JP2014137485A - 高分子液晶表示素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 厳寒の所で使用しても品質保証が得られる高分子液晶表示を提供する。
【解決手段】 一対の基板1、2間に高分子液晶5を封止した高分子液晶表示素子20の見切り枠Mの外側にあって、一対の基板1、2のいずれか一方の基板、又は両方の基板の内面に絶縁膜21を設け、見切り枠Mの外側のセルギャップ量を前記見切り枠の内側のセルギャップ量より小さくし、見切り枠の外側のセルギャップ量を大きくても6μm以下に抑制する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高分子液晶を用いた液晶表示素子に関し、特に、寒暖があるような場所でも使用できる高分子液晶表示素子に関する。
高分子分散液晶を用いた液晶表示素子は配向膜を必要とせず、また偏光板も必要としないことからコストメリットが大きく、また、偏光板を用いないことから光透過率が高く、明るい表示が得られなどの利点がある。そのため、近年においてはさまざまな分野で使用されるようになってきている。例えば、下記の特許文献1に記載されたカメラのファインダ装置もその一つである。
特許文献1に記載されたファインダ装置に用いられる液晶表示素子について図3、4を用いて説明する。図3は高分子分散液晶の液晶表示素子を用いた表示ユニットの斜視図を表しており、図4はファインダ装置の視野の様子を示す平面図を示している。なお、図中において、符号は主旨を逸脱しない範囲で修正している。
特許文献1に記載されたファインダ装置は対物系レンズ、プリズムなどからなる対物光学系と、ダハプリズム、接眼レンズなどからなる接眼光学系と、対物光学系と接眼光学系の間に配設した表示ユニットからなる。そして、対物光学系を通った光は表示ユニットで結像する。図3は表示ユニットの斜視図を示している。図3において、表示ユニットは一対の透明なガラスからなる下基板1と上基板2の間に高分子分散液晶を封止して形成した液晶表示素子10と、液晶表示素子10の側方に配設したLEDなる光源50と、液晶表示素子10の前方に配設した視野枠板51とから構成している。視野枠板51は光が液晶表示素子10に入射する前側に設けており、視野枠板51の開口部51aを通った光のみが液晶表示素子10に入射して液晶表示素子10に画像が結像するようになっている。そして、接眼光学系側に導かれて視認されるようになっている。
また、表示ユニットの表示を制御する制御装置を有しており、通常撮影モード、パノラマ撮影モードをモードセレクタによって選択する機能を持っている。また、高分子分散液晶からなる液晶表示素子10には、図4に示すように、パノラマ撮影領域61、近距離補正領域62、パノラマ上枠領域63、パノラマ下枠領域64、ターゲットマークの領域65、視野枠板51によって遮光される領域66などを設けている。また、視野枠板51によって遮光される領域66以外の上記の各領域の部分には一対の対向したガラスからなる下基板1と上基板2にセグメント電極(透明電極)を設けていて、セグメント電極への電圧印加(通電)で透明状態になり、電圧不印加(非通電)により不透明(白濁)状態が現れるようになっている。
通常撮影モードの撮影は液晶表示素子10のパノラマ撮影領域61、近距離補正領域62、パノラマ上枠領域63、パノラマ下枠領域64を通電状態での透明状態にして撮影を行う構成をとっている。
また、パノラマ撮影モードの場合で被写体輝度が一定値以上(例えば、昼間の屋外での撮影)場合は、パノラマ撮影領域61を通電状態での透明状態にし、近距離補正領域62、パノラマ上枠領域63、パノラマ下枠領域64、ターゲットマークの領域65は非通電状態での不透明状態にして撮影を行うようにし、被写体輝度が一定値以下(例えば、夜景や薄暗い所での撮影)である場合はパノラマ撮影領域61及び近距離補正領域62が通電状態での透明状態にし、パノラマ上枠領域63、パノラマ下枠領域64及びターゲットマークの領域65が非通電状態で不透明状態にして撮影を行う構成をとっている。
ここで、高分子分散液晶は、0.5〜数μmの液晶微粒子が高分子材料中に分散、あるいはネットワーク状に配列したものであり、電界の有無により光透過の状態(透明)と光散乱の状態(白濁)の間を変化する。このような液晶としては、PNLC(Polymer Network liquid Crystal)、PDLC(Polymer Dispersed liquid Crystal)などが知られている。以降、本明細書においては、PNLC、PDLCなどを高分子液晶と呼称し、それを用いた液晶表示素子を高分子液晶表示素子と呼称して説明する。
