JP2014132317A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

画像形成装置および画像形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014132317A
JP2014132317A JP2013000622A JP2013000622A JP2014132317A JP 2014132317 A JP2014132317 A JP 2014132317A JP 2013000622 A JP2013000622 A JP 2013000622A JP 2013000622 A JP2013000622 A JP 2013000622A JP 2014132317 A JP2014132317 A JP 2014132317A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
sheet
density
image forming
area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013000622A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6065593B2 (ja
Inventor
Yuji Komaki
優士 小牧
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2013000622A priority Critical patent/JP6065593B2/ja
Publication of JP2014132317A publication Critical patent/JP2014132317A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6065593B2 publication Critical patent/JP6065593B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Folding Of Thin Sheet-Like Materials, Special Discharging Devices, And Others (AREA)

Abstract

【課題】2つ折りされた用紙束の折り位置を加熱する後処理装置に、画像が形成された用紙を出力する画像形成装置において、加熱によるタッキングの発生を抑制させること。
【解決手段】加熱折り対象の用紙に画像データに基づき画像を形成するジョブの実行に際し、その用紙における加熱領域Haに属する全画素P11〜PzZのうち、トナー付着量が1つでも閾値を超える画素があることを判断すると、加熱領域Haに属する全画素の濃度を、画像データに基づく本来の濃度よりも低い濃度に補正する処理を画像データに施してから、当該ジョブを実行する。
【選択図】図5

