JP2014135851A - 共振周波数探索装置、共振周波数探索方法及びプログラム - Google Patents

共振周波数探索装置、共振周波数探索方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 送電装置が受電装置に電力を伝送する場合の送電装置における共振周波数の極値探索を実現するのに適した共振周波数探索装置等を提供する。
【解決手段】 共振周波数探索部11は、受電装置5に電力を伝送する送電装置3の共振周波数を探索する。勾配演算部15は、まず、送電装置3が受電装置5に電力を伝送している状態で、送電装置において摂動信号に応じて計測される物理量の勾配を求める。摂動振幅決定部17は、物理量が最大値(又は、最小値)に近付くにつれて、摂動振幅を小さくする。周波数変更部19は、物理量の勾配に基づき摂動信号の周波数を変更する。
【選択図】図1

Description

本願発明は、共振周波数探索装置、共振周波数探索方法及びプログラムに関し、特に、受電装置に電力を伝送する送電装置の共振周波数を探索する共振周波数探索装置等に関するものである。
極値探索(Extremum Seeking)制御は、最適運転点を探索しながらシステムを運転する適応制御の一つである(非特許文献1及び2参照)。
高田、外2名著,"出力差分値付加による改良型Extremum Seeking制御",鹿児島大学工学部研究報告,第50号,2008. 高田、外2名著,"PID型加速器補正を有するExtremum Seeking制御",鹿児島大学工学部研究報告,第51号,2009.
しかしながら、送電装置が受電装置に電力を伝送する場合、回路特性として、例えば、共振周波数付近では周波数を変化させた場合の出力電圧の変化量は大きいが、共振周波数を外れると小さくなってしまう場合がある。極値探索制御は、一般的に、パワーエレクトロニクス分野において、適応最適化手法の一つとして採用されてこなかった。
そこで、本願発明は、送電装置が受電装置に電力を伝送する場合の送電装置における共振周波数の極値探索を実現するのに適した共振周波数探索装置等を提供することを目的とする。
本願発明の第1の観点は、受電装置に電力を伝送する送電装置の共振周波数を探索する共振周波数探索装置であって、前記送電装置は、前記送電装置が前記受電装置に電力を伝送している状態で摂動信号が入力され、前記送電装置において前記摂動信号に応じて変動する物理量が計測されるものであり、前記送電装置が前記受電装置に電力を伝送している状態で、前記送電装置において前記摂動信号に応じて計測された前記物理量の周波数軸上の勾配を求める勾配演算手段と、前記物理量の勾配に基づき前記摂動信号の周波数を変更する周波数変更手段を備え、前記勾配演算手段は、前記周波数変更手段により変更された周波数の前記摂動信号に応じて計測された前記物理量の周波数軸上の勾配をさらに求めるものであることを特徴とするものである。
本願発明の第2の観点は、第1の観点の共振周波数探索装置であって、前記物理量は、前記送電装置が前記受電装置に対して伝送する電力量に対応して増加又は減少するものであって、前記共振周波数において最大又は最小となるものであり、前記摂動信号の摂動振幅を、前記物理量が前記共振周波数において最大になる場合に、前記物理量が基準値よりも大きいときには、前記物理量が前記基準値よりも小さいときよりも小さくし、又は、前記物理量が前記共振周波数において最小になる場合に、前記物理量が基準値よりも小さいときには、前記物理量が前記基準値よりも大きいときよりも小さくする摂動振幅決定手段を備えるものである。
本願発明の第3の観点は、第2の観点の共振周波数探索装置であって、前記摂動振幅決定手段は、前記物理量が前記共振周波数において最大になる場合に、前記物理量が増加すると前記摂動振幅を小さくし、又は、前記物理量が前記共振周波数において最小になる場合に、前記物理量が減少すると前記摂動振幅を小さくするものである。
本願発明の第4の観点は、第3の観点の共振周波数探索装置であって、前記物理量は、上限値又は下限値が定まっており、前記摂動振幅決定手段は、前記物理量が前記共振周波数において最大になる場合には、前記物理量の上限値と計測される物理量との差が小さくなると前記摂動振幅を小さくし、又は、前記物理量が前記共振周波数において最小になる場合には、前記物理量の下限値と計測される物理量との差が小さくなると前記摂動振幅を小さくするものである。
