JP2014117738A - 中子成形用金型および鋳物用中子の製造方法 - Google Patents

中子成形用金型および鋳物用中子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エジェクタピンを用いることなく鋳物用中子を取り出すことができることにより成形できる鋳物用中子の形状の自由度を拡大するとともに装置構成を簡単かつ小型化できる中子成形用金型および鋳物用中子の製造方法を提供する。
【解決手段】中子成形用金型100は、固定側金型110と固定側金型110に対して変位する可動側金型120を備えている。固定側金型110および可動側金型120には、鋳物用中子90を成形するための固定側キャビティ111および可動側キャビティ121がそれぞれ形成されている。可動側キャビティ121は、中子成形部121aと幅木成形部121bとで構成されている。幅木成形部121bには、アンダーカット成形部122が形成されている。アンダーカット成形部122は、鋳物用中子90の幅木92にアンダーカット部93を成形する部分であり、幅木成形部121bの壁面上に張り出したボルト122aによって構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、砂を固めることにより鋳物用中子を成形する中子成形用金型およびこの中子成形用金型を用いた鋳物用中子の製造方法に関する。
従来から、鋳物の内部に空洞部を形成する場合においては、砂を空洞部の形状に対応する形状に固めて成形した鋳物用中子が用いられている。一般に、鋳物用中子は、けい砂などの鋳物砂にフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂を添加したレジンコーテッドサンド(「レジンサンド」ともいう)を一対の固定側鋳型と可動側鋳型とからなる中子成形用金型内に充填した状態で加熱することにより成形される。この場合、中子成形用金型には、成形した鋳物用中子を金型内から押し出して取り出すためのエジェクタピンが設けられている。
例えば、下記特許文献1には、鋳物用中子としてのシェル鋳型を成形する一対の固定側鋳型としての下型と可動側鋳型としての上型のうちの下型にキャビティ内のシェル鋳型を押し出すためのエジェクタピンを備えたシェル鋳型成形用金型が開示されている。
特開平11−33680号公報
しかしながら、このようなエジェクタピンを備えた中子成形用金型においては、鋳物用中子の表面のうち実際に鋳物の表面を成形する鋳物成形部にもエジェクタピンが配置されて同部分を押圧するため、エジェクタピンによる押圧痕の生成を考慮してエジェクタピンを設置しなければならず成形できる鋳物用中子の形状が限定されるという問題があった。また、エジェクタピンを備えた中子成形用金型においては、エジェクタピンをおよびエジェクタピンを可動させる構成が必要なため、中子成形用金型の構成が複雑化および大型化するという問題もあった。
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、エジェクタピンを用いることなく鋳物用中子を取り出すことができることにより成形できる鋳物用中子の形状の自由度を拡大するとともに装置構成を簡単かつ小型化できる中子成形用金型および鋳物用中子の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、砂を固めることにより鋳物用中子を成形する中子成形用金型において、固定的に設けられて鋳物用中子の一部を成形する固定側金型と、固定側金型と対を構成するとともに同固定側金型に対して可動的に設けられて鋳物用中子の他の一部を成形する可動側金型と、固定側金型および可動側金型のうちの少なくとも一方に振動を付与するバイブレータとを備えることにある。
このように構成した本発明の特徴によれば、中子成形用金型は、鋳物用中子を成形する固定側金型および可動側金型のうちの少なくとも一方に振動を付与するバイブレータを備えて構成されている。これにより、中子成形用金型は、鋳物用中子を取り出す固定側金型または可動側金型に対してバイブレータを作動させて振動させることによって容易に鋳物用中子を金型から離脱させることができる。