
ステップA43を経ると、続いてステップA44に進み、遊技制御装置54への精算書込完了通知フラグをセットする。精算書込完了通知フラグは遊技制御装置54に精算書込完了を知らせるもので、これを受けた遊技制御装置54ではト−タル計数値を「0」クリアする等の精算完了に対応する処理を行うことになる。
次いで、ステップA45に進み、遊技カードをカード投入口201から排出する。次いで、ステップA46で遊技カードは抜き取られたか否かを判定する。これは、カード投入口201から排出された遊技カードが遊技者によって抜き取られたかどうかを判断するもので、遊技カードが抜き取られていなければ、ステップA46に留まり、遊技カードが遊技者によって抜き取られるのを待つ。そして、遊技カードが遊技者によって抜き取られたと判定すると、ステップA47に進み、遊技制御装置54へのカード抜取完了通知フラグをセットする。カード抜取完了通知フラグは遊技制御装置54に遊技カードがカードユニット15から抜き取られたことを知らせるもので、これを受けた遊技制御装置54では持球数表示器40に少しの間だけ精算した持球数を点滅表示する等、精算終了に対応する処理を行うことになる。
次いで、ステップA48に進み、精算処理中フラグをクリアし、その後、リターンする。これにより、先のステップA35でセットされた精算処理中フラグがクリアされ、次の精算に備えられることになる。
このようにして、トータル計数球数が遊技カード記録されてカード投入口201から排出され、遊技者によって遊技カードが抜き取られて精算が終了する。
(ルーチン44)遊技機ID照合処理
図54はカードユニット15の遊技機ID照合処理を示すフローチャートである
このルーチンが開始されると、まずステップA61で遊技機IDを受信したか否かを判定する。ここでは、パチンコ機1の電源投入時に遊技制御装置54から出力される遊技機IDをカードユニット15が受信したかを判定する。
カードユニット15が遊技制御装置54から出力される遊技機IDを受信していれば、ステップA62に進んで、カードユニット15から外部管理装置91に遊技機IDを送信する。これは、パチンコ機1の電源投入時(例えば、遊技店の開店時)に遊技機ID(遊技制御装置54の固有識別情報:主基板ID)をカードユニット15を経由して外部の第三者機関が管理する外部管理装置91に送信するようになっており、外部管理装置91では保管する正規の遊技機IDと照合(遊技機IDの正当性の判定のための照合)し、その照合結果(ID照合結果)をカードユニット15を経由してパチンコ機1に返信してくる構成になっているので、ステップA62で遊技機IDをカードユニット15を経由して外部の第三者機関が管理する外部管理装置91に送信するものである。
外部管理装置91では、保管する正規の遊技機IDと照合(遊技機IDの正当性の判定のための照合)し、その照合結果(ID照合結果)をカードユニット15に返信する。外部管理装置91は遊技店とは別の独立した第三者機関が管理するので、ID照合の正確性、公平性が担保される。
ステップA62を経ると、リターンする。
一方、ステップA61で遊技機IDを受信していない状態のときは、NOに抜けてステップA63に分岐し、カードユニット15にて外部管理装置91から遊技機IDの照合結果を受信したか否かを判定する。ステップA61で遊技機IDを受信していない状態のときには、既に遊技機IDを受信しており、あとは外部管理装置91から遊技機IDの照合結果を待っている状態も含まれる。
ステップA61で遊技機IDの照合結果を受信していなければ、リターンしてルーチンを繰り返す。そして、遊技機IDの照合結果を受信したならば、ステップA64に進み、遊技機IDの照合結果がOKであるか否かを判定する。遊技機IDの照合結果がOKであれば、遊技制御装置54の固有識別情報(主基板ID:つまり遊技機ID)は正規のものであると判断し、ステップA65で遊技機(ここでは、遊技制御装置54)に遊技機IDの照合結果がOKであるとの情報を送信する。遊技制御装置54では、カードユニット15から遊技機IDの照合結果がOKであるとの情報を受信すると、遊技機IDの照合結果がOKに対応した処理を行う。具体的には、前述したように、ID照合結果OKをカードユニット15から受信したならば、夜間枠開放不正終了のコマンドを演出制御基板(演出制御装置53)に送信し、演出制御装置53の制御により表示装置41での夜間に前面枠4が開放されたという情報の表示を終了させる。これにより、枠開放の報知をして店員に点検を促したものの、不正の可能性が低いと判断して枠開放の報知が終了することになる。なお、夜間枠開放不正報知中でなければ、ID照合結果OKの受信は不要であり、もとより表示装置41において夜間に前面枠4が開放されたという表示も行われない。
ステップA65を経ると、リターンする。
一方、ステップA64で遊技機IDの照合結果がOKでなければ(つまり照合結果がNGであれば)、ステップA66に分岐し、ステップA66でカードユニットエラー処理を行う。遊技機IDの照合結果がOKでない状態とは、遊技制御装置54の固有識別情報(主基板ID:つまり遊技機ID)が正規のものではないと判断されるので、不正の可能性が高いことになる。例えば、夜間に前面枠4が不正に開放されて遊技制御装置54の基板が不正基板と交換された可能性が高い。そのため、ステップA66におけるカードユニットエラー処理では、カードユニットエラー報知LED203や操作表示装置7の画面にてエラー報知を行うとともに、球貸しや精算、遊技カードの受け入れ等の機能を停止する処理を行う。カードユニットエラー報知LED203や操作表示装置7の画面に表示されたエラー報知を見た店員は、パチンコ機1を点検する等の対応を取り、不正に対処することができる。
また、カードユニット15が球貸しや精算、遊技カードの受け入れ等の機能を停止する処理を行うことにより、パチンコ機1を稼働させずに済み、遊技店の被害を防止することができる。
ステップS66を経ると、リターンする。
なお、ステップA66におけるカードユニットエラー処理は、上述したような処理に限らず、不正を防止するために、その他の有効な処理を併用、あるいは単独で行う構成にしてもよい。
(ルーチン45)球数信号受信処理
図55はカードユニット15の球数信号受信処理を示すフローチャートである
このルーチンが開始されると、まずステップA81で球数に関するコマンド受信があるか否かを判定する。球数に関するコマンドとは、図49に示すステップS1103の区間賞球数に対応するコマンド、ステップS1107のト−タル計数値に対応するコマンド、ステップS1108の区間賞球数に対応するコマンド、ステップS1109のアウト数に対応するコマンド、図50に示すステップS1135の単位計数値に対応する計数球数コマンド、ステップS1146の持球数に対応する計数球数コマンドなどがある。
ステップA81で球数に関するコマンド受信がなければリターンする。
一方、ステップA81で球数に関するコマンド受信があれば、ステップSA82に進み、精算時か否かを判定する。これは、例えば精算指示フラグをセット(ステップA34)したことで、精算時と判定する。なお、精算指示フラグをセットした直後に、ステップA35で精算処理中フラグをセットするが、この精算処理中フラグのセットに基づいて精算時であると判定してもよい。
ステップA82で精算時と判定すると、ステップA83に進み、ステップA83乃至ステップA88にて精算時に必要な処理を実行する。
一方、ステップA82で精算時でないと判定すると、ステップA89に分岐し、ステップA89乃至ステップA99にて通常時に必要な処理を実行する。
まず、精算時から説明すると、精算時には、まずステップA83でコマンド=トータル計数球数であるか否かを判定する。これは、ステップS1107のト−タル計数値に対応するコマンドかどうかを判定するものである。ステップA83でコマンド=トータル計数球数であると判定すると、ステップA86に分岐し、コマンドに対応する値をトータルに計数球数として保存し、リターンする。これにより、精算時のトータル計数値(すなわち、持球数)がカードユニット15に保存される。
次に、ステップA83でコマンド=トータル計数球数でないと判定した場合には、ステップA84に進み、コマンド=区間賞球数であるか否かを判定する。これは、ステップS1108の区間賞球数に対応するコマンドかどうかを判定するものである。ステップA84でコマンド=区間賞球数であると判定すると、ステップA87に分岐し、コマンドに対応する値を賞球数として保存し、リターンする。これにより、精算時の賞球数がカードユニット15に保存される。
次に、ステップA84でコマンド=区間賞球数でないと判定した場合には、ステップA85に進み、コマンド=アウト数であるか否かを判定する。これは、ステップS1109のアウト数に対応するコマンドかどうかを判定するものである。ステップA85でコマンド=アウト数であると判定すると、ステップA88に分岐し、コマンドに対応する値をアウト数として保存し、リターンする。これにより、精算時のアウト数がカードユニット15に保存される。
このように、精算時には持球数(トータル計数球数)、賞球数、アウト数が遊技制御装置54から送信され、カードユニット15では、これらの遊技球数に関するデータを保存し、遊技球数に関するデータに基づいて精算処理が行われる。また、これらの持球数(トータル計数球数)、賞球数、アウト数データは別処理にてホールコンピュータ86へ送信される。
次に、ステップA82で精算時ではないと判定した場合について説明する。
ステップA82で精算時ではないと判定された場合は通常時となり、この場合には遊技制御装置54からアウト数が10に達したタイミングで、それまでの区間賞球数がカードユニット15に送信される構成になっているので、ステップA82からステップA89に分岐し、ステップA89乃至ステップA99の処理を順次実行する。
まず、ステップA89でコマンド=区間賞球数であるか否かを判定する。これは、ステップS1103の区間賞球数に対応するコマンドかどうかを判定するものである。ステップA89でコマンド=区間賞球数であると判定すると、ステップA90に分岐し、コマンドに対応する値を賞球数として保存し、続くステップA91でアウト数を「10」を加算する。これにより、アウト数が10に達したタイミングで、今回の区間賞球数がカードユニット15に保存されることになる。また、アウト数自体のデータは遊技制御装置54からカードユニット5に送られてこないが、アウト数が10に達するタイミング毎に今回の区間賞球数が遊技制御装置54からカードユニット15に送信される構成であることから、カードユニット15では今回の区間賞球数を受信した時点で、これまでのアウト数に「10」を加算するだけで、累積のアウト数を計算して容易に知ることができる。累積のアウト数はカードユニット15に保存される。
次いで、ステップA92に進み、表示用持球数に賞球数を加算するとともに、ステップA93で表示用持球数から「10」を減算する。これは、今回のタイミング(アウト数が10に達したタイミング)で操作表示装置7に表示する表示用持球数を更新するための演算であり、それまでの表示用持球数に今回受信した賞球数を加算し、アウト数の「10」を減算することで、最新の表示用持球数に更新できる。そして、更新した表示用持球数は操作表示装置7に表示されることになる。
次いで、ステップA94に進み、表示用持球数が「0」より大きいか否かを判定し、表示用持球数が「0」より大きいならば、ステップA95をジャンプしてステップA96に進む。一方、表示用持球数が「0」より大きくなければ、ステップA95で表示用持球数=「0」としてステップA96に進む。これにより、更新した表示用持球数が「0」より大きくなくなれば、表示用持球数=「0」となる。したがって、表示用持球数が負の値にならないようにできる。
次いで、ステップA96では賞球数をホールコンピュータ86へ送信し、ステップA97でアウト数をホールコンピュータ86へ送信する。これにより、ホールコンピュータ86では各台の賞球数、アウト数の情報をカードユニット15を経由して受け取ることができる。
次いで、ステップA98へ進み、賞球数をクリアするとともに、ステップA99でアウト数をクリアし、次のデータ保存に備える。ステップA99を経ると、リターンする。
一方、上記ステップA89でコマンド=区間賞球数でなければ、今回はアウト数が10に達するタイミング毎に送信される区間賞球数ではないと判断してリターンする。
なお、図55のフローチャートには記載していないが、他の各種遊技情報についても遊技制御装置54からカードユニット15に各イベント発生時に送信され、さらに各種遊技情報はカードユニット15からホールコンピュータ86に送信される。
(ルーチン46)研磨制御装置59の研磨制御処理
図56は研磨制御装置59の研磨制御処理を示すフローチャートである。
研磨装置56や研磨制御装置59などの封入球の研磨に必要な各装置には、副電源装置58Bから常時電源が供給されている構成であり、主電源装置58Aの電源スイッチ181がオフとなって、パチンコ機1への主電源の供給が断たれても研磨制御装置59には副電源装置58Bから電源が供給されているので、研磨制御装置59のプログラム(図56に示すフローチャート)は動作が可能である。また、研磨制御装置59のみならず、研磨装置56などの封入球の研磨に必要な各装置には、副電源装置58Bから常時電源が供給されているので、主電源の供給が断たれても動作が可能である。
このルーチンが開始されると、ステップK1で主電源オフ信号の入力があるか否かを判定する。主電源装置58Aの電源スイッチ181がオフとなって、パチンコ機1への主電源の供給が断たれた場合には、遊技制御装置54から主電源オフ信号が研磨制御装置59に入力される構成であるので、これによって、ステップK1の判定を行う。
主電源オフ信号が研磨制御装置59に入力されなければステップK1に留まり、遊技可能な状態が継続する。そして、遊技終了後の夜間閉店時で主電源がオフされると(主電源装置58Aの電源スイッチ181がオフ操作されると)、遊技制御装置54から主電源オフ信号が研磨制御装置59に入力されてステップK1の判定がYESとなり、ステップK1からステップK2に進む。
次いで、ステップK2で所定時間T0のウエイトを置く。所定時間T0のウエイトを置くのは、封入球の研磨を開始するまでの準備期間を考慮したものである。したがって、所定時間T0が経過した後に、封入球の研磨が開始することになる。
そのため、ステップK2を経ると、続くステップK3に進み、切替弁79の切替ソレノイド79Sを「研磨側」に切り替える。これにより、切替弁79の切替ソレノイド79Sが球送り流路78の一部をスライドさせて研磨誘導口80aを開口させ、センサ流路77や球送り流路78に存在する封入球を重力によって研磨誘導口80aを通して下方の研磨流入誘導路80に移動させ、研磨流入誘導路80を介して研磨装置56に導き、封入球が研磨装置56に流入開始する。この場合は後述のステップK5を実行することで、封入球が研磨装置56を通過して研磨されるルートを循環することになる。
次いで、ステップK4で所定時間T1をカウントするT1タイマを起動する。ここでの所定時間T1とは、切替弁79の切替ソレノイド79Sを「研磨側」に切り替えて、封入球を研磨装置56に流入させて球の研磨を実行している期間に相当するものである。所定時間T1は、パチンコ機1に封入されている封入球の全てを十分に研磨できて、次回の稼働(例えば、翌日の1日分の稼働)に十分な通用する磨き程度に対応している。
次いで、ステップK5に進み、研磨モータ70を起動する。これにより、研磨装置56へ流入した球は研磨モータ70の動力により揚送スクリュー73で揚送されつつ、内部に配置された研磨部材74により研磨されて、上部出口75から研磨出口スイッチ76を介して排出され、封入球の研磨が順次行われることになる。
次いで、ステップK6で所定時間T1が経過したか否かを判定する。これは、所定時間T1をカウントしているT1タイマが所定時間T1までカウントアップしたかどうかで判断する。所定時間T1が経過していなければ、ステップK9にジャンプして研磨出口スイッチ76からの入力(すなわち、研磨出口スイッチ76が上部出口75から排出される球を検出した信号)が研磨制御装置59にあるか否かを判定する。これは、研磨出口スイッチ76が上部出口75からセンサ流路77に排出される球を検出しているかどうかを判断するものである。ここでは、研磨出口スイッチ76が一定時間以上、上部出口75からの球の排出を検出しないと研磨装置56における球詰まり等の異常と判断し、研磨装置56の研磨モータ70が回り続けるのを回避するために、ステップK9の判定を行う。なお、研磨出口スイッチ76が一定時間以上、上部出口75からの球の排出を検出しない場合には、後述のステップK12でT3タイマがタイムアップを判定し、タイムアップしたときはステップK13に抜けて研磨モータ70を停止させてルーチンを終了することになる。これにより、研磨装置56における球詰まり等の異常時に、研磨モータ70を停止させることができ、研磨モータ70の異常加熱等を防止する。
ステップK9で研磨出口スイッチ76からの入力があれば、研磨装置56における球詰まり等の異常は無いと判断してステップK10に進む。ステップK10では、所定時間T3をカウントするT3タイマをリセット起動する。ここでの所定時間T3とは、研磨モータ70の起動中に研磨出口スイッチ76が最後にオンしてから、研磨モータ70を停止させるまでの期間に相当するものである。所定時間T3は、切替弁79の切替ソレノイド79Sが「研磨側」から「通常側」に切り替えられた後、研磨流入誘導路80にある一つの球が球磨きされて研磨出口スイッチ76を通過するのに十分な期間に対応している。したがって、所定時間T3を設けることで、研磨装置56の内部にある球磨き中の球が全て排出されてから、研磨モータ70を停止することになる。そのためにステップK10では、T3タイマを初期値=0に戻した上で、起動させるものである。
なお、ステップK10では研磨出口スイッチ76からの入力がある度に、T3タイマを毎回、初期値に戻してリセット起動して、カウント開始する。
ステップK10を経ると、次いで、ステップK11でT2タイマは起動済みであるか否かを判定する。ここでの所定時間T2とは、切替弁79の切替ソレノイド79Sが「研磨側」から「通常側」に切り替えられた後、研磨モータ70を停止させるまでの期間に相当している。したがって、所定時間T2を設けることで、切替弁79の切替ソレノイド79Sを「研磨側」から「通常側」に切り替えた後、研磨装置56の内部にある球磨き中の球が全て排出されてから、研磨モータ70を停止することになる。そのためにステップK11では、T2タイマが起動済みかを判断している。
ステップK11でT2タイマを起動済みでなければ、ステップK6に戻ってル−プを繰り返す。したがって、上述したように切替弁79の切替ソレノイド79Sを「研磨側」に切り替えて、封入球を研磨装置56に流入させて球の研磨を実行している間は、ステップK6、ステップK9、ステップK10、ステップK11のル−プを繰り返して研磨装置56のより球の研磨が継続される。そして、所定時間T1が経過すると、十分に封入球の研磨が行われたと判断してステップK6の判定結果がYESとなって、ステップK7に進む。
ステップK7に進むと、切替弁79の切替ソレノイド79Sを「研磨側」から「通常側」に切り替える。これにより、切替弁79の切替ソレノイド79Sがオフし、切替弁59はスプリングによって弁体を付勢して研磨誘導口80aを閉鎖させる位置に変位させる。したがって、球送り流路78に存在する封入球は研磨誘導口80aが閉鎖されたため、下方の研磨流入誘導路80に移動せず、封入球が研磨装置56に流入しなくなる。
次いで、ステップK8に進み、T2タイマを起動する。T2タイマは前述したように、所定期間T2をカウントするもので、この期間T2は切替弁79の切替ソレノイド79Sを「研磨側」から「通常側」に切り替えた後、研磨流入誘導路80及び研磨装置56の内部にある球磨き中の球が全て排出されるまでの期間を考慮したものになっている。次いで、ステップK9に進み、研磨出口スイッチ76からの入力があるか否かを判定する。T2タイマを起動して暫くは、研磨装置56の内部にある球磨き中の球が排出されるので、球が排出されている間はステップK9の判定結果がYESとなり、ステップK10に進むことになる。ステップK10ではT3タイマをリセット起動した後、ステップK11に進み、T2タイマは起動済みであるか否かを判定する。このケースでは、T2タイマは起動済みであるので、ステップK12に進み、T2タイマ、T3タイマが共にタイムアップか否かを判定する。T2タイマ、T3タイマが共にタイムアップしていなければ、ステップK6に戻ってル−プを繰り返す。なお、ステップK12ではT3タイマが起動していない場合もタイムアップとみなす。普通に(つまり、異常なく)研磨装置56が作動していれば、研磨出口スイッチ76からの入力があるので、ステップK10で必ずT3タイマは起動する。一方、研磨装置56における球詰まり等の異常があれば、研磨出口スイッチ76からの入力がなくなるので、その場合は後述のようにステップK13で研磨モータ70を停止させることになる。
そして、ル−プの繰り返しにより、ステップK12でT2タイマ、T3タイマが共にタイムアップしたならば、ステップK12の判定結果がYESとなって、ステップK13に進む。なお、この場合のル−プの繰り返し時に、ステップK9の判定で研磨出口スイッチ76からの入力が無ければ、ステップK9の判定結果がNOとなり、ステップK10をジャンプしてステップK11に進むことになる。
ステップK12からステップK13に進むと、ステップK13で研磨モータ70を停止してルーチンを終了する。これにより、研磨装置56の作動が停止する。
また、ステップK9で研磨出口スイッチ76からの入力が無いと判定され、この状態が一定時間続くと、ステップK12でT3タイマがタイムアップしたと判定し、タイムアップしたときはステップK13に抜けて研磨モータ70を停止させてルーチンを終了する。
これにより、研磨装置56における球詰まり等の異常時に、研磨モータ70を停止させて、研磨モータ70の異常加熱等を防止する。
このように、遊技制御装置54から主電源オフ信号が研磨制御装置59に入力されると、所定時間T0のウエイトの後、切替弁79の切替ソレノイド79Sが「研磨側」に切り替えられて、研磨モータ70が起動し、研磨装置56により封入球の研磨が開始される。その後、所定時間T1が経過すると、十分に封入球の研磨が行われたと判断して、切替弁79の切替ソレノイド79Sが「研磨側」から「通常側」に切り替えられ、続いて研磨出口スイッチ76オンより所定期間T3が経過していることを確認し、かつ所定期間T2が経過すると、研磨モータ70が停止する。したがって、パチンコ機1への主電源の供給が断たれた夜間に、所定期間(球づまり等がなければT1+T2)だけ封入球の研磨が行われる。そのため、遊技者が遊技を行っている営業中(例えば、商用電力のピーク時を含む)には、封入球の研磨を行わないので、その分の商用電力の消費が抑えられ、より省エネを図れる。また、封入球の研磨を行う期間は、主電源がオフの状態であり、パチンコ機1は封入球の研磨以外に電力を消費しないので、省エネを図れる。
次に、実施例1の動作について説明する。
まず、遊技球数に関するデータ(賞球数データ)の送信動作について説明する。
ここで、遊技球数に関するデータとは、通常時(アウト数が「10」になるタイミング毎を指す)は賞球数データ、精算時は持球数、賞球数、アウト数の各データのことである。
図57は、パチンコ機1における持球数に関するデータ(遊技球数に関するデータ(賞球数データ))の送信動作のタイミングチャートを示している。
図57において、遊技者が発射操作ハンドル11を操作すると、発射ソレノイド173がオン・オフして遊技球が遊技領域22に打込まれる。この場合、1分間に最大で100発の範囲内で発射ソレノイド173がオン・オフしており、遊技球の発射数は発射球検出スイッチ161で検出される。この様子は図57に発射球検出スイッチ161のON・OFFのパルスで示され、遊技球の発射数も同様に示されている。
そして、遊技領域22に打込まれた遊技球は遊技領域22を落下して、セーフ(何れかの入賞口への入賞)又はアウト(外れ)の結果となって、遊技領域22を経た後に循環装置55の遊技球入口71に流下し、循環装置55で回収されて循環し、再び発射位置に導かれる。
一方、ファール球は遊技領域22に到達しなかったので、遊技結果を発生させることはなく、遊技球入口71に流入して、再び、発射位置に戻る。この場合、ファール球はファール球検出スイッチ162で検出される。この様子は図56にファール球検出スイッチ162のON・OFFのパルスで示され、ファール球が発生すると、ONパルスになる。図56では、ファール球が1個発生した例を示している。
遊技の結果、何れかの入賞口に入賞してセーフ(当たり)球が発生すると、当該入賞口に応じた賞球が発生する。一方、遊技の結果、アウト(外れ)球となった場合には賞球はない。
また、セーフ(当たり)球と、アウト(外れ)球とを含む概念であるアウト数はアウト球検出スイッチ163によって検出され、アウト球検出スイッチ163の出力信号も図56に示されている。
次に、通常時、精算時、台移動時等に場合分けして説明する。
<通常時>
通常時とは、精算時以外の通常に遊技者が遊技を行っている状態を言う。台移動のために一旦、当該台での遊技を終了して精算する場合も精算時に含まれる。
通常時には、遊技の過程で、遊技制御装置54ではアウト球検出スイッチ163からの検出信号を受けてアウト数=10となるタイミングを判定し、そのタイミング毎に賞球数を含む各種遊技情報が遊技制御装置54からカードユニット15に送信される(図56のデータ送信に相当)。
いま、通常時にアウト数=10のタイミングD1になると、それまでの賞球数「0」が遊技制御装置54からカードユニット15に送信される。なお、入賞に伴う賞球数は下記のようになっており、これは遊技制御装置54により、どの入賞口にセーフ球が入ったかを監視することで、賞球数が算出される。
・大入賞口27a=13個
・始動入賞口25=3個
・始動入賞口26(普電)=1個
・一般入賞口28〜31=10個
図56において、データ送信とは賞球数を含む各種遊技情報を遊技制御装置54からカードユニット15に送信することを言う。
各種遊技情報としては、例えば遊技制御装置54に入力された信号を外部へ知らせる信号や、遊技進行の過程で発生する大当りを知らせる大当り信号、図柄を変動させるための条件となる始動口への入賞を知らせる始動口信号、図柄が変動開始、或いは、図柄の変動停止をトリガに図柄変動を知らせる図柄確定回数信号、遊技状態が遊技者に有利な状態であること(いわゆる確変状態、時短状態)を示す特典状態信号等がある。
カードユニット15では、遊技制御装置54からアウト数=10になるタイミングD1で、それまでの賞球数「0」を受信すると、送られてきた賞球数「0」を現在の賞球数に加算して賞球数を更新するとともに、現在のアウト数に「10」を加算してアウト数を更新する。
そして、これらに基づいて表示用持球数を更新するが、このとき、現在の(更新前の)表示用持球数に今回受信した賞球数「0」を加算し、かつ今回のアウト数=10を減算することで、新たな表示用持球数とする。
アウト数は、アウト数=10になるタイミング毎に送られてくるので、当該タイミングにおいて単にアウト数に「10」を加算するだけで、アウト数を「10」ずつ更新できる。
次いで、更新した賞球数及びアウト数はカードユニット15からホールコンピュータ86へ送信され、送信したら、賞球数及びアウト数はクリアされる。
一方、カードユニット15では上述した新たな表示用持球数に基づき、操作表示装置7におけるメッセージ・操作領域部306に持球数をアナログ表示(玉箱表示)する場合の持球数の表示の更新を行う。
また、カードユニット15では図示していないが、各イベント発生時に遊技制御装置54から送られてきた各種遊技情報を保存し、この各種遊技情報のデータをホールコンピュータ86へ送信し、送信したら、同データをクリアする。
次いで、遊技が進行し、次にアウト数=10になるタイミングD2までの間に、ファール球が1個発生し、賞球=15、賞球=3が共に発生した場合には、図56に示すように、発射数が11、ファール数が1、賞球数が合計で18になる。
そして、アウト数=10になるタイミングD2では、それまでの賞球数「18」が遊技制御装置54からカードユニット15に送信されるとともに、各種遊技情報が遊技制御装置54からカードユニット15に送信される。
カードユニット15では、遊技制御装置54からアウト数=10になるタイミングD2で、それまでの賞球数「18」を受信すると、送られてきた賞球数「18」を現在の賞球数に加算して賞球数を更新するとともに、現在のアウト数に「10」を加算してアウト数を更新する。そして、これらに基づいて表示用持球数を更新し、このとき、現在の(更新前の)表示用持球数に今回受信した賞球数「18」を加算し、かつ今回のアウト数=10を減算することで、新たな表示用持球数とする。
アウト数は、アウト数=10になるタイミング毎に送られてくるので、当該タイミングにおいて単にアウト数に「10」を加算するだけで、アウト数を「10」ずつ更新できる。
次いで、更新した賞球数及びアウト数はカードユニット15からホールコンピュータ86へ送信され、送信したら、賞球数及びアウト数はクリアされる。
一方、カードユニット15では上述した新たな表示用持球数に基づき、操作表示装置7におけるメッセージ・操作領域部306に持球数をアナログ表示(玉箱表示)する場合の持球数の表示の更新を行う。
<精算時>
遊技を終了して精算する場合、遊技者が計数スイッチ311を押して持球数を計数して計数球数とした後、メッセージ・操作領域部306の画面上の「遊技終了」のボタンをタッチし、次いで、返却ボタン304にタッチすることで、持球数(ここでは計数球数)の記録された遊技カードがカードユニット15から排出されることになる(精算スイッチの配置はない)。
図57で精算SWがONとあるのは、上記のように精算に伴う一連の各スイッチ(計数スイッチ311、メッセージ・操作領域部306の画面上の「遊技終了」のボタン、返却ボタン304)の操作を行うことを言い。一方、精算SWがOFFとあるのは、上記のような精算に伴う一連の各スイッチの操作が行われないことを言う。
さて、遊技の過程で遊技者が精算を望む場合に、タイミングD3で上記のように精算に伴う一連の各スイッチ(計数スイッチ311、メッセージ・操作領域部306の画面上の「遊技終了」のボタン、返却ボタン304)の操作を行うと(図56では精算SWがONと表示)、精算が開始される。
この場合、図57に示すようにタイミングD2から精算開始タイミングD3までの間に、球の発射数=2、賞球=15が発生し、アウト数=3であるとすると、精算開始タイミングD3から所定時間Tdが経過した時点のタイミングD4で精算処理が行われる。そして、タイミングD4の精算処理では、それまでの賞球数「15」、アウト数「3」に加えて持球数(持球数の全てを計数した計数球数)が遊技制御装置54からカードユニット15に送信される。
カードユニット15では、遊技制御装置54から精算処理のタイミングD4で、それまでの賞球数「15」、アウト数「3」、持球数(持球数の全てを計数した計数球数)を受信すると、送られてきた賞球数「15」を現在の賞球数に加算して賞球数を更新するとともに、現在のアウト数に「3」を加算してアウト数を更新する。そして、これらに基づいて表示用持球数を更新し、このとき、現在の(更新前の)表示用持球数に今回受信した賞球数「15」を加算し、かつ今回のアウト数=3を減算することで、新たな表示用持球数とする。次いでカードユニット15では、これらのデータを保存し、持球数に基づき精算処理(遊技カードに記録して排出)を行い、精算処理が終了したら、遊技機(パチンコ機1)へ精算終了を送信する。
また、カードユニット15では持球数、賞球数、アウト数のデータをホールコンピュータ86へ送信し、送信したら、持球数、賞球数及びアウト数はクリアされる。
さらに、遊技者は排出された遊技カードを持ってカード精算機83に挿入することで、カード精算機83にて精算される(例えば、景品交換レシートが排出され、ホールのカウンタで景品と交換できる)。
<台移動時>
ある特定の遊技機(台)での遊技を終了して他の台へ移動する場合、遊技者が計数スイッチ311を押して持球数を計数して計数球数とした後、メッセージ・操作領域部306の画面上の「遊技終了」のボタンをタッチし、次いで、返却ボタン304にタッチすることで、持球数(ここでは計数球数)の記録された遊技カードがカードユニット15から排出されることになり(精算スイッチの配置はない)、これにより、持球数が遊技カードに貯玉される。その後、遊技者は遊技カードを持って他の台へ移動し、その台で遊技を開始可能となる。
このような台移動時であっても、上述の精算時と同様に、遊技者が上記操作を行うと、それまでの賞球数、アウト数、持球数(持球数の全てを計数した計数球数)が遊技制御装置54からカードユニット15に送信される。
カードユニット15では、遊技制御装置54からそれまでの賞球数、アウト数、持球数(持球数の全てを計数した計数球数)を受信すると、送られてきた賞球数を現在の賞球数に加算して賞球数を更新するとともに、現在のアウト数に送られてきたアウト数を加算してアウト数を更新する。そして、これらに基づいて表示用持球数を更新し、このとき、現在の(更新前の)表示用持球数に今回受信した賞球数を加算し、かつ今回のアウト数を減算することで、新たな表示用持球数とする。次いでカードユニット15では、これらのデータを保存し、持球数に基づき貯玉のための精算処理(遊技カードに記録して排出)を行い、この精算処理が終了したら、遊技機(パチンコ機1)へ精算終了を送信する。
また、カードユニット15では持球数、賞球数、アウト数のデータをホールコンピュータ86へ送信し、送信したら、持球数、賞球数及びアウト数はクリアされる。
さらに、遊技者は排出された遊技カードに前台の持球数が貯玉されたので、その遊技カードを持って、他の台へ移動し、その台のカードユニットに遊技カードを挿入して再び遊技を行うことができる。
<移動先の台における持球数の入力制限等>
次に、移動先の台における持球数の入力制限についての動作を説明する。
上述した台移動時の動作で遊技カードに前台の持球数が貯玉された場合、その遊技カードを持って他の台へ移動すれば、移動先の台のカードユニットに遊技カードを挿入して貯玉されている持球数を使用して遊技を行うことが可能である。
ただし、本実施例では以下のように、1回の持球数の入力が移動先の台で制限される等の動作が行われる。
「カードユニット15での制限」
(a)移動前の台の球貸レートと、移動後の台(当該台)の球貸レートとが一致すれば、遊技カードの持球数の使用を可能にする。
例えば、移動前の台の球貸レートが4円/1個であり、移動後の台(当該台)の球貸レートも4円/1個で一致すれば、遊技カードの持球数の使用を可能にする。しかしながら、移動前の台の球貸レートが1円/1個であり、移動後の台(当該台)の球貸レートが4円/1個で一致しなければ、遊技カードの持球数の使用を不可にする。これにより、球貸レートが違う場合の台移動時の不都合(例えば、遊技店の不利益)を回避できる。
(b)カードユニット15では、遊技機(パチンコ機1)へ入力する貯玉(持球数)からの1回の持球数の入力の上限値を設定(例えば、100個)する。すなわち、移動前の台で貯玉して得た持球数を移動後の台(当該台)で使用する場合、当該台では貯玉(持球数)から一度に多くの持球数を入力できないようにし、少なくとも貯玉(持球数)からの1回の使用球を上限値(例えば、100個)に抑える。なお、上記の上限値は遊技店側で任意に設定可能な構成である。ここで、カードユニット15は入力制限手段を構成する。
この背景を説明する。
封入球式遊技機において、遊技カ−ドに持球数を記録(例えば、貯玉)し、台を移動してその持球数を使用するシステムがある。しかしながら、遊技カードを改ざんされるおそれがあり、セキュリティを高める必要がある。
一方、遊技店に設置の管理装置で持球数(例えば、貯玉した持球数)を管理(例えば、遊技カードの金額や持球数を管理装置に記憶して管理し、使用時の遊技カードのデータと照合して処理する等)すれば、セキュリティは高いと考えられるが、遊技機への入力は不正入力に利用される可能性があるので、持球数を管理装置から遊技機に入力することは制限されるおそれがある。
そこで本発明では、持球数を遊技機に入力(すなわち、遊技機に併設のカードユニットから持球数を遊技機に入力)する場合に、持球数の入力数を最小限にすることで、セキュリティの高い遊技機を案出したものである。
すなわち、上述したように移動後の当該台では、台に併設のカードユニット15において、遊技機(パチンコ機1)へ入力する持球数からの1回の使用数の上限値を設定(例えば、100個)し、当該台では一度に多くの貯玉をして得た持球数を遊技可能な持球数に変換できないようにしている。
具体的には、カードユニット15に遊技カードを投入した後、操作表示装置7の貯玉・再プレイボタン305を1回オン操作したとき、遊技カ−ドの持球数から上限値(例えば、100個)だけを入力でき、それを使用して遊技が可能になる。なお、自動的に例えば100個の持球数が遊技機へ入力されるようにしてもよい。
したがって、貯玉(持球数)から1回の使用球が上限値(例えば、100個)に抑えられるので、仮に遊技カードを改ざんされたとしても、一度に多くの持球数を使用した遊技ができず、セキュリティを高めることができる。また、遊技カードを改ざんされて、一度に多くの持球数を使用(遊技機に多くの持球数を入力)し、その後直ちに精算しようとしても、多くの持球数を一度に入力できないので、多くの持球数を一度に精算できず、精算の観点からもセキュリティを高めることができる。
「遊技機(パチンコ機1)での制限」
(a)1回の持球数の入力後、所定期間は持球数の入力を受け付けない。
具体的には、操作表示装置7の貯玉・再プレイボタン305を1回オン操作したとき、遊技カ−ドの持球数から上限値(例えば、100個)だけを入力でき、それを使用して遊技が可能になるが、このとき、所定期間、例えば5秒が経過しないと、次回の持球数の入力を受け付けないように作動する。
これは、図35に示すステップS1029で貯玉使用制限タイマに初期値(例えば、5秒)が設定されているので、貯玉使用制限タイマの初期値がゼロになるまでは、次回の持球数の入力が受け付けられないからである。なお、貯玉使用制限タイマの初期値として、例えば、5秒を設定するが、5秒はあくまでも例示であるので、他の値でもよく、5秒より長くてもよい。これは、不正に持球数を入力する側から考えて、5秒位入力を禁止すれば不正しにくいと考えられるからで、不正を防止できれば5秒に限るものではない。
また、遊技カ−ドの貯玉数から遊技可能な持球数へ移す操作が行わられるとき(すなわち、持球数の入力時)には、演出制御装置53によりランプ、LED、音等によって台移動時における貯玉数から持球数への入力をすることが遊技者に報知される。このような報知によっても、遊技者や遊技場の店員等に対する告知が行われてセキュリティを高めることができる。
以上のように、不正な持球数(例えば、遊技カードの改ざん)を使用する者にとって大量の球を遊技機に入力するためには時間がかかるし、入力時に報知されるので、不正使用(不正な持球数の使用)の抑止力にもなる。
このように、遊技制御装置54からカードユニット15へは定期的ではなく、イベント発生(例えば、精算、台移動、計数、大当り、エラー発生等)時又はアウト数=10毎のタイミングで賞球数や各種遊技情報が送信される。
通常時には、アウト数はアウト数=10になるタイミング毎に送られてくるので、当該タイミングにおいて単にアウト数に「10」を加算するだけで、アウト数を「10」ずつ更新でき、アウト数自体を送信しなくても、カードユニット15ではアウト数を認識できるので、効率が良い(つまり、効率良く遊技球数に関するデータを送信することができる)。
また、アウト数=10になるタイミング毎に、前回送信してからの賞球数を遊技制御装置54からカードユニット15へ送信するので、遊技機(パチンコ機1)からのデータ出力が不定期になり、従来のような定期的な通信に比べてセキュリティを高くすることができる。
一方、精算時(台移動時を含む))には持球数、賞球数、アウト数のデータが遊技制御装置54からカードユニット15へ送信されて、カードユニット15にて精算処理が行われる。また、賞球数、アウト数及び各種遊技情報データはカードユニット15からホールコンピュータ86へ送信される。
次に、実施例1の動作のうち、パチンコ機1の夜間における封入球の研磨制御の動作について説明する。
図58は、パチンコ機1の夜間における封入球の研磨制御の動作のタイミングチャートを示している。
図58において、主電源とあるのは、パチンコ機1における主電源装置58A(図6参照)から通常時(パチンコ機1に電源が供給されている時)に供給する電源のことで、研磨装置56や研磨制御装置59などの封入球の研磨に必要な各装置を除き、遊技制御装置54を含む各装置や電子機器、センサ等へ供給している電源を指している。なお、主電源装置58Aは、主電源の他にパチンコ機1の電源が遮断された状態の時に遊技制御装置54のRAM113や前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給するバックアップ電源も備えている。主電源がオンすることで、パチンコ機1が起動することになる。
図58では、主電源がオフするよりも以前の状態から時間の流れを示しており、例えば主電源がオフする前の遊技店の営業時のときも示している。
一方、副電源とあるのは、副電源装置58Bから供給される電源のことで、副電源は研磨装置56や研磨制御装置59などの封入球の研磨に必要な各装置に供給される。副電源装置58Bは内部にバッテリー(二次電池)を有するUPS(無停電電源装置)によって構成されるので、図56に示すように、常にON状態(副電源供給状態)であり、遊技店の営業中のみならず、閉店後の夜間においても常に供給が継続されている。
通常、遊技店では午後11時頃(又はもっと前)には遊技機の稼働による営業を停止し、各遊技機の電源を遮断して閉店し、その後、店内や台の清掃、片づけ等を行い、翌日の営業に備える。
いま、遊技終了後の夜間閉店時にタイミングt1で(主電源がオフ(主電源OFF)すると、主電源装置58Aからパチンコ機1に供給されている主電源の供給が無くなると同時に遊技制御装置53から主電源オフ信号が出力されて研磨制御装置59に入力される。研磨制御装置59では主電源オフ信号が入力されると、図56に示すフローチャートでステップK1の判定結果がYESとなって、ステップK2以降の処理が実行される。
次いで、タイミングt1から所定時間T0のウエイトが経過して、タイミングt2になると、切替弁79の切替ソレノイド79Sが封入球の循環経路を「研磨側」に切り替える。これにより、切替弁79の切替ソレノイド79Sが球送り流路78の一部をスライドさせて研磨誘導口80aを開口させ、センサ流路77や球送り流路78に存在する封入球を重力によって研磨誘導口80aを通して下方の研磨流入誘導路80に移動させ、研磨流入誘導路80を介して研磨装置56に導き、封入球が研磨装置56に流入開始する。
また、同じタイミングt2で研磨モータ70が起動する。これにより、研磨装置56へ流入した球は研磨モータ70の動力により揚送スクリュー73で揚送されつつ、内部に配置された研磨部材74により研磨されて、上部出口75から研磨出口スイッチ76を介して排出され、封入球の研磨が順次行われる。
封入球の研磨は、タイミングt2から所定時間T1が経過するまで実行される。その間、研磨出口スイッチ76により研磨装置56の上部出口75からセンサ流路77に排出される球が検出される。研磨出口スイッチ76は上部出口75からセンサ流路77に排出される球を1ケ宛て検出する度にOFFからONとなるので、図58に示すようにパルス信号の形で研磨制御装置59に入力される。
研磨出口スイッチ76が一定時間以上、上部出口75からの球の排出を検出しない場合には、研磨装置56における球詰まり等の異常であるので、研磨モータ70を停止させることになり、研磨モータ70の異常加熱等を防止する。図58は研磨出口スイッチ76が正常に上部出口75から排出される球を検出している場合を示している。
次いで、タイミングt2から所定時間T1が経過してタイミングt3になると、十分に封入球の研磨が行われたと判断して、切替弁79の切替ソレノイド79Sが封入球の循環経路を「研磨側」から「通常側」に切り替える。これにより、切替弁79の切替ソレノイド79Sがオフし、切替弁59はスプリングによって弁体を付勢して研磨誘導口80aを閉鎖させる位置に変位させ、球送り流路78に存在する封入球は研磨誘導口80aが閉鎖されたため、下方の研磨流入誘導路80に移動せず、封入球が研磨装置56に流入しなくなる。なお、この間も研磨モータ70は作動している。
すなわち、タイミングt3が経過しても研磨モータ70は作動しており、これにより、切替弁79の切替ソレノイド79Sが「研磨側」から「通常側」に切り替えられた後も研磨装置56の内部にある球磨き中の球が全て排出されるまでの期間が確保される。
なお、研磨装置56の内部にある球磨き中の球が全て排出されると、研磨出口スイッチ76の検出信号がオフし、以後は、検出信号がオフのままになる。
次いで、タイミングt3から所定時間T2が経過してタイミングt4になると、研磨モータ70が作動を停止する。タイミングt4は、切替弁79の切替ソレノイド79Sが「研磨側」から「通常側」に切り替えられてから所定期間T2が経過し、かつ研磨出口スイッチ76の検出信号が最後にオフしてから所定期間T3が経過した時点となる。このように、研磨出口スイッチ76の検出信号が最後にオフしてから所定期間T3が経過した時点(タイミングt4)で、研磨モータ70の作動を停止させることにより、研磨装置56の内部にある球磨き中の球が全て排出された状態を確認した後に、研磨モータ70が停止することになり、研磨装置56に封入球を残さないようにできる。
このように、遊技終了後の夜間閉店時で主電源がオフした後に、所定時間T1だけ封入球の経路が「研磨側」へ切り替えられて封入球が研磨装置56によって研磨され、所定時間T1が経過しても研磨モータ70は所定期間T2が経過するまで作動することになり、封入球の研磨が継続する。そのため、研磨装置56は所定期間(T1+T2)だけ封入球の研磨動作を行う。したがって、遊技者が遊技を行っている営業中(例えば、商用電力のピーク時を含む)には、封入球の研磨を行わないので、その分の商用電力の消費が抑えられる。その結果、より省エネが期待できる遊技機を提供できる。
また、封入球の研磨を行うのは、遊技終了後の閉店時で主電源がオフしたときの夜間の所定期間(T1+T2)に限られる。そのため、研磨装置56や研磨制御装置59などの封入球の研磨に必要な各装置が大きな電力を消費するのは、封入球の研磨を行うときに限られ、それ以外は待機状態となり、遊技店の営業中は極めて少量の待機電力(例えば、研磨制御装置59の研磨装置プログラムの待機動作程度)を消費するだけとなる。
さらに、封入球の研磨を行う期間は、主電源がオフの状態であり、パチンコ機1は封入球の研磨以外に電力を消費しないので、省エネを図れる。
次に、実施例1の動作のうち、パチンコ機1の不正対策の動作について説明する。
実施例1では、パチンコ機1に前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126が設けられており、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は前面枠4が開放されたことを検出するセンサであり、前面枠4の開放を検出した情報をパチンコ機1の電源が遮断された状態でも保持する構成である。
そのため、特に、遊技場が閉店して夜間のとき、パチンコ機1の前面枠4が開放された場合には、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は前面枠4が開放されたことを検出した枠開放情報として、例えばONデータを夜間においても保持することになる。
一方、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は前面枠4の開放を検出しない場合には、枠開放情報として、例えば、OFFデータを夜間においても保持することになる。なお、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は、パチンコ機1の電源が遮断された状態(例えば、夜間)でも電源装置58から遊技制御装置54を経由して供給されるバックアップ電源により前面枠4の開放を検出し、そのデータを保持することが可能である。
次いで、翌朝、パチンコ機1が電源投入(主電源の投入)により起動した場合に、夜間に前面枠4が開放されたことを検出した枠開放情報は前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの出力信号を遊技制御装置54が読み込むことで、遊技制御装置54に取り込まれることになるが、遊技制御装置54では主電源が入った時点から立ち上げ準備(例えば、全ての割込みの禁止、CPU周辺回路(シリアルポートを含む)の初期設定等)にある程度の時間がかかる。そして、この立ち上げ準備期間に前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126から枠開放情報が遊技制御装置54に入力されたとき、当該枠開放情報を取り込めないおそれがある。
そこで、主電源装置58Aから供給される主電源の投入時に、遊技制御装置54には主電源が直ちに供給されるが、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に対しては主電源の供給を所定時間(例えば、5秒)だけ遅延させるスイッチ電源遅延回路541が設けられており、遊技制御装置54への主電源の投入から所定時間経過後に前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126へ主電源が供給され、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部に出力する。
したがって、遊技制御装置54の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の枠開放情報が遊技制御装置54に取り込まれることとなり、当該枠開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報を取り込むことができるようになる。
このような前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126を使用して、不正に対処する動作のタイミングチャートを図59に示す。
なお、図59ではタイミングt1乃至t4を用いて動作を説明しているが、これらのタイミングt1乃至t4は図59の動作独自のもので、図58に示した各タイミングt1等とは関連がないものである。説明の都合上、小文字の「t」を使用して動作のタイミングを説明しているに過ぎない。また、図59に限らず、後述するタイミングチャートを示す各図面においても、図58に示した各タイミングt1等とは関連がないものである。
図59において、主電源とあるのは、パチンコ機1における主電源装置58A(図6参照)から通常時(パチンコ機1に電源が供給されている時)に供給する電源のことで、研磨装置56や研磨制御装置59などの封入球の研磨に必要な各装置を除き、遊技制御装置54を含む各装置や電子機器、センサ等へ供給している電源を指している。なお、主電源装置58Aは、主電源の他にパチンコ機1の電源が遮断された状態の時に遊技制御装置54のRAM113や前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給するバックアップ電源も備えている。主電源がオンすることで、パチンコ機1が起動することになる。
図59では、主電源がオンするよりも以前の状態から時間の流れを示しており、例えば主電源がオンする前の遊技店が夜間のときも示している。
通常、遊技店では午後11時頃(又はもっと前)には遊技機の稼働による営業を停止し、各遊技機の電源を遮断して閉店し、その後、店内や台の清掃、片づけ等を行い、翌日の営業に備える。
ところが、遊技店が閉店している夜間に不審者が侵入して、例えばパチンコ機1の前面枠4を開放して不正基板等を取り付けるような不正が行われることがある。
図59に示すように、主電源がONするタイミングt2(例えば、遊技店の開店準備開始時)よりも前の夜間時のタイミングt1において、不審者が侵入して、例えばパチンコ機1の前面枠4を開放して不正基板等を取り付ける行為を行った場合には、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126によって前面枠4の開放が検出される。そして、前面枠4の開放情報はパチンコ機1の電源が遮断された状態でも、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126自体により保持されている。なお、図59の例では、前面枠4は不審者によって開放されるが、その後は閉じられた状態になる。
次いで、遊技店の開店準備のためにタイミングt2で主電源がONすると、研磨装置56や研磨制御装置59などの封入球の研磨に必要な各装置を除き、主電源装置58Aから遊技制御装置54、演出制御装置53、発射制御装置57や図6に示す各電子部品に必要な電源の供給が開始される(なお、回路各部への電源供給は、各装置間で若干の時間差があるが、説明が複雑になるので、詳細は略す)。
ただし、遊技制御装置54には主電源が直ちに供給されるが、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に対しては主電源の供給を所定時間Ta(例えば、5秒)だけ遅延させるスイッチ電源遅延回路541が設けられているため、遊技制御装置54への主電源の投入から所定時間Taの経過後に前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126へ主電源が供給されることになる(詳細はタイミングt3で後述)。
すなわち、遊技制御装置54は電源の供給が開始されると、図59に示すように遊技制御装置54のプログラムが起動して初期設定等が行われるとともに、各部品が動作開始して作動準備が行われて徐々に作動ON状態となり、その後、やや時間が経過してからタイミングt3に至る。
一方、遊技制御装置54では初期設定などの処理が行われた後、遊技機IDを取得し、遊技機IDをカードユニット15を経由して外部の第三者機関が管理する外部管理装置91に送信し、遊技機IDの照合結果をカードユニット15経由で待つことになる(ステップS5、ステップS6)。
そして、タイミングt3になると、この時点t3でようやく前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126へ主電源が供給される。
タイミングt3は、遊技制御装置54への主電源の供給開始のタイミングt2から、丁度、所定時間Ta(例えば、5秒)だけ遅延した期間になっている。これは、図8に示すように遊技制御装置54の内部にスイッチ電源遅延回路541が設けられており、電源遅延回路541により遊技制御装置54への主電源の投入から所定時間Taの経過後に前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126へ主電源が供給されることになるからである。
すなわち、遊技制御装置54は電源遅延回路541を作動させることで、主電源が供給されてから所定時間Taの経過後に前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126へ主電源を供給する。ここで、所定時間Taは遊技制御装置54の主電源の投入処理等が終了する時間(つまり、遊技制御装置54の立ち上げ準備期間が終了する時間)よりも長い期間に設定される。
次いで、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126はタイミングt3で主電源の供給が開始されると、その時点から所定時間Tbだけ、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部に(ここでは遊技制御装置54に)出力する。所定時間Tbは予め定められた期間(例えば、遊技制御装置54が前面枠4の枠開放情報を取り込むのに十分な期間)に設定される。
なお、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は、図59に示すように前面枠4の開放時にはON出力し、前面枠4の閉鎖時にはOFFとなっているが、当該スイッチの断線対策として出力を反転させるようにしてもよい。すなわち、前面枠4の開放時にはOFFとし、前面枠の閉鎖時にはON出力し、OFF状態を監視する。このようにすれば、当該スイッチの断線時にはOFFであるので、前面枠4の開放時と同様に異常であることを認識することができる。
ここでは、上述したように、タイミングt1で前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126によって前面枠4の開放が検出され、その開放情報が保持されている場合を例にとり、この情報が枠開放情報になるが、枠開放情報自体は前面枠4の開放が検出された場合、前面枠4の開放が検出されていない場合の双方を含む概念である。
なお、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の出力信号を遊技制御装置54が判定しても、前面枠4の開放が検出されていない場合(例えば、OFFデータ)もあるが、そのときでも遊技制御装置54は前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの出力信号を読み込む。
前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は主電源がONしたタイミングt1で前面枠4の開放を検出して保持していれば、主電源が供給されてから所定時間Tbが経過するまでは、枠開放情報を外部に出力する状態を継続している。
次いで、遊技制御装置54に出力された前面枠4の枠開放情報は遊技制御装置54に入力され、入力ポート546を介してCPU111に取り込まれ、RAM113に記憶されることになる。
したがって、遊技制御装置54の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の枠開放情報が遊技制御装置54に取り込まれることとなり、当該枠開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報が取り込まれる。
次いで、遊技制御装置54では、入力ポート546を介してCPU111に取り込んだ枠開放情報を判定する処理(例えば、図10のステップS1001乃至ステップS1005)を行って枠開放情報を確定させ、確定した枠開放情報をRAM113にセーブ(記憶)する。次いで、RAM113に記憶した前面枠4の枠開放情報をカードユニット15に送信する。詳しくは、枠開放情報に対応するコマンドをカードユニット15に送信する。枠開放情報に対応するコマンドは、枠開放情報を判定し、前面枠4が開放(例えば、夜間に枠が開放)された形跡があるときは、不正の可能性があると判断してカードユニット15にエラー報知をしたり、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力する(さらに球貸しを行わないようにしてもよい)指令を出す等のコマンドのことであり、また、枠開放情報を判定し、前面枠4が開放されていないときは、不正の可能性がないと判断してカードユニット15に球貸しを行っても支障がない旨の指令を出す等のコマンドのことである。
また、遊技制御装置54では前面枠4の不正な開放による枠開放情報が発生すると、そのエラー状態を表示装置41に表示して、店員にパチンコ機1の点検を促す。これは、枠開放情報がONデータのときは不正された可能性があるというだけなので、先ずはパチンコ機1やカードユニット15でエラー報知をしたり、カードユニット15経由でホールコンピュータ86へエラー情報を出力したりして店員に点検を促す趣旨だからである。
なお、前面枠4の不正な開放による枠開放情報が発生した場合には、遊技制御装置54では球が発射できない発射不許可状態にしてもよい。そのようにすると、前面枠4が不正に開放されても、パチンコ機1を稼働させずに、遊技店の被害を防止できる。
また、エラー状態表示を表示装置41で行う他、表示装置41以外のLED等でエラー報知してもよいし、音声等の報知を行ってもよい。
なお、上記のように前面枠4が開放(例えば、夜間に枠が開放)された形跡があるときは、カードユニット15にエラー報知をしたり、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力する(さらに球貸しを行わないようにしてもよい)指令を出す等のコマンドを送信するが、このとき、カードユニット15の制御により操作表示装置7の画面に「前面枠4が不正に開放された情報」を表示するような構成にしてもよいし、あるいは、この構成を付加してもよい。また、カードユニット15でのエラー報知は、LED等で表示する他、音声等の報知でもよい。
次いで、遊技制御装置54では枠開放情報に関するコマンドはカードユニット15へ正常に送信完了か否かを判定する。
また、遊技制御装置54は枠開放情報に関するコマンドが正常に送信完了していなければ、枠開放情報送信エラーフラグをセットし、枠開放情報送信エラーコマンドを演出制御装置53に送信する。これにより、演出制御装置53では枠開放情報送信エラーコマンドに基づき、例えば枠開放情報に関するコマンドがカードユニット15に送信されていないことを示すエラーメッセージを表示装置41に表示するなどの制御を行い、店員に報知する。なお、エラーメッセージを表示装置41に表示する他、表示装置41以外のLED等でエラー報知してもよいし、音声等の報知を行ってもよい。
一方、遊技店の店員が開店準備のために当該パチンコ機1を初期状態に戻すべくRAMクリアスイッチ182をオン操作することがある(いわゆるRAMクリアを行う)。
RAMクリアを行う台は、例えば遊技店の閉店時に大当り、あるいは確率変動状態などの遊技状態にあった遊技機を翌日に初期化して、通常営業に備えるような場合である。このような台は、RAMクリアで初期化しないと、前日の大当り、あるいは確率変動状態などの遊技状態のままで復旧してしまい、営業形態にマッチしないからである。
RAMクリアを行うには、主電源装置58AのRAMクリアスイッチ182を押しながら、主電源装置58Aの電源スイッチ181をオンして電源投入を行う。これにより、遊技制御装置54内部のRAM113などが初期化される。
このようにRAMクリアスイッチ182をオン操作して電源投入が行われた場合には、遊技制御装置54では、カードユニット15へ前面枠4の開放情報を送信したことを確認するまでは、RAMクリアスイッチ182がオン操作されたとしてもRAM113をクリアしない。
そして、遊技制御装置54では、カードユニット15へ前面枠4の開放情報を送信したことを確認すると、その後に、RAM113をクリア(初期化)する。このとき、RAM113に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報もクリアされる。
なお、遊技制御装置54は、カードユニット15へ前面枠4の枠開放情報を送信した後、カードユニット15が当該枠開放情報を受信したことを示す受信ACKを確認するまではRAMクリアスイッチ182がオン操作されたとしてもRAM113をクリアせず、当該受信ACKを確認すると、その後に前面枠4の枠開放情報を含むRAM113をクリア(初期化)するようにしてもよい。
一方、遊技制御装置54では、前面枠4の枠開放情報がカードユニット15に送信されていない場合は、RAMクリアスイッチ182が押された場合であっても、RAM113をクリアせずに、エラー情報を出力する。エラー情報の出力としては、例えば枠開放情報送信エラーフラグをセットし、枠開放情報送信エラーコマンドを演出制御装置53に送信する。これにより、演出制御装置53では枠開放情報送信エラーコマンドに基づき、例えば枠開放情報に関するコマンドがカードユニット15に送信されていないことを示すエラーメッセージを表示装置41に表示するなどの制御を行い、店員に報知する。
なお、エラー情報の出力としては、上記に例に限らず、例えば遊技制御装置54からエラー表示LED64に対して異常の信号を出力し、エラー表示LED64を点灯(あるいは点滅)させる構成にしてもよいし、あるいは、この構成を付加してもよい。
このように、遊技場が閉店している夜間に、例えば不審者がパチンコ機1の前面枠4を開放して不正基板等を取り付けたような場合には、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126により前面枠4の開放状態が検出され、当該枠開放情報はパチンコ機1の電源が遮断された状態でも保持されている。そして、翌朝、パチンコ機1の電源投入時に、遊技制御装置54では電源遅延回路541を作動させることで、主電源が供給されてから所定時間Taの経過後に前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126へ主電源を供給する。前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126では主電源の供給が開始されると、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を遊技制御装置54に出力する。そして、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの出力信号を遊技制御装置54が読み込むことで、RAM113に記憶され、RAM113に記憶した前面枠4の枠開放情報がカードユニット15に送信され、例えばカードユニット15ではエラー報知する、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力する(さらに球貸しを行わないようにしてもよい)等の処置が取られる。また、不正に前面枠4が開放されて枠開放情報が発生すると、そのエラー状態が表示装置41に表示される。したがって、表示装置41を店員が見ることで、当該パチンコ機1を点検し、例えば不正基板等の取り付けに対して適切は処置(例えば、不正基板等の取り外し及び正常点検)をとることができる。
また、RAMクリアスイッチ182がオン操作して電源投入が行われた場合には、遊技制御装置54では、カードユニット15へ前面枠4の開放情報を送信したことを確認するまでは、RAMクリアスイッチ182がオン操作されたとしてもRAM113をクリアしないので、確実にカードユニット15に前面枠4の枠開放情報を送信することができる。
したがって、カードユニット15が前面枠4の開放情報を受信しないうちに、例えばRAMクリアスイッチ182がオン操作されたとしても、RAMクリアが行われず、不正に前面枠4が開放された枠開放情報がRAM113に保持されるので、不正に対するセキュリティの低下を避けることができる。その後、遊技制御装置54から前面枠4の枠開放情報が確実にカードユニット15に送信されてから、RAM113をクリア(初期化)し、このとき、RAM113に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報もクリアされるので、不正に対して確実に対応することができる。
なお、遊技制御装置54は、カードユニット15へ前面枠4の枠開放情報を送信した後、カードユニット15が当該枠開放情報を受信したことを示す受信ACKを確認するまではRAMクリアスイッチ182がオン操作されたとしてもRAM113をクリアせず、当該受信ACKを確認すると、その後に前面枠4の枠開放情報を含むRAM113をクリア(初期化)するようにしてもよい。このようにすれば、不正に対してより確実に対応することができる。
また、実施例1ではパチンコ機1の電源投入時(例えば、遊技店の開店時)に遊技機ID(遊技制御装置54の固有識別情報:主基板ID)をカードユニット15を経由して外部の第三者機関が管理する外部管理装置91に送信しており、夜間枠開放不正報知中であると判定した場合には、外部管理装置91からID照合結果がOKという情報をカードユニット15を経由して受信したかどうかを判定している。
そして、ID照合結果OKをカードユニット15から受信したならば、演出制御装置53では表示装置41を制御して夜間に前面枠4が開放されたという情報の表示を終了させている。このように、枠開放情報がONデータのときは不正された可能性があるため、パチンコ機1で枠開放の報知をして店員に点検を促す趣旨であるところ、ID照合結果OKをカードユニット15から受信したので、前面枠4が開放されたとしても、不正の可能性が低いと判断して枠開放の報知を終了させる。
一方、夜間枠開放不正報知中でなければ、不正の可能性が少ないので、ID照合結果OKを受信したことの判定までは行われない。
また、ID照合結果OKをカードユニット15から受信していない場合は、表示装置41等にて夜間に前面枠4が開放されたという情報の表示が継続される。これにより、店員により遊技制御装置54などの点検が行われ、不正の有無も含めて必要な処置が取られる。
したがって、実施例1では前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの枠開放情報と、遊技機IDの照合結果という2つの情報で不正の可能性を判断することにより、枠開放情報だけで不正を判定する場合に比べて、より一層、不正の可能性判定の精度を高めることができ、セキュリティの高い遊技機を提供することができる。
なお、カードユニット15では外部管理装置91からID照合結果を受信(ID照合結果OKを受信しない場合も含む)したならば、その情報をホールコンピュータ86に送信し、ホールコンピュータ86ではID照合結果を受信又は受信していないという情報を多数の遊技機毎に管理して保存する。また、ホールコンピュータ86はカードユニット15経由で送信された枠開放情報も保存する。したがって、ホールコンピュータ86にてID照合結果情報及び枠開放情報が保存されるので、エラー報知が終了してもID照合結果情報及び枠開放情報を確認することは容易である。
一方、不正に前面枠4が開放されていない正常な遊技機については、主電源を投入してから所定時間Taの経過後は通常の監視処理が行われ、営業に備えられる。
また、通常時に、例えばタイミングt4で前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126により前面枠4が開放された場合には、その開放を前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126が検出し、前面枠4が開放されている期間Tcだけ、枠開放情報が前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126から出力されて遊技制御装置54に入力され、エラー監視処理で遊技枠開放(前面枠4開放エラー)として監視される。
次に、実施例1におけるパチンコ機1の遊技ゲームの動作について説明する。
パチンコ機1の遊技ゲームでは、上述した各プログラムを実行することにより、遊技制御装置54からコマンドが演出制御装置53に送信され、コマンドを受けた演出制御装置53ではプログラムに基づいて表示装置41による変動表示ゲームが実行される。
具体的には、遊技者が発射操作ハンドル11を操作して遊技球が遊技領域22に打込まれ、打込まれた遊技球が特図の始動入賞口25又は26に入賞すると(特図の始動入賞があると)、飾り特図の変動表示を指令するコマンドが遊技制御装置54から演出制御装置53に送信され、表示部41aにおいて飾り特図が変動する表示(いわゆる変動表示)が行われて、飾り特図の変動表示ゲームが行われる。一方、入賞せずに外れた球は、アウト球流入口23に流入する。遊技領域22を落下した球はアウトあるいはセーフとなって、遊技領域22を経た後に循環装置55の遊技球入口71に流下し、この循環装置55で回収されて循環し、再び発射位置に導かれることになる。このようにして、封入された遊技球が循環使用されて封入球によるパチンコ遊技が行われる。
また、遊技制御装置54から一括表示装置35に対しては本特図、本普図等の変動表示等の制御が行われる。
ここで、遊技球がセーフと判定されて遊技者の持球数を増加させる場合には、入賞口(一般入賞口28〜31及び始動入賞口25,26等を含む)に球が入ることになるとともに、さらに、大当りが発生して大当り状態に移行すると、変動入賞装置27の大入賞口27aが規定時間(例えば、30秒)を超えない範囲内において、例えば10個入賞までの期間だけ一時的に開放される大当たりラウンドが規定のラウンド数だけ繰り返し行われて、遊技者は大きな入賞数を獲得する。
この場合、入賞に伴う賞球数は全て一括表示装置35における入賞表示LED355のよって表示される。
図60は、一括表示装置35における入賞表示LED355の表示制御のタイミングチャートである。
図60において、入賞に伴う賞球数は下記のようになっている。
・大入賞口27a=13個
・始動入賞口25=3個
・始動入賞口26(普電)=1個
・一般入賞口28〜31=10個
図60では、これらの入賞があった場合には、例えば「入賞(賞球13)」というように示しており、他の入賞態様の場合も同様である。
いま、通常モード(図60では通常と表示)のとき、始動入賞口25への入賞があると、賞球数=3個であるから、遊技制御装置54は一括表示装置35の入賞表示LED355に対して駆動信号を出力し(以下、制御は同様)、入賞表示LED355にて賞球3(賞球数=3個の意味)の表示が行われる。これにより、入賞表示LED355では1桁で「3」の表示を行う。
このとき、「3」の入賞表示は1秒ON(点灯)し、その後、0.5秒OFF(消灯)するタイミングで制御される。
また同じく、通常モードのときに、一般入賞口28〜31の何れかへの入賞があると、賞球数=10個であるから、入賞表示LED355にて賞球10(賞球数=10個の意味)の表示が行われる。これにより、入賞表示LED355では2桁で「10」の表示を行う。
このとき、「10」の入賞表示は1秒ON(点灯)し、その後、0.5秒OFF(消灯)するタイミングで制御される。
次いで、通常モードから大当りが発生して、特別モード(大当り中)に移行すると、大入賞口27aへの入賞(賞球数=13個)が連続して4回発生した。このとき、大入賞口27aへの入賞があると、賞球数=13個であるから、遊技制御装置54は一括表示装置35の入賞表示LED355に対して駆動信号を出力し、入賞表示LED355にて賞球13(賞球数=13個の意味)の表示が行われる。これにより、入賞表示LED355では2桁で「13」の表示を行う。この場合、「13」の入賞表示は0.5秒ON(点灯)し、その後、0.1秒OFF(消灯)するタイミングで制御され、大入賞口27aへの入賞が連続して4回発生しているから、これが4回連続して行われる。
また、特別モード中に始動入賞口25への入賞(賞球数=3個)が1回発生した。
このとき、始動入賞口25への入賞があると、賞球数=3個であるから、入賞表示LED355にて賞球3(賞球数=3個の意味)の表示が行われる。これにより、入賞表示LED355では1桁で「3」の表示を行う。この場合、「3」の入賞表示は0.5秒ON(点灯)し、その後、0.1秒OFF(消灯)するタイミングで制御される。
次いで、大当りのラウンドが終了して、確率変動中に移行する。確率変動も特別モードであるから、入賞表示LED355による入賞表示に対しては、特別モード中における制御が継続する。そして、確率変動中に始動入賞口26(普電)への入賞(賞球数=1個)が連続して3回発生した。このとき、始動入賞口26(普電)への入賞があると、賞球数=1個であるから、入賞表示LED355にて賞球1(賞球数=1個の意味)の表示が行われる。これにより、入賞表示LED355では1桁で「1」の表示を行う。この場合、「1」の入賞表示は0.5秒ON(点灯)し、その後、0.1秒OFF(消灯)するタイミングで制御され、始動入賞口26(普電)への入賞が連続して3回発生しているから、これが3回連続して行われる。
このように、入賞に伴う賞球数は全て一括表示装置35における入賞表示LED355によって表示される。そして、どの入賞口に遊技球が入賞しても、即座に、その賞球数が7セグメントのLED2個からなる入賞表示LED355によって所定時間(通常モードは1秒、特別モードは0.5秒)だけ表示されるので、遊技者は盤面(遊技盤20)のどこに入賞して何個の賞球数が得られたのかを容易に知ることができる。
次に、持球数の表示更新制御について説明する。
図61は、持球数の表示更新制御を示すタイミングチャートである。
図61において、持球数に変化が生ずるのは、下記のような場合である。
(a)遊技球の発射で持球数は1個減少
(b)ファール球になると持球数は1個加算
(つまり、発射で1個減算したが、ファール球になると、1個加算で、結局元に戻る)
(c)入賞に伴う賞球数があると持球数に加算
入賞に伴う賞球数は下記のようになっている。
・大入賞口27a=13個
・始動入賞口25=3個
・始動入賞口26(普電)=1個
・一般入賞口28〜31=10個
いま、遊技球を1分間にほぼ100発のペースで遊技領域22に発射しているとき、この様子は図61に発射パルスで示されている。
いま、持球数=11であって、持球数表示器40の表示が「11」になっている状態のときに、1個の遊技球が発射された場合、遊技球の発射で持球数は1個減少することになるが、内部メモリ(RAM113)における持球数の更新(正確には持球数の記憶の更新であるが、ここでは持球数の更新と言う。以下、同様)は直ちに(リアルタイムで)行われ、持球数の記憶は直ぐに「10」となる(図61では、球の発射とほぼ同時に内部メモリ(RAM113)での持球数の更新があるので、「10」という記憶数で表示している)。
一方、持球数表示器40の表示更新(遊技制御装置54により持球数表示器40における遊技者の持球数を表示する場合の持球数の更新制御のこと。以下、単に持球数表示器40の表示更新と言う)。は、直ぐには行われず、所定期間(例えば、0.3秒)の間隔をおいて行われる。そのため、図61に示すように遊技球の発射から0.3秒後に持球数表示器40の表示が「10」に更新される。
0.3秒という時間は、1分間に100発のペースで遊技領域22に遊技球を発射する場合の半分の時間に相当する。これは、前述したように、発射操作ハンドル11の操作による遊技球の発射数は、所定の規則により、1分間に100発という規定があるので、発射制御装置57は球送りソレノイド172を制御して、100発/分(およそ、0.6秒(s)に1球を発射)の範囲内に収めるようにしていることから、導かれるものである。
ここで、例えば大当りが発生しているような場合、上述した1個の遊技球の発射に伴い、大入賞口27aへ1個が入賞して賞球数=13個が生じ、さらに連続して、1個の遊技球の発射に伴い、大入賞口27aへ1個が連続入賞して賞球数=13個が生じたときには、内部メモリ(RAM113)における持球数の更新は直ちに行われ、持球数の記憶は直ぐに「9」となる(図61では、「発射の1個を減算」と表示している)。
そして、上記の2つの発射球が大入賞口27aへ連続入賞して賞球数=13個が2回生じた場合には、内部メモリ(RAM113)では、13個の賞球数を持球数記憶数「9」に直ぐに加算して「22」として持球数の更新を直ちに行い、その直後に、同じく13個の賞球数を持球数記憶数「22」に直ぐに加算して「35」として持球数の更新を直ちに行う。
一方、持球数表示器40の表示更新は、2つの発射球が大入賞口27aへ連続入賞して賞球数=13個が2回生じた場合であっても、直ぐには行われず、表示更新のタイミングは所定期間(例えば、0.3秒)の間隔となる。そのため、図61に示すように2発目の遊技球の発射から0.3秒後に持球数表示器40の表示が「9」に更新される。
その後、1回目の大入賞口27aへの入賞に伴う賞球数=13個が持球数に加算されて、持球数表示器40の表示更新が行われ、持球数表示器40の表示が「22」(9+13)に更新される。
次いで、その0.3秒後に、2回目の大入賞口27aへの入賞に伴う賞球数=13個が持球数に加算されて、持球数表示器40の表示更新が行われ、持球数表示器40の表示が「35」(22+13)に更新される。
次いで、1個の遊技球が発射された場合、遊技球の発射で持球数は1個減少することになるので、内部メモリ(RAM113)における持球数の更新は直ちに行われ、持球数の記憶は直ぐに「34」(35−1)となる。一方、持球数表示器40の表示更新は、直ぐには行われず、所定期間(例えば、0.3秒)の間隔をおいて行われるので、遊技球の発射から0.3秒後に持球数表示器40の表示が「34」に更新される。
次いで、さらに1個の遊技球が発射された場合、遊技球の発射で持球数は1個減少することになるので、内部メモリ(RAM113)における持球数の更新は直ちに行われ、持球数の記憶は直ぐに「33」(34−1)となる。一方、持球数表示器40の表示更新は、直ぐには行われず、所定期間(例えば、0.3秒)の間隔をおいて行われるので、遊技球の発射から0.3秒後に持球数表示器40の表示が「33」に更新される。
