JP2014127512A - 配線基板、電子装置及び電子装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】配線基板10は、ワイヤインダクタ20を備える。ワイヤインダクタ20は、基板11の表面11a上に設けられた磁性体12と、表面11a上に磁性体12を挟んで設けられた電極13及び電極14とを含む。電極13(例えば電極13b)は、表面11aよりも下層で磁性体12に交差して設けられた配線15(例えば配線15b)に電気的に接続され、電極14(例えば電極14a)は、表面11aよりも下層で磁性体12に交差して設けられた別の配線15(例えば配線15a)に電気的に接続される。これらの電極13と電極14の間が、磁性体12を跨ぐワイヤ19(例えばワイヤ19a)で結線される。
【選択図】図1
Description
インダクタ部品として、例えば、磁性体層とコイルパターンを積層して磁性材料で覆われた螺旋状のコイルを形成し、そのコイルの始端及び終端にそれぞれ外部電極を接続した、積層インダクタが知られている。
基板11の表面11aには、磁性体12を挟んで一方の側に複数の電極13が設けられ、他方の側に複数の電極14が設けられている。ここでは一例として、磁性体12の一方の側に4つの電極13a,13b,13c,13dが設けられ、他方の側に4つの電極14a,14b,14c,14dが設けられている場合を例示している。
例えば、図4に示すように、配線15a,15b,15c,15dのうち、配線15a,15c,15dを基板11の内層に設け、配線15bを基板11の裏面11bに設けることもできる。これらの配線15a,15b,15c,15dを、ビア16a,16b,16c,16dを用いて電極13a,13b,13c,13dに電気的に接続し、ビア17a,17b,17c,17dを用いて電極14a,14b,14c,14dに電気的に接続する。そして、電極14aと電極13bをワイヤ19aで結線し、電極14bと電極13cをワイヤ19bで結線し、電極14cと電極13dをワイヤ19cで結線する。このようにして磁性体12を取り囲むコイル20aを形成し、ワイヤインダクタ20を形成してもよい。
図5は配線基板の第3変形例を示す図である。尚、図5は配線基板の第3変形例の平面模式図である。
磁性体12には、例えば、図6に示すような平面形状が環状のものを用いることもできる。ここでは一例として、矩形パターンの中央部に矩形の開口部を設けた環状の磁性体12を図示している。このほか、円形パターンの中央部に円形の開口部を設けた環状の磁性体12や、楕円形パターンの中央部に楕円形の開口部を設けた環状の磁性体12等も用いることもできる。
続いて、上記のような配線基板10のワイヤインダクタ20との比較のため、インダクタ部品の1つである積層インダクタについて説明する。
図7に示す積層インダクタ100は、積層セラミック部110、及びその両端に設けられた一対の外部電極120を有している。積層セラミック部110は、その内部に螺旋状のコイル111(図7(B))を含み、このコイル111が、フェライト等の磁性材料112で覆われた構造を有している。積層セラミック部110は、例えば、磁性材料112の層と、コイル111の一部に相当するコイルパターン(積層した時に螺旋状のコイル111となるコイルパターン)の層とを積層し、焼結することで、形成することができる。積層セラミック部110の内部に設けられたコイル111の始端及び終端にそれぞれ電気的に接続されるように、一対の外部電極120が設けられる。
ワイヤインダクタ20を組み込んだ配線基板10には、半導体チップのような能動部品を実装することができる。
図8に示す半導体パッケージ30は、配線基板10と、配線基板10に実装された半導体チップ31を有している。
図9は半導体モジュールの一例を示す図である。尚、図9は、半導体モジュールの一例の断面模式図である。
半導体パッケージ30には、配線基板10の、半導体チップ31等の実装面と反対側に、半田ボール36が設けられている。マザー基板41には、半導体パッケージ30の半田ボール36に対応する位置に、電極41aが設けられている。半導体パッケージ30は、その半田ボール36がマザー基板41の電極41aに接合されて、マザー基板41と電気的に接続されている。
