JP2014137075A - 風力発電用軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】ころのすべりを抑制できて、スメアリングを抑制できるにも拘わらず、ころの起動トルクも抑制できる風力発電機用軸受を提供すること。
【解決手段】円筒ころが、金属製の本体部と、上記本体部の表面を被覆すると共に、転動面を有する黒色酸化皮膜とを有するようにする。上記黒色酸化皮膜の厚さを、0.5μm以上2μm以下とし、上記黒色酸化皮膜の静止摩擦係数を、0.2以上0.3以下とする。円筒ころは、鋼製かつ円筒形状の本体部にブラックオキサイドのコーティングを施した後、バフ研磨を施してなっている。
【選択図】図5

Description

本発明は、風力発電機用軸受に関する。
従来、軸受としては、特開2005−195097号公報(特許文献1)に記載されているものがある。この軸受は、風力発電機の増速機に使用されている。詳しくは、この風力発電機の増速機は、遊星歯車装置と、二次増速装置とを備え、遊星歯車装置の太陽歯車の回転が二次増速装置で増速されて出力軸に伝えられるようになっている。上記軸受は、高速回転している出力軸を、ケーシングに対して回転自在に支持している。
特開2005−195097号公報
本発明者は、上記従来の軸受を、ころ軸受とした場合に次の問題が生じることを見出した。
すなわち、風力発電機では、風の強さが時々刻々変化するから、ころ軸受が支持している軸に動力が伝達される場合とそうでない場合とが起こり得る。例えば、強い風が吹き付けている状態から風が急に止んだときには、増速機に供給されていた動力が瞬時のうちに遮断されるから、急激な回転変動が起こり、風車が増速機を回転させるのではなくて、増速機の慣性で通常とは逆に増速機が風車を回そうという力が働き、ころ軸受に作用する荷重が反転する場合がある。
したがって、このような場合には、ころ軸受に一時的に荷重がかからなくなり、ころが滑りやすくなって、ころの転動面の潤滑膜が失われて、ころの転動面や軌道輪の軌道面に微小な焼付きであるスメアリングが生じる。
このような背景において、本願発明者は、次の課題を見い出した。すなわち、ころの表面に黒色酸化皮膜を形成する処理を施して、ころの転動面に黒色酸化皮膜を形成すると、特に回転初期に優先的に被覆凸部が摩滅させることができて、油膜切れを抑制することができる。すなわち、ころの転動面の静止摩擦係数を大きくできて、ころのすべりを抑制でき、ころ軸受のスメアリングを抑制できる。
しかしながら、上記ころの表面に黒色酸化皮膜を形成した軸受では、黒色酸化皮膜の表面が、凸部が多くてしかも軟質膜であるから、接触部が噛合い、ころの転動面の静止摩擦係数が大きくなって、ころ軸受の起動トルクが大きくなる。
そこで、本発明の課題は、ころのすべりを抑制できて、スメアリングを抑制できるにも拘わらず、ころの起動トルクも抑制できる風力発電機用軸受を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の風力発電機用軸受は、
内周軌道面を有する外輪と、
風力発電機の回転軸上に配置されると共に、外周軌道面を有する内輪と、
上記外輪の内周軌道面と、上記内輪の外周軌道面との間に配置されるころと
を備え、
上記ころは、
金属製の本体部と、
上記本体部の表面を被覆すると共に、転動面を有する黒色酸化皮膜と
を有し、
上記黒色酸化皮膜の厚さは、0.5μm以上2μm以下であり、
上記黒色酸化皮膜の静止摩擦係数は、0.2以上0.3以下であることを特徴としている。
