JP2014130187A - カラオケ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】歌唱者が楽曲に対するコマンドを実行できるカラオケ装置を提供する。
【解決手段】演奏情報に基づいて演奏を可能とする演奏手段と、マイクから入力音声情報を入力可能とするマイク音声入力手段と、演奏情報を演奏処理させる演奏手段とを備え、演奏処理中、非歌唱区間において前記入力音声情報が入力された場合、当該入力音声情報が歌唱者のものか否かを判定し、当該入力音声情報が歌唱者のものである場合、当該入力音声情報に対する音声認識結果に基づく音声コマンドを実行する音声コマンド処理を実行する制御手段をさらに備える。
【選択図】図10

Description

本発明は、演奏情報に基づいて演奏を行うとともに、マイクから入力される入力音声情報を放音することで、歌唱を楽しむことのできるカラオケ装置に関する。
従来、楽曲の演奏を行うことで歌唱を楽しむカラオケ装置が知られている。このようなカラオケ装置は、カラオケボックス、あるいは、スナックなどのナイト店といった店舗に設置され、顧客によって利用されることが多い。利用者は、カラオケ装置もしくはリモコン装置を操作することで、楽曲の演奏開始、停止などの各種コマンドをカラオケ装置に対して実行させる。
ところで、歌唱を行っている歌唱者自身が、カラオケ装置に対して楽曲の停止、再開、やり直しなど、各種コマンドを実行させたい場合、同様にカラオケ装置あるいはリモコン装置を操作することとなるが、上述した各種店舗においては、カラオケ装置自体は、ケース内、ソファの下、あるいは、カウンタの内側といった場所に設置されていることが多く、歌唱者が操作することができない、あるいは、操作しにくい場合がある。また、リモコン装置についても、他のユーザが選曲などのために利用している場合があり、歌唱者自身がカラオケ装置にコマンドを実行させることは困難な状況にある。
特許文献1には、演奏中の非歌唱区間において、マイク入力音声を音声認識し、音声認識で得られたID情報に基づいて、カラオケ楽曲の録音データを区分して記録するカラオケ録音システムが開示されている。このようなカラオケ録音システムによれば、歌唱中の音声指示に基づいて、録音データの書き込み指示できるため、利便性が高く、また、録音データの書き込み指示と同時に音声指示に含まれるID情報に対応付けて書き込みを行うため、後に録音データを再生させる場合などにおいて、どの利用者の録音データであるかを識別することが容易となる。
特開2005−316154号公報
ところで、複数のユーザが集う中で行われる機会の多いカラオケにおいては、演奏されている楽曲に対するコマンド実行については、演奏者自身が行うことが好ましい。ところが、一般的なカラオケ装置はデュエットや合唱用に複数のマイクからそれぞれ入力音声が可能となっている。最近では、歌唱を盛り上げるために、歌唱していない人が歌唱に用いられていないマイクを通して、ヤジの音声入力などにも用いられることも多い。
つまり、特許文献1に開示されるカラオケ録音システムでは、マイク入力音声に対して音声認識することでID情報を抽出するものであるため、歌唱者以外の他のユーザによるマイク入力音声も受け付け可能となる。このような場合、歌唱者以外の雑談を音声コマンドと誤認識することが考えられる。また、他のユーザによる歌唱者以外の他のユーザの悪ふざけやいたずらなどによって、録音データが歌唱者の意図していないID情報に対応付けられることも考えられる。
本願発明は、このような課題を解決するため、以下の構成要件を有することを特徴とするものである。
演奏手段と、マイク音声入力部と、制御手段と、を備えるカラオケ装置において、
前記演奏手段は、演奏情報に基づいて演奏を可能とし、
前記マイク音声入力部は、マイクから入力音声情報を入力可能とし、
前記制御手段は、
前記演奏手段に前記演奏情報を演奏させる演奏処理と、