本願発明の第5の観点は、第2から第4のいずれかの観点の共振周波数探索装置であって、前記摂動振幅決定手段は、前記共振周波数において前記物理量が最大又は最小になる場合に、それぞれ、少なくとも前記物理量が前記物理量の最大値又は最小値であるとき、前記摂動振幅を無くすものである。
本願発明の第6の観点は、第1から第5のいずれかの観点の共振周波数探索装置であって、前記物理量は、前記送電装置において計測される電流値から得られるものである。
本願発明の第7の観点は、受電装置に電力を伝送する送電装置の共振周波数を探索する共振周波数探索方法であって、前記送電装置は、前記送電装置が前記受電装置に電力を伝送している状態で摂動信号が入力され、前記送電装置において前記摂動信号に応じて変動する物理量が計測されるものであり、勾配演算手段が、前記送電装置が前記受電装置に電力を伝送している状態で、前記送電装置において前記摂動信号に応じて計測された前記物理量の周波数軸上の勾配を求める勾配演算ステップと、周波数変更手段が、前記物理量の勾配に基づき前記摂動信号の周波数を変更する周波数変更ステップと、前記勾配演算手段が、前記周波数変更手段により変更された周波数の前記摂動信号に応じて計測された前記物理量の周波数軸上の勾配をさらに求める第2勾配演算ステップを含むものである。
本願発明の第8の観点は、コンピュータにおいて、請求項1から6のいずれかに記載の共振周波数探索装置を実現するためのプログラムである。
なお、本願発明において、送電装置は、受電装置に電力を無線で伝送するものであってもよい。また、電力は、電気信号を含む。また、本願発明を、第7の観点のプログラムを定常的に記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体として捉えてもよい。また、本願発明の各観点を、受電装置において、共振周波数を探索するものとして捉えてもよい。
本願発明の各観点によれば、パワーエレクトロニクス分野において、適応最適化手法として摂動方式を用いて極値探索制御を実現することができる。すなわち、例えば、送電装置を制御するために、制御信号として、摂動信号を与える。ここで、摂動信号は、例えば正弦波励振などの摂動要素を含む信号である。送電装置においては、制御信号が摂動要素を含むために、この摂動要素に応じて、所定の物理量が変動する。勾配演算手段は、摂動要素に応じた物理量の変動を用いて、物理量の周波数軸上の勾配を求める。周波数変更手段は、この物理量の周波数軸上の勾配に基づき、共振周波数に近づくように摂動信号の周波数を変更する。勾配演算手段は、変更後の摂動信号による物理量の周波数軸上の勾配をさらに求める。これを繰り返すことにより、共振周波数を容易に探索することが可能になる。特に、送電装置が受電装置に電力を伝送する場合、制御対象が未知である。本願発明の各観点によれば、摂動方式を利用することにより、例えば摂動振幅を調整する等が可能になる。そのため、例えば山登り法等よりも容易に調整をすることができる。さらに、摂動方式は、微分項が不要で、ノイズの影響も受けにくい。これは、後に説明するように、確かな数式を用いて、シミュレーション結果に基づき、説明することができる稀なものと評価することができる。
さらに、本願発明の第2の観点によれば、送電装置において計測される物理量に基づき摂動信号の摂動振幅を制御することにより、共振周波数の追従を迅速に実現することができる。そのため、仮に共振周波数が変動して供給電力が低下しても、一定量以上の電力供給量の回復を容易に実現することが可能になる。すなわち、物理量が基準値以下の場合には、摂動振幅を大きくすることにより高速に共振周波数を探索して送電装置が受電装置に対して伝送する電力を一定以上確保できる状態とすることができる。また、基準値以上の場合には、摂動振幅を小さくすることにより、共振周波数探索の精度を上げ、かつ、共振周波数の変化への追従が容易にできる状態とすることにより、共振周波数の変化にも迅速に対応できる状態とすることができる。