JP2014124299A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】メイン制御装置21は、複数種類の正解打順が設定された小役が当選した場合には、正解打順のうちいずれか一の打順を抽選により選択し、サブ制御装置22に出力する。サブ制御装置22は、ART状態である場合には、メイン制御装置21から入力した打順に基づいて、ストップスイッチ50の操作態様を報知する。メイン制御装置21は、サブ制御装置21に出力した打順と異なる打順でストップスイッチ50が操作され、かつ正解役が入賞した回数が、一定期間中に所定回数を超えた場合には、エラーと判定し、遊技機を遊技不能状態とする。
【選択図】図2
Description
AT状態では、特定の小役を入賞させることができるストップスイッチの操作態様(正解の操作態様)が報知されることにより、AT状態でない場合よりも遊技者の獲得利益が多くなるようになっている。また、特定の小役を入賞させることができる正解の操作態様が設定された当選態様は複数あり、それらのいずれかの当選時には、各当選態様に対応して設定された正解の操作態様で停止操作しないと特定の小役が入賞しないようになっている。そして、抽選結果に応じて正解の操作態様が不規則に変化するから、AT状態でないときには、特定の小役はそれほど入賞しない、という前提で設計されている。
そこで、本願発明は、ATを搭載した遊技機において、AT状態でないのに特定の小役を不当に入賞させる行為を禁止可能にすることを目的とする。
なお、括弧内の符号及び図面番号は、発明の実施の形態において用いた符号及び番号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(第1の発明)
第1の発明は、複数の図柄を表示した複数の回転リール(40)と、前記複数の回転リール(40)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(30)と、回転中の前記回転リール(40)を個々に停止させるための複数のストップスイッチ(50)と、所定の図柄組合せが対応付けられた役について当選か否かの役抽選を行い、前記スタートスイッチ(30)の操作に基づき前記回転リール(40)を回転させるとともに、前記役抽選の抽選結果及び前記ストップスイッチ(50)の操作に基づき前記回転リール(40)の回転停止を制御し、前記ストップスイッチ(50)の操作に基づき回転停止した回転リール(40)の図柄が所定の態様で停止表示された場合には入賞と判定し所定の利益を付与するメイン制御装置(21)と、前記メイン制御装置(21)からの出力信号を一方向的に入力し、所定の演出装置の作動を制御するサブ制御装置(22)と、を少なくとも備え、前記役抽選の所定の抽選結果に対応した操作態様(正解の打順)で前記ストップスイッチ(50)が操作された場合には、特定役(ベル役)が入賞可能に形成され、前記サブ制御装置(22)は、前記ストップスイッチ(50)の操作態様を報知する補助演出を実行可能に形成された遊技機に係る。
(作用・効果)
本発明において、メイン制御装置(21)は、複数種類の操作態様が設定された抽選結果が発生した場合には、サブ状態の如何に関わらず、複数種類の操作態様の中からいずれか一の操作態様を例えば抽選により選択し、サブ制御装置(22)に出力する。ここで、「複数種類の操作態様」は、いずれの操作態様でストップスイッチ(50)が操作されても、特定役が入賞可能な設定となっている。
本発明によれば、エラーの判定によって、メイン制御装置(21)の制御に基づくエラー状態、例えば、遊技機を遊技不能状態とすることも可能となり、不正行為を継続的に行わせることなく、不当な利益を与え続けることを防止することが可能となる。
第2の発明は、上記した第1の発明の特徴点に加え、前記メイン制御装置(21)は、前記サブ制御装置(22)に出力した操作態様情報に係る操作態様と異なる前記ストップスイッチ(50)の操作態様によって、前記特定役が、一定期間中に所定回数を超えて入賞した場合に、エラーと判定することを特徴とする。
(第3の発明)
第3の発明は、上記した第1の発明の特徴点に加え、前記メイン制御装置(21)は、前記サブ制御装置(22)に出力した操作態様情報に係る操作態様と異なる前記ストップスイッチ(50)の操作態様によって、前記特定役が、連続して所定回数入賞した場合に、エラーと判定することを特徴とする。
(スロットマシン10)
スロットマシン10は、図1に示すように、正面側が開口する方形箱状の筐体11と、この筐体11の正面開口を開閉自在に設けられた前扉3を有している。前記筐体11の内部において、開口上部には、3個の回転リール40を有するリールユニット60が設置され、開口下部には、ホッパーユニット65と、電源ユニット5が設けられている。また、前記リールユニット60の上方には、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置20が配置されている。
各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの外周面には、図3に示すように、「赤7」、「白7」、「黒7」、「リプレイ」、「スイカa」、「スイカb」「ベル」、「チェリー」などの図柄が、1つの回転リール40につき21個ずつ、表示されている。なお、「ダミー」は、何の役にも対応付けられていない図柄である。ここで、回転リール40に表示されている1図柄分の領域を1コマと称し、1つの回転リール40はそれぞれ、21個の図柄に対応して等分割された21コマを有している。そして、各コマには、0から20までの図柄番号が付与されている。図3において左端の数字は、各図柄を特定するための図柄番号を示すものである。