前記演奏処理中、非歌唱区間において前記入力音声情報が入力された場合、当該入力音声情報が歌唱者のものか否かを判定し、当該入力音声情報が歌唱者のものである場合、当該入力音声情報に対する音声認識結果に基づく音声コマンドを実行する音声コマンド処理を実行することを特徴とする。
さらに本発明に係るカラオケ装置において、当該入力音声情報が歌唱者のものであることの判定は、前記演奏処理中、歌唱区間において入力された前記入力音声情報の特徴と、非歌唱区間において入力された前記入力音声情報の特徴が対応関係を有することを条件とすることを特徴とする。
さらに本発明に係るカラオケ装置は、ユーザ識別情報に対応付けて音声の特徴を記憶する記憶手段を備え、前記演奏処理にて演奏される前記演奏情報は、ユーザ識別情報に対応付けられ、当該入力音声情報が歌唱者のものであることの判定は、非歌唱区間において入力された入力音声の特徴が、前記演奏処理にて演奏される前記演奏情報に対応付けられた前記ユーザ識別情報に対応する音声の特徴と対応関係を有することを条件とすることを特徴とする。
さらに本発明に係るカラオケ装置は、前記演奏処理中、歌唱区間において前記入力音声情報をスピーカから放音させるとともに、前記非歌唱区間において前記入力音声情報を消音状態とする、もしくは弱音状態でスピーカから放音させることを特徴とする。
本発明のカラオケ装置によれば、演奏情報の演奏中、非歌唱区間において、マイクから入力される入力音声情報が歌唱者のものであることを条件として、当該入力音声情報に基づく音声コマンドを実行するものであり、演奏中、歌唱者のみの音声コマンドを受け付けることで、他のユーザの入力音声情報に基づく誤認識やいたずらなどを抑制することが可能となる。
本発明の実施形態に係るカラオケシステムを示す図 本発明の実施形態に係るトップ画面を示す図 本発明の実施形態に係るユーザ情報を示す図 本発明の実施形態に係るユーザに対するサービス処理を示す図 本発明の実施形態に係る利用ユーザトップ画面を示す図 本発明の実施形態に係る楽曲確認画面を示す図 本発明の実施形態に係るカラオケ装置のメイン処理を示すフロー図 本発明の実施形態に係るカラオケ装置の演奏処理を示すフロー図 本発明の実施形態に係るカラオケ装置の音声コマンド処理を示すフロー図 本発明の実施形態に係る演奏中の各種期間について説明するための図 本発明の実施形態に係る各種音声コマンドを説明するための図 本発明の他の実施形態に係るカラオケ装置の音声コマンド処理を示すフロー図
図1は、本発明の実施形態に係るカラオケシステムの構成を示す図である。本実施形態におけるカラオケシステムは、カラオケ装置2(別称「コマンダ」)と、リモコン装置1にて構成されており、これらは、LAN100にて、無線、有線で互いに接続されている。
店舗に設置されるカラオケ装置2は、リモコン装置1(例えば、1a、1b)によりユーザからの各種指示を受け付けることが可能となっている。また、リモコン装置1は表示部11と操作部17が共有されたタッチパネル表示画面を備え、ユーザに対して各種情報の提供や、操作入力することが可能とされている。リモコン装置1は、LAN100上に設置されたアクセスポイント110を介してカラオケ装置2と無線接続される。例えばカラオケ装置2にはリモコン装置1aと1bが対応付けられ、LAN100aを介して情報を送受信することが可能となっている。また、リモコン装置1a、1bとカラオケ装置2とは赤外線通信部16などを利用した近距離通信を行うことも可能である。
さらに、本実施形態のカラオケシステムでは、ユーザに各種サービスを提供するためインターネットを介したカラオケ用ホスト5(サーバ装置)が設けられ、楽曲情報やユーザ情報、投稿情報(カラオケ投稿映像・音声、補助情報)など、各種サービスに必要な情報を記憶している。そして、ルータ120を通じて、カラオケ装置2、又はリモコン装置1a、1bと、前述した情報の送受信が行うことができる。
