JP2014137243A - 粒子検出装置における液滴残渣の堆積を抑制しながら粒子を検出する方法 - Google Patents

粒子検出装置における液滴残渣の堆積を抑制しながら粒子を検出する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】粒子検出装置における液滴残渣の堆積を抑制しながら粒子を検出する方法を提供する。
【解決手段】所定の周期で一連の工程を実行する生産ライン81、82の近傍において、所定の周期における複数のタイミングのそれぞれで、インパクタ50の捕集板を用いて、気体中に飛散している液滴を捕集することと、捕集板を検査し、複数のタイミングのうち、粒子検出装置1を稼働させるタイミングを特定することと、生産ライン81、82の近傍において、特定されたタイミングで粒子検出装置1を稼働させて、気体中に飛散している粒子を検出することと、を含む、粒子検出装置1における液滴残渣の堆積を抑制しながら粒子を検出する方法。
【選択図】図1

Description

本発明は環境評価技術に関し、特に粒子検出装置における液滴残渣の堆積を抑制しながら粒子を検出する方法に関する。
バイオクリーンルーム等のクリーンルームにおいては、粒子検出装置を用いて、飛散している微生物等の粒子が検出され、記録される(例えば、特許文献1及び非特許文献1参照。)。粒子の検出結果から、クリーンルームの空調機器の劣化具合を把握可能である。また、クリーンルームで製造された製品に、参考資料として、クリーンルーム内の粒子の検出記録が添付されることもある。光学式の粒子検出装置は、例えば、クリーンルーム中の気体を吸引し、吸引した気体に光を照射する。気体に粒子が含まれていると、粒子によって光が散乱されるため、気体に含まれる粒子の数や大きさ等を検出することが可能となる。
特開2011−83214号公報
長谷川倫男他,「気中微生物リアルタイム検出技術とその応用」,株式会社山武,azbil Technical Review 2009年12月号,p.2-7,2009年
しかし、粒子検出装置は、固形粒子と、液滴と、を判別することができない。そのため、粒子検出装置によって測定対象となる環境に粒子が飛散していることが確認されても、粒子が液滴であることを粒子検出装置によって確認することはできない。また、粒子検出装置に液滴の残渣が堆積すると、粒子検出装置の検出精度が低下する。さらに、粒子検出装置に堆積した液滴の残渣は、クリーンルームのコンタミの原因となる。そこで、本発明は、粒子検出装置における液滴残渣の堆積を抑制可能な方法を提供することを目的とする。
本発明の態様によれば、(a)所定の周期で一連の工程を実行する生産ラインの近傍において、所定の周期における複数のタイミングのそれぞれで、インパクタの捕集板を用いて、気体中に飛散している液滴を捕集することと、(b)捕集板を検査し、複数のタイミングのうち、粒子検出装置を稼働させるタイミングを特定することと、(c)生産ラインの近傍において、特定されたタイミングで粒子検出装置を稼働させて、気体中に飛散している粒子を検出することと、を含む、粒子検出装置における液滴残渣の堆積を抑制しながら粒子を検出する方法が提供される。
また、本発明の態様によれば、(a)複数の場所において、インパクタの捕集板を用いて、気体中に飛散している液滴を捕集することと、(b)捕集板を検査し、複数の場所のうち、粒子検出装置を稼働させる場所を特定することと、(c)特定された場所において、粒子検出装置を用いて、気体中に飛散している粒子を検出することと、を含む、粒子検出装置における液滴残渣の堆積を抑制しながら粒子を検出する方法が提供される。
本発明によれば、粒子検出装置における液滴残渣の堆積を抑制可能な方法を提供可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る粒子検出装置が配置されるクリーンルームの模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係るインパクタの模式図である。 本発明の第1及び第2の実施の形態に係る粒子検出装置が配置されるクリーンルームの模式図である。 本発明の第1及び第2の実施の形態に係る粒子検出装置が配置されるクリーンルームの模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る粒子検出装置の模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る光源素子の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るインパクタ方式の粒子濃縮装置の模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係るサイクロン方式の粒子濃縮装置の模式図である。
