JP2014122268A - ジルコニア含有シリコーン樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐熱性および耐光性に優れるとともに、透明性に優れ、かつ、高屈折率を有するジルコニア含有シリコーン樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 シリコーン樹脂100重量部に対して、炭素数10個以上の飽和炭化水素基を置換基として有するシランカップリング剤により表面修飾された、平均粒子径が1〜20nmのジルコニア粒子1〜400重量部を含有することを特徴とするジルコニア含有シリコーン樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ジルコニア含有シリコーン樹脂組成物に関するものであり、さらに詳しくは、透明性に優れ、かつ、高屈折率を有し、発光ダイオード(LED:light emitting diode)の光取り出し効率向上を実現するための材料として用いることができるジルコニア含有シリコーン樹脂組成物に関するものである。
シリコーン樹脂は、有機高分子からなる材料と比較して、耐熱性や耐光性に優れることから、耐久性を必要とする電子材料分野での使用が増えている。なかでも、光半導体封止材料においては、シリコーン樹脂が汎用されている。
シリコーン樹脂の問題点は、低屈折率である点である。シリコーン樹脂の屈折率は一般的に1.4前後であり、有機高分子からなる材料と比較すると、約0.1低い値である。光半導体封止材料においては、光取り出し効率の向上が求められていることから、シリコーン樹脂の高屈折率が必要とされる。
そこで、シリコーン樹脂の屈折率を向上させる手段として、特許文献1では、シリコーン樹脂に芳香族置換基を導入することで屈折率の向上を達成している。それによると、ケイ素の置換基として屈折率の高いフェニル基を導入することにより、屈折率を1.4から1.5強にまで向上することが可能となる。
また、チタニア、ジルコニア、チタン酸バリウム等の高屈折率の金属酸化物を樹脂中に分散させることにより、樹脂の屈折率を調整する方法が検討されている。
しかしながら、親水性である金属酸化物粒子を、疎水性かつ撥水性のシリコーン樹脂中に分散させることは困難であり、透明性を必要とする用途には適用が難しい。
そこで、特許文献2では、シリコーン樹脂にチタニア粒子を分散させるために、粒子に親和性を有するアクリル部位と、シリコーン樹脂に親和性を有するシリコーン部位とを共重合させた金属酸化物微粒子分散剤が開示されている。また、特許文献3では、シリコーンと構造的に似通っているケイ素酸等を利用してチタニアを分散させる方法が報告されている。
一方、ゾル−ゲル法などにより調製される粒子は、一般的に一次粒子サイズが数nmから数十nm程度に調整が可能であり、単分散性に優れているという利点がある。ゾル−ゲル法は、通常、水−アルコール系で反応が行われるため、得られた粒子を樹脂に分散させる場合、得られた粒子の分散媒を樹脂溶解用の溶媒に置換する必要がある。しかしながら、単純に、溶媒を置換すると微粒子表面と溶媒との親和性が低いため、粒子が凝集することが多い。そこで、特許文献4では、ゾル−ゲル法で調製した粒子を、各種表面処理剤で処理した後に溶媒置換を行う方法が開示されている。
特開2005−76003号公報 特開2006−131547号公報 特開平9−208438号公報 特開2001−164117号公報
しかしながら、特許文献1の方法は、フェニル基の導入量を多くすると、樹脂が硬く脆くなるため、その利用方法が限定されるのに加え、シリコーン樹脂が結晶化することにより透明性の低下を招く問題がある。
特許文献2に開示されている金属酸化物微粒子分散剤を使用すると、10μm程度の薄膜では比較的透明性を保てるが、それ以上の厚膜になると透明性が大きく低下する。特許文献3の方法は、分散性に加えて分散安定性に問題がある。
また、特許文献4に拠って表面処理剤により処理した金属酸化物を樹脂中に分散させる場合、シランカップリング剤が樹脂と重合可能な不飽和炭化水素基を有している必要があり、有していない場合には相分離により樹脂組成物の白濁を招いたり、硬度や耐擦傷性が得られない。
