JP2014136649A - 巻取機制御装置、巻取機制御方法及び巻出機制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】巻取ロールを交換する際のターレット動作中に生じる張力の変動を簡易な構成により抑えることができるとともに、汎用性の高い巻取機制御装置を提供する。
【解決手段】巻取機制御装置は、ターレット動作中の旋回角度を検出し、初期状態において、前記ターレット動作に伴う長尺材のループ長の変動量を検出し、前記旋回角度及び前記ループ長の変動量に基づいて前記旋回角度に応じた速度変動量を算出し、通常状態におけるターレット動作中では、初期状態において算出された前記旋回角度に応じた前記速度変動量に基づいて巻取ロールの回転速度を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】巻取機制御装置は、ターレット動作中の旋回角度を検出し、初期状態において、前記ターレット動作に伴う長尺材のループ長の変動量を検出し、前記旋回角度及び前記ループ長の変動量に基づいて前記旋回角度に応じた速度変動量を算出し、通常状態におけるターレット動作中では、初期状態において算出された前記旋回角度に応じた前記速度変動量に基づいて巻取ロールの回転速度を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、巻取機制御装置、巻取機制御方法及び巻出機制御方法に関し、特には、一定の張力で長尺材を巻き取る巻取機を制御する技術に関する。
紙、フィルム等の長尺材を巻取ロールに巻き取る場合、長尺材に撓み等が発生することを防止するために、巻き取り中に長尺材に加えられる張力を一定に保つ必要がある。特に、長尺材を規定量巻き取った巻取ロールを空の巻取ロールに交換するための旋回動作(ターレット動作)中は、巻取ロールの巻取軸が移動して長尺材の張力が変動し易いため、ターレット動作中の張力の変動を抑えることが重要である。
ここで、ターレット動作中に生じる張力の変動を抑えるための技術が、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されている巻取機制御装置では、ターレット動作中に、ループ長の変動量を計算式により算出し、算出した変動量に基づいて巻取ロールの回転数を補正している。
しかし、特許文献1に記載の技術では、ループ長の変動量を算出するための計算式が複雑である上、巻取機の構成が変われると該計算式も変更しなければならないという問題がある。なお、巻取ロールに巻き取られた長尺材を引き出す巻出機についても同様の問題が生じる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、巻取ロールを交換する際のターレット動作中に生じる張力の変動を簡易な構成により抑えることができるとともに、汎用性の高い巻取機制御装置、巻取機制御方法及び巻出機制御方法を提供することにある。
本発明に係る巻取機制御装置は、上記課題を解決するために、巻取機におけるターレット動作中の旋回角度を検出する旋回角度検出手段と、巻取ロールが長尺材を巻き取る巻取動作を停止している初期状態において、前記ターレット動作に伴う前記長尺材のループ長の変動量を検出する変動量検出手段と、前記初期状態において、前記旋回角度及び前記ループ長の変動量に基づいて、前記旋回角度に応じた速度変動量を算出する速度算出手段と、を備え、前記巻取動作を行う通常状態における前記ターレット動作中では、前記初期状態において算出された、前記旋回角度に応じた前記速度変動量に基づいて、前記長尺材の搬送ラインのライン速度及び前記巻取ロールの回転速度の少なくとも何れか一方を制御することを特徴とする。
本発明に係る巻取機制御方法は、上記課題を解決するために、巻取機におけるターレット動作中の旋回角度を検出し、巻取ロールが長尺材を巻き取る巻取動作を停止している初期状態において、前記ターレット動作に伴う前記長尺材のループ長の変動量を検出し、前記初期状態において、前記旋回角度及び前記ループ長の変動量に基づいて、前記旋回角度に応じた速度変動量を算出し、前記巻取動作を行う通常状態における前記ターレット動作中では、前記初期状態において算出された、前記旋回角度に応じた前記速度変動量に基づいて、前記長尺材の搬送ラインのライン速度及び前記巻取ロールの回転速度の少なくとも何れか一方を制御することを特徴とする。
