JP2014127500A - 白色発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】昼白色の実現と高い発光効率とを両立できる白色発光装置の提供。
【解決手段】青色光を放射する半導体発光素子と、蛍光体混合物を含む蛍光体層とを具備する発光装置であって、前記蛍光体混合物が、
Ceで付活され、発光ピーク波長が540〜560nmの範囲にある光を放射する第一の蛍光体と、
下記一般式(2):
(Sr1−x2Eux2)Sia2Alb2c2d2e2 (2)
で表され、発光ピーク波長が580〜610nmの範囲にある第二の酸窒化物蛍光体と
を含むものであることを特徴とする、白色発光装置。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、一般照明用光源として好適な白色発光装置に関するものである。
近年、半導体発光素子と蛍光体とを組み合わせることにより単一のデバイスで白色光を発する白色LED発光装置が照明光源などとして多用されるようになっている。代表的な白色LED発光装置として、青色発光の窒化物系半導体からなるLED発光素子と黄色発光の蛍光体とを組み合わせたものが知られている。従来、このような発光装置には、青色光励起で黄色に発光する蛍光体として、YAl12:CeやMSiO:Eu(式中、Mはアルカリ土類元素)などが用いられるのが一般的であった。
これに対して、昨今、(Sr1−xCe)SiAlなどの一般式で表される、Ceで付活された黄色発光の酸窒化物蛍光体を発光装置に適用することが検討されている。この酸窒化物蛍光体はサイアロンと称される物質群に属する蛍光体であり、一般に温度上昇時の発光強度低下が少ないことや経時劣化が少ないという特長を有するものである。
しかし、このサイアロン蛍光体を青色LED発光素子と組み合わせて白色LED発光装置を作製してみたところ、相関色温度5000K付近で代表的な色度規格である昼白色を完全に実現することは困難であった。このような昼白色を実現することは、白色発光装置の実用性を高めるうえで非常に重要である。
一方、黄色発光蛍光体や緑色発光蛍光体に赤色発光蛍光体を加えることで白色の色度をより広い範囲で実現することが検討されている。このような技術を応用することで、前記したサイアロン蛍光体に、たとえば代表的な赤色発光蛍光体であるCaAlSiN:Euを加えることで相関色温度5000Kの色度を完全に実現することも一応可能である。しかしこのように赤色発光蛍光体を加えた場合には赤色発光蛍光体は黄色光を吸収してしまうために、白色LED発光装置全体の発光効率が低下してしまうので、さらなる改善の余地があった。
本発明の実施形態は、青色LEDとサイアロン系蛍光体を用いた白色発光装置において、相関色温度5000K付近の昼白色の発光色と高効率の白色発光を提供しようとするものである。
本発明の実施形態による白色発光装置は、青色光を放射する半導体発光素子と、蛍光体混合物を含む蛍光体層とを具備する発光装置であって、前記蛍光体混合物が、
Ceで付活され、青色光で励起されたときにピーク波長が540〜560nmの範囲の光を放射する第一の蛍光体と、
下記一般式(2):
(Sr1−x2Eux2)Sia2Alb2c2d2e2 (2)
(式中、
0≦x2≦1、
3.5≦a2≦4.0
1.0≦b2≦2.0
0.25≦c2≦1.0
5.5≦d2≦7.0
0≦e2≦0.1
である、)
で表され、青色光で励起されたときにピーク波長が580〜610nmの範囲にある光を放射する第二の酸窒化物蛍光体と
を含むものであることを特徴とするものである。
本発明の一実施形態による発光装置の断面図。 比較例1の白色発光装置の発光スペクトル。 実施例1の白色発光装置の発光スペクトル。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
蛍光体混合物
本発明の実施形態による白色発光装置は、青色光を放射する半導体発光素子と、その青色光によって励起されて光を放射する蛍光体混合物を含む。そして、その蛍光体混合物は、以下に示される、少なくとも第一の蛍光体および第二の蛍光体を含んでいる。
(1)第一の蛍光体
まず、第一の蛍光体は、Ceで付活され、青色光で励起されたときにピーク波長が540〜560nmの範囲にある光を放射するものである。このような蛍光体としては、任意のものを用いることができるが、例えばYAl12:Ceなどのガーネット系蛍光体や、酸窒化物蛍光体を用いることができる。
特に本発明の実施形態においては、SrSiAlON13の結晶構造と実質的に同じ結晶構造を有する母体を含む酸窒化物蛍光体を用いることが好ましい。
ここで、SrSiAlON13の結晶構造と実質的に同じ結晶構造を有する母体を含む酸窒化物蛍光体とは、SrAlSiON13属結晶をベースとして、その構成元素であるSr、Si、Al、O、またはNが他の元素で置き換わったり、Ceなどのほかの金属元素が固溶したりしたものであるということもできる。このような置き換え等によって、結晶構造が若干変化することがあるものの、骨格原子間の化学結合が切れるほどに原子位置が大きく変わることは少ない。原子位置は、結晶構造と原子が占めるサイトとその座標によって与えられる。
