JP2014130576A - 電子機器、その制御方法及びプログラム - Google Patents

Abstract

【課題】複数のアプリケーションそれぞれについて、アプリケーションとともに表示されるウィジェット等の通知部品が自動的に選択されるようにすること。
【解決手段】ウィジェット記憶手段１１４が、アプリケーションの画面とともに表示される表示部品を複数記憶する。アプリケーションＧＵＩ設定記憶手段１１２が、複数のアプリケーションごとに、各表示部品の表示領域の大きさと表示優先度と表示条件と、を関連付けて管理する。表示制御手段１１１が、複数のアプリケーションのうち一のアプリケーションの画面を表示するとき、このアプリケーションと関連付けて管理される１以上の表示部品のうち表示条件を満たす表示部品の優先度の順に前記表示領域の大きさに達するまで表示部品を前記表示領域に配置し、配置された表示部品を表示するよう制御する。
【選択図】図５

Description

本発明は、電子機器、その制御方法及びプログラムに関し、特に、モジュール化された小規模なアプリケーションを用いたグラフィカルユーザインターフェース（以下、ＧＵＩと呼ぶ）に関する。

ウィジェットやガジェットと呼ばれる小規模なアプリケーションモジュールが近年パーソナルコンピュータ（以下、ＰＣと称する）上ではよく用いられるようになった。以下では、このようなアプリケーションモジュールの一実施例としてウィジェットについて言及する。

しかし様々なウィジェットが増えるにつれ、数多く表示されたウィジェット中からユーザが利用したい適切なウィジェットを選択することが難しいという問題が発生している。

そこで同じアプリケーションの複数のウィジェットの中から現在必要なものだけを選び、それを表示しておく特許文献１に記載のような技術が考えられている。特許文献１には、ユーザの所望するウィジェットを選択して表示する目的を達成するための方法として、複数のアプリケーションのウィジェットからユーザが必要としているものを自動で選択する方法が開示されている。

しかしながら、特許文献１に記載のような従来技術には、複数のアプリケーションで利用されるウィジェットについて考慮されていないという問題があった。

そこで本発明は、上記実情に鑑みて、複数のアプリケーションそれぞれについて、アプリケーションとともに表示されるウィジェット等の通知部品が自動的に選択されるようにすることを目的とする。

上記目的を達成するための本発明の一側面は、複数のアプリケーションが搭載された電子機器であって、アプリケーションの画面とともに表示される表示部品を複数記憶する記憶手段と、前記複数のアプリケーションごとに、該アプリケーションの画面の表示の際に表示部品の表示に割り当てられる表示領域の大きさと、前記記憶手段に記憶された複数の表示部品のうち該アプリケーションの画面とともに表示させる１以上の表示部品それぞれの表示の優先度と、該１以上の表示部品それぞれの表示条件と、を関連付けて管理する管理手段と、前記複数のアプリケーションのうち一のアプリケーションの画面を表示するとき、該一のアプリケーションと関連付けて管理される１以上の表示部品のうち表示条件を満たす表示部品の優先度の順に前記表示領域の大きさに達するまで表示部品を前記表示領域に配置し、配置された表示部品を表示するよう制御する表示制御手段と、を有することを特徴とする。

本発明によれば、複数のアプリケーションそれぞれについて、アプリケーションとともに表示されるウィジェット等の通知部品が自動的に選択されるようにすることが可能となる。

本実施形態のシステムの全体構成図を示す図である。 図１のシステム構成の場合のシステムのハードウェア構成図である。 本実施形態のシステムの全体構成図の他の例である。 図３のシステム構成の場合のシステムのハードウェア構成図である。 図２のパネルコントローラ１０１の機能構成図である。 上記実施形態が記憶している情報について説明するための構成図である。 ウィジェット管理テーブルの一例を示す図である。 アプリケーションＧＵＩ管理テーブルの一例を示す図である。 各アプリケーションのウィジェット配置例を示す図である。 アプリケーションＧＵＩの表示制御処理を示すフローチャートである。 コピーアプリのＧＵＩの表示例である。 スキャナアプリのＧＵＩの表示例である。 プリンタアプリのＧＵＩの表示例である。 ウィジェット選択時の表示制御処理を示すフローチャートである。 アプリケーションＧＵＩ及びウィジェット設定処理を示すフローチャート（その１）である。 アプリケーションＧＵＩ及びウィジェット設定処理を示すフローチャート（その２）である。 アプリケーションＧＵＩ及びウィジェット設定処理を示すフローチャート（その３）である。 アプリケーションＧＵＩ及びウィジェット設定処理の設定画面の遷移例を示す図である。 本実施形態におけるプレビュー画面例を示す図である。