ところで、上記の発射球がファール球になってしまった場合には、発射で1個減算したもののファール球は持球数に戻す必要があるので、持球数に1個加算することになり、結局、元の持球数に戻ることになる。そのため、ファール球に対応するための内部メモリ(RAM113)における持球数の更新は、ファール球であると判明した時点で直ちに行われ、持球数の記憶は直ぐに「34」(33+1)となる。一方、持球数表示器40の表示更新は、所定期間(例えば、0.3秒)の間隔をおいて行われるが、ファール球であると判明した時点が前回の更新間隔から既に0.3秒経過しているので、このケースに限っては、直ちに持球数の表示更新が行われることになり、よって、持球数表示器40の表示が「34」(33+1)に更新される。
次いで、ファールにより持球数が34になってから、次の遊技球の発射が行われると、持球数を球の発射で1個減算する必要があるため、内部メモリ(RAM113)における持球数の更新は直ちに行われ、持球数の記憶は直ぐに「33」(34−1)となる。一方、持球数表示器40の表示更新については、ファールにより持球数が34になってから、0.3秒後なので、発射による1個の減算(「−1」)に対応して持球数表示器40の表示が「33」に更新される。なお、持球数表示器40における次の「33」という表示は、持球数に変化がないので、0.3秒後に更新する必要がないことから、そのまま「33」という表示を維持している状態を示すものである。
このように、遊技ゲームの進行中、内部メモリとしてのRAM113は遊技者の持球数の変化を記憶し、これには発射した球を減算し、賞球数を加算し、ファール球を加算することを繰り返して遊技者の持球数がいくらになるかをリアルタイムで更新して記憶していく一方、持球数表示器40が遊技者の持球数を表示する場合の持球数の更新は、RAM113がリアルタイムで持球数を更新して記憶していくのと異なり、所定期間(例えば、0.3秒)の間隔をおいて、持球数の更新表示を行うように制御される。この所定期間(例えば、0.3秒)は遊技球の連続発射間隔(0.6秒)の概ね半分の時間である。
したがって、連続して入賞があったような場合においても、持球数表示器40での持球数の表示更新は所定期間(例えば、0.3秒)の間隔をおいて行われるので、持球数表示器40の表示内容を充分に認識できるだけの余裕が生まれ、遊技者は入賞に対応して持球数が更新されたことを容易に認識することができる。
次に、操作表示装置7の動作について説明する。
まず、最初に実施例1における切替回路320の動作について、図62のタイミングチャートを参照して説明する。
図62で表示データとは、操作表示装置7に表示されるデータの送り元がどこであるかを示すもので、表示データが「カードユニット」であると、カードユニット15から送信される情報を操作表示装置7で表示する状態を言う。一方、表示データが「遊技機」であると、遊技機(具体的には、演出制御装置53)から送信される情報を操作表示装置7で表示する状態を言う。
また、タッチ情報とは、切替ボタン307(第2の演出操作部)にタッチして操作表示装置7の接続先を切り替えた場合の当該接続先を示すものである。具体的には、遊技者が操作表示装置7の切替ボタン307にタッチすることにより、切替情報が操作表示装置7から切替回路320に出力され、切替回路320では内部のタッチ情報切替回路324が切替情報に基づき作動して操作表示装置7の接続ルートを切り替えた場合における操作表示装置7の接続先を示す情報を便宜上、タッチ情報としている。ここでのタッチ情報は後述のように切替ボタン307を除く操作表示装置7の各種ボタンに遊技者がタッチした場合のタッチ情報とは意味合いが異なるもので、あくまでも便宜上、操作表示装置7の接続先を示す情報をタッチ情報としているだけのものである。
図62に示すように、最初(例えば、遊技機の電源ONからの初期状態)は通常モードからスタートし、遊技機からの優先信号は出力されず、操作表示装置7をカードユニット15に接続するルート(カードユニットルート)となっている。すなわち、通常モ―ド(初期状態)では、操作表示装置7をカードユニット15に接続するルート(カードユニットルート)となっており、操作表示装置7とカードユニット15との間でデータ等の送受信が行われる。これにより、カードユニット15からの表示データや情報等が切替回路320を介して操作表示装置7に出力され、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306にはカードユニット15から出力される情報が表示される。
この様子は、図62に表示データの送り元が「カードユニット」であるとして表されている。また、切替ボタン307にはタッチされていないので、操作表示装置7の接続先を切り替えることは行われず、当該接続先はカードユニット15のままである。したがって、タッチ情報は、「カードユニット」として示されている。
この状態で、切替ボタン307を除く操作表示装置7の各種ボタン(例えば、球貸ボタン303、返却ボタン304、貯球・再プレイボタン305)に遊技者がタッチした場合には、そのタッチ情報が切替回路320を介してカードユニット15に出力され、カードユニット15ではタッチ情報に応じた制御を行う。このようにして、カードユニット15の管理・制御の下で球貸、貯球、精算、再プレイ、遊技カードの返却などの処理が行われ、球貸、貯球、精算、再プレイ、遊技カードの返却などに必要な情報等が操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に表示される。
次いで、遊技が進行して演出中等で優先信号を出力するのに必要な場合(特別演出の場合)になると、具体的には、例えばリーチ発生でのバトルモードになると、演出制御装置53から優先信号が切替回路320に出力される。この様子は図62において、優先信号がLレベルから立ち上がってHレベルとなって、アクティブになった状態で示される。優先信号のアクティブ期間は、例えばリーチ発生でのバトルモードが終了する迄継続する。
優先信号が切替回路320に入力されると、切替回路320により操作表示装置7の接続ルートがカードユニットルートから遊技機ルートに優先的に切り替えられて、演出制御装置53からの表示データに基づいて操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306には演出に関する情報が優先的に表示されるようになる。
これにより、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306には、例えばバトルモードでキャラクタが使用するアイテムを複数の中から1つを遊技者に選択させるような画面が表示され、それを画面上のタッチボタンで遊技者に選ばせるような演出が行われる。
また、大当り中に遊技者に好みの楽曲を選択させるような演出を行う必要がある場合にも、演出制御装置53から優先信号が切替回路320に出力されて、上記同様に操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306の画面上のタッチボタンで遊技者に好みの楽曲を選ばせるような演出が行われる。
一方、上記優先信号が切替回路320に出力されている場合であっても、遊技者が操作表示装置7の切替ボタン307にタッチすると、これに応じて切替情報が操作表示装置7から切替回路320に出力される。この様子は図62において、切替情報がLレベルから立ち上がってHレベルとなって、アクティブになった状態で示される。
切替情報が切替回路320に入力されると、切替回路320では内部のタッチ情報切替回路324が切替情報に基づき作動して操作表示装置7の接続ルートを所定期間(例えば、5秒間)だけ遊技機ルートからカードユニットルートに切り替える。これにより、カードユニット15からの情報を表示する画面に変わる。
カードユニット15の制御に基づく処理としては、例えば、遊技途中での球貸処理がある。例えば、リーチ発生によるバトルモードでキャラクタが使用するアイテムを複数の中から1つを遊技者が選び終えたときに、持球数が残り少ないことに気づいて球貸しを得ようとする場合、現在のメッセージ・操作領域部306の画面はバトルモードが表示されており、球貸ボタン303の表示が無いので、直ちに遊技者はメッセージ・操作領域部306の画面上の切替ボタン307にタッチする。これにより、上述したように切替回路320により操作表示装置7の接続ルートが所定期間a(例えば、5秒間)だけ遊技機ルートからカードユニットルートに切り替わり、カードユニット15からの情報を表示する画面に変わる。次いで、遊技者は同画面上の球貸ボタン303にタッチすることで、所望の球貸しを得て、持球数が増加する(球貸しによる持球数の増加は125個単位であり、持球数表示器40にて表示)。なお、球貸しでなく、貯球による再プレイを望む場合には貯球・再プレイボタン305にタッチし、メッセージ・操作領域部306の画面上で会員番号や暗証番号などを入力することで、同様に持球数が125個単位で増加する。
次いで、上記所定期間a(例えば、5秒間)が経過すると、切替回路320では内部のタッチ情報切替回路324が作動して自動的に操作表示装置7の接続ルートをカードユニットルートから遊技機ルートに戻す。これにより、メッセージ・操作領域部306の画面では、再び演出制御装置53からの情報に基づく表示(例えば、上記バトルモードの演出)が行われる。
したがって、球貸や再プレイ等に支障を及ぼすことなく、演出に関連する情報(例えば、リーチ発生でのバトルモード時におけるアイテム選択の情報)を操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に表示することができ、遊技者に分かりやすく、多彩な演出を行うことができる。
その後、上記バトルモードの演出が終了するタイミングで、優先信号がHレベルからLレベルとなってノンアクティブになると、切替回路320では内部のタッチ情報切替回路324が作動して自動的に操作表示装置7の接続ルートを遊技機ルートからカードユニットルートに変更する。これにより、メッセージ・操作領域部306の画面では、再びカードユニット15からの情報に基づく表示が行われる。
次いで、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306の画面でカードユニット15からの情報に基づく表示が行われている状態のとき、遊技者がメッセージ・操作領域部306の画面上の切替ボタン307にタッチすると、上述した場合と同様に、切替回路320により操作表示装置7の接続ルートがカードユニットルートから遊技機ルートに切り替わり、演出制御装置53からの情報を表示する画面に変わる。例えば、遊技者がゲーム進行中で登場するキャラクタの情報を得たいと思うときに、切替ボタン307にタッチすると、メッセージ・操作領域部306の画面が演出制御装置53からの情報を表示する画面に変わり、そこにゲーム進行中で登場するキャラクタに関する情報が表示される。
次いで、操作表示装置7の接続ルートが遊技機ルートであるときに、遊技者が切替ボタン307にタッチすると、切替回路320により操作表示装置7の接続ルートが遊技機ルートからカードユニットルートに切り替わり、カードユニット15からの情報を表示する画面に変わる。
次に、操作表示装置7における具体的な動作例について説明する。
図63は切替表示に関する操作表示装置7の動作例を示す図である。
図63の説明では遊技の進行において場面という概念を用いており、場面J1乃至場面J4は遊技進行中における操作表示装置7の演出画面、ボタン画面等を含む演出動作全体のシーンを表す概念である。
まず、図63の場面J1は通常時における操作表示装置7の動作を示している。すなわち、場面J1では通常時のルートとして、操作表示装置7の接続ルートがカードユニットルートになっており、カードユニット15からの情報が操作表示装置7に表示されている。具体的には、操作表示装置7には球貸レート表示器301、残金額表示器302、球貸ボタン303、返却ボタン304、貯球・再プレイボタン305、メッセージ・操作領域部306、切替ボタン307が配置されている様子が示されているとともに、操作表示装置7の下方には持球数表示器40(ここでは図示略)が配置されている。
なお、場面J2以降の説明では、上記の符号付けは煩雑になるので、略す。
場面J1では、通常時の一例として残金額表示器302には残金額が「10000円」と表示され、これにより、遊技者は遊技カードの残高が「10000円」であることを知ることになる。また、メッセージ・操作領域部306には「いらっしゃいませ」のメッセージが表示されている。
さらに、操作表示装置7には通常時における情報としてカードユニット15からの情報が表示され、例えば球貸、貯球、計数球数などが表示される(ただし、画面J1では略)。
また、操作表示装置7には切替ボタン307が配置されており、遊技者が切替ボタン307にタッチすると、操作表示装置7の接続ルートがカードユニットルートから遊技機ルートに変更可能である(その逆ルートへの変更も可能)。
次いで、遊技者が切替ボタン307にタッチすると、操作表示装置7の接続ルートがカードユニットルートから遊技機ルートに切り替わる。操作表示装置7の接続ルートが遊技機ルートに切り替わると、操作表示装置7では演出制御装置53からの情報に基づく表示が行われ、その1つを示すと、場面J2がある。
場面J2は、演出制御装置53(遊技機)からの情報に基づく表示の一例であり、ここでは遊技機(パチンコ機1)の機種名やゲーム説明を操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に表示している。例えば、機種名として「CR○○○○」、ゲーム説明として「大当り後、特図100回転まで高確率」という表示がされる。
これにより、遊技者は切替ボタン307にタッチするという簡単な操作のみで、機種名やゲーム説明を受けることができ、便利である。
さらに、遊技機側の制御になる表示装置41でゲームの演出を続行しながら、機種名やゲーム説明については、表示装置41とは別の機器である操作表示装置7によって表示するので、ゲーム進行の演出の表示が邪魔されたり、表示スペースが減少したりする等の不都合もなく、ゲーム進行の演出と機種名やゲーム説明とを両立させることができ、極めて好都合である。
次に、場面J3は遊技機からの情報を表示する別の例であり、例えばゲームの進行中にリーチ発生でバトルモードになって優先信号が切替回路320に出力され、操作表示装置7の接続ルートがカードユニットルートから遊技機ルートに優先的に切り替えられた場合の例を示している。
場面J3では、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306には、演出制御装置53(遊技機)の表示演出と連動した表示がされ、例えばバトルモードでキャラクタが使用するアイテムを複数の中から1つを遊技者に選択させるような画面が表示される。具体的には、「バトルモード」の表示とともに、「アイテムを選んでください」の表示がされ、さらにアイテムの種類として「剣」、「弓」、「石」の3つが表示される。
このとき、メッセージ・操作領域部306の画面上で、例えば「剣」というアイテムを選ぶために当該「剣」にタッチすると、選択したタッチ情報は切替回路320を経由して演出制御装置53に入力され、演出制御装置53では入力されたタッチ情報に基づいてキャラクタが「剣」のアイテムを使用したバトルモードを展開する演出を表示装置41に表示する。
したがって、遊技者の意思が反映されたアイテムで演出が進行するので、ゲームが面白くなって遊技の興趣が高まる。
さらに、演出制御装置53の制御になる表示装置41でゲームの演出としてバトルモードを続行しながら、アイテムの選択画面については、表示装置41とは別の機器である操作表示装置7によって表示するので、表示装置41においてバトルモードの演出の表示が邪魔されたり、表示スペースが減少したりする等の不都合もなく、表示装置41におけるバトルモードの演出と操作表示装置7におけるアイテムの選択とを両立させることができ、バトルモードの演出迫力を十分に発揮させることができる。
次に、場面J4は遊技機からの情報を表示する別の例であり、例えばゲームの進行中に大当りが発生して優先信号が切替回路320に出力され、操作表示装置7の接続ルートがカードユニットルートから遊技機ルートに優先的に切り替えられた場合に、大当りの演出を盛り上げる楽曲を選択させる例を示している。
なお、上記のようにリーチ発生でバトルモードになる場合や大当りが発生した場合は、特別演出の場合に相当する。
場面J4では、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306には、演出制御装置53(遊技機)の表示演出と連動した表示がされ、例えば大当り中に演奏される楽曲を複数の中から1つを遊技者に選択させるような画面が表示される。具体的には、「大当り」の表示とともに、「楽曲を選んでください」の表示がされ、さらに楽曲の種類として「A」乃至「F」の6つが表示される。
このとき、メッセージ・操作領域部306の画面上で、例えば「A」という楽曲を選ぶために当該「A」にタッチすると、選択したタッチ情報は切替回路320を経由して演出制御装置53に入力され、演出制御装置53では入力されたタッチ情報に基づいて楽曲として「A」を大当り中に演奏する演出を表示装置41に表示し、かつスピーカ10、16a、16bから楽曲「A」の演奏音が流れて大当り演出を盛り上げることが行われる。
したがって、遊技者の意思が反映された楽曲で演出が進行するので、ゲームが面白くなって遊技の興趣が高まる。
さらに、演出制御装置53の制御になる表示装置41でゲームの進行として大当りを続行しながら、楽曲の選択画面については、表示装置41とは別の機器である操作表示装置7によって表示するので、表示装置41において大当りの演出の表示が邪魔されたり、表示スペースが減少したりする等の不都合もなく、表示装置41における大当りの演出と操作表示装置7における楽曲の選択とを両立させることができ、大当りの演出迫力を十分に発揮させることができる。
次に、図64は操作表示装置7にてキャラクタの紹介を行う場合の動作例である。
図64において、場面K1は通常時における操作表示装置7の動作を示している。すなわち、場面K1では通常時のルートとして、前述した場面J1の場合と同様に、操作表示装置7の接続ルートがカードユニットルートになっており、カードユニット15からの情報が操作表示装置7に表示されている。具体的には、操作表示装置7には球貸レート表示器301、残金額表示器302、球貸ボタン303、返却ボタン304、貯球・再プレイボタン305、メッセージ・操作領域部306、切替ボタン307が配置されている様子が示されている。
場面K1では、通常時の一例として残金額表示器302には残金額が「10000円」と表示され、これにより、遊技者は遊技カードの残高が「10000円」であることを知ることになる。また、メッセージ・操作領域部306には「いらっしゃいませ」のメッセージが表示されている。
さらに、操作表示装置7には通常時における情報としてカードユニット15からの情報が表示され、例えば球貸、貯球、計数球数などが表示される(ただし、画面K1では略)。
また、操作表示装置7には切替ボタン307が配置されており、遊技者が切替ボタン307にタッチすると、操作表示装置7の接続ルートがカードユニットルートから遊技機ルートに変更可能である(その逆ルートへの変更も可能)。
次いで、遊技者が切替ボタン307にタッチすると、操作表示装置7の接続ルートがカードユニットルートから遊技機ルートに切り替わる。操作表示装置7の接続ルートが遊技機ルートに切り替わると、操作表示装置7では演出制御装置53からの情報に基づく表示が行われ、その1つとして表示装置41のゲームで登場するキャラクタの紹介を行う場面K2に切り替わる。
特に、実施例1では表示装置41で行われる特図ゲーム(詳しくは、飾り特図ゲーム)の演出に連動し、特図ゲームでキャラクタが登場する演出画面になったときに、切替ボタン307にタッチすると、特図ゲームで登場するキャラクタの紹介を行う場面K2に切り替わるような構成である。
場面K2は、演出制御装置53(遊技機)からの情報に基づき表示装置41のゲームで登場するキャラクタを紹介するものであり、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306にキャラクタを紹介する説明を表示している。例えば、「キャラクタ紹介その1」、「名前:タロー」、「好物:ケーキ」、「得意技:弓」という表示により、キャラクタが紹介される。
次いで、一定時間が経過すると場面K3に移り、場面K3で他のキャラクタを紹介する。ここでは、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に、例えば、「キャラクタ紹介その2」、「名前:ジロー」、「好物:肉」、「得意技:パンチ」という表示により、キャラクタが紹介される。
次いで、一定時間が経過すると場面K4に移り、場面K4でさらに他のキャラクタを紹介する。ここでは、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に、例えば、「キャラクタ紹介その3」、「名前:ドラゴン」、「好物:ウイスキー」、「得意技:火炎」という表示により、キャラクタが紹介される。
このように、遊技者は切替ボタン307にタッチするという簡単な操作のみで、遊技ゲームで登場するキャラクタを紹介する説明を見ることができ、便利である。
また、特図ゲームの演出に連動して切替ボタン307にタッチすると、特図ゲームで登場するキャラクタの紹介を行うので、演出がより分かりやすくなり、遊技の興趣が高まる。
さらに、遊技機側の制御になる表示装置41でゲームの演出を続行しながら、キャラクタの紹介に関する説明については、表示装置41とは別の機器である操作表示装置7によって表示するので、ゲーム進行の演出の表示が邪魔されたり、表示スペースが減少したりする等の不都合もなく、ゲーム進行の演出とキャラクタの紹介の説明とを両立させることができ、極めて好都合である。
実施例1によれば、遊技球数に関するデータの送信制御に関して、以下のような効果がある。
(1)遊技制御装置54からカードユニット15へは定期的ではなく、イベント発生(例えば、精算、台移動、計数、大当り、エラー発生等)時又はアウト数=10毎のタイミングで賞球数(前回送信からの変化分の賞球数)や各種遊技情報を送信するので、効率良く遊技球数に関するデータを送信することができる。
すなわち、遊技制御装置54は通常時には、賞球数をアウト数はアウト数=10になるタイミング毎に送信するので、カードユニット15は当該タイミングにおいて単にアウト数に「10」を加算するだけで、アウト数を「10」ずつ更新でき、遊技制御装置54がアウト数自体を送信しなくても、カードユニット15ではアウト数を認識できるので、効率が良い(つまり、効率良く遊技球数に関するデータを送信することができる)。
この背景を説明する。
封入球式でない従来の遊技機の場合、遊技機及び付帯設備(アウトタンク)から各種の遊技情報をホールコンピュータへ出力している。例えば、遊技機から枠開放情報、セキュリティ情報、始動口情報、図柄確定回数、各種大当り情報、賞球数情報等を出力し、付帯設備(アウトタンク)からアウト数情報を出力している。
そして、これらの中の賞球数情報は、賞球数が10個毎に1パルスの信号を出力している。また、アウト数情報は、アウト数(入賞した球数+入賞しなかった球数)が10個毎に1パルスの信号を出力している。
一方、ホールコンピュータでは、アウト数により遊技機の稼働を表現している。また、賞球数とアウト数の差を算出し、遊技機毎の差玉数(遊技場にとって収支の目安)を得て、遊技店管理を行うようにしている。
ところで、封入球式遊技機では、賞球数とアウト数を管理しているので、どちらも遊技機から外部情報として出力することができるので、上述したような従来の遊技機よりは効率がよいが、更に改善の余地がある。
また、遊技機から定期的に外部に信号を出力している従来の技術では、その定期的な信号を取得されて不正を行われるおそれがある。したがって、遊技機から外部への出力は、不定期にすることが望ましい。
そこで本発明では、さらに効率化を図るとともに、セキュリティの向上を意図したものである。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技盤面へ発射されて、遊技を終了した球を計数する遊技終了球計数手段と、
遊技を終了した球が所定数に達するタイミング毎に、遊技球数に関するデータを外部に送信する遊技球数データ送信手段と、
を備えたことを特徴とする遊技機。
また、封入球式遊技機に適用した場合における上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技機本体内に所定数の遊技球を封入しておき、前記封入された遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であるとともに、遊技機の進行を管理する遊技制御装置を備え、
前記遊技制御装置により、遊技結果が所定の利益状態あるいはそれ以外の状態であるかの判定を行い、所定の利益状態の場合には所定数の賞球数に対応させて遊技者の利益を増加させ、
前記遊技領域を経た遊技球を回収して発射位置に導くことにより、この封入された遊技球を循環使用して遊技を行う封入球式遊技機において、
遊技盤面へ発射されて、遊技を終了した球を計数する遊技終了球計数手段と、
遊技を終了した球が所定数に達するタイミング毎に、遊技球数に関するデータを外部に送信する遊技球数データ送信手段と、
を備えたことを特徴とする封入球式遊技機。
(2)また、アウト数=10になるタイミング毎に、前回送信してからの賞球数を遊技制御装置54からカードユニット15へ送信するので、遊技機(パチンコ機1)からのデータ出力が不定期になり、従来のような定期的な通信に比べてセキュリティを高くすることができる。これは、アウト数=10になるタイミングは遊技球の挙動に左右され、遊技制御装置54からカードユニット15へ賞球数を送るタイミングが不規則になるからである。
また、遊技制御装置54からカードユニット15へ遊技球数に関するデータを送信する通信が不定期になり、定期的な通信に比べて不正がやりにくく、セキュリティが高まる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記遊技球数データ送信手段は、
遊技を終了して遊技盤から排出される球数が10に達するタイミング毎に、賞球数データを外部に送信することを特徴とする遊技機。
(3)通常時には、アウト数=10になるタイミング毎に各種遊技情報についても、遊技制御装置54からカードユニット15へ送信する場合は、各種遊技情報に関して遊技機(パチンコ機1)からのデータ出力が不定期になり、従来のような定期的な通信に比べてセキュリティを高くすることができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記遊技球数データ送信手段は、
遊技を終了して遊技盤から排出される球数が10に達するタイミング毎に賞球数データに加えて各種遊技情報を外部に送信することを特徴とする遊技機。
(4)精算時(台移動時を含む))には持球数、賞球数、アウト数のデータが遊技制御装置54からカードユニット15へ送信されるので、遊技機(パチンコ機1)からのデータ出力が不定期になり、従来のような定期的な通信に比べてセキュリティを高くすることができる。
また、精算時(台移動時を含む)には持球数、賞球数、アウト数の各データに加えて各種遊技情報のデータが遊技制御装置54からカードユニット15へ送信されるようにしてもよいので、遊技機(パチンコ機1)からのデータ出力が不定期になり、従来のような定期的な通信に比べてセキュリティを高くすることができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記遊技球数データ送信手段は、
遊技の精算時には、遊技を終了して遊技盤から排出されるアウト球数、賞球数、遊技者の保有する持球数の各データを外部に送信することを特徴とする遊技機。
また、精算時に各種遊技情報を外部に送信する場合の上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記遊技球数データ送信手段は、
遊技の精算時には、遊技を終了して遊技盤から排出されるアウト球数、賞球数、遊技者の保有する持球数の各データに加えて各種遊技情報を外部に送信することを特徴とする遊技機。
(5)他の台へ移動する場合には、移動前の台で獲得して貯玉した持球数を移動後の台(当該台)で使用する場合、当該台では貯玉(持球数)から一度に多くの持球数を入力できないようにし、少なくとも貯玉(持球数)からの1回の使用球を上限値(例えば、100個)に抑えているので、セキュリティを高めることができる。
すなわち、貯玉(持球数)から1回の使用球が上限値(例えば、100個)に抑えられるので、仮に遊技カードを改ざんされたとしても、一度に多くの持球数を使用した遊技ができず、セキュリティを高めることができる。また、遊技カードを改ざんされて、一度に多くの持球数を使用(遊技機に多くの持球数を入力)し、その後直ちに精算しようとしても、多くの持球数を一度に入力できないので、多くの持球数を一度に精算できず、精算の観点からもセキュリティを高めることができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技機に併設されるカードユニットであって、
前記カードユニットは、
他の遊技機にて獲得して貯玉した持球数を用いて移動してきて遊技を開始する際には、他の遊技機にて獲得して貯玉した持球数から入力する持球数に対して所定の上限値を設定する入力制限手段を備えていることを特徴とするカードユニット。
(6)他の台へ移動して遊技を開始しようとする場合、所定期間(例えば、5秒)が経過しないと、次回の持球数の入力を受け付けないようにするので、セキュリティを高めることができる。
すなわち、不正な持球数(例えば、遊技カードの改ざん)を使用する者にとって大量の球を遊技機に入力するためには時間がかかるため、不正使用(不正な持球数の使用)の抑止力になり、その結果、セキュリティが高まる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
他の遊技機にて獲得した持球数を用いて移動してきて遊技を開始する際には、他の遊技機にて獲得した持球数から1回入力した後、所定期間は次回の持球数の入力を受け付けない入力期間制限手段を設けたことを特徴とする遊技機。
(7)また、遊技カ−ドの貯玉数から遊技可能な持球数へ移す操作が行われるとき(すなわち、持球数の入力時)には、演出制御装置53によりランプ、LED、音等によって台移動時における貯玉数から持球数への入力をすることが遊技者や遊技場の店員等に報知されるので、遊技者や遊技場の店員等に対する告知によりセキュリティを高めることができる。
実施例1によれば、封入球の研磨制御に関して、以下のような効果がある。
(1)遊技終了後の夜間閉店時で主電源がオフした後に、所定時間T1だけ封入球の経路が「研磨側」へ切り替えられ、研磨モータ70は所定期間(T1+T2)だけ作動して封入球が研磨装置56によって研磨される。したがって、遊技者が遊技を行っている営業中(例えば、商用電力のピーク時を含む)には、封入球の研磨を行わないので、その分の商用電力の消費が抑えられる。その結果、より省エネが期待できる遊技機を提供できる。
この背景を説明する。
遊技店での遊技球の補給及び研磨装置に着目すると、現状では例えば島単位で循環させる大型の補給・研磨装置を使用しており消費電力も大きい。
そのため、遊技機を封入球式にすることにより、これらの大型補給・研磨装置を不要にすることも考えられている。
しかしながら、封入球式遊技機によると、遊技球を循環使用するので、一般の遊技機に比べて使用する球は減らせるものの、遊技店の営業中に遊技機内部で球を研磨すると、消費電力を日中に使うこととなり、電力需要のピークである午後に大きな電力を消費することに変わりはない。
特に、電力需要のピークは、夏季の昼過ぎ及び冬季の夕方と言われている。このピーク時の電力使用を少しでも夜間にシフトできれば良いと考えられる。
そこで本発明は、遊技店の場合、営業終了後の夜間に遊技球の研磨をシフトできれば、省エネが期待できることに着目したものである。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
球を研磨する研磨装置と、
遊技終了後の所定期間に球の研磨を行うように前記研磨装置を制御する研磨制御手段と、
備えたことを特徴とする遊技機。
また、封入球式遊技機に適用した場合における上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技機本体内に所定数の遊技球を封入しておき、前記封入された遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であるとともに、遊技機の進行を管理する遊技制御装置を備え、
前記遊技制御装置により、遊技結果が所定の利益状態あるいはそれ以外の状態であるかの判定を行い、所定の利益状態の場合には所定数の賞球数に対応させて遊技者の利益を増加させ、
前記遊技領域を経た遊技球を回収して発射位置に導くことにより、この封入された遊技球を循環使用して遊技を行う封入球式遊技機において、
封入球を研磨する研磨装置と、
遊技終了後の所定期間に封入球の研磨を行うように前記研磨装置を制御する研磨制御手段と、
を備えたことを特徴とする封入球式遊技機。
さらに、遊技球の研磨を夜間にする場合の上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記所定期間は、
遊技終了後であって、かつ営業終了後の夜間における所定期間であることを特徴とする遊技機。
(2)パチンコ機1の演出制御装置53や遊技制御装置54等に使用され、商用電源を受けて作動する主電源装置58Aと、無停電電源装置によって構成され、封入球の研磨用の副電源装置58Bとを備え、主電源オフの状態で副電源(副電源装置58Bから供給される電源)により所定期間(T1+T2)に亘り研磨装置56により封入球の研磨を行うので、研磨装置56や研磨制御装置59などの封入球の研磨に必要な各装置は副電源装置58Bからの電源を受けて作動し、これらの各装置は主電源から電力の供給を受けないことから、夜間にパチンコ機1の商用電源をオフにしても、遊技球の研磨を行うことができ、便利である。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
商用電力から遊技機の動作に必要な電源を生成する主電源装置と、
無停電電源装置によって構成される副電源装置と、を備え、
主電源装置は、
研磨装置及び研磨制御装置を含む遊技球の研磨に必要な各機器を除いて、遊技機の各機器に電源を供給し、
副電源装置は、
研磨装置及び研磨制御装置を含む遊技球の研磨に必要な各機器に電源を供給することを特徴とする遊技機。
また、主電源オフのときに研磨を行うという上記構成の発明概念は、下記のように表される。
副電源装置は、
研磨装置及び研磨制御装置を含む遊技球の研磨に必要な各機器に電源を供給しており、 研磨制御装置は、
主電源装置がオフの状態のとき、副電源装置からの電源の供給を受けて、遊技終了後の所定期間に球の研磨を行うように研磨装置を制御することを特徴とする遊技機。
(3)予め定められた所定期間(T1+T2)に亘り球磨き期間を設定し、当該球磨き期間にパチンコ機1内で球磨きを行うので、確実に球磨きが行えるとともに、球磨き期間を夜間にすることで、電力需要のピークを避けて、より高い省エネ効果を発揮することができる。
この背景を説明する。
一般的に、遊技機は大型の液晶装置を備えて特図(飾り特図のこと)の演出を行うとともに、非常に多くのLEDを点灯・点滅させて演出を行い、さらに複数の可動役物を複数の駆動源で作動させている。そのため、必ずしもエコ的とは言えない面もあるものの、他方では娯楽のために演出も必要としている。
ところで、遊技機内で遊技球の循環が行われるため、機内に遊技球の研磨を行う研磨装置が備えられる場合もあり、常に研磨装置で球磨きを行っている構成の場合には、非常に大きな電力消費の要因となる。
そのような先行技術としては、特許第4057660号に記載のものがある。
かかる先行技術文献に記載のものは、通常時は球が研磨装置を経由せず、打ち込み球が所定数になり、遊技中でないときに球を研磨装置を経由して循環させることで、球磨きを行っている。
しかしながら、上記先行技術文献に記載の構成では、遊技中でないタイミングは各遊技機毎にまちまちであり、例えば電力需要のピーク時を避けて遊技機が非稼働で節電をしている場合であっても、あえて研磨装置を作動させることにもなってしまい、電力消費を無駄に行うことがある。
一方、遊技者が絶えず遊技を行っている遊技機では、遊技中でないと判断されるタイミングがなく、遊技球の研磨が行えない現象が生じる。すなわち、稼働率の高い遊技機ほど球が汚れるにもかかわらず、球を磨けないことになってしまう。
そこで本発明では、予め定められた所定期間(T1+T2)に亘り球磨き期間を設定し、当該球磨き期間を電力需要のピーク時を避けた夜間に設定することで、上記課題を解決している。したがって、電力需要のピーク時を避けて遊技機が非稼働で節電をしている場合には、研磨装置が作動せず、電力消費を無駄に行うことがなくなる。
また、稼働率が高い遊技機であり、球が汚れている場合であっても、球磨き期間を電力需要のピーク時を避けた夜間に設定することで、確実に球を磨くことができる。
(4)遊技を行っていない営業終了後(夜間)に封入球の研磨を行うので、不正防止効果がある。すなわち、夜間に遊技場に侵入して不正を行おうとする者にとって、研磨している音が抑止力になる。
詳しくは、遊技終了後の夜間閉店時で主電源がオフした後に、予め定められた所定期間(T1+T2)に亘り球磨き期間を設定し、当該球磨き期間にパチンコ機1内で球磨きを行うので、球磨き中は封入球が研磨装置56によって研磨されるときに、音が発生する。音としては、例えば封入球が循環する音、研磨モータ70が回転力を受けて揚送スクリュー73が球を揚送する音、研磨部材74が球を研磨する音等がある。
したがって、多数の遊技機が一斉に上記のような研磨音を発生することとなり、遊技店の閉店後に不正な行為を行おうとする者に対して、音によって不正を抑止する(不正をおもいとどまらせる)効果を得ることができる。その結果、不正防止効果につながる。
なお、不正抑止効果という観点からは、多数の遊技機が同じ所定期間に一斉に球磨きを行うという構成に限らず、例えば互いに時間をずらして順次球磨きを行うような構成にしてもよい。そうすると、各遊技機が球磨きを行う期間が少しずつずれていき、店全体では閉店中の長期間に亘って不正抑止効果を得ることができる。
(5)遊技店の営業中は、封入球の研磨を行わず、遊技終了後の夜間閉店時で主電源がオフした後に、予め定められた所定期間(T1+T2)に亘り研磨を行うので、営業中は、研磨による音がでないことから、遊技店全体の騒音レベルを抑えることができる。
(6)遊技店の営業中(夏季の昼過ぎ及び冬季の夕方と言われている電力使用のピーク時を含む時間帯)には、封入球の研磨を行わないので、その分の電力消費が抑えられる。すなわち、研磨装置56や研磨制御装置59などの封入球の研磨に必要な各装置には、副電源装置58Bから常時電源が供給される構成であるが、大きな電力を消費するのは、封入球の研磨を行うときに限られ、それ以外は待機状態となり、極めて少量の待機電力(例えば、研磨装置プログラムの待機動作程度)を消費するだけとなる。その結果、より省エネが期待できる遊技機を提供できる。
さらに、封入球の研磨を行う期間は、主電源がオフの状態であり、パチンコ機1は封入球の研磨以外に電力を消費しないので、省エネを図れる。
(7)封入球の研磨装置56の制御用の研磨制御装置59を設け、球の研磨中は、副電源装置58Bから電源が供給される研磨制御装置59により球の研磨を行い、主電源装置58Aからの主電源の供給を受けて作動する他の遊技制御装置54等はオフの状態であるので、封入球の研磨に関する制御を簡単な構成にすることができ、遊技制御装置54等の遊技に関する制御を行う機器に封入球の研磨に関する制御を負担させなくて済む。
また、電力系統を分けて、研磨装置56や研磨制御装置59などの封入球の研磨に必要な各装置には副電源装置58Bから副電源を供給する構成なので、例えば1つの主電源装置58Aにより、封入球の研磨に関する機器も含めてパチンコ機1全体に電源を供給する構成に比べて、電源の制御系統の構成を簡単にすることができ、制御も容易のものにすることができる。
(8)封入球を研磨装置56へ誘導し研磨を行う球磨き状態と、研磨装置56を介させずに循環させる通常状態とを切替弁79により切替え可能な構成、すなわち、遊技球が研磨装置56を循環する研磨循環経路と、遊技球が研磨装置56を経由せず、パチンコ機1の内部で遊技盤20を通して遊技球を循環させる遊技循環経路と、を備え、研磨循環経路又は遊技循環経路の何れかに切り替える切替弁79を設けた構成なので、簡単な構成で封入球の経路を研磨循環経路又は遊技循環経路に切り替えることができる。
これは、簡単な構成で、遊技を行う通常状態から研磨を行う球磨き状態に切り替えたり、あるいはその逆に切り替えできることを意味する。
また、切替弁79を制御すればよいので、制御も容易である。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技球が研磨装置を循環する研磨循環経路と、
遊技球が研磨装置を経由せず、遊技機の内部で遊技盤を通して遊技球を循環させる遊技循環経路と、を備え、
前記研磨循環経路又は遊技循環経路の何れかに切り替える経路切替手段を設けたことを特徴とする遊技機。
また、実施例1によれば、不正への対処に関して、以下のような効果がある。
(1)主電源遮断時であっても前面枠4が開放されていることが検出可能であり、前面枠4の開放を検出した枠開放情報を主電源遮断時でも保持する前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126を設け、電源装置58から供給される主電源の投入時に、遊技制御装置54には主電源が直ちに供給されるが、スイッチ電源遅延回路541により前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に対しては主電源が所定時間Ta(例えば、5秒:遊技制御装置54の立ち上げ準備期間を超える期間)だけ遅延して供給され、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部(例えば、遊技制御装置54)に出力する。
したがって、遊技制御装置54の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の枠開放情報が遊技制御装置54に取り込まれることとなり、当該枠開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報を取り込むことができる。その結果、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の機能を十分に発揮して、セキュリティを向上させることができる。
この背景を説明する。
遊技機に対する不正の1つに、夜間、遊技機の電源遮断時に遊技店に侵入し、遊技機の制御装置を改造したり、あるいは不正な装置(例えば、基板)に交換したりすることが行われることがある。
これに対応して、例えば遊技機の電源遮断時に遊技機が開放(特に、前面枠の開放)されたことをセンサー(例えば、夜間監視SW)にて検出・記憶し、翌日の開店時における遊技機の電源投入時に当該センサーが検出した前面枠の開放情報を遊技制御装置に出力する例がある。
しかしながら、夜間監視SWによって記憶された枠開放情報を取り込む遊技制御装置は、主電源が入った時点から立ち上げ準備にある程度時間がかかる。この立ち上げ準備期間に夜間監視SWからの枠開放情報が入力されたとき、当該情報を取り込めないおそれがあり、それでは前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)の機能を十分に発揮できない。
枠開放情報がうまく取り込めなければ、折角、遊技機の電源遮断時に前面枠が開放されたことをセンサー(例えば、夜間監視SW)で検出・記憶していたとしても、セキュリティの低下を招き、対策が求められている。
本実施例は、上記課題を解決できるものである。
すなわち、スイッチ電源遅延回路541により前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に対して主電源を所定時間Taだけ遅延して供給開始することで、遊技制御装置54の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の枠開放情報が遊技制御装置54に取り込まれることとなり、当該枠開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報を取り込むことができ、不正に対するセキュリティの低下を避けることができる。
なお、実施例1の構成の説明において、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は、前面枠4が開放されたことを検出する他、ガラス枠5が開放されたことを検出する構成にしてもよいと説明したが、その場合には、同様に、スイッチ電源遅延回路541により前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に対して主電源を所定時間Taだけ遅延して供給開始することで、遊技制御装置54の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126によるガラス枠5の開放情報が遊技制御装置54に取り込まれることとなり、取り込んだガラス枠5の開放情報に基づいて前面枠4が開放情報の場合と同じような処理を行う。そうすると、当該ガラス枠5の開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実にガラス枠5の開放情報を取り込むことができ、不正に対するセキュリティの低下を避けることができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技の進行を管理する遊技制御装置と、
電源を供給する電源装置と、を備えた遊技機において、
主電源遮断時であっても前面枠が開放されていることが検出可能であり、前面枠の開放を検出した情報を主電源遮断時でも保持する前面枠開放検出手段と、
電源装置から供給される主電源の投入時に、前記前面枠開放検出手段への主電源の供給を遅延させる遅延手段と、を設け、
前記前面枠開放検出手段は、
主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠の開放情報を出力することを特徴とする遊技機。
また、封入球式遊技機に適用した場合における上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技機本体内に所定数の遊技球を封入しておき、前記封入された遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であるとともに、遊技機の進行を管理する遊技制御装置と、電源を供給する電源装置と、を備え、
前記遊技制御装置により、遊技結果が所定の利益状態あるいはそれ以外の状態であるかの判定を行い、所定の利益状態の場合には所定数の賞球数に対応させて遊技者の利益を増加させ、
前記遊技領域を経た遊技球を回収して発射位置に導くことにより、この封入された遊技球を循環使用して遊技を行う封入球式遊技機において、
主電源遮断時であっても前面枠が開放されていることが検出可能であり、前面枠の開放を検出した情報を主電源遮断時でも保持する前面枠開放検出手段と、
電源装置から供給される主電源の投入時に、前記前面枠開放検出手段への主電源の供給を遅延させる遅延手段と、を設け、
前記前面枠開放検出手段は、
主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠の開放情報を出力することを特徴とする封入球式遊技機。
(2)遊技制御装置54はパチンコ機1の電源投入時に、スイッチ電源遅延回路541により前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に対して主電源を所定時間Ta(例えば、5秒)だけ遅延して供給するが、その後は前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126から前面枠4の枠開放情報を取り込んでRAM113に記憶し、前面枠4の枠開放情報をカードユニット15に送信し、RAMクリアスイッチ182が押された場合は、前面枠4の枠開放情報をカードユニット15に送信したことを確認してからRAM113をクリアするので、前面枠4の枠開放情報をカードユニット15が受信することで、例えばカードユニット15ではエラー報知する、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力する(さらに球貸しを行わないようにしてもよい)等の処置を取って、不正遊技を予め防ぐことができる。
(3)また、不正に前面枠4が開放されて枠開放情報が発生すると、そのエラー状態が表示装置41に表示されるので、表示装置41を店員が見ることで、当該パチンコ機1を点検し、例えば不正基板等の取り付けに対して適切は処置(例えば、不正基板等の取り外し及び正常点検)をとることができる。
なお、表示装置41を店員が見ないような場合でも、上述したように前面枠4の不正な枠開放情報をカードユニット15が受信することで、例えばカードユニット15でもエラー報知したり、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力する等の処置を取るので、店員が気がつき易くなり、不正に対するセキュリティが向上する。また、カードユニット15では球貸しを行わない等の処置を取るようにすれば、遊技者がカードユニット15にて球貸し操作を行っても球貸しが行われず、これを遊技者が店員に告げることで、カードユニット15の不具合を店員が気づき、その点検をするうちに、前面枠4の不正な枠開放に店員が気づいて、例えば、不正基板等の取り外し等の適切な処置を取ることができ、不正に対するセキュリティが向上する。
(4)遊技制御装置54に、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に対して主電源を所定時間Ta(例えば、5秒)だけ遅延して供給するスイッチ電源遅延回路541(遅延手段)を設けているので、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に遅延手段を配置しなくて済み、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126を小型化できる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遅延手段は、遊技制御装置に設けられ、
前面枠開放検出手段は、
主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠の開放情報を遊技制御装置に出力することを特徴とする遊技機。
(5)前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に対して主電源を所定時間Ta(例えば、5秒)だけ遅延して供給するスイッチ電源遅延回路541は、図8に示すように、CPUを使用しないでハード回路によって構成される。
したがって、遅延手段(ここではスイッチ電源遅延回路541)にCPUを使用しないので、遊技制御装置54におけるCPU111の負担を軽減することができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遅延手段は、CPUを使用しないハード回路で構成され、
主電源の供給が開始されたら、所定時間遅延させて主電源を前面枠開放検出手段に供給することを特徴とする遊技機。
(6)主電源装置58Aは主電源と、バックアップ電源を供給可能であり、主電源装置58Aは主電源の遮断時には、バックアップ電源を前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給するので、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126自体にバックアップ電源を備える必要がなく、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126を小型化できる。また、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126自体にバックアップ電源を備えた場合には、バックアップ電源の容量に注意を払って設計する必要があるが、外部の大容量の主電源装置58Aからバックアップ電源を供給する構成であるので、設計が楽で、コスト低下にもつながる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
電源装置は、
主電源と、バックアップ電源を供給可能であり、
前記電源装置は、
主電源の遮断時には、バックアップ電源を前記前面枠開放検出手段に供給することを特徴とする遊技機。
(7)パチンコ機1では、電源投入時に遊技機ID(遊技制御装置54の固有識別情報:主基板ID)をカードユニット15を経由して外部の外部管理装置91に送信して予め管理している正規の遊技機IDと照合(IDの真偽の照合)してもらい、夜間枠開放不正報知中であると判定した場合には、外部管理装置91からID照合結果がOKという情報をカードユニット15を経由して受信したかどうかを判定している。
そして、ID照合結果OKをカードユニット15から受信していない場合は、表示装置41にて夜間に前面枠4が開放されたという情報の表示が継続し、店員により遊技制御装置54などの点検が行われ、不正の有無も含めて必要な処置を取る。
したがって、実施例1では前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの枠開放情報と、遊技機IDの照合結果という2つの情報で不正の可能性を判断することにより、枠開放情報だけで不正を判定する場合に比べて、より一層、不正の可能性判定の精度を高めることができ、セキュリティの高い遊技機を提供することができる。
特に、遊技店外の第三者が管理する外部管理装置91で遊技機IDの真偽を照合するので、遊技機の不正改造等の確認をより正確に行うことができる。
また、夜間枠開放不正報知中であるときは、ID照合結果がOKとなるまで夜間枠開放不正のエラー報知を継続するが、これにより、以下の効果が得られる。
第1に、エラー報知する状況下では、遊技店が開店準備に忙しい期間なので、所定時間だけのエラー報知であると、店員が見逃してしまうおそれがあるが、実施例1ではID照合結果がOKとなるまで夜間枠開放不正のエラー報知を継続するので、店員が見逃してしまうおそれが少なく、確実に不正への対処(例えば、不正点検等)を行うことができる。
第2に、前面枠4の開放を検出したときの枠開放情報は遊技店が点検等で単に前面枠を開放しただけの場合も考えられ、その場合には多くの遊技機がエラー報知をするおそれがある。実施例1では、遊技機の前面枠を開放しただけの場合なら、ID照合結果OKを受信すればエラー報知を終了するので、エラー報知は単に表示装置41に一時的に表示されるだけに留まり、多くの遊技機が長時間にわたってエラー報知をするおそれはない。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
電源装置による主電源の投入時に、
遊技機を特定して識別可能な主固有識別情報をカードユニットを経由して第3者機関が管理する外部管理装置へ送信する送信手段を設け、
外部管理装置は、
送信された主固有識別情報を予め管理している当該遊技機の主固有識別情報と照合し、照合結果をカードユニットへ返信するように構成されていることを特徴とする遊技機。
(8)遊技制御装置54では、パチンコ機1の電源投入時に、スイッチ電源遅延回路541により前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に対して主電源を所定時間Ta(例えば、5秒)だけ遅延して供給するが、その後は前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126から前面枠4の枠開放情報を取り込み、夜間に前面枠4の不正な開放による枠開放情報が発生したことを前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の検出信号に基づいて判定すると、エラー状態の情報を出力するので、エラーの報知を速やかに行うことができる。
上記構成のうち、エラー状態を出力する発明概念は、下記のように表される。
遊技制御装置は、
遊技機の電源投入時に、前記前面枠開放検出手段による前面枠の開放情報がある場合に、前面枠異常のエラー情報を出力することを特徴とする遊技機。
また、上記では遊技制御装置54からエラー状態の情報を演出制御装置53に出力し、演出制御装置53の制御により表示装置41にてエラー報知をするので、エラーの確認を効率良く行うことができる。
上記構成のうち、表示装置41でエラー報知を行う発明概念は、下記のように表される。
遊技制御装置は、
遊技機の電源投入時に、前記前面枠開放検出手段による前面枠の開放情報がある場合に、前面枠異常のエラー情報を演出制御装置に出力し、
演出制御装置は、表示装置にて前面枠異常のエラー情報を表示させる制御を行うことを特徴とする遊技機。
(9)遊技制御装置54では、パチンコ機1の電源投入時に、夜間に前面枠4の不正な開放による枠開放情報が発生したことを判定すると、不正の可能性があると判断して遊技制御装置54からエラー状態の情報を演出制御装置53に出力し、演出制御装置53の制御により表示装置41にてエラー報知を行い、さらに、遊技機IDの照合結果OKをカードユニット15経由で外部管理装置91から受信するまで、エラー報知を継続させるので、前面枠4の不正な開放を確実に報知でき、遊技制御装置51の真偽を含めて、不正かどうかを確実に点検することができる。
特に、遊技店外の第三者が管理する外部管理装置91で遊技機IDの真偽を照合するので、遊技機の不正改造等の確認をより正確に行うことができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
電源装置による主電源の投入時に、
遊技機を特定して識別可能な主固有識別情報をカードユニットを経由して第3者機関が管理する外部管理装置へ送信する送信手段を設け、
遊技制御装置は、
遊技機の電源投入時に、前記前面枠開放検出手段による前面枠の開放情報がある場合に、前面枠異常のエラー情報を出力し、
当該遊技機の主固有識別情報の照合結果が外部管理装置から送られてくるまで、前記エラー情報の出力を継続することを特徴とする遊技機。
(10)さらに、店員がRAMクリアの操作を行った場合、カードユニット15へ前面枠4の開放情報を遊技制御装置54から送信しないうちに、例えばRAMクリアスイッチ182がオン操作されたとしても、RAMクリアが行われず、不正に前面枠4が開放された枠開放情報がRAM113に保持されるので、不正に対するセキュリティの低下を避けることができる。
すなわち、夜間に遊技機の前面枠4を開放して不正基板等の取り付けを行い、その後、遊技機の電源を入れ、RAMクリアスイッチ182を押してRAMクリアを行って不正の痕跡を消そうとしても、前面枠4の枠開放情報がカードユニット15に送信されないと、RAM113がクリアされず、前面枠4の枠開放情報が依然としてRAM113に保持されるので、不正に対するセキュリティが高まる。
そして、遊技制御装置54から前面枠4の枠開放情報が確実にカードユニット15に送信されてから、RAM113がクリア(初期化)され、このとき、RAM113に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報もクリアされるので、不正に対して確実に対応することができる。
なお、遊技制御装置54は、カードユニット15へ前面枠4の枠開放情報を送信した後、カードユニット15が当該枠開放情報を受信したことを示す受信ACKを確認するまではRAMクリアスイッチ182がオン操作されたとしてもRAM113をクリアせず、当該受信ACKを確認すると、その後に前面枠4の枠開放情報を含むRAM113をクリア(初期化)するようにしてもよい。このようにすれば、不正に対してより確実に対応することができる。
以上のことから、よりセキュリティの高い遊技機を提供できる。
この背景を説明する。
遊技機に対する不正の1つに、夜間、遊技機の電源遮断時に遊技店に侵入し、遊技機の制御装置を改造したり、あるいは不正な装置(例えば、基板)に交換したりすることが行われることがある。
これに対応して、例えば遊技機の電源遮断時に遊技機が開放(特に、前面枠の開放)されたことをセンサー(例えば、夜間監視SW)にて検出・記憶し、翌日の開店時における遊技機の電源投入時に当該センサーが検出した前面枠の開放情報を遊技制御装置に出力する例がある。
しかしながら、上記センサー(夜間監視SW)によって検出・記憶された枠開放情報を遊技制御装置に取り込んで記憶したとしても、店員によるRAMクリアスイッチの操作により遊技制御装置に記憶しておいた枠開放情報が消去される可能性がある。
すなわち、遊技機の主電源遮断時に、前面枠の開放を検出して保持する前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)を設け、それを遊技機に読み込んで不正を監視すれば、セキュリティは高いが、遊技機の電源投入時にRAMクリアスイッチが押されると、折角、監視して得られた前面枠の枠開放情報が消えてしまうおそれがあり、それでは前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)の機能を発揮できない。
枠開放情報が消去されてしまうと、遊技機の電源遮断時に前面枠が開放されたことをセンサー(例えば、夜間監視SW)で検出・記憶していたとしても、セキュリティの低下を招き、対策が求められている。
特に、枠開放情報が消去されてしった場合、異常検出情報が無くなり、確実に不正を発見することができなくなってしまう。
本実施例は、上記課題を解決できるものである。
すなわち、店員がRAMクリアの操作を行った場合であっても、カードユニット15へ前面枠4の開放情報を送信したことを遊技制御装置54が確認しないうちはRAMクリアが行われず、不正に前面枠4が開放された枠開放情報がRAM113に保持されるので、不正に対するセキュリティの低下を避けることができる。
また、遊技制御装置54から前面枠4の枠開放情報が確実にカードユニット15に送信されてから、RAM113がクリアされ、同時にRAM113に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報もクリアされる。したがって、不正に対して確実に対応することができる。
なお、遊技制御装置54は、カードユニット15へ前面枠4の枠開放情報を送信した後、カードユニット15が当該枠開放情報を受信したことを示す受信ACKを確認するまではRAMクリアスイッチ182がオン操作されたとしてもRAM113をクリアせず、当該受信ACKを確認すると、その後に前面枠4の枠開放情報を含むRAM113をクリア(初期化)するようにしてもよい。このようにすれば、不正に対してより確実に対応することができる。
以上より、不正に強い遊技機を提供できる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技の進行を管理する遊技制御装置と、
遊技制御装置のRAMをクリアするRAMクリアスイッチと、を備えた遊技機において、
電源遮断時であっても前面枠が開放されていることが検出可能であり、前面枠の開放を検出した情報を電源遮断時でも保持する前面枠開放検出手段と、
RAMクリアスイッチの作動を制御するクリア制御手段と、を備え、
前記遊技制御装置は、
遊技機の電源投入時に、前記前面枠開放検出手段による前面枠の開放情報をカードユニットに送信し、
前記RAMクリアスイッチが押された場合は、前記前面枠の開放情報をカードユニットに送信したことを確認してからクリア制御手段によりRAMをクリアするように構成したことを特徴とする遊技機。
また、封入球式遊技機に適用した場合における上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技機本体内に所定数の遊技球を封入しておき、前記封入された遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であるとともに、遊技機の進行を管理する遊技制御装置と、遊技制御装置のRAMをクリアするRAMクリアスイッチと、を備え、
前記遊技制御装置により、遊技結果が所定の利益状態あるいはそれ以外の状態であるかの判定を行い、所定の利益状態の場合には所定数の賞球数に対応させて遊技者の利益を増加させ、
前記遊技領域を経た遊技球を回収して発射位置に導くことにより、この封入された遊技球を循環使用して遊技を行う封入球式遊技機において、
電源遮断時であっても前面枠が開放されていることが検出可能であり、前面枠の開放を検出した情報を電源遮断時でも保持する前面枠開放検出手段と、
RAMクリアスイッチの作動を制御するクリア制御手段と、を備え、
前記遊技制御装置は、
遊技機の電源投入時に、前記前面枠開放検出手段による前面枠の開放情報をカードユニットに送信し、
前記RAMクリアスイッチが押された場合は、前記前面枠の開放情報をカードユニットに送信したことを確認してからクリア制御手段によりRAMをクリアするように構成したことを特徴とする封入球式遊技機。
(11)遊技制御装置54はパチンコ機1の電源投入時に、スイッチ電源遅延回路541により前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの検出信号の出力は所定時間だけ遅延するものの、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126により前面枠4の開放状態が検出されている場合に、前面枠4の枠開放情報がカードユニット15に送信されていないときは、RAMクリアスイッチ182が押された場合であっても、RAM113のクリアをせず、エラー情報を演出制御装置53に出力することにより、演出制御装置53により枠開放情報に関するコマンドがカードユニット15に送信されていないことを示すエラーメッセージを表示装置41に表示するなどの制御を行い、店員に報知することができる。
したがって、表示装置41を店員が見ることで、当該パチンコ機1を点検し、例えば不正基板等の取り付けに対して適切は処置(例えば、不正基板等の取り外し及び正常点検)をとることができる。すなわち、不正に対して確実に対応することができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記遊技制御装置は、
遊技機の電源投入時に、前記前面枠開放検出手段による前面枠の開放情報がカードユニットに送信されていない場合は、
前記RAMクリアスイッチが押された場合であっても、クリア制御手段によりRAMのクリアをせずに、エラー情報を出力することを特徴とする遊技機。
(12)遊技制御装置54はパチンコ機1の電源投入時に、スイッチ電源遅延回路541により前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの検出信号の出力は所定時間だけ遅延するものの、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126により前面枠4の開放状態が検出されている場合に、前面枠4の枠開放情報をRAM113に記憶してカードユニット15に送信し、カードユニット15からの受信ACKを確認したら、RAM113に記憶しておいた当該枠開放情報をクリアするようにした場合は、カードユニット15が前面枠4の開放情報を遊技制御装置54から受信しないうちはRAMクリアが行われず、不正に前面枠4が開放された枠開放情報がRAM113に保持されるので、不正に対するセキュリティの低下を避けることができる。
すなわち、枠開放情報がRAM113に保持されている限り、店員は不正の可能性をさぐりながら、不正を除去する処置をとることができる。
特に、主電源遮断時に、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126により前面枠4の開放状態が検出された枠開放情報をカードユニット15が受信したことを示す受信ACKを確認してから、RAM113に記憶しておいた枠開放情報をクリアするので、主電源遮断時に検出した貴重な枠開放情報を失うことなく、有効に利用でき、セキュリティを高めることができる。
また、前面枠4の開放情報を遊技制御装置54からカードユニット15に送信したら、枠開放情報をクリアしてしまうと、カードユニット15が当該枠開放情報を受信できなかった場合は、枠開放情報が消えてしまうが、実施例1では枠開放情報をカードユニット15が受信したことを示す受信ACKを確認した後に、RAM113に記憶しておいた枠開放情報をクリアするので、この点からもセキュリティを格段に高めることができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記遊技制御装置は、
遊技機の電源投入時に、前記前面枠開放検出手段による前面枠の開放情報をカードユニットに送信し、
カードユニットからの受信ACKを確認したら、当該開放情報をクリアすることを特徴とする遊技機。
(13)前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126はパチンコ機1の電源遮断時(例えば、遊技店が閉店中の夜間)に前面枠4の開放を検出した場合は、その枠開放情報を保持し、パチンコ機1の電源投入時に、スイッチ電源遅延回路541により前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に対する主電源の供給が所定時間Ta(例えば、5秒)だけ遅延するものの、主電源が供給されると、直ちに、保持しておいた前面枠4の枠開放情報を遊技制御装置54に出力し、遊技制御装置54は前面枠4の枠開放情報を読み込んでRAM113に記憶し、RAM113に記憶した前面枠4の枠開放情報をカードユニット15に送信するので、カードユニット15では例えば夜間に前面枠4が不正に開放された可能性があると判断してカードユニット15でエラー報知したり、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力したり、さらに球貸しを行わないようにしたりして、不正に適切に対処することができる。その結果、エラー報知により店員がパチンコ機1の点検を行うことができ、さらに球貸しが行われないようにすることもできるので、不正があったとしても、不正基板等を発見することが可能であり、さらにパチンコ機1を稼働させないことも可能であり、遊技店の被害を未然に防ぐことができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記前面枠開放検出手段は、
遊技機の電源遮断時に前面枠の開放を検出した場合は、その開放情報を保持し、遊技機の電源投入時に、保持しておいて前面枠の開放情報を外部に出力し、
遊技制御装置は、
電源投入時、前面枠開放検出手段で検出し保持された前面枠の開放情報をRAMに記憶し、RAMに記憶した前面枠の開放情報をカードユニットに送信することを特徴とする遊技機。
(14)実施例1では、遊技制御装置54は、封入球の払い出しを制御する払出制御装置を一体的に内蔵した構成であるので、上述した(10)乃至(13)の効果を得つつ、遊技制御装置54から封入球制御装置へ送出していた信号やコマンドが不要となって、制御負担が軽減されとともに、省スペース化、省電力化を図ることもできる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記遊技制御装置は、
封入球の管理を行う払出制御装置を一体的に内蔵していることを特徴とする封入球式遊技機。
また、実施例1によれば、遊技ゲームに関して以下のような効果がある。
(1)本実施例のパチンコ機1(封入球式遊技機)は、演出制御装置53(遊技機:パチンコ機1)が管理する表示装置41(第1の表示装置)と、カードユニット15が少なくとも一部を制御する操作表示装置7(第2の表示装置)とを備え、操作表示装置7はカードユニット15が制御する球貸に関する情報の表示の他に、遊技機が制御する遊技情報を表示可能に構成しているので、表示装置41で特図ゲームの演出を行いながら、その他の遊技情報(例えば、演出用の操作画面情報、遊技者の選択画面情報、特図ゲームに登場するキャラクタ紹介等の演出補助情報など)については操作表示装置7で表示することができ、遊技者に分かりやすい多彩な演出表示が可能となって、遊技の興趣を高めることができる。
この背景を説明する。
液晶表示器等の表示装置を搭載して演出を行う遊技機では、例えば図柄変動表示を行うとともにゲーム説明を表示したり、様々なキャラクタを登場させたり、また押しボタンにより遊技者に演出を選択させる画面を表示する等している。
しかしながら、1つの表示装置に上記のような様々な表示を行うと、図柄変動表示、ゲーム説明、キャラクタ登場等が混在して、遊技者に分かりにくい表示となっている。
具体例で示すと、以下の通りである。
例えば、演出用の操作ボタンを複数設け、演出に変化を与えるようにする遊技機がある。
しかしながら、このような場合、複数の操作ボタンの役割や操作方法が分かりにくいと、逆に遊技の興趣を低下させてしまうおそれがある。
また、別の遊技機では、例えば演出用の押しボタンが複数あったり、あるいは十字キーと組み合せて演出用に使用したりして色々な演出に対応させている。
しかしながら、このような場合、遊技者にしてみれば操作が複雑化して分かりにくいという面がある。そのため、対策が必要である。
また、遊技盤中央部に対応する領域に、タッチパネル(タッチセンサーを配置した構成)を設けた遊技機がある(例えば、特開2004−16292号公報参照)。
しかしながら、このような遊技機の場合、遊技者がガラス部を指で触れるので、ガラス部の汚れが目立つという問題がある。遊技場側は、遊技機の目立つところが汚れるので、ガラス部の掃除をこまめに行う必要があり、面倒である。
本実施例は、上記課題を解決できるものである。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技機が管理する第1の表示装置と、
カードユニットが少なくとも一部を制御する第2の表示装置と、を備えた遊技機であって、
前記第2の表示装置は、カードユニットが制御する球貸に関する情報の表示の他に、遊技機が制御する遊技情報を表示可能に構成したことを特徴とする遊技機。
また、封入球式遊技機に適用した場合における上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技機本体内に所定数の遊技球を封入しておき、前記封入された遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であるとともに、遊技機の進行を管理する遊技制御装置を備え、
前記遊技制御装置により、遊技結果が所定の利益状態あるいはそれ以外の状態であるかの判定を行い、所定の利益状態の場合には所定数の賞球数に対応させて遊技者の利益を増加させ、
前記遊技領域を経た遊技球を回収して発射位置に導くことにより、この封入された遊技球を循環使用して遊技を行う封入球式遊技機において、
遊技機が管理する第1の表示装置と、
カードユニットが少なくとも一部を制御する第2の表示装置と、を備え、
前記第2の表示装置は、カードユニットが制御する球貸に関する情報の表示の他に、遊技機が制御する遊技情報を表示可能に構成したことを特徴とする封入球式遊技機。
(2)操作表示装置7の制御は主にカードユニット15が管理するが、切替回路320によりカードユニット15から遊技機側に操作表示装置7の接続ルートを切り替えた場合には、遊技機(演出制御装置53)が制御する遊技情報(例えば、演出用の操作画面情報、遊技者の選択画面情報、特図ゲームに登場するキャラクタ紹介等の演出補助情報など)を操作表示装置7に表示するので、操作表示装置7の制御につき、球貸に関する情報も含めて全て遊技機で表示制御する場合に比べれば、遊技機の制御負担が少なくて済むという効果がある。
(3)遊技機側の制御になる表示装置41でゲームの演出を続行しながら、特図ゲームの演出とは別の遊技情報については、表示装置41とは別の機器である操作表示装置7によって表示するので、ゲーム進行の演出の表示が邪魔されたり、表示スペースが減少したりする等の不都合もなく、ゲーム進行の演出とキャラクタの紹介の説明とを両立させることができ、極めて好都合である。
また、表示装置41と操作表示装置7とで演出内容を使い分けできるので、演出の幅が広がる。
(4)遊技者が操作する押ボタン式の演出操作スイッチ9とタッチ式の操作表示装置(タッチパネル)とを備え、切替ボタン307は操作表示装置7に配置されているので、遊技者に対する演出の幅を広げることができる。
例えば、演出操作スイッチ9は表示装置41の演出画面の内容に合わせて、遊技者に連打することを促す表示を表示装置42に表示することで、遊技者が演出操作スイッチ9を連打して遊技の面白みを出す一方、操作表示装置7に配置されている切替ボタン307は
機種名やゲーム説明などの表示を選択する際に使用することで、連打用と選択用に、演出操作スイッチ9と切替ボタン307とをそれぞれ使い分けることができ、演出の幅が広がる。
また、連打用と選択用に、演出操作スイッチ9と切替ボタン307や操作表示装置7上の演出用の各種ボタンとをそれぞれ使い分けることで、演出の自由度が広がる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技者が操作する第1の演出操作部と第2の演出操作部と、を備え、
前記第2の演出操作部は、前記第2の表示装置に配置されることを特徴とする遊技機。
ここで、演出操作スイッチ9は第1の演出操作部を構成し、操作表示装置7(タッチパネル方式の各種ボタンを含む)は第2の演出操作部を構成する。
また、構造に着目すると、上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記第1の演出操作部は、遊技者が押下可能な機械式の押ボタンで構成され、
前記第2の演出操作部は、遊技者が指で触れて操作可能なタッチパネル付きの液晶表示器で構成されることを特徴とする遊技機。
(5)操作表示装置7に表示する情報を切り替える切替回路320を設け、切替回路320はカードユニット15からの情報と、遊技機(演出制御装置53)からの情報とを切替可能であるので、以下の効果がある。
通常は、切替回路320が操作表示装置7の接続先をカードユニットルートに切り替えるので、カードユニット15の管理・制御の下で、球貸、貯球、精算、再プレイ、遊技カードの返却などに必要な情報等が操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に表示される一方、切替ボタン307にタッチすると、操作表示装置7の接続先が遊技機ルートに変更されて、遊技機からの情報が操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に表示される。したがって、球貸等の操作表示と遊技機の演出用の操作表示とを同じ操作表示装置7で行うことができ、便利であるとともに、演出の幅を広げることができる。
また、球貸等の操作表示と遊技機の演出用の操作表示とを同じ操作表示装置7で行うが、切替回路320によりカードユニット15と遊技機(パチンコ機1)の情報とを分けて混在しないように表示することができ、表示情報を分かりやすくすることができる(つまり、情報の混在を避けることができる)。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
第2の表示装置に表示する情報を切り替える切替手段を設け、
前記切替手段は、カードユニットからの情報と、遊技機からの情報とを切替可能であることを特徴とする遊技機。
(6)操作表示装置7は、通常はカードユニット15からの情報(球貸や貯球関係の情報)を表示するが、表示装置41での演出に連動して演出制御装置53から優先信号が切替回路320に出力されると、切替回路320により操作表示装置7の接続ルートが優先的に遊技機ルートに切り替えられて遊技機(演出制御装置53)からの情報(演出用の操作表示情報)を表示するので、特に表示装置41での演出が盛り上がるような場合(例えば、リーチ発生や大当り発生時)に、操作表示装置7の演出に関係する各種ボタン(例えば、アイテム選択ボタンや大当り時の楽曲選択ボタン)を遊技者が操作することで、遊技者の意思が反映された内容で演出が進行するので、ゲームが面白くなって遊技の興趣が高まる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記第2の表示装置は、
通常はカードユニットからの情報を表示し、
前記第1の表示装置での演出に連動して切替手段が作動して切り替えを行った場合には、遊技機からの情報を表示することを特徴とする遊技機。
(7)演出操作スイッチ9は前述したように、表示装置41の演出画面の内容に合わせて遊技者が演出操作スイッチ9を連打して遊技の面白みを出す一方、操作表示装置7の演出に関係するタッチパネル式の各種ボタン(例えば、アイテム選択ボタンや大当り時の楽曲選択ボタン)は、演出で使用するアイテムの選択や大当り演出時の楽曲の選択等に使用することで、連打用と選択用に、演出操作スイッチ9と操作表示装置7のタッチパネル式の各種ボタンとをそれぞれ使い分けることができ、演出の幅が広がる。