Description

本発明は、シートに画像を形成し、画像が形成されたシートを、シートを折りその折り位置を加熱する後処理装置に対して出力する画像形成装置および画像形成方法に関する。
プリンターなどの画像形成装置で実行されるジョブにより画像形成装置から出力された画像形成後のシート束を、雑誌のような冊子状とするために折り畳むシート折り機能を備える後処理装置が開発されている。
シート束を折る場合、単に折るだけであれば、折られた後にシート束が自然に徐々に開いて膨らんだようになり、見栄えが悪くなる。
そこで、特許文献1には、シート束が折られた状態でシート束の折り位置を加熱部材で加熱することにより、シート束の膨らみを抑制する構成が開示されている。
特開2006−62803号公報
上記の特許文献1の構成では、シート束を構成する複数枚のシートのうち、その折り部にトナー像が形成されたシートがあると、膨らみ抑制のための加熱により、そのトナー像が溶融することがある。
シート束の折り部は、複数枚のシートが密接に重ねられた状態になっているので、そのうちの1枚のシート上のトナー像が溶融または軟化すると、その溶融または軟化したトナーが、隣接する別のシートの面またはその別のシート上のトナー像に接触して引っ付く、いわゆるタッキングが発生し易くなる。
タッキングが発生すると、加熱が終了した後に2枚のシートが張り付いたようになり、その張り付いたシート同士を強制的に分離させると、トナー像が剥がれたり損傷したりする状態になるおそれがあり、折られた後のシート束の品質が低下してしまう。
このような問題は、シート束に限られず、例えば1枚のシートであっても画像の形成面を内側にして折り畳む場合にも生じる。また、トナーを用いる構成に限られず、加熱により溶融または軟化するもの、例えばインクを画像形成に用いる場合にも生じ得る。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、後処理装置でのタッキングの発生を抑制可能な画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、シートを折り、折った状態でシートの折り位置を加熱する後処理装置に対し、画像が形成されたシートを出力する画像形成装置であって、画像データに基づきシートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段を制御して、前記シートにおける折り位置を含む特定領域への画像形成を、前記画像データに基づく本来の濃度よりも濃度が低くなるような条件で実行させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
ここで、前記条件は、前記特定領域に形成されるべき画像の少なくとも一部の濃度を前記本来の濃度よりも低い低濃度に変更することであるとしても良い。
また、前記制御手段は、低濃度に変更する領域を、前記特定領域から当該特定領域以外の外側領域に拡張し、かつ、当該外側領域に形成されるべき画像に対しては、当該特定領域からの距離が大きくなるに伴って、その濃度の低下量を小さくするとしても良い。
ここで、前記後処理装置は、複数枚のシートをシート束にして折り、折った状態のシート束の折り部をその周囲から加熱する構成であり、前記制御手段は、前記後処理装置において前記複数枚のシートがシート束の状態で折られる場合に、そのシート束を構成するそれぞれのシートについて、当該シートが最も外側のシートから内側に向かって数えて何番目のシートになるかを特定し、それぞれのシートへの画像形成に際し、前記低濃度に変更する制御として、当該低濃度に変更する制御による画質への影響を抑制させるための抑制制御を、前記特定された番号の大きさに基づいて実行するとしても良い。
ここで、前記抑制制御は、前記特定された番号が大きくなるに伴って、形成されるべき画像の濃度の低下量を小さくする制御であるとしても良い。
また、前記抑制制御は、前記特定された番号が大きくなるに伴って、前記特定領域の幅を狭くする制御であるとしても良い。
また、前記制御手段は、前記特定領域に形成されるべき画像の最大濃度が大きくなるに伴って、前記濃度の低下量を大きくするとしても良い。
さらに、前記制御手段は、前記特定領域に形成されるべき画像の濃度を、予め決められた上限値以下の濃度に変更するとしても良い。
ここで、前記制御手段は、前記画像の最大濃度が前記上限値を超える場合には、前記低濃度の変更を実行し、前記上限値以下の場合には、前記低濃度の変更を禁止するとしても良い。
また、前記制御手段は、前記特定領域に形成されるべき画像の画素ごとに、各画素の濃度が同じ割合だけ低下するように画素値を変更することにより、前記低濃度の変更を行うとしても良い。
さらに、前記制御手段は、前記特定領域に形成されるべき画像の最大濃度が閾値以下の場合、前記低濃度の変更を禁止するとしても良い。
また、前記後処理装置は、複数枚のシートをシート束にして冊子状に折り、折った状態のシート束の折り部を加熱する構成であり、前記画像形成手段は、前記シートの第1面とその裏面である第2面の両方への画像形成が可能であり、前記制御手段は、前記後処理装置において前記複数枚のシートがシート束の状態で折られる場合に、当該シート束を見開きの状態で前記折り位置を挟んで左側のページが第1のシートの第1面における左側半分の領域、右側のページが第2のシートの第2面における右側半分の領域に割り付けられ、前記第1のシートの第1面における前記特定領域のうち、前記折り位置よりも左側の部分を左側特定領域、前記第2のシートの第2面における前記特定領域のうち、前記折り位置よりも右側の部分を右側特定領域としたとき、前記左側特定領域に形成されるべき画像および前記右側特定領域に形成されるべき画像のそれぞれの濃度の低下率または低下量が同じになるように、前記低濃度の変更を行うとしても良い。
さらに、前記制御手段は、前記画像データのうち、低濃度に変更する領域に対応するデータが示す階調値を書き換えることにより、前記低濃度の変更を実行するとしても良い。
また、前記画像形成手段は、前記制御手段により制御される、前記画像形成動作の一工程において前記画像の濃度を可変可能な制御対象部を備え、前記制御手段は、前記制御対象部の制御により、前記低濃度の変更を実行するとしても良い。
ここで、前記制御対象部は、帯電された像担持体表面を露光することにより当該像担持体表面に静電潜像を作像する露光手段であり、前記制御手段は、低濃度に変更する領域に対する露光時の露光量が前記画像データに基づく本来の濃度に対する露光量よりも低下するように、前記露光手段を制御するとしても良い。
また、前記制御対象部は、像担持体上に形成された画像をシートに静電転写するための転写部材に転写バイアスを供給する転写電力供給手段であり、前記制御手段は、低濃度に変更する領域の画像が前記シートに転写されるときの転写バイアスが前記画像データに基づく本来の濃度に対する値よりも絶対値で低くなるように、前記転写電力供給手段を制御するとしても良い。
さらに、前記画像形成手段は、像担持体を備え、前記制御対象部は、現像バイアス電圧が供給される現像剤担持体上に担持されている現像剤を用いて、前記像担持体表面に作像された静電潜像を現像する現像手段であり、前記制御手段は、前記現像を行う際の現像バイアス電圧が前記画像データに基づく本来の濃度に対する現像バイアス電圧よりも絶対値で低くなるように、前記現像手段を制御するとしても良い。
また、前記条件は、1枚のシートの片面における画像形成可能な全体領域内で、前記特定領域と重複している画像の形成位置を当該特定領域以外の外側領域に変更して、変更前の形成位置に前記画像を存在させなくすることであるとしても良い。
ここで、前記制御手段は、前記画像の座標位置を、前記画像の全体が前記特定領域から出る位置まで前記画像を縮小した場合の座標位置に書き換えることにより、前記外側領域への変更を実行するとしても良い。
また、前記制御手段は、前記画像の座標位置を、前記画像の全体が前記特定領域から出る位置まで前記画像をシフトさせた場合の座標位置に書き換えることにより、前記外側領域への変更を実行するとしても良い。
ここで、前記制御手段は、前記画像の大きさが前記外側領域よりも大きい場合には、前記シフトよる座標位置の書き換えに代えて、前記画像の縮小とシフトの両方を行った場合の座標位置に書き換えるとしても良い。
さらに、前記後処理装置は、前記シートを折った後、その折り部を加熱することと加熱しないことを前記画像形成装置からの指示により切り換え可能に構成されており、前記画像形成装置は、前記折られたシートの折り部を加熱するか否かの選択をユーザーから受け付ける第1受付手段を備え、前記制御手段は、前記加熱を行うことがユーザーにより選択された場合には、前記条件に基づく画像形成と、前記後処理装置に対する加熱の指示とを含む第1の処理を実行し、前記加熱を行わないことがユーザーにより選択された場合には、前記条件に基づく画像形成に代えて、前記画像データに基づく本来の濃度による画像形成と、前記後処理装置に対する加熱の禁止指示とを含む第2の処理を実行するとしても良い。
ここで、前記加熱を行うことが選択され、かつ、前記特定領域に形成されるべき画像の最大濃度が閾値を超える場合には、画像形成の前に、前記後処理装置における折り動作の後の加熱によりタッキングが発生する可能性がある旨をユーザーに警告する警告手段を備えるとしても良い。
ここで、前記ユーザーから前記加熱のキャンセルの指示を受け付ける第2受付手段を備え、前記制御手段は、前記キャンセルの指示が受け付けられると、前記第1の処理に代えて第2の処理を実行するとしても良い。
また、前記特定領域は、前記シートの加熱領域全域と、前記加熱領域全域よりも狭い所定の大きさの領域とのいずれかであるとしても良い。
本発明に係る画像形成方法は、シートを折り、折った状態でシートの折り位置を加熱する後処理装置に、画像が形成されたシートを出力する画像形成装置における画像形成方法であって、画像データに基づきシートに画像を形成する画像形成手段を制御する制御ステップを含むステップを実行し、前記制御ステップは、前記シートにおける折り位置を含む特定領域への画像形成を、前記画像データに基づく本来の濃度よりも濃度が低くなるような条件で実行させることを特徴とする。
シートにおける折り位置を含む特定領域内の画像の濃度が濃くなるほど、折られた後の加熱によりタッキングが発生し易くなるという条件のもと、上記のようにシートにおける特定領域への画像形成を、画像データに基づく本来の濃度よりも濃度が低くなるような条件で実行することにより、本来の濃度が高濃度の場合にその高濃度の画像をそのまま形成する構成に比べて、加熱によるタッキングの発生を抑制することができる。
実施の形態1に係る画像形成装置と後処理装置の構成を示す図である。 折りローラー対により2つに折られた用紙束の先頭部が加熱部により加熱されている様子を示す模式図である。 画像形成装置の制御部の構成を示すブロック図である。 後処理機能選択画面の表示例を示す図である。 1枚の用紙における折り位置と加熱領域を示す模式図である。 トナー付着量とタッキングの程度との関係を示す図である。 ジョブ実行時の画像データ出力処理の内容を示すフローチャートである。 濃度補正要否判断処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 濃度補正処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 トナー減少量決定処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 Y色の階調値が補正される前後の様子を例示する模式図である。 実施の形態2に係る濃度補正処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 トナー減少量補正処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る補正対象領域を拡張する場合の例を示す模式図である。 濃度補正処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 拡張領域のトナー減少量決定処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 部分領域とトナー補正量の関係を示す図である。 実施の形態4に係る補正対象領域の例を示す模式図である。 画像データ出力処理の内容の一部だけ抜き出して示すフローチャートである。 補正対象領域決定処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 実施の形態5に係る、両面プリントされた3枚の用紙からなる用紙束の各用紙の第1面と第2面のそれぞれに2ページずつを割り付けた例を示す模式図である。 見開き状態の用紙束における第2ページと第3ページを示す模式図である。 (a)は、用紙S3における第1面に形成される画像部分の形成領域を示す模式図であり(b)は、用紙S2における第2面に形成される画像部分の形成領域を示す模式図である。 画像データ出力処理の内容を示すフローチャートである。 見開き濃度補正処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 見開きにおける用紙の出力順とページ順の関係を示す図である。 表紙/裏表紙濃度補正処理の内容の一部だけを抜き出して示すフローチャートである。 実施の形態6に係る濃度補正処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 露光量補正情報の内容を例示する図である。 実施の形態7に係る濃度補正処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 転写電力補正情報の内容を例示する図である。 現像バイアス電圧を用いる構成例における濃度補正処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 現像バイアス補正情報の内容を例示する図である。 実施の形態8に係る画像縮小の例を説明するための模式図である。 縮小処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 画像をシフトする構成例を説明するための模式図である。 画像をシフトする場合のシフト処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 画像領域が加熱領域とこれ以外の領域に跨るような位置関係にある場合の例を示す模式図である。 実施の形態9に係る画像データ出力処理の内容を示すフローチャートである。 警告表示画面の例を示す図である。
以下、本発明に係る画像形成装置および画像形成方法の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
〔実施の形態1〕
(1)全体構成
図1は、画像形成装置1と後処理装置2の構成を示す図である。
<画像形成装置1の構成>
同図に示すように、画像形成装置1は、自動原稿搬送部3、原稿読取部4、プリント部5、制御部6、操作部7を備え、両面印刷(プリント)機能を有し、ユーザーの指示に基づいて画像形成ジョブを実行する。
画像形成ジョブには、1枚のシートとしての用紙の一方の面(第1面)に画像形成を行う片面モードによるジョブ、用紙の第1面とその裏面である第2面のそれぞれに画像形成を行う両面モードによるジョブが含まれる。
自動原稿搬送部3は、ユーザーによって原稿トレイに置かれた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿読取部4に搬送して原稿読取部4で読み取らせるものである。
原稿読取部4は、自動原稿搬送部3によって搬送される原稿を読み取って画像データを生成する。
プリント部5は、原稿読取部4により生成された画像データや外部端末(不図示)などからネットワークを介して送られて来た画像データに基づいて、用紙上に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)色からなるカラーの画像を形成して出力するものである。
プリント部5は、画像プロセス部10と、中間転写部20と、給送部30と、定着部40と、両面搬送部50を備える。
画像プロセス部10は、Y〜K色のそれぞれに対応する作像部10Y、10M、10C、10Kを備えている。作像部10Yは、矢印Aで示す方向に回転する感光体ドラム11Yと、その周囲に配設された帯電部12Y、露光部13Y、現像部14Y、感光体ドラム11Yの表面を清掃するためのクリーナー15Yなどを備えており、帯電、露光、現像工程を経て感光体ドラム11Y上にY色のトナー像を作像する。この構成は、他の作像部10M〜10Kについて同様である。なお、作像部10M〜10Kについては、一部の部材の符号が省略されている。
中間転写部20は、無端状の中間転写ベルト21と、駆動ローラー22と、従動ローラー23と、一次転写ローラー24Y、24M、24C、24Kと、二次転写ローラー25を備える。
駆動ローラー22は、作像部10Y〜10Kの列設方向(同図の左右方向)の一方端側に位置し、従動ローラー23は、その他方端側に位置する。
一次転写ローラー24Y〜24Kは、対応する色の感光体ドラム11Y〜11Kに中間転写ベルト21を挟んで対向配置されている。
中間転写ベルト21は、これらのローラーによって作像部10Y〜10Kの列設方向に沿って張架されており、駆動ローラー22の駆動力により同図の矢印Bで示す方向に周回駆動される。
二次転写ローラー25は、中間転写ベルト21を介して駆動ローラー22に圧接されており、中間転写ベルト21との間に転写ニップ29を形成する。
給送部30は、給紙カセット31と、繰り出しローラー32と、搬送ローラー対33と、タイミングローラー対34を備える。
給紙カセット31は、複数枚の用紙Sを収容可能であり、繰り出しローラー32は、給紙カセット31に収容されている用紙Sを1枚ずつ搬送路39上に繰り出す。なお、給紙カセット31には、使用される用紙Sとして、異なるサイズ、例えばB5〜A3サイズの用紙を選択的に収容可能である。
搬送ローラー対33は、給紙カセット31から繰り出された用紙Sをタイミングローラー対34に送る。タイミングローラー対34は、Y〜K色の作像動作のタイミングに合わせて、搬送ローラー対33から搬送されて来る用紙Sを二次転写ローラー25に送る。
定着部40は、不図示の加熱手段により加熱される定着ローラーとこれに圧接される加圧ローラーを有する。
両面搬送部50は、循環路59と、循環路59に設けられる両面搬送ローラー対51、52、53、54などを備える。
このような構成において片面モードの画像形成ジョブを実行する場合には、感光体ドラム11Y〜11K表面が帯電部12Y〜12Kにより帯電され(帯電工程)、帯電された感光体ドラム11Y〜11K表面が露光部13Y〜13Kにより露光走査されることにより感光体ドラム11Y〜11K上に静電潜像が作像され(露光工程)、感光体ドラム11Y〜11K上の静電潜像が現像部14Y〜14Kの現像ローラー141に担持された現像剤により現像されることにより、対応する色のトナー像が形成される(現像工程)。
そして、感光体ドラム11Y〜11K上に形成されたトナー像のそれぞれが、一次転写ローラー24Y〜24Kに印加される一次転写電圧により感光体ドラム11Y〜11Kと一次転写ローラー24Y〜24K間に生じる電界の作用によって中間転写ベルト21上に静電的に転写される(一次転写工程)。なお、一次転写ローラー24Y〜24Kへの一次転写電圧の供給は、転写電力供給部28により実行される。
このY〜Kの各色の作像動作は、各色のトナー像が、周回する中間転写ベルト21の同じ位置に重ね合わせて一次転写されるように、中間転写ベルト21の周回方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
中間転写ベルト21上に一次転写された各色トナー像は、矢印Bで示す方向に周回走行する中間転写ベルト21により転写ニップ29に向かう。
一方、中間転写ベルト21上の各色トナー像の作像動作に合わせて、給送部30からは、タイミングローラー対34を介して用紙Sが給送されて来ており、その用紙Sは、周回する中間転写ベルト21と、二次転写電圧が印加される二次転写ローラー25の間に挟まれて搬送され、転写ニップ29において静電力により、中間転写ベルト21上の各色トナー像が一括して用紙Sの第1面に二次転写される(二次転写工程)。なお、二次転写ローラー25への二次転写電圧の供給は、転写電力供給部28により実行される。
転写ニップ29を通過した用紙Sは、定着部40に搬送され、定着部40を通過する際に、用紙S上の各色トナー像が加熱、加圧されて用紙Sの第1面に定着される(定着工程)。定着部40を通過した用紙Sは、排出ローラー対35により搬送部8に送られる。
搬送部8は、3つの搬送ローラー対8a、8b、8cを有し、排出ローラー対35から搬送されて来る用紙Sをさらに搬送して、後処理装置2に送る。
一方、両面モードによる画像形成ジョブを実行する場合には、転写ニップ29において第1面にトナー像が二次転写された用紙Sが定着部40に搬送された後、排出ローラー対35に至ると、排出ローラー対35により搬送されるが、その用紙Sの搬送方向後端が排出ローラー対35に達する直前に排出ローラー対35が逆転駆動される。
この排出ローラー対35の逆転により、用紙Sが反転して両面搬送部50の循環路59に導かれる(スイッチバック)。
循環路59に導かれた用紙Sは、両面搬送ローラー対51〜54により循環路59上を搬送され、再びタイミングローラー対34を介して、転写ニップ29まで搬送される。
この用紙Sの転写ニップ29への再送タイミングに合わせて、画像プロセス部10と中間転写部20において、その用紙Sの第2面に対する各色トナー像の作像が行われており、その用紙Sが転写ニップ29を通過する際に、中間転写ベルト21上の各色トナー像が転写ニップ29において一括して、その用紙Sの第2面に二次転写される。
転写ニップ29において第2面に各色トナー像が二次転写された用紙Sは、定着部40に搬送され、定着部40においてその各色トナー像が用紙Sの第2面に定着される。定着部40を通過した用紙Sは、排出ローラー対35、搬送部8の搬送ローラー対8a〜8cを介して、後処理装置2に出力される。
操作部7は、画像形成装置1の本体正面側の、ユーザーの操作し易い位置に配置されている。操作部7には、ユーザーからの画像形成モード(片面モードと両面モード)の選択指示、ジョブの実行指示、画像形成すべき枚数(プリント枚数)の指定を受け付けるキー群、および後処理装置2で実行される後処理、ここではステープル綴じ機能と用紙折り機能の選択入力を受け付けるタッチパネル式の液晶表示部などが設けられる。操作部7が受け付けた情報は、制御部6に送られる。
制御部6は、操作部7からの情報に基づき、自動原稿搬送部3、原稿読取部4、プリント部5などを制御して、ジョブごとに、片面モードと両面モードのうち、選択された方のモードによる画像形成を、指定されたプリント枚数の用紙Sに対して実行する。
また、制御部6は、ジョブ実行に際し、ユーザーにより後処理機能が選択された場合には、その旨を後処理装置2に指示すると共に、選択された後処理機能を実行させる。
さらに、制御部6は、ユーザーにより用紙折り機能が選択された場合には、用紙Sにおける折り位置CLを含む特定領域(画像濃度補正対象領域)に形成されるべき画像の濃度を画像データに基づく本来の濃度よりも低濃度に変更する濃度補正処理(後述)を画像データに対して施した後、その画像データに基づく画像形成を実行し、画像形成後の用紙Sを後処理装置2に出力する。
また、制御部6は、用紙が折られた後の加熱がユーザーにより選択された場合には、後処理装置2に対して2つ折り後の加熱を指示し、加熱が選択されなかった場合には、2つ折り後の加熱を禁止する指示を行う。
<後処理装置2の構成>
後処理装置2は、後処理制御部60と、用紙搬入部61と、搬送路切換部62、63と、用紙排出部64と、綴じ処理部65と、積載トレイ部66と、用紙折り部67と、搬送モーター68などを備え、画像形成装置1から出力された用紙Sを綴じるステープル綴じ機能や、その用紙Sを折る用紙折り機能などを含む後処理を施す機能を有する。
用紙搬入部61は、画像形成装置1から出力された用紙Sを受け入れて搬送する。
搬送路切換部62は、用紙搬入部61からの用紙Sの搬送先を後処理制御部60の指示により搬送路2a、2bのいずれかに切り換える。用紙Sに対して後処理を行わない場合またはステープル綴じ機能を行う場合には、搬送路2bに切り換えられ、用紙折り機能を行う場合には、搬送路2aに切り換えられる。
搬送路切換部63は、後処理制御部60の指示により搬送路2bの用紙Sを、後処理を行わない場合には用紙排出部64に送り、ステープル綴じ機能を行う場合には分岐路2cに導く。分岐路2cに導かれた用紙Sは、綴じ処理部65に搬送される。
用紙排出部64は、搬送路2bを搬送される用紙Sを機外に排出して、排出トレイ64aに収容させる。
綴じ処理部65は、分岐路2cからの用紙Sを1枚ずつ受け入れて、綴じ用トレイ上に収容し、ステープル綴じすべき枚数の用紙Sが綴じ用トレイ上に積載されると、その用紙束にステープル綴じを施し、ステープル綴じ後の用紙束を積載トレイ部66に送る。
積載トレイ部66は、ステープル綴じされた用紙束を収容する。ここでは、収容される用紙束の量が多くなるに連れて、積載トレイ部66が下降して、大容量の用紙束を収容することができるようになっている。
搬送路2a、2b、分岐路2c上における用紙Sの搬送は、後処理装置2の内部に配されている複数の搬送ローラーが搬送モーター68の駆動力により回転駆動されることにより行われる。
用紙折り部67は、搬送路2aを搬送される用紙Sを折る動作を行うものであり、折りローラー対81と、押込板82と、加熱部83と、スタッカー84と、押込板駆動モーター85と、スタッカーモーター86と、折りローラー駆動モーター87と、シフトモーター88と、用紙先端検出センサー89などを備える。
折りローラー対81は、圧接付勢される2つの折りローラーからなり、その接する部分にニップが形成され、搬送路2aの近傍に配置されている。折りローラー対81の各ローラーは、その軸方向が用紙幅方向(用紙搬送方向に直交する方向:同図の紙面垂直方向)に平行になるように配置される。折りローラー対81は、折りローラー駆動モーター87の駆動力により同図の矢印で示す方向に回転駆動される。
スタッカー84は、折りローラー対81よりも、搬送路2aを矢印Eで示す方向(下方)に搬送される用紙Sの搬送方向下流に配置され、その用紙Sの下端(用紙先端)に当たって、その用紙を停止させて、静止した状態で支持するものである。
スタッカー84は、傾斜配置されており、複数枚の用紙Sが連続搬送される場合に、先行する用紙Sがスタッカー84に支持された状態で、次の用紙Sが、その先行する用紙Sの、折りローラー対81側に積み重ねられることにより、複数枚の用紙Sが用紙束の状態でスタッカー84に支持されるようになっている。
スタッカー84の底部841は、矢印Fで示す方向に搬送路2aに沿って移動自在に支持されており、底部841が移動した後、静止することにより、用紙Sがどのサイズであっても、中折り(ここでは、二つに折ることから、以下「2つ折り」という。)する場合の目標の折り位置(用紙Sの搬送方向中央の位置)が折りローラー対81のニップに対向する位置になるように、用紙Sを静止状態で支持するときの当該用紙Sの搬送方向位置を可変することができる。
スタッカー84の底部841の移動は、スタッカーモーター86の駆動力により行われ、スタッカーモーター86は、後処理制御部60により駆動制御される。
後処理制御部60は、用紙サイズが変わるごとに、そのサイズと目標の折り位置との関係に応じて予め決められた停止位置までスタッカー84の底部841を移動させて、その停止位置で静止させる。
