JP2014118883A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2ステージターボシステムを搭載した内燃機関において、ターボモードの変更時に生じるトルク段差を抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】LPターボ過給機20とHPターボ過給機22とが配設された2ステージターボシステムを搭載し、制御モードがターボモード1(低負荷領域)からターボモード2(中負荷領域)へと移行した場合に、ECV38の目標開度を全閉から所定の中間開度へと切り替えるディーゼルエンジン10において、排気圧P4及び排気圧P4の時間微分値dP4/dtに基づいて、目標開度を全閉から中間開度へと切り替える切替時期を予測し、予測された切替時期に先立って排気切替弁を徐々に開弁するように目標開度を補正する。
【選択図】図11

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に係り、詳しくは、複数の過給機を備えた内燃機関の制御装置に関する。
従来、2つの過給機が吸気通路および排気通路に直列に配設された、所謂2ステージターボシステムを搭載した内燃機関の制御装置が知られている。特開2010−236447号公報(以下、特許文献1)に記載されているものも、そのような制御装置の1つである。特許文献1に記載されている制御装置は、排気上流側の第一過給機と排気下流側の第二過給機とで構成された2ステージターボシステムであって、第一過給機をバイパスする排気の流量を排気切替弁(ECV)により調整することにより、第一及び第二過給機による過給状態を、第一及び第二過給機による二段過給と主として第二過給機による単段過給との間でターボモードを切り替え可能に構成されている。
ターボモードが二段過給から単段過給に切り替わる際には、第二過給機に送られる排気流量が急変するため、排気圧力の変動によるトルク段差が生じる。上記従来の技術では、排気切替弁を全閉状態から開弁させることで二段過給から単段過給へと切り替える際に、当該排気切替弁の開弁動作前にEGR弁を全閉或いは可変ノズルを全閉に設定することとしている。これにより、排気切替弁の開弁動作時の過給圧の変動が可及的に抑制され得る。
特開2010−236447号公報
上記先行技術はEGR弁や可変ノズルの開度制御が排気切替弁の開度制御と同時に行われることを回避する点において、過給圧の制御性向上に一定の効果があるが、排気切替弁の開度を全閉から所定開度へ切り替える際の排気圧力の変化度合を直接的に変えるものではない。このため、上記先行技術は、排気切替弁を切り替えてターボモードを変更する際のトルク段差を抑制する装置としては未だ改善の余地を残すものであった。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたもので、2つのターボ過給機が吸気通路および排気通路に直列に配設された2ステージターボシステムを搭載した内燃機関において、排気切替弁を切り替えてターボモードを変更する際に生じるトルク段差を抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、排気通路に設置された第1のタービンと吸気通路に設置された第1のコンプレッサとを有する第1のターボ過給機と、前記吸気通路における前記第1のコンプレッサよりも下流側に設置された第2のコンプレッサと前記排気通路における前記第1のタービンよりも上流側に設置された第2のタービンとを有する第2のターボ過給機と、前記排気通路から前記第2のタービンをバイパスする排気バイパス通路と、前記排気バイパス通路の開度を調整可能な排気切替弁と、を備え、内燃機関の運転状態が第1領域から前記第1領域よりも高負荷側の第2領域へと移行した場合に、前記排気切替弁の目標開度を全閉から所定の中間開度へと切り替える内燃機関の制御装置において、
前記内燃機関の排気圧及び排気圧の時間微分値に基づいて、前記目標開度を前記全閉から前記中間開度へと切り替える切替時期を予測する予測手段と、
前記予測手段により予測された切替時期に先立って前記排気切替弁が徐々に開弁されるように前記目標開度を補正する弁開度補正手段と、
を備えることを特徴としている。
第2の発明は、第1の発明において、
前記予測手段は、
所定時刻の前記排気圧及び前記時間微分値に基づいて、前記所定時刻より後の所定の将来時刻における排気圧が所定の上限制約に到達するとした場合の前記排気圧及び前記時間微分値の変化経路を時刻毎に記憶する記憶手段と、
