JP2014136353A - プリンタ、プリンタの異常検出装置、及びその異常検出方法 - Google Patents

プリンタ、プリンタの異常検出装置、及びその異常検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プリンタで印刷異常が検出された場合に、印刷異常の原因となる被疑部品を特定するプリンタの異常検出装置を提供する。
【解決手段】該プリンタの異常検出装置は、印刷データからピクセルデータを生成するピクセルデータ再生部と、プリンタで印刷された印刷物をイメージセンサで読み取り、読取データを生成する読取部と、ピクセルデータと読取データを互いに対応する位置で比較し、誤差を出力する画像比較部と、予め、ピクセルデータと読取データ間で生じる可能性のある誤差を複数の誤差のパターンに分類し、分類された誤差のパターン毎に対応する被疑部品の情報を記憶させたデータベースと、を備える。ここで、画像比較部が出力した誤差が所定範囲内にない場合にプリンタが異常状態であると判定し、データベースを参照して誤差がデータベースで分類された複数の誤差のパターンのいずれに対応するかを判定することにより、誤差の原因となっていると推定される被疑部品を特定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリンタ、プリンタの異常検出装置、及びその異常検出方法に関する。特に、本発明は、プリンタの障害発生を検出し、修理や交換の対象となる被疑部品を特定するための異常検出技術に関する。
プリンタで印刷汚れ、白抜け等の印刷異常が発生した場合、プリンタの保守担当者は印刷異常の連絡を受けると、プリンタが設置されている現場に行き、故障診断を行って印刷異常の原因となっていると推定される被疑部品を特定し手配する。そして部品の到着後に、プリンタの保守担当者は再度現場に行って部品交換を行っている。
一方、プリンタで印刷された印刷物をスキャナで取り込んで元のデータと比較することでプリンタの状態をチェックする技術が広く知られている。例えば、特許文献1には、プリンタで印刷された帳票の印刷状態の良否を判定する帳票印刷システムが開示されている。該帳票印刷システムでは、帳票データの印字領域のピクセルデータを当該印字領域の位置情報と共に記憶部に記憶しておく。そして、上記帳票データに基づいてプリンタが印刷した帳票を、イメージスキャナが印刷結果画像データとして読み取る。続いて、該印刷結果画像データを記憶部に記憶された該印字領域のピクセルデータと比較する。この比較結果に基づいてプリンタに印刷された帳票が正常であるか否かを判定している。
特開2011−60123号公報
以下の分析は、本発明の観点から与えられる。
特許文献1に記載された帳票印刷システムは、プリンタに印刷された帳票が正常であるか否かを判定することで、印刷された帳票を検品することができる。しかしながら、該帳票印刷システムでは、印刷結果に異常が検出された場合に被疑部品を特定することに関しては考慮されていない。そのため、プリンタを正常状態に復帰させるには、前述したように、プリンタの保守担当者が故障診断と被疑部品交換の2度の作業を行わなければならず、時間が掛かってしまうという問題がある。かくて、プリンタで印刷異常が検出された場合に、該印刷異常の原因となっていると推定される被疑部品の特定を行うことができるプリンタの異常検出装置の実現が期待される。
本発明は、プリンタで印刷異常が検出された場合に、該印刷異常の原因となる被疑部品を特定することに貢献しうるプリンタの異常検出装置を提供することを課題とする。
本発明の第1の視点によるプリンタの異常検出装置は、入力した印刷データを印刷するプリンタに装着し、該プリンタの異常検出を行うプリンタの異常検出装置であって、以下の構成要素を含む。即ち、該プリンタの異常検出装置は、前記印刷データからピクセルデータを生成するピクセルデータ再生部を含む。また、該プリンタの異常検出装置は、前記プリンタで印刷された印刷物をイメージセンサで読み取り、読取データを生成する読取部を含む。また、該プリンタの異常検出装置は、前記ピクセルデータと前記読取データを互いに対応する位置で比較し、誤差を出力する画像比較部を含む。さらに該プリンタの異常検出装置は、予め、前記ピクセルデータと前記読取データ間で生じる可能性のある誤差を複数の誤差のパターンに分類し、分類された前記誤差のパターン毎に対応する被疑部品の情報を記憶させたデータベースを含む。ここで、前記画像比較部が出力した前記誤差が所定範囲内にない場合に前記プリンタが異常状態であると判定し、前記データベースを参照して前記誤差が前記データベースで分類された前記複数の誤差のパターンのいずれに対応するかを判定することにより、前記誤差の原因となっていると推定される被疑部品を特定する。
本発明の第2の視点によるプリンタは、以下の構成要素を含む。即ち、該プリンタは、入力した印刷データを印刷する印刷部を含む。また、該プリンタは、前記印刷データからピクセルデータを生成するピクセルデータ再生部を含む。また、該プリンタは、前記印刷部により印刷された印刷物をイメージセンサで読み取り、読取データを生成する読取部を含む。また、該プリンタは、前記ピクセルデータと前記読取データを互いに対応する位置で比較し、誤差を出力する画像比較部を含む。さらに該プリンタは、予め、前記ピクセルデータと前記読取データ間で生じる可能性のある誤差を複数の誤差のパターンに分類し、分類された前記誤差のパターン毎に対応する被疑部品の情報を記憶させたデータベースを含む。ここで、前記画像比較部が出力した前記誤差が所定範囲内にない場合に前記プリンタが異常状態であると判定し、前記データベースを参照して前記誤差が前記データベースで分類された前記複数の誤差のパターンのいずれに対応するかを判定することにより、前記誤差の原因となっていると推定される被疑部品を特定する。
