JP2014133533A - 操舵制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者により自然な端当て感を与えることができるようにしたい。
【解決手段】端当て反力電流演算部58は、転舵角の上限しきい値θMAXを記憶したしきい値記憶部58Aと、実転舵角θtと上限しきい値θMAXとの差分Δθを演算する減算器58Bと、第1端当て反力設定部58Cと、微分器58Dと、切り戻し判定部58Eと、乗算器58Fと、微分器58Gと、乗算器58Hと、リミッタ58Iと、加算器58Jとを備え、第1端当て反力設定部58Cは、差分Δθが大きくなるに従って徐々に大きくなる第1端当て反力T1を設定するマップであって、差分Δθの増加に対する第1端当て反力T1の増加の割合が、差分Δθが大きい領域ではそれが小さい領域よりも大きくなっているマップを参照して第1端当て反力T1を設定する。そして、加算器58Jは、第1端当て反力T1に基づき最終的な端当て反力T4を演算する。
【選択図】図5

Description

本発明は、ステアリングホイールと転舵輪との間を機械的に分離した状態で、転舵輪を転舵アクチュエータで転舵させる車両の操舵制御装置に関し、特に、ステアリングホイールに操舵反力を付与する反力アクチュエータを利用して操舵系の端当て感を運転者に与える操舵制御装置に関する。
この種の従来の技術として、操舵角の上限位置付近及び下限位置付近において、操舵角が許容範囲からのしきい値越えを抑止する仮想的な当接抗力を生成するようにしたものが知られている(特許文献1)。
特開2004−130971号公報
ここで、特許文献1に記載された技術では、操舵角が上限位置付近及び下限位置付近にあるときには、操舵角の増加に応じて当接抗力を生成するための指令電流を急激に増加させるものであるが、操舵角と指令電流とは線形の関係にあるため、運転者が感じる当接抗力は、操舵角の増加に伴って比例的に増加することになる。
このような構成であれば、操舵角が増加するに従って当接抗力が比例的に増加することになるため、運転者に的確な端当て感を与えることができるようにも思えるが、本発明者の実験によると、比例的に増加させる構成は決して最適なものではないことが判った。
本発明は、このような従来技術の不十分な点に着目してなされたものであって、その課題は、運転者により自然な端当て感を与えることができる操舵制御装置を提供することにある。
以上の課題を解決するため、本発明に係る操舵制御装置は、転舵輪の転舵角が予め設定した上限しきい値を越えた分である差分を求め、その差分が大きくなるに従って大きくなる端当て反力を演算するとともに、その差分の増加に対する端当て反力の増加の割合を、その差分が小さい領域よりも差分が大きい領域で大きくするようにした。
本発明によれば、反力アクチュエータによって発生する端当て反力は、転舵角が上限しきい値を越えることで発生し、その端当て反力の大きさは、転舵角が上限しきい値を超えた分である差分が大きくなるに従って、大きくなるものの、その大きくなる割合(変化の傾き)は、操舵角が大きくなるに従って大きく(急峻に)なる。このため、端当て反力が発生し始めた直後よりも、さらにステアリングホイールの切り増しをしたところで、運転者は操舵反力が急激に増加したという感触を得ることになり、従来に比して、自然な端当て感を与えることができる。
本発明に係る操舵制御装置を適用した車両の概略構成を示す図である。 転舵モータ制御部の詳細な構成を説明するブロック図である。 クラッチ制御部が、クラッチ制御フラグ及び転舵制御切替フラグを生成する処理を示すフローチャートである。 反力モータ制御部の詳細な構成を説明するブロック図である。 端当て反力電流演算部の詳細な構成を説明するブロック図である。 現在操舵角θsと実転舵角θtとの関係を示す特性図である。 動作の一例を示すタイムチャートである。 実施形態の変形例を説明するグラフである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態(以下、本実施形態と記載する)について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
図1は、本実施形態の操舵制御装置を備えた車両の概略構成を示す図である。
本実施形態の操舵制御装置1を備えた車両は、SBWシステムを適用した車両である。
ここで、SBWシステムでは、車両の運転者が操舵操作するステアリングホイールの操作に応じて転舵モータを駆動制御し、転舵輪を転舵する制御を行うことにより、車両の進行方向を変化させる。転舵モータの駆動制御は、ステアリングホイールと転舵輪との間に介装するバックアップクラッチを、通常状態である開放状態に切り換えて、ステアリングホイールと転舵輪との間のトルク伝達経路を機械的に分離した状態で行う。
そして、例えば、断線等、SBWシステムに異常が発生した場合には、開放状態のバックアップクラッチを締結状態に切り換えて、トルク伝達経路を機械的に接続することにより、運転者がステアリングホイールに加える力を用いて、転舵輪の転舵を継続する。
図1中に示すように、本実施形態の操舵制御装置1は、転舵モータ2と、反力モータ4と、バックアップクラッチ6を備える。これに加え、操舵制御装置1は、エンジン指令検出部8と、操舵トルク検出部10と、車速検出部12と、操舵角検出部14と、転舵角検出部16と、転舵モータ制御部18と、反力モータ制御部20を備える。
転舵モータ2は、転舵モータ制御部18が出力する転舵モータ指令電流に応じて駆動するモータであり、転舵輪Wを転舵させるための転舵トルクを出力する。転舵モータ2が出力した転舵トルクは、転舵モータ2の駆動により回転する転舵モータ出力軸22を介して、ラックギア24に伝達される。
ラックギア24は、転舵モータ出力軸22の回転に応じて車幅方向へ変位するラック軸26を有する。ラック軸26の両端は、それぞれ、転舵輪Wに連結する。
転舵輪Wは、車両の前輪(左右前輪)であり、ラック軸26の車幅方向への変位に伴って転舵し、車両の進行方向を変化させる。なお、本実施形態では、転舵輪Wを、左右前輪で形成した場合を説明する。これに伴い、図1中では、左前輪で形成した転舵輪Wを、転舵輪WFLと示し、右前輪で形成した転舵輪Wを、転舵輪WFRと示す。
反力モータ4は、ステアリングホイール28とバックアップクラッチ6との間に配置する。
また、反力モータ4は、反力モータ制御部20が出力する反力モータ指令電流に応じて駆動するモータであり、ステアリングシャフト30へ操舵反力を出力可能である。これにより、反力モータ4は、ステアリングシャフト30を介して、ステアリングホイール28へ操舵反力を出力する。
ここで、反力モータ4がステアリングホイール28へ出力する操舵反力は、バックアップクラッチ6を開放状態に切り換えて、ステアリングホイール28と転舵輪Wとの間のトルク伝達経路を機械的に分離させている状態で、ステアリングシャフト30へ出力可能な反力である。