前記所定時刻と前記将来時刻との間の所定の判定時刻における前記排気圧及び前記時間微分値が前記変化経路を辿っている場合に、前記将来時刻を前記切替時期として予測する手段と、
を含むことを特徴としている。
第3の発明は、第2の発明において、
前記弁開度補正手段は、前記将来時刻において前記中間開度となるように、前記判定時刻から前記将来時刻にかけて前記排気切替弁の開度を徐々に開弁する手段を含むことを特徴としている。
第1の発明によれば、内燃機関の排気圧及び排気圧の時間微分値に基づいて、排気制御弁の開度を全閉から所定の中間開度へ切り替える切替時期が予測される。そして、予測された切替時期に先立って排気制御弁が徐々に開弁されるようにその目標開度が補正される。このため、本発明によれば、排気制御弁の目標開度が急変することを回避することができるので、切り替えの際に生じるトルク段差を有効に抑制することができる。
第2の発明によれば、所定時刻の排気圧及び時間微分値に基づいて、所定時刻より後の所定の将来時刻における排気圧が所定の上限制約に到達するとした場合の排気圧及び時間微分値の変化経路が時刻毎に記憶される。そして、所定時刻と将来時刻との間の所定の判定時刻における排気圧及び時間微分値が記憶された変化経路を辿っている場合に、将来時刻が切替時期として予測される。このため、本発明によれば、排気制御弁の切替時期を正確に予測することができるので、これに先立って排気制御弁の開度目標値を補正することにより、切り替えの際に生じるトルク段差を有効に抑制することができる。
第3の発明によれば、将来時刻において目標中間開度となるように、判定時刻から将来時刻にかけて排気切替弁の開度が徐々に開弁される。このため、本発明によれば、排気圧の急変を回避することができるので、切り替えの際に生じるトルク段差を有効に抑制することができる。
本発明の実施の形態としての内燃機関システムの概略構成を説明するための図である。 2ステージターボシステムの制御モードを説明するための図である。 制御モードがターボモード1からターボモード2へと切り替えられた場合の排気圧とECVへの指令値とを示す図である。 ターボモードの切替時期を予測するルーチンを示すフローチャートである。 メモリ確保の一例を説明するための図である。 排気圧P4の時間変化を示す図である。 排気圧P4及び時間微分値dP4/dtがメモリに格納される様子を説明するための図である。 制約超過経路の導出方法を説明するための図である。 式(5)を満たすX,X,Xの全組み合わせを示す図である。 P4制約超過の予測手法を説明するための図である。 P4制約超過回避制御を実行するルーチンのフローチャートである。 P4制約超過回避制御の概要を説明するための図である。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1について図を参照して説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施の形態としての内燃機関システムの概略構成を説明するための図である。図1に示すとおり、本実施の形態のシステムは、4サイクルのディーゼル機関(内燃機関)10を備えている。内燃機関10は車両に搭載され、その動力源とされているものとする。内燃機関10の吸気側には、吸気通路12が接続されている。吸気通路12の入口付近には、エアクリーナ16が設けられている。また、内燃機関10の排気側には、排気通路14が接続されている。排気通路14の途中には、排気ガスを浄化するための後処理装置18が設けられている。
本実施の形態のシステムは、2つのターボ過給機が吸気通路12および排気通路14に直列に配設された2ステージターボシステムとして構成されている。具体的には、内燃機関10は、低圧ターボ過給機(以下、「LPターボ過給機」と称する)20とLPターボ過給機20よりも容量の小さい高圧ターボ過給機(以下、「HPターボ過給機」と称する)22とを備えている。LPターボ過給機20は、排気ガスの排気エネルギによって作動するタービン20aと、タービン20aと一体的に連結され、タービン20aに入力される排気ガスの排気エネルギによって回転駆動されるコンプレッサ20bとを有している。また、HPターボ過給機22も同様に、タービン22aとコンプレッサ22bとを有している。
