JP2014118622A - 一体型アクセスドアを備えた焼入れチャンバ - Google Patents

一体型アクセスドアを備えた焼入れチャンバ Download PDF

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Abstract

【課題】複数の焼入れ媒体と共に用いることができる焼入れ装置を提供する。
【解決手段】略筒状のベース11とアッパーハウジング13とを有し、アッパーハウジング13の上部には取外し自在なカバー14が取り付けられ、筒状のドア20が、アッパーハウジング13とベース11と内で同軸的になるように寸法付けされ、ドアを開成と閉成位置との間を移動させるためのアクチュエータが筒状ドア20に連結されている熱処理されたワークロードを冷却するための焼入れ装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、概して、金属及びその他の熱処理可能な材料の熱処理システムに関し、詳しくは、一処理量の加熱処理された部品を冷却するための多目的焼入れチャンバに関するものである。
多数の処理チャンバと該処理チャンバの間でワークロード(work load)を移送するための移送モジュールとを有する熱処理システムが知られている。それら公知のシステムの或るものにおいては、移送モジュールが多数の処理チャンバに対して中央に配置されている。別の公知のシステムにおいては、処理チャンバは直線状に配列され、移送モジュールは直線状トラック上を移動する。公知のシステムの多くにおいては、チャンバドアがチャンバ自体の外部に配置されている。中央に配置された移送モジュールを備えたシステムの中には、移送モジュールが、他のステーションにアクセスするための多数のドア、又は、他の処理チャンバに対する接続を許容する特殊なドッキング構造を有しているものがある。その公知のシステムにおいては、指定された処理チャンバに酸素が進入しないことを担保するために、余分な閉塞手段が必要とされている。処理チャンバを閉塞するための公知の装置は、複雑であるので、不十分な点がある。その閉塞装置はチャンバの外側に取り付けられているので効果的なシールを達成することが困難である。
マルチステーション熱処理システムのほとんどにおいては、焼入れチャンバは、独立し、固定されている。中央に配置された移送機構は、機能的に、複数の処理チャンバへワークロードをロードすることと該処理チャンバからのワークロードをアンロードすることに限定されている。直線配列システムにおいて用いられている移送モジュールは、通常、ワークロードを真空状態及び或る温度に維持させる機能を備えている。その直線配列システムには、代わりの移送モジュールとして機能することの可能な別個の可動焼入れチャンバが設けられている。然しながら、可動焼入れチャンバは、ガス焼入れを採用する場合に制限される。別のタイプの焼入れ媒体が用いられる場合には、ワークロードは、所望の焼入れ媒体のために組み立てられた焼入れチャンバへ移送しなければならない。更に、直線配列構造は、パワー、コントロール、水及びガスのための複雑な接続を必要とするという欠点を有している。
公知のマルチステーション熱処理システムの欠点を考慮すると、複数の焼入れ媒体と共に用いることができると共に、処理チャンバの列とローディング/アンローディング・ステーションと共に用いるために多方向から簡単にアクセス可能な固定焼入れチャンバを確保することが望まれる。
公知のマルチステーション熱処理システムの欠点は、本発明による焼入れ装置によって大幅に解消される。本発明の第一のアスペクト(aspect)によれば、略筒状のベースとアッパーハウジングとを有する焼入れ装置が得られる。下端が開口した略筒状部と該筒状部の上端に取り付けられたドーム状部とを有する取外し自在なカバーが、アッパーハウジングの頂部に取り付けられている。また、焼入れ装置は、アッパーハウジングと取外し自在なカバーとの間に通路が区画されるようにアッパーハウジングの上方で取外し自在なカバーを離間させ且つ同軸的に支持するための手段を含んでいる。アッパーハウジングとベースと同軸的になるように略筒状のドアが寸法付けされ、焼入れ装置内に位置決めされている。取外し自在なカバー内での開成位置とドアがアッパーハウジングとベースとの間に伸びる閉成位置との間でドアを移動させるためのアクチュエータが筒状ドアに連結されている。こうして、ドアは、ベースとアッパーハウジングとの間の開口を閉塞することにより、閉塞された焼入れチャンバを提供するように構成されている。使用中に、採用される焼入れサイクルに応じて焼入れチャンバを超大気ガス圧(superatmospheric gas pressure)又は真空に維持させることが可能なようにドアをアッパーハウジングとベースとにシールするために追加の引っ込み自在なシールがベースとアッパーハウジングとに設けられている。
