JP2014129638A - ゲル紡糸されたフィラメントから残留紡糸溶剤を除去する方法、該フィラメント、該フィラメントを含むマルチフィラメント糸および製品 - Google Patents
ゲル紡糸されたフィラメントから残留紡糸溶剤を除去する方法、該フィラメント、該フィラメントを含むマルチフィラメント糸および製品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014129638A JP2014129638A JP2014036735A JP2014036735A JP2014129638A JP 2014129638 A JP2014129638 A JP 2014129638A JP 2014036735 A JP2014036735 A JP 2014036735A JP 2014036735 A JP2014036735 A JP 2014036735A JP 2014129638 A JP2014129638 A JP 2014129638A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- filament
- less
- spinning solvent
- gel
- filaments
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D01—NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
- D01F—CHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
- D01F6/00—Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof
- D01F6/02—Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
- D01F6/04—Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds from polyolefins
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L17/00—Materials for surgical sutures or for ligaturing blood vessels ; Materials for prostheses or catheters
- A61L17/14—Post-treatment to improve physical properties
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D01—NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
- D01F—CHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
- D01F13/00—Recovery of starting material, waste material or solvents during the manufacture of artificial filaments or the like
- D01F13/04—Recovery of starting material, waste material or solvents during the manufacture of artificial filaments or the like of synthetic polymers
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D10—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBLASSES OF SECTION D, RELATING TO TEXTILES
- D10B—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBLASSES OF SECTION D, RELATING TO TEXTILES
- D10B2321/00—Fibres made from polymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
- D10B2321/02—Fibres made from polymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds polyolefins
- D10B2321/021—Fibres made from polymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds polyolefins polyethylene
- D10B2321/0211—Fibres made from polymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds polyolefins polyethylene high-strength or high-molecular-weight polyethylene, e.g. ultra-high molecular weight polyethylene [UHMWPE]
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
- Y02P70/62—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product related technologies for production or treatment of textile or flexible materials or products thereof, including footwear
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/29—Coated or structually defined flake, particle, cell, strand, strand portion, rod, filament, macroscopic fiber or mass thereof
- Y10T428/2913—Rod, strand, filament or fiber
- Y10T428/298—Physical dimension
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Textile Engineering (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Vascular Medicine (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Surgery (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Materials For Medical Uses (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Surgical Instruments (AREA)