上記のようなワイヤインダクタ20を有する配線基板10を用いると、例えば、次の図10に示すような回路を有する半導体パッケージ30を形成することができる。
この図10には、スイッチング電源の回路を例示している。スイッチング電源の回路には、制御回路50、pチャネル型MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ(pMOS)51、nチャネル型MOSトランジスタ(nMOS)52、インダクタ53、コンデンサ54が含まれる。
ところで、インダクタを含む回路を半導体パッケージにより実現する方法としては、半導体パッケージの配線基板(パッケージ基板)に、積層インダクタのようなインダクタ部品を実装する方法がある。
図11に示す半導体パッケージ200は、配線基板210と、配線基板210に実装された半導体チップ31、チップコンデンサのようなコンデンサ部品33、及び積層インダクタのようなインダクタ部品220を有している。半導体チップ31は、ダイボンド材31bを用いて配線基板210上に搭載され、その電極31aが配線基板210の電極210aにワイヤ32で電気的に接続されている。コンデンサ部品33及びインダクタ部品220は、それぞれ半田等の接合材33b及び接合材220bを用いて配線基板210の電極210aに電気的に接続されている。このように配線基板210上に実装された半導体チップ31、ワイヤ32、コンデンサ部品33及びインダクタ部品220が、封止樹脂34で封止されている。配線基板210の、半導体チップ31等の実装面と反対側には、半田ボール36が搭載されている。
図12に示す半導体モジュール300は、半導体パッケージ200a及びマザー基板310を有している。半導体パッケージ200aは、その配線基板210にインダクタ部品220が実装されない点で、上記図11の半導体パッケージ200と相違する。半導体パッケージ200aは、その半田ボール36がマザー基板310の電極310aに接合されて、マザー基板310と電気的に接続されている。マザー基板310には、インダクタ部品220を実装する領域、及びその領域に配置された電極310bが設けられている。インダクタ部品220は、半田等の接合材220bを用いて電極310bに接合され、マザー基板310に電気的に接続されている。
図13の左図は、インダクタ部品220を用いた半導体パッケージ200(図11)の断面模式図、図13の右図は、ワイヤインダクタ20を用いた半導体パッケージ30(図8)の断面模式図である。
まず、図15(A)に示すように、基材11cを準備し、その上に配線15を形成する。
例えば、まずビア16及びビア17を形成した絶縁層11d上に、シード層を形成し、その上に、磁性体12、電極13及び電極14を形成する領域に開口部を有するレジストを形成する。そして、そのレジストをマスクにしてシード層を用いたメッキ法を行ってCu層を形成し、レジストの除去後、その除去後に露出するシード層を除去する。これにより、配線15に交差する磁性体12、並びに、磁性体12を挟む電極13及び電極14を形成する。このような方法を用いることで、磁性体12、電極13及び電極14を同時に形成することができ、磁性体12、電極13及び電極14を同じ或いは同等の高さで形成することができる。
上記の図15には、磁性体12を絶縁膜18で被覆する形態を例にして述べたが、磁性体12は、必ずしも絶縁膜18で被覆されていることを要しない。磁性体12は、図16(A)に示すように、絶縁膜18から露出していてもよい。この場合は、例えば、上記の図15(C)の工程後(表面処理層13A及び表面処理層14Aを形成した場合はそれらの形成後)に、絶縁膜18に磁性体12が露出する開口部を形成する。
表面処理層12Aとしては、磁性体12と同じ材料の層、例えばCu層を形成することができる。磁性体12上にこのような層を形成すると、ワイヤインダクタ20のコイル20aで取り囲まれる磁性体部分が、磁性体12と表面処理層12Aの積層構造となり、厚みを厚くすることができる。これにより、磁性体部分の透磁率を高めることが可能になる。また、表面処理層12Aとしては、磁性体12と異なる材料の層、例えばNi層を形成することもできる。このような層を形成することによっても、ワイヤインダクタ20のコイル20aで取り囲まれる磁性体部分の透磁率を高めることが可能になる。
