JP2015148444A - 医薬品の模擬粉体の飛散性評価方法、蛍光粒子の検出方法、及び蛍光粒子の検出装置 - Google Patents

医薬品の模擬粉体の飛散性評価方法、蛍光粒子の検出方法、及び蛍光粒子の検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】蛍光粒子を正確に検出可能な方法が望まれている。
【解決手段】励起光を照射された複数の非蛍光粒子のそれぞれの自家蛍光の強度を散乱光の強度の三乗で除した第1の値の所定の割合を第1の閾値以下とする第1の閾値aを保存し、かつ、励起光を照射された複数の非蛍光粒子のそれぞれの自家蛍光の強度を散乱光の強度の自乗で除した第2の値の所定の割合を第2の閾値以下とする第2の閾値bを保存する判定基準記憶装置401と、散乱光の強度を表す変数をx、蛍光の強度を表す変数をy、0を含む定数をcとして、励起光を照射された検査対象粒子が発した蛍光の強度が、当該検査対象粒子で生じた散乱光の強度を下記(1)式のxに代入した場合に算出される蛍光の強度より高い場合、当該検査対象粒子が蛍光粒子であると判定する判定部301と、を備える、蛍光粒子の検出装置。
y=ax3+bx2+c (1)
【選択図】図4

Description

本発明は環境評価技術に関し、特に医薬品の模擬粉体の飛散性評価方法、蛍光粒子の検出方法、及び蛍光粒子の検出装置に関する。
抗ガン剤等の高薬理活性医薬品が気中に飛散すると、ごく微量の気中濃度でも人体に影響を与えてしまうことがある。したがって、医薬品を取り扱う部屋においては、医薬品の飛散性を予め評価することが望まれる。しかし、実際の医薬品を故意に飛散させて飛散性の評価を行うことは、危険な場合がある。そのため、人体にとって無害な医薬品の模擬粉体を用いて、飛散性の評価を行うことが提案されている(例えば、特許文献1ないし3、及び非特許文献1参照。)。模擬粉体の飛散性の評価結果に基づいて、医薬品の飛散防止措置がとられる。
特開2009−8644号公報 特開2013−50345号公報 国際公開第2009/108223号
田中ら、「高薬理活性医薬品製造施設の薬塵封じ込め評価方法に関する検討」、第30回空気清浄とコンタミネーションコントロール研究大会予稿集、2013年、p.131−133
医薬品の模擬粉体としては、例えば、蛍光粒子が使用される。医薬品の模擬粉体に限らず、蛍光粒子を正確に検出可能な方法が望まれている。
本発明の態様によれば、(a)励起光を照射された複数の非蛍光粒子のそれぞれについて算出された、自家蛍光の強度を散乱光の強度の三乗で除した値を表す第1の値、の所定の割合を、第1の閾値以下とする該第1の閾値を用意することと、(b)複数の非蛍光粒子のそれぞれについて算出された、自家蛍光の強度を散乱光の強度の自乗で除した値を表す第2の値、の所定の割合を、第2の閾値以下とする該第2の閾値を用意することと、(c)非蛍光粒子表面に蛍光物質を添加した粒子である医薬品の模擬粉体を所定の空間中に飛散させることと、(d)所定の空間から吸引した気体に励起光を照射し、気体に含まれる検査対象粒子で生じた散乱光と、検査対象粒子が発した蛍光を検出することと、(e)散乱光の強度を表す変数をx、蛍光の強度を表す変数をy、第1の閾値をa、第2の閾値をb、0を含む定数をcとして、検査対象粒子が発した蛍光の強度が、当該検査対象粒子で生じた散乱光の強度を下記(1)式のxに代入した場合に算出される蛍光の強度より高い場合、当該検査対象粒子が模擬粉体であると判定することと、を含む、医薬品の模擬粉体の飛散性評価方法が提供される。
y=ax3+bx2+c (1)