本発明の第3の視点によるプリンタの異常検出方法は、入力した印刷データを印刷するプリンタの異常検出を行うプリンタの異常検出方法であって、以下のステップを含む。即ち、該プリンタの異常検出方法は、前記印刷データからピクセルデータを生成するピクセルデータ再生ステップを含む。また、該プリンタの異常検出方法は、前記プリンタで印刷された印刷物をイメージセンサで読み取り、読取データを生成する読取ステップを含む。また、該プリンタの異常検出方法は、前記ピクセルデータと前記読取データを互いに対応する位置で比較し、誤差を出力する画像比較ステップを含む。また、該プリンタの異常検出方法は、予め、前記ピクセルデータと前記読取データ間で生じる可能性のある誤差を複数の誤差のパターンに分類し、分類された前記誤差のパターン毎に対応する被疑部品の情報を記憶させたデータベースを用意するステップを含む。また、該プリンタの異常検出方法は、前記画像比較ステップによる前記誤差が所定範囲内にない場合に前記プリンタが異常状態であると判定するステップを含む。さらに、該プリンタの異常検出方法は、前記データベースを参照して前記画像比較ステップでの誤差が前記データベースで分類された前記複数の誤差のパターンのいずれに対応するかを判定することにより、前記誤差の原因となっていると推定される被疑部品を特定するステップを含む。
本発明の第4の視点によるプログラムは、入力した印刷データを印刷するプリンタの異常検出をコンピュータに実行させるプログラムであって、以下の処理をコンピュータに実行させる。即ち、該プログラムは、前記印刷データから生成したピクセルデータと、前記プリンタで印刷された印刷物をイメージセンサで読み取った読取データと、を互いに対応する位置で比較し、誤差を算出する処理をコンピュータに実行させる。また、該プログラムは、前記誤差が所定範囲内にない場合に前記プリンタが異常状態であると判定する処理をコンピュータに実行させる。さらに、該プログラムは、予め、前記ピクセルデータと前記読取データ間で生じる可能性のある誤差を複数の誤差のパターンに分類し、分類された前記誤差のパターン毎に対応する被疑部品の情報を記憶させたデータベースを参照して、前記誤差が前記データベースで分類された前記複数の誤差のパターンのいずれに対応するかを判定することにより、前記誤差の原因となっていると推定される被疑部品を特定する処理をコンピュータに実行させる。
本発明によれば、プリンタで印刷異常が検出された場合に、該印刷異常の原因となる被疑部品を特定することに貢献しうるプリンタの異常検出装置を提供することができる。
第1の実施形態に係るプリンタの異常検出装置の構成を示すブロック図である。 図1のプリンタの印刷部と、プリンタの異常検出装置の読取部の詳細な構成を示す図である。 第1の実施形態におけるデータベースの構成を示す図である。 第1の実施形態におけるデータベースの位置情報の一例である。 第1の実施形態におけるデータベースから取得された分割領域位置情報の一例である。 第1の実施形態におけるデータベースの閾値情報の一例である。 第1の実施形態におけるデータベースのエラー情報の一例である。 第1の実施形態に係るプリンタの異常検出装置の動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係るプリンタの異常検出装置の動作を示すフローチャートである。
まず、本発明の一実施形態の概要について説明する。なお、実施形態の概要の説明において付記した図面参照符号は専ら理解を助けるための例示であり、図示の態様に限定することを意図するものではない。
一実施形態におけるプリンタの異常検出装置2は、図1に示すように、入力した印刷データC1を印刷するプリンタ1に装着し、プリンタ1の異常検出を行うプリンタの異常検出装置であって、以下の構成要素を含む。即ち、プリンタの異常検出装置2は、印刷データC1からピクセルデータC5を生成するピクセルデータ再生部20を含む。また、プリンタの異常検出装置2は、プリンタ1で印刷された印刷物C2をイメージセンサ11で読み取り、読取データC3を生成する読取部12を含む。また、プリンタの異常検出装置2は、ピクセルデータC5と読取データC3を互いに対応する位置で比較し、誤差C7を出力する画像比較部26を含む。さらにプリンタの異常検出装置2は、予め、ピクセルデータC5と読取データC3間で生じる可能性のある誤差を複数の誤差のパターン(例えば、図7に示す8通りの現象)に分類し、分類された誤差のパターン毎に対応する被疑部品の情報(図7のエラー情報8に含まれる)を記憶させたデータベース3を含む。ここで、画像比較部26が出力した誤差C7が所定範囲内にない場合(例えば、図6においてε<−5、ε>+5の場合)にプリンタ1が異常状態であると判定し、データベース3を参照して誤差C7がデータベース3で分類された複数の誤差のパターンのいずれに対応するかを判定することにより、誤差C7の原因となっていると推定される被疑部品C9を特定する。
上記の構成によれば、ピクセルデータC5と読取データC3間で生じる可能性のある誤差を複数の誤差のパターンに分類し、分類された誤差のパターン毎に対応する被疑部品の情報を記憶させたデータベース3を用意しておき、プリンタ1で印刷異常が検出された場合に、データベース3を参照して、ピクセルデータC5と読取データC3間の誤差C7が、データベース3の誤差のパターンのいずれに対応するかを判定することにより、該印刷異常の原因となっていると推定される被疑部品を特定することが可能になる。
上記のプリンタの異常検出装置2は、図1に示すように、複数の分割領域の位置を示す分割領域位置情報36を設定し、分割領域位置情報36に基づいて、複数の分割領域毎のピクセルデータの特徴量C6を算出するピクセルデータ特徴量算出部22と、分割領域位置情報36に基づいて、複数の分割領域毎の読取データの特徴量C4を算出する読取データ特徴量算出部14と、をさらに備え、画像比較部26は、複数の分割領域毎の、ピクセルデータの特徴量C6と読取データの特徴量C4の差を誤差C7として出力するようにしてもよい。