本発明による焼入れ装置の第一の実施形態においては、アッパーハウジングとベースとの間の開口は、ワークロードを多数の位置の何れか一つの位置において焼入れ装置に対して簡単に出入動させることができるように、360°の角度に亘って拡がっている。別の実施形態においては、焼入れ装置は、ベースとアッパーハウジングとの間の開口を取り囲むようにベースとアッパーハウジングと同軸的に配置され且つそれらベースとアッパーハウジングとに適合された略筒状の壁を有している。その筒状壁は、該壁の周囲の離間した角度位置に形成された二つ又はそれ以上の数のポートを有している。それらポートは、ワークロードがそれらを通過移動することを許容するように寸法付けされている。
本発明の更に別の実施形態によれば、略筒状のハウジングを有する焼入れ装置が得られる。そのハウジングは、ハウジングの周回りに離間した角度関係をもって位置決めされた二つ又はそれ以上の数のポートと、ポートが存在しない少なくとも一つの領域を有している。焼入れ装置は、ハウジング内に回転自在に取り付けられた略球形の焼入れチャンバを含んでいる。その焼入れチャンバは、それの壁に形成された単一のポートを有している。その単一のポートがハウジングの一つのポートと整列する位置と単一のポートがハウジングのポートを有しない位置と整列する位置とにハウジング内でチャンバを回転させるために、焼入れチャンバにはアクチュエータが作動的に連結されている。球状の焼入れチャンバの壁とハウジングとの間には、一つ又はそれ以上の数の引っ込み自在なシールが位置決めされている。そのシールは、焼入れチャンバ内の超大気圧又は真空に対する圧密シールを提供すると共に、焼入れチャンバが回転された時に引っ込むように構成配置されている。
本発明による焼入れ装置は、限定的ではないが、ガス焼入れ,液体焼入れ及び低温流体焼入れのように、様々な焼入れ媒体と共に用いられるように構成されている。
上述した発明の概要も以下に記載する詳細な説明も、添付図面を参照することにより明確に理解されるであろう。
図1は、チャンバドアが開成位置にある、本発明による焼入れ装置の第一の実施形態の正面図である。 チャンバドアが閉成位置にある、図1に示した焼入れチャンバの正面図である。 図3は、図1に示した焼入れ装置の、図1中の3−3線概略断面図である。 図4は、図1に示した焼入れ装置の、図1中の4−4線概略断面図である。 図5は、本発明による焼入れ装置の別の実施形態であって、それに接続された再循環チャンバを備えた実施形態の正面図である。 図6は、図5に示した焼入れ装置の概略断面図である。 図7は、本発明による焼入れ装置の第二の実施形態の部分断面正面図である。 図8は、本発明による焼入れ装置の更に別の実施形態の概略断面図である。 図9は、本発明による焼入れ装置の第二の実施形態の平面図である。 図10は、図9に示した焼入れ装置の、図9中の10−10線部分断面側面図である。 図11は、本発明による焼入れ装置において用いられるガス再循環装置の第二の実施形態の部分断面斜視図である。
多くの図面において同様の参照符号が同一又は同様な構造を示している添付図面、特に図1〜図3を茲で参照すると、本発明による焼入れ装置の第一の実施形態が図示されている。その焼入れ装置10はベース11を有し、このベース11は好ましくはベースプレート12に取り付けられている。更に、焼入れ装置10は、取外し自在なカバー14を有している。取外し自在なカバー14は、好ましくは、略筒状部16とドーム状部18とを有している。好ましくは、筒状部16とドーム状部18とは一体に溶接されて一体のハウジングユニットを構成している。組み立てられた時には、取外し自在なカバーは逆カップ状の内側凹部を有する。
