JP2014128037A - 鳥害防止具取付用治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】充電した状態の変圧器などへ変圧器用鳥害防止具を容易かつ確実に取り付けることができる鳥害防止具取付用治具を提供する。
【解決手段】変圧器用鳥害防止具10を柱上変圧器などに絶縁棒(ホットスティック)などの活線作業用器具を用いて取り付けるための取付用治具50は、変圧器用鳥害防止具10の軸部材13および3本の脚部材14bをそれぞれ貫通させるための軸部材用リング状部材51および第1乃至第3の脚部材用リング状部材521〜523と、軸部材用リング状部材51および第1乃至第3の脚部材用リング状部材521〜523を連結するための第1乃至第3の連結部材551〜553とを具備する。軸部材用リング状部材51には、軸部材14bを通すための開口部51aが形成されており、第1乃至第3の脚部材用リング状部材521〜523には、3本の脚部材14bをそれぞれ通すための第1乃至第3の開閉部材531〜533が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、鳥の営巣・飛来を防止するために変圧器の上蓋に鳥害防止具を取り付けるのに好適な鳥害防止具取付用治具に関する。
従来、電柱などに施設してある柱上変圧器の上蓋に鳥が営巣する状況があり、営巣により停電が発生したり、巣の撤去に時間がかかったり、感電・地絡・短絡の危険があったり、営巣防止具を取り付けようとしても取り付けることができなかったりするなどの問題が発生していた。
また、営巣は停電を発生させないとしても、巣自体の落下や、飛来しての糞の落下によりお客さまの所有物を破損させてしまったり衛生環境を害したりするという面があることから、先ず飛来・営巣を防止するということが重要になっている。
そのため、電線や電柱の腕金に対する営巣を防止するための鳥害防止具を柱上変圧器に使用することも考えられるが、このような鳥害防止具は電線や腕金などに取り付けることを想定した構成であるため(たとえば、下記の特許文献1参照)、柱上変圧器に取り付け、固定することが難しいという問題があった。
また、柱上変圧器に営巣した鳥による糞害やゴミによる被害がひどいために、柱上変圧器に営巣された巣を放置しておくことは難しいほか、柱上変圧器に営巣された巣を撤去しても同一場所に再度営巣されることも多く、柱上変圧器に営巣された巣を撤去する作業者は同様な撤去作業を繰り返し行わなくてはならず煩わしいという問題があった。
さらに、周辺住民は、柱上変圧器に営巣した鳥による糞害やゴミの散乱など被害を継続して受けるという問題があった。
なお、下記の特許文献2には、鳥害防止手段を電柱の腕金に着脱したりパラボラアンテナを手摺等に着脱したりする高所着脱作業を容易するとともに高所作業員の負担を軽減するために、端部内側に係止片部を設けた側板部を上板部の左右両端に連設してなる金具本体を形成し、この金具本体の上板部に弾性部材を配設してなる取付金具と、左右両側に脚部を有する横基部の略中央に操作杆を配設し、この各脚部の先端に爪部を突設し、横基部に支点部を爪部側に突出するように配設してなる着脱具とからなる取付金具とその着脱冶具が開示されている。
また、下記の特許文献3には、高所着脱作業を容易するとともに高所作業員の負担を軽減するために、下端に横片部を連設した支柱部の上方を後方または前方に少許傾斜させ、支柱部の上端部付近に揺動基部を揺動自在に取り付け、揺動基部の左右両側に細杆を張り出させ、揺動基部の下部に錘を垂下させ、錘より下方の支柱部にストッパを配してなる鳥害防止手段を形成し、この鳥害防止手段を配した取付金具を着脱具により腕金に着脱してなる鳥害防止手段が開示されている。
特開2012−005376号公報 特開2001−190016号公報 特開2001−178350号公報
しかしながら、電線や腕金などに取り付けることを想定した構成の鳥害防止装置(たとえば、上記の特許文献1記載の鳥害防止装置)では、以下に示すような問題がある。
(1)鳥の営巣を防止することはできるが、鳥が柱上変圧器の上蓋に飛来するのを防止することは難しい。