カラオケ装置2は、全体を統括制御する制御部30を中心として機能し、主な機能として、演奏処理、楽曲予約処理、採点処理などを実行可能としている。演奏処理は、入力部21やリモコン装置1にて、ユーザにより指定された歌唱用楽曲に対応する演奏情報をMIDI音源を含んで構成される音響制御部70にて演奏させ、スピーカー42から放音させる処理である。このとき、音響制御部70には、歌唱用マイク44a、44bから入力音声情報を入力するためのマイク音声入力部を有し、このマイク音声入力部から入力された入力音声情報は、演奏音とともにスピーカ42から放音される。
楽曲予約処理は、ユーザからの指定に基づいて歌唱用楽曲を選択、予約するための処理である。本実施形態ではリモコン装置1と連携して実行することとなる。リモコン装置1の操作部17から入力されたユーザの指令は、赤外線通信部19、23、あるいは、LAN100を介してカラオケ装置2に伝達される。カラオケ装置2での処理結果は、リモコン装置1側の表示部11に表示され、ユーザは選曲のための各種情報を視認することが可能である。カラオケ装置2とリモコン装置1は、この楽曲指定処理に限らず、ユーザ個別のサービスを提供するためのログイン処理など各種処理を実行することが可能である。
採点処理は、演奏処理に併せて行われる処理であり、歌唱するユーザの歌唱力を得点にて換算して評価する処理である。この採点処理は、演奏情報に対応する歌唱音程情報と歌唱用マイク44から入力される入力音声情報とを対比することで実行される。この対比は主に音程を比較することで実行され、歌唱音程情報と入力音声情報の音程の一致度が高いほど、得点は高くなる。このような音程対比の他、入力音声情報中、しゃくり、ビブラート、こぶしといったような歌唱技巧が判定された場合、技巧得点として得点に加算することも可能である。
図2は、本発明の実施形態に係るトップ画面、すなわち、リモコン装置1を起動した直後の画面を示す図である。本実施形態では、リモコン装置1の表示部11に表示を行うことで、リモコン装置1を操作するユーザに対して各種情報を提供する。なお、リモコン装置1の操作部17としては、カーソルキーなどの各種機械的なスイッチの他、表示部11に表示されたボタン、アイコンなどを直接タッチして操作を行うタッチパネルを採用する
ことができる。
本実施形態のカラオケシステムは、複数のユーザが各リモコン装置1のタッチパネル表示画面から必要な情報(後述するユーザ識別情報やパスワード)を入力し、ログインすることが可能となっている。ユーザのログインに関する情報は画面上方に常時表示される。ログインしたユーザの分身像(アバター)を表示するためのログインユーザ欄103が設けられている。なお、分身像としては、人、キャラクターを模した像の他、図形や記号など各種形態を採用することができる。
また、アカウントを有していないユーザのためのゲストアイコン102、ユーザを切り替えるためのユーザ切替スイッチ101が表示されている。ログインしたユーザは、ログインユーザ欄103に表示される分身像を選択、あるいは、ユーザ切替スイッチ101を操作することで、自分のユーザ情報を利用した各種サービスを受けることが可能となる。また、アカウントを有していないユーザは、ゲストアイコン102を操作することで、選曲など一般的なサービスを受けることが可能となっている。なお、ユーザの切替の際には、パスワードなど認証を行うこととしてもよいが、認証を行うことなく簡易に切り替えることとしてもよい。
図3は、各ユーザ毎に、ホスト5に記憶されているユーザ情報を説明するための図である。本実施形態では、ユーザ情報として、個人情報、マイうたテーブル、マイアーティストテーブルといった、ユーザに関する各種情報を含んで構成される。ユーザ情報は、カラオケ用ホスト5の記憶部51に予め記憶されている。また、ユーザ情報には、ユーザがリモコン装置1からカラオケ用ホスト5へログインしてこれら情報を利用するためのユーザ識別情報、パスワードが対応付けられている。個人情報には、ユーザ名(実際の名前に限ったものでなく、ニックネームであってもよい)、性別、年齢、音声特徴情報、うた年齢、居住地、趣味などを含んで構成される。これら各種情報は、リモコン装置1、あるいは、インターネットなどのネットワークに接続された図示しないパーソナルコンピュータ、携帯情報端末などにてログインして設定することも可能である。