すなわち、反力モータ4がステアリングシャフト30へ出力する操舵反力は、運転者がステアリングホイール28を操舵する操作方向とは反対方向へ作用する反力である。
また、操舵反力の演算は、転舵輪Wに作用しているタイヤ軸力やステアリングホイール28の操舵状態に応じて行なう。これにより、ステアリングホイール28を操舵する運転者へ、適切な操舵反力を伝達する。
バックアップクラッチ6は、運転者が操作するステアリングホイール28と転舵輪Wとの間に介装し、転舵モータ制御部18が出力するクラッチ指令電流に応じて、開放状態または締結状態に切り換わる。なお、バックアップクラッチ6は、通常状態では開放状態である。
ここで、バックアップクラッチ6の状態を開放状態に切り換えると、ステアリングシャフト30の一端側とピニオン軸32の一端側を離間させる。これにより、ステアリングホイール28と転舵輪Wとの間のトルク伝達経路を機械的に分離させて、ステアリングホイール28の操舵操作が転舵輪Wへ伝達されない状態とする。なお、ステアリングシャフト30は、一端側をバックアップクラッチ6の内部で操舵側クラッチ板34に連結し、他端側をステアリングホイール28に連結して、ステアリングホイール28と共に回転する。また、ピニオン軸32は、一端側をバックアップクラッチ6の内部で転舵側クラッチ板36に連結し、他端側に設けた歯車(図示せず)をラックギア24に噛合させる。
一方、バックアップクラッチ6の状態を締結状態に切り換えると、ステアリングシャフト30の一端側とピニオン軸32の一端側を連結する。これにより、ステアリングホイール28と転舵輪Wとの間のトルク伝達経路を機械的に結合させて、ステアリングホイール28の操舵操作が転舵輪Wへ伝達される状態とする。
したがって、ステアリングシャフト30は、トルク伝達経路の一部を形成する。
エンジン指令検出部8は、駆動輪を駆動する駆動源であるエンジン(図示せず)の状態(エンジン駆動、または、エンジン停止)を含む情報信号を、転舵モータ制御部18へ出力する。なお、本実施形態では、一例として、駆動輪を、図示しない車両の後輪(左右後輪)とするが、これに限定するものではなく、駆動輪を、車両の前輪として、転舵輪Wが駆動輪を兼ねる構成としてもよい。また、駆動源は、エンジンに限定するものではなく、駆動輪を駆動可能なモータとしてもよい。
操舵トルク検出部10は、例えば、ステアリングホイール28を回転可能に支持するステアリングコラム(図示せず)に設け、運転者がステアリングホイール28を操作することでステアリングシャフト30に加わるトルクを検出する。そして、操舵トルク検出部10は、検出した操舵トルクを含む情報信号を、転舵モータ制御部18へ出力する。なお、以降の説明では、操舵トルクを、「トルクセンサ値Vts」と記載する場合がある。
車速検出部12は、公知の車速センサであり、車両の車速を検出する。そして、検出した車速を含む情報信号を、転舵モータ制御部18及び反力モータ制御部20へ出力する。
操舵角検出部14は、例えば、レゾルバ等を用いて形成し、操舵トルク検出部10と同様、ステアリングコラムに設ける。
また、操舵角検出部14は、ステアリングホイール28の現在の回転角度(操舵操作量)である現在操舵角を検出する。そして、操舵角検出部14は、検出したステアリングホイール28の現在操舵角を含む情報信号を、転舵モータ制御部18及び反力モータ制御部20へ出力する。なお、以降の説明では、現在操舵角を、「現在操舵角θs」と記載する場合がある。
転舵角検出部16は、例えば、レゾルバ等を用いて形成し、転舵モータ2に設ける。
また、転舵角検出部16は、転舵モータ2の回転角度(転舵角度)を検出する。そして、転舵角検出部16は、検出した転舵角度(以降の説明では、「転舵モータ回転角」と記載する場合がある)を含む情報信号を、転舵モータ制御部18へ出力する。なお、以降の説明では、転舵モータ回転角を、「実転舵角θt」と記載する場合がある。
転舵モータ制御部18は、反力モータ制御部20と、エンジン指令検出部8及び車速検出部12と、CAN(Controller Area Network)等の通信ライン38を介して、情報信号の入出力を行う。
また、転舵モータ制御部18は、通信ライン38を介して入力を受けた情報信号や、操舵角検出部14から入力を受けた情報信号に基づき、転舵モータ2を駆動制御する。なお、転舵モータ制御部18の詳細な構成については、後述する。
反力モータ制御部20は、転舵モータ制御部18及び車速検出部12と、通信ライン38を介して、情報信号の入出力を行う。
また、反力モータ制御部20は、通信ライン38を介して入力を受けた情報信号や、操舵角検出部14から入力を受けた情報信号に基づき、反力モータ4を駆動制御する。なお、反力モータ制御部20の詳細な構成については、後述する。
(転舵モータ制御部18の詳細な構成)
以下、図1を参照しつつ、図2及び図3を用いて、転舵モータ制御部18の詳細な構成を、図2中に示す他の構成との関連を含めて説明する。
図2は、転舵モータ制御部18の詳細な構成を説明するブロック図である。
図2中に示すように、転舵モータ制御部18は、クラッチ制御部40と、EPS制御部42と、SBW転舵指令角演算部44を備える。これに加え、転舵モータ制御部18は、ゲイン付加部46と、転舵位置サーボ制御部48と、転舵指令電流切替部50と、転舵指令電流サーボ制御部52を備える。
クラッチ制御部40は、エンジン指令検出部8が出力した情報信号と、操舵トルク検出部10が出力した情報信号の入力を受ける。そして、エンジン指令検出部8が出力した情報信号が含むエンジンの状態と、操舵トルク検出部10が出力した情報信号が含むトルクセンサ値Vtsに基づき、クラッチ制御フラグ及び転舵制御切替フラグを生成する。
また、クラッチ制御部40は、生成したクラッチ制御フラグを含む情報信号を、クラッチ指令電流として、バックアップクラッチ6へ出力する。これに加え、クラッチ制御部40は、生成した転舵制御切替フラグを含む情報信号を、転舵指令電流切替部50へ出力する。
ここで、クラッチ制御フラグは、バックアップクラッチ6へ出力するクラッチ指令電流を切り替えるための指令値であり、開放指令と締結指令がある。
また、転舵制御切替フラグは、転舵モータ2へ出力する転舵指令電流を切り替えるための指令値であり、EPS状態とSBW状態がある。
以下、図3を用いて、クラッチ制御部40が、クラッチ制御フラグ及び転舵制御切替フラグを生成する処理について説明する。
図3は、クラッチ制御部40が、クラッチ制御フラグ及び転舵制御切替フラグを生成する処理を示すフローチャートである。
図3中に示すフローチャートは、車両のエンジンが停止している状態から開始(図中に示す「START」)する。
まず、ステップS10において、エンジン指令検出部8が出力した情報信号を参照して、停止しているエンジンが駆動しているか否かを検出し、エンジンが始動しているか否かを判定(図中に示す「IGN ON?」)する。