以下に本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものである。したがって、具体的な寸法等は以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る、図1に示す粒子検出装置1における液滴残渣の堆積を抑制しながら粒子を検出する方法は、所定の周期で一連の工程を実行する生産ライン81、82の近傍において、所定の周期における複数のタイミングのそれぞれで、インパクタ50の捕集板を用いて、気体中に飛散している液滴を捕集することと、インパクタ50の捕集板を検査し、複数のタイミングのうち、粒子検出装置1を稼働させるタイミングを特定することと、生産ライン81、82の近傍において、特定されたタイミングで粒子検出装置1を稼働させて、気体中に飛散している粒子を検出することと、を含む。
生産ライン81、82は、例えば、クリーンルーム70内に配置されている。クリーンルーム70には、ダクト71、並びにHEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)及びULPA(Ultra Low Penetration Air Filter)等の超高性能エアフィルタを有する噴き出し口72を介して、清浄な空気が送り込まれる。
生産ライン81、82は、例えば精密機器、電子部品、又は半導体装置の生産ラインである。あるいは生産ライン81、82は、食品、飲料、又は医薬品の生産ラインである。例えば生産ライン81、82が食品、飲料、又は医薬品の生産ラインである場合、生産ライン81、82は、空の容器の搬送、空の溶液への液体の充填、液体を充填された容器の封止、及び液体を充填された容器の搬送という一連の工程を所定の周期で実行する。
生産ライン81、82は、通常、粒子等の物質をクリーンルーム70内に飛散させないよう管理されている。しかし、生産ライン81、82は、何らかの事情で、クリーンルーム70内に飛散する物質の発生源になる。ここで、粒子とは、微生物等を含む生体物質、化学物質、ごみ、ちり、及び埃等のダスト等を含む。微生物の例としては細菌が含まれる。細菌の例としては、グラム陰性菌、グラム陽性菌、及びカビ胞子を含む真菌が挙げられる。グラム陰性菌の例としては、大腸菌が挙げられる。グラム陽性菌の例としては、表皮ブドウ球菌、枯草菌芽胞、マイクロコッカス、及びコリネバクテリウムが挙げられる。カビ胞子を含む真菌の例としては、アスペルギルスが挙げられる。
インパクタ50は、例えば生産ライン81、82の近傍に配置される。インパクタ50は、図2に示すように、容器150を備える。容器150内部には空洞153が設けられており、空洞153には捕集板154が配置されている。容器150の入り口151から吸引された気体は、オリフィス152から空洞153内に噴射される。この際、所定の大きさの慣性を有する粒子は、捕集板154上で偏向される気流に追従できず、捕集板154に衝突する。これにより、所定の大きさの慣性を有する粒子が捕集板154で捕集される。所定の大きさの慣性を有しない粒子は、出口155から外部に放出される。
粒子の慣性は、オリフィス152の径及びオリフィス152から噴射される気流の速度に依存する。また、粒子の慣性は、粒子の質量に依存する。さらに、粒子の質量と、粒子の大きさは、一般的に相関する。したがって、オリフィス152の径及びオリフィス152から噴射される気流の速度を調整することにより、所定の質量及び大きさを有する粒子を選択的に捕集板154に衝突させ、捕集することが可能である。事前に図1に示すクリーンルーム70内を浮遊する粒子の大きさが特定されている場合は、特定された粒子の大きさに合わせて、インパクタ50のオリフィスの径及びオリフィスから噴射される気流の速度を調整してもよい。