本発明に係る巻出機制御方法は、上記課題を解決するために、巻出機におけるターレット動作中の旋回角度を検出し、予め長尺材が巻かれた巻出ロールから該長尺材を巻き出す巻出動作を停止している初期状態において、前記ターレット動作に伴う前記長尺材のループ長の変動量を検出し、前記初期状態において、前記旋回角度及び前記ループ長の変動量に基づいて、前記旋回角度に応じた速度変動量を算出し、前記巻出動作を行う通常状態における前記ターレット動作中では、前記初期状態において算出された、前記旋回角度に応じた前記速度変動量に基づいて、前記長尺材の搬送ラインのライン速度及び前記巻出ロールの回転速度の少なくとも何れか一方を制御することを特徴とする。
本発明によれば、巻取ロールを交換する際のターレット動作中に生じる張力の変動を簡易な構成により抑えることができるとともに、汎用性の高い巻取機制御装置、巻取機制御方法及び巻出機制御方法を提供することができる。
本発明の一実施の形態について、図面を用いて以下に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る巻取機制御装置100の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、巻取機制御装置100は、巻取機1、長尺材2、A軸巻取ロール3a、B軸巻取ロール3b、巻取軸駆動モータ4、ターレット駆動モータ5、巻取軸制御回路6、速度設定器7、巻取径検出回路8、張力制御回路9、張力検出器10、張力設定器11、フィードロール駆動モータ12、エンコーダ13、フィードロール制御回路14、フィードロール15、ターレット角速度検出器16、第1スイッチ回路17、第2スイッチ回路18、及び速度補償回路19、及びエンコーダ20を備えている。
巻取機1は、A軸及びB軸の2軸のターレット式の構造を有し、紙、フィルム等の長尺材2を巻き取る。具体的には、巻取機1は、A軸巻取ロール3a及びB軸巻取ロール3bを備え、一方の巻取ロールにおける長尺材2の巻取量が規定量に達すると、両巻取ロール3a、3bをそれぞれ同周速度で回転させながら、回転軸Pを中心にして両巻取ロール3a、3bを旋回させて、他方の空の巻取ロールに交換(巻き替え)する。このようにして巻取機1は、A軸巻取ロール3a及びB軸巻取ロール3bにより連続的に長尺材2を巻き取る。図1には、A軸巻取ロール3aが長尺材2を巻き取っている状態を示し、空のB軸巻取ロール3bが待機している状態を示している。なお、本実施の形態では、2軸式の巻取機を例に挙げているが、本発明の巻取機は2軸式に限定されず、3軸式またはそれ以上であってもよい。また、図1では、A軸巻取ロール3aに接続された回路構成のみが示されているが、B軸巻取ロール3bにも同様の回路構成が接続されている。
巻取軸駆動モータ4は、巻取軸制御回路6から出力される制御信号に基づいて、A軸巻取ロール3aを回転駆動させる。A軸巻取ロール3aは、巻取軸駆動モータ4により回転駆動し長尺材2を巻き取る。
巻取軸制御回路6は、巻取軸駆動モータ4の回転速度を制御してA軸巻取ロール3aの回転速度を制御する。巻取軸制御回路6には、長尺材2の搬送ラインのライン速度の指令信号に基づき速度設定器7により設定されるライン速度VLと、速度補償回路19から出力される速度補償値ΔV(速度変動量)との加算信号(VL+ΔV)に、A軸巻取ロール3aの巻取径Dwを検出する巻取径検出回路8により出力される巻取径に対応した信号(π×Dw)を除して得られる速度指令信号(Nw)が入力される。巻取軸制御回路6は、速度指令信号(Nw)に基づいて、ライン速度VLに対してA軸巻取ロール3aの表面速度が一定、すなわち長尺材2に加わる張力が一定になるように巻取軸駆動モータ4の回転速度を制御する。