なお、個人情報中に登録されている音声特徴情報は、声紋情報など、ユーザの声の特徴となる情報であって、カラオケ装置1やネットワークに接続されたパソコンなどを使用して録音されたユーザの声から抽出された情報である。本発明では、この音声特徴情報を他の実施形態において使用することとしている。
マイうたテーブルは、ユーザによって登録された楽曲を記憶するテーブルであって、楽曲識別情報、音程調整値、過去の歌唱採点情報(最高点、もしくは、過去複数回のもの)などを含んで構成されている。ユーザは、このマイうたテーブルに基づいて、過去に登録したお気に入りの楽曲を呼び出して予約、演奏することが可能となる。その際、登録した音程調整値を利用することで、自分の歌唱にあった音程で演奏(再生)を行うこともできる。
マイアーティストテーブルは、ユーザによって登録されたアーティスト(歌手)を記憶するテーブルであって、歌手識別情報を含んで構成されている。ユーザは、このマイアーティストテーブルに基づいて、登録したお気に入りのアーティストの楽曲(持ち歌、あるいは、関連楽曲)を呼び出して予約、演奏することが可能となる。
履歴テーブルは、ユーザが過去に演奏した楽曲に関する各種情報を記録した情報であって、本実施形態では、過去に演奏した(当該ユーザが予約、演奏した)楽曲について、楽曲の楽曲識別情報、演奏した日時を示す歌唱日時、歌唱採点情報などを含んで構成されている。ユーザは、この履歴テーブルに基づいて、過去に演奏した楽曲を呼び出して歌唱す
ることができる。なお、本実施形態の履歴テーブルには、上述する各種情報以外に、推奨音程値が含まれている。この推奨音程値は、採点処理にて高得点を獲得することが予想される音程値であり、その算出などについては後の処理における説明で詳しく説明する。
図4は、このユーザ情報の送受信の様子を示した図である。カラオケ店舗に来店したユーザは、自己のユーザ識別情報とパスワードで構成された識別情報を入力、あるいは、リモコン装置1などに設けられたICカードリーダーでICカードに記憶されている識別情報を読み取らせることで認証処理S101を実行する。ユーザの識別情報を読み取った、カラオケ装置2あるいはリモコン装置1は、識別情報をカラオケ用ホスト5に送信し(S102)、識別情報を受信したカラオケ用ホスト5は記憶部51に記憶されたデータベースから、該当するユーザのユーザ情報を抽出し(S121)、問い合わせのあったカラオケ装置2あるいはリモコン装置1に対して送信する(S122)。
ユーザ情報を受信したカラオケ装置2側では(S103)、受信したユーザ情報に基づいて、選曲処理、演奏処理など各種サービス処理が提供される(S104)。ユーザによりログアウトが要求される(S105)とサービス処理を中断し、サービス処理中における各種履歴(ログ)、あるいは、ユーザによる設定変更を反映したユーザ情報をカラオケ用ホスト5に送信する(S106)。ここで、ユーザ情報は、全ての情報を送信することの他、更新された差分だけを送信してもよい。ユーザ情報を受信したカラオケ用ホスト5では(S123)、受信したユーザ情報に基づいて記憶部1に記憶されたデータベースの更新を実行する(S124)。
以上、1ユーザが認証処理(ログイン処理)してから、ログアウトするまでの流れを説明したが、本実施形態のカラオケ装置2、リモコン装置1は、認証された複数人(認証ユーザ)が同時にログインした状態で使用することが可能となっており、図2で説明したユーザインターフェイスを用いることで、サービスを提供するユーザ(以下、「アクティブユーザ」という)を切り替えて使用することが可能となっている。