本発明によれば、ころの本体部の表面を0.5μm以上2μm以下の黒色酸化皮膜で被覆して、ころの転動面をころを構成する周知の材料よりも柔らかい黒色酸化皮膜で構成しているから、ころの転動面のグリップ力を向上できる。したがって、ころに荷重が作用しない場合に、ころにすべりが生じることを抑制できて、軸受にスメアリングが生じることを抑制できる。
また、本発明によれば、上記黒色酸化皮膜の静止摩擦係数は、0.2以上0.3以下であるから、黒色酸化皮膜によって生成される摩擦力が、過大に大きくなることがない。したがって、回転初期の摩擦係数を低減できて、ころ軸受の起動トルクを低減できる。
また、一実施形態では、
上記黒色酸化皮膜の算術平均粗さRaを、a[μm]とし、
上記本体部の表面の算術平均粗さRaを、b[μm」としたとき、
0.85b≦a≦1.15bである。
ころの本体部に形成可能な黒色酸化皮膜の算術平均粗さは、ころの本体部の表面の算術平均粗さに依存する。
上記実施形態によれば、黒色酸化皮膜の算術平均粗さが、ころの本体部の表面の算術平均粗さと同程度になっているから、グリップ力が、本体部よりも優れるにも拘わらず、静止摩擦係数が本体部と同程度であるころを実現できる。したがって、ころのスメアリングを抑制できるにも拘わらず、ころ軸受の起動トルクを抑制できる。
また、一実施形態では、
上記ころは、本体部にブラックオキサイドのコーティングを施した後、バフ研磨を施してなる。
上記実施形態によれば、本体部にブラックオキサイドのコーティングを施した後、バフ研磨を施しているから、ブラックオキサイドのコーティングによってころの転動面に生じた凹凸のうちで凸部のみを優先的に除去できる。したがって、転動面を構成する黒色酸化皮膜の厚さが、0.5μm以上2μm以下で、かつ、上記黒色酸化皮膜の静止摩擦係数が、0.2以上0.3以下であるころを簡易に形成できる。
本発明によれば、ころのすべりを抑制できて、スメアリングを抑制できるにも拘わらず、ころの起動トルクも抑制できる風力発電機用軸受を実現できる。
本発明の一実施形態の風力発電機の増速機の破断側面図である。 増速機の第2円筒ころ軸受の軸方向の模式断面図である。 ブラックオキサイド処理前の円筒ころの表面粗さを示す図である。 ブラックオキサイド処理後の円筒ころの表面粗さを示す図である。 ブラックオキサイド処理後の円筒ころに更にバフ研磨を施した後の円筒ころの表面粗さを示す図である。
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の風力発電機の増速機の破断側面図である。
この増速機は、遊星歯車装置1と、二次増速装置2とを備え、遊星歯車装置1は、キャリア5と、複数の遊星歯車6と、太陽歯車7とを有する。この増速機は、入力軸10が回転すると、入力軸10と一体のキャリア5が回転し、キャリア5の複数箇所に支持された遊星歯車6が公転運動するようになっている。また、上記各遊星歯車6は、固定のリングギヤに噛合しながら公転し、結果として自転するようになっている。
上記太陽歯車7は、遊星歯車6に噛合している。上記太陽歯車7は、入力軸10に対して増速されて回転するようになっている。上記太陽歯車7は、二次増速装置2の低速軸15に設けられている。上記二次増速装置2は、太陽歯車7の回転速度を増速して出力するようになっている。上記二次増速装置2の出力軸17の回転速度は、入力軸10の回転速度と比較して、遊星歯車装置1と、二次増速装置2とで二段階に100倍程度に大幅に増速(50Hzの場合1500rpm程度、60Hzの場合1800rpm程度まで増速)されている。このようにして、風の状況で風車が非常に低速で回転する場合でも、出力軸17から発電が可能な高速回転が得られるようにしている。