特に、受電装置においては、送電装置から供給される電力が中断する場合に備えて、一般に、一定の電力を確保する手段が設けられている。そのため、共振周波数付近になり、一定量以上の電力供給が可能となった状態では、受電装置では、一定の電力量が確保されている。その後、共振周波数が変更し、送電装置が受電装置に対して供給する電力量が低下しても、送電装置では、摂動振幅を大きくすることにより、迅速に共振周波数を探索することができる。そのため、受電装置において、電力を確保する手段は、小さな容量で済むこととなる。なお、基準値以上か以下かによる制御は、例えば、物理量によって単調に摂動振幅を増加又は減少することによって実現することができるものである。
さらに、本願発明の第3の観点によれば、パワーエレクトロニクス分野では、送電装置が受電装置に電力を伝送する場合、回路特性として、共振周波数付近では物理量の勾配が大きく、共振周波数を外れると物理量の勾配が小さくなる場合がある。そのため、共振周波数を外れている間は、周波数振れ幅を大きくすることにより共振周波数の探索を高速に実現し、共振周波数付近では、周波数振れ幅を縮小することにより、安定した共振を維持させて、安定した電力供給を実現することが可能になる。さらに、共振周波数の追随速度も向上させることができる。
さらに、本願発明の第4の観点によれば、上限値又は下限値を利用することにより、摂動振幅の調整を容易に実現することができる。
さらに、本願発明の第5の観点によれば、物理量が最大又は最小となった時点で摂動させないようにすることにより、さらに安定した電力供給を可能にする。
さらに、本願発明の第6の観点によれば、物理量は、送電装置において計測される電流値から得られるものである。例えば、電流値をAD変換して得られる電圧値は、共振周波数で最大となり、共振周波数付近では変化が大きく、共振周波数を外れると変化が小さいことから、共振周波数を外れると摂動振幅を大きくすることにより迅速な共振周波数探索を実現し、かつ、共振周波数付近では摂動振幅を小さくして安定した電力供給を実現することが可能になる。
本願発明の実施の形態に係る送受電システムの一例を示す概略ブロック図である。 図1の共振周波数探索部11の動作の一例を示すフロー図である。 極値探索制御モデルを示す図である。 図3の極値探索制御モデルにおいて、摂動振幅を一定にした場合の探索結果を示すグラフである。 図3の極値探索制御モデルにおいて、摂動振幅を変更にした場合の探索結果を示すグラフである。
以下、図面を参照して本願発明の実施例について説明する。なお、本願発明の実施の形態は、本実施例に限定されるものではない。
図1は、本願発明の実施の形態に係る送受電システムの一例を示す概略ブロック図である。送受電システム1は、送電装置3と、受電装置5を備える。送電装置3は、受電装置5に対して、無線で電力を伝送するものである。ここで、電力は、電気信号を含むものであってもよい。受電装置5は、送電装置3から無線で電力を受電するものである。
送電装置3は、送電部7と、計測部9と、共振周波数探索部11(本願請求項の「共振周波数探索装置」の一例)を備える。送電部7は、受電装置5に対して、電力を送電するものである。計測部9は、送電部7に対して、制御信号の一つとして、摂動信号を与え、送電部7が受電装置5に電力を伝送している状態で、送電部7において摂動信号に応じて変動する物理量を計測するものである。ここで、摂動信号は、例えば正弦波励振などの摂動要素を含む信号である。送電装置においては、制御信号が摂動要素を含むために、この摂動要素に応じて、所定の物理量が変動する。共振周波数探索部11は、受電装置5に電力を伝送する送電部7の共振周波数を探索する。ここで、物理量は、送電部7が受電装置5に対して伝送する電力と同様に変動するものであり、送電部7が、受電装置5に対して電力を伝送している状態で、共振周波数において、最大又は最小になるものである。
受電装置5と送電部7の共振周波数は、外乱等の影響により変化する。そのため、制御システムが未知のものと評価することができる。送電装置3では、電流検出回路の値が最大になるよう探索しながら、さらに出力電力が最適になるよう電源電圧の調整を行う必要がある。このように制御対象の状態により入力する周波数の最適値が不明な場合における最適制御手法の一つに極値探索制御がある。