本発明の実施形態において、第一の蛍光体の結晶構造がSrSiAlON13の結晶構造と実質的に同じであるときに所望の効果を得ることができる。ここで、第一の蛍光体の結晶構造において、格子定数およびSr−NおよびSr−Oの化学結合の長さ(近接原子間距離)が、SrAlSiON13の場合とは異なることがある。そのときの変化量が、SrAlSiON13の格子定数、およびSrAlSiON13における化学結合の長さ(Sr−NおよびSr−O)の±15%以内であれば、結晶構造が実質的に同じであると定義する。格子定数は、X線回折や中性子線回折により求めることができ、Sr−NおよびSr−Oの化学結合の長さ(近接原子間距離)は、原子座標から計算することができる。
SrAlSiON13結晶は斜方晶系であり、格子定数は、a=11.8Å、b=21.6Å、c=5.01Åである。また、空間群Pna21に属する(非特許文献3に示された空間群のうちの33番目)。SrAlSiON13における化学結合の長さ(Sr−NおよびSr−O)は、下記表1に示した原子座標から計算することができる。
Figure 2014127500
本発明の実施形態において第一の蛍光体は、このような結晶構造を有し、その構成元素Srの一部が発光中心イオンCeに置換されたものである。ここで、蛍光体を構成する各元素の組成は、前記した通りの結晶構造を確保することができるように選択される。具体的には、下記一般式(1)で表される酸窒化物であることが好ましい。
(Sr1−x1Cex1)Sia1Alb1c1d1e1 (1)
(式中、
0<x1≦1、好ましくは0.01≦x1≦0.1、
3.5≦a1≦4.0、
1.0≦b1≦2.0、好ましくは1.3≦b1≦1.8、
0.1≦c1≦0.5、
6.0≦d1≦7.5、
0≦e1≦0.1、
である)
上記一般式(1)に示されるように、SrSiAlON13の結晶構造におけるSrの少なくとも一部は発光中心元素Ceによって置換されている。ここで、十分な発光効率を得るためには、x1が0.01以上であることが好ましい。またSrの全量がCeに置換されていてもよいが(x1=1)、発光確率の低下(濃度消光)を抑制することができるので、x1は0.1以下であることが好ましい。
第一の蛍光体は、発光中心元素Ceを含有することによって、青色光で励起した際、黄色の発光、具体的には540〜560nmの波長範囲内にピークを有する発光を示す。なお、Ceの一部が他の発光中心元素により置換されていてもよい。
第一の蛍光体において、Srの一部は、Ba、CaおよびMgから選ばれる少なくとも一種で置換されていてもよい。しかしながら、蛍光体を製造する際に、異相の生成を抑制するためには、Ba、CaおよびMgの合計が、Sr全体の15at.%以下であることが好ましく、10at.%以下であることがより好ましい。
所望の結晶構造を有し、発光効率の高い蛍光体を得るためには、a1が3.5以上4.0以下であることが好ましい。この範囲外では所望の結晶構造の蛍光体が得られなかったり、十分な発光効率が得られないことがある。
同様に所望の結晶構造を有する蛍光体を得るためには、b1は1.0以上2.0以下であることが好ましい。また、より高い発光効率を達成するために、b1は1.3以上1.8以下であることがより好ましい。
酸素含有量は発光ピーク波長に大きく影響する。具体的には、c1が小さすぎると発光波長が所望の波長よりも長波長になってしまうことがあるため、c1は0.1以上であることが好ましい。また、c1が過度に小さいと異相が生成しやすく、発光効率も低くなることがある。一方、c1が過度に大きいと、蛍光体の発光波長が所望の発光波長よりも短波長になってしまうことがあることから、c1は0.5以下であることが好ましい。
d1に関しても、所望の結晶構造を有し、発光効率の高い蛍光体を得るために、6.0以上7.5以下であることが好ましい。この範囲外では所望の結晶構造の蛍光体が得られなかったり、蛍光体形成時に異相の生成が多かったりすることがあり、その結果、所望の発光波長が得られなかったり発光効率が低下したりすることがある。
e1は、蛍光体に含まれる炭素含有率に対応するものである。原料として酸素を含有する材料を用いた場合、蛍光体中の酸素量を制御するために原料として炭素を添加して中間生成物を作成することがある。この場合炭素含有量であるe1が大きすぎると蛍光体の発光波長が所望の波長より長波長になったり、発光効率が低下したりすることがある。このため、所望の発光波長を得るためにはe1は0.1以下であることが好ましい。
なお、第一の蛍光体において、蛍光体を構成するCeとOとの比率によって発光のピーク波長が変化する。具体的には、酸素含有率が相対的に増加すると発光のピーク波長が短波長化する傾向にある。このような観点から、Ce原子数に対するO原子数が0.1以上0.5以下であることが好ましい。なお、第一の蛍光体が、Ce以外のアルカリ金属を含有する場合には、Ceとそれらのアルカリ金属の原子数の総和とO原子数とが上記関係を満たすことが好ましい。
本発明の実施形態において、第一の蛍光体の結晶構造はXRDや中性子回折により同定することができる。すなわち、前記した通り、第一の蛍光体の結晶構造は、SrSiAlON13の結晶構造と実質的に同じであるので、例えばXRD回折プロフィールも実質的に同じとなる。
具体的には、第一の蛍光体はCu−Kα線を用いたBragg−Brendano法によるX線回折パターンにおいて、SrSiAlON13と同じ、特定の回折角度(2θ)にピークを有する。すなわち、15.05−15.15、23.03−23.13、24.87−24.97、25.7−25.8、25.97−26.07、29.33−29.43、30.92−31.02、31.65−31.75、31.88−31.98、33.02−33.12、33.59−33.69、34.35−34.45、35.2−35.3、36.02−36.12、36.55−36.65、37.3−37.4、および56.5−56.6の回折角度(2θ)に、少なくとも10本のピークを有する。