また、特に図示しないが、各回転リール40には、リールユニット60に設けられたインデックスセンサ60A(図2参照)に検知される検知部としてのスタートインデックスが設けられている。スタートインデックスは、例えば回転ドラムの内側や回転ドラムとステッピングモータをつなぐスポークに設けられた突片とすることができる。
前記ホッパーユニット65は、図1に示すように、筐体11の内部に設けられた払い出し装置であって、遊技の結果に基づいて、遊技者にメダルを払い出すためのものである。前記電源ユニット5は、スロットマシン10の主電源のON/OFFを行うためのものである。
前記ベットスイッチ16は、カウンター状の操作部3Aの上面左側に設けられたボタンスイッチであって、クレジットをメダル投入に代えるためのものである。ここで、クレジットとは、次ゲーム以降に使用するためのメダルをあらかじめ遊技機内部に貯留しておくことであり、スロットマシン10は、メダル投入口14から投入されたメダル、又は入賞により払い出されるメダルを、最大50枚まで、遊技機内部に貯留する扱いができるように形成されている。
前記スタートスイッチ30は、操作部3Aの正面左側に設けられたレバー状のスイッチであって、回転リール40を回転開始させるためのものである。スタートスイッチ30の筐体内部側には、特に図示しないが、レバーの位置移動を検出する接触センサあるいは遮光センサが設けられており、センサの検出信号がスタートスイッチ30の操作信号として扱われるようになっている。
ストップスイッチ50は、操作部3Aの正面中央部に設けられた3個のボタンスイッチであって、回転中の回転リール40を停止させるためのものである。ここで、3個のストップスイッチ50について、個々のストップスイッチ50を特定して説明する場合には、正面視したときに左側に位置するストップスイッチ50を左停止スイッチ51と称し、中央に位置するストップスイッチ50を中停止スイッチ52と称し、右側に位置するストップスイッチ50を右停止スイッチ53と称するものとし、個々のストップスイッチ50を特定しない場合には、単にストップスイッチ50というものとする。3個のストップスイッチ50は、それぞれ、3個の回転リール40に対応して設けられている。具体的には、左リール41には左停止スイッチ51が対応し、中リール42には中停止スイッチ52が対応し、右リール43には右停止スイッチ53が対応している。各ストップスイッチ50の筐体内部側には、特に図示しないが、ボタンの位置移動を検出する接触センサあるいは遮光センサがそれぞれ設けられており、センサの検出信号が各ストップスイッチ50の操作信号として扱われるようになっている。そして、左停止スイッチ51の操作により左リール41を停止させることができ、中停止スイッチ52の操作により中リール42を停止させることができ、右停止スイッチ53の操作により右リール43を停止させることができる。
上記制御装置20は、図示しないが、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。ここでCPUは、1個に限定されず、二個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図2に示すように、メイン制御装置21及びサブ制御装置22を構成する。メイン制御装置21は、主として、遊技の進行に関する制御を行うものであり、サブ制御装置22は、メイン制御装置21からの出力信号を入力して、主として、演出に関する制御を行うものである。なお、メイン制御装置21は、サブ制御装置22に信号を出力することは可能であるが、サブ制御装置22から信号を入力することはできないようになっている。またここで、メイン制御装置21の制御に基づくスロットマシン10の作動状態をメイン状態といい、サブ制御装置22の制御に基づくスロットマシン10の作動状態をサブ状態という。
一方、制御装置20の出力側には、図2に示すように、リールユニット60、ホッパーユニット65、メダルキャンセル装置4A、画像表示部67、ランプ68、スピーカ69の各パーツが接続されている。ここで、メダルキャンセル装置4Aは、図示しないが、メダルセレクター4の内部に設けられたメダル排出機構であって、投入されたメダルをスロットマシン10の内部(ホッパーユニット65)に移送させないためのものである。メダルキャンセル装置4Aは、クレジット超過時や所定のエラーが発生している場合などの、スロットマシン10がメダル受付状態にない場合に作動し、メダル投入口14から投入されたメダルやメダルセレクター4の内部にあるメダルをメダルセレクター4から排出する。排出されたメダルは下皿3Bに戻される。
(メイン制御装置21)
メイン制御装置21は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。そして、メイン制御装置21は、図2に示すように、役抽選手段70、打順出力制御80、リール制御手段90、遊技結果判定手段100、払出制御手段110、メイン状態移行制御手120、及びエラー手段130の各手段として機能する。
役抽選手段70は、所定の図柄組合せが対応付けられた「役」について、当選したか否かを抽選により決定するものであり、図2に示すように、役抽選テーブル71と、判定手段72とを備えている。そして、スタートスイッチ30の操作信号受信のタイミングで、図示しないカウント抽出手段が、図示しないループカウンタの数値を読み取り、判定手段72がこの数値と役抽選テーブル71とを比較して、当選の有無を判定するものである。
役抽選テーブル71は、前記ループカウンタがカウントする数値(例えば0〜65535)を全領域として各当選項目の当選領域を規定したものである。なお、役抽選テーブル71の詳細については後述する。判定手段72は、カウント抽出手段がピックアップしたカウントデータと、前記役抽選テーブル71の当選判定領域データとを照合し、カウントデータが所定の当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、カウントデータがいずれの当選領域にも属さない場合には、「ハズレ」の決定をするものである。