＜第１の実施形態＞
図１は、本実施形態のシステムの全体構成図を示す図である。スマートフォンやタブレットＰＣである電子機器１００に搭載されるアプリケーションにより、ＭＦＰ（Multi-Functional Printer）１４ａやテレビ会議システム１５、プロジェクタ１６等の機器を制御することができる。ユーザは、スマートフォンの画面上に表示された情報を見ながら、スマートフォンと有線あるいは無線で接続された機器（ＭＦＰ１４ａ等）に対する操作をすることができる。また、電子機器１００は、これらの機器のステータス信号を受け取って機器の状態を知ることができる。

図２は、本実施形態のハードウェア構成例を示す。電子機器１００は、パネルコントローラ１０１とパネル１０２を有して構成される。パネル１０２は、液晶表示装置などの表示手段である。また、本実施例では、出力手段としても機能する。このパネル１０２に静電方式のタッチパネルなどを採用することで、ユーザからの入力を受け付けることができる。本実施形態では、パネル１０２にタッチパネルを採用した構成を例として用いるが、パネルとは別にボタンなどを有し、ユーザからの入力を受け付ける構成としてもよい。また、マイクロフォン等を用いて、ユーザからの音声を受けてもよい。

パネルコントローラ１０１は、ネットワークＩ／Ｆ１０、中央演算装置（以下、ＣＰＵ）１１、揮発性メモリ１２、不揮発性メモリ１３を備える。ネットワークＩ／Ｆ１０はＭＦＰ１４ａ、テレビ会議システム１５、プロジェクタ１６などとデータ通信を行う通信装置として機能する。ＣＰＵ１１は不揮発性１３メモリに格納されたプログラムを実行することで後述の処理を実行する。揮発性メモリ１２、不揮発性メモリ１３は各種情報を記憶する。

図３は本実施形態のシステムの全体構成図の他の例である。この場合、ＭＦＰ１４ｂに上述の電子機器１００（スマートフォンなど）とＭＦＰ１４ａの機能が搭載されている。ユーザはＭＦＰ１４ｂに備え付けられた操作パネル１０３に表示された情報を見ながら、操作パネル１０３上に表示されたボタンやハードウェアキー等を操作することにより、ＭＦＰ１４ｂの操作を実行することができる。

図４は、図３のシステム構成の場合のシステムのハードウェア構成図である。ここで、図２に記載されたパネルコントローラの構成は、ＭＦＰ１４ｂに搭載されたＣＰＵ２１、揮発性メモリ２２、不揮発性メモリ２３によって実現される。なお、ＭＦＰ１４ｂを代表として説明したが、他の装置でも同様の構成をとることが可能である。

ＭＦＰ１４ｂは、コントローラ２０、印刷エンジン２５、読取装置２６、状態センサ２７、操作パネル１０３を有する。操作パネル１０３は、ユーザからの入力を受け付け、各種情報を表示する。印刷エンジン２５は実際に紙などの記録媒体に画像を印刷する。読取装置２６は、紙媒体の画像等を読み取り、画像データを生成する。読取装置２６で生成された画像データは、コントローラ２０の備えるネットワークＩ／Ｆ２８で外部装置へ送信されたり、揮発性メモリ２２、不揮発性メモリ２３に記憶したりすることができる。
状態センサ２７はＭＦＰ１４ｂのハードウェアや通信等の状態を検出することができる。

コントローラ２０は、ＣＰＵ２１、揮発性メモリ２２、不揮発性メモリ２３、ネットワークＩ／Ｆ２８、エンジンＩ／Ｆ２４を備える。
ネットワークＩ／Ｆ２０は、ＭＦＰ１４ｂと外部機器とを接続するためのインターフェースである。揮発性メモリ２２、不揮発性メモリ２３は各種情報を記憶する。エンジンＩ／Ｆ２４は印刷エンジン２５との通信用インターフェースである。
ＣＰＵ２１は、不揮発性メモリ２３に記憶されたプログラムを実行することで、操作パネル１０３からの入力の受け付け、各種情報を操作パネル１０３へ表示、印刷エンジン２５や読取装置２６の制御を実現する。

以降、図１及び図２に示した構成を用いて実施形態の説明を記載する。本実施形態の電子機器１００の機能ブロック図を図５に示す。図示のように電子機器１００は、表示制御手段１１１、アプリケーションＧＵＩ設定記憶手段１１２、アプリケーションＧＵＩ設定編集手段１１３、ウィジェット記憶手段１１４、ウィジェット追加インターフェース１１５、状態情報取得手段１１８、表示手段１１９を有する。表示制御手段１１１は、内部モジュールとして、ウィジェット表示条件判定部１１６とウィジェット優先順位管理部１１７を有する。