上記二次増幅装置2は、第1円筒ころ軸受18と、第2円筒ころ軸受19とを有する。上記第1円筒ころ軸受18および第2円筒ころ軸受19は、出力軸17を増速機のケーシング25に対して回転自在に支持している。
図2は、上記第2円筒ころ軸受19の軸方向の模式断面図である。
図2に示すように、上記第2円筒ころ軸受19(以下、単に、円筒ころ軸受という)は、外輪30と、内輪31と、複数の円筒ころ32とを有する。上記外輪30は、ケーシング25の内周面に内嵌されて固定されている。上記外輪30は、内周円筒軌道面41と、第1鍔部42と、第2鍔部43とを有する。上記第1鍔部42は、内周円筒軌道面41の軸方向の一方側に位置する一方、第2鍔部43は、内周円筒軌道面41の軸方向の他方側に位置している。
一方、上記内輪31は、出力軸17の外周面に外嵌されて固定されている。上記内輪31は、外周円筒軌道面51を有している。上記複数の円筒ころ32は、内輪31の外周円筒軌道面51と、外輪30の内周円筒軌道面41との間に、保持器33によって保持された状態で、周方向に互いに間隔をおいて配置されている。
上記円筒ころ32は、金属製の本体部と、黒色酸化皮膜(Fe膜)70とを有する。上記本体部は、SUJ2や、SAE5120や、それらの鋼材に熱処理を施したものや、S45C等、円筒ころの材質として周知の鋼材からなっている。上記本体部は、円筒形状をしている。
また、上記黒色酸化皮膜70は、本体部の外面の全面を被覆している。上記黒色酸化皮膜70の外面は、円筒ころ32の転動面71を含んでいる。上記黒色酸化皮膜70の厚さは、0.5μm以上2μm以下となっており、黒色酸化皮膜70の静止摩擦係数は、0.2以上0.3以下となっている。
上記黒色酸化皮膜70は、次に示す方法で形成することができる。すなわち、先ず、上記本体部を、その本体部の材質等によって、濃度を適宜変化させた150℃程度の水酸化ナトリウム溶液に漬けて、本体部の表面に研磨処理前の黒色酸化皮膜を形成する(以下、この処理を黒染め処理という)。
その後、その研磨処理前の黒色酸化皮膜に、バフ研磨またはショットピーニングを施して、黒色酸化皮膜70を形成している。バフ研磨またはショットピーニングを使用することで、黒色酸化皮膜の膜厚を維持した上で、表面の凸部のみを除去して、静止摩擦係数を低減でき、黒色酸化皮膜70を形成することできる。
詳しくは、バフ研磨は、次の条件で行っている。
先ず、バフ研磨を行う部材としては、ブラシ・織布・不織布を使用し、更に詳しくは、動物性繊維、植物性繊維、化学繊維および金属ブラシ(真ちゅう、鉄たわし)等を使用している。また、加工方法としては、回転または叩きつけを用い、荷重としては、一定荷重(例、50g重〜50kg重)を用い、バフ研磨を行う部材を被加工物に押し付けまたは叩きつけて行っている。また、この際、ブラシ・織布・不織布または被加工物を回転もしくは往復移動させ(例、1〜3000r/min)ている。また、バフ研磨は、潤滑剤を用いていない、もしくは研磨剤や油脂分が存在する状態で実施している。
次に、ショットピーニングは、次の条件で行っている。
先ず、使用する粒子としては、例えば直径が1mm程度の金属粒子、セラミックス系(Si、SiC、Al等)の粒子、樹脂系(メラミン、アクリル樹脂等)の粒子、または植物系(くるみ等)の粒子を使用している。また、方法としては、粒子の叩きつけを行っている。
図3、図4および図5は、一実験例における、加工の過程での円筒ころの表面粗さの変動を表す図である。
詳しくは、図3は、ブラックオキサイド処理前の円筒ころの表面粗さを示す図であり、図4は、ブラックオキサイド処理後の円筒ころの表面粗さを示す図であり、図5は、ブラックオキサイド処理後の円筒ころに更にバフ研磨を施した後の円筒ころの表面粗さを示す図である。この実験例では、図3〜5に示す三つの状態で、黒色酸化皮膜の膜厚は、1.5μm〜1.6μm程度で変わらなかった。
