JP2014124781A - 光半導体封止用複合樹脂フィルム、その製造方法、それを用いた光半導体デバイス及びその製造方法 - Google Patents

光半導体封止用複合樹脂フィルム、その製造方法、それを用いた光半導体デバイス及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性、耐光性、低ガス透過性などを有し、かつ表面にタック性がなく自己接着性を有しているような光半導体封止用複合樹脂フィルムおよび該樹脂フィルムで封止された光半導体デバイスを提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも片面がプラズマ処理又はコロナ処理されている透明な熱可塑性樹脂フィルム層と、該熱可塑性樹脂フィルム層のプラズマ処理面又はコロナ処理面に積層された、少なくとも1層の常温で可塑性の、固体又は半固体である熱硬化性シリコーン樹脂組成物層からなるものであることを特徴とする光半導体封止用複合樹脂フィルム。
【選択図】図1

Description

本発明は、光半導体封止用複合樹脂フィルム、その製造方法、該複合樹脂フィルムによって封止された光半導体デバイス及びその製造方法に関する。
半導体デバイスは、半導体素子を保護するために樹脂などで封止されている。太陽電池のように長期で屋外に置かれるものや、高輝度LEDのように高エネルギーを発生するものに関しては、光や熱、水分などに対して、耐性の高い樹脂やそれらに対応する工夫がされたパッケージが要求される。
シリコーン樹脂は信頼性の高い樹脂としてこれらに使用されるが、分子構造に起因する高いガス透過性が問題となる場合がある。一方、フッ素系ポリマー、例えば、エチレン−四フッ化エチレン共重合体(ETFE)などは、光や熱にも強く、ガス透過性も低いが、熱可塑性樹脂であり、デバイスを封止するときに必要な接着性などの面で問題がある。
これらを解決する方法の一つとして複合材料があり、例えばフッ素樹脂フィルムにシリコーン樹脂を接着させたものが開示されている。
これによると、フッ素樹脂フィルムとシリコーン樹脂との接着面に、表面処理、例えば、プラズマ放電処理などを施し、この表面処理された接着面に未硬化のシリコーン樹脂組成物を積層して、このシリコーン樹脂組成物をフッ素樹脂の処理面に密着させた状態で硬化させると、硬化する際にフッ素樹脂の処理面に強固に接着させることが可能となり、例えば接着剤などを使用しなくても、上記シリコーン樹脂組成物の硬化物であるシリコーン樹脂がフッ素樹脂の処理面に接着することにより、フッ素樹脂にシリコーン樹脂が硬化接着された樹脂複合体を得ることができる。また、耐熱性、耐光性等の各種物性にも優れたものとなる。
しかし、この場合、フッ素樹脂フィルムにシリコーン樹脂を接着させるために、シリコーン樹脂を硬化させる必要がある。したがって、該複合樹脂フィルムで所望のデバイスを封止するには、別の接着層や新たな表面処理など工程を追加する必要がある。
特開2005−66914号公報 特開2001−62959号公報 国際公開WO2008/62713号公報
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、耐熱性、耐光性、低ガス透過性などを有し、かつ表面にタック性がなく自己接着性を有しているような光半導体封止用複合樹脂フィルムおよび該光半導体封止用複合樹脂フィルムで封止された光半導体デバイスを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明によれば、少なくとも片面がプラズマ処理又はコロナ処理されている透明な熱可塑性樹脂フィルム層と、該熱可塑性樹脂フィルム層のプラズマ処理面又はコロナ処理面に積層された、少なくとも1層の常温で可塑性の、固体又は半固体である熱硬化性シリコーン樹脂組成物層からなるものであることを特徴とする光半導体封止用複合樹脂フィルムを提供する。
このような、光半導体封止用複合樹脂フィルムであれば、光半導体封止用複合樹脂フィルムを製造するときに熱硬化性シリコーン樹脂組成物を硬化させる必要がなく、熱硬化性シリコーン樹脂組成物層は自己接着機能を有したままであり、光半導体デバイスを封止しようとしたときに、光半導体デバイスと光半導体封止用複合樹脂フィルムを強く接着させることが可能となる。そして、シリコーン樹脂組成物層のガス透過性が高いという問題を補うとともに、製造工程を簡略化することができる。
また、前記熱硬化性シリコーン樹脂組成物が、常温で可塑性の固体又は半固体であって、
少なくとも、
(A)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン
