JP2014120459A - リチウムイオン二次電池用の負極活物質層、リチウムイオン二次電池、リチウムイオン二次電池用の負極合剤、及びリチウムイオン二次電池用負極活物質層の製造方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用の負極活物質層、リチウムイオン二次電池、リチウムイオン二次電池用の負極合剤、及びリチウムイオン二次電池用負極活物質層の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池のサイクル寿命を向上させることが可能な、新規かつ改良されたリチウムイオン二次電池用の負極活物質層等を提供する。
【解決手段】上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、炭素系活物質を含む第1の活物質と、ケイ素系活物質を含む第2の活物質と、第2の活物質の表面に複合化された複合化バインダ及び繊維状導電剤と、を含む複合化活物質と、少なくとも第1の活物質同士を結着する合剤用バインダと、を含み、第2の活物質の含有比、複合化バインダの含有比、繊維状導電剤の含有比、合剤用バインダの含有比、及び、複合化バインダ及び合剤用バインダの総質量の負極活物質層の総質量に対する質量比は、所定範囲内の値となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用の負極活物質層、リチウムイオン二次電池、リチウムイオン二次電池用の負極合剤、及びリチウムイオン二次電池用負極活物質層の製造方法に関する。
例えば特許文献1〜2に開示されるように、ケイ素系活物質(例えば金属ケイ素または酸化ケイ素等)を負極活物質として使用するリチウムイオン二次電池が知られている。ケイ素系活物質を負極活物質として用いることで、リチウムイオン二次電池の放電容量が向上することが期待されている。
特開2004−356078号公報 特開2012−33440号公報
しかし、ケイ素系活物質は、充放電の際の膨張収縮が激しいという問題があった。具体的には、ケイ素系活物質は、充電時に膨張し、放電時に収縮する。したがって、ケイ素系活物質同士は収縮時に大きく離れ、ケイ素系活物質同士の結着及び導電ネットワークが切断され、結果として、電極の構造が破壊されてしまう。このため、ケイ素系活物質を負極活物質として使用するリチウムイオン二次電池は、サイクル寿命が十分でないという問題があった。
特許文献1、2に開示された技術は、いずれもこの問題を解決することを目的としている。具体的には、特許文献1に開示された技術は、ケイ素系活物質の表面にカーボンナノチューブを複合化させる。この技術によれば、カーボンナノチューブは、複数のケイ素系活物質に接触することができるので、ケイ素系活物質同士は、カーボンナノチューブを介して導電ネットワークを構築することができる。
しかし、特許文献1に開示された技術では、ケイ素系活物質同士の結着性は何ら改善されていなかった。したがって、ケイ素系活物質同士は依然として放電時に大きく離れるので、ケイ素系活物質とカーボンナノチューブとが容易に切り離されてしまう。したがって、特許文献1に開示された技術では、充放電の繰り返しによって導電ネットワークが崩壊していくので、サイクル寿命は十分に改善されなかった。
一方、特許文献2に開示された技術は、マルチウォールカーボンナノチューブ(以下、「MWCNT」とも称する)を添加した導電性カーボンエアロゲルでケイ素系活物質を覆う。この技術によれば、ケイ素系活物質同士は、MWCNTを介して導電ネットワークを構築することができる。さらに、導電性カーボンエアロゲルによってケイ素系活物質同士が結着される。これにより、特許文献1に開示された技術よりもサイクル寿命が改善されることが期待される。しかし、この技術では、負極活物質層中の活物質成分が全てケイ素系活物質であったため、ケイ素系活物質同士は依然として放電時に大きく離れてしまう。このため、導電性カーボンエアロゲルによる結着は放電時に容易に切断されてしまう。また、結着性を上げるためにカーボンエアロゲル中のバインダ量を増やすと相対的に負極活物質層中のバインダ量が増加するため、負極の抵抗が増加し、ひいては充電時のLiイオンの受け入れ性も低下してしまう。また、導電性を上げるためにカーボンエアロゲル中のカーボン量を増やすとカーボンを保持するためのバインダも余分に必要になるため、ケイ素系活物質同士及びケイ素活物質と集電体との結着、導通は容易に切断されてしまう。したがって、特許文献2に開示された技術によっても、サイクル寿命が十分に改善されなかった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、リチウムイオン二次電池のサイクル寿命を向上させることが可能な、新規かつ改良されたリチウムイオン二次電池用の負極活物質層等を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、炭素系活物質を含む第1の活物質と、ケイ素系活物質を含む第2の活物質と、第2の活物質の表面に複合化された複合化バインダ及び繊維状導電剤と、を含む複合化活物質と、少なくとも第1の活物質同士を結着する合剤用バインダと、を含み、第2の活物質の含有比は、第1の活物質と第2の活物質との総質量に対して3〜80質量%であり、複合化バインダの含有比は、複合化活物質の総質量に対して4〜20質量%であり、繊維状導電剤の含有比は、複合化活物質の総質量に対して1〜5質量%であり、合剤用バインダの含有比は、負極活物質層の総質量に対して1〜10質量%であり、複合化バインダ及び合剤用バインダの総質量と、負極活物質層の総質量との質量比は1〜15質量%であることを特徴とする、リチウムイオン二次電池用の負極活物質層が提供される。
この観点に係る負極活物質層では、充放電時に大きく膨張収縮する第2の活物質の表面に選択的に複合化バインダ及び繊維状導電剤が複合化(結合)している。すなわち、この観点に係る負極活物質層では、第2の活物質と第1の活物質との間の結着力及び導電ネットワークが選択的に強化されている。一方、第1の活物質は、炭素系活物質で構成されているので、第2の活物質ほど充放電時に膨張収縮しない。
したがって、本観点に係る負極活物質層をリチウムイオン二次電池に適用することで、第1の活物質は、複合化バインダによる結着力により第2の活物質の膨張収縮に追従することができる。すなわち、第1の活物質は、第2の活物質との距離を所定範囲内に収めることができる。これにより、繊維状導電剤は、第2の活物質の収縮時にも第1の活物質への接触を維持することができるので、導電ネットワークを維持することができる。これにより、サイクル寿命が向上する。