取外し自在なカバー14は、支柱15によって支持されたアッパーハウジング13に取り付けられ、支柱15は、ベース11とアッパーハウジング13に対してベースプレート12から外側に伸びている。好ましくは、ベースプレートの回りの角度位置に離間配置された四つの支柱が存在する。支柱の上部は好ましくは支持プレート17に取り付けられている。取外し自在なカバー14は、筒状部16の回りに形成されたフランジ19を有している。取外し自在なカバーは、アッパーハウジング13の上部における支持プレート17に取り付けられ、好ましくは、フランジ19を支持プレート17にボルト締めすることにより支持プレート17に取り付けられている。支柱15は、アッパーハウジング13とベース11との間に開口を提供する間隔をもってアッパーハウジング13が縦方向でベース11から離間するように寸法付けされている。その開口は、直径の点でアッパーハウジングとベースと一致し、一処理量の被熱処理部品(workload of heat treated parts)が通過することを許容するのに十分な高さを有している。開口は、焼入れチャンバの周囲のほとんど全ての位置において焼入れチャンバの内部にアクセスすることが可能となるように構成されている。この構造では、ワークロードを多くの位置の何れにおいても焼入れチャンバに対して出し入れ移動させることができる。好ましくは、焼入れ装置10内でワークロードを支持するためのローダー/マニピュレータ(loader/manipulator)がベース11に設けられている。ローダー/マニピュレータは、好ましくは、開口を介してワークロードを焼入れチャンバに出し入れ移動させるように構成されている。ローダー/マニピュレータは、焼入れサイクル中に焼入れチャンバ内においてワークロードを回転させると共に、選択された位置においてワークロードを焼入れチャンバに対して出し入れ移動させるためにワークロードを位置決めするように構成されていてもよい。
焼入れ装置10は、ワークロードを焼入れする時にチャンバを閉塞するためのドア20を更に有している。ドア20は、アッパーハウジングの凹部に嵌り合うように寸法付けされた筒状壁によって形成されている。ドア20は、取外し自在なカバー14の内側凹部における第一の位置とドアがアッパーハウジング13とベース11との間に伸びてベース11とアッパーハウジング13との間の開口を完全に閉塞する位置との間を好ましくはスライドにより移動するように構成されている。ドア20は、最大組のシールによってアッパーハウジング13にシールされている。同様に、ドア20は、最小組のシールによってベース11にシールされている。それらシールは、アッパーハウジングとベースの内周全体に沿って延びた溝内に嵌め合わされている。好ましくは、シールは、焼入れサイクル中にドアが閉成位置にある時にシールが膨脹することができるように、引っ込み自在なシールとして構成することができる。シールは、溝内に引っ込んでクリアランスを提供するように構成されているので、ドア20はシールを傷付けることなく開成位置と閉成位置との間を移動可能である。好ましくは、シールは、ドア20が閉成された時にシールを駆動させるためのエネルギー源に接続されている。焼入れサイクルが進行中の場合にシールが故障する可能性を低減するために、好ましくは、フェイルセーフシステム(fail−safe system)が用いられる。好ましくは、フェイルセーフシステムは、追加のシールを設けることにより実現される。好ましい実施形態においては、最大組のシールは、少なくとも二つのシールとそれらシール毎に一つ設けられた二つの個別のエネルギー供給部材とを含んでいる。同様に、最小組のシールは、少なくとも二つのシールとそれらシール毎に設けられた個別のエネルギー源とを含んでいる。シールエネルギー源に加えて、ドア20が焼入れチャンバを閉成又は開成するように移動された時にシールが完全に引っ込められることを可能にするように、シールを引っ込めるための手段が設けられている。
ベースとアッパーハウジングとの間の開口が約360°に亘って伸びているので、焼入れチャンバを区分けするための手段が設けられている。図3に示したように、焼入れチャンバの外側の回りに真空シェル56が取り付けられている。真空シェル56は、焼入れチャンバ10の固定部の外側、即ち、ベース11とアッパーハウジング13に好ましくは溶接されている。真空シェルは二つ又はそれ以上の数の位置において形成された開口を有している。その開口の位置は、隣接した熱処理炉からワークロードを焼入れチャンバにロードし、又は、該隣接した熱処理炉へ向けてワークロードを焼入れチャンバの外にアンロードするためにアクセス可能なように選択されている。開口の一つは、ワークロードを周囲環境から焼入れチャンバ内にロードすることを許容するように、又は、ワークロードを周囲環境に向けてアンロードするように位置決めされている。真空シェル56は、各開口の周囲に形成されたフランジ58を有している。真空シェルの開口と隣接した処理炉及びローディング/アンローディング・ステーションにおける開口との間にスライド型又はゲート型の耐圧性/真空気密性ドアを取り付けることができるように、フランジ58は構成及び配置されている。そのようなドアは、当業界においてよく知られている。