張力制御回路9は、速度指令信号(Nw)に対して、A軸巻取ロール3aの回転数を補正する補正信号を出力する。張力制御回路9には、長尺材2の走行経路に設けられた張力検出器10により検出された張力検出信号と、張力設定器11に設定された張力設定値との偏差信号が入力される。
フィードロール駆動モータ12は、フィードロール制御回路14から出力される制御信号に基づいて、フィードロール15を回転駆動させる。フィードロール15は、フィードロール駆動モータ12により回転駆動し、長尺材2を巻取機1側へ送り出す。また、フィードロール15は、搬送ライン及び巻取機1の巻取動作の停止時に、フィードロール駆動モータ12における定トルク制御に基づき回転駆動し、長尺材2が弛まない程度の一定の張力を与える。なお、長尺材2が弛まない程度の一定の張力の下では、長尺材2とフィードロール15とは互いに滑らず追随して変動する。
エンコーダ13は、フィードロール駆動モータ12の回転量に基づきフィードロール15の回転位置を検出して、検出信号を速度補償回路19に出力する。
ターレット駆動モータ5は、ターレット動作指令により、回転軸Pを中心にしてA軸巻取ロール3a及びB軸巻取ロール3bを旋回駆動(ターレット動作)させる。ターレット動作指令は、例えば巻取ロールにおける長尺材2の巻取量が規定量に達したときに発令される。
エンコーダ20は、ターレット駆動モータ5の回転量に基づき巻取ロールの旋回位置を検出して、検出信号をターレット角速度検出器16に出力する。
ターレット角速度検出器16は、エンコーダ20から出力される巻取ロールの旋回位置を示す検出信号に基づき、ターレット動作による旋回角度θ(ターレット旋回角度)と角速度ω(rad/sec)を検出し、速度補償回路19に出力する。なお、ターレット角速度検出器16は、本発明に係る旋回角度検出手段として機能する。
速度補償回路19は、第1スイッチ回路17がオン、第2スイッチ回路18がオフのとき、エンコーダ13から出力されるフィードロール15の回転位置を示す検出信号と、ターレット角速度検出器16から出力されるターレット旋回角度θ及び角速度ωとに基づいて、速度補償値ΔV(速度変動量)を算出する。また、速度補償回路19は、第1スイッチ回路17がオフ、第2スイッチ回路18がオンのとき、速度補償値ΔVを出力する。なお、速度補償回路19は、本発明に係る変動量検出手段及び速度算出手段として機能する。
上記構成を有する巻取機制御装置100は、フィードロール15を介して搬送された長尺材2を一定張力に制御しながらA軸巻取ロール3aに巻き取り、A軸巻取ロール3aにおける巻取量が規定量に達すると、ターレット動作を行いB軸巻取ロール3bに交換し、B軸巻取ロール3bにより巻取動作を行う。
ここで、ターレット動作中は長尺材2のループ長が変動するため、長尺材2に加えられる張力を一定に保つためには、ループ長の変動分を、巻取機1の巻取ロールの回転速度で補償する必要がある。なお、ループ長は、長尺材2における所定の支点(ここでは2つのフィードロール15の中心軸)からA軸巻取ロール3aまでの長さをいう。
巻取ロールに対する速度指令信号Nwは、次式で求められる。
Nw=(VL+ΔV)/(π×Dw)・・・(1)
Nw=(VL+ΔV)/(π×Dw)・・・(1)
式(1)において、VLはライン速度、ΔVはターレット動作中のターレット旋回角度の変化に応じた速度補償値(速度変動量)、Dwは巻取ロールの巻取径を示している。
次に、速度補償値ΔVの算出方法を説明する。
速度補償値ΔVの算出は、通常運転前の、搬送ラインの試運転調整時(初期状態)に行われる。具体的には、試運転調整時に、長尺材2の搬送ライン及び巻取動作を停止状態(初期状態)にしておき、フィードロール15を長尺材2が弛まない程度の一定トルクで運転し、「ループ長学習」機能を有効にする。「ループ長学習」機能を有効にする操作は、例えば巻取機制御装置100のオペレータが操作端末を操作して行う。
「ループ長学習」機能を有効にすると、第1スイッチ回路17がオンし、第2スイッチ回路18がオフする。また、「ループ長学習」機能を有効にすると、ターレット駆動モータ5に、ターレット動作指令が与えられる。
