JP2014136693A - アミロイド形成阻害剤及びアミロイド形成阻害方法 - Google Patents

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茂 片山
Soichiro Nakamura
宗一郎 中村
Yusuke Uchiyama
裕介 内山
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Shinshu University NUC
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Abstract

【課題】ポリフェノール類に代わる新規のアミロイド形成阻害活剤及びかかるアミロイド形成阻害活剤を反復して投与するアミロイド形成阻害方法を提供する。
【解決手段】アミロイド形成阻害剤としてセサミノールを有効成分とするものを用いた。
【選択図】なし

Description

本発明はアミロイド形成阻害剤及びアミロイド形成阻害方法に関する。高齢社会化が進むなかで、アルツハイマー病や透析アミロイドーシス等、アミロイドの沈着によって引き起こされる疾病が社会問題化している。本発明は、アミロイドの形成を阻害するアミロイド形成阻害剤及びアミロイド形成阻害方法に関する。
従来、前記のようなアミロイドの形成を阻害するものとして、ポリフェノール類が知られており、かかるポリフェノール類を得る方法として、ウコン粉末に超臨界状態の二酸化炭素を2〜3時間接触させ、クルクミンを分離する方法(例えば、特許文献1参照)、ウコンのcDNAから選抜した4種類の遺伝子によってコードされるタンパク質であるDCS、CURS1、CURS2、CURS3を単離し、これらのタンパク質を組み合わせてクルクミノイドを得る方法(例えば、特許文献2参照)、赤ワインからアルコールを除去したものを濃縮して吸収樹脂カラムに吸着させ、水性アルコールで溶離し、更にアルコールを除去した後、加熱により濃縮した抽出成分濃縮液を高速液体クロマトグラフフィーにて分離してポリフェノール類を得る方法(例えば、特許文献3参照)等が提案されている。
しかし、特許文献1のような従来法には、高温・高圧の超臨界状態の二酸化炭素を使用するため、相応の設備と熟練を要し、それでもなお作業の危険性が高いという問題があり、また特許文献2や3のような従来法には、方法それ自体が複雑であって効率が悪いだけでなく、化学試薬や微生物による汚染のおそれもあるという問題がある。
特開平6−9479号公報 特開2010−200630号公報 特開2005−104850号公報
本発明が解決しようとする課題は、それを得ることが容易ではないポリフェノール類に代わる新規のアミロイド形成阻害活剤及びかかるアミロイド形成阻害活剤を反復して投与するアミロイド形成阻害方法を提供する処にある。
本発明者らは、前記の課題を解決するべく研究した結果、セサミノールを有効成分として含有するものが正しく好適であることを見出した。
すなわち本発明は、セサミノールを有効成分として含有することを特徴とするアミロイド形成阻害剤に係る。また本発明は、かかるアミロイド形成阻害剤を反復して投与することを特徴とするアミロイド形成阻害方法に係る。
本発明に係るアミロイド形成阻害剤(以下、本発明のアミロイド形成阻害剤という)は、セサミノールを有効成分として含有するものである。かかるセサミノールとしては、ゴマ種子由来のものが好ましい。ゴマ種子としては、生ゴマ種子、煎りゴマ種子、練りゴマ種子、切りゴマ種子、脱脂ゴマ種子等の各種のゴマ種子が挙げられるが、なかでも生ゴマ種子、煎りゴマ種子及び脱脂ゴマ種子が好ましい。
本発明のアミロイド形成阻害剤に供するゴマ種子由来のセサミノールそれ自体は、公知の方法、例えば特開2008−214234号公報に記載の方法により得ることができる。この方法によれば、まず、酸性触媒を用いて脱色処理したゴマ油を分子蒸留し、その留分からエタノール中で晶析するものを除去し、更にエタノール濃度60〜80質量%のエタノール水溶液に不溶なものを除去して精製する。次に、精製したエタノール水溶液を塩基性陰イオン交換樹脂製の吸着剤で分離し、精製することで目的のセサミノールを得ることができる。
またゴマ種子を粉砕し、有機溶媒例えば酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メタノール、エタノール、好ましくはアセトンにより抽出し、抽出物を分別手段、例えばカラムクロマトグラフィ、高速液体クロマトグラフィ、再結晶、蒸留など、好ましくはシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィに供して、目的のセサミノールを得ることもできる。
これら以外に、ゴマ種子を脱脂したゴマの脱脂粕から、セサミノール配糖体をアルコール−水等で抽出し、遊離型にした後、カラムクロマトグラフィ等に供して分離精製し、目的のセサミノールを得ることもできる。
本発明のアミロイド形成阻害剤は、好ましくは前記のようなゴマ種子由来のセサミノールを含有するものである。かかるアミロイド形成阻害剤の形態としては、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、ペレット剤、舌下剤、トローチ剤、各種液剤等が挙げられる。
次に、本発明に係るアミロイド形成阻害方法(以下、本発明のアミロイド形成阻害方法という)について説明する。本発明のアミロイド形成阻害方法は前記した本発明のアミロイド形成阻害剤を反復して投与する方法である。
