JP2014134745A - 光学素子、複合光学素子及び光学素子の製造方法 - Google Patents

光学素子、複合光学素子及び光学素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】サブ波長のピッチを有する凹条部と凸条部の周期構造をもつ光学素子であって取扱性に優れた光学素子を提供する。
【解決手段】光学素子1は、サブ波長のピッチを有する凹条部5と凸条部7の周期構造と、隣り合う凸条部7の先端部7a同士を連結する連結部9とを備えている。凸条部7及び連結部9は二酸化ケイ素で形成されている。連結部9は凹条部5の底部とは間隔をもって配置されている。凹条部5の上部は連結部9によって閉じられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学素子、複合光学素子及び光学素子の製造方法に関するものである。
光学素子としてサブ波長構造(Sub-Wavelength Structures;SWS)を備えたものが知られている(例えば特許文献1を参照。)。サブ波長構造は、光の波長よりも小さいサブ波長のピッチを有する凹条部と凸条部の周期構造である。
光の波長より短いピッチをもつ凹凸周期構造は、周期をもつ方向ともたない方向で異なる有効屈折率nTE,nTMをもち、あたかも複屈折材料であるかのように振舞う。この有効屈折率の差によって各偏波方向の光の伝播速度に差ができるため、サブ波長構造を通過する光が位相差を生じる。
サブ波長構造は、構造の設計によって複屈折やそれらの分散を自由に制御できる。サブ波長構造のこの特性を利用して、偏光板、波長板、波長分離素子など、様々な製品が展開されている。
特開2008−298869号公報
今榮真紀子、外3名,「構造性複屈折を用いた広帯域1/4波長板の最適設計」,コニカミノルタテクノロジーレポート、VOL.3,コニカミノルタホールディングス株式会社,2006年,p.62−67
光学素子においてサブ波長構造は非常に有効な技術であるが、微細な構造であるために物理的強度が弱いという問題があった。したがって、サブ波長構造を備えた従来の光学素子は、汚れを拭き取れなかったり、超音波で洗浄すると微細構造であるために共振して破損したりするなど、取扱性に問題があった。
本発明は、サブ波長のピッチを有する凹条部と凸条部の周期構造をもつ光学素子であって取扱性に優れた光学素子を提供することを目的とするものである。
本発明にかかる光学素子は、サブ波長のピッチを有する凹条部と凸条部の周期構造と、隣り合う上記凸条部の先端部同士を連結する連結部と、を備え、上記凸条部及び上記連結部は二酸化ケイ素で形成されており、上記連結部は上記凹条部の底部とは間隔をもって配置されており、上記凹条部の上部は上記連結部によって閉じられているものである。
本発明にかかる光学素子の製造方法は、本発明の光学素子を製造するための方法であって、シリコン層の上に、上記凹条部と上記凸条部の周期構造に応じた凹凸周期構造をもつマスクパターンを形成する工程と、ドライエッチング技術によって上記マスクパターンをマスクにして上記シリコン層をパターニングして凹凸周期構造をもつシリコンパターンを形成する工程であって、上記シリコンパターンにおいて隣り合うシリコン凸条部の先端部同士が後工程のシリコン酸化処理によって連結され、隣り合う上記シリコン凸条部の基端部が上記シリコン酸化処理において連結されないように、上記シリコン凸条部の先端部の幅寸法を基端部の幅寸法よりも大きい寸法で形成する工程と、上記シリコン酸化処理を施して上記シリコン凸条部を完全に酸化させて二酸化ケイ素からなる上記凸条部及び上記連結部を形成する工程と、を含む。
本発明の光学素子の製造方法において、上記シリコン層は単結晶シリコンで形成されている例を挙げることができる。
また、本発明の光学素子の製造方法において、上記シリコン層は、基材上に成膜されたシリコン層である例を挙げることができる。
さらに、上記シリコン層は、上記シリコン酸化処理によって完全に酸化される例を挙げることができる。ただし、上記シリコン層は完全には酸化されなくてもよい。
また、上記基材の例として、石英ガラス又は光学機能膜を挙げることができる。
本発明にかかる複合光学素子は、表面に本発明の光学素子を備えたものである。
本発明の複合光学素子において、上記光学素子は上記表面の一部に配置されている例を挙げることができる。
本発明の光学素子において、サブ波長構造を構成する凹条部の上部は、隣り合う凸条部の先端部同士を連結する連結部によって閉じられているので、本発明は取扱性に優れた光学素子を提供できる。