図5は、本発明の実施形態に係るアクティブユーザトップ画面を示す図である。この図に示されるように、複数人がログインした状態ではログインユーザ欄103にログインしたユーザの分身像103a〜103e(本実施形態では顔部分)が表示される。またログインユーザ欄103中、右端に背景がハイライトで示されるユーザは、アクティブユーザ103eであって、図に示す状態では、このアクティブユーザ103eに対するサービス、すなわち、アクティブユーザ103eのユーザ情報を利用したサービスが実行されている状態となっている。このアクティブユーザトップ画面では、「曲を探す」を選択することで、従来の歌本と同様、歌手名、楽曲名に基づく検索を行うことができる。
アクティブユーザとして楽曲を選択した場合、図6に示される楽曲確認画面にて、予約を行う楽曲に間違いがないか、楽曲名、歌手名、歌い出しなどを表示してユーザに確認させる。このとき、選択した楽曲に対して自分の歌唱できる音程(キー)が予め分かっている場合には、「音程設定」を変更することで演奏する際の音程調整値を設定することが可能となっている。キー設定右下の「変更」ボタンを操作することで、音程設定用の画面が表示され音程調整値を設定することができる。
この楽曲確認画面にて「予約」ボタンが操作されると、リモコン装置1からカラオケ装置2に対してユーザ識別情報、楽曲識別情報、音程調整値などを含む予約情報が送信される。受信したカラオケ装置2では、予約情報を予約テーブルに順次追加して、演奏処理を実行する。
図7には、本発明の実施形態に係るカラオケ装置2で実行されるメイン処理を示すフロ
ー図が示されている。カラオケ装置2の電源投入後、演奏処理が開始されると、予約テーブルをチェック(S201)し、次に演奏する楽曲の有無が判定される(S202)。予約テーブル中、次に演奏する楽曲が有りと判定された場合(S202:Yes)には、演奏処理(S300)を実行する。
図8は、本発明の実施形態に係るカラオケ装置2で実行される演奏処理(図7のS300)である。予約テーブル中、次に演奏すべき楽曲が有りと判定された場合、カラオケ装置2の制御部30は、予約情報中、楽曲識別情報に該当する楽曲情報を読み出し、楽曲情報に含まれる演奏情報を演奏手段としての音響制御部70に演奏させる(S301)。この演奏処理と同期して楽曲情報内の歌詞情報をモニタ41に表示させる歌詞表示処理も実行される。
楽曲情報には、この演奏情報の他、歌唱者に対して歌唱すべき歌詞を表示するための歌詞情報も含まれている。この歌詞情報は、演奏情報と同期してモニタ41などの表示手段に表示される情報であり、歌詞の表示タイミング、表示した歌詞の色替えタイミングなどが含まれる。さらに、この楽曲情報には、演奏情報の区間を示す情報を含めることとしてもよい。本実施形態では現在演奏されている区間が、歌唱区間、非歌唱区間を判定する必要がある。この歌唱区間、非歌唱区間は、前述した歌詞情報の表示状態に基づいて判定することも可能であるが、このような演奏情報の区間種別を示す情報(区間種別情報)を含めておくことで判定することとしてもよい。区間種別情報は、単純に歌唱区間、非歌唱区間としてもよいし、1コーラス、2コーラス、サビ区間、前奏、間奏、後奏といった区間種別を付しておき、区間種別に基づいて、歌唱区間(1コーラス、2コーラス、サビ区間)、非歌唱区間(前奏、間奏、後奏)を判断することしてもよい。
演奏開始後、現在演奏している演奏区間が、歌唱区間であるのか非歌唱区間であるのかが判定される(S302)。本実施形態では、この演奏区間の種別判定は、歌詞表示処理にて行われている歌詞の表示状態(歌詞の表示・非表示、あるいは、色替え状態)に基づいて判定している。すなわち、モニタ41に歌詞を表示させている場合、あるいは、色替えを行っている途中である場合には、楽曲中の歌唱区間であり、それ以外の場合は、非歌唱区間であると判定している。歌唱区間、非歌唱区間の判定には、このような歌詞情報を使用した形態以外に、楽曲情報に、区間種別を示す区間種別情報を含めておき、演奏に同期してこの区間種別情報を参照し、現在の区間が歌唱区間であるのか非歌唱区間であるかを判定してしてもよい。