上記の分割領域位置情報36は、印刷する用紙サイズに応じて設定されることが好ましい。
上記の読取データの特徴量C4、ピクセルデータの特徴量C6を、黒ピクセル比率としてもよい。
上記の読取部12は、印刷物C2を多階調で読み取り、所定の閾値以下を黒データとする2値化を行って、読取データC3としてもよい。
上記のデータベース3を、プリンタの種別(レーザプリンタ、インクジェットプリンタ、ドットインパクトプリンタ、熱転写プリンタ等)に応じて設定することが好ましい。
一実施形態におけるプリンタは、図1に示すプリンタの印刷部10とプリンタの異常検出装置2とを一体化して構成したプリンタであり、以下の構成要素を含む。即ち、該プリンタは、入力した印刷データC1を印刷する印刷部10を含む。また、該プリンタは、印刷データC1からピクセルデータC5を生成するピクセルデータ再生部20を含む。また、該プリンタは、印刷部10により印刷された印刷物C2をイメージセンサ11で読み取り、読取データC3を生成する読取部12を含む。また、該プリンタは、ピクセルデータC5と読取データC3を互いに対応する位置で比較し、誤差C7を出力する画像比較部26を含む。さらに該プリンタは、予め、ピクセルデータC5と読取データC3間で生じる可能性のある誤差を複数の誤差のパターン(例えば、図7に示す8通りの現象)に分類し、分類された誤差のパターン毎に対応する被疑部品の情報(図7のエラー情報8に含まれる)を記憶させたデータベース3を含む。ここで、画像比較部26が出力した誤差C7が所定範囲内にない場合(例えば、図6においてε<−5、ε>+5の場合)にプリンタが異常状態であると判定し、データベース3を参照して誤差C7がデータベース3で分類された複数の誤差のパターンのいずれに対応するかを判定することにより、誤差7の原因となっていると推定される被疑部品C9を特定する。
一実施形態におけるプリンタの異常検出方法は、図1、図8のいずれかに示すように、入力した印刷データC1を印刷するプリンタ1の異常検出を行うプリンタの異常検出方法であって、以下のステップを含む。即ち、該プリンタの異常検出方法は、印刷データC1からピクセルデータC5を生成するピクセルデータ再生ステップ(S10)と、プリンタ1で印刷された印刷物C2をイメージセンサ11で読み取り、読取データC3を生成する読取ステップ(S17)と、ピクセルデータC5と読取データC3を互いに対応する位置で比較し、誤差C7を出力する画像比較ステップ(S23)と、予め、ピクセルデータC5と読取データC3間で生じる可能性のある誤差を複数の誤差のパターン(例えば、図7に示す8通りの現象)に分類し、分類された誤差のパターン毎に対応する被疑部品の情報(図7のエラー情報8に含まれる)を記憶させたデータベース3を用意するステップと、画像比較ステップによる誤差C7が所定範囲内にない場合(例えば、図6においてε<−5、ε>+5の場合)にプリンタが異常状態であると判定するステップ(S24、S26)と、データベース3を参照して画像比較ステップでの誤差C7がデータベース3で分類された複数の誤差のパターンのいずれに対応するかを判定することにより、誤差の原因となっていると推定される被疑部品を特定するステップ(S27、S28)と、を含む。
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照して詳しく説明する。
[第1の実施形態]
(第1の実施形態の構成)
第1の実施形態について、図1〜9を参照しながら詳細に説明する。図1は、第1の実施形態に係るプリンタの異常検出装置2の構成を示すブロック図である。図1に示すように、プリンタの異常検出装置2は、プリンタ1に装着してプリンタ1の異常検出を行うための装置である。プリンタ1は、入力された印刷データC1を印刷する印刷部10を備えている。
図2は、図1のプリンタ1の印刷部10と、プリンタの異常検出装置2の読取部12の詳細な構成を示す図である。図2に示すように、プリンタ1は、電子写真方式のレーザプリンタであり、印刷部10は光学部(ROS;Raster Output Scanner)32、現像部(カスタマ取り替え可能ユニットCRU;Customer Replace Unit)33、定着部34により構成される。図2において、印刷部10では指定された用紙サイズC0の用紙31を給紙し、印刷プロセスに用紙31を搬送する。印刷プロセスでは、光学部(ROS)32でドラム表面上に静電潜像を形成するためにレーザを照射し、現像部(CRU)33でドラムへの帯電・現像を実行し、定着部34で用紙31上に転写された完成トナー像を熱と圧力で用紙31に定着させ印刷物C2を排出側に出力する。
プリンタの異常検出装置2の読取部12は、図2に示すように、定着部34の後に配置され、読取部12が備えるイメージセンサ11が印刷物C2を読み取る。ここで、イメージセンサ11としては、ラインCCDセンサが好適であり、排出側に搬送される印刷物C2を読み取って、読取データC3を出力する。
次に、図1に戻って、プリンタの異常検出装置2の構成について説明する。プリンタの異常検出装置2は、図1に示すように、読取部12、読取データ特徴量算出部14、読取データ特徴量記録部16、ピクセルデータ再生部20、ピクセルデータ特徴量算出部22、ピクセルデータ特徴量記録部24、画像比較部26、誤差パターン判定部28、エラー表示部30、データベース3を含んで構成される。