表示制御手段１１１は、アプリケーションＧＵＩの表示、例えば、ウィジェットの表示を制御する。下記に詳細に説明するように、ウィジェット表示条件判定部１１６で判定されるウィジェットの表示条件や、ウィジェット優先順位管理部１１７で管理される優先順位に基づき、アプリケーションやウィジェットのＧＵＩに表示されるウィジェットの表示形態を制御する。
状態情報取得手段１１８は、ＭＦＰ１４ａやテレビ会議システム１５、プロジェクタ１６等の機器から、機器の状態を示す状態情報を取得する。

表示手段１１９は、パネル１０２であり、表示制御手段１１１によって制御される。
なお、図５ではアプリケーションＧＵＩ設定編集手段１１３、アプリケーションＧＵＩ設定記憶手段１１２、ウィジェット記憶手段１１４、及びウィジェット追加インターフェース１１５が全て電子機器１００に搭載されている例を示したが、アプリケーションＧＵＩ設定編集手段１１３、アプリケーションＧＵＩ設定記憶手段１１２、ウィジェット記憶手段１１４、及びウィジェット追加インターフェース１１５の少なくとも１つが、ＭＦＰ１４ａやテレビ会議システム１５、プロジェクタ１６等の機器に搭載されていてもよい。その場合、表示制御手段１１１は、機器に搭載されたアプリケーションＧＵＩ設定記憶手段１１２又はウィジェット記憶手段１１４からアプリケーション又はウィジェットを呼び出すようにしてもよい。

図６に、電子機器１００が記憶している情報について説明するための図を示す。図示のように、電子機器１００は、そのＯＳ（Operating System：基本ソフトウェア）上で作動する複数のアプリケーションプログラム（以下、単に「アプリケーション」又は「アプリ」と呼ぶ）を記憶している。また、電子機器１００は、これらアプリケーション群とは別に、ウィジェットと呼ばれる比較的小規模なアプリケーションプログラムを記憶している。

「ウィジェット」は、他の機器の状態やネットワークの状態などを知る機能を備え、所定の条件を満たせば、アプリケーションのＧＵＩの一部にその状態を表示する機能も備える通知部品である。この通知部品は、「ガジェット」と呼ぶ場合もある。また、ウィジェットは、ウィジェット自身のＧＵＩも有する。

図６に示すように、各アプリケーションは、アプリケーションＧＵＩ設定記憶手段１１２に記憶されるアプリケーションＧＵＩ設定管理テーブル１１２１により、その表示画面が管理される。また、各ウィジェットは、ウィジェット管理テーブル１１４１により、表示条件や選択された場合の挙動などが管理される。

図７に、ウィジェット管理テーブル１１４１の一例を示す。図示されるように、ウィジェット毎に、各アプリケーションにおける優先順位、表示に要する枠数（詳細は後述）、表示条件、追加できるアプリケーションの条件、選択された場合の挙動、表示アイコンなどが記憶されている。

なお、以降の説明では、ＭＦＰ１４ａにはコピーを実行するための“コピーアプリ”、スキャンを実行するための“スキャナアプリ”、電子データのプリントを実行するための“プリントアプリ”が搭載されているとする。

現在の優先設定には、そのウィジェットを表示させるアプリケーションの情報が含まれている。例えば、ＭＦＰ１４ａのトナー残量を通知するトナー残量ウィジェットは、コピーアプリでは優先順位が１番、プリンタアプリでは優先順位が３番に設定されており、スキャナアプリには表示させないように設定がされている。

表示コマ数は、そのウィジェットの大きさに関する情報が含まれている。本実施形態では、最小のアイコンの大きさを１とした単位を用いて大きさを表しているが、アイコンの大きさと形状を特定できる情報（例えば、四角や三角等の形状情報と面積等）であれば特にこれに限定されるものではない。

設定可能表示条件には、ウィジェットが表示される条件に関する情報が含まれている。例えば、トナー残量ウィジェットでは、表示条件としてウィジェットを常に表示させる“なし（常時）”、ＭＦＰ１４ａのトナーがなくなったときに表示する“トナーエンド”、ＭＦＰ１４ａのトナー残量が１０％以下のときに表示する“残量１０％以下” ＭＦＰ１４ａのトナー残量が２０％以下のときに表示する“残量２０％以下”の４つから表示条件を設定することができる。

設定条件には、ウィジェットを表示させるアプリケーションの条件に関する情報が含まれる。例えば、トナー残量ウィジェットを表示させることができるアプリケーションの種類は“印刷を実行するアプリ”である。そのため、コピーやプリント等、印刷を実行するアプリであるコピーアプリ及びプリンタアプリにはトナー残量ウィジェットを表示させることができるが、印刷を実行しないスキャナアプリにはトナー残量ウィジェットを表示させることができない。