ここで、ケイ素系活物質は、ケイ素酸化物及びケイ素を含む合金からなる群から選択されるいずれか1種類以上を含んでいてもよい。
この観点によれば、ケイ素系活物質は、ケイ素酸化物及びケイ素を含む合金からなる群から選択されるいずれか1種類以上を含むので、サイクル寿命が更に向上する。
また、繊維状導電剤は、繊維状炭素を含んでいてもよい。
この観点によれば、繊維状導電剤は、繊維状炭素を含むので、導電ネットワークの導電性がさらに向上し、ひいては、サイクル寿命が向上する。
また、繊維状導電剤は、繊維状炭素として、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ、及びこれらとカーボンブラックとの複合体からなる群より選択されるいずれか1種類以上を含んでいてもよい。
この観点によれば、繊維状導電剤は、繊維状炭素として、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ、及びこれらとカーボンブラックとの複合体からなる群より選択されるいずれか1種類以上を含むので、導電ネットワークの導電性がさらに向上し、ひいては、サイクル寿命が向上する。
また、複合化バインダは、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリル酸及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種類以上を含んでいてもよい。
この観点によれば、複合化バインダは、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリル酸及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種類以上を含むので、第2の活物質と第1の活物質との結着力がより強化される。
また、合剤用バインダは、スチレンブタジエン共重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリレート、ポリオレフィン、ポリアクリル酸及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種類以上を含んでいてもよい。
この観点によれば、合剤用バインダは、スチレンブタジエン共重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリレート、ポリオレフィン、ポリアクリル酸及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種類以上を含むので、第1の活物質同士の結着力も維持される。
本発明の他の観点によれば、上記の負極活物質層を含むことを特徴とする、リチウムイオン二次電池が提供される。
この観点に係るリチウムイオン二次電池では、第2の活物質と第1の活物質との間の結着力及び導電ネットワークが選択的に強化されている。したがって、上述した理由により、サイクル寿命が向上する。
本発明の他の観点によれば、炭素系活物質を含む第1の活物質と、ケイ素系活物質を含む第2の活物質と、第2の活物質の表面に複合化された複合化バインダ及び繊維状導電剤と、を含む複合化活物質と、少なくとも第1の活物質同士を結着し、かつ、第1の活物質と複合化活物質とを結着する合剤用バインダと、を含み、第2の活物質の含有比は、第1の活物質と第2の活物質との総質量に対して3〜80質量%であり、複合化バインダの含有比は、複合化活物質の総質量に対して4〜20質量%であり、繊維状導電剤の含有比は、複合化活物質の総質量に対して1〜5質量%であり、合剤用バインダの含有比は、負極合剤の総質量に対して1〜10質量%であり、複合化バインダ及び合剤用バインダの総質量と、負極合剤の総質量との質量比は1〜15質量%であることを特徴とする、リチウムイオン二次電池用の負極合剤が提供される。
この観点による負極合剤を用いてリチウムイオン二次電池の負極活物質層を作製することで、リチウムイオン二次電池のサイクル寿命を向上することができる。
本発明の他の観点によれば、上記の負極合剤を、負極合剤に含まれる複合化バインダを溶解しない溶媒に分散させることで、負極合剤スラリーを作製するステップと、負極合剤スラリーを用いて負極活物質層を作製するステップと、を含むことを特徴とする、リチウムイオン二次電池用負極活物質層の製造方法が提供される。
この観点によれば、負極活物質層内で複合化バインダをより確実に第2の活物質の表面に結着させておくことができる。
以上説明したように本発明によれば、第2の活物質と第1の活物質との間の結着力及び導電ネットワークが選択的に強化されているので、リチウムイオン二次電池のサイクル寿命が向上する。
本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池の概略構成を示す側断面図である。 同実施形態にかかる負極活物質層の詳細構成を示す説明図である。 ケイ素系活物質のSEM写真である。 複合化活物質のSEM写真である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(リチウムイオン二次電池の構成)
まず、図1に基づいて、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10の構成について説明する。
リチウムイオン二次電池10は、正極20と、負極30と、セパレータ層40とを備える。リチウムイオン二次電池10の充電到達電圧(酸化還元電位)は、例えば4.3V(vs.Li/Li)以上5.0V以下となる。リチウムイオン二次電池10の形態は、特に限定されない。即ち、リチウムイオン二次電池10は、円筒形、角形、ラミネート形、ボタン形等のいずれであってもよい。
正極20は、集電体21と、正極活物質層22とを備える。集電体21は、例えば、アルミニウム合金等で構成される。