特に、演出操作スイッチ9は遊技者が押下可能な機械式の押ボタンで構成されるので、連打で使用しても破壊しにくいという利点がある。
一方、操作表示装置7の演出に関係するタッチパネル式の各種ボタンは、タッチパネル方式であるので、複数の項目から選択するような操作がワンタッチででき、分かりやすいという利点がある。また、様々な演出に応じて操作表示装置7の画面上に表示する各種ボタンを変更できるので、各種ボタンを分かりやすく変更すれば、遊技者に選択操作をきめ細かく表示でき、分かりやすくすることができる。
さらに、操作表示装置7は本来的にカードユニット15によって管理・制御されるために、球貸や貯球の操作・表示に対応して遊技者が指で触れて操作可能なタッチパネル付きの液晶表示器で構成されており、その構成を利用して遊技機の演出の操作・表示をするのにも利用されるので、演出・表示の効率が良いという利点がある。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技者が操作する第1の演出操作部は、遊技者が押下可能な機械式の押ボタンで構成されて連打演出に使用され、
遊技者が操作する第2の演出操作部は、遊技者が指で触れて操作可能なタッチパネル付きの液晶表示器で構成されて遊技者の選択演出に使用されることを特徴とする遊技機。
ここで、演出操作スイッチ9は第1の演出操作部を構成し、操作表示装置7のタッチパネル式の各種ボタンは第2の演出操作部を構成する。
(8)操作表示装置7は遊技者が指で触れて操作可能なタッチパネル付きの液晶表示器で構成され、遊技者の操作(例えば、切替ボタン307の操作)により操作表示装置7の表示画面を切り替えることが可能であるので、カードユニット15によって管理・制御される操作表示装置7に遊技者の操作で簡単に遊技機からの情報を表示されることができ、表示装置41の他にも遊技機の演出に関連する情報を遊技者に知らせることができ、あたかも表示装置41の画面が複数になったような使い方もできて、演出の幅を広げることができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記第2の表示装置は、遊技者が指で触れて操作可能なタッチパネル付きの液晶表示器で構成され、
遊技者の操作により、第2の表示装置の表示画面を切り替えることが可能であることを特徴とする遊技機。
ここで、操作表示装置7は第2の表示装置に相当し、遊技者が指で触れて操作可能なタッチパネル付きの液晶表示器で構成される。
(9)遊技者が操作可能で演出用の操作部(タッチパネル)としても使用される操作表示装置7は、ガラス枠5の下方の下部パネル6に配置される。すなわち、封入球式遊技機以外の通常の遊技機であれば、操作表示装置7は遊技枠の上皿を設けてある部材と同じ部材に配置され、ガラス枠には操作表示装置7を配置しない構成である。したがって、以下の効果がある。
表示装置41の近傍(ここはガラス枠5の部署に相当)に演出用の操作部(タッチパネル)としても使用される操作表示装置7を設けていないので、ガラス枠5のような目立つところに通常は遊技者が触れることが無く、そのため、ガラス枠5が汚れず、遊技場側の清掃作業を軽減することができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技者が操作する第2の演出操作部は、ガラス枠の下方の下部パネルに設けられることを特徴とする遊技機。
ここで、操作表示装置7は第2の演出操作部を構成する。
また、実施例1によれば、以下のような付随的効果がある。
(1)本実施例のパチンコ機1(封入球式遊技機)は、遊技者の持球数(遊技価値)の変化が連続してあった場合、内部メモリとしてのRAM113における持球数の記憶の更新は直ちに行われるが、持球数表示器40が遊技者の持球数を表示する場合の持球数の更新は、所定期間(例えば、0.3秒)の間隔をおいて行われる。
したがって、連続して入賞があったような場合においても、遊技者は入賞に対応して持球数が更新されたことを容易に認識することができる。
この背景を説明する。
遊技中の持球数表示器の表示は、入賞による賞球数の加算や発射による減算があるため、更新される必要がある、
しかし、連続して入賞があったような場合に持球数表示器の表示が直ぐに行われると、遊技者にしてみれば、入賞に対応して持球数が本当に更新されたのかどうかを把握することは難しい。
すなわち、遊技者の持球数(遊技価値)に変化があった場合、内部メモリとしてのRAM113における持球数の記憶の更新は直ちに行われ、これと同時に持球数表示器40に持球数の表示を更新すると、特に、連続して入賞したときには、持球数表示器40の表示更新が瞬時に行われることから、遊技者にとって入賞が確実に持球数に反映されたかどうかを認識しにくいという問題がある。
そこで本実施例では、持球数の更新表示をどうすればよいかに着目し、内部メモリの記憶更新と持球数表示器40の表示更新とに時間差を設けることで、解決を図った。
具体的には、連続して入賞があって持球数(遊技価値)が連続して変化するような場合でも、内部メモリ(RAM113)における持球数の記憶の更新は直ちに行うが、持球数表示器40における持球数の更新は、所定期間(例えば、0.3秒)の間隔(時間差)をおいて行うことで、持球数表示器40の表示内容を充分に認識できるだけの余裕が生まれ、遊技者は入賞に対応して持球数が更新されたことを容易に認識することができる。
したがって、遊技の興趣を低下させることのない遊技機を提供できる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技機本体内に所定数の遊技球を封入しておき、前記封入された遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であるとともに、遊技機の進行を管理する遊技制御装置を備え、
前記遊技制御装置により、遊技結果が所定の利益状態あるいはそれ以外の状態であるかの判定を行い、所定の利益状態の場合には所定数の賞球数に対応させて遊技者の利益を増加させ、
前記遊技領域を経た遊技球を回収して発射位置に導くことにより、この封入された遊技球を循環使用して遊技を行う封入球式遊技機において、
前記遊技制御装置は、
遊技者の遊技価値の変化を記憶する遊技価値記憶手段と、
遊技者の遊技価値を表示する遊技価値表示手段を制御する遊技価値表示制御手段と、を備え、
前記遊技価値表示制御手段は、
遊技者の遊技価値の変化が連続してあった場合、前記遊技価値記憶手段における遊技価値の記憶の更新は、直ちに行うように制御し、
前記遊技価値表示手段が遊技者の遊技価値を表示する場合の遊技価値の更新は、所定期間の間隔をおいて行うように制御することを特徴とする遊技機。
(2)遊技者の持球数(遊技価値)の変化が連続してあった場合、内部メモリ(RAM113)における持球数の記憶の更新は直ちに行うが、持球数表示器40における持球数の更新は、所定期間(例えば、0.3秒)の間隔をおいて行う。この場合、0.3秒という時間は1分間に100発のペースで遊技領域22に遊技球を発射する場合の半分の時間に相当するので、遊技球の発射間隔とのバランスを保ちながら、持球数表示器40の表示更新を行うことができ、遊技者への持球数の認識と、球の発射とをうまく調整することができる。
すなわち、1分間に100発以上のペースでは遊技領域22に遊技球を発射できないので、発射から最大限0.3秒の間隔をおいて持球数表示器40の表示更新を行えば、遊技者が持球数表示器40の表示内容を充分に認識できるだけの余裕の時間を確保することができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技価値表示制御手段は、
遊技価値表示手段が遊技者の遊技価値を表示する場合の遊技価値の更新の間隔は、少なくとも遊技球の連続発射間隔の半分より短い時間に設定することを特徴とする遊技機。
(3)入賞表示LED355による賞球数の表示は、通常モードでは1秒ON(点灯)し、その後、0.5秒OFF(消灯)するタイミングで制御され、特別モードでは0.5秒ON(点灯)し、その後、0.1秒OFF(消灯)するタイミングで制御される。
したがって、大当り中等の特別モードのときに入賞が連続し、賞球も連続して発生する場合であっても、入賞表示LED355による入賞表示時間が通常モードのときよりも短くなり、賞球数の表示が滞ることがなく、遊技者は何個の賞球数が得られたのかを容易に知ることができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
入賞口への入賞があった場合、対応する賞球数を所定時間表示する入賞表示装置を備え、
前記遊技制御装置は、
通常モードでは、入賞毎に対応する賞球数を前記入賞表示装置に所定時間表示し、特別モードになると、前記賞球数の入賞表示装置への表示時間を通常モードより短縮する表示時間制御手段を設けたことを特徴とする遊技機。
(4)大当り中等の特別モードのときに入賞が連続する場合には、入賞表示LED355による賞球数の表示時間を遊技球の発射間隔(0.6秒)(100発/分(0.6秒に1球を発射)よりも短縮して0.5秒にしているので、入賞表示LED355による賞球数の表示が滞ることがなく、遊技者は何個の賞球数が得られたのかを容易に知ることができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
表示時間制御手段は、
特別モードにおける前記賞球数の入賞表示装置への表示時間を、遊技球の連続発射間隔より短い時間に設定することを特徴とする遊技機。
(5)入賞表示LED355を特図及び普図を含む各種表示を一括して行う一括表示装置35と一体に構成しているので、賞球数の表示に関する遊技制御装置54の制御が容易であり、また、配置スペースが少なくて済む。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
入賞表示装置は、
特図及び普図を含む各種表示を一括して行う一括表示装置と一体に構成されていることを特徴とする遊技機。
(6)入賞表示LED355の制御は遊技制御装置54が行うので、制御効率が良い。また、入賞表示LED355を制御する特別な制御装置が不要で、制御も容易であり、かつコスト低下にもつながる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技機の進行を管理する遊技制御装置を備え、
前記遊技制御装置は、
賞球数を所定時間表示する入賞表示装置の制御を行う入賞表示制御手段を有することを特徴とする遊技機。
次に、実施例1の各種変形例について説明する。
<実施例1の変形例1>
実施例1ではアウト数=10になるタイミング毎に、それまでの賞球数情報を遊技制御装置54からカードユニット15へ送信しているが、この構成に限るものではない。例えば、「発射数−ファール数」=10となるタイミング毎にそれまでの賞球数情報を遊技制御装置54からカードユニット15へ送信する構成としてもよい。
この構成であると、実施例1に比べてアウト数の誤差が少ないという利点がある。
つまり、アウト数は遊技球が遊技盤22面へ発射されてから、盤面のどこかで停留したりするおそれがあり、そうすると、停留されている間は発射球がアウト数としてカウントされない可能性があり、誤差が出る。
これに対して上記のような構成にすると、「発射数−ファール数」の計算により、確実にアウト数=10の情報が得られるので、アウト数の誤差が少なくなる。
なお、実施例1ではアウト数=10になるタイミング毎に、それまでの賞球数情報を遊技制御装置54からカードユニット15へ送信しているが、この構成に限るものではない。すなわち、アウト数=10のタイミングではなく、他のアウト数のタイミングであってもよい。例えば、アウト数=15のタイミング、あるいはアウト数=20のタイミングであってもよい。ただし、アウト数=10のタイミングであれば、アウト数の計算がカードユニット15でし易いという利点がある。
一方、アウト数=15又はアウト数=20のタイミングであれば、アウト数=10のタイミングに比べて通信負担が軽減する利点がある。
<実施例1の変形例2>
カードユニット15はホールコンピュータ86へ通常時にアウト数を送信しているが、これに限らず、例えば通常時にアウト数を送信しない構成であってもよい。
この場合、ホールコンピュータ86がアウト数=10のタイミング毎に、それまでの賞球数が送られてくることを認識する構成にしておけば、ホールコンピュータ86でアウト数を加算して知ることができる。したがって、これによれば、通信負担が軽減できる。
<実施例1の変形例3>
実施例1ではアウト数=10になるタイミング毎に、それまでの賞球数情報を遊技制御装置54からカードユニット15へ送信しているが、この構成に限るものではない。例えば、賞球数=10になるタイミング毎に、それまでのアウト数情報を遊技制御装置54からカードユニット15へ送信する構成にしてもよい。
こうすると、賞球数は賞球数=10になるタイミング毎に送られてくるので、カードユニット15では当該タイミングにおいて単に賞球数に「10」を加算するだけで、賞球数を「10」ずつ更新できる。また、アウト数については、それまでのアウト数を受信すると、送られてきたアウト数を現在のアウト数に加算してアウト数を更新する。
このような構成であっても、通信の効率が良いので、実施例1と同様に、効率良く遊技球数に関するデータを送信することができるとともに、通信間隔が不定期であるので、セキュリティを高めることができる。
<実施例1の変形例4>
図65は実施例1の変形例4を示す図であり、遊技制御装置と分離して払出制御装置を配置した例である。
図65は実施例1の変形例4におけるパチンコ機の制御系を示すブロック図であり、この図に示す構成が図6に示す実施例1と相違する点は、遊技制御装置6000と分離して払出制御装置7000を設けた点である。
図65において、まず、遊技制御装置6000の構成と、この遊技制御装置6000に接続される機器について説明する。
遊技制御装置6000は、特図等のゲームの管理を行う主制御装置(主基板)であって、CPU6001、ROM6002、RAM6003、検査装置のための試射試験端子115及び検査装置接続端子63を備えている。
CPU6001は、特図等のゲームの管理を行う遊技プログラムを実行して必要な演算処理を行う。ROM6002は、遊技プログラムを格納しており、RAM6003は遊技プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。
なお、RAM6003に対しては、停電時にも電源を供給するバックアップ電源手段(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が設けられており、停電があっても、このバックアップ電源手段が必要な電力を供給し続けられる時間内に停電から復旧すれば、RAM60003のデータは保持される構成となっている。
CPU6001、ROM6002、RAM6003は、遊技用演算処理装置としての遊技用マイクロコンピュータに相当し、例えばアミューズメントチップ用のICとして製造されている。
また、上記アミューズメントチップ用のICは、このICチップを個別に識別可能な個体識別情報としてのチップコードに加え、メーカコードや製品コードを記憶しており、これらコードを遊技機IDとして出力可能である。
試射試験端子115は、CPU6001から得られる各種の遊技情報を検査装置に伝送するためのケーブルが接続される端子である。なお、この試射試験端子115及び関連部品は、試験機関で使用されるもので、出荷時に取り外されるものであり、遊技場で使用される遊技制御装置6000には未実装となる。
検査装置接続端子63は、パチンコ機が遊技場に設置された後に、当局が当該パチンコ機の検査を行うためのケーブルが接続される端子である。
遊技制御装置6000には、第1始動口スイッチ120(図65では始動口1SW)、第2始動口スイッチ121(図65では始動口2SW)、ゲートスイッチ122、入賞口スイッチ123、カウントスイッチ124、ガラス枠開放スイッチ125(図65ではガラス枠開放SW)からの検出信号が入力される。上記各スイッチ120乃至125の機能は、実施例1と同様であり、重複説明を略す。
ここで、遊技制御装置6000は入賞口への入賞があった場合、入賞に対応する賞球数コマンドを払出制御装置7000へ送る。払出制御装置7000では、遊技制御装置6000から送られてきた入賞に対応する賞球数コマンドに基づいて入賞に対応する賞球数を持球数に加算する処理を行う。
また、遊技制御装置6000は入賞口への入賞があった場合に、入賞に対応する賞球数を一括表示装置35の入賞表示LED355に表示する処理を行う。この処理は実施例1と同様であり、重複説明を略す。
さらに、遊技制御装置6000は、遊技の進行や演出に関して必要な機器として、演出制御装置53、普電ソレノイド131、大入賞口ソレノイド132及び一括表示装置35と接続されている。これらの機器に対する処理は実施例1と同様であり、重複説明を略す。
次に、払出制御装置7000の構成と、この払出制御装置7000に接続される機器について説明する。
払出制御装置7000は、封入球の管理・持球数の管理を行うもの(払出制御基板)であるとともに、特に変形例1では封入球の研磨制御を行うものであって、CPU7001、ROM7002、RAM7003、検査装置のための試射試験端子7005、検査装置接続端子7004、発射制御回路7006、エラー解除スイッチ(エラー解除SW)7007、エラー表示LED7008を備えている。
なお、払出制御装置7000は遊技制御装置6000からの信号(払出制御コマンド)に従って賞球を払い出すための制御を行う(賞球の払い出しは、持球数への加算となる)。一方、払出制御装置7000からは枠開放情報(前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126により前面枠4の開放を検出したか否かを示す情報)がカードユニット15及び遊技制御装置6000へ送信可能な構成となっている。
払出制御装置7000は計数手段、計数作動制御手段、遊技価値記憶手段、遊技価値表示制御手段、研磨制御手段を構成する。
CPU7001は、所定のプログラムを実行して封入球制御、遊技球の払出(賞球払出又は貸球払出)及び持球数の管理に必要な演算処理を行う他、研磨制御のプログラムに基づいて研磨装置56(図4参照)の制御に必要な演算処理を行う。ROM7002は、上記プログラムを格納しており、RAM7003は上記プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。
ここで、RAM7003は遊技価値記憶手段を構成し、遊技価値である持球数を記憶するが、詳しくは遊技者の遊技価値の変化を記憶し、これには発射した球を減算し、賞球数を加算することを繰り返して遊技者の持球数がいくらになるかをリアルタイムで更新して記憶していくことになる。発射した球の減算や賞球数の加算は、プログラムに基づく処理で行うので、RAM7003(遊技価値記憶手段)は持球数のリアルタイム的な変化を記憶していくことになる。
また、RAM7003に対しては、停電時にも電源を供給するバックアップ電源手段(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が設けられており、停電があっても、このバックアップ電源手段が必要な電力を供給し続けられる時間内に停電から復旧すれば、RAM7003のデータは保持される構成となっている。
なお、払出制御装置7000は、詳しくは封入球遊技に必要な制御として、主に封入球の発射から回収までの処理を行う他、遊技制御装置6000からの賞球数コマンドに応じた持球数加算処理、更に実施例1の変形例4では封入球の研磨制御処理や球貸し制御(球貸加算処理)や持球数の計数処理等も行う構成である。
また、払出制御装置7000は入賞口への入賞があった場合に遊技制御装置6000から入賞に対応する賞球数コマンドが送られてくるので、この賞球数コマンドに基づいて入賞に対応する賞球数を持球数に加算する処理を行うが(前述した通り)、例えば遊技者の持球数(遊技価値)の変化が連続してあった場合、RAM7003(遊技価値記憶手段)における持球数の記憶の更新は直ちに行うが、持球数表示器40(遊技価値表示手段)が遊技者の持球数を表示する場合の持球数の更新は、所定期間(例えば、0.3秒)の間隔をおいて行うように制御する。
これらの処理を行うのは払出制御装置7000であるが、内容は後述の実施例9と同様であり、フローチャートを示しての払い出し制御に関する処理内容は実施例9で詳細を後述し、ここでは説明を略す。
試射試験端子7005は、CPU7001から得られる封入球の制御及び遊技球の払出制御における各種の情報を検査装置に伝送するためのケーブルが接続される端子である。なお、この試射試験端子7005及び関連部品は、試験機関で使用されるもので、出荷時に取り外されるものであり、遊技場で使用される払出制御装置7000には未実装となる。
検査装置接続端子7004は、パチンコ機が遊技場に設置された後に、当局が当該パチンコ機の検査を行うためのケーブルが接続される端子である。
発射制御回路7006は、払出制御装置7000に内蔵される構成であり、払出制御装置7000から必要な電源の供給を受けるとともに、発射許可信号を受けるようになっている。発射制御回路7006は発射許可信号のオンデータを受信していることを必要条件として、発射ボリューム171の操作(即ち、発射操作ハンドル11の回転操作)に従って発射位置にある遊技球を発射する発射ソレノイド173を制御する。また払出制御装置7000には、タッチセンサ174や発射停止スイッチ175からの信号が入力されている。タッチセンサ174は、遊技者が発射ボリューム171を操作する発射操作ハンドル11にタッチしているか否かを検出するものであり、発射停止スイッチ175は遊技球の発射を一時的に停止するもので、遊技者によって操作されるものである。
なお、遊技球を発射位置まで送る球送りソレノイド172は、払出制御装置7000によって直接制御される。その制御処理のため、タッチセンサ174からの信号は払出制御装置7000に入力されている。
また、上記発射ソレノイド173を含み、発射位置(図示省略)にある遊技球を遊技領域に発射する装置を発射装置という。この発射装置は、発射制御回路7006を含む払出制御装置7000によって制御され、これら制御装置の制御処理によって遊技球の発射が許可されている状態(発射許可信号のオンデータが設定されている状態)でのみ遊技球を発射することができる。遊技球の発射が禁止されている状態(発射許可信号のオフデータが設定されている状態)では、たとえ発射位置に遊技球があり遊技者が発射操作ハンドル11を操作しても遊技球は発射されない。また発射装置は、発射するために遊技球を打つ杵という部材を有しており、この杵の先(杵先)に発射位置がある。
なお、発射操作ハンドル11の操作による遊技球の発射数は、所定の規則により、1分間に100発という規定があるので、払出制御装置7000及び発射制御回路7006は球送りソレノイド172を制御して、100発/分(およそ、0.6秒(s)に1球を発射)の範囲内に収めるようにしている。
エラー解除スイッチ(エラー解除SW)7007は、払出制御の処理でエラーがあって処理が停止した場合などに、操作されるとエラーを解除する信号を出すものである。
エラー表示LED7008は、払出制御の処理でエラーがある場合に、エラーの内容に応じて特定のナンバーを点灯させる。
また、払出制御装置7000は下部パネル6に配置された機器との関連では、持球数表示器40、計数スイッチ311、休憩スイッチ312、計数スイッチLED313、休憩スイッチ有効表示LED314と接続されている。なお、操作表示装置7は後述のように、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット15と接続され、カードユニット15によって管理制御されるため、払出制御装置7000の制御下にはない構成である。
払出制御装置7000には計数スイッチ311及び休憩スイッチ312からの検出信号が入力されるとともに、持球数表示器40、計数スイッチLED313及び休憩スイッチ有効表示LED314に対して必要な制御信号が出力される。例えば、持球数表示器40に対しては持球数を表示するために、持球数表示器40の7セグメントの6個のLEDを駆動可能な駆動信号が出力される。計数スイッチLED313及び休憩スイッチ有効表示LED314に対しては、それぞれのLEDを点灯する条件が成立したときに、各LED点灯を可能な駆動信号が出力される。
払出制御装置7000はカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15と接続され、カードユニット15との間で双方向の情報の伝達ができるようになっている。また、カードユニット接続端子板52は切替回路320と接続されており、切替回路320を介してカードユニット15は操作表示装置7との間で情報や信号等の入出力が可能である。したがって、カードユニット接続端子板52は主にカードユニット15とパチンコ機1側との間及びカードユニット15と操作表示装置7側との間の情報や信号等の入出力に使用される。
一方、払出制御装置7000は外部情報端子板51を介してカードユニット15と接続され、カードユニット15に対して払出制御装置7000から遊技情報を送信可能になっている。また、カードユニット15はホールコンピュータ86及び持球管理装置85と接続されている。
したがって、外部情報端子板51は主にパチンコ機1側からカードユニット15を経由してホールコンピュータ86や持球管理装置85に遊技情報を送信するために使用される。
すなわち、払出制御装置7000からは外部情報端子板51を介し、カードユニット15を経由してホールコンピュータ86に遊技制御装置6000からの各種遊技情報及び封入球の制御及び遊技球の払出制御における各種の情報が出力される。また、払出制御装置7000からは外部情報端子板51を介し、カードユニット15を経由して持球管理装置85やホールコンピュータ86へ持球数の情報(遊技価値情報)などが出力される。
次に、払出制御装置7000は、封入球の発射から回収までの処理及び球貸し等に関して必要な機器として、カードユニット接続端子板52と接続されるともに、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット15とも接続されている。
また、操作表示装置7は切替回路320に接続されている。切替回路320は演出制御装置53に接続されるとともに、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット15にも接続されている。したがって、操作表示装置7は切替回路320を介して演出制御装置53との間で、情報や信号等の入出力が可能である。さらに、操作表示装置7は切替回路320及びカードユニット接続端子板52を順次介してカードユニット15との間で、情報や信号等の入出力が可能である。
このように、切替回路320は操作表示装置7に対する接続を演出制御装置53(遊技機:パチンコ機1)と、カードユニット15(但し、カードユニット接続端子板52を介して)との間で切替可能になっている。
情報の伝達について説明すると、上記のように、払出制御装置7000はカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15と接続されており、払出制御装置7000からカードユニット15に対して封入球遊技における遊技の過程で実施例1と同様に、アウト数=10になるタイミング毎に賞球数が送られるとともに、各イベント発生時に遊技制御装置6000からの各種遊技情報が送られる構成になっている。
そして、カードユニット15では払出制御装置7000からの賞球数や各種遊技情報に基づいて操作表示装置7の制御を管理し、メッセージ・操作領域部306に遊技者の持球数(遊技価値)を表示したり、計数スイッチ311の操作によって持球数を計数して計数球数の玉箱に移す制御等を行うことが可能になっている。
なお本例では、前述のように払出制御装置7000からカードユニット15に対して遊技制御装置6000からの各種遊技情報及び封入球遊技における遊技の過程で実施例1と同様に、アウト数=10になるタイミング毎に賞球数を送信するようにしているが、カードユニット15からの要求があった時に払出制御装置7000から必要な情報を送信するようにしてもよい。また、これらの各種情報を払出制御装置7000からでなく、遊技制御装置6000からカードユニットへ送信する構成にしてもよい。
また、封入球制御等に必要な各種スイッチ類からの信号として、払出制御装置7000には、発射球検出スイッチ161、ファール球検出スイッチ162、アウト球検出スイッチ163、第1封入球検出スイッチ164(図65では封入球検出1SW)、及び第2封入球検出スイッチ165(図65では封入球検出2SW)からの検出信号が入力されている。
上記各スイッチ161乃至165の機能は実施例1と同様であり、重複説明を略す。
払出制御装置7000では、上記各スイッチ161乃至165からの検出信号を受けて、封入球の発射から回収までの球の挙動監視、ファール球の有無、封入球の最大と最小の封入球数のチェック等の処理を行うとともに、カードユニット15から送られてくる球貸し情報(貸球数コマンド)に基づいて持球数に加算する処理を行うなどの制御を行う。
さらに、払出制御装置7000には前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126(図65では前面枠開放SW(夜間監視SW))が接続されている。前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の機能は、実施例1と同様であり、重複説明を略す。
前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126には払出制御装置7000からバックアップ電源が供給されるようになっている。このバックアップ電源としては、例えば前述したRAM7003と同様に、停電時にも電源を供給するバックアップ電源手段(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が用いられ、パチンコ機1の電源がオフとなる夜間(あるいは停電時も同様)であってもバックアップ電源手段が必要な電力を供給し続ける構成である。
そして、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの前面枠4の枠開放情報は払出制御装置7000に入力されてRAM7003に記憶され、払出制御装置7000からカードユニット15に送信されるようになっている。
なお、実施例1の変形例4においても、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は、前面枠4が開放されたことを検出する他、ガラス枠5が開放されたことを検出するようにしてもよい。
次に、封入球の研磨に必要な機器として、払出制御装置7000は研磨モータ70、切替ソレノイド79S、研磨出口スイッチ76が接続されている。これらの機器は研磨装置56及び循環装置55(図4参照)に配置されており、この変形例4においても、実施例1と同様の研磨装置56を備えている。変形例4では、研磨装置56の構成は実施例1と同様であるので、図示は略している。
また、変形例4では電源装置として、主電源装置7010A及び副電源装置7010Bを備えている。主電源装置7010Aは商用の交流電源(例えば、AC100V)を入力電源とし、この入力電源からDC32V、DC12V,DC5Vなどの直流電圧を生成し、研磨装置56などの封入球の研磨に必要な各機器を除き、遊技制御装置6000、演出制御装置53、払出制御装置7000や図65に示す各電子部品に必要な電源を供給するとともに、電源スイッチ7011及びRAMクリアスイッチ7012を備えている。なお、電源スイッチ7011及びRAMクリアスイッチ7012の機能は実施例1と同様である。
また、主源装置7010Aはバックアップ電源部(バックアップ電源手段に相当)を有しており、バックアップ電源部は例えば電解コンデンサのような大容量のコンデンサで構成される。バックアップ電源は遊技制御装置6000のRAM6003、払出制御装置7000のRAM7003などの他、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAM6003、RAM7003など(前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126も含む)に記憶されたデータが保持されるようになっている。
一方、副電源装置7010Bは実施例1と同様に、内部にバッテリー(二次電池)を有するUPS(無停電電源装置)であり、商用電源が停止しても払出制御装置7000経由で研磨装置56などの遊技球の研磨に必要な各機器に電源を供給可能な構成である。そして、研磨装置56などの封入球の研磨に必要な各機器には、副電源装置7010Bから払出制御装置7000経由で常時電源が供給される構成であるが、大きな電力を消費するのは、封入球の研磨を行うときに限られ、それ以外は待機状態となり、極めて少量の待機電力(例えば、研磨装置プログラムの待機動作程度)を消費するだけとなる。また、副電源装置7010Bは払出制御装置7000にも副電源を供給しているが、この副電源の供給は払出制御装置7000が夜間に封入球の研磨制御を行うのに必要な電力に限られている。
すなわち、払出制御装置7000は遊技終了後の夜間閉店時で主電源がオフした後に、
所定期間(T1+T2)に亘り研磨装置56を制御して封入球の研磨を行う。なお、封入球の研磨制御において、研磨モータ70、切替ソレノイド79S、研磨出口スイッチ76の各制御等は実施例1と同様である。
次に、演出制御装置53の構成は実施例1と同様であり、この演出制御装置53に接続される機器についても実施例1と同様で、同一番号を付している(重複説明は略す)。
また、実施例1と同様に、演出制御装置53は切替回路320を介して操作表示装置7との間で情報や信号等の入出力が可能であり、演出制御装置53からは演出画面に関する情報等を切替回路320を介して操作表示装置7に送信し、操作表示装置7からはメッセージ・操作領域部306の画面上に配置された各種演出ボタンの操作情報等を切替回路320を介して演出制御装置53に送信する。演出制御装置53は切替回路320を介して操作表示装置7から受信した各種演出ボタンの操作情報等に基づいて表示装置41の演出内容を決定して演出の制御を行う。
以上の構成において、変形例4では遊技終了後の夜間閉店時で主電源がオフした後に、
払出制御装置7000により所定期間(T1+T2)に亘り研磨装置56が制御されて封入球の研磨が行われる。この場合、副電源装置7010Bにより商用電源が停止しても、払出制御装置7000及び研磨装置56などの遊技球の研磨に必要な各機器に副電源が供給されて研磨に必要な制御が行われる。切替弁79を使用した経路切替制御は実施例1と同様であり、重複説明は略す。また、研磨制御のタイミングチャートも実施例1で示した図58と同様であり、略している。
このように、実施例1では研磨制御装置59によって封入球の研磨制御を行う構成であるのに対して、変形例4では払出制御装置7000によって封入球の研磨制御が行われる。
実施例1の変形例4では、以下の効果がある。
(1)払出制御装置7000を遊技制御装置6000と分離して設け、研磨装置56を払出制御装置7000で制御する構成なので、研磨制御装置を単独で配置する必要がなく、払出制御装置7000で代用することができ、制御上、便利である。
(2)払出制御装置7000を遊技制御装置6000と分離して設けているので、遊技進行に関する制御と、封入球数の監視や持球数の加算・減算処理、持球数の計数処理などの制御及び封入球の研磨に関する制御を分けることができ、実施例1に比べてプログラムが簡単で済む。
また、払出制御装置7000及び遊技制御装置6000の各CPU7001、6001の処理負担を軽減できる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技の進行を管理する遊技制御装置と、
電源を供給する電源装置と、を備えた遊技機において、
球を研磨する研磨装置を備えるとともに、
前記電源装置は、
商用電力から遊技機の動作に必要な電源を生成する主電源装置と、
無停電電源装置によって構成される副電源装置と、を備え、
遊技制御装置と分離して、球の払い出しを制御する払出制御装置を配置し、
払出制御装置は、
副電源装置から電力の供給を受けて、遊技終了後の所定期間に球の研磨を行うように前記研磨装置を制御することを特徴とする遊技機。
<実施例1の変形例5>
図66は実施例1の変形例5を示す図であり、封入球の循環構造の変形例である。
<通常状態>
図66(a)は封入球の循環構造を示す図であり、特に通常状態(研磨装置を介さずに球を循環させて遊技を行う状態のこと。以下、同様)の様子を示している。なお、図中の○印は球を表し、複数の○印により球の移動の様子を示している。
図66(a)において、7021は封入球の循環流路(遊技循環経路)を示し、循環流路7021には盤面(図1の遊技盤20参照)からの回収球が流入するようになっている。循環流路7021の途中には切替弁7022(経路切替手段)が配置されており、通常状態では切替弁7022の切替ソレノイド(図示略)が作動せず、封入球は研磨装置7023に流入せずに循環流路7021を更に流下して揚送装置7024に向けて流れるようになっている。
揚送装置7024の入口には揚送入口スイッチ7025が配置されており、揚送入口スイッチ7025は揚送装置7024の入口に球が有るか否かを検出する。揚送入口スイッチ7025により球有りが検出されると、揚送装置7024が作動し、球を揚送スクリュー7025で揚送して下方から上方に移動させ、揚送された球は揚送出口スイッチ7026を経て発射装置の球送り部(図示略)へ誘導される。盤面の左上部には発射装置があり、球送り部により送られてきた球は発射装置により遊技領域に向けて発射される。
遊技領域に向けて発射された球は、アウト球(セーフ球含む)となって再び回収されて循環流路7021に流入するという経路を繰り返して循環する。
なお、揚送出口スイッチ7026で球止まりを検出すると、揚送装置7024は作動を停止する。
また、切替弁7022、研磨装置7023、揚送装置7024の制御は、例えば実施例1と同様に研磨制御装置によって行う。ただし、これに限らず、例えば払出制御装置を遊技制御装置と分離して設ける構成の場合には、払出制御装置によって切替弁7022、研磨装置7023、揚送装置7024の作動を制御する構成にしてもよい。
さらに、切替弁7022、研磨装置7023、揚送装置7024、発射装置(球送り部も含む)などの球の循環に必要な機器(例えば、揚送入口スイッチ7025、揚送出口スイッチ7026なども含む)への電源供給は副電源装置(UPS)にて行う。
特に、発射装置への電源供給も必要となるので、この点で実施例1と異なっている。
<球磨き状態>
図66(b)は封入球の球磨き状態(研磨装置を介して球磨きを行って球を循環させる状態のこと。以下、同様)の様子を示している。
図66(b)において、消費電力ピーク時を避けた閉店後等の夜間の所定期間(例えば、実施例1と同様に遊技終了後の夜間閉店時で主電源がオフした後の予め定められた所定期間(T1+T2))になると、切替弁7022の切替ソレノイド(図示略)が作動して、弁体により循環流路7021を塞ぎ、封入球を研磨装置7023に流入させるようにする。これにより、封入球は切替弁7022の箇所から循環流路7021より研磨装置7023に流入するようになり、研磨装置7023によって研磨される。すなわち、研磨装置7023は内部に配置された研磨部材(例えば、研磨布)によって球を磨き、下部側の出口から排出するようになっている。研磨を終えた球は研磨装置7023の出口から出ると、再び、循環流路7021に流れ、循環流路7021より揚送装置7024に向けて流れる。次いで、揚送入口スイッチ7025により球有りが検出されると、揚送装置7024が作動して球を揚送し、揚送された球は揚送出口スイッチ7026を経て発射装置の球送り部へ誘導され、発射装置により遊技領域に向けて発射される。
遊技領域に向けて発射された球は、再び回収されて循環流路7021に流入するという経路を繰り返して循環する。
なお、この変形例5の構造では、研磨装置7023の他、揚送装置7024、発射装置(球送り部も含む)なども作動させて封入球を循環させながら、球磨きを行う。
そして、上記所定期間が終了すると、切替弁7022の切替ソレノイドの作動が停止して弁体が例えばスプリングなどの付勢力を受けて循環流路7021を開口する位置に変位する。これにより、封入球が研磨装置7023に流入するのが阻止される。また、所定期間の終了により、切替弁7022、研磨装置7023、揚送装置7024、発射装置(球送り部も含む)などの球の循環に必要な機器(例えば、揚送入口スイッチ7025、揚送出口スイッチ7026なども含む)の作動も停止する。
なお、封入球の研磨終了後は、切替弁7022の切替ソレノイドの作動を停止して弁体をスプリングなどの付勢力を受けて循環流路7021を開口する位置に変位(元の位置に戻す)させているが、これに限らず、封入球の研磨終了後も例えば弁体が循環流路7021を閉鎖する位置のままの状態にしておいてもよい。弁体をそのままの位置にした場合、次回の遊技機の電源投入時(例えば、開店時)に、弁体を元の位置(循環流路7021を開口する位置)に戻すようにする。また、弁体を元の位置に戻さない場合には、次回にもう一度、球磨きを行うような構成にしてもよい。
実施例1の変形例5では、以下の効果がある。
(1)発射装置(球送り部も含む)が遊技機の上部に配置されているタイプの遊技機に簡単に適用できて、便利である。
また、発射装置(球送り部も含む)が遊技機の上部に配置され、盤面に向けて球を直接に発射するので、ファール球の発生が無く、実施例1に比べて封入球の計算処理が容易になる。さらに、発射装置(球送り部も含む)も作動させて封入球を循環させながら球磨きを行うので、球送り部の構造に関係なく全ての封入球を磨くことができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技盤の上部から遊技球を発射する発射装置と、
遊技球が遊技機の内部で遊技盤を通して循環する遊技循環経路と、
遊技機の下部に位置する遊技循環経路の遊技球を遊技盤の上部に揚送する揚送装置と、を備え、
前記遊技循環経路の近傍に遊技球を研磨する研磨装置を配置し、
遊技球が研磨装置を経由する経路又は遊技球が研磨装置を経由しない経路の何れかに切り替える経路切替手段を設けたことを特徴とする遊技機。
<実施例1の変形例6>
図67は実施例1の変形例6を示す図であり、切替ボタンを2つ設けた例である。
図67(a)において、変形例6の操作表示装置7には2つの切替ボタン307A(第2の演出操作部)、切替ボタン307B(第2の演出操作部)が配置される構成である。操作表示装置7の画面上では切替ボタン307Aに対応して「遊技機」という表示がされており、このボタンにタッチすると、遊技機ルートに切り替わることが分かりやすく表示されている。一方、切替ボタン307Bに対応して「カード」という表示がされており、このボタンにタッチすると、カードユニットルートに切り替わることが分かりやすく表示されている。
そして、切替ボタン307Aにタッチすると、切替回路320が作動して操作表示装置7の接続ルートが遊技機ルートに切り替えられて遊技機(演出制御装置53)からの情報を操作表示装置7に表示し、切替ボタン307Bにタッチすると、切替回路320が作動して操作表示装置7の接続ルートがカードユニットルートに切り替えられてカードユニット15からの情報を操作表示装置7に表示するようになっている。
その他の構成は図7と同様であり、同一番号を付している。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記第2の表示装置は、遊技者が指で触れて操作可能なタッチパネル付きの液晶表示器で構成され、
前記液晶表示器に、遊技者の操作により第2の表示装置に遊技機からの情報の内容に切り替えて表示するように切替操作を行う第1切替ボタンと、
遊技者の操作により第2の表示装置にカードユニットからの情報の内容に切り替えて表示するように切替操作を行う第2切替ボタンと、
を配置したことを特徴とする遊技機。
ここで、操作表示装置7は第2の表示装置に相当し、遊技者が指で触れて操作可能なタッチパネル付きの液晶表示器で構成される。また、切替ボタン307Aは第1切替ボタンに相当し、切替ボタン307Bは第2切替ボタンに相当する。
図67(b)は、2つの切替ボタン307A、切替ボタン307Bの作動に基づき切替回路320が作動して操作表示装置7の接続ルートを切り替える場合のタイミングチャートである。
図67(b)において、表示データやタッチ情報の定義は図62の場合と同様である。
通常(初期状態)は遊技機からの優先信号は出力されず、カードユニットルートとなって操作表示装置7はカードユニット15からの情報を表示している。
遊技が進行して特別演出(例えば、リーチ発生でのバトルモード)になると、演出制御装置53から優先信号が切替回路320に出力され、切替回路320により操作表示装置7の接続ルートが遊技機ルートに優先的に切り替えられ、演出制御装置53からの情報に基づく演出情報が操作表示装置7される。
この状態で、遊技者が切替ボタン307Bにタッチすると、切替回路320により操作表示装置7の接続ルートが所定期間a(例えば、5秒間)だけカードユニットルートに切り替えられ、操作表示装置7はカードユニット15からの情報を表示する。
次いで、上記所定期間a(例えば、5秒間)が経過すると、切替回路320は自動的に操作表示装置7の接続ルートをカードユニットルートから遊技機ルートに戻す。
その後、優先信号がノンアクティブになると、切替回路320により操作表示装置7の接続ルートが遊技機ルートからカードユニットルートに切り替わり、操作表示装置7では再びカードユニット15からの情報に基づく表示が行われる。
次いで、操作表示装置7にてカードユニット15からの情報に基づく表示が行われている状態のとき、遊技者が切替ボタン307Aにタッチすると、切替回路320により操作表示装置7の接続ルートが遊技機ルートに切り替わり、操作表示装置7では演出制御装置53からの情報を表示する画面に変わる。例えば、遊技者がゲーム進行中で登場するキャラクタの情報を得たいと思うときに、切替ボタン307Aにタッチすると、操作表示装置7では演出制御装置53からの情報を表示する画面に変わり、そこにゲーム進行中で登場するキャラクタに関する情報が表示される。
次いで、操作表示装置7の接続ルートが遊技機ルートであるときに、遊技者が切替ボタン307Bにタッチすると、切替回路320により操作表示装置7の接続ルートがカードユニットルートに切り替わり、カードユニット15からの情報を表示する画面に変わる。この状態で、球貸を望む場合には球貸ボタン303にタッチすることで、持球数が125個単位で増加する。
このように、操作表示装置7に2つの切替ボタン307A、切替ボタン307Bが配置される構成であり、各ボタンの上には画面上で「遊技機」、「カード」という表示がされるので、実施例1に比べてより一層分かりやすく、かつ簡単に操作表示装置7の接続ルートを切り替えることができる。
<実施例1の変形例7>
図68、図69は実施例1の変形例7を示す図であり、遅延手段をソフトウエアで実現する例である。
図68において、変形例7では遊技制御装置54に出力ポート551、リレー552、入力ポート553が設けられており、CPU111はROM112に格納されているプログラム(詳細は図69で後述)を実行し、遊技制御装置54への主電源の供給開始から所定時間(例えば、5秒)だけ遅延して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126へ主電源の供給を開始するために、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126への主電源の供給をオンさせるon制御信号を主電源の供給開始から所定時間(例えば、5秒)が経過した後にリレー552に出力するようになっている。
リレー552には5V電源の主電源が印加されており、リレー552は通常(off制御信号が入力されている間)はオフしているが、CPU111からon制御信号が入力されると、オン作動して、5V電源の主電源を前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給する。なお、実際にはCPU111の周辺回路には上記on制御信号を出力するためのドライバ等が配置されるが、煩雑になるので、周辺回路を含めてCPU111で代表して示している。
前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126には遊技制御装置54から主電源が供給可能であるが、前述したように遊技制御装置54への主電源供給開始から所定時間(例えば、5秒)だけ遅延して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126へ主電源の供給が開始されるようになる。前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部に出力する。
一方、遊技店の夜間時などのように、主電源の遮断時には電源装置58からのバックアップ電源(5VBB)が遊技制御装置54を経由して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給され、前面枠4の枠開放情報を保持する構成になっている。なお、バックアップ電源(5VBB)はリレー552を経由しておらず、電源装置58から遊技制御装置54を介して常時、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給されるようになっている。
また、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の出力信号(前面枠4の枠開放情報:つまり異常検出情報)は遊技制御装置54に出力され、遊技制御装置54では前面枠4の枠開放情報を内部の入力ポート553で受けてCPU111に出力し、CPU111は前面枠4の枠開放情報をRAM113に記憶させ、その後、カードユニット15に送信する構成である。
このように、CPU111は図69に示すプログラムを実行し、遊技制御装置54への主電源の供給開始から所定時間(例えば、5秒)だけ遅延して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126へ主電源の供給を開始するためのon制御信号をリレー552に出力し、これにより、リレー552をオンするので、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給される主電源の5Vも遅れ、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126への主電源の供給開始は遊技制御装置54上のCPU111や各種ICよりも遅くなる。そのため、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126が主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部に出力するタイミングも、遊技制御装置54への主電源の供給開始よりも遅くなる。
また、バックアップ電源は前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に対して常時供給される構成である。
ここで、遊技制御装置54は遅延手段を構成する。
次に、図69は実施例1の変形例7における遊技制御装置54のメイン処理を示すフローチャートであり、特に、主電源の供給開始から所定時間(例えば、5秒)だけ遅延して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126へ主電源の供給を開始するためのon制御信号を出力するための処理を含んでいる。
図69に示すプログラムが開始すると、ステップS1乃至ステップS4では遊技制御装置54の立ち上げ準備のために、図10に示した実施例1のメイン処理と同様の処理を行う。これにより、ステップS4を終了する時点で、遊技制御装置54の立ち上げ準備期間(例えば、5秒)が経過する。次いで、図10と同様にステップS5、ステップS6を実行する。その他、実施例1と同様の処理を行うステップには同一のステップ番号を付して重複説明を略す。
ステップS6を経ると、次いで、ステップS1201に進み、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126へ主電源の供給を開始するためのon制御信号を出力する。ここでは、メイン処理のステップS1乃至ステップS4の各処理を実行する段階で遊技制御装置54の立ち上げ準備期間が経過することになるので、立ち上げ準備期間が経過してからon制御信号が出力されることになる。これにより、主電源の供給を開始するためのon制御信号がリレー552に出力されて、リレー552がオンし、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126へ主電源の供給が開始される。
次いで、ステップS1202へ進み、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の起動待ちタイマのウエイト時間を取る。これは、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に主電源の供給が開始されても直ぐに検出信号を外部に出力できず、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部に出力するのに時間を要することから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126が前面枠4の枠開放情報を外部に出力できる状態になるまで待つためである。ウエイト時間を取らない場合、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報とは別の、それよりも前の検出信号を外部に出力してしまう可能性が考えられるからである。
ステップS1202で起動待ちタイマのウエイト時間を取る処理が終了すると、次いで、ステップS1001に進み、ステップS1001以降の各処理を順次実行する。ステップS1001以降の処理は実施例1と同様である。なお、ステップS17以降に続く処理は、図11に示した実施例1のメイン処理と同様であるので、図示を略している。
このように、実施例1の変形例7においては、主電源装置58Aから供給される主電源の投入時に、遊技制御装置54には主電源が直ちに供給されるが、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に対してはメイン処理を実行する過程で、遊技制御装置54の立ち上げ準備期間(例えば、5秒)が経過するまで、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126への主電源の供給を遅延し、立ち上げ準備期間(例えば、5秒)が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126への主電源の供給が開始され、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部に出力する。
したがって、遊技制御装置54の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の枠開放情報が遊技制御装置54に取り込まれることとなり、当該枠開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報を取り込むことができるようになる。
特に、実施例1の変形例7では遅延手段をソフトウエアで実現するので、実施例1に比べると、ハード回路の部品が減り、コストを抑制できる。
なお、実施例1の変形例7においても、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は、前面枠4が開放されたことを検出する他、ガラス枠5が開放されたことを検出するようにしてもよい。
<実施例1の変形例8>
図70は実施例1の変形例8を示す図であり、遊技制御装置と分離して払出制御装置を配置した例である。
図70は実施例1の変形例8におけるパチンコ機の制御系を示すブロック図であり、この図に示す構成が図6に示す実施例1と相違する点は、遊技制御装置800と分離して払出制御装置900を設けた点、及び電源装置58は単一で、主電源装置と副電源装置に分けていない点である。
図70において、まず、遊技制御装置800の構成と、この遊技制御装置800に接続される機器について説明する。
遊技制御装置800は、特図等のゲームの管理を行う主制御装置(主基板)であって、CPU801、ROM802、RAM803、検査装置のための試射試験端子115及び検査装置接続端子63を備えている。
CPU801は、特図等のゲームの管理を行う遊技プログラムを実行して必要な演算処理を行う。ROM802は、遊技プログラムを格納しており、RAM803は遊技プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。
なお、RAM803に対しては、停電時にも電源を供給するバックアップ電源手段(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が設けられており、停電があっても、このバックアップ電源手段が必要な電力を供給し続けられる時間内に停電から復旧すれば、RAM803のデータは保持される構成となっている。
CPU801、ROM802、RAM803は、遊技用演算処理装置としての遊技用マイクロコンピュータに相当し、例えばアミューズメントチップ用のICとして製造されている。
また、上記アミューズメントチップ用のICは、このICチップを個別に識別可能な個体識別情報としてのチップコードに加え、メーカコードや製品コードを記憶しており、これらコードを遊技機IDとして出力可能である。
試射試験端子115は、CPU801から得られる各種の遊技情報を検査装置に伝送するためのケーブルが接続される端子である。なお、この試射試験端子115及び関連部品は、試験機関で使用されるもので、出荷時に取り外されるものであり、遊技場で使用される遊技制御装置800には未実装となる。
検査装置接続端子63は、パチンコ機が遊技場に設置された後に、当局が当該パチンコ機の検査を行うためのケーブルが接続される端子である。
遊技制御装置800には、第1始動口スイッチ120(図70では始動口1SW)、第2始動口スイッチ121(図70では始動口2SW)、ゲートスイッチ122、入賞口スイッチ123、カウントスイッチ124、ガラス枠開放スイッチ125(図70ではガラス枠開放SW)からの検出信号が入力される。上記各スイッチ120乃至125の機能は、実施例1と同様であり、重複説明を略す。
ここで、遊技制御装置800は入賞口への入賞があった場合、入賞に対応する賞球数コマンドを払出制御装置900へ送る。払出制御装置900では、遊技制御装置800から送られてきた入賞に対応する賞球数コマンドに基づいて入賞に対応する賞球数を持球数に加算する処理を行う。
また、遊技制御装置800は入賞口への入賞があった場合に、入賞に対応する賞球数を一括表示装置35の入賞表示LED355に表示する処理を行う。この処理は実施例1と同様であり、重複説明を略す。
さらに、遊技制御装置800は、遊技の進行や演出に関して必要な機器として、演出制御装置53、普電ソレノイド131、大入賞口ソレノイド132及び一括表示装置35と接続されている。これらの機器に対する処理は実施例1と同様であり、重複説明を略す。
次に、払出制御装置900の構成と、この払出制御装置900に接続される機器について説明する。
払出制御装置900は、封入球の管理・持球数の管理を行うもの(払出制御基板)であって、CPU901、ROM902、RAM903、検査装置のための試射試験端子905、検査装置接続端子904、発射制御回路906、エラー解除スイッチ(エラー解除SW)907、エラー表示LED908、スイッチ電源遅延回路909を備えている。
なお、払出制御装置900は遊技制御装置800からの信号(払出制御コマンド)に従って賞球を払い出すための制御を行う(賞球の払い出しは、持球数への加算となる)。一方、払出制御装置900からは枠開放情報(前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126により前面枠4の開放を検出したか否かを示す情報)が遊技制御装置800及びカードユニット15へ送信可能な構成となっている。
払出制御装置900は計数手段、計数作動制御手段、遊技価値記憶手段、遊技価値表示制御手段、遅延手段を構成する。
CPU901は、所定のプログラムを実行して封入球制御、遊技球の払出(賞球払出又は貸球払出)及び持球数の管理に必要な演算処理を行う。ROM902は、上記プログラムを格納しており、RAM903は上記プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。
ここで、RAM903は遊技価値記憶手段を構成し、遊技価値である持球数を記憶するが、詳しくは遊技者の遊技価値の変化を記憶し、これには発射した球を減算し、賞球数を加算することを繰り返して遊技者の持球数がいくらになるかをリアルタイムで更新して記憶していくことになる。発射した球の減算や賞球数の加算は、プログラムに基づく処理で行うので、RAM903(遊技価値記憶手段)は持球数のリアルタイム的な変化を記憶していくことになる。
また、RAM903に対しては、停電時にも電源を供給するバックアップ電源手段(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が設けられており、停電があっても、このバックアップ電源手段が必要な電力を供給し続けられる時間内に停電から復旧すれば、RAM903のデータは保持される構成となっている。
なお、払出制御装置900は、詳しくは封入球遊技に必要な制御として、主に封入球の発射から回収までの処理を行う他、遊技制御装置800からの賞球数コマンドに応じた持球数加算処理、更に実施例1の変形例8では球貸し制御(球貸加算処理)や持球数の計数処理等も行う構成である。
また、払出制御装置900は入賞口への入賞があった場合に遊技制御装置800から入賞に対応する賞球数コマンドが送られてくるので、この賞球数コマンドに基づいて入賞に対応する賞球数を持球数に加算する処理を行うが(前述した通り)、例えば遊技者の持球数(遊技価値)の変化が連続してあった場合、RAM903(遊技価値記憶手段)における持球数の記憶の更新は直ちに行うが、持球数表示器40(遊技価値表示手段)が遊技者の持球数を表示する場合の持球数の更新は、所定期間(例えば、0.3秒)の間隔をおいて行うように制御する。
これらの処理を行うのは払出制御装置900であるが、内容は後述の実施例9と同様であり、フローチャートを示しての払い出し制御に関する処理内容は実施例9で詳細を後述し、ここでは説明を略す。
試射試験端子905は、CPU901から得られる封入球の制御及び遊技球の払出制御における各種の情報を検査装置に伝送するためのケーブルが接続される端子である。なお、この試射試験端子905及び関連部品は、試験機関で使用されるもので、出荷時に取り外されるものであり、遊技場で使用される払出制御装置900には未実装となる。
検査装置接続端子904は、パチンコ機が遊技場に設置された後に、当局が当該パチンコ機の検査を行うためのケーブルが接続される端子である。
発射制御回路906は、払出制御装置900に内蔵される構成であり、払出制御装置900から必要な電源の供給を受けるとともに、発射許可信号を受けるようになっている。発射制御回路906は発射許可信号のオンデータを受信していることを必要条件として、発射ボリューム171の操作(即ち、発射操作ハンドル11の回転操作)に従って発射位置にある遊技球を発射する発射ソレノイド173を制御する。また払出制御装置900には、タッチセンサ174や発射停止スイッチ175からの信号が入力されている。タッチセンサ174は、遊技者が発射ボリューム171を操作する発射操作ハンドル11にタッチしているか否かを検出するものであり、発射停止スイッチ175は遊技球の発射を一時的に停止するもので、遊技者によって操作されるものである。
なお、遊技球を発射位置まで送る球送りソレノイド172は、払出制御装置900によって直接制御される。その制御処理のため、タッチセンサ174からの信号は払出制御装置900に入力されている。
また、上記発射ソレノイド173を含み、発射位置(図示省略)にある遊技球を遊技領域に発射する装置を発射装置という。この発射装置は、発射制御回路906を含む払出制御装置900によって制御され、これら制御装置の制御処理によって遊技球の発射が許可されている状態(発射許可信号のオンデータが設定されている状態)でのみ遊技球を発射することができる。遊技球の発射が禁止されている状態(発射許可信号のオフデータが設定されている状態)では、たとえ発射位置に遊技球があり遊技者が発射操作ハンドル11を操作しても遊技球は発射されない。また発射装置は、発射するために遊技球を打つ杵という部材を有しており、この杵の先(杵先)に発射位置がある。
なお、発射操作ハンドル11の操作による遊技球の発射数は、所定の規則により、1分間に100発という規定があるので、払出制御装置900及び発射制御回路906は球送りソレノイド172を制御して、100発/分(およそ、0.6秒(s)に1球を発射)の範囲内に収めるようにしている。
エラー解除スイッチ(エラー解除SW)907は、払出制御の処理でエラーがあって処理が停止した場合などに、操作されるとエラーを解除する信号を出すものである。
エラー表示LED908は、払出制御の処理でエラーがある場合に、エラーの内容に応じて特定のナンバーを点灯させる。
また、払出制御装置900は下部パネル6に配置された機器との関連では、持球数表示器40、計数スイッチ311、休憩スイッチ312、計数スイッチLED313、休憩スイッチ有効表示LED314と接続されている。なお、操作表示装置7は後述のように、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット15と接続され、カードユニット15によって管理制御されるため、払出制御装置900の制御下にはない構成である。
払出制御装置900には計数スイッチ311及び休憩スイッチ312からの検出信号が入力されるとともに、持球数表示器40、計数スイッチLED313及び休憩スイッチ有効表示LED314に対して必要な制御信号が出力される。例えば、持球数表示器40に対しては持球数を表示するために、持球数表示器40の7セグメントの6個のLEDを駆動可能な駆動信号が出力される。計数スイッチLED313及び休憩スイッチ有効表示LED314に対しては、それぞれのLEDを点灯する条件が成立したときに、各LED点灯を可能な駆動信号が出力される。
払出制御装置900はカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15と接続され、カードユニット15との間で双方向の情報の伝達ができるようになっている。また、カードユニット接続端子板52は切替回路320と接続されており、切替回路320を介してカードユニット15は操作表示装置7との間で情報や信号等の入出力が可能である。したがって、カードユニット接続端子板52は主にカードユニット15とパチンコ機1側との間及びカードユニット15と操作表示装置7側との間の情報や信号等の入出力に使用される。
一方、払出制御装置900は外部情報端子板51を介してカードユニット15と接続され、カードユニット15に対して払出制御装置900から遊技情報を送信可能になっている。また、カードユニット15はホールコンピュータ86及び持球管理装置85と接続されている。
したがって、外部情報端子板51は主にパチンコ機1側からカードユニット15を経由してホールコンピュータ86や持球管理装置85に遊技情報を送信するために使用される。
すなわち、払出制御装置900からは外部情報端子板51を介し、カードユニット15を経由してホールコンピュータ86に遊技制御装置800からの各種遊技情報及び封入球の制御及び遊技球の払出制御における各種の情報が出力される。また、払出制御装置900からは外部情報端子板51を介し、カードユニット15を経由して持球管理装置85やホールコンピュータ86へ持球数の情報(遊技価値情報)などが出力される。
次に、払出制御装置900は、封入球の発射から回収までの処理及び球貸し等に関して必要な機器として、研磨装置モータ59、カードユニット接続端子板52と接続されるともに、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット15とも接続されている。
また、操作表示装置7は切替回路320に接続されている。切替回路320は演出制御装置53に接続されるとともに、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット15にも接続されている。したがって、操作表示装置7は切替回路320を介して演出制御装置53との間で、情報や信号等の入出力が可能である。さらに、操作表示装置7は切替回路320及びカードユニット接続端子板52を順次介してカードユニット15との間で、情報や信号等の入出力が可能である。
このように、切替回路320は操作表示装置7に対する接続を演出制御装置53(遊技機:パチンコ機1)と、カードユニット15(但し、カードユニット接続端子板52を介して)との間で切替可能になっている。
情報の伝達について説明すると、上記のように、払出制御装置900はカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15と接続されており、払出制御装置900からカードユニット15に対して封入球遊技における遊技の過程で実施例1と同様に、アウト数=10になるタイミング毎に賞球数が送られるとともに、各イベント発生時に遊技制御装置6000からの各種遊技情報が送られる構成になっている。
そして、カードユニット15では払出制御装置900からの賞球数や各種遊技情報に基づいて操作表示装置7の制御を管理し、メッセージ・操作領域部306に遊技者の持球数(遊技価値)を表示したり、計数スイッチ311の操作によって持球数を計数して計数球数の玉箱に移す制御等を行うことが可能になっている。
なお本例では、前述のように払出制御装置900からカードユニット15に対して遊技制御装置800からの各種遊技情報及び封入球遊技における遊技の過程で実施例1と同様に、アウト数=10になるタイミング毎に賞球数を送信するようにしているが、カードユニット15からの要求があった時に払出制御装置900から必要な情報を送信するようにしてもよい。また、これらの各種情報を払出制御装置900からでなく、遊技制御装置800からカードユニットへ送信する構成にしてもよい。
また、封入球制御等に必要な各種スイッチ類からの信号として、払出制御装置900には、発射球検出スイッチ161、ファール球検出スイッチ162、アウト球検出スイッチ163、第1封入球検出スイッチ164(図70では封入球検出1SW)、及び第2封入球検出スイッチ165(図70では封入球検出2SW)からの検出信号が入力されている。
上記各スイッチ161乃至165の機能は実施例1と同様であり、重複説明を略す。
払出制御装置900では、上記各スイッチ161乃至165からの検出信号を受けて、封入球の発射から回収までの球の挙動監視、ファール球の有無、封入球の最大と最小の封入球数のチェック等の処理を行うとともに、カードユニット15から送られてくる球貸し情報(貸球数コマンド)に基づいて持球数に加算する処理を行うなどの制御を行う。
さらに、払出制御装置900には前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126(図70では前面枠開放SW(夜間監視SW))が接続されている。前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の機能は、実施例1と同様であり、重複説明を略す。
前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126にはスイッチ電源遅延回路909を介して主電源が供給される。
スイッチ電源遅延回路909は遅延手段を構成し、実施例1(図8参照)と同様の部品及び回路構成でハード回路によって実現されている。そして、スイッチ電源遅延回路909は電源装置58から供給される主電源の投入時に、払出制御装置900には主電源が直ちに供給されるが、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に対しては主電源の供給を所定時間(例えば、5秒)だけ遅延させるようになっている。前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部に出力する。
また、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126には払出制御装置900からバックアップ電源が供給されるようになっている。このバックアップ電源としては、例えば前述したRAM903と同様に、停電時にも電源を供給するバックアップ電源手段(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が用いられ、パチンコ機1の電源がオフとなる夜間(あるいは停電時も同様)であってもバックアップ電源手段が必要な電力を供給し続ける構成である。
そして、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの前面枠4の枠開放情報は払出制御装置900に入力されてRAM903に記憶され、払出制御装置900からカードユニット15に送信されるようになっている。
また、払出制御装置900からは研磨装置モータ59に対して制御信号が適宜出力され、この制御信号を受けて研磨装置モータ59はパチンコ機の内部に封入されている封入球を研磨する研磨装置56を作動させる。
次に、演出制御装置53の構成は実施例1と同様であり、この演出制御装置53に接続される機器についても実施例1と同様で、同一番号を付している(重複説明は略す)。
また、実施例1と同様に、演出制御装置53は切替回路320を介して操作表示装置7との間で情報や信号等の入出力が可能であり、演出制御装置53からは演出画面に関する情報等を切替回路320を介して操作表示装置7に送信し、操作表示装置7からはメッセージ・操作領域部306の画面上に配置された各種演出ボタンの操作情報等を切替回路320を介して演出制御装置53に送信する。演出制御装置53は切替回路320を介して操作表示装置7から受信した各種演出ボタンの操作情報等に基づいて表示装置41の演出内容を決定して演出の制御を行う。
次に、実施例1の変形例8では、電源装置58は単一であって、主電源装置と副電源装置に分けていない構成になっている。すなわち、電源装置58は交流電源からDC32V、DC12V,DC5Vなどの直流電圧を生成し、遊技制御装置800、演出制御装置53、払出制御装置900や図70に示す各電子部品には必要な電源が供給するとともに、電源スイッチ181及びRAMクリアスイッチ182を備えている。また、電源装置58はバックアップ電源部(バックアップ電源手段に相当)を有しており、バックアップ電源部は例えば電解コンデンサのような大容量のコンデンサで構成される。バックアップ電源は遊技制御装置800のRAM803、払出制御装置900のRAM903などの他、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAM803、RAM903など(前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126も含む)に記憶されたデータが保持されるようになっている。
実施例1の変形例8では、以下の効果がある。
(1)払出制御装置900を遊技制御装置800と分離して設け、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126を払出制御装置900で管理する構成なので、遊技制御装置800が不正に改造され正常に機能しない場合でも、払出制御装置900で確実に前面枠の開放(遊技制御装置800の不正改造等)を監視することができる。
(2)払出制御装置900を遊技制御装置800と分離して設けているので、遊技進行に関する制御と、封入球数の監視や持球数の加算・減算処理、持球数の計数処理などの制御及び前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の制御を分けることができ、実施例1に比べてプログラムが簡単で済む。
また、払出制御装置900及び遊技制御装置800の各CPU901、801の処理負担を軽減できる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技制御装置と分離して、球の払い出しを制御する払出制御装置を配置し、
主電源の供給が開始されたら、所定時間遅延させて主電源を前面枠開放検出手段に供給する遅延手段を前記払出制御装置に設けたことを特徴とする遊技機。
なお、実施例1の変形例8においても、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は、前面枠4が開放されたことを検出する他、ガラス枠5が開放されたことを検出するようにしてもよい。
「実施例2」
次に、本発明の実施例2を図71、図72に基づいて説明する。
実施例2は、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)の検出信号(枠開放情報)を直接に外部のカードユニットに出力する例である。
図71は実施例2における前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)の出力系統を示す図である。
図71において、実施例2の電源装置7500はスイッチ電源遅延回路7510を内蔵している。また、電源装置7500にはRAMクリアスイッチ(RAMクリアSW)7501及び電源スイッチ(電源SW)7502が設けられており、これらの機能は実施例1と同様である。
電源装置7500は遊技制御装置用主電源、遊技制御装置用5VBB、夜間監視SW用5VBB、演出制御装置用主電源を生成して各部に供給可能であり、具体的な電圧値としては、AC100Vの交流電源からDC32V、DC12V,DC5Vなどの直流電圧を生成し、遊技制御装置54、演出制御装置53、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600、発射制御装置や各電子部品に必要な電源を供給する。
すなわち、電源装置7500からは遊技制御装置54に遊技制御装置用主電源、遊技制御装置用5VBBが供給されており、遊技制御装置54は遊技制御装置用主電源(以下、単に主電源)の供給を受けて動作を開始するとともに、遊技制御装置用5VBBはRAM等のバックアップ電源として使用する。また、電源装置7500からは演出制御装置53に演出制御装置用主電源が供給されている。
さらに、電源装置7500からは前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600に夜間監視SW用5VBBが供給されており、この夜間監視SW用5VBBは遊技機の営業が終わった夜間になっても、バックアップ電源として継続して供給されている。
一方、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600への夜間監視SW主電源は電源装置7500に内蔵されたスイッチ電源遅延回路7510から供給されるようになっており、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600は夜間監視SW主電源(以下、単に主電源)の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部(例えば、カードユニット7610)に出力する。
電源装置7500に内蔵されたスイッチ電源遅延回路7510は、水晶発振器7511、カウンタ7512、シフトレジスタ7513、リレー7514を備えている。
水晶発振器7511は所定周期(所定周波数)の発振信号を生成し、カウンタ7512は水晶発振器7511によって生成された所定周波数の発振信号をクロック分周により一定の使い勝手の良い適度な低い周波数に分周し、これをシフトレジスタ7513に入力する。シフトレジスタ7513は遅延回路として機能する構成になっている。