また、本発明の態様によれば、(a)複数の非蛍光粒子のそれぞれに励起光を照射し、複数の非蛍光粒子のそれぞれで生じた散乱光と、複数の非蛍光粒子のそれぞれが発した自家蛍光を検出することと、(b)複数の非蛍光粒子のそれぞれについて、自家蛍光の強度を散乱光の強度の三乗で除した値を表す第1の値を算出することと、(c)所定の割合の第1の値が第1の閾値以下となるよう、該第1の閾値を設定することと、(d)複数の非蛍光粒子のそれぞれについて、自家蛍光の強度を散乱光の強度の自乗で除した値を表す第2の値を算出することと、(e)所定の割合の第2の値が第2の閾値以下となるよう、該第2の閾値を設定することと、(f)検査対象粒子に励起光を照射し、検査対象粒子で生じた散乱光と、検査対象粒子が発した蛍光を検出することと、(g)検査対象粒子が発した蛍光の強度が、当該検査対象粒子で生じた散乱光の強度を上記(1)式のxに代入した場合に算出される蛍光の強度より高い場合、当該検査対象粒子が蛍光粒子であると判定することと、を含む、蛍光粒子の検出方法が提供される。
さらに、本発明の態様によれば、(a)粒子に励起光を照射する光源と、(b)粒子で生じた散乱光を検出する散乱光検出部と、(c)粒子が発した自家蛍光及び蛍光を検出する蛍光検出部と、(d)励起光を照射された複数の非蛍光粒子のそれぞれについて算出された、自家蛍光の強度を散乱光の強度の三乗で除した値を表す第1の値、の所定の割合を第1の閾値以下とする該第1の閾値を保存し、かつ、複数の非蛍光粒子のそれぞれについて算出された、自家蛍光の強度を散乱光の強度の自乗で除した値を表す第2の値、の所定の割合を第2の閾値以下とする該第2の閾値を保存する判定基準記憶装置と、(e)励起光を照射された検査対象粒子が発した蛍光の強度が、当該検査対象粒子で生じた散乱光の強度を上記(1)式のxに代入した場合に算出される蛍光の強度より高い場合、当該検査対象粒子が蛍光粒子であると判定する判定部と、を備える、蛍光粒子の検出装置が提供される。
本発明によれば、蛍光粒子を正確に検出することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る蛍光粒子の検出装置が配置された部屋の模式図である。 本発明の実施の形態に係る蛍光粒子の検出装置の模式図である。 本発明の実施の形態に係る蛍光粒子の検出装置の光源素子の模式図である。 本発明の実施の形態に係る蛍光粒子の検出装置の中央演算処理装置の模式図である。 本発明の実施の形態に係る非蛍光粒子に関する第1の値の分布と、第1の閾値と、を示す模式的なグラフである。 本発明の実施の形態に係る非蛍光粒子に関する第2の値の分布と、第2の閾値と、を示す模式的なグラフである。 本発明の実施の形態の比較例に係る医薬品の模擬粉体及び非蛍光粒子(ラクトース)に関する散乱光の強度と、蛍光の強度と、関係を示す対数グラフである。 本発明の実施の形態の実施例に係る医薬品の模擬粉体及び非蛍光粒子(ラクトース)に関する散乱光の強度と、蛍光の強度と、関係を示す対数グラフである。 本発明のその他の実施の形態に係る蛍光粒子の検出装置における光学系の模式図である。
以下に本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものである。したがって、具体的な寸法等は以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る蛍光粒子の検出装置10は、所定の空間を規定する部屋201に設置される。なお、所定の空間を規定するのはこれに限定されず、テント、ブース、チャンバ、及びコンテナ等であってもよい。部屋201には、例えば給気装置211A、211Bが設けられている。給気装置211A、211Bは、HEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)及びULPA(Ultra Low Penetration Air Filter)等の超高性能エアフィルタを通して、部屋201内部に清浄な空気を送り込む。
蛍光粒子の検出装置10は、例えば図2に示すように、励起光を発する光源素子1と、光源素子1が装着される台座2と、光源素子1から放射された励起光を平行光にする照射側平行光レンズ11と、平行光を集光する照射側集光レンズ12と、照射側集光レンズ12で集光された励起光に検査対象粒子を含む気流を横切らせる噴射機構3と、を備える。噴射機構3は、例えば気流の流速を変化させるためのエアバルブを備えていてもよい。