(B)ヒドロシリル基含有オルガノポリシロキサン
(C)白金触媒
を含有するものが好ましい。
このような熱硬化性シリコーン樹脂組成物であれば、より確実に、上記本発明の機能を奏することができる。
また、前記熱可塑性樹脂フィルム層がフッ素樹脂フィルムであることが好ましい。
このように、フッ素樹脂フィルムを用いることによって、より確実にシリコーン樹脂組成物層の高いガス透過性を補い、耐熱性、耐光性を付与することができる。
また、本発明では、前記本発明の光半導体封止用複合樹脂フィルムによって封止されたものであることを特徴とする光半導体デバイスを提供する。
このように、本発明の光半導体封止用複合樹脂フィルムによって封止することによって、耐熱性、耐光性等の各種物性にも優れ、ガス透過性の低い封止材で封止された光半導体デバイスを提供することができる。
また、本発明では、熱可塑性樹脂フィルム層の、プラズマ処理面又はコロナ処理面に、少なくとも1層の常温で可塑性の、固体又は半固体である熱硬化性シリコーン樹脂組成物を塗布する工程と、該熱可塑性樹脂フィルム層と前記熱硬化性シリコーン樹脂組成物層を乾燥する工程を含んでいることを特徴とする光半導体封止用複合樹脂フィルムの製造方法を提供する。
このような製造方法であれば、複合樹脂フィルムの製造時に熱硬化性シリコーン樹脂組成物を硬化させる必要がないため製造工程を簡略化することができ、また、耐熱性、耐光性、低ガス透過性などを有し、かつ表面にタック性がなく自己接着性を有しているような光半導体封止用複合樹脂フィルムを製造することができる。
更に、本発明では、本発明の光半導体封止用複合樹脂フィルムの熱硬化性シリコーン樹脂組成物層の面と光半導体デバイスの装着された基板面とを貼り合わせる工程と、前記光半導体封止用複合樹脂フィルムを加熱・圧着して熱硬化性シリコーン樹脂組成物を硬化、接着する工程と、デバイスを個片化する工程を含んでいることを特徴とする光半導体デバイスの製造方法を提供する。
このような、光半導体デバイスの製造方法であれば、耐熱性、耐光性等の各種物性にも優れ、ガス透過性の低い封止材で封止された光半導体デバイスを製造することができる。
以上説明したように、本発明の光半導体封止用複合樹脂フィルムであれば、シリコーンのガス透過度が高いという問題を補い、耐熱、耐光性を有するとともに、製造工程の簡略化が可能となる。さらに、本発明の複合樹脂フィルムで封止された半導体デバイスは、耐熱性、耐光性、低ガス透過性を有したものとなる。
本発明の光半導体封止用複合樹脂フィルムの一例を示す概略断面図である。 本発明の光半導体封止用複合樹脂フィルムで封止された光半導体デバイスの製造方法の工程の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
前述のように、耐熱性、耐光性、低ガス透過性などを有し、かつ表面にタック性がなく自己接着性を有しているような光半導体封止用複合樹脂フィルムおよび該複合樹脂フィルムで封止された光半導体デバイスの開発が望まれていた。
そこで、本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、硬化前の状態において常温で可塑性の固体または半固体であり、表面にタック性のない熱硬化性シリコーン樹脂組成物を使用することで、光半導体封止用複合樹脂フィルムを製造するときに熱硬化性シリコーン樹脂組成物を硬化させる必要がなく、シリコーン樹脂組成物層は自己接着機能を有したままであり、光半導体デバイスを封止しようとしたときに、光半導体デバイスと光半導体封止用複合樹脂フィルムを強く接着させることが可能となる。これにより、熱硬化性シリコーン樹脂組成物層のガス透過性が高いという問題を補うとともに、工程の簡略化というメリットも生まれる。さらに、熱硬化性シリコーン樹脂組成物層に、蛍光体や白色顔料などのフィラーを含有させることも可能で、所望の色を発する光半導体デバイスを提供することが出来ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、図1に示すように、少なくとも片面がプラズマ処理又はコロナ処理されている透明な熱可塑性樹脂フィルム層1と、該熱可塑性樹脂フィルム層1のプラズマ処理面又はコロナ処理面2に積層された、少なくとも1層の常温で可塑性の、固体又は半固体である熱硬化性シリコーン樹脂組成物層3からなるものであることを特徴とする光半導体封止用複合樹脂フィルム10である。
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
熱可塑性樹脂フィルム