Abstract
【課題】医薬用の縫合糸及びケーブル等に用いる有効径が16μmを超えるゲル紡糸された超高分子量ポリエチレン(UHMwPE)フィラメントから残留紡糸溶剤を除去する方法の提供。
【解決手段】フィラメントを高温下で緊張状態に維持しながら、フィラメントから残留紡糸溶剤を100ppm未満の量まで除去するステップを含む方法であり、有効径が16μmを超え、かつ残留紡糸溶剤の残量が100ppm未満であるゲル紡糸されたUHMwPEフィラメントに、好ましくは、フィラメントの、初期応力が600MPaになるような荷重下に5O℃で測定されたクリープ速度は、510−6sec−1未満である方法。残留紡糸溶剤を除去する工程は、フィラメントを酸素含量3.0mol/m3未満の環境で、更に超臨界CO2抽出で行われる。
【選択図】図1
【解決手段】フィラメントを高温下で緊張状態に維持しながら、フィラメントから残留紡糸溶剤を100ppm未満の量まで除去するステップを含む方法であり、有効径が16μmを超え、かつ残留紡糸溶剤の残量が100ppm未満であるゲル紡糸されたUHMwPEフィラメントに、好ましくは、フィラメントの、初期応力が600MPaになるような荷重下に5O℃で測定されたクリープ速度は、510−6sec−1未満である方法。残留紡糸溶剤を除去する工程は、フィラメントを酸素含量3.0mol/m3未満の環境で、更に超臨界CO2抽出で行われる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ゲル紡糸された超高分子量UHMwPE(UHMwPE)フィラメントから残留紡糸溶剤を除去する方法、このフィラメント、ならびにこのフィラメントを含むマルチフィラメント糸および医療用品に関する。
ゲル紡糸されたUHMwPEフィラメントの製造方法は、例えば、PCT/NL2003/000872に開示されている。
ゲル紡糸されたUHMwPEマルチフィラメント糸を医療用品に使用することも公知である。この種の製品の例が、縫合糸およびケーブルである。この種のケーブルの適切な例としては、外傷固定用ケーブル、胸骨閉鎖用ケーブル、予防的またはステム周囲用ケーブル、長骨骨折固定用ケーブル、小骨折(small bone fracture)固定用ケーブルが挙げられる。ゲル紡糸されたUHMwPEマルチフィラメント糸は高い弾性率や高い引張強度といった好ましい機械的性質を有することから、この種の用途に使用するのに適している。しかしながら、ゲル紡糸されたフィラメントは、特別な処理を施さなければその中に残留紡糸溶剤が含まれてしまうという欠点がある。残留紡糸溶剤の量は非常に少ないのが通常であるが、それでもやはり、残留紡糸溶剤は人体や動物の体に望ましくない反応(例えば、炎症など)を引き起こす可能性があるため、縫合糸やケーブル等の医療用に用いられるフィラメントとしての適性は十分に低下してしまう。したがって、フィラメント中の残留紡糸溶剤の量を非常に低量、少なくとも100ppm未満、しかしながら好ましくはさらに低量まで減らすために特別な処理を施すことが必要である。
残留紡糸溶剤を除去するための特別な処理としては、フィラメントを長時間抽出または加熱することが挙げられる。このような処理を行った場合、残留紡糸溶剤の量が100ppm以下に達するとフィラメントの性質に悪影響が及ぼされるという問題があり、残留紡糸溶剤が非常に低量すなわち80ppm未満またはそれをさらに下回る量に達した場合はそれが一層顕著になる。抽出または蒸発による溶剤の除去は直径が増大するにつれて困難になるので、これは特に直径の大きいフィラメントを用いた場合に起こる。しかしながら、直径が大きいフィラメントの方が製造が容易であるため、このようなフィラメントを使用することは有利である。さらに、フィラメントは直径が大きい方が、外科医が扱っても丈夫(例えば、摩擦に対する)であるし、耐摩耗性も高い。悪影響を受ける性質の1つに糸の引張強度がある。フィラメントは主として高張力に耐えなければならない製品に適用されるため、このことは重要である。さらに、フィラメント表面の平滑性も悪影響を受ける可能性があり、その場合、フィラメントの摩擦係数が増大する。このようになると、例えばこのフィラメントを含む縫合糸を用いて外傷を縫合することがより困難になる。また、フィラメントのクリープ速度も増大する。フィラメントを温度の高い体内で例えば胸骨閉鎖または骨折固定用ケーブルとして長期間緊張状態で使用する場合は、クリープが小さいことが特に重要である。
したがって、本発明の目的は、有効径が少なくとも16μmであるゲル紡糸されたUHMwPEフィラメントから残留紡糸溶剤を除去する方法であって、得られるフィラメントに含まれる紡糸溶剤の残量が非常に低いかまたは測定限界以下でさえあるだけでなく、上に特定した問題のうちの1つまたはそれ以上も示さない方法を提供することにある。
この目的は、本発明に従い、16μmを超える有効径を有するゲル紡糸されたUHMwPEフィラメントから残留紡糸溶剤を除去する方法であって、高温下でフィラメントを緊張状態に維持しながら、フィラメントから残留紡糸溶剤を100ppm未満の量まで除去するステップを含むことを特徴とする方法によって達成される。
国際公開第2005/066401号パンフレットの実施例29および30には、UHMwPEフィラメントの紡糸方法が開示されており、このフィラメントに含まれる残留紡糸溶剤は100ppm未満である。しかしながら、フィラメントの直径は8μm未満と非常に小さく、また、残留紡糸溶剤を除去するための特別な工程ステップは開示されていない。
本発明の方法を用いると、溶剤の残量が非常に低量であるかまたは測定限界以下でありながら、依然として好ましい性質を示すUHMwPEフィラメントが得られる。このUHMwPEフィラメントは、引張強度が高くクリープ速度が低い。さらにこのフィラメントは、平滑な表面を有している。したがって、このフィラメントは、医療用品に使用するのに非常に適している。
本発明によるゲル紡糸されたUHMwPEフィラメントの作製方法は、a)UHMwPEの紡糸溶剤中溶液から1または複数本のフィラメントを紡糸するステップと、b)得られたフィラメントを冷却することによりゲルフィラメントを形成するステップと、c)このゲルフィラメントから紡糸溶剤の一部を除去するステップと、d)一部の紡糸溶剤を除去する前、途中、または後に、少なくとも1回の延伸ステップにおいてフィラメントを延伸するステップと、e)残留紡糸溶剤を100ppm未満の量まで除去するステップとを含む。