台座2に装着された光源素子1は、例えば図3に示すように、基板101と、基板101の表面に沿って設けられたアノード電極102と、カソード電極103と、基板101上に配置された発光ダイオード(LED)チップ104と、を備える。アノード電極102と、LEDチップ104と、は、ワイヤボンディング105で電気的に接続される。また、カソード電極103と、LEDチップ104と、は、ワイヤボンディング106で電気的に接続される。基板101上には、LEDチップ104を取り囲むように、リフレクタ107が配置される。また、LEDチップ104は、透明樹脂108で封止される。
光源素子1が発する励起光は、可視光であっても、紫外光であってもよい。励起光が可視光である場合、励起光の波長は、例えば400ないし410nmの範囲内であり、例えば405nmである。励起光が紫外光である場合、励起光の波長は、例えば310ないし380nmの範囲内であり、例えば355nmである。ただし、光源素子1が発する励起光の波長は、検出対象とする蛍光粒子の種類によって決定され、これらの数値に限定されない。図2に示す光源素子1を保持する台座2は、蛍光粒子の検出装置10の筐体31に固定されている。
噴射機構3は、ファン等によって図1に示す部屋201から図2に示す筐体31の内部に気体を吸引し、ノズル等を介して、吸引した気体を照射側集光レンズ12の焦点に向けて噴射する。照射側集光レンズ12で集光された励起光の進行方向に対して、噴射機構3から噴射される気流の進行方向は、例えば、略垂直に設定される。ここで、気流に検査対象粒子が含まれていると、検査対象粒子に当たった励起光がミー散乱により散乱し、散乱光が生じる。また、励起光を照射された検査対象粒子が蛍光粒子であった場合、蛍光粒子は蛍光を発する。励起光を照射された検査対象粒子が非蛍光粒子であった場合、非蛍光粒子は自家蛍光を発しうる。なお、気体は、必ずしも照射側集光レンズ12の焦点に向けて噴射される必要はない。例えば、気体は、励起光を横切る限りにおいて、照射側集光レンズ12の焦点から外れた位置に噴射されてもよい。照射側集光レンズ12で集光された励起光を横切った気流は、排気機構によって筐体31の外部に排気される。
蛍光粒子の検出装置10は、噴射機構3が噴射した気流を横切った光を平行光にする検出側平行光レンズ13と、検出側平行光レンズ13で平行光にされた光を集光する検出側集光レンズ14と、をさらに備える。気流に含まれる検査対象粒子によって散乱光が生じた場合、散乱光も、検出側平行光レンズによって平行光にされ、その後、検出側集光レンズ14で集光される。検出側集光レンズ14の焦点には、検査対象粒子によって散乱した光を検出する散乱光検出部16が配置されている。散乱光検出部16としては、フォトダイオード及び光電子増倍管等が使用可能である。散乱光検出部16が散乱光を検出した回数から、検査対象粒子の数を計測することが可能である。また、検査対象粒子による散乱光の強度は、検査対象粒子の粒径と相関する。したがって、散乱光の強度から、検出された検査対象粒子の粒径を求めることが可能である。
また、蛍光粒子の検出装置10の筐体31内部には、例えば噴射機構3から噴射される気流と平行に、凹面ミラーである集光ミラー15がさらに配置されている。集光ミラー15は、気流に含まれる検査対象粒子が発した自家蛍光又は蛍光を集光する。集光ミラー15の焦点には、自家蛍光又は蛍光を検出する蛍光検出部17が配置されている。蛍光検出部17としては、フォトダイオード及び光電子増倍管等が使用可能である。散乱光検出部16及び蛍光検出部17には、検出した散乱光強度及び蛍光強度をリアルタイムに統計処理する、図4に示す中央演算処理装置(CPU)300が接続される。
CPU300には、判定基準記憶装置401が接続されている。判定基準記憶装置401は、下記(1)式で与えられる判定式を保存する。
y=ax3+bx2+c (1)
ここで、xは散乱光の強度を表す変数、yは蛍光の強度を表す変数、aは第1の閾値、bは第2の閾値、cは定数を表す。cは0であってもよい。第1の閾値a及び第2の閾値bは、以下の方法により予め取得される。