本発明の課題は、発光ダイオード(LED:light emitting diode)の光取り出し効率向上に寄与する材料として用いることができる、透明性に優れ、かつ、高屈折率を有するジルコニア含有シリコーン樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、炭素数10個以上の飽和炭化水素基を置換基として有するシランカップリング剤により表面修飾された、平均粒子径が1〜20nmのジルコニア粒子を、シリコーン樹脂に添加することにより、透明性と高屈折率を有するシリコーン樹脂が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、シリコーン樹脂100重量部に対して、炭素数10個以上の飽和炭化水素基を置換基として有するシランカップリング剤により表面修飾された、平均粒子径が1〜20nmのジルコニア粒子1〜400重量部を含有することを特徴とするジルコニア含有シリコーン樹脂組成物である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のジルコニア含有シリコーン樹脂組成物は、シリコーン樹脂100重量部に対して、炭素数10個以上の飽和炭化水素基を置換基として有するシランカップリング剤により表面修飾された、平均粒子径が1〜20nmのジルコニア粒子1〜400重量部を含有するものである。
本発明のジルコニア含有シリコーン樹脂組成物が含有するジルコニア粒子は、炭素数10個以上の飽和炭化水素基を置換基として有するシランカップリング剤により表面が修飾された、平均粒子径が1〜20nmのジルコニア粒子である。
ジルコニア粒子の平均粒子径が1〜20nmである理由は、平均粒子径が1nm未満では、結晶性が乏しくなり、屈折率などの粒子特性を発現することが難しくなり、一方、平均粒子径が20nmを超えると、分散液や樹脂複合体とした場合に透明性が低下するからである。
ジルコニア粒子は、ナノサイズの粒子であるから、樹脂と複合化した樹脂複合体においても、光散乱が小さく、樹脂の透明性を維持することが可能である。
ジルコニア粒子としては、単斜晶ジルコニア粒子もしくは正方晶ジルコニア粒子のいずれか一方、または、単斜晶ジルコニア粒子および正方晶ジルコニア粒子などが用いられるが、以下のような理由から正方晶ジルコニア粒子が好ましい。
ジルコニア粒子として正方晶ジルコニア粒子が好ましい理由は、微粒子合成の立場からは微粒子の粒径が20nm以下のように小さくなると、正方晶の方が従来知られている単斜晶よりも安定になることと、硬度が高く、ジルコニア粒子を樹脂中に分散させた樹脂複合体の機械的特性を向上させることができる上に、この樹脂複合体においては、単斜晶ジルコニア粒子を添加した場合と比べて、マルテンサイト変態と称される体積膨張により高い靭性を示すからである。
このような平均粒子径が1〜20nmのジルコニア粒子を製造する方法としては、例えば、オキシ塩化ジルコニウム8水塩を純水に溶解させたジルコニウム塩溶液に、希アンモニア水を撹拌しながら加え、ジルコニア前駆体スラリーを調製し、次いで、このスラリーに、硫酸ナトリウムなどの無機塩の水溶液を撹拌しながら加え、スラリー状とした後、遠心分離器を用いて洗浄を行い、添加した無機塩を十分に除去し、その後、0.05〜1mmφのジルコニアビーズを用いたビーズミルなどの湿式混合機により粉砕処理を行い、ジルコニア粒子を作製する方法などが挙げられる。
本発明でのジルコニア粒子の表面修飾剤は、炭素数10個以上の飽和炭化水素基を置換基として有するシランカップリング剤であり、親水性のジルコニア粒子を疎水化するために用いられ、ジルコニア粒子と複合化するシリコーン樹脂に対し、ジルコニア粒子の分散性を確保できれば特に制限はない。炭素数10個未満の飽和炭化水素基を置換基として有するシランカップリング剤では、表面修飾したジルコニアがシリコーン樹脂に対して分散せず、透明性を保持できない。
炭素数10個以上の飽和炭化水素基を置換基として有するシランカップリング剤としては、例えば、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、デシルトリクロルシラン、デシルトリフェノキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ドデシルトリクロルシラン、ドデシルトリフェノキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリクロルシラン、オクタデシルトリフェノキシシランなどが挙げられる。
特定のシランカップリング剤で表面修飾されたジルコニア粒子(以下、表面修飾ジルコニアと称する場合もある)におけるシランカップリング剤の含有率は、シリコーン樹脂への分散性、および屈折率の向上効果を鑑みて、ジルコニア粒子100重量部に対して10〜100重量部であることが好ましく、30〜80重量部であることがより好ましい。