半導体パッケージ30の形成には、例えば、図17(A)に示すようなインダクタパターン20Aが形成された配線基板10A(図15(C))を用いる。この配線基板10Aには、インダクタパターン20Aと共に、半導体チップ31及びコンデンサ部品33が電気的に接続される電極10a、その電極10aに電気的に接続されるビア10b及び配線10cが形成されている。配線10cは、インダクタパターン20Aの配線15と同時に形成することができる。ビア10bは、インダクタパターン20Aのビア16及びビア17と同時に形成することができる。電極10aは、インダクタパターン20Aの電極13及び電極14と同時に形成することができる。
配線基板10には、図18に示すように、半田ボール、スタッドバンプ、ピラー電極といったバンプ31cを設けた半導体チップ31Aを実装することもできる。この場合、配線基板10には、半導体チップ31Aに設けられるバンプ31cに対応する位置に電極10aが設けられる。その電極10aに半導体チップ31Aのバンプ31cが接合され、半導体チップ31Aが配線基板10上に実装される。このようにフリップチップボンディングされる半導体チップ31Aを用いることで、封止樹脂34の厚みを薄くし、半導体パッケージ30の更なる小型化(薄型化)を図ることも可能になる。
図19はワイヤインダクタの説明図である。
(付記1) 基板と、
前記基板の第1面上に設けられた磁性体と、
前記第1面上に前記磁性体を挟んで設けられた第1電極及び第2電極と、
前記基板の前記第1面よりも下層に、前記磁性体に交差して設けられ、前記第1電極に電気的に接続された第1配線と、
前記基板の前記第1面よりも下層に、前記磁性体に交差して設けられ、前記第2電極に電気的に接続された第2配線と、
前記磁性体を跨いで前記第1電極と前記第2電極とを結線するワイヤと
を含むことを特徴とする配線基板。
(付記3) 前記第1面上に設けられ、前記磁性体を被覆する絶縁膜を更に含むことを特徴とする付記1又は2に記載の配線基板。
(付記7) 前記第2配線は、前記基板の内層、又は前記基板の前記第1面と反対側の第2面に設けられていることを特徴とする付記1乃至6のいずれかに記載の配線基板。
前記基板の第1面上に設けられた磁性体と、
前記第1面上に前記磁性体を挟んで設けられた第1電極及び第2電極と、
前記基板の前記第1面よりも下層に、前記磁性体に交差して設けられ、前記第1電極に電気的に接続された第1配線と、
前記基板の前記第1面よりも下層に、前記磁性体に交差して設けられ、前記第2電極に電気的に接続された第2配線と
を含むことを特徴とする配線基板。
前記第1面上に、前記第1配線及び前記第2配線と交差する磁性体、並びに前記磁性体を挟み前記第1配線及び前記第2配線にそれぞれ電気的に接続された第1電極及び第2電極を形成する工程と
を含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
(付記11) 配線基板と、
前記配線基板上に設けられた電子部品と
を含み、
前記配線基板は、基板と、前記基板の第1面上に設けられた磁性体と、前記第1面上に前記磁性体を挟んで設けられた第1電極及び第2電極と、前記基板の前記第1面よりも下層に、前記磁性体に交差して設けられ、前記第1電極に電気的に接続された第1配線と、前記基板の前記第1面よりも下層に、前記磁性体に交差して設けられ、前記第2電極に電気的に接続された第2配線と、前記磁性体を跨いで前記第1電極と前記第2電極とを結線するワイヤと、前記第1面上に設けられ、前記電子部品が電気的に接続された第3電極とを含むことを特徴とする電子装置。
電子部品を準備する工程と、
前記電子部品を、前記配線基板上に設け、前記第3電極に電気的に接続する工程と、
前記磁性体を跨いで前記第1電極と前記第2電極とをワイヤで結線する工程と
を含むことを特徴とする電子装置の製造方法。
10a,13,13a,13b,13c,13d,14,14a,14b,14c,14d,31a,35,41a,210a,310a,310b 電極
10aA,12A,13A,14A 表面処理層
10b,16,16a,16b,16c,16d,17,17a,17b,17c,17d ビア
10c,15,15a,15b,15c,15d 配線
11 基板