正極活物質層22は、少なくとも正極活物質を含み、導電剤と、バインダとをさらに含んでいてもよい。正極活物質は、例えばリチウムを含む遷移金属酸化物または固溶体酸化物であるが、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵及び放出することができる物質であれば特に制限されない。リチウムを含む遷移金属酸化物としては、例えば、LiCoO等のLi・Co系複合酸化物、LiNiCoMn等のLi・Ni・Co・Mn系複合酸化物、LiNiO等のLi・Ni系複合酸化物、LiMn等のLi・Mn系複合酸化物等が考えられる。固溶体酸化物は、例えば、LiMnCoNi(1.150≦a≦1.430、0.45≦x≦0.6、0.10≦y≦0.15、0.20≦z≦0.28)、LiMnCoNi(0.3≦x≦0.85、0.10≦y≦0.3、0.10≦z≦0.3)、LiMn1.5Ni0.5となる。正極活物質の含有比(含有量)は、特に制限されず、リチウムイオン二次電池の正極活物質層に適用可能な含有比であればよい。また、これらの化合物を単独又は複数混合して用いてもよい。
導電剤は、例えばケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ等の繊維状炭素及びこれら繊維状炭素とカーボンブラックとの複合体、グラフェン等であるが、正極の導電性を高めるためのものであれば特に制限されない。導電剤の含有比は特に制限されず、リチウムイオン二次電池の正極活物質層に適用可能な含有比であればよい。
バインダは、例えばポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとの共重合体、アクリロニトリルブタジエンゴム、フッ素ゴム、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、及びこれらの誘導体等であるが、正極活物質及び導電剤を集電体20上に結着させることができ正極の高電位に耐える耐酸化性及び電解液安定性を有するものであれば、特に制限されない。バインダの含有比も特に制限されず、リチウムイオン二次電池の正極活物質層に適用可能な含有比であればよい。正極活物質層22の厚さも特に制限されず、リチウムイオン二次電池の正極活物質層に適用可能な厚さであればよい。
正極活物質層22は、例えば、正極活物質、導電剤、及びバインダを乾式混合することで正極合剤を形成し、この正極合剤を適当な有機溶媒に分散させることで正極合剤スラリーを形成し、この正極合剤スラリーを集電体21上に塗工し、乾燥、圧延することで形成される。
負極30は、集電体31と、負極活物質層32とを含む。集電体31は、例えば、銅、銅合金、ステンレス鋼、及びニッケルメッキ鋼等で構成される。
負極活物質層32は、図2に示すように、第1の活物質32aと、複合化活物質32bと、合剤用バインダ32fとを含む。
第1の活物質32aは、炭素系活物質を含む。炭素系活物質は、リチウムイオン二次電池の負極活物質層に適用可能なものであればどのようなものであってもよい。第1の活物質32aは、例えば、黒鉛活物質(人造黒鉛、天然黒鉛、人造黒鉛と天然黒鉛との混合物、人造黒鉛を被覆した天然黒鉛等)で構成される。
複合化活物質32bは、第2の活物質32cと、複合化バインダ32dと、繊維状導電剤32eとを備える。第2の活物質32cは、ケイ素系活物質を含む。
ケイ素系活物質は、例えば、ケイ素酸化物及びケイ素を含む合金からなる群から選択されるいずれか1種類以上を含む。ケイ素酸化物としては、例えばケイ素の超微粒子を二酸化ケイ素(SiO)中に分散させた構造を持つSiO(0.5≦x≦1.5)のコアと、コア表面を被覆する炭素の被覆層とを備える複合材料が挙げられる。ケイ素を含む合金としては、例えばX−Siで示される合金(X=Ni、Fe、Co、Cu、Mn、Zn、In、Ag、Ti、Ge、Bi、Sb、Cr等を少なくとも1種以上含む)が挙げられる。
第2の活物質32cは、スズ系活物質及びスズを含む合金であってもよい。スズ系活物質は、例えばスズ単体微粒子、スズ酸化物微粒子、これらと黒鉛活物質との混合物、及びスズを基本材料とした合金である。スズ酸化物としては、例えばSnО(1.4≦y≦2.0)が挙げられる。スズを基本材料とした合金としては、例えばCuSn、CuSn、MnSn、FeSn、NiSn、CoSn等が挙げられる。
第2の活物質32cの含有比は、第1の活物質32aと第2の活物質32cとの総質量に対して3〜80質量%である。第2の活物質32cの含有比がこの範囲内の値となる場合に、リチウムイオン二次電池10の放電容量及びサイクル寿命が向上する。
複合化バインダ32dは、第2の活物質32cの表面(より具体的には、第2の活物質32cの粒子の表面)に複合化されている。ここで、複合化とは、例えば物理的な結着を意味する。複合化バインダ32dは、第2の活物質32cを第1の活物質32aに結着させるものである。複合化バインダ32dは、複合化活物質32b同士が隣接している場合、これらを結着してもよい。第2の活物質32cは、充放電時に大きく膨張収縮するので、複合化バインダ32dは、結着力が高いものが好ましい。複合化バインダ32dは、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリアクリル酸等及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種類以上を含む。これらのバインダはいずれも結着力が大きいので、複合化バインダとして好適である。複合化バインダ32dの含有比は、複合化活物質32bの総質量に対して4〜20質量%である。複合化バインダ32dの含有比がこの範囲内の値となる場合に、リチウムイオン二次電池10の放電容量及びサイクル寿命が向上する。
繊維状導電剤32eは、第2の活物質32cの表面(より具体的には、第2の活物質32cの粒子の表面)に複合化されている。繊維状導電剤32eは、第1の活物質32aに接触しており、第1の活物質32aと第2の活物質32cとの電子のやり取りを橋渡しする役割を有する。すなわち、繊維状導電剤32eは、第1の活物質32aと第2の活物質32cとの間に導電ネットワークを構成するものである。
繊維状導電剤32eは、具体的には繊維状炭素を含み、より具体的には、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ、及びこれらとカーボンブラックとの複合体からなる群より選択されるいずれか1種類以上を含む。これらのうち、カーボンナノチューブとカーボンブラックとを複合化した繊維状炭素は分散性、導電性共に優れているので好適である。繊維状炭素の平均繊維径は10〜150nm、平均繊維長が5〜30μmであることが分散性、導電性の観点から好ましい。ここで、平均繊維径は、繊維状炭素の長さ方向に垂直な面の直径を算術平均した値であり、例えば電界放出形走査電子顕微鏡(JEOL製JSM−7500F)により撮影した倍率2000〜50000倍のSEM像から求めることができる。すなわち、SEM像からいくつかのサンプルを抽出し、これらのサンプルの直径を測定し、測定値を算術平均することで平均繊維径が算出される。また、平均繊維長は、各繊維状炭素の長さを算術平均した値であり、平均繊維径と同様の方法にて求めることができる。繊維状導電剤32eの含有比は、複合化活物質32bの総質量に対して1〜5質量%である。繊維状導電剤32eの含有比がこの範囲内の値となる場合に、リチウムイオン二次電池10の放電容量及びサイクル寿命が向上する。