まず、非蛍光粒子を用意する。非蛍光粒子は、例えば、ラクトース、マンニトール又はスクロースからなる。次に、図1に示す部屋201内で、非蛍光粒子を医薬品と同様に取り扱うことによって、飛散させる。例えば、部屋201内で医薬品の秤量、詰め替え、及び回収等が行われる場合は、それを模倣して、非蛍光粒子の秤量、詰め替え、及び回収等を行うことによって、非蛍光粒子を部屋201内に飛散させる。同時に、蛍光粒子の検出装置10は、部屋201内の気体の吸引を開始し、吸引した気体の気流に含まれる複数の非蛍光粒子のそれぞれに対して、図2に示した光源素子1から励起光を照射する。散乱光検出部16は、複数の非蛍光粒子のそれぞれで生じた散乱光を検出する。蛍光検出部17は、複数の非蛍光粒子のそれぞれが発した自家蛍光を検出する。
図4に示すCPU300は、判定基準決定部302を含む。判定基準決定部302は、複数の非蛍光粒子のそれぞれについて、下記(2)式に示すように、自家蛍光の強度IFを散乱光の強度ISの三乗で除した値を表す第1の値I1を算出する。なお、第1の値I1は、自家蛍光の強度IFを散乱光の強度ISの三乗で除した値そのものであってもよいし、自家蛍光の強度IFを散乱光の強度ISの三乗で除した値に比例する値であってもよい。
1=IF/(IS3 (2)
複数の非蛍光粒子のそれぞれの第1の値I1は、例えば図5に示すように、ガウス状に分布する。図4に示す判定基準決定部302は、図5に示すように、所定の割合の第1の値I1が第1の閾値IT1以下となるよう、第1の閾値IT1を設定する。所定の割合とは、例えば80%、85%、90%、95%、98%、又は100%である。
また、図4に示す判定基準決定部302は、複数の非蛍光粒子のそれぞれについて、下記(3)式に示すように、自家蛍光の強度IFを散乱光の強度ISの自乗で除した値を表す第2の値I2を算出する。なお、第2の値I2は、自家蛍光の強度IFを散乱光の強度ISの自乗で除した値そのものであってもよいし、自家蛍光の強度IFを散乱光の強度ISの自乗で除した値に比例する値であってもよい。
2=IF/(IS2 (3)
複数の非蛍光粒子のそれぞれの第2の値I2は、例えば図6に示すように、ガウス状に分布する。図4に示す判定基準決定部302は、図6に示すように、所定の割合の第2の値I2が第2の閾値IT2以下となるよう、第2の閾値IT2を設定する。所定の割合とは、例えば80%、85%、90%、95%、98%、又は100%である。
図4に示す判定基準決定部302は、設定した第1の閾値IT1及び第2の閾値IT2を、判定基準記憶装置401に保存する。
次に、医薬品の模擬粉体の飛散性評価方法について説明する。非蛍光粒子表面に蛍光物質を添加した蛍光粒子である医薬品の模擬粉体を用意する。模擬粉体の核をなす非蛍光粒子は、第1の閾値IT1及び第2の閾値IT2を設定する際に用いられた非蛍光粒子と同じであることが好ましい。蛍光物質としては、リボフラビン、及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)等が使用可能であるが、これらに限定されない。模擬粉体は、乾式粒子複合化装置等を用いて、非蛍光粒子と、蛍光物質からなる蛍光粒子成分と、を複合化することにより製造される。ここで、製造された模擬粉体に、蛍光物質が添加されなかった非蛍光粒子が混入する場合がある。
次に、図1に示す部屋201内で、模擬粉体を医薬品と同様に取り扱うことによって、飛散させる。例えば、部屋201内で医薬品の秤量、詰め替え、及び回収等が行われる場合は、それを模倣して、模擬粉体の秤量、詰め替え、及び回収等を行うことによって、模擬粉体を飛散させる。同時に、蛍光粒子の検出装置10は、部屋201内の気体の吸引を開始し、吸引した気体の気流に含まれる複数の検査対象粒子のそれぞれに対して、図2に示した光源素子1から励起光を照射する。散乱光検出部16は、複数の検査対象粒子のそれぞれで生じた散乱光を検出する。蛍光検出部17は、複数の検査対象粒子のそれぞれが発した蛍光帯域の光(蛍光又は自家蛍光)を検出する。