押込板82は、搬送路2a上でスタッカー84により静止した状態で支持されている用紙Sを介して、折りローラー対81のニップに向かって移動して、先端部がその用紙Sの面に当接し、その用紙Sにおける目標の折り位置の部分を折りローラー対81のニップに押し込む押込動作を行う。
押込板82は、搬送路2aを挟んで折りローラー対81に対向する位置に配置され、折りローラー対81の各ローラーと、その軸方向(用紙幅方向に相当)に沿う長さが同程度の長尺状になっており、搬送路2aに対して直角をなす矢印Gで示す方向に沿って移動自在に装置筐体(不図示)に支持されている。
押込板82は、押込板駆動モーター85の駆動力により、搬送路2aに対して離間している待機位置(実線で示す位置)から、先端部が搬送路2aを通過して折りローラー対81のニップの位置まで移動した後、待機位置に戻る往復動作を行う。
この押込板82の押込動作と連動して、折りローラー対81が回転駆動され、目標の折り位置である部位が折りローラー対81のニップに押し込まれた用紙Sは、目標の折り位置の部位が先頭になった状態でニップに引き込まれ、ニップを通過する際に折りローラー対81の圧力により折られて折り目が付けられる。この折り動作は、1枚の用紙Sだけでなく、用紙束についても適用される。
折りローラー対81により折られた用紙S(または用紙束)は、回転する折りローラー対81により加熱部83に搬送され、加熱部83において、その折り目の付けられた搬送方向先頭部が加熱されることにより、折られた後の膨らみが抑制される。
図2は、折りローラー対81により2つに折られた用紙束Sbの先頭部Sfが加熱部83により加熱されている様子を示す模式図である。ここで、2つに折られた用紙束Sbは、内側から外側にかけてS1、S2・・S(n−1)、Snの順になっており、この数値1、2・・nは、画像形成装置1から出力された用紙Sの出力(搬送)順を示している。
同図に示すように加熱部83は、断熱性を有する外装カバー91と、発熱部92と、伝熱体93を有し、加熱位置(同図の実線位置)と退避位置(同図の破線位置)に移動(シフト)可能に支持されている。
発熱部92は、通電により発熱する面状発熱体である2つのヒーター921、922が上下方向に間隔をあけて対向配置されてなる。ヒーター921、922のそれぞれは、その用紙幅方向長さが最大サイズの用紙Sの幅方向長さよりも長いものが用いられている。
伝熱体93は、熱伝導性が高い金属、例えば銅からなる薄板状の部材の1か所を折った状態で、その折り部931がヒーター921、922の間に介在され、一方の端部932がヒーター921の、折りローラー対81と対向する側の端部に接続され、他方の端部933がヒーター922の、折りローラー対81と対向する側の端部に接続されてなり、発熱部92の熱が伝達されることにより、所定温度、例えば120〔℃〕まで昇温される。
2つに折られた用紙束Sbの先頭部Sfに対する加熱は、次のようにして行われる。
すなわち、加熱部83が加熱位置(実線)に存する状態で、2つに折られた用紙束Sbが折りローラー対81により搬送され、その先頭部Sfが伝熱体93の折り部931の位置に到達すると、折りローラー対81の回転が停止して用紙束Sbの搬送が停止される。
この停止状態では、伝熱体93が用紙束Sbの先頭部Sfに密着した状態で先端部Sfを包み込んだようになり、伝熱体93の熱が用紙束Sbの先頭部Sfに伝達され、先頭部Sfが加熱される。この加熱は、所定時間、例えば60〔秒〕継続される。
用紙束Sbを構成する枚数が多くなるほど、折られた位置での厚みW1が厚くなり、最も外側の用紙Snの加熱領域Waと、最も内側の用紙S1の加熱領域Wbとの差が大きくなる。用紙束Sbの枚数に関わらず、用紙束Sbの折られた部分に、膨らみ防止、具体的には膨らみの高さを5〔mm〕程度以内に抑えるために必要な量の熱が行き渡るように、発熱部92と伝熱体93の大きさ、配設位置、供給電力量、加熱時間などが予め実験などから決められる。なお、使用される用紙Sの厚みが薄い場合や用紙束Sbを構成する用紙Sの枚数が少ない場合には、厚みW1をないものとすることもできる。
用紙束Sbの加熱は、伝熱体93の熱が用紙束Sbにより伝達され易い状態で行われることが望ましい。例えば、伝熱体93にバネ機能を持たせて、用紙束Sbの用紙枚数が少なくても多くても、伝熱体93が用紙束Sbを上方と下方の両方から常時、圧接するように構成すれば、伝熱体93が圧接力により用紙束Sbに密着して、伝熱体93の熱が用紙束Sbに伝わり易くなる。
加熱開始から所定時間が経過すると、加熱部83が加熱位置から矢印D1で示す方向に移動して退避位置(破線)まで退避される。この加熱部83の移動は、シフトモーター88の駆動力により行われる。
加熱部83が退避位置に退避されると、折りローラー対81が回転を再開し、加熱後の用紙束Sbを搬送路2d(一点鎖線)に沿って搬送して、収容トレイ67aに排出させる。これにより、2つ折りの後、加熱された用紙束Sbが収容トレイ67aに収容される。
用紙束Sbの排出後、加熱部83が退避位置から矢印D2で示す方向に移動して加熱位置に戻され、次に加熱を施すべき用紙束Sbが搬送されて来るのを待つ。上記では、用紙束Sbの加熱方法を説明したが、1枚の用紙Sに対しても同様の加熱方法が適用される。
この加熱部83の加熱制御と移動制御および加熱に伴う折りローラー対81の回転制御は、後処理制御部60により実行される。
図1に戻って、用紙先端検出センサー89は、搬送路2aの近辺であり、折りローラー対81よりも用紙Sの搬送方向上流に配置されており、搬送路2a上を搬送される用紙Sの搬送方向先端を検出して、検出信号を後処理制御部60に送る。
後処理制御部60は、用紙搬入部61〜用紙折り部67、搬送モーター68などを統括的に制御して、画像形成装置1からの指示に基づき、画像形成装置1から出力された用紙Sに対する後処理、例えばステープル綴じ、用紙折りを円滑に実行させる。
また、後処理制御部60は、ジョブ単位で、画像形成装置1においてユーザーにより用紙折り機能が選択された場合に、その旨の情報を画像形成装置1から取得し、画像形成装置1から出力された用紙Sを搬送路2aに導いてスタッカー84まで搬送する。
そして、画像形成装置1から取得したプリント枚数(後処理すべき用紙枚数)に示される全ての枚数の用紙Sが搬送されたことを判断すると、画像形成装置1から加熱指示を受け付けた場合には、用紙折り部67を制御して、スタッカー84に支持されている1枚の用紙Sまたは用紙束Sbを2つ折りして、その後、加熱する折り動作を実行させる。一方、画像形成装置1から加熱禁止指示を受け付けた場合には、2つ折り後の加熱を行わせない制御を行う。
なお、全ての枚数の用紙Sが搬送されたことの判断は、ジョブ実行中に用紙先端検出センサー89の検出信号を受信して、画像形成装置1から搬送されて来た用紙Sが何枚目の用紙Sであるかを確認して、確認した枚数がプリント枚数に一致したことを判断することにより行われる。
(2)画像形成装置1の制御部6の構成
図3は、制御部6の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、制御部6は、主な構成要素としてインターフェース(I/F)部101と、CPU102と、ROM103と、RAM104と、画像処理部105と、画像メモリ106と、加熱領域特定部107と、トナー量算出部108と、濃度補正要否判断部109と、濃度補正部110などを備え、各部が相互に通信することができるようになっている。
インターフェース部101は、ネットワーク、ここではLANと接続するためのLANボードなどであり、ネットワークを介して外部の端末装置(不図示)から画像形成のための画像データを受け付ける。受け付けた画像データは、画像処理部105に送られる。
画像処理部105は、インターフェース部101を介して外部の端末装置から取得した画像データまたは原稿読取部4により読み取られた画像データを、Y、M、C、K色に対応する画像データに変換して、変換後の画像データをジョブ単位で画像メモリ106に格納させる。
CPU102は、画像メモリ106に格納されている画像データに基づき、プリント部5を制御して、ジョブ単位で用紙Sに対する画像形成ジョブを円滑に実行させる。また、後処理制御部60と相互に通信することができる。さらに、ユーザーからの後処理機能の選択を受け付けるための後処理機能選択画面を操作部7の液晶表示部に表示させる。
図4は、後処理機能選択画面71の表示例を示す図であり、後処理機能選択画面71は、ステープル綴じ機能と2つ折り機能の選択を受け付ける欄72と、2つ折り後の加熱の要否の選択を受け付ける欄73を有する。
ユーザーは、後処理機能選択画面71をタッチ入力することにより、ステープル綴じと2つ折りの選択、および2つ折り後に加熱するか加熱しないかを選択することができる。
CPU102は、後処理機能選択画面71から、実行すべきジョブに対してユーザーによりステープル綴じ機能や用紙折り機能が選択された場合には、その旨と各機能に必要な情報(プリント枚数など)を後処理制御部60に指示して、選択された機能を後処理装置2に実行させる。
図3に戻って、ROM103には、画像読取や画像形成、濃度補正処理などに関するプログラムが格納されており、RAM104は、CPU102のワークエリアとなる。
加熱領域特定部107は、ユーザーにより2つ折り機能が選択された場合に、画像形成されるべき用紙Sを1枚単位で、後処理装置2において2つ折りされる場合の折り位置を含む加熱領域を画像データに基づき特定する。
図5は、1枚の用紙Sにおける折り位置CLと加熱領域Haを示す模式図である。同図に示すように、折り位置CLは、1枚の用紙Sにおける用紙搬送方向中央の位置である。
加熱領域Haは、折り位置CLを挟んで用紙搬送方向の上流側と下流側にそれぞれの折り位置CLから距離L(例えば、10〔mm〕)だけ離れた位置までの間の帯状領域であり、図2に示す加熱部83における加熱領域Waに相当し、予め決められている。この加熱領域Haは、2つ折りされた用紙束Sbを構成する各用紙Sに発熱部92からの熱が主に伝わる領域に相当する。なお、図5では、用紙Sに対して搬送方向に直交する方向が主走査方向、搬送方向に平行な方向が副走査方向になっている。
1枚の用紙Sにおける折り位置CLの座標位置と距離Lの大きさが判れば、1枚の用紙S上における加熱領域Haの座標位置が決まり、その座標位置から、画像メモリ106に格納されているY〜K色用の画像データのうち、各色別に、1枚の用紙S上における加熱領域Haに対応する画像データを判別することにより、各色別にそれぞれの画像データにおける加熱領域Haを特定することができる。
図5では、主走査方向をx軸、副走査方向をy軸にとり、加熱領域Haに属するK色の全画素を1画素Pごとにx−y座標の座標位置Pxyで表している例を示している。
加熱領域Haは、主走査方向にz個の画素が並び、副走査方向にZ個の画素が並んでなる。ここでは、加熱領域Haに属する全画素に対し、主走査方向に何番目であり副走査方向に何列目に位置する画素であるかが予め番号付けされて管理されており、その番号により加熱領域Ha内の画素を特定できるようになっている。
例えば、画素P11は、主走査方向の第1番目であり副走査方向の第1列に属する画素として特定され、画素Pxyは、主走査方向の第x番目であり副走査方向の第y列に属する画素として特定され、画素PzZは、主走査方向の第z番目であり副走査方向の第Z列に属する画素として特定される。この画素の特定方法は、他のY〜C色についても同様に適用される。
図3に戻って、トナー量算出部108は、加熱領域特定部107により特定された加熱領域Haに属する全画素に対して1画素ごとにその画素Pの、画像データに基づき画像形成される場合のトナー量を、Y〜K色用の画像データの画素の階調値から算出する。
画素の階調値とは、Y〜Kの各色共、ここでは0〜255までの範囲の数値で表され、階調値が大きくなるほど高濃度になり、小さくなるほど低濃度になって、各色ごとに256段階で階調再現を行えるようになっている。階調値とトナー付着量は、階調値が大きくなるほど高濃度になって、1画素当たりのトナー付着量(単位面積当たりの画像量)が多くなるという関係を有している。
画素ごとに、1つの画素にはY、M、C、K色の階調値Dy、Dm、Dc、Dkが対応付けられており、トナー量算出部108は、1画素ごとに、その階調値Dy、Dm、Dc、Dkを全て加算した値を、その画素のトナー付着量Dと仮定して算出する。
例えば、1つの画素Pxyの階調値がDy=50、Dm=50、Dc=50、Dk=50であれば、画素Pxyのトナー付着量Dxyは、200になる。
濃度補正要否判断部109は、加熱領域Ha内に形成されるべき画像の濃度を画像データに基づく本来の濃度よりも低濃度に変更する濃度補正処理が必要であるか否かを、トナー量算出部108により算出されたトナー付着量の大きさに基づき判断する。
具体的に、トナー付着量が閾値以下の場合には濃度補正処理を不要(禁止)、閾値を超える場合には濃度補正処理を必要と判断する。
このように判断するのは、トナー付着量が多くなるに伴ってタッキングにより画質が低下し易くなるからである。
図6は、トナー付着量とタッキングの程度との関係を示す図であり、加熱領域Ha内の画像のトナー付着量を段階的に変えたときにタッキングにより画質がどの程度低下するかを実験したときの結果を示している。実験は、加熱部83により用紙束を120〔℃〕で60秒間加熱することにより行われた。
同図において、トナー付着量は、トナー量算出部108により算出されたトナー付着量に相当する。Y〜Kの各色とも256階調でトナー付着量を表しており、256階調を百分率に置き換えて表すと、トナー付着量が1020の場合、各色とも一定面積にトナーが100〔%〕ずつ付着していることになる。
タッキングの程度は、一例として、タッキングによる画質低下の程度を「5」〜「1」の5段階に分けて示している。タッキングによる画質低下の程度は、次のようにして評価された。
すなわち、2つ折りされた状態の用紙束Sbを加熱部83で加熱した後に、用紙束Sbにおける隣接する2枚の用紙Sのうち、一方の用紙Sに対して他方の用紙Sを離間させて、一方の用紙側の加熱領域Ha内に存するトナー像の画質低下の程度を目視で観察した。
タッキングが発生していない場合には、一方の用紙Sの加熱領域Ha内のトナー像が他方の用紙Sの紙面に引っ付くことがなく、タッキングによりトナー像の画質が低下することはない。この場合、タッキングの程度は「5」とされた。
一方、タッキングが発生している場合には、一方の用紙の加熱領域Ha内のトナー像が他方の用紙Sの紙面に引っ付いた状態になる。この状態で2枚の用紙Sを離間させたときにトナー像の剥がれや損傷が生じれば、一方の用紙Sのトナー像の画質が、タッキングが発生していない元の画質から低下し易くなる。
この画質低下の程度を、目視ではほとんど判らない場合を「4」、低下とまでは気づかない場合を「3」、ある程度、判る場合を「2」、はっきりと判る場合を「1」として、異なるトナー付着量ごとに、画質低下の程度を評価した。
図6の結果から、トナー付着量が多くなるほど、画質が低下し易くなっていることが判る。これは、隣接する2枚の用紙Sのうち、一方の用紙Sに形成されていた元のトナー像のトナー付着量が少ないほど、他方の用紙Sにタッキングにより引っ付くトナー量が少なくなって、トナー像の剥がれや損傷が生じ難く、逆にトナー付着量が多くなるほど、タッキングにより引っ付くトナー量が多くなって、トナー像の剥がれや損傷が生じ易くなるからであると考えられる。
上記のように階調値とトナー付着量は、階調値、すなわち画像濃度が濃くなるほどトナー付着量が多くなる関係を有しているので、加熱領域Ha内の画像濃度を低下させれば、トナー付着量が少なくなって、タッキングによる画質低下を抑制できることになる。
そこで、濃度補正要否判断部109は、加熱領域Haに属する全ての画素のトナー付着量が閾値以下であれば、タッキングが発生することはないとして、各画素の濃度を低濃度に変更する濃度補正処理を不要と判断し、トナー付着量が閾値を超える画素が1個以上あれば、タッキングが発生する蓋然性が高くなることからそのタッキングによる画質低下を抑制すべく、濃度補正処理を必要と判断するとしている。この意味で、加熱領域Haは、形成画像の濃度を補正する必要があると想定される画像濃度補正対象領域といえる。
図3に戻って、濃度補正部110は、濃度補正要否判断部109により濃度補正処理が必要と判断されると、加熱領域Haに属する全画素に対して濃度補正処理を実行する。濃度補正処理の詳細については、次項で説明する。
(3)制御部6によるジョブ実行時の画像データ出力処理の内容
図7は、ジョブ実行時の画像データ出力処理の内容を示すフローチャートであり、ジョブ実行に用いるべき画像データを画像メモリ106から読み出し、読み出した画像データに対して、必要に応じて上記の濃度補正処理を実行した後、プリント部5に出力する処理である。
同図に示すように、当該ジョブの実行に際しユーザーにより加熱折りが選択されたか否かを判断する(ステップS1)。この判断は、後処理機能選択画面71においてユーザーにより2つ折りの加熱が選択されたか否かにより行われる。
加熱折りが選択されていないことを判断すると(ステップS1で「NO」)、当該ジョブの画像データを画像メモリ106から読み出してプリント部5に出力して(ステップS9)、当該処理を終了する。この場合、加熱折りが実行されないので、濃度補正処理は、実行されない。
一方、加熱折りが選択されたことを判断すると(ステップS1で「YES」)、変数iを「1」に設定する(ステップS2)。
この変数iは、ユーザーにより指定されたプリント枚数n(≧1)の用紙に対して1枚ずつ順に画像形成が実行される場合のその順番を示している。例えば、i=1は、1枚目の用紙、i=nは、n枚目の用紙を意味し、この順番が画像形成装置1から後処理装置2に用紙Sが出力される場合の出力順になる。
i枚目、ここでは1枚目の用紙Sが出力後に後処理装置2において2つ折りされる場合にその用紙Sの加熱領域Haに属する画素を特定する(ステップS3)。この画素の特定は、画像メモリ106に格納されている、1枚目の用紙Sへの画像形成に用いるべき画像データのうち、加熱領域Haに対応する画像データを参照することにより実行される。
そして、濃度補正要否判断処理を実行する(ステップS4)。
図8は、濃度補正要否判断処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートであり、濃度補正要否判断処理は、濃度補正要否判断部109により実行される。
同図に示すように、座標位置を示すxの値を「1」、yの値を「1」に設定する(ステップS11)。このx、yは、図5に示す加熱領域Haに属する画素をx軸とy軸の二次元の座標位置で特定する場合に用いる変数である。
画素Pxy、ここでは画素P11におけるY、M、C、K色の階調値Dy、Dm、Dc、Dkを取得する(ステップS12)。この取得は、画像メモリ106に格納されている画像データから、画素P11に対応付けられている階調値Dy〜Dkを読み出すことにより行われる。画素P11は、図5に示す1列目の画素列の第1番目の画素に相当する。
取得した階調値Dy、Dm、Dc、Dkを全て足し合わせた値を、画素P11のトナー付着量D11として求め(ステップS13)、求めたトナー付着量D11のデータをRAM104内の所定の格納領域に記憶する(ステップS14)。この記憶は、RAM104に限られず、例えば別の記憶部内の所定の格納領域としても良い。
現在の変数xが値zに等しいか否かを判断する(ステップS15)。この値zは、図5に示す番号z、すなわち主走査方向に並ぶ画素列の最後の画素の番号に相当する。
ここでは、変数xが値zに等しくないと判断して(ステップS15で「NO」)、現在の変数xに「1」をインクリメントした値を新たな変数xに設定し直して(ステップS16)、ステップS12に戻る。ここでは、変数xが「2」に設定される。
変数yは、「1」のままであるので、ステップS12では、画素P21の階調値Dy〜Dkを取得し、ステップS13では、画素P21のトナー付着量D21を求め、ステップS14では、求めたトナー付着量D21を記憶する。これにより、画素P11とP21のそれぞれのトナー付着量が記憶されたことになる。
変数xが値zになるまで、ステップS12〜S16を繰り返し実行することにより、図5に示す1列目の画素(P11〜Pz1)のトナー付着量が記憶される。
変数xが値zに等しくなったことを判断すると(ステップS15で「YES」)、現在の変数yが値Zに等しいか否かを判断する(ステップS17)。この値Zは、図5に示す番号Z、すなわち1〜Z列のうち、最後の列番号に相当する。
ここでは、変数yが値Zに等しくないと判断して(ステップS17で「NO」)、現在の変数yに「1」をインクリメントした値を、ここでは「2」を新たな変数yに設定し直し(ステップS18)、さらに変数xを「1」に設定し直した後(ステップS19)、ステップS12に戻る。これにより、現在の変数xは「1」、変数yは「2」になり、階調値Dy〜Dkを取得する対象の画素は、P12になる。画素P12は、図5に示す2列目の第1番目の画素に相当する。
ステップS12では、画素Pxy、ここではP12の階調値Dy〜Dkを取得し、ステップS13では、画素P12のトナー付着量D12を求め、ステップS14では、求めたトナー付着量D12を記憶する。
変数xが値zになるまで、ステップS12〜S16を繰り返し実行することにより、図5に示す2列目に属する各画素(P12〜Pz2)のトナー付着量がさらに記憶される。
変数yが値Zに等しくなるまで、ステップS12〜S19の処理を繰り返すことにより、3列目、4列目・・Z列目までの各列に属するそれぞれの画素のトナー付着量が順に記憶されていく。これにより、加熱領域Haに属する全画素のトナー付着量が算出、記憶される。
変数yが値Zに等しくなると(ステップS17で「YES」)、記憶されている全画素のトナー付着量を参照して、全画素のうち、トナー付着量が閾値、ここでは125を超える画素が1以上あるか否かを判断する(ステップS20)。この閾値は、トナー付着量が当該値を超えると、タッキングによる画質低下が発生する蓋然性が高くなると想定される値であり、予め実験などにより決められる。
トナー付着量が125を超える画素が1以上あることを判断すると(ステップS20で「YES」)、濃度補正が必要な旨のフラグをセットして(ステップS21)、リターンする。一方、トナー付着量が125を超える画素が存在しないことを判断すると(ステップS20で「NO」)、濃度補正が不要な旨のフラグをセットして(ステップS22)、リターンする。
図7に戻って、ステップS5では、ステップS4の濃度補正要否判断処理において濃度補正が必要であることが判断されたか否かを判断する。
必要であると判断された場合には(ステップS5で「YES」)、濃度補正処理を実行して(ステップS6)、ステップS7に移る。不要であると判断された場合には(ステップS5で「NO」)、濃度補正処理を行わず(スキップして)、ステップS7に移る。
図9は、濃度補正処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートであり、濃度補正処理は、濃度補正部110により実行される。
同図に示すように、まずトナー減少量決定処理を実行する(ステップS101)。このトナー減少量決定処理は、加熱領域Haに属する各画素の濃度低下量を決定するための処理である。
図10は、トナー減少量決定処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、加熱領域Haに属する全画素のトナー付着量のうち、最大値Dmaxを取得する(ステップS111)。この取得は、RAM104に格納されているトナー付着量のデータを参照することにより行われる。
そして、取得したトナー付着量の最大値Dmaxに対応するトナー減少量Tを求める(ステップS112〜S120)。
本実施の形態では、トナー付着量の最大値Dmaxがどの値のとき、トナー減少量T〔%〕をどれだけにすれば、タッキングによる画質低下を抑制できるかが予め実験から求められており、その実験結果からトナー付着量の範囲を5段階に分けて、各段階に適したトナー付着量の減少量を決定する構成をとっている。
すなわち、126≦トナー付着量の最大値Dmax≦150の場合(ステップS112で「YES」)、トナー減少量Tを5〔%〕にセットして(ステップS113)、リターンする。このトナー減少量T〔%〕は、本来のトナー付着量に対する減少量を百分率で表したものである。
151≦最大値Dmax≦200の場合(ステップS114で「YES」)、トナー減少量Tを10〔%〕にセットして(ステップS115)、リターンする。
201≦最大値Dmax≦250の場合(ステップS116で「YES」)、トナー減少量Tを20〔%〕にセットして(ステップS117)、リターンする。
251≦最大値Dmax≦500の場合(ステップS118で「YES」)、トナー減少量Tを30〔%〕にセットして(ステップS119)、リターンする。
501≦最大値Dmaxの場合(ステップS118で「NO」)、トナー減少量Tを50〔%〕にセットして(ステップS120)、リターンする。
このようにトナー付着量(最大濃度)が大きくなるに伴って、トナー減少量T(画像濃度の低下量)も大きくする構成をとれば、トナー付着量が少なければトナー減少量Tを小さい値に設定できる。
トナー付着量が少ない場合、多い場合よりもタッキング発生の蓋然性が低いことから、タッキング発生の蓋然性との関係でトナー付着量が少なければトナー減少量Tを小さい値に設定することにより、濃度補正を全く行わない場合よりもタッキング発生を抑制しつつ、画像形成後の画像濃度を必要な分だけ低下させるだけで済み、ユーザーに対し見た目の濃度低下をあまり感じさせないようにして、形成画像の見栄えを維持することができる。
図9に戻って、ステップS102では、加熱領域Haに属する全画素を対象に、上記決定されたトナー減少量Tに応じて階調値を画像データに基づく本来の値よりも低い値に補正する濃度補正を実行する。
例えば、トナー減少量T〔%〕と階調値の低下率〔%〕の関係が、トナー減少量Tがh〔%〕のとき、階調値の低下率が(係数k×h)〔%〕になるように設定されていれば、Y〜K色ごとに、画素の階調値を、画像データに基づく本来の値に対して、(k×h)〔%〕だけ低下した値に補正する処理が実行される。階調値が低下すると画像濃度も低下する関係があることから、階調値を補正することは、濃度を補正することと同義といえる。
仮に、決定されたトナー減少量Tが10〔%〕、係数kが1、ある画素PxyにおけるY色の本来の階調値が100であれば、90に補正されることになる。
階調値の補正は、Y〜K色ごとに、加熱領域Haに属する画素のそれぞれに対して順次、実行されるが、どの画素に対しても階調値の低下率は、(係数k×h)で一律になっている。これにより、加熱領域Haに属する全画素のY〜K色の階調値が、決定されたトナー減少量Tに応じた量、すなわち(係数k×h)〔%〕だけ低い値に補正される。
図11は、Y色の階調値が補正される前後の様子を例示する模式図である。図11の例を見ると、各画素の階調値が100から90に補正されたことが判る。補正により加熱領域Haに属する各画素の濃度が全体的に同じ割合で低下することになるので、元の画像の濃い部分と淡い部分の差の大きさを補正後もある程度、維持することができ、形成画像の階調再現性の低下を抑制することができる。
なお、各画素の階調値の補正は、画像メモリ106に格納されている画像データのうち、低濃度に変更する領域、ここでは加熱領域Haに対応するデータが示す各画素の階調値を補正値(低濃度に相当する値)に書き換えることにより実行される。これにより、濃度補正処理が終了する。
図7に戻って、ステップS7では、現在の変数iに「1」をインクリメントした値を、新たな変数iに設定し直す。上記例では、i=1であったので、i=2となる。