複合化バインダ32d及び繊維状導電剤32eを第2の活物質32cの表面に複合化させる方法は特に制限されず、公知の方法が任意に適用される。例えば、複合化は、原料の混合粉体の粒子個々に衝撃力、せん断力、圧縮力を均一的に付与するメカノケミカル法により行われる。このようなメカノケミカル法による複合化は、例えばノビルタ(ホソカワミクロン株式会社製)等により行われる。複合化は、湿式によるコーティング、例えば流動させた第2の活物質32cの粒子に複合化バインダ32d及び繊維状導電剤32eの前駆体溶液を噴霧する転動流動コーティング法により行われてもよい。また、このような複合化処理の後、複合化バインダ32d及び繊維状導電剤32eを第2の活物質32cの表面により強固に結合させるため、複合化活物質32bを複合化バインダ32dの融点もしくは架橋開始温度付近の温度で熱処理しても良い。これにより、複合化バインダ32d及び繊維状導電剤32eは第2の活物質32cの表面により強固に結合される。
図3は、複合化されていない第2の活物質32c、具体的にはケイ素系活物質のSEM写真を示す(倍率:×10000)。図4は、ケイ素系活物質の表面に複合化バインダ32d及び繊維状導電剤32eが複合化された状態を示す。
合剤用バインダ32fは、負極活物質層32の全域に分散したバインダであり、少なくとも第1の活物質32a同士を結着する。合剤用バインダ32fは、第1の活物質32aと第22の活物質32cとを結着してもよい。合剤用バインダ32fは、第2の活物質32c同士が隣接する場合、これらを結着してもよい。合剤用バインダ32fは、リチウムイオン二次電池の負極活物質層に適用可能なバインダであればどのようなものであってもよく、例えばスチレンブタジエン共重合体(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリレート、ポリオレフィン、ポリアクリル酸等及びこれらの誘導体(例えばポリアクリル酸リチウム(PAA−Li))からなる群から選択される1種類以上のバインダを含む。
合剤用バインダ32fの含有比は、負極活物質層32の総質量に対して1〜10質量%である。合剤用バインダ32fの含有比がこの範囲内の値となる場合に、リチウムイオン二次電池10の放電容量及びサイクル寿命が向上する。さらに、複合化バインダ32d及び合剤用バインダ32fの総質量と、負極活物質層32の総質量との質量比は1〜15質量%である。この条件が満たされる場合に、リチウムイオン二次電池10の放電容量及びサイクル寿命が向上する。このように、合剤用バインダ32fの質量は非常に小さく、合剤用バインダ32f及び複合化バインダ32dの総質量も非常に小さい。
また、負極活物質層32には、公知の導電剤(以下、「合剤用導電剤」とも称する)、例えばカーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ、鱗片状グラファイト、グラフェン等が含まれていても良い。合剤用導電剤の含有比は、負極活物質層32の総質量に対して0〜3%望ましくは0.5〜1.0%の範囲であることが好ましい。このように、負極活物質層32に含有される合剤用導電剤は非常に少ない。
このように、本実施形態に係る負極活物質層32は、第1の活物質32aと、複合化活物質32bと、合剤用バインダ32fとが混合されたものである。そして、複合化活物質32bは、充放電時に大きく膨張収縮する第2の活物質32cと、第2の活物質32cの表面に複合化された複合化バインダ32d及び繊維状導電剤32eとを含む。
したがって、本実施形態に係る負極活物質層32では、充放電時に大きく膨張収縮する第2の活物質32cの表面に選択的に複合化バインダ32d及び繊維状導電剤32eが結着している。そして、複合化バインダ32dは第1の活物質32aと第2の活物質32cとを結着する。さらに、繊維状導電剤32eは、第1の活物質32aに接触しており、第1の活物質32aと第2の活物質32cとの間に導電ネットワークを構成する。一方、第1の活物質32aは、炭素系活物質で構成されているので、第2の活物質32cほど充放電時に膨張収縮しない。
したがって、充放電時には、第1の活物質32aは、複合化バインダ32dによる結着力により第2の活物質32cの膨張収縮に追従することができるので、第2の活物質32cとの距離を所定範囲内(例えば、従来のケイ素系活物質同士が収縮した際に有する間隔よりも短い範囲内)に収めることができる。これにより、繊維状導電剤32eは、第2の活物質32cの収縮時にも第1の活物質32aへの接触を維持することができるので、導電ネットワークを維持することができる。これにより、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10では、放電容量及びサイクル寿命が改善している。
また、本実施形態では、第2の活物質32cの表面に複合化バインダ32d及び繊維状導電剤32eが選択的に結着している。したがって、本実施形態では、合剤用バインダ32f及び複合化バインダ32eの総質量を低減することができ、かつ、合剤用導電剤及び繊維状導電剤32eの総質量も低減することができる。したがって、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10では、これらの点からもサイクル寿命が改善される。
すなわち、電池の内部抵抗低減の観点からは、合剤用バインダ32f及び複合化バインダ32eの総質量は少ないほうが望ましい。一方、第1の活物質32aは、充放電時に大きく膨張収縮しないので、充放電時であっても第1の活物質32a同士の導電ネットワークは維持される。したがって、第1の活物質32aの表面に合剤用バインダ32fを配置する必要性は大きくない。また、合剤用バインダ32fの質量が大きいと第1の活物質32aの粒子の大部分が合剤用バインダ32fによって被覆されるので、負極活物質層32の電気抵抗、反応抵抗が増加し、ひいては、充電時のLiイオン受け入れ性が低下する。したがって、この観点からも、合剤用バインダ32fの質量は小さいことが望ましい。