LPターボ過給機20のタービン20aおよびLPコンプレッサ20bは、排気通路14および吸気通路12の途中にそれぞれ配置されている。また、HPターボ過給機22のタービン22aおよびコンプレッサ22bは、排気通路14におけるタービン20aの上流側および吸気通路12におけるコンプレッサ20bの下流側となる位置にそれぞれ配置されている。吸気通路12におけるコンプレッサ22bの更に下流側には、インタークーラ24および吸気絞り弁26がこの順に配設されている。エアクリーナ16を通って吸入された空気は、LPターボ過給機20のコンプレッサ20bおよびHPターボ過給機22のコンプレッサ22bで圧縮された後、インタークーラ24で冷却される。インタークーラ24を通過した吸入空気は、吸気マニホールドにより各気筒の吸気ポート(図示せず)に分配される。
コンプレッサ22bからインタークーラ24に至る吸気通路12の途中には、吸気バイパス通路28の一端が接続されている。吸気バイパス通路28の他端は、コンプレッサ20bから当該コンプレッサ22bに至る吸気通路12の途中に接続されている。吸気バイパス通路28の途中には、吸気バイパス通路28を流れる空気の流量を制御するための吸気制御弁(以下、「ACV」とも称する)30が配置されている。ACV30を操作して吸気バイパス通路28を開放することで、コンプレッサ20bにより圧縮された空気がコンプレッサ22bをバイパスして内燃機関10へ吸気される。
また、本実施の形態のシステムは、安定した過給圧供給やターボ過給機20,22の保護の目的で、排気通路14におけるタービン20a,22aをバイパスする排気バイパス通路32,34がそれぞれ設けられている。排気バイパス通路32の途中には、第1のタービン20aをバイパスして排気ガスを流すための排気バイパス弁(以下、「EBV」とも称する)36が配置されている。また、排気バイパス通路34の途中には、排気バイパス通路34を流れる排気の流量を制御するための排気切替弁(以下、「ECV」とも称する)38が配置されている。このECV38はE−VRV(Electric Vacuum Regulating Valve)の駆動によってダイアフラム圧を制御することにより、任意の開度を実現するアクティブ制御対応のダイアフラム式の制御弁である。内燃機関10の運転状態に応じて当該ECV38の開閉を制御することにより、LPターボ過給機20とHPターボ過給機22との過給比率が決定される。
本実施の形態のシステムは、図1に示すとおり、ECU(Electronic Control Unit)50を備えている。ECU50には、エアフローメータ、スロットル開度センサ、エンジン回転数センサ、アクセル開度センサ等の各種のセンサから、内燃機関10の運転状態や運転条件に関する様々な情報や信号が入力される。ECU50は、それらの情報や信号に基づいて、上述したACV30、EBV36、ECV38等の各種のアクチュエータを操作する。
[実施の形態1の動作]
次に、図を参照して実施の形態1の動作について説明する。本実施の形態の2ステージターボシステムでは、内燃機関10の運転状態に応じて、LPターボ過給機20及びHPターボ過給機22の作動状態が制御される。図2は、2ステージターボシステムの制御モードを説明するための図である。本実施の形態の2ステージターボシステムでは、内燃機関10の運転状態がこの図に示す何れのターボモードの領域に属するかによって、モードが切り替えられる。
ターボモード5は極低負荷領域において実行されるモードである。このモードでは、EBV36が開弁されECV38が全閉に制御されることにより、主として容量の小さいHPターボ過給機22が作動される。これにより、全排気ガスを容量の小さいHPターボ過給機22に流すことができるので、ターボラグを少なくして低速トルクを確保することができる。
ターボモード1は、低負荷領域において実行されるモードである。このモードでは、EBV36及びECV38が全閉に制御されることにより、容量の大きいLPターボ過給機20と容量の小さいHPターボ過給機22との両方が作動される。これにより、大小2つの容量のターボ過給機を用いて効率的に過給を行うことができる。
ターボモード2は、中負荷領域において実行されるモードである。このモードでは、EBV36が全閉にECV38が所定の中間開度に制御されることにより、容量の大きいLPターボ過給機20と容量の小さいHPターボ過給機22との両方が作動される。但し、ターボモード2では、排気ガスの一部がHPターボ過給機22をバイパスする。これにより、排気流量の増加に応じて効率が低下するHPターボ過給機22の作動量を制限するとともに、容量の大きいLPターボ過給機20による効率的な過給を行うことができる。