そして、変数i>nであるか否かを判断する(ステップS8)。
i>nであるということは、当該ジョブによる全枚数nの用紙Sへの画像形成に用いるべき画像データに対して、ステップS3〜S6の濃度補正要否判断と必要な濃度補正処理が完了していることになり、i>nではない、すなわちi≦nということは、まだ完了していないことになる。現在の変数iが1の場合、全枚数nが1枚であれば、i>nと判断し、全枚数nが複数枚であれば、i>nではないと判断する。
ここでは、nが複数枚の場合の例として、i>nではないと判断して(ステップS8で「NO」)、ステップS3に戻る。ステップS3では、i枚目、ここでは2枚目の用紙Sが画像形成後に後処理装置2において2つ折りされる場合にその用紙Sの加熱領域Haに属する画素を特定する。
この特定方法は、1枚目の用紙Sに対する上記の方法と同様である。これ以降、ステップS4〜S6において、2枚目の用紙Sに対する濃度補正要否判断処理を実行した後、濃度補正が必要な場合には濃度補正処理を実行する。
続いて、ステップS7では、現在の変数i(=2)に「1」をインクリメントしたものを新たな変数iとし、ステップS8では、変数i(=3)>nであるか否かを判断する。
i>nと判断されるまで、ステップS3〜S8の処理を繰り返し実行する。
これにより、1枚目〜n枚目の順に、その用紙Sの加熱領域Haへの画像形成に用いるべき画像データに対して、(a)濃度補正が必要と判断された場合には、加熱領域Haに属する各画素の階調値をトナー減少量Tの大きさに応じた低い値に補正し、(b)濃度補正が不要と判断された場合には、補正が実行されないことになる。
i>nと判断されると(ステップS8で「YES」)、画像形成すべき全枚数nの用紙Sに対するステップS3〜S8の処理が完了したとして、画像メモリ106に現に格納されている当該ジョブの画像データを読み出し、読み出した画像データをプリント部5に出力して(ステップS9)、当該画像データ出力処理を終了する。
プリント部5は、制御部6から出力された画像データに基づき、n枚の用紙Sに対する画像形成を実行して、画像形成後のn枚の用紙Sを1枚ずつ後処理装置2に出力する。
出力されたn枚の用紙Sのうち、濃度補正が施された画像データに基づき画像形成された用紙Sについては、その加熱領域Haに形成された画像の濃度が画像データに基づく本来の濃度よりも、トナー減少量Tに相当する量だけ低くなっている。
従って、画像形成後のn枚の用紙Sが後処理装置2において用紙束Sbとして2つ折り後に加熱部83で加熱されたとしても、その用紙束Sbに加熱によるタッキングの発生を抑制することができ、濃度補正処理を実行しない構成に比べて、タッキングによる画質低下の抑制を図ることができる。
なお、上記では、加熱領域Ha内に、トナー付着量Dが閾値(=125)を超える画素が1個以上あれば、濃度補正処理を実行するとしたが、画素の個数は1つ以上に限られない。例えば、所定の複数個以上とすることもできる。この場合、例えばトナー付着量Dが閾値を超える画素が1個しかなければ濃度補正処理が実行されなくなる。
トナー付着量Dが閾値を超える画素が存在していても、その個数が少なければタッキングによる画質低下にまで至らない場合もあり得、このような場合に適している。画素の個数は、予め実験などにより適した値を決めることができる。
〔実施の形態2〕
上記実施の形態1では、トナー付着量の最大値Dmaxの大きさに基づきトナー減少量Tの大きさを決定するとしたが、本実施の形態2では、決定されたトナー減少量Tを補正するとしており、この点で実施の形態1と異なっている。以下、説明の重複を避けるため、実施の形態1と同じ内容についてはその説明を省略し、同じ構成要素については、同符号を付すものとする。
図12は、実施の形態2に係る濃度補正処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、濃度補正処理は、ステップS101、S201、S102が順に実行され、実施の形態1に対して、トナー減少量補正処理(ステップS201)が追加されている。
図13は、トナー減少量補正処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、画像形成の対象である全n枚の用紙Sが用紙束Sbとして後処理装置2において2つ折りされる場合に、1〜n枚目のうち、i枚目の用紙Sが、用紙束Sbの外側から内側に向かって何番目になるのか求める(ステップS211)。
ここで、何番目とは、図2に示す2つ折り後の用紙束Sbのうち、i枚目の用紙Sが最も外側の用紙Snから最も内側の用紙S1に向かって数えて何枚目の用紙Sになるかという意味である。
画像形成後の用紙Sの出力順は、用紙S1、S2・・S(n−1)、Snの順であるので、例えば、50枚のシートSからなるシート束Sbの場合、順番が1番(最も内側)の用紙S1は、外側から50枚目、2番の用紙S2は、外側から49枚目、50番(最も外側)の用紙S50は、外側から1枚目になる。以下、外側からの枚数を「J」で表す。
図13に戻り、ステップS212では、トナー減少量Tの補正量δを求める。具体的には、(J−1)に、係数、ここでは0.5を乗算した値を補正量δとする。
そして、決定されたトナー減少量T〔%〕から補正量δを差し引いた値Taを求める(ステップS213)。この値Taが補正後のトナー減少量Tになる。なお、Taが負の値になれば、後述のようにトナー減少量Tが0にされる。
補正量δが大きくなる、すなわち外側からの枚数Jの値が大きくなるほど、決定されたトナー減少量Tが小さな値になるように補正される。このように補正するのは、次の理由による。
すなわち、後処理装置2の加熱部83の加熱は、用紙束Sbにその周囲から熱を付与することにより行われるので、外側からの枚数Jの値が大きくなるほど、換言すれば用紙束Sbのうち、より内側に位置する用紙Sほど、熱が伝わり難くなるはずである。
用紙Sに熱が伝わり難くなるということは、伝熱量が少なくなり、加熱によるタッキング発生の蓋然性が低くなることを意味するので、用紙Sごとに、トナー付着量の最大値Dmaxが同じであっても、内側に位置する用紙Sほど、トナー減少量Tを小さくしても、タッキング発生を抑制することができるからである。
トナー減少量Tを少なくすることができれば、少なくした分だけ、その内側の用紙Sにおける加熱領域Haの形成画像の濃度低下を少なく済ませられるので、ユーザーが2つ折り後の用紙束Sbを見たときに、内側に位置する用紙Sほど、ユーザーに画像濃度の低下を感じさせ難くするという効果を得ることができる。なお、最も外側の用紙Snに対しては補正量δが0になるので、トナー減少量Tは、補正されることなく、トナー減少量決定処理(ステップS101)で決定された値のままになる。
値Taが0以上であれば(ステップS214で「YES」)、値Taをトナー減少量Tに決定して(ステップS215)、リターンする。
一方、値Taが0よりも小さい値(マイナス)になれば(ステップS214で「NO」)、トナー減少量Tを「0」に決定して(ステップS216)、リターンする。
このように用紙束Sbを構成する用紙S1〜S(n−1)の1枚ごとに、その用紙Sの加熱領域Haへの画像形成に用いるべき画像データの濃度補正が、トナー減少量補正処理(ステップS201)で補正されたトナー減少量Tに応じて実行されることになる。この意味で、トナー減少量補正処理は、濃度補正制御による画質への影響を抑制させるための抑制制御といえる。
以上説明したように、トナー減少量Tを、外側からの枚数Jの大きさに応じて少なくするように補正する構成をとることにより、全用紙S1〜Snに対して一律に同じ値を適用する構成よりも、タッキング発生を抑制しつつ、2つ折り後の用紙束Sbのうち、内側に位置する用紙Sほど、ユーザーに画像濃度の低下を感じさせ難くすることができる。
なお、上記では、外側からの枚数Jが用紙1枚単位で増えるごとに、トナー減少量Tが0.5(=係数)ずつ少なくなる例を説明したが、これに限られない。用紙束Sbのうち、最も外側の用紙Snについては、トナー減少量Tが補正されないことを前提に、外側からの枚数Jの値が大きくなるに伴って補正量δが大きくなる構成をとることができる。
例えば、複数枚を1つの単位として、その単位ごとに、所定値ずつトナー減少量Tを小さくする構成とすることもできる。
また、トナー減少量Tを補正する対象の用紙Sを、用紙束Sbのうち、最も外側の用紙Snを除く全ての(n−1)枚としたが、これに限られない。例えば、途中までの各用紙S、すなわち最も外側からの枚数が、2以上かつ(n−1)以下を満たすq枚目までの用紙Sを対象とすることもできる。
さらに、トナー減少量決定処理で決定されたトナー減少量Tを補正するとしたが、これに限られない。例えば、トナー減少量決定処理において、外側からの枚数Jに応じてトナー減少量Tを決定する構成をとれば、トナー減少量補正処理を別途、実行しなくても良くなり、処理の簡素化を図ることもできる。
具体的には、1枚目からn枚目までの用紙Sごとに、外側からの枚数Jが大きくなるほど図10のステップS113、S115などのトナー減少量Tの値が小さくなるように、トナー減少量Tの値を切り換える構成をとることができる。
〔実施の形態3〕
上記実施の形態1では、1枚の用紙Sごとに、加熱領域Haを画像濃度補正対象領域(以下、「補正対象領域」と略す。)として、加熱領域Haだけについて、形成画像の濃度を本来の濃度よりも低い濃度に補正することにより、2つ折り後の加熱によるタッキングの発生を抑制させる構成例を説明したが、本実施の形態3では、補正対象領域を、加熱領域Haだけでなく、これ以外の領域にも拡張するとしており、この点で実施の形態1と異なっている。
図14は、補正対象領域を拡張する場合の拡張領域の例を示す模式図である。
同図に示すように、副走査方向に加熱領域Haを挟む、加熱領域Ha以外の外側領域HbとHcが拡張領域になっており、領域HaとHbとHcを含む全体領域が補正対象領域になっている。なお、同図に示すLwは、用紙Sの幅(用紙幅)であり、Qは、加熱領域Haから副走査方向に沿って遠ざかる方向に進んだときの距離である。
加熱領域Haに属する各画素に対してトナー減少量Tに応じて画像濃度(階調値)を下げる制御は、実施の形態1と同じである。
一方、拡張領域Hb、Hcに属する各画素については、距離Qが大きくなるに伴って、トナー減少量Tを小さくする補正を行うことにより画像濃度の下げ幅を加熱領域Haよりも小さくしていく制御が実行される。
具体的には、図14において加熱領域Haに属する画素Pのトナー減少量をT〔%〕、拡張領域Hbに属する画素Paのトナー減少量をTqa〔%〕、拡張領域Hbに属する画素Pbのトナー減少量をTqb〔%〕、画素Paの加熱領域Haからの距離をQa、画素Pbの加熱領域Haからの距離をQbとしたとき、Qb>Qaの場合に、Tqb<Tqa<Tの関係が満たされるように、拡張領域Hb、Hcに属する各画素に対するトナー減少量Tが補正される。
このように加熱領域Haからの距離Qが大きくなるに伴って、拡張領域に属する各画素に対するトナー減少量Tを小さくする補正を行うのは、次の理由による。
すなわち、2つ折りされた後の用紙Sが加熱される場合、加熱領域Haに付与された熱は、用紙Sごとに、1枚の用紙S内において加熱領域Haだけに留まらず、加熱領域Haからその外側にも伝導される。この加熱領域Haの外側に伝導された熱によりその外側の領域の温度も上昇すると、その上昇温度によっては、加熱領域Haの外側の領域でもタッキングが発生するおそれが生じる。
タッキングが加熱領域Haの外側の領域でも発生するおそれがあれば、補正対象領域を加熱領域Haに限られず、その外側の領域にも拡張すれば良いことになるが、加熱領域Haの外側に伝達される熱量は、加熱領域Haから遠ざかるほど少なくなる。
加熱領域Haの外側への伝熱量が少なくなるということは、加熱によるタッキング発生の蓋然性が低くなることを意味するので、加熱領域Haからの距離Qが大きくなるに伴ってトナー減少量Tを小さくしても、タッキング発生を抑制することができるからである。
トナー減少量Tを少なくできれば、その少なくした分だけ、加熱領域Haから離れた部分に形成される画像の、補正による濃度低下を少なく済ませられるので、ユーザーに対して見た目の画質への影響をより少なくすることができる。
図15は、実施の形態3に係る濃度補正処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、ステップS101、S102の後に、拡張領域のトナー減少量決定処理(ステップS301)、拡張領域に属する各画素に対する濃度補正(ステップS302)が実行される点が実施の形態1と異なっている。
図16は、拡張領域のトナー減少量決定処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、変数eを1に設定する(ステップS311)。
この変数eは、図14に示す拡張領域Hb、Hcを複数の部分領域に分割したときのその部分領域の番号を示している。
具体的には、拡張領域Hbを副走査方向の幅が例えば1〔mm〕、主走査方向長さが用紙幅Lwの長方形からなる短冊状の複数個の部分領域Uに分割し、各部分領域Uを加熱領域Haに近いものから遠いものの順にU1(斜線部)、U2・・Umとしたときのその番号である。加熱領域Haから最も遠い部分領域がUmになる。拡張領域Hcについても同様である。
図16に戻って、ステップS312では、トナー減少量Tの補正量δを求める。
具体的には、変数eを10で除した値を補正量δとする。変数eが1であれば、補正量δは、0.1になる。
そして、トナー減少量決定処理で決定された加熱領域Haに属する各画素に対するトナー減少量T〔%〕から、補正量δを差し引いた値Tqを求める(ステップS313)。この値Tqが補正後のトナー減少量Tになる。なお、Tqが負になれば、後述のようにトナー減少量Tが0にされる。
拡張領域Hb、Hc内において、変数eと同じ番号の部分領域Ueに属する全画素を特定する(ステップS314)。
例えば、eが1であれば、部分領域U1に属する全画素が特定され、変数eが2であれば、部分領域U1の隣の部分領域U2に属する全画素が特定される。
値Tqが0以上であれば(ステップS315で「YES」)、値Tqを、特定した全画素に対するトナー減少量Tに設定して(ステップS316)、ステップS318に移る。
例えば、トナー減少量Tが10〔%〕、補正量δが0.1であれば、部分領域U1に属する全画素に対するトナー減少量Tは、9.9〔%〕に決定される。
なお、値Tqが負になれば(ステップS315で「NO」)、特定した全画素に対するトナー減少量Tを「0」に設定して(ステップS317)、ステップS318に移る。
ステップS318では、現在の変数eが値m以上であるか否かを判断する。
e≧mではないと判断すると(ステップS318で「NO」)、現在の変数eに「1」をインクリメントした値を、新たな変数eに設定し直して(ステップS319)、ステップS312に戻る。
ステップS312では、現在の変数eに対する補正量δを求める。変数eが2であれば、補正量δは、0.2になる。
ステップS313〜S317までの処理を実行し、部分領域U2に属する全画素に対するトナー減少量Tを決定する。例えば、トナー減少量Tが10〔%〕、補正量δが0.2であれば、そのトナー減少量Tは、9.8〔%〕に決定される。
ステップS318で現在の変数eがm以上でないと判断すると、ステップS319で変数eに「1」をインクリメントした値が新たな変数e、例えば3に設定し直された後、再度、ステップS312に戻る。ステップS312〜S317では、部分領域U3(図14)に属する全画素に対するトナー減少量Tが、例えば9.7〔%〕に決定される。
ステップS318において変数eがm以上と判断されるまで、ステップS312〜S317の処理が繰り返し実行され、4番目、5番目・・m番目までの部分領域ごとに、その部分領域に属する全画素に対するトナー減少量Tが順次、決定される。
変数eがm以上と判断されると(ステップS318で「YES」)、拡張領域Hb、Hcに属する各画素に対するトナー減少量Tの決定が完了したとして、リターンする。
図17は、部分領域Uとトナー補正量Tの関係を示す図である。
同図に示すように、部分領域U1に対するトナー減少量Tが9.9〔%〕、部分領域U
2に対するトナー減少量Tが9.8になり、部分領域の番号が大きくなる、すなわち加熱領域Haからの距離Qが遠ざかるに伴ってトナー減少量Tが少なくなるように決定されることが判る。
図15に戻って、ステップS302では、拡張領域Hb、Hcに属する全画素を対象に、決定されたトナー減少量Tに応じて階調値を下げる濃度補正を実行する。この濃度補正の方法は、実施の形態1のステップS102の濃度補正の方法と同じである。
これにより、拡張領域Hb、Hcに属する画素の階調値が、画像データに基づく本来の階調値よりも補正後のトナー減少量Tの大きさに応じた量だけ低い値に書き換えられ、その分、画像形成後の用紙Sにおける拡張領域Hb、Hc内の画像濃度も本来の濃度より低い濃度で再現されることになる。
以上説明したように、補正対象領域(特定領域)を、加熱領域Haから拡張領域Hb、Hcに拡張しつつ、拡張領域Hb、Hcでは加熱領域Haからの距離Qが大きくなるに伴って、本来の濃度からの低下量が小さくなるように構成している。
従って、2つ折りされた用紙束Sbの加熱時の熱が1枚の用紙Sごとに加熱領域Haから拡張領域Hb、Hcに伝わり、拡張領域Hb、Hcの温度がある程度、上昇し易い構成であっても、拡張領域Hb、Hcでのタッキング発生を抑制することができる。
そして、拡張領域Hb、Hcでは、加熱領域Haから遠ざかるに伴って濃度低下量が徐々に小さくなるので、一律に全体の濃度を大きく低下させる構成よりも、ユーザーが濃度低下を感じ難くなり、見た目の画質への影響をより少なくすることができる。
なお、上記では、1枚の用紙Sの片面のうち、加熱領域Haを除く全ての領域を拡張領域Hb、Hcとする構成例を説明したが、これに限られない。例えば、加熱領域Haから所定距離(10〔mm〕など)だけ離れた位置までの一部の領域を拡張領域とすることもできる。このようにすれば濃度補正の対象となる画素数を減らすことができ、制御部6による濃度補正の処理負担を軽減することができる。
また、拡張領域に属する全ての画素の濃度を、拡張領域全体で一律に、加熱領域Haよりも少ない濃度低下量だけ低下させるとしても、処理負担軽減の効果を得られる。
さらに、拡張領域Hb、Hcを副走査方向に1〔mm〕幅の短冊状の長方形からなる複数の部分領域に分割したときの1〔mm〕幅の単位で段階的に画像濃度を補正するとしたが、これに限られない。例えば、1画素単位、または所定の複数個、例えば10画素の単位などで画像濃度を補正するとしても良い。
〔実施の形態4〕
上記実施の形態3では、用紙Sごとに、補正対象領域を加熱領域Haよりも拡張する例を説明したが、本実施の形態4では、用紙束Sbを構成するn枚の用紙Sのうち、最も外側の用紙Snに対しては補正対象領域を加熱領域Haとし、用紙Snよりも内側に位置する用紙S1〜S(n−1)のそれぞれに対しては補正対象領域を加熱領域Haよりも縮小するとしており、この点で実施の形態3と異なっている。
図18は、縮小された補正対象領域の例を示す模式図である。
同図は、用紙束Sbのうち、最も内側の用紙S1における補正対象領域αの幅Lαが加熱領域Haの幅の半分程度に縮小されている例を示している。
このように補正対象領域αを縮小するのは、次の理由による。
すなわち、上記実施の形態2で説明したように2つ折りされた用紙束Sbを加熱した場合の熱は、用紙束Sbを構成する各用紙Sに外側から内側に徐々に伝わっていくが、内側に位置する用紙Sほど熱が伝わり難く、加熱によるタッキング発生の蓋然性が低くなる。
また、2つ折りされた用紙束Sbは、図2に示すように用紙束Sbを構成する枚数が多くなるほど、折られた位置での厚みW1が増すので、内側に位置する用紙Sほど折られた位置を先頭に、加熱部83における加熱領域Waに入り込む量が少なくなる。
用紙Sの、加熱領域Waに入り込む量が少なくなるということは、それだけ加熱部83により加熱される領域も少なくなることを意味する。このことは、特に、厚みの厚い用紙Sが使用される場合や用紙束Sbの用紙枚数が多い場合に顕著となる。
従って、用紙束Sbのうち、より内側に位置する用紙Sほど、補正対象領域αを小さくしても、補正対象領域を加熱領域Haと同じ幅とする場合と同様のタッキング発生の抑制効果を得られることになるからである。
このようにタッキング発生の抑制効果を一定以上に得つつ、かつ、補正対象領域αを小さくするほど、画像データに基づく本来の濃度で画像形成を実行できる領域が増えることになるので、見た目の画質への影響をより少なくすることができる。
本実施の形態4では、用紙Sごとに、外側からの枚数Jが大きくなるに伴って、補正対象領域αの幅Lαが狭くなるように補正対象領域αを決定し、決定した補正対象領域αに属する各画素に対してトナー減少量Tに基づく濃度補正を実行するとしている。
図19は、本実施の形態4に係る画像データ出力処理の内容の一部だけ抜き出して示すフローチャートである。
同図に示すように、ステップS2の次に、実施の形態1のステップS3に代えて、ステップS40〜S42の処理を実行する構成になっており、このステップS40〜S42を実行する点が実施の形態1に係る画像データ出力処理(図7)と異なっている。
図20は、補正対象領域決定処理(ステップS40)のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、後処理装置2において用紙束Sbが2つ折りされる場合に、1〜n枚目のうち、i枚目の用紙Sが用紙束Sbの外側から数えて何番目になるのか求める(ステップS401)。この方法は、上記ステップS211と同じであり、求めた番号をJとする。
次に、補正量δを求める(ステップS402)。補正量δは、(外側からの枚数J−1)に係数、ここでは0.1を乗算することにより求められる。
そして、基準値、例えば20〔mm〕から補正量δを差し引いた値Lαを求める(ステップS403)。ここで、基準値は、最も外側の用紙Snに対する補正対象領域の幅であり、加熱領域Haの幅(2×L)に相当する。値Lα〔mm〕が、補正対象領域αの幅になる。なお、Lαが負の値の場合、後述のように補正対象領域αを設けないとされる。
用紙束Sbを構成する用紙Sごとに、外側からの枚数Jの値が大きくなる、すなわち補正量δが大きくなるほど、補正対象領域αの幅Lαが小さな値になるように補正される。
求めた値Lαが0よりも大きければ(ステップS404で「YES」)、補正対象領域αを設けることとして、i枚目の用紙Sにおける折り位置CLを挟んで搬送方向上流側と下流側にそれぞれ幅(Lα/2)ずつ離れた位置までの領域を補正対象領域αに決定して(ステップS405)、リターンする。
値Lαが0以下であれば(ステップS404で「NO」)、補正対象領域αを設けないことを決定して(ステップS406)、リターンする。
図19に戻って、ステップS41では、補正対象領域αを設けることが決定されたか否かを判断する。ここで、補正対象領域αを設けることが決定されたことを判断すると(ステップS41で「YES」)、i枚目の用紙Sが画像形成後に後処理装置2において2つ折りされる場合にその用紙Sの補正対象領域αに属する画素を特定して(ステップS42)、ステップS4に移る。ステップS4以降では、特定された画素の階調値に基づき濃度補正要否判断などの処理が実行される。
一方、補正対象領域を設けないことが決定されたことを判断すると(ステップS41で「NO」)、濃度補正すべき対象の画素が存在しないので、ステップS4〜S6がスキップされて、ステップS7に移る。この場合、i枚目の用紙Sに対して濃度補正要否判断などの処理が実行されない。上記の処理がi=1〜nまでの各用紙Sへの画像形成に用いられるべき画像データに基づき実行される。
これにより、2つ折りされた用紙束Sbのうち、内側に位置する用紙Sほど、補正対象領域(特定領域)αの幅が狭くされるので、画像形成時に濃度を低下させるべき領域が少なくなり、タッキング発生の抑制と共に、2つ折りされた用紙束Sbの内側に位置する用紙Sに形成された画像の見た目の画質への影響をより少なくすることができ、見栄えを維持することが可能になる。この意味で、補正対象領域決定処理は、濃度補正制御による画質への影響を抑制させるための抑制制御といえる。
なお、上記の補正対象領域決定処理(ステップS40)を常時実行する構成に限られず、例えば2つ折りされる場合の折り部の厚みW1が所定値以上の場合には実行するが、所定値よりも小さい場合には実行せず、実施の形態1と同じ処理を実行するように切り換える構成をとることもできる。
厚みW1が小さい場合には、内側の用紙Sに対して補正対象領域αの幅Lαを狭くしない方がタッキング発生の抑制効果を得られ易くなることがあり得るからである。
厚みW1の大きさは、用紙Sの厚みや用紙束Sbの用紙枚数で変わるので、用紙Sの厚みが所定量以上や用紙枚数が所定枚数以上の場合を、上記の切り換え条件としても良い。
〔実施の形態5〕
上記実施の形態1〜4では、1枚の用紙単位でその用紙Sへの画像形成に用いるべき画像データに対して濃度補正処理を実行するとしたが、本実施の形態5では、2つ折り後の冊子状の用紙束Sbを見開き状態にしたときに折り位置CLを挟んで左側と右側の各ページ別に、そのページへの画像形成に用いるべき画像データに対して濃度補正処理を実行するとしており、この点で実施の形態1〜4と異なっている。
図21は、両面プリントされた3枚の用紙S1〜S3からなる用紙束Sbの各用紙の第1面と第2面のそれぞれに2ページずつを割り付けた例を示す模式図である。
2つ折りされた用紙束Sbを見開き状態にしたときに偶数ページと奇数ページがページ順になるように、例えば用紙S3の第2面に第2ページと第11ページが割り付けられ、用紙S2の第1面に第3ページと第10ページが割り付けられている。
図22は、見開き状態の用紙束Sbにおける第2ページと第3ページを示す模式図であり、折り位置CLを挟んで左側が用紙S3の左側半分の領域、右側が用紙S2の右側半分の領域になる。以下、折り折り位置CLを基準にこれよりも左を左側、右を右側という。
このように第2ページと第3ページは、左側と右側に並ぶ関係になるが、異なる用紙S3とS2に割り付けられるので、仮に、同図に示すように見開き状態のときに第2ページと第3ページに形成された画像500が両ページに跨るような画像であった場合、画像500の第2ページに属する画像部分50Lと第3ページに属する画像部分50Rとは、別々の用紙S2とS3に形成される。
図23(a)は、用紙S3における第2面に形成される画像部分50Lの形成領域を示す模式図であり、図23(b)は、用紙S2における第1面に形成される画像部分50Rの形成領域を示す模式図である。
ここで、図23(a)と(b)では、用紙Sごとに、折り位置CLを挟んで加熱領域Haを左側と右側に2等分したときに、加熱領域Haのうち、折り位置CLよりも左側の部分を左側加熱領域(左側特定領域)HaLと、折り位置CLよりも右側の部分を右側加熱領域(右側特定領域)HaRに分けて示している。
図23(a)に示すように、用紙S3とページ順との関係は、用紙S3の第2面の左側に第2ページが位置し、右側に第11ページが位置し、この用紙S3を裏返しにして見たときに、その第1面の左側に第12ページが位置し、右側に第1ページが位置する関係になっている。
また、図23(b)に示すように、用紙S2とページ順との関係は、用紙S2の第1面の左側に第10ページが位置し、右側に第3ページが位置し、この用紙S2を裏返しにして見たときに、その第2面の左側に第4ページが位置し、右側に第9ページが位置する関係になっている。
図23(a)に示す画像部分50Lが形成されるべき用紙S3と、図23(b)に示す画像部分50Rが形成されるべき用紙S2に対して、用紙単位で別々に濃度補正処理を実行する場合、用紙S3における加熱領域Haに対してトナー減少量T3が算出され、これとは別に、用紙S2における加熱領域Haに対するトナー減少量T2が算出される。