一方、上述したように、第2の活物質32cは、充放電時に大きく膨張収縮するので、第2の活物質32cの表面に複合化バインダ32dが存在しない場合、第1の活物質32aと第2の活物質32cとの間の導電ネットワークは容易に切断される。したがって、第2の活物質32cの表面には多くの複合化バインダ32dが必要となる。
そこで、本実施形態では、第2の活物質32cの表面に選択的に複合化バインダ32dを複合化させ、かつ、合剤用バインダ32fの質量を低減している。すなわち、本実施形態では、第2の活物質32cと第1の活物質32aとの結着力を選択的に強化している。これにより、本実施形態では、第2の活物質32cと第1の活物質32aとの導電ネットワークを維持しつつ、合剤用バインダ32f及び複合化バインダ32dの総質量を低減している。
また、負極活物質層32内の導電剤も少ないほうが望ましい。導電剤量を増やすと、導電剤を保持するためのバインダも余分に必要なり、それに伴い活物質間及び活物質−集電体間の結着性を保持するために合剤用バインダ32fの質量も増やす必要が生じてしまう。これにより負極の抵抗が増加し、充電時のLiイオン受け入れ性が低下してしまう。このため、負極活物質層32内の導電剤も少ないほうが望ましい。一方、第1の活物質32aは、充放電時に大きく膨張収縮しないので、充放電時であっても第1の活物質32a同士の導電ネットワークは維持される。したがって、第1の活物質32aの表面に導電剤を配置する必要性は大きくない。一方、上述したように、第2の活物質32cは、充放電時に大きく膨張収縮するので、第2の活物質32cの表面に導電剤が存在しない場合、第1の活物質32aと第2の活物質32cとの間の導電ネットワークは容易に切断される。したがって、第2の活物質32cの表面には多くの導電剤が必要となる。
そこで、本実施形態では、第2の活物質32cの表面に選択的に複合化導電剤32eを複合化させ、かつ、合剤用導電剤の質量を低減している。すなわち、本実施形態では、第2の活物質32cと第1の活物質32aとの導電ネットワークを選択的に強化している。これにより、第2の活物質32cと第1の活物質32aとの導電ネットワークを維持しつつ、合剤用導電剤及び繊維状導電剤32eの総質量を低減している。
負極活物質層32は、例えば、第1の活物質32a、複合化活物質32b、合剤用導電剤、及び合剤用バインダ32fを乾式混合することで負極合剤を形成し、この負極合剤を所定の溶媒に分散させることで負極合剤スラリーを形成し、この負極合剤スラリーを集電体31上に塗工し、乾燥、圧延することで形成される。ここで、溶媒は、複合化バインダ32dを溶解させないものを選択することが好ましい。溶媒として複合化バインダ32dを溶解させるものを使用すると、複合化バインダ32dが複合化活物質32bから溶出してしまうからである。複合化バインダ32dを溶解させない溶媒としては、例えば、水が挙げられる。
負極活物質層32の厚さは特に制限されず、リチウムイオン二次電池の負極活物質層に適用可能な厚さであればよい。
セパレータ層40は、セパレータと、電解液とを含む。セパレータは、特に制限されず、リチウムイオン二次電池のセパレータとして使用されるものであれば、どのようなものであってもよい。セパレータとしては、優れた高率放電性能を示す多孔膜や不織布等を、単独あるいは併用することが好ましい。非水電解質電池用セパレータを構成する材料としては、例えばポリエチレン,ポリプロピレン等に代表されるポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート等に代表されるポリエステル系樹脂、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−フルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等を挙げることができる。
電解液は、従来からリチウム二次電池に用いられる非水電解液と同様のものを特に限定なく使用することができる。電解液は、非水溶媒に電解質塩を含有させた組成を有する。非水溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等の環状炭酸エステル類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル類;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酪酸メチル等の鎖状エステル類;テトラヒドロフランまたはその誘導体;1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジブトキシエタン、メチルジグライム等のエーテル類;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ジオキソランまたはその誘導体;エチレンスルフィド、スルホラン、スルトンまたはその誘導体等の単独またはそれら2種以上の混合物等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、電解質塩としては、例えば、LiClO、LiBF、LiAsF、LiPF,LiSCN,LiBr,LiI,LiSO,Li10Cl10,NaClO,NaI,NaSCN,NaBr,KClO,KSCN等のリチウム(Li)、ナトリウム(Na)またはカリウム(K)の1種を含む無機イオン塩、LiCFSO,LiN(CFSO,LiN(CSO,LiN(CFSO)(CSO),LiC(CFSO,LiC(CSO,(CHNBF,(CHNBr,(CNClO,(CNI,(CNBr,(n−CNClO,(n−CNI,(CN−maleate,(CN−benzoate,(CN−phtalate、ステアリルスルホン酸リチウム、オクチルスルホン酸リチウム、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム等の有機イオン塩等が挙げられ、これらのイオン性化合物を単独、あるいは2種類以上混合して用いることが可能である。なお、電解質塩の濃度は、従来のリチウム二次電池で使用される非水電解液と同様でよく、特に制限はない。本実施形態では、適当なリチウム化合物(電解質塩)を0.1〜5mol/L程度の濃度で含有させた電解液を使用することができる。
(リチウムイオン二次電池の製造方法)