そして、電源装置7501で生成された主電源はスイッチ電源遅延回路7510の内部にてシフトレジスタ7513に入力データ(5V電源の主電源)として入力されており、シフトレジスタ7513はカウンタ7512からの出力信号(クロック分周された一定の低い周波数の信号)をシフトパルスとして用い、入力データ(5V電源の主電源)を一定時間シフトさせて(遅延させて)、出力するように作動する。ここでは、シフトレジスタ7513は、例えば5秒間だけ入力データ(5V電源の主電源)を遅延させ、on/off制御のための信号としてリレー7514に出力する。具体的には、シフトレジスタ7513は5秒間だけ入力データ(5V電源の主電源)を遅延させ、遅延させている間はoff制御信号をリレー7514に出力し、5秒後にon制御信号をリレー7514に出力する。
リレー7514には5V電源の主電源が印加されており、リレー7514は通常(off制御信号が入力されている間)はオフしているが、シフトレジスタ7513からon制御信号が入力されると、オン作動して、5V電源の主電源を前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600に供給する。
前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600には上述したようにスイッチ電源遅延回路7510を介して主電源が供給される構成であるため、遊技制御装置54への主電源供給開始から所定時間(例えば、5秒)だけ遅延して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600へ主電源の供給が開始されるようになる。前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600は主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部情報端子板51を経由(以下、「外部情報端子板51を経由」は略すことがある)してカードユニット7610に出力する。
一方、遊技店の夜間時などのように、主電源の遮断時には電源装置7500からのバックアップ電源(5VBB)が前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600に供給され、前面枠4の枠開放情報を保持する構成になっている。なお、バックアップ電源(5VBB)はスイッチ電源遅延回路7510を経由しておらず、電源装置7500から常時、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600に供給されるようになっている。
また、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600の出力信号(前面枠4の枠開放情報:つまり異常検出情報)はカードユニット7610に出力され、カードユニット7610では前面枠4の枠開放情報を内部の入力ポート7612で受けてCPU7611に出力し、CPU7611は前面枠4の枠開放情報をRAMなどに記憶させ、その後、報知などの処理を行う構成である。
このように、スイッチ電源遅延回路7510では前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600の主電源となる5V電源を一定のクロックでシフトレジスタ7513に入力し、シフトレジスタ7513によって所定時間(例えば、5秒)だけ遅延を行う。そして、所定時間だけ遅らせて立ち上がることになるシフトレジスタ7513から出力される5Vのon制御信号によってリレー7514をオンするので、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600に供給される主電源の5Vも遅れ、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600への主電源の供給開始は遊技制御装置54上のCPUや各種ICよりも遅くなる。そのため、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600が主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部に出力するタイミングも、遊技制御装置54への主電源の供給開始よりも遅くなる。
また、バックアップ電源は前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600に対して常時供給される構成である。そのバックアップ電源は遊技制御装置54のRAMに供給されるものと同じであり、RAMも同様にバックアップされる。
ここで、スイッチ電源遅延回路7510は電源遅延手段を構成する。
一方、電源装置7500からはカードユニット7610にAC100Vの電源が供給される。電源装置7500の入力側にはAC100Vの商用電源が供給されており、電源装置7500はAC100Vの商用電源から上述したような遊技制御装置用主電源、遊技制御装置用5VBB、夜間監視SW用5VBBの他に演出制御装置用主電源を生成して、各部に供給するとともに、カードユニット7610に対してはAC100Vの商用電源を電源装置7500を経由してカードユニット1350に供給する。
なお、カードユニット7610には電源スイッチを備えていない構成である。したがって、遊技機側における電源装置7500の電源スイッチ(電源SW)7502をオン操作すると、遊技機及びカードユニット7610に電源が供給される。
上述したように、主電源供給開始から所定時間(例えば、5秒)だけ遅延して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600へ主電源の供給が開始され、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600は主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部のカードユニット7610に出力するが、ここでの所定時間(例えば、5秒)は、カードユニット7610にAC100Vが供給開始されてから、カードユニット7610の初期化等の立ち上げ準備期間が経過するのに十分な期間に設定されている。
したがって、カードユニット7610の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600からの枠開放情報がカードユニット7610に取り込まれることとなり、当該枠開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報が取り込まれることになる。
カードユニット7610には前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600からの枠開放情報が直接に入力されるようになっており、カードユニット7610は前面枠4の枠開放情報を内部の入力ポート7612で受けてCPU7611に取り込むと、CPU7611により前面枠4の枠開放情報に基づいてエラー報知する、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力する(さらに球貸しを行わないようにしてもよい)等の処理を行う。
なお、電源装置7500からカードユニット7610へ電源を供給する構成でなく、カードユニット7610に遊技機の電源装置7500とは別に商用電源を供給する構成でもよい。通常、遊技機とカードユニットの電源は遊技機が設置される島毎にまとめてオン・オフするので、遊技機からカードユニットへ電源を供給しなくても両者の電源は、ほぼ同時にオン・オフをされることになる。
次に、図72は実施例2における前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600を使用して、不正に対処する動作のタイミングチャートである。なお、説明の都合上、図72では実施例1と同様の部材には同じ番号を用いて説明する。
図72において、遊技制御装置の主電源とあるのは、パチンコ機1における電源装置7500から通常時(パチンコ機1に電源が供給されている時)に供給する電源のことで、遊技制御装置54を含む各装置や電子機器、センサ等へ供給している電源を指している。なお、電源装置7500は、主電源の他にパチンコ機1の電源が遮断された状態の時に遊技制御装置54のRAMや前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600に供給するバックアップ電源(夜間監視SW用5VBB)も備えている。主電源がオンすることで、パチンコ機1が起動することになる。
図72では、主電源がオンするよりも以前の状態から時間の流れを示しており、例えば主電源がオンする前の遊技店が夜間のときも示している。
図72に示すように、主電源がONするタイミングt2(例えば、遊技店の開店準備開始時)よりも前の夜間時のタイミングt1において、不審者が侵入して、例えばパチンコ機1の前面枠4を開放して不正基板等を取り付ける行為を行った場合には、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600によって前面枠4の開放が検出される。そして、前面枠4の開放情報はパチンコ機1の電源が遮断された状態でも、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600により保持されている。なお、図72の例では、前面枠4は不審者によって開放されるが、その後は閉じられた状態になる。
次いで、遊技店の開店準備のためにタイミングt2で電源装置7500の主電源がON(例えば、電源スイッチ7502のオン)すると、同じタイミングt2で遊技制御装置54へ主電源が供給されるとともに、演出制御装置53にも主電源が供給される。また、カードユニット7610にも同じタイミングt2で電源装置7500からAC100Vの電源の供給が開始される(作動準備などは後述)。遊技制御装置64は主電源の供給が開始されると、プログラムが起動して初期設定等が行われて作動ON状態となる。
一方、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600への夜間監視SW主電源(主電源)はスイッチ電源遅延回路7510を介して供給される構成であるため、スイッチ電源遅延回路7510では電源装置7500の主電源がONしたタイミングt2から所定時間Ta(例えば、5秒)だけ遅延したタイミングt3で前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600へ主電源を供給する。
そして、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600は主電源の供給に伴って動作を直ぐに開始し、タイミングt3で主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報(検出信号)を所定期間Tb(例えば、1秒)だけ外部情報端子板51を経由してカードユニット7610に出力する。タイミングt3は、カードユニット7610への電源の供給開始のタイミングt2から、丁度、所定時間Ta(例えば、5秒)だけ遅延した期間になっている。
ここで、所定時間Taはカードユニット7610の電源の投入処理等が終了する時間(つまり、カードユニット7610の立ち上げ準備期間が終了する時間)よりも長い期間に設定される。また、上記所定時間Tbは予め定められた期間(例えば、カードユニット7610が前面枠4の枠開放情報を取り込むのに十分な期間)に設定される。
なお、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600は夜間に前面枠4の開放を検出しなければ、枠を開放したという情報(検出信号)は出力しない。
次いで、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600から出力された前面枠4の枠開放情報はカードユニット7610に入力され、入力ポート7612を介してCPU7611に取り込まれる。
したがって、カードユニット7610の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600からの枠開放情報がカードユニット7610に取り込まれることとなり、当該枠開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報が取り込まれる。その後の処理は、夜間に不正に前面枠4が開放されているような場合には、CPU7611により前面枠4の枠開放情報に基づいてエラー報知する、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力する(さらに球貸しを行わないようにしてもよい)等の処理が行われる。また、カードユニット7610によるエラー報知では、例えばエラー表示LEDで所定期間エラーを報知する。
一方、不正に前面枠4が開放されていない正常な遊技機については、主電源を投入してから所定時間Taの経過後は通常の監視処理が行われ、営業に備えられる。例えば、タイミングt4で前面枠4が開放された場合には、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600によって前面枠4の開放状態が検出され、その枠開放情報はカードユニット7610に取り込まれることになる。
なお、カードユニット7610に取り込まれた枠開放情報をホールコンピュータ86に送り、ホールコンピュータ86で枠開放情報を蓄積して管理する構成にしてもよい(これはその他の実施例においても同様)。
また、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600にエラー報知用のLEDを配置する構成にしてもよい。このようにすると、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600自体でエラーを報知することができ、簡単で低コストとなる。
実施例2では、以下の効果がある。
(1)カードユニット7610の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600の枠開放情報がカードユニット7610に取り込まれることとなり、当該枠開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報を取り込むことができる。その結果、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600の機能を十分に発揮して、セキュリティを向上させることができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技の進行を管理する遊技制御装置と、
電源を供給する電源装置と、を備えた遊技機において、
主電源遮断時であっても前面枠が開放されていることが検出可能であり、前面枠の開放を検出した情報を主電源遮断時でも保持する前面枠開放検出手段と、
電源装置から供給される主電源の投入時に、前記前面枠開放検出手段への主電源の供給を遅延させる電源遅延手段と、を設け、
前記前面枠開放検出手段は、
主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠の開放情報を外部に出力することを特徴とする遊技機。
(2)実施例2では、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600が遊技制御装置54、演出制御装置53を含む各種制御制御と接続されておらず、主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の開放情報を外部のカードユニット7610に直接に出力する構成であるので、主基板(遊技制御装置54)や演出制御装置53を含む各種制御制御(例えば、払出制御装置)が不正に改造されていたとしても、監視した枠開放情報を外部へ出力することができ、セキュリティを格段に高くすることができる。
特に、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600は遊技機の各制御装置に制御を依存していないので、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600の検出情報を確実に外部に出力することができる。
この背景を説明する。
主電源の遮断時に遊技機の枠(例えば、前面枠)を開放する前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)を設ける意味は、主に主基板を不正に改造、あるいは交換されたことを検出するためである。
すなわち、夜間、遊技機の電源遮断時に遊技場にて遊技機の制御装置を改造したり、不正な装置に交換したりすることが考えられる。そのため、遊技機の電源遮断時に遊技機の枠が開放されたことを検出・記憶し、電源投入時に当該枠の開放情報を出力する夜間監視スイッチの例がある。
しかしながら、夜間に遊技機の枠が開放され、遊技制御装置(主基板)や払出制御装置(遊技制御装置と分離した構成の場合)が不正に改造された場合は、遊技制御装置(主基板)や払出制御装置は夜間監視スイッチの情報を正確に出力しないおそれがある。
また、主基板が不正に改造されていた場合、主基板は信用できない。さらに払出制御基板(払出制御装置)も不正な主基板に接続されているので、正常に動作しないおそれがある。したがって、夜間の監視で遊技機の枠(例えば、前面枠)が開放されたことを前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)が検出し、その枠開放情報が存在したとしても、不正な主基板に枠開放情報を検出できないおそれがある。
そこで実施例2では、その対策として前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600が遊技制御装置54、演出制御装置53を含む各種制御制御と接続されておらず、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の開放情報はカードユニット7610に直接に出力する構成とすることで、上記課題を解決できるようにした。
例えば、主基板が不正に改造、あるいは交換されていたとしても、前面枠4の開放情報は前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600からカードユニット7610に直接に出力されるので、不正に改造された主基板等の影響を受けず、正確に枠開放を検知でき、かつ報知できる。その結果、セキュリティを格段に高くすることができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記前面枠開放検出手段は、
少なくとも遊技制御装置、演出制御装置を含む各種制御制御と接続されておらず、
主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠の開放情報を外部のカードユニットに直接に出力することを特徴とする遊技機。
(3)電源装置7500は前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600に直接、主電源及びバックアップ電源を供給するとともに、電源装置7500に主電源を遅延させて前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600に供給するスイッチ電源遅延回路7510を備える構成であるので、主基板(遊技制御装置54)や演出制御装置53を含む各種制御制御(例えば、払出制御装置)に電源供給を依存することなく、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600を正常に動作させることができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
電源装置は、
前面枠開放検出手段に直接、主電源及びバックアップ電源を供給するとともに、
前記電源装置に、主電源を遅延させて前面枠開放検出手段に供給する電源遅延手段を備える構成であることを特徴とする遊技機。
また、実施例2においても、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7600は、前面枠4が開放されたことを検出する他、ガラス枠5が開放されたことを検出するようにしてもよい。
「実施例3」
次に、本発明の実施例3を図73に基づいて説明する。
実施例3は、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)の出力信号の形態を変えたものである。
図73は実施例3における前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700を使用して、不正に対処する動作のタイミングチャートである。なお、説明の都合上、図73では実施例2と同様の電源装置7500から主電源等が供給される構成を前提として動作の説明を行い、かつ実施例2と同様の部材には同じ番号を用いて説明する。また、説明の都合上、実施例3では前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)に7700の符号を使用して動作を説明する。
実施例3の前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700は、その出力信号の形態が実施例1、2に比べて変更した構成になっている。具体的には、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700は主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部情報端子板51を経由(以下、「外部情報端子板51を経由」は略すことがある)してカードユニット7610に出力するが、この場合、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700の出力信号の形態は、断線対策として、以下のようになっている。
・枠開放を検出した場合
前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700からの信号はOFFレベルとなる。これは、断線対策上このような信号形態をとるので、実際上はOFFレベルの時は信号の外部出力はないことになる。つまり、枠開放を検出した場合には、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700から信号は外部に出力されない。
・枠開放を検出しない場合
前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700は、ONレベルの出力信号を外部に出力する。
すなわち、前面枠4の閉鎖時にはONとなる信号を外部に出力する一方、前面枠4の開放時にはOFFとなり、信号は外部に出力されない。
また、実施例3では前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700の出力信号の形態として2つの構成例を示しており、それらを図73では前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700の出力信号の形態として形態(a)と、形態(b)とで表している。
まず、形態(a)は下記のような出力信号の構成である。
前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700は枠開放を検出した場合、OFFとなって、信号は外部に出力されないが、このとき、主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報として所定期間(Td)だけ信号がOFFとなる。また、その後の通常の電源供給状態では、前面枠4の枠開放を検出しない間は枠検出情報としてONレベルの信号を外部に出力し、前面枠4の枠開放を検出すると、枠検出情報として前面枠4の開放期間に対応した期間(Te)だけ信号がOFFとなる。この様子は、図73に前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700の形態(a)として示している。
一方、形態(b)は下記のような出力信号の構成である。
前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700は枠開放を検出した場合、OFFとなって、信号は外部に出力されないが、このとき、主電源の供給が開始されると、第1の所定期間(Tf)だけONレベルの信号を出力してから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報として第2の所定期間(Tg)だけ信号がOFFとなる。また、その後の通常の電源供給状態では、前面枠4の枠開放を検出しない間は枠検出情報としてONレベルの信号を外部に出力し、前面枠4の枠開放を検出すると、枠検出情報として前面枠4の開放期間に対応した期間(Te)だけ信号がOFFとなる。この様子は、図72に前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700の形態(b)として示している。
このように、何れの形態(a)、(b)であっても、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700のケーブル(特に、内部ケーブル)やスイッチ自体が断線した場合には、同スイッチ自体がOFFになって、信号は外部に出力されないので、前面枠4が開放していないにも拘わらず、出力信号がOFFになっていたら、ケーブルの断線の可能性があると速やかに判断できる。したがって、この判断に基づきケーブルの点検・修繕をすれば、ケーブルが断線した状態を速やかに正常に戻すことができ、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700の機能を発揮できるようにすることができる。
次に、実施例3の動作を説明する。
図73では、主電源がオンするよりも以前の状態から時間の流れを示しており、例えば主電源がオンする前の遊技店が夜間のときも示している。
図73に示すように、主電源がONするタイミングt2(例えば、遊技店の開店準備開始時)よりも前の夜間時のタイミングt1において、不審者が侵入して、例えばパチンコ機1の前面枠4を開放して不正基板等を取り付ける行為を行った場合には、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700によって前面枠4の開放が検出される。そして、前面枠4の開放情報はパチンコ機1の電源が遮断された状態でも、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700により保持されている。なお、図73の例では、前面枠4は不審者によって開放されるが、その後は閉じられた状態になる。
次いで、遊技店の開店準備のためにタイミングt2で電源装置7500の主電源がON(例えば、電源スイッチ7502のオン)すると、同じタイミングt2で遊技制御装置54へ主電源が供給されるとともに、演出制御装置53にも主電源が供給される。また、カードユニット7610にも同じタイミングt2で電源装置7500からAC100Vの電源の供給が開始される。遊技制御装置64は主電源の供給が開始されると、プログラムが起動して初期設定等が行われて作動ON状態となる。
一方、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700への夜間監視SW主電源(主電源)はスイッチ電源遅延回路7510を介して供給される構成であるため、スイッチ電源遅延回路7510では電源装置7500の主電源がONしたタイミングt2から所定時間Ta(例えば、5秒)だけ遅延したタイミングt3で前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700へ主電源を供給する。
ここで、まず前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700の出力信号が形態(a)である構成例の動作から説明する。
<形態(a)の構成の場合>
前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700は主電源の供給に伴って動作を直ぐに開始し、タイミングt3で主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報(検出信号)を出力信号の形態(a)の態様で出力する。
この場合、例えば夜間に前面枠4の開放を検出したときであれば、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700はタイミングt3で所定期間(Td)だけOFFレベルとなって、信号は外部のカードユニット7610には出力されない。タイミングt3は、カードユニット7610への電源の供給開始のタイミングt2から、丁度、所定時間Ta(例えば、5秒)だけ遅延した期間になっている。
次いで、タイミングt3から所定期間(Td)が経過すると、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700の出力信号はONレベルとなる。
ここで、所定時間Taはカードユニット7610の電源の投入処理等が終了する時間(つまり、カードユニット7610の立ち上げ準備期間が終了する時間)よりも長い期間に設定される。また、上記所定時間Tdは予め定められた期間(例えば、カードユニット7610が前面枠4の枠開放情報を取り込むのに十分な期間)に設定される。
一方、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700は夜間に前面枠4の開放を検出しない場合には、タイミングt3から出力信号がONレベルとしてカードユニット7610へ出力される。
次いで、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700からの出力信号はカードユニット7610に入力され、入力ポート7612を介してCPU7611に取り込まれる。カードユニット7610では、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700から送られてきた出力信号のレベルを判定し、その信号レベルがOFFであれば、前面枠4が夜間に開放されたと判断し、また、信号レベルがONであれば、前面枠4は夜間に開放されていないと判断する。
したがって、カードユニット7610の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700からの枠開放情報がカードユニット7610に取り込まれることとなり、当該枠開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報が取り込まれる。その後の処理は、夜間に不正に前面枠4が開放されているような場合には、CPU7611により前面枠4の枠開放情報に基づいてエラー報知する、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力する(さらに球貸しを行わないようにしてもよい)等の処理が行われる。また、カードユニット7610によるエラー報知では、例えばエラー表示LEDで所定期間エラーを報知する。
一方、不正に前面枠4が開放されていない場合には、エラー報知は行わない。
次いで、主電源を投入してから所定時間Taの経過後は通常の監視処理が行われ、営業に備えられる。例えば、タイミングt4で前面枠4が開放された場合には、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700によって前面枠4の開放状態が検出され、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700からはタイミングt4で所定期間(Te)だけ信号がOFFレベルとなって外部のカードユニット7610には信号が出力されなくなる。カードユニット7610では、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700から送られてきた出力信号のレベルがOFF(つまり、信号が出力されていない状態)であれば、前面枠4が開放されたと判断する。タイミングt4から所定期間(Te)が経過すると、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700の出力信号は再びONレベルに戻り、次回の前面枠4の開放検出に備えられる。
次に、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700の出力信号が形態(b)である構成例の動作について説明する。
<形態(b)の構成の場合>
前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700は主電源の供給に伴って動作を直ぐに開始し、タイミングt3で主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報(検出信号)を出力信号の形態(b)の態様で出力する。
この場合、例えば夜間に前面枠4の開放を検出したときであれば、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700はタイミングt3から第1の所定期間(Tf)だけONレベルの信号を出力した後、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放を検出した情報として第2の所定期間(Tg)だけ信号がOFFレベルとなる(このとき、信号は出力されない状態になる)。タイミングt3は、カードユニット7610への電源の供給開始のタイミングt2から、丁度、所定時間Ta(例えば、5秒)だけ遅延した期間になっている。
次いで、第2の所定期間(Tg)が経過すると、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700の出力信号はONレベルとなる。
ここで、上記所定時間Tgは予め定められた期間(例えば、カードユニット7610が前面枠4の枠開放情報を取り込むのに十分な期間)に設定される。
一方、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700は夜間に前面枠4の開放を検出しない場合には、タイミングt3から出力信号がONレベルとしてカードユニット7610へ出力される。
次いで、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700からの出力信号はカードユニット7610に入力され、入力ポート7612を介してCPU7611に取り込まれる。カードユニット7610では、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700から送られてきた出力信号のレベルを判定し、その信号レベルがOFFであれば、前面枠4が夜間に開放されたと判断し、また、信号レベルがONであれば、前面枠4は夜間に開放されていないと判断する。
ここで、形態(b)の構成の場合には、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700に主電源が供給されると、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700の出力信号は第1の所定期間(Tf)だけONレベルとなり、その後、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放を検出した情報として第2の所定期間(Tg)だけOFFレベルとなる信号形態になるので、主電源オフ時と、前面枠4の枠開放を検出した場合における前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700の出力信号のオフ時との区分けをし易いという利点がある。
したがって、カードユニット7610の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700からの枠開放情報がカードユニット7610に取り込まれることとなり、当該枠開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報が取り込まれる。その後の処理は、夜間に不正に前面枠4が開放されているような場合には、CPU7611により前面枠4の枠開放情報に基づいてエラー報知する、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力する(さらに球貸しを行わないようにしてもよい)等の処理が行われる。また、カードユニット7610によるエラー報知では、例えばエラー表示LEDで所定期間エラーを報知する。
一方、不正に前面枠4が開放されていない場合には、エラー報知は行わない。
次いで、第1の所定期間(Tf)及び第2の所定期間(Tg)が経過した後は、通常の監視処理が行われ、営業に備えられる。例えば、タイミングt4で前面枠4が開放された場合には、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700によって前面枠4の開放状態が検出され、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700からはタイミングt4で所定期間(Te)だけ信号がOFFレベルとなって外部のカードユニット7610には信号が出力されなくなる。カードユニット7610では、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700から送られてきた出力信号のレベルがOFF(つまり、信号が出力されていない状態)であれば、前面枠4が開放されたと判断する。タイミングt4から所定期間(Te)が経過すると、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700の出力信号は再びONレベルに戻り、次回の前面枠4の開放検出に備えられる。
実施例3では、セキュリティを向上させることができるという実施例2と同様の効果の他に、以下の効果がある。
(1)前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700の出力信号は、前面枠4の閉鎖時にはONレベル、前面枠4の開放時にはOFFレベルとなる信号形態であるので、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700のケーブル(特に、内部ケーブル)やスイッチ自体が断線した場合には、信号がOFFとなって、信号が出力されていない状態になるので、前面枠4が開放していないにも拘わらず、出力信号がOFFになっていたら、ケーブルやスイッチ自体の断線の可能性があると速やかに認識することができる。したがって、日常に前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700により前面枠4の開放を検出しているだけで、カードユニット7610では前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700のケーブルやスイッチ自体の断線を判断でき、便利である。また、ケーブルが断線した状態を速やかに正常に戻すことで、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)の機能を発揮できるようにすることができる。
すなわち、ケーブルやスイッチ自体の断線との判断に基づきケーブル等の点検・修繕をすれば、ケーブル等が断線した状態を速やかに正常に戻すことができ、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7610の機能を発揮できるようにすることができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技の進行を管理する遊技制御装置と、
電源を供給する電源装置と、を備えた遊技機において、
主電源遮断時であっても前面枠が開放されていることが検出可能であり、前面枠の開放を検出した情報を主電源遮断時でも保持する前面枠開放検出手段と、
電源装置から供給される主電源の投入時に、前記前面枠開放検出手段への主電源の供給を遅延させる電源遅延手段と、を設け、
前記前面枠開放検出手段は、
主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠の開放情報を外部に出力するとともに、前面枠開放検出手段の出力信号は前面枠の開放を検出した場合にOFFとなり、前面枠の開放を検出しない場合にONとなるように構成されていることを特徴とする遊技機。
(2)前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700は夜間等の主電源遮断時に前面枠4の枠開放を検出していた場合に、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700に主電源が供給されると、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700の出力信号は第1の所定期間(Tf)だけONレベルとなり、その後、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放を検出した情報として第2の所定期間(Tg)だけOFFレベルとなる信号形態になるので、主電源オフ時と、前面枠4の枠開放を検出した場合における前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700の出力信号のオフ時との区分けをし易すくすることができる。すなわち、主電源遮断時のオフ(OFF)と、枠開放を検出した情報のオフ(OFF)との区分けが明確になり、確実に前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)7700から出力される枠開放情報を認識することができる。したがって、セキュリティをより一層高めることができる。
この背景を説明する。
主電源遮断時に遊技機の枠(例えば、前面枠)の開放を監視する夜間監視スイッチの断線対策として、通常時、つまり枠閉鎖時にオン(ON)し、枠開放時にオフ(OFF)するという信号の形態が考えられる。
しかしながら、上記の信号形態であると、主電源遮断時の枠開放情報がある場合、夜間監視スイッチからの出力信号は主電源が供給されてから所定期間OFFの形態になる。そのため、主電源オフ時と、前面枠4の枠開放を検出した場合における夜間監視スイッチの出力信号のオフ時との区分けがしにくいという課題がある。
そこで実施例3では、その対策として主電源遮断時に検出した枠開放情報がある場合は、主電源供給時に一旦オン信号を出力してから枠開放情報として所定期間オフするという信号の形態を案出したものである。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記前面枠開放検出手段は、
主電源の供給が開始されたとき、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠の開放情報を外部に出力する場合に、主電源遮断時に前面枠の開放を検出していた場合には第1の所定期間だけ出力信号をONとした後、枠開放情報として第2の所定期間だけOFFとし、
その後は、前面枠開放検出手段の出力信号は前面枠の開放を検出した場合にOFFとなり、前面枠の開放を検出しない場合にONとなるように構成されていることを特徴とする遊技機。
「実施例4」
次に、本発明の実施例4を図74乃至図77に基づいて説明する。
実施例4は、仮電源スイッチを設け、仮電源スイッチがオンすることで、封入球の研磨を開始させるものである。
図74は実施例4におけるパチンコ機の制御系を示すブロック図であり、この図に示す構成が図6に示す実施例1と相違する点は、仮電源スイッチ5200を設けた点、電源装置5100が1つである点などである。なお、実施例1と構成が同一の部分には同一番号を付して重複説明を省略する。
図74において、遊技制御装置5000は、遊技を統括的に制御するとともに、封入球制御も行う主制御装置(主基板)であって、CPU5001、ROM5002、RAM5003、検査装置のための試射試験端子115及び検査装置接続端子63を備えている。
ここで、遊技制御装置5000は封入球制御も行うとしているが、詳しくは、封入球遊技に必要な制御として、主に封入球の発射から回収までの処理を行う他、更に実施例4では球貸し制御(球貸加算処理)等の他、封入球の研磨制御も行う構成である。
遊技制御装置54は研磨制御手段、遅延手段、計数手段、計数作動制御手段、遊技価値記憶手段、遊技価値表示制御手段、クリア制御手段を構成する。
CPU5001は、封入球遊技を管理する遊技プログラムを実行して遊技制御に必要な演算処理を行う。ROM5002は、遊技プログラムを格納しており、RAM5003は遊技プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。
ここで、RAM5003は遊技価値記憶手段を構成し、遊技価値である持球数を記憶するが、詳しくは遊技者の遊技価値の変化を記憶し、これには発射した球を減算し、賞球数を加算することを繰り返して遊技者の持球数がいくらになるかをリアルタイムで更新して記憶していくことになる。発射した球の減算や賞球数の加算は、遊技プログラムに基づく処理で行うので、RAM5003(遊技価値記憶手段)は持球数のリアルタイム的な変化を記憶していくことになる。
なお、RAM5003に対しては、停電時にも電源を供給するバックアップ電源手段(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が設けられており、停電があっても、このバックアップ電源手段が必要な電力を供給し続けられる時間内に停電から復旧すれば、RAM5003のデータは保持される構成となっている。
なお、CPU5001、ROM5002、RAM5003は、遊技用演算処理装置としての遊技用マイクロコンピュータに相当し、例えばアミューズメントチップ用のICとして製造されている。
また、上記アミューズメントチップ用のICは、このICチップを個別に識別可能な個体識別情報としてのチップコードに加え、メーカコードや製品コードを記憶しており、これらコードを遊技機IDとして出力可能である。
試射試験端子115及び検査装置接続端子63の機能は、実施例1と同様である。
遊技制御装置5000には、第1始動口スイッチ120(図74では始動口1SW)、第2始動口スイッチ121(図74では始動口2SW)、ゲートスイッチ122、入賞口スイッチ123、カウントスイッチ124、ガラス枠開放スイッチ125(図74ではガラス枠開放SW)からの検出信号が入力される。上記各スイッチ120乃至125の機能は、実施例1と同様であり、重複説明を略す。
また、遊技制御装置5000には前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126(前面枠開放SW(夜間監視SW))が接続されており、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126機能は、実施例1と同様であり、重複説明を略す。
ここで、遊技制御装置5000は入賞口への入賞があった場合、入賞に対応する賞球数を持球数に加算する処理を行う。また、遊技制御装置5000は入賞口への入賞があった場合に、入賞に対応する賞球数を一括表示装置35の入賞表示LED355に表示する処理を行う。この処理は実施例1と同様であり、重複説明を略す。
さらに、遊技制御装置5000は、遊技の進行や演出に関して必要な機器として、演出制御装置53、普電ソレノイド131、大入賞口ソレノイド132及び一括表示装置35と接続されている。これらの機器に対する処理は実施例1と同様であり、重複説明を略す。
遊技制御装置5000は下部パネル6に配置された機器との関連では、持球数表示器40、計数スイッチ311、休憩スイッチ312、計数スイッチLED313、休憩スイッチ有効表示LED314と接続されており、これらの機器に対する処理は実施例1と同様であり、重複説明を略す。
また、遊技制御装置5000、外部情報端子板51、カードユニット接続端子板52、切替回路320、操作表示装置7、カードユニット15、ホールコンピュータ86、持球管理装置85における各接続関係及び情報の伝達は、実施例1と同様であり、重複説明を略す。
封入球制御等に必要な各種スイッチ類からの信号として、遊技制御装置5000には、エラー解除スイッチ65、発射球検出スイッチ161、ファール球検出スイッチ162、アウト球検出スイッチ163、第1封入球検出スイッチ164(封入球検出1SW)、及び第2封入球検出スイッチ165(封入球検出2SW)からの検出信号が入力されており、これらの機器に対する処理は実施例1と同様であり、重複説明を略す。
また、遊技制御装置5000はエラー表示LED64と接続されており、この機器に対する処理は実施例1と同様であり、重複説明を略す。
さらに、遊技制御装置5000は計数スイッチ311、休憩スイッチ312、持球数表示器40、計数スイッチLED313、休憩スイッチ有効表示LED314と接続されており、これらの機器に対する処理は実施例1と同様であり、重複説明を略す。
なお、演出制御装置53の構成は実施例1と同様であり、この演出制御装置53に接続される機器についても実施例1と同様で、同一番号を付している(重複説明は略す)。
次に、封入球の研磨に必要な機器として、遊技制御装置5000は研磨モータ70、切替ソレノイド79S、研磨出口スイッチ76と接続されており、これらの機器の機能は実施例1と同様であり、重複説明を略す(ただし、処理内容は相違し、詳細を後述する)。なお、実施例2においても、実施例1と同様の研磨装置を備えている(図示略)。
次に、遊技制御装置5000は電源装置5100と接続されており、電源装置5100は商用の交流電源(例えば、AC100Vからトランス等でAC24Vに変換した交流電源)を入力電源とし、この入力電源からDC32V、DC12V,DC5Vなどの直流電圧を生成し、研磨装置56などの封入球の研磨に必要な各機器を含み、遊技制御装置5000、演出制御装置53や図74に示す各電子部品に必要な電源を供給するとともに、電源スイッチ5101及びRAMクリアスイッチ5102を備えている。なお、電源スイッチ5101及びRAMクリアスイッチ5102の機能は実施例1と同様である。
また、電源装置5100はバックアップ電源部(バックアップ電源手段に相当)を有しており、バックアップ電源部は例えば電解コンデンサのような大容量のコンデンサで構成される。バックアップ電源は遊技制御装置5000のRAM5003などの他、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAM5003など(前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126も含む)に記憶されたデータが保持されるようになっている。
さらに、遊技制御装置5000は仮電源スイッチ5200と接続されており、仮電源スイッチ5200をオン操作すると、遊技制御装置5000の制御により所定期間だけ研磨装置が作動して封入球の研磨が行われ、研磨終了から所定時間が経過すると、遊技制御装置5000のCPU5001がシャットダウン信号を電源装置5100に出力し、シャットダウン信号に基づいて電源装置5100が商用電力の供給を停止する構成である(詳細は後述)。
次に、図75は仮電源スイッチ5200をオン操作して電源装置5100が商用電力の供給を停止する場合の詳細な系統図である。
図75において、電源装置5100はシャットダウン回路用電源生成回路5111、電源制御回路5112、電源生成回路5113、シャットダウン回路5114、フォトカプラ5115を備えている。
電源装置5100にはAC24Vが供給されている。これは、例えば島単位で商用電源AC100VからAC24Vを生成し、各遊技機にAC24Vを供給する構成とする。AC24Vの電源はシャットダウン回路用電源生成回路5111及び電源制御回路5112に供給されている。電源制御回路5112はAC24Vの電源投入時点では電源生成回路5113へAC24Vを供給可能な状態になっており、電源生成回路5113はAC24Vの供給を受けてDC32V、DC12V,DC5Vなどの直流電圧を生成し、研磨装置などの封入球の研磨に必要な各機器を含み、遊技制御装置5000、演出制御装置53や図74に示す各電子部品に必要な電源(各種動作用電源)を供給する。
また、これと並行してシャットダウン回路用電源生成回路5111はシャットダウン回路5114を動作させるための電源(例えば、DC5V)を生成する。なお、シャットダウン回路用電源生成回路5111へのバックアップ機能はなく、AC24Vの入力電源を切れば、シャットダウン回路用電源生成回路5111は停止する。
ここで、実施例4の電源装置5100が従来と異なる点は、遊技機の各種制御装置を動作させる電源(つまり、電源生成回路5113への入力電源(AC24V))を遊技機自身の制御でオフできるようにしている点である。電源生成回路5113への入力電源(AC24V)をオフするのは、後述のようにシャットダウン回路5114から電源生成の停止信号を電源制御回路5112に出力すると、電源制御回路5112が電源生成回路5113へのAC24Vの出力を停止することで行われる。
電源生成回路5113がオフ状態でも、電源装置5100へのAC24Vの電源が供給されていれば、シャットダウン回路用電源生成回路5111は動作可能であるので、シャットダウンを開始してもシャットダウン回路5114を制御し続けられる。
なお、電源装置5100にはAC24Vが供給される構成であるが、これに限らず、例えばAC100Vを電源装置5100に供給し、シャットダウン回路用電源生成回路5111及び電源制御回路5112はAC100Vを受けて必要な電源を生成する構成にしてもよい。
遊技制御装置5000には電源装置5100における電源生成回路5113から動作用電源が供給されており、遊技制御装置5000は動作用電源を受けて作動する。遊技制御装置5000はCPU5001やROM5002、RAM5003(図75では図示略)等の他に、入力ポート5004、出力ポート5005を備えている。
入力ポート5004には仮電源スイッチ5200及び研磨出口スイッチ76が接続されている。また、出力ポート5005には切替ソレノイド79S及び研磨モータ70が接続されている。
仮電源スイッチ5200がオンとなると、オン信号を入力ポート5004を介してCPU5001が受け、封入球を研磨する研磨装置の作動を開始すべく、CPU5001は出力ポート5005を介して切替ソレノイド79S及び研磨モータ70に制御信号を出力する。研磨中は研磨出口スイッチ76からの検出信号を入力ポート5004を介してCPU5001が受ける。そして、研磨出口スイッチ76の最後のオンから規定時間が経過すると、研磨終了となる。研磨終了から所定時間が経過すると、遊技制御装置5000のCPU5001がシャットダウン信号を電源装置5100に出力する。シャットダウン信号はパルス出力でもよいし、あるいは電源制御回路5112の電源が切れるまでオンし続けてもよい。
遊技制御装置5000のCPU5001から出力されたシャットダウン信号は電源装置5100の内部にてフォトカプラ5115で受けて、フォトカプラ5115からシャットダウン回路5114に出力される。なお、フォトカプラ5115は遊技制御装置5000の電源と、シャットダウン回路5114の電源とを電気的に切り離すために設けられている。
フォトカプラ5115にて受けたシャットダウン信号はシャットダウン回路5114に入力され、シャットダウン回路5114にシャットダウン信号が入力されると、シャットダウン回路5114は電源生成回路5113へのAC電源供給を停止するための停止信号(電源生成の停止信号)を電源制御回路5112へ出力する。なお、停止信号はシャットダウン回路5114にてラッチされるようになっている。また、電源制御回路5112は電源生成の停止信号を受けたら、電源生成回路5113へ停止信号を出力する。この停止信号はシャットダウン回路5114でラッチされているので、停止信号のラッチが解除されるまで(シャットダウン回路5114への電源がオフとなるまで)、電源生成回路5113は電源生成を停止する。
さらに、シャットダウン回路5114にて停止信号はラッチされるので、遊技制御装置5000が電源オフとなり、シャットダウン信号がオフとなっても、停止信号のオン状態はシャットダウン回路5114で保持される。
この場合、主電源を供給する電源装置5100の電源スイッチ5101を切るか、又は遊技機への電源供給が停止されるまで、シャットダウン回路用電源生成回路5111によりシャットダウン回路5114を動作させるための電源(例えば、DC5V)の生成は継続するので、電源制御回路5112はAC電源遮断を継続する(つまり、電源生成の停止信号を電源生成回路5113へ出力している状態が継続される)。
一方、シャットダウン回路用電源生成回路5111への電源供給がオフになると(電源装置5100の電源スイッチ5101を切るか、又は遊技機への電源供給が停止されると)、シャットダウン回路5114を動作させるための電源(例えば、DC5V)の生成が停止され、シャットダウン回路5114は電源生成回路5113への電源生成の停止信号の出力を停止する。そのため、電源制御回路5112から電源生成回路5113へ出力されている電源生成の停止信号がオフになり、電源制御回路5112ではAC24Vの出力を遮断している状態から、AC24Vを出力することが可能な状態に戻る。ただし、この状態では遊技機に商用電源が供給されていない状態なので、電源制御回路5112からAC24Vは出力されない。
次に、図76は電源装置5100の詳細な内部構成を示す図である。ただし、RAMクリアスイッチ5102は図示を略している。また、電源装置5100の各回路中における細かい電気部品は図示を省略している。
図76において、電源装置5100には電源スイッチ5101を介してAC24Vが供給されており、AC24Vはそのままシャットダウン回路用電源生成回路5111に供給される。また、AC24Vの2つのラインのうち一方のラインは電源生成回路5113に接続されているが、他方のラインは電源制御回路5112を経由して電源生成回路5113に接続されている。したがって、電源生成回路5113へのAC24Vの電源供給は、電源制御回路5112によって制御される構成になっている。
電源制御回路5112はソリッドステートリレーというタイプの無接点リレー構成になっている。ソリッドステートリレーとは、Solid State Relayのことで、可動接点部分が無いリレー(無接点リレー)のことである。動作的には、有接点リレーと変わるところはないが、サイリスタ、トライアック、ダイオード、トランジスタなどの半導体スイッチング素子を使用した構成である。
すなわち、電源制御回路5112は入力回路5131、フォトトライアックカプラ5132、ゼロクロス回路5133、トリガ回路5134、トライアック5135、スナバ回路5136によって構成されている。
ただし、図76の例では、ソリッドステートリレー(電源制御回路5112)はノーマルクローズ(b接点)のタイプが使用されている。したがって、ソリッドステートリレー(電源制御回路5112)は駆動されるとオフし、駆動されないとき(通常時)にはオンしている。すなわち、ソリッドステートリレー(電源制御回路5112)はb接点タイプでノーマルクローズの構造であるから、電源スイッチ5101をオンすることによる電源装置5100への電源投入時は電源生成回路5113にAC電源(AC24V)が供給される。
一方、遊技制御装置5000のCPU5001から出力されたシャットダウン信号は電源装置5100の内部のフォトカプラ5115に入力され、フォトカプラ5115で電気的に分離されて、変換後のシャットダウン信号はシャットダウン回路5114に入力される。シャットダウン回路5114は入力されたシャットダウン信号を基に電源生成回路5113へのAC電源供給を停止するための停止信号(電源生成の停止信号)を電源制御回路5112へ出力する。
電源制御回路5112では、シャットダウン回路5114から出力された電源生成の停止信号を入力回路5131及びフォトトライアックカプラ5132で順次受けて、電気的に絶縁した状態で停止信号を次段のゼロクロス回路5133に伝える。ゼロクロス回路5133はAC電圧のゼロ又はその付近で動作することで、ノイズを抑えたりして出力精度の向上を図って停止信号を出力する。ゼロクロス回路5133からの停止信号はトリガ回路5134へ出力され、トリガ回路5134は停止信号に基づいてトライアック5135を駆動し、無接点でAC24Vの他方のラインをオフして電源生成回路5113へのAC24Vの供給を停止するように作動する。
なお、停止信号がシャットダウン回路5114から出力されず、電源制御回路5112にて電源生成の停止信号を受けない場合には、上記と逆で、トリガ回路5134は停止信号が来ないので、トライアック5135を駆動せず、無接点でAC24Vの他方のラインをオンして電源生成回路5113へAC24Vを供給する。
スナバ回路5136は、電気回路におけるスイッチの遮断時に生じる過渡的な高電圧を吸収する保護回路の機能を有するものである。
なお、電源制御回路5112はAC電源を遮断できる構成であれば、図76に示すような構成に限らなくともよい。例えば、ソリッドステートリレーの内部構成が違っても良いし、ソリッドステートリレーでない部品で構成してもよい。
次に、実施例4における封入球の研磨制御の動作について説明する。
図77は、封入球の研磨制御の動作のタイミングチャートを示している。
なお、研磨装置56の構成は実施例1と同様であるので、同一番号を用いて説明する。ただし、研磨装置56の制御は実施例1の場合と異なり、遊技制御装置5000が行う。
図77において、主電源とあるのは、パチンコ機1における電源装置5100から通常時(遊技機に電源が供給されている時)に供給する電源のことで、研磨装置や研磨モータ70などの封入球の研磨に必要な各装置を含む他、遊技制御装置5000を含む各装置や電子機器、センサ等へ供給している電源を指している。なお、電源装置5100は、主電源の他に遊技機の電源が遮断された状態の時に遊技制御装置5000のRAM5003や前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給するバックアップ電源も備えている。主電源がオンすることで、遊技機が起動することになる。
図77では、主電源がオフするよりも以前の状態から時間の流れを示しており、例えば主電源がオフする前の遊技店の営業時のときも示している。
通常、遊技店では午後11時頃(又はもっと前)には遊技機の稼働による営業を停止し、各遊技機の電源を遮断して閉店し、その後、店内や台の清掃、片づけ等を行い、翌日の営業に備える。
いま、遊技終了後の夜間閉店時にタイミングt1で仮電源スイッチ5200を店員がオンすると、タイミングt1から所定時間T0のウエイトが経過して、タイミングt2になると、遊技制御装置5000の制御により、切替弁79の切替ソレノイド79Sが封入球の循環経路を「通常側」から「研磨側」に切り替える。これにより、切替弁79の切替ソレノイド79Sが球送り流路78の一部をスライドさせて研磨誘導口80aを開口させ、センサ流路77や球送り流路78に存在する封入球を重力によって研磨誘導口80aを通して下方の研磨流入誘導路80に移動させ、研磨流入誘導路80を介して研磨装置56に導き、封入球が研磨装置56に流入開始する。
また、同じタイミングt2で研磨モータ70が起動する。これにより、研磨装置56へ流入した球は研磨モータ70の動力により揚送スクリュー73で揚送されつつ、内部に配置された研磨部材74により研磨されて、上部出口75から研磨出口スイッチ76を介して排出され、封入球の研磨が順次行われる。
封入球の研磨は、タイミングt2から所定時間T1が経過するまで実行される。その間、研磨出口スイッチ76により研磨装置56の上部出口75からセンサ流路77に排出される球が検出される。研磨出口スイッチ76は上部出口75からセンサ流路77に排出される球を1ケ宛て検出する度にOFFからONとなるので、図77に示すようにパルス信号の形で研磨制御装置59に入力される。
研磨出口スイッチ76が一定時間以上、上部出口75からの球の排出を検出しない場合には、研磨装置56における球詰まり等の異常であるので、研磨モータ70を停止させることになり、研磨モータ70の異常加熱等を防止する。図77は研磨出口スイッチ76が正常に上部出口75から排出される球を検出している場合を示している。
次いで、タイミングt2から所定時間T1が経過してタイミングt3になると、十分に封入球の研磨が行われたと判断して、切替弁79の切替ソレノイド79Sが封入球の循環経路を「研磨側」から「通常側」に切り替える。これにより、切替弁79の切替ソレノイド79Sがオフし、切替弁59はスプリングによって弁体を付勢して研磨誘導口80aを閉鎖させる位置に変位させ、球送り流路78に存在する封入球は研磨誘導口80aが閉鎖されたため、下方の研磨流入誘導路80に移動せず、封入球が研磨装置56に流入しなくなる。なお、この間も研磨モータ70は作動している。
すなわち、タイミングt3が経過しても研磨モータ70は作動しており、これにより、切替弁79の切替ソレノイド79Sが「研磨側」から「通常側」に切り替えられた後も研磨装置56の内部にある球磨き中の球が全て排出されるまでの期間が確保される。
なお、研磨装置56の内部にある球磨き中の球が全て排出されると、研磨出口スイッチ76の検出信号がオフし、以後は、検出信号がオフのままになる。
次いで、タイミングt3から所定時間T2が経過してタイミングt4になると、研磨モータ70が作動を停止する。タイミングt4は、切替弁79の切替ソレノイド79Sが「研磨側」から「通常側」に切り替えられてから所定期間T2が経過し、かつ研磨出口スイッチ76の検出信号が最後にオフしてから所定期間T3が経過した時点となる。このように、研磨出口スイッチ76の検出信号が最後にオフしてから所定期間T3が経過した時点(タイミングt4)で、研磨モータ70の作動を停止させることにより、研磨装置56の内部にある球磨き中の球が全て排出された状態を確認した後に、研磨モータ70が停止することになり、研磨装置56に封入球を残さないようにできる。
研磨出口スイッチ76の最後のオンから所定時間T3が経過したタイミングt4になると、研磨終了となり、次いで、研磨終了から所定時間T4が経過したタイミングt5になると、遊技制御装置5000のCPU5001がシャットダウン信号を電源装置5100に出力する。
シャットダウン信号は電源装置5100の内部にてフォトカプラ5115で受けて、フォトカプラ5115からシャットダウン回路5114に出力される。シャットダウン回路5114にシャットダウン信号が入力されると、シャットダウン回路5114は電源生成回路5113へのAC電源供給を停止するための停止信号(電源生成の停止信号)を電源制御回路5112へ出力する。電源制御回路5112は電源生成の停止信号を受けると、この停止信号を電源生成回路5113へ出力する。この停止信号はシャットダウン回路5114でラッチされているので、停止信号のラッチが解除されるまで(シャットダウン回路5114への電源がオフとなるまで)、電源生成回路5113は電源生成を停止する。
さらに、シャットダウン回路5114にて停止信号はラッチされるので、遊技制御装置5000が電源オフとなり、シャットダウン信号がオフとなっても、停止信号のオン状態は電源制御回路5112で保持される。
そして、主電源を供給する電源装置5100の電源スイッチ5101を切るか、又は遊技機への電源供給が停止されるまで、シャットダウン回路用電源生成回路5111によりシャットダウン回路5114を動作させるための電源(例えば、DC5V)の生成は継続しており、電源制御回路5112はAC電源遮断を継続する(つまり、電源生成の停止信号を電源生成回路5113へ出力している状態が継続する)。
その後、シャットダウン回路用電源生成回路5111への電源供給がオフになると(例えば、電源装置5100の電源スイッチ5101を切るか、又は遊技機への電源供給が停止されると)、シャットダウン回路5114を動作させるための電源(例えば、DC5V)の生成が停止され、シャットダウン回路5114は電源生成回路5113への電源生成の停止信号の出力を停止する。そのため、電源制御回路5112から電源生成回路5113へ出力されている電源生成の停止信号がオフになり、電源制御回路5112ではAC24Vの出力を遮断している状態から、AC24Vを出力することが可能な状態に戻る。
実施例4では、以下の効果がある。
(1)実施例4では、遊技終了後の夜間閉店時に仮電源スイッチ5200をオンすることで、所定時間(T1+T2)だけ封入球が研磨装置56によって研磨される。
したがって、遊技者が遊技を行っている営業中(例えば、商用電力のピーク時を含む)には、封入球の研磨を行わないので、その分の商用電力の消費が抑えられる。その結果、より省エネが期待できる遊技機を提供できる。
(2)また、仮電源スイッチ5200をオンするだけで、封入球の研磨が開始され、所定時間(T1+T2)が経過すると研磨が終了し、その後、電源装置5100の電源スイッチ5101を切るか、又は遊技機への電源供給を停止すれば、遊技機の動作が全体的に停止する。
したがって、実施例1に比べて、球磨きを終了してから電源装置5100の電源スイッチ5101を切るので、電源を気にすることなく、球磨き動作を十分にできように設定することができる。電源を気にすることなくとは、副電源装置の設置が必要でなく、また、副電源装置の容量も心配する必要がなく、既存の電源装置5100だけで封入球の研磨動作に必要な電源を全て確保でき、何の心配も必要ないという意味である。
(3)実施例1のような副電源装置の設置が必要でないので、実施例1に比べてコストを低減できる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
球を研磨する研磨装置と、
遊技終了後の所定期間に球の研磨を行うように前記研磨装置を制御する研磨制御手段と、備え、
前記研磨制御手段は、
仮電源スイッチがオンすると、研磨装置の動作を開始させ、所定期間経過後に研磨装置の作動を停止させるとともに、研磨終了から所定期間が経過すると、電源装置をオフするように制御することを特徴とする遊技機。
実施例4の変形態様として、以下のような構成にしてもよい。
(1)管理装置(例えば、ホールコンピュータ)で球磨きを行う遊技機(あるいは島)を特定し、該当する遊技機へその旨を送信し、当該情報がある場合には、その遊技機では電源遮断前に、まず、店員が仮電源スイッチをオンして球磨きを行うようにしてもよい。そして、球磨きを終了すると、自動的に電源装置の電源スイッチが切れるようにしておけば、店員の手間も省ける。
(2)また、カレンダ機能付きのタイマを設けておき、遊技終了後の閉店時には、タイマに基づき所定時間になると、自動的に仮電源スイッチをオンして球磨きを行うようにしてもよい。そして、球磨きを終了すると、自動的に電源装置の電源スイッチが切れるようにすれば、店員の手間が一層省ける。
(3)仮電源スイッチは遊技機に設けてもよいし、あるいは遊技機外の例えば管理装置や島に設けて、遊技機へ仮電源スイッチのオン・オフ信号を送るような構成にしてもよい。
そのようにすると、店員による操作が楽になる。
(4)なお、実施例4においても、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は、前面枠4が開放されたことを検出する他、ガラス枠5が開放されたことを検出するようにしてもよい。
「実施例5」
次に、本発明の実施例5を図78、図79に基づいて説明する。
実施例5は、電源遅延回路(遅延手段)を前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)に設けた例である。
図78は実施例5における前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)の構成を示す図である。図78において、遊技制御装置1100にはCPU1101及び入力ポート1102が設けられている。電源装置58から遊技制御装置1100に供給された主電源(5V)及びバックアップ電源(5VBB)は遊技制御装置1100を介して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150に供給されるようになっている。ただし、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150には電源遅延回路1151が配置されているので、主電源が供給されても、直ぐに前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150から枠開放情報が出力されるものではない。
すなわち、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150には電源遅延回路1151及び枠開放情報検出出力手段1156が配置されており、電源遅延回路1151は水晶発振器1152、カウンタ1153、シフトレジスタ1154、リレー1155を備えている。
水晶発振器1152は所定周期(所定周波数)の発振信号を生成し、カウンタ1153は水晶発振器1152によって生成された所定周波数の発振信号をクロック分周により一定の使い勝手の良い適度な低い周波数に分周し、これをシフトレジスタ1154に入力する。シフトレジスタ1154は遅延回路として機能する構成になっている。
そして、電源装置58から遊技制御装置1100を介して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150に供給された主電源は、電源遅延回路1151に供給される。電源遅延回路1151では主電源がシフトレジスタ1154に入力データ(5V電源の主電源)として入力されており、シフトレジスタ1154はカウンタ1153からの出力信号(クロック分周された一定の低い周波数の信号)をシフトパルスとして用い、入力データ(5V電源の主電源)を一定時間シフトさせて(遅延させて)、出力するように作動する。ここでは、シフトレジスタ1154は、例えば5秒間だけ入力データ(5V電源の主電源)を遅延させ、on/off制御のための信号としてリレー1155に出力する。具体的には、シフトレジスタ1154は5秒間だけ入力データ(5V電源の主電源)を遅延させ、遅延させている間はoff制御信号をリレー1155に出力し、5秒後にon制御信号をリレー1155に出力する。
リレー1155には5V電源の主電源が印加されており、リレー1155は通常(off制御信号が入力されている間)はオフしているが、シフトレジスタ1154からon制御信号が入力されると、オン作動して、5V電源の主電源を枠開放情報検出出力手段1156に供給する。
枠開放情報検出出力手段1156は主電源の供給が開始されると、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部に出力する。
一方、遊技店の夜間時などのように、主電源の遮断時には電源装置58からのバックアップ電源(5VBB)が遊技制御装置54を経由して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150の内部の枠開放情報検出出力手段1156に供給されており、枠開放情報検出出力手段1156は主電源遮断時に前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150が前面枠4の開放を検出した場合には、前面枠4の枠開放情報を保持する構成になっている。なお、バックアップ電源(5VBB)は電源遅延回路1151を経由しておらず、電源装置58から遊技制御装置54を介して常時、枠開放情報検出出力手段1156に供給されるようになっている。
また、枠開放情報検出出力手段1156の出力信号(前面枠4の枠開放情報:つまり異常検出情報)は遊技制御装置1100に出力され、遊技制御装置1100では前面枠4の枠開放情報を内部の入力ポート1102で受けてCPU1101に出力し、CPU1101は前面枠4の枠開放情報をRAM(図示略)に記憶させ、その後、カードユニット15に送信する構成である。
このように、電源遅延回路1151では枠開放情報検出出力手段1156への主電源となる5V電源を一定のクロックでシフトレジスタ1154に入力し、シフトレジスタ1154によって所定時間(例えば、5秒)だけ遅延を行う。そして、所定時間だけ遅らせて立ち上がることになるシフトレジスタ1154から出力される5Vのon制御信号によってリレー1155をオンするので、枠開放情報検出出力手段1156に供給される主電源の5Vも遅れ、枠開放情報検出出力手段1156への主電源の供給開始は遊技制御装置1100上のCPU1101や各種ICよりも遅くなる。そのため、枠開放情報検出出力手段1156が主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部に出力するタイミングも、遊技制御装置1100への主電源の供給開始よりも遅くなる。
また、バックアップ電源は枠開放情報検出出力手段1156に対して常時供給される構成である。そのバックアップ電源は遊技制御装置1100のRAMに供給されるものと同じであり、RAMも同様にバックアップされる。
ここで、電源遅延回路1151は遅延手段を構成する。また、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150の枠開放情報検出出力手段1156は、前面枠開放検出手段の内部回路に相当する。
なお、水晶発振器1152、カウンタ1153、シフトレジスタ1154、リレー1155等の上記の部品を使わず、例えば単純なCR回路(CR時定数による遅延)による遅延手段で電源遅延回路1151を実現する構成にしてもよい。
ただし、CR時定数による遅延の場合、コストは安くて済む利点があるが、誤差が大きいことも考えられるので、実施例5では例えばロジックICを用いた遅延回路で電源遅延回路1151を実現している。
したがって、実施例5では枠開放情報検出出力手段1156からの前面枠4の枠開放情報は異常検出情報であるので、正確な遅延時間で外部装置に出力することができる利点がある。
なお、リレー1155はメカ式のリレーでもよいが、これに限らず、例えばフォトリレーやその他のスイッチング手段でもよい。
次に、図79は実施例5における前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150を使用して、不正に対処する動作のタイミングチャートである。なお、説明の都合上、図79では実施例1と同様の部材には同じ番号を用いて説明する。
図79において、主電源とあるのは、パチンコ機1における電源装置58から通常時(パチンコ機1に電源が供給されている時)に供給する電源のことで、遊技制御装置1100を含む各装置や電子機器、センサ等へ供給している電源を指している。なお、電源装置58は、主電源の他にパチンコ機1の電源が遮断された状態の時に遊技制御装置1100のRAMや前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150に供給するバックアップ電源も備えている。主電源がオンすることで、パチンコ機1が起動することになる。
図79では、主電源がオンするよりも以前の状態から時間の流れを示しており、例えば主電源がオンする前の遊技店が夜間のときも示している。
図79に示すように、主電源がONするタイミングt2(例えば、遊技店の開店準備開始時)よりも前の夜間時のタイミングt1において、不審者が侵入して、例えばパチンコ機1の前面枠4を開放して不正基板等を取り付ける行為を行った場合には、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150によって前面枠4の開放が検出される。そして、前面枠4の開放情報はパチンコ機1の電源が遮断された状態でも、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150により保持(詳しくは、枠開放情報検出出力手段1156にて保持)されている。なお、図79の例では、前面枠4は不審者によって開放されるが、その後は閉じられた状態になる。
次いで、遊技店の開店準備のためにタイミングt2で電源装置58の主電源がONすると、同じタイミングt2で遊技制御装置1100へ主電源が供給されるとともに、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150の電源遅延回路1151にも主電源が供給される。これらの様子につき、図79では遊技制御装置1100の主電源ON、電源遅延回路1151の主電源ONと表示している。
遊技制御装置1100は主電源の供給が開始されると、図79に示すように遊技制御装置1100のプログラムが起動して初期設定等が行われるとともに、各部品が動作開始して作動準備が行われて徐々に作動ON状態となり、その後、やや時間が経過してからタイミングt3に至る。
