JP2014124299A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】AT状態でないのに特定の小役を不当に入賞させる行為を禁止可能とする。
【解決手段】メイン制御装置21は、複数種類の正解打順が設定された小役が当選した場合には、正解打順のうちいずれか一の打順を抽選により選択し、サブ制御装置22に出力する。サブ制御装置22は、ART状態である場合には、メイン制御装置21から入力した打順に基づいて、ストップスイッチ50の操作態様を報知する。メイン制御装置21は、サブ制御装置21に出力した打順と異なる打順でストップスイッチ50が操作され、かつ正解役が入賞した回数が、一定期間中に所定回数を超えた場合には、エラーと判定し、遊技機を遊技不能状態とする。
【選択図】図2

Description

この発明は、当選判定の抽選を行い、スタートスイッチの操作により回転リールが回転開始し、ストップスイッチの操作によってそれらの回転を停止させるようにした遊技機に関するものである。
この種の遊技機、例えばスロットマシンにおいては、遊技の結果、所定の遊技状態移行契機役が表示されることにより、通常よりも有利な有利遊技状態に移行するように形成されている。有利遊技状態には、払出小役の当選確率を高くしたボーナスゲームの他に、役抽選の結果に関する情報、例えば当選役を入賞させることができるストップスイッチの操作順番などを遊技者に報知(ナビ)して、報知に従いストップスイッチを操作することにより、有利な遊技結果を得られるようにしたATやARTなどが知られている。
AT状態では、特定の小役を入賞させることができるストップスイッチの操作態様(正解の操作態様)が報知されることにより、AT状態でない場合よりも遊技者の獲得利益が多くなるようになっている。また、特定の小役を入賞させることができる正解の操作態様が設定された当選態様は複数あり、それらのいずれかの当選時には、各当選態様に対応して設定された正解の操作態様で停止操作しないと特定の小役が入賞しないようになっている。そして、抽選結果に応じて正解の操作態様が不規則に変化するから、AT状態でないときには、特定の小役はそれほど入賞しない、という前提で設計されている。
ところが、AT状態でないときに、不正な手段により特定の小役を入賞させる行為が行われる場合がある。例えば、特殊な装置を用いて同じ抽選用の乱数を取り続け、特定の小役を人為的に当選させるようなものである。ここで、スロットマシンは、遊技を制御するメイン制御装置と報知などの演出を制御するサブ制御装置とを有しているが、メイン制御装置とサブ制御装置との間での信号のやりとりは、遊技制御が不正に改変されることを防止するため、メイン制御装置からサブ制御装置への一方通行に制限されているので、メイン制御装置において、サブ制御装置の制御に基づく状態がAT状態であることを判断することができない。このため、AT状態でないのに特定の小役を入賞させることができる正解の操作態様(変則押し)でストップスイッチが操作されて特定の小役が入賞した場合には、サブ制御装置において所定のエラー状態を発生させることはできても、メイン制御装置の制御に基づくエラー状態を発生させることができなかった。
例えば、ATに関する不正行為を防止しようという従来技術として、特許文献1には、AT抽選役の改ざんを検出するために、サブ基板で受信するAT抽選役の当選情報と停止出目の情報の整合性を判定し、不整合の場合には不正行為を報知することが記載されている。
特許第4233094号公報
しかし、サブ制御装置において所定のエラー状態を発生させたとしても、そのエラー状態をリセットするような不正行為が兼用されると、上記したような不当な小役の取得行為を止めさせることができないという問題がある。
そこで、本願発明は、ATを搭載した遊技機において、AT状態でないのに特定の小役を不当に入賞させる行為を禁止可能にすることを目的とする。
本発明は、上記した目的を達成するためになされたものであり、本発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、括弧内の符号及び図面番号は、発明の実施の形態において用いた符号及び番号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(第1の発明)
第1の発明は、複数の図柄を表示した複数の回転リール(40)と、前記複数の回転リール(40)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(30)と、回転中の前記回転リール(40)を個々に停止させるための複数のストップスイッチ(50)と、所定の図柄組合せが対応付けられた役について当選か否かの役抽選を行い、前記スタートスイッチ(30)の操作に基づき前記回転リール(40)を回転させるとともに、前記役抽選の抽選結果及び前記ストップスイッチ(50)の操作に基づき前記回転リール(40)の回転停止を制御し、前記ストップスイッチ(50)の操作に基づき回転停止した回転リール(40)の図柄が所定の態様で停止表示された場合には入賞と判定し所定の利益を付与するメイン制御装置(21)と、前記メイン制御装置(21)からの出力信号を一方向的に入力し、所定の演出装置の作動を制御するサブ制御装置(22)と、を少なくとも備え、前記役抽選の所定の抽選結果に対応した操作態様(正解の打順)で前記ストップスイッチ(50)が操作された場合には、特定役(ベル役)が入賞可能に形成され、前記サブ制御装置(22)は、前記ストップスイッチ(50)の操作態様を報知する補助演出を実行可能に形成された遊技機に係る。
また、本発明においては、前記所定の抽選結果に対応した前記特定役を入賞可能とするストップスイッチ(50)の操作態様が、複数種類設定され、前記メイン制御装置(21)は、前記複数種類の操作態様が設定された抽選結果が発生した場合には、当該抽選結果に設定された複数種類の操作態様のうちいずれか一の操作態様を選択し、操作態様情報(打順データ)として前記サブ制御装置(22)に出力し、前記サブ制御装置(22)は、サブ制御装置(22)の制御に基づくサブ状態が、一定期間にわたり前記補助演出を実行する補助演出状態(ART状態)である場合には、前記メイン制御装置(21)から入力した操作態様情報に基づいて、前記ストップスイッチ(50)の操作態様を報知可能である。
そして、前記メイン制御装置(21)は、前記サブ制御装置(22)に出力した操作態様情報に係る操作態様と異なる操作態様で前記ストップスイッチ(50)が操作され、かつ特定役が入賞した場合には、エラーと判定することができるように形成されていることを特徴とする。
(作用・効果)
本発明において、メイン制御装置(21)は、複数種類の操作態様が設定された抽選結果が発生した場合には、サブ状態の如何に関わらず、複数種類の操作態様の中からいずれか一の操作態様を例えば抽選により選択し、サブ制御装置(22)に出力する。ここで、「複数種類の操作態様」は、いずれの操作態様でストップスイッチ(50)が操作されても、特定役が入賞可能な設定となっている。
サブ状態が補助演出状態中であれば、メイン制御装置(21)が出力した操作態様情報に係る操作態様(態様Aとする)が報知されるので、態様Aでストップスイッチ(50)が操作され特定役が入賞する蓋然性が高い。一方、サブ状態が補助演出状態中でない場合には、態様Aは報知されないので、特定役が入賞しない操作態様でストップスイッチ(50)が操作されて特定役が入賞しない場合や、態様Aでストップスイッチ(50)が操作されて特定役が入賞する場合や、発生した抽選結果に設定されている態様Aとは異なる態様Bでストップスイッチ(50)が操作されて特定役が入賞する場合があり得る。態様Aが報知されていないときに態様A以外の操作態様に基づき特定役が入賞することは、そう頻繁に起こるものではないことから、かかる事象が発生した場合には、エラーの扱いとするものである。
本発明においては、メイン制御装置(21)は、サブ制御装置(22)に出力した操作態様と異なる操作態様によって特定役が入賞する頻度が高い場合には、エラーと判定する。頻度が高い場合とは、かかる事象が、一定期間中に所定回数を超えて(所定回数以上)発生する場合や、連続して所定回数を超えて(所定回数以上)発生する場合や、一定期間中に発生する割合が一般的に想定される割合よりも高い場合などである。
本発明によれば、エラーの判定によって、メイン制御装置(21)の制御に基づくエラー状態、例えば、遊技機を遊技不能状態とすることも可能となり、不正行為を継続的に行わせることなく、不当な利益を与え続けることを防止することが可能となる。
(第2の発明)
第2の発明は、上記した第1の発明の特徴点に加え、前記メイン制御装置(21)は、前記サブ制御装置(22)に出力した操作態様情報に係る操作態様と異なる前記ストップスイッチ(50)の操作態様によって、前記特定役が、一定期間中に所定回数を超えて入賞した場合に、エラーと判定することを特徴とする。
(第3の発明)
第3の発明は、上記した第1の発明の特徴点に加え、前記メイン制御装置(21)は、前記サブ制御装置(22)に出力した操作態様情報に係る操作態様と異なる前記ストップスイッチ(50)の操作態様によって、前記特定役が、連続して所定回数入賞した場合に、エラーと判定することを特徴とする。
本発明は、以上のように構成されているので、ATを搭載した遊技機において、AT状態でないのに特定の小役を不当に入賞させる行為を禁止可能にすることができる。
本発明の実施の形態であって、スロットマシンの外観正面図である。 本発明の実施の形態であって、スロットマシンの入力、出力及び制御装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、回転リールの図柄配列を示す図である。 本発明の実施の形態であって、役に対応する図柄組合せを示す図である。 本発明の実施の形態であって、役抽選テーブルの概念図である。 本発明の実施の形態であって、当選領域に対応する正解の打順を示す表である。 本発明の実施の形態であって、メイン状態の移行を示す図である。 本発明の実施の形態であって、サブ状態の移行を示す図である。 本発明の実施の形態であって、スロットマシンの作動の概略を示すフローチャートである。 スロットマシンの作動の概略のうち、打順出力決定処理を示すフローチャートである。 スロットマシンの作動の概略のうち、エラー判定処理を示すフローチャートである。
本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に、図面に基づき説明する。
(スロットマシン10)