以下では、計測部9が計測する物理量は、送電部7において計測される電流値をAD変換して得られる電圧とする。この電圧は、共振周波数で最大となるものであり、ハードウエアで調整されることにより、その最大値が決められている。そのため、共振周波数探索部11は、電圧が最大値に達したか否かで、共振周波数か否かを判断することができる。
共振周波数探索部11は、物理量取得部13と、勾配演算部15(本願請求項の「勾配演算手段」の一例)と、摂動振幅決定部17(本願請求項の「摂動振幅決定手段」の一例)と、周波数変更部19(本願請求項の「周波数変更手段」の一例)と、パラメータ記憶部21を備える。
物理量取得部13は、計測部9において計測された物理量を取得するものである。
勾配演算部15は、計測部9が計測した物理量の勾配を求める。共振周波数探索部11の勾配演算部15は、摂動要素に応じた物理量の変動を用いて、物理量の周波数軸上の勾配を求める。求められた勾配は、パラメータ記憶部21に記憶される。
摂動振幅決定部17は、摂動信号の摂動振幅を決定する。摂動振幅は、パラメータ記憶部21に記憶される。摂動振幅決定部17は、送電部7において計測される電流値をAD変換して得られる電圧の値が増加すると摂動振幅を小さくする。また、この電圧の値が減少すると摂動振幅を大きくする。この電圧の値は、共振周波数において最大となるためである。さらに、この電圧の値は、図4及び図5にあるように、共振周波数付近では勾配が大きく、共振周波数を外れると勾配が小さくなる。そのため、共振周波数から外れているところでは、摂動振幅を大きくすることにより共振周波数探索を高速に行い、共振周波数付近では、摂動振幅を小さくすることにより安定した共振を維持させて、安定した電力供給を実現すると共に、共振周波数探索の精度を上げることが可能になる。
摂動振幅決定部17は、電圧が最大値の場合に、摂動振幅をゼロとすることにより、安定した電力供給を実現してもよい。また、摂動振幅決定部17は、電圧が最大値の場合でも、摂動振幅を一定の値以上とすることにより、共振周波数が変化した場合への追従を速く行うようにしてもよい。
周波数変更部19は、勾配演算部15により求められた物理量の勾配に基づき、摂動信号の周波数を変更するものである。変更後の周波数は、パラメータ記憶部21に記憶される。例えば、電圧が最大値でない場合に、物理量の大きい側に周波数を変更する。なお、仮に、物理量が最大値でなく、局地的に物理量の勾配がないような場合には、例えば、最初であれば、単に周波数を変更して改めて勾配を求めればよく、2回目以降であれば、前回と同じ向きに周波数を変更すればよい。
計測部9は、摂動振幅決定部17により決定された摂動振幅、及び、周波数変更部19により変更された周波数に基づき、摂動信号を送電部7に与え、その応答となる物理量を計測する。勾配演算部15は、計測部9が計測した物理量の勾配を求める。これらの処理を繰り返すことにより、共振周波数探索部11は、安定した電力供給を実現しつつ、共振周波数を高速に探索することができる。
図2を参照して、図1の共振周波数探索部11の動作の一例を説明する。図2は、図1の共振周波数探索部11の動作の一例を示すフロー図である。
図1の共振周波数探索部11は、初期設定を行う(図2のステップST1)。すなわち、摂動信号の周波数や摂動振幅などの値を初期値に設定する。設定されたパラメータは、パラメータ記憶部21に記憶される。
物理量取得部13は、計測部9が摂動信号に応じて計測された物理量(電圧)を取得する。物理量取得部13は、取得した電圧が最大値以上か否かを判断する(図2のステップST2)。
電圧が最大値以上でない場合、図1の勾配演算部15は、計測部9が計測した物理量の勾配を求める(図2のステップST3)(本願請求項の「第1勾配演算工程」の一例)。
摂動振幅決定部17は、摂動信号の摂動振幅を決定する(図2のステップST5)(本願請求項の「摂動振幅決定工程」の一例)。本実施例では、摂動振幅決定部17は、計測部9が送電部7において計測した電流値をAD変換して得られる電圧の値が増加すると摂動振幅を小さくする。
周波数変更部19は、勾配演算部15により求められた物理量の勾配に基づき、摂動信号の周波数を変更する(図2のステップST4)。例えば、勾配に基づき電圧が大きくなる側に周波数を変更する。