本発明による方法に用いられるフィラメントは、UHMwPEをゲル紡糸するための任意の公知の溶剤を含んでいてもよい。好適な紡糸溶剤としては、例えば、パラフィン類(パラフィン油やパラフィンワックス等)、鉱物油、ケロシン、デカリン、テトラリン、トルエン、低級n−アルカン(例えば、ヘキサン)、キシレン、パラキシレン、スクアラン、シクロオクタンが挙げられる。好ましくは、デカリンが使用される。フィラメントを冷却してゲルフィラメントを得るためには、気体流を用いてもよいし、あるいはフィラメントを液体冷却浴中で急冷してもよい。ステップc)における紡糸溶剤の一部の除去は、公知の方法で、例えば、比較的揮発性の高い溶剤を蒸発させてもよいし、あるいは抽出液を用いて実施してもよい。好ましくはデカリンを使用し、除去は蒸発によって行う。
UHMwPEフィラメントの作製方法には、少なくとも1回の延伸ステップにおいてフィラメントを延伸することが含まれる。通常、延伸すなわちフィラメントを伸張することによって、ポリマー分子が少なくとも部分的に配向し、フィラメントの機械的性質が向上する。延伸は、フィラメントを溶液のゲル化温度未満に冷却した後の半固体またはゲル様フィラメントで実施してもよいし、あるいは、冷却および溶剤除去を行った後の固体フィラメントで実施してもよい。好ましくは、延伸は、1回を超えるステップで、例えば、ゲルおよび/または固体状態のフィラメントで、および/または異なる温度で実施される。
好ましくは、本発明による方法に使用されるフィラメントは、残留紡糸溶剤を除去する最終ステップ(e)の開始時点においては100〜2000ppm(重量百万分率)の量の残留紡糸溶剤を含む。こうすることにより、残留紡糸溶剤の量が非常に少ないが、依然として好ましい性質を示す最終フィラメントが得られるであろう。より好ましくは、残留紡糸溶剤を除去するステップ(e)の開始時点におけるフィラメント中の残留紡糸溶剤の量は1500ppm未満であり、よりさらに好ましくは1000ppm未満である。好ましくは、残留紡糸溶剤を除去するステップの開始時点におけるフィラメントの残留紡糸溶剤含有量は200ppmを超え、よりさらに好ましくは300ppmを超える。
驚くべきことに、残留紡糸溶剤の除去ステップにおいてフィラメントを緊張状態に維持することにより優れたフィラメントが実現されることが見出された。本明細書における、フィラメントを緊張状態に維持するとは、フィラメントの長手方向に張力が存在することを意味する。この張力は、好ましくはマルチまたはモノフィラメント糸としたフィラメントを、枠の周囲に緊張状態で単純に巻き付けることにより適用してもよい。残留紡糸溶剤除去ステップにおいて高温によりフィラメント糸が収縮する傾向にある場合は、フィラメントの張力をさらに増大させてもよい。フィラメントに動的に張力を加えることも可能であり、これは、例えば、フィラメントの2つの末端を装置に接続してフィラメントの片端または両端を引っ張ることによりフィラメントに力を加えることによるか、あるいはフィラメントを直列型の処理施設(inline treatment station)内を張力下に通過させることにより行われる。必要とされる最適な張力は処理施設の実際の設計に依存し、個々の設計は試行錯誤しながら経験的に定めてもよい。枠の周囲の緊張状態にあるフィラメントを処理する場合は、処理中にフィラメントが枠の上を滑らないようにするのに十分な張力をかけることが好ましい。一実施形態においては、張力は0.15g/dtexを超えるべきであり、好ましくは、張力は0.30g/dtexを超えるべきである。張力は、フィラメントおよび枠を損傷させない十分な低さにすべきである。許容される最大張力は処理施設の設計に非常に大きく依存するものであり、試行錯誤しながら経験的に定めてもよい。
好ましくは、残留紡糸溶剤除去ステップの温度は80℃を超え、より好ましくは90℃を超え、よりさらに好ましくは100℃を超える。好ましくは、紡糸溶剤除去ステップの温度は、140℃未満、より好ましくは130℃未満、よりさらに好ましくは125℃未満である。
好ましくは、残留紡糸溶剤除去ステップは、酸素含有量が3mol/m3未満、より好ましくは2mol/m3未満、より好ましくは1mol/m3未満、よりさらに好ましくは0.5mol/m3未満、最も好ましくは0.2mol/m3未満の環境で実施される。
好ましい実施形態においては、残留紡糸溶剤除去ステップは、周囲環境の酸素含有量が上に言及した含有量となるように、減圧空気中で実施される。
他の好ましい実施形態においては、残留紡糸溶剤除去ステップは、フィラメントを超臨界CO2抽出に付すことにより実施される。その理由は、この過程が速やかに進行し、残留紡糸溶剤を非常に低量にすることができ、そしてフィラメントの性質が非常に高い水準に維持されることにある。フィラメントを、温度80〜147.5℃および圧力50〜400bar、より好ましくは110〜130℃および圧力100〜400barで超臨界CO2抽出に付した場合に特に良好な結果が得られる。
こうすることにより、依然として機械的性質およびフィラメント表面の平滑性が非常に高いのに、やはり紡糸溶剤の含有量が非常に低いフィラメントが得られる。超臨界CO2抽出ステップの時間を延長し、かつ/または130℃により近い温度を選択することにより、紡糸溶剤の含有量を一層低下させながらも、依然として所望の性質を有するフィラメントを得ることが可能である。したがって、温度は、好ましくは120〜130℃から選択される。フィラメントを処理する時間の長さは、抽出工程中に異なる時間間隔で試料を採取し、残留紡糸溶剤の量を測定し、測定された残留紡糸溶剤の量を所望の量と比較することにより、単純に決定してもよい。典型的な抽出時間は、所望の残留紡糸溶剤の量、温度、およびさらなる工程条件に応じて、30分間から24時間の間で変化する。
好ましくは、フィラメント処理時間の長さおよび温度は、最終的な残留紡糸溶剤含有量が80ppm未満、より好ましくは60ppm未満、よりさらに好ましくは40ppm未満、最も好ましくは30ppm未満となるように選択される。
本発明による方法は、16μmを超える有効径を有するフィラメントに適用される。本出願の文脈における有効径とは、フィラメント断面の最大寸法の平均値と理解される。円形の断面を有し、有効径が16μmであるフィラメントの場合、繊度は約1.96dtexである。好ましくは、フィラメントの繊度は2〜100dtex、より好ましくは2〜30dtexであり、例えば2〜5dtexまたは2〜3dtexでさえある。他の実施形態においては、フィラメントの有効径は18μmを超える有効径を有し、好ましくは、フィラメントの有効径は25μmを超え、例えば、有効径は75μmを超える。より太いフィラメントは、典型的にはモノフィラメント用途に利用され、一方、より小径のものは、典型的にはマルチフィラメント糸に利用されるであろう。
好ましくは、本発明による方法においては、フィラメントは紡糸仕上剤を含まない。紡糸仕上剤が存在する場合は、残留紡糸溶剤除去ステップを実施する前にこれをゲル紡糸されたUHMwPEフィラメントから除去することが可能である。紡糸仕上剤は、PCT/NL2003/000872に記載の方法により除去してもよい。その場合、残留紡糸溶剤が速やかかつ非常に低量まで除去されながらも、フィラメントの性質は維持される。
本発明による方法においては、フィラメントは、好ましくはマルチフィラメント糸として存在する。しかしながら、フィラメントが緊張状態に維持されるのであれば、マルチフィラメント糸を含む製品、例えば、縫合糸、ケーブル、緯糸、またはさらなる任意の物品中にこのフィラメントを存在させることも可能である。