なお、有効ラインとは、3個の回転リール40のそれぞれに表示されている図柄であって図柄表示窓13の上段、中段、下段に位置する各回転リール40につき1個ずつの図柄を繋いでできるライン(入賞ライン)のうち、入賞するために有効となる図柄組合せの並びを規定したラインである。入賞ラインは、規定数のメダルをベットすることにより有効ラインになる。ここで、規定数とは、1回の遊技を行うために掛けることができるメダル数である。
また、小役としては、「ベル・ベル・ベル」の図柄組合せが対応付けられたベル役と、スイカa図柄とスイカb図柄(合わせてスイカ図柄と省略する)の順列から成る4つの図柄組合せがそれぞれ対応付けられたスイカA〜D役と、「チェリー・ANY・ANY」(ANYは何の図柄でもよい)の図柄組合せが対応付けられたチェリー役と、「白7・白7・白7」の図柄組合せが対応付けられた特殊1役と、「黒7・黒7・黒7」の図柄組合せが対応付けられた特殊2役と、が設けられている。なお、前記4つのスイカA〜D役を総称してスイカ役という。
前記小役は、入賞により所定枚数のメダルが払い出される。具体的には、特殊1及び2役は1枚、チェリー役は2枚、スイカ役及びベル役は9枚のメダルが、それぞれ、入賞により払い出される。
そして、BBが入賞すると、次ゲームからボーナスゲームであるビッグボーナスゲーム(BBゲーム)が開始される。BBゲームは、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が連続して行われる遊技期間である。RBゲームとは、通常遊技に比べて小役の当選確率が高く設定された遊技期間であり、所定回数の入賞又は所定回数の遊技消化により終了する。なお、RBゲームに移行した場合には投入メダルの規定数を1枚に変更するように形成してもよい。規定数を1枚にした場合には、ベットにより入賞ラインL1〜L4のいずれかが有効になるようにしてもよいし、異なるライン、例えば中段ラインのみが有効になるようにしてもよい。そして、BBゲームに移行すると、RBゲームが無条件で、すなわちRBゲームに移行させるための図柄(RB図柄)を揃えることなく開始され、1回のRBゲームが終了すると、再び無条件で次のRBゲームが開始される。そして、BBゲームは、払い出しメダルの総数があらかじめ定められた一定枚数を超えた場合に終了する。
ここで、抽選の結果、いずれかの役が当選すると、当選に対応する当選フラグが成立する。当選役が小役の場合には小役フラグ(チェリーフラグ、ベルフラグなど)が、ボーナス役の場合にはボーナスフラグ(BBフラグ)が、再遊技役の場合にはリプレイフラグ(リプレイAフラグ、リプレイBフラグなど)がそれぞれ成立する。小役フラグ及びリプレイフラグは当該遊技限りでリセットされるが、ボーナスフラグは、当該ボーナス役が入賞するまでリセットされない。すなわち、ボーナス役当選の場合には、当選の権利が次ゲーム以降に持ち越されるようになっている。また、ボーナスフラグが持ち越されている間(ボーナス内部中)は、ボーナス役の当選判定は行われない。また、本実施の形態では、以下に述べるように、役抽選テーブル71には、複数の役が同時に当選となる重複当選領域が設けられており、カウント抽出手段が抽出したループカウンタのカウントデータが前記した重複当選領域に属する場合には、当該領域に含まれる役の全てについて、それぞれに対応する当選フラグを成立させることになる。
本実施の形態における役抽選テーブル71の概念図を図5(A)に示す。ここで、図5(A)は、複数の役抽選テーブル71に設定されている当選領域の有無を示したものであり、役抽選テーブル71に左欄に示した当選領域が含まれている場合を丸印で表し、その当選領域が含まれていない場合にはバツ印で表している。
役抽選テーブル71としては、図5に示すように、通常状態において用いられる通常テーブルと、RT1状態において用いられるRT1テーブルと、RT2状態において用いられるRT2テーブルと、ボーナス内部中状態において用いられるBB内部中テーブルと、ボーナス作動中状態において用いられるBB中テーブルとが設けられている。
各役抽選テーブル71には、当選の領域と、ハズレの領域とが設定されている。当選の領域としては、一の役に対応付けられた当選領域である単独当選領域の他に、複数種類の役に対応付けられた重複当選領域が設定されている。図5(A)において、「BB」、「ベル」、「チェリー」、「特殊1」、「特殊2」「リプレイE」の当選領域は、それぞれ、BB、ベル役、チェリー役、特殊1、2役及びリプレイE役の単独当選領域である。一方、当選領域の「ベル+スイカ」はベル役及びスイカA〜D役の重複当選領域であり、「左ベル1」乃至「右ベル2」までの6個の当選領域は、複数のベル役とスイカ役の重複当選領域であり、「リプレイ1」乃至「リプレイ4」までの4個の当選領域は、複数のリプレイ役の重複当選領域となっている。そして、図5(B)の表は、前記した「左ベル1」乃至「右ベル2」を構成する役重複当選領域に含まれる役の種類を示し、図5(C)の表は、「リプレイ1」乃至「リプレイ4」を構成する役重複当選領域に含まれる役の種類を、それぞれ示している。
なお、「左ベル1」乃至「右ベル2」のいずれかの当選領域を、「打順ベル」といい、「リプレイ1」乃至「リプレイ4」のいずれかの当選領域を「打順リプレイ」というものとする。
(打順出力決定手段80)
打順出力決定手段80は、サブ制御装置22に出力する打順を決定するものである。本実施の形態においては、前記したように、「打順ベル」には、2通りの正解打順が設定されている。打順出力決定手段80は、いずれかの「打順ベル」が当選した場合に、当該領域に割り当てられた正解の打順のうちの、いずれをサブ制御装置22に出力するかを、抽選により決定する。決定された打順に関する情報(操作態様情報。以下打順データという)は、所定の記憶部に記憶されるとともに、図示しない信号出力手段を介してサブ制御装置22に出力され、サブ制御装置22の制御に基づくサブ状態が後述するART状態である場合には、その打順が報知されるようなっている。