(2)1台の柱上変圧器に適用するには効果的であるが、複数台の変圧器が架台などに設置された受電設備に適用する場合には、変圧器の上部に取り付けるアームの角度や長さによっては変圧器から鳥害防止部までの距離が大きくなるため、効果を十分に発揮することができないおそれがある。
また、上記の特許文献2記載の取付金具および上記の特許文献3記載の鳥害防止手段では、電柱の腕金に鳥害防止手段を取り付けるものであるため、変圧器の上蓋に取り付ける鳥害防止具には適用できないという問題がある。
そのため、柱上変圧器などの上蓋への鳥の営巣・飛来を防止することができるとともに複数台の変圧器が架台などに設置された受電設備に適用しても効果を十分に発揮することができる変圧器用鳥害防止具が要請されており、また、このような変圧器用鳥害防止具を充電した状態の柱上変圧器などの上蓋へ容易かつ確実に取り付けることができる鳥害防止具取付用治具が要請されている。
本発明の目的は、充電した状態の変圧器などへ変圧器用鳥害防止具を容易かつ確実に取り付けることができる鳥害防止具取付用治具を提供することにある。
本発明の鳥害防止具取付用治具は、本体(1a)と上蓋(1b)の側面との間に隙間を有する変圧器に直接取り付けられる変圧器用鳥害防止具(10)を該変圧器に絶縁棒(ホットスティック)などの活線作業用器具を用いて取り付けるための鳥害防止具取付用治具(50)であって、前記変圧器用鳥害防止具の前記変圧器への取付時に、鳥が前記変圧器に営巣することを防止するための鳥害防止部(12)が上端部に取り付けられた該変圧器用鳥害防止具の軸部材(13)を貫通させるための軸部材用リング状部材(51)と、前記変圧器用鳥害防止具の前記変圧器への取付時に、該変圧器用鳥害防止具の前記軸部材が貫通された円環状の軸受部材(14a)の外周面に一端が該軸受部材の周方向に沿って等間隔に固定された第1乃至第3の脚部材(14b)をそれぞれ貫通させるための第1乃至第3の脚部材用リング状部材(521〜523)と、前記軸部材用リング状部材と前記第1の脚部材用リング状部材とを連結するための第1の連結部材(551)と、前記軸部材用リング状部材と前記第2の脚部材用リング状部材とを連結するための第2の連結部材(552)と、前記第2の脚部材用リング状部材と前記第3の脚部材用リング状部材とを連結するための第3連結部材(553)とを具備し、前記軸部材用リング状部材に、前記変圧器用鳥害防止具の前記変圧器への取付時に該変圧器用鳥害防止具の前記軸部材を通すための開口部(51a)が形成されており、前記第1乃至第3の脚部材用リング状部材に、前記変圧器用鳥害防止具の前記変圧器への取付時に該変圧器用鳥害防止具の前記第1乃至第3の脚部材をそれぞれ通すための第1乃至第3の開閉部材(531〜533)が形成されていることを特徴とする。
ここで、前記変圧器用鳥害防止具が、前記軸部材と、前記鳥害防止部と、前記軸受部材および前記第1乃至第3の脚部材を備える取付部(14)と、ナット(15)とを具備し、前記軸部材の中央部の外周面に、前記ナットと螺合するネジ山が形成されており、前記軸部材の前記軸受部材よりも下に、前記ナットが前記ネジ山に螺合されて取り付けられており、前記第1乃至第3の脚部材の他端部が、前記変圧器の前記隙間に下から挿入して該上蓋の側面に引っ掛けることができるように、フック状にされていてもよい。
前記変圧器用鳥害防止具が、前記軸部材の下端部に固定されたクッション板(16)をさらに具備してもよい。
前記軸部材の長さが、前記第1乃至第3の脚部材を前記上蓋の側面に引っ掛けたときに該軸部材の下端面が該第1乃至第3の脚部材の下端面よりも上に位置する長さとされていてもよい。
前記第1乃至第3の開閉部材が、内面側から押されると開く円弧棒状とされていてもよい。
前記軸部材用リング状部材および前記第1乃至第3の脚部材用リング状部材が、同一形状および同一寸法のリング部材から構成されており、前記開口部が、前記リング部材の右下部分を90°切り欠いて第1の回転方向に11°回転させて形成されており、前記第1の開閉部材が、前記リング部材の右下部分を90°切り欠いて前記第1の回転方向に90°回転させて形成された開口部に取り付けられており、前記第2の開閉部材が、前記リング部材の右下部分を90°切り欠いて前記第1の回転方向とは逆の第2の回転方向に28°回転させて形成された開口部に取り付けられており、前記第3の開閉部材が、前記リングの右下部分を90°切り欠いて前記第1の回転方向に70°回転させて形成された開口部に取り付けられていてもよい。