本実施形態にかかる第一の蛍光体は、各元素を含む原料粉体を混合し、焼成することによって製造することができる。
Sr原料は、Srの窒化物、酸化物、水酸化物などから選択することができる。Al原料は、Alの窒化物、および酸化物から選択することができ、Si原料は、Siの窒化物、酸化物およびケイ素単体粉末から選択することができる。発光中心元素Ceの原料は、Ceの酸化物、窒化物、ハロゲン化物などから選択することができる。また、C原料としては炭素粉末が用いられるが、黒鉛、カーボンブラック、活性炭、無定形炭素など、目的に応じて任意に選択することができる。
なお、窒素は、窒化物原料もしくは窒素を含む雰囲気中における焼成から与えることができ、酸素は、酸化物原料および窒化物原料の表面酸化皮膜から与えることができる。
例えば、Sr、Si、AlまたはAlN、CeO、および炭素粉末を、目的の組成となるような仕込み組成で混合する。Srの代わりにSrNあるいはSrN等、もしくはこれらの混合物を用いてもよい。
主に窒化物を用いる場合の原料の混合は、例えばグローブボックス中で乳鉢を用いて行うことができる。混合された原料をるつぼ内に収容し、所定の条件で焼成することによって、本発明の実施形態にかかる第一の蛍光体が得られる。るつぼの材質は特に限定されず、窒化ホウ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、カーボン、窒化アルミニウム、サイアロン、酸化アルミニウム、モリブデン、およびタングステン等から選択することができる。使用するるつぼの材質は、窒化ホウ素、またはカーボン等、非酸化物からなるものを用いることが好ましい。
蛍光体を得るための焼成は、大気圧以上の圧力で行なうことが望ましい。大気圧以上の圧力で焼成が行なわれると、窒化ケイ素が分解しにくい点で有利となる。窒化ケイ素の高温での分解を抑制するためには、圧力は5気圧以上であることがより好ましく、焼成温度は1500〜2000℃の範囲が好ましい。こうした条件であれば、材料または生成物の昇華といった不都合を引き起こさずに、目的の蛍光体が得られる。焼成温度は、1800〜2000℃がより好ましい。蛍光体を得るための焼成に先立って、あらかじめ中間生成物を合成した後、所望の組成の蛍光体を合成することも可能である。たとえば水酸化ストロンチウムなど酸素を含有するSr原料を用いる場合は、これとSi原料および付活元素の原料とを反応させ、中間生成物を作製し、この後Si原料とAl原料を追加添加して所望の組成の蛍光体を作製することも有効である。中間生成物を作製する際は、炭素粉末を添加して焼成することにより、蛍光体の酸素含有量を制御することも有効である。また、中間生成物を作製する際の焼成温度は1800℃より低い温度であってもよい。
AlNの酸化を避けるためには、窒素雰囲気中で焼成を行なうことも好ましい。雰囲気中には、90atm.%程度までの水素が含まれていてもよい。
上述した温度で0.5〜4時間焼成した後、焼成物をるつぼから取り出して解砕し、再度、同様の条件で焼成することが好ましい。こうした取り出し・解砕・焼成の一連の工程を0〜10回程度繰り返すことによって、結晶粒子同士の融着が少なく、組成および結晶構造が均一な粉体が生成しやすいという利点が得られる。
また、必要に応じて焼成工程を2段階以上に分けて行うこともできる。例えば、以下に説明するように3段階の焼成を行うことで、炭素原子を含む酸窒化物蛍光体を形成させることができる。まず、アルカリ土類金属の酸化物または水酸化物、酸化ストロンチウムまたは水酸化ストロンチウム、酸化ユーロピウムおよびケイ素粉末または窒化ケイ素を混合し、水素と窒素とを含む雰囲気中で焼成する第一の工程よって第一の中間生成物を合成する。アルカリ土類金属は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、アルカリ土類金属はSrを含むことが好ましい。すなわち、原料として酸化ストロンチウムまたは水酸化ストロンチウムを用いることが好ましい。酸化ストロンチウムまたは水酸化ストロンチウムは、吸湿性はあるものの長時間放置するなどしなければ大気中でも秤量、調合などの取り扱いが可能な物質である。また安価でもあり、高価で不安定なSrの代わりにこれらの原料を用いることによる工業的な意義は大きい。
また、本発明の実施形態による製造方法では、第一の工程において焼成の際に用いる焼成容器に非酸化物の材質からなるものを用いることが好ましい。好ましい焼成容器の例は、窒化ホウ素(BN)または炭化ケイ素(SiC)製の焼成容器である。このような焼成容器を用いることによって、第一の工程によって得られる第一中間生成物中の酸素含有量を十分少なくできる。これに対して、第一工程において焼成容器にアルミナなど酸化物の材質のものを用いた場合には、中間生成物中の酸素含有量が多くなってしまい、得られる酸窒化物蛍光体には多くの異相が生成してしまうために注意が必要である。このような異相は蛍光体の発光の阻害要因となるため、異相を多く含む蛍光体は発光効率の低いものになってしまう。