ターレット動作指令により、A軸巻取ロール3a及びB軸巻取ロール3bが、回転軸Pを中心にして旋回駆動(ターレット動作)を開始する。ターレット動作により、ループ長Lが変動し、フィードロール15が長尺材2の搬送に追随して回転する。図2は「ループ長学習」機能を有効にする前の状態を示し、図3は「ループ長学習」機能を有効にした後のターレット動作中の状態を示している。図3の時点では、ループ長Lの変動量ΔLは、(L1−L)で表される。図4は、ターレット動作により、A軸巻取ロール3a及びB軸巻取ロール3bが、回転軸Pを中心にして180度旋回した状態を示している。図4の時点では、ループ長Lが最大(Lmax)となり、変動量ΔLは、(Lmax−L)で表される。なお、図2〜図4に示すループ長では、便宜上、長尺材2におけるフィードロール15の中心軸からA軸巻取ロール3aまでの長さを直線的に示している。
上記ターレット動作中に、ターレット角速度検出器16は、ターレット旋回角度θと角速度ωを検出して速度補償回路19に出力し、エンコーダ13は、フィードロール15の回転位置を検出して検出信号を速度補償回路19に出力する。速度補償回路19は、ターレット旋回角度θの変化に応じた、角速度ωとフィードロール15の回転量とを順次レジスタに記憶する。ここで、フィードロール15の回転量はループ長Lの変動量ΔLに相当する。よって、ターレット旋回角度θとループ長Lの変動量ΔLとの関係を、図5に示すグラフのように表すことができる。なお、図5のグラフにおいて、ターレット旋回角度θが180度のとき(図4参照)、ループ長Lの変動量ΔLは最大のΔLmaxとなる。
速度補償値ΔVは、ループ長Lの変動量ΔLを、ターレット旋回角度θがターレット動作開始時点(図2参照)から変動量ΔLに対応する旋回角度に達するまでの所要時間tで除することにより求めることができる。換言すると、速度補償値ΔVは、ループ長Lの変動量をΔL、ターレット旋回角度をΔθ、ターレット角速度をω(rad/sec)とすると、
ΔV=ΔL/t=(ω/Δθ)×ΔL
で求めることができる。
ΔV=ΔL/t=(ω/Δθ)×ΔL
で求めることができる。
これにより、ターレット旋回角度θに対応した速度補償値ΔVを求めることができる。速度補償回路19は、ターレット旋回角度θと速度補償値ΔVとが関連付けられた補償データを生成する。速度補償回路19は、補償データを対応テーブルとして記憶しておいてもよい。
以上が、「ループ長学習」機能を有効にした場合の巻取機制御装置100の動作である。次に、「通常運転」を有効にした場合(通常状態)の巻取機制御装置100の動作について説明する。「通常運転」を有効にする操作は、例えば巻取機制御装置100のオペレータが操作端末を操作して行う。「通常運転」を有効にすると、第1スイッチ回路17がオフし、第2スイッチ回路18がオンする。
通常運転が開始されると、巻取軸制御回路6は、速度指令信号(Nw)に基づいて、ライン速度VLに対してA軸巻取ロール3aの表面速度が一定になるように巻取軸駆動モータ4の回転速度を制御する。これにより、長尺材2が一定の張力を保った状態でA軸巻取ロール3aに巻き取られる。なお、A軸巻取ロール3aによる巻取動作中はターレット旋回角度θは0(ゼロ)であるため、速度補償値ΔVは0(ゼロ)を維持する。
A軸巻取ロール3aの巻取量が規定量に達すると、ターレット駆動モータ5は、ターレット動作指令を受けて、回転軸Pを中心にしてA軸巻取ロール3a及びB軸巻取ロール3bを旋回駆動(ターレット動作)させる。
ターレット動作が開始すると、ターレット角速度検出器16は、ターレット旋回角度θと角速度ωとを検出して速度補償回路19に出力する。
速度補償回路19は、ターレット旋回角度θを受け取ると、対応テーブル等の補償データを参照して、ターレット旋回角度θに対応する速度補償値ΔVを取得して出力する。速度補償値ΔVは、速度設定器7から出力されるライン速度VLに加算される。