計測部9は、摂動振幅決定部17により決定された摂動振幅、及び、周波数変更部19により変更された周波数に基づき、摂動信号を送電部7に与え、その応答となる電流値を計測する。物理量取得部13は、変更後の摂動信号の応答として得られた電流値をAD変換して得られる電圧を取得し、取得した電圧が最大値以上か否かを改めて判断する(図2のステップST2)。最大値でない場合、勾配演算部15は、変更後の摂動信号の応答として得られた電圧の勾配を演算する(図2のステップST3)(本願請求項の「第2勾配演算工程」の一例)。このように、電圧が最大になるまで、図2のステップST3〜ST5の処理は繰り返される。
図2のステップST2の判断処理において、電圧が最大値以上の場合、振動振幅決定部17は、摂動振幅をゼロとする(図2のステップST6)。
図1の物理量取得部13は、電圧が最大値未満となったか否かを判断する(図2のステップST7)。最大値未満となるまでは、処理を繰り返す。
電圧が最大値未満となった場合、摂動振幅決定部17は、摂動振幅を正の値に設定する(図2ステップST8)。そして、計測部9は、摂動振幅決定部17により決定された摂動振幅に基づき、摂動信号を送電部7に与え、その応答となる電圧を計測する。物理量取得部13は、変更後の摂動信号の応答として得られた電圧を取得し、取得した電圧が最大値以上か否かを改めて判断する(図2のステップST2)。
続いて、図3〜図5を参照して、本願発明の有用性について説明する。図3は、Matlab/Simulinkを利用して作成された極値探索制御モデル(連続時間モデル)を示す図である。発明者らは、検証済みの制御モデルから自動生成されたCコードをファームウェアに実装し、正常動作を確認している。図4は、摂動振幅を一定にした場合の探索結果を示すグラフである。図5は、摂動振幅を変更した場合の探索結果を示すグラフである。
図3において、極値探索制御モデルは、制御対象51と、外乱発生部53と、信号生成部55と、第1加算部57と、計測部59と、ハイパスフィルタ(HPF)61と、乗算部63と、ローパスフィルタ(LPF)65と、第1ゲイン部67と、積分部69と、第2ゲイン部71と、第2加算部73を備える。
制御対象51は、制御対象となるシステムである。これは、図1の送電部7に対応する。制御対象51のモデルは、ルックアップテーブル化し、実際の回路を計測して得られたデータを反映したものである。
信号生成部55と、ハイパスフィルタ(HPF)61と、乗算部63と、ローパスフィルタ(LPF)65と、第1ゲイン部67と、積分部69と、第2ゲイン部71と、第2加算部73が、摂動方式極値探索制御を行う。これらは、図1の計測部9及び共振周波数探索部11を併せたものに対応する。
図3の極値探索制御モデルにおけるパラメータについて、その一例を説明する。信号生成部55では、周波数が500(rad/sec)とした。振幅は、図4では2とし、図5では、電圧に応じて変更した。具体的な変更については、後で説明する。第1ゲイン部67のゲインは4000とした。HPF61のカットオフ周波数は、300(rad/sec)とし、これを元にフィルタ係数を算出した。LPF65のカットオフ周波数は、1000(rad/sec)とし、これを元にフィルタ係数を算出した。積分部69は、飽和の上限を140とし、下限を20とした。第2ゲイン部71のゲインは、1とした。
連続時間で検証済みのモデルをコード自動生成するためにモデルを離散化した。変更ポイントは以下の通りである。まず、HPF61を離散HPFのブロックに置き換える。この際、HPFのフィルタ係数をz変換して離散HPFの係数に反映し、サンプル時間を3msとした。LPF65及び積分部69も同様である。また、実回路のデータを使用するので、外乱発生部53を削除した。そして、摂動方式極値探索制御を行う部分(信号生成部55と、ハイパスフィルタ(HPF)61と、乗算部63と、ローパスフィルタ(LPF)65と、第1ゲイン部67と、積分部69と、第2ゲイン部71と、第2加算部73)をSubsystemブロックの中に纏め、Subsystemの出力となる周波数値は整数なので、Rounding Functionを追加して、丸め演算する。