一方、電源遅延回路1151は主電源が供給されると、それから所定時間Taの経過後に枠開放情報検出出力手段1156への主電源の供給を開始する。すなわち、電源遅延回路1151は主電源が供給されると、所定時間Taだけ遅延させてタイミングt3で枠開放情報検出出力手段1156に主電源の供給を開始する。タイミングt3は、遊技制御装置1100への主電源の供給開始のタイミングt2から、丁度、所定時間Ta(例えば、5秒)だけ遅延した期間になっている。これらの様子につき、図79では電源遅延回路1151へ供給する主電源ON、電源遅延回路1151から出力される電源ON(つまり、枠開放情報検出出力手段1156への主電源ON)と表示している。
ここで、所定時間Taは遊技制御装置1100の主電源の投入処理等が終了する時間(つまり、遊技制御装置1100の立ち上げ準備期間が終了する時間)よりも長い期間に設定される。
次いで、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150の枠開放情報検出出力手段1156はタイミングt3で主電源の供給が開始されると、その時点から所定時間Tbだけ、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部に(ここでは遊技制御装置1100に)出力する。所定時間Tbは予め定められた期間(例えば、遊技制御装置1100が前面枠4の枠開放情報を取り込むのに十分な期間)に設定される。
前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150の枠開放情報検出出力手段1156は主電源がONしたタイミングt1で前面枠4の開放を検出して保持していれば、主電源が供給されてから所定時間Tbが経過するまでは、枠開放情報を外部に出力する状態を継続している。
次いで、枠開放情報検出出力手段1156から出力された前面枠4の枠開放情報は遊技制御装置1100に入力され、入力ポート1102を介してCPU1101に取り込まれ、RAMに記憶されることになる。
したがって、遊技制御装置1100の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150の枠開放情報検出出力手段1156の枠開放情報が遊技制御装置1100に取り込まれることとなり、当該枠開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報が取り込まれる。その後の処理は、実施例1と同様である。
一方、不正に前面枠4が開放されていない正常な遊技機については、主電源を投入してから所定時間Taの経過後は通常の監視処理が行われ、営業に備えられる。
また、通常時に、例えばタイミングt4で前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150により前面枠4が開放された場合には、その開放を前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150が検出し、前面枠4が開放されている期間Tcだけ、枠開放情報が前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150から出力されて遊技制御装置1100に入力され、エラー監視処理で遊技枠開放(前面枠4開放エラー)として監視される。
実施例5では、以下の効果がある。
(1)遊技制御装置1100の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150の枠開放情報が遊技制御装置1100に取り込まれることとなり、当該枠開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報を取り込むことができる。その結果、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150の機能を十分に発揮して、セキュリティを向上させることができる。
(2)前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150は内部に電源遅延回路1151を備え、当該前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150の外部から主電源が供給されると、電源遅延回路1151により所定時間Taだけ遅延させて枠開放情報検出出力手段1156に主電源の供給を開始するので、遊技制御装置1100に主電源の供給を遅延させる遅延手段を設ける必要がないことから、実施例1やその変形例に比べて、遊技制御装置1100の制御負担を軽減することができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前面枠開放検出手段に遅延手段を設け、
前記遅延手段は、
遊技制御装置への主電源の供給が開始されたら、所定時間遅延させて主電源を前面枠開放検出手段の内部回路に供給し、
内部回路は、
主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠の開放情報を遊技制御装置に出力することを特徴とする遊技機。
なお、実施例5においても、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1150は、前面枠4が開放されたことを検出する他、ガラス枠5が開放されたことを検出するようにしてもよい。
「実施例6」
次に、本発明の実施例6を図80、図81に基づいて説明する。
実施例6は、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)の検出信号(枠開放情報)を遅延させて外部に出力する例である。
図80は実施例6における前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250の構成を示す図である。図80において、遊技制御装置1200にはCPU1201及び入力ポート1202が設けられている。電源装置58から遊技制御装置1200に供給された主電源(5V)及びバックアップ電源(5VBB)は遊技制御装置1200を介して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250に供給されるようになっている。
前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250には出力遅延回路1251が配置されているので、主電源が供給されても、直ぐに前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250から枠開放情報が外部に出力されるものではない。
すなわち、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250には出力遅延回路1251及び枠開放情報検出出力手段1255が配置されており、出力遅延回路1251は水晶発振器1252、カウンタ1253、シフトレジスタ1254を備えている。
水晶発振器1252は所定周期(所定周波数)の発振信号を生成し、カウンタ1253は水晶発振器1252によって生成された所定周波数の発振信号をクロック分周により一定の使い勝手の良い適度な低い周波数に分周し、これをシフトレジスタ1254に入力する。シフトレジスタ1254は遅延回路として機能する構成になっている。
そして、電源装置58からの主電源は遊技制御装置1200を介して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250に供給され、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250自体は主電源の供給に伴って動作を直ぐに開始し、枠開放情報検出出力手段1255からは主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報(検出信号)が出力遅延回路1251に入力される。
出力遅延回路1251では枠開放情報検出出力手段1255からの枠開放情報(主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報)がシフトレジスタ1254に入力データとして入力されており、シフトレジスタ1254はカウンタ1253からの出力信号(クロック分周された一定の低い周波数の信号)をシフトパルスとして用い、入力データ(ここでは枠開放情報)を一定時間シフトさせて(遅延させて)、出力するように作動する。具体的には、シフトレジスタ1254は、例えば5秒間だけ入力データ(枠開放情報)を遅延させて外部に出力する。
したがって、出力遅延回路1251は主電源が供給されてから所定時間(例えば、5秒)が経過した後に、枠開放情報検出出力手段1255からの枠開放情報(主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報)を外部に出力する。
一方、遊技店の夜間時などのように、主電源の遮断時には電源装置58からのバックアップ電源(5VBB)が遊技制御装置1200を経由して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250の内部の枠開放情報検出出力手段1255に供給されており、枠開放情報検出出力手段1255は主電源遮断時に前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250が前面枠4の開放を検出した場合には、前面枠4の枠開放情報を保持する構成になっている。なお、バックアップ電源(5VBB)は電源装置58から遊技制御装置1200を介して常時、枠開放情報検出出力手段1255に供給されるようになっている。
また、枠開放情報検出出力手段1255の出力信号(前面枠4の枠開放情報:つまり異常検出情報)は遊技制御装置1200に出力され、遊技制御装置1200では前面枠4の枠開放情報を内部の入力ポート1202で受けてCPU1201に出力し、CPU1201は前面枠4の枠開放情報をRAM(図示略)に記憶させ、その後、カードユニット15に送信する構成である。
このように、出力遅延回路1251では枠開放情報検出出力手段1255からの枠開放情報をシフトレジスタ1254に入力データとして入力し、シフトレジスタ1254によって所定時間(例えば、5秒)だけ遅延を行う。したがって、シフトレジスタ1254から出力される枠開放情報は主電源の供給開始から所定時間(例えば、5秒)だけ遅延して遊技制御装置1200に出力されることになる。そのため、枠開放情報検出出力手段1255が主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部に出力するタイミングは遊技制御装置1200への主電源の供給開始よりも遅くなる。
また、バックアップ電源は枠開放情報検出出力手段1255に対して常時供給される構成である。そのバックアップ電源は遊技制御装置1200のRAMに供給されるものと同じであり、RAMも同様にバックアップされる。
ここで、出力遅延回路1251は出力遅延手段を構成する。
なお、水晶発振器1252、カウンタ1253、シフトレジスタ1254等の上記の部品を使わず、例えば単純なCR回路(CR時定数による遅延)による遅延手段で出力遅延回路1251を実現する構成にしてもよい。
ただし、CR時定数による遅延の場合、コストは安くて済む利点があるが、誤差が大きいことも考えられるので、実施例6では例えばロジックICを用いた遅延回路で出力遅延回路1251を実現している。
したがって、実施例6では枠開放情報検出出力手段1255からの前面枠4の枠開放情報は異常検出情報であるので、正確な遅延時間で外部装置に出力することができる利点がある。
次に、図81は実施例6における前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250を使用して、不正に対処する動作のタイミングチャートである。なお、説明の都合上、図81では実施例1と同様の部材には同じ番号を用いて説明する。
図81において、主電源とあるのは、パチンコ機1における電源装置58から通常時(パチンコ機1に電源が供給されている時)に供給する電源のことで、遊技制御装置1200を含む各装置や電子機器、センサ等へ供給している電源を指している。なお、電源装置58は、主電源の他にパチンコ機1の電源が遮断された状態の時に遊技制御装置1200のRAMや前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250に供給するバックアップ電源も備えている。主電源がオンすることで、パチンコ機1が起動することになる。
図81では、主電源がオンするよりも以前の状態から時間の流れを示しており、例えば主電源がオンする前の遊技店が夜間のときも示している。
図81に示すように、主電源がONするタイミングt2(例えば、遊技店の開店準備開始時)よりも前の夜間時のタイミングt1において、不審者が侵入して、例えばパチンコ機1の前面枠4を開放して不正基板等を取り付ける行為を行った場合には、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250によって前面枠4の開放が検出される。そして、前面枠4の開放情報はパチンコ機1の電源が遮断された状態でも、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250により保持(詳しくは、枠開放情報検出出力手段1255にて保持)されている。なお、図81の例では、前面枠4は不審者によって開放されるが、その後は閉じられた状態になる。
次いで、遊技店の開店準備のためにタイミングt2で電源装置58の主電源がONすると、同じタイミングt2で遊技制御装置1200へ主電源が供給されるとともに、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250にも主電源が供給される。
遊技制御装置1200は主電源の供給が開始されると、図81に示すように遊技制御装置1200のプログラムが起動して初期設定等が行われるとともに、各部品が動作開始して作動準備が行われて徐々に作動ON状態となり、その後、やや時間が経過してからタイミングt3に至る。この場合、主電源の供給開始タイミングt2とタイミングt3との間の時間差は所定時間Ta(例えば、5秒)となる。
一方、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250自体は主電源の供給に伴って動作を直ぐに開始し、枠開放情報検出出力手段1255からは主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報(検出信号)が出力遅延回路1251に入力される。出力遅延回路1251では枠開放情報検出出力手段1255からの枠開放情報を所定時間Ta(例えば、5秒)だけ遅延させ、タイミングt3で遊技制御装置1200に出力する。タイミングt3は、遊技制御装置1200への主電源の供給開始のタイミングt2から、丁度、所定時間Ta(例えば、5秒)だけ遅延した期間になっている。
ここで、所定時間Taは遊技制御装置1200の主電源の投入処理等が終了する時間(つまり、遊技制御装置1200の立ち上げ準備期間が終了する時間)よりも長い期間に設定される。
出力遅延回路1251はタイミングt3で枠開放情報の出力を開始するが、タイミングt3から所定時間Tbだけ、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部に(ここでは遊技制御装置1200に)出力する。所定時間Tbは予め定められた期間(例えば、遊技制御装置1200が前面枠4の枠開放情報を取り込むのに十分な期間)に設定される。
次いで、出力遅延回路1251から出力された前面枠4の枠開放情報は遊技制御装置1200に入力され、入力ポート1202を介してCPU1201に取り込まれ、RAMに記憶されることになる。
したがって、遊技制御装置1200の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250からの枠開放情報が遊技制御装置1200に取り込まれることとなり、当該枠開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報が取り込まれる。その後の処理は、実施例1と同様である。
一方、不正に前面枠4が開放されていない正常な遊技機については、主電源を投入してから所定時間Taの経過後は通常の監視処理が行われ、営業に備えられる。
また、通常時に、例えばタイミングt4で前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250により前面枠4が開放された場合には、その開放を前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250が検出し、前面枠4が開放されている期間Tcだけ、枠開放情報が前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250から出力されて遊技制御装置1200に入力され、エラー監視処理で遊技枠開放(前面枠4開放エラー)として監視される。
実施例6では、以下の効果がある。
(1)遊技制御装置1200の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250の枠開放情報が遊技制御装置1200に取り込まれることとなり、当該枠開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報を取り込むことができる。その結果、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250の機能を十分に発揮して、セキュリティを向上させることができる。
(2)前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250は内部に出力遅延回路1251を備え、当該前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250の外部から主電源が供給されると、出力遅延回路1251により所定時間Taだけ遅延させて枠開放情報検出出力手段1255からの枠開放情報を外部に出力するので、遊技制御装置1200に出力遅延回路1251のような回路を設ける必要がないことから、実施例1やその変形例に比べて、遊技制御装置1200の制御負担を軽減することができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前面枠開放検出手段の出力を遅延させる出力遅延手段を設け、
前記出力遅延手段は、前面枠開放検出手段に配置され、
前記出力遅延手段は、
遊技制御装置への主電源の供給が開始されたら、前面枠開放検出手段の出力を所定時間遅延させて出力することを特徴とする遊技機。
なお、実施例6においても、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)1250は、前面枠4が開放されたことを検出する他、ガラス枠5が開放されたことを検出するようにしてもよい。
「実施例7」
次に、本発明の実施例7を図82、図83に基づいて説明する。
実施例7は、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)の検出信号(枠開放情報)を遅延させて外部に出力する出力遅延回路を遊技制御装置に設けた例である。
図82は実施例7における出力遅延回路1302の構成を示す図である。
図82において、遊技制御装置1300にはCPU1301及び出力遅延回路1302が設けられている。また、電源装置1360からは遊技制御装置1300に遊技制御装置用主電源、遊技制御装置用5VBB、夜間監視SW用5VBBが供給されており、遊技制御装置1300は遊技制御装置用主電源(以下、単に主電源)の供給を受けて動作を開始するとともに、遊技制御装置用5VBBはRAM等のバックアップ電源として使用する。
一方、夜間監視SW用5VBBについては遊技制御装置1300は、これを経由させて前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給するとともに、遊技制御装置用主電源については、自らも供給を受けながら前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126にも供給する構成である。
したがって、電源装置1360から遊技制御装置1300に供給された主電源(5V)及びバックアップ電源(夜間監視SW用5VBB)は遊技制御装置1300を介して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給されるようになる。前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の構成は実施例1と同様である。
また、電源装置1360からはカードユニット1350にAC100Vの電源が供給される。電源装置1360の入力側にはAC100Vの商用電源が供給されており、電源装置1360はAC100Vの商用電源から上述したような遊技制御装置用主電源、遊技制御装置用5VBB、夜間監視SW用5VBBの他に演出制御装置用主電源を生成して、各部に供給するとともに、カードユニット1350に対してはAC100Vの商用電源を電源装置1360を経由してカードユニット1350に供給する。
なお、カードユニット1350には電源スイッチを備えていない構成である。したがって、遊技機側における電源装置1360の電源スイッチ(電源SW)1361をオン操作すると、遊技機及びカードユニット1350に電源が供給される。
演出制御装置用主電源は電源装置1360から演出制御装置53に供給される。演出制御装置53の構成は実施例1と同様である。
なお、上述したように電源装置1360は遊技制御装置用主電源、遊技制御装置用5VBB、夜間監視SW用5VBBの他に演出制御装置用主電源を生成するが、具体的な電圧値としては、AC100Vの交流電源からDC32V、DC12V,DC5Vなどの直流電圧を生成し、遊技制御装置1300、演出制御装置53、発射制御装置や各電子部品に必要な電源を供給する。
電源装置1360には電源スイッチ(電源SW)1361及びRAMクリアスイッチ(RAMクリアSW)1362が設けられており、これらの機能は実施例1と同様である。
実施例7では、遊技制御装置1300に出力遅延回路1302が配置されており、出力遅延回路1302は水晶発振器1303、カウンタ1304、シフトレジスタ1305を備えている。
水晶発振器1303は所定周期(所定周波数)の発振信号を生成し、カウンタ1304は水晶発振器1302によって生成された所定周波数の発振信号をクロック分周により一定の使い勝手の良い適度な低い周波数に分周し、これをシフトレジスタ1305に入力する。シフトレジスタ1305は遅延回路として機能する構成になっている。
そして、電源装置1360からの主電源は遊技制御装置1300を介して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給され、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部(例えば、遊技制御装置1300)に出力する。
ここで、前面枠開放スイッチ126からの枠開放情報は遊技制御装置1300を経由するものの、出力遅延回路1302を通過し、CPU1301を介さないでカードユニット1350へ出力される構成になっている。
一方、遊技店の夜間時などのように、主電源の遮断時には電源装置1360からのバックアップ電源(夜間監視SW用5VBB)が遊技制御装置1300を経由して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給され、前面枠4の枠開放情報を保持する構成になっている。なお、バックアップ電源(夜間監視SW用5VBB)は電源装置1360から遊技制御装置1300を介して常時、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給されるようになっている。
前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の出力信号(前面枠4の枠開放情報:つまり異常検出情報)は遊技制御装置1300に出力されるようになっており、遊技制御装置1300では前面枠4の枠開放情報を内部の出力遅延回路1302で受けて、枠開放情報を所定時間(例えば、5秒)だけ遅延させて、カードユニット1350に出力する構成である(上述したように、前面枠開放スイッチ126からの枠開放情報は遊技制御装置1300を経由するが、CPU1301を介さないでカードユニット1350へ出力される)。
出力遅延回路1302では、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の出力信号(前面枠4の枠開放情報:つまり異常検出情報)がシフトレジスタ1305に入力データとして入力され、シフトレジスタ1305はカウンタ1304からの出力信号(クロック分周された一定の低い周波数の信号)をシフトパルスとして用い、入力データ(ここでは枠開放情報)を一定時間シフトさせて(遅延させて)、出力するように作動する。具体的には、シフトレジスタ1305は、例えば5秒間だけ入力データ(枠開放情報)を遅延させて外部に出力する。
したがって、出力遅延回路1302は主電源が供給されてから所定時間(例えば、5秒)が経過した後に、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの枠開放情報(主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報)を外部に出力する。
ここで、遊技制御装置1300は遅延手段を構成する。出力遅延回路1302は遅延手段に相当する。
出力遅延回路1302の出力信号(前面枠4の枠開放情報:つまり異常検出情報)はカードユニット1350に出力され、カードユニット1350では前面枠4の枠開放情報を内部の入力ポート1352で受けてCPU1351に出力する。
ここで、出力遅延回路1302の出力信号(前面枠4の枠開放情報)は主電源が前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給されてから所定時間(例えば、5秒)だけ遅延してカードユニット1350に入力される。ここでの所定時間(例えば、5秒)は、カードユニット1350にAC100Vが供給開始されてから、カードユニット1350の初期化等の立ち上げ準備期間が経過するのに十分な期間に設定されている。
したがって、カードユニット1350の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの枠開放情報が出力遅延回路1302を経由してカードユニット1350に取り込まれることとなり、当該枠開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報が取り込まれることになる。
カードユニット1350では、出力遅延回路1302を経由して前面枠4の枠開放情報を内部の入力ポート1352で受けてCPU1351に取り込むと、CPU1351により前面枠4の枠開放情報に基づいてエラー報知する、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力する(さらに球貸しを行わないようにしてもよい)等の処理を行う。
次に、図83は実施例7における前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126を使用して、不正に対処する動作のタイミングチャートである。なお、説明の都合上、図83では実施例1と同様の部材には同じ番号を用いて説明する。
図83において、遊技制御装置の主電源とあるのは、パチンコ機1における電源装置1360から通常時(パチンコ機1に電源が供給されている時)に供給する電源のことで、遊技制御装置1300を含む各装置や電子機器、センサ等へ供給している電源を指している。なお、電源装置1360は、主電源の他にパチンコ機1の電源が遮断された状態の時に遊技制御装置1300のRAMや前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給するバックアップ電源(夜間監視SW用5VBB)も備えている。主電源がオンすることで、パチンコ機1が起動することになる。
また、カードユニットの主電源とあるのは、電源装置1360からカードユニット1350に供給されるAC100Vの電源のことである。
図83では、主電源がオンするよりも以前の状態から時間の流れを示しており、例えば主電源がオンする前の遊技店が夜間のときも示している。
図83に示すように、主電源がONするタイミングt2(例えば、遊技店の開店準備開始時)よりも前の夜間時のタイミングt1において、不審者が侵入して、例えばパチンコ機1の前面枠4を開放して不正基板等を取り付ける行為を行った場合には、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126によって前面枠4の開放が検出される。そして、前面枠4の開放情報はパチンコ機1の電源が遮断された状態でも、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126により保持されている。なお、図83の例では、前面枠4は不審者によって開放されるが、その後は閉じられた状態になる。
次いで、遊技店の開店準備のためにタイミングt2で電源装置1360の主電源がON(例えば、電源スイッチ1361のオン)すると、同じタイミングt2で遊技制御装置1300へ主電源が供給されるとともに、遊技制御装置1300を介して前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126にも主電源が供給される。また、演出制御装置53にも主電源が供給される。さらに、カードユニット1350にも同じタイミングt2で電源装置1360からAC100Vの電源の供給が開始される(作動準備などは後述)。
遊技制御装置1300は主電源の供給が開始されると、プログラムが起動して初期設定等が行われて作動ON状態となる。
一方、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は主電源の供給に伴って動作を直ぐに開始し、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報(検出信号)を外部に出力し、前面枠4の枠開放情報(検出信号)は遊技制御装置1300の出力遅延回路1302に入力される。出力遅延回路1302では前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの枠開放情報を所定時間Ta(例えば、5秒)だけ遅延させ、タイミングt3でカードユニット1350に出力する。タイミングt3は、カードユニット1350への電源の供給開始のタイミングt2から、丁度、所定時間Ta(例えば、5秒)だけ遅延した期間になっている。
ここで、所定時間Taはカードユニット1350の電源の投入処理等が終了する時間(つまり、カードユニット1350の立ち上げ準備期間が終了する時間)よりも長い期間に設定される。
出力遅延回路1302はタイミングt3で枠開放情報を出力を開始するが、タイミングt3から所定時間Tbだけ、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報を外部に(ここではカードユニット1350に)出力する。所定時間Tbは予め定められた期間(例えば、カードユニット1350が前面枠4の枠開放情報を取り込むのに十分な期間)に設定される。
次いで、出力遅延回路1302から出力された前面枠4の枠開放情報はカードユニット1350に入力され、入力ポート1352を介してCPU1351に取り込まれる。
したがって、カードユニット1350の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの枠開放情報(出力遅延回路1302を経由して)がカードユニット1350に取り込まれることとなり、当該枠開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報が取り込まれる。その後の処理は、夜間に不正に前面枠4が開放されているような場合には、CPU1351により前面枠4の枠開放情報に基づいてエラー報知する、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力する(さらに球貸しを行わないようにしてもよい)等の処理が行われる。
一方、不正に前面枠4が開放されていない正常な遊技機については、主電源を投入してから所定時間Taの経過後は通常の監視処理が行われ、営業に備えられる。
なお、カードユニット1350に取り込まれた枠開放情報をホールコンピュータ86に送り、ホールコンピュータ86で枠開放情報を蓄積して管理する構成にしてもよい(これはその他の実施例においても同様)。
実施例7では、以下の効果がある。
(1)カードユニット1350の立ち上げ準備期間が経過してから、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の枠開放情報がカードユニット1350に取り込まれることとなり、当該枠開放情報を取り込めないというおそれがなくなり、確実に枠開放情報を取り込むことができる。その結果、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の機能を十分に発揮して、セキュリティを向上させることができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記出力遅延手段は、遊技制御装置に配置され、
遊技制御装置への主電源の供給が開始されたら、前面枠開放検出手段の出力を所定時間遅延させてカードユニットへ送信することを特徴とする遊技機。
(2)実施例7の構成では、カードユニット1350が前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の枠開放情報を取り込んで不正に前面枠4が開放された可能性がある場合に、カードユニット1350にてエラー報知したり、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力したり、あるいは球貸しを行わないようにしたりするので、不正に未然に対処することができる。
(3)カードユニット1350が前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の枠開放情報を取り込んでエラー報知等をするので、遊技制御装置1300のCPU1301の制御負担を軽減できる。
(4)遊技制御装置1300は内部に出力遅延回路1302を備え、出力遅延回路1302により主電源の供給から所定時間Taだけ遅延させて前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の枠開放情報を外部に出力するので、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に出力遅延回路1251のような回路を設ける必要がないことから、実施例5や実施例6に比べて、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の構成が簡単で済む。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前面枠開放検出手段の出力を遅延させる出力遅延手段を設け、
前記出力遅延手段は、遊技制御装置に配置され、
前記出力遅延手段は、
遊技制御装置への主電源の供給が開始されたら、前面枠開放検出手段の出力を所定時間遅延させて出力することを特徴とする遊技機。
(5)遊技制御装置1300は内部に出力遅延回路1302を備え、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の枠開放情報を出力遅延回路1302により主電源の供給から所定時間Taだけ遅延させ、遊技制御装置1300のCPU1301を介さずに外部(例えば、カードユニット1350)へ出力するので、遊技制御装置1300のCPU1301の制御負担を軽減できる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記出力遅延手段は、遊技制御装置に配置され、
遊技制御装置への主電源の供給が開始されたら、前面枠開放検出手段の出力を所定時間遅延させ、かつ遊技制御装置のCPUを介さずにカードユニットへ送信することを特徴とする遊技機。
(6)遊技機内の電源装置1360を経由してカードユニット1350にAC100Vの電源を供給する構成なので、遊技機の電源スイッチ1361をオン操作すれば、遊技機及びカードユニット1350に全て電源が供給されることとなり、カードユニット1350の電源の入れ忘れを防止でき、便利である。
また、遊技機内の電源装置1360を経由してカードユニット1350にAC100Vの電源を供給する構成であるから、遊技機は電源が供給されているが、カードユニット1350には電源が供給されていないという状態がないので、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の枠開放情報をカードユニット1350は確実に受け取ることができる。
この背景を説明する。
現状、遊技機にはAC24V、カードユニットにはAC100Vの電源を供給する構成が多い。
しかしながら、遊技機の起動には電源スイッチを入れて必要な電源(例えば、DC32V、DC12V,DC5Vなどの直流電圧)を遊技機各部に供給し、カードユニットの起動にはカードユニットに設けられた電源スイッチを入れてカードユニットにAC100Vの電源を供給する構成なので、カードユニットの電源スイッチを入れ忘れることがあり、不便であった。
また、従来、遊技機では100Vからトランスを介して24V電源を各部に供給し、カードユニットでは100Vの電源を使用しているケースもある。
したがって、遊技機とカードユニットとでは電源(特に、電圧)が異なるので、遊技機の電源が入っていても、カードユニットの電源は入っていないことも考えられる。このような場合、遊技機からカードユニットへ出力した前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの枠開放情報がカードユニットで受信できないおそれがある。したがって、その対策が求められている。
これに対して実施例7では、遊技機に商用電源のAC100Vを供給し、内部の電源装置1360で必要な電源(例えば、DC32V、DC12V,DC5Vなどの直流電圧)に変換して遊技機各部に供給する一方、カードユニット1350には遊技機内部の電源装置1360を経由してAC100Vを供給する構成であり、遊技機の電源スイッチ1361をオン操作するだけで、遊技機及びカードユニット1350に全て電源が供給されるので、カードユニット1350へ電源を供給することが容易になり、カードユニット1350への電源スイッチの入れ忘れを防止できる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記出力遅延手段は、
遊技制御装置への主電源の供給が開始されたら、前面枠開放検出手段の出力を所定時間遅延させてカードユニットへ送信し、
カードユニットには、遊技機内の電源装置を経由して主電源が供給される構成であることを特徴とする遊技機。
なお、実施例7ではカードユニット1350には電源スイッチを備えていない構成であり、遊技機側における電源装置1360の電源スイッチ(電源SW)1361をオン操作すると、遊技機及びカードユニット1350に電源が供給されるが、カードユニット1350に電源スイッチを備える構成にしてもよい。
また、実施例7においても、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は、前面枠4が開放されたことを検出する他、ガラス枠5が開放されたことを検出するようにしてもよい。
「実施例8」
次に、本発明の実施例8を図84乃至図89に基づいて説明する。
実施例8は、遊技制御装置と分離して払出制御装置を配置するとともに、主基板の取り外しを監視する遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)を配置したものである。
図84は実施例8におけるパチンコ機1(遊技機の全体図は無いが、説明の都合上、パチンコ機1という番号を付けて説明する)の制御系を示すブロック図であり、この図に示す実施例8が図6に示す実施例1と構成が相違する主な点は、遊技制御装置3000と分離して払出制御装置4000を設けた点、及び遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ(図84では遊技制御装置監視SW(夜間監視SW)と表記)を設けた点である。
図84において、まず、遊技制御装置3000の構成と、この遊技制御装置3000に接続される機器について説明する。
遊技制御装置3000は、特図等のゲームの管理を行う主制御装置(主基板)であって、CPU3001、ROM3002、RAM3003、検査装置のための試射試験端子115及び検査装置接続端子63を備えている。
CPU3001は、特図等のゲームの管理を行う遊技プログラムを実行して必要な演算処理を行う。ROM3002は、遊技プログラムを格納しており、RAM3003は遊技プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。
なお、RAM3003に対しては、停電時にも電源を供給するバックアップ電源手段(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が設けられており、停電があっても、このバックアップ電源手段が必要な電力を供給し続けられる時間内に停電から復旧すれば、RAM3003のデータは保持される構成となっている。
CPU3001、ROM3002、RAM3003は、遊技用演算処理装置としての遊技用マイクロコンピュータに相当し、例えばアミューズメントチップ用のICとして製造されている。
また、上記アミューズメントチップ用のICは、このICチップを個別に識別可能な個体識別情報としてのチップコードに加え、メーカコードや製品コードを記憶しており、これらコードを遊技機IDとして出力可能である。
試射試験端子115は、CPU3001から得られる各種の遊技情報を検査装置に伝送するためのケーブルが接続される端子である。なお、この試射試験端子115及び関連部品は、試験機関で使用されるもので、出荷時に取り外されるものであり、遊技場で使用される遊技制御装置3000には未実装となる。
検査装置接続端子63は、パチンコ機が遊技場に設置された後に、当局が当該パチンコ機の検査を行うためのケーブルが接続される端子である。
遊技制御装置3000には、第1始動口スイッチ120(図84では始動口1SW)、第2始動口スイッチ121(図84では始動口2SW)、ゲートスイッチ122、入賞口スイッチ123、カウントスイッチ124、ガラス枠開放スイッチ125(図84ではガラス枠開放SW)からの検出信号が入力される。上記各スイッチ120乃至125の機能は、実施例1と同様であり、重複説明を略す。
ここで、遊技制御装置3000は入賞口への入賞があった場合、入賞に対応する賞球数コマンドを払出制御装置4000へ送る。払出制御装置4000では、遊技制御装置3000から送られてきた入賞に対応する賞球数コマンドに基づいて入賞に対応する賞球数を持球数に加算する処理を行う。
また、遊技制御装置3000は入賞口への入賞があった場合に、入賞に対応する賞球数を一括表示装置35の入賞表示LED355に表示する処理を行う。この処理は実施例1と同様であり、重複説明を略す。
さらに、遊技制御装置3000は、遊技の進行や演出に関して必要な機器として、演出制御装置53、普電ソレノイド131、大入賞口ソレノイド132及び一括表示装置35と接続されている。これらの機器に対する処理は実施例1と同様であり、重複説明を略す。
次に、払出制御装置4000の構成と、この払出制御装置4000に接続される機器について説明する。
払出制御装置4000は、封入球の管理・持球数の管理を行うもの(払出制御基板)であって、CPU4001、ROM4002、RAM4003、検査装置のための試射試験端子4005、検査装置接続端子4004、発射制御回路4006、エラー解除スイッチ(エラー解除SW)4007、エラー表示LED4008を備えている。
なお、払出制御装置4000は遊技制御装置3000からの信号(払出制御コマンド)に従って賞球を払い出すための制御を行う(賞球の払い出しは、持球数への加算となる)。一方、払出制御装置4000からは枠開放情報(前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126により前面枠4の開放を検出したか否かを示す情報)をカードユニット15へ送信可能な構成となっている。
また、払出制御装置4000からは主基板(遊技制御装置3000)の取り外しを監視する遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011(詳細は後述)により主基板(遊技制御装置3000)の取り外しを検出したか否かを示す情報(遊技制御装置監視情報)をカードユニット15へ送信可能な構成となっている。
払出制御装置4000は計数手段、計数作動制御手段、遊技価値記憶手段、遊技価値表示制御手段を構成する。
CPU4001は、所定のプログラムを実行して封入球制御、遊技球の払出(賞球払出又は貸球払出)及び持球数の管理に必要な演算処理を行う。ROM4002は、上記プログラムを格納しており、RAM4003は上記プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。
ここで、RAM4003は遊技価値記憶手段を構成し、遊技価値である持球数を記憶するが、詳しくは遊技者の遊技価値の変化を記憶し、これには発射した球を減算し、賞球数を加算することを繰り返して遊技者の持球数がいくらになるかをリアルタイムで更新して記憶していくことになる。発射した球の減算や賞球数の加算は、プログラムに基づく処理で行うので、RAM4003(遊技価値記憶手段)は持球数のリアルタイム的な変化を記憶していくことになる。
また、RAM4003に対しては、停電時にも電源を供給するバックアップ電源手段(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が設けられており、停電があっても、このバックアップ電源手段が必要な電力を供給し続けられる時間内に停電から復旧すれば、RAM4003のデータは保持される構成となっている。
なお、払出制御装置4000は、詳しくは封入球遊技に必要な制御として、主に封入球の発射から回収までの処理を行う他、遊技制御装置3000からの賞球数コマンドに応じた持球数加算処理、更に実施例8では球貸し制御(球貸加算処理)や持球数の計数処理等も行う構成である。
また、払出制御装置4000は入賞口への入賞があった場合に遊技制御装置3000から入賞に対応する賞球数コマンドが送られてくるので、この賞球数コマンドに基づいて入賞に対応する賞球数を持球数に加算する処理を行うが(前述した通り)、例えば遊技者の持球数(遊技価値)の変化が連続してあった場合、RAM4003(遊技価値記憶手段)における持球数の記憶の更新は直ちに行うが、持球数表示器40(遊技価値表示手段)が遊技者の持球数を表示する場合の持球数の更新は、所定期間(例えば、0.3秒)の間隔をおいて行うように制御する。
これらの処理を行うのは払出制御装置4000であるが、内容は実施例1と同様であり、処理内容は重複説明を略す。
試射試験端子4005は、CPU4001から得られる封入球の制御及び遊技球の払出制御における各種の情報を検査装置に伝送するためのケーブルが接続される端子である。なお、この試射試験端子4005及び関連部品は、試験機関で使用されるもので、出荷時に取り外されるものであり、遊技場で使用される払出制御装置4000には未実装となる。
検査装置接続端子4004は、パチンコ機が遊技場に設置された後に、当局が当該パチンコ機の検査を行うためのケーブルが接続される端子である。
発射制御回路4006は、払出制御装置4000に内蔵される構成であり、払出制御装置4000から必要な電源の供給を受けるとともに、発射許可信号を受けるようになっている。発射制御回路4006は発射許可信号のオンデータを受信していることを必要条件として、発射ボリューム171の操作(即ち、発射操作ハンドル11の回転操作)に従って発射位置にある遊技球を発射する発射ソレノイド173を制御する。また払出制御装置4000には、タッチセンサ174や発射停止スイッチ175からの信号が入力されている。タッチセンサ174は、遊技者が発射ボリューム171を操作する発射操作ハンドル11にタッチしているか否かを検出するものであり、発射停止スイッチ175は遊技球の発射を一時的に停止するもので、遊技者によって操作されるものである。
なお、遊技球を発射位置まで送る球送りソレノイド172は、払出制御装置4000によって直接制御される。その制御処理のため、タッチセンサ174からの信号は払出制御装置4000に入力されている。
また、上記発射ソレノイド173を含み、発射位置(図示省略)にある遊技球を遊技領域に発射する装置を発射装置という。この発射装置は、発射制御回路4006を含む払出制御装置4000によって制御され、これら制御装置の制御処理によって遊技球の発射が許可されている状態(発射許可信号のオンデータが設定されている状態)でのみ遊技球を発射することができる。遊技球の発射が禁止されている状態(発射許可信号のオフデータが設定されている状態)では、たとえ発射位置に遊技球があり遊技者が発射操作ハンドル11を操作しても遊技球は発射されない。また発射装置は、発射するために遊技球を打つ杵という部材を有しており、この杵の先(杵先)に発射位置がある。
なお、発射操作ハンドル11の操作による遊技球の発射数は、所定の規則により、1分間に100発という規定があるので、払出制御装置4000及び発射制御回路4006は球送りソレノイド172を制御して、100発/分(およそ、0.6秒(s)に1球を発射)の範囲内に収めるようにしている。
エラー解除スイッチ(エラー解除SW)4007は、払出制御の処理でエラーがあって処理が停止した場合などに、操作されるとエラーを解除する信号を出すものである。
エラー表示LED4008は、払出制御の処理でエラーがある場合に、エラーの内容に応じて特定のナンバーを点灯させる。
また、払出制御装置4000は下部パネル6に配置された機器との関連では、持球数表示器40、計数スイッチ311、休憩スイッチ312、計数スイッチLED313、休憩スイッチ有効表示LED314と接続されている。なお、操作表示装置7は後述のように、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット15と接続され、カードユニット15によって管理制御されるため、払出制御装置4000の制御下にはない構成である。
払出制御装置4000には計数スイッチ311及び休憩スイッチ312からの検出信号が入力されるとともに、持球数表示器40、計数スイッチLED313及び休憩スイッチ有効表示LED314に対して必要な制御信号が出力される。例えば、持球数表示器40に対しては持球数を表示するために、持球数表示器40の7セグメントの6個のLEDを駆動可能な駆動信号が出力される。計数スイッチLED313及び休憩スイッチ有効表示LED314に対しては、それぞれのLEDを点灯する条件が成立したときに、各LED点灯を可能な駆動信号が出力される。
払出制御装置4000はカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15と接続され、カードユニット15との間で双方向の情報の伝達ができるようになっている。また、カードユニット接続端子板52は切替回路320と接続されており、切替回路320を介してカードユニット15は操作表示装置7との間で情報や信号等の入出力が可能である。
したがって、カードユニット接続端子板52は主にカードユニット15とパチンコ機1側との間及びカードユニット15と操作表示装置7側との間の情報や信号等の入出力に使用される。
一方、払出制御装置4000は外部情報端子板51を介してカードユニット15と接続され、カードユニット15に対して払出制御装置4000から遊技情報を送信可能になっている。
また、カードユニット15はホールコンピュータ86及び持球管理装置85と接続されている。
したがって、外部情報端子板51は主にパチンコ機1側からカードユニット15を経由してホールコンピュータ86や持球管理装置85に遊技情報を送信するために使用される。
払出制御装置4000からは外部情報端子板51を介し、カードユニット15を経由してホールコンピュータ86に遊技制御装置3000からの各種遊技情報及び封入球の制御及び遊技球の払出制御における各種の情報が出力される。また、払出制御装置4000からは外部情報端子板51を介し、カードユニット15へ持球数の情報(遊技価値情報)などが出力され、さらにカードユニット15から持球数管理装置85やホールコンピュータ86へ持球数の情報(遊技価値情報)などが出力される。
次に、払出制御装置4000は、封入球の発射から回収までの処理及び球貸し等に関して必要な機器として、研磨装置モータ59、カードユニット接続端子板52と接続されるともに、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット15とも接続されている。
また、操作表示装置7は切替回路320に接続されている。切替回路320は演出制御装置53に接続されるとともに、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット15にも接続されている。したがって、操作表示装置7は切替回路320を介して演出制御装置53との間で、情報や信号等の入出力が可能である。さらに、操作表示装置7は切替回路320及びカードユニット接続端子板52を順次介してカードユニット15との間で、情報や信号等の入出力が可能である。操作表示装置7や切替回路320に関する構成及び動作は実施例1と同様であり、重複説明を省く。
情報の伝達について説明すると、上記のように、払出制御装置4000はカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15と接続されており、払出制御装置4000からカードユニット15に対して封入球遊技における遊技の過程で実施例1と同様に、アウト数=10になるタイミング毎に賞球数が送られるとともに、各イベント発生時に遊技制御装置3000からの各種遊技情報が送られる構成になっている。
そして、カードユニット15では払出制御装置4000からの賞球数や各種遊技情報に基づいて操作表示装置7の制御を管理し、メッセージ・操作領域部306に遊技者の持球数(遊技価値)を表示したり、計数スイッチ311の操作によって持球数を計数して計数球数の玉箱に移す制御等を行うことが可能になっている(実施例1と同様)。
なお本例では、前述のように払出制御装置4000からカードユニット15に対して遊技制御装置3000からの各種遊技情報及び封入球遊技における遊技の過程で実施例1と同様に、アウト数=10になるタイミング毎に賞球数を送信するようにしているが、カードユニット15からの要求があった時に払出制御装置4000から必要な情報を送信するようにしてもよい。また、これらの各種情報を払出制御装置4000からでなく、遊技制御装置3000からカードユニットへ送信する構成にしてもよい。
また、封入球制御等に必要な各種スイッチ類からの信号として、払出制御装置4000には、発射球検出スイッチ161、ファール球検出スイッチ162、アウト球検出スイッチ163、第1封入球検出スイッチ164(図84では封入球検出1SW)、及び第2封入球検出スイッチ165(図84では封入球検出2SW)からの検出信号が入力されている。
上記各スイッチ161乃至165の機能は実施例1と同様であり、重複説明を略す。
払出制御装置4000では、上記各スイッチ161乃至165からの検出信号を受けて、封入球の発射から回収までの球の挙動監視、ファール球の有無、封入球の最大と最小の封入球数のチェック等の処理を行うとともに、カードユニット15から送られてくる球貸し情報(貸球数コマンド)に基づいて持球数に加算する処理を行うなどの制御を行う。
さらに、払出制御装置4000には前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126(図84では前面枠開放SW(夜間監視SW))が接続されている。前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の機能は、実施例1と同様であり、重複説明を略す。
前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126には払出制御装置4000からバックアップ電源が供給されるようになっている。このバックアップ電源としては、例えば前述したRAM4003と同様に、停電時にも電源を供給するバックアップ電源手段(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が用いられ、パチンコ機の電源がオフとなる夜間(あるいは停電時も同様)であってもバックアップ電源手段が必要な電力を供給し続ける構成である。
そして、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの前面枠4の枠開放情報は払出制御装置4000に入力されてRAM4003に記憶され、払出制御装置4000からカードユニット15に送信されるようになっている(詳細は後述のプログラム参照)。
また、払出制御装置4000には遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011が接続されている。遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011は主基板(遊技制御装置3000)が取り外されたことを検出するセンサであり、主基板(遊技制御装置3000)の取り外しを検出したか否の情報(遊技制御装置監視情報)をパチンコ機1の電源が遮断された状態でも保持する構成になっている。遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011は主電源の供給が開始されてから、電源遮断時に記憶しておいた主基板(遊技制御装置3000)の取り外しに関する遊技制御装置監視情報を所定期間だけ外部(例えば、払出制御装置4000)に出力する。
具体的には、遊技場が閉店して夜間のとき、パチンコ機1から主基板(遊技制御装置3000)が取り外された場合には、主基板(遊技制御装置3000)の取り外しを検出した情報を夜間においても保持している。そして、翌朝、パチンコ機1が起動された場合には、夜間に主基板(遊技制御装置3000)の取り外しを検出したか否の情報(遊技制御装置監視情報)は遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011からの検出信号を払出制御装置4000で読み込むことで、払出制御装置4000に取り込まれる。そのため、遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011は、「夜間監視スイッチ」という名称も付している。
ここで、遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011は主基板監視手段を構成する。
遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011には払出制御装置4000から主電源が払出制御装置4000への主電源供給開始から供給されるとともに、主電源の遮断時にはバックアップ電源が供給されるようになっている。このバックアップ電源としては、例えば前述したRAM4003と同様に、停電時にも電源を供給するバックアップ電源手段(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が用いられ、パチンコ機1の電源がオフとなる夜間(あるいは停電時も同様)であってもバックアップ電源手段が必要な電力を供給し続ける構成である。
さらに、払出制御装置4000からは研磨装置モータ59に対して制御信号が適宜出力され、この制御信号を受けて研磨装置モータ59はパチンコ機の内部に封入されている封入球を研磨する研磨装置56を作動させる。
次に、演出制御装置53の構成は実施例1と同様であり、この演出制御装置53に接続される機器についても実施例1と同様で、同一番号を付している(重複説明は略す)。
また、実施例1と同様に、演出制御装置53は切替回路320を介して操作表示装置7との間で情報や信号等の入出力が可能であり、演出制御装置53からは演出画面に関する情報等を切替回路320を介して操作表示装置7に送信し、操作表示装置7からはメッセージ・操作領域部306の画面上に配置された各種演出ボタンの操作情報等を切替回路320を介して演出制御装置53に送信する。演出制御装置53は切替回路320を介して操作表示装置7から受信した各種演出ボタンの操作情報等に基づいて表示装置41の演出内容を決定して演出の制御を行う。
次に、電源装置58は交流電源からDC32V、DC12V,DC5Vなどの直流電圧を生成し、遊技制御装置3000、演出制御装置53、払出制御装置4000や図84に示す各電子部品には必要な電源が供給するとともに、電源スイッチ181及びRAMクリアスイッチ182を備えている。また、電源装置58はバックアップ電源部(バックアップ電源手段に相当)を有しており、バックアップ電源部は例えば電解コンデンサのような大容量のコンデンサで構成される。バックアップ電源は遊技制御装置3000のRAM3003、払出制御装置4000のRAM4003などの他、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAM3003、RAM4003など(前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126、遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011も含む)に記憶されたデータが保持されるようになっている。
次に、実施例8における遊技制御装置3000のメイン処理について説明する。
実施例8における遊技制御装置3000のメイン処理では、ステップ番号にDを用いて処理内容を説明する。
図85、図86は遊技制御装置3000のメイン処理を示すフローチャートである。
このメイン処理は、CPU3001に強制的にリセットがかけられたことに基づいて開始する。即ち、遊技制御装置3000に電源を供給している電源装置58の電源スイッチ181がオン操作されると、所定のタイミングに(電源投入時の所定のリセット期間に)電源装置58からリセット信号が遊技制御装置3000に入力されてCPU3001のリセット端子がオンし、その後このリセット信号が解除されると、CPU3001が起動する。なお、停電からの電源復旧時にも、同様にリセット信号がオンした後に解除されてCPU3001が起動する。また、作業者が遊技制御装置3000のRAM3003等の初期化をしようとする場合には、電源装置のRAMクリアスイッチ182(初期化スイッチ)をオン操作しながら前記電源スイッチ181をオン操作する必要がある。なおRAM3003は、図85、図86ではRWMと表記されている。
そしてCPU3001が起動すると、まず全ての割込み(つまり、全割込み)を禁止し、CPU3001に内蔵されるCPU周辺回路(シリアルポートを含む)の初期設定を行うとともに、RAM3003へのアクセスを許可した後、全出力ポートにオフ信号(2値信号の「0」に相当する信号)を出力する(ステップD1乃至D4)。
なお、リセット信号によって各出力ポートはオフ設定(リセット)されているので、ソフト的に各出力ポートにオフ信号を出力する必要は必ずしもないが、ここでは念のためにステップD4が設けられている。
ステップD4を経ると、ステップD5に進んで払出制御基板(払出制御装置4000)の受信割込みを許可する。ここでは、払出制御装置4000が監視スイッチ情報をカードユニット15へ送信完了したかどうかを受信する受信割込みだけを許可するものである。なお、監視スイッチ情報とは、後述のように、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126により前面枠4の開放を検出したか否かを示す情報と、遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011により主基板(遊技制御装置3000)が取り外されたか否かを示す情報との双方を含む概念である。つまり、枠開放情報及び遊技制御装置監視情報(主基板監視情報)の2つの情報を監視スイッチ情報としている。
次いで、ステップD6で他基板起動待ちタイマを設定する。これは、他基板(演出制御装置53など)が起動して遊技制御装置3000からのコマンドを確実に取り込むことができる状態になるためには所定の期間がかかるために、起動待ちタイマを設定するものである。
次いで、ステップD7で停電発生か否かを判定する。ここでの判定は、例えば停電検出信号を用いて判定し、停電検出信号がオンであれば、それだけで停電発生との判定を確定させる。ステップD7で停電発生ではないと判定すると、ステップD8で他基板起動待ちタイマを「−1」だけ更新(デクリメント)する。次いで、ステップD9で他基板起動待ちタイマが「0」になった否かを判定し、「0」になっていなければ、ステップD7に戻ってル−プを繰り返す。そして、ル−プを繰り返し、他基板起動待ちタイマが「0」になったならば、ステップD9の判定結果がYESとなってステップD10以降の処理に進む。したがって、このときはパチンコ機1の各部が順次起動する処理を行うことになる。
一方、ステップD7で停電発生と判定されると、図86に示すステップD30にジャンプし、ステップD30以降の処理を行う。このときは、停電に備える処理が順次行われる(詳細は後述)。
なお、通常は上記ステップD7からステップD9のル−プを繰り返すウエイトの間で、払出制御装置4000が監視スイッチ情報をカードユニット15へ送信完了したかどうかを示す情報を受信完了することになる。
ステップD9の判定結果がYESとなってステップD10以降の処理に進むと、まず、ステップD10で全ての割込み(つまり、全割込み)を禁止する。これは、払出制御装置4000が監視スイッチ情報をカードユニット15へ送信完了したかどうかを示す情報を受信する受信割込みだけを許可しているが、上述したように、ステップD7からステップD9のル−プを繰り返すウエイトの間で払出制御装置4000が監視スイッチ情報をカードユニット15へ送信完了したかどうかを示す情報を受信完了しているはずなので、ステップD10では、それを踏まえて以後は全ての割込みを禁止するものである。
次いで、ステップD11に進んで電源装置58のRAMクリアスイッチ182を押しながらの電源投入であるかを判断する。RAMクリアスイッチ182を押しながらの電源投入であれば、ステップD12に進み、監視スイッチ情報送信完了を払出制御基板(払出制御装置4000)から受信済みであるかを判定する。これは、払出制御装置4000が監視スイッチ情報をカードユニット15へ送信完了したという情報を払出制御装置4000から遊技制御装置3000が受信済みであるか否かを判定するものである。
ここでの監視スイッチ情報には、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126により前面枠4の開放を検出したか否かを示す情報と、遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011により主基板(遊技制御装置3000)が取り外されたか否かを示す情報とがある。つまり、枠開放情報及び遊技制御装置監視情報(主基板監視情報)の2つの情報を監視スイッチ情報としている。これは、RAMクリアスイッチ182を押した場合にはRAM3003やCPU3001のレジスタなどのデータが全てクリアされて初期化されるので、初期化される前に払出制御装置4000が監視スイッチ情報をカードユニット15へ送信完了したという情報を払出制御装置4000から遊技制御装置3000が受信済みであるかどうかを判断するものである。すなわち、このような判断を行うのは、払出制御基板(払出制御装置4000)と主基板(遊技制御装置3000)の各RAM3003、4003の状態を合わせるためである。ここでは、ステップD7からステップD9のル−プを繰り返すウエイトの間で払出制御装置4000が監視スイッチ情報をカードユニット15へ送信完了したかどうかを示す情報を受信完了しているはずなので、そのウエイトの間に払出制御装置4000が監視スイッチ情報をカードユニット15へ送信完了したかどうかを示す情報を受信完了していなければ、エラーとする。
ステップD12で監視スイッチ情報送信完了を払出制御基板(払出制御装置4000)から受信済みであれば、ステップD20にジャンプする。一方、監視スイッチ情報送信完了を払出制御基板(払出制御装置4000)から受信済みでなければ、上述のようにエラーとすることになる。すなわち、その場合はステップD13で監視スイッチ情報送信エラーフラグをセットする。次いで、ステップD14で監視スイッチ情報送信エラーコマンドを演出制御基板(演出制御装置53)に送信する。これにより、演出制御装置53では監視スイッチ情報送信エラーコマンドに基づき、例えば払出制御装置4000が監視スイッチ情報をカードユニット15へ送信完了していないことを示すエラーメッセージを表示装置41に表示するなどの制御を行い、店員に報知することも可能になる。なお、エラーメッセージを表示装置41に表示する他、表示装置41以外のLED等でエラー報知してもよいし、音声等の報知を行ってもよい。
ここで、上記ステップD13、ステップD14では払出制御基板(払出制御装置4000)がカードユニット15へ監視スイッチ情報を送信できなかった場合に、監視スイッチ情報送信エラーフラグをセットしてエラー報知する構成であるが、もともと監視スイッチ情報があるときには遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011により主基板(遊技制御装置3000)が取り外された場合の情報も含んでおり、仮に主基板(遊技制御装置3000)が取り外されたことを検出していれば、主基板(遊技制御装置3000)が不正に交換されている可能性があるため、この主基板(遊技制御装置3000)は信用できないことになる。したがって、実施例8では払出制御基板(払出制御装置4000)は主基板(遊技制御装置3000)に対して監視スイッチ情報を送信しないようにしている。信用できない可能性のある主基板(遊技制御装置3000)に監視スイッチ情報を送信しても、主基板(遊技制御装置3000)でのエラー報知に信頼性が無いからである。例えば、不正に交換された主基板が監視スイッチ情報を受けても、エラー報知無し、あるいは間違った報知(例えば、不正であるにも拘わらず、「異常無し」という偽りの報知)を意図的にされてしまう危険性があるからである。したがって、実施例8では主基板(遊技制御装置3000)は枠開放情報及び遊技制御装置監視情報(主基板監視情報)を含む監視スイッチ情報によるエラー報知は行わない。
ただし、払出制御基板(払出制御装置4000)がカードユニット15へ監視スイッチ情報を送信できなかった場合にのみ、エラー報知をしている。
ステップD14を経ると、ステップD15以降の処理に進む。
一方、上記ステップD11で電源装置58のRAMクリアスイッチ182を押しながらの電源投入でないと判定した場合には、ステップD15にジャンプする。
ステップD14又はステップD11からステップD15に進んだ場合、ステップD15ではRAM3003の停電検査領域1,2の全ての値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否か判断し、正常であれば停電復帰時(停電復旧時)であるとしてステップD16に進み、異常であれば(正常に記憶されてなければ)ステップD20に進む。なお、停電検査領域チェックデータは、後述するステップD32で設定されるものである。このステップD15では、このように複数のチェックデータによって停電復帰時であるか否か判定するので、停電復帰時であるか否かの判断が信頼性高く為される。
次にステップD16では、RAM3003(RWM)のデータのチェックサムを算出し、ステップD17で電源遮断時のチェックサムと比較し、その値が正常(一致)か否かを判定する。このチェックサムが正常でない場合(即ちRAM3003のデータが壊れているとき)には、ステップD20に進み、前記チェックサムが正常である場合にはステップD18に進む。
ステップD18では、停電復旧のための処理(初期値設定)を実行する。即ち、全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリアし、エラー及び不正監視に係る領域をリセットする。次いで、ステップD19で遊技機の状態に対応する停電復旧時のコマンド(停電復旧コマンド)を演出制御基板(演出制御装置53)に送信する。このステップD19を経ると、図86に示すステップD23に進む。
なお、停電復旧時のコマンド(停電復旧コマンド)には、停電時の状態(遊技状態、休憩の状態、精算の状態)を知らせる情報が含まれる。例えば、休憩中に停電があった場合には、休憩中であったことを示す情報(例えば、休憩開始コマンドと同じものでもよい)が、この停電復旧時コマンドに含まれ、このコマンドを停電復旧時に受信した演出制御装置53は、例えば停電時に実行していた休憩中を報知する表示装置41での表示を、そのまま停電復旧後に再開する。また、精算中に停電があった場合には、精算中であったことを示す情報が、この停電復旧時コマンドに含まれ、このコマンドを停電復旧時に受信した演出制御装置53は、例えば停電時に実行していた精算中を報知する表示装置41での表示を、そのまま停電復旧後に再開する。これにより、停電時の状態がRAM3003に記憶保持されて停電復旧時にその状態が再開されていることが遊技者に明確に認識され、遊技者が停電復旧時に不安を覚えることがない。
次に、ステップD12で監視スイッチ情報送信完了を払出制御基板(払出制御装置4000)から受信済みであると判定した場合やステップD15、D17からステップD20にジャンプした場合には、このステップD20を含めてステップD20以降の処理を行う。
ステップD20以降の処理に進むと、遊技制御装置3000のRAM3003内のデータ(アクセス禁止領域を除く)を初期化するなどの処理を行う。即ち、ステップD20では使用する全てのRAM3003の領域をクリアする。具体的には、RAM3003において、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアし、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアする。次いで、ステップD21で初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブし、ステップD22で電源投入時のコマンド(電源投入コマンド)を演出制御基板(演出制御装置53)に送信する処理を行う。電源投入コマンドが送信されると、他の制御装置は、この電源投入コマンドを受けて、例えば演出制御装置53であれば枠演出装置のモータの動作位置を初期位置にするなどの初期化を行う。
ステップD22を経てステップD23に進む場合やステップD19からステップD23にジャンプした場合には、図86に示すステップD23で、例えばCPU3001の内部に設けられたCTC(Counter/Timer Circuit)を起動する。CTCはタイマ割込みのための回路である。
次にステップD24では、CPU3001に内蔵されるCPU周辺回路に設けられた乱数生成回路の起動設定を行う。この乱数生成回路によってハード的に特図や普図の各乱数のうちの一部が生成される。但し、これら乱数のうち一部の乱数の初期値は、後述するステップD26の処理によってソフト的に設定される。
なお、特図に関連する乱数としては、大当り乱数(大当りとするか否かを決定するための乱数)、大当り図柄乱数1,2(大当り停止図柄決定用の乱数)、変動パターン乱数(リーチの有無等を含む変動パターンを決定する乱数)、停止図柄乱数(外れの停止図柄決定用の乱数)などがある。また、普図に関連する乱数としては、例えば、普図当り乱数(普図当りとするか否かを決定するための乱数)などがある。このうちステップD24、26で対象とする乱数は、例えば、大当り乱数、普図当り乱数、大当り図柄乱数1,2である。なお、上記特図に関する乱数は、特図が2種類ある場合、特図1と特図2で共通でもよいし、別個に設けられていてもよい。
次いでステップD25では、全ての割込み(つまり、全割込み)を許可し、次のステップD26では、初期値乱数更新処理を行う。初期値乱数更新処理は、遊技球を発射するタイミングを計って故意に当り等をねらうことが困難になるように、乱数の初期値を更新する処理である。
次いでステップD27に進み、停電監視信号のチェック回数(例えば2回)を設定し、次のステップD28で停電監視信号がオンしているか否か判定し、オンしていれば停電の最終判断のためのステップD29に進み、オンしていなければステップD26に戻る。通常運転中は、ステップD26〜D28を繰り返す。
そして、ステップD29に進むと、前記チェック回数分だけ停電監視信号のオン状態が継続しているか否か判定し、この判定結果が肯定的であると停電発生と最終判断してステップD30に進み、否定的であれば停電発生と判断できないとしてステップD28に戻る。
なお停電監視信号がオンになると、この停電監視信号をNMI割込信号として、実行中の処理を中断してステップD30以降の停電処理を強制的に実行する態様でもよい。但し本例の構成であると、停電監視信号のオン状態をステップD29で複数回チェックするので、実際には停電が発生していないのにノイズ等によって停電監視信号が一時的かつ瞬間的にオンした場合に停電発生と誤判断してしまうことがないという利点がある。
そしてステップD30に進むと、全ての割込み(つまり、全割込み)を禁止した後、次のステップD31で全ての出力をオフし(全ての出力ポートにオフデータを出力し)、次いでステップD32で停電情報設定処理を実行する。停電情報設定処理では、前述の停電検査領域チェックデータ1を停電検査領域1にセーブし、停電検査領域チェックデータ2を停電検査領域2にセーブする。
ステップD32を経ると、次のステップD33で、RAM3003のデータのチェックサムを算出して所定のチェックサム領域にセーブし、次いでステップD34でRAM3003へのアクセスを禁止した後、待機する。
なお、以上のステップD30〜D34の停電処理は、停電(通常の電源遮断含む)によって電源電圧がCPU3001の動作電圧未満に低下する前に行われる。
また、前述したように、ステップD7で停電発生と判定した場合には、ステップD30にジャンプし、上述したステップD30以降の処理を行い、最後にステップD34でRAM3003へのアクセスを禁止した後、待機することになる。
次に、実施例8における払出制御装置4000のメイン処理について説明する。
実施例8における払出制御装置4000のメイン処理では、ステップ番号にEを用いて処理内容を説明する。
図87、図88は払出制御装置4000のメイン処理を示すフローチャートである。
このメイン処理は、CPU4001に強制的にリセットがかけられたことに基づいて開始する。即ち、払出制御装置4000に電源を供給している電源装置58の電源スイッチ181がオン操作されると、所定のタイミングに(電源投入時の所定のリセット期間に)電源装置58からリセット信号が払出制御装置4000に入力されてCPU4001のリセット端子がオンし、その後このリセット信号が解除されると、CPU4001が起動する。なお、停電からの電源復旧時にも、同様にリセット信号がオンした後に解除されてCPU4001が起動する。
また、作業者が払出制御装置4000のRAM4003等の初期化をしようとする場合には、電源装置のRAMクリアスイッチ182(初期化スイッチ)をオン操作しながら前記電源スイッチ181をオン操作する必要がある。なおRAM4003は、図87、図88ではRWMと表記されている。
そしてCPU4001が起動すると、まず全ての割込み(つまり、全割込み)を禁止し、CPU4001に内蔵されるCPU周辺回路(シリアルポートを含む)の初期設定を行うとともに、RAM4003へのアクセスを許可した後、全出力ポートにオフ信号(2値信号の「0」に相当する信号)を出力する(ステップE1乃至E4)。
なお、リセット信号によって各出力ポートはオフ設定(リセット)されているので、ソフト的に各出力ポートにオフ信号を出力する必要は必ずしもないが、ここでは念のためにステップE4が設けられている。
ステップE4を経ると、ステップE5以降の処理に進み、ステップE5乃至ステップE13にて枠開放情報や遊技制御装置監視情報に対応する処理を行う。
枠開放情報とは、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126が前面枠4の開放を検出したか否かを示す情報である。また、遊技制御装置監視情報とは、遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011が主基板(遊技制御装置3000)の取り外しを検出したか否かを示す情報である。
