JP2014124730A - 基板研磨装置、熱伝達部材、および、研磨パッドの表面温度制御方法 - Google Patents

基板研磨装置、熱伝達部材、および、研磨パッドの表面温度制御方法 Download PDF

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尚典 松尾
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Abstract

【課題】基板の研磨装置における研磨パッドの温度制御に関して、低コスト化、消費エネルギーの低減、応答性の向上、熱損失の低減の少なくとも1つを実現する。
【解決手段】基板研磨装置は、回転可能に構成され、研磨パッドを貼り付けるための研磨テーブルと、反応ガスを供給するガス供給部と、研磨テーブルに研磨パッドが貼り付けられた状態において、反応ガスを流通させるためのガス流路が内部に形成され、研磨パッドの表面上に研磨パッドと接触して、または、研磨パッドに近接して配置される本体と、ガス流路に配置され、反応ガスの発熱反応を促進させる触媒と、を有し、発熱反応によって生じた熱を研磨パッドに伝達する熱伝達部と、研磨パッドの表面の温度を検出する温度検出部と、温度検出結果に基づいて、ガス供給部から熱伝達部への反応ガスの供給量を制御するガス供給量制御部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板研磨装置における研磨パッドの表面の温度制御技術に関する。
半導体デバイスの製造において基板の表面を研磨する化学機械研磨(CMP,Chemical
Mechanical Polishing)装置が知られている。CMP装置は、研磨テーブルの上面に研磨パッドを貼り付けて研磨面を形成し、この研磨面に、トップリングで保持する半導体基板等の研磨対象の基板の被研磨面を押圧接触させ、研磨面にスラリーを供給しながら、研磨テーブルの回転とトップリングの回転とによって、研磨面と被研磨面とを相対運動させて、被研磨面を研磨する。
かかるCMP装置では、研磨性能、例えば、研磨レートの向上のために、研磨界面の加工温度を大きくすることが有効である。そこで、研磨パッドに接触する熱伝達部材を設け、熱伝達部材内に温水を供給して、研磨バッドの温度を所定温度に制御する技術が開発されている(例えば、下記の特許文献1,2)
特開2012−176449号公報 特開2011−136406号公報
しかしながら、従来の温水を用いる温度制御技術では、いくつかの改善の余地がある。例えば、温水を大量に準備する必要があり、また、そのための温調器(例えば、温水チラー)は高価である。しかも、温水の製造のために多くの電力を要する。また、パッドに接触する熱伝達部材内には、常時、温水が存在するので、研磨パッドの表面が所定温度に到達して、温調器による加熱を停止した場合であっても、暫くの間は、研磨パッドは、熱伝達部材内に滞留する温水から熱の伝達を受けて加熱され続ける。このため、温度制御の応答性に改善の余地がある。さらに、温調器で加熱された温水が温調器から熱伝達部材に移送される際に、周辺環境に熱を奪われ、熱損失が生じる。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の第1の形態は、研磨面を形成する研磨パッドを使用して研磨を行う基板研磨装置として提供される。この基板研磨装置は、回転可能に構成された研磨テーブルであって、研磨パッド貼り付けるための研磨テーブルと、反応ガスを供給するガス供給部と、ガス供給部から供給される反応ガスを流通させるためのガス流路が内部に形成され、研磨テーブルに前記研磨パッドが貼り付けられた状態において、研磨パッドの表面上に研磨パッドと接触して、または、研磨パッドに近接して配置される本体と、ガス流路に配置され、反応ガスの発熱反応を促進させる触媒と、を有し、発熱反応によって生じた熱を研磨パッドに伝達する熱伝達部と、研磨パッドの表面の温度を検出する温度検出部と、温度検出部による温度検出結果に基づいて、ガス供給部から熱伝達部への反応ガスの供給量を制御するガス供給量制御部とを備える。