図4に示すCPU300は、判定部301を含む。判定部301は、判定基準記憶装置401から、上記(1)式を読み出す。さらに、判定部301は、検査対象粒子が生じた散乱光の強度を、上記(1)式のxに代入して、蛍光の強度を算出する。検査対象粒子が発した蛍光帯域の光の強度が、上記(1)で算出された蛍光の強度より高い場合、判定部301は、検査対象粒子が模擬粉体であると判定する。検査対象粒子が発した蛍光帯域の光の強度が、上記(1)で算出された蛍光の強度以下である場合、判定部301は、検査対象粒子が模擬粉体ではなく、非蛍光粒子であると判定する。
(比較例)
ラクトースからなる非蛍光粒子を用意し、部屋の中に飛散させた。同時に、蛍光粒子の検出装置で部屋の中の気体の吸引を開始し、吸引した気体の気流に含まれる複数の非蛍光粒子のそれぞれに対して励起光を照射し、複数の非蛍光粒子のそれぞれで生じた散乱光と、複数の非蛍光粒子のそれぞれが発した自家蛍光と、を検出した。次に、実施の形態で説明したように、検出した散乱光の強度と、自家蛍光の強度と、に基づいて、第1の閾値aを設定し、下記(4)式で与えられる判定式を用意した。
y=ax3+c (4)
ラクトースからなる非蛍光粒子の表面に蛍光粒子成分を複合化させた医薬品の模擬粉体を用意し、模擬粉体と、非蛍光粒子と、の両方を、部屋の中に飛散させた。同時に、蛍光粒子の検出装置で部屋の中の気体の吸引を開始し、吸引した気体の気流に含まれる複数の粒子のそれぞれに対して励起光を照射し、複数の粒子のそれぞれで生じた散乱光と、複数の粒子のそれぞれが発した蛍光帯域の光と、を検出した。
検出した複数の粒子のそれぞれが生じた散乱光の強度を、上記(4)式のxに代入して、蛍光の強度を算出した。検出した複数の粒子のそれぞれが発した蛍光帯域の光の強度が、上記(4)で算出された蛍光の強度より高い場合、検出した粒子が模擬粉体であると判定し、上記(4)で算出された蛍光の強度以下である場合、検出した粒子が非蛍光粒子であると判定した。しかし、検証したところ、図7に示すように、模擬粉体であると判定された粒子に、非蛍光粒子が多数含まれていた。また、模擬粉体であると判定された粒子に非蛍光粒子が含まれないよう、上記(4)式の第1の閾値aを設定しなおしたところ、非蛍光粒子であると判定された粒子に、模擬粉体が多数含まれていた。
(実施例)
ラクトースからなる非蛍光粒子を用意し、部屋の中に飛散させた。同時に、蛍光粒子の検出装置で部屋の中の気体の吸引を開始し、吸引した気体の気流に含まれる複数の非蛍光粒子のそれぞれに対して励起光を照射し、複数の非蛍光粒子のそれぞれで生じた散乱光と、複数の非蛍光粒子のそれぞれが発した自家蛍光と、を検出した。次に、実施の形態で説明したように、検出した散乱光の強度と、自家蛍光の強度と、に基づいて、第1の閾値及び第2の閾値を設定し、上記(1)式を用意した。
ラクトースからなる非蛍光粒子の表面に蛍光粒子成分を複合化させた医薬品の模擬粉体を用意し、模擬粉体と、非蛍光粒子と、の両方を、部屋の中に飛散させた。同時に、蛍光粒子の検出装置で部屋の中の気体の吸引を開始し、吸引した気体の気流に含まれる複数の粒子のそれぞれに対して励起光を照射し、複数の粒子のそれぞれで生じた散乱光と、複数の粒子のそれぞれが発した蛍光帯域の光と、を検出した。
検出した複数の粒子のそれぞれが生じた散乱光の強度を、上記(1)式のxに代入して、蛍光の強度を算出した。検出した複数の粒子のそれぞれが発した蛍光帯域の光の強度が、上記(1)で算出された蛍光の強度より高い場合、検出した粒子が模擬粉体であると判定し、上記(1)で算出された蛍光の強度以下である場合、検出した粒子が非蛍光粒子であると判定した。その後、検証したところ、図8に示すように、模擬粉体であると判定された粒子に、非蛍光粒子はほとんど含まれていなかった。また、非蛍光粒子であると判定された粒子に、模擬粉体はほとんど含まれていなかった。
実際に模擬粉体の飛散試験を行う際には、非蛍光粒子を意図的に同時に飛散させることは通常ない。しかし、模擬粉体を製造する際に、模擬粉体に非蛍光粒子が混入する場合がある。この場合、模擬粉体のみを、検出対象の蛍光粒子として正確に検出することが望まれる。ここで、比較例の(4)式のように、判定式が、散乱光の強度を表す変数xの自乗の項を含んでいないと、非蛍光粒子を模擬粉体であると誤って判定したり、模擬粉体を非蛍光粒子であると誤って判定したりする場合がある。これに対し、(1)式のように、判定式に、散乱光の強度を表す変数xの自乗の項を含ませることにより、誤判定を抑制することが可能となる。これにより、模擬粉体を正確に検出することが可能となる。