本発明による方法の他の実施形態においては、フィラメントはモノフィラメントである。モノフィラメントは、手術の際に可撓性よりも堅く目が詰まっていること(compactness)が重要視される、例えばある種の縫合糸用として外科医に好まれる場合もある。
本発明はまた、直径が16μmを超え、残留紡糸溶剤の量が100ppm未満であるゲル紡糸されたUHMwPEフィラメントにも関する。本発明はまた、この種のフィラメントを含むマルチフィラメント糸に加えて、この種のフィラメント1本からなるモノフィラメントにも関する。
一実施形態においては、フィラメントの、50℃においてフィラメントの初期引張応力が600MPaとなるようにフィラメントに荷重をかけて測定されたクリープ速度は、5・10−6sec−1未満、より好ましくは8・10−6sec−1未満、最も好ましくは10−7sec−1未満である。
好ましくは、フィラメントに用いられるUHMwPEは、直鎖UHMwPEすなわち炭素原子100個当たりの側鎖または分岐鎖が1未満、好ましくは炭素原子300個当たりの側鎖が1未満のUHMwPEであり、ここで分岐鎖とは、一般に、少なくとも10個の炭素原子を含むものである。UHMwPEは、5mol%までまたはそれを超える、それと共重合させることができるアルケン(プロピレン、ブテン、ペンテン、4−メチルペンテン、オクテン等)をさらに含んでいてもよい。
好ましくは、UHMwPEの極限粘度(IV)は、5dl/gを超える。IVは、UHMwPEの重量平均分子量の指標である。このようなUHMwPEから作製されたフィラメントは、引張強度、弾性率、および破壊時エネルギー吸収(energy absorption at break)が高いなど、機械的性質が非常に優れている。より好ましくは、IVが10dl/gを超えるUHMwPEが選択される。このようなゲル紡糸されたUHMwPEフィラメントは、高い強度、低い相対密度、良好な耐加水分解性、および極めて優れた摩耗特性を兼ね備えており、そのため、移植片等の様々な生体用途に用いるのに適している。IVは、PTC−179法(ハーキュリーズ・インコーポレーテッド・レビュー(Hercules Inc.Rev.)、1982年4月29日)に従い、135℃のデカリン中で、溶解時間を16時間とし、酸化防止剤としてDBPCを2g/l溶液の量で用いて、異なる濃度で測定された粘度を濃度ゼロに外挿することによって決定される。
好ましくは、本発明によるゲル紡糸されたUHMwPEフィラメントは、残留紡糸溶剤を80ppm未満、より好ましくは60ppm未満、よりさらに好ましくは40ppm未満、最も好ましくは30ppm未満含む。
本発明はまた、本発明によるフィラメントを含むマルチフィラメント糸にも関する。
好ましくは、本発明によるゲル紡糸されたUHMwPEマルチフィラメント糸は、強度が少なくとも3.4N/texであり、より好ましくは少なくとも3.6N/texであり、よりさらに好ましくは3.8N/texであり、最も好ましくは4.0N/texである。
本発明はまた、本発明によるゲル紡糸されたUHMwPEマルチフィラメント糸またはモノフィラメントを含む医療用品にも関する。このような製品の適切な例としては縫合糸およびケーブルが挙げられるが、エンドレスループ製品、バッグ状、バルーン状製品、ならびに他の織成および/または編成製品も挙げられる。ケーブルの適切な例としては、外傷固定用ケーブル、胸骨閉鎖用ケーブル、および予防的またはステム周囲用ケーブル、長骨骨折固定用ケーブル、小骨折固定用ケーブルが挙げられる。同じく、靱帯再建用の管状製品も想定される。
[実施例]
[糸の調製]
オランダ国のDSM・ダイニーマ(DSM Dyneema,the Netherlands)から提供された市販のグレードであるダイニーマ(Dyneema)(商標)SK75を、紡糸仕上剤が検出できなくなるまで石鹸および溶剤で数回洗浄した。
[糸の調製]
オランダ国のDSM・ダイニーマ(DSM Dyneema,the Netherlands)から提供された市販のグレードであるダイニーマ(Dyneema)(商標)SK75を、紡糸仕上剤が検出できなくなるまで石鹸および溶剤で数回洗浄した。
残留紡糸溶剤の量は約400ppmであった。以下に示すように、糸を高温で処理することにより紡糸溶剤を除去した(ステップe))。
[引張強度の測定]
引張特性:ASTM D885Mに準ずる手順を用いてマルチフィラメント糸の引張強度(または強度)、引張弾性率(または弾性率)、および破断伸び(またはeab)の定義および測定を行う。繊維の公称標線間距離を500mm、クロスヘッド速度を50%/分とし、Fibre Grip D5618C型のインストロン(Instron)2714つかみ具を使用する。測定された応力−歪み曲線に基づき、弾性率を0.3〜1%歪みの傾きとして定義する。弾性率および強度を求める場合は、測定された引張力を繊度(10メートルの繊維を秤量することにより決定される)で除し、GPa単位の値は、密度を0.97g/cm3と仮定して求める。組成された部材の強度は、インストロン1497Kつかみ具を備えたZwick 1435装置を用いて測定(単純な結節を1つ結んだ後)した。
引張特性:ASTM D885Mに準ずる手順を用いてマルチフィラメント糸の引張強度(または強度)、引張弾性率(または弾性率)、および破断伸び(またはeab)の定義および測定を行う。繊維の公称標線間距離を500mm、クロスヘッド速度を50%/分とし、Fibre Grip D5618C型のインストロン(Instron)2714つかみ具を使用する。測定された応力−歪み曲線に基づき、弾性率を0.3〜1%歪みの傾きとして定義する。弾性率および強度を求める場合は、測定された引張力を繊度(10メートルの繊維を秤量することにより決定される)で除し、GPa単位の値は、密度を0.97g/cm3と仮定して求める。組成された部材の強度は、インストロン1497Kつかみ具を備えたZwick 1435装置を用いて測定(単純な結節を1つ結んだ後)した。
[クリープ量の測定]
糸片を50℃の熱風オーブンに入れ、糸の片端を直径10mmの円形の棒の周囲に数回巻き付けることにより連結し、他端を、クリープ測定の開始時点の引張応力の大きさが600MPaになるように錘に連結することによってクリープを測定した。
糸片を50℃の熱風オーブンに入れ、糸の片端を直径10mmの円形の棒の周囲に数回巻き付けることにより連結し、他端を、クリープ測定の開始時点の引張応力の大きさが600MPaになるように錘に連結することによってクリープを測定した。
クリープ挙動をグラフに表すが、ここでクリープ速度は、全体のクリープ変形(x軸)(%)に対する対数関数(y軸)として与えられる。このようなグラフにおいては、図1に示すように3つの領域を認めることができる。領域I(図1においてIで示される)は、比較的短時間で終了し、クリープ速度が段階的に低下するという特徴を有する。領域II(図1においてIIで示される)は、クリープ速度が一定であるが、ほとんどの場合は緩やかに上昇するという特徴を有する。領域III(図1においてIIIで示される)においては、クリープ速度の急速な上昇が起こった後に糸が破断する。糸の耐クリープ性は、グラフ中の領域IIの開始点(図1においてAで示される)であるクリープ速度の最小値により特徴づけられる。