スロットマシン10は、図1に示すように、正面側が開口する方形箱状の筐体11と、この筐体11の正面開口を開閉自在に設けられた前扉3を有している。前記筐体11の内部において、開口上部には、3個の回転リール40を有するリールユニット60が設置され、開口下部には、ホッパーユニット65と、電源ユニット5が設けられている。また、前記リールユニット60の上方には、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置20が配置されている。
前記前扉3は、筐体11にヒンジ(図示せず)を介して水平方向に回動自在に取り付けられた板状の扉である。前扉3には、図1に示すように、遊技者側に向かって臨む正面パネル12が設けられており、正面パネル12には、3個の回転リール40の図柄を視認可能な図柄表示窓13が形成されている。そして、この図柄表示窓13の下方であってスロットマシン10の高さ方向略中央部は、スロットマシン10を作動させるための操作スイッチが設けられたカウンター状の操作部3Aとなっており、操作部3Aの上面右端にはメダル投入口14が設けられている。前扉3の下部には、ホッパーユニット65から払い出されたメダルを受ける下皿3Bが設けられている。また、メダル投入口14の下方であって前扉3の裏側には、投入メダルを検知しメダルを判別するためのメダルセレクター4が設けられている。
前記リールユニット60は、筐体11の内部に収納される枠体に固定された3個のステッピングモータ(図示せず)と、各ステッピングモータの出力軸に固定された3個の回転リール40から構成されている。ここで、3個の回転リール40について、個々の回転リール40を特定して説明する場合には、正面視したときに左側に位置する回転リール40を左リール41と称し、中央に位置する回転リール40を中リール42と称し、右側に位置する回転リール40を右リール43と称するものとし、個々の回転リール40を特定しない場合には、単に回転リール40というものとする。
各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの外周面には、図3に示すように、「赤7」、「白7」、「黒7」、「リプレイ」、「スイカa」、「スイカb」「ベル」、「チェリー」などの図柄が、1つの回転リール40につき21個ずつ、表示されている。なお、「ダミー」は、何の役にも対応付けられていない図柄である。ここで、回転リール40に表示されている1図柄分の領域を1コマと称し、1つの回転リール40はそれぞれ、21個の図柄に対応して等分割された21コマを有している。そして、各コマには、0から20までの図柄番号が付与されている。図3において左端の数字は、各図柄を特定するための図柄番号を示すものである。
そして、スロットマシン10を正面視したとき、図柄表示窓13からは、各回転リール40の図柄がそれぞれ3個ずつ、合計9個視認できるようになっている。
また、特に図示しないが、各回転リール40には、リールユニット60に設けられたインデックスセンサ60A(図2参照)に検知される検知部としてのスタートインデックスが設けられている。スタートインデックスは、例えば回転ドラムの内側や回転ドラムとステッピングモータをつなぐスポークに設けられた突片とすることができる。
前記ホッパーユニット65は、図1に示すように、筐体11の内部に設けられた払い出し装置であって、遊技の結果に基づいて、遊技者にメダルを払い出すためのものである。前記電源ユニット5は、スロットマシン10の主電源のON/OFFを行うためのものである。
ここで、前記操作スイッチとしては、図1に示すように、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50が設けられている。なお、操作スイッチとしては、その操作によりスロットマシン10により行われる演出の内容に関わる選択や演出の進行に関する選択を行うことができる演出選択スイッチが設けられていてもよい。
前記ベットスイッチ16は、カウンター状の操作部3Aの上面左側に設けられたボタンスイッチであって、クレジットをメダル投入に代えるためのものである。ここで、クレジットとは、次ゲーム以降に使用するためのメダルをあらかじめ遊技機内部に貯留しておくことであり、スロットマシン10は、メダル投入口14から投入されたメダル、又は入賞により払い出されるメダルを、最大50枚まで、遊技機内部に貯留する扱いができるように形成されている。
前記精算スイッチ17は、操作部3Aの上面左端に設けられたボタンスイッチであって、クレジットを払い戻すためのものである。
前記スタートスイッチ30は、操作部3Aの正面左側に設けられたレバー状のスイッチであって、回転リール40を回転開始させるためのものである。スタートスイッチ30の筐体内部側には、特に図示しないが、レバーの位置移動を検出する接触センサあるいは遮光センサが設けられており、センサの検出信号がスタートスイッチ30の操作信号として扱われるようになっている。
ストップスイッチ50は、操作部3Aの正面中央部に設けられた3個のボタンスイッチであって、回転中の回転リール40を停止させるためのものである。ここで、3個のストップスイッチ50について、個々のストップスイッチ50を特定して説明する場合には、正面視したときに左側に位置するストップスイッチ50を左停止スイッチ51と称し、中央に位置するストップスイッチ50を中停止スイッチ52と称し、右側に位置するストップスイッチ50を右停止スイッチ53と称するものとし、個々のストップスイッチ50を特定しない場合には、単にストップスイッチ50というものとする。3個のストップスイッチ50は、それぞれ、3個の回転リール40に対応して設けられている。具体的には、左リール41には左停止スイッチ51が対応し、中リール42には中停止スイッチ52が対応し、右リール43には右停止スイッチ53が対応している。各ストップスイッチ50の筐体内部側には、特に図示しないが、ボタンの位置移動を検出する接触センサあるいは遮光センサがそれぞれ設けられており、センサの検出信号が各ストップスイッチ50の操作信号として扱われるようになっている。そして、左停止スイッチ51の操作により左リール41を停止させることができ、中停止スイッチ52の操作により中リール42を停止させることができ、右停止スイッチ53の操作により右リール43を停止させることができる。
(制御装置20)
上記制御装置20は、図示しないが、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。ここでCPUは、1個に限定されず、二個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図2に示すように、メイン制御装置21及びサブ制御装置22を構成する。メイン制御装置21は、主として、遊技の進行に関する制御を行うものであり、サブ制御装置22は、メイン制御装置21からの出力信号を入力して、主として、演出に関する制御を行うものである。なお、メイン制御装置21は、サブ制御装置22に信号を出力することは可能であるが、サブ制御装置22から信号を入力することはできないようになっている。またここで、メイン制御装置21の制御に基づくスロットマシン10の作動状態をメイン状態といい、サブ制御装置22の制御に基づくスロットマシン10の作動状態をサブ状態という。
制御装置20の入力側には、図2に示すように、メダルセンサ15、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50、インデックスセンサ60Aの各パーツが接続されている。ここで、メダルセンサ15は、図1に示すように、メダルセレクター4に内蔵された検知センサであって、投入された遊技メダルの通過を検知するものである。インデックスセンサ60Aは、特に図示しないが、リールユニット60の枠体に設けられた各回転リール40に対応する検知部であって、各回転リール40の回転を検知するためのものである。
一方、制御装置20の出力側には、図2に示すように、リールユニット60、ホッパーユニット65、メダルキャンセル装置4A、画像表示部67、ランプ68、スピーカ69の各パーツが接続されている。ここで、メダルキャンセル装置4Aは、図示しないが、メダルセレクター4の内部に設けられたメダル排出機構であって、投入されたメダルをスロットマシン10の内部(ホッパーユニット65)に移送させないためのものである。メダルキャンセル装置4Aは、クレジット超過時や所定のエラーが発生している場合などの、スロットマシン10がメダル受付状態にない場合に作動し、メダル投入口14から投入されたメダルやメダルセレクター4の内部にあるメダルをメダルセレクター4から排出する。排出されたメダルは下皿3Bに戻される。
画像表示部67は、図1に示すように、図柄表示窓13の上側に設けられた窓部であり、LED、ドットマトリックス、液晶画面等を用いて、入賞の報知その他の演出画像を表示するためのものである。なお、画像表示部67としては上記のものに限られず、例えば演出専用の回転リールを設け、リールの図柄や文字等により演出を表示するようにしてもよい。ランプ68は発光体の点灯又は点滅により入賞等を報知するためのものであり、スピーカ69は、BGMや操作音等、所定の音声を出力するためのものである。
(メイン制御装置21)
メイン制御装置21は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。そして、メイン制御装置21は、図2に示すように、役抽選手段70、打順出力制御80、リール制御手段90、遊技結果判定手段100、払出制御手段110、メイン状態移行制御手120、及びエラー手段130の各手段として機能する。
(役抽選手段70)
役抽選手段70は、所定の図柄組合せが対応付けられた「役」について、当選したか否かを抽選により決定するものであり、図2に示すように、役抽選テーブル71と、判定手段72とを備えている。そして、スタートスイッチ30の操作信号受信のタイミングで、図示しないカウント抽出手段が、図示しないループカウンタの数値を読み取り、判定手段72がこの数値と役抽選テーブル71とを比較して、当選の有無を判定するものである。
役抽選テーブル71は、前記ループカウンタがカウントする数値(例えば0〜65535)を全領域として各当選項目の当選領域を規定したものである。なお、役抽選テーブル71の詳細については後述する。判定手段72は、カウント抽出手段がピックアップしたカウントデータと、前記役抽選テーブル71の当選判定領域データとを照合し、カウントデータが所定の当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、カウントデータがいずれの当選領域にも属さない場合には、「ハズレ」の決定をするものである。