(その他の実施の形態)
上記のように本発明を実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記述及び図面はこの発明を限定するものであると理解するべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかになるはずである。例えば、蛍光粒子の検出装置10における光学系は、図2に示した例に限られない。例えば、図9に示すように、平行光レンズ51で平行光にされた光に、粒子を含む気流を横切らせてもよい。このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。
1 光源素子
2 台座
3 噴射機構
10 蛍光粒子の検出装置
11 照射側平行光レンズ
12 照射側集光レンズ
13 検出側平行光レンズ
14 検出側集光レンズ
15 集光ミラー
16 散乱光検出部
17 蛍光検出部
31 筐体
51 平行光レンズ
101 基板
102 アノード電極
103 カソード電極
104 チップ
105、106 ワイヤボンディング
107 リフレクタ
108 透明樹脂
201 部屋
211A、211B 給気装置
301 判定部
302 判定基準決定部
401 判定基準記憶装置

Claims (22)

  1. 励起光を照射された複数の非蛍光粒子のそれぞれについて算出された、自家蛍光の強度を散乱光の強度の三乗で除した値を表す第1の値、の所定の割合を、第1の閾値以下とする該第1の閾値を用意することと、
    前記複数の非蛍光粒子のそれぞれについて算出された、前記自家蛍光の強度を前記散乱光の強度の自乗で除した値を表す第2の値、の所定の割合を、第2の閾値以下とする該第2の閾値を用意することと、
    前記非蛍光粒子表面に蛍光物質を添加した粒子である医薬品の模擬粉体を所定の空間中に飛散させることと、
    前記所定の空間から吸引した気体に前記励起光を照射し、前記気体に含まれる検査対象粒子で生じた散乱光と、前記検査対象粒子が発した蛍光を検出することと、
    散乱光の強度を表す変数をx、蛍光の強度を表す変数をy、前記第1の閾値をa、前記第2の閾値をb、0を含む定数をcとして、前記検査対象粒子が発した蛍光の強度が、当該検査対象粒子で生じた散乱光の強度を下記(1)式のxに代入した場合に算出される蛍光の強度より高い場合、当該検査対象粒子が前記模擬粉体であると判定することと、
    を含む、医薬品の模擬粉体の飛散性評価方法。
    y=ax3+bx2+c (1)
  2. 前記医薬品の模擬粉体が、前記非蛍光粒子表面に蛍光粒子成分を複合化した粒子である、請求項1に記載の医薬品の模擬粉体の飛散性評価方法。
  3. 前記非蛍光粒子がラクトースからなる、請求項1又は2に記載の医薬品の模擬粉体の飛散性評価方法。
  4. 前記非蛍光粒子がマンニトールからなる、請求項1又は2に記載の医薬品の模擬粉体の飛散性評価方法。
  5. 前記非蛍光粒子がスクロースからなる、請求項1又は2に記載の医薬品の模擬粉体の飛散性評価方法。
  6. 前記定数cが0である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の医薬品の模擬粉体の飛散性評価方法。
  7. 複数の非蛍光粒子のそれぞれに励起光を照射し、前記複数の非蛍光粒子のそれぞれで生じた散乱光と、前記複数の非蛍光粒子のそれぞれが発した自家蛍光を検出することと、
    前記複数の非蛍光粒子のそれぞれについて、前記自家蛍光の強度を前記散乱光の強度の三乗で除した値を表す第1の値を算出することと、
    所定の割合の前記第1の値が第1の閾値以下となるよう、該第1の閾値を設定することと、
    前記複数の非蛍光粒子のそれぞれについて、前記自家蛍光の強度を前記散乱光の強度の自乗で除した値を表す第2の値を算出することと、
    所定の割合の前記第2の値が第2の閾値以下となるよう、該第2の閾値を設定することと、