ステップS10において、エンジンが始動している(図中に示す「Y」)と判定すると、クラッチ制御部40が行なう処理は、ステップS20へ移行する。
一方、ステップS10において、エンジンが始動していない(図中に示す「N」)と判定すると、クラッチ制御部40は、ステップS10の処理を繰り返す。
ステップS20では、転舵制御切替フラグを、EPS状態として生成(図中に示す「転舵制御切替フラグ=EPS状態」)する。ステップS20において、転舵制御切替フラグをEPS状態として生成すると、クラッチ制御部40が行なう処理は、ステップS30へ移行する。
ステップS30では、操舵トルク検出部10が出力した情報信号を参照する。そして、運転者がステアリングシャフト30に加えているトルクセンサ値Vtsの絶対値が、予め設定したクラッチ開放開始トルクTs1以下であるか否かを判定(図中に示す「|操舵トルク|≦Ts1?」)する。なお、本実施形態では、一例として、ステアリングホイール28を中立位置から右回り(時計回り)に回転させた状態での操舵トルクを正(+)のトルクとし、ステアリングホイール28を中立位置から左回り(反時計回り)に回転させた状態での操舵トルクを負(−)のトルクとする。
ここで、クラッチ開放開始トルクTs1は、例えば、操舵制御装置1を備えた車両の構成(例えば、ステアリングホイール28及びステアリングシャフト30の剛性)に応じて設定する。また、クラッチ開放開始トルクTs1は、クラッチ制御部40に記憶させておく。なお、クラッチ開放開始トルクTs1は、例えば、実験により算出する。
クラッチ開放開始トルクTs1は、ステアリングホイール28を操舵している運転者が、バックアップクラッチ6の開放時に、ステアリングホイール28を把持している手を介して、ステアリングホイール28から受ける衝撃が小さい値である。
ステップS30において、トルクセンサ値Vtsの絶対値がクラッチ開放開始トルクTs1以下である(図中に示す「Y」)と判定すると、クラッチ制御部40が行なう処理は、ステップS40へ移行する。
一方、ステップS30において、トルクセンサ値Vtsの絶対値がクラッチ開放開始トルクTs1を超えている(図中に示す「N」)と判定すると、クラッチ制御部40は、ステップS30の処理を繰り返す。
ステップS40では、クラッチ制御フラグを、開放指令として生成(図中に示す「クラッチ制御フラグ=開放指令」)する。ステップS40において、クラッチ制御フラグを開放指令として生成すると、クラッチ制御部40が行なう処理は、ステップS50へ移行する。
ステップS50では、操舵トルク検出部10が出力した情報信号を参照する。そして、運転者がステアリングシャフト30に加えているトルクセンサ値Vtsの絶対値が、予め設定したクラッチ開放推定トルクTs2以下であるか否かを判定(図中に示す「|操舵トルク|≦Ts2?」)する。
ここで、クラッチ開放推定トルクTs2は、クラッチ開放開始トルクTs1未満のトルクであり、例えば、操舵制御装置1を備えた車両の構成(例えば、ステアリングホイール28及びステアリングシャフト30の剛性)に応じて設定する。また、クラッチ開放推定トルクTs2は、クラッチ開放開始トルクTs1と同様、クラッチ制御部40に記憶させておく。なお、クラッチ開放推定トルクTs2は、クラッチ開放開始トルクTs1と同様、例えば、実験により算出する。
ステップS50において、トルクセンサ値Vtsの絶対値がクラッチ開放推定トルクTs2以下である(図中に示す「Y」)と判定すると、クラッチ制御部40が行なう処理は、ステップS60へ移行する。
一方、ステップS50において、トルクセンサ値Vtsの絶対値がクラッチ開放推定トルクTs2を超えている(図中に示す「N」)と判定すると、クラッチ制御部40が行なう処理は、ステップS70へ移行する。
ステップS60では、クラッチ制御部40が有するタイマを起動(図中に示す「タイマ=タイマ+1」)する。これにより、ステップS60では、トルクセンサ値Vtsの絶対値がクラッチ開放推定トルクTs2以下となっている時間である判定用経過時間の測定を開始する。ステップS60において、判定用経過時間の測定を開始すると、クラッチ制御部40が行なう処理は、ステップS80へ移行する。
ステップS70では、クラッチ制御部40が有するタイマを起動せず(図中に示す「タイマ=0」)に、クラッチ制御部40が行なう処理を、ステップS80へ移行させる。
ステップS80では、タイマで計測している判定用経過時間が、予め設定したSBW切替判定時間Tm以上であるか否かを判定(図中に示す「判定用経過時間≧Tm?」)する。
ここで、SBW切替判定時間Tmは、バックアップクラッチ6の状態を締結状態から開放状態へ移行する処理を開始してから、バックアップクラッチ6が開放状態へ完全に移行したと推定されるまでの経過時間である。また、SBW切替判定時間Tmは、例えば、操舵制御装置1を備えた車両の構成(例えば、ステアリングホイール28及びステアリングシャフト30の剛性)に応じて設定する。
また、SBW切替判定時間Tmは、クラッチ開放開始トルクTs1と同様、クラッチ制御部40に記憶させておく。なお、SBW切替判定時間Tmは、クラッチ開放開始トルクTs1と同様、例えば、実験により算出する。
ステップS80において、判定用経過時間がSBW切替判定時間Tm以上である(図中に示す「Y」)と判定すると、クラッチ制御部40が行なう処理は、ステップS90へ移行する。
一方、ステップS80において、判定用経過時間がSBW切替判定時間Tm未満である(図中に示す「N」)と判定すると、クラッチ制御部40が行なう処理は、ステップS50へ移行する。
ステップS90では、転舵制御切替フラグを、SBW状態として生成(図中に示す「転舵制御切替フラグ=SBW状態」)する。ステップS90において、転舵制御切替フラグをSBW状態として生成すると、クラッチ制御部40が行なう処理は終了(図中に示す「END」)する。
以上により、クラッチ制御部40は、エンジンの始動時にバックアップクラッチ6を締結状態とする。これに加え、エンジンの始動後に操舵トルク検出部10が検出した操舵トルクがクラッチ開放開始トルクTs1以下となると、締結状態のバックアップクラッチ6を開放状態に切り換える。
また、クラッチ制御部40は、バックアップクラッチ6の締結状態から開放状態への切り換え開始後に、判定用経過時間がSBW切替判定時間Tm以上であると、バックアップクラッチ6の締結状態から開放状態への移行が終了したと判定する。
EPS制御部42は、操舵トルク検出部10が出力した情報信号と、車速検出部12が出力した情報信号の入力を受ける。そして、操舵トルク検出部10が出力した情報信号が含むトルクセンサ値Vtsと、車速検出部12が出力した情報信号が含む車速に基づき、失陥時EPSアシスト電流を演算する。