タッチ時の操作はそのウィジェットをユーザが選択した際に実行する動作に関する情報が含まれる。例えば、トナー残量ウィジェットでは、ブラウザを起動して予め指定されたＵＲＬへアクセスしてその情報を表示させる。アクセスするＵＲＬをトナー残量詳細ページとすることで、トナー残量に関する詳細な情報をユーザに提示させることができる。また、トナー発注ページにアクセスさせることで、トナー残量ウィジェットでトナー残量がなくなったことに気づいたユーザがすぐさまトナー発注をすることも可能である。時計ウィジェットであれば、ウィジェット自体を拡大して表示させる。

表示アイコンはウィジェットそれぞれの表示画像である。ここで、大きさが複数設定可能なウィジェットは、複数の大きさに対応した表示画像が含まれる。例えば、ＨＤＤ残容量ウィジェットは、大きさが複数あるため、表示アイコンも複数有している。
なお、ウィジェットの他の例としては、ＭＦＰ１４ａなどの機器自体の異常状態（電気回路の不具合や漏電などを含む電気的異常や、搬送路の詰まりや構成部品の劣化などを含む機械的異常など）を示すウィジェットや機器の稼働状態を示すウィジェット、広告やお知らせなどを示すウィジェットなどがあってもよい。

図８に、アプリケーションＧＵＩ設定管理テーブル１１２１の一例を示す。図８（ａ）は「コピーアプリ」のエントリ、図８（ｂ）は「スキャナアプリ」のエントリ、図８（ｃ）は「プリンタアプリ」のエントリを示す。図示されるように、アプリケーション毎に、表示枠の数、そのＧＵＩで表示させるウィジェットが紐付けられて記憶されている。また、ウィジェットには優先順位が付けられている。この優先順位は、アプリケーション毎に異なる。

アプリケーション毎に設定されたウィジェットは、それぞれ消費コマ数、表示条件が設定されている。例えば、コピーアプリの優先順位１にあるトナー残量ウィジェットは、消費コマ数２、表示条件は“なし（常時）”に設定されているため、常時コピーアプリとともに表示されることとなる。
また、ネットワーク状態ウィジェットは、表示コマ数が２又は１であるが、コピーアプリでは、消費コマ数２のウィジェットを表示させることとなる。

表示枠について説明する。通知部品であるウィジェットは、アプリケーションのＧＵＩに図７に示したようなアイコンを表示するが、最小のアイコンの大きさを１単位として、１又は２単位以上の大きさを持つことがウィジェット毎に決められている。この大きさが、表示に要する枠数（表示される際に使用される枠数Ｎ_widget）である。また、各アプリケーションも、アプリケーションＧＵＩ設定管理テーブル１１２１により表示枠の数Ｎ_appが設定されている。図８の例を用いて構成されるアプリケーションのＧＵＩの構成例を、図９に示す。

図９（ａ）に示すように、表示枠Ｎ_appが６コマに設定されたコピーアプリは、６つの表示枠を有する。図９（ｂ）に示すように、表示枠Ｎ_appが５コマに設定されたコピーアプリは、５つの表示枠を有する。一方で、スキャナアプリは、表示枠Ｎ_appが合計８コマであるが、（３，２，２，１）と設定されているので、表示枠が分割されてレイアウトされる（図９（ｃ））。

コピーアプリの表示画面を図９（ａ）に示す。アプリの領域には、コピーアプリの設定項目である両面／片面設定、用紙サイズ設定、カラー設定、画質設定等を表示する。表示された設定項目について、ユーザからの入力を受け付ける。ユーザから選択された項目は、「片面→両面」のように塗りつぶしさせないように表示したり、「用紙選択」のように、設定された項目に枠線を表示してもよい。また、カラー設定のように、プルダウンで設定するようにしてもよい。コピーアプリは、ユーザから受け付けた設定に基づいたコピー処理を画像形成装置に実行させる。

スキャナアプリの表示画面を図９（ｂ）に示す。アプリの領域には、スキャナアプリの設定項目であるデータ形式選択、宛先、カラー設定、画質等を表示し、適宜ユーザからの入力を受け付けてアプリの設定を行う。
プリンタアプリの表示画面を図９（ｃ）に示す。アプリの領域には、プリンタアプリの設定項目である給紙トレイ、エラー履歴表示、画像形成装置のオンライン／オフライン設定等を表示させる。

なお、本実施例においては、実行ボタンを表示させていないが、アプリ画面に実行ボタンを表示させ、該実行ボタンが押下された際に画像形成装置にアプリの設定に基づく処理を実行させるようにしてもよい。例えば、コピーアプリのアプリ領域に実行ボタンを表示させ、表示された実行ボタンが選択された際に、コピーアプリ上の設定に基づいたコピー処理を実行させてもよい。