前記第1乃至第3の開閉部材が、内面側から押されると10°下向きに傾斜して開くようにされていてもよい。
前記第1の開閉部材、前記第2の脚部材用リング状部材および前記第3の脚部材用リング状部材に、前記第1乃至第3の脚部材を嵌合して固定するための第1乃至第3の切欠き(541〜543)が、該第1の開閉部材、該第2の脚部材用リング状部材および該第3の脚部材用リング状部材の上面から下面まで63°の角度で下面に向けて拡がるように傾斜を持ってそれぞれ形成されていてもよい。
本発明の鳥害防止具取付用治具は、以下に示す効果を奏する。
(1)充電部に近づかずに絶縁棒(ホットスティック)などの活線作業用器具で簡易に変圧器などの上蓋へ鳥害防止具を取り付けることができる。
(2)充電した変圧器への鳥害防止具の取付時の感電、短絡および落下などの危険性を低減することができる。
(3)変圧器を停電させずに鳥害防止具を取り付けることができる。
本発明の一実施例による取付用治具50を用いて変圧器の上蓋に取り付けることができる変圧器用鳥害防止具10の構成を示す図である。 図1に示した軸部材13のネジ山の形成範囲について説明するための図である。 本発明の一実施例による取付用治具50の構成を示す図である。 図3に示した軸部材用リング状部材51と第1乃至第3の脚部材用リング状部材521〜523と第1乃至第3の連結部材551〜553との配置および寸法を示す図である。 図3に示した第1の開閉部材531が開いた状態について説明するための図であり、(a)は第1の開閉部材531の上面図であり、(b)は第1の開閉部材531の背面図である。 図3に示した第1乃至第3の切欠き541〜543について説明するための図であり、(a)は矩形状棒の脚部材14bを第2の切欠き542に嵌合させたときの状態を示す図であり、(b)は円形棒状の脚部材14b’を第2の切欠き542に嵌合させたときの状態を示す図である。 図3に示した取付用治具50の使用方法について説明するための図である。 図3に示した取付用治具50の使用方法について説明するための図である。 図3に示した取付用治具50の使用方法について説明するための図である。 図3に示した取付用治具50の使用方法について説明するための図である。
上記の目的を、第1乃至第3の脚部材用リング状部材が軸部材用リング状部材を約120°の間隔で囲むように軸部材用リング状部材および第1乃至第3の脚部材用リング状部材を第1乃至第3の連結部材で連結し、軸部材用リング状部材に開口部を形成するとともに第1乃至第3の脚部材用リング状部材に第1乃至第3の開閉部材をそれぞれ取り付けることにより実現した。
以下、本発明の鳥害防止具取付用治具の実施例について図面を参照して説明する。
先ず、本発明の鳥害防止具取付用治具を用いて変圧器の上蓋に取り付けることができる変圧器用鳥害防止具10について説明する。
この変圧器用鳥害防止具10は、図1に示すように、鳥が柱上変圧器に営巣することを防止するための鳥害防止部12と、φ10mmの円柱状の軸部材13と、円環状の軸受部材14aおよび3本の板状の脚部材14bを備える取付部14と、ナット15と、クッション板16とを具備する。
ここで、鳥害防止部12は、円柱状の羽根取付部材が軸部材13の上端部に取り付けられているとともに、風が吹き付けられると軸部材13を中心として軸部材13の周方向に沿って回転する複数枚の羽根部材が羽根取付部材の周方向に沿って一定の間隔で羽根取付部材の外周面に取り付けられているものである。
軸部材13の長さは、図2(a),(b)に示すように3本の脚部材14bを柱上変圧器の上蓋1bの側面に引っ掛けたときに軸部材13の下端面が3本の脚部材14bの下端面よりも上方に位置する長さとされている。
軸部材13の中央部の外周面には、ナット15と螺合するネジ山が形成されている。
ネジ山が形成されている範囲は、図2(a),(b)に示すように、柱上変圧器の上蓋1bの径に応じてナット15の固定位置を変えることにより変圧器用鳥害防止具10を容量や大きさが異なる種々の柱上変圧器に取り付けることができる範囲とされている。