茲で図4を参照すると、ドア20を昇降動させるための構造の第一の実施形態が図示されている。図4に示した実施形態においては、ドア20は、リフト機構22によって開成位置と閉成位置との間で運転される。好ましくは、リフト機構は、ドアを上下方向へ移動させるように構成された、ボールねじのような機械的ねじ装置24によって具体化されている。好ましくはサーボモータである駆動モータ26が、取外し自在なカバー14の上部に取り付けられている。モータ26の駆動シャフトは、取外し自在なカバー14を介して機械的ねじ装置24に連結されている。シーリングモジュール27が駆動シャフトの回りに設けられ、それが取外し自在なカバー14を貫通して、焼入れサイクルにおける真空ステップ又はガス加圧ステップ中に焼入れチャンバへの又は焼入れチャンバからの漏れを阻止する。そのシーリングモジュールは、当業者によって簡単に設計及び構成することができる。
機械的ねじ装置24は、ドア20の内側に取り付けられて径方向内側に伸びた連結アーム28で、ドア20に接続されている。駆動モータ26による機械的ねじ機構のねじ部の回転によってドア20が上下動させられるように、連結アーム28が機械的ねじ機構のねじ部に公知の態様で接続されている。好ましくは、その接続手段は、ボール型ナット又は雌ねじ装置である。また、機械的ねじ装置に代えて、油圧又は空気圧式リフト機構を用いることができるものと想定される。
茲で図9及び10を参照すると、ドア20を昇降動させるための構造の第二の実施形態が図示されている。この実施形態は、好ましくは焼入れチャンバ10の直径方向で対向したコーナーに配置された一対の機械的リフト装置90a,90bを有している。機械的リフト装置90aは、支柱15の一つ内に位置した機械的リフティング手段を有している。第二のリフト装置90bは、第一の支柱に対して直径方向で反対側に位置している別の支柱15内に位置している。好ましくは、機械的リフティング手段は、ねじジャッキ92a,92bとして具体化される。ねじジャッキ92aとねじジャッキ92bは、夫々、走行部材94aと走行部材94bを有し、これら走行部材は、ねじジャッキがそれらの長軸を中心として回転した時に公知の態様でねじジャッキを走行させるように構成されている。走行部材94a,94bをドア20と相互に接続させるために接続リング96a,96bが設けられている。ねじジャッキ92aの上部とねじジャック92bの上部には、夫々、駆動ギア98aと駆動ギア98bが取り付けられている。
機械的リフト装置90a,90bの双方は、ねじジャッキ92a,92bを回転させる駆動手段を含んでいる。リフト装置用のその駆動手段は、焼入れ装置10の外部に取り付けられた電気モータ102a,102bを含んでいる。更に、駆動手段は、電気モータ102aに作動的に接続されたギアボックス104aと電気モータ102bに作動的に接続された第二のギアボックス104bとを含んでいる。駆動軸106aがギアボックス104aから支柱15へ伸びている。カップリングギア108aが、駆動ギア98aと係合するように駆動軸106aの端部に取り付けられている。同様に、第二の駆動軸106bが第二のギアボックス104bから別の支柱へ伸びている。第二のカップリングギア108bが、駆動ギア98bと係合するように駆動軸106bの端部に取り付けられている。
用いられるリフト機構の種類に関係なく、駆動機構又はアクチュエータは、故障が発生した場合にドア20が閉成位置にとどまるように好ましくは構成されている。そのような作動状態は、当業者によって簡単に設計される。
本発明による焼入れ装置の構成は、実行することのできる焼入れ方法にかなりの適応性を齎す。要するに、本発明による焼入れ装置は、様々な焼入れ媒体及び技術を用いることについての備えができている。焼入れ装置は、好ましくは、ガス焼入れ、真空を伴った又は伴わない、油又は水のような液体焼入れ、液体窒素のような低温流体による焼入れ、それら焼入れを組み合わせた焼入れを行うための備えができている。焼入れ媒体が下方から上方へ流れることを許容するように焼入れチャンバを設計することについて当業者に理解されるであろうが、それに代えて、焼入れ媒体は、好ましくは上方から下方方向へ焼入れチャンバを通過させられる。液体焼入れの場合には、焼入れ剤をワークロード上に溢れさせ又は噴霧させることができる。更に別の実施形態においては、焼入れチャンバは、バッフル,ノズル、又はそれらの組合せを用いた、焼入れ媒体の側方注入を実施するように構成されている。