巻取軸制御回路6は、速度補償値ΔVにより補正された速度指令信号Nw(上記式(1)参照)に基づいて、巻取軸駆動モータ4の回転速度を制御してA軸巻取ロール3aの回転速度を制御する。なお、巻取軸制御回路6は、張力制御回路9から出力される補正信号に基づき補正された速度指令信号Nwに基づいて、A軸巻取ロール3aの回転速度を制御する構成であってもよい。
これにより、ターレット動作中におけるループ長の変動に伴う速度変動を補償することができるため、長尺材2に加えられる張力の変動を抑えることができる。
このように、巻取機制御装置100は、ライン速度を一定に保ったまま巻取ロールの回転速度を制御することにより、ターレット動作中においても長尺材2に加えられる張力を一定に保つことができる。また、巻取機制御装置100では、通常運転前の試運転調整時に「ループ長学習」機能を実行して速度補償値ΔVを算出する構成であるため、巻取機1の構成が異なる場合でも同様の回路構成で対応することができる。よって、例えば図6に示すように、巻取機1がガイドロール21を有していてもよい。上記特許文献1の巻取機制御装置では、巻取機がガイドロールを備えている場合、長尺材がターレット動作中のガイドロールに接触する前後においてループ長が大きく変動するため、計算式を変更しなければならず、また計算式が複雑化する。この点、本実施の形態に係る巻取機制御装置100では、「ループ長学習」機能を有するため、巻取機1の構成に関わらず容易に速度補償を行うことができる。
なお、通常動作におけるターレット動作中は、A軸巻取ロール3aには規定量の長尺材2が巻かれた状態になるため、試運転調整時に「ループ長学習」機能を実行する際は、A軸巻取ロール3aに規定量の長尺材2が巻かれた状態で行うことが好ましい。これにより、ループ長学習時と通常動作におけるターレット動作時における、巻取ロールの長尺材2の巻取径Dwの相違による誤差を最小限に抑えることができる。
[変形例1]
図7は、変形例1に係る巻取機制御装置100の概略構成を示すブロック図である。変形例1に係る巻取機制御装置100は、巻取ロール3a、3bの回転速度を一定に保ったまま、速度補償回路19から出力される速度補償値ΔVに基づきライン速度VLを制御することにより、通常動作におけるターレット動作中の長尺材2に加えられる張力を一定に保つ構成である。この構成では、図7に示すように、ターレット旋回角度θに応じて出力される速度補償値ΔVが速度指令回路(図示せず)に入力(フィードバック)され、速度補償値ΔVにより補正されたライン速度VLによって長尺材2の搬送が行われる。かかる変形例1における速度補償値ΔVは、上記実施の形態における速度補償値ΔVの符号を反転したもの(−ΔV)に略等しい。
図7は、変形例1に係る巻取機制御装置100の概略構成を示すブロック図である。変形例1に係る巻取機制御装置100は、巻取ロール3a、3bの回転速度を一定に保ったまま、速度補償回路19から出力される速度補償値ΔVに基づきライン速度VLを制御することにより、通常動作におけるターレット動作中の長尺材2に加えられる張力を一定に保つ構成である。この構成では、図7に示すように、ターレット旋回角度θに応じて出力される速度補償値ΔVが速度指令回路(図示せず)に入力(フィードバック)され、速度補償値ΔVにより補正されたライン速度VLによって長尺材2の搬送が行われる。かかる変形例1における速度補償値ΔVは、上記実施の形態における速度補償値ΔVの符号を反転したもの(−ΔV)に略等しい。
[変形例2]
図8は、変形例2に係る巻取機制御装置100の概略構成を示すブロック図である。変形例2に係る巻取機制御装置100は、速度補償回路19から出力された速度補償値ΔVに基づき、ライン速度VL及び巻取ロール3a、3bの回転速度を制御することにより、ターレット動作中の長尺材2に加えられる張力を一定に保つ構成である。
図8は、変形例2に係る巻取機制御装置100の概略構成を示すブロック図である。変形例2に係る巻取機制御装置100は、速度補償回路19から出力された速度補償値ΔVに基づき、ライン速度VL及び巻取ロール3a、3bの回転速度を制御することにより、ターレット動作中の長尺材2に加えられる張力を一定に保つ構成である。