次に、リチウムイオン二次電池10の製造方法について説明する。リチウムイオン二次電池10の製造方法は特に制限されず、任意の製造方法が適用可能である。例えば、正極20は、以下のように製造される。まず、正極活物質、導電剤、及びバインダを混合した正極合剤を、有機溶媒(例えばN−メチル−2−ピロリドン)に分散させることで正極合剤スラリーを形成する。次いで、正極合剤スラリーを集電体21上に形成(例えば塗工)し、乾燥させることで、正極活物質層22を形成する。なお、塗工の方法は、特に限定されない。塗工の方法としては、例えば、ドクターブレード法、ダイコーティング法等が考えられる。以下の各塗工工程も同様の方法により行われる。次いで、プレス機により正極活物質層22をプレスし、その後真空乾燥を行う。これにより、正極20が製造される。
負極30も、正極20と同様に製造される。まず、複合化活物質32bを作製する。具体的には、例えば、複合化バインダ32d、繊維状導電剤32e、及び第2の活物質32cを例えばノビルタに投入し、メカノケミカル法により複合化を行い、その後複合化バインダの融点または架橋開始温度付近の温度で真空下熱処理を行う。ここで、真空下の熱処理は、融点を持つ複合化バインダについては融点付近の温度で行われ、融点を持たない複合化バインダ(例えばポリイミド)については架橋開始温度付近で行われる。これにより、複合化活物質32bを作製する。次いで、第1の活物質32a、複合化活物質32b、合剤用バインダ32f、及び必要に応じて合剤用導電剤を混合することで負極合剤を作製し、負極合剤を溶媒(例えば水)に分散させることで負極合剤スラリーを形成する。ここで、負極合剤スラリーの作製に使用される溶媒は、複合化バインダ32dを溶解させないものであることが好ましい。次いで、負極合剤スラリーを集電体31上に形成(例えば塗工)し、乾燥させる。次いで、乾燥後のシートを、ロールプレスを用いて圧延し、さらにこれを合剤用バインダの融点または架橋開始温度付近で真空乾燥させることにより負極30が製造される。ここで、真空乾燥は、融点を持つ合剤用バインダについては融点付近の温度で行われ、融点を持たない合剤用バインダについては架橋開始温度付近で行われる。
次いで、セパレータを正極20及び負極30で挟むことで、電極構造体を作製する。次いで、電極構造体を所望の形態(例えば、円筒形、角形、ラミネート形、ボタン形等)に加工し、当該形態の容器に挿入する。次いで、当該容器内に上記組成の電解液を注入することで、セパレータ40内の各気孔に電解液を含浸させ、封口する。これにより、リチウムイオン二次電池10が製造される。
(実施例1−1)
つぎに、本実施形態の実施例1−1について説明する。まず、以下の処理により実施例1−1に係るリチウムイオン二次電池を作製した。
(複合化活物質の作製)
まず、以下の処理を行うことで、第2の活物質としてカーボンコートされたケイ素酸化物(SiO)を作製した。すなわち、まず、Si粉末とSiO粉末とを所定の割合で混合、造粒、真空下で加熱後冷却することによりケイ素酸化物(SiO)粒子を析出させた。ついで、得られたケイ素酸化物粒子を平均粒径5μmになるように粉砕し、その後、ケイ素酸化物粒子を、ロータリーキルンを用いて炭化水素ガス雰囲気下850℃で15分処理した。これにより、カーボンコートされたケイ素酸化物(SiO)を作製した。このようにして得られたカーボンコートされたケイ素酸化物(SiO)粒子(第2の活物質)と繊維状炭素(平均繊維径40nm、平均繊維長7μmのカーボンナノチューブとアセチレンブラックとを比表面積が70m/gになるように複合化させた材料)と複合化バインダとをノビルタミニ(ホソカワミクロン株式会社製)に投入した。ついで、ノビルタミニを負荷動力500Wで5分間駆動することで、ケイ素酸化物粒子の表面に繊維状炭素及び複合化バインダを複合化した。ついで、融点を持つ複合化バインダについては各複合化バインダの融点付近、融点を持たない複合化バインダ(すなわちポリイミド)については架橋開始温度付近で真空下熱処理を行った。これにより、複合化活物質を作製した。ここで、平均粒径は、各粒子を球体とみなした時の粒度(直径)、いわゆる球相当径を算術平均した値である。平均粒径は、レーザ回折・散乱式粒度分析計MT3000(マイクロトラック製)により測定した。以下同様である。
(負極の作製)
人造黒鉛(第1の活物質)と、複合化活物質と、合剤用バインダとを後述する表1に示す割合で混合することで、負極合剤を作製した。ついで、負極合剤に溶媒である水を適量加えて混練、分散することにより負極合剤スラリーを作製した。ついで、この負極合剤スラリーを、銅箔からなる厚み8μmの負極集電体の片面に塗布し、負極合剤スラリーが塗布された負極集電体を80℃に保った恒温槽中で乾燥することで水を揮発させた。乾燥後のシートを、ロールプレスを用いて圧延した。ついで、融点を持つ合剤用バインダについては各合剤用バインダの融点付近、融点を持たない合剤用バインダ(すなわちポリイミド)については架橋開始温度付近で真空乾燥させることにより負極を得た。なお、負極合剤の塗布量は、複合化活物質と人造黒鉛との混合比率に応じ、正極に対向する有効負極活物質層の約95%を可逆的に使用するように設計し調整した。
(正極の作製)
平均粒径16μmのLi・Co系複合酸化物(LiCoO)とアセチレンブラックとポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを96:2:2の割合で混合することで、正極合剤を作製した。ついで、正極合剤に溶媒であるN−メチルピロリドン(NMP)を適量加えて混合、分散することにより正極合剤スラリーを得た。次に、作製した正極合剤スラリーを、ドクターブレード法によりアルミニウム箔からなる厚み12μmの正極集電体の片面に塗布した。その後NMP蒸気を排気しながら80℃に保った恒温槽中で乾燥させることでNMPを揮発させた。次いで、乾燥したシートを、ロールプレスを用いて圧延し、さらにこれを100℃で真空乾燥させることにより正極を得た。正極活物質の厚さは80μmであった。
(電解液の作製)
エチレンカーボネート(EC)及びエチルメチルカーボネート(EMC)を体積比3:7で混合した溶媒に対し、LiPFを1モル/リットルとなるように溶解することでLiPF溶液を作製した。ついで、LiPF溶液90質量部に対し10質量部のフルオロエチレンカーボネート(FEC)を混合することで電解液を得た。
(電池の作製)
上記の方法で作製した正極及び負極を所定の大きさに切り出し、集電体である金属箔に集電タブを取付けた。次いで、正極及び負極の間にポリオレフィン系微多孔膜ND525(旭化成イーマテリアルズ株式会社製)からなる厚さ25μmのセパレータを挟むことで、平板状電極体を作製した。この平板状電極体を、PET(ポリエチレンテレフタート)及びアルミニウムの積層体で構成されたラミネート容器中に挿入し、開口部から集電タブが外部に突き出る状態とした後、外装体の封止部を封止した。次に、上記の外装体の開口部から、上記電解液を注入し、その後、開口部を封止することにより、リチウムイオン二次電池を得た。