かかる基板研磨装置によれば、研磨パッドの表面の温度に応じて、反応ガスの供給量を制御することによって、熱伝達部における反応ガスの発熱反応、すなわち、触媒反応による発熱量が制御される。その結果、熱伝達部から研磨パッドの表面に伝達される熱量が制御され、研磨パッドの表面の温度を好適に制御できる。しかも、触媒による反応ガスの発熱反応を直接的に利用して、研磨パッドを加温するので、電気エネルギーなどを使用して温水を製造し、当該温水によって研磨パッドを加温する場合と比べて、消費エネルギーを低減できる。さらに、研磨パッドに接触する熱伝達部の内部において、発熱反応が生じるので、研磨パッドの加温のための熱媒体の移送が必要な場合と比べて、熱損失を著しく低減できる。さらに、反応ガスの供給を停止すれば、発熱反応が速やかに止まるので、温度制御の応答性に優れる。
本発明の第2の形態として、第1の形態において、触媒は、反応ガス流路の内面のうちの、少なくとも、本体の研磨テーブル側の面の裏面に配置されていてもよい。かかる形態によれば、研磨パッドに熱を伝達する熱伝達部の内部のうちの、研磨パッドに最も近い領域で発熱反応が生じるので、熱を研磨パッドに効率的に伝達することができ、熱損失が一層低減される。
本発明の第3の形態として、第1または第2の形態において、触媒は、反応ガス流路の内面に蒸着されていてもよい。かかる形態によれば、触媒と反応ガス流路の内面とが密着するので、熱を研磨パッドに効率的に伝達することができ、熱損失が一層低減される。しかも、蒸着によって、触媒層を薄く形成できるので、触媒が熱伝達の妨げになることを抑制できる。
本発明の第4の形態として、第1ないし第3のいずれかの形態において、触媒は、白金であってもよい。白金は、酸化活性が高いので、かかる形態によれば、効率的に発熱反応を生じさせることができる。
本発明の第5の形態として、第1ないし第4のいずれかの形態において、反応ガスは、炭化水素であってもよい。炭化水素は、比較的低温で触媒反応を生じるので、かかる形態によれば、発熱反応を容易に生じさせることができる。また、安価であり、経済性に優れる。
本発明の第6の形態として、第1ないし第5のいずれかの形態において、本体は、セラミックからなってもよい。セラミックは、硬度が高く、耐摩耗性に優れるので、かかる形態によれば、研磨パッドと熱伝達部とを接触させる場合でも、回転する研磨パッドと接触することによる減耗が生じにくく、また、減耗によるゴミも発生しにくい。また、セラミックは、熱伝導率が高いので、熱を研磨パッドに効率的に伝達することができる。
本発明の第7の形態として、第1ないし第6のいずれかの形態において、ガス供給部は、反応ガスが収容されたガスボンベであってもよい。かかる形態によれば、設備費が安価であり、また、反応ガスも安価であるから、温水を製造する場合と比べて、経済性に優れる。
本発明の第8の形態として、第1ないし第6のいずれかの形態において、ガス供給部は、不活性な搬送ガスを用いたバブリングによって、液材料を反応ガスへと気化させるバブリングタンクであってもよい。かかる形態によれば、設備費が安価であり、また、液材料も安価であるから、温水を製造する場合と比べて、経済性に優れる。
本発明の第9の形態として、第1ないし第8のいずれかの形態において、ガス供給量制御部は、電空レギュレータを含んでいてもよい。かかる形態によれば、反応ガスの供給量
を精度良く制御できる。その結果、研磨パッドの表面の温度を精度良く制御できる。
本発明の第10の形態として、第1ないし第9のいずれかの形態において、ガス供給量制御部は、PIDコントローラを含んでいてもよい。かかる形態によれば、研磨パッドの表面の温度を目標値に精度良く制御できる。
本発明の第11の形態として、第1ないし第10のいずれかの形態において、温度検出部は、非接触式温度計であってもよい。かかる形態によれば、回転する研磨パッドとの間での摩耗が生じない。
本発明の第12の形態として、第1ないし第11のいずれかの基板研磨装置は、さらに、前記研磨パッドを備えていてもよい。
本発明の第13の形態は、基板研磨装置の回転可能な研磨面を形成する研磨パッドの表面上に研磨パッドと接触して、または、該研磨パッドに近接して配置されるための熱伝達部材として提供される。この熱伝達部材は、反応ガスを流通させるためのガス流路が内部に形成された本体と、ガス流路に配置され、反応ガスの発熱反応を促進させる触媒と、を備える。かかる熱伝達部材は、第1の形態の基板研磨装置での使用に適している。第13の形態に、第2ないし第4、第6または第7のいずれかの形態を付加することもできる。