(リール制御手段90)
リール制御手段90は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作信号に基づいて、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものであり、図2に示すように、回転制御手段91と、停止制御手段92とを少なくとも備えている。
回転制御手段91は、スタートスイッチ30の有効な操作信号を受信した場合に、リールユニット60のステッピングモータを駆動させて回転リール40を回転させるためのものである。具体的には、規定数のベットがされている状態でスタートスイッチ30の操作信号を入力した場合には、前遊技における回転リール40の回転開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウエイト時間)が経過していることを条件に、各ステッピングモータに駆動信号を出力することにより、全ての回転リール40の回転を一斉に、あるいは所定の順番で開始させる。そして、全ての回転リール40の回転速度が所定の定常回転速度(例えば80rpm)に達すると、この定常回転速度で定速回転を行わせるものとなっている。
停止制御手段92は、リールユニット60に設けられた回転リール40の回転を検知するためのインデックスセンサ60A(図2参照)の検知信号に基づき、現時点における回転リール40の回転角度を把握し、ストップスイッチ50が操作された時点での回転リール40の回転角度から、所定の有効ライン上に位置している図柄を特定することができるようになっている。そして、特定された図柄を基準図柄として、この基準図柄から回転方向にあらかじめ定められた個数(最大スベリコマ数、例えば、左リール41及び右リール43では6コマ、中リール42では4コマ)移動したときの図柄までの範囲で、対応する回転リール40を停止させるように形成されている。換言すれば、停止制御手段92は、ストップスイッチ50が操作された時点から対応する回転リール40が停止するまでに、この回転リール40が回転する回転量があらかじめ定められたコマ数の範囲内となるように、ステッピングモータの駆動停止を制御するものである。具体的には、前記基準図柄をその位置に停止させてもよい場合にはそのまま回転リール40を停止させ、その位置に停止させてはいけない場合には、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせて、有効ライン上からその当選図柄を蹴飛ばして停止させる。また、最大スベリコマ数の範囲内に、当選図柄が含まれている場合には、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせて、有効ライン上にその当選図柄を引き込んで停止させる。
さらに、同種の役が同時当選している場合、すなわち打順が設定された当選領域が当選した場合の引き込み制御について詳述する。
本実施の形態では、図3のリール図柄の配列に示すように、ベル役に対応する図柄組合せに含まれる図柄は、全ての回転リール40において、最大スベリコマ数の範囲内で有効ライン上に引き込み可能となるように配置されている。つまり、ストップスイッチ50の操作のタイミングにかかわらず、有効ライン上に引き込み可能な配置となっている。一方、スイカ役に対応するそれぞれの図柄の組合せに含まれる図柄は、全ての回転リール40において、最大スベリコマ数の範囲内で有効ライン上に引き込み可能となるように配置されているわけではない。つまり、ストップスイッチ50の操作のタイミングに応じて、有効ライン上に引き込み可能な配置となっている。そして、停止制御手段92は、役抽選により、「左ベル1」などの所定の打順が設定されているベル役に関する重複当選領域に当選した場合には、ストップスイッチ50の操作態様に応じて、ベル役に対応する図柄の組合せ、スイカ役に対応する図柄の組合せ及び他のいずれの役に対応付けられた図柄にも該当しない特定のハズレの図柄の組合せであるブランク図柄(ベルブランク)を有効ライン上に停止表示させるように停止制御を行う。
なお、本実施の形態では、図4に示すように、正解役(ベル役)と不正解役(スイカ役)の配当が同じ設定となっているが、不正解役は正解役よりも払い出しが少ないように設定してもよい。また、この場合には、不正解役についても、当選していれば必ず引き込める設定にしてもよい。また、同時当選している役の配当は同じだが、正解打順だと複数役が重複して入賞し、不正解打順だと単独の役しか入賞しないかいずれの役も入賞しないように形成してもよい。
本実施の形態では、図3のリール図柄の配列に示すように、「打順リプレイ」の領域に含まれる再遊技役は、当該図柄組合せを構成する図柄が、全ての回転リール40において最大スベリコマ数の範囲内で有効ライン上に引き込み可能となるよう配置されている再遊技役が、必ず含まれている。つまり、ストップスイッチ50の操作のタイミングにかかわらず、いずれかの再遊技役が入賞可能な設定となっている。そして、停止制御手段92は、役抽選により上記した「打順リプレイ」のいずれかが当選した場合には、ストップスイッチ50の操作態様に応じて、有効ライン上に停止表示させる再遊技役に対応する図柄組合せを異なるものとなるように停止制御を行う。