茲で図5及び6を参照すると、焼入れ装置10に取り付けられたガス再循環装置34が図示されている。そのガス再循環装置34は、好ましくは焼入れ装置10に近接して配置されたチャンバを有している。そのチャンバ36は、熱交換器35を内蔵している。冷却サイクル中に焼入れチャンバを通って冷却ガスを循環させるためにチャンバ36の内部にファン37が設けられている。ファン37は外部駆動モータ38に接続されている。ファン駆動シャフトの周囲にはシール39が設けられ、そのシャフトはガス再循環装置34の上部を貫通している。シール39は、気密、真空気密を齎すように構成されている。チャンバの上端近くに位置において、ガス注入ポート40がチャンバ壁に設けられている。ガスインレットダクト42が、チャンバ36の上部と焼入れ装置10のアッパーハウジングとの間に接続されている。ベース12とチャンバ36の下端との間にはガスアウトレットダクト44が接続されている。強制ガス焼入れサイクルの間における運転中に、ガス注入ポート40を介してチャンバ36内に窒素又はアルゴンのような不活性冷却ガスが注入される。そのガスは、ガスがガスインレットダクト42を通り抜けて焼入れチャンバ内に流入させる流速を齎すのに十分な圧力で注入される。ファンが次に作動して冷却ガスを冷却チャンバに強制的に通過させて、その冷却ガスがワークロードから熱を吸収する。加熱されたガスは、ガスアウトレットダクト44を介して冷却チャンバの外に流し出されて、熱交換器35を横切る。熱交換器35は、好ましくは、循環ガスから熱を吸収する冷却剤を含んでいる。この冷却剤は、好ましくは、外部ヒートシンク(図示せず)に循環され、該ヒートシンクが吸収された熱を冷却剤から取り除き、次に、その冷却剤はチャンバ36内で熱交換器35を通して再循環される。熱交換器冷却剤の流出及び戻りのための接続を許容するために、付加的なポートがチャンバ36に設けられている。一層迅速な冷却が望まれる場合にその一層迅速な冷却を実施するために、ガスは、例えば、5バール、10バール、15バール又はより高い非常に高圧で提供することが考えられる。
ガス冷却装置の第二の実施形態が図11に図示されている。この実施形態においては、熱交換器135が、焼入れチャンバの内側で取外し自在なカバー114から吊るされている。この構成では、熱交換器は冷却サイクル中にワークロードの真上に位置される。チャンバ136は第一の実施形態におけるチャンバよりも高さが高くなっているので、強制ガスインレット142がチャンバ136を取外し自在なカバー114の内側凹部と接続させている。ガスインレット142の軸は熱交換器135の垂直上方に位置している。強制ガスアウトレット144がチャンバ136をアッパーハウジングの近傍の焼入れチャンバの内部と接続させている。ガスアウトレット144の軸はワークロードの垂直下方に位置している。
本発明による焼入れ装置は、油又は水のような液体焼入れ剤と共に用いることもできる。そのために、液体注入ポートは、アッパーハウジングに、好ましくは、アッパーハウジングのドーム状部に設けられている。焼入れサイクルが完了した後に液体焼入れ剤がシステムから排液されることができるように、ベースの下部には排液ポートが設けられている。油焼入れのような液体焼入れサイクルが採用される場合には、焼入れチャンバを僅かなサブ大気圧(不完全真空)に維持させることが望ましい。従って、真空ポンプを焼入れチャンバに接続させるための真空接続ポートが焼入れチャンバに設けられている。それに代えて、液体焼入れサイクル中に不活性ガスのパーシャル正圧、例えば、僅かなサブ大気圧を付加することが望まれるかも知れない。そのようなサイクルにおいては、不活性ガスは、上述したように注入することができるが、ファンによって強制する必要はない。
本発明の別のアスペクトによれば、液化窒素のような低温流体を注入するための手段が得られる。その目的のために、アッパーハウジングに、好ましくはアッパーハウジングのドーム状部に、低温流体注入ポートが設けられている。本発明のこのアスペクトに関連して、焼入れサイクル中に低温流体を霧として噴霧されることができるように噴霧装置をアッパーハウジングに設けることが考えられる。当業者によって簡単に理解されるように、液体窒素のような液化ガスは熱を吸収するにつれて簡単に気化する。従って、焼入れチャンバ内の圧力が焼入れサイクル中に瞬時に増加することが予想される。圧力上昇率を制御し且つピーク圧力を制限するために、気化したガスを放出させるための排気ポートをアッパーハウジングに貫通させて設けることができる。低温流体による焼入れ用の様々な構造が、2011年3月3日に出願された米国仮特許出願番号第61/468,267に記載されている。その出願の全体を本明細中において参照する。