このような表面修飾ジルコニアを得る方法としては、例えば、ジルコニア粒子の水分散液、およびメタノールの混合液に、特定のシランカップリング剤(ジルコニア粒子に対して30〜80重量部)を添加し、70〜90℃で8〜11時間加熱還流することで行うことができる。得られた還流液に、トルエンを添加して、共沸することにより、水を系中から除去すると共に、トルエンに溶媒置換することで、表面修飾ジルコニアが分散した、トルエン分散液を作製する方法などが挙げられる。
本発明のジルコニア含有シリコーン樹脂組成物が含有するシリコーン樹脂は、−Si−O−という部分構造を持つシロキサン化合物であれば特に制限は無く、例えば、有機変性シリコーン樹脂、ストレートシリコーン樹脂、シリコーンゴムなどが挙げられるが、表面修飾ジルコニアの分散性の観点から、有機変性シリコーン樹脂であることが好ましい。
ここに有機変性シリコーン樹脂とは、構造内のSi原子上に、少なくとも一つのアルケニル基、アルキニル基、アミノ基、エポキシ基、ヒドロキシル基、メタクリル基、ポリエーテル基、メルカプト基、カルボキシル基、水素原子を有するものを指し、例えば、2液硬化型の有機変性シリコーン樹脂、1液硬化型の有機変性シリコーン樹脂などが挙げられる。
2液硬化型の有機変性シリコーン樹脂としては、例えば、構造内のSi原子上に少なくとも一つのアルケニル基、アルキニル基を有する、ポリジメチルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、ポリフェニルメチルシロキサン、又は、構造内のSi原子上に少なくとも一つの水素原子を有する、ポリジメチルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、ポリフェニルメチルシロキサンなどが挙げられる。これらのうち、汎用性とハンドリング性の観点から、2液いずれについても、屈折率が1.4〜1.6、密度が0.9〜1.2、粘度が2〜10000mPa・sであるようなシリコーン樹脂などが好ましい。
具体的には、変性シリコーン:SCR(登録商標)−1016A(オルガノシリコン混合物)、信越化学株式会社製(屈折率:1.54、密度:0.99、粘度:1000mPa・s)、変性シリコーン:SCR(登録商標)−1016B(シリコーン混合物)、信越化学株式会社製(屈折率:1.51、密度:1.05、粘度:50mPa・s)、シリコーンゴム:KER(登録商標)−2600A、信越化学株式会社製(屈折率:1.41、密度:1.02、粘度:6500mPa・s)、シリコーンゴム:KER(登録商標)−2600B、信越化学株式会社製(屈折率:1.41、密度:1.02、粘度:5500mPa・s)などが挙げられる。
硬化時間を短くするために、シリコーン樹脂は、反応用触媒を含有することが好ましい。
反応用触媒としては、例えば、白金系触媒、ロジウム系触媒、パラジウム系触媒などが挙げられ、特に、白金系触媒が好ましい。
この白金系触媒としては、白金微粉末、塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金カルボニル錯体などが挙げられ、特に、塩化白金酸が好ましい。
反応用触媒の含有量は、本発明の組成物の硬化を促進させることのできる量であればよく、特に限定されることはないが、硬化をより促進させる等のため、本発明のジルコニア含有シリコーン樹脂組成物に対して、反応用触媒中の金属原子が重量単位で0.01〜500ppmであることが好ましく、より好ましくは0.01〜50ppmである。
シリコーン樹脂については、本発明の目的を損なわないかぎり、その他任意の成分として、耐熱剤、染料、顔料、難燃性付与剤などを含有してもよい。
本発明のジルコニア含有シリコーン樹脂組成物は、シリコーン樹脂100重量部に対して、表面修飾されたジルコニア粒子1〜400重量部を含有するものであり、表面修飾されたジルコニア粒子が1重量部未満の場合は、高屈折率化に至らないであり、一方、400重量部を超えると樹脂組成物が白濁して透明ではなくなるためである。
本発明のジルコニア含有シリコーン樹脂組成物を得るには、特に制限は無く公知の方法を用いることができ、例えば、シリコーン樹脂と表面修飾ジルコニアを混合する方法、または、表面修飾ジルコニアの分散液をシリコーン樹脂に添加する方法などが挙げられる。中でも、シリコーン樹脂への分散性の観点から、表面修飾ジルコニアのトルエン分散液をシリコーン樹脂に添加する方法が好ましい。