また、軸部材13の下端部の外周面にもネジ山が形成されており、クッション板16は、軸部材13の下端部の外周面に形成したネジ山を利用して軸部材13に取り付けられている。そのため、クッション板16の上面の中央部には、軸部材13のネジ山と螺合するネジ穴が形成されている(クッション板16の上面の中央部に凸部を設け、この凸部の上面の中央部に軸部材13のネジ山と螺合するネジ穴を形成してもよい。)。
クッション板16は、円板状の形状を有し、クッション板16と3本の脚部材14bの後述するフック部とで柱上変圧器の上蓋1bを挟んで変圧器用鳥害防止具10を柱上変圧器に取り付ける際に軸部材13によって上蓋1bが傷付かないようにするためのものである。
取付部14の軸受部材14aは、軸受部材14aを回すことなく軸部材13の軸方向(すなわち、上下方向)に沿って移動させることができるように、軸部材13を貫通させるための貫通孔が中央部に形成されている。
取付部14の3本の脚部材14bは、たとえば長さ=316.5mm、幅=15mmおよび厚さ=5mmの板状部材で構成されている。
3本の脚部材14bの一端は、脚部材14bの長手方向と水平方向とのなす角が150°となるように、かつ、軸受部材14aの周方向に沿って120°の間隔で、軸受部材14aの外周面に固定されている。
また、3本の脚部材14bの他端部は、3本の脚部材14bを柱上変圧器の本体1a(図2(a)参照)と上蓋1bの側面との間の隙間(たとえば、20mmの隙間)に下から挿入して上蓋1bの側面に引っ掛けることができるように、一端から230mmの箇所で下に向けて120°、一端から268mmの箇所で軸部材13に向けて90°および一端から293mmの箇所で上に向けて90°曲げられて、フック状にされている。
ナット15は、3本の脚部材14bを柱上変圧器の上蓋1bの側面に引っ掛けたのちに軸受部材14aを軸部材13の軸方向に沿って押し上げて、クッション板16と3本の脚部材14bのフック状にされた他端部(以下、「フック部」と称する。)とで上蓋1bを挟むことにより、変圧器用鳥害防止具10を柱上変圧器に取り付けるためのものである。
以上のように構成された変圧器用鳥害防止具10は、変圧器の上蓋に直接取り付けることができるため、柱上変圧器に適用しても効果を十分に発揮することができるとともに、複数台の変圧器が架台などに設置された受電設備に適用しても効果を十分に発揮することができる。
また、柱上変圧器またはその上蓋1bと一緒に変圧器用鳥害防止具10を取り外すことができる。
さらに、変圧器用鳥害防止具10は、円形状の上蓋と本体との間に隙間があれば、柱上変圧器や上記の受電設備以外の機器にも適用することができる。
次に、本発明の鳥害防止具取付用治具の実施例について図3〜図10を参照して説明する。
本発明の鳥害防止具取付用治具は、絶縁コーティング処理された金属または絶縁物で形成され、開口部および開閉部分を備え絶縁棒(ホットスティック)などの活線作業用器具で把持または支持することが容易な形状とすることにより、充電した状態の変圧器などへの取付を可能としたことを特徴とする。
そのため、本発明の一実施例による鳥害防止具取付用治具50(以下、「取付用治具50」と称する。)は、図3に示すように、軸部材用リング状部材51と、軸部材用リング状部材51と第1の連結部材551を介して連結された第1の脚部材用リング状部材521と、軸部材用リング状部材51と第2の連結部材552を介して連結された第2の脚部材用リング状部材522と、第2の脚部材用リング状部材522と第3の連結部材553を介して連結された第3の脚部材用リング状部材523とを具備する。
なお、以下では、説明の簡単のため、図3紙面側を「上側」、同図紙面と反対側を「下側」、同図紙面右側を「右側」、同図紙面左側を「左側」、同図紙面下側を「前側」および同図紙面上側を「後側」とする。
ここで、軸部材用リング状部材51は、図4に示すように外径=52mm、内径=42mmおよびφ5mmのリング部材の右下部分を90°切り欠いて右回りに11°回転させて開口部51aを形成した形状とされている。