まず、ステップE5で監視スイッチ情報(つまり、枠開放情報及び遊技制御装置監視情報)を読み込み、状態比較データとして保存する。監視スイッチ情報の保存はRAM4003でもよいし、あるいはCPU4001のレジスタでもよい。何れにしても、実施例8では前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126及び遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011の各出力信号を払出制御装置4000で読み込むので、監視スイッチ情報は遊技制御装置3000ではなく、払出制御装置4000のRAM4003等に記憶することになる。そして、RAM4003等に記憶した監視スイッチ情報は、仮にRAMクリアスイッチ182がオン操作されたとしても、監視スイッチ情報を払出制御装置4000からカードユニット15へ送信完了した後でなければ、RAMクリアが行われない構成になっている。
次いで、ステップE6で監視スイッチ情報のチェック回数を設定する。これは、監視スイッチ情報の読み込みを1回だけで済ませてしまうと、信頼性が落ちるおそれがあるので、複数回の読み込みを実行して状態比較データと比較することで、監視スイッチ情報の信頼性を高めるものである。監視スイッチ情報のチェック回数は2回又は3回に設定するが、それ以上であってもよい。
次いで、ステップE7で監視スイッチ情報を読み込み、読み込んだ監視スイッチ情報をステップE8で状態比較データと比較する。これは、先に読み込んだ1回目の監視スイッチ情報を状態比較データとして保存しておいたので、ステップE7で読み込んだ監視スイッチ情報を保存しておいた状態比較データと比較することで、監視スイッチ情報に誤り(例えば、ノイズの影響などで、読み込んだ監視スイッチ情報が正しくなかった等)がないかを確認するためである。
読み込んだ監視スイッチ情報が状態比較データと等しくなければ、ステップE5に戻ってル−プを繰り返す。ル−プを繰り返し、読み込んだ枠情報が状態比較データと等しいと判定すると、ステップE8からステップE9に抜けて枠開放情報のチェック回数分だけ同じ状態を継続したか否かを判定する。ここでのチェック回数とは、ステップE6で設定した回数のことである。ステップE9の判定結果がNOなら、ステップE7に戻ってル−プを繰り返し、監視スイッチ情報のチェック回数分だけ同じ状態を継続したならば、ステップE9の判定結果がYESとなって監視スイッチ情報を確定させ、ステップE10に進む。
なお、後述のステップE14での停電発生か否かの判定は、停電検出信号を用いて判定し、停電検出信号がオンであれば、それだけで停電発生との判定を確定させる。一方、ステップE7で読み込んだ監視スイッチ情報は、枠がオン(開放)又は枠がオフ(閉鎖)の何れかが確定するまで上述したようにル−プを繰り返し、正確に枠開放情報を得るようにするとともに、主基板(遊技制御装置3000)が取り外されて遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011がオンした情報、又は主基板(遊技制御装置3000)が取り外されておらず遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011がオフである情報の何れかが確定するまで上述したようにル−プを繰り返し、正確に遊技制御装置監視情報を得るようにしている。
次いで、ステップE10で監視スイッチ情報のうち確定した枠開放情報をセーブするとともに、続くステップE11で監視スイッチ情報のうち確定した遊技制御装置監視情報をセーブする。次いで、ステップE12で枠開放情報に関するコマンドをカードユニット15に送信する。枠開放情報に関するコマンドとは、枠開放情報を判定し、前面枠4が開放(例えば、夜間に枠が開放)された形跡があるときは、不正の可能性があると判断(つまり、異常と判断)してカードユニット15に夜間に前面枠4が開放されたことを表すエラー報知をしたり、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力する(さらに球貸しを行わないようにしてもよい)指令を出す等のコマンドのことであり、また、枠開放情報を判定し、前面枠4が開放されていないときは、不正の可能性がないと判断してカードユニット15に球貸しを行っても支障がない旨の指令を出す等のコマンドのことである。なお、前面枠4が開放(例えば、夜間に枠が開放)された形跡があるときは、カードユニット15では、LED等でエラー報知する他、音声等でエラー報知してもよい。また、パチンコ機1でも、払出制御装置4000がエラー表示LED4008、持球数表示器40、計数スイッチLED313、休憩スイッチ有効表示LED314等を点滅させてエラー報知するようにしてもよいし、音声等の報知をしてもよい。
一方、遊技制御装置監視情報については、ステップE13で遊技制御装置監視情報に関するコマンドをカードユニット15に送信する。遊技制御装置監視情報に関するコマンドとは、遊技制御装置監視情報を判定し、主基板(遊技制御装置3000)が取り外された(例えば、夜間に主基板(遊技制御装置3000)が取り外された)形跡があるときは、不正の可能性があると判断(つまり、異常と判断)してカードユニット15に夜間に主基板(遊技制御装置3000)が取り外されたことを表すエラー報知をしたり、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力する(さらに球貸しを行わないようにしてもよい)指令を出す等のコマンドのことであり、また、遊技制御装置監視情報を判定し、主基板(遊技制御装置3000)が取り外されていないときは、不正の可能性がないと判断してカードユニット15に球貸しを行っても支障がない旨の指令を出す等のコマンドのことである。なお、主基板(遊技制御装置3000)が取り外された(例えば、夜間に主基板(遊技制御装置3000)が取り外された)形跡があるときは、カードユニット15では、LED等でエラー報知する他、音声等でエラー報知してもよい。また、パチンコ機1でも、払出制御装置4000がエラー表示LED4008、持球数表示器40、計数スイッチLED313、休憩スイッチ有効表示LED314等を点滅させてエラー報知するようにしてもよいし、音声等の報知をしてもよい。
次いで、ステップE14に進んで停電発生か否かを判定する。ここでの判定は、例えば停電検出信号を用いて判定し、停電検出信号がオンであれば、それだけで停電発生との判定を確定させる。ステップE14で停電発生と判定されると、図88に示すステップE33にジャンプし、ステップE33以降の処理を行う。このときは、停電に備える処理が順次行われる(詳細は後述)。
一方、ステップE14で停電発生ではないと判定すると、ステップE15に進み、ステップE15で電源装置58のRAMクリアスイッチ182を押しながらの電源投入であるかを判断する。RAMクリアスイッチ182を押しながらの電源投入であれば、ステップE16に進み、監視スイッチ情報に関するコマンドは全て正常にカードユニット15に送信完了か否かを判定する。これは、RAMクリアスイッチ182を押した場合にはRAM4003やCPU4001のレジスタなどのデータが全てクリアされて初期化されるので、初期化される前に監視スイッチ情報に関するコマンドが全て正常にカードユニット15に送信完了されているかどうかを判断するものである。
監視スイッチ情報に関するコマンドが全て正常に送信完了していれば、ステップE22にジャンプする。一方、監視スイッチ情報に関するコマンドが全て正常に送信完了していなければ、ステップE17に進み、監視スイッチ情報送信エラーフラグをセットする。監視スイッチ情報送信エラーフラグがセットされると、これを遊技制御装置3000に送信(例えば、タイマ割込み処理の出力処理で主基板(遊技制御装置3000)に送信)し、さらに遊技制御装置3000から演出制御基板(演出制御装置53)に送信し、演出制御装置53の制御により監視スイッチ情報送信エラーコマンドに基づき、例えば監視スイッチ情報に関するコマンドがカードユニット15に送信されていないことを示すエラーメッセージを表示装置41に表示する。また、監視スイッチ情報送信エラーフラグがセットされた場合、音声でエラー報知してもよい。なお、払出制御装置4000が直接エラー表示LED4008、持球数表示器40、計数スイッチLED313、休憩スイッチ有効表示LED314等を点滅させてエラー報知するようにしてもよい。
ステップE17を経ると、ステップE18以降の処理に進む。
一方、上記ステップE15で電源装置58のRAMクリアスイッチ182を押しながらの電源投入でないと判定した場合には、ステップE18にジャンプする。
ステップE17又はステップE15からステップE18に進んだ場合、ステップE18ではRAM4003の停電検査領域1,2の全ての値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否か判断し、正常であれば停電復帰時(停電復旧時)であるとしてステップE19に進み、異常であれば(正常に記憶されてなければ)ステップE24に進む。なお、停電検査領域チェックデータは、後述するステップE34で設定されるものである。このステップE18では、このように複数のチェックデータによって停電復帰時であるか否か判定するので、停電復帰時であるか否かの判断が信頼性高く為される。
次にステップE19では、RAM4003(RWM)のデータのチェックサムを算出し、ステップE20で電源遮断時のチェックサムと比較し、その値が正常(一致)か否かを判定する。このチェックサムが正常でない場合(即ちRAM4003のデータが壊れているとき)には、ステップE24に進み、前記チェックサムが正常である場合にはステップE21に進む。
ステップE21では、停電復旧のための処理(初期値設定)を実行する。即ち、全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリアし、エラー及び不正監視に係る領域をリセットする。ステップE21を経ると、次いで、図88に示すステップE26に進む。
一方、ステップE20の判定でNOのとき、すなわち、チェックサムが正常でない場合(即ちRAM4003のデータが壊れているとき)には、ステップE24に進み、払出制御装置4000のRAM4003内のデータ(アクセス禁止領域を除く)を初期化するなどの処理を行う。即ち、ステップE24では使用する全てのRAM4003の領域をクリアする。具体的には、RAM4003において、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアし、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアする。次いで、ステップE25で初期化すべき領域に電源投入時の初期値を設定(セーブ)する。ステップE25を経ると、ステップE26に進む。
一方、上記ステップE16で監視スイッチ情報に関するコマンドが全て正常に送信完了していれば、ステップE22にジャンプする。ステップE22では、監視スイッチ情報送信完了のコマンドを主基板(遊技制御装置3000)に送信する。
ここで、主基板(遊技制御装置3000)では払出制御装置4000から監視スイッチ情報に関するコマンドをカードユニット15へ正常に送信完了したことを表す監視スイッチ情報送信完了のコマンドを受けると、これはRAMクリア情報であるとして、RAM3003の初期化(クリア)が可能であると判断し、RAM3003のクリアを行うことになる。
したがって、主基板(遊技制御装置3000)では、払出制御装置5000から監視スイッチ情報送信完了のコマンドを受けるまでは、RAM3003の初期化(クリア)を実行しない。
ステップE22を経ると、ステップE24に進む。このときは、その後、ステップE24、ステップE25を経てステップE26に進むことになる。
ステップE25を経てステップE26に進む場合やステップE21からステップE26に進む場合には、図88に示すステップE26で球磨きモータ動作タイマをセットし、次いでステップE27で、例えばCPU4001の内部に設けられたCTC(Counter/Timer Circuit)を起動する。CTCはタイマ割込みのための回路である。
次にステップE28では、全ての割込み(つまり、全割込み)を許可し、次のステップE29では、停電監視信号のチェック回数(例えば2回)を設定し、次のステップE30で停電監視信号がオンしているか否か判定し、オンしていれば停電の最終判断のためのステップE31に進み、オンしていなければステップE29に戻る。通常運転中は、ステップE29〜E30を繰り返す。
そして、ステップE31に進むと、前記チェック回数分だけ停電監視信号のオン状態が継続しているか否か判定し、この判定結果が肯定的であると停電発生と最終判断してステップE32に進み、否定的であれば停電発生と判断できないとしてステップE30に戻る。
なお停電監視信号がオンになると、この停電監視信号をNMI割込信号として、実行中の処理を中断してステップE32以降の停電処理を強制的に実行する態様でもよい。但し本例の構成であると、停電監視信号のオン状態をステップE31で複数回チェックするので、実際には停電が発生していないのにノイズ等によって停電監視信号が一時的かつ瞬間的にオンした場合に停電発生と誤判断してしまうことがないという利点がある。
そしてステップE32に進むと、全ての割込み(つまり、全割込み)を禁止した後、次のステップE33で全ての出力をオフし(全ての出力ポートにオフデータを出力し)、次いでステップE34で停電情報設定処理を実行する。停電情報設定処理では、前述の停電検査領域チェックデータ1を停電検査領域1にセーブし、停電検査領域チェックデータ2を停電検査領域2にセーブする。
ステップE34を経ると、次のステップE35で、RAM4003のデータのチェックサムを算出して所定のチェックサム領域にセーブし、次いでステップE36でRAM4003へのアクセスを禁止した後、待機する。
なお、以上のステップE32〜E36の停電処理は、停電(通常の電源遮断含む)によって電源電圧がCPU4001の動作電圧未満に低下する前に行われる。
また、前述したように、ステップE14で停電発生と判定した場合には、ステップE33にジャンプし、上述したステップE33以降の処理を行い、最後にステップE36でRAM4003へのアクセスを禁止した後、待機することになる。
次に、実施例8におけるカードユニット15の監視スイッチ情報受信処理について説明する。
実施例8におけるカードユニット15の監視スイッチ情報受信処理では、ステップ番号にFを用いて処理内容を説明する。
図89はカードユニット15の監視スイッチ情報受信処理を示すフローチャートである。
ルーチンが開始すると、ステップF1で枠開放情報を受信したか否かを判定する。これは、払出制御装置4000から枠開放情報に関するコマンドを受信したかどうかを判断するものであり、図面では説明の都合上、短く表記している。枠開放情報に関するコマンドを受信していれば、ステップF2で枠開放エラー処理を行う。枠開放エラー処理では、カードユニット15に配置されているカードユニットエラー報知LED203(図1参照)の赤色LEDを点滅させ、これにより、カードユニット15にてエラー報知を行う。
ここでのエラー報知は、夜間に前面枠4が開放された形跡があるので、不正の可能性があると判断してカードユニット15において夜間に前面枠4が開放されたことを表すエラー報知をカードユニットエラー報知LED203を使用して行うものである。
店員は、カードユニットエラー報知LED203の赤色LEDが点滅しているのを見ると、夜間に前面枠4が開放された形跡があり、不正の可能性があると判断して、当該パチンコ機1の点検を行う等の必要な対策を取ることができる。
なお、赤色LEDの点滅だけに限らず、例えば操作表示装置7に枠開放エラー表示をしたり、カードユニット15からホールコンピュータ86へエラー情報を出力したり、さらに球貸しを行わないようにしてもよい。
ステップF2を経ると、ステップF3へ進む。また、ステップF2で枠開放情報に関するコマンドを受信していなければ、ステップF2をジャンプしてステップF3へ進む。
ステップF3に進むと、遊技制御装置監視情報を受信したか否かを判定する。これは、払出制御装置4000から遊技制御装置監視情報に関するコマンドを受信したかどうかを判断するものであり、図面では説明の都合上、短く表記している。遊技制御装置監視情報に関するコマンドを受信していれば、ステップF4で遊技制御装置監視エラー処理を行う。遊技制御装置監視エラー処理では、カードユニット15に配置されているカードユニットエラー報知LED203(図1参照)の青色LEDを点滅させ、これにより、カードユニット15にてエラー報知を行う。
ここでのエラー報知は、夜間に主基板(遊技制御装置3000)が取り外された形跡があるので、不正の可能性があると判断してカードユニット15において夜間に主基板(遊技制御装置3000)が取り外されたことを表すエラー報知をカードユニットエラー報知LED203を使用して行うものである。
店員は、カードユニットエラー報知LED203の青色LEDが点滅しているのを見ると、夜間に主基板(遊技制御装置3000)が取り外された形跡があり、不正の可能性があると判断して、当該パチンコ機1の点検を行う等の必要な対策を取ることができる。
なお、青色LEDの点滅だけに限らず、例えば操作表示装置7に主基板(遊技制御装置3000)が取り外されたことを表す表示をしたり、カードユニット15からホールコンピュータ86へエラー情報を出力したり、さらに球貸しを行わないようにしてもよい。
なお、前面枠4の開放エラーと、主基板(遊技制御装置3000)の取り外しエラーの両方がある場合には、カードユニットエラー報知LED203の赤色LEDと青色LEDの両方が点滅することになる。
また、カードユニットエラー報知LED203の赤色LEDの点滅又は青色LEDの点滅がある場合、若しくは両方のLEDの点滅がある場合には、店員が当該パチンコ機1を点検し、不正等の異常がなければ、例えばカードユニット15をリセット(電源の再投入など)してLEDの点滅を停止させ、当該パチンコ機1を稼働可能にする。
一方、店員が当該パチンコ機1を点検した結果、不正等の異常が発見されれば、カードユニット15の電源をオフしてLEDの点滅を停止させ、当該パチンコ機1を稼働させずに、営業を停止して例えば「整備中」などの札を掲げて遊技者に知らせる。
このようにして、カードユニット15が払出制御装置4000から枠開放情報に関するコマンドや遊技制御装置監視情報に関するコマンドを受信した場合には、カードユニット15にてエラー報知を行うことで、不正に対する対応を取ることができる。
ステップF4を経ると、ルーチンを終了する。一方、ステップF3で遊技制御装置監視情報に関するコマンドを受信していなければ、ステップF4をジャンプし、ルーチンを終了する。
なお、ステップF2やステップF4のエラー処理では、上述したようなLEDの点滅によるエラー報知をすることに加えて、カードユニット15では球貸しを行わないのみならず、例えば精算や遊技カードの受け入れ等の機能を停止する処理を行うようにしてもよい。
実施例8によれば、以下のような効果がある。
(1)主基板(遊技制御装置3000)の取り外しを検出する遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011を設け、遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011は主基板(遊技制御装置3000)の取り外しを検出した情報を主電源が遮断された状態でも保持する構成であり、パチンコ機1が起動した場合に、夜間に主基板(遊技制御装置3000)が取り外されたか否かに関する遊技制御装置監視情報(検出信号)を外部に出力するので、遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011の検出信号を監視すれば、不正の可能性がある主基板(遊技制御装置3000)の取り外しを効率良く監視することができる。
また、遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011の検出信号を払出制御装置4000で判定すれば、払出制御装置4000にて主基板(遊技制御装置3000)の取り外しを効率良く監視することができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
主電源遮断時であっても遊技制御装置の取り外しを監視することが検出可能であり、遊技制御装置の取り外しを検出した情報を主電源遮断時でも保持する主基板監視手段を設け、
前記主基板監視手段は、
主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた遊技制御装置の取り外しに関する遊技制御装置監視情報を出力することを特徴とする遊技機。
(2)主基板(遊技制御装置3000)の取り外しを検出する遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011を設け、遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011は主基板(遊技制御装置3000)の取り外しを検出した情報を主電源が遮断された状態でも保持する構成であり、パチンコ機1が起動した場合に、夜間に主基板(遊技制御装置3000)が取り外されたか否かを検出した遊技制御装置監視情報を払出制御装置4000で読み込み、主基板(遊技制御装置3000)の取り外しがあったか否かを監視しているので、不正の可能性がある主基板(遊技制御装置3000)の取り外しを払出制御装置4000で効率良く監視することができる。
また、払出制御装置4000から外部(例えば、カードユニット15)へ遊技制御装置監視情報の判定に基づくエラー情報を出力するようにすれば、エラー情報に気付いた店員が不正に対処した点検などの適切な対応を取ることができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技制御装置と分離して、球の払い出しを制御する払出制御装置を配置し、
主電源遮断時であっても遊技制御装置の取り外しを監視することが検出可能であり、遊技制御装置の取り外しを検出した情報を主電源遮断時でも保持する主基板監視手段を設け、
前記主基板監視手段は、
主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた遊技制御装置の取り外しに関する遊技制御装置監視情報を払出制御装置に出力し、
前記払出制御装置は、遊技制御装置監視情報に基づいて遊技制御装置の取り外しを監視することを特徴とする遊技機。
(3)払出制御装置4000を遊技制御装置3000と分離して設け、遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011を払出制御装置4000で管理する構成なので、遊技制御装置3000が不正に改造され正常に機能しない場合でも、払出制御装置4000で確実に主基板(遊技制御装置3000)の取り外しを監視することができる。例えば、遊技制御装置3000を不正に取り外して、不正改造した主基板を取り付ける等)を監視することができる。
(4)遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011を配置しているが、払出制御装置4000を遊技制御装置3000と分離して設けているので、遊技進行に関する制御と、封入球数の監視や持球数の加算・減算処理、持球数の計数処理などの制御を分けることができ、実施例1に比べてプログラムが簡単で済む。
また、払出制御装置4000及び遊技制御装置3000の各CPU4001、3001の処理負担を軽減できる。
(5)払出制御装置4000はパチンコ機1が起動した場合に、夜間に主基板(遊技制御装置3000)が取り外されたか否かを検出した遊技制御装置監視情報を払出制御装置4000で読み込み、主基板(遊技制御装置3000)の取り外しがあったか否かを判定し、不正の可能性がある主基板(遊技制御装置3000)の取り外しと判定した場合には、払出制御装置4000からカードユニット15へ遊技制御装置監視情報の判定に基づくエラー情報を出力するので、カードユニット15にてエラー報知(例えば、カードユニットエラー報知LED203の青色LEDの点滅)をすることにより、エラー報知に気付いた店員が不正に対処した点検などの適切な対応を取ることができる。
したがって、不正へのセキュリティを高めることができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技制御装置と分離して、球の払い出しを制御する払出制御装置を配置し、
主電源遮断時であっても遊技制御装置の取り外しを監視することが検出可能であり、遊技制御装置の取り外しを検出した情報を主電源遮断時でも保持する主基板監視手段を設け、
前記主基板監視手段は、
主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた遊技制御装置の取り外しに関する遊技制御装置監視情報を払出制御装置に出力し、
前記払出制御装置は、遊技制御装置監視情報に基づいて遊技制御装置の取り外しを監視し、異常の場合にカードユニットにエラー情報を出力することを特徴とする遊技機。
また、カードユニット15でのエラー報知に関して、上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記カードユニットは、
払出制御装置から遊技制御装置の取り外しに関するエラー情報を受信した場合、所定のエラー報知を行うことを特徴とする遊技機。
次に、前面枠4の開放を検出する前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126と、主基板(遊技制御装置3000)の取り外しを検出する遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011の2つのセンサーを設けた効果について、以下のようなものがある。
(6)実施例8では、前面枠4の開放を検出する前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126と、主基板(遊技制御装置3000)の取り外しを検出する遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011の2つのセンサーを設け、これら2つの検出情報、すなわち、夜間に前面枠4の開放が検出されたか否かに関する枠開放情報と、夜間に主基板(遊技制御装置3000)が取り外されたか否かに関する遊技制御装置監視情報とを払出制御装置4000で読み込み、払出制御装置4000にて異常を監視しているので、不正の可能性がある形跡を払出制御装置4000で効率良く監視することができる。
特に、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の枠開放情報だけで不正を監視する実施例1に比べて、上記枠開放情報に加えて遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011の遊技制御装置監視情報を併用することで、不正の可能性がある形跡を格段に高い精度で監視することができるようになる。
この背景を説明する。
例えば、主電源断時に前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126による枠開放情報があり、それが前面枠4の開放であっても不正でない場合もある。例えば、閉店後に店員が点検のために、前面枠4を開放したときは点検のために必要な開放であって、不正ではない。したがって、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126による枠開放情報のみでは信頼性が十分でない場合もある。
これに比べて、主基板(遊技制御装置3000)を取り外した情報がある場合は、不正に主基板(遊技制御装置3000)を交換或いは改造された可能性が高い。
そこで、両方の情報を取り込むことでよりセキュリティが高くなる。
実施例8では、上記の観点に着目し、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの枠開放情報のみならず、主基板(遊技制御装置3000)の取り外しを検出する遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011からの遊技制御装置監視情報も加えて不正を監視しているので、前面枠4が開放され、かつ主基板(遊技制御装置3000)が取り外されたという情報がある場合は、不正に主基板(遊技制御装置3000)を交換或いは改造された可能性が極めて高いという状況にマッチした監視結果になり、不正の可能性がある形跡を格段に高い精度で監視することができ、不正へのセキュリティが向上する。
特に、開店中でも遊技機の電源断後に、店員が前面枠を開放して作業することもあり、これについて、その後の遊技機の電源投入時に所定の不正報知処理や遊技開始規制等の処理を遊技機の制御装置で行うとなると、電源立ち上げ時の作業が非常に煩雑となる。これは、通常の作業過程として行った電源遮断時の枠開放についても、遊技機の電源投入時に、その枠開放に対して不正報知処理等が行われる可能性があるからである。
そのため、前面枠の開放のみの検出では、通常の作業過程でも電源を落として前面枠を開放するという作業が行われるため、不正が行われていた場合でも、通常の枠開放と判断して、不正確認をおろそかにしてしまうことが考えられる(枠開放の報知のみだから)。
これに対して実施例8では、枠開放情報のみならず、主基板(遊技制御装置3000)の取り外しを検出する遊技制御装置監視情報も加えて不正を監視するので、従来のような枠開放報知のみで遊技を開始させてしまい、主基板の不正交換等が行われたことに気づかずに不利益を被るという事態を防止できる。
また、開店中に遊技機の電源断後に、店員が前面枠を開放して作業するような場合には、不正の可能性が低いので、実施例8では遊技制御装置監視情報も加えて不正を監視することで、不正の可能性が低く、それだけでは遊技開始規制等の処理が遊技機の制御装置で行われず、電源投入時における制御装置の処理負担を軽減できる。
なお、前面枠4の開放のみでエラー報知を行う処理を規制(例えば、キャンセル)するための手段(例えば、スイッチ等)を設けてもよい。
遊技店の営業中に、何らかの不具合により遊技機の電源を一旦落として、前面枠を開放して作業を行った後に、電源投入を行う場合等も考えられるため、上記のようなエラー報知を行う処理を規制(例えば、キャンセル)するための手段を設けていれば、当該手段を操作してエラー報知を行わないようにすれば、電源投入時における制御装置の処理負担を一層軽減できる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技の進行を管理する遊技制御装置と、
電源を供給する電源回路と、を備えた遊技機において、
主電源遮断時であっても前面枠が開放されていることが検出可能であり、前面枠の開放を検出した情報を主電源遮断時でも保持する前面枠開放検出手段と、
主電源遮断時であっても遊技制御装置の取り外しを監視することが検出可能であり、遊技制御装置の取り外しを検出した情報を主電源遮断時でも保持する主基板監視手段と、
を備え、
前記前面枠開放検出手段は、
主電源の供給が開始されてから、主電源遮断時に記憶しておいた前面枠の開放情報を外部に出力し、
前記主基板監視手段は、
主電源の供給が開始されてから、電源遮断時に記憶しておいた遊技制御装置の取り外しに関する遊技制御装置監視情報を出力するように構成したことを特徴とする遊技機。
なお、上記(6)の構成において、両者の情報(前面枠4の開放情報と、遊技制御装置3000の取り外しに関する遊技制御装置監視情報)の対応に差をつけるようにしてもよい。
具体的には、遊技店の多数の遊技機につき、遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011により主基板(遊技制御装置3000)が取り外されたという情報がある遊技機から優先的にエラー情報を出力し、エラー情報にもその旨を区別可能な構成にしてもよい。例えば、通常のエラー情報と区別すると、以下の通りである。
・第1優先エラー情報:主基板の取り外し情報+前面枠4の開放情報
・第2優先エラー情報:主基板の取り外し情報
・第3優先エラー情報:前面枠4の開放情報
エラー情報に基づくエラー報知は、カードユニット15や演出制御装置53の制御による表示装置41で行い、第1優先エラー情報の遊技機から優先して点検を開始するようにする。
このようにエラー情報を差別化すると、より緊急性が高く、不正の可能性の高い遊技機から点検を開始でき、不正へ迅速にかつ効率良く対処することができる。
(7)夜間に前面枠4の開放が検出されたか否かに関する枠開放情報と、夜間に主基板(遊技制御装置3000)が取り外されたか否かに関する遊技制御装置監視情報とを払出制御装置4000で読み込み、払出制御装置4000にて異常を監視し、異常の場合にはエラー情報をカードユニット15に出力し、カードユニット15にてエラー処理を行うので、パチンコ機1から離れたカードユニット15という装置でエラー処理が行われることとなり、不正に対するセキュリティを信頼性良く、高めることができる。
この背景を説明する。
遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)4011の検出信号を判定した結果、夜間に主基板(遊技制御装置3000)が取り外した可能性がある場合、不正基板と交換された可能性も高い。そうなると、主基板が存在したとしても、それは不正基板であり、主基板は信用できないことになる。
したがって、主基板(遊技制御装置)からの指示で演出制御装置53が表示装置41にエラー無し等の表示(あるいは、エラー報知が全く無い表示状態でも)をしても、信用できないおそれがある。また、主基板(遊技制御装置)3000と払出制御装置4000は接続されているので、不正された主基板(遊技制御装置)から、払出制御装置4000に対しても、エラー報知の出力を停止させる等の不正を施されるおそれがある。
そうすると、払出制御装置4000も信用できないおそれがある。
そこで実施例8では、主基板(遊技制御装置3000)や払出制御装置4000に不正が施されたという信用できない状態を鑑みて、払出制御装置4000は主基板(遊技制御装置)3000からの割込みを許可する前に監視スイッチ情報をカードユニット15に送信し(図87参照)、カードユニット15においてエラー処理を行う構成にしている(図89参照)。
このため、パチンコ機1から離れたカードユニット15という装置でエラー処理が行われるので、不正に対するセキュリティを信頼性良く、高めることができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技制御装置と分離して、球の払い出しを制御する払出制御装置を配置し、
前記前面枠開放検出手段及び前記主基板監視手段の各検出情報は払出制御装置に入力され、
払出制御装置は、
前記前面枠開放検出手段及び前記主基板監視手段の各検出情報に基づいて異常を監視し、異常の場合にカードユニットにエラー情報を出力し、
カードユニットは、エラー情報を受信すると、所定のエラー処理を行うように構成したことを特徴とする遊技機。
(8)カードユニット15では、夜間に前面枠4の開放が検出されたか否かに関する枠開放情報に関するコマンドと、夜間に主基板(遊技制御装置3000)が取り外されたか否かに関する遊技制御装置監視情報に関するコマンドを払出制御装置4000から受信した場合、各コマンドに対応してエラー処理の内容(例えば、カードユニットエラー報知LED203の赤色LED又は青色LEDの点滅)を変えているので、店員が迅速にエラーの状況を把握することができ、不正への対応を効率良く行うことができる。
(9)また、カードユニット15では上記のようなエラー報知だけでなく、例えば上述したようなLEDの点滅によるエラー報知をすることに加えて、球貸しを行わないとか、精算や遊技カードの受け入れ等の機能を停止する処理を行う構成にした場合には、不正に対して実質的に自動的に遊技機を稼働停止させることができ、不正発生の場合における遊技店の損害を未然に防ぐことが可能になる。
(10)払出制御装置4000はパチンコ機1の電源投入時に、夜間に前面枠4の開放が検出されたか否かに関する枠開放情報と、夜間に主基板(遊技制御装置3000)が取り外されたか否かに関する遊技制御装置監視情報とをRAM4003に記憶するとともに、枠開放情報と遊技制御装置監視情報に基づき、夜間に前面枠4の開放が検出されていると判定した場合や夜間に主基板(遊技制御装置3000)が取り外されたと判定した場合には、これらに関するコマンドをカードユニット15に送信し、RAMクリアスイッチ182が押された場合は、これらに関するコマンドをカードユニット15に送信完了してから、RAM4003をクリアするので、例えばRAMクリアスイッチ182がオン操作されたとしても、RAMクリアが行われず、枠開放情報と遊技制御装置監視情報(すなわち、監視スイッチ情報)が払出制御装置4000のRAM4003等に保持されるので、不正に対するセキュリティの低下を避けることができる。
そして、払出制御装置4000から枠開放情報と遊技制御装置監視情報(すなわち、監視スイッチ情報)に関するコマンドが確実にカードユニット15に送信完了すると、RAM4003等がクリア(初期化)され、このとき、RAM4003に記憶しておいた枠開放情報と遊技制御装置監視情報(すなわち、監視スイッチ情報)もクリアされるので、不正に対して確実に対応することができる。
(11)また、遊技制御装置3000は枠開放情報と遊技制御装置監視情報(すなわち、監視スイッチ情報)が払出制御装置4000からカードユニット15へ送信完了したことを確認してからRAM3003をクリアするので、不正に対するセキュリティを向上できる。
また、実施例8においても、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は、前面枠4が開放されたことを検出する他、ガラス枠5が開放されたことを検出するようにしてもよい。
「実施例9」
次に、本発明の実施例9を図90乃至図94に基づいて説明する。
実施例9は、遊技制御装置と分離して払出制御装置を配置したものであり、特に、店員がRAMクリアの操作を行った場合であっても、カードユニット15へ前面枠4の開放情報を送信したことを遊技制御装置が確認しないうちはRAMクリアが行われないという機能を実現する場合に、遊技制御装置と払出制御装置を分離して構成した例である。
図90は実施例9におけるパチンコ機の制御系を示すブロック図であり、この図に示す実施例9が図6に示す実施例1と構成が相違する点は、遊技制御装置1000と分離して払出制御装置2000を設けた点である。
図90において、まず、遊技制御装置1000の構成と、この遊技制御装置1000に接続される機器について説明する。
遊技制御装置1000は、特図等のゲームの管理を行う主制御装置(主基板)であって、CPU1001、ROM1002、RAM1003、検査装置のための試射試験端子115及び検査装置接続端子63を備えている。
CPU1001は、特図等のゲームの管理を行う遊技プログラムを実行して必要な演算処理を行う。ROM1002は、遊技プログラムを格納しており、RAM1003は遊技プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。
なお、RAM1003に対しては、停電時にも電源を供給するバックアップ電源手段(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が設けられており、停電があっても、このバックアップ電源手段が必要な電力を供給し続けられる時間内に停電から復旧すれば、RAM1003のデータは保持される構成となっている。
CPU1001、ROM1002、RAM1003は、遊技用演算処理装置としての遊技用マイクロコンピュータに相当し、例えばアミューズメントチップ用のICとして製造されている。
また、上記アミューズメントチップ用のICは、このICチップを個別に識別可能な個体識別情報としてのチップコードに加え、メーカコードや製品コードを記憶しており、これらコードを台IDとして出力可能である。
試射試験端子115は、CPU1001から得られる各種の遊技情報を検査装置に伝送するためのケーブルが接続される端子である。なお、この試射試験端子115及び関連部品は、試験機関で使用されるもので、出荷時に取り外されるものであり、遊技場で使用される遊技制御装置1000には未実装となる。
検査装置接続端子63は、パチンコ機が遊技場に設置された後に、当局が当該パチンコ機の検査を行うためのケーブルが接続される端子である。
遊技制御装置1000には、第1始動口スイッチ120(図90では始動口1SW)、第2始動口スイッチ121(図90では始動口2SW)、ゲートスイッチ122、入賞口スイッチ123、カウントスイッチ124、ガラス枠開放スイッチ125(図90ではガラス枠開放SW)からの検出信号が入力される。上記各スイッチ120乃至125の機能は、実施例1と同様であり、重複説明を略す。
ここで、遊技制御装置1000は入賞口への入賞があった場合、入賞に対応する賞球数コマンドを払出制御装置2000へ送る。払出制御装置2000では、遊技制御装置1000から送られてきた入賞に対応する賞球数コマンドに基づいて入賞に対応する賞球数を持球数に加算する処理を行う。
また、遊技制御装置1000は入賞口への入賞があった場合に、入賞に対応する賞球数を一括表示装置35の入賞表示LED355に表示する処理を行う。この処理は実施例1と同様であり、重複説明を略す。
さらに、遊技制御装置1000は、遊技の進行や演出に関して必要な機器として、演出制御装置2000、普電ソレノイド131、大入賞口ソレノイド132及び一括表示装置35と接続されている。これらの機器に対する処理は実施例1と同様であり、重複説明を略す。
次に、払出制御装置2000の構成と、この払出制御装置2000に接続される機器について説明する。
払出制御装置2000は、封入球の管理・持球数の管理を行うもの(払出制御基板)であって、CPU2001、ROM2002、RAM2003、検査装置のための試射試験端子2005、検査装置接続端子2004、発射制御回路2006、エラー解除スイッチ(エラー解除SW)2007、エラー表示LED2008を備えている。
なお、払出制御装置2000は遊技制御装置1000からの信号(払出制御コマンド)に従って賞球を払い出すための制御を行う(賞球の払い出しは、持球数への加算となる)。一方、払出制御装置2000からは枠開放情報(前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126により前面枠4の開放を検出したか否かを示す情報)がカードユニット15へ送信可能な構成となっている。
払出制御装置2000は計数手段、計数作動制御手段、遊技価値記憶手段、遊技価値表示制御手段を構成する。
CPU2001は、所定のプログラムを実行して封入球制御、遊技球の払出(賞球払出又は貸球払出)及び持球数の管理に必要な演算処理を行う。ROM2002は、上記プログラムを格納しており、RAM2003は上記プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。
ここで、RAM2003は遊技価値記憶手段を構成し、遊技価値である持球数を記憶するが、詳しくは遊技者の遊技価値の変化を記憶し、これには発射した球を減算し、賞球数を加算することを繰り返して遊技者の持球数がいくらになるかをリアルタイムで更新して記憶していくことになる。発射した球の減算や賞球数の加算は、プログラムに基づく処理で行うので、RAM2003(遊技価値記憶手段)は持球数のリアルタイム的な変化を記憶していくことになる。
また、RAM2003に対しては、停電時にも電源を供給するバックアップ電源手段(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が設けられており、停電があっても、このバックアップ電源手段が必要な電力を供給し続けられる時間内に停電から復旧すれば、RAM2003のデータは保持される構成となっている。
なお、払出制御装置2000は、詳しくは封入球遊技に必要な制御として、主に封入球の発射から回収までの処理を行う他、遊技制御装置1000からの賞球数コマンドに応じた持球数加算処理、更に実施例9では球貸し制御(球貸加算処理)や持球数の計数処理等も行う構成である。
また、払出制御装置2000は入賞口への入賞があった場合に遊技制御装置1000から入賞に対応する賞球数コマンドが送られてくるので、この賞球数コマンドに基づいて入賞に対応する賞球数を持球数に加算する処理を行うが(前述した通り)、例えば遊技者の持球数(遊技価値)の変化が連続してあった場合、RAM2003(遊技価値記憶手段)における持球数の記憶の更新は直ちに行うが、持球数表示器40(遊技価値表示手段)が遊技者の持球数を表示する場合の持球数の更新は、所定期間(例えば、0.3秒)の間隔をおいて行うように制御する。
これらの処理を行うのは払出制御装置2000であるが、内容は実施例1と同様であり、処理内容は重複説明を略す。
試射試験端子2005は、CPU2001から得られる封入球の制御及び遊技球の払出制御における各種の情報を検査装置に伝送するためのケーブルが接続される端子である。なお、この試射試験端子2005及び関連部品は、試験機関で使用されるもので、出荷時に取り外されるものであり、遊技場で使用される払出制御装置2000には未実装となる。
検査装置接続端子2004は、パチンコ機が遊技場に設置された後に、当局が当該パチンコ機の検査を行うためのケーブルが接続される端子である。
発射制御回路2006は、払出制御装置2000に内蔵される構成であり、払出制御装置2000から必要な電源の供給を受けるとともに、発射許可信号を受けるようになっている。発射制御回路2006は発射許可信号のオンデータを受信していることを必要条件として、発射ボリューム171の操作(即ち、発射操作ハンドル11の回転操作)に従って発射位置にある遊技球を発射する発射ソレノイド173を制御する。また払出制御装置2000には、タッチセンサ174や発射停止スイッチ175からの信号が入力されている。タッチセンサ174は、遊技者が発射ボリューム171を操作する発射操作ハンドル11にタッチしているか否かを検出するものであり、発射停止スイッチ175は遊技球の発射を一時的に停止するもので、遊技者によって操作されるものである。
なお、遊技球を発射位置まで送る球送りソレノイド172は、払出制御装置2000によって直接制御される。その制御処理のため、タッチセンサ174からの信号は払出制御装置2000に入力されている。
また、上記発射ソレノイド173を含み、発射位置(図示省略)にある遊技球を遊技領域に発射する装置を発射装置という。この発射装置は、発射制御回路2006を含む払出制御装置2000によって制御され、これら制御装置の制御処理によって遊技球の発射が許可されている状態(発射許可信号のオンデータが設定されている状態)でのみ遊技球を発射することができる。遊技球の発射が禁止されている状態(発射許可信号のオフデータが設定されている状態)では、たとえ発射位置に遊技球があり遊技者が発射操作ハンドル11を操作しても遊技球は発射されない。また発射装置は、発射するために遊技球を打つ杵という部材を有しており、この杵の先(杵先)に発射位置がある。
なお、発射操作ハンドル11の操作による遊技球の発射数は、所定の規則により、1分間に100発という規定があるので、払出制御装置2000及び発射制御回路2006は球送りソレノイド172を制御して、100発/分(およそ、0.6秒(s)に1球を発射)の範囲内に収めるようにしている。
エラー解除スイッチ(エラー解除SW)2007は、払出制御の処理でエラーがあって処理が停止した場合などに、操作されるとエラーを解除する信号を出すものである。
エラー表示LED2008は、払出制御の処理でエラーがある場合に、エラーの内容に応じて特定のナンバーを点灯させる。
また、払出制御装置2000は下部パネル6に配置された機器との関連では、持球数表示器40、計数スイッチ311、休憩スイッチ312、計数スイッチLED313、休憩スイッチ有効表示LED314と接続されている。なお、操作表示装置7は後述のように、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット15と接続され、カードユニット15によって管理制御されるため、払出制御装置2000の制御下にはない構成である。
払出制御装置2000には計数スイッチ311及び休憩スイッチ312からの検出信号が入力されるとともに、持球数表示器40、計数スイッチLED313及び休憩スイッチ有効表示LED314に対して必要な制御信号が出力される。例えば、持球数表示器40に対しては持球数を表示するために、持球数表示器40の7セグメントの6個のLEDを駆動可能な駆動信号が出力される。計数スイッチLED313及び休憩スイッチ有効表示LED314に対しては、それぞれのLEDを点灯する条件が成立したときに、各LED点灯を可能な駆動信号が出力される。
一方、払出制御装置2000はカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15と接続され、カードユニット15はホールコンピュータ86及び持球管理装置85と接続されている。
払出制御装置2000からはカードユニット接続端子板52を介し、カードユニット15を経由してホールコンピュータ86に遊技制御装置1000からの各種遊技情報及び封入球の制御及び遊技球の払出制御における各種の情報が出力される。また、払出制御装置2000からはカードユニット接続端子板52を介し、カードユニット15へ持球数の情報(遊技価値情報)などが出力され、さらにカードユニット15から持球数管理装置85やホールコンピュータ86へ持球数の情報(遊技価値情報)などが出力される。
次に、払出制御装置2000は、封入球の発射から回収までの処理及び球貸し等に関して必要な機器として、研磨装置モータ59、カードユニット接続端子板52と接続されるともに、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット15とも接続されている。
また、操作表示装置7は切替回路320に接続されている。切替回路320は演出制御装置53に接続されるとともに、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット15にも接続されている。したがって、操作表示装置7は切替回路320を介して演出制御装置53との間で、情報や信号等の入出力が可能である。さらに、操作表示装置7は切替回路320及びカードユニット接続端子板52を順次介してカードユニット15との間で、情報や信号等の入出力が可能である。操作表示装置7や切替回路320に関する構成及び動作は実施例1と同様であり、重複説明を省く。
情報の伝達について説明すると、上記のように、払出制御装置2000はカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15と接続されており、払出制御装置2000からカードユニット15に対して封入球遊技における遊技の過程で実施例1と同様に、アウト数=10になるタイミング毎に賞球数が送られるとともに、各イベント発生時に遊技制御装置1000からの各種遊技情報が送られる構成になっている。
そして、カードユニット15では払出制御装置2000からの賞球数や各種遊技情報に基づいて操作表示装置7の制御を管理し、メッセージ・操作領域部306に遊技者の持球数(遊技価値)を表示したり、計数スイッチ311の操作によって持球数を計数して計数球数の玉箱に移す制御等を行うことが可能になっている(実施例1と同様)。
なお本例では、前述のように払出制御装置2000からカードユニット15に対して遊技制御装置1000からの各種遊技情報及び封入球遊技における遊技の過程で実施例1と同様に、アウト数=10になるタイミング毎に賞球数を送信するようにしているが、カードユニット15からの要求があった時に払出制御装置2000から必要な情報を送信するようにしてもよい。また、これらの各種情報を払出制御装置2000からでなく、遊技制御装置1000からカードユニットへ送信する構成にしてもよい。
また、封入球制御等に必要な各種スイッチ類からの信号として、払出制御装置2000には、発射球検出スイッチ161、ファール球検出スイッチ162、アウト球検出スイッチ163、第1封入球検出スイッチ164(図90では封入球検出1SW)、及び第2封入球検出スイッチ165(図90では封入球検出2SW)からの検出信号が入力されている。
上記各スイッチ161乃至165の機能は実施例1と同様であり、重複説明を略す。
払出制御装置2000では、上記各スイッチ161乃至165からの検出信号を受けて、封入球の発射から回収までの球の挙動監視、ファール球の有無、封入球の最大と最小の封入球数のチェック等の処理を行うとともに、カードユニット15から送られてくる球貸し情報(貸球数コマンド)に基づいて持球数に加算する処理を行うなどの制御を行う。
さらに、払出制御装置2000には前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126(図90では前面枠開放SW(夜間監視SW))が接続されている。前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の機能は、実施例1と同様であり、重複説明を略す。
前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126には払出制御装置2000からバックアップ電源が供給されるようになっている。このバックアップ電源としては、例えば前述したRAM2003と同様に、停電時にも電源を供給するバックアップ電源手段(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が用いられ、パチンコ機の電源がオフとなる夜間(あるいは停電時も同様)であってもバックアップ電源手段が必要な電力を供給し続ける構成である。
そして、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126からの前面枠4の枠開放情報は払出制御装置2000に入力されてRAM2003に記憶され、払出制御装置2000からカードユニット15に送信されるようになっている(詳細は後述のプログラム参照)。
また、払出制御装置2000からは研磨装置モータ59に対して制御信号が適宜出力され、この制御信号を受けて研磨装置モータ59はパチンコ機の内部に封入されている封入球を研磨する研磨装置56を作動させる。
次に、演出制御装置53の構成は実施例1と同様であり、この演出制御装置53に接続される機器についても実施例1と同様で、同一番号を付している(重複説明は略す)。
また、実施例1と同様に、演出制御装置53は切替回路320を介して操作表示装置7との間で情報や信号等の入出力が可能であり、演出制御装置53からは演出画面に関する情報等を切替回路320を介して操作表示装置7に送信し、操作表示装置7からはメッセージ・操作領域部306の画面上に配置された各種演出ボタンの操作情報等を切替回路320を介して演出制御装置53に送信する。演出制御装置53は切替回路320を介して操作表示装置7から受信した各種演出ボタンの操作情報等に基づいて表示装置41の演出内容を決定して演出の制御を行う。
次に、電源装置58は交流電源からDC32V、DC12V,DC5Vなどの直流電圧を生成し、遊技制御装置1000、演出制御装置53、払出制御装置2000や図90に示す各電子部品には必要な電源が供給するとともに、電源スイッチ181及びRAMクリアスイッチ182を備えている。また、電源装置58はバックアップ電源部(バックアップ電源手段に相当)を有しており、バックアップ電源部は例えば電解コンデンサのような大容量のコンデンサで構成される。バックアップ電源は遊技制御装置1000のRAM1003、払出制御装置2000のRAM2003などの他、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAM1003、RAM2003など(前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126も含む)に記憶されたデータが保持されるようになっている。
次に、実施例9における遊技制御装置1000のメイン処理について説明する。
図91、図92は遊技制御装置1000のメイン処理を示すフローチャートである。
このメイン処理は、CPU1001に強制的にリセットがかけられたことに基づいて開始する。即ち、遊技制御装置1000に電源を供給している電源装置58の電源スイッチ181がオン操作されると、所定のタイミングに(電源投入時の所定のリセット期間に)電源装置58からリセット信号が遊技制御装置1000に入力されてCPU1001のリセット端子がオンし、その後このリセット信号が解除されると、CPU1001が起動する。なお、停電からの電源復旧時にも、同様にリセット信号がオンした後に解除されてCPU1001が起動する。また、作業者が遊技制御装置1000のRAM1003等の初期化をしようとする場合には、電源装置のRAMクリアスイッチ182(初期化スイッチ)をオン操作しながら前記電源スイッチ181をオン操作する必要がある。なおRAM113は、図91、図92ではRWMと表記されている。
そしてCPU1001が起動すると、まず全ての割込み(つまり、全割込み)を禁止し、CPU1001に内蔵されるCPU周辺回路(シリアルポートを含む)の初期設定を行うとともに、RAM1003へのアクセスを許可した後、全出力ポートにオフ信号(2値信号の「0」に相当する信号)を出力する(ステップB1乃至B4)。
なお、リセット信号によって各出力ポートはオフ設定(リセット)されているので、ソフト的に各出力ポートにオフ信号を出力する必要は必ずしもないが、ここでは念のためにステップB4が設けられている。
ステップB4を経ると、ステップB5に進んで払出制御基板(払出制御装置2000)の受信割込みを許可する。ここでは、払出制御装置2000が枠開放情報をカードユニット15へ送信完了したかどうかを受信する受信割込みだけを許可するものである。
したがって、ステップB5の受信割込み許可により、払出制御装置2000が枠開放情報をカードユニット15へ送信完了したかどうかを示す情報だけが読み込まれる。
次いで、ステップB6で他基板起動待ちタイマを設定する。これは、他基板(演出制御装置53など)が起動して遊技制御装置1000からのコマンドを確実に取り込むことができる状態になるためには所定の期間がかかるために、起動待ちタイマを設定するものである。
次いで、ステップB7で停電発生か否かを判定する。ここでの判定は、例えば停電検出信号を用いて判定し、停電検出信号がオンであれば、それだけで停電発生との判定を確定させる。ステップB7で停電発生ではないと判定すると、ステップB8で他基板起動待ちタイマを「−1」だけ更新(デクリメント)する。次いで、ステップB9で他基板起動待ちタイマが「0」になった否かを判定し、「0」になっていなければ、ステップB7に戻ってル−プを繰り返す。そして、ル−プを繰り返し、他基板起動待ちタイマが「0」になったならば、ステップB9の判定結果がYESとなってステップB10以降の処理に進む。したがって、このときはパチンコ機1の各部が順次起動する処理を行うことになる。
一方、ステップB7で停電発生と判定されると、図92に示すステップB30にジャンプし、ステップB30以降の処理を行う。このときは、停電に備える処理が順次行われる(詳細は後述)。
なお、通常は上記ステップB7からステップB9のル−プを繰り返すウエイトの間で、払出制御装置2000が枠開放情報をカードユニット15へ送信完了したかどうかを示す情報を受信完了することになる。
ステップB9の判定結果がYESとなってステップB10以降の処理に進むと、まず、ステップB10で全ての割込み(つまり、全割込み)を禁止する。これは、払出制御装置2000が枠開放情報をカードユニット15へ送信完了したかどうかを示す情報を受信する受信割込みだけを許可しているが、上述したように、ステップB7からステップB9のル−プを繰り返すウエイトの間で払出制御装置2000が枠開放情報をカードユニット15へ送信完了したかどうかを示す情報を受信完了しているはずなので、ステップB10では、それを踏まえて以後は全ての割込みを禁止するものである。
次いで、ステップB11に進んで電源装置58のRAMクリアスイッチ182を押しながらの電源投入であるかを判断する。RAMクリアスイッチ182を押しながらの電源投入であれば、ステップB12に進み、枠開放情報送信完了を払出制御基板(払出制御装置2000)から受信済みであるかを判定する。これは、払出制御装置2000が枠開放情報をカードユニット15へ送信完了したという情報を払出制御装置2000から遊技制御装置1000が受信済みであるか否かを判定するものである。ここでの判定は、RAMクリアスイッチ182を押した場合にはRAM1003やCPU1001のレジスタなどのデータが全てクリアされて初期化されるので、初期化される前に払出制御装置2000が枠開放情報をカードユニット15へ送信完了したという情報を払出制御装置2000から遊技制御装置1000が受信済みであるかどうかを判断しておくためである。すなわち、このような判断を行うのは、払出制御基板(払出制御装置2000)と主基板(遊技制御装置1000)の各RAM2003、1003の状態を合わせるためである。ここでは、ステップB7からステップB9のル−プを繰り返すウエイトの間で払出制御装置2000が枠開放情報をカードユニット15へ送信完了したかどうかを示す情報を受信完了しているはずなので、そのウエイトの間に払出制御装置2000が枠開放情報をカードユニット15へ送信完了したかどうかを示す情報を受信完了していなければ、エラーとする。
ステップB12で枠開放情報送信完了を払出制御基板(払出制御装置2000)から受信済みであれば、ステップB20にジャンプする。一方、枠開放情報送信完了を払出制御基板(払出制御装置2000)から受信済みでなければ、上述のようにエラーとすることになる。すなわち、その場合はステップB13で枠開放情報送信エラーフラグをセットする。次いで、ステップB14で枠開放情報送信エラーコマンドを演出制御基板(演出制御装置53)に送信する。これにより、演出制御装置53では枠開放情報送信エラーコマンドに基づき、例えば払出制御装置2000が枠開放情報をカードユニット15へ送信完了していないことを示すエラーメッセージを表示装置41に表示するなどの制御を行い、店員に報知することも可能になる。なお、エラーメッセージを表示装置41に表示する他、表示装置41以外のLED等でエラー報知してもよいし、音声等の報知を行ってもよい。
ここで、上記ステップB13、ステップB14では払出制御基板(払出制御装置2000)がカードユニット15へ枠開放情報を送信できなかった場合に、枠開放情報送信エラーフラグをセットしてエラー報知する構成であるが、夜間に枠開放情報があるときには、例えば主基板(遊技制御装置1000)が不正に交換されている可能性があるため、この主基板(遊技制御装置1000)は信用できないことになる。したがって、実施例9では払出制御基板(払出制御装置2000)は主基板(遊技制御装置1000)に対して枠開放情報を送信しないようにしている。信用できない可能性のある主基板(遊技制御装置1000)に枠開放情報を送信しても、主基板(遊技制御装置1000)でのエラー報知に信頼性が無いからである。例えば、不正に交換された主基板が枠開放情報を受けても、エラー報知無し、あるいは間違った報知(例えば、不正であるにも拘わらず、「異常無し」という偽りの報知)を意図的にされてしまう危険性があるからである。したがって、実施例9では主基板(遊技制御装置1000)は枠開放情報によるエラー報知は行わない。
ただし、払出制御基板(払出制御装置2000)がカードユニット15へ枠開放情報を送信できなかった場合にのみ、エラー報知をしている。
ステップB14を経ると、ステップB15以降の処理に進む。
一方、上記ステップB11で電源装置58のRAMクリアスイッチ182を押しながらの電源投入でないと判定した場合には、ステップB15にジャンプする。
ステップB14又はステップB11からステップB15に進んだ場合、ステップB15ではRAM1003の停電検査領域1,2の全ての値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否か判断し、正常であれば停電復帰時(停電復旧時)であるとしてステップB16に進み、異常であれば(正常に記憶されてなければ)ステップB20に進む。なお、停電検査領域チェックデータは、後述するステップB32で設定されるものである。このステップB15では、このように複数のチェックデータによって停電復帰時であるか否か判定するので、停電復帰時であるか否かの判断が信頼性高く為される。
次にステップB16では、RAM1003(RWM)のデータのチェックサムを算出し、ステップB17で電源遮断時のチェックサムと比較し、その値が正常(一致)か否かを判定する。このチェックサムが正常でない場合(即ちRAM1003のデータが壊れているとき)には、ステップB20に進み、前記チェックサムが正常である場合にはステップB18に進む。
ステップB18では、停電復旧のための処理(初期値設定)を実行する。即ち、全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリアし、エラー及び不正監視に係る領域をリセットする。次いで、ステップB19で遊技機の状態に対応する停電復旧時のコマンド(停電復旧コマンド)を演出制御基板(演出制御装置53)に送信する。このステップB19を経ると、図92に示すステップB23に進む。
なお、停電復旧時のコマンド(停電復旧コマンド)には、停電時の状態(遊技状態、休憩の状態、精算の状態)を知らせる情報が含まれる。例えば、休憩中に停電があった場合には、休憩中であったことを示す情報(例えば、休憩開始コマンドと同じものでもよい)が、この停電復旧時コマンドに含まれ、このコマンドを停電復旧時に受信した演出制御装置53は、例えば停電時に実行していた休憩中を報知する表示装置41での表示を、そのまま停電復旧後に再開する。また、精算中に停電があった場合には、精算中であったことを示す情報が、この停電復旧時コマンドに含まれ、このコマンドを停電復旧時に受信した演出制御装置53は、例えば停電時に実行していた精算中を報知する表示装置41での表示を、そのまま停電復旧後に再開する。これにより、停電時の状態がRAM1003に記憶保持されて停電復旧時にその状態が再開されていることが遊技者に明確に認識され、遊技者が停電復旧時に不安を覚えることがない。
次に、ステップB12で枠開放情報送信完了を払出制御基板(払出制御装置2000)から受信済みであると判定した場合やステップB15、B17からステップB20にジャンプした場合には、このステップB20を含めてステップB20以降の処理を行う。
ステップB20以降の処理に進むと、遊技制御装置1000のRAM1003内のデータ(アクセス禁止領域を除く)を初期化するなどの処理を行う。即ち、ステップB20では使用する全てのRAM1003の領域をクリアする。具体的には、RAM1003において、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアし、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアする。次いで、ステップB21で初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブし、ステップB22で電源投入時のコマンド(電源投入コマンド)を演出制御基板(演出制御装置53)に送信する処理を行う。電源投入コマンドが送信されると、他の制御装置は、この電源投入コマンドを受けて、例えば演出制御装置53であれば枠演出装置のモータの動作位置を初期位置にするなどの初期化を行う。
ステップB22を経てステップB23に進む場合やステップB19からステップB23にジャンプした場合には、図92に示すステップB23で、例えばCPU1001の内部に設けられたCTC(Counter/Timer Circuit)を起動する。CTCはタイマ割込みのための回路である。
次にステップB24では、CPU1001に内蔵されるCPU周辺回路に設けられた乱数生成回路の起動設定を行う。この乱数生成回路によってハード的に特図や普図の各乱数のうちの一部が生成される。但し、これら乱数のうち一部の乱数の初期値は、後述するステップB26の処理によってソフト的に設定される。
なお、特図に関連する乱数としては、大当り乱数(大当りとするか否かを決定するための乱数)、大当り図柄乱数1,2(大当り停止図柄決定用の乱数)、変動パターン乱数(リーチの有無等を含む変動パターンを決定する乱数)、停止図柄乱数(外れの停止図柄決定用の乱数)などがある。また、普図に関連する乱数としては、例えば、普図当り乱数(普図当りとするか否かを決定するための乱数)などがある。このうちステップB24、26で対象とする乱数は、例えば、大当り乱数、普図当り乱数、大当り図柄乱数1,2である。なお、上記特図に関する乱数は、特図が2種類ある場合、特図1と特図2で共通でもよいし、別個に設けられていてもよい。
次いでステップB25では、全ての割込み(つまり、全割込み)を許可し、次のステップB26では、初期値乱数更新処理を行う。初期値乱数更新処理は、遊技球を発射するタイミングを計って故意に当り等をねらうことが困難になるように、乱数の初期値を更新する処理である。
次いでステップB27に進み、停電監視信号のチェック回数(例えば2回)を設定し、次のステップB28で停電監視信号がオンしているか否か判定し、オンしていれば停電の最終判断のためのステップB29に進み、オンしていなければステップB26に戻る。通常運転中は、ステップB26〜B28を繰り返す。
そして、ステップB29に進むと、前記チェック回数分だけ停電監視信号のオン状態が継続しているか否か判定し、この判定結果が肯定的であると停電発生と最終判断してステップB30に進み、否定的であれば停電発生と判断できないとしてステップB28に戻る。
なお停電監視信号がオンになると、この停電監視信号をNMI割込信号として、実行中の処理を中断してステップB30以降の停電処理を強制的に実行する態様でもよい。但し本例の構成であると、停電監視信号のオン状態をステップB29で複数回チェックするので、実際には停電が発生していないのにノイズ等によって停電監視信号が一時的かつ瞬間的にオンした場合に停電発生と誤判断してしまうことがないという利点がある。
そしてステップB30に進むと、全ての割込み(つまり、全割込み)を禁止した後、次のステップB31で全ての出力をオフし(全ての出力ポートにオフデータを出力し)、次いでステップB32で停電情報設定処理を実行する。停電情報設定処理では、前述の停電検査領域チェックデータ1を停電検査領域1にセーブし、停電検査領域チェックデータ2を停電検査領域2にセーブする。
ステップB32を経ると、次のステップB33で、RAM1003のデータのチェックサムを算出して所定のチェックサム領域にセーブし、次いでステップB34でRAM1003へのアクセスを禁止した後、待機する。
なお、以上のステップB30〜B34の停電処理は、停電(通常の電源遮断含む)によって電源電圧がCPU1001の動作電圧未満に低下する前に行われる。
また、前述したように、ステップB7で停電発生と判定した場合には、ステップB30にジャンプし、上述したステップB30以降の処理を行い、最後にステップB34でRAM1003へのアクセスを禁止した後、待機することになる。
次に、実施例9における払出制御装置2000のメイン処理について説明する。
図93、図94は払出制御装置2000のメイン処理を示すフローチャートである。
このメイン処理は、CPU2001に強制的にリセットがかけられたことに基づいて開始する。即ち、払出制御装置2000に電源を供給している電源装置58の電源スイッチ181がオン操作されると、所定のタイミングに(電源投入時の所定のリセット期間に)電源装置58からリセット信号が払出制御装置2000に入力されてCPU2001のリセット端子がオンし、その後このリセット信号が解除されると、CPU2001が起動する。なお、停電からの電源復旧時にも、同様にリセット信号がオンした後に解除されてCPU2001が起動する。
また、作業者が払出制御装置2000のRAM2003等の初期化をしようとする場合には、電源装置のRAMクリアスイッチ182(初期化スイッチ)をオン操作しながら前記電源スイッチ181をオン操作する必要がある。なおRAM2003は、図93、図94ではRWMと表記されている。
そしてCPU2001が起動すると、まず全ての割込み(つまり、全割込み)を禁止し、CPU2001に内蔵されるCPU周辺回路(シリアルポートを含む)の初期設定を行うとともに、RAM2003へのアクセスを許可した後、全出力ポートにオフ信号(2値信号の「0」に相当する信号)を出力する(ステップC1乃至C4)。
なお、リセット信号によって各出力ポートはオフ設定(リセット)されているので、ソフト的に各出力ポートにオフ信号を出力する必要は必ずしもないが、ここでは念のためにステップC4が設けられている。
ステップC4を経ると、ステップC5以降の処理に進み、ステップC5乃至ステップC11にて枠開放情報に対応する処理を行う。
枠開放情報とは、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126が前面枠4の開放を検出したか否かを示す情報である。
まず、ステップC5で枠開放情報を読み込み、状態比較データとして保存する。枠開放情報の保存はRAM2003でもよいし、あるいはCPU2001のレジスタでもよい。何れにしても、実施例9では前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126の出力信号を払出制御装置2000で読み込むので、枠開放情報は遊技制御装置1000ではなく、払出制御装置2000のRAM2003等に記憶することになる。そして、RAM2003等に記憶した枠開放情報は、仮にRAMクリアスイッチ182がオン操作されたとしても、枠開放情報を払出制御装置2000からカードユニット15へ送信完了した後でなければ、RAMクリアが行われない構成になっている。
次いで、ステップC6で枠開放情報のチェック回数を設定する。これは、枠開放情報の読み込みを1回だけで済ませてしまうと、信頼性が落ちるおそれがあるので、複数回の読み込みを実行して状態比較データと比較することで、枠開放情報の信頼性を高めるものである。枠開放情報のチェック回数は2回又は3回に設定するが、それ以上であってもよい。
次いで、ステップC7で枠開放情報を読み込み、読み込んだ枠情報をステップC8で状態比較データと比較する。これは、先に読み込んだ1回目の枠情報を状態比較データとして保存しておいたので、ステップC7で読み込んだ枠情報を保存しておいた状態比較データと比較することで、枠情報に誤り(例えば、ノイズの影響などで、読み込んだ枠情報が正しくなかった等)がないかを確認するためである。
読み込んだ枠情報が状態比較データと等しくなければ、ステップC5に戻ってル−プを繰り返す。ル−プを繰り返し、読み込んだ枠情報が状態比較データと等しいと判定すると、ステップC8からステップC9に抜けて枠開放情報のチェック回数分だけ同じ状態を継続したか否かを判定する。ここでのチェック回数とは、ステップC6で設定した回数のことである。ステップC9の判定結果がNOなら、ステップC7に戻ってル−プを繰り返し、枠開放情報のチェック回数分だけ同じ状態を継続したならば、ステップC9の判定結果がYESとなって枠開放情報を確定させ、ステップC10に進む。
なお、後述のステップC12での停電発生か否かの判定は、停電検出信号を用いて判定し、停電検出信号がオンであれば、それだけで停電発生との判定を確定させる。一方、ステップC7で読み込んだ枠開放情報は、枠がオン(開放)又は枠がオフ(閉鎖)の何れかが確定するまで上述したようにル−プを繰り返し、正確に枠開放情報を得るようにしている。
ステップC10では、確定した枠開放情報をセーブする。次いで、ステップC11で枠開放情報に関するコマンドをカードユニット15に送信する。枠開放情報に関するコマンドとは、枠開放情報を判定し、前面枠4が開放(例えば、夜間に枠が開放)された形跡があるときは、不正の可能性があると判断してカードユニット15にエラー報知をしたり、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力する(さらに球貸しを行わないようにしてもよい)指令を出す等のコマンドのことであり、また、枠開放情報を判定し、前面枠4が開放されていないときは、不正の可能性がないと判断してカードユニット15に球貸しを行っても支障がない旨の指令を出す等のコマンドのことである。なお、前面枠4が開放(例えば、夜間に枠が開放)された形跡があるときは、カードユニット15では、LED等でエラー報知する他、音声等でエラー報知してもよい。また、パチンコ機1でも、払出制御装置2000がエラー表示LED2008、持球数表示器40、計数スイッチLED313、休憩スイッチ有効表示LED314等を点滅させてエラー報知するようにしてもよいし、音声等の報知をしてもよい。
次いで、ステップC12に進んで停電発生か否かを判定する。ここでの判定は、例えば停電検出信号を用いて判定し、停電検出信号がオンであれば、それだけで停電発生との判定を確定させる。ステップC12で停電発生と判定されると、図93に示すステップC31にジャンプし、ステップC31以降の処理を行う。このときは、停電に備える処理が順次行われる(詳細は後述)。
一方、ステップC12で停電発生ではないと判定すると、ステップC13に進み、ステップC13で電源装置58のRAMクリアスイッチ182を押しながらの電源投入であるかを判断する。RAMクリアスイッチ182を押しながらの電源投入であれば、ステップC14に進み、枠開放情報に関するコマンドは正常にカードユニット15に送信完了か否かを判定する。これは、RAMクリアスイッチ182を押した場合にはRAM2003やCPU2001のレジスタなどのデータが全てクリアされて初期化されるので、初期化される前に枠開放情報に関するコマンドが正常にカードユニット15に送信完了されているかどうかを判断するものである。
枠開放情報に関するコマンドが正常に送信完了していれば、ステップC20にジャンプする。一方、枠開放情報に関するコマンドが正常に送信完了していなければ、ステップC15に進み、枠開放情報送信エラーフラグをセットする。枠開放情報送信エラーフラグがセットされると、これを遊技制御装置1000に送信(例えば、タイマ割込み処理の出力処理で主基板(遊技制御装置1000)に送信)し、さらに遊技制御装置1000から演出制御基板(演出制御装置53)に送信し、演出制御装置53の制御により枠開放情報送信エラーコマンドに基づき、例えば枠開放情報に関するコマンドがカードユニット15に送信されていないことを示すエラーメッセージを表示装置41に表示する。また、枠開放情報送信エラーフラグがセットされた場合、音声でエラー報知してもよい。なお、払出制御装置2000が直接エラー表示LED2008、持球数表示器40、計数スイッチLED313、休憩スイッチ有効表示LED314等を点滅させてエラー報知するようにしてもよい。
ステップC15を経ると、ステップC16以降の処理に進む。
一方、上記ステップC13で電源装置58のRAMクリアスイッチ182を押しながらの電源投入でないと判定した場合には、ステップC16にジャンプする。
ステップC15又はステップC13からステップC16に進んだ場合、ステップC16ではRAM2003の停電検査領域1,2の全ての値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否か判断し、正常であれば停電復帰時(停電復旧時)であるとしてステップC17に進み、異常であれば(正常に記憶されてなければ)ステップC22に進む。なお、停電検査領域チェックデータは、後述するステップC32で設定されるものである。このステップC16では、このように複数のチェックデータによって停電復帰時であるか否か判定するので、停電復帰時であるか否かの判断が信頼性高く為される。
次にステップC17では、RAM2003(RWM)のデータのチェックサムを算出し、ステップC18で電源遮断時のチェックサムと比較し、その値が正常(一致)か否かを判定する。このチェックサムが正常でない場合(即ちRAM2003のデータが壊れているとき)には、ステップC22に進み、前記チェックサムが正常である場合にはステップC19に進む。
ステップC19では、停電復旧のための処理(初期値設定)を実行する。即ち、全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリアし、エラー及び不正監視に係る領域をリセットする。ステップC19を経ると、次いで、図94に示すステップC24に進む。