なお、この画面に関する画像は、ウィジェット表示領域の画像と、アプリの表示領域の画像とを別々に作成し、それらを組み合わせて表示させてもよいし、元あるアプリの表示領域の画像に重ね合わせるように、ウィジェット表示領域の画像を表示させてもよい。例えば、図９（ａ）に示したコピーアプリでは、アプリの表示領域の画像と、ウィジェット表示領域の画像とを別々にした形態を示している。一方、図９（ｂ）に示したスキャナアプリにおいては、アプリの表示領域の画像に、ウィジェット表示領域の画像を重ね合わせるようにウィジェット表示領域の画像を表示させている。他にも、重ね合わせるようにウィジェットの表示領域の画像を表示させる際に、ウィジェットの表示領域の画像を半透明にして表示させてもよい。

ウィジェットの表示領域の大きさが変更されると、アプリの表示領域は変化する場合がある（図９（ａ）のようにアプリの表示領域をウィジェットの表示領域に重ね合わせない場合など。）。その場合、ウィジェットの表示領域の大きさに合わせて、アプリの表示領域の大きさに合わせた表示画面に変更させるようにしてもよい。例えば、アプリの表示領域のサイズに合わせて、設定画面を縮小又は拡大させる、設定画面に表示させる設定項目をアプリの表示領域のサイズに合わせて変更する、等が考えられる。

上述の構成を備える本実施形態によるアプリケーションＧＵＩの表示制御処理について、以下に説明する。図１０を参照すると、当該処理の流れが示されている。電子機器１００では、各アプリケーションがバックグラウンドで起動しているが、あるアプリケーションがそのＧＵＩが呼び出された場合に、当該アプリケーションＧＵＩの表示制御処理が行われる。以降、図１０の各処理の詳細な説明とともに、コピーアプリが呼び出された際の処理を例として記載する。

まず、表示制御手段１１１が、表示制御処理を実行中のアプリケーションのアプリケーションＧＵＩ設定を、アプリケーションＧＵＩ設定記憶手段１１２から取得する（Ｓ１０１）。コピーアプリが呼び出された際は、コピーアプリのアプリケーションＧＵＩ設定を取得する。

次に、表示制御手段１１１は、アプリケーションＧＵＩ設定管理テーブル１１２１から把握した優先順位が最も高いウィジェットを選択する（Ｓ１０２）。ここでいう選択の意味は、表示条件等の検討の対象とするという意味である。コピーアプリにおける優先順位が最も高いウィジェットは、図８を参照すると、“トナー残量ウィジェット”であるため、“トナー残量ウィジェット”を選択する。

次に、表示制御手段１１１は、優先順位が高いものから順に、登録されているウィジェットの数の分だけ、表示条件を満たすか否か（Ｓ１０４）、表示枠が足りているか否か（Ｓ１０５）を確認していく（Ｓ１０３〜Ｓ１０８）。すなわち、ウィジェット表示条件判定部１１６が、選択されているウィジェットの表示条件が満たされているか否かを調べる（Ｓ１０４）。例えば、コピーアプリであれば、優先順位１のトナー残量ウィジェットの表情権は“なし（常時）”であるため、ウィジェット表示条件判断部１１６は、表示条件を満たしていると判断する。

なお、トナー残量ウィジェットの表示条件に「トナーエンド」が選択され、設定されている場合、Ｓ１０４では、状態情報取得手段１１８は、ＭＦＰ１４ａがトナーエンドのステータス信号を発しているか否かを示す状態情報をＭＦＰ１４ａから取得する。取得した状態情報がトナーエンドであった場合、ウィジェット表示条件判断部１１６は、トナー残量ウィジェットを表示させると判断する。取得した状態情報がトナーエンドでなかった場合、ウィジェット表示条件判断部１１６は、トナー残量ウィジェットを表示させないと判断する。

次に、表示制御手段１１１は、残っている表示枠が、選択されているウィジェットの表示に要する枠数に足りているか否かを確認する（Ｓ１０５）。これらの条件を満たせば、選択されているウィジェットが表示対象となる（Ｓ１０６）。そして、次に優先度が高いウィジェットを選択する（表示条件等の検討の対象とする）（Ｓ１０７）。そして、登録ウィジェット数分ループしたかを判断し、登録ウィジェット数分ループしていないと判断されればＳ１０４の処理から開始する。登録ウィジェット数分ループしていると判断されれば、Ｓ１０９の処理を行う。

最終的に、表示制御手段１１１は、表示対象とされたウィジェットの表示の実行を行う（Ｓ１０９）。この結果、図１１ないし図１３に示すようなアプリケーションＧＵＩの表示画面が得られる。図１１は、コピーアプリのＧＵＩの表示画面例である。