第1の脚部材用リング状部材521は、外径=52mm、内径=42mmおよびφ5mmのリング部材の右下部分を90°切り欠いて右回りに90°回転させて開口部を形成した形状とされ、この開口部に円弧棒状の第1の開閉部材531を取り付けることによりカラビナ状の構成とされている。
同様に、第2の脚部材用リング状部材522は、外径=52mm、内径=42mmおよびφ5mmのリング部材の右下部分を90°切り欠いて左回りに28°回転させて開口部を形成した形状とされ、この開口部に円弧棒状の第2の開閉部材532を取り付けることによりカラビナ状の構成とされている。
また、第3の脚部材用リング状部材523は、外径=52mm、内径=42mmおよびφ5mmのリング部材の右下部分を90°切り欠いて右回りに70°回転させて開口部を形成した形状とされ、この開口部に円弧棒状の第3の開閉部材533を取り付けることによりカラビナ状の構成とされている。
第1乃至第3の開閉部材531〜533は、通常は閉じており、内面側から押されると開くように構成されている。
図4に示すように、第1の脚部材用リング状部材521の前端と第3の脚部材用リング状部材523の前端とを結ぶ直線が横線となるように取付用治具50を置いたとすると、軸部材用リング状部材51は、第1の脚部材用リング状部材521の前端から軸部材用リング状部材51の後端(同図図示上端)までの長さ=100mmおよび第1の脚部材用リング状部材521の左端(第3の脚部材用リング状部材523と反対側の端)から軸部材用リング状部材512の左端までの長さ=78mmとなるように設けられている。
第2の脚部材用リング状部材522は、第1の脚部材用リング状部材521の前端から第2の脚部材用リング状部材522の後端までの長さ=185mmおよび第1の脚部材用リング状部材521の左端から第2の脚部材用リング状部材522の左端までの長さ=73mmとなるように設けられている。
第3の脚部材用リング状部材523は、第1の脚部材用リング状部材521の左端から第3の脚部材用リング状部材532の左端までの長さ=148mmとなるように設けられている。
第1乃至第3の連結部材551〜553は、φ5mmの円柱棒である。
第1の連結部材551の一端部は第1の脚部材用リング状部材521の後端部に一体的に取り付けられており、第2の連結部材552の一端部は第2の脚部材用リング状部材522の左端部に一体的に取り付けられている。また、第1および第2の連結部材551,552の他端部は軸部材用リング状部材51の左端部の第1の脚部材用リング状部材521の前端から長さ=82mmの位置に一体的に取り付けられている。
第3の連結部材553の一端部は第2の脚部材用リング状部材522の右端部に一体的に取り付けられており、第3の連結部材553の他端部は第3の脚部材用リング状部材523の右端部に一体的に取り付けられている。
第1の開閉部材531は、取付用治具50の変圧器用鳥害防止具10への取付時などに内面に対して不意に垂直方向に力が加えられても開かないようにするために、図5(a),(b)に示すように、内面側から押されて他端が第1の脚部材用リング状部材521から離れて開いたときに10°下向きに傾斜するように、一端が第1の脚部材用リング状部材521に回動自在に取り付けられている。
また、後述するように取付用治具50を変圧器用鳥害防止具10へ取り付けたのちに上下方向に移動させても、変圧器用鳥害防止具10の脚部材14bは取付用治具50に対して下方に向けて拡がるように第1の開閉部材531の内面に当接するため、第1の開閉部材531の内面は脚部材14bによって斜め上方向に向けて押されるので、第1の開閉部材531が開くことを防止することができる。
第2および第3の開閉部材532,533についても同様である。
なお、第2開閉部材532は、内面側から押されたときに10°下向きに傾斜するように開くため、軸部材用リング状部材51および第3の連結部材553と干渉することなく開く。
第1乃至第3の切欠き541〜543は、図6(a),(b)に示すように、変圧器用鳥害防止具10の3本の脚部材14bが矩形状棒(幅=15mmおよび厚さ=5mm)および円柱棒(φ10mm)のいずれであっても、3本の脚部材14bを第1乃至第3の切欠き541〜543にそれぞれ嵌合したときに3本の脚部材14bをそれぞれ固定することができるように、矩形状穴(たとえば、幅=15mmおよび深さ=1mm)の底面の中央部に半円柱状穴(たとえば、深さ=0.5mm)を形成することにより形成されている。