光学素子の一実施例を説明するための概略的な断面図である。 光学素子の製造方法の実施例を説明するための概略的な断面図である。 光学素子の製造方法の他の実施例を説明するための概略的な断面図である。
図1は、光学素子の一実施例を説明するための概略的な断面図である。なお、本発明の光学素子はこれに限定されるものではない。
光学素子1は、基部3の表面に設けられたサブ波長のピッチを有する凹条部5と凸条部7の周期構造を備えている。光学素子1は、隣り合う凸条部7の先端部7a同士を連結する連結部9も備えている。
基部3、凸条部7及び連結部9は二酸化ケイ素で形成されている。連結部9は凹条部5の底部5aとは間隔をもって配置されている。凹条部5の上部は連結部9によって閉じられている。これにより、サブ波長構造の強度が向上し、サブ波長構造の表面の拭き取りが可能になり、凹条部5の内部への異物の入り込みがなくなる。したがって、光学素子1は取扱性に優れている。
例えば、光学素子1において、凹凸構造の周期Pは200nm(ナノメートル)である。凸条部7の幅寸法Lは約136.2nmである。周期Pに占める凸条部7の幅寸法の割合を示すフィリングファクターf(f=L/P)は約0.68である。凹条部5の幅寸法Sは約63.8nmである。凹条部5の深さHは約2.7μm(マイクロメートル)である。連結部9の厚みTは約0.3μmである。
サブ波長の凹凸周期構造は複屈折性をもつことが知られている。サブ波長の凹凸周期構造は、例えば非特許文献1に記載されるように、周期をもつ方向ともたない方向とで異なる有効屈折率nTE,nTMをもつ。有効屈折率nTE,nTMは次の式(1),(2)で示される。さらに、入射光の波長λに対する位相差δは次の式(3)で示される。
TE={n1 2×f + n2 2×(1−f)}1/2 ・・・(1)
TM={n1 -2×f + n2 -2×(1−f)}-1/2 ・・・(2)
δ=(nTE−nTM)×H ・・・(3)
式(1),(2)において、n1は凹条部5の屈折率(この実施例では空気)、n2は凸条部7の材質(二酸化ケイ素)の屈折率、fはフィリングファクターである。式(3)において、Hは凹条部5の深さである。
これらの式に、この実施例の光学素子1の材質及び形状寸法を当てはめて計算すると、nTE=1.323、nTM=1.247となる。位相差δ(周期をもつ方向TEと周期をもたない方向TMの光路長差)は205.2nmである。したがって、この実施例の光学素子1は、波長420nmの光に対してのλ/2板を構成する。
図2は、光学素子の製造方法の実施例を説明するための概略的な断面図である。図2に示された断面は図1に対応している。図2を参照して製造方法の一実施例を説明する。図2におけるカッコ数字(1)〜(3)は以下に説明される工程(1)〜(3)に対応している。なお、本発明の製造方法はこの実施例に限定されるものではない。
(1)例えば、シリコン層11の上に、インプリント法を用いて、ピッチ200nm、フィリングファクター0.45(ライン幅90nm)のマスクパターン13を形成する。マスクパターン13は、図1に示された光学素子1の凹条部5と凸条部7の周期構造に応じた凹凸周期構造をもつように形成される。シリコン層11は、例えば結晶面(100)のノンドープシリコンウェハである。シリコン層11の厚みは例えば300μmである。マスクパターン13の凸条部の高さ(凹条部の深さ)は例えば100nmである。マスクパターン13の材料は、インプリント法において一般的に用いられるものであればよく、特に限定されない。
(2)ドライエッチング技術によってマスクパターン13をマスクにしてシリコン層11をパターニングして凹凸周期構造をもつシリコンパターンを形成する。シリコン層11を深さ方向に3μmエッチングしてシリコン凸条部15を形成する。その際にドライエッチング条件をサイドエッチングが起きやすいように設定した。
例えば、SF6ベースのガス種でエッチングする等である。シリコン凸条部15の加工仕上がりの寸法として、マスクパターン13の近傍の先端部はフィリングファクター0.45(幅90nm)程度であり、中間部及び基端部はフィリングファクターが0.3(幅60nm)程度である形状を得た。
シリコン凸条部15の寸法は、シリコンパターンにおいて隣り合うシリコン凸条部15の先端部同士が後の工程(3)のシリコン酸化処理によって連結され、隣り合うシリコン凸条部15の基端部が工程(3)のシリコン酸化処理において連結されないように形成される。したがって、シリコン凸条部15の先端部の幅寸法は基端部の幅寸法よりも大きい寸法をもつ。このように、意図的にボーイング形状(柱の中間が細った形状)をもつシリコン凸条部15を形成する。