    検査対象粒子に前記励起光を照射し、前記検査対象粒子で生じた散乱光と、前記検査対象粒子が発した蛍光を検出することと、
    散乱光の強度を表す変数をx、蛍光の強度を表す変数をy、前記第1の閾値をa、前記第2の閾値をb、0を含む定数をcとして、前記検査対象粒子が発した蛍光の強度が、当該検査対象粒子で生じた散乱光の強度を下記(2)式のxに代入した場合に算出される蛍光の強度より高い場合、当該検査対象粒子が蛍光粒子であると判定することと、
    を含む、蛍光粒子の検出方法。
    y=ax3+bx2+c (2)
  8. 前記蛍光粒子が、前記非蛍光粒子表面に蛍光物質を添加した粒子である、請求項7に記載の蛍光粒子の検出方法。
  9. 前記蛍光粒子が、前記非蛍光粒子表面に蛍光粒子成分を複合化した粒子である、請求項7又は8に記載の蛍光粒子の検出方法。
  10. 前記非蛍光粒子がラクトースからなる、請求項7ないし9のいずれか1項に記載の蛍光粒子の検出方法。
  11. 前記非蛍光粒子がマンニトールからなる、請求項7ないし9のいずれか1項に記載の蛍光粒子の検出方法。
  12. 前記非蛍光粒子がスクロースからなる、請求項7ないし9のいずれか1項に記載の蛍光粒子の検出方法。
  13. 前記定数cが0である、請求項7ないし12のいずれか1項に記載の蛍光粒子の検出方法。
  14. 前記蛍光粒子が医薬品の模擬粉体である、請求項7ないし13のいずれか1項に記載の蛍光粒子の検出方法。
  15. 粒子に励起光を照射する光源と、
    前記粒子で生じた散乱光を検出する散乱光検出部と、
    前記粒子が発した自家蛍光及び蛍光を検出する蛍光検出部と、
    前記励起光を照射された複数の非蛍光粒子のそれぞれについて算出された、自家蛍光の強度を散乱光の強度の三乗で除した値を表す第1の値、の所定の割合を第1の閾値以下とする該第1の閾値を保存し、かつ、前記複数の非蛍光粒子のそれぞれについて算出された、前記自家蛍光の強度を前記散乱光の強度の自乗で除した値を表す第2の値、の所定の割合を第2の閾値以下とする該第2の閾値を保存する判定基準記憶装置と、
    散乱光の強度を表す変数をx、蛍光の強度を表す変数をy、前記第1の閾値をa、前記第2の閾値をb、0を含む定数をcとして、前記励起光を照射された検査対象粒子が発した蛍光の強度が、当該検査対象粒子で生じた散乱光の強度を下記(3)式のxに代入した場合に算出される蛍光の強度より高い場合、当該検査対象粒子が蛍光粒子であると判定する判定部と、
    を備える、蛍光粒子の検出装置。
    y=ax3+bx2+c (3)
  16. 前記蛍光粒子が、前記非蛍光粒子表面に蛍光物質を添加した粒子である、請求項15に記載の蛍光粒子の検出装置。
  17. 前記蛍光粒子が、前記非蛍光粒子表面に蛍光粒子成分を複合化した粒子である、請求項15又は16に記載の蛍光粒子の検出装置。
  18. 前記非蛍光粒子がラクトースからなる、請求項15ないし17のいずれか1項に記載の蛍光粒子の検出装置。
  19. 前記非蛍光粒子がマンニトールからなる、請求項15ないし17のいずれか1項に記載の蛍光粒子の検出装置。
  20. 前記非蛍光粒子がスクロースからなる、請求項15ないし17のいずれか1項に記載の蛍光粒子の検出装置。
  21. 前記定数cが0である、請求項15ないし20のいずれか1項に記載の蛍光粒子の検出装置。
  22. 前記蛍光粒子が医薬品の模擬粉体である、請求項15ないし21のいずれか1項に記載の蛍光粒子の検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019000826A (ja) * 2017-06-19 2019-01-10 アズビル株式会社 蛍光粒子製造システム及び蛍光粒子の製造方法
CN113039425A (zh) * 2019-02-26 2021-06-25 松下知识产权经营株式会社 散射体测定方法及散射体测定装置

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