(活性化処理)
以上のようにして作製したリチウムイオン二次電池を電池電圧について、電池電圧が4.35Vとなるまで0.2Cの定電流定電圧充電を行い、その後、電池電圧が2.75Vとなるまで0.2Cの定電流放電を行う充放電サイクルを室温環境下で1回行った。これにより、リチウムイオン二次電池を十分に活性化させた。その後、リチウムイオン二次電池を以下の各評価に供した。
(充放電サイクル容量維持率の測定)
電池電圧が4.35Vとなるまで1Cの定電流定電圧充電を行い、その後、電池電圧が2.75Vとなるまで1Cの定電流放電を行う充放電サイクルを室温環境下で300サイクル行った。その後、300サイクル目の放電容量を1サイクル目の放電容量で除算することで、容量維持率を求めた。
(実施例1−2〜1−7、比較例1−1〜1−13)
複合化バインダの含有比、第2の活物質の含有比、繊維状炭素の含有比、合剤用バインダの種類、及び合剤用バインダの含有比を変更した他は、実施例1−1と同様の処理を行った。実施例1−1〜1−7、比較例1−1〜1−13に係るリチウムイオン二次電池の組成及び容量維持率を表1にまとめて示す。
表1中、「−」は質量%が0であることを示す。「SBR+CMC」は、SBRとCMCとを1:1で混合したものである。「PVdF+CMC」は、PVdFとCMCとを2:1で混合したものである。「SBR+PVdF+CMC」は、SBRとPVdFとCMCとを1:2:1で混合したものである。質量%の定義は上述した通りである。表1に示されるように、実施例1−1〜1−7、比較例1−1〜1−13は、第2の活物質の割合を3質量%に固定した上で、複合化バインダの質量%等を振ったものである。実施例1−1〜1−7では、容量維持率が80%を超えているのに対し、比較例1−1〜1−13では、いずれも容量維持率が80%を切っている。
(実施例2−1〜2−7、比較例2−1〜2−9)
次に、実施例2−1〜2−7、比較例2−1〜2−9について説明する。これらの実施例、比較例では、複合化バインダの種類、複合化バインダの含有比、第2の活物質の含有比、繊維状炭素の含有比、第2の活物質の含有比、合剤用バインダの種類、及び合剤用バインダの含有比を変更し、かつ、充放電サイクルの回数を100回とした他は、実施例1−1と同様の処理を行った。実施例2−1〜2−7、比較例2−1〜2−9に係るリチウムイオン二次電池の組成及び容量維持率を表2にまとめて示す。
表2中、「−」は質量%が0であることを示す。「PVdF+CMC」の意味は表1と同じである。質量%の定義は上述した通りである。表2に示されるように、実施例2−1〜2−7、比較例2−1〜2−9は、第2の活物質の割合を80質量%または90質量%とした上で、複合化バインダの質量%等を振ったものである。実施例2−1〜2−7では、容量維持率が90質量%前後まで伸びているのに対し、比較例2−1〜2−9では、容量維持率が最大でも83%となっている。
表1及び表2に示すように、第1の活物質と複合化活物質とを混合し、かつ、各材料の含有比が上述した本実施形態の範囲内の値とすることで、リチウムイオン二次電池の容量維持率が改善することが立証された。
なお、上記の実施例1−1〜2−7、比較例1−1〜2−9では、第2の活物質としてケイ素酸化物を使用したが、他のケイ素系活物質及びスズ系活物質でも同様の効果が得られる。
以上により、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10は、第1の活物質32aと、複合化活物質32bと、合剤用バインダ32fとを備える。そして、複合化活物質32bは、第2の活物質32cと、第2の活物質32cの表面に複合化された複合化バインダ32d及び繊維状導電剤32eとを含む。このように、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10では、充放電時に大きく膨張収縮する第2の活物質32cの表面に選択的に複合化バインダ32d及び繊維状導電剤32eが複合化(結合)している。
そして、複合化バインダ32dは第1の活物質32aと第2の活物質32cとを結着する。さらに、繊維状導電剤32eは、第1の活物質32aに接触しており、第1の活物質32aと第2の活物質32cとの間に導電ネットワークを構成する。したがって、本実施形態では、第2の活物質32cと第1の活物質32aとの間の結着力及び導電ネットワークを選択的に強化している。一方、第1の活物質32aは、炭素系活物質で構成されているので、第2の活物質32cほど充放電時に膨張収縮しない。
したがって、充放電時には、第1の活物質32aは、複合化バインダ32dによる結着力により第2の活物質32cの膨張収縮に追従することができるので、第2の活物質32cとの距離を所定範囲内に収めることができる。これにより、繊維状導電剤32eは、第2の活物質32cの収縮時にも第1の活物質32aへの接触を維持することができるので、導電ネットワークを維持することができる。これにより、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10では、放電容量及びサイクル寿命が向上する。
また、本実施形態では、第2の活物質32cの表面に複合化バインダ32d及び繊維状導電剤32eが選択的に結着している。したがって、本実施形態では、合剤用バインダ32f及び複合化バインダ32eの総質量を低減することができ、かつ、合剤用導電剤及び繊維状導電剤32eの総質量も低減することができる。したがって、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10では、これらの点からもサイクル寿命が向上する。
さらに、ケイ素系活物質は、ケイ素酸化物及びケイ素を含む合金からなる群から選択されるいずれか1種類以上を含むので、放電容量及びサイクル寿命が更に向上する。
さらに、スズ系活物質は、スズの酸化物及びスズを含む合金からなる群から選択されるいずれか1種類以上を含むので、放電容量及びサイクル寿命が更に向上する。
さらに、繊維状導電剤は、繊維状炭素を含むので、導電ネットワークの導電性がさらに向上し、ひいては、サイクル寿命が向上する。
さらに、繊維状導電剤は、繊維状炭素として、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ、及びこれらとカーボンブラックとの複合体からなる群より選択されるいずれか1種類以上を含むので、導電ネットワークの導電性がさらに向上し、ひいては、サイクル寿命が向上する。