図3〜5に示すように、円筒ころの表面粗さは、ブラックオキサイド処理によって、大きくなるが、その後、バフ研磨を行うと、ブラックオキサイド処理前の同程度の表面粗さとなっている。
ここで、具体的には、図3の状態では、円筒ころの表面の算術平均粗さRaは、0.23μmとなり、最高高さ粗さRyは、2.72μmとなり、十点平均粗さRzは、2.19μmとなった。
また、図4の状態では、円筒ころの表面の算術平均粗さRaは、0.27μmとなり、最高高さRyは、3.60μmとなり、十点平均粗さRzは、2.61μmとなった。
また、図5の状態では、円筒ころの表面の算術平均粗さRaは、0.20μmとなり、最高高さRyは、2.76μmとなり、十点平均粗さRzは、2.09μmとなった。
すなわち、算術平均粗さRaは、処理前の状態0.23μmと比較して、ブラックオキサイド処理後には、0.27μmと大きくなるが、その後、バフ研磨を行うと、0.20μmと、処理前の状態よりも小さくなった。
また、最高高さRyは、処理前の状態2.72μmと比較して、ブラックオキサイド処理後には、3.60μmと格段に大きくなるが、その後、バフ研磨を行うと、2.76μmと、処理前の状態と略同程度の大きさになった。
また、十点平均粗さRzは、処理前の状態2.19μmと比較して、ブラックオキサイド処理後には、2.61μmと格段に大きくなるが、その後、バフ研磨を行うと、2.09μmと、処理前の状態よりも小さくなった。
したがって、円筒ころの表面粗さは、ブラックオキサイド処理後に、バフ研磨を行うと、ブラックオキサイド処理前の本体部の表面粗さ程度の表面粗さとなった。
尚、本発明者は、試験によって、0.5μm以上の膜厚を有すると共に静止摩擦係数が0.2以上の黒色酸化皮膜を形成すれば、グリップを獲得できて、スメアリングの低減に有効であることを確かめた。また、本発明者は、膜厚を2μm以下として静止摩擦係数を0.3以下とすれば、過大な起動トルクが発生することがないことを確かめた。尚、試験によると、黒色酸化皮膜の膜厚を1μm以上とし、静止摩擦係数を0.25以上にすれば、スメアリングの発生を大きく抑制できた。
上記実施形態によれば、円筒ころ32の本体部の表面を0.5μm以上2μm以下の黒色酸化皮膜70で被覆して、円筒ころ32の転動面を、円筒ころ32を構成する周知の材料よりも柔らかい黒色酸化皮膜70で構成しているから、円筒ころ32の転動面のグリップ力を向上できる。したがって、円筒ころ32に荷重が作用しない場合に、円筒ころ32にすべりが生じることを抑制できて、円筒ころ軸受の軌道面41,51や円筒ころ32の転動面にスメアリングが生じることを抑制できると共に、回転初期の伝達ロスを低減することができる。
また、上記実施形態によれば、上記黒色酸化皮膜70の静止摩擦係数が、0.2以上0.3以下であるから、黒色酸化皮膜70によって生成される回転初期の摩擦力が、過大に大きくなることがない。したがって、円筒ころ32の回転初期の摩擦係数を低減できて、ころ軸受の起動トルクを低減できて、発電の際のエネルギーロスを抑制できる。
また、上記実施形態によれば、上記本体部の算術平均粗さRaが、0.23μmであり、黒色酸化皮膜70の算術平均粗さRaが、0.20μmであるから、黒色酸化皮膜70の算術平均粗さRaを、a[μm]とし、上記本体部の表面の算術平均粗さRaを、b[μm」としたとき、0.85b≦a≦1.15bとなる。したがって、黒色酸化皮膜70の算術平均粗さが、円筒ころ32の本体部の表面の算術平均粗さと同程度になっているから、グリップ力が、本体部よりも優れるにも拘わらず、静止摩擦係数が本体部と同程度であるころを実現できる。したがって、円筒ころ32のスメアリングを抑制できるにも拘わらず、円筒ころ軸受の起動トルクを抑制できる。