ここで、スロットマシン10は、ストップスイッチ50の操作によって所定の当選役に対応する図柄組合せが有効ライン上に揃って表示される(以下、このことを入賞という)と、役に応じた利益が付与されるようになっている。前記役としては、入賞により所定枚数のメダルが払い出される小役と、入賞により次ゲームにおいて遊技メダルを新たに投入することなく再度の遊技を行える再遊技役と、入賞により次ゲームからボーナス状態に移行するボーナス役とを備えている。
なお、有効ラインとは、3個の回転リール40のそれぞれに表示されている図柄であって図柄表示窓13の上段、中段、下段に位置する各回転リール40につき1個ずつの図柄を繋いでできるライン(入賞ライン)のうち、入賞するために有効となる図柄組合せの並びを規定したラインである。入賞ラインは、規定数のメダルをベットすることにより有効ラインになる。ここで、規定数とは、1回の遊技を行うために掛けることができるメダル数である。
本実施の形態においては、図1に示すように、左リール41の下段に位置する図柄、中リール42の中段に位置する図柄、右リール43の上段に位置する図柄を繋いでできる右上がりラインL1と、左リール41の上段に位置する図柄、中リール42の中段に位置する図柄、右リール43の下段に位置する図柄を繋いでできる右下りラインL2と、左リール41の上段に位置する図柄、中リール42の中段に位置する図柄、右リール43の上段に位置する図柄を繋いでできるV字ラインL3と、左リール41の下段に位置する図柄、中リール42の中段に位置する図柄、右リール43の下段に位置する図柄を繋いでできる山型ラインL4が入賞ラインとして設定されている。そして、本実施の形態では、1回の遊技につき、メダルを3枚ベットすることが可能となっており、3枚のメダルをベットすると、入賞ラインL1乃至L4が有効になる。
本実施の形態においては、図4に示すように、ボーナス役として、「赤7・赤7・赤7」の図柄組合せが対応付けられたBB(ビッグボーナス)が設けられている。
また、小役としては、「ベル・ベル・ベル」の図柄組合せが対応付けられたベル役と、スイカa図柄とスイカb図柄(合わせてスイカ図柄と省略する)の順列から成る4つの図柄組合せがそれぞれ対応付けられたスイカA〜D役と、「チェリー・ANY・ANY」(ANYは何の図柄でもよい)の図柄組合せが対応付けられたチェリー役と、「白7・白7・白7」の図柄組合せが対応付けられた特殊1役と、「黒7・黒7・黒7」の図柄組合せが対応付けられた特殊2役と、が設けられている。なお、前記4つのスイカA〜D役を総称してスイカ役という。
そして、再遊技役としては、「ベル・リプレイ・ベル」の図柄組合せが対応付けられたリプレイA役と、「ベル・リプレイ・リプレイ」の図柄組合せが対応付けられたリプレイB役と、「リプレイ・リプレイ・ベル」の図柄組合せが対応付けられたリプレイC役と、「ベル・リプレイ・スイカa」「ベル・リプレイ・スイカb」の2つの図柄組合せが対応付けられたリプレイD役と、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の図柄組合せが対応付けられたリプレイE役と、が設けられている。
前記小役は、入賞により所定枚数のメダルが払い出される。具体的には、特殊1及び2役は1枚、チェリー役は2枚、スイカ役及びベル役は9枚のメダルが、それぞれ、入賞により払い出される。
また、いずれかの再遊技役が入賞すると、再遊技が作動し、当該遊技終了後の遊技において、新たにメダルを投入することなくスタートスイッチ30が操作可能となる。
そして、BBが入賞すると、次ゲームからボーナスゲームであるビッグボーナスゲーム(BBゲーム)が開始される。BBゲームは、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が連続して行われる遊技期間である。RBゲームとは、通常遊技に比べて小役の当選確率が高く設定された遊技期間であり、所定回数の入賞又は所定回数の遊技消化により終了する。なお、RBゲームに移行した場合には投入メダルの規定数を1枚に変更するように形成してもよい。規定数を1枚にした場合には、ベットにより入賞ラインL1〜L4のいずれかが有効になるようにしてもよいし、異なるライン、例えば中段ラインのみが有効になるようにしてもよい。そして、BBゲームに移行すると、RBゲームが無条件で、すなわちRBゲームに移行させるための図柄(RB図柄)を揃えることなく開始され、1回のRBゲームが終了すると、再び無条件で次のRBゲームが開始される。そして、BBゲームは、払い出しメダルの総数があらかじめ定められた一定枚数を超えた場合に終了する。
なお、BBゲーム中に、所定のRB図柄を揃えた場合にRBゲームが開始されるようにしてもよい。また、ボーナス役が入賞した場合に、所定枚数(例えば15枚)のメダルを払い出した後に、ボーナス状態に移行するようにしてもよい。また、BBゲーム、RBゲームの終了条件を、他の条件(例えばゲーム回数)としてもよい。
ここで、抽選の結果、いずれかの役が当選すると、当選に対応する当選フラグが成立する。当選役が小役の場合には小役フラグ(チェリーフラグ、ベルフラグなど)が、ボーナス役の場合にはボーナスフラグ(BBフラグ)が、再遊技役の場合にはリプレイフラグ(リプレイAフラグ、リプレイBフラグなど)がそれぞれ成立する。小役フラグ及びリプレイフラグは当該遊技限りでリセットされるが、ボーナスフラグは、当該ボーナス役が入賞するまでリセットされない。すなわち、ボーナス役当選の場合には、当選の権利が次ゲーム以降に持ち越されるようになっている。また、ボーナスフラグが持ち越されている間(ボーナス内部中)は、ボーナス役の当選判定は行われない。また、本実施の形態では、以下に述べるように、役抽選テーブル71には、複数の役が同時に当選となる重複当選領域が設けられており、カウント抽出手段が抽出したループカウンタのカウントデータが前記した重複当選領域に属する場合には、当該領域に含まれる役の全てについて、それぞれに対応する当選フラグを成立させることになる。
(役抽選テーブル71)
本実施の形態における役抽選テーブル71の概念図を図5(A)に示す。ここで、図5(A)は、複数の役抽選テーブル71に設定されている当選領域の有無を示したものであり、役抽選テーブル71に左欄に示した当選領域が含まれている場合を丸印で表し、その当選領域が含まれていない場合にはバツ印で表している。
役抽選テーブル71としては、図5に示すように、通常状態において用いられる通常テーブルと、RT1状態において用いられるRT1テーブルと、RT2状態において用いられるRT2テーブルと、ボーナス内部中状態において用いられるBB内部中テーブルと、ボーナス作動中状態において用いられるBB中テーブルとが設けられている。
ここで、通常状態とは、スロットマシン10の初期状態(工場出荷時又は設定変更後)のメイン状態をいうものである。RT1状態及びRT2状態とは、再遊技役の当選確率が通常状態とは異なるように設定されているメイン状態であり、いわゆるリプレイタイムと呼ばれるものである。ボーナス内部中状態とは、ボーナスフラグが持ち越されているメイン状態であり、ボーナス作動中状態とはビッグボーナスゲームが行われるメイン状態である。
各役抽選テーブル71には、当選の領域と、ハズレの領域とが設定されている。当選の領域としては、一の役に対応付けられた当選領域である単独当選領域の他に、複数種類の役に対応付けられた重複当選領域が設定されている。図5(A)において、「BB」、「ベル」、「チェリー」、「特殊1」、「特殊2」「リプレイE」の当選領域は、それぞれ、BB、ベル役、チェリー役、特殊1、2役及びリプレイE役の単独当選領域である。一方、当選領域の「ベル+スイカ」はベル役及びスイカA〜D役の重複当選領域であり、「左ベル1」乃至「右ベル2」までの6個の当選領域は、複数のベル役とスイカ役の重複当選領域であり、「リプレイ1」乃至「リプレイ4」までの4個の当選領域は、複数のリプレイ役の重複当選領域となっている。そして、図5(B)の表は、前記した「左ベル1」乃至「右ベル2」を構成する役重複当選領域に含まれる役の種類を示し、図5(C)の表は、「リプレイ1」乃至「リプレイ4」を構成する役重複当選領域に含まれる役の種類を、それぞれ示している。
ここで、上記した「左ベル1」乃至「右ベル2」の6個の重複当選領域に対しては、3個のストップスイッチ50に基づく3通りの操作順序(打順)が、それぞれ割り当てられている。具体的には、図6に示すように、「左ベル1」「左ベル2」の各当選領域に対しては、左停止スイッチ51、中停止スイッチ52、右停止スイッチ53の順序でストップスイッチ50を操作(停止操作)する打順と、左停止スイッチ51、右停止スイッチ53、中停止スイッチ52の順序で停止操作する打順の2通りの打順が割り当てられている。また、「中ベル1」「中ベル2」の各当選領域に対しては、中停止スイッチ52、左停止スイッチ51、右停止スイッチ53の順序で停止操作する打順と、中停止スイッチ52、右停止スイッチ53、左停止スイッチ51の順序で停止操作する打順の2通りの打順が割り当てられている。また、「右ベル1」「右ベル2」の各当選領域に対しては、右停止スイッチ53、左停止スイッチ51、中停止スイッチ52の順序で停止操作する打順と、右停止スイッチ53、中停止スイッチ52、左停止スイッチ51の順序で停止操作する打順の2通りの打順が割り当てられている。割り当てられている打順が、各当選領域の当選に対する正解の打順となる。そして、前記重複当選領域のいずれかが当選した場合、正解の打順で、ストップスイッチ50が操作されたか否かによって、ベル役が入賞し得るか否かが変化するようになっているが、これについては後述する。
また、「リプレイ1」乃至「リプレイ4」の4個の再遊技役の重複当選領域に対しては、3個のストップスイッチ50に基づく3通りの打順、具体的には、左停止スイッチ51を最初に停止操作する打順(左第一停止)、中停止スイッチ52を最初に停止操作する打順(中第一停止)、右停止スイッチ53を最初に停止操作する打順(右第一停止)が、それぞれ割り当てられており、割り当てられている打順で停止操作したか否かにより、入賞する再遊技役が変化するようになっているが、この詳細については後述する。
なお、「左ベル1」乃至「右ベル2」のいずれかの当選領域を、「打順ベル」といい、「リプレイ1」乃至「リプレイ4」のいずれかの当選領域を「打順リプレイ」というものとする。