本発明の第14の形態は、回転可能な研磨面を形成する研磨パッドを備える基板研磨装置において研磨パッドの表面の温度を制御する研磨パッドの表面温度制御方法として提供される。この研磨パッドの表面温度制御方法は、研磨パッドの表面の温度を検出し、温度の検出結果に基づいて、反応ガスを流通させるためのガス流路が内部に形成され、研磨パッドの表面上に研磨パッドと接触して、または、該研磨パッドに近接して配置される本体と、ガス流路に配置され、反応ガスの発熱反応を促進させる触媒と、を有し、発熱反応によって生じた熱を研磨パッドに伝達する熱伝達部への反応ガスの供給量を制御し、発熱反応を制御することによって、研磨パッドの表面の温度を制御する。かかる方法によれば、第1の形態と同様の効果を奏する。第14の形態に、第2ないし第12のいずれかの形態を付加することもできる。
本発明の実施例としての基板研磨装置の概略構成を示す説明図である。 熱伝達部の構成を示す説明図である。 熱伝達部の構成を示す断面図である。 変形例としての基板研磨装置の概略構成を示す説明図である。
A.実施例:
図1は、本発明の一実施例としての基板研磨装置20の概略構成を示す。基板研磨装置20は、半導体デバイスの製造に使用されるCMP装置であり、基板の表面、例えば、半導体基板上に形成された金属または絶縁性の薄膜を研磨する。図示するように、基板研磨装置20は、研磨テーブル31と、研磨パッド32と、トップリング33と、支持アーム34と、ノズル35と、CMP装置制御部82とを備える。
研磨テーブル31は、円盤状に形成されており、その中心軸を回転軸線として回転可能に構成される。研磨パッド32は、研磨テーブル31の上面に貼付けられており、このため、研磨テーブル31が回転した際に、研磨テーブル31と共に回転する。研磨パッド32の表面32aは、研磨面を形成する。トップリング33は、その下面において、研磨対象となる基板を真空吸着などによって保持する。トップリング33は、その上部の支持ア
ーム34によって支持されている。支持アーム34は、エアシリンダおよびモータ(図示省略)によって、鉛直方向に移動可能、かつ、その中心軸を回転軸線として回転可能に構成される。ノズル35は、研磨液としてのスラリーSLを研磨パッド32の表面32aに供給する。CMP装置制御部82は、基板研磨装置20の動作全般を制御する。CMP装置制御部82は、CPU、メモリ等を備え、ソフトウェアを用いて所望の機能を実現するマイクロコンピュータとして構成されてもよいし、専用の演算処理を行うハードウェア回路として構成されてもよい。
かかる基板研磨装置20では、以下のようにして基板の研磨が行われる。まず、基板を下面に保持するトップリング33を回転させると共に、研磨パッド32を回転させる。かかる状態で、ノズル35から研磨パッド32の表面32aにスラリーSLが供給され、さらに、トップリング33に保持された基板の表面(被研磨面)は、トップリング33によって、表面32aに対して押し付けられる。これによって、基板の表面がスラリーSLの存在下で研磨パッド32と接触した状態で、基板と研磨パッド32とが相対移動する。こうして、基板は研磨される。
かかる基板研磨装置20は、図1に示すように、さらに、熱伝達部40と、ガス供給部50と、温度検出部60と、ガス供給量制御部70とを備える。これらは、研磨パッド32の表面32aの温度を制御するための構成であり、研磨パッド32の温度制御装置として捉えることもできる。
熱伝達部40は、本実施例では、研磨パッド32の表面32aに接触して配置される。熱伝達部40は、その内部に触媒45(図1では、図示省略)を有しており、内部に供給される反応ガスに発熱反応(触媒反応)を生じさせて、発生した熱を研磨パッド32に伝達する。熱伝達部40の詳細については、後述する。
かかる反応ガスとしては、触媒45によって、発熱反応(酸化反応)が促進される種々のガスとすることができる。本実施例では、反応ガスとして、炭化水素(CxHy)を使用する。炭化水素は、比較的低温で触媒反応を生じるので、発熱反応を容易に生じさせることができる。また、安価であり、経済性にも優れる。こうした反応ガスとしては、例えば、ベンジン、ホワイトガソリン、エタノール、イソプロピルアルコール、トルエン、キシレン、メタン、エタン、ブタン、プロパン、ペンタン、ヘクサン、オクタン、ドデカンなどを使用できる。ただし、反応ガスの種類は、限定されるものではなく、水素などであってもよい。
また、触媒45としては、採用される反応ガスの発熱反応を促進する種々の触媒とすることができる。本実施例では、白金を使用する。白金は、酸化活性が高いので、効率的に発熱反応を生じさせることができる。ただし、触媒45の種類は、限定されるものではなく、パラジウム、コバルト、クロム、マンガン、銅などであってもよい。