この構成では、図8に示すように、ターレット旋回角度θに応じて出力される速度補償値ΔVは、速度補償値ΔV1、ΔV2に分けられる。ここで速度補償値ΔV1、ΔV2はΔV=ΔV1+ΔV2を満たすように決定される。速度補償値ΔV1は速度指令回路(図示せず)に入力(フィードバック)され、例えば速度補償値−ΔV1(=ΔV1の符号反転)により補正されたライン速度VLによって長尺材2の搬送が行われるとともに、速度補償値ΔV2により補正された速度指令信号Nwにより巻取ロール3a、3bの回転速度が制御される。すなわち、変形例2に係る巻取機制御装置100は、速度補償値−ΔV1に基づいてライン速度VLを制御するとともに、補正されたライン速度VLと速度補償値ΔV2と巻取ロールの巻取径Dwとに基づいて巻取ロール3a、3bの回転速度を制御する構成である。なお、上記構成において、張力制御回路9から出力される補正信号を考慮する場合は、補正されたライン速度VLと速度補償値ΔV2と巻取ロールの巻取径Dwと補正信号とに基づいて、巻取ロール3a、3bの回転速度を制御する構成とすることができる。
ところで、以上の説明では長尺材2を巻き取る巻取機について説明したが、ターレット動作中に生じる張力の変動を抑えるための上記構成は、長尺材2を引き出す巻出機及び巻出機を制御する巻出機制御装置に適用することもできる。なお、巻出機では、上記巻取ロール(A軸巻取ロール3a、B軸巻取ロール3b)が、予め長尺材が巻かれた状態の「巻出ロール」(A軸巻出ロール、B軸巻出ロール)として使用される。巻出機では、規定量の長尺材2が予め巻かれたA軸巻出ロールから長尺材2が全て巻き出されると、規定量の長尺材2が予め巻かれたB軸巻出ロールに交換する動作(ターレット動作)が行われる。巻出機制御装置は、上記「ループ長学習」機能を実行することにより、巻取機制御装置100と同様、ターレット動作中においても長尺材2に加えられる張力を一定に保つことができる。ここで、巻出機制御装置では、巻出ロールの回転速度を制御する場合は、ライン速度VLと速度補償値−ΔV(=巻取機制御装置におけるΔVの符号反転)と巻出ロールの巻出径Dwとに基づいて、巻出ロールの回転速度を制御する構成とすることができる。また、巻出機制御装置では、ライン速度VL及び巻出ロールの回転速度を制御する場合は、速度補償値ΔVをΔV=ΔV1+ΔV2を満たす速度補償値ΔV1とΔV2に分け、速度補償値ΔV1に基づいて、ライン速度VLを制御するとともに、補正されたライン速度VLと速度補償値−ΔV2(=巻取機制御装置におけるΔV2の符号反転)と巻出ロールの巻出径Dwとに基づいて、巻出ロールの回転速度を制御する構成とすることができる。
なお、上記ターレット動作中は、A軸巻出ロールの長尺材2はその多くが巻き出された状態になるため、「ループ長学習」機能を実行する際は、巻出ロールに長尺材が巻かれていない状態で行うことが好ましい。これにより、ループ長学習時とターレット動作時における、巻出ロールの長尺材2の巻取径Dwの相違による誤差を最小限に抑えることができる。
上述した巻取機制御装置100は以下の構成とすることができる。
巻取機制御装置100では、初期状態において、ターレット旋回角度θと速度補償値ΔVとを対応付けたテーブルを生成し、巻取動作中(通常状態)のターレット動作中において、前記テーブルを参照してターレット旋回角度θに対応する速度補償値ΔVを決定する構成とすることができる。
巻取機制御装置100では、巻取ロールの回転速度を制御する場合は、ライン速度VLと速度補償値ΔVと巻取ロールの巻取径Dwとに基づいて、巻取ロールの回転速度を制御する構成とすることができる。
巻取機制御装置100では、長尺材2に加えられる張力を検出するとともに、検出された張力と予め設定された張力とを比較して補正信号を出力する張力制御回路9をさらに備え、巻取ロールの回転速度を制御する場合は、ライン速度VLと速度補償値ΔVと巻取ロールの巻取径Dwと補正信号とに基づいて、巻取ロールの回転速度を制御する構成とすることができる。