PNLCは高分子材料(モノマー)と液晶材料(例えば、ネマティック液晶)を用いたものであり、紫外線照射によってモノマーが重合して3次元網目状のポリマーネットワークを形成し、その網目状の中に液晶分子が分散した状態をなしたものである。そして、所定の電圧印加状態で透明になり、電圧無印加状態で白濁を示す。このPNLCは1V〜3Vの低い電圧で応答し、しかも、応答速度が10〜30msと早いことから、一般的に多用されている。
高分子液晶としてPNLCを用いた高分子液晶表示素子は、一般に、図5に示すような構成をなす。図5はPNLCを用いた高分子液晶表示素子の要部断面図を示したものである。
図5において、10は高分子液晶表示素子を表しており、図3に示した液晶表示素子10に相当するものであるので、同一符号を付与している。高分子液晶表示素子10は、その内面にITO膜からなる画素電極3を設けたガラス板などからなる下基板1と、内面にITO膜からなる対向電極4を設けたガラス板などから上基板2を一定の隙間を設けて配設し、その隙間の中に高分子液晶5をシール材6でもって封入した構成をなしている。なお、図5において、画素電極3と対向電極4は特許文献1に記載されたセグメント電極に相当するものである。
高分子液晶5は、前述したように、紫外線硬化型のアクリル樹脂など高分子材料(モノマー)にネマティック液晶などの液晶材料を混合したものからなり、高分子液晶5を封止した状態で紫外線を照射すると、モノマーが重合して3次元網目状のポリマーネットワークを形成する。そして、その網目の中に液晶分子が分散した状態になる。
ここで、高分子液晶表示素子は電圧印加による透明状態での光の透過と、電圧無印加による白濁状態での光の不透過でもって映像や画像の表示を行っている。そのような中で、電圧無印加状態における白濁状態は高分子液晶表示素子の高分子液晶層の厚さに大きく影響を受ける。つまり、高分子液晶層の厚さが小さいと白濁状態が薄くなって光が透過するようになり、鮮明な映像が得られなくなるという問題が発生する。また、高分子液晶層の厚さが大きいと良好な白濁状態が得られるものの駆動するために高い電圧が必要となり、電力消費を早めるという問題が発生する。このような問題を回避するために、高分子液晶層の厚さを概ね4〜8μmの範囲内に抑えることが好ましいとされている。
特開2000−171860号公報
高分子液晶表示素子の寒冷保証に係る1つの試験として、急冷試験なる信頼性試験がある。これは、常温状態にある高分子液晶表示素子を−30°Cに冷却した冷凍装置内に入れて急冷し、この急冷によって品質特性がどのように変化するかを見る試験である。
図6は、上記急冷試験の結果、発生した問題点を説明する模式的に示した説明図で、高
分子液晶表示素子10に電圧印加によって透明状態にし、上基板2の上面側から見た状態を示したものである。なお、急冷試験に用いた高分子液晶表示素子は、セルギャップ量8μmのものを用いている。
図6において、Aは硬化した高分子液晶層のクラックを表していて、シール材6の内側に、封止材6に沿った状態で、硬化した高分子液晶層にクラックAが無数に発生する。なお、以降において、このクラックAを単にクラックと呼称して説明することにする。
クラックが発生する原因としては、高分子液晶表示素子の構成部材が急冷によって、それぞれ急激に熱収縮を起こすためと考えられる。構成部材はそれぞれ熱収縮率が異なり、また、高分子液晶層は、他の構成部材より特に熱収縮率が大きいことから、急冷された結果、上下基板に挟まれたセル内部に負圧力が発生する。そのため、上下基板のシール材で強固に固定された近傍は、基板に変形が起き難いことから、硬化した樹脂に負圧力による大きな負荷力がかかってクラックが発生する。一方、シール材から離れた部位は、基板が負圧力による大きな負荷力で反りなどの変形が起こり、そのため、先に基板が変形して、高分子液晶層には大きな負荷力がかからず、クラックが発生しにくいと推察される。