ガス供給部50は、配管91を介して、熱伝達部40に反応ガスを供給する。本実施例では、ガス供給部50は、反応ガスが収容されたガスボンベである。かかる構成とすれば、設備費を安価にできる。ただし、ガス供給部50は、反応ガスを貯留する、または、発生させる種々の装置とすることができる。例えば、ガス供給部50は、貯留する液材料を気化して反応ガスを発生させる気化装置であってもよい。こうした気化装置としては、バブリングタンクであってもよい。バブリングタンクは、液材料を貯留する貯留槽を備え、当該貯留槽に流量制御された不活性な搬送ガス、例えば、窒素ガスやアルゴンガスを送り込み、バブリングによって、液材料を反応ガスへと気化させる装置である。かかる構成にしても、設備費を安価にできる。気化装置は、バブリング方式を採用した装置に限らず、ベーキング方式や直接気化方式を採用した装置であってもよい。
温度検出部60は、研磨パッド32の表面32aの温度を検出する。本実施例では、温度検出部60は、非接触式の温度計である。非接触式の温度計としては、赤外放射温度計が広く知られている。かかる構成とすれば、回転する研磨パッド32との間で摩耗が生じない。ただし、温度検出部60は、接触式の温度計、例えば、熱電対などであってもよい。こうすれば、より正確に表面32aの温度を検出できる。
ガス供給量制御部70は、ガス供給部50から熱伝達部40に供給する反応ガスの供給量を、温度検出部60の検出結果に基づいて制御する。本実施例では、ガス供給量制御部70は、流量制御弁71と、温度制御部72とを備える。
流量制御弁71は、ガス供給部50と熱伝達部40とを繋げる配管91の途中に設けられる。この流量制御弁71は、温度制御部72から受信する信号に基づいて、開度を調節し、反応ガスの流量を制御する。本実施例では、流量制御弁71は、電空レギュレータである。電空レギュレータによれば、反応ガスの流量を無段階に制御できるので、研磨パッド32の表面32aの温度を精度良く制御できる。ただし、流量制御弁71は、反応ガスの流量を段階的に制御可能なものであってもよい。
温度制御部72は、本実施例では、マイクロコンピュータとして構成される。この温度制御部72は、温度検出部60の検出温度を取得し、予め設定された設定温度(目標温度)と、検出温度とを比較し、研磨パッド32の表面32aの温度が設定温度に近づくように、流量制御弁71を制御する。本実施例では、温度制御部72は、PIDコントローラである。つまり、温度制御部72は、表面32aの温度が設定温度に収束するように、検出温度に基づいてPID(Proportional Integral Derivative)制御を行う。かかる構成によれば、表面32aの温度を目標値に精度良く制御できる。
配管91の流量制御弁71と熱伝達部40との間には、開閉弁81が設けられている。開閉弁81は、CMP装置制御部82から制御信号を受信して、開閉される。つまり、開閉弁81およびCMP装置制御部82は、反応ガスの供給による研磨パッド32の温度制御の実行および停止を制御する。このため、上述したガス供給部50、温度検出部60、ガス供給量制御部70に加えて、開閉弁81およびCMP装置制御部82も、温度制御装置の構成要素として捉えることもできる。
図2は、熱伝達部40の構成を示す。図2(a)は、熱伝達部40の上面図を示す。図2(b)は、熱伝達部40の側面図を示す。図2に示すように、熱伝達部40は、本体41を備える。本体41の内部には、ガス供給部50から供給される反応ガスを流通させるためのガス流路44が形成されている(図2では、図示省略)。また、本体41には、ガス流路44と連通するガス入口42およびガス出口43が形成されている。
本体41のうちの図2(b)に示す底面41aは、研磨パッド32に接触する面、換言すれば、研磨テーブル31側の面である。かかる本体41には、熱伝導性および耐摩耗性に優れた材料を使用することが望ましい。こうすれば、熱伝達部40の内部(ガス流路44)で生じた熱を効率的に研磨パッド32に伝達できる。また、回転する研磨パッド32と接触しても、減耗しにくく、また、減耗によるゴミも発生しにくい。こうした材料としては、例えば、セラミック、より具体的には、炭化ケイ素、アルミナ、窒化珪素などを例示できる。
ガス入口42およびガス出口43は、本体41の長手方向の一端側に設けられている。このガス入口42およびガス出口43が設けられた一端側は、研磨パッド32の半径方向における外側である。ガス入口42は、本体41から中空柱状に突出して形成され、配管