ドライエッチングの手法としては、一般的なICP(inductively coupled plasma)エッチャーを用いた。プラズマ源としてはECRプラズマ(electron cyclotron resonance plasma)や平行平板型CCP(capacitively coupled plasma)など、特に制限はない。また、微妙なサイドエッチ量の制御が必要な場合は、必要に応じてボッシュ法や、中性粒子ビーム法などを用いてもよい。
(3)残存しているマスクパターン13を除去する。シリコン凸条部15を備えたシリコンパターンに対して、ウェット法による熱酸化処理(シリコン酸化処理)を実施した。熱酸化処理条件は、シリコン凸条部15が完全に酸化される条件であればよい。この実施例では、後工程との兼ね合いで、形成される熱酸化膜の厚みが3μmとした。具体的な条件としては酸化温度1100℃で18時間熱酸化した。
シリコン凸条部15が酸化されて、二酸化ケイ素からなる凸条部7及び連結部9が形成される。図2(3)において、シリコン凸条部15は仮想線(二点鎖線)で示されている。凸条部7の形成に応じて形成される凹条部5が形成される。シリコン凸条部15に応じた凹条部の底部のシリコン層11が酸化されて、二酸化ケイ素からなる基部3が形成される。基部3の厚みは約3μmである。
単結晶シリコンは熱酸化によって2.27倍に膨張する特性を有している。これにより、シリコン凸条部15が熱酸化されて形成された二酸化ケイ素からなる凸条部7の先端部7aは90nm×2.27=204.3nmとなる。先端部7aにおいて、凸条部7の幅方向に膨張して形成される二酸化ケイ素の寸法は凹凸周期構造の周期(200nm)を超えるので、隣り合う先端部7a同士が連結され、連結部9が形成される。凸条部7の形成に応じて形成される凹条部5の上部は連結部9によって完全に閉じられた形となった。
また、シリコン凸条部15の先端部以外は、上記工程(2)でサイドエッチングによりフィリングファクター0.3(幅60nm)となっていたので、凸条部7の基端部及び中間部は、60nm×2.27=136.2nm(フィリングファクター0.68)になる。
このように、凸条部7の先端から0.3μmの先端部7aの範囲は連結部9によって閉じられており、内部は、ピッチが200nm、フィリングファクターが0.68、深さが2.7μmのラインアンドスペースとなっている、サブ波長のピッチを有する凹条部5と凸条部7の周期構造をもつ光学素子1が得られた。
(4)図2(3)では図示されていないが、光学素子1の基部3の下方にはシリコン層11が存在している。光学素子1の形成位置の下方のシリコン層11部分をシリコン層11の裏面側からエッチングして除去した。このエッチングには例えばボッシュ法が用いられる。二酸化ケイ素からなる基部3をエッチングストップ層として機能させ、シリコンのみを除去することができた。
次に、図3を参照して光学素子の製造方法の他の実施例を説明する。図3は、光学素子の製造方法の他の実施例を説明するための概略的な断面図である。図3におけるカッコ数字(1)〜(3)は以下に説明される工程(1)〜(3)に対応している。なお、本発明の製造方法はこの実施例に限定されるものではない。
(1)例えば、合成石英ガラスからなる基材17上に膜厚が4.5μmのシリコン層11を成膜する。シリコン層11にインプリント法を用いて、ピッチ250nm、フィリングファクター0.5(ライン幅125nm)のマスクパターン13を形成する。マスクパターン13の凸条部の高さ(凹条部の深さ)は例えば100nmである。マスクパターン13の材料は、インプリント法において一般的に用いられるものであればよく、特に限定されない。
シリコン層11の成膜方法は、例えばスパッタ法や蒸着法などのPVD(Physical Vapor Deposition)法や、CVD(Chemical Vapor Deposition)法など、特に限定されない。ただし、膜密度が低い場合は後の工程で影響が出る可能性があり、その場合は成膜後にアニール処理をすることが好ましい。
(2)ドライエッチング技術によってマスクパターン13をマスクにしてシリコン層11をパターニングして凹凸周期構造をもつシリコンパターンを形成する。シリコン層11を深さ方向に4.2μmエッチングしてシリコン凸条部15を形成する。その際にドライエッチング条件をサイドエッチングが起きやすいように設定した。