インパクタ50の捕集板は、例えば無機物からなり、シリコン基板である。これにより、捕集板上で固体粒子が反発され、粒子検出装置1において残渣の堆積が問題となる液滴のみが捕集される。また、シリコン基板の表面は疎水性であるため、捕集した液滴の保持及び乾燥が容易であるため、好適である。さらに、気体中を浮遊する液滴は有機物である場合が多いため、捕集板の材料を無機物とすることにより、液滴の残渣の元素分析が容易となる。またさらに、表面が鏡面仕上げされた半導体装置製造用のシリコン基板は、表面の平坦度が高く、例えば表面凹凸の大きさがオングストロームレベルである。そのため、表面が鏡面仕上げされたシリコン基板を用いることにより、非常に細かな液滴を捕集した場合も、顕微鏡等を用いて液滴を基板の表面凹凸から識別することが可能となる。またさらに、シリコン基板は半導体であるため、導電基板に通電状態で固定することにより、走査電子顕微鏡による観察が容易となる。
生産ライン81、82が、空の容器の搬送、空の溶液への液体の充填、液体を充填された容器の封止、及び液体を充填された容器の搬送という一連の工程を所定の周期で実行する場合、まず、空の容器の搬送というタイミングで、インパクタ50の捕集板を用いて、気体中に飛散している液滴を捕集する。次に、インパクタ50の捕集板を清浄な捕集板に交換し、空の溶液への液体の充填というタイミングで、気体中に飛散している液滴を捕集する。次に、インパクタ50の捕集板を清浄な捕集板に交換し、液体を充填された容器の封止というタイミングで、気体中に飛散している液滴を捕集する。次に、インパクタ50の捕集板を清浄な捕集板に交換し、液体を充填された容器の搬送というタイミングで、気体中に飛散している液滴を捕集する。
タイミング毎に液滴を捕集した捕集板は、様々な方法により検査可能である。例えば、捕集板は、光学顕微鏡、走査電子顕微鏡(SEM)、電子線マイクロアナライザ(EPMA)、質量分析計(MS)、及び水晶振動子等で検査可能である。光学顕微鏡を用いることにより、捕集板上の乾燥前の液滴の数、大きさ、及び粘性等を確認することが可能である。例えば、液滴の粘性が低い場合、捕集板の中心から周囲に向かって広がるように、液滴が分散する傾向にある。また、細かい液滴と、凝集して大きくなった液滴とが、混在する傾向にある。液滴の粘性が高い場合、インパクタ50が稼働中に捕集板上で液滴が移動しない傾向にあるため、凝集して大きくなった液滴がほとんど観察されない傾向にある。また、走査電子顕微鏡(SEM)を用いることにより、捕集板上で乾燥した液滴の残渣の数、大きさ、堆積の厚み、及び結晶の形成の有無等を確認することが可能である。
さらに、特性X線検出器を有する走査電子顕微鏡、電子線マイクロアナライザあるいは質量分析計を用いることにより、捕集板上で乾燥した液滴の残渣の成分を特定することが可能である。例えば、液滴残渣のナトリウム成分、塩素成分、酸素成分、炭素成分、及びケイ素成分等のそれぞれの含有率を特定することが可能である。またさらに、水晶振動子を用いることにより、液滴の残渣の質量を高い精度で測定することが可能である。
以上説明した方法等によってインパクタ50の捕集板を検査することにより、例えば、タイミング毎に、単位時間あたりに捕集した液滴の数、及び堆積した残渣の質量等を計測し、コンピュータシステムの記憶装置に記録することが可能となる。また、粒子検出装置1の内部に堆積する液滴の残渣の成分、及び堆積物の厚みの増加速度を予測し、これらも、コンピュータシステムの記憶装置に記録することが可能となる。次に、複数のタイミングのそれぞれで液滴を捕集した捕集板のうち、例えば、最も捕集した液滴が少ない捕集板を特定する。これにより、生産ライン81、82が一連の工程を実行する所定の周期における複数のタイミングのうち、捕集板で捕集される液滴が最も少ないタイミングを特定することが可能となる。あるいは、複数のタイミングのそれぞれで液滴を捕集した捕集板のうち、堆積物の厚みの増加速度が最も速い捕集板を特定する。これにより、生産ライン81、82が一連の工程を実行する所定の周期における複数のタイミングのうち、液滴の残渣の堆積物の厚みの増加速度が最も速いと予測されるタイミングを特定することが可能となる。