一方、ステップC18の判定でNOのとき、すなわち、チェックサムが正常でない場合(即ちRAM2003のデータが壊れているとき)には、ステップC22に進み、払出制御装置2000のRAM2003内のデータ(アクセス禁止領域を除く)を初期化するなどの処理を行う。即ち、ステップC22では使用する全てのRAM2003の領域をクリアする。具体的には、RAM2003において、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアし、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアする。次いで、ステップC23で初期化すべき領域に電源投入時の初期値を設定(セーブ)する。ステップC23を経ると、ステップC24に進む。
一方、上記ステップC14で枠開放情報に関するコマンドが全て正常にカードユニット15に送信完了していれば、ステップC20にジャンプする。ステップC20では、枠開放情報送信完了のコマンドを主基板(遊技制御装置1000)に送信する。
ここで、主基板(遊技制御装置1000)では払出制御装置2000から枠開放情報に関するコマンドをカードユニット15へ正常に送信完了したことを表す枠開放情報送信完了のコマンドを受けると、これはRAMクリア情報であるとして、RAM1003の初期化(クリア)が可能であると判断し、RAM1003のクリアを行うことになる。
したがって、主基板(遊技制御装置1000)では、払出制御装置2000から枠開放情報送信完了のコマンドを受けるまでは、RAM1003の初期化(クリア)を実行しない。
ステップC20を経ると、ステップC22に進む。このときは、その後、ステップC22、ステップC23を経てステップC24に進むことになる。
ステップC23を経てステップC24に進む場合やステップC19からステップC24に進む場合には、図94に示すステップC24で球磨きモータ動作タイマをセットし、次いでステップC25で、例えばCPU2001の内部に設けられたCTC(Counter/Timer Circuit)を起動する。CTCはタイマ割込みのための回路である。
次にステップC26では、全ての割込み(つまり、全割込み)を許可し、次のステップC27では、停電監視信号のチェック回数(例えば2回)を設定し、次のステップC28で停電監視信号がオンしているか否か判定し、オンしていれば停電の最終判断のためのステップC29に進み、オンしていなければステップC27に戻る。通常運転中は、ステップS27〜C28を繰り返す。
そして、ステップC29に進むと、前記チェック回数分だけ停電監視信号のオン状態が継続しているか否か判定し、この判定結果が肯定的であると停電発生と最終判断してステップC30に進み、否定的であれば停電発生と判断できないとしてステップS28に戻る。
なお停電監視信号がオンになると、この停電監視信号をNMI割込信号として、実行中の処理を中断してステップC30以降の停電処理を強制的に実行する態様でもよい。但し本例の構成であると、停電監視信号のオン状態をステップC29で複数回チェックするので、実際には停電が発生していないのにノイズ等によって停電監視信号が一時的かつ瞬間的にオンした場合に停電発生と誤判断してしまうことがないという利点がある。
そしてステップC30に進むと、全ての割込み(つまり、全割込み)を禁止した後、次のステップC31で全ての出力をオフし(全ての出力ポートにオフデータを出力し)、次いでステップC32で停電情報設定処理を実行する。停電情報設定処理では、前述の停電検査領域チェックデータ1を停電検査領域1にセーブし、停電検査領域チェックデータ2を停電検査領域2にセーブする。
ステップC32を経ると、次のステップC33で、RAM2003のデータのチェックサムを算出して所定のチェックサム領域にセーブし、次いでステップC34でRAM2003へのアクセスを禁止した後、待機する。
なお、以上のステップC30〜C34の停電処理は、停電(通常の電源遮断含む)によって電源電圧がCPU2001の動作電圧未満に低下する前に行われる。
また、前述したように、ステップC12で停電発生と判定した場合には、ステップC31にジャンプし、上述したステップC31以降の処理を行い、最後にステップC34でRAM2003へのアクセスを禁止した後、待機することになる。
実施例9によれば、以下のような効果がある。
(1)払出制御装置2000はパチンコ機1の電源投入時に、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126により前面枠4の開放状態が検出されている場合は、前面枠4の枠開放情報をRAM2003に記憶するとともにカードユニット15に送信し、RAMクリアスイッチ182が押された場合は、前面枠4の枠開放情報をカードユニット15に送信完了してから、RAM2003をクリアするので、前面枠4の枠開放情報をカードユニット15が受信することで、例えばカードユニット15ではエラー報知する、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力する(さらに球貸しを行わないようにしてもよい)等の処置を取って、不正遊技を予め防ぐことができる。
また、上述したように前面枠4の不正な枠開放情報をカードユニット15が受信することで、例えばカードユニット15でもエラー報知したり、ホールコンピュータ86へエラー情報を出力する等の処置を取るので、店員が気がつき易くなり、不正に対するセキュリティが向上する。また、カードユニット15では球貸しを行わない等の処理をとるようにすれば、遊技者がカードユニット15にて球貸し操作を行っても球貸しが行われず、これを遊技者が店員に告げることで、カードユニット15の不具合を店員が気づき、その点検をするうちに、前面枠4の不正な枠開放に店員が気づいて、例えば、不正基板等の取り外し等の適切な処置を取ることができ、不正に対するセキュリティが向上する。
(2)店員がRAMクリアの操作を行った場合、カードユニット15へ前面枠4の開放情報を払出制御装置2000から送信しないうちに、例えばRAMクリアスイッチ182がオン操作されたとしても、RAMクリアが行われず、不正に前面枠4が開放された枠開放情報が払出制御装置2000のRAM2003等に保持されるので、不正に対するセキュリティの低下を避けることができる。
そして、払出制御装置2000から前面枠4の枠開放情報が確実にカードユニット15に送信完了すると、RAM2003等がクリア(初期化)され、このとき、RAM2003に記憶しておいた前面枠4の枠開放情報もクリアされるので、不正に対して確実に対応することができる。
(3)また、前面枠4の枠開放情報が払出制御装置2000からカードユニット15へ送信完了してから、払出制御装置2000から遊技制御装置1000へRAMクリア情報が送られるので、不正に対するセキュリティを向上できる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技の進行を管理する遊技制御装置と、
遊技制御装置と分離され、封入球の管理を行う払出制御装置と、
遊技制御装置及び払出制御装置のRAMをクリアするRAMクリアスイッチと、を備えた封入球式遊技機において、
電源遮断時であっても前面枠が開放されていることが検出可能であり、前面枠の開放を検出した情報を電源遮断時でも保持する前面枠開放検出手段と、
RAMクリアスイッチの作動を制御するクリア制御手段と、を備え、
前記払出制御装置は、
遊技機の電源投入時に、前記前面枠開放検出手段による前面枠の開放情報をRAMに記憶するとともに、カードユニットに送信し、
前記RAMクリアスイッチが押された場合は、前記前面枠の開放情報をカードユニットに送信完了してから、クリア制御手段によりRAMをクリアするように構成したことを特徴とする封入球式遊技機。
(4)払出制御装置2000を遊技制御装置1000と分離して設け、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126を払出制御装置2000で管理する構成なので、遊技制御装置1000が不正に改造され正常に機能しない場合でも、払出制御装置2000で確実に前面枠の開放(遊技制御装置1000の不正改造等)を監視することができる。
(5)払出制御装置2000を遊技制御装置1000と分離して設けているので、遊技進行に関する制御と、封入球数の監視や持球数の加算・減算処理、持球数の計数処理などの制御を分けることができ、実施例1に比べてプログラムが簡単で済む。
また、払出制御装置2000及び遊技制御装置1000の各CPU1001、2001の処理負担を軽減できる。
(6)実施例9では、実施例1が遊技制御装置は主基板と払出基板を一体化したものとして構成されているのに対して、主基板と払出基板に分離して構成している。
すなわち、特図等のゲームの管理を行う遊技制御装置の基板と、遊技球の払い出し制御(ここで払い出し制御とは、賞球数の持球数への加算制御等のこと、また封入球制御を含む)を行う払出制御装置の基板とを分離する構成にしている。
このように分離したタイプにおいては、主基板→払出基板の通信不具合等のときは、入賞表示装置での入賞表示(賞球数の表示)を点灯のままとする制御を行うようにすれば、下記の効果がある。
このようにすれば、不具合により賞球できない時は、入賞表示を消灯しないので、遊技者は不具合を認識できる。また、店員も不具合を早期に確認でき、対応をとることができる。
また、実施例9においても、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は、前面枠4が開放されたことを検出する他、ガラス枠5が開放されたことを検出するようにしてもよい。
「実施例10」
次に、本発明の実施例10を図95乃至図97に基づいて説明する。
実施例10は、操作表示装置7にキャラクタ紹介等の演出補助情報を表示する例である。
図95は実施例10におけるパチンコ機の制御系を示すブロック図であり、この図に示す実施例10が図6に示す実施例1と構成が相違する点は、切替回路330(切替手段)が遊技機側の演出制御装置53と接続されているものの、片方向通信であって演出制御装置53から一方的に演出補助情報を切替回路330を介して操作表示装置7に送信するが、操作表示装置7から演出制御装置53への情報の送信は行わない点である。したがって、操作表示装置7から演出制御装置53へ操作表示装置7(第2の演出操作部)のタッチ情報の送信は行われない。
そのため、図95では演出制御装置53から切替回路330に延びる矢印が片方向(演出制御装置53から切替回路330に信号が流入する方向)のみ示されて、切替回路330から演出制御装置53に信号が流入しない構成になっている。そして、操作表示装置7では演出制御装置53から送られてくるキャラクタ紹介等の演出補助情報を表示する制御が行われる。また、操作表示装置7の切替ボタン307C(図97参照)は演出制御装置53から送られてくる演出補助情報を操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に表示する/表示しない(非表示)ということのみを切り替えるような構成になっている。
図96(a)は、実施例10における切替回路330の詳細な構成を示す図である。
図96(a)において、実施例10の場合、切替回路330は入出力インターフェース331、判定回路332、表示切替回路333を備えているものの、タッチ情報切替回路を備えていない点で実施例1と異なる。なお、図96(a)では説明が煩雑になるので、カードユニット接続端子板52の図示を省いてデータ、情報、信号の流れを説明している。
また、演出制御装置53から優先信号が切替回路330に出力されない点も実施例1と異なる構成である。
実施例10では、タッチ情報切替回路を備えていないので、操作表示装置7のタッチパネル方式の各種ボタンの操作状況に応じたタッチ情報を出力するために、操作表示装置7の接続ルートをカードユニット15あるいは遊技機の何れかの送受信のルートに切り替えるという構成になっていない。そのため、操作表示装置7のタッチパネル方式の各種ボタンを操作しても、操作表示装置7の接続ルートはカードユニット15のままである。したがって、演出制御装置53には各種ボタンの操作状況に応じたタッチ情報は出力されず、タッチ情報はカードユニット15のみに出力される。
次に、実施例10における切替回路330の作動について、図96(b)のタイミングチャートを参照して説明する。
通常(初期状態)は、操作表示装置7をカードユニット15に接続するルート(カードユニットルート)となっており、カードユニット15からの情報が操作表示装置7に表示される。
この状態で、切替ボタン307Cを除く操作表示装置7の各種ボタン(例えば、球貸ボタン303、返却ボタン304、貯球・再プレイボタン305)に遊技者がタッチした場合には、そのタッチ情報が切替回路330を介してカードユニット15に出力され、カードユニット15ではタッチ情報に応じた制御を行う。このようにして、カードユニット15の管理・制御の下で球貸、貯球、精算、再プレイ、遊技カードの返却などの処理が行われ、球貸、貯球、精算、再プレイ、遊技カードの返却などに必要な情報等が操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に表示される。
次いで、遊技が進行して演出中等で特別演出の場合になっても、実施例10では演出制御装置53から優先信号は出力されない。したがって、特別演出の場合でも操作表示装置7の接続ルートはカードユニットルートのままで、遊技機ルートへの切り替えはない。そのため、カードユニット15からの情報が継続して操作表示装置7に表示されている。
次いで、遊技者が操作表示装置7の切替ボタン307Cにタッチすると、切替回路330により操作表示装置7の接続ルートがカードユニットルートから遊技機ルートに切り替わり、演出制御装置53からの情報を表示する画面に変わる。例えば、遊技者がゲーム進行中で登場するキャラクタの情報を得たいと思うときに、切替ボタン307Cにタッチすると、メッセージ・操作領域部306の画面が演出制御装置53からの情報を表示する画面に変わり、そこにゲーム進行中で登場するキャラクタに関する情報が表示される。
その後、操作表示装置7の接続ルートが遊技機ルートであるときに、遊技者が切替ボタン307Cにタッチすると、切替回路330により操作表示装置7の接続ルートが遊技機ルートからカードユニットルートに切り替わり、カードユニット15からの情報を表示する画面に変わる。
次いで、遊技者が切替ボタン307Cにタッチすると、切替回路330により操作表示装置7の接続ルートがカードユニットルートから遊技機ルートに切り替わり、演出制御装置53からの情報を表示する画面に変わる。図96(b)では、ここまでの作動を示している。
このように、切替回路330は遊技機からの表示データとカードユニット15からの表示データを切り替え、何れかの表示データを操作表示装置7に表示する。そして、切替ボタン307Cを除く操作表示装置7の各種ボタン(例えば、球貸ボタン303、返却ボタン304、貯球・再プレイボタン305)に遊技者がタッチした場合には、そのタッチ情報が切替回路330を介してカードユニット15のみに出力され、カードユニット15によりタッチ情報に応じた制御が行われる。
また、遊技者が切替ボタン307Cにタッチすると、切替回路330により操作表示装置7の接続ルートが遊技機ルート又はカードユニットルートに切り替わり、何れかの表示データが操作表示装置7に表示される。
次に、図97は実施例10の操作表示装置7にてキャラクタの紹介を行う場合の動作例である。
図97において、場面M1は通常時における操作表示装置7の動作を示している。すなわち、場面M1では通常時のルートとして、前述した場面K1の場合と同様に、操作表示装置7の接続ルートがカードユニットルートになっており、カードユニット15からの情報が操作表示装置7に表示されている。具体的には、操作表示装置7には球貸レート表示器301、残金額表示器302、球貸ボタン303、返却ボタン304、貯球・再プレイボタン305、メッセージ・操作領域部306が配置されている様子が示されている。
また、操作表示装置7には切替ボタン307Cが配置されており、遊技者が切替ボタン307Cにタッチすると、操作表示装置7の接続ルートがカードユニットルートから遊技機ルートに変更可能である(その逆ルートへの変更も可能)。
特に、実施例10では遊技機の演出に連動してキャラクタ紹介表示データを演出制御装置53から切替回路330を介して操作表示装置7に出力しておき、切替ボタン307Cの操作により操作表示装置7にキャラクタ紹介の画面を表示させる構成である。
すなわち、実施例10は遊技機の演出に連動してキャラクタ紹介表示データを演出制御装置53から切替回路330を介して操作表示装置7に出力しておき、いつでもキャラクタ紹介の画面を表示可能に準備しておく構成である。これにより、操作表示装置7では切替ボタン307Cさえ操作されれば、操作表示装置7にキャラクタ紹介の画面が表示されることになる。
具体的には、表示装置41で行われる特図ゲーム(詳しくは、飾り特図ゲーム)の演出に連動し、特図ゲームでキャラクタが登場する演出画面になったときに、切替ボタン307Cにタッチすると、操作表示装置7が特図ゲームで登場するキャラクタの紹介を行う場面M2に切り替わる。
場面M2は、演出制御装置53(遊技機)からの演出補助情報に基づき表示装置41のゲームで登場するキャラクタを紹介するものであり、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306にキャラクタを紹介する説明を表示している。例えば、「キャラクタ紹介その1」、「名前:タロー」、「好物:ケーキ」、「得意技:弓」という表示により、キャラクタが紹介される。
この状態で、切替ボタン307Cを操作すると、切替ボタン307Cは演出補助情報を操作表示装置7に表示する/表示しない(非表示)ことのみを切り替える構成であるから、場面M2から再び場面M1に復帰する。
次に、場面M2のとき、切替ボタン307Cを操作しないまま、一定時間が経過すると場面M3に移り、場面M3で他のキャラクタを紹介する。ここでは、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に、例えば、「キャラクタ紹介その2」、「名前:ジロー」、「好物:肉」、「得意技:パンチ」という表示により、キャラクタが紹介される。
次いで、一定時間が経過すると場面M4に移り、場面M4でさらに他のキャラクタを紹介する。ここでは、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に、例えば、「キャラクタ紹介その3」、「名前:ドラゴン」、「好物:ウイスキー」、「得意技:火炎」という表示により、キャラクタが紹介される。
また、場面M3、M4の状態から切替ボタン307Cを操作すると、切替ボタン307Cは演出補助情報を操作表示装置7に表示する/表示しない(非表示)ことのみを切り替える構成であるから、場面M3、M4から再び場面M1に復帰することになる。
なお、キャラクタの紹介を行う場面M2乃至M4に切り替わった場合、画面を全てキャラクタの紹介に使用してもよいが、球貸関係の表示は遊技中も必要となる場合があるので、キャラクタの紹介を行う場面M2乃至M4に切り替わっても、画面の一部に球貸関係の表示を残す構成にしてもよい。
また、大当り中など球貸の必要がないときは、球貸関係の表示を消してもよい。
実施例10では、以下の効果がある。
(1)遊技者は遊技機の演出に連動して切替ボタン307Cにタッチするという簡単な操作のみで、遊技ゲームで登場するキャラクタを紹介する説明を見ることができ、便利である。
特に、特図ゲームの演出に連動して切替ボタン307Cにタッチすることで、登場キャラクタの紹介を行うので、演出がより分かりやすくなり、遊技の興趣が高まる。
また、キャラクタの紹介を必要とする遊技者は、切替ボタン307Cを操作することで、必要な情報を得られて演出を楽しむことができる。
遊技機の表示装置41に登場するキャラクタについて、良く知っている人はよいが、知らない人にとっては何が何だかわからない状況になる。つまり、遊技ゲームの演出内容が分からないことがある。そのため、表示装置41自体で登場するキャラクタを紹介することも考えられるが、これでは通常の演出の邪魔になるおそれがある。これに対して実施例10では、登場するキャラクタの紹介を切替ボタン307Cにタッチすることで、表示装置41とは別に設置された操作表示装置7で行うので、簡単に見れて便利であるとともに、表示装置41での演出の邪魔にならない。
(2)操作表示装置7の制御は主にカードユニット15が管理するが、切替回路330によりカードユニット15から遊技機側に操作表示装置7の接続ルートを切り替えた場合には、遊技機(演出制御装置53)が制御するキャラクタの紹介に関する演出補助情報を操作表示装置7に表示するので、操作表示装置7の制御につき、球貸に関する情報も含めて全て遊技機で表示制御する場合に比べれば、遊技機の制御負担が少なくて済むという効果がある。
(3)さらに、遊技機側の制御になる表示装置41でゲームの演出を続行しながら、キャラクタの紹介に関する説明については、表示装置41とは別の機器である操作表示装置7によって表示するので、ゲーム進行の演出の表示が邪魔されたり、表示スペースが減少したりする等の不都合もなく、ゲーム進行の演出とキャラクタの紹介の説明とを両立させることができ、極めて好都合である。
(4)また、実施例10では図6に示す実施例1と構成が相違し、切替回路330が遊技機側の演出制御装置53と接続されているものの、片方向通信であって演出制御装置53から一方的に演出補助情報を切替回路330を介して操作表示装置7に送信するが、操作表示装置7から演出制御装置53への情報の送信は行わず、操作表示装置7から演出制御装置53へ操作表示装置7のタッチ情報の送信は行われない構成なので、実施例1に比べて演出制御装置53の制御がシンプルで簡単であるという利点がある。
(5)また、切替ボタン307Cは演出補助情報を操作表示装置7に表示する/表示しない(非表示)ことのみを切り替える構成なので、制御も簡単になる。
(6)キャラクタの紹介を必要としない遊技者は、切替ボタン307Cを操作しなければよいので、表示装置41における演出に集中できる。すなわち、切替ボタン307Cを演出補助情報が非表示の状態のままにしておけばよい。
(7)パチンコ機1の遊技盤面に2つの表示装置を設置する場合に比べて、操作表示装置7は本来、球貸や精算等に使用されるものであるところ、その操作表示装置7を第2の表示装置として遊技盤外の下部パネル6に配置する構成であるので、コストが低減され、制御の効率も良い。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記第2の表示装置は、遊技者が指で触れて操作可能なタッチパネル付きの液晶表示器で構成され、
前記液晶表示器に、遊技者の操作により第2の表示装置に遊技機からの情報の内容に切り替えて表示するように切替操作を行う切替ボタンを配置し、
遊技機の演出に連動して演出補助情報が第2の表示装置に送信されたとき、前記切替ボタンが操作されると、前記演出補助情報を第2の表示装置で表示することを特徴とする遊技機。
ここで、操作表示装置7は第2の表示装置に相当し、遊技者が指で触れて操作可能なタッチパネル付きの液晶表示器で構成される。また、切替ボタン307Cは切替ボタンに相当する。
また、実施例10においても、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は、前面枠4が開放されたことを検出する他、ガラス枠5が開放されたことを検出するようにしてもよい。
「実施例11」
次に、本発明の実施例11を図98乃至図100に基づいて説明する。
実施例11は、切替回路を無くし、キャラクタ紹介等の演出補助情報を機種入れ替え時にカードユニット経由で操作表示装置に送信しておくものである。
図98は実施例11におけるパチンコ機の制御系を示すブロック図であり、この図に示す実施例11が図6に示す実施例1と構成が相違する点は、切替回路が無く、キャラクタ紹介等の演出補助情報(機種説明等の他の情報も含む)を遊技機の機種入れ替え時にカードユニット15を経由して操作表示装置7に送信しておく構成になっている点である。
したがって、切替回路に関わる構成はなく、また、操作表示装置7から演出制御装置53へ切替ボタン307D(第2の演出操作部)(図99(b)参照)のタッチ情報の送信も無い。切替ボタン307Dのタッチ情報の送信はカードユニット15に対して行われ、カードユニット15の制御により、切替ボタン307Dの操作に応じて演出補助情報を操作表示装置7に表示する/表示しない(非表示)の切り替えを行う構成である。
そのため、図98に示すように、操作表示装置7は切替回路がないので、直接にカードユニット接続端子板52に接続され、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット15との間で情報の送受信を行う構成である。また、操作表示装置7は切替回路がないので、演出制御装置53との接続はない。キャラクタ紹介等の演出補助情報は遊技機の機種入れ替え時に予めカードユニット15に入力されるが、これは図99(a)を参照して後述する。その他の構成は、図6に示す実施例1と同じ構成であり、同一番号を付している。
次に、図99(a)はカードユニット15の接続関係を示す図である。
図99(a)において、カードユニット15には画像入力用パソコン700が接続されており、画像入力用パソコン700はUSBメモリ端子やDVD装置を備えている。キャラクタ紹介等の演出補助情報は、USBメモリやDVD等の記憶媒体に格納されており、これらの記憶媒体を画像入力用パソコン700に装着してアクセス可能にし、装着した記憶媒体にアクセスしてキャラクタ紹介等の演出補助情報を画像入力用パソコン700にて読み込む、内部のRAM等に一旦記憶する。キャラクタ紹介等の演出補助情報の記憶が完了すると、USBメモリやDVD等の記憶媒体を画像入力用パソコン700から取り外す。
なお、上記のように画像入力用パソコン700を用いてUSBメモリやDVD等の記憶媒体からキャラクタ紹介等の演出補助情報を当該画像入力用パソコン700に取り込んで記憶しておく作業は、遊技機の機種入れ替え時に行う。
また、キャラクタ紹介等の演出補助情報は、USBメモリやDVD等の記憶媒体に格納する例に限らず、他の記憶媒体、例えばCD、ハードディスク装置、SSD等でもよく、画像入力用パソコン700とアクセス可能なものであれば何でもよい。さらに、画像入力用パソコン700をインターネット接続した環境におき、インターネット回線を通して遠隔地からキャラクタ紹介等の演出補助情報を画像入力用パソコン700に入力して、記憶するような構成であってもよい。
次いで、画像入力用パソコン700に記憶されたキャラクタ紹介等の演出補助情報は、カードユニット15に送信される構成になっており、これは遊技機の機種入れ替え時に画像入力用パソコン700をカードユニット15に接続し、カードユニット15にて画像入力用パソコン700に記憶されているキャラクタ紹介等の演出補助情報を読み込むことで行われる。読み込まれたキャラクタ紹介等の演出補助情報はカードユニット15にて保存(例えば、内部の記憶装置で、特に不揮発性のフラッシュメモリ等)される。カードユニット15は遊技店の閉店で電源がオフされたとき、あるいは停電時であっても、保存したキャラクタ紹介等の演出補助情報を保持可能である。図99(a)では、キャラクタ紹介等の演出補助情報をカードユニット15に保存する場合のデータの流れを便宜上、表示データの矢印で示している。
カードユニット15は操作表示装置7と接続されており、ここでは説明が煩雑になるので、カードユニット接続端子板52は図示を略している。カードユニット15からは表示データ(球貸関係、貯球・再プレイ等の各種データの他に、キャラクタ紹介等の演出補助情報を含む)が操作表示装置7に送信され、操作表示装置7からは各種ボタンのタッチ情報や切替ボタン307Dの操作に基づく切替情報がカードユニット15に送信される構成である。切替情報はタッチ情報の1つであるが、切替ボタン307Dの操作を明確にするため、切替情報として別にしてある。
そして、切替ボタン307Dが操作(タッチ)されると、キャラクタ紹介等の演出補助情報をカードユニット15から操作表示装置7に送信し、操作表示装置7で表示する構成である。
一方、演出制御装置53は表示装置41に接続されており、演出制御装置53からは表示データが表示装置41に出力され、表示装置41は表示データに基づいて特図(飾り特図)ゲームの演出を表示する。したがって、実施例11では演出制御装置53は操作表示装置7に接続されていない構成であり、また、切替回路も無い。そのため、キャラクタ紹介等の演出補助情報は全てカードユニット15を経由して操作表示装置7に送信されるようになっている。
次に、図99(b)は実施例11における操作表示装置7の表示例を示す図である。
図99(b)に示す場面N5では、操作表示装置7がカードユニットルートに接続されており(説明の便宜上、カードユニット接続端子板52は略)、カードユニット15からの情報が操作表示装置7に表示されている。具体的には、操作表示装置7には球貸レート表示器301、残金額表示器302、球貸ボタン303、返却ボタン304、貯球・再プレイボタン305、メッセージ・操作領域部306、切替ボタン307Dが配置されている様子が示されている。
そして、遊技者が切替ボタン307Dにタッチすると、キャラクタ紹介等の演出補助情報がカードユニット15から操作表示装置7に送信され、操作表示装置7で表示される。
図99(b)の場面N5では、遊技者が切替ボタン307Dにタッチした場合、遊技機(パチンコ機1)の機種名やゲーム説明が操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に表示されている。例えば、機種名として「CR○○○○」、ゲーム説明として「大当り後、特図100回転まで高確率」という表示がされる。
これにより、遊技者は切替ボタン307Dにタッチするという簡単な操作のみで、機種名やゲーム説明を受けることができ、便利である。
この状態で、切替ボタン307Dに再度タッチすると、切替ボタン307Dは演出補助情報を操作表示装置7に表示する/表示しない(非表示)ことのみを切り替える構成であるから、場面N5から再び場面N1(後述)のような通常の表示に戻る。
なお、機種名やゲーム説明を行う場面N5に切り替わった場合、画面を全て機種名やゲーム説明の紹介に使用してもよいが、球貸関係の表示は遊技中も必要となる場合があるので、機種名やゲーム説明を行う場面N5に切り替わっても、画面の一部に球貸関係の表示を残す構成にしてもよい。
また、大当り中など球貸の必要がないときは、球貸関係の表示を消してもよい。
次に、図100は実施例11の操作表示装置7にてキャラクタの紹介を行う場合の動作例である。
図100において、場面N1は通常時における操作表示装置7の動作を示している。すなわち、場面N1では操作表示装置7がカードユニットルートに接続されたルートとなっており、カードユニット15からの情報が操作表示装置7に表示されている。
なお、実施例10のように、操作表示装置7の接続ルートがカードユニットルート又は遊技機ルートに切り替わるようなことはなく、常にカードユニット15からの情報が操作表示装置7に表示されている。そのため、操作表示装置7に配置される各種ボタンは図99(b)に示す場面N5と同様である。
場面N1では、通常時の一例として残金額表示器302には残金額が「10000円」と表示され、これにより、遊技者は遊技カードの残高が「10000円」であることを知ることになる。また、メッセージ・操作領域部306には「いらっしゃいませ」のメッセージが表示されている。
さらに、操作表示装置7には通常時における情報としてカードユニット15からの情報が表示され、例えば球貸、貯球、計数球数などが表示される(ただし、画面N1では略)。
また、操作表示装置7には切替ボタン307Dが配置されており、遊技者が切替ボタン307Dにタッチすると、キャラクタ紹介等の演出補助情報がカードユニット15から操作表示装置7に送信され、操作表示装置7で表示される。
次いで、遊技者が切替ボタン307Dにタッチした場合を説明すると、この場合には表示装置41のゲームで登場するキャラクタの紹介を行う演出補助情報がカードユニット15から操作表示装置7に送信されて操作表示装置7で表示され、場面N2に切り替わる。
場面N2は、カードユニット15からの情報に基づき表示装置41のゲームで登場するキャラクタを紹介するものであり、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306にキャラクタを紹介する説明を表示している。例えば、「キャラクタ紹介その1」、「名前:タロー」、「好物:ケーキ」、「得意技:弓」という表示により、キャラクタが紹介される。
次いで、一定時間が経過すると場面N3に移り、場面N3で他のキャラクタを紹介する。ここでは、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に、例えば、「キャラクタ紹介その2」、「名前:ジロー」、「好物:肉」、「得意技:パンチ」という表示により、キャラクタが紹介される。
次いで、一定時間が経過すると場面N4に移り、場面N4でさらに他のキャラクタを紹介する。ここでは、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に、例えば、「キャラクタ紹介その3」、「名前:ドラゴン」、「好物:ウイスキー」、「得意技:火炎」という表示により、キャラクタが紹介される。
このように、遊技者は切替ボタン307Dにタッチするという簡単な操作のみで、遊技ゲームで登場するキャラクタを紹介する説明を見ることができ、便利である。
実施例11では、以下の効果がある。
(1)遊技機の演出に連動させることはできないが、遊技者は切替ボタン307Dにタッチするという簡単な操作のみで、遊技ゲームで登場するキャラクタを紹介する説明を見ることができ、便利である。特に、遊技者の好きな時に、切替ボタン307Dにタッチすることで、簡単にキャラクタを紹介する説明を見ることができ、遊技者にとって使い勝手が
良い。
また、機種名やゲーム説明についても、遊技者は切替ボタン307Dにタッチするという簡単な操作のみで、それらの説明を見ることができ、便利である。
(2)操作表示装置7の制御はカードユニット15が管理し、キャラクタ紹介等の演出補助情報もカードユニット15から操作表示装置7に送信するので、遊技機側の負担が実施例10と比べて格段に軽減される。
すなわち、実施例10ではキャラクタ紹介等の演出補助情報を演出制御装置53から操作表示装置7に送信し、また、操作表示装置7の接続ルートを切り替えるための切替回路330も設けていたが、これに対して実施例11では、切替回路を無くし、キャラクタ紹介等の演出補助情報はカードユニット15だけから操作表示装置7に送信する構成であるので、演出制御装置53の制御負担が減り(プログラムの作成・容量等も減る)、かつ切替回路やその接続配線も不要となり、それらの分だけコストを低減できる。
(3)キャラクタ紹介等の演出補助情報は遊技機の機種入れ替え時に予めカードユニット15に入力しておく構成なので、演出補助情報を演出制御装置53に予め格納しておく必要がなくなり、遊技機のコスト低減にもつながる。
(4)さらに、遊技機側の制御になる表示装置41でゲームの演出を続行しながら、キャラクタの紹介に関する説明については、表示装置41とは別の機器である操作表示装置7によって表示するので、ゲーム進行の演出の表示が邪魔されたり、表示スペースが減少したりする等の不都合もなく、ゲーム進行の演出とキャラクタの紹介の説明とを両立させることができ、極めて好都合である。
(5)実施例11では図6に示す実施例1と構成が相違し、切替回路が無く、そのため、操作表示装置7から演出制御装置53への情報の送信は無く、操作表示装置7から演出制御装置53へ切替ボタン307Dのタッチ情報の送信も無い構成なので、実施例1に比べて演出補助情報(キャラクタの紹介)の制御がシンプルで簡単であるという利点がある。
(6)また、切替ボタン307Dは演出補助情報を操作表示装置7に表示する/表示しない(非表示)ことのみを切り替える構成なので、制御も簡単になる。
(7)キャラクタの紹介を必要としない遊技者は、切替ボタン307Dを操作しなければよいので、表示装置41における演出に集中できる。すなわち、切替ボタン307Dを演出補助情報が非表示の状態のままにしておけばよい。
(8)パチンコ機1の遊技盤面に2つの表示装置を設置する場合に比べて、操作表示装置7は本来、球貸や精算等に使用されるものであるところ、その操作表示装置7を第2の表示装置として遊技盤外の下部パネル6に配置する構成であるので、コストが低減され、制御の効率も良い。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記第2の表示装置は、遊技者が指で触れて操作可能なタッチパネル付きの液晶表示器で構成され、
前記液晶表示器に、遊技者の操作により第2の表示装置にカードユニットからの情報の内容を切り替えて表示するように切替操作を行う切替ボタンを配置し、
遊技機の演出に関連する演出補助情報を入力装置からカードユニットに予め保存しておき、前記切替ボタンが操作されると遊技機の演出に関連する演出補助情報をカードユニットから第2の表示装置に送信して第2の表示装置で表示することを特徴とする遊技機。
また、実施例11においても、前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)126は、前面枠4が開放されたことを検出する他、ガラス枠5が開放されたことを検出するようにしてもよい。
「実施例12」
次に、本発明の実施例12を図101に基づいて説明する。
実施例12は、切替回路を無くし、操作表示装置701の制御エリアを複数に区分したものである。
図101(a)は操作表示装置701の接続関係を示す図である。ここでは説明が煩雑になるので、カードユニット接続端子板52は図示を略している。
図101(a)において、実施例12では切替回路が無く、カードユニット15からは表示データ(球貸関係、貯球・再プレイ等の各種データ)が操作表示装置701に送信され、操作表示装置701では表示データに基づいて球貸関係、貯球・再プレイ等の表示を行う。ただし、操作表示装置701の制御エリアを複数に区分されており、球貸関係、貯球・再プレイ等の表示はカードユニット制御エリア701Aにて行われるが、詳細は後述する。
一方、操作表示装置701からは各種ボタンのタッチ情報がカードユニット15に送信され、カードユニット15ではタッチ情報に基づいて必要な制御(例えば、球貸ボタン303のタッチ情報を受信すれば、球貸動作に必要な制御等)を行う。
また、操作表示装置701からは表示変更ボタン702のタッチ情報がカードユニット15に送信され、例えば貯球使用時の画面に切替えたりする(詳細は後述)。
演出制御装置53からは、表示データ(機種名、ゲーム説明、キャラクタ紹介等の演出補助情報等の遊技機からの情報)が操作表示装置701に送信され、操作表示装置701では表示データに基づいて遊技機からの情報の表示を行う。ただし、操作表示装置701の制御エリアは複数に区分されており、遊技機からの情報の表示は遊技機制御エリア701Bにて行われるが、詳細は後述する。操作表示装置701からは、タッチ情報が演出制御装置53に送信され、演出制御装置53ではタッチ情報に基づいて必要な制御を行う(詳細は後述)。
さらに、演出制御装置53は表示装置41に接続されており、演出制御装置53からは表示データが表示装置41に出力され、表示装置41は表示データに基づいて特図(飾り特図)ゲームの演出を表示する。
次に、図101(b)は実施例12における操作表示装置701の制御エリアを示す図である。
図101(b)に示すように、操作表示装置701の画面は2つの制御エリアに区分されており、それらはカードユニット制御エリア701Aと、遊技機制御エリア701Bになっている。これは、操作表示装置701は遊技者が指で触れて操作可能なタッチパネル付きの液晶表示器で構成されることから、液晶表示器の画面領域を2つのエリアに区分して制御可能なようにしたものである。
なお、操作表示装置701の画面は2つの制御エリアに区分されているが、その区分は表示データの送り元に基づくものであり、カードユニット制御エリア701Aはカードユニット15からの表示データに基づいて画面に必要な情報を表示し、遊技機制御エリア701Bは遊技機(ここでは演出制御装置53)からの表示データに基づいて画面に必要な情報を表示する。
ここで、カードユニット制御エリア701Aはカードユニット15により制御が行われ、遊技機制御エリア701Bは遊技機(ここでは演出制御装置53)により制御が行われる構成である。したがって、操作表示装置701全体をカードユニット15の管理下で制御を行う構成としている前記実施例1、10、11とは制御形態が異なる。
まず、カードユニット制御エリア701Aは操作表示装置701における画面の上方部に位置し、カードユニット15からの表示データに基づいて画面構成が行われ、球貸レート表示器301、残金額表示器302、球貸ボタン303、返却ボタン304、表示変更ボタン702が配置されている。
なお、メッセージ・操作領域部306は設けられていない。そして、表示変更ボタン702を除き、実施例1と同様の部分は同一番号を付している。
表示変更ボタン702は、例えば貯球を使用するときに画面の表示を切り替えて、カードユニット制御エリア701A全体が貯球を使用するために会員の暗証番号を入力する画面になったり、遊技カードに残存する貯球数を表示したり、貯球・再プレイボタンを表示する画面になったりする(これらの画面が実施例1のメッセージ・操作領域部の画面に相当する)。
遊技機制御エリア701Bは演出制御装置53からの表示データに基づきキャラクタ紹介等の演出補助情報を表示するもので、メッセージ・操作領域部306が形成されている。図101(b)に示す場面N6では、演出補助情報の一例として機種名やゲーム説明を表示する場合を示している。
具体的には、操作表示装置701の遊技機制御エリア701Bには、例えば機種名として「CR○○○○」、ゲーム説明として「大当り後、特図100回転まで高確率」という表示がされる。
次いで、一定時間が経過すると他の場面に移り、他の場面でキャラクタを紹介する等の表示を行う。
なお、実施例12では遊技機制御エリア701Bに画面を切り替えるための画面切替ボタンを設けていないが、これに限るものではなく、例えば遊技機制御エリア701Bに画面切替ボタンを設け、遊技者が画面切替ボタンにタッチすると、別の演出補助情報を表示する画面に切り替わるような構成にしてもよい。例えば、場面N6では機種名やゲーム説明を表示する画面になっているが、画面切替ボタンにタッチすると、キャラクタを紹介する画面に切り替わり、その後、画面切替ボタンにタッチする度に次々と他のキャラクタを紹介する画面に切り替わっていくような構成にしてもよい。
また、遊技機制御エリア701Bにメニューボタンを設け、遊技者はメニューボタンにタッチすることで、演出補助情報の中から所望の情報を選択可能な構成にしてもよい。
さらに、実施例1のように遊技機の演出に連動させて演出に関係する各種ボタン(例えば、アイテム選択ボタンや大当り時の楽曲選択ボタン)を遊技機制御エリア701Bに表示し、これらのボタンを遊技者が操作するようにしてもよい。これら遊技者が操作したタッチ情報は、操作表示装置701から演出制御装置53に送信され、演出制御装置53は、対応する演出の制御を行うことが可能である。
実施例12では、以下の効果がある。
なお、実施例1、10、11と構成が共通する部分の効果は、既に上述したので、以下では実施例12に特有の効果を説明する。
(1)カードユニット制御エリア701Aはカードユニット15により制御が行われ、遊技機制御エリア701Bは遊技機(ここでは演出制御装置53)により制御が行われる構成というように各制御エリアを制御する装置を別体に分けているので、切替回路が不要でコストを低減できるとともに、特に、遊技機制御エリア701Bは遊技機により直接に制御が行われることから、遊技機制御エリア701Bにおける表示処理が速くなる。
また、カードユニット15の制御負担が遊技機制御エリア701Bの分だけ軽くなる。
(2)球貸関係の表示は遊技中も必要となる場合があるが、実施例12では遊技機制御エリア701Bでキャラクタの紹介等を行いながら、カードユニット制御エリア701Aでは球貸関係の表示を行うので、画面の切り替え操作をしなくても、球貸関係の操作を容易にすることができる。
すなわち、実施例1のように切替ボタン307にタッチして画面を球貸関係の表示に切り替える必要もないので、遊技者にとって煩わしくなく、便利である。
(3)遊技機制御エリア701Bでは、いつも演出補助情報を表示できるので、前記実施例1、10、11と比べて、遊技者が演出補助情報の触れる機会が多くなり、遊技を盛り上げることができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記第2の表示装置は、遊技者が指で触れて操作可能なタッチパネル付きの液晶表示器で構成され、
前記液晶表示器の画面は、複数の領域に区分され、
一方の領域は、カードユニットで制御するとともにカードユニットからの情報を表示し、
他方の領域は、遊技機で制御するとともに遊技機からの情報を表示するように構成したことを特徴とする遊技機。
なお、実施例12では操作表示装置701について、カードユニット制御エリア701Aはカードユニット15により制御を行い、遊技機制御エリア701Bは遊技機により制御を行う構成としているが、これに限るものではない。例えば、操作表示装置の画面を実施例12のように複数に区分したとしても、操作表示装置全体をカードユニットの管理下で制御を行う構成としてもよい。このようにすると、実施例12の効果を確保しつつ、遊技機側の制御負担が減る。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
前記第2の表示装置は、遊技者が指で触れて操作可能なタッチパネル付きの液晶表示器で構成され、
前記液晶表示器の画面は、複数の領域に区分され、
一方の領域にはカードユニットからの情報を表示し、他方の領域には遊技機からの情報を表示するように構成し、
第2の表示装置全体の制御はカードユニットにより行われる構成としたことを特徴とする遊技機。
「実施例13」
次に、本発明の実施例13を図102に基づいて説明する。
実施例13は、入賞表示LED(入賞表示装置)の配置を変更した例である。
図102において、401はパチンコ機であり、実施例1と同様に封入球式遊技機として構成されている。パチンコ機401が実施例1と異なる点は、主に入賞表示LED402をパチンコ機1の枠部に配置した点であり、その他は、それに関連して操作表示装置7、持球数表示器403等を設ける位置が実施例1に比べて若干相違している。
具体的には、入賞表示LED402(入賞表示装置)は前面枠4(遊技枠)の下部で中央よりやや左側に配置されている。入賞表示LED402の機能は実施例1と同様であり、入賞口への入賞に対応する賞球数を表示する。また、入賞表示LED402は7セグメントのLED2個からなり、2桁の数字を賞球数として表示可能である。
下部パネル6には、操作表示装置7、計数スイッチ411、休憩スイッチ412、計数スイッチLED413、休憩スイッチ有効表示LED414が配置されている。操作表示装置7は実施例1と同様の機能を有し、配置場所も実施例1とほぼ同じような箇所になっている。また、計数スイッチ411、休憩スイッチ412、計数スイッチLED413、休憩スイッチ有効表示LED414についても、実施例1と同様の機能を有しており、配置場所は実施例1とやや異なるものの、操作表示装置7の周辺に配置されている。
持球数表示器403は操作表示装置7の上方に配置されており、実施例1と同様に、7セグメントのLEDを6個配列して6桁の数値により持球数を表示可能な構成になっている。
その他の構成は実施例1と同様であり、同一番号を付して、重複説明は略す。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
入賞表示装置は、
特図及び普図を含む各種表示を一括して行う一括表示装置と分離されて、枠部材に配置されていることを特徴とする遊技機。
以上の構成において、実施例13では以下の効果がある。
(1)入賞表示LED402を前面枠4の下部に配置するとともに持球数表示器403の近傍に配置しているので、入賞に伴う賞球数の表示が遊技盤20の近くで行われるので、分かりやすく見やすいという効果がある。
一般的に、遊技者は遊技盤20を見つめ、球の挙動を目線で追うことが多く、遊技盤20の下方の枠部に入賞表示LED402があれば、視線をあまり動かさずに、入賞に伴う賞球数を容易に認識できる。
(2)また、入賞表示LED402の近傍に持球数表示器403も配置してあるので、入賞による賞球が持球数に加算されたことも認識しやすい。
(3)さらに、入賞表示LED402を前面枠4(つまり、枠部)に配置するので、遊技盤20のコスト抑制につながる効果がある。
(4)遊技球が遊技領域に発射されるエリアが遊技盤20の左上になる場合、遊技盤20の左下の場所、すなわち、前面枠4(遊技枠)で言えば、前面枠4(遊技枠)の下部で中央よりやや左側(遊技盤20の左下の場所に近接)の場所を確保可能となり。さらに、この遊技枠の左下の領域は主基板である遊技制御装置54の配置箇所にも近いので、この箇所に主基板(遊技制御装置54)で制御される入賞表示LED402を配置する構成であると、両者間の配線処理も煩雑にならず、短くて済むという利点がある。
なお、この利点は入賞表示装置を一括表示装置35と一体で構成する場合も同様に得られる。主基板(遊技制御装置54)で制御される一括表示装置35の配置場所も、主基板に近いところであればいいからである。
「実施例14」
次に、本発明の実施例14を図103に基づいて説明する。
実施例14は、入賞表示LED(入賞表示装置)の構成を変更した例である。
図103において、501はパチンコ機であり、実施例13と同様に封入球式遊技機として構成されている。パチンコ機501には入賞表示LED502(入賞表示装置)が設けられており、入賞表示LED502は実施例13と構成が異なっている。
すなわち、パチンコ機501の前面枠4(遊技枠)の下部で中央よりやや左側には開口部503が形成されており、この開口部503を臨む位置に入賞表示LED502が配置され、入賞表示LED502は遊技盤20に固定(つまり、遊技盤20に配置)されている。したがって、入賞表示LED502は遊技盤20に設置された状態であり、入賞表示LED502の前面側が開口部503を通してパチンコ機1の前面側から見えるような構成になっている。
入賞表示LED502は4個の小さなドットタイプのLEDからなり、4個のLEDの上部には「1、3、10、15」を表示するシールが貼られている。シールに表示された数字「1、3、10、15」は、賞球数を示すものである。そして、入賞に伴う賞球数=1個のときは、シールの表示が「1」に対応するLEDが点灯する。以下、同様に入賞に伴う賞球数=3個のときは、シールの表示が「3」に対応するLEDが点灯し、入賞に伴う賞球数=10のときは、シールの表示が「10」に対応するLEDが点灯し、入賞に伴う賞球数=15個のときは、シールの表示が「15」に対応するLEDが点灯する。実施例14は大入賞口27aへの入賞に伴う賞球数=15個の例である。実施例14では、機種の違いにより賞球数が異なる場合には、シールの数字を変えることで対応する。
なお、実施例14のパチンコ機501は入賞表示LED502の構成が実施例13と異なる以外は、実施例13と同様であるので、その他の構成は実施例13と同一番号を付して、重複説明は略す。
実施例14では、以下の効果がある。
(1)入賞表示LED502を前面枠4の下部に配置するとともに持球数表示器403の近傍に配置しているので、入賞に伴う賞球数の表示が分かりやすく見やすい。
(2)入賞表示LED502は4個のLEDで構成するので、7セグメントタイプよりも低コストで済む。
(3)入賞表示LED502の4個のLEDの上部に「1、3、10、15」を表示するシールを貼るのみで賞球数を報知できるから、低コストである。
(4)入賞表示LED502は4個の小さなドットタイプのLEDからなり、4個のLEDの上部に「1、3、10、15」を表示するシールを貼るだけの構成であるので、機種により賞球数が変わる場合は賞球数を表示するシールを変えればよいので、汎用性の高い入賞表示装置を実現できる。
「実施例15」
次に、本発明の実施例15を図104に基づいて説明する。
実施例15は、入賞表示LED(入賞表示装置)の配置場所を変更した例である。
図104は実施例15の遊技盤511を示す図であり、この遊技盤511を備えたパチンコ機も実施例1と同様に封入球式遊技機として構成されている。遊技盤511には一括表示装置512が設けられており、一括表示装置512の右側近傍には入賞表示LED513(入賞表示装置)が単独で配置されている。
実施例15の一括表示装置512は、実施例1の構成から入賞表示LED513だけを除いて外部に移動させて配置した構成になっている。入賞表示LED513の機能は実施例1と同様であり、7セグメントのLED2個からなり、2桁の数字を賞球数として表示可能である。
その他の構成は実施例1と同様であり、同一番号を付して、重複説明は略す。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
入賞表示装置は、
特図及び普図を含む各種表示を一括して行う一括表示装置と分離されて、遊技盤に配置されていることを特徴とする遊技機。
実施例15では、以下の効果がある。
(1)一括表示装置512から入賞表示LED513を除くだけで、その他の変更はないので、変更にもかかわらず、一括表示装置512の制御も簡単ですみ、構成も大きく変更せずに、使用できる。
(2)入賞表示LED513が別途外部に配置されるので、一括表示装置512と分離されて賞球数の認識がし易くなる。
(3)一括表示装置512から入賞表示LED513を分離したので、入賞表示LED513の取付スペースの自由度が増す。例えば、入賞表示LED513を遊技盤511の左側下部に配置する構成にしてもよい。
「実施例16」
次に、本発明の実施例16を図105に基づいて説明する。
実施例16は、入賞表示LED(入賞表示装置)の配置場所を変更した例である。
図105は実施例16の遊技盤521を示す図であり、この遊技盤521を備えたパチンコ機も実施例1と同様に封入球式遊技機として構成されている。遊技盤521には一括表示装置522が設けられており、実施例15と異なって、一括表示装置522から離れた遊技盤521の盤面内に入賞表示LED523(入賞表示装置)が単独で配置されている。
すなわち、遊技盤521のセンターケース524には入賞表示LED523が単独で配置されており、入賞表示LED523は遊技領域531の周囲を囲むバンド532の内側(特に、右側下方)に設けられている。
実施例16においても、実施例15と同様に、一括表示装置522は、実施例1の構成から入賞表示LED523だけを除いて外部に移動させて配置した構成になっている。入賞表示LED523の機能は実施例1と同様であり、7セグメントのLED2個からなり、2桁の数字を賞球数として表示可能である。
その他の構成は実施例1と同様であり、同一番号を付して、重複説明は略す。
実施例16では、以下の効果がある。
(1)入賞表示LED523は遊技領域524の周囲を囲むバンド532の内側に設置するので、バンド532の外側に設置スペースがないような場合に、入賞表示LED523の取付スペースの自由度が増す。
なお、入賞表示LED523は遊技領域531の周囲を囲むバンド532の内側で、右側下方に設置する例に限らず、例えばバンド532の内側で、左側下方に設置してもよい。
「実施例17」
次に、本発明の実施例17を図106に基づいて説明する。
実施例17は、一括表示装置の構成を変更した例である。
図106(a)は実施例17の一括表示装置601を示す図である。一括表示装置601は実施例1と同様の構成部分として、特図1表示器351、特図2表示器352、特図1保留LED353、特図2保留LED354、普図LED356、普図保留LED357、ラウンド表示LED358を備えており、これらは同一番号を付している。
一方、実施例1と異なる部分として入賞表示LED602(入賞表示器)の構成が異なっている。入賞表示LED602は7セグメントのLED2個からなり、2桁の数字を賞球数として表示可能である。7セグメントのLED2個を符号602A、602Bで表す。
詳細を説明するために、入賞表示LED602の拡大図を図106(b)に示す。
図106(b)に示すように、入賞表示LED602の構成のうち、1桁の数字を表示するLED602Bは実施例1と同じ構成であるが、10の桁の数字を表示するLED602Aは実施例1と構成が異なり、7セグメントのうちのセグメントa、bは10の桁の数字を表示するセグメントとして使用されるものの、その他のセグメントc乃至fは状態表示等に使用される。
すなわち、実施例1で示した状態表示LEDを実施例15では不要とし(図106(a)では「不要」と図示)、その代わりに、10の桁の数字を表示するLED602Aのセグメントのうちのセグメントa、b以外のセグメントを状態表示LEDの機能を持つように使用する構成となっている。例えば、以下の通りである。
・セグメントa:点灯で10の桁の数字の1片を表示
・セグメントb:点灯で10の桁の数字の1片を表示
・セグメントc:点灯で「確率変動状態」を表示
・セグメントd:点灯で「時短状態」を表示
・セグメントe:例えば普図の確率変動を表示
・セグメントf:例えば突確を表示
なお、2つのセグメントe、fは使用しなくてもよいが、使用する場合には、これらは例えば普図の確率変動、あるいは突確(突然確率変動)の表示等に使用してもよい。
これらの表示の説明のために、例えばシールを一括表示装置601に貼って分かりやすくするとよい。
また、10の桁の数字を表示するLED602Aについては、中央のセグメントgやドットhも何らかの表示のために使用してもよい。例えば、状態表示の他、「右打ち表示」等に使用可能である。「右打ち表示」とは、機種によってはゲームの進行上、遊技者に遊技盤20の右側方向に球の発射を促す表示であり、例えば遊技盤20面における演出制御装置53の制御下で表示装置41(液晶表示器)に「右打ちして下さい」とメッセージを表示する場合、規則上、遊技制御装置54(主基板)の制御下でも表示する必要がある。そこで、遊技制御装置54にて制御される一括表示装置35等のどこかで表示するのが良く、そのため、セグメントgにて「右打ち表示」をする構成にするようにしてもよい。
実施例17では、以下の効果がある。
(1)一括表示装置601における入賞表示LED602のLEDにつき、全てのセグメントを有効に活用できる。
(2)一括表示装置601から状態表示LEDを不要にするので、その分、コスト低下になる。
「実施例18」
次に、本発明の実施例18を図107に基づいて説明する。
実施例18は、一括表示装置の構成を変更した例である。
図107は実施例18の一括表示装置611を示す図である。一括表示装置611は実施例1と同様の構成部分として、特図1表示器351、特図2表示器352、特図1保留LED353、特図2保留LED354、普図LED356、普図保留LED357を備えており、これらは同一番号を付している。
一方、実施例1と異なる部分として入賞表示LED612(入賞表示器)の構成が異なっている。入賞表示LED612は7セグメントタイプのLEDではなく、小さなドットタイプの単体の4個のLEDから構成されている。入賞表示LED612における4個の小さなドットタイプのLEDの上部には「1、3、10、15」を表示するシールが貼られている。シールに表示された数字「1、3、10、15」は、賞球数を示すものである。そして、入賞に伴う賞球数=1個のときは、シールの表示が「1」に対応するLEDが点灯する。以下、同様に入賞に伴う賞球数=3個のときは、シールの表示が「3」に対応するLEDが点灯し、入賞に伴う賞球数=10のときは、シールの表示が「10」に対応するLEDが点灯し、入賞に伴う賞球数=15個のときは、シールの表示が「15」に対応するLEDが点灯する。実施例18は大入賞口27aへの入賞に伴う賞球数=15個の例である。実施例18では、機種の違いにより賞球数が異なる場合には、シールの数字を変えることで対応する。
また、実施例1と異なる部分としてラウンド表示LED613、状態表示LED614の配置場所が図107に示すように若干異なっている。ただし、ラウンド表示LED613及び状態表示LED614の構成や機能は実施例1と同様である。
実施例18では、以下の効果がある。
(1)入賞表示LED612を小さなドットタイプの単体の4個のLEDから構成しているので、7セグメントタイプのLEDよりもコスト低下を図れる。
「実施例19」
次に、本発明の実施例19を図108に基づいて説明する。
実施例19は、一括表示装置の構成を変更した例である。
図108は実施例19の一括表示装置650を示す図である。一括表示装置650は特図1表示器651、特図2表示器652、特図1保留LED653、特図2保留LED654、普図LED655、普図保留LED656、ラウンド表示LED657、状態表示LED658、入賞表示LED659を備えている。
一括表示装置650における各表示器やLEDのうち、特図1保留LED653、特図2保留LED654、普図LED655、普図保留LED656、状態表示LED658については、実施例1と同様の機能及び構成を有するものの、配置場所が図108に示すように、実施例1と若干異なっている(同一構成部分については、重複説明を略す)。
一方、実施例1と構成が異なるものとして、特図1表示器651、特図2表示器652、入賞表示LED659、ラウンド表示LED657がある。ラウンド表示LED657は特図1又は特図2の始動入賞に伴う大当りが発生して大当り遊技を実行するときのラウンド数を表示するもので、図108に示すように、本例では4つのLEDで4種類のラウンドを表示可能な構成になっている。そして、ラウンド表示LED657の各LEDの前面側で一括表示装置650の本体表面に(2)、(4)、(11)、(16)というラウンド数を表す(例えば、(2)という数字は2ラウンドを表す)数字を描いたシールを貼り付け、4つのLEDによりラウンド数に対応する表示を行うようにしている。なお、シールでなく、例えばシートであってもよい。
特図1表示器651は7セグメントタイプのLEDではなく、小さなドットタイプの単体の7個のLEDから構成されている。特図1表示器651は、本特図1の表示(変動表示や停止状態の表示等を含む)を行い、ドットタイプの7個のLEDのうち、どのLEDが点灯(あるいは点滅)するかによって、各種の表示態様をとる。各種の表示態様とは、特図1について、例えば「はずれ」停止、「大当り」停止、「変動中」等を7個のLEDのうちの1個又は2個以上の点灯(あるいは点滅)の組み合せにより表示可能になっている。
同様に、特図2表示器652も7セグメントタイプのLEDではなく、小さなドットタイプの単体の7個のLEDから構成されている。特図2表示器652は、本特図2の表示(変動表示や停止状態の表示等を含む)を行い、ドットタイプの7個のLEDのうち、どのLEDが点灯(あるいは点滅)するかによって、各種の表示態様をとる。各種の表示態様とは、特図2について、例えば「はずれ」停止、「大当り」停止、「変動中」等を7個のLEDのうちの1個又は2個以上の点灯(あるいは点滅)の組み合せにより表示可能になっている。
また、入賞表示LED659(入賞表示装置)は一括表示装置650と一体的に構成されている。そして、入賞表示LED659は7セグメントタイプのLEDではなく、小さなドットタイプの単体の4個のLEDから構成されている。入賞表示LED659における4個の小さなドットタイプのLEDの上部には「1、3、10、15」を表示するシールが貼られている。シールに表示された数字「1、3、10、15」は、賞球数を示すものである。そして、入賞に伴う賞球数=1個のときは、シールの表示が「1」に対応するLEDが点灯する。以下、同様に入賞に伴う賞球数=3個のときは、シールの表示が「3」に対応するLEDが点灯し、入賞に伴う賞球数=10のときは、シールの表示が「10」に対応するLEDが点灯し、入賞に伴う賞球数=15個のときは、シールの表示が「15」に対応するLEDが点灯する。実施例19は大入賞口27aへの入賞に伴う賞球数=15個の例である。実施例19では、機種の違いにより賞球数が異なる場合には、シールの数字を変えることで対応する。
また、実施例19では入賞表示LED659と特図1表示器651とを近接して配置し、あたかも両者が一体的に装飾的な演出を行うLED群のような態様をとる構成になっている。すなわち、入賞表示LED659のドットタイプの単体の4個のLEDと、特図1表示器651のドットタイプの単体の7個のLEDとが近接してほぼ一体化し、11個のドットLEDの群として配置され、各LEDが点灯(あるいは点滅)することによって、特図1の判別等を分かりにくくすることで、ゲームの多様化を図れる構成になっている。
同様に、ラウンド表示LED657と特図2表示器652とを近接して配置し、あたかも両者が一体的に装飾的な演出を行うLED群のような態様をとる構成になっている。すなわち、ラウンド表示LED657のドットタイプの単体の4個のLEDと、特図2表示器653のドットタイプの単体の7個のLEDとが近接してほぼ一体化し、11個のドットLEDの群として配置され、各LEDが点灯(あるいは点滅)することによって、特図2の判別等を分かりにくくすることで、ゲームの多様化を図れる構成になっている。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
入賞表示装置は、
特図及び普図を含む各種表示を一括して行う一括表示装置と一体に構成され、特図を表示する特図表示器に近接して配置され、特図表示器と入賞表示装置とが一体的に装飾的な演出を行うLED群のような態様をとるように構成されていることを特徴とする遊技機。
実施例19では、以下の効果がある。
(1)入賞表示LED659を特図1表示器651に近接して一体的に配置しているので、装飾的な演出を醸し出すことができる。
(2)また、入賞表示LED659を特図1表示器651に近接して一体的に配置しているので、11個のドットLEDの群として点灯(あるいは点滅)することによって、特図1の判別等を分かりにくくし、ゲームの多様化を図ることができる。
ここで、背景を説明する。
近時、遊技機ではゲーム性の多様化に伴い、特図結果態様はできるだけ遊技者に判別し難くさせる傾向にある。簡単に一目で特図結果態様が分かってしまうと、つまらなく感じるからである。
そこで実施例19では、点灯頻度の高い入賞表示LED659を特図1表示器651に近接して一体的に配置し、かつ入賞表示LED659を11個のドットLEDの群として点灯等する構成にすることで、入賞口毎に設定された獲得遊技球数を報知するのに加えて、導出された特図結果態様をより判別し難くすることが可能になり、ゲーム性の多様化を図ることができるようにしたものである。
また、特図結果態様を判別し難くしても、ある程度知識のある遊技者であれば、ラウンド表示LED657が点灯するか否かで判定可能となるため、同じようにドットタイプのLEDの上部に「1、3、10、15」を表示するシールが貼られている入賞表示LED659をラウンド表示LED657に近接させてほぼ一体化させる構成にすることで、特図結果態様をより判別し難くするのを可能にし、これにより、ゲーム性の多様化に貢献できるようにしている。
(3)ラウンド表示LED657を特図2表示器652に近接して一体的に配置しているので、装飾的な演出を醸し出すことができる。
(4)また、ラウンド表示LED657を特図2表示器652に近接して一体的に配置しているので、11個のドットLEDの群として点灯(あるいは点滅)することによって、ラウンド表示の判別等を分かりにくくし、ゲームの多様化を図ることができる。
(5)入賞表示LED659を特図1表示器651に近接して一体的に配置し、かつ入賞表示LED659は4個のドットLEDの群として構成しているので、大型の7セグメントタイプのLEDで入賞表示装置を実現する場合に比べて、省スペース化を図ることができる。そのため、入賞表示装置の設置のために新たな配置スペースを確保することなく、入賞表示装置を設置可能となる。
「実施例20」
次に、本発明の実施例20を図109に基づいて説明する。
実施例20は、一括表示装置の構成を変更した例である。
図109は実施例20の一括表示装置680を示す図である。一括表示装置680は特図1表示器681、特図2表示器682、特図1保留LED683、特図2保留LED684、普図LED685、普図保留LED686、ラウンド表示LED687、状態表示LED688、入賞表示LED689を備えている。
一括表示装置680における各表示器やLEDのうち、特図1保留LED683、特図2保留LED684、普図LED685、状態表示LED688については、実施例19と同様の機能及び構成を有するものの、配置場所が図109に示すように、実施例19と若干異なっている(同一構成部分については、重複説明を略す)。
特図1表示器681及び特図2表示器682は、何れも実施例1と同様に、7セグメントのLEDからなり、それぞれ本特図1の表示、本特図2の表示を行い、各種の表示態様をとる。各種の表示態様とは、それぞれ特図1、特図2について、例えば「はずれ」停止、「大当り」停止、「変動中」等である。
一方、一括表示装置680における各表示器やLEDのうち、入賞表示LED689(入賞表示装置)については実施例19と同様の構成であり、一括表示装置680と一体的に構成されている。そして、入賞表示LED689は小さなドットタイプの単体の4個のLEDから構成され、入賞表示LED689における4個の小さなドットタイプのLEDの上部には「1、3、10、15」を表示するシールが貼られている。
また、ラウンド表示LED687は特図1又は特図2の始動入賞に伴う大当りが発生して大当り遊技を実行するときのラウンド数を表示するもので、図109に示すように、本例では4つのLEDで4種類のラウンドを表示可能な構成になっている。そして、ラウンド表示LED687の各LEDの前面側で一括表示装置680の本体表面に(2)、(4)、(11)、(16)というラウンド数を表す数字を描いたシールを貼り付け、4つのLEDによりラウンド数に対応する表示を行うようにしている。なお、シールでなく、例えばシートであってもよい。
さらに、普図保留LED686については、実施例1と同様の機能及び構成を有するものの、配置場所が図109に示すように、実施例1と若干異なっている(同一構成部分につき、重複説明を略す)。
そして、上記の普図保留LED686、ラウンド表示LED687及び入賞表示LED689については、これらのLEDを近接して配置し、あたかも全者が一体的に装飾的な演出を行うLED群のような態様をとる構成になっている。すなわち、普図保留LED686のドットタイプの単体の3個のLEDと、ラウンド表示LED687のドットタイプの単体の4個のLEDと、入賞表示LED689のドットタイプの単体の4個のLEDとの総計11個のLEDが相互に近接してほぼ一体化し、11個のドットLEDの群として配置され、各LEDが点灯(あるいは点滅)することによって、ラウンド数や普図保留の判別等を分かりにくくすることで、ゲームの多様化を図れる構成になっている。
実施例20では、以下の効果がある。
(1)入賞表示LED689を普図保留LED686とラウンド表示LED687とに近接して一体的に配置しているので、装飾的な演出を醸し出すことができる。
(2)また、ラウンド表示LED687と、普図保留LED686と、入賞表示LED689とを相互に近接して一体的に配置しているので、11個のドットLEDの群として点灯(あるいは点滅)することによって、ラウンド数や普図保留の判別等を分かりにくくし、ゲームの多様化を図ることができる。
「実施例21」
次に、本発明の実施例21を図110に基づいて説明する。
実施例21は、持球数の表示更新制御の他の態様の例である(制御系の構成は実施例1と同様)。
図110は、実施例21における持球数の表示更新制御を示すタイミングチャートである。
図110において、持球数に変化が生ずるのは、下記のような場合である。
(a)遊技球の発射で持球数は1個減少
(b)ファール球になると持球数は1個加算
(つまり、発射で1個減算したが、ファール球になると、1個加算で、結局元に戻る)
(c)入賞に伴う賞球数があると持球数に加算
入賞に伴う賞球数は下記のようになっている。
・大入賞口27a=13個
・始動入賞口25=3個
・始動入賞口26(普電)=1個
・一般入賞口28〜31=10個
いま、遊技球を1分間にほぼ100発のペースで遊技領域22に発射しているとき、この様子は図110に発射パルスで示されている。発射パルスの下には、説明の都合上、1乃至5の数字を描いており、これらは1発目から5発目の発射球をそれぞれ表すことにしている。
いま、持球数=11であって、持球数表示器40の表示が「11」になっている状態のときに、1発目の遊技球が発射された場合、遊技球の発射で持球数は1個減少することになるが、内部メモリ(RAM113)における持球数の更新(正確には持球数の記憶の更新であるが、ここでは持球数の更新と言う。以下、同様)は直ちに(リアルタイムで)行われ、持球数の記憶は直ぐに「10」となる(図110では、1発目の球の発射とほぼ同時に内部メモリ(RAM113)での持球数の更新があるので、「10」という記憶数で表示している)。
一方、持球数表示器40の表示更新(遊技制御装置54により持球数表示器40における遊技者の持球数を表示する場合の持球数の更新制御のこと。以下、単に持球数表示器40の表示更新と言う)。は、直ぐには行われず、所定期間(例えば、0.6秒)の間隔をおいて行われる。そのため、図110に示すように1発目の遊技球の発射から0.6秒後に持球数表示器40の表示が「10」に更新される。
0.6秒という時間は、1分間に100発のペースで遊技領域22に遊技球を発射する場合の時間に相当する。これは、前述したように、発射操作ハンドル11の操作による遊技球の発射数は、所定の規則により、1分間に100発という規定があるので、発射制御装置57は球送りソレノイド172を制御して、100発/分(およそ、0.6秒(s)に1球を発射)の範囲内に収めるようにしていることから、導かれるものである。
ここで、例えば大当りが発生しているような場合、上述した1発目の1個の遊技球の発射に伴い、大入賞口27aへ1個が入賞して賞球数=13個が生じ、さらに連続して、2発目の1個の遊技球の発射に伴い、大入賞口27aへ1個が連続入賞して賞球数=13個が生じたときには、内部メモリ(RAM113)における持球数の更新は直ちに行われ、持球数の記憶は直ぐに「9」となる(図110では、「発射の1個を減算」と表示している)。
そして、上記の2つの発射球(1発目と2発目の球)が大入賞口27aへ連続入賞して賞球数=13個が2回生じた場合には、内部メモリ(RAM113)では、13個の賞球数を持球数記憶数「9」に直ぐに加算して「22」として持球数の更新を直ちに行い、その直後に、同じく13個の賞球数を持球数記憶数「22」に直ぐに加算して「35」として持球数の更新を直ちに行う。
そして、内部メモリ(RAM113)による持球数の順次の更新は、上記所定期間(例えば、0.6秒)に全て行う。上記の例であれば、2発目の発射の1個の減算、1回目の13個の賞球数の加算、2回目の13個の賞球数の加算という3つの更新が全て所定期間(例えば、0.6秒)内に実行される(図110参照)。
一方、持球数表示器40の表示更新は、2つの発射球(1発目と2発目の球)が大入賞口27aへ連続入賞して賞球数=13個が2回生じた場合であっても、直ぐには行われず、表示更新のタイミングは所定期間(例えば、0.6秒)の間隔となる。そのため、図110に示すように2発目の遊技球の発射から0.6秒を経過した次の所定期間内に2発目の発射球を減算する演算を行うことになるが、ただし、実施例21では加算(例えば、賞球による加算)がある場合には、所定期間(例えば、0.6秒)の間隔で加算を先にしてから、減算をする構成であるので、1回目の13個の賞球数と2回目の13個の賞球数の加算を行って、持球数表示器40の表示を「36」(10+26)に更新し、その後、同じ所定期間内に2発目の発射球を減算する演算を行って、持球数表示器40の表示を「35」(36−1)更新して表示する。
すなわち、実施例21では持球数に加算する変化の場合(例えば、入賞に伴う賞球数の加算)には上記所定期間毎のタイミングで更新する際に、まず持球数に加算(2回の複数加算を含む)する演算を行い、その加算演算結果を持球数の更新として表示し、かつ同じ所定期間内で発射による減算の演算も行って持球数の更新として持球数表示器40に表示することが行われる。
細かくは、賞球数の2回の加算(賞球加算)と発射減算は同じ所定期間で行って、持球数表示器40の表示更新を行うことになる。つまり、下記の通りである。
・所定期間の前半:1回目の13個の賞球数と2回目の13個の賞球数の加算(計26個)
・所定期間の後半:発射1個の減算
そのため、図110に示すように、持球数表示器40においては所定期間(0.6秒)にて前回の持球数表示=10個に対して賞球数=13個が2回生じた場合の賞球数合計=26個を加算して更新持球数=36個とする更新を行って持球数表示器40の表示を「36」とし、その後、36個から発射1個(直前の所定期間(0.6秒)で発射した1個の球)を減算し、それを同じ所定期間(0.6秒)内に持球数表示器40の表示を「35」とする処理が行われる。
このように、1回目の大入賞口27aへの入賞に伴う賞球数=13個と、2回目の大入賞口27aへの入賞に伴う賞球数=13個とが持球数10個に加算されて、持球数表示器40の表示が「36」(10+26)に更新されるとともに、その後に、直前の所定期間(0.6秒)で発射した1個の球を持球数36個から減算する演算が行われ、それが同じ所定期間(0.6秒)内で持球数表示器40の表示が「35」(36−1)に更新される。
次いで、3発目の遊技球が発射された場合、遊技球の発射で持球数は1個減少することになるので、内部メモリ(RAM113)における持球数の更新は直ちに行われ、持球数の記憶は直ぐに「34」(35−1)となる。一方、持球数表示器40の表示更新は、直ぐには行われず、所定期間(例えば、0.6秒)の間隔をおいて行われるので、遊技球の発射から0.6秒後に持球数表示器40の表示が「34」に更新される。
次いで、さらに次の4発目の遊技球が発射された場合、遊技球の発射で持球数は1個減少することになるので、内部メモリ(RAM113)における持球数の更新は直ちに行われ、持球数の記憶は直ぐに「33」(34−1)となる(ただし、この発射球は後述のようにファール球になる。この処理は後述)。
一方、持球数表示器40の表示更新は、直ぐには行われず、所定期間(例えば、0.6秒)の間隔をおいて行われるので、4発目の遊技球の発射の次の所定期間で後述のように、ファール球加算と、発射減算に対応するように持球数表示器40の表示が更新されることになる。
ところで、上記4発目の発射球がファール球になってしまった場合には、発射で1個減算したもののファール球は持球数に戻す必要があるので、持球数に1個加算することになり、結局、元の持球数に戻ることになる。そのため、ファール球に対応するための内部メモリ(RAM113)における持球数の更新は、ファール球であると判明した時点で直ちに行われ、持球数の記憶は直ぐに「34」(33+1)となる。一方、持球数表示器40の表示更新については、ファール球の発生した所定期間内に「34」(33+1)となる持球数への加算と、4発目の発射に伴う減算の両方の演算は行われるものの、実際に持球数表示器40に表示されるのは、ファール球の発生した所定期間の次の所定期間になる。そのため、このケースではファール球になってしまった所定期間の次の所定期間内で、ファール球に伴う持球数の表示更新が行われることになり、よって、次の所定期間で持球数表示器40の表示が「35」(34+1:つまり、ファール球加算)に更新される。また、同じ所定期間では加算と減算の表示更新が可能であるから、4発目の発射に伴う減算も行われ、持球数表示器40の表示は「34」(35−1:つまり、発射減算)に更新される。
次いで、内部メモリ(RAM113)における持球数の更新タイミングでいうと、ファールにより持球数が34になってから、次の5発目の遊技球の発射が行われると、持球数を球の発射で1個減算する必要があるため、内部メモリ(RAM113)における持球数の更新は直ちに行われ、持球数の記憶は直ぐに「33」(34−1)となる。一方、5発目の遊技球の発射に対する持球数表示器40の表示更新については、5発目の遊技球の発射タイミングから0.6秒が経過後に発射による1個の減算(「−1」)に対応して持球数表示器40の表示が「33」に更新される。このため、5発目の遊技球の発射タイミングから0.6秒が経過した時点で、内部メモリ(RAM113)における持球数と、持球数表示器40の持球数表示とが同じ値(33個)となって同一になる。
このように、遊技ゲームの進行中、内部メモリとしてのRAM113は遊技者の持球数の変化を記憶し、これには発射した球を減算し、賞球数を加算し、ファール球を加算することを繰り返して遊技者の持球数がいくらになるかをリアルタイムで更新して記憶していく一方、持球数表示器40が遊技者の持球数を表示する場合の持球数の更新は、RAM113がリアルタイムで持球数を更新して記憶していくのと異なり、所定期間(例えば、0.6秒)の間隔をおいて、持球数の更新表示を行うように制御される。この所定期間(例えば、0.6秒)は遊技球の連続発射間隔(0.6秒)に相当する時間である。