ここで、「リプレイ3」及び「リプレイ4」に共通して含まれるリプレイB役は、後述するが、RT1状態から通常状態への移行契機役として位置付けられている。したがって、当選領域に「リプレイ3」及び「リプレイ4」が設定されているRT1テーブルを用いて役抽選が行われるRT1状態においては、当選領域に割り当てられている打順以外の打順でストップスイッチ50を操作するとメイン状態は移行しないが、当選領域に割り当てられている打順でストップスイッチ50を操作するとメイン状態が通常状態に移行することになる。
(遊技結果判定手段100)
遊技結果判定手段100は、ストップスイッチ50の操作によって回転リール40が全て停止したときに、当該遊技の結果を判定するためのものである。
払出制御手段110は、ホッパーユニット65によるメダルの払い出しを制御するものである。具体的には、遊技結果判定手段100の判定結果及び精算スイッチ17の操作に基づいて、ホッパーユニット65を作動させメダルを払い出させる。すなわち、遊技結果判定手段100が小役の入賞を判定した場合には、当該小役の入賞に応じたメダルを払い出し、クレジットが1以上ある場合に精算スイッチ17が操作されたときには、クレジットとして貯留されているメダルを払い出すようになっている。なお、入賞による払い出しをクレジットとして貯留してもよい。
メイン状態移行制御手段120は、メイン状態を特定し、メイン状態の移行を制御するためのものであり、図示しないが、移行条件判定手段、状態記憶手段、遊技カウンタの各手段を備えている。
移行条件判定手段は、役抽選手段70の抽選結果、遊技結果判定手段100の判定結果、及び以下に述べる遊技カウンタの計測値に基づいて、遊技状況が、メイン状態を移行させるための所定条件に該当するか否かを判定するためのものである。また、状態記憶手段は、前記移行条件判定手段の判定結果及び役抽選手段70の抽選結果に基づいて、現在のメイン状態を記憶するためのものである。遊技カウンタは、遊技に関する数値を計測するものである。具体的には、BB(RB)ゲーム中のゲーム回数、入賞回数、払出枚数などのカウントなどを行うものである。
本実施の形態におけるスロットマシン10は、初期状態(工場出荷時)のメイン状態は、通常状態となっている。すなわち、役抽選手段70は、役抽選に用いる役抽選テーブル71として通常テーブル(図5(A)参照)を取得している。そして、通常状態中に、既述したリプレイA役が入賞した場合には、RT2状態に移行する。また、RT2状態において、既述したベルブランクが表示された場合には、通常状態に移行する。
なお、通常状態、RT1状態、RT2状態において、BBが当選した場合にはボーナス内部中状態に移行し、ボーナス内部中状態においてBBが入賞した場合には、ボーナス作動中状態に移行する。そして、払い出しメダル数が所定値を超えてBBゲームが終了することによりボーナス作動中状態が終了すると、RT2状態に移行するようになっている。
ここで、RT1状態中においては、所定条件の下で、後述するAT制御手段150の制御に基づき、「打順ベル」が当選した場合に正解の打順を報知するベルナビが行われるとともに、「打順リプレイ」が当選した場合にリプレイB役の入賞を回避する打順を報知する転落回避ナビが行われるようになっている。また、通常状態中においては、所定条件の下で、RT1状態への移行契機となっているリプレイC役を入賞させるための正解の打順を報知する移行ナビが行われるようになっている。
エラー制御手段130は、打順出力決定手段80の決定と遊技結果判定手段100の判定結果に基づいて、スロットマシン10の状態を所定のエラー状態に設定するとともに、所定のエラー解除契機に該当した場合には、エラー状態を解除する制御を行うことができるものである。そして、図2に示すように、不正操作判定手段131と、エラー状態設定手段132とを備えている。
(不正操作判定手段131)
不正操作判定手段131は、図示しない不正操作カウンタと、設定ゲーム数カウンタを有し、この不正操作カウンタ及び設定ゲーム数カウンタのカウント値に基づいて、スロットマシン10をエラー状態にするか否かの判定を行うものである。不整合操作カウンタは、いずれかの「打順ベル」が当選したゲームにおいて、打順出力決定手段80の決定した打順とは異なる打順で停止操作され、かつ正解役であるベル役が入賞した場合(以下不整合操作という)の回数をカウントするものである。また、設定ゲーム数カウンタは、あらかじめ設定されたゲーム数のカウントを行うものであり、カウントを終了する度にゲーム数を再設定してカウントを行う。不整合操作カウンタのカウント値は、設定ゲーム数カウンタがカウントを終了するごとに初期化される。そして、不正操作判定手段131は、設定ゲーム数カウンタのカウント終了前に、不整合操作カウンタのカウントに基づく不整合操作回数が所定値を超えた場合(あるいは所定値に達した場合)に、不正操作が行われていると判断する。不正操作の判断が行われた場合には、不整合操作カウンタ及び設定ゲーム数カウンタのカウント値を初期化する。
エラー状態設定手段132は、不正操作判定手段131の判定に基づいて、スロットマシン10の作動状態をエラー状態に設定するとともに、所定のリセット操作に基づいて、エラー状態の設定を解除する。具体的には、不正操作判定手段131が不正操作と判定した場合には、所定のエラー表示部にエラー表示を行わせるとともに、ゲームの進行を不能な状態にする。本実施の形態においては、入賞によるメダル払い出しを停止する(ホッパーユニット65を作動させない、あるいはクレジットへの加算処理を行わせない)とともに、精算スイッチ17の操作を無効(操作信号を受け付けない、あるいは受け付けても無視する)にする。そして、所定のリセットスイッチ(図示せず)が操作された場合には、上記したエラー表示やゲームの進行不能状態を終了させる。
また、エラー制御手段130は、不正操作判定手段131の監視結果に基づくエラー制御以外にも、例えばメダルセレクター4に関するエラーや、ホッパーユニット65に関するエラーや、前扉3の開閉に関するエラーなど、スロットマシン10の構成部品に関する所定のエラー制御を行うことができるが、それらについては説明を省略する。