ターボモード3は、高負荷領域において実行されるモードである。このモードでは、EBV36が全閉にECV38が全開に制御されることにより、主として容量の大きいLPターボ過給機20が作動される。尚、ターボモード3では、ACV30が開弁されることにより、HPターボ過給機22の吸気側もバイパスされる。これにより、HPターボ過給機22の作動による効率低下を有効に抑制して容量の大きいLPターボ過給機20による効率的な過給を行うことができる。
ターボモード4は、極高負荷領域において実行されるモードである。このモードでは、ECV38が全開に制御されるとともにEBV36が所定開度に制御される。これにより、主として容量の大きいLPターボ過給機20による効率的な過給を行うとともに、過過給を防止することができる。
内燃機関10の運転状態が低負荷から中負荷へと移行すると、制御モードがターボモード1からターボモード2へと切り替えられる。図3は、制御モードがターボモード1からターボモード2へと切り替えられた場合の排気圧とECV38への指令値とを示す図である。この図中の(A)に示すように、制御モードがターボモード1からターボモード2へと切り替えられ、ECV38への指令値が全閉から所定の中間開度へと変化した場合を考える。この場合、モード切り替え前後では、排気圧が急変しトルク段差が生じてしまう。
そこで、本実施の形態の2ステージターボシステムでは、図中(B)に示す制御を実現する。具体的には、制御モードがターボモード1からターボモード2へと切り替えられる時期を予測し、当該切替時期に先立ってECV38が徐々に開弁されるようにECV指令値を修正することとしている。このような制御によれば、切り替え時の排気圧の急変を抑制することができるので、トルク段差が有効に解消される。以下、切替時期の予測手法及びECV指令値の修正手法について、それぞれ詳細に説明する。
[切替時期の予測手法]
本実施の形態のシステムでは、動的計画法の考え方を用いてターボモードの切替時期の予測を行う。図4は、ターボモードの切替時期を予測するルーチンを示すフローチャートである。以下、図4に示すフローチャートに沿って切替時期の予測手法の詳細を説明する。
先ず、制御モードがターボモード1からターボモード2への切替時期を予測する準備段階として、タービン22aの排気上流側の排気圧P4を推定可能か否かが判定される(ステップS100)。その結果、排気圧P4の推定が不可能と判定された場合には、切替時期の予測を行うことができないと判断されて、ステップS100の処理から再度本ルーチンが実行される。一方、上記ステップS100において排気圧P4の推定が可能と判定された場合には、次のステップに移行し、現在のターボモードがターボモード1か否かが判定される(ステップS102)。その結果、現在のターボモードがターボモード1でないと判定された場合には、切替時期の予測を行うことができないと判断されて、ステップS100の処理から再度本ルーチンが実行される。一方、上記ステップS102において現在のターボモードがターボモード1であると判定された場合には、次のステップに移行し、予測区間の排気圧P4と排気圧P4の時間微分値dP4/dtを保存するためのメモリの確保が可能か否かが判定される(ステップS104)。図5は、メモリ確保の一例を説明するための図である。この図に示すとおり、例えば、時速0km/h時点(時刻t)からターボモード2に移行する時点(時刻t)までの時間(t−t)の排気圧P4及び排気圧P4の時間微分値dP4/dtを保存するためのメモリを確保できるか否かが判定される。その結果、メモリ確保不可能と判定された場合には、切替時期の予測を行うことができないと判断されて、ステップS100の処理から再度本ルーチンが実行される。一方、上記ステップS104において、メモリ確保可能と判断された場合には、次のステップに移行して必要なメモリが確保される(ステップS106)。
次に、時刻tにおける排気圧P4の現在値が算出される(ステップS108)。ここでは、具体的には、以下に示すモデル式を用いて排気圧P4が推定される。尚、排気圧P4の算出方法は、次式(1)を用いる方法に限られず、例えば排気通路14に排気圧センサを備えるシステムにおいては、当該排気圧センサの検出値を用いることとしてもよい。
Figure 2014118883
次に、排気圧P4の時間微分値dP4/dtが算出される(ステップS110)。図6は、排気圧P4の時間変化を示す図である。この図に示すように、時刻tにおける排気圧Pの時間微分値dP4/dtが算出される。