91に接続される。ガス出口43は、本体41から中空柱状に突出して形成され、配管92に接続される。ガス流路44において反応ガスが発熱反応を生じて発生した反応後ガスは、未反応の反応ガスと共に、ガス出口43を介して、配管92に排出される。本実施例では、ガス入口42およびガス出口43は、各々1つずつ設けられているが、これらの少なくとも一方は、2以上設けられていてもよい。
図3は、熱伝達部40の断面構成を示す。図3(a)は、図2(a)のA−A断面を示し、図3(b)は、図2(b)のB−B断面を示す。図3(a)に示すように、A−A断面で見ると、本体41の内部は、中空に形成され、それによって、ガス流路44が形成されている。ガス流路44を形成する内面のうちの、A−Aに示す上側の面を内面41b、2つの側面を内面41c,内面41d、下側(研磨パッド32と接触する側)の面を内面41eとも呼ぶ。
本体41の内面(ガス流路44を形成する面)のうちの、研磨パッド32と接触する底面41aの裏面、すなわち、内面41eには、触媒45が内面41eに接触した状態で設けられている。反応ガスの発熱反応は、反応ガスと触媒45との界面付近で生じるので、かかる構成とすれば、熱伝達部40の内部のうちの、研磨パッド32に最も近い領域で発熱反応が生じることになる。したがって、生じた熱を研磨パッド32に効率的に伝達することができる。
本実施例では、触媒45は、内面41eの全体に亘って蒸着されている。こうすれば、触媒45と内面41eとが密着するので、熱を研磨パッド32に一層効率的に伝達することができる。また、触媒45の層を均一に形成できるので、発熱量の分布にムラが生じにくい。しかも、蒸着によって、触媒45の層を薄く形成できるので、触媒45が熱伝達の妨げになることを抑制できる。
また、図3(b)に示すように、B−B断面で見ると、本体41の内部には、内面41dから内面41cに向かって仕切板46が延びて形成されている。仕切板46は、内面41cの手前で終端している。これによって、ガス流路44は、研磨パッド32(内面41e)に平行な面上において、反応ガスが、本体41の一端側から流入して、他端側で折り返して一端側に戻り、流出するように形成されている。なお、本体41の内面のうちの内面41c,41dと交わる2つの側面を内面41f,41gとも呼ぶ。
ガス流路44の形状は、上述の例に限らず、任意の形状とすることができる。また、ガス入口42およびガス出口43の位置は、任意の位置とすることができる。例えば、ガス流路44は、上記のような折り返し構造を有していないストレート形状を有していてもよい。あるいは、ガス流路44は、研磨パッド32の半径方向おける外側に設けられたガス入口42から蛇行しながら研磨パッド32に中心側に向かい、当該中心側に設けられたガス出口43に通じていてもよい。あるいは、外側に設けられたガス入口42から蛇行しながら中心側に向かい、中心側で折り返して、蛇行しながら外側に設けられたガス出口43に通じていてもよい。
ガス流路44の形状、ガス入口42およびガス出口43の位置、および、ガス入口42およびガス出口43の数は、所望のガスの反応速度や温度分布が得られるように決定すればよい。反応ガスの流入側の領域A1では、反応ガスの濃度が最も高いので、発熱反応が相対的に生じやすく、ガス流路44のうちで最も高温になりやすい。反応ガスの流出側の領域A3では、ガス流路44を流通する過程において、反応ガスが、燃焼反応を生じ、消費されるので、反応ガスの濃度が最も低くなる。つまり、領域A3では、発熱反応が相対的に生じにくく、ガス流路44のうちで最も低温になりやすい。ガス流路44の折り返し付近の領域A2では、領域A1の温度と領域A3の温度との間の温度になる。ガス流路4
4の形状やガス入口42およびガス出口43の位置は、このような温度特性を考慮して設定することもできる。
上述した基板研磨装置20によれば、基板の研磨中に、温度検出部60の検出温度に基づいて、ガス供給部50から熱伝達部40に供給される反応ガスの供給量を制御することによって、熱伝達部40のガス流路44内で反応ガスが発熱反応を起こして生じる発熱量を制御できる。その結果、熱伝達部40から研磨パッド32の表面32aに伝達される熱量が制御され、研磨パッド32の表面32aの温度を好適に制御できる。