本発明の実施形態による製造方法において、第一の工程の原料として、発光中心元素となるユーロピウム化合物、および蛍光体結晶の一部を構成するケイ素化合物も用いられる。ユーロピウム化合物としては、Euが用いられる。これ以外のユーロピウム化合物、例えばEuNも用いることができるが、コストの観点からEuが好ましい。ただし、中間生成物の酸素含有率を極めて低くしたいときにはEuNを高い割合で併用することもできる。ケイ素化合物としては、SiまたはSi粉が用いられる。これらのケイ素化合物は酸素含有率が低いので、中間生成物の酸素含有率を低く保つのに有利である。これらの原料は化学的に安定であり、大気中で取り扱っても支障ない。
第一の工程によって得られる第一中間生成物は、(M,Eu)Siの化学式で示される成分を含有する。この成分は、発光ピーク波長が600nm以上の橙ないし赤色の発光を示すものである。ただし、この他に、(M,Eu)SiO、(M,Eu)Siなどの酸素を含有する相を含んでいてもかまわない。ただし、異相の少ない所望の蛍光体を得るためには、第一中間生成物中のMとEuとの和に対する酸素のモル比が低いことが必要であり、1.0未満であることが好ましい。第一中間生成物の酸素含有量が高過ぎると、その後の工程において酸素を多く含む異相の生成を抑制することが難しくなる。
第一の工程の焼成温度は、1300〜1600℃の範囲内であることが望ましい。これより焼成温度が低い場合には(M,Eu)Si相の生成が不十分となる可能性があり、これより温度が高い場合には組成のずれなどが起こりやすくなる傾向にある。
また、第一の工程における焼成は、水素と窒素とを含む雰囲気下で行う。すなわち、還元性の雰囲気下において焼成することで、中間生成物に含まれる酸素を低くする。雰囲気に含まれる水素と窒素の比率は特に限定されないが、一般的には2:98〜75:25とされる。また、その他の不活性ガスを混合することも可能であるが、雰囲気中の酸素は可能な限り低くすることが必要である。また、焼成時の圧力は特に限定されず、一般的には常圧で行われる。
次いで、第二の工程において、第二中間生成物を合成する。具体的には、第一の工程で得られた第一中間生成物に炭素粉末を混合し、水素と窒素とを含む雰囲気中で焼成する。この工程では、第一中間生成物に含まれる、酸素を含む化合物、例えば(Sr,Eu)SiOや(Sr,Eu)Siなどの酸素に炭素が結合し、所望の量以上の酸素を除去するとともに、微量の炭素が結晶中に取り込まれて第二の中間生成物が生成すると考えられる。第二の工程における炭素粉の混合量はモル比でアルカリ土類元素とユーロピウムの和に対し1.0〜2.0倍であることが好ましい。炭素混合量がこの範囲より少ないと酸素の除去が不十分であり、得られた赤色蛍光体の波長が630nm以上にはならない。またこれより混合量が多いと未反応の炭素が残ってしまい、発光特性が低下してしまう。
用いる炭素粉末は特に限定されず、黒鉛、カーボンブラック、活性炭、無定形炭素など、目的に応じて任意に選択することができる。ただし、入手容易性やコストの観点から、黒鉛や活性炭などを用いることが好ましい。
第二の工程の焼成温度は、1300〜1600℃の範囲内であることが望ましい。また、第二の工程における焼成も、第一の工程と同様に、水素と窒素とを含む雰囲気下で行う。第二の工程の焼成雰囲気は、第一の工程において説明した範囲から選択することができる。なお、第一の工程と第二の工程とで同じ条件で焼成する必要はない。
なお、本発明者らの検討によれば、第二の工程を経ないで作製した赤色蛍光体は発光ピーク波長が短く、発光波長のピークは630nm未満であった。この理由は明確に解明されていないが、ストロンチウム原料に起因する酸素が蛍光体中に残存してしまうため、蛍光体中の含有酸素量、すなわち(1)式中のc1の値が大きくなることが原因ではないかと考えられる。
次いで、第三の工程において、第二中間生成物に、最終的な酸窒化物蛍光体の組成を所望のものとするために補足する原料を混合し、水素と窒素とを含む雰囲気中で焼成する。
補足する原料としては、窒化ケイ素、ケイ素粉、またはそれらの組み合わせと窒化アルミニウムが用いられる。ここで、原料に非酸化物を用いるのは、第一の工程と同様に、得られる酸窒化物蛍光体に含まれる酸素含有率を制御するためである。
ここで、用いられるケイ素粉の平均粒子径は、反応性の観点から小さいことが好ましく、具体的には150μm未満が好ましく、50μm未満がより好ましい。一方、ケイ素粉に酸素や不純物が含まれると異相が発生し易く、発光特性低下の原因となることがある。このためケイ素粉の平均粒子径は大きいことが好ましい。具体的には5μm以上であることが好ましい。ここで、ケイ素粉の平均粒子径は50%メジアン径を表し、たとえば堀場製作所社レーザ回折散乱式粒度分布測定装置により測定したものである。
ただし原料中の酸素含有量が少なすぎる場合は、さらに酸化アルミニウム(Al)を原料として併用することにより、得られる酸窒化物蛍光体の酸素含有量を調整することもできる。追加原料の調合比は、原料中のMおよびEuのモル数の和、Alのモル数(すなわち、窒化アルミニウムおよび酸化アルミニウムの中のアルミニウムのモル数の和)、Siのモル数(すなわち、(M,Eu)Si中のSiのモル数および追加するケイ素粉および窒化ケイ素中の窒素のモル数の和)の比が、所望の蛍光体の組成における各原子の比に一致するようにする。具体的には、第二の工程の原料中に含まれるM+Eu、Al、およびSiのモル比が、一般式(M1−xEu)AlSiにおける1:a:bとなるように各原料を配合すればよい。ただし、第三の工程の焼成においてSiが揮発してしまう場合があり、その場合にはケイ素粉または窒化ケイ素の配合比を理論値より大きくすることが好ましい。