ここで、プリンタの異常検出装置2の構成要素のうち、読取データ特徴量算出部14、読取データ特徴量記録部16、ピクセルデータ再生部20、ピクセルデータ特徴量算出部22、ピクセルデータ特徴量記録部24、画像比較部26、誤差パターン判定部28は、プリンタの異常検出装置2を機能単位で分割したユニットであり、各ユニットはプログラムで実装され、プリンタの異常検出装置2が備えたCPUにより処理される。あるいは、各ユニットの一部又は全部を、LSI(Large Scale Integrated circuit)等でハードウェア化し、該ハードウェアにより処理するようにしてもよい。
ピクセルデータ再生部20は、プリンタ1に入力された印刷データC1を受けて、印刷データC1に対応したピクセルデータC5を生成する。ここで、ピクセルデータC5は、所定の解像度(dpi;dots per inch)で印刷データC1をラスタライズしたビットマップ画像である。ラスタライズに使用するフォントデータは、後述するようにピクセルデータC5と印刷物C2の読取データC3を比較するので、プリンタ1で使用されているものに類似したフォントデータを使用することが好ましい。
一方、前述したように、印刷物C2は、読取部12のイメージセンサ11で読み取られ、読取データC3を得る。ここで、読取部12による解像度(dpi)は、ピクセルデータ再生部20の解像度(dpi)と一致していることが望ましい。但し、両者の解像度(dpi)に差があっても、後述するように換算することは可能である。また、イメージセンサ11は、印刷物C2を多階調(256階調等)で読み取る。読取部12ではその多階調のデータに対して、所定の閾値以下を黒データとし、それ以外を白データとする2値化処理を行い、読取データC3とする。ここで、所定の閾値は、白と黒の中間の濃度で、0と1が入れ替わる程度に設定しておくことが好ましい。
プリンタの異常検出装置2は、基本的には、読取データC3とピクセルデータC5とを対応する位置で比較することにより、印刷異常を検出する。但し、上記した解像度の画素単位で比較するのではなく、後述するように、複数に分割された分割領域の単位で比較することで、演算量を削減して処理を高速化すると共に、安定した異常検出を可能にしている。
次に、データベース3について、詳細に説明する。図3は、第1の実施形態におけるデータベースの構成を示す図である。図3に示すように、データベース3は、位置情報6、閾値情報7、エラー情報8を含んで構成される。図4は、第1の実施形態におけるデータベース3の位置情報6の一例である。図4に示すように、位置情報6は用紙サイズC0毎に、「寸法(縦×横)」の情報(単位はmm)、「比較領域(縦×横)」の情報(単位はmm)、「上(余白)」の情報(単位はmm)、「下(余白)」の情報(単位はmm)、「左(余白)」の情報(単位はmm)、「右(余白)」の情報(単位はmm)、「縦(位置数)」、「横(位置数)」のデータを含んでいる。
用紙サイズC0の情報は、プリンタ1が対応している用紙を示し、「A5縦」、「A5横」、「A4縦」、「A4横」等で表される。「寸法(縦×横)」は各用紙サイズC0の寸法である。「比較領域(縦×横)」は「寸法(縦×横)」のうち、読取データC3とピクセルデータC5の比較を行う領域を示している。また、4つの余白データ「上(余白)」、「下(余白)」、「左(余白)」、「右(余白)」は、「比較領域(縦×横)」の「寸法(縦×横)」に対する上下左右の余白(単位はmm)を示している。
「縦(位置数)」、「横(位置数)」は、「比較領域(縦×横)」を複数の分割領域に分割した場合の縦方向の数、横方向の数をそれぞれ示している。また、1つの分割領域を10×10mmとしている。図5は第1の実施形態におけるデータベース3から取得された分割領域位置情報36の一例である。図5は、データベース3の位置情報6に対して、「A5縦」の用紙サイズC0を指定した場合に、取得される分割領域位置情報36を示している。分割領域位置情報36は、縦方向が20個、横方向が14個に分割された280個の分割領域の位置を出力する。具体的には、例えば、図5のAF−6で表される分割領域の位置は、その対角の頂点座標(x1、y1)、(x2、y2)(単位はmm)で表される。このように、各分割領域の位置が表されたデータが分割領域位置情報36として出力される。
図1に戻って、ピクセルデータ特徴量算出部22と読取データ特徴量算出部14について説明する。ピクセルデータ特徴量算出部22と読取データ特徴量算出部14は、用紙サイズC0に応じてデータベース3から出力された分割領域位置情報36を入力する。ピクセルデータ特徴量算出部22は、入力した分割領域位置情報36をピクセルデータC5上のピクセル単位の位置データに換算したピクセルデータ分割領域位置情報を得る。同様に、読取データ特徴量算出部14は、入力した分割領域位置情報36を読取データC3上の画素単位の位置データに換算した読取データ分割領域位置情報を得る。
上記の換算を精度よく行うには、印刷データC1として、4角にアライメントマークを含んだテスト画像を用意しておき、そのピクセルデータC5と読取データC3の位置がアライメントマークで一致するように、位置情報を補正すればよい。また、このような補正を行うことで、ピクセルデータC5の解像度(dpi)と読取データC3の解像度(dpi)の差も併せて補正されるので、両者の解像度が揃っていなくてもよいことになる。以下では、上記のピクセルデータ分割領域位置情報及び読取データ分割領域位置情報は、上記のアライメントマークによる補正を行うことで、お互いの位置が対応した画素単位の位置データになっているものとする。
次に、ピクセルデータ特徴量算出部22は、ピクセルデータ分割領域位置情報に基づいて、各分割領域における黒ピクセル比率C6を算出する。ここで、黒ピクセル比率とは、その分割領域内に含まれるピクセル(画素)のうち、黒データであるピクセル数の比率である。そして、ピクセルデータ特徴量記録部24は、ピクセルデータ特徴量算出部22が算出した各分割領域の黒ピクセル比率C6をメモリ(不図示)に一旦格納する。