しかも、触媒45による反応ガスの発熱反応を直接的に利用して、研磨パッド32を加温するので、電気エネルギーなどを使用して温水を製造し、当該温水によって研磨パッドを加温する場合と比べて、消費エネルギーを低減できる。また、触媒45は、化学反応を生じない、すなわち、消費されないので、維持管理費が安価である。さらに、研磨パッド32に接触する熱伝達部40の内部において発熱反応が生じるので、研磨パッド32の加温のための熱媒体の移送が必要な場合と比べて、熱損失を著しく低減できる。さらに、反応ガスの供給を停止すれば、発熱反応が速やかに止まるので、温度制御の応答性に優れる。また、電磁波(赤外線、電子線、可視光など)によって研磨パッド32を加熱する構成と比べて、装置構成をコンパクトにできる。
B.変形例:
B−1.変形例1:
触媒45の蒸着箇所は、内面41eのみに限らず、内面41eに加えて、内面41b〜41gおよび仕切板46の表面のうちの少なくとも一部分としてもよい。こうすれば、上述の実施例の効果を奏しつつ、発熱量を増大させることができる。もとより、内面41eに代えて、本体41の内面の任意の領域としてもよい。また、触媒45の表面積を領域に応じて変えてもよい。例えば、反応ガスの入口側の触媒45の表面積が、出口側の触媒45の表面積よりも小さくなるように、つまり、反応ガスの濃度の大小関係と逆転するように触媒面積を設定してもよい。このように、触媒45の表面積を変えることにより、研磨パッド32の温度分布を所望の状態に制御できる。
また、触媒45の形成方法は、蒸着に限らず、任意の方法とすることができる。例えば、熱伝導率が高い特性を有する接着剤と触媒とを混合したペーストを内面41eに塗布してもよい。
B−2.変形例2:
熱伝達部40は、研磨パッド32の表面32aに近接して、すなわち、非接触に配置してもよい。こうすれば、熱伝達部40が表面32aと接触して摩耗することがなく、また、摩耗によってゴミが発生することもない。近接の程度は、熱伝達部40で発生した熱が研磨パッド32の表面32aの温度上昇に寄与しうる範囲で設定すればよい。例えば、この範囲は、表面32aから2mm以内の距離とすることができる。
B−3.変形例3:
本体41の内部形状は、上述の例に限らず、任意の形状とすることができる。例えば、本体41の内部の少なくとも一部をハニカム構造とし、ハニカム表面に触媒をコーティングしてもよい。
B−4.変形例4:
配管92に排出した排ガスは、循環使用してもよい。図4は、排ガスを循環使用する場合の基板研磨装置120の一例を示す。図4において、上述の実施例(図1)と同様の構成要素については、図1と同様の符号を付して、説明を省略する。基板研磨装置120は
、配管92から切替弁93を介して分岐し、循環ポンプ95を介して配管91に接続される循環配管94を備えている。かかる基板研磨装置120において、切替弁93の切替制御によって排ガスの排出(非循環)と循環とを所定のタイミングで切り替えて、間欠的に排ガスを熱伝達部40の系外に排出してもよい。排ガスを循環使用する際には、循環される循環ガスに加えて、ガス供給部50から反応ガスを供給してもよい。これらのようにすれば、未反応の反応ガスを有効利用できる。
B−5.変形例5:
基板研磨装置20は、不活性ガスを熱伝達部40に供給する不活性ガス供給部を備えていてもよい。そして、反応ガスの熱伝達部40への供給を一時停止する際には、熱伝達部40に不活性ガスを供給し、ガス流路44内に滞留している反応ガスを不活性ガスに置換してもよい。こうすれば、ガス流路44における反応ガスの発熱反応が即座に停止されることになるので、温度制御の応答性を一層高めることができる。
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の組み合わせ、または、省略が可能である。
20,120…基板研磨装置
31…研磨テーブル
32…研磨パッド
32a…表面
33…トップリング
34…支持アーム
35…ノズル
40…熱伝達部
41…本体
41a…底面
41b〜41f…内面
42…ガス入口
43…ガス出口
44…ガス流路
45…触媒
46…仕切板
50…ガス供給部
60…温度検出部
70…ガス供給量制御部
71…流量制御弁
72…温度制御部
81…開閉弁
82…CMP装置制御部
91,92…配管
93…切替弁
94…循環配管
95…循環ポンプ
SL…スラリー
A1,A2,A3…領域

Claims (14)

  1. 研磨面を形成する研磨パッドを使用して研磨を行う基板研磨装置であって、
    回転可能に構成された研磨テーブルであって、前記研磨パッドを貼り付けるための研磨テーブルと、
    反応ガスを供給するガス供給部と、