そのため、図3に示すように、第2の切欠き542は第2の脚部材用リング状部材522の内面の中央部に形成されており、第1の切欠き541は第1の開閉部材531の内面の第2の切欠き542を左回りに120°回転させた位置に形成されており、第3の切欠き543は第3の脚部材用リング状部材523の内面の第2の切欠き542を右回りに120°回転させた位置に形成されている。
また、第1乃至第3の切欠き541〜543は、3本の脚部材14bのズレを防止するために、3本の脚部材14bが第1乃至第3の切欠き541〜543の内面に「点」または「線」ではなくて「面」で接するように、第1の開閉部材531、第2の脚部材用リング状部材522および第3の脚部材用リング状部材523の上面から下面まで63°の角度で下面に向けて拡がるように傾斜を持って形成されている。
次に、充電した状態の柱上変圧器の上蓋1bに取付用治具50を用いて変圧器用鳥害防止具10を取り付ける方法について、図7(a)〜(f)および図8(a)〜(d)を参照して説明する。
作業員は、図7(a)に示すように取付用治具50の第1乃至第3の開閉部材531〜533を1つずつ手で開きながら、同図(b)に示すように変圧器用鳥害防止具10の軸部材13を開口部51aを通して軸部材用リング状部材51を貫通させるとともに、変圧器用鳥害防止具10の3本の脚部材14bを第1乃至第3の脚部材用リング状部材521〜523と第1乃至第3の開閉部材531〜533との間を通して第1乃至第3の脚部材用リング状部材521〜523をそれぞれ貫通させる。
その後、作業員は、同図(d)に矢印で示すように、取付用治具50を変圧器用鳥害防止具10の軸部材13の長手方向に沿って上方に移動させていく。これにより、変圧器用鳥害防止具10の3本の脚部材14bが、同図(c),(e)に示すように第1乃至第3の脚部材用リング状部材521〜523の内面に接触しながら、取付用治具50によって押し上げられて均等に拡がっていく。
その後、変圧器用鳥害防止具10の3本の脚部材14bのフック部が柱上変圧器の上蓋1bの外側にくるまで3本の脚部材14bを拡げると、作業員は、絶縁棒(ホットスティック)などの活線作業用器具で変圧器用鳥害防止具10を把持または支持して、変圧器用鳥害防止具10を柱上変圧器の上蓋1bの上方に持っていったのち、同図(f)に示すように3本の脚部材14bのフック部が柱上変圧器の上蓋1bよりも下方に位置するように変圧器用鳥害防止具10を下ろして行って、変圧器用鳥害防止具10を柱上変圧器の上蓋1bに載せる。
その後、作業員は、他の絶縁棒(ホットスティック)などの活線作業用器具で取付用治具50を把持または支持したのち、図8(b)に矢印で示すように取付用治具50を下げていく。これにより、変圧器用鳥害防止具10の3本の脚部材14bは、第1乃至第3の脚部材用リング状部材521〜523の外側内面に向かって移動し、同図(a)に示すように第1乃至第3の切欠き541〜543にそれぞれ嵌った状態で,閉じていく。
その後、同図(b)に示すように変圧器用鳥害防止具10の3本の脚部材14bのフック部が柱上変圧器の上蓋1bの側面の真下にくると、作業員は、他の絶縁棒(ホットスティック)などの活線作業用器具で変圧器用鳥害防止具10のナット15を回していって、同図(d)に矢印で示すように軸受部材14aを上方に移動させていき、3本の脚部材14bのフック部が柱上変圧器の上蓋1bの側面に引っ掛かると、ナット15を回すことを止める。これにより、柱上変圧器の上蓋1bがクッション板16と3本の脚部材14bのフック部とで挟まれるため、変圧器用鳥害防止具10を柱上変圧器の上蓋1bに取り付けることができる。
このとき、変圧器用鳥害防止具10の3本の脚部材14bは、同図(c)に示すように第1乃至第3の切欠き541〜543にそれぞれ嵌ったままである。