さて、図5では明記していないが、各役抽選テーブル71における小役の当選領域の全領域に対する割合(以下当選確率という)は、通常テーブル、RT1テーブル、RT2テーブル及びBB内部中テーブルにおいては、同等に設定されている。なお、「押し順リプレイ」のうち、「左ベル1」「左ベル2」の当選確率の合計は、「中ベル1」「中ベル2」の当選確率の合計、「右ベル1」「右ベル2」の当選確率の合計のいずれと比べても低く設定されている。BB中テーブルでは、「ベル」及び「ベル+スイカ」の当選確率の合計が他のテーブルに比べて非常に高く、例えば約1/1.1に設定されている。また、各役抽選テーブル71における再遊技役の当選確率(合算値)は、RT1テーブルが最も高く、RT2テーブルが最も低く、通常テーブル及びBB内部中テーブルがその中間に位置するように設定されている。例えば、RT2テーブルでは、再遊技役の当選確率が約1/7.3に設定されており、RT1テーブルでは、再遊技役の当選確率が約1/1.5に設定されており、通常テーブル及びBB内部中テーブルでは、再遊技役の当選確率が約1/3に設定されている。これにより、メイン状態が通常状態、RT1状態、ボーナス内部中状態である遊技は、ベットなしで遊技を行える再遊技の回数が増えるとともに、小役の当選確率は変化しないので、手持ちのメダルの目減りが少なくなる。
なお、上記した役抽選テーブル71の構成や当選確率は一例であって、上記した態様や数値に限られるものではない。
(打順出力決定手段80)
打順出力決定手段80は、サブ制御装置22に出力する打順を決定するものである。本実施の形態においては、前記したように、「打順ベル」には、2通りの正解打順が設定されている。打順出力決定手段80は、いずれかの「打順ベル」が当選した場合に、当該領域に割り当てられた正解の打順のうちの、いずれをサブ制御装置22に出力するかを、抽選により決定する。決定された打順に関する情報(操作態様情報。以下打順データという)は、所定の記憶部に記憶されるとともに、図示しない信号出力手段を介してサブ制御装置22に出力され、サブ制御装置22の制御に基づくサブ状態が後述するART状態である場合には、その打順が報知されるようなっている。
なお、打順出力決定手段80は、サブ状態の如何に関わらず、「打順ベル」の当選時には、サブ制御装置21に出力する正解打順を決定し、決定された正解打順を特定するための打順データがサブ制御装置21に出力される。そして、サブ制御装置21に出力した打順データと、当該ゲームの遊技結果とに基づいて、後述するエラー制御手段130による不正操作判定が行われるようになっているが、この詳細については後述する。
(リール制御手段90)
リール制御手段90は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作信号に基づいて、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものであり、図2に示すように、回転制御手段91と、停止制御手段92とを少なくとも備えている。
(回転制御手段91)
回転制御手段91は、スタートスイッチ30の有効な操作信号を受信した場合に、リールユニット60のステッピングモータを駆動させて回転リール40を回転させるためのものである。具体的には、規定数のベットがされている状態でスタートスイッチ30の操作信号を入力した場合には、前遊技における回転リール40の回転開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウエイト時間)が経過していることを条件に、各ステッピングモータに駆動信号を出力することにより、全ての回転リール40の回転を一斉に、あるいは所定の順番で開始させる。そして、全ての回転リール40の回転速度が所定の定常回転速度(例えば80rpm)に達すると、この定常回転速度で定速回転を行わせるものとなっている。
(停止制御手段92)
停止制御手段92は、リールユニット60に設けられた回転リール40の回転を検知するためのインデックスセンサ60A(図2参照)の検知信号に基づき、現時点における回転リール40の回転角度を把握し、ストップスイッチ50が操作された時点での回転リール40の回転角度から、所定の有効ライン上に位置している図柄を特定することができるようになっている。そして、特定された図柄を基準図柄として、この基準図柄から回転方向にあらかじめ定められた個数(最大スベリコマ数、例えば、左リール41及び右リール43では6コマ、中リール42では4コマ)移動したときの図柄までの範囲で、対応する回転リール40を停止させるように形成されている。換言すれば、停止制御手段92は、ストップスイッチ50が操作された時点から対応する回転リール40が停止するまでに、この回転リール40が回転する回転量があらかじめ定められたコマ数の範囲内となるように、ステッピングモータの駆動停止を制御するものである。具体的には、前記基準図柄をその位置に停止させてもよい場合にはそのまま回転リール40を停止させ、その位置に停止させてはいけない場合には、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせて、有効ライン上からその当選図柄を蹴飛ばして停止させる。また、最大スベリコマ数の範囲内に、当選図柄が含まれている場合には、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせて、有効ライン上にその当選図柄を引き込んで停止させる。
ここで、停止制御手段92は、複数の当選フラグが同時に成立している場合に、引き込み制御において、当選した複数の役のうちいずれの役を優先して引き込むかをあらかじめ設定している。例えば、異種役が同時当選している場合の引き込み優先順位を、再遊技役>小役>ボーナス役に設定している。具体的には、ボーナス役と小役が同時に当選している場合には小役の図柄を優先して引き込み、ボーナス役と再遊技役が同時に当選している場合には再遊技役の図柄を優先して引き込む。
さらに、同種の役が同時当選している場合、すなわち打順が設定された当選領域が当選した場合の引き込み制御について詳述する。
まず、「打順ベル」のいずれか、すなわち図5(B)に示す「左ベル1」〜「右ベル2」のいずれかの当選領域が当選した場合の停止制御について説明する。
本実施の形態では、図3のリール図柄の配列に示すように、ベル役に対応する図柄組合せに含まれる図柄は、全ての回転リール40において、最大スベリコマ数の範囲内で有効ライン上に引き込み可能となるように配置されている。つまり、ストップスイッチ50の操作のタイミングにかかわらず、有効ライン上に引き込み可能な配置となっている。一方、スイカ役に対応するそれぞれの図柄の組合せに含まれる図柄は、全ての回転リール40において、最大スベリコマ数の範囲内で有効ライン上に引き込み可能となるように配置されているわけではない。つまり、ストップスイッチ50の操作のタイミングに応じて、有効ライン上に引き込み可能な配置となっている。そして、停止制御手段92は、役抽選により、「左ベル1」などの所定の打順が設定されているベル役に関する重複当選領域に当選した場合には、ストップスイッチ50の操作態様に応じて、ベル役に対応する図柄の組合せ、スイカ役に対応する図柄の組合せ及び他のいずれの役に対応付けられた図柄にも該当しない特定のハズレの図柄の組合せであるブランク図柄(ベルブランク)を有効ライン上に停止表示させるように停止制御を行う。
具体的には、役抽選により「打順ベル」が当選した場合に、当選した当選領域に対して割り当てられている2つの正解の打順のうち、いずれの打順で各ストップスイッチ50が操作された場合でも、ストップスイッチ50の操作のタイミングにかかわらず、スイカ役に対応する図柄(スイカa図柄、スイカb図柄)に優先して、ベル役に対応する図柄(ベル図柄)を有効ライン上に引き込んで、ベル役を入賞させる。具体的には、「左ベル1」又は「左ベル2」の当選時に左第一停止で停止操作された場合、「中ベル1」又は「中ベル2」の当選時に中第一停止で停止操作された場合、「右ベル1」及び「右ベル2」の当選時に右第一停止で停止操作された場合には、ベル役が入賞するものとなる。
一方、当選した当選領域に対して割り当てられている正解の打順以外の打順(不正解の打順)で各ストップスイッチ50が操作(例えば「左ベル1」の当選時に中第一停止で停止操作)されると、ストップスイッチ50の操作のタイミングが、いずれかのスイカ役に対応する図柄を有効ライン上に引き込み可能な場合には、ベル役に対応する図柄に優先して、その役に対応する図柄を有効ライン上に引き込んで、そのスイカ役を入賞させることができる。しかし、スイカ役に対応する図柄のうちのいずれも有効ライン上に引き込むことができない場合には、ベルブランクを有効ライン上に停止表示させ、この場合には何の役も入賞はしない。
このように、「打順ベル」が当選した場合において、当該当選領域に設定された正解の打順でストップスイッチ50が操作された場合には、必ずベル役が入賞し、正解の打順でストップスイッチ50が操作されなかった場合には、ベル役は入賞せず、スイカ役が入賞するか、あるいは何の役も入賞しないようになっている。すなわち、ベル役は、正解役に該当するものである。
なお、本実施の形態では、図4に示すように、正解役(ベル役)と不正解役(スイカ役)の配当が同じ設定となっているが、不正解役は正解役よりも払い出しが少ないように設定してもよい。また、この場合には、不正解役についても、当選していれば必ず引き込める設定にしてもよい。また、同時当選している役の配当は同じだが、正解打順だと複数役が重複して入賞し、不正解打順だと単独の役しか入賞しないかいずれの役も入賞しないように形成してもよい。
次に、「打順リプレイ」のいずれか、すなわち図5(C)に示す「リプレイ1」〜「リプレイ4」のいずれかの当選領域が当選した場合の停止制御について説明する。
本実施の形態では、図3のリール図柄の配列に示すように、「打順リプレイ」の領域に含まれる再遊技役は、当該図柄組合せを構成する図柄が、全ての回転リール40において最大スベリコマ数の範囲内で有効ライン上に引き込み可能となるよう配置されている再遊技役が、必ず含まれている。つまり、ストップスイッチ50の操作のタイミングにかかわらず、いずれかの再遊技役が入賞可能な設定となっている。そして、停止制御手段92は、役抽選により上記した「打順リプレイ」のいずれかが当選した場合には、ストップスイッチ50の操作態様に応じて、有効ライン上に停止表示させる再遊技役に対応する図柄組合せを異なるものとなるように停止制御を行う。
ここで、「リプレイ1」の当選領域に対しては、中第一停止が正解打順として割り当てられており、「リプレイ2」の当選領域に対しては、右第一停止が正解打順として割り当てられている。そして、停止制御手段92は、各当選領域に割り当てられている打順で停止操作された場合には、リプレイC役に対応する図柄組合せを有効ライン上に停止表示させるように停止制御を行う。また、各当選領域に割り当てられている打順以外の打順で停止操作された場合には、同時当選しているそれ以外の再遊技役のいずれかに対応する図柄組合せを有効ライン上に停止表示させるように停止制御を行う。例えば、右第一停止が対応付けられている「リプレイ2」が当選した場合において、右第一停止でストップスイッチ50が操作された場合には、リプレイC役に対応する図柄組合せを有効ライン上に停止表示させるように停止制御を行う。具体的には、右リール42において、リプレイ図柄に優先してベル図柄を有効ライン上に引き込み、中リール42及び左リール41において、ベル図柄に優先してリプレイ図柄を有効ライン上に引き込む制御を行う。一方、右第一停止でストップスイッチ50が操作されない場合には、リプレイA役又はリプレイB役又はリプレイD役のうちのいずれかの再遊技役に対応する図柄組合せを有効ライン上に停止表示させるように停止制御を行う。