第2ページと第3ページに跨る画像500の、第2ページの左側加熱領域HaLに属する画像部分La(斜線部)と、第3ページの右側加熱領域HaRに属する画像部分Ra(斜線部)は見開きの状態で連続する画像になっている。
このため画像部分LaとRaの境界で極端に濃度が変化することは少なく、画像部分LaとRaを全体でみると、ある程度の濃度変化があることが多くなると想定されるが、その濃度変化の大きさによっては、用紙S2とS3とで別々に算出されたトナー減少量Tに大きな差が付くことがあり得る。
例えば、画像部分Laにおけるトナー付着量の最大値Dmaxが510であれば、図10によりトナー減少量Tは50〔%〕になり、画像部分Raにおけるトナー付着量の最大値Dmaxが500であれば、トナー減少量Tは30〔%〕になる。
この例の場合、画像部分RaとLaは、元々濃度差があまりなく、トナー付着量でも差分が10だけであったが、求められたトナー減少量Tの差は20になり、そのトナー減少量Tの差分だけ、濃度補正処理により画像形成後の画像部分RaとLaに濃度差が生じることになる。
このような連続する画像部分LaとRaに元の濃度差よりも大きな濃度差が付けば、ユーザーが目視したときに画質低下を感じ易くなるおそれがある。
そこで、本実施の形態5では、見開きページになる第2ページが属する用紙S2に対するトナー減少量T2と、第3ページが属する用紙S3に対するトナー減少量T3のうち、大きい方を両ページに対する共通のトナー減少量Tとすることにより、タッキングの発生を抑制しつつ濃度補正処理により生じる濃度差も抑制するとしている。
図24は、本実施の形態5に係る画像データ出力処理の内容を示すフローチャートである。同図に示すように、加熱折りが選択されたか否かを判断する(ステップS51)。この判断は、上記ステップS1と同じ方法で行われる。
加熱折りが選択されていないことを判断すると(ステップS51で「NO」)、画像データをプリント部5に出力して(ステップS57)、当該処理を終了する。
加熱折りが選択されたことを判断すると(ステップS51で「YES」)、変数iを「1」に設定する(ステップS52)。変数iは、1以上の整数であり、ここでは用紙枚数ではなく、後処理装置2において用紙束Sbの状態で2つ折りされる場合の見開きページのページ数を特定するために用いられる。なお、本実施の形態5では、上記のように1枚の用紙Sの両面(第1面と第2面)に2ページずつが割り付けられるので、n枚の用紙Sからなる用紙束Sbの全ページ数は、(4×n)ページになる。
次に、見開き濃度補正処理を実行する(ステップS53)。
図25は、見開き濃度補正処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートであり、本実施の形態5では、濃度補正部110が当該処理の実行を担当する。
同図に示すように、第(2×i)ページ、ここではi=1として、第2ページの左側加熱領域HaLに属する画素を特定する(ステップS501)。この画素の特定は、画像メモリ106に格納されている第2ページに対応する画像データのうち、左側加熱領域HaLの画像データを参照することにより実行される。
例えば、2つ折りしたときに見開きページ順になる冊子を作成する場合には、予め図26に示すような用紙Sのページ順と出力順の関係を示す情報、すなわち出力順で何枚目の用紙の第1面と第2面のいずれの面の左側と右側のいずれの側に何ページが位置するのかについての情報が用意されている。
この情報を参照することにより、第2ページが3枚目の用紙S3の第2面の左側に位置することが判り、その位置に形成すべき画像データが左側加熱領域HaLの画像データとして読み出される。
そして、特定された画素の画像データに基づき、第2ページの左側加熱領域HaLに対する濃度補正の要否を判断する濃度補正要否判断処理を実行する(ステップS502)。
この濃度補正要否判断処理は、実施の形態1の濃度補正要否判断処理(図8)と基本的に同じであるので、説明は省略するが、図8に示すステップS17の値Zが(Z/2)に置き換えられる。なぜなら、左側加熱領域HaLが加熱領域Haを2等分したときの左側に位置する領域なので、変数yの可変範囲が1〜(Z/2)の範囲になるからである。
濃度補正が必要と判断された場合には(ステップS503で「YES」)、トナー減少量仮決定処理を実行して(ステップS504)、ステップS506に移る。
このトナー減少量仮決定処理は、実施の形態1のトナー減少量決定処理(図10)と基本的に同じであるので、説明は省略するが、図10に示すステップS111の「加熱領域」が「第2ページの左側加熱領域HaL」に置き換えられる。これにより、第2ページの左側加熱領域HaLに対するトナー減少量TRが仮決定される。ここで、仮決定としているのは、後述のように見開きの関係にある第3ページの右側加熱領域HaRに対するトナー減少量TLの大きさによっては変更される可能性があるからである。
一方、濃度補正が不要と判断された場合には(ステップS503で「NO」)、第2ページの左側加熱領域HaLに対するトナー減少量TLを0に仮決定して(ステップS505)、ステップS506に移る。
ステップS506では、第(2×i+1)ページ、ここでは用紙S2の第1面の右側に位置すべき第3ページの右側加熱領域HaRに属する画素を特定する。この画素の特定は、画像メモリ106に格納されている第3ページに対応する画像データのうち、右側加熱領域HaRの画像データを参照することにより実行される。
そして、特定された画素の画像データに基づき、第3ページの右側加熱領域HaRに対する濃度補正の要否を判断する濃度補正要否判断処理を実行する(ステップS507)。
この濃度補正要否判断処理は、上記のステップS502と同様に、実施の形態1の濃度補正要否判断処理と基本的に同じであるので、説明は省略するが、図8に示すステップS11の「y=1」が「y=Z/2」に置き換えられる。この置き換えは、右側加熱領域HaRに対する変数yの可変範囲が(Z/2)〜Zの範囲になるからである。
濃度補正が必要と判断された場合には(ステップS508で「YES」)、トナー減少量仮決定処理を実行して(ステップS509)、ステップS511に移る。
このトナー減少量仮決定処理は、上記のステップS504と同様に、実施の形態1のトナー減少量決定処理と基本的に同じであるので、説明は省略するが、図10に示すステップS111の「加熱領域」が「第3ページの右側加熱領域HaR」に置き換えられる。これにより、第3ページの右側加熱領域HaRに対するトナー減少量TRが仮決定される。
一方、濃度補正が不要と判断された場合には(ステップS508で「NO」)、第3ページの右側加熱領域HaRに対するトナー減少量TRを0に仮決定して(ステップS510)、ステップS511に移る。
ステップS511では、決定されたトナー減少量TRがTL以上であるか否かを判断する。TR≧TLと判断すると(ステップS511で「YES」)、見開きの関係にある第2ページの左側加熱領域HaLと第3ページの右側加熱領域HaRの両方に対応するトナー減少量TをTRに本決定して(ステップS512)、ステップS514に移る。
TR<TLと判断すると(ステップS511で「NO」)、そのトナー減少量TをTLに本決定して(ステップS513)、ステップS514に移る。
このように第2ページの左側加熱領域HaLに対応するトナー減少量Tと、第3ページの右側加熱領域HaRに対応するトナー減少量T(低下率)を同じ値にするのは、見開きの状態で連続する左側加熱領域HaLと右側加熱領域HaRに跨る画像の濃度差をできるだけ付けないようにして、見た目の画質への影響をより少なくするためである。
また、トナー減少量TLとTRのうち、大きい方の値をとるのは、仮に小さい方の値をとれば左側加熱領域HaLと右側加熱領域HaRの両方に対してタッキングの発生を抑制することができなくなるからである。
ステップS514では、第2ページの左側加熱領域HaLに属する全画素を対象に、上記本決定されたトナー減少量Tに応じて階調値を画像データに基づく本来の値よりも低い値に補正する濃度補正を実行する。
この濃度補正の方法は、実施の形態1の濃度補正処理におけるステップS102と同じであり、画像メモリ106に格納されている画像データのうち、補正対象の各画素の階調値を示すデータ部分を書き換えることにより実行される。
続いて、第3ページの右側加熱領域HaRに属する全画素を対象に、本決定されたトナー減少量Tに応じて階調値を画像データに基づく本来の値よりも低い値に補正する濃度補正を実行して(ステップS515)、リターンする。
図24に戻って、ステップS54では、現在の変数iに「1」をインクリメントした値を新たな変数iに設定し直して、ステップS55に移る。ここでは、変数iが2に設定し直されるとする。
ステップS55では、変数iが最後の値であるか否かを判断する。最後の値とは、最も後ろの見開きページの偶数ページを2で除した値であり、例えば図26の例では、最も後ろの見開きページが第10ページと第11ページになるので、「5」になる。
変数iが最後の値ではないと判断すると(ステップS55で「NO」)、ステップS53に戻る。
ステップS53の見開き濃度補正処理では、変数i=2の場合に見開きページである第4ページと第5ページの両方に対して同じ値のトナー減少量Tを決定し、第4ページの左側加熱領域HaLに属する全画素および第5ページの右側加熱領域HaRに属する全画素を対象にそのトナー減少量Tに応じて濃度補正を実行する。
変数iが最後の値と判断されるまで、偶数ページと奇数ページが連続する見開きページごとに濃度補正を繰り返し実行する。これにより、画像メモリ106に格納されている画像データのうち、見開きページの偶数ページについては左側加熱領域HaLに属する画素の階調値がタッキング抑制のために低い値に書き換えられ、奇数ページについては右側加熱領域HaRに属する画素の階調値がタッキング抑制のために低い値に書き換えられる。
変数iが最後の値と判断されると(ステップS55で「YES」)、表紙/裏表紙濃度補正処理を実行する(ステップS56)。
図27は、表紙/裏表紙濃度補正処理の内容の一部だけを抜き出して示すフローチャートである。表紙/裏表紙濃度補正処理は、見開きの関係になる表紙と裏表紙に相当する各ページ、図21の例では用紙S3の第1面の右側に位置する第1ページ(表紙)と左側に位置する第12ページ(裏表紙)に対して、同じ値のトナー減少量Tに基づき濃度補正を実行する処理である。
図27に示すように表紙/裏表紙濃度補正処理は、見開き濃度補正処理(図25)とほとんど同じであるが、図25のステップS501に代えてS521が実行され、図25のステップS506に代えてS522が実行される点が異なっている。
図27に示すように、ステップS521では、最後のページ(裏表紙に相当)、図21の例では第12ページの左側加熱領域HaLに属する画素を特定する。この画素の特定は、ステップS501と同様の方法が用いられる。すなわち、画像メモリ106に格納されている第12ページに対応する画像データのうち、左側加熱領域HaLの画像データを参照することにより実行される。
そして、第12ページの左側加熱領域HaLに対して、ステップS502〜S505の処理を実行する。これにより、第12ページの左側加熱領域HaLに対するトナー減少量TLが仮決定される。
ステップS522では、第1ページ(表紙に相当)の右側加熱領域HaRに属する画素を特定する。この画素の特定は、ステップS506と同様の方法が用いられる。すなわち、画像メモリ106に格納されている第1ページに対応する画像データのうち、右側加熱領域HaRの画像データを参照することにより実行される。
続いて、第1ページの右側加熱領域HaRに対して、図25に示すステップS507以降の処理を実行した後、リターンする。
これにより、上記と同様に、第1ページの右側加熱領域HaRに対するトナー減少量TRが仮決定され(ステップS507〜S510)、仮決定されたトナー減少量TRとTLのうち、大きい方がトナー減少量Tに本決定された後(ステップS511〜S513)、第1ページの右側加熱領域HaRと第12ページの左側加熱領域HaLのそれぞれに属する全画素を対象に、そのトナー減少量Tに応じて階調値を画像データに基づく本来の値よりも低い値に補正する濃度補正が実行される(ステップS514〜S515)。
図24に戻って、ステップS57では、画像メモリ106に現に格納されている当該ジョブの画像データを読み出し、読み出した画像データをプリント部5に出力して、当該画像データ出力処理を終了する。
上記のように1枚の用紙Sには4ページが割り付けられるので、全ページ数を4で除した値が用紙枚数nになる。プリント部5では、そのn枚の各用紙Sに対して予め割り付けられたページがページ順に並ぶように、各用紙Sの第1面と第2面に順次、両面プリントが実行される。画像形成後のn枚の用紙Sは、1枚ずつ後処理装置2に出力され、後処理装置2において、n枚からなる用紙束Sbが2つ折りされた状態で、例えばn=3の場合には図21に示す状態で、加熱された後、トレイ67aに排出される。
以上説明したように、本実施の形態5の構成をとれば、後処理装置2において2つ折りされた用紙束Sbが加熱された場合に、その用紙束Sbのタッキング発生を抑制しつつ、見開きの関係になる左側加熱領域HaLと右側加熱領域HaLとに跨るような画像が存在していても、両方の領域のそれぞれの画像濃度を画像データに基づく本来の濃度に対して同じ割合で低下させるので、タッキング抑制のための濃度補正に起因する濃度差が抑制され、用紙束Sbにおける見開きページの見た目の画質を向上することができる。
なお、上記では、トナー減少量TLとトナー減少量TRを濃度低下率として同じ値にするとしたが、比率に限られず、例えば低下量を同じにする方法、具体的には左側加熱領域HaLと右側加熱領域HaRにそれぞれ属する画素の階調値を同じ値だけ下げるなどの方法をとるとしても良い。
また、上記では1つの加熱領域Haを見開きである偶数ページの左側加熱領域HaLと奇数ページの右側加熱領域HaRに分割し、その左側加熱領域HaLに対するトナー減少量TLと右側加熱領域HaRに対するトナー減少量TRのうち、大きい方のトナー減少量を、両方の領域HaLとHaRに対する同一のトナー減少量Tとする構成例を説明したが、これに限られない。
ページによっては、例えば加熱領域Haを左側加熱領域HaLと右側加熱領域HaRに分割せずに、実施の形態1のように1つの加熱領域Haに対するトナー減少量Tを求める方法をとることもできる。
具体的には、同一の用紙Sの同一の面に、ページ順となる偶数ページと奇数ページとが並存するページ、上記の例では第6ページと第7ページについては、左側加熱領域HaLと右側加熱領域HaRとが用紙S1の第2面に存することになるので、左側加熱領域HaLと右側加熱領域HaRに分けずに、1つの加熱領域Haを対象にしてトナー減少量Tを求めても同じ結果が得られるからである。
この第6ページと第7ページに対しては、図24に示すステップS53、S54に代えて、実施の形態1に係る画像データ出力処理のステップS3〜S7(図7)と同様の処理を適用するとしても良い。
なお、1つの加熱領域Haを対象にしてトナー減少量Tを求めることは、用紙S3の第1面の第1ページ(表紙)と第12ページ(裏表紙)についても適用することができる。この場合も同様に、第1ページと第12ページに対しては、ステップS53、S54に代えて、ステップS3〜S7と同様の処理を適用するとしても良い。
〔実施の形態6〕
上記実施の形態1〜5では、2つ折り後に加熱される用紙束Sbを構成する各用紙Sの加熱領域Haに属する画像濃度が低下するように、濃度補正処理において画像メモリ106に格納されている画像データの各画素の階調値を補正するとしたが、本実施の形態6では、画像データではなく、画像形成の際の制御対象、例えば露光量を可変することにより、形成画像の濃度を低下させるとしており、この点で実施の形態1〜5と異なっている。
ここで、露光量は、帯電された感光体ドラム11Y〜11K表面を露光部13Y〜13Kが露光して感光体ドラム11Y〜11K表面上に静電潜像を作像するときの、各画素に対する露光時の光量のことであり、ここでは光強度を一定にして単位時間当たりの露光時間を可変する構成(パルス幅変調)がとられている。なお、これに代えて、露光時間を一定にして光強度を可変する構成(強度変調)とすることもできる。
図28は、本実施の形態6に係る濃度補正処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。同図に示すように、実施の形態1に係る濃度補正処理のステップS102(図9)に代えて、ステップS601を実行する点が実施の形態1とは異なる。
図28に示すようにステップS601では、加熱領域Haに属する画素の1つずつに対してトナー減少量Tに応じて露光量の下降量Epを決定する処理を実行する。
この決定は、露光量補正情報を参照することにより行われる。
図29は、露光量補正情報602の内容を示す図である。
同図に示すように露光量補正情報602は、トナー減少量T〔%〕と露光量の下降量Ep〔露光時間/画素〕とが対応付けされた情報である。
画像濃度と露光量とは、画像濃度が低くなるほど露光量が少なくなるという関係を有するので、トナー減少量Tと露光量の下降量Epは、トナー減少量Tが多くなる(濃度が低くなる)に伴って、露光量の下降量Epが大きくなる(露光量が少なくなる)という関係を満たすことになる。
露光量補正情報602は、予め実験などによりトナー減少量Tだけ濃度を低下させるのに適した露光量の下降量Epが決められて、ROM103などに格納される。
加熱領域Haに属する画素の1つずつに対して露光量の下降量Epが決定されると、画素ごとに、その決定された下降量Epが対応付けされて記憶される。
実際のジョブ実行時には、加熱領域Haに属する画素の1つずつに対し、その画素の画像データに基づく本来の階調値に対して予め決められた露光量の基準値Esから、記憶されている下降量Epを差し引いた露光量Eaで露光が実行されるように、露光部13Y〜13K(制御対象部)の発光素子(不図示)が制御される。
具体的には、画素P11の本来の階調値に対する露光量の基準値をEs1、決定された下降量をEp1とすれば、実際の画像形成時の画素P11に対する露光量Ea1は、(Es1−Ep1)になる。同様に、画素P11とは異なる画素P22の本来の階調値に対する露光量の基準値をEs2、決定された下降量をEp2とすれば、実際の画像形成時の画素P22に対する露光量Ea2は、(Es2−Ep2)になる。
加熱領域Haに属する画素ごとに、その本来の階調値に適した露光量の基準値Esから下降量Epを差し引いた露光量Eaによる露光が実際の画像形成時に実行される。
このように画像形成動作の一工程である露光部13Y〜13Kを制御対象部として露光量を制御することにより、画像メモリ106に格納されている画像データの各画素の階調値を補正しなくても、画像形成時に加熱領域Ha内の形成画像の濃度をトナー減少量Tに応じた分だけ低下させることができ、2つ折り後の用紙束Tbを加熱する際のタッキングの発生を抑制することができる。
〔実施の形態7〕
上記実施の形態6では、画像形成の際の制御対象として、露光量を可変制御する場合の例を説明したが、本実施の形態7では、一次転写時の転写バイアスとしており、この点で実施の形態6と異なっている。
転写バイアス、ここでは転写電圧を絶対値で低下させると、その低下分、一次転写時に感光体ドラム11Y〜11Kから中間転写ベルト21に移動するトナー量が減り、転写前のトナー像に対して転写後のトナー像の濃度を低下させることができるからである。
図30は、本実施の形態7に係る濃度補正処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。同図に示すように、実施の形態1に係る濃度補正処理のステップS102(図9)に代えて、ステップS701を実行する点が実施の形態1とは異なる。
図30に示すようにステップS701では、i枚目の用紙Sの加熱領域Haに対するトナー減少量Tに応じて転写バイアスとしての転写電圧の下降量Fpを決定する処理を実行する。この決定は、転写電力補正情報を参照することにより行われる。
図31は、転写電力補正情報702の内容を示す図である。
同図に示すように転写電力補正情報702は、トナー減少量T〔%〕と転写バイアスの下降量(絶対値)Fp〔V〕とが対応付けされた情報であり、トナー減少量Tが多くなるに伴って、転写バイアスの下降量Fpが大きくなるという関係を満たしている。
転写電力補正情報702は、予め実験などによりトナー減少量Tだけ濃度を低下させるのに適した転写バイアスの下降量Fpが決められて、ROM103などに格納される。
用紙束Sbを構成するn枚の用紙Sの1枚ごとに、その用紙Sにおける加熱領域Haに形成されるべき画像に対する転写バイアスの下降量Fpが決定され、その決定された下降量Fpが記憶される。
実際のジョブ実行時には、n枚の用紙Sの1枚ごとに、その用紙Sに対する画像形成動作時の一次転写工程の際に、転写バイアスが絶対値で小さくなるように、予め決められた転写バイアスの基準値Fsから、その用紙Sの加熱領域Haに対して決定された下降量Fpを差し引いた転写バイアスFaが一次転写ローラー24Y〜24Kに供給されるように、制御対象部としての転写電力供給部28が制御される。
これにより、画像形成時に加熱領域Ha内の形成画像の濃度をトナー減少量Tに応じた分だけ低下させることができ、2つ折り後の用紙束Tbを加熱する際のタッキングの発生を抑制することができる。
なお、上記では、転写バイアスを転写電圧とした場合の例を説明したが、これに限られず、転写電流を用いるとしても良い。また、制御対象を一次転写時の転写バイアスとしたが、これに代えて、例えば二次転写時の転写バイアスとしても良い。さらに、これらの両方としても良い。
また、用紙1枚単位で転写バイアスを可変するとしたが、例えば用紙Sにおける加熱領域Haに形成される画像に対してのみ転写バイアスを可変する構成をとることもできる。
例えば、二次転写時の転写バイアスを可変する場合には、1枚の用紙Sにおける加熱領域Haが転写ニップNを通っている間にだけ、そのタイミングに合わせて転写バイアスを基準値Fsから下降量Fpだけ下げる制御を行うことができる。一次転写時の転写バイアスについても同様に、加熱領域Haに形成されるべき画像が中間転写ベルト21に一次転写されるときにだけ転写バイアスを下げる制御を行うことができる。
さらに、制御対象を転写バイアスとしたが、これに代えて感光体ドラム11Y〜11K表面が帯電部12Y〜12Kにより帯電されるときの帯電電位とすることもできる。
帯電電位を絶対値で低下させると、その低下分、現像後のトナー像の濃度を低下させることができるからである。帯電電位の可変は、制御対象部としての帯電部12Y〜12Kに設けられる帯電チャージャーや帯電ローラーなどの帯電部材に供給される帯電電圧を可変することに行われる。
転写バイアスの場合と同様に、濃度補正処理において、i枚目の用紙Sの加熱領域Haに対するトナー減少量Tに応じて帯電電位の下降量を決定する処理が実行される。この決定は、トナー減少量T〔%〕と帯電電圧の下降量(絶対値)Vp〔V〕とが対応付けされた帯電電位補正情報を参照することにより行われる。
帯電電位補正情報は、トナー減少量Tが多くなるに伴って、帯電電圧の下降量Vpが大きくなるという関係を満たす情報であり、予め実験などによりトナー減少量Tだけ濃度を低下させるのに適した帯電電圧の下降量Vpが決められる。
用紙束Sbを構成するn枚の用紙Sの1枚ごとに、対応する帯電電圧の下降量Vpが決められ、実際のジョブ実行時には、1枚の用紙Sごとに、その用紙Sに対する画像形成動作時の帯電工程の際に、帯電電位が絶対値で小さくなるように、予め決められた帯電電圧の基準値Vsから、その用紙Sに対して決定された下降量Vpを差し引いた帯電電圧Vaが帯電部12の帯電部材に供給される。
これにより、転写バイアスの場合と同様に、画像形成時に加熱領域Ha内の形成画像の濃度をトナー減少量Tに応じた分だけ低下させることができる。
上記では、画像形成動作の一工程において画像濃度を可変可能な制御対象部を、露光部や転写部などとした場合の例を説明したが、これに限られない。例えば、上記に代えて、現像部14Y〜14Kを制御対象部として、現像剤担持体の一例としての現像ローラー141に供給される現像バイアス電圧を可変する構成をとることもできる。
現像バイアス電圧を絶対値で下げると、その低下分、現像工程の際に、現像ローラー141から感光体ドラム11Y〜11K上の静電潜像に移動するトナー量が少なくなって、現像後の画像濃度を低下させることができるからである。
図32は、現像バイアス電圧を用いる構成例における濃度補正処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、ステップS711では、i枚目の用紙Sの加熱領域Haに対するトナー減少量Tに応じて現像バイアス電圧の下降量Dpを決定する処理を実行する。この決定は、予め決められた現像バイアス補正情報を参照することにより行われる。
図33は、現像バイアス補正情報712の内容を示す図である。
同図に示すように現像バイアス補正情報712は、トナー減少量T〔%〕と現像バイアス電圧の下降量(絶対値)Dp〔V〕とが対応付けされた情報であり、トナー減少量Tが多くなるに伴って、現像バイアス電圧の下降量Dpが大きくなるという関係を満たしている。用紙束Sbを構成するn枚の用紙Sの1枚ごとに、その用紙Sにおける加熱領域Haに対する現像バイアス電圧の下降量Dpが決定される。
実際のジョブ実行時には、n枚の用紙Sの1枚ごとに、その用紙Sに形成されるべき画像の現像工程において、現像バイアス電圧が絶対値で小さくなるように、予め決められた現像バイアス電圧の基準値Dsから、その用紙Sの加熱領域Haに対して決定された下降量Dpを差し引いてなる現像バイアス電圧Daが現像ローラー141に供給されるように、現像バイアス電圧供給部(不図示)が制御される。この制御は、作像部10Y〜10Kごとに実行される。
これにより、転写バイアスや帯電電位などと同様に、画像形成時に加熱領域Ha内の形成画像の濃度をトナー減少量Tに応じた分だけ低下させることができ、2つ折り後の用紙束Tbを加熱する際のタッキングの発生を抑制することができる。
なお、上記では、用紙1枚単位で、その用紙Sに形成されるべき画像に対して一律に現像バイアス電圧Daを適用するとしたが、例えば1枚の用紙Sにおける加熱領域Ha以外に形成されるべき画像に対しては基準値Dsを適用し、加熱領域Haだけに対してDaを適用する構成をとることもできる。
具体的には、感光体ドラム11Y〜11Kごとに、その感光体ドラム上の静電潜像のうち、加熱領域Haに相当する潜像部分のドラム回転方向先端が感光体ドラムと現像ローラー141との間の現像位置に到達するタイミングで現像バイアス電圧を基準値DsからDaに絶対値で下げ、その潜像部分のドラム回転方向後端が現像位置を通過するタイミングで現像バイアス電圧をDaから基準値Dsに戻す切換制御を行うことができる。
〔実施の形態8〕
上記実施の形態1〜7では、2つ折りされた用紙束Sbを加熱したときのタッキング発生を抑制するために、用紙Sにおける加熱領域Haに形成されるべき画像の濃度を低下させる構成としたが、本実施の形態8では、本来、加熱領域Haに属するべき画像を縮小などの処理により、加熱領域Ha以外の外側領域に形成させる構成としており、この点で実施の形態1〜7と異なっている。
図34は、本実施の形態8に係る画像縮小の例を説明するための模式図であり、縮小前と縮小後の例をそれぞれ示している。
「縮小前」の例では、1枚の用紙Sにおける片面の全域(画像形成可能な全体領域)を、加熱領域Haと、これ以外の領域(外側領域)HLとHRに分けたとき、形成されるべき画像領域IAが加熱領域Haとこれ以外の外側領域HRの両方に跨っている場合を示している。