次に、排気圧P4及び時間微分値dP4/dtがメモリ(配列)に格納される(ステップS112)。図7は、排気圧P4及び時間微分値dP4/dtがメモリに格納される様子を説明するための図である。この図に示すように、排気圧P4と排気圧時間微分値dP4/dtとによって形成される配列に、上記ステップS108およびS110にて算出された値が格納される。
次に、時刻tにおいて排気圧P4がP4制約となる全経路が導出される(ステップS114)。P4制約は、ECV38が開弁されてターボモード1から2へ移行する排気圧P4の目安値である。図8は、制約超過経路の導出方法を説明するための図である。先ず、時刻t時の排気圧P4をP4、時刻t時の排気圧P4をP4、時刻t時の排気圧P4をP4、時刻t時の排気圧P4をP4、時刻tn−1時の排気圧P4をP4n−1とすると、時刻tにおける排気圧P4の状態から時刻tにおいて排気圧P4となるためには、次式(3)が成立する。
Figure 2014118883
ここで、時刻t,t,・・・,tにおける排気圧P4の時間微分値をX,X,・・・,Xとして上式(3)を整理すると次式(4)が成立する。
Figure 2014118883
したがって、P4制約を排気圧P4とすると、上式(4)を満たす時間微分値X,X,・・・,Xの全組み合わせが、排気圧P4がP4制約となる全経路となる。
上述した制約超過経路の導出手法の一例として、排気圧P4の上下限=100〜150[kpa]、P4の時間微分値dP4/dtの上下限=−10〜10[kpa]、時刻t〜tにおいて、時刻tにおけるP4制約超過経路を導出する手法を具体的に説明する。P4制約=140[kpa]、P40=120[kpa]として上式(3)及び(4)を演算すると、次式(5)が導き出される。
Figure 2014118883
図9は、上式(5)を満たすX,X,Xの全組み合わせを示す図である。この図に示すように、上式(5)を満たすX,X,Xの組み合わせは、(A)X=10,X=10,X=0、(B)X=10,X=0,X=10、(C)X=0,X=10,X=10の3通りであり、P4制約超過経路の全組み合わせは図9中の(D)となる。このように、ステップS114では、上式(3)および(4)を用いることにより、時刻tにおけるP4制約超過の全組み合わせが導出される。導出されたP4制約超過の全組み合わせは、各時刻毎にメモリに格納される。
再び図4に示すルーチンの説明に戻り、ステップS114の処理の後には、時刻tの時点において時刻tにおけるP4制約超過の可能性が予測される(ステップS116)。尚、時刻tは、時刻tにおいてP4制約を超過するか否かを判断する時刻として、予め設定された時刻が用いられる。図10は、P4制約超過の予測手法を説明するための図である。この図に示すように、上記ステップS114において格納されたメモリが参照されて、時刻tにおける排気圧P4および排気圧時間微分値dP4/dtの算出値が当該メモリに記憶されたP4制約超過の全経路の何れかを通過するか否かが判定される。その結果、時刻tにおいて当該経路の何れかを通過すると判定された場合には、時刻tにおいてP4制約を超過する可能性が高いと判断されて、次のステップに移行し、P4制約超過フラグがONに設定される(ステップS118)。一方、時刻tにおいて当該経路を通過しないと判定された場合には、時刻tにおいてP4制約を超過する可能性は低いと判断されて、P4制約超過フラグがOFFに設定される(ステップS120)。
上記ステップS118またはS120の処理の後には、現在のターボモードがターボモード1か否かが判定される(ステップS122)。その結果、ターボモード1である場合には、メモリが開放されて本ルーチンにおいて記憶された配列が消去される(ステップS124)。ステップS124の後は再び上記ステップS108に移行して排気圧P4の現在値が取得される。
一方、上記ステップS122においてターボモード1でないと判定された場合には、次のステップに移行し、全ての配列が消去されて(ステップS126)、本ルーチンは終了される。
以上説明したとおり、本実施の形態のシステムによれば、制御モードがターボモード1からターボモード2へ切り替えられる時期、すなわちECV38への開度指令値が閉弁(開度0%)から所定の中間開度へ切り替えられる時期を事前に予測することができる。
[ECV指令値の修正手法]
本実施の形態のシステムでは、制御モードがターボモード1からターボモード2へ切り替えられると予測された場合に、ECV38の開度指令値を修正し、モード切り替わり時の排気圧の急変を回避するための制御(以下、「P4制約超過回避制御」と称する)が行われる。図11は、P4制約超過回避制御を実行するルーチンのフローチャートである。以下、図11に示すフローチャートに沿ってP4制約超過回避制御の詳細について説明する。