具体的には、シリコーン樹脂100重量部に対して、表面修飾ジルコニア1〜400重量部を含有するトルエン分散液を、シリコーン樹脂に投入し、撹拌して、透明性を有する分散液が得られた後、溶媒留去すること等により、ジルコニア含有シリコーン樹脂組成物が得られる。
このようにして得られたジルコニア含有シリコーン樹脂組成物は、透明性に優れ、かつ、高屈折率を有するものである。
本発明のジルコニア含有シリコーン樹脂組成物は、硬化した際に、透明性を維持したまま屈折率を向上した透明複合体を得ることができる。したがって、高屈折率シリコーン樹脂としてLEDの封止樹脂として使用する場合、従来のシリコーン樹脂と比較して光の取り出し効率の向上を期待できる。
以下に実施例にもとづき本発明をさらに詳しく説明するが、これらは本発明の理解を助けるための例であって本発明はこれらの実施例により何等の制限を受けるものではない。
[試薬等]
実施例、比較例の中で用いた試薬等は、以下の略号を用いて表す(その他の試薬等は市販品を用いた)。
<シランカップリング剤>
デシルトリメトキシシラン:KBM(登録商標)−3103、信越化学株式会社製
<シリコーン樹脂>
シリコーン−a:変性シリコーン、SCR(登録商標)−1016A(オルガノシリコン混合物)、信越化学株式会社製
シリコーン−b:変性シリコーン、SCR(登録商標)−1016B(シリコーン混合物)、信越化学株式会社製
シリコーン−c:シリコーンゴム、KER(登録商標)−2600A、信越化学株式会社製
シリコーン−d:シリコーンゴム、KER(登録商標)−2600B、信越化学株式会社製
[物性試験法]
<平均粒子径>
透過型電子顕微鏡(JEM−2000FX、日本電子製)を用いて測定した。
<透明性>
目視により確認した。
実施例1
[ジルコニア水分散液の調製]
オキシ塩化ジルコニウム8水塩100gを純水1.5L(リットル)に溶解させたジルコニウム塩溶液に、28%アンモニア水13gを純水1.0Lに溶解させた希アンモニア水を撹拌しながら加え、ジルコニア前駆体スラリーを調製した。
次いで、このスラリーに、硫酸ナトリウム11gを0.2Lの純水に溶解させた硫酸ナトリウム水溶液を撹拌しながら加えた。このときの硫酸ナトリウムの添加量は、ジルコニウム塩溶液中のジルコニウムイオンのジルコニア換算値に対して30重量%であった。
次いで、遠心分離器を用いて洗浄を行い、添加した硫酸ナトリウムを十分に除去した後、乾燥器にて乾燥させ、ジルコニア粒子を作製した。
次いで、このジルコニア粒子10gに、分散媒として水を82.5g加えて混合し、その後、0.1mmφのジルコニアビーズを用いたビーズミルにより分散処理を行い、ジルコニア水分散液を調製した。このジルコニア水分散液のジルコニア粒子の平均粒子径は3nmであった。
[ジルコニア表面修飾]
調製した濃度10wt%のジルコニア水分散液3mLにメタノール12mLを加え、30分間、窒素ガスを吹き込むことで窒素置換を行い、次いで、シランカップリング剤(デシルトリメトキシシラン)0.1g(ジルコニア粒子に対して30重量部)を添加し、90℃で11時間、加熱還流を行った。次いで、得られた還流液にトルエンを添加して、共沸することにより、水の除去およびトルエンへの溶媒置換を行い、トルエン分散液を作製した。このトルエン分散液1mLを乾固したところ、表面修飾ジルコニアの白色粉末が0.02g残留した。
[ジルコニア含有シリコーン樹脂組成物の作製]
次いで、シリコーン−a(0.2g)およびシリコーン−b(0.2g)のそれぞれに、作製したトルエン分散液を5mL(表面修飾ジルコニア0.1g含有)ずつ添加し、窒素フローすることで溶媒留去し、2液硬化型のジルコニア含有シリコーン樹脂組成物を作製した(シリコーン樹脂100重量部に対して、表面修飾ジルコニア50重量部)。シリコーン−aおよびシリコーン−bのいずれについても、透明性を有していた。
実施例2
[ジルコニア含有シリコーン樹脂組成物の作製]
シリコーン−c(0.2g)およびシリコーン−d(0.2g)のそれぞれに、実施例1で作製したトルエン分散液を5mL(表面修飾ジルコニア0.1g含有)ずつ添加し、窒素フローすることで溶媒留去し、2液硬化型のジルコニア含有シリコーン樹脂組成物を作製した(シリコーン樹脂100重量部に対して、表面修飾ジルコニア50重量部)。シリコーン−cおよびシリコーン−dのいずれについても、透明性を有していた。
比較例1
[ジルコニア含有シリコーン樹脂組成物の作製]
シリコーン−a(0.2g)およびシリコーン−b(0.2g)のそれぞれに、実施例1で調製したジルコニア水分散液を0.9g(ジルコニア0.1g含有)ずつ添加し、水を留去してジルコニア含有シリコーン樹脂組成物を作製した。シリコーン−aおよびシリコーン−bはいずれも白濁し、透明性を有するシリコーン樹脂組成物は得られなかった。