またここで、「リプレイ1」及び「リプレイ2」に共通して含まれるリプレイC役及びリプレイA役は、後述するが、その入賞がメイン状態移行の契機となるメイン状態移行役として位置付けられている。具体的には、リプレイC役はRT1状態、リプレイA役はRT2状態へのメイン状態移行契機役となっている。したがって、当選領域に「リプレイ1」及び「リプレイ2」が設定されている通常テーブルを用いて役抽選が行われる通常状態においては、正解の打順でストップスイッチ50を操作するとメイン状態がRT1に移行し、不正解の打順でストップスイッチ50を操作するとメイン状態がRT2に移行するか、もしくは移行しないことになる。
一方、「リプレイ3」の当選領域に対しては、左第一停止が正解打順として割り当てられており、「リプレイ4」の当選領域に対しては、右第一停止が正解打順として割り当てられている。そして、停止制御手段92は、各当選領域に割り当てられている打順で停止操作された場合には、リプレイB役に対応する図柄組合せを有効ライン上に停止表示させるように停止制御を行う。また、各当選領域に割り当てられている打順以外の打順で停止操作された場合には、同時当選しているそれ以外の再遊技役のいずれかに対応する図柄組合せを有効ライン上に停止表示させるように停止制御を行う。
ここで、「リプレイ3」及び「リプレイ4」に共通して含まれるリプレイB役は、後述するが、RT1状態から通常状態への移行契機役として位置付けられている。したがって、当選領域に「リプレイ3」及び「リプレイ4」が設定されているRT1テーブルを用いて役抽選が行われるRT1状態においては、当選領域に割り当てられている打順以外の打順でストップスイッチ50を操作するとメイン状態は移行しないが、当選領域に割り当てられている打順でストップスイッチ50を操作するとメイン状態が通常状態に移行することになる。
停止制御手段92は、上記したような制御を、優先度に基づいて停止位置候補を特定するための優先度判定データと、基準図柄から図柄何コマ分回転させて回転リール40を停止させるかを役抽選の結果及び停止スイッチ50の操作タイミングに応じて各当選図柄ごとにテーブル上に規定した停止テーブルとに基づいて、行うようになっている。また、停止図柄の情報や、停止操作の順番に関する情報は、所定の記憶部に記憶される。
(遊技結果判定手段100)
遊技結果判定手段100は、ストップスイッチ50の操作によって回転リール40が全て停止したときに、当該遊技の結果を判定するためのものである。
具体的には、所定の記憶部に記憶されている停止図柄の情報に基づき、有効ライン上に揃った図柄の組合せが、所定の役に対応するものか否かを判断し、所定の役に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合には、その判定結果情報を、ホッパー制御手段110及びメイン状態移行制御手段120に送信する。また、役に対応する図柄組合せではないが、メイン状態の移行契機となっている図柄組合せが表示されたと判断した場合には、その判定結果情報を、メイン状態移行制御手段120に送信する。判定結果情報を受信したホッパー制御手段110は、入賞メダルの払い出し処理を行い、メイン状態移行制御手段120は、ボーナス状態やRT状態への移行処理、あるいは再遊技の作動処理を行う。再遊技が作動すると、次ゲーム開始前に、自動的に規定数のメダルが投入された扱い(自動ベット)とされる。具体的には、ベットスイッチ16の操作又はメダル投入によらず、図示しない所定のベット表示部にベット表示(掛け枚数の表示)がされて、その後のスタートスイッチ30の操作が可能となる。さらに、サブ制御装置22に所定の信号出力を行うことにより、画像表示部67やランプ68やスピーカ69により、入賞やボーナスゲームの開始に際して所定の演出が行われるようにすることもできる。
(払出制御手段110)
払出制御手段110は、ホッパーユニット65によるメダルの払い出しを制御するものである。具体的には、遊技結果判定手段100の判定結果及び精算スイッチ17の操作に基づいて、ホッパーユニット65を作動させメダルを払い出させる。すなわち、遊技結果判定手段100が小役の入賞を判定した場合には、当該小役の入賞に応じたメダルを払い出し、クレジットが1以上ある場合に精算スイッチ17が操作されたときには、クレジットとして貯留されているメダルを払い出すようになっている。なお、入賞による払い出しをクレジットとして貯留してもよい。
(メイン状態移行制御手段120)
メイン状態移行制御手段120は、メイン状態を特定し、メイン状態の移行を制御するためのものであり、図示しないが、移行条件判定手段、状態記憶手段、遊技カウンタの各手段を備えている。
移行条件判定手段は、役抽選手段70の抽選結果、遊技結果判定手段100の判定結果、及び以下に述べる遊技カウンタの計測値に基づいて、遊技状況が、メイン状態を移行させるための所定条件に該当するか否かを判定するためのものである。また、状態記憶手段は、前記移行条件判定手段の判定結果及び役抽選手段70の抽選結果に基づいて、現在のメイン状態を記憶するためのものである。遊技カウンタは、遊技に関する数値を計測するものである。具体的には、BB(RB)ゲーム中のゲーム回数、入賞回数、払出枚数などのカウントなどを行うものである。
具体的には、移行条件判定手段は、役抽選手段70の抽選結果に基づいてボーナス内部中状態への移行及び所定のRT状態の終了を決定し、遊技結果判定手段100の判定結果に基づいて、再遊技の作動、ボーナス内部中状態の終了、ボーナス作動中状態への移行、所定のRT状態への移行又は終了(ボーナス終了、他のRT状態への移行又は通常状態への復帰)を決定し、遊技カウンタの計測値に基づいて、ボーナス状態の終了(RT2状態への移行)などを決定する。そして、状態記憶手段が記憶している記憶内容に応じて、役抽選手段70が対応する役抽選テーブル71を選択し役抽選を行うことにより、通常状態、ボーナス内部中状態、ボーナス作動中状態、RT状態などの所定のメイン状態が発動するようになっている。
メイン状態の移行について、図7のフローを参照しつつ説明する。本実施の形態では、上述したように、メイン状態として、通常状態、ボーナス内部中状態、ボーナス作動中状態及びRT状態を有しているとともに、RT状態として、RT1状態、RT2状態の2つを有している。
本実施の形態におけるスロットマシン10は、初期状態(工場出荷時)のメイン状態は、通常状態となっている。すなわち、役抽選手段70は、役抽選に用いる役抽選テーブル71として通常テーブル(図5(A)参照)を取得している。そして、通常状態中に、既述したリプレイA役が入賞した場合には、RT2状態に移行する。また、RT2状態において、既述したベルブランクが表示された場合には、通常状態に移行する。
一方、通常状態中において、リプレイC役が入賞すると、RT1状態に移行する。RT1状態中において、リプレイB役が入賞した場合、又はベルブランクが表示された場合には通常状態に移行する。
なお、通常状態、RT1状態、RT2状態において、BBが当選した場合にはボーナス内部中状態に移行し、ボーナス内部中状態においてBBが入賞した場合には、ボーナス作動中状態に移行する。そして、払い出しメダル数が所定値を超えてBBゲームが終了することによりボーナス作動中状態が終了すると、RT2状態に移行するようになっている。
ここで、RT1状態中においては、所定条件の下で、後述するAT制御手段150の制御に基づき、「打順ベル」が当選した場合に正解の打順を報知するベルナビが行われるとともに、「打順リプレイ」が当選した場合にリプレイB役の入賞を回避する打順を報知する転落回避ナビが行われるようになっている。また、通常状態中においては、所定条件の下で、RT1状態への移行契機となっているリプレイC役を入賞させるための正解の打順を報知する移行ナビが行われるようになっている。
(エラー制御手段130)
エラー制御手段130は、打順出力決定手段80の決定と遊技結果判定手段100の判定結果に基づいて、スロットマシン10の状態を所定のエラー状態に設定するとともに、所定のエラー解除契機に該当した場合には、エラー状態を解除する制御を行うことができるものである。そして、図2に示すように、不正操作判定手段131と、エラー状態設定手段132とを備えている。
(不正操作判定手段131)
不正操作判定手段131は、図示しない不正操作カウンタと、設定ゲーム数カウンタを有し、この不正操作カウンタ及び設定ゲーム数カウンタのカウント値に基づいて、スロットマシン10をエラー状態にするか否かの判定を行うものである。不整合操作カウンタは、いずれかの「打順ベル」が当選したゲームにおいて、打順出力決定手段80の決定した打順とは異なる打順で停止操作され、かつ正解役であるベル役が入賞した場合(以下不整合操作という)の回数をカウントするものである。また、設定ゲーム数カウンタは、あらかじめ設定されたゲーム数のカウントを行うものであり、カウントを終了する度にゲーム数を再設定してカウントを行う。不整合操作カウンタのカウント値は、設定ゲーム数カウンタがカウントを終了するごとに初期化される。そして、不正操作判定手段131は、設定ゲーム数カウンタのカウント終了前に、不整合操作カウンタのカウントに基づく不整合操作回数が所定値を超えた場合(あるいは所定値に達した場合)に、不正操作が行われていると判断する。不正操作の判断が行われた場合には、不整合操作カウンタ及び設定ゲーム数カウンタのカウント値を初期化する。
なお、不整合操作カウンタをリセットするゲーム数や不正操作と判定する不整合操作の回数は、「打順ベル」の当選確率に基づいて設定する。また、不整合操作カウンタは、初期値を0として不整合操作回数を加算していき、カウント値が所定値となった場合に初期化されるものであってもよいし、初期値を所定値として不整合操作回数を減算していき、カウント値が0となった場合に初期化されるものであってもよい。同様に、設定ゲーム数カウンタは、初期値を0としてゲーム数を加算していき、カウント値が設定値となった場合にカウントを終了するものであってもよいし、初期値を設定値としてゲーム数を減算していき、カウント値が0となった場合にカウントを終了するものであってもよい。