同様に、読取データ特徴量算出部14は、読取データ分割領域位置情報に基づいて、各分割領域における黒ピクセル比率C4を算出する。そして、読取データ特徴量記録部16は、読取データ特徴量算出部14が算出した各分割領域の黒ピクセル比率C4をメモリ(不図示)に一旦格納する。
続いて、画像比較部26は、読取データ特徴量記録部16に格納された各分割領域の黒ピクセル比率C4と、ピクセルデータ特徴量記録部24に格納された各分割領域の黒ピクセル比率C6と、をそれぞれ読み出して比較し、誤差C7を算出する。ここで、誤差C7は、分割領域位置情報36で定義された各分割領域における誤差の情報を有している。
次に、図6を参照し、データベース3の閾値情報7について説明する。図6は、第1の実施形態におけるデータベース3の閾値情報7の一例である。黒ピクセル比率C4の黒ピクセル比率C6に対する誤差は、式(1)で示す誤差εで評価する。

ε = 100×(C4−C6)/C6 [%] 式(1)

図6に示すように、式(1)で算出した誤差εにおいて、−5≦ε≦+5の範囲内であれば、プリンタ1は正常状態であると判断し、それ以外の場合は、プリンタ1は異常状態であると判断する。より詳細には、ε<−5の場合にはプリンタ1による印刷物C2は薄いと判定し、ε>+5の場合には濃いと判定する。ここで、正常状態の範囲を定めている閾値−5、+5は、適宜調整することが可能である。また、第1の実施形態では、各分割領域のうち、1つでも誤差εが所定の範囲内(−5≦ε≦+5)に入らなければ、異常状態としている。但し、それに限定されず、例えば、誤差εが所定の範囲内に入らない分割領域の数が閾値を超えた場合に異常状態であるようにしてもよく、異常状態の判定方法には、種々の変形が可能である。
次に、図7を参照し、データベース3のエラー情報8について説明する。図7は、第1の実施形態におけるデータベース3のエラー情報8の一例である。図7のエラー情報8は、誤差C7のパターン(各分割領域の読取データの黒ピクセル比率C4とピクセルデータの黒ピクセル比率C6の差)として、生じる可能性のあるものを分類したものである。図7では、8通りに分類されている。図7の第2列(「現象」の列)は、印刷データC1が「あ」の場合の各異常状態を画像で示したものである。
データベース3のエラー情報8には、各異常状態に対して、図示しない誤差のパターンのデータが保存されている。また、図7に示すように、データベース3のエラー情報8には、各異常状態に対応してエラーコードALM−01〜ALM−08が付されている。また、図7に示すように、データベース3のエラー情報8には、各異常状態に対して異常状態の原因となる被疑部品の情報が登録されている。
図7において、エラーコードALM−01の場合は、印刷物C2が「全白」(用紙に何も印刷されない状態)の異常状態で、被疑部品は、感光ドラム、ROSである。エラーコードALM−02の場合は、印刷物C2が「全黒(黒ベタ)」の異常状態で、被疑部品は、ROS、HVPS(High Voltage Power Supply;高電圧電源部)である。エラーコードALM−03の場合は、「印刷方向縦白筋」(即ち、誤差位置が印刷方向縦配列で黒ピクセル比率C4が低い)の異常状態で、被疑部品は、感光ドラム、ROSである。エラーコードALM−04の場合は、「印刷方向横白筋」(即ち、誤差位置が印刷方向横配列で黒ピクセル比率C4が低い)の異常状態で、被疑部品は、感光ドラム、ROS、転写ローラである。エラーコードALM−05の場合は、「印刷方向縦黒筋」(即ち、誤差位置が印刷方向縦配列で黒ピクセル比率C4が高い)の異常状態で、被疑部品は、定着器、感光ドラムである。エラーコードALM−06の場合は、「印刷方向横黒筋」(即ち、誤差位置が印刷方向横配列で黒ピクセル比率C4が高い)の異常状態で、被疑部品は、定着器、感光ドラム、転写ローラである。エラーコードALM−07の場合は、「ランダム汚れ」(即ち、誤差位置に規則配列がなく黒ピクセル比率C4が高い)の異常状態で、被疑部品は、定着器、感光ドラム、転写ローラ、搬送ローラである。エラーコードALM−08の場合は、「薄い」(即ち、全体に濃度が薄い)の異常状態で、被疑部品は、感光ドラム、ROSである。
次に、図1に戻って、誤差パターン判定部28について説明する。誤差パターン判定部28は、データベース3のエラー情報8を参照し、画像比較部26が出力した各分割領域の誤差C7が、エラー情報8内の8通りの誤差のパターンのいずれに対応するかを判定する。判定の具体的なアルゴリズムは、図9のフローチャートで後述する。
そして、誤差パターン判定部28は、判定した誤差のパターンに対応したエラーコードC8と、その被疑部品C9を出力する。続いて、エラー表示部30は、誤差パターン判定部28が出力したエラーコードC8を表示する。ここで、エラー表示部30は、プリンタの異常検出装置2が備える液晶パネル方式の表示デバイス(不図示)であり、プリンタ1のユーザは該表示デバイスにより、プリンタ1が異常状態にあること、及びそのエラーコードC8を得ることができる。さらに、プリンタの異常検出装置2は、異常状態を検知した場合には、アラームを発生するようにしてもよい。アラームとしては、アラーム音、LEDランプの点滅等、プリンタ1のユーザに報知できるものであればよい。
次に、図8〜9を参照し、第1の実施形態に係るプリンタの異常検出装置2の動作について詳細に説明する。図8は、第1の実施形態に係るプリンタの異常検出装置2の動作を示すフローチャートである。図8の説明において、図1によって既に説明済みの内容については、説明を省略する場合がある。
使用しているプリンタ1の種別、用紙サイズに対応したデータベース3(位置情報6、閾値情報7、エラー情報8を含む)を用意し、予め設定しておく(図8には不図示)。その状態で、用紙サイズC0、印刷データC1がプリンタ1に入力されたと想定する。図8のステップS10〜S15は、ピクセルデータC5を再生して各分割領域の黒ピクセル比率C6を算出し、一旦格納した各分割領域の黒ピクセル比率C6を画像比較部26で読み出すまでの処理を示している。ステップS10〜S15の各ステップの詳細な内容については説明を省略する。