(サブ制御装置22)
サブ制御装置22は、メイン制御装置21からの出力信号に基づいて、画像表示部67やランプ68やスピーカ69等の演出装置の作動を制御するためのものである。そして、サブ制御装置22は、図2に示すように、少なくとも、サブ状態記憶手段140及びAT制御手段150として機能する。サブ制御装置22としては、画像表示部67やランプ68やスピーカ69等を制御する手段や、種々の演出データを記憶する手段などを有しているが、それらの説明は省略する。
サブ状態記憶手段140は、現在のサブ状態を記憶しておくためのものである。
ここで、サブ状態には、図8に示すように、ATの実行が決定されているサブ状態であるAT状態と、それ以外のサブ状態である非AT状態があり、AT状態には、ART待機状態1(以下、待機状態1と省略する)と、ART待機状態2(以下、待機状態2と省略する)と、ART状態が設けられている。ここで、AT(アシストタイム)とは、当選役に関する情報を遊技者に報知する特定報知演出を実行可能なATゲームが行われる遊技期間であり、ART(アシストリプレイタイム)とは、RT中にATが行われる遊技期間である。また、非AT状態には、サブ通常状態と、ボーナス状態が設けられている。待機状態1は、ATの実行が決定されており、かつメイン状態がRT2である場合のサブ状態である。待機状態2は、ATの実行が決定されており、かつメイン状態が通常状態である場合のサブ状態である。ART状態は、ATの実行が決定されており、かつメイン状態がRT1である場合のサブ状態である。ボーナス状態は、メイン状態がボーナス作動中状態である場合のサブ状態である。サブ通常状態は、上記のいずれにも該当しないサブ状態である。
(AT制御手段150)
AT制御手段150は、補助演出を制御する手段であって、ATの開始及び終了を制御する手段である。本実施の形態における補助演出は、具体的には、打順が設定された当選領域の当選時に打順を報知する、いわゆる打順ナビである。打順ナビは、画像表示部67に、停止操作すべきストップスイッチ50の位置を左、中、右などの文字で表示させたり、スピーカ69から音声により指示したり、ストップスイッチ50のボタンの内部に設けた発光体の発光色を変化させて、最初に操作すべきストップスイッチ50を示すことなどにより行われる。
(AT抽選手段)
AT抽選手段は、ATの実行の有無及びARTのゲーム数を抽選により決定するためのものである。本実施の形態においては、役抽選の結果、BBが当選した場合、あるいは、サブ通常状態中に特定役(チェリー役)が当選した場合に、ART抽選を行う。ART抽選では、ARTのゲーム数を、例えば1セット40ゲームとして0〜7セットの範囲で決定する。抽選結果が1以上である場合には、後述するATカウンタに抽選結果に対応するカウント値が加算され、ART抽選後のATカウンタがゲーム数を有している場合にAT及びARTの実行が決定される。そして、ART抽選に当選しており、メイン状態がRT1に移行した場合に、ARTが開始されるようになっている。また、AT抽選手段は、サブ状態がAT状態である場合の遊技中の所定時、例えば特殊1役、特殊2役などが当選又は入賞した場合には、ARTのゲーム数の上乗せ抽選を行うことができる。
報知実行手段は、補助演出を実行させるためのものであり、図示しないATカウンタを備えている。
ATカウンタは、ARTのゲーム数をカウントするものである。具体的には、ART抽選に当選すると、ARTのゲーム数を、当選に係る数だけ加算して記憶するとともに、ARTの実行中は、ゲームごとに記憶値を1ずつ減算する。また、上乗せ抽選に当選すると、当選に係るゲーム数を加算する。ATカウンタのカウント値が0になると、ART状態は終了する。また、ART状態中にリプレイB役が入賞した場合又はベルブランクが表示された場合又はリプレイA役が入賞した場合には、ATカウンタはゲーム数を初期化(0クリア)するようになっている。すなわち、ゲーム数が残っていてもメイン状態がRT1状態から通常状態又はRT2状態に転落した場合にはARTが終了する。一方、ART状態中にボーナス(BB)が当選した場合には、ART状態は終了するがATカウンタはカウント値を保持し、BB終了後にはART待機状態1に移行する。このように、本実施の形態では、ATカウンタがカウント値を有している場合にAT状態である設定となっている。
ベルナビは、「打順ベル」が当選した場合に正解の打順を報知するものである。前述したように、正解の打順で停止操作された場合には、ベル役が必ず入賞し、不正解の打順で停止操作された場合には、スイカ役が入賞するか、何の役も入賞しない。非入賞の場合には、ベルブランクが表示される。なお、「押し順ベル」のうち、左停止スイッチ51を第一停止とする打順が設定されている「左ベル1」及び「左ベル2」の当選確率(合算値)は、他の打順が正解の打順に設定されている「打順ベル」の当選確率よりも低く設定されている。これは、遊技進行が適正に行われるように、通常状態において左第一停止以外の操作順で停止操作すること(いわゆる変則押し)を禁じる(後述するペナルティが課せられる)とともに、普通は左第一停止で停止操作すると思われる通常状態よりも、左第一停止以外の操作順が許可されるART状態での有利度が高くなるようするためである。
転落回避ナビは、「打順リプレイ」が当選した場合に、リプレイB役が入賞しないための打順を報知するものである。ナビに従って停止操作された場合には、リプレイB役以外の再遊技役が必ず入賞し、ナビに従わない場合には、リプレイB役が入賞する可能性がある。