焼成温度は製造コストの観点からは低いほうが好ましい。焼成温度が1500℃以上であれば、ほとんどの場合に十分な特性を有する蛍光体が得られる。このため、焼成温度は1500℃以上であることが好ましい。
また、第三の工程における焼成も、第一および第二の工程と同様に、水素と窒素とを含む雰囲気下で行う。第三の工程の焼成雰囲気も、第一の工程において説明した範囲から選択することができる。なお、第三の工程は、第一または第二の工程とで同じ条件で焼成する必要はない。
焼成工程に用いる焼成容器は特に限定されないが、焼成温度が相対的に高いので、BNるつぼを使うことが好ましい。
いずれの方法で焼成した場合でも、焼成後には、必要に応じて洗浄等の後処理を施すことができる。洗浄としては、例えば純水洗浄、酸洗浄などを採用することができる。酸としては、例えば、硫酸、硝酸、塩酸、フッ化水素酸などの無機酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸などの有機酸、またはこれらの混合酸等を用いることができる。
酸洗浄後には、必要に応じてポストアニール処理を施してもよい。ポストアニール処理は、例えば窒素と水素とを含む還元雰囲気中で行なうことができ、こうしたポストアニール処理を施すことによって結晶性および発光効率が向上する。
(2)第二の蛍光体
本発明の実施形態における第二の蛍光体は、下記一般式(2):
(Sr1−x2Eux2)Sia2Alb2c2d2e2 (2)
(式中、
0<x2≦1、好ましくは0.01≦x2≦0.1、
3.5≦a2≦4.0、
1.0≦b2≦2.0、好ましくは1.3≦b2≦1.8、
0.25≦c2≦1.0、
5.5≦d2≦7.0、
0≦e2≦0.1、
である、)
で表され、青色光により励起した時の発光ピーク波長が580〜610nmの範囲にあるものである。この蛍光体も、一般式(1)により表される蛍光体と同様にSrSiAlON13の結晶構造と実質的に同じ結晶構造を有する母体を含むものである。したがって、X線回折などを用いて、一般式(1)により表される蛍光体と同様の方法により同定することが可能である。
第二の蛍光体は、一般式(1)の蛍光体に対して、発光中心金属としてEuを含む点で異なり、そのために一般式(1)の蛍光体と放射する発光波長が異なっている。ここで、この発光波長に差異があることで演色性が改善されるために本発明の実施形態では昼白色が実現できる。ここで昼白色の実現をより容易にするために、第一の蛍光体と第二の蛍光体とで発光のピーク波長の差が20〜70nmであることが好ましい。
第二の蛍光体を構成する元素のうち、酸素および窒素以外の元素に関しては、その構成比の範囲は第一の蛍光体と同様である。しかしながら、発光波長を適切なものとするために、酸素および窒素の構成比の範囲は、第一の蛍光体と異なっている。
具体的には、c2が小さすぎると発光波長が所望の波長よりも長波長になってしまうことがあるため、c2は0.25以上であることが好ましい。また、c2が過度に小さいと異相が生成しやすく、発光効率も低くなることがある。一方、c2が過度に大きいと、蛍光体の発光波長が所望の発光波長よりも短波長になってしまうことがあることから、c1は1.0以下であることが好ましい。
d2に関しても、所望の結晶構造を有し、発光効率の高い蛍光体を得るために、5.5以上7.0以下であることが好ましい。この範囲外では所望の結晶構造の蛍光体が得られなかったり、蛍光体形成時に異相の生成が多かったりすることがあり、その結果、所望の発光波長が得られなかったり発光効率が低下したりすることがある。
なお、第二の蛍光体において、蛍光体を構成するEuとOとの比率によって発光のピーク波長が変化する。具体的には、酸素含有率が相対的に増加すると発光のピーク波長が短波長化する傾向にある。このような観点から、Eu原子数に対するO原子数が0.25以上1以下であることが好ましい。なお、第二の蛍光体が、Eu以外のアルカリ土類金属を含有する場合には、Euとそれらのアルカリ土類金属の原子数の総和とO原子数とが上記関係を満たすことが好ましい。
第二の蛍光体は、発光中心元素となるEuを含む化合物、例えばEu、Euなどを原料として用いること、必要に応じて原料の配合比を変更すること以外は、第一の蛍光体と同様の方法により製造することができる。
本発明の実施形態において、第一の蛍光体と第二の蛍光体の配合比は、それぞれの蛍光体の発光強度や吸収波長などによって異なるが、一般に、85:15〜20:80である。この配合比を調整することによって、目的とする昼白色の色度範囲内にあり、相関色温度5000Kの色度座標(0.345、0.352)に対し色度x値およびy値の差がともに±0.001以下である発光を得ることが可能である。なお、ここで用いている色度座標とはCIE1931によって規定されている色度座標である。
(3)その他の蛍光体
本発明の実施形態において、蛍光体混合物は、前記した第一の蛍光体および第二の蛍光体以外の蛍光体を本発明の効果を損なわない範囲で含むことができる。