コピーアプリの表示画面では、枠数が６個である。ＭＦＰ１４ａが通常時のときの表示画面例を図１１（ａ）に示す。ここで、優先順位１と優先順位２のウィジェットの表示条件は“なし（常時）”のため常時表示される。優先順位３の周辺機器管理ウィジェットの表示条件は“周辺機器異常時”のため、通常時は図１０の処理フローのＳ１０４で周辺機器管理ウィジェットは表示されないと判断される。優先順位４のＨＤＤ残容量ウィジェットの表示条件は“ＨＤＤ空き容量が１０％を切った場合”のため、通常時は図１０の処理フローのＳ１０４でＨＤＤ残容量ウィジェットは表示されないと判断される。優先順位５のアプリ状態ウィジェットの表示条件は“なし（常時）”のため表示される。優先順位６のネットワーク状態ウィジェットは“なし（常時）”である。しかし、トナー残量ウィジェット２枠、時計ウィジェット１枠、アプリ状態ウィジェット２枠、計５枠が消費されているため、２枠を消費するネットワーク状態ウィジェットの表示枠が足りない。そのため図１０の処理フローのＳ１０５の処理でネットワーク状態ウィジェットは表示されないと判断される。
以上より、通常時のウィジェット表示は図１１（ａ）のように、トナー残量ウィジェット、時計ウィジェット、アプリ状態ウィジェットが表示される。

また、ＭＦＰ１４ａの周辺機器に異常が発生したときの表示画面例を図１１（ｂ）に示す。周辺機器に異常が発生した場合、優先順位３の周辺機器管理ウィジェットの表示条件が満たされるため、図１０の処理フローのＳ１０４で周辺機器管理ウィジェットは表示すると判断される。優先順位４のＨＤＤ残容量ウィジェットの表示条件は“ＨＤＤ空き容量が１０％を切った場合”のため、図１０の処理フローのＳ１０４でＨＤＤ残容量ウィジェットは表示されないと判断される。優先順位５のアプリ状態ウィジェット、及び優先順位６のネットワーク状態ウィジェットの表示条件は“なし（常時）”である。しかし、トナー残量ウィジェット２枠、時計ウィジェット１枠、周辺機器管理ウィジェット２枠、計５枠が消費されているため、２枠を消費するアプリ状態ウィジェット及びネットワーク状態ウィジェットの表示枠が足りない。そのためどちらのウィジェットも図１０の処理フローのＳ１０５で表示されないと判断される。
以上より、ＭＦＰ１４ａの周辺機器に異常が発生したときのウィジェット表示は図１１（ｂ）のように、トナー残量ウィジェット、時計ウィジェット、周辺機器管理ウィジェットが表示される。

図１２は、スキャナアプリのＧＵＩの表示画面例である。図１３は、プリンタアプリのＧＵＩの表示画面例である。このように、アプリケーション毎に多彩なＧＵＩの表示画面を得ることができる。一方で、モジュール性が高いウィジェットを用いて表示画面が構成されるので、アプリケーション毎にＧＵＩを設計する工程が圧縮される。

以上に述べたところによると、アプリケーションのグラフィカルユーザインターフェースに表示されるウィジェット等の通知部品が自動的に選択されるようになる。特に、図１１や図１２に示すように、ウィジェット毎に表示条件が設定可能となっているので、周辺機器やネットワークに異常があるような場合に、通常表示からアプリケーションＧＵＩが動的（ダイナミック）に変化することができる。

次に、図１１ないし図１３のアプリケーションＧＵＩにおいて、ウィジェットが選択された場合の表示制御について説明する。ここでいう選択の意味は、アイコンがユーザによりタップやクリック等されたことを意味する。図１４にウィジェット選択時の表示制御処理の流れを示す。図示のように、ウィジェットが選択されると（Ｓ２０１）、表示制御手段１１１は、選択されたウィジェットの表示内容を確認し（Ｓ２０２）、ウィジェットの表示内容により次に遷移する画面を決定する。

ウィジェットの表示内容が「周辺機器異常（ＪＡＭ（紙詰まり）状態）」であった場合、周辺機器のＪＡＭを解除する方法を提示するＪＡＭ解除手順画面に遷移する（Ｓ２０３）。「アプリケーションの状態」であった場合、各アプリケーションの状態確認の画面に遷移する（Ｓ２０４）。「トナー残量」であった場合、トナー残量の詳細ページに画面を遷移させる（Ｓ２０５）。このような表示制御を行うことによって、アプリケーションＧＵＩの表示画面から、電子機器１００や周辺機器の状態確認画面への迅速なアクセスを提供することができる。