茲で図7を参照すると、本発明による焼入れ装置の別の実施形態が図示されている。この焼入れ装置710は、ベース711とアッパーハウジング713と取外し自在なカバー714とを有している。焼入れ装置710は、ワークロードが焼入れされる時にチャンバを閉成するためのドア720を更に有している。ドア720は、アッパーハウジング713の凹部に嵌り合うように寸法付けされた筒状の壁にて構成されている。ドア720は、アッパーハウジング713内の第一の位置とドアがアッパーハウジング713とベース711との間に伸びる第二の位置との間を、好ましくは、スライドによって動くように構成されている。ドア720は、最大組のシール730によってアッパーハウジング713にシールされている。同様に、ドア720は、最小組のシール732によってベース711にシールされている。ベース711とアッパーハウジング713とスライドドア720は、図1〜3に図示し且つ上述した構造と同様に構成されている。図7に示したように、焼入れ装置710は、ベース711とアッパーハウジング713との間に伸びて且つそれらと同軸的に整列された略筒状の壁722を有している。壁722はそれの中でドア720がスライド移動することを許容するように寸法付けされた内径を有している。壁722は、角度間隔をもって離間形成された、第一のポート又はウィンドウ724と第二のポート又はウィンドウ726とを有している。第三のポート(図示せず)を径方向でポート724の向かいの位置に配置することができる。それらポートは、ワークロードがそれらを通過できるように寸法付けされている。ローダー/マニピュレータ(loader/manipulator)728が、焼入れ装置710の内でワークロードを支持するためにベース711に設けられている。ローダー/マニピュレータは、好ましくは、ポート724又はポート726を介してワークロードを焼入れ装置に対して出し入れ移動させるようにワークロードを回転させるよう構成されている。また、ローダー/マニピュレータは一層均一な冷却を齎すために、焼入れサイクル中に焼入れチャンバ内でワークロードを回転させるように構成されていてもよい。
茲で図8を参照すると、本発明による焼入れ装置の別の実施形態が図示されている。この実施形態においては、装置800はハウジング810を有している。そのハウジング810は、焼入れ装置800と加熱チャンバ820のような一つ又はそれ以上の数の外側処理チャンバとの間にチャネルを提供するために形成された一つ又はそれ以上の数のポート812を有している。ハウジング810の内部には焼入れチャンバ830が配置されている。焼入れチャンバ830は、焼入れチャンバの外側の限界を区画している略球状の壁840を有している。壁840には単一の開口850が形成されている。その開口850は、ハウジング810のポート812と整合するように寸法付け且つ配置されている。ポート812と開口850は、それらが位置合わせされる時にワークロードがそれらを通過できるように同じ大きさに寸法付けされている。
アクチュエータ860が、壁840に動作可能に連結されて、ハウジング810内で壁840を回転させるように構成されている。好ましい実施形態においては、壁840は回転自在にハウジング810内に取り付けられている。アクチュエータ860は、実施される焼入れサイクルのためにチャンバ840が閉成される第一の位置に対して壁840を時計方向又は反時計方向へ回転させるように作動させることができる。また、アクチュエータ860は、ワークロードを焼入れチャンバ830内にロードし又は焼入れチャンバからアンロードさせることができように開口850がポート812と整合する第二の位置へ壁840を回転させるように作動させることもできる。
焼入れチャンバ830は、ワークロードを支持するための手段を有している。そのワークロード支持手段は、本発明による他の実施形態に関連して上述したローダー/マニピュレータを含んでいてもよい。そのローダー/マニピュレータは、好ましくは、ワークロードを回転させ、ワークロードを開口850を介して焼入れチャンバ830に対して出し入れ移動させるように構成されている。また、ローダー/マニピュレータは、より一層均一な冷却を齎すために、焼入れサイクル中に焼入れチャンバ内でワークロードを回転させるように構成されていてもよい。