また、EPS制御部42は、演算した失陥時EPSアシスト電流を含む情報信号を、ゲイン付加部46及び転舵指令電流切替部50へ出力する。
ここで、失陥時EPSアシスト電流とは、例えば、断線等、SBWシステムに異常が発生した場合に、転舵モータ2から転舵輪Wへ転舵補助トルクを出力するための転舵モータ指令電流に応じた指令値である。
ここで、転舵モータ2が転舵輪Wへ出力する転舵補助トルクは、バックアップクラッチ6を締結状態に切り換えて、ステアリングホイール28と転舵輪Wとの間のトルク伝達経路を機械的に連結させている状態で、転舵輪Wへ出力可能なトルクである。
SBW転舵指令角演算部44は、車速検出部12が出力した情報信号と、操舵角検出部14が出力した情報信号の入力を受ける。そして、車速検出部12が出力した情報信号が含む車速と、操舵角検出部14が出力した情報信号が含む現在操舵角θsに基づき、転舵指令角を演算する。
また、SBW転舵指令角演算部44は、演算した転舵指令角を含む情報信号を、転舵位置サーボ制御部48へ出力する。
ここで、転舵指令角は、運転者によるステアリングホイール28の操作に応じた目標転舵角を算出し、この算出した目標転舵角に応じて転舵モータ2を駆動制御するための電流指令値である。
ゲイン付加部46は、EPS制御部42が出力した情報信号の入力を受ける。そして、EPS制御部42が出力した情報信号が含む失陥時EPSアシスト電流に対し、予め設定した始動時アシスト用ゲインを乗算して、始動時EPSアシスト電流を演算する。
また、ゲイン付加部46は、演算した始動時EPSアシスト電流を含む情報信号を、転舵指令電流切替部50へ出力する。
ここで、始動時EPSアシスト電流とは、エンジンの始動時に、転舵モータ2から転舵輪Wへ転舵補助トルクを出力するための転舵モータ指令電流に応じた指令値である。
また、始動時アシスト用ゲインは、転舵モータ2の性能(出力等)に応じて、始動時EPSアシスト電流が失陥時EPSアシスト電流よりも大きい値となるように設定し、ゲイン付加部46に記憶させておく。
以上により、エンジンの始動時にバックアップクラッチ6を締結状態として転舵モータ2が出力する転舵補助トルクは、操舵制御装置1の失陥時にバックアップクラッチ6を締結状態として転舵モータ2が出力する転舵補助トルクよりも大きいトルクとなる。
転舵位置サーボ制御部48は、SBW転舵指令角演算部44が出力した情報信号の入力を受ける。そして、SBW転舵指令角演算部44が出力した情報信号が含む転舵指令角に基づき、SBW転舵指令電流を演算する。
また、転舵位置サーボ制御部48は、演算したSBW転舵指令電流を含む情報信号を、転舵指令電流切替部50と、転舵指令電流サーボ制御部52へ出力する。
ここで、SBW転舵指令電流とは、目標転舵角に応じたトルクを転舵輪Wへ出力するための転舵モータ指令電流に応じた指令値である。
また、転舵位置サーボ制御部48は、転舵角検出部16が出力した情報信号の入力と、転舵指令電流サーボ制御部52が出力した情報信号の入力を受ける。これに加え、転舵位置サーボ制御部48は、転舵モータ2へ最終的に出力された転舵モータ指令電流を検出する。そして、転舵角検出部16及び転舵指令電流サーボ制御部52が出力した情報信号と、転舵モータ2へ最終的に出力された転舵モータ指令電流を、SBW転舵指令電流の演算に用いる。これにより、転舵位置サーボ制御部48は、SBW転舵指令電流の演算に関するフィードバック制御を行なう。
転舵指令電流切替部50は、クラッチ制御部40、EPS制御部42、ゲイン付加部46、転舵位置サーボ制御部48が出力した情報信号の入力を受ける。
また、転舵指令電流切替部50は、クラッチ制御部40が出力した情報信号が含む転舵制御切替フラグに基づき、転舵指令電流を切り替える。そして、切り替えた電流を含む情報信号を、転舵指令電流サーボ制御部52へ出力する。
具体的には、転舵制御切替フラグがEPS状態であり、SBWシステムに異常が発生している場合に、転舵指令電流を、失陥時EPSアシスト電流に切り替える。なお、SBWシステムに発生している異常は、例えば、SBWシステムの状態を監視する監視部(図示せず)により検出する。
また、転舵制御切替フラグがEPS状態であり、SBWシステムに異常が発生していない場合に、転舵指令電流を、始動時EPSアシスト電流に切り替える。
また、転舵制御切替フラグがSBW状態である場合は、転舵指令電流を、SBW転舵指令電流に切り替える。
転舵指令電流サーボ制御部52は、転舵指令電流切替部50が出力した情報信号の入力を受ける。そして、転舵指令電流切替部50が出力した情報信号が含む転舵指令電流に応じた転舵モータ指令電流が転舵モータ2へ入力されるように、転舵モータ2に供給する電圧を変化させる。
また、転舵指令電流サーボ制御部52は、転舵位置サーボ制御部48との間で情報信号の入出力を行なう。転舵指令電流サーボ制御部52から転舵位置サーボ制御部48へ出力する情報信号には、転舵モータ2に供給する電圧を含む。
(反力モータ制御部20の詳細な構成)
以下、図1から図3を参照しつつ、図4及び図5を用いて、反力モータ制御部20の構成を、図4中に示す他の構成との関連を含めて説明する。
図4は、反力モータ制御部20の詳細な構成を説明するブロック図である。
図4中に示すように、反力モータ制御部20は、SBW反力指令電流演算部54と、反力指令電流サーボ制御部56と、端当て反力電流演算部58と、指令電流選択部60と、を備える。
SBW反力指令電流演算部54は、車速検出部12が出力した情報信号と、操舵角検出部14が出力した情報信号の入力を受ける。そして、車速検出部12が出力した情報信号が含む車速と、操舵角検出部14が出力した情報信号が含む現在操舵角θsに基づき、反力指令電流を演算する。
また、SBW反力指令電流演算部54は、演算した反力指令電流を含む情報信号を、指令電流選択部60へ出力する。
ここで、反力指令電流は、反力モータ4を駆動制御するための電流指令値である。
また、反力指令電流は、例えば、実転舵角θtに、予め設定した反力モータ用ゲインを乗算して演算する。ここで、反力モータ用ゲインは、反力モータゲイン用マップを用いて、予め設定する。なお、反力モータゲイン用マップは、車速及びステアリングホイール28の操舵角に依存するマップであり、予め形成して、SBW反力指令電流演算部54に格納する。
一方、端当て反力電流演算部58は、操舵角検出部14が出力した情報信号と、転舵角検出部16が出力した情報信号の入力を受ける。そして、操舵角検出部14が出力した情報信号が含む現在操舵角θsと、転舵角検出部16が出力した情報信号が含む実転舵角θtとに基づき、端当て反力指令電流を演算する。
図5は、端当て反力電流演算部58の具体的な構成を示すブロック図である。
図5に示すように、端当て反力電流演算部58は、転舵角の上限しきい値θMAXを記憶したしきい値記憶部58Aと、実転舵角θtと上限しきい値θMAXとの差分Δθ(=θt−θMAX)を演算する減算器58Bと、を備える。