その後、作業員は、他の絶縁棒(ホットスティック)などの活線作業用器具を用いて変圧器用鳥害防止具10のナット15を更に回して、軸受部材14aを上方に少しだけ移動させる。これにより、軸部材13でクッション板16を下方に押す力と3本の脚部材14bのフック部で柱上変圧器の上蓋1bの側面を上方に押す力とを強めることができるため、変圧器用鳥害防止具10を柱上変圧器に強固に取り付けることができる。
次に、取付用治具50を変圧器用鳥害防止具10から取り外す方法について、図8(e),(f)、図9(a)〜(e)および図10(a),(b)を参照して説明する。
上述したようにして変圧器用鳥害防止具10を柱上変圧器の上蓋1bに取り付けると、作業員は、他の絶縁棒(ホットスティック)などの活線作業用器具で把持または支持している取付用治具50を、図8(f)に矢印で示すように少しだけ上げて、同図(e)に示すように変圧器用鳥害防止具10の3本の脚部材14bを第1乃至第3の切欠き部541〜543からそれぞれ飛び出させる。
その後、作業員は、図9(a)に矢印で示すように取付用治具50を左回りに約7°回転させたのち、同図(b)に矢印で示すように取付用治具50を斜め左上向きに移動させる。これにより、変圧器用鳥害防止具10の3本の脚部材14bのうち右下の脚部材14bが第3の開閉部材533を斜め右下に押して開かせる。
その後、作業員は、同図(c)に矢印で示すように取付用治具50を左回りに約6°回転させたのち、同図(d)に2本の矢印で示すように取付用治具50を斜め左上向きに角度を変えて2回移動させる。これにより、変圧器用鳥害防止具10の3本の脚部材14bのうち右下の脚部材14bが第3の脚部材用リング状部材523から外に出て第3の開閉部材533が閉じるとともに、変圧器用鳥害防止具10の3本の脚部材14bのうち上の脚部材14bが第2の開閉部材532を斜め右下に押して開かせる。
その後、作業員は、同図(e)図に矢印で示すように取付用治具50を左回りに約7°回転させながら斜め左上に移動させたのちに斜め右上に移動させる。これにより、変圧器用鳥害防止具10の3本の脚部材14bのうち上の脚部材14bが第2の開閉部材532を押して更に開かせるとともに、変圧器用鳥害防止具10の3本の脚部材14bのうち左下の脚部材14bが第1の開閉部材531を斜め左下方に押して開かせる。また、軸部材13が軸部材用リング部材51から外に出る。
その後、作業員は、図10(a)に矢印で示すように取付用治具50を左に移動させたのちに斜め左上に移動させる。これにより、変圧器用鳥害防止具10の3本の脚部材14bがすべて第1乃至第3の脚部材用リング状部材521〜523から外に出る。
その後、作業員は、図10(b)に矢印で示すように取付用治具50を上に移動して、取付用治具50を変圧器用鳥害防止具10から取り外す。
以上の説明では、鳥害防止部として図1に示した鳥害防止部12を使用したが、たとえば複数枚の羽根板で風車を形成して柱上変圧器の上蓋1bの上面と垂直方向に複数枚の羽根板を回転させる鳥害防止部のように、軸部材13の上端部に取付可能なものであればよい。
また、鳥害防止部12の代わりに、たとえば柱上変圧器の名前や印の旗のようなものを軸部材13の上端部に取り付けてもよい。
1a 本体
1b 上蓋
10,10’ 変圧器用鳥害防止具
12 鳥害防止部
13 軸部材
14 取付部
14a 軸受部材
14b,14b’ 脚部材
15 ナット
16 クッション板
50 取付用治具
51 軸部材用リング状部材
51a 開口部
521〜523 第1乃至第3の脚部材用リング状部材
531〜533 第1乃至第3の開閉部材
541〜543 第1乃至第3の切欠き
551〜553 第1乃至第3の連結部材

Claims (8)

  1. 本体(1a)と上蓋(1b)の側面との間に隙間を有する変圧器に直接取り付けられる変圧器用鳥害防止具(10)を該変圧器に絶縁棒(ホットスティック)などの活線作業用器具を用いて取り付けるための鳥害防止具取付用治具(50)であって、
    前記変圧器用鳥害防止具の前記変圧器への取付時に、鳥が前記変圧器に営巣することを防止するための鳥害防止部(12)が上端部に取り付けられた該変圧器用鳥害防止具の軸部材(13)を貫通させるための軸部材用リング状部材(51)と、