ここで、上記した不整合操作が発生し得る状況としては、サブ状態がAT状態(後述するアシストタイムが行われる状態)である場合に、打順出力決定手段80が出力した正解の打順がAT制御手段150の制御に基づき報知されたものの、操作ミスにより報知に係る打順で操作できなかったがベル役を入賞させることができた場合が考えられる。例えば、「中ベル1」の当選時に打順出力決定手段80が「中・右・左」の打順を決定するとともにサブ制御装置22に出力し、当該打順が報知された場合に、操作ミスにより、「中ベル1」に割り当てられているもう1つの打順である「中・左・右」の順で停止操作してベル役が入賞したような場合である。しかし、打順が報知されているときに、かかる不整合操作が頻発することは考えにくい。
一方、不整合操作として、サブ状態がAT状態でなく、打順出力決定手段80が出力した正解の打順が報知されていないにもかかわらず、ベル役を入賞させることができた場合が考えられる。例えば、スタートスイッチ30の操作タイミングを、低周波発信器を用いて、役抽選に用いられているループカウンタのカウント周期に合わせると、特定の当選領域に含まれるカウントを何度も連続して抽出することができる。そして、ループカウンタが特定の当選領域に含まれる数値をカウントしているタイミングを察知できれば、例えばスタートスイッチ30のレバー軸にピアノ線などを引っ掛け、低周波発信に合わせてソレノイドを作動させてピアノ線でレバー軸を引っ張ることにより、人為的に特定の当選を連続して発生させることができるようになる。つまり、所定の「打順ベル」を人為的に当選させて、その「打順ベル」に割り当てられた正解の打順で停止操作すれば、ベル役を入賞させることができるのである。また、そのような不正装置を用いたゴトではなくても、スタートスイッチ30の操作を契機に行われる演出の態様から「打順ベル」の当選を察知して変則押しを行い、その結果ベル役が入賞するような場合も想定できる。ただし、ベル役を入賞させることができる打順は2通りあり、どの打順がサブ制御装置22に出力されたかは判らないので、上記したいずれの場合も、それを打ち分けるということまでは不可能である。
前述したように、サブ制御装置22からメイン制御装置21への信号出力は禁止されているので、メイン制御装置21において、サブ状態がAT状態かを判断することができない。そこで、不整合操作の発生回数の頻度が異常に多い場合には、AT状態でないときに、上記したようないわゆる体感器ゴトが行われていることを想定して、エラーの扱いとするようにしたものである。なお、打順出力決定手段80の決定した打順で停止操作されてベル役が入賞した場合(以下整合操作という)が連続的に発生している状態では、不整合操作カウンタのカウント値は初期値となっているはずであり、たとえ操作ミスで不整合操作が発生したとしても、ただちに不正操作と判断されることはない。
(エラー状態設定手段132)
エラー状態設定手段132は、不正操作判定手段131の判定に基づいて、スロットマシン10の作動状態をエラー状態に設定するとともに、所定のリセット操作に基づいて、エラー状態の設定を解除する。具体的には、不正操作判定手段131が不正操作と判定した場合には、所定のエラー表示部にエラー表示を行わせるとともに、ゲームの進行を不能な状態にする。本実施の形態においては、入賞によるメダル払い出しを停止する(ホッパーユニット65を作動させない、あるいはクレジットへの加算処理を行わせない)とともに、精算スイッチ17の操作を無効(操作信号を受け付けない、あるいは受け付けても無視する)にする。そして、所定のリセットスイッチ(図示せず)が操作された場合には、上記したエラー表示やゲームの進行不能状態を終了させる。
なお、エラー状態の設定によって、メダルセレクター4のメダルキャンセル装置4Aを作動させてメダルの投入を無効にするとともにベットスイッチ16の操作を無効にして、ベット無効状態としたり、スタートスイッチ31の操作を無効にするようにしてもよい。
また、エラー制御手段130は、不正操作判定手段131の監視結果に基づくエラー制御以外にも、例えばメダルセレクター4に関するエラーや、ホッパーユニット65に関するエラーや、前扉3の開閉に関するエラーなど、スロットマシン10の構成部品に関する所定のエラー制御を行うことができるが、それらについては説明を省略する。
(サブ制御装置22)
サブ制御装置22は、メイン制御装置21からの出力信号に基づいて、画像表示部67やランプ68やスピーカ69等の演出装置の作動を制御するためのものである。そして、サブ制御装置22は、図2に示すように、少なくとも、サブ状態記憶手段140及びAT制御手段150として機能する。サブ制御装置22としては、画像表示部67やランプ68やスピーカ69等を制御する手段や、種々の演出データを記憶する手段などを有しているが、それらの説明は省略する。
(サブ状態記憶手段140)
サブ状態記憶手段140は、現在のサブ状態を記憶しておくためのものである。
ここで、サブ状態には、図8に示すように、ATの実行が決定されているサブ状態であるAT状態と、それ以外のサブ状態である非AT状態があり、AT状態には、ART待機状態1(以下、待機状態1と省略する)と、ART待機状態2(以下、待機状態2と省略する)と、ART状態が設けられている。ここで、AT(アシストタイム)とは、当選役に関する情報を遊技者に報知する特定報知演出を実行可能なATゲームが行われる遊技期間であり、ART(アシストリプレイタイム)とは、RT中にATが行われる遊技期間である。また、非AT状態には、サブ通常状態と、ボーナス状態が設けられている。待機状態1は、ATの実行が決定されており、かつメイン状態がRT2である場合のサブ状態である。待機状態2は、ATの実行が決定されており、かつメイン状態が通常状態である場合のサブ状態である。ART状態は、ATの実行が決定されており、かつメイン状態がRT1である場合のサブ状態である。ボーナス状態は、メイン状態がボーナス作動中状態である場合のサブ状態である。サブ通常状態は、上記のいずれにも該当しないサブ状態である。
スロットマシン10の初期状態においては、サブ状態はサブ通常状態となっている。サブ通常状態において、後述するART抽選に当選した場合には、待機状態1に移行する。待機状態1において、ベルブランクが表示された場合には、待機状態2に移行する。待機状態2において、リプレイA役が入賞した場合には、待機状態1に移行し、リプレイC役が入賞した場合にはART状態に移行する。ART状態において、リプレイBが入賞した場合、又はベルブランクが表示された場合には、サブ通常状態に移行する。サブ通常状態、待機状態1、待機状態2及びART状態において、ボーナス(BB)が入賞した場合には、ボーナス状態に移行する。ボーナス状態が終了すると、サブ通常状態に移行するが、BBの当選時に行われるART抽選に当選した場合には、ボーナス状態の終了後、ART待機状態1に移行する。
そして、サブ状態記憶手段140は、メイン状態が上記した各サブ状態の条件に該当した場合には、それぞれに対応するサブ状態フラグをセットし、メイン状態が当該サブ状態の条件に該当しなくなった場合には、セットしたサブ状態フラグをリセットする。なお、サブ通常状態については、サブ状態フラグをセットしないようにしてもよい。サブ状態フラグの有無及び種類に応じて、AT制御手段150の制御に基づく報知内容が変化する。
(AT制御手段150)
AT制御手段150は、補助演出を制御する手段であって、ATの開始及び終了を制御する手段である。本実施の形態における補助演出は、具体的には、打順が設定された当選領域の当選時に打順を報知する、いわゆる打順ナビである。打順ナビは、画像表示部67に、停止操作すべきストップスイッチ50の位置を左、中、右などの文字で表示させたり、スピーカ69から音声により指示したり、ストップスイッチ50のボタンの内部に設けた発光体の発光色を変化させて、最初に操作すべきストップスイッチ50を示すことなどにより行われる。
AT制御手段140は、図示しないが、AT抽選手段、報知実行手段を備えている。そして、メイン制御装置21から送信される役抽選の結果や遊技結果に関する情報、サブ状態等に基づき、ATの開始及び終了を制御する。
(AT抽選手段)
AT抽選手段は、ATの実行の有無及びARTのゲーム数を抽選により決定するためのものである。本実施の形態においては、役抽選の結果、BBが当選した場合、あるいは、サブ通常状態中に特定役(チェリー役)が当選した場合に、ART抽選を行う。ART抽選では、ARTのゲーム数を、例えば1セット40ゲームとして0〜7セットの範囲で決定する。抽選結果が1以上である場合には、後述するATカウンタに抽選結果に対応するカウント値が加算され、ART抽選後のATカウンタがゲーム数を有している場合にAT及びARTの実行が決定される。そして、ART抽選に当選しており、メイン状態がRT1に移行した場合に、ARTが開始されるようになっている。また、AT抽選手段は、サブ状態がAT状態である場合の遊技中の所定時、例えば特殊1役、特殊2役などが当選又は入賞した場合には、ARTのゲーム数の上乗せ抽選を行うことができる。
(報知実行手段)
報知実行手段は、補助演出を実行させるためのものであり、図示しないATカウンタを備えている。
ATカウンタは、ARTのゲーム数をカウントするものである。具体的には、ART抽選に当選すると、ARTのゲーム数を、当選に係る数だけ加算して記憶するとともに、ARTの実行中は、ゲームごとに記憶値を1ずつ減算する。また、上乗せ抽選に当選すると、当選に係るゲーム数を加算する。ATカウンタのカウント値が0になると、ART状態は終了する。また、ART状態中にリプレイB役が入賞した場合又はベルブランクが表示された場合又はリプレイA役が入賞した場合には、ATカウンタはゲーム数を初期化(0クリア)するようになっている。すなわち、ゲーム数が残っていてもメイン状態がRT1状態から通常状態又はRT2状態に転落した場合にはARTが終了する。一方、ART状態中にボーナス(BB)が当選した場合には、ART状態は終了するがATカウンタはカウント値を保持し、BB終了後にはART待機状態1に移行する。このように、本実施の形態では、ATカウンタがカウント値を有している場合にAT状態である設定となっている。
報知実行手段が実行可能な補助演出には、上述したように、ベルナビ、移行ナビ、転落回避ナビが設けられている。そして、報知実行手段は、サブ状態が待機状態2である場合には、RT1状態への移行ナビを行い、サブ状態がART状態である場合には、ベルナビ及び通常状態への転落回避ナビを行うように形成されている。