しきい値記憶部58Aに記憶された上限しきい値θMAXは、転舵輪WFL、WFRの機構的に可能な最大の転舵角よりも、若干小さい値に設定される。
また、減算器58Bは、実転舵角θtが上限しきい値θMAXを越えている場合には、差分Δθには、両者の差(θt−θMAX)をそのまま用いるが、実転舵角θtが上限しきい値θMAX以下の場合には、差分Δθはゼロに設定する。
さらに、端当て反力電流演算部58は、第1端当て反力設定部58Cと、微分器58Dと、切り戻し判定部58Eと、乗算器58Fと、微分器58Gと、乗算器58Hと、リミッタ58Iと、加算器58Jと、を備える。
第1端当て反力設定部58Cは、差分Δθに基づき予め設定されたマップを参照して第1端当て反力T1を設定する。第1端当て反力設定部58Cに設定されたマップについては、後述する。
微分器58Dは、現在操舵角θsを微分して操舵角速度dθs/dtを演算する。
切り戻し判定部58Eは、差分Δθ及び操舵角速度dθs/dtに基づいて切り増し切り戻しの判定をして、切り増しの場合には第1ゲインK1をゼロに設定し、切り戻しの場合には第1ゲインK1を所定値Kに設定する。ただし、差分Δθがゼロであるときには、切り戻しではないと判断して、第1ゲインK1はゼロに設定する。
乗算器58Fは、操舵角速度dθs/dtに第1ゲインK1を乗じて第2端当て反力T2を演算する。
微分器58Gは、差分Δθを微分して差分変化率dΔθ/dtを演算する。
乗算器58Hは、差分変化率dΔθ/dtに第2ゲインK2を乗算して第3端当て反力T3を演算する。第2ゲインK2は、例えば、切り戻し判定部58Eで設定される所定値Kと同じ値とすることができる。
リミッタ58Iは、乗算器58Fで演算された第2端当て反力T2を、第1端当て反力T1でリミットを掛けることで、最終的な第2端当て反力T2を設定する。つまり、リミッタ58Iは、乗算器58Fで演算された第2端当て反力T2と、第1端当て反力設定部58Cで設定された第1端当て反力T1とを、絶対値同士で比較し、|T2|≦|T1|の場合には最終的な第2端当て反力T2を乗算器58Fで演算された第2端当て反力T2とし、|T2|>|T1|の場合には最終的な第2端当て反力T2の大きさを、第1端当て反力T1と同じ値(ただし、符号は元の第2端当て反力T2のまま)とする。
そして、加算器58Jは、第1端当て反力T1、第2端当て反力T2及び第3端当て反力T3を合計して、最終的な端当て反力T4を演算する。
ここで、SBW状態にあるときには、バックアップクラッチ6を、通常状態である開放状態としてステアリングホイール28と転舵輪WFR、WFLとの間のトルク伝達経路を機械的に分離した状態で、転舵が行われる。このため、ステアリングギヤ比を車両の走行状況に応じて可変とすることも可能であり、例えば、実転舵角θtと現在操舵角θsとの関係を、図6に示すように、車速Vによって可変とすることができる。この図6に示す例では、現在操舵角θsに対する実転舵角θtの変化(ステアリングギヤ比を示す直線の傾き)が、車速Vが増加するに従って小さくなっている。
このため、操舵系の機械的な構成で決まる転舵角の上限しきい値θMAXは一定であっても、その上限しきい値θMAXに対応する現在操舵角θsの値(以下、最大値θsMAXとも称する。)は、車速Vに応じて変化することになる。
第1端当て反力設定部58Cに設定されているマップは、図5中に示すように、差分Δθが大きくなるに従って徐々に大きくなる第1端当て反力T1を設定するようになっている。ただし、差分Δθの増加に対する第1端当て反力T1の増加の割合は、差分Δθが大きい領域では、それが小さい領域よりも大きくなっている。より具体的には、差分Δθが小さい領域では、差分Δθに対する第1端当て反力T1の変化の傾きは小さく、差分Δθが中程度の領域では、その変化の傾きは中程度となり、差分Δθが大きくなると、その変化の傾きは最も急激となるという具合に、傾きが、3段階に変化するようになっている。
図4に戻って、指令電流選択部60は、SBW反力指令電流演算部54から供給される反力指令電流と、端当て反力電流演算部58から供給される端当て反力電流のうち、大きい方を選択し最終的な反力指令電流として反力指令電流サーボ制御部56へ出力する。
そして、反力指令電流サーボ制御部56は、指令電流選択部60が出力した情報信号が含む反力指令電流に応じた反力モータ指令電流が反力モータ4へ入力されるように、反力モータ4に供給する電圧を変化させる。
また、反力指令電流サーボ制御部56は、反力モータ4へ最終的に出力された反力モータ指令電流を検出する。そして、反力モータ4へ最終的に出力された反力モータ指令電流を、反力モータ4に供給する電圧の制御に用いる。これにより、反力指令電流サーボ制御部56反力モータ4に供給する電圧に関するフィードバック制御を行なう。
(動作)
次に、図1から図6を参照しつつ、図7を用いて、本実施形態の操舵制御装置1を用いて行なう動作の一例を説明する。
図7は、操舵制御装置1を用いて行なう動作の一例を示すタイムチャートである。
図7中に示すタイムチャートは、エンジンが停止しており、車両に乗車して運転席に座った運転者による、図示しないイグニッション(ignition)スイッチの操作を待機している状態(図中に示す「状態A」)から開始する。ここで、イグニッションスイッチは、例えば、車両の運転者が操作するボタン(イグニッションボタン)で形成する。
状態Aでは、イグニッションスイッチの操作状態を表す[IGN]欄に示すように、イグニッションスイッチが操作されていない(図中に示す「OFF」)。
したがって、状態Aでは、[転舵指令電流]欄に示すように、転舵指令電流が「0」であり、また、[反力]欄に示すように、反力モータ4がステアリングシャフト30へ出力する操舵反力は「0」である。
また、[クラッチ制御フラグ]欄に示すように、クラッチ制御フラグは、「締結指令」である。さらに、[転舵制御切替フラグ]欄に示すように、転舵制御切替フラグは、「EPS状態」である。
本実施形態では、状態Aにおいて、車両の運転者がステアリングホイール28を把持している場合等、運転者がステアリングホイール28を操舵している場合について説明する。したがって、状態Aでは、[操舵トルク]欄に示すように、操舵トルク検出部10が検出するトルクセンサ値Vtsが、運転者がステアリングホイール28を操舵していない状態よりも増加している。
また、状態Aでは、クラッチ制御フラグが「締結指令」であるため、バックアップクラッチ6が締結されており、ステアリングホイール28と転舵輪Wとの間のトルク伝達経路が機械的に結合している。
このため、状態Aでは、運転者によるステアリングホイール28の操舵操作に伴い、[操舵角]欄に示すように、操舵角検出部14が検出する現在操舵角θsが変化している。これに加え、[転舵角]欄に示すように、転舵角検出部16が検出する実転舵角θtが変化している。