粒子検出装置1は、インパクタ50と同様に、生産ライン81、82の近傍に配置されている。なお、図3に示すように、生産ライン81、82の近傍にインパクタ50のみを配置し、インパクタ50の捕集板で捕集された液滴が最も少ないタイミングを特定した後、図4に示すように、インパクタ50を撤去し、粒子検出装置1を配置してよい。
粒子検出装置1は、例えば図5に示すように、光を発する光源素子51と、光源素子51が装着される台座52と、光源素子51から放射された光を平行光にする照射側平行光レンズ11と、平行光を集光する照射側集光レンズ12と、照射側集光レンズ12で集光された光にクリーンルーム70内から吸い込んだ気体の気流を横切らせる噴射機構53と、を備える。噴射機構53は、例えば気流の流速を変化させるためのエアバルブを備えていてもよい。
台座52に装着された光源素子51は、例えば図6に示すように、基板101と、基板101の表面に沿って設けられたアノード電極102と、カソード電極103と、基板101上に配置された発光ダイオード(LED)チップ104と、を備える。アノード電極102と、LEDチップ104と、は、ワイヤボンディング105で電気的に接続される。また、カソード電極103と、LEDチップ104と、は、ワイヤボンディング106で電気的に接続される。基板101上には、LEDチップ104を取り囲むように、リフレクタ107が配置される。また、LEDチップ104は、透明樹脂108で封止される。なお、光源素子51としては、LED素子以外にも、半導体レーザー等が使用可能である。
光源素子51が発する光は、可視光であっても、紫外光であってもよい。光が可視光である場合、光の波長は、例えば400乃至550nmの範囲内であり、例えば405nmである。光が紫外光である場合、光の波長は、例えば310乃至380nmの範囲内であり、例えば355nmである。ただし、光源素子51が発する光の波長は、検出対象の粒子の種類によって決定され、これらの数値に限定されない。図5に示す光源素子51を保持する台座52は、粒子検出装置1の筐体31に固定されている。
噴射機構53は、ファン等によって筐体31の外部から気体を吸引し、ノズル等を介して、吸引した気体を照射側集光レンズ12の焦点に向けて噴射する。照射側集光レンズ12で集光された光の進行方向に対して、噴射機構53から噴射される気流の進行方向は、例えば、略垂直に設定される。ここで、気流に粒子が含まれていると、粒子に当たった光がミー散乱により散乱し、散乱光が生じる。また、粒子が微生物である場合、光を照射された微生物に含まれるトリプトファン、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、及びリボフラビン等が、蛍光を発する。
粒子検出装置1は、噴射機構53が噴射した気流を横切った光を平行光にする検出側平行光レンズ13と、検出側平行光レンズ13で平行光にされた光を集光する検出側集光レンズ14と、をさらに備える。気流に含まれる粒子によって散乱光が生じた場合、散乱光も、検出側平行光レンズによって平行光にされ、その後、検出側集光レンズ14で集光される。
検出側集光レンズ14の焦点には、粒子によって散乱した光を検出する散乱光検出部16が配置されている。散乱光検出部16としては、フォトダイオード及び光電子増倍管等が使用可能である。散乱光検出部16が散乱光を検出した回数から、粒子の数を計測することが可能である。また、粒子による散乱光の強度は、粒子の粒径と相関する。したがって、散乱光検出部16で散乱光の強度を検出することにより、粒子検出装置1が配置された環境を飛散する粒子の粒径を求めることが可能である。
粒子検出装置1の筐体31内部には、例えば噴射機構53から噴射される気流と平行に、凹面ミラーである集光ミラー15がさらに配置されている。集光ミラー15は、気流に含まれる微生物が発した蛍光を集光する。集光ミラー15の焦点には、蛍光を検出する蛍光検出部17が配置されている。散乱光検出部16が散乱光を検出し、かつ蛍光検出部17が蛍光を検出しなかった場合、気流に含まれる粒子が非生物粒子であることが分かる。散乱光検出部16が散乱光を検出し、かつ蛍光検出部17が蛍光を検出した場合、気流に含まれる粒子が微生物等の生物粒子であることが分かる。また、蛍光検出部17が蛍光を検出した回数から、微生物の数を計測することが可能である。例えば、散乱光検出部16及び蛍光検出部17には、検出した光強度及び蛍光強度をリアルタイムに統計処理するコンピュータが接続される。