シリコン凸条部15の加工仕上がりの寸法として、マスクパターン13の近傍の先端部はフィリングファクター0.5(幅125nm)程度であり、中間部及び基端部はフィリングファクターが0.32(幅80nm)程度である形状を得た。
ここでも、上記の実施例と同様に、シリコン凸条部15の寸法は、シリコンパターンにおいて隣り合うシリコン凸条部15の先端部同士が後の工程(3)のシリコン酸化処理によって連結され、隣り合うシリコン凸条部15の基端部が工程(3)のシリコン酸化処理において連結されないように形成される。
(3)残存しているマスクパターン13を除去する。シリコン凸条部15を備えたシリコンパターンに対して、ウェット法による熱酸化処理(シリコン酸化処理)を実施した。熱酸化処理条件は、シリコン凸条部15が完全に酸化される条件であればよい。この実施例では、酸化温度1100℃で2時間熱酸化した。これにより、基材17上に成膜されたシリコン層11は完全に酸化された。ただし、基材17上に成膜されたシリコン層11は完全には酸化されなくてもよい。
シリコン凸条部15が酸化されて、二酸化ケイ素からなる基部3、凸条部7及び連結部9、ならびに凸条部7に応じた凹条部5が形成される。基部3の厚みは約0.63μmである。
基材17上に成膜によって形成されたシリコン層11は、単結晶シリコンに比べて密度が低い関係で、熱酸化による膨張率が若干下がる。シリコン層11の成膜条件によるが、熱酸化による膨張率は1.8〜2.2倍程度になるのが一般的である。今回使用した膜においては約2.1倍に膨張した。
これにより、シリコン凸条部15が熱酸化されて形成された二酸化ケイ素からなる凸条部7の先端部7aは125nm×2.1=262.5nmとなる。先端部7aにおいて、凸条部7の幅方向に膨張して形成される二酸化ケイ素の寸法は凹凸周期構造の周期(250nm)を超えるので、隣り合う先端部7a同士が連結され、連結部9が形成される。凸条部7の形成に応じて形成される凹条部5の上部は連結部9によって完全に閉じられた形となった。
また、シリコン凸条部15の先端部以外は、上記工程(2)でサイドエッチングによりフィリングファクター0.32(幅80nm)となっていたので、凸条部7の基端部及び中間部は、80nm×2.1=168nm(フィリングファクター約0.67)になる。
このように、凸条部7の先端から0.6μmの先端部7aの範囲は連結部9によって閉じられており、内部は、ピッチが250nm、フィリングファクターが0.67、深さが3.6μmのラインアンドスペースとなっている、サブ波長のピッチを有する凹条部5と凸条部7の周期構造をもつ光学素子1が得られた。
上記の式(1)〜(3)に、この実施例で作製された光学素子1の材質及び形状寸法を当てはめて計算すると、nTE=1.339、nTM=1.267、位相差δ=289.6nmとなる。したがって、この実施例で作製された光学素子1は、波長550nmの光に対してのλ/2板を構成する。
以上のように、シリコン凸条部15の形成において、シリコン層11の材質を考慮して、シリコン凸条部15の先端部におけるフィリングファクターを0.44〜0.5に設定する。また、シリコン凸条部15の基端部及び中間部のフィリングファクターを後工程のシリコン酸化処理で隣り合う基端部及び中間部が連結されない値に設定する。これにより、後工程のシリコン酸化処理によって、隣り合う凸条部7の先端部7aを連結する連結部9によって凹条部5の上部が閉じられている構造をもつ光学素子1が形成される。
以上のように、この実施例は基材17上に成膜されたシリコン層11を加工することによって光学素子1を形成する。基材17は石英ガラスなので、基材17を加工することにより、又は他の光学素子として予め加工された石英ガラスを用いることにより、他の光学素子に光学素子1を貼り付ける工程を設けることなく、複合光学素子を形成できる。これにより、他の光学素子に光学素子1を貼り付ける際の機械的な組み立てズレを無くすことができる。さらに、接着剤を用いることなく、光学素子1を他の光学素子の表面に密着性よく配置することができる。
この実施例では、基材17として石英ガラスが用いられているが、本発明において、シリコン層が成膜される基材は光学機能膜であってもよい。この場合でも、シリコン層が成膜される基材として石英ガラスが用いられる場合と同様の作用及び効果が得られる。
ここで、光学機能膜は、例えば反射防止膜やフィルターなど、どのような光学機能を有するものであってもよい。また、光学機能膜は、1層の膜で形成されているものであってもよいし、複数層の膜で形成されているものであってもよい。