この場合、画像領域IAのうち、加熱領域Haに属する画像部分Ip(斜線部)に対して、タッキング発生の抑制のために濃度補正が必要と判断されると、すなわち画像部分Ipにトナー付着量Dが閾値(=125)を超える画素が含まれることが判断されると、画像領域IAを縮小する処理を実行する。
これにより、「縮小後」の例に示すように、縮小後の画像領域IArの形成位置が加熱領域Haの外に変更され、変更前の形成位置である加熱領域Ha内に元の画像部分Ipが存在しなくなるので、縮小後の画像部分Iq(斜線部)に高濃度の画素が含まれていても、画像部分Iqが原因でタッキングが発生することを防止できるようになる。
縮小前の画像領域IAの主走査方向長さをX1、副走査方向長さをY1、画像領域IAのうち、加熱領域以外の領域に属する部分の主走査方向長さをX11、画像領域IAの主走査方向中央の位置をXmとしたとき、画像領域IAの縮小倍率Rdは、(X11/X1)で表した値になり、縮小倍率Rdが小さいほど縮小後の画像が小さくなる。
縮小後の画像領域IArの主走査方向長さX2は、X11に等しく、画像領域IArの副走査方向長さY2は、Y1×(X11/X1)になり、画像領域IArの主走査方向中央の位置は、縮小前と同じXmになる。
縮小後の画像領域IArが加熱領域Haの外に出るようにするには、縮小前の画像領域IAの、加熱領域Haとは反対側に位置する端縁Isの副走査方向の位置Ycを基準位置に、縮小後の画像領域IArの端縁Isの位置もこの基準位置Ycに揃うように、画像領域IAが上記の縮小倍率Rdで縮小される。
この縮小は、縮小前の画像領域IAに属する各画素が縮小率Rdの大きさに応じて主走査方向と副走査方向のそれぞれに間引かれることにより実行される。
縮小処理は、画像メモリ106に格納されている画像データのうち、縮小により形成位置を変更させる必要のある画像の各画素の座標位置を、その画像の全体が加熱領域Haから出る位置までその画像を縮小した場合の座標位置に書き換えることにより実行される。
なお、縮小後には、加熱領域Haに画像部分Ipが存在しなくなるので、加熱領域Haのうち、画像部分Ipが属していた領域の各画素の階調値を例えば一律に0に書き換える処理も実行される。この座標位置などの書き換えは、後述のシフト処理でも実行される。
図35は、本実施の形態に係る縮小処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。当該縮小処理は、実施の形態1に係る画像データ出力処理(図7)における濃度補正処理(ステップS6)に代えて実行される。
図35に示すように、画像メモリ106に格納されている画像データのうち、i枚目の用紙Sへの画像形成に用いられるべき画像データを参照して、画像が形成されるべき画像領域を判別する(ステップS801)。
画像領域の判別は、例えば画像データの各画素を2値化し、その2値化画像に対しラベリングを行い、ラベリングされた画像それぞれについて、その大きさが所定の大きさよりも大きいものを画像領域と判別する方法がある。他の公知の方法を用いるとしても良い。
判別された1以上の画像領域のうち、加熱領域Haと一部が重複する画像領域IAを特定する(ステップS802)。この重複の有無は、加熱領域Haと画像領域IAの座標位置を参照することにより判断される。
図34に示す「縮小前」の例では、特定された矩形状の画像領域IAの一部が加熱領域Haと重複している様子を示しているが、判別された画像領域IAが必ずしも矩形状になるとは限らず、他の形状になる場合もある。
図35のステップS803では、特定した画像領域IAに対する縮小倍率Rdを決定する。縮小倍率Rdは、上記のようにX11をX1で除することにより求められる。
決定された縮小倍率Rd〔%〕が所定値以上であるか否かを判断する(ステップS804)。この所定値は、これよりも縮小倍率Rdが小さくなると、縮小後の画像の大きさが元の大きさから小さくなりすぎて、ユーザーに見え難くなったと感じさせることになると想定される倍率であり、予め決められる。
縮小倍率Rd〔%〕が所定値以上であることを判断すると(ステップS804で「YES」)、画像領域IAが基準位置Ycを基準に縮小倍率Rdで画像領域IArまで縮小されるように、i枚目の用紙Sに形成されるべき画像領域IAの座標位置を書き換えて(ステップS805)、リターンする。すなわち、画像領域IAの全体が加熱領域Ha(特定領域)から出る位置まで縮小させた場合の座標位置に書き換える。
これにより、加熱領域Ha内に高濃度の画像が存在しなくなり、タッキングの発生を防止することができる。
なお、縮小倍率Rdは、用紙束Sbを構成する各用紙Sの外側からの枚数Jが大きくなるに伴って、(X11/X1)<Rd<1を満たす範囲内で大きくする(1により近い値にする)こともできる。この場合、縮小後の画像領域IArの一部が加熱領域Ha内に属したままになる。
しかしながら、実施の形態4の「枚数Jが大きくなるに伴って補正対象領域の幅を狭くする」構成と同様に、用紙束Sbにおける内側の用紙Sほど、加熱部83からの熱の影響を受け難くなる場合には、内側の用紙Sに対する縮小倍率Rdを1に近づけても、タッキング発生による画質低下を生じ難くすることができる。枚数Jがどの値になったときに、縮小倍率Rdを(X11/X1)に対してどれだけ大きくするかは、予め実験などにより決めることができる。
一方、縮小倍率Rd〔%〕が所定値よりも小さいことを判断すると(ステップS804で「NO」)、画像縮小を行わず(禁止して)、濃度補正処理を実行して(ステップS806)、リターンする。この濃度補正処理は、実施の形態1の濃度補正処理(図9)と同じ処理である。これにより、画像縮小に代えて、加熱領域Haに属する画像(図34の例ではIp)の濃度が低下されることになり、画像を縮小し過ぎることなくタッキング発生を抑制することができる。
上記では、画像を縮小するとしたが、これに限られず、例えば画像をシフト(スライド移動)する構成をとることもできる。
図36は、画像をシフトする構成例を説明するための模式図であり、シフト前とシフト後の例をそれぞれ示している。
同図の「シフト前」の例に示すように、形成されるべき画像領域IAの一部Ip(斜線部)が加熱領域Haと重複している場合、画像領域IAの全体を加熱領域Haから副走査方向に沿って遠ざかる方向(同図の右方向)にシフトすることにより、「シフト後」の例に示すように画像領域IAの形成位置を加熱領域Haの外に変更することができる。これにより、変更前の形成位置(加熱領域Ha)に画像領域IAが存在しなくなる。
画像領域IAのうち、加熱領域Haと重複する部分(重複部分)Ipの副走査方向長さをXa、画像領域IAの、加熱領域Haとは反対側の端縁をIs、用紙Sの副走査方向の両端のうち、画像領域IAの端縁Isに近い方の端縁(同図では搬送方向後端)をSp、画像領域IAの端縁Isと用紙Sの端縁Spとの間の副走査方向長さをXbとしたとき、画像領域IAのシフトは、Xa≦Xbの関係を満たすことを条件に実行され、このXaをシフト量とすることができる。なお、用紙Sの端縁Spは、用紙Sの片面に対する画像形成可能な全体領域の端縁に相当するものといえる。
図37は、画像をシフトする場合のシフト処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートであり、上記の縮小処理に代わるものである。
同図に示すように、i枚目の用紙Sへの画像形成に用いられるべき画像データを参照して、画像が形成されるべき画像領域を判別し(ステップS811)、加熱領域Haと一部が重複する画像領域IAを特定する(ステップS812)。このステップS811とS812は、上記のステップS801とS802と同じものである。
特定した画像領域IAと加熱領域Haとの重複部分Ipの副走査方向長さXaを求める(ステップS813)。具体的には、i枚目の用紙Sへの画像形成に用いられるべき画像データを参照して、重複部分Ipの座標位置を読み出し、読み出した座標位置に基づき、重複部分Ipの副走査方向一方端と他方端の間の距離をXaとして求める。
そして、画像領域IAの端縁Isと用紙Sの端縁Spとの間の副走査方向長さXbを求める(ステップS814)。このXbも、Xaと同様に、画像領域IAの端縁Isと用紙Sの端縁Spの各座標位置に基づき求められる。
Xa≦Xbか否かを判断する(ステップS815)。
Xa≦Xbであることを判断すると(ステップS815で「YES」)、画像領域IAが加熱領域Haから副走査方向に距離Xaだけ遠い位置までシフトされるように、画像領域IAの座標位置を書き換えて(ステップS816)、リターンする。すなわち、画像領域IAの全体が加熱領域Ha(特定領域)から出る位置までシフトさせた場合の座標位置に書き換える。
この場合、シフト量は、距離Xaに等しくなるが、シフト量の範囲を最大Xbとして、Xa〜Xbの範囲内の値をシフト量と決めることもできる。
また、上記の縮小の場合と同様に、用紙束Sbを構成する各用紙Sの外側からの枚数Jが大きくなるに伴って、用紙Sごとにシフト量を、0<シフト量<Xaを満たす範囲内で小さくする構成をとることもできる。枚数Jがどの値になったときに、シフト量をXaよりもどれだけ小さくするかは、予め実験などにより決めることができる。
一方、Xa>Xbであることを判断すると(ステップS815で「NO」)、縮小処理2を実行して(ステップS817)、リターンする。縮小処理2は、上記縮小処理のステップS803〜S806の処理だけを抜き出したものに相当する。
縮小処理2を実行するのは、次の理由による。
すなわち、Xa>Xbの場合、画像領域IAを距離Xaだけシフトしたとすれば、画像領域IAの端縁Isが用紙Sの端縁Spを越えることになり、その越えてしまう画像部分を用紙Sに形成できなくなって、画像領域IAの全体を再現できなくなる。このような場合、画像領域IAのシフトに代えて、画像領域IAを縮小することにより、画像領域IAの全体を用紙Sに再現することが可能になるからである。
縮小処理2には、濃度補正処理(ステップS806)が含まれているので、決定された縮小倍率Rdが所定値よりも小さければ、画像領域IAの縮小も禁止されて、当該濃度補正処理が実行されることになる。
このシフト処理でも、縮小処理と同様に、加熱領域Ha内に高濃度の画像が存在しなくなるようにすることが可能になり、タッキングの発生を防止することができる。
なお、上記では、シフト処理と縮小処理を別々に実行する構成例を説明したが、これに限られず、例えばシフト処理と縮小処理を組み合わせる構成をとることもできる。Xa>Xbの場合、縮小とシフトの両方を行えば、縮小だけを行うよりも、縮小倍率を大きくすることができる(縮小後の画像の大きさが本来の大きさにより近くなる)ので、それだけ再現画像を見たときの画質への影響をより少なくすることができる。
例えば、画像領域IAの縮小倍率を、縮小後の画像領域の副走査方向長さが外側領域HRの副走査方向長さに一致するような大きさに決め、その縮小倍率で画像領域IAを縮小した後にXaだけシフトさせれば、縮小後の画像領域が加熱領域Haに重複することがなくなる。従って、この縮小とシフト後の画像領域の座標位置を求めて、求めた座標位置に書き換える構成をとることにより実現できる。
また、加熱領域Haと重複する画像領域IAが複数個、存在する場合には、画像領域IAごとに、上記ステップS813〜S817の処理が順次実行される。
さらに、画像領域IAのシフトにより、画像領域IAが他の画像領域と重複することになる場合には、縮小処理2(ステップS817)を実行することができる。
上記の図36に示す「シフト前」の例では、画像領域IAが加熱領域Haとこれ以外の外側領域HRに跨る場合を説明したが、これに代えて、例えば外側領域HLと加熱領域Haに跨るような位置関係にある場合には、画像領域IAのシフト方向は、加熱領域Haから遠ざかる方向として、同図における左方向になる。
また、図38に示すように画像領域IAが加熱領域Haと外側領域HLとHRに跨るような位置関係にある場合、長さXa1≦Xb1の場合には、画像領域IAを同図における右方向にシフトさせることができる。また、長さXa2≦Xb2の場合には、画像領域IAを同図における左方向にシフトさせることができる。いずれの方向にもシフト可能な場合には、シフト量が少なくなる方向を選択するとしても良い。
〔実施の形態9〕
上記実施の形態1〜8では、ユーザーにより加熱折りが選択されると、濃度補正処理または縮小処理などを実行する構成例を説明したが、本実施の形態9では、加熱折りによりタッキングが発生する可能性があることを判断すると、その旨をユーザーに警告し、警告を受けたユーザーからの指示に従って、加熱を実行する場合と中止する場合を切り換える構成としており、この点で実施の形態1〜8と異なっている。
図39は、本実施の形態に係る画像データ出力処理の内容を示すフローチャートであり、当該画像データ出力処理は、実施の形態1に係る画像データ出力処理(図7)のステップS5とS6の間にステップS901とS902を追加してなるものである。
濃度補正が必要と判断されると(ステップS5で「YES」)、ユーザーに対する警告表示画面を操作部7の液晶表示部に表示させる(ステップS901)。
図40は、警告表示画面75の例を示す図であり、警告表示画面75には、メッセージ表示欄76とボタン表示欄77が設けられている。
メッセージ表示欄76には、ジョブを実行すれば加熱折りによりタッキング発生の可能性がある旨の警告メッセージが表示される。
ボタン表示欄77には、ユーザーによりタッチ入力されるボタン751と752が設けられている。
ボタン751は、加熱を中止(キャンセル)する旨のユーザーからの選択入力を受け付けるためのボタンであり、ボタン752は、加熱を実行する旨のユーザーからの選択入力を受け付けるためのボタンである。
ユーザーは、2つ折りの際に多少のタッキング発生の可能性があっても2つ折り後の膨らみ抑制の方を重視したいと思った場合には、ボタン752により加熱の実行を指示することができる。一方で、タッキング発生の可能性があるのであれば、2つ折り後の膨らみ抑制よりもタッキングの防止の方を重視したいと思った場合には、ボタン751により加熱のキャンセルを指示することができる。
図39に戻って、ステップS902では、加熱がキャンセルされたか否かを判断する。加熱がキャンセルされなかった場合には(ステップS902で「NO」)、ステップS6以降の処理を実行する。この場合、実施の形態1と同じである。
一方、加熱がキャンセルされた場合には(ステップS902で「YES」)、画像データを出力して(ステップS9)、当該画像データ出力処理を終了する。
この場合、当該ジョブにより1〜n枚目の全ての用紙Sに対して、画像データに基づく本来の濃度で画像形成が実行される。また、制御部6から後処理装置2の後処理制御部60に加熱折りの指示が既に発行されていた場合には、画像形成の前に加熱禁止の指示が後処理制御部60に通知される。
後処理制御部60は、その禁止指示を受け取ると、画像形成装置1から出力されたn枚の用紙Sからなる用紙束Sbに対して、加熱折りに代えて、加熱なしの2つ折り処理を施す。なお、加熱折りの指示が未だ発行されていなかった場合には、制御部6から後処理制御部60に対して加熱禁止の指示が発行される。
このようにユーザーによる2つ折り時の加熱の実行と禁止を選択可能にすることにより、ユーザーの希望に沿ったジョブの実行が可能になり、使い勝手が良くなる。
なお、上記では画像形成装置1の操作部7において、加熱折りをキャンセルするか否かのユーザーからの選択を受け付けるとしたが、これに限られない。
例えば、ネットワークを介してユーザーからの選択を受け付けるシステムとすることもできる。具体的には、ユーザーが端末装置からネットワークを介して画像形成装置1に対してジョブ実行を要求した場合に、そのユーザーが使用する端末装置のディスプレイに警告表示画面75を表示させる。そして、当該端末装置において、ユーザーにより加熱折りをキャンセルするか否かを選択する操作が行われると、その選択結果を当該端末装置からネットワークを介して画像形成装置1が受け付けるように構成される。
また、ユーザーが直接、画像形成装置1からジョブを実行要求した場合でも、そのユーザーが使用する端末装置を判別できれば、上記のシステムを適用することができる。
さらに、ユーザーへの警告方法としては、上記のメッセージ表示に限られず、例えば音声出力などとしても良い。
本発明は、画像形成装置に限られず、シート上における特定領域に対する画像形成を本来の濃度よりも低下させる画像形成方法であるとしても良い。また、その方法をコンピュータが実行するプログラムであるとしてもよい。また、本発明に係るプログラムは、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DVD−ROM、DVD−RAM、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態でインターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態1では、トナー減少量決定処理(図10)において、トナー付着量(濃度に相当)が大きくなるに伴ってトナー減少量T(濃度低下量に相当)を段階的に大きくする構成例を説明したが、これに限られない。
例えば、トナー付着量の最大値Dmaxの大きさに関わりなく、トナー減少量Tを一律、具体的には最大値の50〔%〕とする構成をとることもできる。
この構成をとれば、トナー付着量の取り得る範囲の最大値Dmaxを例えば1020としたとき、濃度補正により画像形成時のトナー付着量が、最大値Dmaxの50〔%〕、すなわち510を超えることがなくなる。
上記のようにトナー付着量とタッキングによる画質低下とは、トナー付着量が多くなるほど画質が低下し易くなるという関係を有する。
従って、最低限の画質を維持できると想定されるトナー付着量の上限値(例えば、510)を、特定領域に属する画素のトナー付着量の最大値(例えば、1020)で除した値(例えば、50〔%〕)を、トナー減少量Tとして予め決めておけば、特定領域に属する画素の階調値(濃度)の大きさに関わらず、濃度補正によりその上限値を超えることがなくなるので、必要な画質を確保しつつ、トナー減少量Tを画素単位で求める処理が不要になり、それだけ処理を簡素化できる。
また、トナー付着量の最大値Dmax(最大濃度)が上限値を超える場合に濃度補正(低濃度への変更)を実行し、上限値以下の場合には、濃度補正を実行しない(禁止する)構成をとることもできる。
さらに、特定領域の全体を低濃度に変更する領域として、濃度補正の対象としたが、これに限られず、少なくとも一部、例えば上限値を超える部分だけを低濃度に変更する領域として、上限値まで濃度が低下するように濃度補正を行う構成とすることもできる。
すなわち、用紙Sにおける折り位置CLを含む特定領域への画像形成を、画像データに基づく本来の濃度よりも濃度が低くなるような条件、具体的には上記した特定領域に形成されるべき画像の少なくとも一部の濃度を低濃度に変更する方法や、特定領域に形成されるべき画像を縮小、シフトまたはこれの組み合わせにより特定領域以外の外側領域に形成させる方法で実行されれば良い。
さらに、次の構成を付加することもできる。例えば、用紙Sにおける特定領域内の折り位置CLを基準に副走査方向に沿って当該折り位置CLから遠ざかる(距離が長くなる)に伴って、トナー減少量Tを小さくする制御をとるとしても良い。
2つ折りされた用紙束Sbに対する加熱時の加熱領域Haの温度分布が、仮に、折り位置CLで温度が最も高く、そこから遠ざかるに伴って温度が低くなっていく特性を有する後処理装置2が用いられる場合に好適である。
(2)上記実施の形態1〜9では、ユーザーが操作部7などから2つ折り機能において2つ折り後に加熱するかしないかを選択する構成例を説明したが、これに限られない。例えば、後処理装置2が加熱折りしかできない構成であれば、上記のようなユーザーからの選択を受け付ける構成が不要になり、図7に示すステップS1における判断処理が不要になる。この場合、ステップS2以降の処理が実行される。
(3)また、上記実施の形態1の濃度補正要否判断処理(図8)では、加熱領域Haに属する画素の1つずつに対して順番にY〜K色の階調値を加算してなるトナー付着量を求め、求めたトナー付着量に基づいて濃度補正が必要か否かを1画素単位で判断するとしたが、これに限られない。
例えば、加熱領域Haに形成すべき画像が存在するか存在しないかだけをまず判断し、存在しない場合には、タッキングが発生することはないので、濃度補正を不要と決める方法をとることができる。加熱領域Haにトナーが付着するべき画像が存在するか否かの判断は、例えば加熱領域Haに属する各画素の階調値を参照し、全部の画素の階調値が閾値、例えば5以下である場合に存在しないと判断する方法をとることができる。
この方法を用いれば、上記のように全ての画素に対して1画素ごとに順番に、Y〜K色の階調値を加算する処理が不要になり、処理を全体的に簡素化できる。
(4)さらに、加熱領域Haに画像が存在する場合でも、その画像種類、例えば文字や写真などの違いによって、濃度補正要否判断処理を実行するか否かを判断する構成をとることもできる。例えば、文字と写真を比較すると、通常、文字画像は、再現される文字の線の部分だけにトナーが付着するが、写真画像は中間調のためにベタになることが多い。
従って、1画素よりも大きな単位領域をとったときのその単位領域の全面におけるトナー付着量は、文字よりも写真の方が多くなる。トナー付着量が多い場合の方が少ない場合よりもタッキングが発生し易くなり、換言すれば文字だけのようにトナー付着量が少なければタッキング発生の蓋然性は、写真よりも少なくなることが多くなる。
そこで、加熱領域Haに存在する画像が文字であれば、濃度補正要否判断処理を実行せず、写真であれば、濃度補正要否判断処理を実行するように自動的に選択する方法が考えられる。文字画像であるか写真画像であるかは、公知の領域判別処理を用いることにより判別することができる。
例えば、領域判別結果を別の画像処理に併用する構成、具体的には文字に対してエッジ強調を施し、写真に対してスムージングを施すなどの構成であれば、領域判別結果を、濃度補正要否判断にも利用することができ、加熱領域Haに存在する画像が文字と判れば、濃度補正要否判断処理の実行が禁止されることになるので、それだけ処理を簡素化してCPU102などの処理負担を軽減することができるようになる。
なお、文字と写真に限られず、例えば文字に代えて罫線を判別するとしても良い。罫線は表などに用いられることが多いが、細線で描かれる表の一部だけが加熱領域Ha内に入っているような場合には、濃度補正を実行しないとしても、タッキングが発生する蓋然性は小さいと考えられ、濃度補正が必要な画像種類にだけ濃度補正を実行することにより、タッキングの抑制と共に処理負担の軽減を図ることができる。
(5)また、ユーザーが操作部7などから加熱折りを行うか否かを選択する構成に代えて、画像形成装置1において自動的に加熱折りを選択する構成をとることもできる。
例えば、ユーザーにより2つ折りが指示され、かつ、折り目の付きにくい塗工紙(アート紙やコート紙など)が用紙Sとして使用される場合には、ユーザーによる加熱の有無の選択に関わらず、自動的に図7のステップS2以降の処理を実行する構成が考えられる。
(6)上記実施の形態1では、後処理装置2の発熱部92からの熱が用紙Sに主に伝わる加熱領域Haを補正対象領域として、用紙束Sbを構成する用紙Sごとにその用紙Sへの画像形成に用いるべき画像データに対して同じ濃度補正処理を施すとしたが、補正対象領域(特定領域)が加熱領域Haに限られることはない。
例えば、加熱領域Haよりも少し広い所定の大きさの領域を各用紙Sに対する特定領域に設定することもできる。発熱部92からの熱は、加熱領域Haだけに留まらず、ある程度は、加熱領域Haから外に伝わることもあるからである。
逆に、加熱領域Ha内であっても、加熱領域Haの温度分布が折り位置CLから遠ざかるに伴って低くなっていく特性を有する構成であれば、折り位置CLからある程度離れた位置ではタッキング発生に至る温度まで上昇していない場合もあり得る。
このような場合には、折り位置CLからその離れた位置までの間、すなわち上記の加熱領域Haよりも狭い所定の大きさの領域を用紙Sに対する特定領域に設定することも可能である。
(7)上記実施の形態では、後処理装置2において用紙束Sbが2つ折りされる場合の用紙Sの折り位置CLを用紙Sの搬送方向中央とした場合の例を説明したが、折り位置CLは用紙Sの搬送方向中央に限られない。後処理装置2の用紙折り部67が、仮に折り位置をユーザーの指示により可変可能な構成になっているような場合には、例えば用紙Sの搬送方向中央からずれた位置が折り位置になる場合もあり得る。
このような場合、画像形成装置1では、ジョブ実行ごとに後処理装置2から用紙Sにおける折り位置CLを取得して、取得した折り位置CLを含む加熱領域Haを補正対象領域(特定領域)として特定すれば良い。
(8)上記実施の形態では、用紙Sを2つ折りする場合の構成例を説明したが、2つ折りに限られない。例えば、後処理装置2で3つ折りされる場合にも適用できる。3つ折りの場合、1枚の用紙Sに対して折り位置CLが異なる2か所になる。ここで、3つ折りには、いわゆる、巻き3つ折りや外3つ折り(Z折り)などがある。
従って、用紙Sのどの2か所の位置が折られるのかが事前に判れば、画像形成装置1において、一方の折り位置CLに対する第1の加熱領域Haと、他方の折り位置CLに対する第2の加熱領域Haのそれぞれに対して、別々に、上記の濃度補正要否判断処理と濃度補正処理を実行することにより、第1と第2の両方の加熱領域Haについてタッキングによる画質劣化を抑制することができる。
(9)上記実施の形態では、本発明に係る画像形成装置を、両面プリント機能を有するタンデム型カラー画像形成装置に適用した場合の例を説明したが、これに限られない。
モノクロ画像のみを形成可能な画像形成装置であっても良いし、シートの片面にのみ画像形成可能な画像形成装置であっても良い。このような画像形成装置であれば、例えば、プリンター、複写機、ファクシミリ装置、MFP(Multiple Function Peripheral)等に適用できる。
また、感光体ドラム11Y〜11Kを像担持体とする構成例を説明したが、像担持体は、ドラム状のものに限られず、例えばベルト状のものを用いることもできる。また、中間転写ベルト21などの中間転写体を備える構成では、中間転写体上に一次転写されたトナー像をシートに二次転写することから、中間転写体も像担持体と捉えることができる。なお、中間転写体を備えない構成、すなわち感光体上のトナー像を直接、シートに転写する構成では、当該感光体が像担持体になる。
また、画像データに基づきシートに画像を形成する画像形成手段の一例としてプリント部5を用いる構成を説明したが、シートへの画像形成にトナーを用いる電子写真方式の画像形成装置に限られず、折られた後の加熱により当該シートに形成された画像が溶融または軟化することに起因してタッキングが発生するおそれがあるもの、例えばインクを用いるインクジェット方式の画像形成装置にも適用することができる。
さらに、上記の寸法、領域、閾値、所定値、係数、除数、枚数、階調値のそれぞれの大きさなどは、予め実験などにより装置構成に応じて適した大きさなどが決められる。
また、上記実施の形態及び上記変形例の内容をそれぞれ組み合わせるとしても良い。
本発明は、折られたシートを加熱する機能を有する後処理装置に、画像が形成されたシートを出力する画像形成装置および画像形成装置における画像形成方法に広く適用することができる。
1 画像形成装置
2 後処理装置
5 プリント部
6 制御部
7 操作部
67 用紙折り部
83 加熱部
107 加熱領域特定部
108 トナー量算出部
109 濃度補正要否判断部
110 濃度補正部
CL 折り位置
Ha 加熱領域
HaL 左側加熱領域
HaR 右側加熱領域
P 画素
S 用紙