第1加算部57は、制御対象51より出力された信号と、外乱発生部53により発生された信号を加算する。計測部59は、第1加算部57の出力信号を計測する。以下では、計測部59の出力信号を計測信号という。これが、制御対象51の電流値として計測される。HPF61は、計測信号に対してフィルタリング処理を行う。乗算部63は、HPF61と信号生成部55の出力信号を乗算する。LPF65は、乗算部63の出力信号に対してフィルタリング処理を行う。第1ゲイン部67は、LPF65の出力信号に対して振幅調整を行う。積分部69は、第1ゲイン部67の出力信号に対して積分演算する。第2ゲイン部71は、信号生成部55の出力信号に対して振幅調整を行う。第2加算部73は、積分部69と第2ゲイン部71の出力信号を加算する。これが、摂動信号である。第2加算部73は、摂動信号を制御対象51に入力する。制御対象51は、入力された摂動信号に対応して応答信号を出力する。
図4は、図3の信号生成部55の摂動振幅を一定とした場合の探索結果を示すグラフである。横軸は、周波数(MHz)を示す。左側の縦軸は、電流値のAD変換により得られた電圧(V)を示す。右側の縦軸は、振動回数を示す。グラフにおいて、菱形の点は、各周波数において、計測された電流値をAD変換した電圧を示す。その値は、左側の縦軸により示される。周波数が12.600付近で、最大値となっている。そのため、最大値となる周波数が、共振周波数である。正方形の点は、各摂動における周波数を示す。摂動回数は、右側の縦軸により示されている。13.550の初期値から、一度周波数が増大し、その後、減少傾向になり、約160回で、共振周波数付近を探索している。
図5は、図3の信号生成部55の摂動振幅を変更とした場合の探索結果を示すグラフである。横軸は、周波数(MHz)を示す。左側の縦軸は、電流値のAD変換により得られた電圧(V)を示す。右側の縦軸は、振動回数を示す。グラフにおいて、菱形の点は、各周波数において、計測された電流値をAD変換した電圧を示す。その値は、左側の縦軸により示される。周波数が12.600付近で、最大値となっている。三角の点は、各摂動における周波数を示す。摂動回数は、右側の縦軸により示されている。13.550の初期値から、一度周波数が増大し、その後、減少傾向になり、約70回で、共振周波数付近を探索している。よって、摂動振幅を変更することにより、高速な探索が可能であることがわかる。
図5における摂動振幅の調整について、具体的に説明する。数1は、図3の信号生成部55の出力信号Sを示す。Vmaxは、電流値をAD変換した電圧の最大値を示す。図4では、5.0(V)とする。VADは、電流値をAD変換した電圧値(V)である。θは、摂動回数(ステップ)に比例し、増加するものであり、500(rad/s)×0.003(s/step)に摂動回数を掛けたものである。
信号生成部55は、目標値をAD変換計測の最大値とし、リアルタイムに計測される電流値との偏差をフィードバックして比例(P)制御する。数1の右辺のsin関数の係数が、追加したP制御部分であり、摂動振幅である。数1の摂動振幅は、電流値をAD変換して得られる電圧の最大値を上限として、電流値をAD変換して得られる電圧に比例して減少する。そのため、図5において、最大値を外れた部分では、最大値付近に比較して、摂動振幅が大きい。なお、このシミュレーションでは、最大値付近でも、摂動させる形としている。数1の摂動振幅の動的制御を用いることにより、図4と比較して、図5にあるように、高速な極値探索が実現可能になる。また、最大値付近で摂動振幅を小さくすることにより、安定した共振を維持させて、安定した電力供給を実現することが可能になる。さらに、共振周波数が変化した場合でも、共振周波数の追随速度を向上させることができる。
数1は、VADが増加すると、単調に減少する。よって、所定の基準値に対して、電圧が、基準値よりも大きい場合は、基準値よりも小さい場合よりも、摂動振幅は小さくすることができる。よって、この基準値によって、送電装置が受電装置に対して伝送する電力量を確保することが可能である。
Figure 2014135851