例えば、SrSiAlON13の結晶構造と実質的に同じ結晶構造を有する母体を含み、発光中心元素としてCeまたはEu以外の元素を含む酸窒化物蛍光体を組み合わせることができる。このような発光中心元素として、TbおよびMnが挙げられる。また、本発明の実施形態による白色発光装置が所望の特性を示すためには、これらのCeまたはEu以外の発光中心元素を含む蛍光体は、蛍光体混合物を構成する蛍光体の全重量を基準として、15%以下であることが好ましく、10%以下であることが好ましい。さらには、発光装置から放射される色度を調整するために、他の蛍光体を少量組み合わせることもできる。具体的には、CaAlSiN:Eu、YAl12:CeやMSiO:Eu(式中、Mはアルカリ土類元素)などが挙げられる。その他の蛍光体として、SrSiAlON13属以外の蛍光体を用いた場合には、第一の蛍光体および第二の蛍光体と吸収する光の波長が異なるので、蛍光体から放射された発光を他の蛍光体が吸収することがあり、発光効率が低下することがあるので注意が必要である。
半導体発光素子
本発明の実施形態による白色発光装置は、半導体発光素子を含むものである。この半導体発光素子から放射される光は、前記の蛍光体混合物を励起すると同時に、白色発光装置から放射される白色光の成分の一部となる。このような理由から、本発明の実施形態において、半導体発光素子は放射する光が青色光、具体的には放射する光のピーク波長が、440〜460nmであるものが好ましい。
白色発光装置
本発明の実施形態による白色発光装置は、前記の蛍光体混合物を用いたことで、従来達成することが困難であった昼白色を実現し、同時に高い発光効率をも達成するものである。ここで、昼白色とはJIS規格による色温度5000Kの光をさす。
本発明の実施形態による白色発光装置は、前記した蛍光体混合物を含む蛍光体層と、前記半導体発光素子とを具備するものであり、従来知られている任意の発光装置の形態とすることができる。図1は、本発明の一実施形態にかかる発光装置の断面を示すものである。
図1に示された発光装置においては、基板100はリードフレームを成形してなるリード101およびリード102と、これに一体成形されてなる樹脂部103とを有する。樹脂部103は、上部開口部が底面部より広い凹部105を有しており、この凹部の側面には反射面104が設けられる。
凹部105の略円形底面中央部には、発光素子106がAgペースト等によりマウントされている。半導体発光素子106としては、例えば発光ダイオード、レーザダイオード等を用いることができる。この半導体発光素子は、用いられる蛍光体混合物に応じて、適当な波長の光を放射するものから選択される。例えば、GaN系等の半導体発光素子等を用いることができる。半導体発光素子106の電極(図示せず)は、Auなどからなるボンディングワイヤー107および108によって、リード101およびリード102にそれぞれ接続されている。なお、リード101および102の配置は、適宜変更することができる。
蛍光体層109は、第一および第二蛍光体の混合物110を、例えばシリコーン樹脂からなる樹脂111中に5重量%から50重量%の割合で分散、もしくは沈降させることによって形成することができる。
半導体発光素子106としては、n型電極とp型電極とを同一面上に有するフリップチップ型のものを用いることも可能である。この場合には、ワイヤーの断線や剥離、ワイヤーによる光吸収等のワイヤーに起因した問題を解消して、信頼性の高い高輝度な半導体発光装置が得られる。また、半導体発光素子106にn型基板を用いて、次のような構成とすることもできる。具体的には、n型基板の裏面にn型電極を形成し、基板上の半導体層上面にはp型電極を形成して、n型電極またはp型電極をリードにマウントする。p型電極またはn型電極は、ワイヤーにより他方のリードに接続することができる。発光素子106のサイズ、凹部105の寸法および形状は、適宜変更することができる。
本発明の実施形態にかかる発光装置は、図1に示したようなパッケージカップ型に限定されず、適宜変更することができる。具体的には、砲弾型発光装置や表面実装型発光装置の場合も、実施形態の蛍光体を適用して同様の効果を得ることができる。
本発明を諸例により説明すると以下の通りである。なお、白色発光装置の発光スペクトルおよび青色光励起時の蛍光体の発光スペクトルは浜松ホトニクス社製PMA−50などのマルチチャンネル分光測光装置により測定した。また色度座標は測定によって得られた発光スペクトルを元にJIS Z 8701で規定された方法により算出した。
(比較例1)
ピーク波長450nmのInGaN系青色LED上に、第一の蛍光体に対応する、式(Sr1−x1Cex1)Sia1Alb1c1d1e1で表され、x1=0.01、a1=3.97、b1=1.67、c1=0.28、d1=7.03、e1=0.05である発光ピーク波長548nmの蛍光体を塗布することにより、図1に示す構造の比較例1の白色発光装置を作製した。得られた装置から放射される白色光のスペクトルは図2に示すようなものであった。蛍光体塗布量を変えることで白色光の色度を変化させたが、相関色温度5000Kに対応する(0.345±0.001、0.352±0.001)の色度座標の白色光は実現できず、実現できた中で最もこの色度に近い色度は(0.322,0.363)であったが、この色度は昼白色の規格外のものであった。また色度(0.322,0.363)を示した白色光について、日本工業規格 JIS Z 8726−1990 に規定される方法を用いて平均演色評価数Raを算出したところ、68という低い値であり、一般照明に用いるには不十分なものであった。
(実施例1)