11a 表面
11b 裏面
11c 基材
11d,410,430 絶縁層
11e ビアホール
12,440 磁性体
12a,12b 辺
18 絶縁膜
19,19a,19b,19c,32,450 ワイヤ
20,400 ワイヤインダクタ
20a,111,400a コイル
20A インダクタパターン
30,200,200a 半導体パッケージ
31,31A 半導体チップ
31b ダイボンド材
31c バンプ
33 コンデンサ部品
33b,220b 接合材
34 封止樹脂
36 半田ボール
40,300 半導体モジュール
41,310 マザー基板
50 制御回路
51 pMOS
52 nMOS
53 インダクタ
54 コンデンサ
55 負荷
100 積層インダクタ
110 積層セラミック部
112 磁性材料
120 外部電極
220 インダクタ部品
420 導体層
Claims (8)
- 基板と、
前記基板の第1面上に設けられた磁性体と、
前記第1面上に前記磁性体を挟んで設けられた第1電極及び第2電極と、
前記基板の前記第1面よりも下層に、前記磁性体に交差して設けられ、前記第1電極に電気的に接続された第1配線と、
前記基板の前記第1面よりも下層に、前記磁性体に交差して設けられ、前記第2電極に電気的に接続された第2配線と、
前記磁性体を跨いで前記第1電極と前記第2電極とを結線するワイヤと
を含むことを特徴とする配線基板。 - 前記磁性体、前記第1電極及び前記第2電極の、前記第1面からの高さが同一又は略同一であることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
- 前記第1面上に設けられ、前記磁性体を被覆する絶縁膜を更に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の配線基板。
- 前記磁性体の平面形状が線状であり、線状の前記磁性体を挟んで両側にそれぞれ前記第1電極及び前記第2電極が設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の配線基板。
- 前記磁性体の平面形状が環状であり、環状の前記磁性体の外側及び内側にそれぞれ前記第1電極及び前記第2電極が設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の配線基板。
- 基板と、
前記基板の第1面上に設けられた磁性体と、
前記第1面上に前記磁性体を挟んで設けられた第1電極及び第2電極と、
前記基板の前記第1面よりも下層に、前記磁性体に交差して設けられ、前記第1電極に電気的に接続された第1配線と、
前記基板の前記第1面よりも下層に、前記磁性体に交差して設けられ、前記第2電極に電気的に接続された第2配線と
を含むことを特徴とする配線基板。 - 配線基板と、
前記配線基板上に設けられた電子部品と
を含み、
前記配線基板は、基板と、前記基板の第1面上に設けられた磁性体と、前記第1面上に前記磁性体を挟んで設けられた第1電極及び第2電極と、前記基板の前記第1面よりも下層に、前記磁性体に交差して設けられ、前記第1電極に電気的に接続された第1配線と、前記基板の前記第1面よりも下層に、前記磁性体に交差して設けられ、前記第2電極に電気的に接続された第2配線と、前記磁性体を跨いで前記第1電極と前記第2電極とを結線するワイヤと、前記第1面上に設けられ、前記電子部品が電気的に接続された第3電極とを含むことを特徴とする電子装置。 - 基板と、前記基板の第1面上に設けられた磁性体と、前記第1面上に前記磁性体を挟んで設けられた第1電極及び第2電極と、前記基板の前記第1面よりも下層に、前記磁性体に交差して設けられ、前記第1電極に電気的に接続された第1配線と、前記基板の前記第1面よりも下層に、前記磁性体に交差して設けられ、前記第2電極に電気的に接続された第2配線と、前記第1面上に設けられた第3電極とを含む配線基板を準備する工程と、
電子部品を準備する工程と、
前記電子部品を、前記配線基板上に設け、前記第3電極に電気的に接続する工程と、
前記磁性体を跨いで前記第1電極と前記第2電極とをワイヤで結線する工程と
を含むことを特徴とする電子装置の製造方法。
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