Claims (26)

  1. シートを折り、折った状態でシートの折り位置を加熱する後処理装置に対し、画像が形成されたシートを出力する画像形成装置であって、
    画像データに基づきシートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段を制御して、前記シートにおける折り位置を含む特定領域への画像形成を、前記画像データに基づく本来の濃度よりも濃度が低くなるような条件で実行させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記条件は、
    前記特定領域に形成されるべき画像の少なくとも一部の濃度を前記本来の濃度よりも低い低濃度に変更することであることを特徴とする請求項1に画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、
    低濃度に変更する領域を、前記特定領域から当該特定領域以外の外側領域に拡張し、かつ、当該外側領域に形成されるべき画像に対しては、当該特定領域からの距離が大きくなるに伴って、その濃度の低下量を小さくすることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記後処理装置は、
    複数枚のシートをシート束にして折り、折った状態のシート束の折り部をその周囲から加熱する構成であり、
    前記制御手段は、
    前記後処理装置において前記複数枚のシートがシート束の状態で折られる場合に、そのシート束を構成するそれぞれのシートについて、当該シートが最も外側のシートから内側に向かって数えて何番目のシートになるかを特定し、
    それぞれのシートへの画像形成に際し、前記低濃度に変更する制御として、当該低濃度に変更する制御による画質への影響を抑制させるための抑制制御を、前記特定された番号の大きさに基づいて実行することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 前記抑制制御は、
    前記特定された番号が大きくなるに伴って、形成されるべき画像の濃度の低下量を小さくする制御であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記抑制制御は、
    前記特定された番号が大きくなるに伴って、前記特定領域の幅を狭くする制御であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、
    前記特定領域に形成されるべき画像の最大濃度が大きくなるに伴って、前記濃度の低下量を大きくすることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、
    前記特定領域に形成されるべき画像の濃度を、予め決められた上限値以下の濃度に変更することを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御手段は、
    前記画像の最大濃度が前記上限値を超える場合には、前記低濃度の変更を実行し、前記上限値以下の場合には、前記低濃度の変更を禁止することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記制御手段は、
    前記特定領域に形成されるべき画像の画素ごとに、各画素の濃度が同じ割合だけ低下するように画素値を変更することにより、前記低濃度の変更を行うことを特徴とする請求項2〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記制御手段は、
    前記特定領域に形成されるべき画像の最大濃度が閾値以下の場合、前記低濃度の変更を禁止することを特徴とする請求項2〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記後処理装置は、
    複数枚のシートをシート束にして冊子状に折り、折った状態のシート束の折り部を加熱する構成であり、
    前記画像形成手段は、
    前記シートの第1面とその裏面である第2面の両方への画像形成が可能であり、
    前記制御手段は、
    前記後処理装置において前記複数枚のシートがシート束の状態で折られる場合に、当該シート束を見開きの状態で前記折り位置を挟んで左側のページが第1のシートの第1面における左側半分の領域、右側のページが第2のシートの第2面における右側半分の領域に割り付けられ、
    前記第1のシートの第1面における前記特定領域のうち、前記折り位置よりも左側の部分を左側特定領域、前記第2のシートの第2面における前記特定領域のうち、前記折り位置よりも右側の部分を右側特定領域としたとき、
    前記左側特定領域に形成されるべき画像および前記右側特定領域に形成されるべき画像のそれぞれの濃度の低下率または低下量が同じになるように、前記低濃度の変更を行うことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  13. 前記制御手段は、
    前記画像データのうち、低濃度に変更する領域に対応するデータが示す階調値を書き換えることにより、前記低濃度の変更を実行することを特徴とする請求項2〜12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記画像形成手段は、
    前記制御手段により制御される、前記画像形成動作の一工程において前記画像の濃度を可変可能な制御対象部を備え、
    前記制御手段は、
    前記制御対象部の制御により、前記低濃度の変更を実行することを特徴とする請求項2〜13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 前記制御対象部は、
    帯電された像担持体表面を露光することにより当該像担持体表面に静電潜像を作像する露光手段であり、
    前記制御手段は、
    低濃度に変更する領域に対する露光時の露光量が前記画像データに基づく本来の濃度に対する露光量よりも低下するように、前記露光手段を制御することを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 前記制御対象部は、
    像担持体上に形成された画像をシートに静電転写するための転写部材に転写バイアスを供給する転写電力供給手段であり、
    前記制御手段は、
    低濃度に変更する領域の画像が前記シートに転写されるときの転写バイアスが前記画像データに基づく本来の濃度に対する値よりも絶対値で低くなるように、前記転写電力供給手段を制御することを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  17. 前記画像形成手段は、像担持体を備え、
    前記制御対象部は、
    現像バイアス電圧が供給される現像剤担持体上に担持されている現像剤を用いて、前記像担持体表面に作像された静電潜像を現像する現像手段であり、
    前記制御手段は、
    前記現像を行う際の現像バイアス電圧が前記画像データに基づく本来の濃度に対する現像バイアス電圧よりも絶対値で低くなるように、前記現像手段を制御することを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  18. 前記条件は、
    1枚のシートの片面における画像形成可能な全体領域内で、前記特定領域と重複している画像の形成位置を当該特定領域以外の外側領域に変更して、変更前の形成位置に前記画像を存在させなくすることであることを特徴とする請求項1に画像形成装置。
  19. 前記制御手段は、
    前記画像の座標位置を、前記画像の全体が前記特定領域から出る位置まで前記画像を縮小した場合の座標位置に書き換えることにより、前記外側領域への変更を実行することを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
  20. 前記制御手段は、
    前記画像の座標位置を、前記画像の全体が前記特定領域から出る位置まで前記画像をシフトさせた場合の座標位置に書き換えることにより、前記外側領域への変更を実行することを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
  21. 前記制御手段は、
    前記画像の大きさが前記外側領域よりも大きい場合には、前記シフトよる座標位置の書き換えに代えて、前記画像の縮小とシフトの両方を行った場合の座標位置に書き換えることを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置。
  22. 前記後処理装置は、
    前記シートを折った後、その折り部を加熱することと加熱しないことを前記画像形成装置からの指示により切り換え可能に構成されており、
    前記画像形成装置は、
    前記折られたシートの折り部を加熱するか否かの選択をユーザーから受け付ける第1受付手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記加熱を行うことがユーザーにより選択された場合には、前記条件に基づく画像形成と、前記後処理装置に対する加熱の指示とを含む第1の処理を実行し、
    前記加熱を行わないことがユーザーにより選択された場合には、前記条件に基づく画像形成に代えて、前記画像データに基づく本来の濃度による画像形成と、前記後処理装置に対する加熱の禁止指示とを含む第2の処理を実行することを特徴とする請求項1〜21のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  23. 前記加熱を行うことが選択され、かつ、前記特定領域に形成されるべき画像の最大濃度が閾値を超える場合には、画像形成の前に、前記後処理装置における折り動作の後の加熱によりタッキングが発生する可能性がある旨をユーザーに警告する警告手段を備えることを特徴とする請求項22に記載の画像形成装置。
  24. 前記ユーザーから前記加熱のキャンセルの指示を受け付ける第2受付手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記キャンセルの指示が受け付けられると、前記第1の処理に代えて第2の処理を実行することを特徴とする請求項23に記載の画像形成装置。
  25. 前記特定領域は、
    前記シートの加熱領域全域と、前記加熱領域全域よりも狭い所定の大きさの領域とのいずれかであることを特徴とする請求項1〜24のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  26. シートを折り、折った状態でシートの折り位置を加熱する後処理装置に、画像が形成されたシートを出力する画像形成装置における画像形成方法であって、
    画像データに基づきシートに画像を形成する画像形成手段を制御する制御ステップを含むステップを実行し、
    前記制御ステップは、
    前記シートにおける折り位置を含む特定領域への画像形成を、前記画像データに基づく本来の濃度よりも濃度が低くなるような条件で実行させることを特徴とする画像形成方法。
JP2013000622A 2013-01-07 2013-01-07 画像形成装置および画像形成方法 Active JP6065593B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013000622A JP6065593B2 (ja) 2013-01-07 2013-01-07 画像形成装置および画像形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013000622A JP6065593B2 (ja) 2013-01-07 2013-01-07 画像形成装置および画像形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014132317A true JP2014132317A (ja) 2014-07-17
JP6065593B2 JP6065593B2 (ja) 2017-01-25