現在の演奏区間が歌唱区間が歌唱区間と判定された場合(S302:歌唱区間)には、音声コマンド機能をオフ状態とする(S303)。この音声コマンド機能とは、歌唱用マイク44a、44bから入力される入力音声情報を音声認識することで、音声認識結果の内容に応じた処理を実行させる機能である。歌唱区間では、この音声コマンド機能をオフ状態として、歌唱用マイク44a、44bから入力される入力音声情報を歌唱音声としてスピーカ42から放音させる(S304)。この歌唱音声の放音状態は、カラオケ装置2に設定されている通常設定が適用される。音声認識技術には、周知の各種技術を使用することが可能であり、ここでは詳細には述べない。
さらに、本実施形態では、歌唱区間において歌唱用マイク44a、44bから入力される入力音声情報を収集(録音)することで(S305)、非歌唱区間における音声コマンド機能にて使用することとしている。この入力音声情報の収集は、歌唱区間内において必ずしも常時行う必要は無く、入力音声情報から個人を判別できる程度の特徴を抽出できる期間、回数であればよい。また、複数の歌唱用マイク44a、44bを使用した場合、各歌唱用マイク44a、44bから入力される入力音声情報を収集し、その特徴を抽出することとしてもよい。このように、本実施形態では、楽曲が演奏されているときの歌唱区間
で認識(収集)した音声を、楽曲に対する歌唱者の音声として識別する。
一方、現在の演奏区間が非歌唱区間と判定された場合(S302:非歌唱区間)、音声コマンド機能をオン状態、すなわち、カラオケ装置2は、歌唱用マイク44a、44bから入力される入力音声情報に基づいてコマンドを実行可能な状態となる(S306)。その際、本実施形態では、入力音声情報のスピーカ42の出力をオフ状態(消音状態)とすることで、歌唱とは関係の無い音声がスピーカ42から放音されることを抑制している。なお、非歌唱区間では、入力音声情報のスピーカ42への出力をオフ状態としているが、歌唱区間でのスピーカ42への出力状態よりも弱音させた状態で放音することとしてもよい。
この非歌唱区間では、音声コマンド機能の主要処理となる音声コマンド処理(S400)が実行される。図9には、本発明の実施形態に係るカラオケ装置2の音声コマンド処理を示すフロー図が示されている。音声コマンド処理では、歌唱用マイク44a、44bの入力音声情報の大きさを監視することで、入力音声の有無を判定する(S401)。入力音声が有りと判定された場合(S401:Yes)、歌唱時収集音、すなわち、前述した現在演奏している楽曲の歌唱区間で入力音声情報を録音したか否かが判定される(S402)。なお、本実施形態では、楽曲の演奏中に入力音声情報を録音するため、通常に歌唱を行っていれば、この判定は前奏以外の非歌唱区間ではYesの状態となる。
次に現在入力されている音声が歌唱区間で認識(収集)された音声と同じ声であるか否かが判定される(S403)。この判定は、非歌唱区間で収集された音声の特徴と、歌唱用マイク44a、44bから入力される入力音声情報の特徴が適合する(対応関係にある)か否か(音声認識における個人認証技術を使用)で判定することが可能である。音声の特徴としては声紋、周波数特性など各種形態を採用することが可能である。
入力音声が歌唱区間で収集された音声と同じ声であることが判定された場合、カラオケ装置2は、入力音声情報の音声認識結果に基づいて、音声認識結果に対応する音声コマンドを実行する(S404)。一方、入力音声が歌唱区間で収集された音声と異なる声であると判定された場合(S403:No)、当該入力音声情報に基づく音声コマンドを実行することなく、楽曲の演奏進行に応じた演奏区間に応じて、同じ演奏区間内であれば(S405:No)、次に入力される入力音声情報を待つ。この音声コマンド処理は、演奏区間が変更されるまで(S405:Yes)、すなわち、非歌唱区間から歌唱区間に変更される、あるいは、演奏が終了するまで継続して実行される。