＜第２の実施形態＞
図２ないし図８を参照しながら説明した電子機器１００は、アプリケーションＧＵＩの設定やウィジェット群の構成を、動的に変更することが可能な構成を備えている。以下にアプリケーションＧＵＩの設定やウィジェット群の構成を編集するための処理について説明する。図１５、図１６、図１７に、アプリケーションＧＵＩ及びウィジェット設定処理の流れを示す。また、図１８に、同処理の設定画面の遷移例を示す。アプリケーションＧＵＩ及びウィジェット設定処理は、図５のアプリケーションＧＵＩ設定編集手段１１３が内部処理を実行する。

まず、ウィジェット設定トップメニューから、ユーザがウィジェットを表示させる設定をしたいアプリケーションを選択する（図１５のＳ３０１、図１８参照）。設定画面がアプリケーションの設定メニューに遷移するので、次に、ユーザがウィジェット設定を行うのか、アプリケーションＧＵＩの設定を行うのかを選択する（Ｓ３０２）。図１８では、コピーアプリのＧＵＩ設定を行う場合の画面例が示されている。

アプリケーションＧＵＩの設定を行う場合、図１６のフローに移る。図１８の「枠数設定」画面のように、アプリケーションＧＵＩにおいてウィジェットの表示に供するための表示枠の数Ｎ_appを設定することができる入力受付画面が示される。ユーザはそれを利用して表示枠数を設定する（Ｓ３０３）。設定された数が所定の上限を超えていたら警告表示を行う（Ｓ３０７）。

設定された表示枠数が設定可能な範囲内であった場合、次に分割設定の入力受付画面が示される。ユーザはそれを利用して分割設定を行う（Ｓ３０５）。設定された数が所定の上限を超えていたら警告表示を行う（Ｓ３０７）。

設定された分割設定が設定可能な範囲内であった場合、次にレイアウト設定の入力受付画面が示される。ユーザはそれを利用して表示位置設定を行う（Ｓ３０８）。設定確認を行い（Ｓ３０９）、その設定で問題なければ、設定が反映される（Ｓ３１０）。

Ｓ３０２でウィジェットの設定を行うことが選択された場合、図１７のフローに移る。まず、そのアプリケーションで設定することができるウィジェットの一覧が表示される（Ｓ３１１）。図１８に示すように、設定可能な項目が示され、ユーザからの入力を受け付ける（Ｓ３１２）。受け付けた入力に応じて、次に実行する処理を判断する（Ｓ３１３）。受け付けた入力が優先順位の設定であった場合、Ｓ３１４を実行する。受け付けた入力がウィジェット表示条件の設定であった場合、Ｓ３１７を実行する。受け付けた入力が表示設定であった場合、Ｓ３２０を実行する。

優先順位を設定する場合、設定可能か否かを判断し、不可能であれば警告表示を行って再度設定を依頼する（Ｓ３１４〜Ｓ３１６）。ウィジェットの表示条件を設定する場合も、設定可能か否かを判断し、不可能であれば警告表示を行って再度設定を依頼する（Ｓ３１７〜Ｓ３１９）。ウィジェットのユーザインターフェース設定をする場合（表示枠を２以上使用する「リッチＵＩ」にするか否かなど）、最大枠数の上限を超過するか否かを判断して、上限を超過する場合は警告表示を行って再度設定を依頼する（Ｓ３２０〜Ｓ３２２）。

ユーザの指定した設定が、設定可能な範囲であれば、アプリケーションＧＵＩの画面をプレビュー表示することが好ましい（Ｓ３２３）。図１９にプレビュー画面例を示す。図１９に示されているように、プレビュー画面は、表示条件毎に閲覧可能なように構成される。図１９では、左上の図から順に、コピーアプリのＧＵＩの通常状態のときの表示、ＨＤＤ残量が１０％以下になった状態のときの表示、周辺機器異常がある状態のときの表示、ＨＤＤ残量が１０％以下になり且つ周辺機器異常がある状態のときの表示が示されている。

プレビュー画面を見たユーザが設定を確認すると、電子機器１００はウィジェット登録情報を更新する（Ｓ３２４，Ｓ３２５）。設定の継続をするか否かをユーザに問い合わせて、継続しない場合は、終了する（Ｓ３２６）。

以上のような処理を行うことで、アプリケーションのグラフィカルユーザインターフェースに表示されるウィジェット等の通知部品が表示される条件を自在に設定することが可能になる。

また、パネルコントローラ１０１は、ウィジェット追加インターフェース１１５を有している。ウィジェット追加インターフェース１１５は、新規ウィジェットを電子機器１００のシステムに追加インストールするためのインターフェースである。ウィジェット追加インターフェース１１５は、外部ネットワークや磁気メディアなどから新規ウィジェットを取得し、ウィジェット記憶手段１１４に記憶させると共に、ウィジェット管理テーブル１１４１に新規ウィジェットの表示に必要な表示枠のコマ数、設定可能な表示条件、使用可能なアプリケーション、選択タッチ時の動作、表示アイコンなどの情報を登録する。