本発明の光半導体封止用複合樹脂フィルムの熱可塑性樹脂フィルムとして、シリコーン樹脂に比べ、ガス透過度の低い熱可塑性樹脂フィルム、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレートなどが挙げられ、特にフッ素樹脂フィルムが耐熱、耐光性などを考えたときに好ましい。本発明の好ましい熱可塑性フッ素樹脂フィルムとしては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、エチレン−四フッ化エチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、などが挙げられる。中でもエチレン−四フッ化エチレン共重合体(ETFE)が、信頼性、シリコーン樹脂の塗工のし易さ、デバイス作製時のデバイスへの形状追随性などから好適に使用することができる。
熱可塑性樹脂フィルムの厚みとしては、好ましくは、25〜300μmであり、より好ましくは、40〜200μmである。厚みが25μm以上であると、フィルムコーターなどでシリコーンを塗工する際に熱可塑性樹脂フィルムが伸びすぎるようなこともなく、厚みが300μm以下であると、塗工後のフィルムの巻き取りや、デバイスに適用したときに、デバイス形状追随性が悪くなるようなこともない。
熱硬化性シリコーン樹脂組成物層の熱可塑性樹脂フィルム層に対する接着性を上げるため、熱可塑性樹脂フィルムに表面処理を行う。表面処理としては、例えばプラズマ処理やコロナ放電処理等の放電処理が挙げられる。これらの表面処理が施された熱可塑性樹脂フィルムは市販品として購入することが出来る。例えば、商品名アフレックス(旭硝子(株)製)コロナ処理品、商品名ネオフロンETFEフィルム(ダイキン工業(株)製)などがある。
熱硬化性シリコーン樹脂組成物
本発明の熱硬化性シリコーン樹脂組成物は、熱硬化させる前において常温で可塑性の固体または半固体であり、表面タック性がない付加硬化型のシリコーンであり、例えば、白金触媒などのヒドロシリル化触媒により硬化させることができる。
ここで、「常温」とは通常の状態における周囲温度を意味し、通常15〜30℃の範囲の温度であり、典型的には25℃である。「半固体」とは可塑性を有し、特定の形状に成形されたときに少なくとも1時間、好ましくは8時間以上その形状を保持し得る物質の状態を云う。したがって、例えば、常温で非常に高い粘度を有する流動性物質が本質的には流動性を有するものの、非常に高い粘度のために少なくとも1時間という短時間では付与された形状に変化(即ち、くずれ)を肉眼では認めることができないとき、その物質は半固体の状態にある。固体又は半固体の状態であるので組成物は取り扱い性がよく作業性が高い。
熱硬化性シリコーン樹脂組成物の組成としては、少なくとも、アルケニル基含有オルガノポリシロキサン、ヒドロシリル基含有オルガノポリシロキサン、白金触媒を含有し、さらに、接着付与剤、反応抑制剤等を含むことができる。
また、必要に応じて蛍光体、分散剤、光拡散剤等を添加する場合、その添加量は、樹脂100質量部に対して、総量で400質量部以下が好ましく、より好ましくは、300質量部以下である。添加量が、総量で400質量部以下であれば、樹脂がバインダーとしての役割をし、フィルムが脆くなったり、成型が難しくなったりする恐れがない。
光半導体封止用複合樹脂フィルムの製造方法
本発明の光半導体封止用複合樹脂フィルムの製造は、フィルムアプリケーター、フィルムコーター、スクリーン印刷機など市販の装置を使用することができる。乾燥炉が付いている量産型のフィルムコーターは、本用途では連続生産性が高く、好適に使用することが出来る。光半導体封止用複合樹脂フィルムは、前記プラズマ処理又はコロナ処理された熱可塑性樹脂フィルムの処理面に、溶剤に溶解された常温で可塑性の固体または半固体の熱硬化性シリコーン樹脂組成物を塗布、乾燥したものである。この時点では熱硬化性シリコーン樹脂組成物層と熱可塑性樹脂フィルム層は強く密着している状態である。
光半導体封止用複合樹脂フィルムの構成は、熱可塑性樹脂フィルム層は一層(単層)であり、熱硬化性シリコーン樹脂組成物層が積層されるのはプラズマ処理面又はコロナ処理面である。熱硬化性シリコーン樹脂組成物層は、繰り返しコーターなどで塗工することで、何層にも積層することが出来るが、好ましくは、五層以下、より好ましくは三層以下である。多層過ぎると厚みが増し、塗工後のフィルムの巻き取りに影響があり、デバイスへの追随性に影響する。合計の厚さは、好ましくは、厚さが1mm以下、より好ましくは、0.5mm以下であることが好ましい。