図11には、本実施形態の音声コマンド機能で使用可能な音声コマンド、並びに、その機能が記載されている。このような音声コマンドを実行することで、歌唱しているユーザは、カラオケ装置2の操作部21、あるいは、リモコン装置1の操作部17を操作することなく、音声にてカラオケ装置2に対する各種処理を実行させることが可能となる。その際、音声コマンド処理では、入力音声情報が歌唱者のものか否かを検出することで、歌唱者以外のユーザによる音声操作を抑制することが可能となる。
図10には、本発明の実施形態に係る演奏中の各種期間について説明するための楽曲例が示されている。この楽曲例において演奏区間は、演奏の進行順に、前奏、1コーラス、間奏、2コーラス、サビ(盛上がり区間)、後奏に分けられる。これら区間中、前奏、間奏、後奏は非歌唱区間に、1コーラス、2コーラス、サビは歌唱区間に相当している。歌唱区間、非歌唱区間の判定は、本実施形態では演奏処理に同期して実行される歌詞表示処理に基づいて判定される。音声コマンド機能は歌唱区間ではオフ状態、非歌唱区間ではオン状態に設定される。歌唱区間においては非歌唱区間において歌唱者を判定するための音声収集が実行される。そして、歌唱用マイク44a、44bから入力された入力音声情報
は歌唱区間ではスピーカ42への出力をオン状態、非歌唱区間ではオフ状態に設定されている。
本実施形態では、音声コマンド機能における歌唱者判定において、非歌唱区間で収集した音声の特徴が、非歌唱区間で入力された音声の特徴と適合する(対応関係にある)ことを条件に使用している。この非歌唱区間での音声収集は、最初の歌唱区間(図10の例では1コーラス時)のみ行うこととしてもよいし、複数の区間で収集された音声を歌唱者判定に使用することとしてもよい。このように複数の区間で音声を収集する形態では、複数の歌唱者が歌唱するデュエット楽曲、あるいは、何らかの事情で歌唱者が変更となった場合にも対応することが可能となる。
ところで、音声コマンド機能における歌唱者判定は、この実施形態のように楽曲演奏中(歌唱区間)に収集した歌唱者の音声を使用することに代え、ユーザ情報に登録されている音声特徴情報を使用することとしてもよい。図3で説明したように個人情報にユーザの音声特徴情報を登録しておき、この音声特徴情報に基づいて、演奏される楽曲の歌唱者を判定することとしてもよい。
図6などで説明したように、カラオケ装置2にログインしているユーザが楽曲を予約した場合、予約情報には当該ユーザのユーザ識別情報を含めることが可能である。予約された楽曲を演奏する際、この予約情報に含まれるユーザ識別情報を参照し、該当するユーザ情報中の音声特徴情報を読み出すことで歌唱者の判定を行うことが可能となる。
図12には、本発明の他の実施形態に係るカラオケ装置の音声コマンド処理を示すフロー図が示されている。この音声コマンド処理では、歌唱用マイク44a、44bの入力音声情報の大きさを監視することで、入力音声の有無を判定する(S411)。入力音声が有りと判定された場合(S411:Yes)、現在入力されている音声がユーザ情報に登録されている声であるか、すなわち、演奏されている楽曲を予約したユーザの音声特徴情報と対応関係にあるか否かが判定される(S412)。
入力音声がユーザ情報に登録されている音声特徴情報と対応する場合(S412:Yes)、カラオケ装置2は、入力音声情報の音声認識結果に基づいて、音声認識結果に対応する音声コマンドを実行する(S413)。一方、ユーザ情報に登録されている音声特徴情報と対応しない場合(S412:No)、当該入力音声情報に基づく音声コマンドを実行することなく、次に入力される入力音声情報を待つ。この音声コマンド処理は、演奏区間が変更されるまで(S414:Yes)、すなわち、非歌唱区間から歌唱区間に変更される、あるいは、演奏が終了するまで継続して実行される。
このように本実施形態では、ユーザ情報に登録された音声特徴情報を使用することで、音声コマンド機能における歌唱者判定を行うことが可能となる。本実施形態では、楽曲の演奏開始直後の前奏区間においても、音声コマンド機能を使用することが可能となる。なお、このユーザ情報に登録された音声特徴情報を使用した歌唱者判定は、前述した実施形態の歌唱区間で収集した音声による歌唱者判定と併用することとしてもよい。