1 送受電システム、3 送電装置、5 受電装置、7 送電部、9 計測部、11 共振周波数探索部、13 物理量取得部、15 勾配演算部、17 周波数変更部、19 正堂振幅決定部、21 パラメータ記憶部、51 制御対象、53 外乱発生部、55 信号生成部、57 第1加算部、59 計測部、61 ハイパスフィルタ、63 乗算部、65 ローパスフィルタ、67 第1ゲイン部、69 積分部、71 第2ゲイン部、73 第2加算部

Claims (8)

  1. 受電装置に電力を伝送する送電装置の共振周波数を探索する共振周波数探索装置であって、
    前記送電装置は、前記送電装置が前記受電装置に電力を伝送している状態で摂動信号が入力され、前記送電装置において前記摂動信号に応じて変動する物理量が計測されるものであり、
    前記送電装置が前記受電装置に電力を伝送している状態で、前記送電装置において前記摂動信号に応じて計測された前記物理量の周波数軸上の勾配を求める勾配演算手段と、
    前記物理量の勾配に基づき前記摂動信号の周波数を変更する周波数変更手段を備え、
    前記勾配演算手段は、前記周波数変更手段により変更された周波数の前記摂動信号に応じて計測された前記物理量の周波数軸上の勾配をさらに求めるものであることを特徴とする共振周波数探索装置。
  2. 前記物理量は、前記送電装置が前記受電装置に対して伝送する電力量に対応して増加又は減少するものであって、前記共振周波数において最大又は最小となるものであり、
    前記摂動信号の摂動振幅について、
    前記物理量が前記共振周波数において最大になる場合に、前記物理量が基準値よりも小さいときには、前記物理量が前記基準値よりも大きいときよりも、前記摂動振幅を大きくし、又は、
    前記物理量が前記共振周波数において最小になる場合に、前記物理量が基準値よりも大きいときには、前記物理量が前記基準値よりも小さいときよりも、前記摂動振幅を大きくする摂動振幅決定手段を備える請求項1記載の共振周波数探索装置。
  3. 前記摂動振幅決定手段は、
    前記物理量が前記共振周波数において最大になる場合に、前記物理量が減少すると前記摂動振幅を大きくし、又は、
    前記物理量が前記共振周波数において最小になる場合に、前記物理量が増加すると前記摂動振幅を大きくするものである、請求項2記載の共振周波数探索装置。
  4. 前記物理量は、上限値又は下限値が定まっており、
    前記摂動振幅決定手段は、
    前記物理量が前記共振周波数において最大になる場合には、前記物理量の上限値と計測される物理量との差が大きくなると前記摂動振幅を大きくし、又は、
    前記物理量が前記共振周波数において最小になる場合には、前記物理量の下限値と計測される物理量との差が大きくなると前記摂動振幅を大きくするものである、請求項3記載の共振周波数探索装置。
  5. 前記摂動振幅決定手段は、前記共振周波数において前記物理量が最大又は最小になる場合に、それぞれ、少なくとも前記物理量が前記物理量の最大値又は最小値であるとき、前記摂動振幅を無くす、請求項2から4のいずれかに記載の共振周波数探索装置。
  6. 前記物理量は、前記送電装置において計測される電流値から得られるものである、請求項1から5のいずれかに記載の共振周波数探索装置。
  7. 受電装置に電力を伝送する送電装置の共振周波数を探索する共振周波数探索方法であって、
    前記送電装置は、前記送電装置が前記受電装置に電力を伝送している状態で摂動信号が入力され、前記送電装置において前記摂動信号に応じて変動する物理量が計測されるものであり、
    勾配演算手段が、前記送電装置が前記受電装置に電力を伝送している状態で、前記送電装置において前記摂動信号に応じて計測された前記物理量の周波数軸上の勾配を求める勾配演算ステップと、
    周波数変更手段が、前記物理量の勾配に基づき前記摂動信号の周波数を変更する周波数変更ステップと、
    前記勾配演算手段が、前記周波数変更手段により変更された周波数の前記摂動信号に応じて計測された前記物理量の周波数軸上の勾配をさらに求める第2勾配演算ステップを含む共振周波数探索方法。
  8. コンピュータにおいて、請求項1から6のいずれかに記載の共振周波数探索装置を実現するためのプログラム。
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