比較例2
[ジルコニア表面修飾]
ジルコニア水分散液(酸化ジルコニウム(IV)分散液(10wt%inHO)、シグマアルドリッチジャパン株式会社製)10mL(平均粒子径21〜80nmのジルコニア1.0g含有)にメタノール30mLを加え、30分間、窒素ガスを吹き込むことで窒素置換を行い、次いで、シランカップリング剤(デシルトリメトキシシラン)0.3g(ジルコニア粒子に対して30重量部)を添加し、90℃で11時間、加熱還流を行った。次いで、得られた還流液にトルエンを添加して、共沸することにより、水の除去およびトルエンへの溶媒置換を行ったが、トルエン分散液は得られなかった。
比較例3
[ジルコニア表面修飾]
実施例1で調製した濃度10wt%のジルコニア水分散液3mLにメタノール12mLを加え、30分間、窒素ガスを吹き込むことで窒素置換を行い、次いで、シランカップリング剤として不飽和基を有する3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランをジルコニア粒子に対して30重量部添加し、90℃で11時間、加熱還流した。次いで、得られた還流液にトルエンを添加して、共沸することにより、水の除去およびトルエンへの溶媒置換を行い、トルエン分散液を作製した。このトルエン分散液1mLを乾固したところ、表面修飾ジルコニアの白色粉末が0.02g残留した。
[ジルコニア含有シリコーン樹脂組成物の作製]
次いで、シリコーン−a(0.2g)およびシリコーン−b(0.2g)のそれぞれに、作製したトルエン分散液を5mL(表面修飾ジルコニア0.1g含有)ずつ添加し、窒素フローすることで溶媒留去してジルコニア含有シリコーン樹脂組成物を作製した。シリコーン−aおよびシリコーン−bはいずれも白濁し、透明性を有するシリコーン樹脂組成物は得られなかった。
比較例4
[ジルコニア表面修飾]
実施例1で調製した濃度10wt%のジルコニア水分散液3mLにメタノール12mLを加え、30分間、窒素ガスを吹き込むことで窒素置換を行った。次いで、シランカップリング剤として炭素数6個の飽和炭化水素基を置換基として有するヘキシルトリメトキシシランをジルコニア粒子に対して30重量部添加し、90℃で11時間、加熱還流した。次いで、得られた還流液にトルエンを添加して、共沸することにより、水の除去およびトルエンへの溶媒置換を行い、トルエン分散液を作製した。このトルエン分散液1mLを乾固したところ、表面修飾ジルコニアの白色粉末が0.02g残留した。
[ジルコニア含有シリコーン樹脂組成物の作製]
次いで、シリコーン−a(0.2g)およびシリコーン−b(0.2g)のそれぞれに、作製したトルエン分散液を5mL(表面修飾ジルコニア0.1g含有)ずつ添加し、窒素フローすることで溶媒留去してジルコニア含有シリコーン樹脂組成物を作製した。シリコーン−aおよびシリコーン−bはいずれも白濁し、透明性を有するシリコーン樹脂組成物は得られなかった。

Claims (5)

  1. シリコーン樹脂100重量部に対して、炭素数10個以上の飽和炭化水素基を置換基として有するシランカップリング剤により表面修飾された、平均粒子径が1〜20nmのジルコニア粒子1〜400重量部を含有することを特徴とするジルコニア含有シリコーン樹脂組成物。
  2. シリコーン樹脂が、2液硬化型の有機変性シリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のジルコニア含有シリコーン樹脂組成物。
  3. 2液硬化型の有機変性シリコーン樹脂が、2液いずれについても、屈折率が1.4〜1.6であることを特徴とする請求項2に記載のジルコニア含有シリコーン樹脂組成物。
  4. 2液硬化型の有機変性シリコーン樹脂が、2液いずれについても、密度が0.9〜1.2であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のジルコニア含有シリコーン樹脂組成物。
  5. 2液硬化型の有機変性シリコーン樹脂が、2液いずれについても、粘度が2〜10000mPa・sであることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載のジルコニア含有シリコーン樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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