    前記ガス供給部から供給される前記反応ガスを流通させるためのガス流路が内部に形成され、前記研磨テーブルに前記研磨パッドが貼り付けられた状態において、該研磨パッドの表面上に該研磨パッドと接触して、または、該研磨パッドに近接して配置される本体と、前記ガス流路に配置され、前記反応ガスの発熱反応を促進させる触媒と、を有し、前記発熱反応によって生じた熱を前記研磨パッドに伝達する熱伝達部と、
    前記研磨テーブルに前記研磨パッドが貼り付けられた状態において、前記研磨パッドの表面の温度を検出する温度検出部と、
    前記温度検出部による温度検出結果に基づいて、前記ガス供給部から前記熱伝達部への前記反応ガスの供給量を制御するガス供給量制御部と
    を備えた基板研磨装置。
  2. 請求項1に記載の基板研磨装置であって、
    前記触媒は、前記反応ガス流路の内面のうちの、少なくとも、前記本体の前記研磨テーブル側の面の裏面に配置された
    基板研磨装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の基板研磨装置であって、
    前記触媒は、前記反応ガス流路の内面に蒸着された
    基板研磨装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の基板研磨装置であって、
    前記触媒は、白金である
    基板研磨装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の基板研磨装置であって、
    前記反応ガスは、炭化水素である
    基板研磨装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の基板研磨装置であって、
    前記本体は、セラミックからなる
    基板研磨装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の基板研磨装置であって、
    前記ガス供給部は、前記反応ガスが収容されたガスボンベである
    基板研磨装置。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の基板研磨装置であって、
    前記ガス供給部は、不活性な搬送ガスを用いたバブリングによって、液材料を前記反応ガスへと気化させるバブリングタンクである
    基板研磨装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の基板研磨装置であって、
    前記ガス供給量制御部は、電空レギュレータを含む
    基板研磨装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の基板研磨装置であって、
    前記ガス供給量制御部は、PIDコントローラを含む
    基板研磨装置。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載の基板研磨装置であって、
    前記温度検出部は、非接触式温度計である
    基板研磨装置。
  12. 請求項1ないし請求項11のいずれか一項に記載の基板研磨装置であって、
    さらに、前記研磨パッドを備えた
    基板研磨装置。
  13. 基板研磨装置の回転可能な研磨面を形成する研磨パッドの表面上に該研磨パッドと接触して、または、該研磨パッドに近接して配置されるための熱伝達部材であって、
    前記反応ガスを流通させるためのガス流路が内部に形成された本体と、
    前記ガス流路に配置され、前記反応ガスの発熱反応を促進させる触媒と
    を備えた熱伝達部材。
  14. 回転可能な研磨面を形成する研磨パッドを備える基板研磨装置において前記研磨パッドの表面の温度を制御する研磨パッドの表面温度制御方法であって、
    前記研磨パッドの表面の温度を検出し、
    前記温度の検出結果に基づいて、反応ガスを流通させるためのガス流路が内部に形成され、前記研磨パッドの表面上に該研磨パッドと接触して、または、該研磨パッドに近接して配置される本体と、前記ガス流路に配置され、前記反応ガスの発熱反応を促進させる触媒と、を有し、前記発熱反応によって生じた熱を前記研磨パッドに伝達する熱伝達部への前記反応ガスの供給量を制御し、前記発熱反応を制御することによって、前記研磨パッドの表面の温度を制御する
    研磨パッドの表面温度制御方法。
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