巻取機制御装置100では、ライン速度VL及び巻取ロールの回転速度を制御する場合は、速度補償値ΔVをΔV=ΔV1+ΔV2を満たす速度補償値ΔV1とΔV2に分け、速度補償値−ΔV1(=ΔV1の符号反転)に基づいて、ライン速度VLを制御するとともに、ライン速度VLと速度補償値ΔV2と巻取ロールの巻取径Dwとに基づいて、巻取ロールの回転速度を制御する構成とすることができる。
巻取機制御装置100では、長尺材2に加えられる張力を検出するとともに、検出された張力と予め設定された張力とを比較して補正信号を出力する張力制御回路9をさらに備え、ライン速度VL及び巻取ロールの回転速度を制御する場合は、速度補償値−ΔV1に基づいて、ライン速度VLを制御するとともに、ライン速度VLと速度補償値ΔV2と巻取ロールの巻取径Dwと補正信号とに基づいて、巻取ロールの回転速度を制御する構成とすることができる。
巻取機制御装置100では、速度補償回路19は、ループ長の変動量ΔLを、ターレット旋回角度θがターレット動作の開始時点から変動量ΔLに対応するターレット旋回角度θに達するまでの所要時間tで除することにより、速度補償値ΔVを算出する構成とすることができる。
巻取機制御装置100では、ターレット角速度検出器16は、初期状態におけるターレット動作中では、ターレット動作開始前に長尺材2を有する巻取ロールが位置する初期地点から、他の巻取ロールが初期地点に到達するまで、ターレット旋回角度θを検出する構成とすることができる。
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で上記実施の形態から当業者が適宜変更した形態も本発明の技術的範囲に含まれることは言うまでもない。
1 巻取機、2 長尺材、3a A軸巻取ロール、3b B軸巻取ロール、4 巻取軸駆動モータ、5 ターレット駆動モータ、6 巻取軸制御回路、7 速度設定器、8 巻取径検出回路、9 張力制御回路、10 張力検出器、11 張力設定器、12 フィードロール駆動モータ、13 エンコーダ、14 フィードロール制御回路、15 フィードロール、16 ターレット角速度検出器、17 第1スイッチ回路、18 第2スイッチ回路、19 速度補償回路、20 エンコーダ、21 ガイドロール、100 巻取機制御装置
Claims (10)
- 巻取機におけるターレット動作中の旋回角度を検出する旋回角度検出手段と、
巻取ロールが長尺材を巻き取る巻取動作を停止している初期状態において、前記ターレット動作に伴う前記長尺材のループ長の変動量を検出する変動量検出手段と、
前記初期状態において、前記旋回角度及び前記ループ長の変動量に基づいて、前記旋回角度に応じた速度変動量を算出する速度算出手段と、を備え、
前記巻取動作を行う通常状態における前記ターレット動作中では、前記初期状態において算出された、前記旋回角度に応じた前記速度変動量に基づいて、前記長尺材の搬送ラインのライン速度及び前記巻取ロールの回転速度の少なくとも何れか一方を制御することを特徴とする巻取機制御装置。 - 前記初期状態において、前記旋回角度と前記速度変動量とを対応付けたテーブルを生成し、
前記通常状態における前記ターレット動作中では、前記テーブルを参照して前記旋回角度に対応する前記速度変動量を決定することを特徴とする請求項1に記載の巻取機制御装置。 - 前記巻取ロールの回転速度を制御する場合は、
前記ライン速度と前記速度変動量と前記巻取ロールの巻取径とに基づいて、前記巻取ロールの回転速度を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の巻取機制御装置。 - 前記長尺材に加えられる張力を検出するとともに、検出された張力と予め設定された張力とを比較して補正信号を出力する張力制御手段をさらに備え、
前記巻取ロールの回転速度を制御する場合は、
前記ライン速度と前記速度変動量と前記巻取ロールの巻取径と前記補正信号とに基づいて、前記巻取ロールの回転速度を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の巻取機制御装置。 - 前記ライン速度及び前記巻取ロールの回転速度を制御する場合は、
前記速度変動量に基づいて、前記ライン速度を制御するとともに、