ベルナビは、「打順ベル」が当選した場合に正解の打順を報知するものである。前述したように、正解の打順で停止操作された場合には、ベル役が必ず入賞し、不正解の打順で停止操作された場合には、スイカ役が入賞するか、何の役も入賞しない。非入賞の場合には、ベルブランクが表示される。なお、「押し順ベル」のうち、左停止スイッチ51を第一停止とする打順が設定されている「左ベル1」及び「左ベル2」の当選確率(合算値)は、他の打順が正解の打順に設定されている「打順ベル」の当選確率よりも低く設定されている。これは、遊技進行が適正に行われるように、通常状態において左第一停止以外の操作順で停止操作すること(いわゆる変則押し)を禁じる(後述するペナルティが課せられる)とともに、普通は左第一停止で停止操作すると思われる通常状態よりも、左第一停止以外の操作順が許可されるART状態での有利度が高くなるようするためである。
移行ナビは、「打順リプレイ」が当選した場合に、リプレイC役を入賞させるための正解の打順を報知するものである。正解の打順で停止操作された場合には、リプレイC役が必ず入賞し、不正解の打順で停止操作された場合には、リプレイC役は入賞せず、リプレイA役又はリプレイB役のいずれかが必ず入賞する。
転落回避ナビは、「打順リプレイ」が当選した場合に、リプレイB役が入賞しないための打順を報知するものである。ナビに従って停止操作された場合には、リプレイB役以外の再遊技役が必ず入賞し、ナビに従わない場合には、リプレイB役が入賞する可能性がある。
本実施の形態においては、報知実行手段は、「打順ベル」の当選時に、メイン制御装置21から入力する打順データに応じたナビ表示を実行させる。例えば「左ベル1」が当選している場合に打順出力決定手段80が「左・中・右」を決定し、当該打順の打順データが入力された場合には、「左・中・右」をナビするナビデータを取得し、画像表示部67に「左・中・右」の文字を同時に、又は1つずつ表示させ、あるいは、スピーカ69から音声により報知する。また、ART状態において例えば「リプレイ3」が当選した場合には、左第一停止以外の打順、例えば中第一停止をナビするナビデータを取得し、画像表示部67に「中」の文字を表示させ、あるいは、スピーカ69から音声により報知する。
ゲーム数消化によりART状態が終了すると、ベルナビや転落回避ナビが行われなくなるので、ベルブランクの表示やリプレイB役の入賞により、メイン状態は通常状態に戻る。あるいは、ゲーム数消化によりATカウンタが0になった場合には、所定ゲームの間、例えばゲームごとに、ART状態を再開するか否かの引き戻し抽選を行うようにしてもよい。メイン状態が通常状態に戻るまでの間に引き戻し抽選に当選した場合には、ATカウンタに所定のATゲーム数が加算されて、再びARTが開始されるようにすることができる。
なお、ART状態中にリプレイB役が入賞した場合又はベルブランクが表示された場合には、メイン状態が通常状態に移行するが、ATカウンタのカウント値が1以上ある場合には、ATカウンタのカウント値をクリアしないでAT状態を維持するようにしてもよい。この場合には、「打順リプレイ」の当選時に、リプレイC役を入賞させるための移行ナビを行う。また、ART状態中にリプレイA役が入賞してしまい、メイン状態がRT2状態に移行した場合にも、ATカウンタのカウント値が1以上ある場合にはAT状態を維持し、ベルブランクを表示させるためのナビ(「打順ベル」当選時に不正解打順を報知)やリプレイC役を入賞させるための移行ナビを行うようにしてもよい。リプレイC役が入賞するまでの間、ATカウンタのカウントは中断してもよいし、続行させてもよい。
ところで、本実施の形態においては、AT状態でないとき(ナビが行われない状態)に、ストップスイッチ50を左第一停止以外の押し順で操作(いわゆる変則押し)すると、画像表示部67に変則押しを禁止する旨の警告画面が表示されるとともに、所定のペナルティが課せられるようになっている。具体的には、AT制御手段150は、図示しないペナルティカウンタを備えており、ペナルティの発生条件に該当すると、ペナルティカウンタに所定のゲーム数がセットされる。ペナルティゲーム数は、ゲーム消化により減算されるが、ペナルティカウンタがゲーム数を有している間は、ART抽選の契機となる契機役が当選してもART抽選を行わない、「打順リプレイ」が当選しても移行ナビを行わないなどの、所定のペナルティが実行される。ペナルティ中に変則押しが複数回行われた場合や、変則押しの回数が所定回数を超えた場合などには、通常の演出画面をエラー画面に切り替えるようにしてもよい。
(スロットマシン10の作動)
次に、上記構成を有するスロットマシン10の、メイン制御装置21の制御に基づく遊技作動の概略を、図9のフローに基づき説明する。図9は、1回の遊技における流れを示す。
まず、図9に示すステップ100において、規定数のメダルがベットされたか否かが判断される。ベットには、メダルの投入、ベットスイッチ16の操作の他、再遊技作動による自動ベットも含まれる。規定数のメダルがベットされない場合にはステップ100に戻り、規定数のメダルが投入された場合には、次のステップ101に進む。
ステップ101において、スタートスイッチ30がONとなったか否かが判断される。スタートスイッチ30がONにならない場合には、ステップ101に戻り、スタートスイッチ30がONとなった場合には、次のステップ102に進む。
ステップ102において、役抽選手段70により役抽選処理が行われる。そして、次のステップ103に進む。
ステップ103において、打順出力決定処理が行われる。そして、次のステップ104に進む。
ステップ104において、回転リール40の回転開始処理が行われる。そして、次のステップ105に進む。
ステップ105において、いずれかのストップスイッチ50がONとなったか否かが判断される。ストップスイッチ50がONとならない場合には、ステップ105に戻り、いずれかのストップスイッチ50がONとなった場合には、次のステップ106に進む。
ステップ106において、回転リール40の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ107に進む。
ステップ107において、全ての回転リール40が停止したか、すなわち3個の回転リール40に対応するストップスイッチ50の操作が行われたか否かが判定される。全ての回転リール40が停止していない場合にはステップ105に戻り、全ての回転リール40が停止した場合には、次のステップ108に進む。
ステップ108において、遊技結果判定処理が行われる。そして、次のステップ109に進む。
ステップ109において、不正操作判定手段131の判定に基づくエラー判定処理が行われる。そして、次巣のステップ110に進む。
ステップ110において、遊技結果に応じた処理が行われる。すなわち、所定の役が入賞した場合には、入賞メダルの払い出しや、再遊技の作動や、ボーナスゲームへの移行処理が行われ、1回の遊技が終了する。所定の役は入賞しないものの、メイン状態やサブ状態の移行契機となる図柄組合せが表示された場合には、メイン状態の移行処理が行われる。何の役も入賞せず、かつメイン状態やサブ状態の移行契機となる図柄組合せも表示されない場合には、そのまま1回の遊技が終了する。
次に、上記ステップ103の打順出力決定処理について、図10のフローに基づき説明する。
まず、図10のステップ200において、「打順ベル」のいずれかが当選したか否かが判断される。「打順ベル」が当選していない場合にはそのまま処理を終了する。一方、「打順ベル」のいずれかが当選したと判断された場合には、次のステップ201に進む。
ステップ201において、打順出力決定抽選が行われる。すなわち、打順出力決定手段80により、当選した「打順ベル」に割り当てられている複数の打順の中から、サブ制御装置22に出力すべき打順を抽選により決定する。そして、つぎのステップ202に進む。
ステップ202において、抽選結果を所定の記憶部に記憶する。そして、次のステップ203に進み、打順データをサブ制御装置22に出力する。そして、打順出力決定処理を終了する。
続いて、図9のステップ109におけるエラー判定処理について、図11のフローに基づき説明する。ここで、図中「N」は自然数であり、不整合操作カウンタの初期値は0である。また、設定ゲーム数カウンタの初期値は、Nよりも大きい自然数である。
まず、図11のステップ300において、設定ゲーム数カウンタのカウント値を1減算する。そして、次のステップ301に進み、正解役であるベル役が入賞したか否かが判断される。ベル役が入賞したと判断された場合には、次のステップ302に進む。
ステップ302において、サブ制御装置22に出力した打順で停止操作がされていたか否かが判断される。具体的には、所定の記憶部に記憶されている停止操作の順番に関する情報と、打順出力決定抽選の抽選結果とを対比して、一致しているか否かを判断する。サブ制御装置22に出力した打順で停止操作がされていないと判断された場合には、次のステップ303に進む。
ステップ303において、不整合操作カウンタのカウント値を1加算する。そして、次のステップ304に進む。
ステップ304において、不整合操作カウンタのカウント値がNを超えたか否かが判断される。不整合操作カウンタのカウント値がNを超えていない場合には、次のステップ305に進む。
前記ステップ301においてベル役が入賞していないと判断された場合、及び前記ステップ302においてサブ制御装置22に出力した打順で停止操作がされていたと判断された場合にも、ステップ305に進む。
ステップ305において、設定ゲーム数カウンタのカウント値が0となったか否かが判断される。設定ゲーム数カウンタのカウント値が0でない場合には、エラー判定処理を終了する。一方、設定ゲーム数カウンタのカウント値が0である場合には、次のステップ306に進む。
ステップ306において、不整合操作カウンタ及び設定ゲーム数カウンタを初期化する。すなわち、不整合操作カウンタのカウント値を0にし、設定ゲーム数カウンタのカウント値を設定値にする。そして、エラー判定処理を終了する。
前記ステップ304において、不整合操作カウンタのカウント値がNを超えたと判断された場合には、ステップ307に進む。
ステップ307において、エラー状態の設定を行う。すなわち、不正操作判定手段131が不正操作の判定を行い、エラー状態設定手段132が、画像表示部67や所定のエラー表示部にエラー中の表示を行わせるとともに、ゲームの進行を停止させる。この際、遊技場のホールコンピュータにエラー発生の通報を行うようにしてもよい。エラー判定処理は、遊技結果に応じた処理の前に行われるので、不整合操作に基づくベル役の配当が払い出される前にゲームが停止することとなる。そして、次のステップ308に進む。
ステップ308において、所定のリセット操作がされたか、具体的には、スロットマシン10の内部に設けられているエラーを解除するためのリセットスイッチが操作されたか否かが判断される。リセット操作がされない場合にはステップ308に戻り、リセット操作がされた場合には、次のステップ309に進み、エラー状態の設定を解除するとともに、不整合操作カウンタ及び設定ゲーム数カウンタを初期化する。エラー状態の設定が解除されると、ホッパーユニット65が作動して入賞したベル役の配当が払い出される。そして、エラー判定処理を終了する。