上述した内容を考慮すると、本発明によるシステムによって提供される利点の幾つかが明らかになる。例えば、マルチ−ステーション熱処理システム用の固定焼入れチャンバは、二つ又はそれ以上の数の処理チャンバと、ローディング/アンローディング・チャンバと連通するように構成配置されている。焼入れチャンバは不動であるので、ガス,水,パワー及び真空のための有用な接続の全てが簡略化される。焼入れチャンバは、新規なシーリング構造を備えた単一の一体型スライドドアを含んでいる。そのドアは、複数の搬送ポートに単一のドアでアクセスすることができるように焼入れチャンバの360°開口を開成又は閉成するように構成配置されている。更に、上述した焼入れチャンバは、様々な焼入れ媒体と、ガス冷却,液体冷却及び低温流体冷却のような技術とを用いるように配備されている。こうして、本発明による焼入れチャンバは、単一のチャンバで多くの異なった焼入れサイクルを実施するという能力を発揮する。上述したチャンバは、多くの位置のいずれにおいてもワークロードをロード又はアンロードさせることができるようにチャンバ内で回転するように構成された一体型ローダーを更に含んでいる。この構成は、焼入れサイクル中にワークロードを回転させる能力をも発揮する。
本明細書において用いた用語及び表現は、本発明を説明するために用いたに過ぎないものであって、本発明を何ら限定するものではない。そのような用語及び表現を用いたからと言って、そのことに、上述した構成又は工程の何らかの均等物又はその一部を排除する意図はない。従って、本発明の範囲及び要旨の範囲内で様々な修正を加えることができることが認められる。よって、本発明は、上述した発明の範囲に属する変形例を包含するものである。

Claims (6)

  1. ベースとアッパーハウジングとを有する略筒状の容器と、
    一処理量の熱処理された部品を前記容器内で支持するための手段と、
    下端が開口された略筒状部と前記筒状容器の前記アッパーハウジングに取り付けられたドーム状部とを有し、それによりカップ状の凹部を提供している取外し自在なカバーと、
    前記筒状容器と前記取外し自在なカバーとの間に通路が区画されるように、縦方向で離間して同軸的に前記アッパーハウジングの上方で前記取外し自在なカバーを支持する手段と、
    前記筒状容器内で同軸的に寸法付け且つ配置された略筒状のドアと、
    前記筒状ドアに連結されて、前記取外し自在なカバー内の開成位置と前記ドアが前記アッパーハウジングと前記ベースとの間に伸びて前記開口を閉成させて焼入れチャンバを提供する第二の位置との間で前記ドアを移動させるためのアクチュエータを有している、熱処理されたワークロードを冷却するための焼入れ装置。
  2. 前記アッパーハウジングの筒状部の内周回りに取り付けられた第一の引っ込み自在なシールと、
    前記筒状ベースの内周回りに取り付けられた第二の引っ込み自在なシールと、
    前記第一及び第二の引っ込み自在なシールを膨脹及び引っ込めさせて、前記ドアと前記ベースとの間、及び、前記ドアと前記アッパーハウジングとの間に、圧密シールを提供するための手段を有している、請求項1に記載の焼入れ装置。
  3. 前記ベースと前記アッパーハウジングとの間で前記開口を取り囲むように前記ベースと前記アッパーハウジングとの間に同軸的に配置され且つ前記ベースと前記アッパーハウジングと適合された略筒状の壁を有し、前記筒状壁が、該筒状壁の周回りの離間した角度位置に形成された少なくとも二つのポートを有し、該ポートが、それを通ってワークロードが移動することを許容するように寸法付けされている、請求項1に記載の焼入れ装置。
  4. ワークロードをガス焼入れするための手段を有し、該ガス焼入れ手段が、
    ガス再循環チャンバと、
    熱交換器と、
    冷却ガスを注入するためのポートと、
    前記ガス再循環チャンバ内に配置されたファンと、
    前記ガス再循環チャンバと前記焼入れチャンバとの間に接続されたガスインレットダクトと、
    前記ガス再循環チャンバと前記焼入れチャンバとの間に接続されたガスアウトレットダクトを有している、請求項1に記載の焼入れ装置。
  5. 前記焼入れチャンバ内に焼入れ液体を注入するためのポートを有している、請求項1に記載の焼入れ装置。
  6. 前記焼入れチャンバ内に低温流体を注入するためのポートを有している、請求項1に記載の焼入れ装置。
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