なお、光学機能膜を構成する層の材質は、光学機能膜上に成膜されるシリコン層が後工程で熱酸化される観点から、その熱酸化プロセスに耐え得るものであることが好ましい。その材質は、例えば、スパッタ法やイオンプレーティング法などで高密度に成膜された、二酸化ケイ素や、Ta25やTiO2などの金属酸化物などである。ただし、光学機能膜を構成する層の材質はこれらに限定されない。
本発明の複合光学素子の実施例を説明する。例えば、複合光学素子の一実施例は、例えば本発明の光学素子としての位相板を備えた複合光学素子である。位相板は、光学素子の一種であるが、他の光学素子、例えば偏光分離素子、プリズム、レンズ、又は他の位相板と組み合わせて使用される場合がある。本発明の位相板は、非常に薄い構造とすることができるので、他の光学素子の表面に形成又は配置することが好ましい。このようにすれば、位相板の支持体が省略でき、素子の組み合わせを小型化できる。また、個々の光学素子の組み合わせに比べて光を効率よく利用できる。なお、他の光学素子の表面に位相板を配置するときは、必要な部分のみに位相板を備えていればよい。
また、他の光学素子に本発明の光学素子を配置する方法は、他の光学素子の表面に本発明の光学素子を直接形成する方法であってもよいし、本発明の光学素子を接着剤によって他の光学素子の表面に貼り付ける方法であってもよい。
以上、本発明の実施例が説明されたが本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、製造方法の上記一実施例において、シリコン層11として汎用的な面方位(100)のノンドープのシリコンウェハを用いたが、後工程で加工できればシリコンウェハの結晶方位に制限はない。また、ノンドープのシリコンウェハを用いたが、後工程において熱酸化した時に損失が発生するレベルでなければ、N型やP型のシリコンウェハを用いても構わない。
また、製造方法の上記一実施例及び上記他の実施例において、マスクパターン13の形成方法としてナノインプリント法を用いたが、マスクパターンの形成方法は、例えば精密成型や露光法、電子線による描画など、公知の他の方法であってもよい。
また、製造方法の上記一実施例及び上記他の実施例において、シリコン凸条部15及びシリコン層11の熱酸化法としてウェット酸化を用いたが、この熱酸化処理はドライ酸化で行なわれてもよい。
1 光学素子
5 凹条部
5a 凹条部の底部
7 凸条部
7a 凸条部の先端部
9 連結部
11 シリコン層
13 マスクパターン
15 シリコン凸条部
17 基材

Claims (8)

  1. サブ波長のピッチを有する凹条部と凸条部の周期構造と、隣り合う前記凸条部の先端部同士を連結する連結部と、を備え、
    前記凸条部及び前記連結部は二酸化ケイ素で形成されており、
    前記連結部は前記凹条部の底部とは間隔をもって配置されており、
    前記凹条部の上部は前記連結部によって閉じられていることを特徴とする光学素子。
  2. 請求項1に記載された光学素子を製造するための方法であって、
    シリコン層の上に、前記凹条部と前記凸条部の周期構造に応じた凹凸周期構造をもつマスクパターンを形成する工程と、
    ドライエッチング技術によって前記マスクパターンをマスクにして前記シリコン層をパターニングして凹凸周期構造をもつシリコンパターンを形成する工程であって、前記シリコンパターンにおいて隣り合うシリコン凸条部の先端部同士が後工程のシリコン酸化処理によって連結され、隣り合う前記シリコン凸条部の基端部が前記シリコン酸化処理において連結されないように、前記シリコン凸条部の先端部の幅寸法を基端部の幅寸法よりも大きい寸法で形成する工程と、
    前記シリコン酸化処理を施して前記シリコン凸条部を完全に酸化させて二酸化ケイ素からなる前記凸条部及び前記連結部を形成する工程と、を含む光学素子の製造方法。
  3. 前記シリコン層は単結晶シリコンで形成されている請求項2に記載の光学素子の製造方法。
  4. 前記シリコン層は、基材上に成膜されたシリコン層である請求項2に記載の光学素子の製造方法。
  5. 前記シリコン層は、前記シリコン酸化処理によって完全に酸化される請求項4に記載の光学素子の製造方法。
  6. 前記基材は石英ガラス又は光学機能膜である請求項4又は5に記載の光学素子の製造方法。
  7. 表面に請求項1に記載の光学素子を備えたことを特徴とする複合光学素子。
  8. 前記光学素子は前記表面の一部に配置されている請求項7に記載の複合光学素子。
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