上述のような処理を行うウィジェット追加インターフェース１１５を備えることにより、デフォルトでシステムに用意されているウィジェットだけに限らず、外部からウィジェットを追加することができる。

１４ａ ＭＦＰ
１４ｂ ＭＦＰ
２７ 状態センサ
１００ 電子機器
１０１ パネルコントローラ
１０２ パネル
１０３ 操作パネル
１１１ 表示制御手段
１１２ アプリケーションＧＵＩ設定記憶手段
１１２１ アプリケーションＧＵＩ設定管理テーブル
１１３ アプリケーションＧＵＩ設定編集手段
１１４ ウィジェット記憶手段
１１４１ ウィジェット管理テーブル
１１５ ウィジェット追加インターフェース
１１６ ウィジェット表示条件判定部
１１７ ウィジェット優先順位管理部
１１８ 状態情報取得手段
１１９ 表示手段

特開２０１０−０２６８０８号公報

Claims (7)

1. 複数のアプリケーションが搭載された電子機器であって、
   アプリケーションの画面とともに表示される表示部品を複数記憶する記憶手段と、
   前記複数のアプリケーションごとに、該アプリケーションの画面の表示の際に表示部品の表示に割り当てられる表示領域の大きさと、前記記憶手段に記憶された複数の表示部品のうち該アプリケーションの画面とともに表示させる１以上の表示部品それぞれの表示の優先度と、該１以上の表示部品それぞれの表示条件と、を関連付けて管理する管理手段と、
   前記複数のアプリケーションのうち一のアプリケーションの画面を表示するとき、該一のアプリケーションと関連付けて管理される１以上の表示部品のうち表示条件を満たす表示部品の優先度の順に前記表示領域の大きさに達するまで表示部品を前記表示領域に配置し、配置された表示部品を表示するよう制御する表示制御手段と、
   を有することを特徴とする電子機器。
2. 当該電子機器と接続される処理装置の状態を取得する取得手段を有し、
   前記表示条件は、前記処理装置の状態に応じた条件であり、
   前記表示制御手段は、前記取得手段で取得した前記処理装置の状態に応じて、前記表示条件が満たされているかを判断する
   ことを特徴とする請求項１に記載の電子機器。
3. 前記表示制御手段は、表示されている前記表示部品が選択された場合に、選択された該表示部品に応じた画面に、表示画面を遷移させる制御を行うことを特徴とする、請求項１又は２に記載の電子機器。
4. 前記記憶手段に表示部品を追加する表示部品追加インターフェースを有することを特徴とする、請求項１から３のいずれか１項に記載の電子機器。
5. 前記表示部品がウィジェットであることを特徴とする、請求項１から４のいずれか１項に記載の電子機器。
6. 複数のアプリケーションが搭載され、アプリケーションの画面とともに表示される表示部品を複数記憶する記憶手段を有する電子機器の制御方法であって、
   前記複数のアプリケーションごとに、該アプリケーションの画面の表示の際に表示部品の表示に割り当てられる表示領域の大きさと、前記記憶手段に記憶された複数の表示部品のうち該アプリケーションの画面とともに表示させる１以上の表示部品それぞれの表示の優先度と、該１以上の表示部品それぞれの表示条件と、を関連付けて管理する管理ステップと、
   前記複数のアプリケーションのうち一のアプリケーションの画面を表示するとき、該一のアプリケーションと関連付けて管理される１以上の表示部品のうち表示条件を満たす表示部品の優先度の順に前記表示領域の大きさに達するまで表示部品を前記表示領域に配置し、配置された表示部品を表示するよう制御する表示制御ステップと、
   を有することを特徴とする電子機器の制御方法。
7. コンピュータの記憶装置を、複数のアプリケーションを記憶し、アプリケーションの画面とともに表示される表示部品を複数記憶される記憶手段として機能させ、
   前記コンピュータに、
   前記複数のアプリケーションごとに、該アプリケーションの画面の表示の際に表示部品の表示に割り当てられる表示領域の大きさと、前記記憶手段に記憶された複数の表示部品のうち該アプリケーションの画面とともに表示させる１以上の表示部品それぞれの表示の優先度と、該１以上の表示部品それぞれの表示条件と、を関連付けて管理する管理ステップと、
   前記複数のアプリケーションのうち一のアプリケーションの画面を表示するとき、該一のアプリケーションと関連付けて管理される１以上の表示部品のうち表示条件を満たす表示部品の優先度の順に前記表示領域の大きさに達するまで表示部品を前記表示領域に配置し、配置された表示部品を表示するよう制御する表示制御ステップと、
   を実行させるためのプログラム。

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