かかるアミロイド形成阻害剤を反復して投与する期間は少なくとも8週間以上とすることが好ましい。また1日当たりアミロイド形成阻害剤の投与量は体重1kg当たり0.033〜0.066gの割合とすることが好ましい。更に投与方法としては経口投与が好ましい。経口投与の場合、摂取する食餌中のアミロイド形成阻害剤の濃度は、通常0.001〜5質量%とするが、0.01〜0.5%とすることが好ましい。
本発明のアミロイド形成阻害剤は、詳しくは後述するように、優れたアミロイド形成阻害活性を示し、なかでもβ−アミロイドペプチドからアミロイドが形成されるのを阻害する活性を示し、アミロイドの形成から引き起こされる疾病等、特にアルツハイマー病に対して有用である。
以上説明した本発明のアミロイド形成阻害剤には、優れたアミロイド形成阻害活性を有するという効果がある。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例及び比較例を挙げるが、本発明がこれらの実施例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例等において、別に記載しない限り、%は質量%である。
試験区分1(セサミノールの分離)
未焙煎のゴマ種子から圧搾搾油して得た未精製ゴマ油を酸性触媒として活性白土を用いて脱色処理し、更に遠心式分子蒸留機に仕込み、温度245℃、圧力27Paの条件下で分子蒸留した。得られた留分から、エタノール中で晶析するものを除去し、更にエタノール濃度60〜80%のエタノール水溶液に不溶なものを除去して精製した。次に、この精製したエタノール水溶液を塩基性陰イオン交換樹脂製の吸着剤で分離し、精製して目的のセサミノールを得た。
試験区分2(セサミノール含有飼料の調製及び投与)
試験区分1で得たセサミノールを飼料MF(オリエンタル酵母工業社製)に0.05%となるよう混合してセサミノール含有飼料を得た。セサミノール含有飼料を老化促進モデルマウスとしてSAMP8マウス(日本エスエルシー社製)5匹に16週齢から32週齢の間、自由に摂取させた。比較のため、セサミノールを混合しない前記の飼料をSAMP8マウス5匹に同条件下で摂取させた。
試験区分3(ELISA法による脳中アミロイド形成阻害活性の測定)
33週齢で安楽死させた前記のSAMP8マウスから全脳を採取した。この脳をプロテインインヒビターを含むRIPAバッファー(サンタクルズ社製)に懸濁してホモジナイズした後、遠心分離(12000rpm、10分間、4℃)により上清を回収した。この上清を全タンパク質抽出液とし、ヒト/ラットβ−アミロイド(42)ELISAキットワコー高感度品(和光純薬工業社製)を用いて、β−アミロイド含量を測定した。結果を表1にまとめて示した。
Figure 2014136693
表1において、
P8セサミノール:セサミノールを混合した飼料を摂取させたSAMP8マウス群
P8コントロール:セサミノールを混合しない飼料を摂取させたSAMP8マウス群
試験区分3(脳中のTBA反応性生物量の測定)
組織の脂質過酸化度の指標として、チオバルビツール酸(TBA)反応生成物(TBARS)の濃度をKosugi(1992)法により測定した。すなわち、前記のSAMP8マウスの全脳を摘出し、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄した後、湿重量を測定し、30%(w/v)になるよう1.15%KCl溶液を加えてホモジナイズした。ホモジナイズした溶液0.10mL、8.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)溶液0.20mL、20%酢酸緩衝液(pH 3.5)1.5mL、0.8%酸化防止剤(BHT)酢酸溶液50μL、0.8%チオバルビツール酸(TBA)溶液1.5mL及び蒸留水0.7mLを加え、密栓してよく振り混ぜた。密栓したまま5℃で60分間保持した後、沸騰水浴中で60分間加熱した。冷却後、蒸留水1.0mL及びブタノール−ピリジン混液(15:1、v/v)5.0 mLを加えて振り混ぜた。遠心分離(3000rpm、10分間)した後、上清の532nmにおける吸光度Aを分光光度計(島津製作所のUV−1700)で測定した。対照液についても同様の操作を行い、得られた上清液の吸光度A0を測定した。以下の数1からTBA反応生成物(TBARS)量を求め、結果を表2に示した。

Figure 2014136693
数1において、
吸光度A:試料液(セサミノールを混合した飼料を摂取させたSAMP8マウス群から調製した上清)の吸光度
吸光度A0:(セサミノールを混合しない飼料を摂取させたSAMP8マウス群から調製した上清)対照液の吸光度
156000:TBA反応生成物の分子吸光係数
Figure 2014136693
表2において、
P8セサミノール,P8コントロール:表1の場合と同じ。
表1及び表2の結果からも明らかなように、本発明のアミロイド形成阻害剤及びアミロイド形成阻害方法によると、アミロイドの形成を有効に阻害できる。

Claims (5)

  1. セサミノールを有効成分として含有することを特徴とするアミロイド形成阻害剤。
  2. セサミノールがゴマ種子由来のものである請求項1記載のアミロイド形成阻害剤。
  3. 請求項1又は2記載のアミロイド形成阻害剤を反復して投与することを特徴とするアミロイド形成阻害方法。
  4. アミロイド形成阻害剤を体重1kg当たり0.033〜0.066g/日の割合で投与する請求項3記載のアミロイド形成阻害方法。
  5. アミロイド形成阻害剤を経口投与する請求項3又は4記載のアミロイド形成阻害方法。
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