なお、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
1a、1b…リモコン装置、11…表示部、12…ビデオRAM、13…映像制御部、14…メモリ、15…制御部、16…無線LAN通信部、17…操作部、18…操作処理部、19…赤外線通信部、2…コマンダ、21…操作部、22…操作処理部、23…赤外線
通信部、24…インターフェイス部、27…メモリ、28…ビデオRAM、29…映像再生部、30…制御部、31…映像制御部、32…ハードディスク、41…モニタ装置、42…スピーカ、44a、44b…歌唱用マイク、100…LAN、110…アクセスポイント、120…ルータ、5…カラオケ用ホスト、51…記憶部、70…音響制御部
本願発明は、このような課題を解決するため、以下の構成要件を有することを特徴とするものである。
演奏手段と、マイク音声入力部と、記憶手段と、制御手段と、を備えるカラオケ装置において、
前記演奏手段は、演奏情報に基づいて演奏を可能とし、
前記マイク音声入力部は、マイクから入力音声情報を入力可能とし、
記憶手段は、ユーザ識別情報に対応付けて音声の特徴を記憶し、
前記制御手段は、
前記演奏手段に前記演奏情報を演奏させる演奏処理と、
前記演奏処理中、非歌唱区間において前記入力音声情報が入力された場合、当該入力音声情報が歌唱者のものか否かを判定し、当該入力音声情報が歌唱者のものである場合、当該入力音声情報に対する音声認識結果に基づく音声コマンドを実行する音声コマンド処理を実行し、
前記演奏処理にて演奏される前記演奏情報は、前記ユーザ識別情報に対応付けられ、
当該入力音声情報が歌唱者のものであることの判定は、非歌唱区間において入力された入力音声の特徴が、前記演奏処理にて演奏される前記演奏情報に対応付けられた前記ユーザ識別情報に対応する音声の特徴と対応関係を有することを条件とすることを特徴とする。

Claims (4)

  1. 演奏手段と、マイク音声入力部と、制御手段と、を備えるカラオケ装置において、
    前記演奏手段は、演奏情報に基づいて演奏を可能とし、
    前記マイク音声入力部は、マイクから入力音声情報を入力可能とし、
    前記制御手段は、
    前記演奏手段に前記演奏情報を演奏させる演奏処理と、
    前記演奏処理中、非歌唱区間において前記入力音声情報が入力された場合、当該入力音声情報が歌唱者のものか否かを判定し、当該入力音声情報が歌唱者のものである場合、当該入力音声情報に対する音声認識結果に基づく音声コマンドを実行する音声コマンド処理を実行することを特徴とする
    カラオケ装置。
  2. 当該入力音声情報が歌唱者のものであることの判定は、前記演奏処理中、歌唱区間において入力された前記入力音声情報の特徴と、非歌唱区間において入力された前記入力音声情報の特徴が対応関係を有することを条件とすることを特徴とする
    請求項1に記載のカラオケ装置。
  3. ユーザ識別情報に対応付けて音声の特徴を記憶する記憶手段を備え、
    前記演奏処理にて演奏される前記演奏情報は、ユーザ識別情報に対応付けられ、
    当該入力音声情報が歌唱者のものであることの判定は、非歌唱区間において入力された入力音声の特徴が、前記演奏処理にて演奏される前記演奏情報に対応付けられた前記ユーザ識別情報に対応する音声の特徴と対応関係を有することを条件とすることを特徴とする
    請求項1に記載のカラオケ装置。
  4. 前記演奏処理中、歌唱区間において前記入力音声情報をスピーカから放音させるとともに、前記非歌唱区間において前記入力音声情報を消音状態とする、もしくは弱音状態でスピーカから放音させることを特徴とする
    請求項1から請求項3の何れか1項に記載のカラオケ装置。
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