なお、ART状態中にリプレイB役が入賞した場合又はベルブランクが表示された場合には、メイン状態が通常状態に移行するが、ATカウンタのカウント値が1以上ある場合には、ATカウンタのカウント値をクリアしないでAT状態を維持するようにしてもよい。この場合には、「打順リプレイ」の当選時に、リプレイC役を入賞させるための移行ナビを行う。また、ART状態中にリプレイA役が入賞してしまい、メイン状態がRT2状態に移行した場合にも、ATカウンタのカウント値が1以上ある場合にはAT状態を維持し、ベルブランクを表示させるためのナビ(「打順ベル」当選時に不正解打順を報知)やリプレイC役を入賞させるための移行ナビを行うようにしてもよい。リプレイC役が入賞するまでの間、ATカウンタのカウントは中断してもよいし、続行させてもよい。
次に、上記構成を有するスロットマシン10の、メイン制御装置21の制御に基づく遊技作動の概略を、図9のフローに基づき説明する。図9は、1回の遊技における流れを示す。
まず、図9に示すステップ100において、規定数のメダルがベットされたか否かが判断される。ベットには、メダルの投入、ベットスイッチ16の操作の他、再遊技作動による自動ベットも含まれる。規定数のメダルがベットされない場合にはステップ100に戻り、規定数のメダルが投入された場合には、次のステップ101に進む。
ステップ101において、スタートスイッチ30がONとなったか否かが判断される。スタートスイッチ30がONにならない場合には、ステップ101に戻り、スタートスイッチ30がONとなった場合には、次のステップ102に進む。
ステップ103において、打順出力決定処理が行われる。そして、次のステップ104に進む。
ステップ104において、回転リール40の回転開始処理が行われる。そして、次のステップ105に進む。
ステップ105において、いずれかのストップスイッチ50がONとなったか否かが判断される。ストップスイッチ50がONとならない場合には、ステップ105に戻り、いずれかのストップスイッチ50がONとなった場合には、次のステップ106に進む。
ステップ107において、全ての回転リール40が停止したか、すなわち3個の回転リール40に対応するストップスイッチ50の操作が行われたか否かが判定される。全ての回転リール40が停止していない場合にはステップ105に戻り、全ての回転リール40が停止した場合には、次のステップ108に進む。
ステップ108において、遊技結果判定処理が行われる。そして、次のステップ109に進む。
ステップ110において、遊技結果に応じた処理が行われる。すなわち、所定の役が入賞した場合には、入賞メダルの払い出しや、再遊技の作動や、ボーナスゲームへの移行処理が行われ、1回の遊技が終了する。所定の役は入賞しないものの、メイン状態やサブ状態の移行契機となる図柄組合せが表示された場合には、メイン状態の移行処理が行われる。何の役も入賞せず、かつメイン状態やサブ状態の移行契機となる図柄組合せも表示されない場合には、そのまま1回の遊技が終了する。
まず、図10のステップ200において、「打順ベル」のいずれかが当選したか否かが判断される。「打順ベル」が当選していない場合にはそのまま処理を終了する。一方、「打順ベル」のいずれかが当選したと判断された場合には、次のステップ201に進む。
ステップ201において、打順出力決定抽選が行われる。すなわち、打順出力決定手段80により、当選した「打順ベル」に割り当てられている複数の打順の中から、サブ制御装置22に出力すべき打順を抽選により決定する。そして、つぎのステップ202に進む。
続いて、図9のステップ109におけるエラー判定処理について、図11のフローに基づき説明する。ここで、図中「N」は自然数であり、不整合操作カウンタの初期値は0である。また、設定ゲーム数カウンタの初期値は、Nよりも大きい自然数である。
まず、図11のステップ300において、設定ゲーム数カウンタのカウント値を1減算する。そして、次のステップ301に進み、正解役であるベル役が入賞したか否かが判断される。ベル役が入賞したと判断された場合には、次のステップ302に進む。
ステップ303において、不整合操作カウンタのカウント値を1加算する。そして、次のステップ304に進む。
ステップ304において、不整合操作カウンタのカウント値がNを超えたか否かが判断される。不整合操作カウンタのカウント値がNを超えていない場合には、次のステップ305に進む。
ステップ305において、設定ゲーム数カウンタのカウント値が0となったか否かが判断される。設定ゲーム数カウンタのカウント値が0でない場合には、エラー判定処理を終了する。一方、設定ゲーム数カウンタのカウント値が0である場合には、次のステップ306に進む。
ステップ306において、不整合操作カウンタ及び設定ゲーム数カウンタを初期化する。すなわち、不整合操作カウンタのカウント値を0にし、設定ゲーム数カウンタのカウント値を設定値にする。そして、エラー判定処理を終了する。
ステップ307において、エラー状態の設定を行う。すなわち、不正操作判定手段131が不正操作の判定を行い、エラー状態設定手段132が、画像表示部67や所定のエラー表示部にエラー中の表示を行わせるとともに、ゲームの進行を停止させる。この際、遊技場のホールコンピュータにエラー発生の通報を行うようにしてもよい。エラー判定処理は、遊技結果に応じた処理の前に行われるので、不整合操作に基づくベル役の配当が払い出される前にゲームが停止することとなる。そして、次のステップ308に進む。
なお、上記したフローでは、不整合操作カウンタのカウント値がNを超えた場合にエラー状態の設定を行うようにしてあるが、不整合操作カウンタのカウント値がNに達した場合にエラー状態の設定を行うようにしてもよい。
(まとめ)
以上のように、本実施の形態では、ストップスイッチ50の操作態様が設定される抽選結果としての「打順ベル」に正解の打順を複数設定し、メイン制御装置21はそのうちのいずれかの打順の打順データをサブ制御装置22に出力するとともに、サブ制御装置22では、サブ状態がART状態である場合に、入力した打順データに係る打順を報知するように形成してある。そして、正解役(ベル役)の入賞時に、当該ゲームでの打順が出力した打順データに係る打順と一致しているか否かを監視し、一致していないのに正解役が入賞した不整合操作回数が一定期間中に所定回数を超えた場合には、エラーとして扱い、遊技を実行不能にするようにしてある。