さらに、複合化バインダは、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリル酸等及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種類以上を含むので、第2の活物質32cと第1の活物質32aとの結着力がより強化される。
さらに、合剤用バインダは、スチレンブタジエン共重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリレート、ポリオレフィン、ポリアクリル酸等及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種類以上を含むので、第1の活物質32a同士の結着力も維持される。
さらに、リチウムイオン二次電池10の負極活物質層32は、負極合剤を、負極合剤に含まれる複合化バインダを溶解しない溶媒に分散させることで、負極合剤スラリーを作製するステップと、負極合剤スラリーを用いて負極活物質層を作製するステップと、を含む製造方法により製造される。したがって、負極活物質層32内で複合化バインダ32dをより確実に第2の活物質32cの表面に結着させておくことができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本発明は、巻回構造を有する円型、楕円型あるいは多角形型の二次電池、または、正極および負極を折り畳んだり複数積層したりするなど他の形状を有する二次電池についても同様に適用することができる。加えて、本発明は、コイン型,ボタン型,角形あるいはラミネートフィルム型などの他の形状を有する二次電池についても同様に適用することができる。また、上記実施の形態および実施例では、電解質として電解液を用いる場合について説明したが、電解液を高分子化合物などの保持体に保持させたゲル状の電解質を用いるようにしてもよい。
10 リチウムイオン二次電池
20 正極
21 集電体
22 正極活物質層
30 負極
31 集電体
32 負極活物質層
32a 第1の活物質
32b 複合化活物質
32c 第2の活物質
32d 複合化バインダ
32e 繊維状導電剤
32f 合剤用バインダ
40 セパレータ層

Claims (9)

  1. 炭素系活物質を含む第1の活物質と、
    ケイ素系活物質を含む第2の活物質と、前記第2の活物質の表面に複合化された複合化バインダ及び繊維状導電剤と、を含む複合化活物質と、
    少なくとも前記第1の活物質同士を結着する合剤用バインダと、を含み、
    前記第2の活物質の含有比は、前記第1の活物質と前記第2の活物質との総質量に対して3〜80質量%であり、
    前記複合化バインダの含有比は、前記複合化活物質の総質量に対して4〜20質量%であり、
    前記繊維状導電剤の含有比は、前記複合化活物質の総質量に対して1〜5質量%であり、
    前記合剤用バインダの含有比は、負極活物質層の総質量に対して1〜10質量%であり、
    前記複合化バインダ及び前記合剤用バインダの総質量と、前記負極活物質層の総質量との質量比は1〜15質量%であることを特徴とする、リチウムイオン二次電池用の負極活物質層。
  2. 前記ケイ素系活物質は、ケイ素酸化物及びケイ素を含む合金からなる群から選択されるいずれか1種類以上を含むことを特徴とする、請求項1記載の負極活物質層。
  3. 前記繊維状導電剤は、繊維状炭素を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の負極活物質層。
  4. 前記繊維状導電剤は、前記繊維状炭素として、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ、及びこれらとカーボンブラックとの複合体からなる群より選択されるいずれか1種類以上を含むことを特徴とする、請求項3記載の負極活物質層。
  5. 前記複合化バインダは、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリル酸及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種類以上を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の負極活物質層。
  6. 前記合剤用バインダは、スチレンブタジエン共重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリレート、ポリオレフィン、ポリアクリル酸及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種類以上を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の負極活物質層。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の負極活物質層を含むことを特徴とする、リチウムイオン二次電池。
  8. 炭素系活物質を含む第1の活物質と、
    ケイ素系活物質を含む第2の活物質と、前記第2の活物質の表面に複合化された複合化バインダ及び繊維状導電剤と、を含む複合化活物質と、
    少なくとも前記第1の活物質同士を結着し、かつ、前記第1の活物質と前記複合化活物質とを結着する合剤用バインダと、を含み、
    前記第2の活物質の含有比は、前記第1の活物質と前記第2の活物質との総質量に対して3〜80質量%であり、
    前記複合化バインダの含有比は、前記複合化活物質の総質量に対して4〜20質量%であり、
    前記繊維状導電剤の含有比は、前記複合化活物質の総質量に対して1〜5質量%であり、
    前記合剤用バインダの含有比は、負極合剤の総質量に対して1〜10質量%であり、
    前記複合化バインダ及び前記合剤用バインダの総質量と、前記負極合剤の総質量との質量比は1〜15質量%であることを特徴とする、リチウムイオン二次電池用の負極合剤。
  9. 請求項8記載の負極合剤を、前記負極合剤に含まれる複合化バインダを溶解しない溶媒に分散させることで、負極合剤スラリーを作製するステップと、
    前記負極合剤スラリーを用いて負極活物質層を作製するステップと、を含むことを特徴とする、リチウムイオン二次電池用負極活物質層の製造方法。
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