また、上記実施形態によれば、上記円筒ころ32が、本体部にブラックオキサイドのコーティングを施した後、バフ研磨を施してなっているから、ブラックオキサイド処理後の黒色酸化皮膜の凹凸のうちの凸の部分の選択除去を簡易に行うことができる。したがって、転動面を構成する黒色酸化皮膜70の厚さが、0.5μm以上2μm以下で、かつ、黒色酸化皮膜70の静止摩擦係数が、0.2以上0.3以下である円筒ころ32を簡易に形成できる。
この発明では、黒染め処理後に、バフ研磨以外の周知の研磨、例えば、ベルト研磨、ブラシ研磨、ブラスト研磨等の周知の研磨を行って、表面の凸を選択除去するようにしても良い。
また、上記実施形態では、黒染め処理およびバフ研磨を施して円筒ころ32を形成したが、この発明では、円筒ころの他に、外輪および内輪のうちの少なくとも一方にブラックオキサイド処理およびバフ研磨を施しても良い。このようにして、外輪および内輪のうちの少なくとも一方の軌道面に、スメアリングを防止できると共に、円筒ころの回転初期の摩擦係数を低減できて、起動トルクも抑制できる黒色酸化皮膜を形成しても良い。
また、上記実施形態では、円筒ころ軸受が、風力発電機の増速機の高速軸上に配置されたが、この発明の円筒ころ軸受は、風力発電機の風車の回転軸に配置されても良く、また、増速機の中速軸上に配置されても良い。
また、上記実施形態では、ころ軸受が、円筒ころ軸受で、転動体が、円筒ころであったが、この発明では、ころ軸受は、円錐ころ軸受であっても良く、転動体は、円錐ころであっても良い。また、この発明では、ころ軸受は、球面ころ軸受であっても良く、転動体は、凸面ころ(球面ころ)であっても良い。尚、凸面ころは、すべりを生じ易いことが知られている。したがって、本発明を、球面ころ軸受に適用すると大きな作用効果を得ることができる。
1 遊星歯車装置
2 二次増速装置
5 キャリア
6 遊星歯車
7 太陽歯車
10 入力軸
15 低速軸
17 出力軸
18 第1円筒ころ軸受
19 第2円筒ころ軸受
25 ケーシング
30 外輪
31 内輪
32 円筒ころ
41 外輪の内周円筒軌道面
51 内輪の外周円筒軌道面
70 黒色酸化皮膜
71 円筒ころの転動面

Claims (3)

  1. 内周軌道面を有する外輪と、
    風力発電機の回転軸上に配置されると共に、外周軌道面を有する内輪と、
    上記外輪の内周軌道面と、上記内輪の外周軌道面との間に配置されるころと
    を備え、
    上記ころは、
    金属製の本体部と、
    上記本体部の表面を被覆すると共に、転動面を有する黒色酸化皮膜と
    を有し、
    上記黒色酸化皮膜の厚さは、0.5μm以上2μm以下であり、
    上記黒色酸化皮膜の静止摩擦係数は、0.2以上0.3以下であることを特徴とする風力発電機用軸受。
  2. 請求項1に記載の風力発電機用軸受において、
    上記黒色酸化皮膜の算術平均粗さRaを、a[μm]とし、
    上記本体部の表面の算術平均粗さRaを、b[μm」としたとき、
    0.85b≦a≦1.15bであることを特徴とする風力発電機用軸受。
  3. 請求項1または2に記載の風力発電機用軸受において、
    上記ころは、本体部にブラックオキサイドのコーティングを施した後、バフ研磨を施してなることを特徴とする風力発電機用軸受。
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