このように発生したクラックは外観品質を悪くする。また、厳寒の中での繰り返し使用が頻繁に行われると、そのクラックの程度が大きくなると共に広がりを見せ、屈折率の変化が起きて表示画像を悪くするという問題が発生する。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、厳寒の中での繰り返し使用が行われても、クラックが発生しない良品質の高分子液晶表示素子を提供することである。
上記課題を解決するための手段として、本発明の高分子液晶表示素子は、一対の基板間に高分子液晶をシール材によって封止した高分子液晶表示素子において、表示領域の外周位置に対応する見切り枠を設定し、一対の基板の少なくとも一方の基板の内側であって、かつ、見切り枠の外側となる領域に、シール材に沿って、絶縁膜を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明の高分子液晶表示素子は、絶縁膜を一対の基板の両方の基板に設けたことを特徴とするものである。
一対の基板の少なくとも一方の基板の内側に、あるいは、一対の基板の両方の基板の内側に、そして、見切り枠の外側となる領域に、シール材に沿って絶縁膜を設けると、見切り枠の外側の領域の高分子液晶層の厚さは見切り枠の内側の領域の高分子液晶層の厚さより小さくなる。
高分子液晶表示素子を急冷すると、従来技術で説明したように、使用されている材料に急激な熱収縮が起き、そして、この急激な熱収縮によって上下基板内に負圧力が発生する。
本発明において、シール材に沿って見切り枠の外側の領域部分に絶縁膜を設けて高分子液晶層の厚さを小さくしている。それによって、見切り枠の外側の領域部分は存在する高分子液晶層の容量は少ない。そのため、その領域部分で生じる負圧力も小さくなり、硬化した高分子液晶層への負荷力も小さくなってクラックの発生が抑制される。なお、見切り枠の外側の領域部分は、高分子液晶層の厚さが小さくなることで液晶材料による白濁状態は薄くなるが、その部分は目に視認されない部分であるので、外観的には何の支障も生じない。
一方、見切り枠の内側の領域部分は高分子液晶層の厚さが大きいので、その領域部分に存在する高分子液晶層の容量も多い。そのため、発生する負圧力も大きくなるが、その部分の上下基板は固定されている部分から離れているので基板自体が変形し易くなり、負圧力による負荷力で基板に反りなどが生じて変形する。このため、硬化した高分子液晶層への負荷力も小さくなってクラックの発生が抑制される。
本発明によれば、厳寒の中で使用してもクラックが発生せず、高品質の高分子液晶表示素子が得られる。
本発明の第1実施形態に係る高分子液晶表示素子の平面図と断面図を示したもので、図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)におけるX−X断面図である。 本発明の第2実施形態に係る高分子液晶表示素子の平面図と断面図を示したもので、図2(a)は平面図、図2(b)は図2(a)におけるY−Y断面図である。 特許文献1に示された高分子分散液晶の液晶表示素子を用いた表示ユニットの斜視図である。 特許文献1に示されたファインダ装置の視野の様子を示す平面図である。 PNLCを用いた高分子液晶表示素子の要部断面図である。 従来の高分子液晶表示素子の外観図で、急冷試験によって発生した問題点を説明する模式的に示した図である。
以下、発明を実施するための実施形態について図を用いながら説明する。
[第1実施形態]
最初に、本発明の第1実施形態に係る高分子液晶表示素子の構成について図1を用いて説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る高分子液晶表示素子の平面図と断面図を示したもので、図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)におけるX−X断面図を示したものである。なお、前述の図5をもって説明した従来技術における構成部品と同じ仕様をなす構成部品は同一符号を付して説明する。
図1(a)の平面図において、2点鎖線で示した符号Mのラインは見切り枠のラインを表している。この見切り枠Mは、表示領域と非表示領域との境を示すラインを表している。また、図1(b)の断面図において、mは見切り枠Mの内側の領域を示していて、見切り枠Mの内側の領域mは表示画像が目に視認される部分、即ち、表示領域になっている。また、見切り枠Mの外側は表示領域外の部分で、目に視認されない部分になっている。