また、持球数表示器40による持球数の更新表示につき、持球数に加算する以外の変化の場合(例えば、発射による持球数の減算など)には、所定期間(例えば、0.6秒)の間隔毎に持球数の表示を更新するが、持球数に加算する変化の場合(例えば、入賞に伴う賞球数の加算やファール球に伴う加算)には上記所定期間内で更新表示をする際に、まず持球数に加算する更新を行い、その後に、減算の更新が行われる。
さらに、上記所定期間内で持球数を更新する際には、持球数への加算1回と、持球数からの減算1回の最大2回の更新を行う持球数の更新表示の制御が行われる。
そのため、連続入賞による賞球加算と遊技球の発射による減算とが重なったような場合であっても、上記所定期間(例えば、0.6秒)内に持球数への加算と、持球数からの減算とが区別して持球数表示器40に表示されることとなる。
したがって、遊技者は持球数がきちんと更新されたことを個別(賞球加算と遊技球の発射による減算という個別的事実)に把握して、持球数の更新を遊技者が容易に認識することができる。
実施例21によれば、以下のような効果がある。
(1)実施例21のパチンコ機1(封入球式遊技機)は、遊技者の持球数(遊技価値)の変化が連続してあった場合、持球数表示器40が遊技者の持球数を表示する場合の持球数の更新は、所定期間(例えば、0.6秒)の間隔をおいて行われ、かつ持球数表示器40による持球数の更新表示につき、持球数に加算する以外の変化の場合(例えば、発射による持球数の減算など)には、所定期間(例えば、0.6秒)の間隔毎に持球数の表示を更新するが、持球数に加算する変化の場合(例えば、入賞に伴う賞球数の加算やファール球に伴う加算)には上記所定期間内で更新表示をする際に、まず持球数に加算する更新を行い、その後に、減算の更新が行われる。
したがって、連続入賞による賞球加算と遊技球の発射による減算とが重なったような場合であっても、上記所定期間(例えば、0.6秒)内に持球数への加算と、持球数からの減算とが区別して持球数表示器40に表示されることとなる。
特に、入賞による加算と発射による減算とが全く同じタイミングになったような場合でも、持球数に加算されたことと、持球数から減算されたことを区分けして持球数表示器40で更新して表示が行われる。
その結果、遊技者は持球数がきちんと更新されたことを個別(賞球加算と遊技球の発射による減算という個別的事実)に把握して、持球数の更新を遊技者が容易に認識することができる。
この背景を説明する。
遊技中の持球数表示器の表示は、入賞による賞球数の加算や発射による減算があるため、更新される必要がある、
しかし、連続して入賞があったような場合に持球数表示器の表示が直ぐに行われると、遊技者にしてみれば、入賞に対応して持球数が本当に更新されたのかどうかを把握することは難しい。
すなわち、遊技者の持球数(遊技価値)に変化があった場合、内部メモリとしてのRAM113における持球数の記憶の更新は直ちに行われ、これと同時に持球数表示器40に持球数の表示を更新すると、特に、連続して入賞したときには、持球数表示器40の表示更新が同時期で瞬時に行われることから、遊技者にとって入賞が確実に持球数に反映されたかどうかを認識しにくい。
特に、連続入賞による賞球加算と遊技球の発射による減算とが重なったような場合、遊技者は持球数(遊技価値)がきちんと更新されたのかどうかを把握することが難しい。したがって、遊技の興趣を低下させるおそれがある。
そこで本発明では、持球数の更新表示をどうすればよいかに着目し、賞球加算と遊技球の発射による減算とを区別して持球数表示器40の表示更新を行うことで、解決を図った。
具体的には、連続入賞による賞球加算と遊技球の発射による減算とが重なったような場合、所定期間の更新タイミングでは、まず持球数に加算する更新を行い、その後に、減算の更新を行うことで、持球数表示器40による持球数の更新表示を行うことにより、上記所定期間(例えば、0.6秒)内に持球数への加算と、持球数からの減算とが区別して持球数表示器40に表示されることになり、その結果、遊技者は持球数がきちんと更新されたことを個別(賞球加算と遊技球の発射による減算という個別的事実)に把握して、持球数の更新を遊技者が容易に認識することができるようにした。
したがって、遊技の興趣を低下させることのない遊技機を提供できる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技機本体内に所定数の遊技球を封入しておき、前記封入された遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であるとともに、複数の識別情報を変動表示させる表示装置と、遊技機の進行を管理する遊技制御装置と、遊技者の遊技価値を表示する遊技価値表示手段と、を備え、
始動口に遊技球を入球させて前記表示装置の識別情報を変動表示させ、前記表示装置の識別情報が所定態様となる特別遊技状態になると特別遊技状態を発生させ、
前記遊技制御装置により、遊技結果が前記特別遊技状態を含む所定の利益状態あるいはそれ以外の状態であるかの判定を行い、所定の利益状態の場合には所定数の賞球数に対応させて遊技者の利益を増加させ、
前記遊技領域を経た遊技球を回収して発射位置に導くことにより、この封入された遊技球を循環使用して遊技を行う封入球式遊技機において、
前記遊技制御装置は、
前記遊技価値表示手段を制御する遊技価値表示制御手段を備え、
前記遊技価値表示制御手段は、
前記遊技価値表示手段が遊技者の遊技価値を表示する場合の遊技価値の更新は、遊技者の遊技価値の変化のうち、遊技価値に加算する以外の変化の場合には、所定期間毎に遊技価値を更新し、
遊技価値に加算する変化の場合には前記所定期間内で更新する際に、遊技価値に加算する更新を行い、加算の更新後に、減算の更新を行うように制御することを特徴とする遊技機。
また、いわゆる羽物装置を有する2種と呼ばれるタイプの遊技機へ適用する場合、上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技機本体内に所定数の遊技球を封入しておき、前記封入された遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であるとともに、遊技機の進行を管理する遊技制御装置を備え、
前記遊技制御装置により、遊技結果が所定の利益状態あるいはそれ以外の状態であるかの判定を行い、所定の利益状態の場合には所定数の賞球数に対応させて遊技者の利益を増加させ、
前記遊技領域を経た遊技球を回収して発射位置に導くことにより、この封入された遊技球を循環使用して遊技を行う封入球式遊技機において、
前記遊技制御装置は、
前記遊技価値表示手段を制御する遊技価値表示制御手段を備え、
前記遊技価値表示制御手段は、
前記遊技価値表示手段が遊技者の遊技価値を表示する場合の遊技価値の更新は、遊技者の遊技価値の変化のうち、遊技価値に加算する以外の変化の場合には、所定期間毎に遊技価値を更新し、
遊技価値に加算する変化の場合には前記所定期間内で更新する際に、遊技価値に加算する更新を行い、加算の更新後に、減算の更新を行うように制御することを特徴とする遊技機。
(2)また、上記所定期間内で持球数表示器40の持球数を更新する際には、持球数への加算1回と、持球数からの減算1回の最大2回の更新を行う持球数の更新表示の制御が行われる。
したがって、上記所定期間(例えば、0.6秒)内に持球数への加算と、持球数からの減算とによる表示の更新が最大でも2回の範囲に抑えられて、持球数表示器40に表示されるので、遊技者は持球数の変化を適度な速さで明確に(賞球加算と発射減算の区別を明確に)に把握することができ、持球数の更新を遊技者が容易に認識することができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技価値表示制御手段は、
前記所定期間内で遊技価値を更新する際には、遊技価値への加算1回と、遊技価値からの減算1回の最大2回の更新を行うことを特徴とする遊技機。
(3)持球数表示器40における持球数の更新は、所定期間(例えば、0.6秒)の間隔をおいて行う。この場合、0.6秒という時間は1分間に100発のペースで遊技領域22に遊技球を発射する場合の時間(遊技球の連続発射間隔)と概ね同一であるので、遊技球の発射間隔とのバランスを保ちながら、持球数表示器40の表示更新を行うことができ、遊技者への持球数の認識と、球の発射とをうまく調整することができる。
すなわち、1分間に100発以上のペースでは遊技領域22に遊技球を発射できないので、発射から最大限0.6秒の間隔をおいて持球数表示器40の表示更新を行えば、遊技者が持球数表示器40の表示内容を充分に認識できるだけの余裕の時間を確保することができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技価値表示手段が遊技者の遊技価値を表示する場合の前記所定期間は、遊技球の連続発射間隔と概ね同一に設定することを特徴とする遊技機。
「実施例22」
次に、本発明の実施例22を図111乃至図113に基づいて説明する。
実施例22は、遊技者による持球数の把握をスムーズに行えるようにしたものである。
図111、図112は持球数の表示に関する操作表示装置7の動作例を示す図である(制御系の構成は実施例1と同様)。
図111、図112の説明では遊技の進行において場面という概念を用いており、場面G1乃至場面G7は遊技進行中における操作表示装置7及び持球数表示器40の持球数表示、演出画面、ボタン画面等を含む演出動作全体のシーンを表す概念である。
まず、図111の場面G1は通常時における操作表示装置7及び持球数表示器40の動作を示している。すなわち、場面G1では操作表示装置7には球貸レート表示器301、残金額表示器302、球貸ボタン303、返却ボタン304、貯球・再プレイボタン305、メッセージ・操作領域部306、切替ボタン801が配置されている様子が示されているとともに、操作表示装置7の下方には持球数表示器40が配置されている。
なお、場面G2以降の説明では、上記の符号付けは煩雑になるので、略す。
ここで、メッセージ・操作領域部306に配置されている切替ボタン801を操作することにより、持球数をアナログ表示(玉箱)することが可能な構成になっている(詳細は、具体例で後述)。
切替ボタン801(切替操作手段)はメッセージ・操作領域部306に持球数をアナログ表示(玉箱を摸した図形で表示すること。以下、適宜単に玉箱という)するときに押される(タッチする)もので、切替ボタン801をもう一度押すと、アナログ表示が非表示になる。すなわち、切替ボタン801を押す度に、持球数のアナログ表示/非表示の状態を選択可能な構成である。
また、操作表示装置7はカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15と接続されており、操作表示装置7に配置されている切替ボタン801の操作信号はカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15に送られ、操作表示装置7はカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15から出力される制御信号に基づいてメッセージ・操作領域部306に持球数をアナログ表示(玉箱表示)する制御を行う他、切替ボタン801を押す度に、持球数のアナログ表示/非表示の状態を切り替える制御を行う。
なお、カードユニット15は切替制御手段、表示態様変更制御手段を構成する。また、操作表示装置7はカードユニット15の管理により遊技者の遊技価値を表示する第2の遊技価値表示手段を構成する。切替ボタン801は第2遊技価値表示手段の表示態様を変更操作可能な態様操作手段を構成する。
また、持球数表示器40の側方には精算スイッチ411、休憩スイッチ312、精算スイッチ有効表示LED413、休憩スイッチ有効表示LED314が配置されている。
精算スイッチ411は遊技者が遊技結果の精算を望むときに操作するもの、精算スイッチ有効表示LED413は精算可能であるときに点灯するものである。
ここで、遊技制御装置54からカードユニット15に対して遊技機(パチンコ機1)の遊技の過程で実施例1と同様に、アウト数=10になるタイミング毎に賞球数が送られるとともに、各イベント発生時に遊技制御装置54から各種遊技情報が送られる構成になっている。カードユニット15の管理下にある操作表示装置7はカードユニット15からの制御信号に基づいて作動が制御され、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306においても遊技者の持球数(遊技価値)の表示(例えば、アナログ表示)が可能となっている。
場面G1では、通常時の一例として残金額表示器302には残金額が「10000円」と表示され、これにより、遊技者は遊技カードの残高が「10000円」であることを知ることになる。また、メッセージ・操作領域部306には「いらっしゃいませ」のメッセージが表示されている。
一方、操作表示装置7の下方に配置されている持球数表示器40には持球数として「150」という数字がデジタルで表示されている。これにより、遊技者は現在の持球数が150個であることが分かる。
次に、遊技者が切替ボタン801を押して(タッチして)持球数をアナログ表示することを選択すると、場面G2に移行し、持球数表示器40にデジタルで表示されている持球数(150個)と同じ持球数が操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306において玉箱Tを摸した図形でアナログ表示される。なお、玉箱に付ける符号Tは、煩雑になるので、説明の都合上、必要と思わる場合に付けてある。
場面G2では、玉箱Tが1つ表示され、その玉箱Tの中に150個の持球が存在することを摸した図形でアナログ表示されている。150個も持球であるから、玉箱Tの下部に少し持球が溜まっている様子の図形になっている。
これにより、遊技者は切替ボタン801を押すだけで、メッセージ・操作領域部306に持球数が玉箱を摸した図形でアナログ表示されるので、持球数の直感的な把握をスムーズに行うことができる。また、メッセージ・操作領域部306は持球数表示器40よりも大きいので、より分かりやすく持球数を把握できる。
なお、メッセージ・操作領域部306に玉箱Tを摸した図形で持球数をアナログ表示する場合、本実施例では以下のような表示態様にしている。
・玉箱満杯表示:持球数=1500個
・玉箱半分位の表示:持球数=750〜1500個未満
・玉箱に少しある表示:持球数=750個未満
また、球貸し関係は常時表示しておくようになっており、そのため、球貸レート表示器301には「球貸:1玉4円」というレートが常時表示されている。また、残金額表示器302にも残金額(例えば、「10000円」)が常時表示されている。
次いで、遊技者が切替ボタン801を押した後、再度触れずに、そのまま持球数をアナログ表示することを選択した状態で、遊技が進行して遊技者の持球数が増加し、場面G3に示すように、持球数が「750」に増加すると、持球数表示器40に「750」と表示されるとともに、同じ持球数が操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306において玉箱Tを摸した図形でアナログ表示される。この場合、持球数=750個であるから、玉箱Tの半分位に持球が溜まった図形でアナログ表示される。
次いで、さらに遊技が進行して遊技者の持球数が増加し、場面G4に示すように、持球数が「1500」に増加すると、持球数表示器40に「1500」と表示されるとともに、同じ持球数が操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306において玉箱Tを摸した図形でアナログ表示される。この場合、持球数=1500個であるから、玉箱Tに満杯(1500個×1箱)に持球が溜まった図形でアナログ表示される。
図112に移り、続けて同様に遊技が進行して遊技者の持球数が増加し、場面G5に示すように、持球数が「3000」に増加すると、持球数表示器40に「3000」と表示されるとともに、同じ持球数が操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306において玉箱Tを摸した図形でアナログ表示される。この場合、持球数=3000個であるから、玉箱Tの2つに満杯(1500個×2箱)に持球が溜まった図形でアナログ表示される。
次いで、遊技が進行して遊技者の持球数が増加し、場面G6に示すように、持球数が「4600」に増加すると、持球数表示器40に「4600」と表示されるとともに、同じ持球数が操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306において玉箱Tを摸した図形でアナログ表示される。この場合、持球数=4600個であるから、玉箱Tの3つが満杯(1500個×3箱)になり、かつ4つ目の玉箱Tに持球(100個)が少し溜まった図形でアナログ表示される。
次いで、遊技者が切替ボタン801を押して(タッチして)持球数のアナログ表示をやめることを選択すると、場面G7に移行し、持球数表示器40には「4600」というデジタル表示が継続するものの、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306では玉箱Tを摸した図形のアナログ表示が消える。また、メッセージ・操作領域部306には「いらっしゃいませ」のメッセージが表示される。なお、切替ボタン801の表示が消えずに残ったままである。
実施例22によれば、以下のような効果がある。
(1)実施例22のパチンコ機1(封入球式遊技機)は、遊技者の持球数(遊技価値)を遊技制御装置54(遊技機側)の管理により遊技者の持球数(遊技価値)を表示する持球数表示器40(第1の遊技価値表示手段)と、カードユニット15の管理により遊技者の持球数(遊技価値)を表示する操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306(第2の遊技価値表示手段)との両方で表示可能であるので、遊技者は持球数を常時、持球数表示器40によってデジタル(数字)で把握するとともに、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306により持球数が玉箱を摸した図形でアナログ表示されることから、持球数の直感的な把握をスムーズに行うことができる。
特に、遊技機の制御基板(遊技制御装置54)の負担を大きくすることなく、遊技者に分かりやすい持球数表示を行うことができる。
この背景を説明する。
一般に、封入球式遊技機では実球の払出がないため、遊技者は持球数(遊技価値)を持球数表示装置(例えば、7セグメントLEDや液晶表示器)によって認識する。
しかしながら、持球数表示器の表示だけでは、実球を払い出す遊技機に比べると持球数を把握することが難しい。
特に、持球数表示器の配置が遊技者にとって認識しにくい位置であったり、あるいは持球数表示器のおける持球数の表示が小さかったりすると、さらに遊技者は持球数を把握しにくくなる。
最近、遊技者に対して出球感をアピール(表現)するような設備を遊技機外の幕板部や台間に設置することが提案されている。これらの設備は、遊技機の枠に設置されたものではなく、遊技機から離間した場所に配置される(すなわち、遊技機外に設置)ため、遊技者は遊技中に認識しにくいという課題がある。
なお、遊技者が遊技を停止して(球の発射を停止して)ゆっくりと上記設備を見る場合は、認識の程度は上がるが、これでは遊技店にとって遊技機の稼働低下につながり、好ましくない。
一方、遊技機に演出用の液晶表示器(例えば、表示装置41)とは別に液晶表示器等を設け、この液晶表示器等により持球数を表示することも考えられるが、遊技機が液晶表示器等を制御すると遊技機の制御負担が大きくなるという新たな問題が発生する。
そこで、遊技中でも持球数を認識しやすく、遊技機の稼働低下にならず、かつ遊技機の制御負担も大きくならずに、持球数を把握しやすい封入球式遊技機が求められている。
実施例22は、上記課題を全て解決できるものである。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技機本体内に所定数の遊技球を封入しておき、前記封入された遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であるとともに、遊技機の進行を管理する遊技制御装置を備え、
前記遊技制御装置により、遊技結果が所定の利益状態あるいはそれ以外の状態であるかの判定を行い、所定の利益状態の場合には所定数の賞球数に対応させて遊技者の利益を増加させ、
前記遊技領域を経た遊技球を回収して発射位置に導くことにより、この封入された遊技球を循環使用して遊技を行う封入球式遊技機において、
遊技機の管理により遊技者の遊技価値を表示する第1の遊技価値表示手段と、
カードユニットの管理により遊技者の遊技価値を表示する第2の遊技価値表示手段と、 を備えたことを特徴とする封入球式遊技機。
(2)操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306はパチンコ機1の下部パネル6に配置され、メッセージ・操作領域部306により持球数が玉箱を摸した図形でアナログ表示されるので、遊技中であっても遊技者は遊技盤20における球の挙動や表示装置41の演出から大きく視線をそらさずに、少し視線を下げるだけで、持球数を容易に認識することができる。これにより、遊技中に持球数を認識しにくいという課題を解決できる。
(3)操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306により持球数が玉箱を摸した図形でアナログ表示されるが、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306は遊技機外の幕板部や台間に設置されるものではなく、パチンコ機1の正面の下部パネル6に配置されるので、遊技機から離間しておらず、かつ遊技者は遊技中でも持球数を容易に認識することができ、持球数の把握をスムーズに行うことができる。
また、遊技中でも(球の発射を停止しなくても)持球数を容易に認識することができるので、遊技店における遊技機の稼働低下を防ぐことができる。これにより、遊技機の稼働低下につながるという課題を解決できる。
(4)遊技者の持球数(遊技価値)をカードユニット15の管理により操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306で表示するので、遊技機(詳しくは、遊技機の制御基板(遊技制御装置54))の負担が大きくならずに済む。
特に、遊技機側では遊技制御装置54から持球数に関する情報をカードユニット接続端子板52を介してカードユニット15に送信するだけの制御で済む。
このため、遊技機に演出用の液晶表示器(例えば、表示装置41)とは別に液晶表示器等を設け、この液晶表示器等により持球数を表示すると、遊技機の制御負担が大きくなるという問題が発生するが、実施例22では操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306はカードユニット15の管理下で制御されるので、遊技機側の負担が大きくならない。これにより、遊技機の制御負担が大きくなるという課題を解決できる。
(5)メッセージ・操作領域部306は持球数表示器40よりも大きいので、より分かりやすく持球数を把握できる。
(6)持球数表示器40(第1の遊技価値表示手段)は7セグメントのLEDを6個配列して6桁の数値(持球数)を表示可能な構成であり、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306(第2の遊技価値表示手段)は液晶表示器で構成され、遊技者の持球数を玉箱を摸したアナログで表示する構成であり、持球数表示器40と操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306の両方で持球数を表示することができ、遊技者は持球数を把握しやすいという効果がある。特に、持球数をデジタル表示とアナログ表示の両方で表示すれば、遊技者にとって親切である。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
第1遊技価値表示手段は、
複数の7セグメントLEDで構成され、遊技者の遊技価値をデジタルで表示し、
前記第2遊技価値表示手段は、
液晶表示器で構成され、遊技者の遊技価値を玉箱を摸したアナログで表示することを特徴とする遊技機。
(7)遊技者による切替ボタン801の操作により、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306における持球数の表示をアナログ表示/非表示の状態に選択可能な構成であるので、遊技者にとって持球数の把握を便利に行うことができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技者の操作により前記第2遊技価値表示手段の作動を表示又は非表示に切替操作可能な切替操作手段と、
前記切替操作手段の操作出力に基づいて前記第2遊技価値表示手段の作動を表示又は非表示に切り替える切替制御手段と、
を備えたことを特徴とする遊技機。
次に、実施例22の各種変形例について説明する。
図113は、実施例22の各種変形例を示す図である。
図113において、場面H1乃至場面H4は遊技進行中における操作表示装置7及び持球数表示器40の持球数表示、演出画面、ボタン画面等を含む演出動作全体のシーンを表す概念である。
まず、図113の場面H1は通常時における操作表示装置7及び持球数表示器40の動作を示している。すなわち、場面H1は図111の場面G1と同様であり、操作表示装置7については、煩雑になるので、符号付けは略している。また、後述の場面H2乃至H4においても、図111の場面G1と異なる構成部分についてのみ、符号付けをし、その他は煩雑になるので、符号付けは略す。
<変形例1>
場面H1の状態から、次いで、遊技者が切替ボタン801を押すと(タッチすると)、場面H2に移行し、持球数表示器40にデジタルで表示されている持球数(150個)と同じ持球数が操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306において同様にデジタルの数字で表示される。ここでは、「持球数150個」という表示が2段に併記して表示される。なお、後述のように「持球数150個」という表示は拡大可能であるが、拡大前の「持球数150個」という表示は、図113の場面H2では示していない。
この状態で、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306には拡大ボタン308が現れる構成である。すなわち、遊技者が切替ボタン801を押すと(タッチすると)、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に持球数がデジタルの数字で表示されるとともに、同時に拡大ボタン308が操作表示装置7に出現する構成になっている。
次いで、遊技者が拡大ボタン308を押すと(タッチすると)、場面H2に示すように、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306にデジタル表示されている「持球数150個」という表示が拡大される。この場合は、「持球数150個」という表示が拡大され、2段に併記して表示される。なお、場面H2の状態で、切替ボタン801が押されると、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に表示されているデジタル表示は消えるようになっている。
拡大ボタン308は、遊技者の操作により第2遊技価値表示手段の表示態様を変更操作可能な態様操作手段を構成する。また、カードユニット15は態様操作手段の操作出力に基づいて第2遊技価値表示手段の表示態様を変更する表示態様変更制御手段を構成する。
なお、拡大ボタン308の複数の操作により、持球数の表示を段階的に拡大・縮小を繰り返すような構成にしてもよい。
また、最初から(場面H1の状態から)拡大ボタン308を出現させる構成であってもよい。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技者の操作により第2遊技価値表示手段の表示態様を変更操作可能な態様操作手段と、
前記態様操作手段の操作出力に基づいて第2遊技価値表示手段の表示態様を変更する表示態様変更制御手段と、
を備えたことを特徴とする遊技機。
変形例1では、以下の効果がある。
(1)変形例1では、切替ボタン801を押すと(タッチすると)、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に持球数がデジタルの数字で表示される構成なので、持球数を数字で直ぐに理解でき、持球数が分かりやすいという効果がある。
特に、持球数表示器40でも持球数がデジタルの数字で表示されており、これに加えて操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306でも持球数がデジタルの数字で表示されるので、両者の数字が遊技者の視線で捉えられるので、理解が容易である。
(2)また、拡大ボタン308を押すと(タッチすると)、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306にデジタル表示されている持球数の表示を拡大できるので、遊技者にとって持球数をより一層把握しやすくなる。
<変形例2>
変形例2は、場面H3に示すように、遊技者が切替ボタン801を押すと(タッチすると)、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に持球数のアナログ表示(例えば、玉箱T)と、デジタル表示(例えば、「持球数:750個」)の2つの表示が同時に出現する構成である。切替ボタン801を再度押すと、上記2つの表示は消える。
このようにすると、持球数のアナログ表示とデジタル表示とを組み合わせて表示させることになる。この例では、「持球数:750個」というデジタル表示と、持球数=750個に対応して玉箱Tの半分位に持球が溜まった図形によるアナログ表示とを組み合わせたものが表示される。
変形例2では、以下の効果がある。
(1)持球数のアナログ表示とデジタル表示とを組み合わせて表示するので、遊技者にとって持球数をより一層把握しやすくなる。
<変形例3>
変形例3は、場面H4に示すように、遊技者が切替ボタン801を押すと(タッチすると)、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に持球数がアナログ表示(例えば、玉箱T)がされるとともに、賞球数(例えば、「賞球:15」)がデジタル表示され、かつ、持球数のアナログ表示がアニメーション化して表示される。
具体的には、メッセージ・操作領域部306のほぼ中央に賞球数が「賞球:15」という具合にデジタル表示され、その側方(左側方)に持球数を表す玉箱Tに対して賞球数分の球が上から玉箱Tに順次入っていく様子を表すアニメーションが表示される。
切替ボタン801は、遊技者の操作により第2遊技価値表示手段の表示態様を変更操作可能な態様操作手段を構成する。また、カードユニット15は第2遊技価値表示手段の表示態様をデジタル表示、アナログ表示、拡大表示、強調表示、アニメーション表示の何れかに変更可能な制御を行う表示態様変更制御手段を構成する。
なお、切替ボタン801に代えて、専用のアニメーションボタンを設ける構成にしてもよい。
また、場面H4において、持球数のアナログ表示(例えば、玉箱T)、賞球数(例えば、「賞球:15」)のデジタル表示、又は持球数のアナログ表示のアニメーション化のうち、何れかを強調して表示する構成にしてもよい。例えば、大当り中であれば賞球が連続するので、持球数を表す玉箱Tに対して賞球数分の球が上から玉箱Tに順次入っていく様子を表すアニメーションを特に強調してカラー表示したり、賞球数分の球を太い線で描いたり、又は点滅表示を組み合せたりする等の演出を行ってもよい。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
表示態様変更制御手段は、
第2遊技価値表示手段の表示態様をデジタル表示、アナログ表示、拡大表示、強調表示、アニメーション表示の何れかに変更可能な制御を行うことを特徴とする遊技機。
また、上記構成の発明概念は、表示態様の観点からすると、下記のように表される。
遊技者の操作により前記第2遊技価値表示手段の表示態様を変更可能な態様操作手段と、
前記態様操作手段の操作出力に基づいて前記第2遊技価値表示手段の表示態様を変更する表示態様変更制御手段と、
を備えたことを特徴とする遊技機。
変形例3では、以下の効果がある。
(1)持球数のアナログ表示と、デジタル表示と、アニメーション表示とを組み合わせて表示するので、遊技者にとって持球数をより一層把握しやすくなる。また、持球数のアニメーション表示を行うので、遊技が面白くなる印象を与えることができる。
「実施例23」
次に、本発明の実施例23を図114乃至図119に基づいて説明する。
実施例23は、遊技者による持球数の把握をスムーズに行えるようにしたものである。
まず、最初に実施例23の持球数の計数方法を説明すると、これは図114に示される。
図114において、「押下時間」は計数スイッチ311の操作時間(押している時間)を示し、「押下時間」と持球数の範囲に対して計数をどのような方法で行うかを図114が示している。
具体的には、以下の通りである。なお、下記の単位計数値は「計数単位」に相当する。
・計数スイッチ311の押下時間=1秒未満:持球数の範囲にかかわらず無効
・1.0秒:
(イ)持球数が1000個以下は50個計数(単位計数値=50個の意味、以下同様)
(ロ)持球数が1001個から10000個までは100個計数
(ハ)持球数が10001個以上は1000個計数
・以後、0.5秒毎:
(イ)持球数が1000個以下は50個を計数
(ロ)持球数が1001個から10000個までは100個を計数
(ハ)持球数が10001個以上は1000個を計数
・6.0秒:
(イ)持球数が1000個以下は全てを計数
(ロ)持球数が1001個から10000個までは全てを計数
(ハ)持球数が10001個以上は全てを計数
上記のように、実施例23は0.5秒毎に計数スイッチ311の押下時間を区切って単位計数を行うタイミングの値としている。なお、前述したように、1秒未満は計数スイッチ311の誤動作防止のために、計数スイッチ311の操作を無効とする。持球数が何個であっても、計数スイッチ311の押下時間が6.0秒で全て計数をする。
このように、実施例23では0.5秒毎に計数スイッチ311の押下時間を区切って単位計数を行うタイミングの値としており、1秒未満は計数スイッチ311の誤動作防止のために、計数スイッチ311の操作を無効とする。また、持球数が何個であっても、計数スイッチ311の押下時間が6.0秒で全て計数をするようになっている。
次に、図114に示した実施例23の持球数の計数方法に基づく操作表示装置7の具体的な動作について図115乃至図118を参照して説明する。
図115乃至図118は操作表示装置7の動作例を示す図である。
図115乃至図118の説明では遊技の進行において場面という概念を用いており、場面B1乃至場面E2は遊技進行中における操作表示装置7及び持球数表示器40の持球数表示、演出画面、ボタン画面等を含む演出動作全体のシーンを表す概念である。
<計数表示〜持球数を全て計数する場合>
図115は遊技者の獲得した持球数の計数表示を行いつつ、持球数を全て計数する場合における操作表示装置7及び持球数表示器40の動作を示している。
図115の場面B1は持球数の計数開始時における操作表示装置7及び持球数表示器40の動作を示している。すなわち、場面B1では操作表示装置7には球貸レート表示器301、残金額表示器302、球貸ボタン303、返却ボタン304、貯球・再プレイボタン305、メッセージ・操作領域部306が配置されている様子が示されているとともに、操作表示装置7の下方には持球数表示器40が配置されている。
また、持球数表示器40の側方には計数スイッチ311、休憩スイッチ312、計数スイッチLED313、休憩スイッチ有効表示LED314が配置されている。
なお、場面B2以降の説明では、上記の符号付けは煩雑になるので、略す。
ここで、遊技制御装置54からカードユニット15に対して遊技機(パチンコ機1)の各種情報が送られており、カードユニット15の管理下にある操作表示装置7はカードユニット15からの制御信号に基づいて作動が制御され、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306においても遊技者の持球数(遊技価値)の表示(例えば、アナログ表示)、持球数の計数過程の表示等が可能となっている。
場面B1では、持球数の計数開始時の一例として残金額表示器302には残金額が「10000円」と表示され、これにより、遊技者は遊技カードの残高が「10000円」であることを知ることになる。また、メッセージ・操作領域部306には「計数を開始します」のメッセージが表示されている。これにより、遊技者は持球数の計数開始を知ることになる。
一方、操作表示装置7の下方に配置されている持球数表示器40には持球数として「3000」という数字がデジタルで表示されている。これにより、遊技者は現在の持球数が3000個であることが分かる。
場面B1は、持球数=3000個で計数を開始する例である。
次に、遊技者が計数スイッチ311を押すと、計数スイッチ311の押下後、1秒未満の間は誤動作防止のために計数が開始されず、1秒が経過した時点から持球数の計数が開始する。そして、計数スイッチ311を押して1秒が経過した時点から0.5秒毎に「100個」ずつ持球数が計数されていく。これは、場面B1が持球数=3000個であるところ、図114に示すように、実施例23では持球数が1001個から10000個の間は0.5秒毎に「100個」ずつ持球数を計数する計数方法になっているからである。
ここで、遊技者が計数スイッチ311を押した場合の制御は遊技制御装置54(つまり、遊技機側の管理下)の制御に従って行われる。
そして、計数スイッチ311の操作による持球数の計数中は、遊技球の発射が停止される。また、計数スイッチ311の押下と持球数の量に応じて図114に示す持球数の計数方法に従って持球数に計数が行われる。持球数を計数した球数は順次カードユニット15へ送信されるとともに、遊技制御装置54でも持球数を計数した球数を記憶しておく(RAM113の記憶領域)。
一方、カードユニット15では遊技機(パチンコ機1)から送信されてきた計数球数を記憶し、計数の状況や計数した球数を計数球数として操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に表示(例えば、アナログ表示やデジタル表示(球数を数字で表示))する(詳細は場面B2等で後述)。
次いで、計数スイッチ311の押下後、3.0秒が経過すると、場面B2に示すように持球数から500個が計数球数へ移動する。0.5秒毎に「100個」ずつ持球数が計数されていくので、1秒+2.0秒(500個計数)=3.0秒になるからである。また、場面B2では持球数と計数球数の両方が操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に表示される。その表示では、持球数は玉箱Tを摸した図形でアナログ表示される。また、同様に計数球数についても玉箱Tを摸した図形でアナログ表示される。さらに、計数球数についてはデジタル表示として球数が数字(ここでは500個)でも表示され、遊技者による確認がし易くなっている。なお、持球数については持球数表示器40で球数が数字でデジタル表示されるので、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306でのデジタル表示まではしていない。
場面B2では、計数により持球数から500個が計数球数へ移動したので、持球数表示器40の表示は「2500個」となっている。
次いで、計数スイッチ311の押下後、6.0秒が経過すると、場面B3に示すように持球数の全てが計数されて計数球数へ移動する。これは、持球数=3000個であるところ、図114に示すように、実施例23では計数スイッチ311の押下から6.0秒後には持球数を全て計数する計数方法になっているからである。
場面B3では、持球数を全て計数球数に移動したので、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に玉箱Tを摸した図形での持球数のアナログ表示はない。一方、計数球数については玉箱Tを摸した図形でアナログ表示されるとともに、計数球数が3000個であることがデジタル表示され、かつ「計数終了」というメッセージの操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に表示される。また、持球数表示器40の表示は「0個」となっている。
なお、玉箱に付ける符号Tは、煩雑になるので、説明の都合上、必要と思わる場合に付けてある。
また、メッセージ・操作領域部306に玉箱Tを摸した図形で持球数をアナログ表示する場合、本実施例では以下のような表示態様にしている。
・玉箱満杯表示:持球数=1500個
・玉箱半分位の表示:持球数=750〜1500個未満
・玉箱に少しある表示:持球数=750個未満
また、球貸し関係は常時表示しておくようになっており、そのため、球貸レート表示器301には「球貸:1玉4円」というレートが常時表示されている。また、残金額表示器302にも残金額(例えば、「10000円」)が常時表示されている。
このように、メッセージ・操作領域部306に持球数や計数球数を玉箱を摸した図形でアナログ表示することにより、持球数や計数球数の直感的な把握をスムーズに行うことができる。また、メッセージ・操作領域部306は持球数表示器40よりも大きいので、より分かりやすく持球数や計数球数を把握できる。
持球数が全て計数球数へ移動すると、場面B4になり、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に「遊技を終了する時は「返却」を押して下さい」というメッセージが表示される。これにより、持球数=0の場合に遊技者に対して遊技を終了するかどうかの確認が行われる。
なお、以後、遊技を終了する場合には返却ボタン304を押すことで、計数球数が精算されて遊技カードに記録されて排出されることになる。一方、計数球数を使用して再プレイを望む場合には貯球・再プレイボタン305を押して計数球数を持球数に移動して再プレイをすることになる。これらの詳細は後述する。
ここで、持球数の精算(遊技終了〜カード返却)に関する制御は遊技制御装置54とカードユニット15とで、下記のように制御される。
まず、遊技制御装置54の制御は、以下の通りである。
遊技制御装置54は精算可能状態(遊技中でない等)の時は、カードユニット15へ「精算可能」という情報を送信する。また、カードユニット15からの精算指示を受信すると、遊技制御装置54では持球数を全て計数し、計数球数と持球数=0という情報をカードユニット15へ送信する。
一方、カードユニット15の制御は、以下の通りである。
カードユニット15は、遊技機(パチンコ機1、以下同様)から「精算可能」の情報を受信すると、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に配置されている返却ボタン304を有効にする。
なお、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に常時返却ボタン304が見える形で配置するのではなく、例えば有効時のみに返却ボタン304をメッセージ・操作領域部306に表示するようにしてもよい。
カードユニット15は返却ボタン302が操作されると、精算指示を遊技機に送信する。また、カードユニット15は遊技機から計数球数及び持球数=0の情報を受信すると、遊技カードに記録して排出する(詳細な動作は後述)。なお、返却ボタン304の操作信号は、精算スイッチと同じような機能になるが、カードユニット15へ入力される構成である。
<計数表示〜持球数を残す場合>
図116は持球数の計数表示を行うとともに、持球数を一部残す場合における操作表示装置7及び持球数表示器40の動作を示している。
図116の場面C1は持球数の計数開始時における操作表示装置7及び持球数表示器40の動作を示している。
場面C1は、前述した場面B1と同じく遊技者の持球数が3000個である状態から計数を開始して、計数スイッチ311の押下後、5.5秒が経過して持球数のうちから1000個が計数球数へ移動し、持球数が「2000個」となる過程を示している。持球数が「3000個」で計数を開始すると、実施例23の計数方法では、0.5秒毎に「100個」ずつ持球数が計数されていくので、1秒+4.5秒(1000個計数)=5.5秒になるからである。
この場合、持球数と計数球数が共に玉箱Tを摸した図形でアナログ表示されるとともに、計数球数が1000個であることがデジタル表示され、かつ「計数中」というメッセージが操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に表示される。また、持球数表示器40の表示は「2000個」となっている。
次いで、場面C2は上記で持球数の計数を終了させた場合の表示例を示している。
ここでは、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に計数球数が玉箱Tを摸した図形でアナログ表示されるとともに、「計数球数1000個」という表示がされている。また、持球数表示器40は持球数が「2000個」と表示された状態になっている。
このように、持球数=2000個を残して計数を終了した状態が場面C2に示されている。
次いで、場面C3に移り、これは計数した後に持球数がある場合の確認の場面である。
ここでは、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に「さらに計数」、「遊技終了」、「遊技続行」の各ボタンが現れる。各ボタンを押すと、以下のような動作となる。
「さらに計数」のボタンを押すと(タッチすること、以下、他のボタンについても同様)、持球数の計数が行われる(詳細は場面C4で後述)。
「遊技終了」のボタンを押すと、「返却ボタンを押して下さい」というメッセージが操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に現われる。次いで、遊技者が返却ボタン304を押すと、精算処理が行われる(詳細は場面E1で後述)。
「遊技続行」のボタンを押すと、「発射を開始して下さい」というメッセージが操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に現われる。これにより、遊技者が発射操作ハンドル11を操作すると、球の発射が再開され、遊技ゲームが進行する。
場面C4は、場面C3のときに「さらに計数」のボタンを押した場合に移行する様子を示している。
すなわち、「さらに計数」のボタンを押すと、「○さらに計数→「計数SW」を押して下さい」というメッセージが操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に現われる。なお、このとき、メッセージ・操作領域部306には持球数=1000個であることが数字で表示されて、遊技者に知らせてくれる。
また、持球数表示器40には保有する持球数が2000個であることが表示されている。さらに、上記の「「計数SW」を押して下さい」というメッセージに合わせて、計数スイッチLED313が点滅して遊技者に計数スイッチ311の押下を促す。
これにより、遊技者が計数スイッチ311を押すと、場面C1に示すような持球数の計数が再び開始されることになる。
<計数表示〜計数後の表示及び計数球を使用する場合>
図117は持球数の計数後の表示例と、計数球数を使用して再プレイする場合における操作表示装置7及び持球数表示器40の動作を示している。
図117の場面D1は持球数を計数していない場合の表示例を示している。ここでは、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に「いらっしゃいませ」というメッセージが表示されて遊技者に対する歓迎の演出を行っている。また、持球数表示器40には「3000個」という表示がされて、遊技者の保有する持球数を知らせている。したがって、3000個という持球数の範囲で球の発射が可能である。
次に、場面D2は計数スイッチ311を押して持球数を計数し、持球数から2500個が計数球数へ移動した計数後の表示例を示している。すなわち、持球数の計数を終了させた場合の表示例である。
ここでは、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に計数球数が玉箱Tを摸した図形でアナログ表示されるとともに、「計数球数2800個」という表示がされている。また、持球数表示器40は持球数が「200個」と表示された状態になっている。
このように、計数後の表示例では、持球数が200個、計数球数が2800個であり、持球数の200個の範囲内で球の発射が可能である。
次に、場面D3は計数球数を使用する場合の表示例である。
いま、持球数が0個、計数球数が2800個であるとき、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306には計数球数が玉箱Tを摸した図形でアナログ表示されるとともに、「計数球数2800個」という表示がされている。
この状態から計数球数を使用して遊技を再開したい場合、遊技者はメッセージ・操作領域部306に配置されている貯球・再プレイボタン305をタッチする。そうすると、「計数球数使用125個」という表示がメッセージ・操作領域部306に現われる。これは、遊技カードの1度数分に相当する球数であり、貯球・再プレイボタン305のタッチによる計数球数の使用1回につき、125個が設定されている。なお、場面D3はあくまでも「計数球数使用125個」という表示が現われるだけであり、計数球数は2800個のままで変化はない。これは、遊技者に「計数球数使用125個」という表示をして確認を促すためである。
次いで、場面D4に移り、遊技者がメッセージ・操作領域部306に現われている貯球・再プレイボタン305にタッチすると、計数球数2800個から125個の球が持球数に移動し、発射可能となる。このとき、メッセージ・操作領域部306に玉箱Tを摸した図形でアナログ表示されている計数球数が125個減少した様子で表示されるとともに、「計数球数2675個」(つまり、2800個−125個=2675個)という表示がされ、計数球数が125個(1度数分)減少したことが数字で表示される。また、持球数表示器40には持球数が「125個」と表示される。このように、貯球・再プレイボタン305にタッチすることで、計数球数から1度数分の球が持球数へ移動して球の発射が可能となり、計数球数を使用して遊技を再プレイすることができる。
<精算表示:持球数を精算する場合>
図118は持球数を精算する場合における操作表示装置7及び持球数表示器40の動作を示している。
図118の場面E1は持球数を全て精算する場合の表示例を示している。持球数の精算を行うには、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に配置されている返却ボタン304を押す(タッチする)。これにより、精算が開始される。
なお、前述したように、カードユニット15では、遊技機から「精算可能」の情報を受信すると、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に配置されている返却ボタン304を有効にする。
精算開始では、メッセージ・操作領域部306の残金額表示器302における残金額10000円が点滅表示するとともに、持球数表示器40の持球数(ここでは3000個)が点滅表示して、遊技者に確認のための注意を促す。これは、残金額10000円を遊技者に返却するとともに、持球数3000個を精算するために、それぞれを点滅表示するものである。
また、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306には「精算中です」というメッセージが表示されて遊技者に精算処理中であることを知らせる。精算処理に入ると、持球数3000個が全て計数されて計数球数となってカードユニット15の管理下に入り、その後、計数された全ての持球数(つまり計数球数)が遊技カードに書き込まれる(記録される)とともに、残金額表示器302に表示されていた残金額10000円は遊技カードにそのまま保持した状態となり、遊技カードがカードユニット15から排出されることになる。
なお、返却ボタン304の操作時に遊技中である場合には、例えば「遊技中(変動中)です。お待ち下さい」というようなメッセージを操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に表示し、精算処理を一時待機する構成としてもよい。
このようにすると、「精算可能」な状態のときに遊技者が誤って発射ハンドル111に触れて球が発射されたような場合に、遊技者に現状況を親切に知らせることができる。
精算処理が終了して遊技カードがカードユニット15から排出される状態になると、次いで、場面E2に移る。場面E2では、メッセージ・操作領域部306の残金額表示器302における残金額が0円になるとともに、持球数表示器40に持球数が0個として表示される。また、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に「精算終了しました。カードをお取りください」というメッセージが表示されて、遊技者に遊技カードの取り出しを確認する演出を行う。
なお、このとき、パチンコ機1の遊技盤20に配置している表示装置41の画面に、例えば「カードをお取りください」や「カードの取り忘れに注意してください」等のメッセージを表示するようにしてもよい。このようにすると、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306に合わせて、表示装置41でもメッセージが表示されるので、遊技者に対するカードの取り忘れへの注意喚起が大きいものとなる。
また、上記のようなメッセージのみでなく、例えばブザーや効果音を発して遊技カードの取り忘れへの注意喚起を促すようにしてもよいし、上記メッセージとブザーや効果音を併用する構成にしてもよい。
精算が終了して遊技カードがカードユニット15から排出されて、遊技者が遊技カードを受け取ると、遊技者は排出された遊技カードを持って、例えばカード精算機83に挿入することで、カード精算機83にて景品交換のための精算が行われる。例えば、カード精算機83から景品交換レシートが排出され、ホールのカウンタで景品と交換できる。
また、遊技者が遊技場の会員であって遊技カードが会員カードであれば、遊技カードに記録された貯球を使用して再プレイすることも可能である。
実施例23によれば、以下のような効果がある。
(1)実施例23のパチンコ機1(封入球式遊技機)は、遊技者が持球数を計数して計数球数とすることを望む場合、すなわち、実球で払い出す方式の遊技機の例で言えば、獲得した持球数を遊技機外部の玉箱に物理的に移す作業と同様のことを電子的に行いたい場合には、計数スイッチ311を押して持球数を順次計数して計数球数にすると、計数された持球数は計数球数としてカードユニット15の管理下に入るので、封入球式遊技機で遊技を行う場合であっても、獲得した遊技球を玉箱に移すことに近い感覚で、遊技者は違和感なく持球数を計数することができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技機本体内に所定数の遊技球を封入しておき、前記封入された遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であるとともに、遊技機の進行を管理する遊技制御装置を備え、
前記遊技制御装置により、遊技結果が所定の利益状態あるいはそれ以外の状態であるかの判定を行い、所定の利益状態の場合には所定数の賞球数に対応させて遊技者の利益を増加させ、
前記遊技領域を経た遊技球を回収して発射位置に導くことにより、この封入された遊技球を循環使用して遊技を行う封入球式遊技機において、
遊技者の遊技価値を表示する遊技価値表示手段と、
遊技者の遊技価値を計数する計数手段と、を備え、
前記計数手段によって計数された遊技者の遊技価値を、カードユニット側の管理下に移すように構成したことを特徴とする封入球式遊技機。
この背景を説明する。
実球を払い出す従来の遊技機では、遊技者は獲得した遊技球数が多くなると球抜きレバー等を操作して遊技機から玉箱に遊技球を移すことを行う。
しかしながら、封入球式遊技機では、獲得した遊技球は持球数表示装置に表示されるだけである。ここで実球を払い出す従来の遊技機に慣れ親しんだ遊技者は、封入球式遊技機で遊技を行う場合であっても、獲得した遊技球を玉箱に移すことに近い感覚で持球数を計数する機能があれば望ましいと考える。
そのため、持球数の計数機能を有する封入球式遊技機が求められる。
ところで、持球数の計数と類似した例として、持球数を発射可能球数と超過球数に分けて表示するようにした遊技機がある(例えば、特開2006−230875参照)。この例では、持球数が所定数になると発射可能球数から超過球数へ移動するようにしている。
しかしながら、上記遊技機にあっては発射可能球数から超過球数へ移動するだけの構成であるため、超過球数への移動を考えていない遊技者にとっては、かえってわかりにくい表示となってしまうおそれがある。
また、持球数を計数する方法として、実球を払い出す従来の遊技機の球抜きレバーを操作して遊技機から玉箱に遊技球を移すように、持球数を例えば1球毎に計数する方法が考えられるが、持球数が少ない時は良いが、多くなると相当な時間がかかるおそれがある。
特に、封入球式遊技機の場合には実球がないので、持球数の計数時間が長くなると、違和感を覚えるおそれがある。例えば、実球を払い出す従来の遊技機では、遊技者は球抜きレバーを操作すれば、極めて短時間で遊技機から玉箱に遊技球を移動できるのに比べると、上記例のように持球数の計数時間が長くなると、使用感が悪い、遅い、面倒などの違和感を生じるおそれがある。
そこで、遊技者が違和感なく持球数を計数することのできる封入球式遊技機が求められている。
実施例23は、上記課題を全て解決できるものである。
(2)計数スイッチ311の操作によって計数された持球数は計数球数としてカードユニット15の管理下に入ると、カードユニット15の制御により、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306の画面上に、計数球数のデジタル表示(数字)と、アナログ表示(玉箱を摸した図形によるアナログ表示)とで表示される。
操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306の画面上における計数球数のデジタル表示(数字)又はアナログ表示(玉箱を摸した図形によるアナログ表示)を見ることで、遊技者はどの程度、持球数から計数球数に移したかが簡単に分かる。
すなわち、実球で払い出す方式の遊技機の例で言えば、獲得した持球数を遊技機外部の玉箱に物理的にどの程度を移したが簡単に分かることと同様の効果が得られる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
カードユニットの管理により遊技者の遊技価値を表示する第2の遊技価値表示手段を備え、
前記計数手段によって計数された遊技者の遊技価値を前記第2の遊技価値表示手段で表示するように構成したことを特徴とする遊技機。
ここで、操作表示装置7のメッセージ・操作領域部306は、第2の遊技価値表示手段に相当する。
(3)計数スイッチ311を押して持球数を計数すれば、計数された持球数は計数球数としてカードユニット15の管理下に入り、その後、メッセージ・操作領域部306の画面上に「さらに計数」、「遊技終了」、「遊技続行」の各ボタンが現れ、各ボタンを操作することで、カードユニット15の管理下で、各ボタン操作に対応した処理を簡単に行うことができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
カードユニット側に、遊技者の遊技価値を管理する遊技価値管理手段を設け、
前記遊技価値管理手段は、
前記計数手段によって計数された遊技者の遊技価値を管理するように構成したことを特徴とする遊技機。
(4)実施例23では、例えば持球数が1000個以下は、計数スイッチ311の操作時間(押している時間)により、1.0秒では50個計数し、以後、0.5秒毎に50個を計数し、6.0秒で全てを計数するので、計数スイッチ311の操作時間に応じて持球数の計数量を変えることとなり、持球数の計数時間が適切な時間となって、計数スイッチ311の使用感が良く、遅いこともなく、かつ面倒などという違和感を生じるおそれがなく、持球数の計数を行うことができる。したがって、遊技者が違和感なく持球数を計数することのできる封入球式遊技機を実現できる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技者の操作により前記計数手段の作動を操作可能な計数操作手段を設け、
前記計数手段は、
前記計数操作手段の操作時間に応じて遊技者の遊技価値の計数単位(計数量)を変えることを特徴とする遊技機。
ここで、計数スイッチ311は遊技者の操作により計数手段の作動を操作可能な計数操作手段に相当する。
(5)実施例23では、持球数の大きさに応じて持球数の計数球数を変えるので、すなわち、持球数が多い場合は大きい単位で計数し、持球数が少ない場合は小さい単位で計数するので、持球数が多い場合でも少ない場合でも、適切な時間で持球数を計数することができ、計数スイッチ311の使用感が良く、遅いこともなく、かつ面倒などという違和感を生じるおそれがなく、持球数の計数を行うことができる。したがって、遊技者が違和感なく持球数を計数することのできる封入球式遊技機を実現できる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技者の操作により前記計数手段の作動を操作可能な計数操作手段を設け、
前記計数手段は、
遊技者の遊技価値の大きさに応じて遊技者の遊技価値の計数単位(計数量)を変えることを特徴とする遊技機。
(6)実施例23では、計数スイッチ311の操作時間(押している時間)と持球数の大きさとに応じて、持球数の計数量を変えているので、具体的には、図114に示すように例えば、持球数が1000個以下では、計数スイッチ311の操作時間により、1.0秒では50個計数し、以後、0.5秒毎に50個を計数し、6.0秒で全てを計数するが、持球数が1001個から10000個までは0.5秒毎に100個計数し、持球数が10001個以上は0.5秒毎に1000個を計数するので、持球数の計数時間が適切な時間となって、計数スイッチ311の使用感が良く、遅いこともなく、かつ面倒などという違和感を生じるおそれがなく、持球数の計数を行うことができる。したがって、遊技者が違和感なく持球数を計数することのできる封入球式遊技機を実現できる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技者の操作により前記計数手段の作動を操作可能な計数操作手段を設け、
前記計数手段は、
前記計数操作手段の操作時間と、遊技者の遊技価値の大きさとに応じて遊技者の遊技価値の計数単位(計数量)を変えることを特徴とする遊技機。
(7)実施例23では、0.5秒毎に計数スイッチ311の押下時間を区切って単位計数を行うタイミングの値としており、計数スイッチ311の操作開始から1秒未満は計数スイッチ311の操作を無効としているので、例えば誤って計数スイッチ311の触れた場合のような計数スイッチ311の誤動作を防止することができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
計数手段の作動を制御する計数作動制御手段を設け、
計数作動制御手段は、
前記計数操作手段の操作開始から所定期間は、当該計数操作手段の操作を無効にするように制御することを特徴とする遊技機。
(8)計数スイッチ311により持球数が計数されている間は、遊技球の発射を停止するので、遊技球の発射に伴う持球数の変動をなくし、持球数の計数を支障なくスムーズに行うことができる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
計数手段の作動を制御する計数作動制御手段を設け、
前記計数作動制御手段は、
計数操作手段が操作されて計数手段により遊技者の遊技価値が計数されている間は、遊技球の発射を停止するように制御することを特徴とする遊技機。
(9)返却ボタン304を押すと精算が開始され、持球数が全て計数されて計数球数となってカードユニット15の管理下に入り、その後、計数された全ての持球数(つまり計数球数)が遊技カードに書き込まれて(記録されて)、遊技カードがカードユニット15から排出されるので、返却ボタン304の操作だけで簡単に全ての持球数の精算を行うことができる。
因みに、通常は計数スイッチ311を操作して持球数の計数を開始し、持球数の全てを計数球数としてカードユニット15の管理下に移動してから、その後、返却ボタン304を押して計数された全ての持球数(つまり計数球数)を遊技カードに書き込んでカードユニットから排出するというように2段階の操作が必要となるが、実施例23では返却ボタン304の操作だけで持球数の精算をして遊技カードを排出可能な構成としている。
したがって、2段階の操作が不要で、返却ボタン304の操作だけで極めて簡単に持球数の精算ができ、便利である。
特に、直ぐに遊技を終了させたい場合には、返却ボタン304を押すことで、全ての持球数を計数し、遊技カードに計数した持球数(ここでは計数球数)を書き込んで精算を終了して遊技カードを排出するので、遊技者にとっては精算操作が簡単で極めて楽になる。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
遊技者の遊技価値を記憶可能な遊技価値記憶媒体をカードユニットに挿入して、封入球式遊技を開始可能に構成し、
遊技者の操作により前記遊技価値記憶媒体をカードユニットから返却する作動を操作可能な返却操作手段を設け、
前記カードユニットは、遊技者の遊技価値を精算可能な精算手段を備え、
前記精算手段は、
前記返却操作手段が操作されると、遊技者の全ての遊技価値を計数して精算処理を行うように制御することを特徴とする遊技機。
ここで、返却ボタン304は遊技者の操作により遊技価値記憶媒体をカードユニットから返却する作動を操作可能な返却操作手段に相当する。
(10)また、持球数が何個であっても、計数スイッチ311の押下時間が6.0秒になると全て持球数の計数を完了するので、持球数が極めて多い場合であっても、持球数の計数時間が長くなることはなく、遊技者が違和感なく持球数を計数することができる。
次に、実施例23の各種変形例について説明する。
<変形例1>
図114に示した持球数の計数方法では、0.5秒毎に計数スイッチ311の押下時間を区切って単位計数を行うタイミングの値としているが、これに限るものではない。
変形例1として、例えば計数スイッチ311の操作開始から3.0秒後に持球数の半数を計数し、6.0秒後に全ての持球数の計数をするような構成にしてもよい。
このようにすると、実施例23の場合に比べて持球数を計数する際の全体バランスが良くなり、遊技者に計数の把握が分かりやすくなる。
<変形例2>
図119(a)は実施例23の変形例2を示す図であり、特に持球数の計数方法を示している。
図119(a)において、計数スイッチ311の「押下時間」と持球数とに応じて変形例2では、以下のように持球数を計数する。
・計数スイッチ311の押下時間=1秒未満:持球数の範囲にかかわらず無効
・1.0秒:
(イ)持球数が1000個以下は、持球数の半数を計数
(ロ)持球数が1001個から10000個までは、持球数の半数を計数
(ハ)持球数が10001個以上は、持球数の半数を計数
・以後、0.5秒毎:
(イ)持球数が1000個以下は、持球数の3/4を計数
(ロ)持球数が1001個から10000個までは、持球数の3/4を計数
(ハ)持球数が10001個以上は、持球数の3/4を計数
・6.0秒:
(イ)持球数が1000個以下は全てを計数
(ロ)持球数が1001個から10000個までは全てを計数
(ハ)持球数が10001個以上は全てを計数
上記のように、変形例2では計数スイッチ311の操作が開始すると、初めに持球数を多く計数し、最後の方は持球数を残しやすくなるような計数方法となる。ただし、持球数を残すためには6.0秒前に持球数の計数を停止する必要がある。
変形例2では、以下の効果がある。
(1)変形例2では、初めに持球数を多く計数し、最後の方は持球数を残しやすくなるように計数するので、6.0秒前に持球数の計数を停止すれば、持球数を少し残して遊技ができるようになり、遊技者にとって便利である。
(2)持球数の多い又は少ないに拘わらず、持球数の計数方法が同じなので、遊技者に計数の進行が分かりやすい。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
計数手段の作動を制御する計数作動制御手段を設け、
前記計数作動制御手段は、
前記計数操作手段の操作開始の所定期間は、遊技者の遊技価値を多い量で計数するように制御することを特徴とする遊技機。
<変形例3>
図119(b)は実施例23の変形例3を示す図であり、特に持球数の計数方法を示している。
図119(b)において、計数スイッチ311の「押下時間」と持球数とに応じて変形例3では、以下のように持球数を計数する。
・計数スイッチ311の押下時間=1秒未満:持球数の範囲にかかわらず無効
・1.0秒を含み、以後1.0秒毎:
(イ)持球数が1000個以下は100個単位で計数
(ロ)持球数が1001個から10000個までは、持球数の1/10個単位で計数
(ハ)持球数が10001個以上は、持球数の1/10個単位で計数
・6.0秒:
(イ)持球数が1000個以下は全てを計数
(ロ)持球数が1001個から10000個までは全てを計数
(ハ)持球数が10001個以上は全てを計数
上記のように、変形例3では計数スイッチ311の操作が開始すると、1.0秒を含み、以後1.0秒毎に持球数に応じた一定個数の球を計数単位として計数していき、6.0秒後に全てを計数するような計数方法となる。
変形例3では、以下の効果がある。
(1)変形例3では、持球数に応じた一定個数の球を計数単位として計数していくので、最初に少しずつ持球数を計数していく流れになり、持球数の計数が同じような割合で進行していき、遊技者に計数が分かりやすい利点がある。
(2)少しずつ持球数を計数していく流れであるから、持球数を残したい場合に、どのような量の持球数であっても、持球数を残すための計数スイッチ311の操作が楽に行える。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
計数手段の作動を制御する計数作動制御手段を設け、
前記計数作動制御手段は、
前記計数操作手段の操作開始の所定期間は、遊技者の遊技価値を少ない量で計数するように制御することを特徴とする遊技機。
次に、本発明の変形例について説明する。
本発明は、以下のような変形例であってもよい。
(1)上記いくつかの実施例では、入賞表示装置を一括表示装置と分離した実施例を提示しているが、入賞表示装置を分離した設置先としては、遊技盤の下部、センターケースに限らず、例えば遊技盤の上部や大入賞口に取り付けてもよい。
取り付けるスペースが少ない機種では、このように分離した方が有利な場合もある。
(2)また、入賞表示装置を一括表示装置から分離して、上記実施例に開示の場所以外の遊技機の枠に設置してもよく、その場合、入賞表示装置が枠要素になり、遊技盤としてはコストダウンになる。
(3)入賞表示装置の表示方法のバリエーションとしては、上記各実施例に開示のものに限らない。
例えば、上記各実施例では、遊技球の入賞口への入賞があった時に、所定期間だけ入賞表示装置により賞球数を表示しているが、これに限らず、例えば入賞に関するエラー時には、入賞表示装置での入賞表示(賞球数の表示)を消灯(LEDであれば、点灯を継続)しないように制御してもよい。例えば、入賞口での球づまりエラーを検出した時、球づまり解消するまで、入賞表示装置での入賞表示を点灯のままとする制御を行う。
このようにすると、入賞口での球づまりエラーがどこの入賞口で発生したのかを入賞表示装置の賞球数表示(点灯中)で、簡単に認識でき、球づまりエラーに速やかに対応できて、便利である。
上記構成の発明概念は、下記のように表される。
表示時間制御手段は、
入賞に関するエラーが発生したときは、前記賞球数の入賞表示装置への表示を、一定時間消さないように制御することを特徴とする遊技機。
(4)上記各実施例は、媒体制御ユニット(カードユニット15)が遊技機(パチンコ機1)に付設された例であるが、媒体制御ユニットは遊技機に内蔵されていてもよい(即ち、遊技機の一部として媒体制御ユニットが設けられていてもよい)。例えば、上記実施例1では、遊技カードをカードユニットに挿入しているが、遊技機(パチンコ機1)に遊技カードを挿入する態様(遊技機がカードユニットとしても機能する態様)でもよい。
(5)記憶媒体は、上記実施例のようなカード(磁気カード、ICカードなど)でもよいが、カード型のものに限られない。例えば、USBメモリのようなものでもよい。或いは、非接触で読み書きできるものでもよい。
(6)また、封入球式といっても、遊技球が全く遊技機本体の外部に出ない構成である必要はない。例えば、遊技球が一旦パチンコ機から外部に出て外部の研磨装置で研磨された後、パチンコ機内に再び戻されるような態様でもよい。
(7)また、遊技球が循環使用されるといっても、遊技機内での完全な循環である必要はない。持球数を電子データで管理し、遊技機内部で発射位置に遊技球を供給できる機能があり、実物としての遊技球を遊技者が投入したり貸球として払い出したりしなくても、遊技球を発射して遊技を行える遊技機であれば、本発明を適用することができる。
(8)また、遊技者の利益である遊技価値としての持球数は、持球数といっても、必ずしも遊技球の個数として扱われる必要はない。例えば、1ポイント、2ポイントといったようにポイントとして扱われ、例えば「100ポイント」というように表示されてもよい。この場合、賞球の1個に対して1ポイントという関係に限らず、例えば賞球10個で1ポイント、賞球1個で10ポイントといったように、賞球数とポイント数の関係は各種の態様が有り得る。なお、「ポイント」でなく、「点」などの他の単位名称であってもよい。
(9)また、遊技制御装置が送受信する各種情報通信で使用する通信方式は、必ずしも上記実施例の態様に限られない。例えば、カードユニット15から遊技制御装置54に送信される貸球数コマンドや貯球使用数コマンド(図35のステップS1024、S1025)は、第1通信方式(平文で送る方式)ではなく、第2通信方式(暗号化して送り遊技制御装置54で復号化する方式)で送信して、このコマンドを利用した不正を困難にしてもよい。
(10)また、遊技球が発射されることに対応して遊技価値を減らす発射減算処理は、必ず実行する態様でなくてもよい。例えば、所定条件が成立している期間中は、持球数が減ることなく遊技球が発射できる態様もあり得る。
(11)遊技球を研磨する研磨装置は、研磨布の代わりにペレットを用いたペレット方式で、遊技球の研磨を行うようにしてもよい。ペレット方式では、遊技球よりも小さい多数の研磨剤としてのペレットを研磨装置に入れ、遊技球と一緒に揚送しながら研磨する。
次に、本発明の適用範囲について説明する。
(1)本発明は封入球式遊技機でなく、通常(現行)の遊技機にも適用できる。
前述したように、封入球式でない従来の遊技機の場合、遊技機及び付帯設備(アウトタンク)から各種の遊技情報をホールコンピュータへ出力している。例えば、遊技機から枠開放情報、セキュリティ情報、始動口情報、図柄確定回数、各種大当り情報、賞球数情報等を出力し、付帯設備(アウトタンク)からアウト数情報を出力している。
そこで、上記遊技機を改良し、例えば遊技機側に付帯設備(アウトタンク)に放出するアウト球を検出可能なアウト球検出センサを配置し、アウト球検出センサの検出信号を遊技制御装置に入力し、遊技制御装置ではアウト数(入賞した球数+入賞しなかった球数)が10個になるタイミング毎に賞球数(前回送信からの変化分の賞球数)を含む各種遊技情報をカードユニットへ送信する構成にすれば、封入球式遊技機でなく、通常(現行)のタイプの遊技機にも本発明を適用できる。
また、第2の表示装置(タッチパネル方式の液晶表示器)は、遊技機のいわゆる受皿部に配置し、カードユニットが管理するものでも本発明を適用できる。
(2)また、同様に本発明は封入球式遊技機でなく、通常(現行)の遊技機にも適用できるが、以下のような構成であってもよい。
すなわち、第2の表示装置(タッチパネル方式の液晶表示器)は、遊技機の受皿部に配置され、カードユニットではなく、遊技機(例えば、演出制御装置)が管理する構成であってもよい。
この場合、球貸関係の操作・表示を行う操作表示器はカードユニットの管理とし、上記第2の表示装置(実施例では操作表示装置に相当)とは、別機器として設ける。
(3)第1の表示装置と第2の表示装置を備えた遊技機であれば、全ての封入球式遊技機に本発明を適用できる。例えば、封入球式遊技機はパチンコ球を使用して遊技を行うものであれば、上記各実施例のような封入球式遊技機の例に限らず、上記各実施例とは内部構成や制御基板の構成が異なるものであっても、封入球式遊技機であれば適用できる。
また、封入球式遊技機であれば、以下の(2)乃至(4)に示すような態様であっても本発明を適用できる。
(4)封入球式遊技機として本特図等の表示を行う一括表示装置とは別の飾り特図を表示可能な表示装置を備えた封入球式遊技機にも適用できる。表示装置として液晶表示器等の映像装置を設けた封入球式遊技機を対象として、幅広く適用できる。
(5)飾り特図の表示装置は表示内容を変化可能であればよく、画像はキャラクタ表示、映像表示などで画面内容を変化できる構成になっていればよい。
(6)飾り特図の表示装置は液晶を用いた表示装置に限らず、例えば有機EL、ブラウン管、ドットLED、7セグメントLED、電子ペーパのように曲がる素材を用いた装置など表示内容を変化させて演出できる部材であれば何でもよい。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1、1a乃至1n、401、501 パチンコ機(封入球式遊技機)
7、330 操作表示装置(第2の遊技価値表示手段、第2の表示装置、第2の演出操作部)
9 演出操作スイッチ(第1の演出操作部)
15、15a乃至15n、7610 カードユニット(媒体制御ユニット)(遊技価値管理手段、返却操作手段、精算手段、切替制御手段、表示態様変更制御手段、入力制限手段)
20、511、521 遊技盤
25 第1始動入賞口
26 第2始動入賞口
27 変動入賞装置
27a 大入賞口
28〜31 一般入賞口
35、512、522、601、611、650、680 一括表示装置
40、403 持球数表示器(遊技価値表示手段、第1の遊技価値表示手段)
41 表示装置(第1の表示装置)
54、800、1000、1100、1200、1300、3000、5000、6000 遊技制御装置(遊技球数データ送信手段、入力期間制限手段、研磨制御手段、制御手段、計数手段、計数作動制御手段、遊技価値記憶手段、遊技価値表示制御手段、表示時間制御手段、クリア制御手段、遅延手段)
56、7023 研磨装置
58A、7010A 主電源装置
58B、7010B 副電源装置
59 研磨制御装置
85 持球管理装置(遊技価値管理装置)
86 ホールコンピュータ
79、7022 切替弁(経路切替手段)
91 外部管理装置
113、1003、3003 RAM(遊技価値記憶手段)
126、1150,1250、7600 前面枠開放スイッチ(夜間監視スイッチ)(前面枠開放検出手段)
163 アウト球検出スイッチ(遊技終了球計数手段)
182 RAMクリアスイッチ
304 返却ボタン(返却操作手段)
307、307A,307B,307C,307D 切替ボタン(第2の演出操作部、切替操作手段)
308 拡大ボタン(態様操作手段)
311 計数スイッチ(計数操作手段)
320、330 切替回路(切替手段)
355、402、502、513、523、602、612、659、689 入賞表示LED(入賞表示装置)
541 スイッチ電源遅延回路(遅延手段)
900、2000、4000、7000 払出制御装置(計数手段、計数作動制御手段、遊技価値記憶手段、遊技価値表示制御手段、研磨制御手段)
909,7503 スイッチ電源遅延回路(遅延手段)
1151 電源遅延回路(遅延手段)
1251 出力遅延回路(出力遅延手段)
1302 出力遅延回路(遅延手段)
4011 遊技制御装置監視スイッチ(夜間監視スイッチ)(主基板監視手段)
5100、7500 電源装置
5200 仮電源スイッチ

Claims (1)

  1. 遊技盤面へ発射されて、遊技を終了した球を計数する遊技終了球計数手段と、
    遊技を終了した球が所定数に達するタイミング毎に、遊技球数に関するデータを外部に送信する遊技球数データ送信手段と、
    を備えたことを特徴とする遊技機。

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