熱硬化性シリコーン樹脂組成物層の一層(単層)の厚みは、好ましくは、20μm〜200μm、より好ましくは、30μm〜100μmである。20μm以上であれば、熱可塑性樹脂フィルムへの塗工が容易であり、200μm以下であれば、熱硬化性シリコーン樹脂組成物層の厚みのばらつきが小さくなってフィルムの均一性が良くなる。
本発明の光半導体封止用複合樹脂フィルムは、熱硬化性シリコーン樹脂組成物が半硬化する程度であれば、エージングしても良い。条件は、80℃〜170℃で、30秒〜20分程度が好ましい。エージングが十分であれば、デバイス適用時に複合樹脂フィルムに皺が入ることなく、均一に貼り合わせることができる、また、エージングが適度であれば、硬化反応が進行しすぎて、デバイスに形状追従しない、接着しないなどの問題が生じる恐れがない。
光半導体デバイスの製造方法
図2に示すように、本発明の光半導体デバイスの製造方法は、光半導体封止用複合樹脂フィルム10の熱硬化性シリコーン樹脂組成物層3の面と基板5の光半導体デバイス4の装着された基板面とを貼り合わせる工程(図2(A))において、真空ラミネーターが使用できる。熱硬化性シリコーン樹脂組成物を硬化し接着する工程(図2(B))においては、例えば、大気圧で30秒間プレスを行うのが好ましい。さらに、エージングを行いシリコーン樹脂組成物を硬化させるが、その条件は、150℃で4時間が好ましい。その後、図2(C)にように個片化することで、本発明の光半導体デバイス6を製造することができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[テスト基板の作製]
2cm×2cmの銀メッキ基板に、シリコンウエハーを2mm×2mmに切断した半導体デバイス3個を、エポキシ系接着剤を使用して、等間隔になるように貼り付けた。
[実施例1]
片面にコロナ放電処理が施されたフッ素樹脂フィルム(商品名:アフレックス50N1250S、厚さ50μm、旭硝子(製))のコロナ処理面に、常温で半固体の付加硬化型シリコーン樹脂(商品名:LPS‐AF‐500、信越化学工業(製))を80%シクロヘキサノン溶液とし、その溶液をフィルムコーターにて塗工した。乾燥は100℃のオーブンで7分間行った。得られたシリコーン樹脂層に表面タック性はなく、可塑性の半固体であり、その厚みは100μmであった。この複合フィルムを150℃、10分間エージングした。このフィルムを銀メッキテスト基板2個に真空ラミネーター(ニチゴーモートン製)を使用して、それぞれ貼りつけた。ラミネート温度は80℃、系内を真空状態にして、30秒間、大気圧でプレスすることにより行った。このサンプルを150℃、4時間エージングし、シリコーン樹脂層を硬化させた。この硬化物の1つを−40℃〜125℃・500回のヒートサイクル試験にかけた。また、もう一つのサンプルは、硫化水素ガスの暴露試験を行った。試験後のサンプルを確認したところ、ヒートサイクル試験を行ったものは、クラックや剥離など見られず、硫化水素ガスの暴露試験を行ったものも変色は見られなかった。
[実施例2]
常温で半固体の付加硬化型シリコーン樹脂(商品名:LPS‐AF‐500、信越化学工業(製))を75%シクロヘキサノン溶液とし、その溶液を100gに蛍光体(YAG)75gを均一に混合し、実施例1と同様にフィルムコーターにて塗工した。乾燥は100℃のオーブンで7分間行った。得られたシリコーン樹脂層に表面タック性はなく、可塑性の半固体であり、その厚みは100μmであった。この複合樹脂フィルムを150℃、5分間エージングした。このフィルムを実施例1と同様に銀メッキ基板に貼りつけ、ポストキュアを行い、ヒートサイクル試験と硫化試験を行った。試験後のサンプルを確認したところ、実施例1の結果と同様、両サンプルとも変色は見られなかった。
[実施例3]
常温で半固体の付加硬化型シリコーン樹脂(商品名:LPS−AF−500、信越化学工業(製))を70%シクロヘキサノン溶液とし、その溶液を100gに蛍光体(YAG)140gを均一に混合し、実施例1と同様にフィルムコーターにて塗工した。乾燥は100℃のオーブンで7分間行った。得られたシリコーン樹脂層に表面タック性はなく、可塑性の半固体であり、その厚みは100μmであった。この複合樹脂フィルムはエージングをしなかった。このフィルムを実施例1と同様に銀メッキ基板に貼りつけ、ポストキュアを行い、ヒートサイクル試験と硫化試験を行った。試験後のサンプルを確認したところ、実施例1の結果と同様、両サンプルとも変色は見られなかった。
[比較例1]