[残留紡糸溶剤の測定]
水素炎イオン化検出(FID)および質量分光検出に直列に連結した動的ヘッドスペースガスクロマトグラフィーを用いて、溶剤の化学的な種類およびwt%を測定する。
水素炎イオン化検出(FID)および質量分光検出に直列に連結した動的ヘッドスペースガスクロマトグラフィーを用いて、溶剤の化学的な種類およびwt%を測定する。
試料の測定を以下のように実施する:試料を20mmの小片に切断する。試料50mgを脱着管(熱脱着システム(例えば、オートサンプラーGerstel(商標)TDS Aを備えたGerstel(商標)TDS 2(両方共、シグマ・アルドリッチ・インコーポレーテッド(Sigma−Aldrich Inc.)提供))および冷却注入システム(例えば、シグマ・アルドリッチ・インコーポレーテッドより提供されるGerstel(商標)CIS4))に装入する。
試料の両側から約30mmのガラスウールの栓を管に詰める。管を200℃で30分間加熱する。試料を加熱する間、ヘリウムガス流を管に通気させる。揮発性物質すなわち加熱により気化する成分を、液体窒素で−150℃に冷却された冷却トラップに捕集する。脱着を30分間行った後、冷却トラップを加熱する。この成分を冷却注入システムで回収し、ガスクロマトグラフ(例えば、米国のヒューレット・パッカード(Hewlett Packard,the US)より提供されるヒューレット・パッカード(商標)6890型システム)を使用して、ガスクロマトグラフィーカラム(30m石英ガラス(id=0.25mm)、CP−Sil(商標)8 CB低ブリード/MS)にスプリット比1:20で注入して分離を行う。
水素炎イオン化検出器(FID)および質量選択検出器(ヒューレット・パッカード5973(MSD))を用いて成分を検出する。
溶剤の種類および量を決定するために、標準物質および試料のFIDピーク面積を測定する。
[式Iを用いたn−アルカンの感度係数(Fc)の算出:]
Fc=Cc/Ac 式I
(式中、
Acは、較正により測定されたn−アルカンのピーク面積であり、
Ccは、検量線溶液(μg/0.3μl)中のn−アルカンの濃度である)
Fc=Cc/Ac 式I
(式中、
Acは、較正により測定されたn−アルカンのピーク面積であり、
Ccは、検量線溶液(μg/0.3μl)中のn−アルカンの濃度である)
[式IIを用いた濃度(Cs)(mg/kg)の算出:]
Cs=As×Fc/Is 式II
(式中、
Fcは、式Iに従い求められた係数であり、
Asは、試料の分析により測定された成分のピーク面積であり、
Isは、試料の量(グラム)である)
Cs=As×Fc/Is 式II
(式中、
Fcは、式Iに従い求められた係数であり、
Asは、試料の分析により測定された成分のピーク面積であり、
Isは、試料の量(グラム)である)
[比較実験A]
紡糸仕上剤を除去したダイニーマ(Dyneema)(商標)SK75のクリープおよび引張強度を、上に挙げた方法に従い測定した。結果を表1に示す。糸の残留紡糸溶剤含有量は約400ppmであった。
紡糸仕上剤を除去したダイニーマ(Dyneema)(商標)SK75のクリープおよび引張強度を、上に挙げた方法に従い測定した。結果を表1に示す。糸の残留紡糸溶剤含有量は約400ppmであった。
[比較実験B]
比較実験Aのダイニーマ(商標)SK75糸を、1気圧の空気中、135℃で64時間保持した。この処理を行った後、糸のクリープ、引張強度、および残留紡糸溶剤を上に挙げた方法に従い測定した。結果を表1に示す。紡糸溶剤の含有量は100ppmを十分に下回っているが、糸の機械的性質は低下していた。糸が即座に破断してしまったため、クリープ試験は実施することさえできなかった。
比較実験Aのダイニーマ(商標)SK75糸を、1気圧の空気中、135℃で64時間保持した。この処理を行った後、糸のクリープ、引張強度、および残留紡糸溶剤を上に挙げた方法に従い測定した。結果を表1に示す。紡糸溶剤の含有量は100ppmを十分に下回っているが、糸の機械的性質は低下していた。糸が即座に破断してしまったため、クリープ試験は実施することさえできなかった。
[比較実験C]
比較実験Aのダイニーマ(商標)SK75糸を、1気圧の空気中、120℃で64時間保持した。この処理を行った後、糸のクリープ、引張強度、および残留紡糸溶剤を上に挙げた方法に従い測定した。結果を表1に示す。紡糸溶剤の量は100ppmを十分に下回っているが、糸の引張強度は低下しており、クリープ量に悪影響が及ぼされていた。
比較実験Aのダイニーマ(商標)SK75糸を、1気圧の空気中、120℃で64時間保持した。この処理を行った後、糸のクリープ、引張強度、および残留紡糸溶剤を上に挙げた方法に従い測定した。結果を表1に示す。紡糸溶剤の量は100ppmを十分に下回っているが、糸の引張強度は低下しており、クリープ量に悪影響が及ぼされていた。
[実験1]
比較実験Aのダイニーマ(商標)SK75糸を120℃で64時間維持した。この処理を行う間は、糸が緊張状態に維持されるように糸を枠の周囲に巻き付けておいた。処理後の糸のクリープ、引張強度、および残留紡糸溶剤を上に挙げた方法に従い測定した。残留紡糸溶剤の量は100ppmを十分に下回っていた。さらなる結果を表1に示す。処理(ステップe)後のクリープ量が未処理の糸さえも下回っていることがわかる。
比較実験Aのダイニーマ(商標)SK75糸を120℃で64時間維持した。この処理を行う間は、糸が緊張状態に維持されるように糸を枠の周囲に巻き付けておいた。処理後の糸のクリープ、引張強度、および残留紡糸溶剤を上に挙げた方法に従い測定した。残留紡糸溶剤の量は100ppmを十分に下回っていた。さらなる結果を表1に示す。処理(ステップe)後のクリープ量が未処理の糸さえも下回っていることがわかる。
[実験2]
比較実験Aのダイニーマ(商標)SK75糸を、超臨界CO2を充填した温度が100℃のオートクレーブに1時間入れた。オートクレーブ中の超臨界CO2環境の酸素含有量を1.2mol/m3とした。この処理を行う間は、糸が緊張状態に維持されるように糸を枠の周囲に巻き付けておいた。処理後の糸のクリープ、引張強度、および残留紡糸溶剤を上に挙げた方法に従い測定した。結果を表1に示す。紡糸溶剤の含有量は100ppmを十分に下回っている。処理(ステップe)後のクリープ量は処理前のものに匹敵する。
比較実験Aのダイニーマ(商標)SK75糸を、超臨界CO2を充填した温度が100℃のオートクレーブに1時間入れた。オートクレーブ中の超臨界CO2環境の酸素含有量を1.2mol/m3とした。この処理を行う間は、糸が緊張状態に維持されるように糸を枠の周囲に巻き付けておいた。処理後の糸のクリープ、引張強度、および残留紡糸溶剤を上に挙げた方法に従い測定した。結果を表1に示す。紡糸溶剤の含有量は100ppmを十分に下回っている。処理(ステップe)後のクリープ量は処理前のものに匹敵する。
Claims (17)