粒子検出装置1は、図1に示す生産ライン81、82が実行する一連の工程の所定の周期における複数のタイミングのうち、例えば、インパクタ50の捕集板で捕集される液滴が最も少なかったタイミングのみ稼働する。例えば、生産ライン81、82が、空の容器の搬送、空の溶液への液体の充填、液体を充填された容器の封止、及び液体を充填された容器の搬送という一連の工程を実行し、インパクタ50の捕集板で捕集される液滴が最も少ないタイミングが、空の容器の搬送工程であったとする。この場合、粒子検出装置1は、空の容器の搬送工程の間のみ、クリーンルーム70内から空気を吸い込み、粒子の検出を実行する。これにより、粒子検出装置1の内部に液滴の残渣が堆積し、配管が閉塞することを抑制することが可能となる。
あるいは、粒子検出装置1は、図1に示す生産ライン81、82が実行する一連の工程の所定の周期における複数のタイミングのうち、例えば、液滴の残渣の堆積物の厚みの増加速度が最も速いと予測されたタイミング以外のタイミングで稼働する。これによっても、粒子検出装置1の内部に液滴の残渣が堆積し、配管が閉塞することを抑制することが可能となる。また、粒子検出装置1内部における堆積物の厚みの予測された増加速度に基づいて、適切な時期に粒子検出装置1の内部を清掃することも可能となる。
粒子検出装置1は、外部から吸引した気体における粒子の濃度を上昇させるための粒子濃縮装置を備えていてもよい。粒子濃縮装置としては、これらに限定されないが、米国特許出願公開第2009/0288475号明細書に開示されているようなインパクタ方式と、サイクロン方式と、がある。インパクタ方式の粒子濃縮装置においては、図7に示すように、気体が流れる流路ボディ160の内径を入口161から段階的に狭くすることによって、気体の流速を上げて、加速された粒子が濃縮され、慣性力によって濃縮粒子出口162から排出される。粒子を含まない余計な気体は、排気口163から排出される。サイクロン方式の粒子濃縮装置においては、図8に示すように、円筒形の流路170内で吸引した気体中の粒子を遠心し、徐々に回転半径を狭めることによって、粒子の濃縮が行われる。粒子濃縮装置によって粒子を濃縮することにより、粒子検出装置1において効率的に粒子を検出することが可能となる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る、図4に示す粒子検出装置1における液滴残渣の堆積を抑制しながら粒子を検出する方法は、複数の場所において、図3に示すインパクタ50の捕集板を用いて、気体中に飛散している液滴を捕集することと、捕集板を検査し、複数の場所のうち、粒子検出装置を稼働させる場所を特定することと、特定された場所において、図4に示す粒子検出装置1を用いて、気体中に飛散している粒子を検出することと、を含む。
図3に示すインパクタ50は、例えば生産ライン81、82の近傍の複数の場所に配置される。次に、複数の場所のそれぞれで同時期に液滴を捕集した捕集板のうち、例えば、最も捕集した液滴が少ない捕集板を特定する。これにより、複数の場所のうち、捕集板で捕集される液滴が最も少ない場所を特定する。その後、特定された場所に図4に示す粒子検出装置1を配置し、気体中に飛散している粒子を検出する。これにより、粒子検出装置1の内部に液滴の残渣が堆積し、配管が閉塞することを抑制することが可能となる。
あるいは、複数の場所のそれぞれで液滴を捕集した捕集板のうち、堆積物の厚みの増加速度が最も速い捕集板を特定し、その後、複数の場所のうち、堆積物の厚みの増加速度が最も速いと予測される場所以外の場所に粒子検出装置1を配置し、気体中に飛散している粒子を検出してもよい。これによっても、粒子検出装置1の内部に液滴の残渣が堆積し、配管が閉塞することを抑制することが可能となる。第2の実施の形態に係る方法のその他の要件は、第1の実施の形態と同様であるので、説明は省略する。
1 粒子検出装置
11 照射側平行光レンズ
12 照射側集光レンズ
13 検出側平行光レンズ
14 検出側集光レンズ
15 集光ミラー
16 散乱光検出部
17 蛍光検出部
31 筐体
50 インパクタ
51 光源素子
52 台座