蛍光体として式(Sr1−x1Cex1)Sia1Alb1c1d1e1で表され、比較例1で用いたものと同じ、x1=0.01、a1=3.97、b1=1.67、c1=0.28、d1=7.03、e1=0.05である発光ピーク波長548nmの第一の蛍光体と、(Sr1−x2Eux2)Sia2Alb2c2d2e2で表され、発光ピーク波長が586nmの第二の蛍光体とを50:50の重量比で混合した蛍光体混合物を用いたほかは比較例1と同様にして白色発光装置を作製した。得られた白色光のスペクトルは図3に示すようなものであり、相関色温度5000Kに対応する(0.345±0.001、0.352±0.001)の色度座標の白色光を実現できた。このときの白色の発光強度は比較例1の97%であり、第二の蛍光体を用いたことによる効率の低下はほとんどなかった。またRaは77であり、一般照明に用いることが可能な値であった。
(比較例2)
蛍光体として、第一の蛍光体に対応する、(Sr1−x1Cex1)Sia1Alb1c1d1e1で表され、比較例1で用いたものと同じ、x1=0.01、a1=3.97、b1=1.67、c1=0.28、d1=7.03、e1=0.05である発光ピーク波長548nmの蛍光体と、発光ピーク波長655nmのCaAlSiN:Eu蛍光体とを88:12の重量比で混合した蛍光体を用いたほかは比較例1と同様にして白色発光装置を作製した。この装置により相関色温度5000Kに対応する(0.345±0.001、0.352±0.001)の色度座標の白色光を実現できた。またRaは89であり、演色性に優れたものであった。しかし、白色光の強度は比較例1の82%とひくいものであった。
(実施例2)
第一の蛍光体をYAG:Ce(発光ピーク波長553nm)に変え、重量混合比を59:41に変えたほかは、実施例1と同様にして、図1に示す構造の白色発光装置を作製した。この装置により相関色温度5000Kに対応する(0.345±0.001、0.352±0.001)の色度座標の白色光を実現できた。このときの白色の発光強度は比較例1の99%であり、第二の蛍光体を用いたことによる効率の低下はほとんどなかった。またRaは75であり、一般照明に用いることが可能な値であった。
(比較例3)
蛍光体としてYAG:Ce(発光ピーク波長553nm)に変えたほかは、比較例1と同様にして白色発光装置を作製した。この装置により相関色温度5000Kに対応する(0.345±0.001、0.352±0.001)の色度座標の白色光は実現できず、実現できた中で最もこの色度に近い色度は(0.330,0.360)であったが、この色度は昼白色の規格外のものであった。白色光の強度は比較例1の107%と高いものであったが、この白色光のRaは69であり、一般照明に用いるには不十分な低い値であった。
(実施例3)
第一の蛍光体として式(Sr1−x1Cex1)Sia1Alb1c1d1e1で表され、x1=0.03、a1=3.83、b1=1.80、c1=0.20、d1=7.08、e1=0.02であるCe付活サイアロン(発光ピーク波長555nm)、第二の蛍光体として式(Sr1−x2Eux2)Sia2Alb2c2d2e2で表され、実施例1で用いたものと同じ、x2=0.02、a2=3.59、b2=1.59、c2=0.58、d2=6.20、e1=0.01であるEu付活サイアロン(発光ピーク波長586nm)とを63:37での重量比で混合した蛍光体混合物を用いたほかは比較例1と同様にして白色発光装置を作製した。この装置により相関色温度5000Kに対応する(0.345±0.001、0.352±0.001)の色度座標の白色光を実現できた。このときの白色の発光強度は比較例1の97%であり、第二の蛍光体を用いたことによる効率の低下はほとんどなかった。またRaは76であり、一般照明に用いることが可能な値であった。
(実施例4)
第一の蛍光体として式(Sr1−x1Cex1)Sia1Alb1c1d1e1で表され、比較例1で用いたものと同じ、x1=0.01、a1=3.97、b1=1.67、c1=0.28、d1=7.03、e1=0.05であるCe付活サイアロン(発光ピーク波長548nm)と、第二の蛍光体として式(Sr1−x2Eux2)Sia2Alb2c2d2e2で表され、x2=0.02、a2=3.70、b2=1.62、c2=0.62、d2=6.20、e1=0.01であるEu付活サイアロン(発光ピーク波長582nm)とを49:51での重量比で混合した蛍光体混合物を用いたほかは比較例1と同様にして白色発光装置を作製した。この装置により相関色温度5000Kに対応する(0.345±0.001、0.352±0.001)の色度座標の白色光を実現できた。このときの白色の発光強度は比較例1の97%であり、第二の蛍光体を用いたことによる効率の低下はほとんどなかった。またRaは77であり、一般照明に用いることが可能な値であった。
(実施例5)
第一の蛍光体として式(Sr1−x1Cex1)Sia1Alb1c1d1e1で表され、比較例1で用いたものと同じ、x1=0.01、a1=3.97、b1=1.67、c1=0.28、d1=7.03、e1=0.05であるCe付活サイアロン(発光ピーク波長548nm)と、第二の蛍光体として式(Sr1−x2Eux2)Sia2Alb2c2d2e2で表され、x2=0.05、a2=3.50、b2=1.44、c2=0.48、d2=6.52、e1=0.02であるEu付活サイアロン(発光ピーク波長602nm)とを73:27での重量比で混合した蛍光体混合物を用いたほかは比較例1と同様にして白色発光装置を作製した。この装置により相関色温度5000Kに対応する(0.345±0.001、0.352±0.001)の色度座標の白色光を実現できた。このときの白色の発光強度は比較例1の93%であり、第二の蛍光体を用いたことによる効率の低下は少なかった。またRaは80であり、一般照明に用いることが可能な値であった。