状態Aにおいて、運転者によりイグニッションスイッチが操作され(図中に示す「ON」)、エンジン指令検出部8が、エンジンの状態としてエンジン駆動を検出すると、操舵制御装置1を用いて行なう動作は、状態Aから状態Bへ移行する。
状態Bでは、EPS制御部42が失陥時EPSアシスト電流を演算し、この演算した失陥時EPSアシスト電流を含む情報信号を、ゲイン付加部46及び転舵指令電流切替部50へ出力する。そして、ゲイン付加部46が、失陥時EPSアシスト電流に対して始動時アシスト用ゲインを乗算し、失陥時EPSアシスト電流よりも大きい値である始動時EPSアシスト電流を演算する。さらに、ゲイン付加部46が、演算した始動時EPSアシスト電流を含む情報信号を、転舵指令電流切替部50へ出力する。
次に、転舵指令電流切替部50は、転舵制御切替フラグに基づき、転舵指令電流を、始動時EPSアシスト電流に切り替える。さらに、始動時EPSアシスト電流を含む情報信号を、転舵指令電流サーボ制御部52へ出力する。
そして、始動時EPSアシスト電流を含む情報信号の入力を受けた転舵指令電流サーボ制御部52は、始動時EPSアシスト電流に応じた転舵モータ指令電流が転舵モータ2へ入力されるように、転舵モータ2に供給する電圧を変化させる。
これにより、[転舵指令電流]欄に示すように、転舵モータ2へ入力される転舵モータ指令電流は、時間の経過につれて徐々に増加(図中に示す「フェードイン」)した後、ステアリングホイール28の操舵角に応じて変化する。
ここで、本実施形態では、始動時EPSアシスト電流を、失陥時EPSアシスト電流よりも大きい値となるように設定している。このため、エンジンの始動時に転舵モータ2へ入力される転舵モータ指令電流を、SBWシステムに異常が発生した場合に転舵モータ2へ入力される転舵モータ指令電流よりも大きい値とすることが可能となる。
また、ステアリングホイール28の操舵角が増加するにつれて、転舵輪Wの転舵角が増加する。これに加え、ステアリングホイール28の操舵角が増加するにつれて、反力モータ4がステアリングシャフト30へ出力する操舵反力が、時間の経過につれて徐々に増加(図中に示す「フェードイン」)した後、ステアリングホイール28の操舵角に応じて変化する。
また、状態Bでは、状態Aと同様、クラッチ制御フラグを「締結指令」に維持するとともに、転舵制御切替フラグを「EPS状態」に維持する。
状態Bにおいて、運転者がステアリングシャフト30に加えている操舵トルクが低下し、トルクセンサ値Vtsの絶対値が、クラッチ開放開始トルクTs1以下となると、操舵制御装置1を用いて行なう動作は、状態Bから状態Cへ移行する。
状態Cでは、クラッチ制御部40が、クラッチ制御フラグを「開放指令」として生成する。そして、クラッチ制御部40は、「開放指令」として生成した情報信号を、クラッチ指令電流としてバックアップクラッチ6へ出力する。クラッチ指令電流の入力を受けたバックアップクラッチ6は、締結状態から開放状態への移行を開始する。
また、状態Cでは、状態Bと同様、転舵制御切替フラグを「EPS状態」に維持する。
また、状態Cでは、状態Bと同様、ステアリングホイール28の操舵角に応じた操舵反力を、反力モータ4がステアリングシャフト30へ出力する。
したがって、反力モータ制御部20は、バックアップクラッチ6を締結状態として転舵モータ2が転舵補助トルクを出力する状態から、締結状態のバックアップクラッチ6を開放状態に切り換えるまでの間に、操舵反力をステアリングシャフト30へ出力する。
このため、本実施形態では、状態Cにおいて、転舵モータ2が転舵補助トルクを出力するとともに、反力モータ4が操舵反力をステアリングシャフト30へ出力している状態で、締結状態のバックアップクラッチ6を開放状態に切り換える。
これにより、本実施形態では、締結状態から開放状態に切り換えた際にバックアップクラッチ6からステアリングホイール28に伝達される衝撃が、反力モータ4がステアリングシャフト30へ出力している操舵反力よりも小さくなる。
状態Cにおいて、トルクセンサ値Vtsの絶対値がクラッチ開放推定トルクTs2以下となると、クラッチ制御部40が有するタイマを起動して、判定用経過時間の測定を開始する。
測定した判定用経過時間がSBW切替判定時間Tm以上となると、クラッチ制御部40が、バックアップクラッチ6の締結状態から開放状態への移行が終了したと判定する。そして、操舵制御装置1を用いて行なう動作は、状態Cから状態Dへ移行する。
状態Dでは、クラッチ制御部40が、転舵制御切替フラグを「SBW状態」として生成する。そして、クラッチ制御部40は、「SBW状態」として生成した転舵制御切替フラグを含む情報信号を、転舵指令電流切替部50へ出力する。
したがって、本実施形態では、判定用経過時間がSBW切替判定時間Tm未満の状態では、バックアップクラッチ6の締結状態から開放状態への移行が終了していないと判定し、転舵制御切替フラグを「EPS状態」に維持する。
次に、転舵指令電流切替部50は、転舵制御切替フラグに基づき、転舵指令電流を、始動時EPSアシスト電流から、SBW転舵指令電流に切り替える。さらに、SBW転舵指令電流を含む情報信号を、転舵指令電流サーボ制御部52へ出力する。
そして、SBW転舵指令電流を含む情報信号の入力を受けた転舵指令電流サーボ制御部52は、SBW転舵指令電流に応じた転舵モータ指令電流が転舵モータ2へ入力されるように、転舵モータ2に供給する電圧を変化させる。
すなわち、転舵モータ制御部18は、クラッチ制御部40がバックアップクラッチ6の状態を締結状態とすると、転舵補助トルクを転舵モータ2で出力する。これに加え、転舵モータ制御部18は、クラッチ制御部40が締結状態のバックアップクラッチ6を開放状態に切り換えると、SBW転舵指令電流に応じて、目標転舵角に応じた転舵トルクを転舵モータ2で出力する。
また、転舵モータ制御部18は、クラッチ制御部40がバックアップクラッチ6の締結状態から開放状態への移行が終了したと判定すると、目標転舵角に応じた転舵トルクを出力して転舵モータ2を駆動制御する。
これにより、[転舵指令電流]欄に示すように、転舵モータ2へ入力される転舵モータ指令電流は、時間の経過につれて徐々に増加(図中に示す「フェードイン」)した後、ステアリングホイール28の操舵角に応じて変化する。
また、締結状態のバックアップクラッチ6を開放状態に切り換える際に、ステアリングホイール28を把持している手を介して運転者が受ける衝撃を低減可能とした状態で、EPS状態からSBW状態へ移行することが可能となる。
また、状態Dでは、状態Cと同様、クラッチ制御フラグを「開放指令」に維持する。