    前記変圧器用鳥害防止具の前記変圧器への取付時に、該変圧器用鳥害防止具の前記軸部材が貫通された円環状の軸受部材(14a)の外周面に一端が該軸受部材の周方向に沿って等間隔に固定された第1乃至第3の脚部材(14b)をそれぞれ貫通させるための第1乃至第3の脚部材用リング状部材(521〜523)と、
    前記軸部材用リング状部材と前記第1の脚部材用リング状部材とを連結するための第1の連結部材(551)と、
    前記軸部材用リング状部材と前記第2の脚部材用リング状部材とを連結するための第2の連結部材(552)と、
    前記第2の脚部材用リング状部材と前記第3の脚部材用リング状部材とを連結するための第3連結部材(553)とを具備し、
    前記軸部材用リング状部材に、前記変圧器用鳥害防止具の前記変圧器への取付時に該変圧器用鳥害防止具の前記軸部材を通すための開口部(51a)が形成されており、
    前記第1乃至第3の脚部材用リング状部材に、前記変圧器用鳥害防止具の前記変圧器への取付時に該変圧器用鳥害防止具の前記第1乃至第3の脚部材をそれぞれ通すための第1乃至第3の開閉部材(531〜533)が形成されている、
    ことを特徴とする、鳥害防止具取付用治具。
  2. 前記変圧器用鳥害防止具が、
    前記軸部材と、
    前記鳥害防止部と、
    前記軸受部材および前記第1乃至第3の脚部材を備える取付部(14)と、
    ナット(15)とを具備し、
    前記軸部材の中央部の外周面に、前記ナットと螺合するネジ山が形成されており、
    前記軸部材の前記軸受部材よりも下に、前記ナットが前記ネジ山に螺合されて取り付けられており、
    前記第1乃至第3の脚部材の他端部が、前記変圧器の前記隙間に下から挿入して該上蓋の側面に引っ掛けることができるように、フック状にされている、
    ことを特徴とする、請求項1記載の鳥害防止具取付用治具。
  3. 前記変圧器用鳥害防止具が、前記軸部材の下端部に固定されたクッション板(16)をさらに具備することを特徴とする、請求項2記載の鳥害防止具取付用治具。
  4. 前記軸部材の長さが、前記第1乃至第3の脚部材を前記上蓋の側面に引っ掛けたときに該軸部材の下端面が該第1乃至第3の脚部材の下端面よりも上に位置する長さとされていることを特徴とする、請求項2または3記載の鳥害防止具取付用治具。
  5. 前記第1乃至第3の開閉部材が、内面側から押されると開く円弧棒状とされていることを特徴とする、請求項1乃至4いずれかに記載の鳥害防止具取付用治具。
  6. 前記軸部材用リング状部材および前記第1乃至第3の脚部材用リング状部材が、同一形状および同一寸法のリング部材から構成されており、
    前記開口部が、前記リング部材の右下部分を90°切り欠いて第1の回転方向に11°回転させて形成されており、
    前記第1の開閉部材が、前記リング部材の右下部分を90°切り欠いて前記第1の回転方向に90°回転させて形成された開口部に取り付けられており、
    前記第2の開閉部材が、前記リング部材の右下部分を90°切り欠いて前記第1の回転方向とは逆の第2の回転方向に28°回転させて形成された開口部に取り付けられており、
    前記第3の開閉部材が、前記リングの右下部分を90°切り欠いて前記第1の回転方向に70°回転させて形成された開口部に取り付けられている、
    ことを特徴とする、請求項5記載の鳥害防止具取付用治具。
  7. 前記第1乃至第3の開閉部材が、内面側から押されると10°下向きに傾斜して開くようにされていることを特徴とする、請求項5または6記載の鳥害防止具取付用治具。
  8. 前記第1の開閉部材、前記第2の脚部材用リング状部材および前記第3の脚部材用リング状部材に、前記第1乃至第3の脚部材を嵌合して固定するための第1乃至第3の切欠き(541〜543)が、該第1の開閉部材、該第2の脚部材用リング状部材および該第3の脚部材用リング状部材の上面から下面まで63°の角度で下面に向けて拡がるように傾斜を持ってそれぞれ形成されていることを特徴とする、請求項1乃至7いずれかに記載の鳥害防止具取付用治具。
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