図11に示すルーチンでは、先ず、ターボモードがターボモード1から2へ切り替わる切り替わり時期が予測される(ステップS200)。ここでは、具体的には、図4に示すルーチンが実行されて、その結果が読み込まれる。次に、ターボモードが1から2へ切り替わるか否かが判定される(ステップS202)。ここでは、具体的には、図4に示すルーチンにおいてP4制約超過フラグがONか否かが判定される。その結果、P4制約超過フラグがOFFであると判定された場合には、時刻tにおいてターボモードが1から2へ切り替わらないと判断されて、本ルーチンの最初に戻りステップS200の処理が再度実行される。一方、上記ステップS202において、P4制約超過フラグがONであると判定された場合には、時刻tにおいてターボモードが1から2へ切り替わると判定されて、次のステップに移行し、ECV38への指令値が修正される(ステップS204)。
図12は、P4制約超過回避制御の概要を説明するための図である。図中(A)に示すように、時刻tにおいてターボモードが1から2へと切り替わり、ECV38への指令値が閉弁(開度0%)から所定の中間開度へと切り替わると、排気圧の急変によってトルク段差が生じてしまう。そこで、上記ステップS204では、図中(B)に示すように、ECV38の開度指令値が時刻tにおける開度(0%)から時刻tにおける所定の中間開度まで徐々に大きくなるように修正される。具体的には、次式(6)を用いて、時刻tから時刻tまでのECV38の開度指令値が修正される。
Figure 2014118883
上式(3)において、ECVmodifiedはECV開度修正指令値を、ECVtargetはECV開度指令値(修正前)を、ECVt−1は1時刻前のECV開度指令値を、ECVt−2は2時刻前のECV開度指令値を、Nは時刻tから現在までの制御周波数を、それぞれ示している。尚、制御周波数Nは、排気圧P4の応答性や演算周期を考慮して任意に設定すればよい。これにより、時刻tにおける排気圧の急変を解消することが可能となる。
図11に示すルーチンでは、次に、現在のターボモードがターボモード1か否かが判定される(ステップS206)。その結果、現在のターボモードがターボモード1である場合には、P4制約超過回避制御を継続する必要があると判断されて、本ルーチンが最初から再度実行される。一方、上記ステップS206において、現在のターボモードがターボモード1でないと判定された場合には、P4制約超過回避制御を実行する必要がないと判断されて、本ルーチンは終了される。
このように、本実施の形態のシステムによれば、ターボモード1から2へ切り替わる時期を予測してECV38の開度指令値を修正することができるので、排気圧P4の急変を有効に解消することが可能となる。
尚、上述した実施の形態1においては、LPターボ過給機20が第1の発明の「第1のターボ過給機」に、タービン20aが第1の発明の「第1のタービン」に、コンプレッサ20bが第1の発明の「第1のコンプレッサ」に、HPターボ過給機22が第1の発明の「第2のターボ過給機」に、タービン22aが第1の発明の「第2のタービン」に、コンプレッサ22bが第1の発明の「第2のコンプレッサ」に、排気バイパス通路34が第1の発明の「排気バイパス通路」に、排気切替弁(ECV)38が第1の発明の「排気切替弁」に、ターボモード1の領域が第1の発明の「第1の領域」に、ターボモード2の領域が第1の発明の「第2の領域」に、それぞれ相当している。
また、上述した実施の形態1においては、ECU50が、上記ステップS200の処理を実行することにより、前記第1の発明における「予測手段」が、上記ステップS204の処理を実行することにより、前記第1の発明における「弁開度補正手段」が、それぞれ実現されている。
また、上述した実施の形態1においては、時刻tが第2の発明の「将来時刻」に、時刻tが第2の発明の「判定時刻」に、P4制約が第2の発明の「上限制約」に、それぞれ相当している。また、ECU50が、上記ステップS108〜S114の処理を実行することにより、前記第2の発明における「記憶手段」が実現されている。
また、上述した実施の形態1においては、時刻tが第2の発明の「将来時刻」に、時刻tが第2の発明の「判定時刻」に、P4制約が第2の発明の「上限制約」に、それぞれ相当している。また、ECU50が、上記ステップS108〜S114の処理を実行することにより、前記第2の発明における「記憶手段」が実現されている。
その他.