なお、上記したフローでは、不整合操作カウンタのカウント値がNを超えた場合にエラー状態の設定を行うようにしてあるが、不整合操作カウンタのカウント値がNに達した場合にエラー状態の設定を行うようにしてもよい。
また、上記したフローでは、不整合操作カウンタがカウント値を加算し、設定ゲーム数カウンタがカウント値を減算するように形成してあったが、不整合操作カウンタがカウント値を減算し、設定ゲーム数カウンタがカウント値を加算するようにしてもよい。あるいは、双方のカウンタがカウント値を加算するように形成してもよいし、双方のカウンタがカウント値を減算するように形成してもよい。
(まとめ)
以上のように、本実施の形態では、ストップスイッチ50の操作態様が設定される抽選結果としての「打順ベル」に正解の打順を複数設定し、メイン制御装置21はそのうちのいずれかの打順の打順データをサブ制御装置22に出力するとともに、サブ制御装置22では、サブ状態がART状態である場合に、入力した打順データに係る打順を報知するように形成してある。そして、正解役(ベル役)の入賞時に、当該ゲームでの打順が出力した打順データに係る打順と一致しているか否かを監視し、一致していないのに正解役が入賞した不整合操作回数が一定期間中に所定回数を超えた場合には、エラーとして扱い、遊技を実行不能にするようにしてある。
ここで、サブ制御装置22の制御に基づくペナルティ状態やエラー画面が表示されている状態は、サブ制御装置22に対して所定の操作を行うこと(例えば、サブ制御装置22に設けられた所定のリセットスイッチを操作すること)によりリセットされる。一方、不正な手段を用いてサブ制御装置22に外部信号を入力することなどによって、サブ状態がリセットされてしまう場合がある。このような不正行為と、既述した体感器を用いた不正行為とが併用されると、打順役を人為的に当選させるとともに打順役を入賞させ、変則押しでサブ状態のエラーとなったらそれをリセットしつつゲームを続行し、不正にメダルを獲得することが可能となってしまう。また、体感器などを用いない場合でも、スタートスイッチ30の操作契機に行われる演出から「打順ベル」の当選を察知して変則押しを行うことが考えられ、この場合にも、ペナルティ状態やサブ状態のエラーをリセットしつつ、不正にメダルを獲得することが可能となってしまう。
その点、本実施の形態によれば、上記した不整合操作の監視に基づき、メイン制御装置21の制御によるエラーを発生させ、遊技を行えない状態とすることができるので、不正行為を効果的に防止することができる。また、不正行為とは言えないが、AT状態でないときに故意に変則押しをしてベル役を入賞させても、エラー状態となって遊技を行えなくなる場合もあるので、悪質な通常時の変則押しを抑制することができる。
(変形例)
上記した実施の形態では、エラー判定処理において、一定ゲーム数の間に不整合操作が所定回数を超えて行われた場合(あるいは所定回数に達した場合)に不正操作と判断するように形成してあったが、エラーの判断手法はかかる方法に限られない。例えば、不整合操作が所定回数(例えば2回)連続して発生した場合に、不正操作と判断するようにしてもよい。この場合には、不整合操作カウンタが、不整合操作の発生でカウントを更新(加算又は減算)し、整合操作の発生でカウントを初期化するように形成すればよい。あるいは、不整合操作が連続して発生した回数が所定回数を超えた(所定回数に達した)場合や、に、一定期間中に不整合操作が連続して発生した回数が所定回数を超えた(所定回数に達した)場合に、不正操作と判断するようにしてもよい。
また、一定期間中に不整合操作が発生する発生率が、あらかじめ設定された発生率を超えている場合に、不正操作と判断するようにしてもよい。要は、操作ミスなどの一般的な要因による不整合操作の発生頻度を超えて明らかに異常と思われる頻度で不整合操作が発生している場合に、不正操作が行われていると判断できるようになっていればよい。
また、エラー判定処理の他の一例として、不整合操作カウンタは初期値0から不整合操作回数を加算していくものとし、カウント値が所定値を超えた場合に不正操作と判断するように形成したうえで、打順出力決定手段80の決定した打順で停止操作されてベル役が入賞した場合(整合操作)には、不整合操作カウンタのカウント値が0でないことを条件にカウント値を1減算するように形成してもよい。このように形成した場合には、操作ミスによる不整合操作回数を整合操作回数によって埋め合わせる(操作ミスによる不整合操作の累積によりエラーとなるのを防止する)ことができる一方で、不整合操作が短期間に頻発すればエラーにすることができる。そして、設定ゲーム数カウンタのカウントに基づくゲーム数が所定回数(例えば100回)に達した場合には、不整合操作カウンタのカウント値を初期化するようにしてもよい。このように形成すれば、長期間にわたり少しずつ累積された操作ミスによる不整合操作の回数をリセットすることができ、不整合操作が長期間(例えば50ゲーム)にわたり少しずつ行われるような場合でもエラーにすることができる。
また、上記した実施の形態では、エラー判定処理を、遊技結果判定処理と遊技結果に基づく処理の間に行うようにしてあったが(図9参照)、遊技結果に基づく処理の後(1ゲーム終了後)に行うようにしてもよく、次ゲームの開始時に行うようにしてもよい。また、エラー判定を行う時期とエラー状態の設定を実行する時期とをずらしてもよい。例えば、遊技結果判定処理の後にエラー判定を行い、次ゲームの開始時にエラー状態の設定を行う(ベット操作を不能とする、ベット後のスタートスイッチ30の操作を不能とする)ようにしてもよい。
なお、エラー状態の設定によって、遊技を実行不能とはしないものの、特定のリセット操作によらないと解除できないメイン制御装置21の制御に基づくエラー表示を行わせるように形成してもよい。このように形成した場合には、ゲームを行うことはできても、エラー表示がされたままでは目立つので不正な行為を続けることが憚られ、結果として、不正行為を抑制することができる。
さらに、上記した実施の形態では、補助演出として打順ナビを行う場合の例で説明したが、ストップスイッチ50の操作態様を報知する補助演出としては、ストップスイッチ50によって目押しすべき当選図柄を報知するものであってもよい。例えば、役として、「白7・ベル・ベル」「赤7・ベル・ベル」「黒7・ベル・ベル」の図柄配列からなる小役を設け、「白7」「赤7」「黒7」は左リール41において同時に狙えない位置に配置する(有効ラインの態様もそのように設定する)。また、ベル図柄はストップスイッチ50の操作タイミングにかかわらず有効ライン上に引き込み可能に配置する。そして、当選している小役に応じて「白7」「赤7」「黒7」のいずれかの図柄や色彩を、画像表示部67に表示させ、遊技者が当選図柄を狙って停止操作できるように報知するように形成することができる。
本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機などにも応用できるものである。また、本発明に係る遊技機は、回転リール40が3個である場合に限られない。回転リール40が4個以上ある場合には、ストップスイッチ50の操作態様が設定される抽選結果の正解の打順を3通り以上に設定することができる。
10 スロットマシン 13 図柄表示窓
20 制御装置 21 メイン制御装置
22 サブ制御装置
30 スタートスイッチ 40 回転リール
50 ストップスイッチ 60 リールユニット
65 ホッパーユニット 70 役抽選手段
80 打順出力決定手段 90 リール制御手段
100 遊技結果判定手段 110 払出制御手段
131 不正操作判定手段 132 エラー状態設定手段
150 AT制御手段

Claims (3)

  1. 複数の図柄を表示した複数の回転リールと、
    前記複数の回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
    回転中の前記回転リールを個々に停止させるための複数のストップスイッチと、
    所定の図柄組合せが対応付けられた役について当選か否かの役抽選を行い、前記スタートスイッチの操作に基づき前記回転リールを回転させるとともに、前記役抽選の抽選結果及び前記ストップスイッチの操作に基づき前記回転リールの回転停止を制御し、前記ストップスイッチの操作に基づき回転停止した回転リールの図柄が所定の態様で停止表示された場合には入賞と判定し所定の利益を付与するメイン制御装置と、
    前記メイン制御装置からの出力信号を一方向的に入力し、所定の演出装置の作動を制御するサブ制御装置と、を少なくとも備え、
    前記役抽選の所定の抽選結果に対応した操作態様で前記ストップスイッチが操作された場合には、特定役が入賞可能に形成され、
    前記サブ制御装置は、前記ストップスイッチの操作態様を報知する補助演出を実行可能に形成された遊技機において、
    前記所定の抽選結果に対応した前記特定役を入賞可能とする前記ストップスイッチの操作態様が、複数種類設定され、
    前記メイン制御装置は、前記複数種類の操作態様が設定された抽選結果が発生した場合には、当該抽選結果に設定された複数種類の操作態様のうちいずれか一の操作態様を選択し、操作態様情報として前記サブ制御装置に出力し、
    前記サブ制御装置は、サブ制御装置の制御に基づくサブ状態が、一定期間にわたり前記補助演出を実行する補助演出状態である場合には、前記メイン制御装置から入力した操作態様情報に基づいて、前記ストップスイッチの操作態様を報知可能であり、
    前記メイン制御装置は、
    前記サブ制御装置に出力した操作態様情報に係る操作態様と異なる操作態様で前記ストップスイッチが操作され、かつ特定役が入賞した場合には、エラーと判定することができるように形成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記メイン制御装置は、前記サブ制御装置に出力した操作態様情報に係る操作態様と異なる前記ストップスイッチの操作態様によって、前記特定役が、一定期間中に所定回数を超えて入賞した場合に、エラーと判定することを特徴とすることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記メイン制御装置は、前記サブ制御装置に出力した操作態様情報に係る操作態様と異なる前記ストップスイッチの操作態様によって、前記特定役が、連続して所定回数入賞した場合に、エラーと判定することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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