(変形例)
上記した実施の形態では、エラー判定処理において、一定ゲーム数の間に不整合操作が所定回数を超えて行われた場合(あるいは所定回数に達した場合)に不正操作と判断するように形成してあったが、エラーの判断手法はかかる方法に限られない。例えば、不整合操作が所定回数(例えば2回)連続して発生した場合に、不正操作と判断するようにしてもよい。この場合には、不整合操作カウンタが、不整合操作の発生でカウントを更新(加算又は減算)し、整合操作の発生でカウントを初期化するように形成すればよい。あるいは、不整合操作が連続して発生した回数が所定回数を超えた(所定回数に達した)場合や、に、一定期間中に不整合操作が連続して発生した回数が所定回数を超えた(所定回数に達した)場合に、不正操作と判断するようにしてもよい。
また、エラー判定処理の他の一例として、不整合操作カウンタは初期値0から不整合操作回数を加算していくものとし、カウント値が所定値を超えた場合に不正操作と判断するように形成したうえで、打順出力決定手段80の決定した打順で停止操作されてベル役が入賞した場合(整合操作)には、不整合操作カウンタのカウント値が0でないことを条件にカウント値を1減算するように形成してもよい。このように形成した場合には、操作ミスによる不整合操作回数を整合操作回数によって埋め合わせる(操作ミスによる不整合操作の累積によりエラーとなるのを防止する)ことができる一方で、不整合操作が短期間に頻発すればエラーにすることができる。そして、設定ゲーム数カウンタのカウントに基づくゲーム数が所定回数(例えば100回)に達した場合には、不整合操作カウンタのカウント値を初期化するようにしてもよい。このように形成すれば、長期間にわたり少しずつ累積された操作ミスによる不整合操作の回数をリセットすることができ、不整合操作が長期間(例えば50ゲーム)にわたり少しずつ行われるような場合でもエラーにすることができる。
なお、エラー状態の設定によって、遊技を実行不能とはしないものの、特定のリセット操作によらないと解除できないメイン制御装置21の制御に基づくエラー表示を行わせるように形成してもよい。このように形成した場合には、ゲームを行うことはできても、エラー表示がされたままでは目立つので不正な行為を続けることが憚られ、結果として、不正行為を抑制することができる。
20 制御装置 21 メイン制御装置
22 サブ制御装置
30 スタートスイッチ 40 回転リール
50 ストップスイッチ 60 リールユニット
65 ホッパーユニット 70 役抽選手段
80 打順出力決定手段 90 リール制御手段
100 遊技結果判定手段 110 払出制御手段
131 不正操作判定手段 132 エラー状態設定手段
150 AT制御手段
Claims (3)
- 複数の図柄を表示した複数の回転リールと、
前記複数の回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
回転中の前記回転リールを個々に停止させるための複数のストップスイッチと、
所定の図柄組合せが対応付けられた役について当選か否かの役抽選を行い、前記スタートスイッチの操作に基づき前記回転リールを回転させるとともに、前記役抽選の抽選結果及び前記ストップスイッチの操作に基づき前記回転リールの回転停止を制御し、前記ストップスイッチの操作に基づき回転停止した回転リールの図柄が所定の態様で停止表示された場合には入賞と判定し所定の利益を付与するメイン制御装置と、
前記メイン制御装置からの出力信号を一方向的に入力し、所定の演出装置の作動を制御するサブ制御装置と、を少なくとも備え、
前記役抽選の所定の抽選結果に対応した操作態様で前記ストップスイッチが操作された場合には、特定役が入賞可能に形成され、
前記サブ制御装置は、前記ストップスイッチの操作態様を報知する補助演出を実行可能に形成された遊技機において、
前記所定の抽選結果に対応した前記特定役を入賞可能とする前記ストップスイッチの操作態様が、複数種類設定され、
前記メイン制御装置は、前記複数種類の操作態様が設定された抽選結果が発生した場合には、当該抽選結果に設定された複数種類の操作態様のうちいずれか一の操作態様を選択し、操作態様情報として前記サブ制御装置に出力し、
前記サブ制御装置は、サブ制御装置の制御に基づくサブ状態が、一定期間にわたり前記補助演出を実行する補助演出状態である場合には、前記メイン制御装置から入力した操作態様情報に基づいて、前記ストップスイッチの操作態様を報知可能であり、
前記メイン制御装置は、
前記サブ制御装置に出力した操作態様情報に係る操作態様と異なる操作態様で前記ストップスイッチが操作され、かつ特定役が入賞した場合には、エラーと判定することができるように形成されていることを特徴とする遊技機。 - 前記メイン制御装置は、前記サブ制御装置に出力した操作態様情報に係る操作態様と異なる前記ストップスイッチの操作態様によって、前記特定役が、一定期間中に所定回数を超えて入賞した場合に、エラーと判定することを特徴とすることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
- 前記メイン制御装置は、前記サブ制御装置に出力した操作態様情報に係る操作態様と異なる前記ストップスイッチの操作態様によって、前記特定役が、連続して所定回数入賞した場合に、エラーと判定することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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