また、図8のステップS16〜S22は、指定された用紙サイズC0に印刷データC2を印刷してイメージセンサ11で読み取り、読取データC3を入力して、各分割領域の黒ピクセル比率C4を算出し、一旦格納した各分割領域の黒ピクセル比率C4を画像比較部26で読み出すまでの処理を示している。ステップS16〜S22の各ステップの詳細な内容については説明を省略する。
続いて、画像比較部26で読取データ特徴量記録部16に一旦格納された各分割領域の黒ピクセル比率C4と、ピクセルデータ特徴量記録部24に一旦格納された各分割領域の黒ピクセル比率C6から、各分割領域の黒ピクセル比率の誤差C7を計算する(ステップS23)。続いて、黒ピクセル比率の誤差が許容範囲内か否かを判定する(S24)。具体的には、式(1)による誤差εを算出して、各分割領域の誤差εがそれぞれ許容範囲内(例えば、−5≦ε≦+5)に入るか否かを判定する。
ステップS24でYesの場合には、印刷結果が正常であると判定する(S25)。一方、ステップS24でNoの場合には、印刷結果が異常であると判定する(S26)。続いて、誤差C7がデータベース3のエラー情報8の誤差のパターンのいずれに対応するかを判定する(S27)。そして、判定された誤差のパターンに対応するエラーコードC8の表示を行う(S28)。
次に、図9を参照しながら、図8のステップS27、S28の詳細について説明する。図9は、第1の実施形態に係るプリンタの異常検出装置2の動作を示すフローチャートであって、図8のステップS27、S28の詳細を示したものである。図9の左側の一点鎖線で囲んだ枠内(S27)は、誤差C7がデータベース3の誤差のパターンのいずれに対応するかを判定するアルゴリズムを示している。図9の右側の一点鎖線で囲んだ枠内(S28)は、エラーコードの表示を行っている。
図9では、まず、印刷データC1に関係なく「全白」「全黒」になる場合について、先に判定した後、印刷結果(即ち、読取データC3)が印刷データC1に対して誤差を発生する場合の判定を行っている。
まず、図9において、全ての分割領域の位置で黒ピクセル比率C4が同じか否かを判定する(S30)。ステップS30でYesの場合、各分割領域の黒ピクセル比率C4が略100%又は略0%であるかを判定する(S34)。ステップS34で黒ピクセル比率C4が略0%と判定された場合は、図7のALM−01:「全白」と判定される。また、黒ピクセル比率C4が略100%と判定された場合は、図7のALM−02:「全黒」と判定される。ステップS34で黒ピクセル比率C4が略0%、略100%のいずれでもないと判定された場合には、ステップS30でNoと判定された場合と同様に、ステップS31に進む。
続いて、誤差C7が、印刷方向に対し縦方向に黒ピクセル比率の差(黒ピクセル比率C4の黒ピクセル比率C6に対する差)があるか否かを判定する(S31)。ステップS31においてYesの場合、黒ピクセル比率C4が高いか否かを判定する(S35)。ステップS35でNoの場合、図7のALM−03:「印刷方向縦白筋」と判定される。一方、ステップS35でYesの場合、図7のALM−05:「印刷方向縦黒筋」と判定される。
続いて、ステップS31でNoの場合、誤差C7が、印刷方向に対し横方向に黒ピクセル比率の差(黒ピクセル比率C4の黒ピクセル比率C6に対する差)があるか否かを判定する(S32)。ステップS32においてYesの場合、黒ピクセル比率C4が高いか否かを判定する(S36)。ステップS36でNoの場合、図7のALM−04:「印刷方向横白筋」と判定される。一方、ステップS36でYesの場合、図7のALM−06:「印刷方向横黒筋」と判定される。
続いて、ステップS32でNoの場合、誤差C7が、印刷方向に関わらず黒ピクセル比率が高いか否かを判定する(S33)。ステップS33でNoの場合、図7のALM−08:「薄い」と判定される。一方、ステップS33でYesの場合、図7のALM−07:「ランダム汚れ」と判定される。
尚、印刷結果の濃度が薄くなる異常で図7のALM−08:「薄い」に判定されるべき場合に、読取部12の2値化処理の閾値によっては、2値化処理後の読取データC3が全白になってしまい、ALM−01:「全白」と誤判定されてしまう問題が生じる。これを回避するには、例えば、2値化処理した際に多階調でのヒストグラムを保存しておき、ヒストグラムを参照して全白でない場合には、ALM−02に分類されないようにすればよい。このように、印刷濃度に関する異常の場合は、適宜ヒストグラムを参照することにより、誤判定の問題を解消することができる。
尚、ステップS27の誤差のパターンの判定アルゴリズムは、ステップS30〜S36の方法に限定されず、公知のパターンマッチングの手法を適用することができる。
続いて、図9のステップS28に含まれるステップS37〜S44において、それぞれステップS27の判定結果に対応したエラーコードC8(「ALM−01」〜「ALM−08」)を表示する。
以上説明したように、第1の実施形態に係るプリンタの異常検出装置2によれば、ピクセルデータC5と読取データC3間で生じる可能性のある誤差を複数の誤差のパターンに分類し、分類された誤差のパターン毎に対応する被疑部品の情報を記憶させたデータベース3を用意しておき、プリンタ1で印刷異常が検出された場合に、データベース3を参照して、各分割領域の読取データの黒ピクセル比率C4とピクセルデータの黒ピクセル比率C6間の誤差C7が、データベース3の誤差のパターンのいずれに対応するかを判定することにより、該印刷異常の原因となる被疑部品を特定することが可能になる。
プリンタ1のユーザは、エラーコードC8の表示によりプリンタ1が異常状態であること及び誤差のパターンの情報を得ることができるという効果が得られる。