- 有効径が16μmを超えるゲル紡糸されたUHMwPEフィラメントから残留紡糸溶剤を除去する方法であって、
高温下で、前記フィラメントを緊張状態に維持しながら、前記フィラメントから残留紡糸溶剤を100ppm未満の量まで除去するステップ
を含む方法。 - 有効径が18μmを超える前記ゲル紡糸されたUHMwPEフィラメントが、好ましくは、有効径が75μmを超えるゲル紡糸されたUHMwPEフィラメント等の、有効径が25μmを超えるゲル紡糸されたUHMwPEフィラメントであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 前記温度が、90℃超等、80℃を超えることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
- 前記温度が、140℃未満であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記温度が、135℃未満であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 残留紡糸溶剤を除去する前記ステップが、前記フィラメントを酸素含有量が3.0mol/m3未満の環境に維持しながら実施されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記残留紡糸溶剤を除去する前記ステップが、前記フィラメントを超臨界CO2抽出に付すことにより実施されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記紡糸溶剤が、80ppm未満の量まで除去されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
- 前記紡糸溶剤が、60ppm未満の量まで除去されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
- 前記フィラメントが、紡糸仕上剤を含まないことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
- 直径が16μmを超え、かつ残留紡糸溶剤の残量が100ppm未満である、ゲル紡糸されたUHMwPEフィラメント。
- 前記フィラメントの、初期応力が600MPaとなるような荷重下に50℃で測定されたクリープ速度が、5・10−6sec−1未満であることを特徴とする、請求項11に記載のゲル紡糸されたUHMwPEフィラメント。
- 前記フィラメントの、初期応力が600MPaとなるような荷重下に50℃で測定されたクリープ速度が、8・10−6sec−1未満であることを特徴とする、請求項11に記載のゲル紡糸されたUHMwPEフィラメント。
- 前記フィラメントの、初期応力が600MPaとなるような荷重下に50℃で測定されたクリープ速度が、10−7sec−1未満であることを特徴とする、請求項11に記載のゲル紡糸されたUHMwPEフィラメント。
- 請求項11〜14のいずれか一項に記載のフィラメントを含むマルチフィラメント糸。
- 請求項11〜14のいずれか一項に記載の1本のフィラメントからなるモノフィラメント。
- 請求項15に記載の糸または請求項16に記載のモノフィラメントを含む医療用品。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP07006238 | 2007-03-27 | ||
EP07006238.5 | 2007-03-27 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010500126A Division JP5491376B2 (ja) | 2007-03-27 | 2008-03-21 | ゲル紡糸されたフィラメントから残留紡糸溶剤を除去する方法、該フィラメント、該フィラメントを含むマルチフィラメント糸および製品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014129638A true JP2014129638A (ja) | 2014-07-10 |
Family
ID=38325475
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010500126A Active JP5491376B2 (ja) | 2007-03-27 | 2008-03-21 | ゲル紡糸されたフィラメントから残留紡糸溶剤を除去する方法、該フィラメント、該フィラメントを含むマルチフィラメント糸および製品 |
JP2014036735A Pending JP2014129638A (ja) | 2007-03-27 | 2014-02-27 | ゲル紡糸されたフィラメントから残留紡糸溶剤を除去する方法、該フィラメント、該フィラメントを含むマルチフィラメント糸および製品 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010500126A Active JP5491376B2 (ja) | 2007-03-27 | 2008-03-21 | ゲル紡糸されたフィラメントから残留紡糸溶剤を除去する方法、該フィラメント、該フィラメントを含むマルチフィラメント糸および製品 |
Country Status (14)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US9260801B2 (ja) |
EP (1) | EP2126167B1 (ja) |
JP (2) | JP5491376B2 (ja) |
CN (1) | CN101646811B (ja) |
AT (1) | ATE484615T1 (ja) |
BR (1) | BRPI0809426B1 (ja) |
DE (1) | DE602008003009D1 (ja) |
DK (1) | DK2126167T3 (ja) |
EA (1) | EA016542B1 (ja) |
ES (1) | ES2351779T3 (ja) |
HK (1) | HK1142643A1 (ja) |
MX (1) | MX2009010351A (ja) |
PL (1) | PL2126167T3 (ja) |
WO (1) | WO2008116613A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111826745A (zh) * | 2020-07-30 | 2020-10-27 | 上海化工研究院有限公司 | 一种超高分子量聚乙烯纺丝废冻胶处理工艺与装置 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9365953B2 (en) * | 2007-06-08 | 2016-06-14 | Honeywell International Inc. | Ultra-high strength UHMWPE fibers and products |