本実施形態における高分子液晶表示素子20は、図1(a)に示すように、透明なガラス基板などからなる上基板2の上面側から見ると、一周に渡る最外縁部分にシール材6が見え、見切り枠Mの外側の領域にあってシール材6の内側に、シール材6に沿って設けた絶縁膜21が見える。
第1実施形態における高分子液晶表示素子20の構成は、図1(b)に示すように、内面にITO膜からなる画素電極3を設けた透明なガラス板などからなる下基板1と、内面
にITO膜からなる対向電極4と上基板2の見切り枠Mの外側の領域部分に絶縁膜21とを設けた透明なガラス板などからなる上基板2とを所要の隙間を設けて対向して配置し、その隙間内に高分子液晶5をシール材6で封入した構成をとる。なお、図中においては、画素電極3及び対向電極4に接続される配線パターン、高分子液晶層を注入するための注入孔は省略している。
絶縁膜21は、第1実施形態においては、上基板2の内面に設けている。この絶縁膜21はこの部位における高分子液晶層の厚さを小さくするために設けているもので、第1実施形態においては2μmの厚みの絶縁膜を設けて、この部位の高分子液晶層の厚さを6μmに抑制している。従って、見切り枠Mの内側の領域mでの高分子液晶層の厚さは8μmに設定している。この絶縁膜21はこの部位の高分子液晶層の厚さを小さくするために設けるものであるから、必ずしも上基板2に限るものではなく、下基板1側に設けても良いものである。また、上下基板の両方に設けても構わない。
ここで、上記の構成をなす構成部品の仕様について説明する。下基板1、上基板2は透明なガラス板からなっており、ソーダガラス,石英ガラス,ホウケイ酸ガラス,普通板ガラスなどのものが利用でき、多くは03〜1.1mmのものが選択される。
画素電極3、対向電極4はITO膜からなり、真空蒸着法,スパッタリング法,CVD法などで形成した後、エッチング法で所望の形状に形成している。その厚みは、高い電圧を得るために、概ね100〜200Åの厚みに薄く形成し、約10KΩ〜500Ωの高いシート抵抗値にしている。
絶縁膜21には熱硬化性のアクリル樹脂やポリイミド樹脂などの樹脂が好適に選択できる。これらの樹脂を用いて印刷法、スピン法などで所要の厚みに形成し、熱硬化処理を施して形成する。この絶縁膜21は見切り枠Mの外側に形成するにあたり、配設位置精度が厳しく求められる場合はフォトリソグラフィ法によってその形状を形成するのが好ましい。
高分子液晶5は高分子材料(モノマー)に液晶材料を混合したPNLCを用いており、高分子液晶材料としては紫外線硬化性アクリル樹脂が例示され、特に紫外線照射によって重合硬化するアクリルモノマー、アクリルオリゴマーを含有するのが好ましい。また、液晶材料としては、ネマティック液晶,スメスティック液晶,コレステリック液晶が好ましく選択される。これらの液晶材料の混合割合は好ましくは60〜90重量%で、60重量%以下であると散乱の効果が乏しくなり、90重量%以上になると高分子と液晶が上下2層に相分離する傾向が強まり、界面の割合が小さくなり散乱特性は低下する。
なお、図示はしていないが、所要のセルギャップを得るために所要粒径の絶縁性のスペーサを配合する。スペーサ材としてはガラスビーズなどが用いられる。
上記の高分子液晶5を一対の基板に封入後に水銀ランプなどを用いて紫外線照射を行うと、高分子液晶材料が重合して3次元網目状のポリマーネットワークを形成する。そして、その網目の中に液晶分子が分散した状態が得られる。紫外線照射は、温度はネマティック−アイソトロピック相転移温度以上に加温して行うが、通常、40°C前後の温度で、強度20〜80mW/cm、時間30〜120秒の範囲の中で信頼性と表示特性を考慮して適宜に設定するのが良い。
シール材6の材料としては熱硬化性のエポキシ樹脂やアクリル樹脂などが好適に用いられる。また、所要のセルギャップを設けるために所要粒径の絶縁性のガラスボールやガラスファイバーが配合する。スクリーン印刷法などで形成し、一対の上下基板を加圧・加熱
の下で樹脂を硬化させてシール材6を形成する。
第1実施形態において、見切り枠Mの内側の領域はセルギャップを8μmに設定し、見切り枠Mの外側の領域は2μm厚みの絶縁膜21を設けて、高分子液晶層の厚さを6μmに設定した。このような高分子液晶層の厚さ設定の下で、従来技術で説明した急冷試験と同じ急冷試験を行った。
急冷試験の結果、シール材6の近傍のポリマーネットワークを形成した高分子液晶層には従来発生を見たクラックの発生は見られなかった。また、見切り枠Mの内側の領域もクラックの現象は現れなかった。