プリンタ1のユーザは、保守担当者に連絡し、表示されたエラーコードC8を知らせる。エラーコードC8と被疑部品C9とは図7に示すように対応しているため、プリンタ1の保守担当者は被疑部品C9を特定することができるという効果が得られる。即ち、プリンタ1の保守担当者は現場で故障診断を行わなくても被疑部品C9を手配して、部品の到着後に現場に行って被疑部品の交換作業を行えばよい。従来、故障診断と被疑部品交換で2度、現場で作業を行う必要があったが、プリンタの異常検出装置2を使用することで被疑部品の交換作業の1回で済むことになり、プリンタの保守担当者の負担が減ると共に、保守経費を減らすことができる。また、故障診断にかかる時間が不要になるため、早く正常状態に復帰させることが可能になる。
尚、実施形態で開示した内容について、以下に示すような変形、修正が可能である。
実施形態では、読取データC3とピクセルデータC5を比較するのに各分割領域の黒ピクセル比率を使用する場合を例示したが、それに限定されない。黒ピクセル比率の代わりに、画像の特性を表す任意の特徴量を使用することができる。例えば、各分割領域の分散値を使用すると、印刷結果にノイズ量が増えたか否かをチェックすることができる。
実施形態では、白黒の2値画像のプリンタの場合を例示したが、それに限定されない。例えば、白黒の連続階調の画像(グレースケール画像)のプリンタに対しても適用することができる。白黒の連続階調の画像の場合には、イメージセンサで読み取った多階調のデータを2値化せずにそのまま使用する。一方、ピクセルデータのほうも多階調のビットマップ画像となる。多階調の読取データと多階調のピクセルデータを比較する際には、特徴量として黒ピクセル比率の代わりに、例えば、各分割領域内の画素の階調値の平均を使用すればよい。
また、カラープリンタに対しても、実施形態の開示内容を拡張して適用することができる。具体的には、読取部12のイメージセンサとしてカラーのラインCCD等を使用して、RGB3色で色分解した読取データを取得する。一方、ピクセルデータもRGBチャネル毎に生成する。そして、色チャネル毎に、各分割領域の読取データとピクセルデータを比較すればよい。
また、実施形態では、プリンタ1にプリンタの異常検出装置2を装着する構成について例示したが、それに限定されない。例えば、異常検出装置を組み込んだ構成のプリンタを提供することも可能である。
実施形態で開示した異常検出の処理は、常時行うようにしてもよいし、或いは、テストモードにしたときだけ、異常検出の処理を行うようにしてもよい。
また、プリンタで印刷した印刷物をプリンタと分離したスキャナで取り込んで、異常検出の処理を行うようにしてもよい。この場合、異常検出の処理はオフラインで行うため、異常検出装置をプリンタに接続するインターフェースが不要となり、任意のプリンタに容易に対応することができる。
実施形態では、電子写真方式のレーザプリンタについて例示したが、それに限定されず、任意の方式のプリンタに対応することが可能である。例えば、インクジェットプリンタ、ドットインパクトプリンタ、熱転写プリンタ等に適用することができる。ここで、プリンタの種別により異常時に発生する可能性のある誤差のパターン及び誤差のパターンに対応した被疑部品は異なるので、プリンタの種別毎に、データベース3のエラー情報8を用意すればよい。さらに、機種によって誤差のパターン、及び誤差のパターンに対応する被疑部品が異なる場合には、機種毎にデータベース3のエラー情報8を用意すればよい。
具体的に、プリンタの種別毎にデータベース3のエラー情報8を用意するには、以下のようにすればよい。例えば、全く印刷がされない異常の場合(図7のALM−01:「全白」に相当)について、プリンタの種別毎にその原因を分析する。インクジェットプリンタの場合は、インク吐出ノズルの詰まり、印刷データを変換する制御装置の異常、等の原因が考えられ、その原因に対応する被疑部品を登録すればよい。また、ドットインパクトプリンタの場合は、インクリボンを紙に転写する部分の異常、印刷データを変換する制御装置の異常、等の原因が考えられ、その原因に対応する被疑部品を登録すればよい。また、熱転写プリンタの場合には、熱転写ヘッドの加熱制御の異常、印刷データを変換する制御装置の異常、等の原因が考えられ、その原因に対応する被疑部品を登録すればよい。以上、ALM−01:「全白」の場合について説明したが、他の誤差のパターンの場合にも、プリンタの種別に応じて、誤差のパターンの原因に対応した被疑部品を登録すればよい。
本発明のプリンタの異常検出装置は、プリンタ全般(インクジェットプリンタ、ドットインパクトプリンタ、熱転写プリンタ、レーザプリンタ等の様々な方式のプリンタを含む)の障害発生を検出し、修理や交換の対象となる被疑部品を特定するのに利用することができる。
なお、本発明の全開示(請求の範囲及び図面を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲及び図面を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
1:プリンタ
2:プリンタの異常検出装置
3:データベース
4:ピクセルデータ分割領域位置情報
5:読取データ分割領域位置情報
6:位置情報
7:閾値情報
8:エラー情報
10:印刷部
11:イメージセンサ
12:読取部
14:読取データ特徴量算出部
16:読取データ特徴量記録部
20:ピクセルデータ再生部
22:ピクセルデータ特徴量算出部
24:ピクセルデータ特徴量記録部
26:画像比較部
28:誤差パターン判定部
30:エラー表示部
31:用紙
32:光学部
33:現像部
34:定着部
36:分割領域位置情報
C0:用紙サイズ
C1:印刷データ
C2:印刷物
C3:読取データ
C4:黒ピクセル比率(読取データの特徴量)