(比較例4)
第一の蛍光体として式(Sr1−x1Cex1)Sia1Alb1c1d1e1で表され、比較例1で用いたものと同じ、x1=0.01、a1=3.97、b1=1.67、c1=0.28、d1=7.03、e1=0.05であるCe付活サイアロン(発光ピーク波長548nm)と、第二の蛍光体として(Ca,Sr)AlSiN:Eu(発光ピーク波長628nm)とを93:7での重量比で混合した蛍光体混合物を用いたほかは比較例1と同様にして白色発光装置を作製した。この装置により相関色温度5000Kに対応する(0.345±0.001、0.352±0.001)の色度座標の白色光を実現できた。またRaは86であり、演色性に優れたものであった。しかし、白色光の強度は比較例1の89%と低いものであった。
なお、これらの実施形態は例示であり、発明の範囲はそれらに限定されるものでは無い。
100 基板
101、102 リード
103 樹脂部
104 反射面
105 凹部
106 半導体発光素子
107、108 ボンディングワイヤー
109 蛍光体層
110 蛍光体混合物
111 樹脂

Claims (12)

  1. 青色光を放射する半導体発光素子と、蛍光体混合物を含む蛍光体層とを具備する発光装置であって、前記蛍光体混合物が、
    Ceで付活され、青色光で励起されたときにピーク波長が540〜560nmの範囲の光を放射する第一の蛍光体と、
    下記一般式(2):
    (Sr1−x2Eux2)Sia2Alb2c2d2e2 (2)
    (式中、
    0<x2≦1、
    3.5≦a2≦4.0
    1.0≦b2≦2.0
    0.25≦c2≦1.0
    5.5≦d2≦7.0
    0≦e2≦0.1
    である、)
    で表され、青色光で励起されたときにピーク波長が580〜610nmの範囲にある光を放射する第二の蛍光体と
    を含むものであることを特徴とする、白色発光装置。
  2. 前記第一の蛍光体が、SrSiAlON13の結晶構造と実質的に同じ結晶構造を有する母体を含むものである、請求項1に記載の白色発光装置。
  3. 前記第一の蛍光体が、下記一般式(1):
    (Sr1−x1Cex1)Sia1Alb1c1d1e1 (1)
    (式中、
    0<x1≦1、
    3.5≦a1≦4.0
    1.0≦b1≦2.0
    0.1≦c1≦0.5
    6.0≦d1≦7.5
    0≦e1≦0.1
    である)
    で表されるものである、請求項1または2に記載の白色発光装置。
  4. 前記第二の蛍光体において、含有されるアルカリ土類金属およびEuの原子数の和に対する酸素の原子数の比が、0.25以上1以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の白色発光装置。
  5. 前記第一の蛍光体において、含有されるアルカリ土類金属およびCeの原子数の和に対する酸素の原子数の比が、0.1以上0.5以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の白色発光装置。
  6. 前記蛍光体に含まれる第一の蛍光体と第二の蛍光体との配合比が重量比で85:15〜20:80である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の白色発光装置。
  7. 前記第一の蛍光体の発光ピーク波長と、前記第二の蛍光体の発光ピーク波長との差が20〜70nmである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の白色発光装置。
  8. 前記半導体発光素子から放射される光のピーク波長が、440〜460nmである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の白色発光装置。
  9. 前記白色発光装置の発光における色度座標が、(0.345±0.001、0.352±0.001)の範囲内である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の白色発光装置。
  10. 前記第一の蛍光体が、
    Srの窒化物、酸化物および水酸化物から選択されるSr原料と、
    Alの窒化物、および酸化物から選択されるAl原料と、
    Siの窒化物、酸化物、およびケイ素単体粉末から選択されるSi原料と、
    Ceの酸化物、窒化物およびハロゲン化物から選択されるCe原料と
    を混合し、
    得られた混合物を焼成する
    ことにより製造されたものである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の白色発光装置。
  11. 前記の焼成が、5気圧以上の圧力下、1500〜2000℃で行なわれたものである、請求項10に記載の白色発光装置。
  12. 前記焼成が、窒素雰囲気中で行なわれたものである、請求項10または11に記載の白色発光装置。
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