また、実験的に、見切り枠Mの内側の領域、見切り枠Mの外側の領域共に高分子液晶層の厚さを6μmに設定して急冷試験を行った結果、クラックの現象は全く現れなかった。しかしながら、電圧無印加時における液晶の白濁性は僅かではあるが薄められるという結果が現れた。
以上のことから、見切り枠Mの外側の領域のセルギャップ量を6μm以下に抑えるとクラックが発生しないことが判明した。また見切り枠Mの外側の領域は、高分子液晶層の厚さが小さくなって白濁性は薄くなるが、目に視認されない部分であるので何ら支障も生じない。
これは、高分子液晶層の厚さを小さくすると、その部位の高分子液晶層の容量が少なくなり、急冷による急激な熱収縮による負圧力発生も小さく抑制されると判断されるものである。よって、見切り枠Mの外側の領域に絶縁膜を設けて高分子液晶層の厚さを小さく抑えることでクラック発生を防止することができる。
なお、ここで、セルギャップ量を小さくするために設ける絶縁膜21の形成幅はクラックの発生と密接な関係を持つ。図1において、nは絶縁膜21の幅を表している。絶縁膜21が見切り枠Mの外側に設けられているとはいえ、絶縁膜21の幅nが小さすぎると、絶縁膜21の幅nから外れた部位にクラックが発生してくる。そして、幅nの小さい絶縁膜21とぎりぎりのラインに見切り枠Mが設けられていると、見切り枠Mの内側にクラック発生が現れてくる。このようなことから、絶縁膜21の幅nは、熱収縮によって発生するセルギャップ内の負圧力が上下基板の変形で吸収される位置の近い所にまで絶縁膜21を設けるように、幅nを設定するのが好ましい。このようにすると、絶縁膜21から外れた所においては、急激な熱収縮によって生じる負圧力は上下基板が反りなどの変形を起こして圧力吸収を行うので、高分子液晶層への圧力負荷が和らげられてクラック発生が抑制されるからである。
見切り枠Mは求められ製品仕様などによって設定される。従って、設定された見切り枠Mの大きさに上記の内容を考慮して設定した絶縁膜21の幅nとシール材6の幅を考慮して液晶表示素子の大きさを設定するようにするのが好ましい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る高分子液晶表示素子の構成について図2を用いて説明する。図2(a)は、本実施形態に係る高分子液晶表示素子の平面図、図2(b)は図2(a)におけるY−Y断面図を示したものである。
第2実施形態に係る高分子液晶表示素子の構成で前述の第1実施形態での高分子液晶表示素子の構成と異なる所は、図2(b)に示すように、見切り枠Mの外側の領域に設ける絶縁膜21を上基板2と下基板1のそれぞれの内面2箇所に設けたことが異なる点である
。そして、他の構成部分は第1実施形態における構成と同じ構成をとっている。
第2実施形態に係る高分子液晶表示素子30は、図2(b)に示すように、見切り枠Mの外側の領域に、上基板2と下基板1のそれぞれの内面側に2μm厚みの絶縁膜21を設けている。そして、見切り枠Mの内側の領域(m)の高分子液晶層の厚さを8μmに設定し、絶縁膜21を設けた部位の高分子液晶層の厚さを4μmに設定している。
以上の構成をとった結果、急冷試験を行ったところ、第1実施形態の場合と同じように、見切り枠Mの外側の領域及び内側の領域共にクラックの発生は現れなかった。
1 下基板
2 上基板
3 画素電極
4 対向電極
5 高分子液晶層
6 シール材
10、20、30 高分子液晶表示素子
21 絶縁膜
A クラック
M 見切り枠
m 見切り枠の内側の領域
n 幅

Claims (3)

  1. 一対の基板間に高分子液晶層をシール材によって封止した高分子液晶表示素子において、表示領域の外周位置に対応する見切り枠を設定し、前記一対の基板の少なくとも一方の基板の内側であって、かつ、前記見切り枠の外側となる領域に、前記シール材に沿って、絶縁膜を設けたことを特徴とする高分子液晶表示素子。
  2. 前記絶縁膜は前記一対の基板の両方の基板に設けたことを特徴とする請求項1に記載の高分子液晶表示素子。
  3. 前記高分子液晶表示素子の前記見切り枠の外側における前記高分子液晶層の厚さは前記見切り枠の内側の前記高分子液晶層の厚さより小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の高分子液晶表示素子。
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