C6:黒ピクセル比率(ピクセルデータの特徴量)
C5:ピクセルデータ
C7:誤差
C8:エラーコード
C9:被疑部品

Claims (9)

  1. 入力した印刷データを印刷するプリンタに装着し、該プリンタの異常検出を行うプリンタの異常検出装置であって、
    前記印刷データからピクセルデータを生成するピクセルデータ再生部と、
    前記プリンタで印刷された印刷物をイメージセンサで読み取り、読取データを生成する読取部と、
    前記ピクセルデータと前記読取データを互いに対応する位置で比較し、誤差を出力する画像比較部と、
    予め、前記ピクセルデータと前記読取データ間で生じる可能性のある誤差を複数の誤差のパターンに分類し、分類された前記誤差のパターン毎に対応する被疑部品の情報を記憶させたデータベースと、
    を備え、
    前記画像比較部が出力した前記誤差が所定範囲内にない場合に前記プリンタが異常状態であると判定し、前記データベースを参照して前記誤差が前記データベースで分類された前記複数の誤差のパターンのいずれに対応するかを判定することにより、前記誤差の原因となっていると推定される被疑部品を特定することを特徴とするプリンタの異常検出装置。
  2. 複数の分割領域の位置を示す分割領域位置情報を設定し、
    前記分割領域位置情報に基づいて、前記複数の分割領域毎の前記ピクセルデータの特徴量を算出する、ピクセルデータ特徴量算出部と、
    前記分割領域位置情報に基づいて、前記複数の分割領域毎の前記読取データの特徴量を算出する、読取データ特徴量算出部と、
    をさらに備え、
    前記画像比較部は、前記複数の分割領域毎の、前記ピクセルデータの特徴量と前記読取データの特徴量の差を前記誤差として出力する、ことを特徴とする請求項1に記載のプリンタの異常検出装置。
  3. 前記分割領域位置情報は、印刷する用紙サイズに応じて設定されることを特徴とする請求項2に記載のプリンタの異常検出装置。
  4. 前記特徴量は、黒ピクセル比率であることを特徴とする請求項2または3に記載のプリンタの異常検出装置。
  5. 前記読取部は、前記印刷物を多階調で読み取り、所定の閾値以下を黒データとする2値化を行って前記読取データとする、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載のプリンタの異常検出装置。
  6. 前記データベースを、プリンタの種別に応じて設定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載のプリンタの異常検出装置。
  7. 入力した印刷データを印刷する印刷部と、
    前記印刷データからピクセルデータを生成するピクセルデータ再生部と、
    前記印刷部により印刷された印刷物をイメージセンサで読み取り、読取データを生成する読取部と、
    前記ピクセルデータと前記読取データを互いに対応する位置で比較し、誤差を出力する画像比較部と、
    予め、前記ピクセルデータと前記読取データ間で生じる可能性のある誤差を複数の誤差のパターンに分類し、分類された前記誤差のパターン毎に対応する被疑部品の情報を記憶させたデータベースと、
    を備え、
    前記画像比較部が出力した前記誤差が所定範囲内にない場合に前記プリンタが異常状態であると判定し、前記データベースを参照して前記誤差が前記データベースで分類された前記複数の誤差のパターンのいずれに対応するかを判定することにより、前記誤差の原因となっていると推定される被疑部品を特定することを特徴とするプリンタ。
  8. 入力した印刷データを印刷するプリンタの異常検出を行うプリンタの異常検出方法であって、
    前記印刷データからピクセルデータを生成するピクセルデータ再生ステップと、
    前記プリンタで印刷された印刷物をイメージセンサで読み取り、読取データを生成する読取ステップと、
    前記ピクセルデータと前記読取データを互いに対応する位置で比較し、誤差を出力する画像比較ステップと、
    予め、前記ピクセルデータと前記読取データ間で生じる可能性のある誤差を複数の誤差のパターンに分類し、分類された前記誤差のパターン毎に対応する被疑部品の情報を記憶させたデータベースを用意するステップと、
    前記画像比較ステップによる前記誤差が所定範囲内にない場合に前記プリンタが異常状態であると判定するステップと、
    前記データベースを参照して前記画像比較ステップでの誤差が前記データベースで分類された前記複数の誤差のパターンのいずれに対応するかを判定することにより、前記誤差の原因となっていると推定される被疑部品を特定するステップと、
    を含むことを特徴とするプリンタの異常検出方法。
  9. 入力した印刷データを印刷するプリンタの異常検出をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記印刷データから生成したピクセルデータと、前記プリンタで印刷された印刷物をイメージセンサで読み取った読取データと、を互いに対応する位置で比較し、誤差を算出する処理と、
    前記誤差が所定範囲内にない場合に前記プリンタが異常状態であると判定する処理と、
    予め、前記ピクセルデータと前記読取データ間で生じる可能性のある誤差を複数の誤差のパターンに分類し、分類された前記誤差のパターン毎に対応する被疑部品の情報を記憶させたデータベースを参照して、前記誤差が前記データベースで分類された前記複数の誤差のパターンのいずれに対応するかを判定することにより、前記誤差の原因となっていると推定される被疑部品を特定する処理と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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