なお、上述したように、本実施形態の操舵制御装置1の動作で実施する操舵制御方法では、ステアリングシャフト30に運転者が加える操舵トルクを検出する。これに加え、エンジンの始動時にはバックアップクラッチ6を締結状態とし、エンジンの始動後に検出した操舵トルクがクラッチ開放開始トルクTs1以下となると、締結状態のバックアップクラッチ6を開放状態に切り換える。さらに、バックアップクラッチ6の状態を締結状態とすると、転舵補助トルクを転舵モータ2で出力し、締結状態のバックアップクラッチ6を開放状態に切り換えると、目標転舵角に応じた転舵トルクを転舵モータ2で出力する。
以上の説明では、実転舵角θtは上限しきい値θMAXを越えていないため、図5に示す端当て反力電流演算部58では、差分Δθは0であり、従って、差分Δθに基づく演算される第1端当て反力T1及び第3端当て反力T3は、いずれもゼロである。また、切り戻し判定部58Eでも切り戻しであるとは判定されないため、第1ゲインK1がゼロとなって、第2端当て反力T2もゼロである。よって、最終的な端当て反力T4もゼロであるから、図4に示す指令電流選択部60は、SBW反力指令電流演算部54から供給される反力指令電流を選択し最終的な反力指令電流として反力指令電流サーボ制御部56へ出力する。
これに対し、例えば車庫入れの際等に運転者がステアリングホイール28を大きく操舵した結果、実転舵角θtが上限しきい値θMAXを越える状況になったとする。
すると、図5に示す端当て反力電流演算部58の減算器58Bからは、正値の差分Δθが出力されることとなる。このため、第1端当て反力設定部58Cからは、そのときの差分Δθの大きさに応じた第1端当て反力T1が出力されるとともに、乗算器58Hからは差分Δθの変化率に応じた大きさの第2端当て反力T2が出力されることになる。
このとき、切り戻し判定部58Eは、差分Δθ及び操舵角速度dθs/dtの符号が等しいことから切り増し状態であることを判定するため、第1ゲインK1をゼロに設定することになる。よって、乗算器58Fで演算される第2端当て反力T2はゼロとなり、リミッタ58Iから出力される最終的な第2端当て反力T2もゼロとなる。
従って、加算器58Jから出力される端当て反力T4は、第1端当て反力T1と第3端当て反力T3とを合計したものとなる。
そして、図4に示す指令電流選択部60は、その端当て反力T4が大きくなったところで、SBW反力指令電流演算部54から供給される反力指令電流に代えて、端当て反力T4に対応する電流値を、最終的な反力指令電流として反力指令電流サーボ制御部56へ出力する。
このとき、第3端当て反力T3は操舵角速度に依存するため、操舵角速度が一定であれば操舵角が増大しても増加はしない。
これに対し、第1端当て反力T1は、図5中のマップに示すような特性を有しているため、操舵角が増大して差分Δθが増加すると、急激に増加する非線形の特性を示す。このため、差分Δθが増加するに連れて、第1端当て反力T1は急激に増加することになり、それに伴って、最終的な端当て反力T4も急激に増加する。
この結果、運転者は、急激に増加する端当て反力を感ずることとなり、このため、端当て反力が発生し始めた直後よりも、さらにステアリングホイール28の切り増しをしたところで、運転者は操舵反力が急激に増加したという感触を得ることになり、自然な端当て感を感ずることになる。
さらに、無理に操舵を進めようとして操舵角速度も増加しようとすると、第3端当て反力T3も増加するため、第1端当て反力T1の変化と相まってさらに大きな端当て反力が発生することとなり、運転者はさらに大きな端当て反力を感ずることになる。
これにより、SBW状態にあったとしても、運転者は、それ以上の操舵が車両として不可能な状況にあることをより確実に認識することができるようになる。
さらに、このような状況から運転者がステアリングホイール28を中立位置に向けて操舵する切り戻し操作を開始したものとする。
切り戻し操作に転じたとしても、直ぐには差分Δθはゼロにはならないため、第1端当て反力T1も直ぐにはゼロにはならない。従って、単に第1端当て反力T1や第3端当て反力T3に対応した端当て反力T4を発生し続けると、弾き返されるような感じを受ける可能性がある。
しかし、本実施形態の構成であれば、切り戻し操作を開始すると、切り戻し判定部58Eが切り戻し状態であると判定して第1ゲインK1を所定値Kに設定するため、乗算器58Fからは、切り戻しの操舵角速度dθs/dtに比例した第2端当て反力T2が出力される。そして、リミッタ58Iからは、乗算器58Fから供給された第2端当て反力T2又は第1端当て反力設定部58Cから供給された第1端当て反力T1のうち、絶対値が小さい方の端当て反力の値が、最終的な第2端当て反力T2(ただし、符号は、乗算器58Fから供給された第2端当て反力T2のまま)として加算器58Jに供給される。
このような第2端当て反力T2が演算されて加算器58Jに供給される結果、切り戻し時の端当て反力を緩和させることとなり、弾き返されるような感覚を運転者に与える可能性を低減することができる。
しかも、リミッタ58Iを設けているため、第2端当て反力T2の大きさが第1端当て反力T1によりも過大になって切り戻し操舵の妨げになるようなこともない。
ここで本実施の形態では、転舵モータ2及び転舵モータ制御部18が転舵アクチュエータに対応し、反力モータ4及び反力モータ制御部20が反力アクチュエータに対応し、転舵角検出部16が転舵状態検出部に対応し、微分器58Dが操舵角速度検出部に対応し、微分器58Gが差分変化速度演算部に対応する。
(第一実施形態の効果)
本実施形態では、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)実転舵角θtが上限しきい値θMAXを越えた分である差分Δθを求め、その差分Δθが大きくなるに従って大きくなるように端当て反力を演算するとともに、差分Δθの増加に対する端当て反力の増加の割合は、その差分Δθが小さい領域よりも差分が大きい領域で大きくするようにしたため、端当て反力が発生し始めた直後よりも、さらにステアリングホイール28の切り増しをしたところで、運転者は操舵反力が急激に増加したという感触を得ることになる。これにより、運転者は、より自然な端当て感を感ずることができるようになる。
(2)実転舵角θtが上限しきい値θMAX以下の領域では、差分Δθをゼロとして、実転舵角の大きさに基づいて通常の操舵反力を演算する一方、実転舵角θtが上限しきい値θMAXを越える領域では、差分Δθに基づいた端当て反力が発生するようにしたため、通常の操舵反力を問題なく発生させつつt、簡単な制御内容で自然な端当て感を与えることができる。
(3)そして、差分Δθと、操舵角速度dθs/dtと、差分変化速度dΔθ/dtとに基づいて端当て反力を演算する構成であるから、端当て反力電流演算部58の構成を特に複雑なものにする必要もない。
(4)また、端当て反力電流演算部58は、差分Δθに基づいて演算される第1端当て反力T1と、操舵角速度dθs/dtに基づいて演算される第2端当て反力T2と、差分変化速度dΔθ/dtに基づいて算出される第3端当て反力T4とを合計して、最終的な端当て反力T4を演算するようになっており、第2端当て反力T2は、第1端当て反力T1及び第3端当て反力T3とは逆方向の反力であって、切り戻し時にのみ発生するようにしたため、より適切な端当て反力を切り増し時にも切り戻し時に発生させることができる。