コロナ放電処理されていないフッ素樹脂フィルム(商品名:アフレックス50N1250NT、厚さ50μm、旭硝子(製))の片面に、常温で半固体の付加硬化型シリコーン樹脂(商品名:LPS‐AF‐500、信越化学工業(製))を80%シクロヘキサノン溶液とし、その溶液をフィルムコーターにて塗工した。乾燥は100℃のオーブンで7分間行った。得られたシリコーン樹脂層に表面タック性はなく、その厚みは100μmであった。この複合樹脂フィルムを150℃、10分間エージングした。このフィルムを実施例1と同様に銀メッキ基板に貼りつけ、ポストキュアを行い、ヒートサイクル試験を行った。試験後のサンプルを確認したところ、アフレックスとシリコーン樹脂層の一部に剥離が見られた。
[比較例2]
コロナ放電処理されていないフッ素樹脂フィルム(商品名:アフレックス50N1250NT、厚さ50μm、旭硝子(製))の片面に、常温で半固体の付加硬化型シリコーン樹脂(商品名:LPS‐AF‐500、信越化学工業(製))を80%シクロヘキサノン溶液とし、その溶液をフィルムコーターにて塗工した。乾燥は100℃のオーブンで7分間行った。得られたシリコーン樹脂層に表面タック性はなく、その厚みは100μmであった。この複合樹脂フィルムを150℃、10分間エージングした。このフィルムを実施例1と同様に銀メッキ基板に貼りつけた後、アフレックス層を剥がした。その後ポストキュアを行い、硫化試験を行った。試験後のサンプルを確認したところ、僅かに銀メッキ部分が変色(黒化)していた。
[比較例3]
常温で液体の付加硬化型シリコーン樹脂(商品名:LPS−3541、信越化学工業(製))をコロナ放電処理されているフッ素樹脂フィルム(商品名:アフレックス50N1250S、厚さ50μm、旭硝子(製))の片面に塗布し、150℃のオーブンで10分間エージングした。表面にはタックが残り、その厚みは100μ程度であったが、厚みが均一にはならなかった。このフィルムを実施例1と同様に銀メッキ基板に貼り付けた後、アフレックス層を剥がそうとしたが、シリコーン樹脂層と基板に十分な接着力がなく、基板から容易に剥がれてしまい、その後の試験を行うことができなかった。
Figure 2014124781
表1の結果より、実施例において、耐熱性に優れ、ガス透過性が低いことが確認できた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…熱可塑性樹脂フィルム層、 2…熱可塑性樹脂フィルム層のプラズマ処理面又はコロナ処理面、 3…熱硬化性シリコーン樹脂組成物層、 4…光半導体デバイス、 5…基板、 6…個片化した光半導体デバイス。

Claims (6)

  1. 少なくとも片面がプラズマ処理又はコロナ処理されている透明な熱可塑性樹脂フィルム層と、該熱可塑性樹脂フィルム層のプラズマ処理面又はコロナ処理面に積層された、少なくとも1層の常温で可塑性の、固体又は半固体である熱硬化性シリコーン樹脂組成物層からなるものであることを特徴とする光半導体封止用複合樹脂フィルム。
  2. 前記熱硬化性シリコーン樹脂組成物が、常温で可塑性の固体又は半固体であって、
    少なくとも、
    (A)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン
    (B)ヒドロシリル基含有オルガノポリシロキサン
    (C)白金触媒
    を含有するものであることを特徴とする請求項1に記載の光半導体封止用複合樹脂フィルム。
  3. 前記熱可塑性樹脂フィルム層がフッ素樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光半導体封止用複合樹脂フィルム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の光半導体封止用複合樹脂フィルムによって封止されたものであることを特徴とする光半導体デバイス。
  5. 光半導体封止用複合樹脂フィルムの製造方法であって、
    熱可塑性樹脂フィルム層の、プラズマ処理面又はコロナ処理面に、少なくとも1層の常温で可塑性の、固体又は半固体である熱硬化性シリコーン樹脂組成物を塗布する工程と、該熱可塑性樹脂フィルム層と前記熱硬化性シリコーン樹脂組成物層を乾燥する工程を含んでいることを特徴とする光半導体封止用複合樹脂フィルムの製造方法。
  6. 光半導体デバイスの製造方法であって、
    請求項5で製造された光半導体封止用複合樹脂フィルムの熱硬化性シリコーン樹脂組成物層の面と光半導体デバイスの装着された基板面とを貼り合わせる工程と、前記光半導体封止用複合樹脂フィルムを加熱・圧着して熱硬化性シリコーン樹脂組成物を硬化、接着する工程と、デバイスを個片化する工程を含んでいることを特徴とする光半導体デバイスの製造方法。
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