本発明は上述の実施の形態1に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
上述の実施例では、実施の形態に係る内燃機関としてディーゼルエンジンを例に説明したが、2ステージターボを搭載した内燃機関であれば、ガソリンエンジンを用いることとしてもよい。
また、上述の実施例では、P4制約超過回避制御におけるECV38の指令値修正手法として上式(6)を用いることとしているが、ECV38の指令値修正手法はこれに限られない。すなわち、時刻tから時刻tまでECV38が徐々に開弁されるように指令値を修正するのであれば、他の公知の演算方法を用いることとしてもよい。
10 内燃機関(ディーゼル機関)
12 吸気通路
14 排気通路
20 LPターボ過給機
20a タービン
20b コンプレッサ
22 HPターボ過給機
22a タービン
22b コンプレッサ
28 吸気バイパス通路
30 吸気制御弁(ACV)
32,34 排気バイパス通路
36 排気バイパス弁(EBV)
38 排気切替弁(ECV)
50 ECU(Electronic Control Unit)

Claims (3)

  1. 排気通路に設置された第1のタービンと吸気通路に設置された第1のコンプレッサとを有する第1のターボ過給機と、前記吸気通路における前記第1のコンプレッサよりも下流側に設置された第2のコンプレッサと前記排気通路における前記第1のタービンよりも上流側に設置された第2のタービンとを有する第2のターボ過給機と、前記排気通路から前記第2のタービンをバイパスする排気バイパス通路と、前記排気バイパス通路の開度を調整可能な排気切替弁と、を備え、内燃機関の運転状態が第1領域から前記第1領域よりも高負荷側の第2領域へと移行した場合に、前記排気切替弁の目標開度を全閉から所定の中間開度へと切り替える内燃機関の制御装置において、
    前記内燃機関の排気圧及び排気圧の時間微分値に基づいて、前記目標開度を前記全閉から前記中間開度へと切り替える切替時期を予測する予測手段と、
    前記予測手段により予測された切替時期に先立って前記排気切替弁が徐々に開弁されるように前記目標開度を補正する弁開度補正手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記予測手段は、
    所定時刻の前記排気圧及び前記時間微分値に基づいて、前記所定時刻より後の所定の将来時刻における排気圧が所定の上限制約に到達するとした場合の前記排気圧及び前記時間微分値の変化経路を時刻毎に記憶する記憶手段と、
    前記所定時刻と前記将来時刻との間の所定の判定時刻における前記排気圧及び前記時間微分値が前記変化経路を辿っている場合に、前記将来時刻を前記切替時期として予測する手段と、
    を含むことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記弁開度補正手段は、前記将来時刻において前記中間開度となるように、前記判定時刻から前記将来時刻にかけて前記排気切替弁の開度を徐々に開弁する手段を含むことを特徴とする請求項2記載の内燃機関の制御装置。
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