WO2009153314A1 (en) | 2008-06-20 | 2009-12-23 | Dsm Ip Assets B.V. | Ultrahigh molecular weight polyethylene yarn |
US20110207907A1 (en) * | 2008-11-20 | 2011-08-25 | Joseph Arnold Paul Maria Simmelink | Gel spun polyethylene fiber |
CN102505159B (zh) * | 2011-10-28 | 2015-02-25 | 北京威亚高性能纤维有限公司 | 一种抗蠕变的超高分子量聚乙烯纤维及其制备方法和应用 |
WO2016198405A1 (en) * | 2015-06-08 | 2016-12-15 | Eidgenössische Technische Hochschule Zürich | Polymer compositions and processing thereof |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04209817A (ja) * | 1990-11-30 | 1992-07-31 | Toyobo Co Ltd | 耐クリープ性を有する高強度ポリエチレン繊維 |
WO2005066401A1 (en) * | 2004-01-01 | 2005-07-21 | Dsm Ip Assets B.V. | Process for making high-performance polyethylene multifilament yarn |
WO2006010522A1 (en) * | 2004-07-27 | 2006-02-02 | Dsm Ip Assets B.V. | Elongated surgical repair product based on uhmwpe filaments |
JP2009500091A (ja) * | 2005-07-05 | 2009-01-08 | ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. | Uhmwpeフィラメントベースの外科的修復製品 |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4027406A (en) * | 1976-05-13 | 1977-06-07 | Michael Salvatore | Method of lasting shoe uppers to a last and lasted shoe uppers and articles of footwear produced thereby |
US5414049A (en) * | 1993-06-01 | 1995-05-09 | Howmedica Inc. | Non-oxidizing polymeric medical implant |
US6361551B1 (en) * | 1998-12-11 | 2002-03-26 | C. R. Bard, Inc. | Collagen hemostatic fibers |
US6448359B1 (en) | 2000-03-27 | 2002-09-10 | Honeywell International Inc. | High tenacity, high modulus filament |
US6951685B1 (en) * | 2001-11-27 | 2005-10-04 | Integrated Textile Systems, Inc. | Ultra high molecular weight polyethylene fibers |
US7423084B2 (en) * | 2002-02-15 | 2008-09-09 | Dsm Ip Assets B.V. | Method of producing high strength elongated products containing nanotubes |
ATE376083T1 (de) * | 2002-12-10 | 2007-11-15 | Dsm Ip Assets Bv | Verfahren zur herstellung und verfahren zur konvertierung von polyolefinfasern |
EP1647616A1 (en) * | 2004-10-14 | 2006-04-19 | DSM IP Assets B.V. | Process for making a monofilament-like product |
CN1292109C (zh) * | 2004-12-03 | 2006-12-27 | 北京特斯顿新材料技术发展有限公司 | 超高分子量聚乙烯纤维制备过程中的萃取干燥方法及装置 |
CN100339514C (zh) * | 2005-06-03 | 2007-09-26 | 北京特斯顿新材料技术发展有限公司 | 超高分子量聚乙烯纤维制备中的超临界萃取及干燥方法 |
EP1746187A1 (en) * | 2005-07-18 | 2007-01-24 | DSM IP Assets B.V. | Polyethylene multi-filament yarn |
CN1912198B (zh) * | 2006-08-25 | 2010-08-25 | 北京特斯顿新材料技术发展有限公司 | 超高分子量聚乙烯纤维制备过程中的牵伸萃取方法 |
-
2008
- 2008-03-21 ES ES08734724T patent/ES2351779T3/es active Active
- 2008-03-21 DK DK08734724.1T patent/DK2126167T3/da active
- 2008-03-21 DE DE602008003009T patent/DE602008003009D1/de active Active
- 2008-03-21 PL PL08734724T patent/PL2126167T3/pl unknown
- 2008-03-21 BR BRPI0809426-8A patent/BRPI0809426B1/pt active IP Right Grant
- 2008-03-21 MX MX2009010351A patent/MX2009010351A/es active IP Right Grant
- 2008-03-21 EP EP08734724A patent/EP2126167B1/en active Active
- 2008-03-21 US US12/593,469 patent/US9260801B2/en active Active
- 2008-03-21 WO PCT/EP2008/002298 patent/WO2008116613A1/en active Application Filing
- 2008-03-21 AT AT08734724T patent/ATE484615T1/de not_active IP Right Cessation