(5)さらに、端当て反力電流演算部58は、差分Δθの増加に対する増加の割合が、その差分Δθが大きくなるに従って段階的に大きくなる第1端当て反力T1を演算するようにしたため、マップや簡単な数式を用いて第1端当て反力T1を設定することができる。
(6)また、端当て反力電流演算部58は、操舵角速度dθs/dtに第1ゲインK1を乗じた値と、第1端当て反力T1とのうち、絶対値の小さい方を第2端当て反力T2の値として決定するとともに、第1ゲインK1を、ステアリングホイール28が切り増し方向に操舵されているときにはゼロに設定し、ステアリングホイール28が切り戻し方向に操舵されているときにはゼロより大きい所定値Kに設定するようにしたため、切り戻し時に第1端当て反力T1とは逆方向に発生する第2端当て反力T2が過大になって切り戻し操作にとって妨げとなるようなことも防止できる。
(7)そして、端当て反力電流演算部58は、差分変化速度dΔθ/dtに第2ゲインK2を乗じて第3端当て反力T3を演算するため、速い操舵速度で切り増しを行う状況ではさらに大きな端当て反力が発生するため、運転者は、それ以上の操舵が車両として不可能な状況にあることをより確実に認識することができるようになる。
(8)さらに、端当て反力電流演算部58は、バックアップクラッチ6が開放状態にあるときに、反力モータ4に操舵反力(端当て反力)を発生させるようにしたため、操舵反力を必要なときにだけ発生させることができる。
(変形例)
上記実施形態では、図5のマップに示したように、差分Δθに対する第1端当て反力T1の変化の傾きを3段階に変化するようにしているが、これに限定されるものではなく、例えば、図8(a)に示すように2段階としてもよいし、第8(b)に示すように3段階以上(この例は、4段階)としてもよい。さらには、マップを用いて段階的に変化させるのではなく、二次関数のような演算式を用いて連続的に傾きを増加させてもよい。
さらに、上記実施形態では、SBW反力指令電流演算部54から供給される反力指令電流と、端当て反力電流演算部58から供給される端当て反力電流のうち、大きい方を選択し最終的な反力指令電流として反力指令電流サーボ制御部56へ出力する指令電流選択部60を設けた構成としているが、これに限定されるものではなく、実転舵角θtが上限しきい値θMAXを越えた領域では端当て反力T4を無条件で選択するような構成としてもよい。
1 操舵制御装置
2 転舵モータ
4 反力モータ
6 バックアップクラッチ
12 車速検出部
14 操舵角検出部
16 転舵角検出部
18 転舵モータ制御部
20 反力モータ制御部
22 転舵モータ出力軸
28 ステアリングホイール
58 端当て反力電流演算部
58A しきい値記憶部
58B 減算器
58C 第1端当て反力設定部
58D 微分器
58E 切り戻し判定部
58F 乗算器
58G 微分器
58H 乗算器
58I リミッタ
58J 加算器
60 指令電流選択部
W 転舵輪(左前輪FL、右前輪WFR)

Claims (8)

  1. 転舵輪と機械的に分離したステアリングホイールと、
    前記ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角検出部と、
    前記操舵角検出部が検出した前記操舵角に基づいて、前記転舵輪を転舵する転舵アクチュエータと、
    前記転舵輪の転舵状態を検出する転舵状態検出部と、
    前記転舵状態検出部が検出した前記転舵状態に基づいて、前記ステアリングホイールに操舵反力を付与する反力アクチュエータと、
    を備え、
    前記反力アクチュエータは、前記転舵状態検出部が検出した前記転舵状態としての転舵角が予め設定した上限しきい値を越えた分である差分を求め、その差分が大きくなるに従って大きくなる前記操舵反力としての端当て反力を演算するとともに、前記差分の増加に対する前記端当て反力の増加の割合は、その差分が小さい領域よりも差分が大きい領域で大きくすることを特徴とする操舵制御装置。
  2. 前記反力アクチュエータは、前記転舵角が前記上限しきい値以下の領域では、前記差分をゼロとするとともに、前記転舵状態検出部が検出した前記転舵状態としての転舵角の大きさに基づいて前記操舵反力を演算する一方、前記転舵角が前記上限しきい値を越える領域では、前記差分に基づいて前記端当て反力を演算する請求項1記載の操舵制御装置。
  3. 前記ステアリングホイールの操舵角速度を検出する操舵角速度検出部と、
    前記差分の変化速度である差分変化速度を演算する差分変化速度演算部と、
    を備え、
    前記反力アクチュエータは、前記差分と、前記操舵角速度と、前記差分変化速度とに基づいて前記端当て反力を演算する請求項1又は2に記載の操舵制御装置。
  4. 前記反力アクチュエータは、前記差分に基づいて演算される第1端当て反力と、前記操舵角速度に基づいて演算される第2端当て反力と、前記差分変化速度に基づいて算出される第3端当て反力とを合計して、最終的な前記端当て反力を演算するようになっており、前記第2端当て反力は、前記第1端当て反力及び第3端当て反力とは逆方向の反力であって、切り戻し時にのみ発生するようにした請求項3記載の操舵制御装置。
  5. 前記反力アクチュエータは、前記差分の増加に対する増加の割合が、その差分が大きくなるに従って段階的に大きくなる前記第1端当て反力を演算する請求項4に記載の操舵制御装置。
  6. 前記反力アクチュエータは、前記操舵角速度に第1ゲインを乗じた値と、前記第1端当て反力とのうち、絶対値の小さい方を前記第2端当て反力の値として決定するとともに、前記第1ゲインを、前記ステアリングホイールが切り増し方向に操舵されているときにはゼロに設定し、前記ステアリングホイールが切り戻し方向に操舵されているときにはゼロより大きい値に設定する請求項4又は5に記載の操舵制御装置。
  7. 前記反力アクチュエータは、前記差分変化速度に第2ゲインを乗じて前記第3端当て反力を演算する請求項4乃至6のいずれか1項に記載の操舵制御装置。
  8. 前記ステアリングホイールと前記転舵輪との間のトルク伝達経路を機械的に分離する開放状態と、前記トルク伝達経路を機械的に連結する締結状態と、を切り換え可能なバックアップクラッチを備え、
    前記反力アクチュエータは、前記バックアップクラッチが前記開放状態にあるときに前記操舵反力を発生する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の操舵制御装置。
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