53 噴射機構
70 クリーンルーム
71 ダクト
72 噴き出し口
81、82 生産ライン
101 基板
102 アノード電極
103 カソード電極
104 チップ
105 ワイヤボンディング
106 ワイヤボンディング
107 リフレクタ
108 透明樹脂
150 容器
151 入口
152 オリフィス
153 空洞
154 捕集板
155 出口
160 流路ボディ
161 入口
162 濃縮粒子出口
163 排気口
170 流路

Claims (17)

  1. 所定の周期で一連の工程を実行する生産ラインの近傍において、前記所定の周期における複数のタイミングのそれぞれで、インパクタの捕集板を用いて、気体中に飛散している液滴を捕集することと、
    前記捕集板を検査し、前記複数のタイミングのうち、粒子検出装置を稼働させるタイミングを特定することと、
    前記生産ラインの近傍において、前記特定されたタイミングで前記粒子検出装置を稼働させて、気体中に飛散している粒子を検出することと、
    を含む、粒子検出装置における液滴残渣の堆積を抑制しながら粒子を検出する方法。
  2. 前記タイミングを特定することにおいて、前記捕集板で捕集された液滴が最も少ないタイミングを特定する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記捕集板を検査することにより、前記液滴の残渣の堆積速度を予測することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記タイミングを特定することにおいて、前記残渣の堆積速度が最も速いタイミング以外のタイミングを特定する、請求項3に記載の方法。
  5. 複数の場所において、インパクタの捕集板を用いて、気体中に飛散している液滴を捕集することと、
    前記捕集板を検査し、前記複数の場所のうち、粒子検出装置を稼働させる場所を特定することと、
    前記特定された場所において、前記粒子検出装置を用いて、気体中に飛散している粒子を検出することと、
    を含む、粒子検出装置における液滴残渣の堆積を抑制しながら粒子を検出する方法。
  6. 前記場所を特定することにおいて、前記捕集板で捕集された液滴が最も少ない場所を特定する、請求項5に記載の方法。
  7. 前記捕集板を検査することにより、前記液滴の残渣の堆積速度を予測することを更に含む、請求項5に記載の方法。
  8. 前記場所を特定することにおいて、前記残渣の堆積速度が最も速い場所以外の場所を特定する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記捕集板を検査することの前に、前記液滴を乾燥させることを更に含む、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記捕集板を検査することにおいて、前記捕集板上の前記液滴の残渣を検査する、請求項9に記載の方法。
  11. 前記捕集板を検査することにおいて、前記捕集板上の前記液滴の残渣の成分を検査する、請求項9に記載の方法。
  12. 前記捕集板を検査することにおいて、前記捕集板上の前記液滴の残渣の堆積を検査する、請求項9に記載の方法。
  13. 前記捕集板を検査することにおいて、前記捕集板上の前記液滴の粘性を検査する、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記粒子検出装置が、前記気体中に飛散している粒子を濃縮させる粒子濃縮装置を備えており、前記濃縮された粒子を検出する、請求項1ないし13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記捕集板上で固体粒子が反発される、請求項1ないし14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記捕集板が無機物からなる、請求項1ないし15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記捕集板がシリコン基板である、請求項1ないし16のいずれか1項に記載の方法。
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