- 2008-03-21 CN CN2008800100040A patent/CN101646811B/zh active Active
- 2008-03-21 EA EA200901304A patent/EA016542B1/ru not_active IP Right Cessation
- 2008-03-21 JP JP2010500126A patent/JP5491376B2/ja active Active
-
2010
- 2010-08-06 HK HK10107534.6A patent/HK1142643A1/xx not_active IP Right Cessation
-
2014
- 2014-02-27 JP JP2014036735A patent/JP2014129638A/ja active Pending
-
2016
- 2016-01-12 US US14/994,121 patent/US20160201225A1/en not_active Abandoned
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04209817A (ja) * | 1990-11-30 | 1992-07-31 | Toyobo Co Ltd | 耐クリープ性を有する高強度ポリエチレン繊維 |
WO2005066401A1 (en) * | 2004-01-01 | 2005-07-21 | Dsm Ip Assets B.V. | Process for making high-performance polyethylene multifilament yarn |
WO2006010522A1 (en) * | 2004-07-27 | 2006-02-02 | Dsm Ip Assets B.V. | Elongated surgical repair product based on uhmwpe filaments |
JP2009500091A (ja) * | 2005-07-05 | 2009-01-08 | ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. | Uhmwpeフィラメントベースの外科的修復製品 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111826745A (zh) * | 2020-07-30 | 2020-10-27 | 上海化工研究院有限公司 | 一种超高分子量聚乙烯纺丝废冻胶处理工艺与装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20160201225A1 (en) | 2016-07-14 |
ATE484615T1 (de) | 2010-10-15 |
CN101646811A (zh) | 2010-02-10 |
JP2010522286A (ja) | 2010-07-01 |
BRPI0809426A2 (pt) | 2014-09-09 |
DK2126167T3 (da) | 2011-01-03 |
ES2351779T3 (es) | 2011-02-10 |
US20100086781A1 (en) | 2010-04-08 |
HK1142643A1 (en) | 2010-12-10 |
CN101646811B (zh) | 2012-07-04 |
EA016542B1 (ru) | 2012-05-30 |
US9260801B2 (en) | 2016-02-16 |
MX2009010351A (es) | 2009-10-19 |
PL2126167T3 (pl) | 2011-02-28 |
JP5491376B2 (ja) | 2014-05-14 |
EP2126167B1 (en) | 2010-10-13 |
EP2126167A1 (en) | 2009-12-02 |
BRPI0809426B1 (pt) | 2018-03-20 |
EA200901304A1 (ru) | 2010-02-26 |
DE602008003009D1 (de) | 2010-11-25 |
WO2008116613A1 (en) | 2008-10-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2014129638A (ja) | ゲル紡糸されたフィラメントから残留紡糸溶剤を除去する方法、該フィラメント、該フィラメントを含むマルチフィラメント糸および製品 | |
JP4960431B2 (ja) | ポリオレフィン繊維を半製品または最終用途製品に加工する方法、これにより得ることのできる半製品または最終用途製品、医療用途におけるこの半製品もしくは最終用途製品の使用、この半製品もしくは最終用途製品を含む医療製品、或いは、組成物の、ポリオレフィン繊維を半製品もしくは最終用途製品に加工する方法における紡糸仕上げ剤としての使用 | |
EP2195476B1 (en) | Fibers of uhmwpe and a process for producing thereof | |
ES2680500T3 (es) | Procedimiento para la preparación de hilos de poli(alfa-olefina) multifilamentosos de UHMW | |
JP5419449B2 (ja) | Uhmwpeフィラメントベースの外科的修復製品 | |
EA015582B1 (ru) | Окрашенный шовный материал | |
JP5585851B2 (ja) | 超高分子量ポリエチレン糸 | |
CA2633996C (en) | Surgical repair product comprising uhmwpe filaments | |
KR20140135189A (ko) | 폴리올레핀 섬유 | |
EP3488032B1 (en) | Process for making high-strength polylactic acid filament | |
MX2008008109A (en) | Surgical repair product comprising uhmwpe filaments | |
EP1847276A1 (en) | Twisted suture | |
EP1847224A1 (en) | Twisted cable for use in medical applications | |
Hebsiba et al. | Development of New Technique for Production of High Tenacity Cotton Yarns |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150310 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20151027 |