前記ライン速度と前記速度変動量と前記巻取ロールの巻取径とに基づいて、前記巻取ロールの回転速度を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の巻取機制御装置。 - 前記長尺材に加えられる張力を検出するとともに、検出された張力と予め設定された張力とを比較して補正信号を出力する張力制御手段をさらに備え、
前記ライン速度及び前記巻取ロールの回転速度を制御する場合は、
前記速度変動量に基づいて、前記ライン速度を制御するとともに、
前記ライン速度と前記速度変動量と前記巻取ロールの巻取径と前記補正信号とに基づいて、前記巻取ロールの回転速度を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の巻取機制御装置。 - 前記速度算出手段は、前記ループ長の変動量を、前記旋回角度が前記ターレット動作の開始時点から前記変動量に対応する前記旋回角度に達するまでの所要時間で除することにより、前記速度変動量を算出することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の巻取機制御装置。
- 前記旋回角度検出手段は、前記初期状態における前記ターレット動作中では、前記ターレット動作開始前に前記長尺材を有する巻取ロールが位置する初期地点から、他の巻取ロールが前記初期地点に到達するまで、前記旋回角度を検出することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の巻取機制御装置。
- 巻取機におけるターレット動作中の旋回角度を検出し、
巻取ロールが長尺材を巻き取る巻取動作を停止している初期状態において、前記ターレット動作に伴う前記長尺材のループ長の変動量を検出し、
前記初期状態において、前記旋回角度及び前記ループ長の変動量に基づいて、前記旋回角度に応じた速度変動量を算出し、
前記巻取動作を行う通常状態における前記ターレット動作中では、前記初期状態において算出された、前記旋回角度に応じた前記速度変動量に基づいて、前記長尺材の搬送ラインのライン速度及び前記巻取ロールの回転速度の少なくとも何れか一方を制御することを特徴とする巻取機制御方法。 - 巻出機におけるターレット動作中の旋回角度を検出し、
予め長尺材が巻かれた巻出ロールから該長尺材を巻き出す巻出動作を停止している初期状態において、前記ターレット動作に伴う前記長尺材のループ長の変動量を検出し、
前記初期状態において、前記旋回角度及び前記ループ長の変動量に基づいて、前記旋回角度に応じた速度変動量を算出し、
前記巻出動作を行う通常状態における前記ターレット動作中では、前記初期状態において算出された、前記旋回角度に応じた前記速度変動量に基づいて、前記長尺材の搬送ラインのライン速度及び前記巻出ロールの回転速度の少なくとも何れか一方を制御することを特徴とする巻出機制御方法。
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JP2013007922A JP2014136649A (ja) | 2013-01-18 | 2013-01-18 | 巻取機制御装置、巻取機制御方法及び巻出機制御方法 |
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JPH01275357A (ja) * | 1988-04-26 | 1989-11-06 | Toshiba Corp | シートロール巻取巻戻し制御装置 |
JPH02100952A (ja) * | 1988-10-04 | 1990-04-12 | Toshiba Corp | ターレット制御装置 |
JP2777294B2 (ja) * | 1991-09-26 | 1998-07-16 | 大蔵省印刷局長 | 巻取機制御装置 |
-
2013
- 2013-01-18 JP JP2013007922A patent/JP2014136649A/ja active Pending
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