Family

ID=51411422

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013000622A Active JP6065593B2 (ja) 2013-01-07 2013-01-07 画像形成装置および画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6065593B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020049784A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 印刷層を有する積層シートおよびその製造

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006062803A (ja) * 2004-08-26 2006-03-09 Kyocera Mita Corp 紙折り装置および画像形成装置
JP2006209427A (ja) * 2005-01-27 2006-08-10 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 画像出力制御装置及び画像出力システム
JP2006263970A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像編集装置及びを画像編集装置を備えた画像形成装置
JP2008310123A (ja) * 2007-06-15 2008-12-25 Canon Inc 画像形成装置及び画像形成方法
JP2011007989A (ja) * 2009-06-25 2011-01-13 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2012232478A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Canon Marketing Japan Inc 情報処理装置、情報処理方法、プログラム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006062803A (ja) * 2004-08-26 2006-03-09 Kyocera Mita Corp 紙折り装置および画像形成装置
JP2006209427A (ja) * 2005-01-27 2006-08-10 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 画像出力制御装置及び画像出力システム
JP2006263970A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像編集装置及びを画像編集装置を備えた画像形成装置
JP2008310123A (ja) * 2007-06-15 2008-12-25 Canon Inc 画像形成装置及び画像形成方法
JP2011007989A (ja) * 2009-06-25 2011-01-13 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2012232478A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Canon Marketing Japan Inc 情報処理装置、情報処理方法、プログラム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020049784A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 印刷層を有する積層シートおよびその製造
JP7145713B2 (ja) 2018-09-27 2022-10-03 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 印刷層を有する積層シートおよびその製造

Also Published As

Publication number Publication date
JP6065593B2 (ja) 2017-01-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20100310268A1 (en) Image forming apparatus and image forming method
CN107145045B (zh) 图像形成装置、图像形成管理装置以及图像形成方法
JP5000901B2 (ja) 画像形成方法及び装置
JP5058512B2 (ja) 印刷装置及び印刷方法
JP6570810B2 (ja) 用紙搬送装置及び画像形成装置
JP6255879B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成システム
JP6065593B2 (ja) 画像形成装置および画像形成方法
JP5928276B2 (ja) 画像形成装置
JP4652798B2 (ja) カラー画像形成装置
JP2008102204A (ja) 画像形成装置
JP5764187B2 (ja) 画像形成装置
JP5433619B2 (ja) 画像形成装置
JP5212061B2 (ja) 画像形成装置
JP5272380B2 (ja) 画像形成装置および制御装置
JP2014126637A (ja) 画像形成装置
JP5146291B2 (ja) 画像形成装置
JP2018199299A (ja) 画像形成システム及び画像形成システムの制御方法
JP6746878B2 (ja) 電荷制御装置、画像形成装置及び画像形成システム
JP5098509B2 (ja) 画像形成装置
JP2008203602A (ja) 画像形成装置
JP2009035345A (ja) シート処理装置及び画像形成装置
JP2006220797A (ja) 画像形成装置
JP6036332B2 (ja) 画像形成装置
JP2017079342A (ja) 画像形成装置、画像形成方法
JP5006980B2 (ja) 印刷装置、印刷方法及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20140613

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150817

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160729

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6065593

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150