この結果、中子成形用金型は、エジェクタピンを用いることなく鋳物用中子を取り出すことができ、成形できる鋳物用中子の形状の自由度を拡大するとともに装置構成を簡単かつ小型化することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記中子成形用金型において、バイブレータは、少なくとも可動側金型に設けられており、可動側金型は、鋳物用中子にバイブレータによる振動によって破壊される程度の厚さのアンダーカット部を成形するアンダーカット成形部を有することにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、中子成形用金型は、バイブレータが少なくとも可動側金型に設けられているとともに、可動側金型に鋳物用中子に対してバイブレータによる振動によって破壊される程度の厚さのアンダーカット部を成形するアンダーカット成形部が形成されて構成されている。この場合、アンダーカット部とは、金型を開く方向に鋳物用中子を離型できない形状に成形された部分である。したがって、中子成形用金型は、固定側金型に対して可動側金型を開く際には成形した鋳物用中子を可動側金型に残しつつ固定側金型から離型できる。そして、中子成形用金型は、可動側金型から鋳物用中子を離型させる場合には、バイブレータを作動させて可動型金型に振動を与えることにより鋳物用中子に形成したアンダーカット部を破壊しつつ鋳物用中子を可動側金型から離型することができる。すなわち、中子成形用金型は、鋳物用中子を精度よく固定側金型および可動側金型からそれぞれ離型することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記中子成形用金型において、アンダーカット成形部は、可動側金型における鋳物用中子の幅木を成形する幅木成形部に設けられることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、中子成形用金型は、アンダーカット成形部が可動側金型における鋳物用中子の幅木を成形する幅木成形部に設けられている。この場合、鋳物用中子における幅木とは、鋳物用中子のうち実際に鋳物の表面を成形する鋳物成形部以外の部分であって、鋳物用中子を鋳物を成形する鋳型内で支持する部分である。この幅木は、多くの場合、鋳物用中子の両端部に張り出した状態で設けられる。これにより、中子成形用金型は、鋳物用中子の表面のうち実際に鋳物の表面を成形する鋳物成形部を損傷することなく鋳物用中子を可動側金型から離型させることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記中子成形用金型において、アンダーカット成形部は、可動側金型に嵌合するボルトによって構成されていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、中子成形用金型は、アンダーカット成形部が可動側金型に嵌合するボルトによって構成されている。これにより、中子形成用金型は、可動側金型内に簡単にアンダーカット成形部を設けることができるとともに、鋳物用中子に形成するアンダーカット部の厚さをボルトの突出量で容易に調節することができる。
また、本発明は、中子成形用金型の発明として実施できるばかりでなく、この中子成形用金型を用いた鋳物用中子の製造方法としても実施できるものである。
具体的には、砂を固めることにより鋳物用中子を成形する中子成形用金型を用いた鋳物用中子の製造方法において、固定的に設けられて鋳物用中子の一部を成形する固定側金型と、固定側金型と対を構成するとともに同固定側金型に対して可動的に設けられて鋳物用中子の他の一部を成形する可動側金型と、固定側金型および可動側金型のうちの少なくとも一方に振動を付与するバイブレータとを用意しておき、固定側金型または可動側金型から鋳物用中子を取り出す際、バイブレータを作動させることにより少なくとも鋳物用中子を取り出す対象となる固定側金型または可動側金型に対して振動を付与する離型工程を含むとよい。
また、この場合、前記鋳物用中子の製造方法において、バイブレータは、少なくとも可動側金型に設けられており、可動側金型は、鋳物用中子にバイブレータによる振動によって破壊される程度の厚さのアンダーカット部を成形するアンダーカット成形部を有しており、離型工程は、バイブレータを作動させることによって鋳物用中子に形成されたアンダーカット部を破壊して鋳物用金型を離型するとよい。これらによっても、上記中子成形用金型と同様の作用効果が期待できる。
本発明に係る中子成形用金型の構成の概略を模式的に示す断面図である。 図1に示す中子成形用金型における可動側金型の構成の概略を模式的に示す平面図である。 (A),(B)は図1に示す中子成形金型を用いて鋳物用中子を成形する過程を示しており、(A)は中子成形金型内にレジンコーテッドサンドを充填した状態を示した断面図であり、(B)は中子成形金型内でレジンコーテッドサンドの一部が固化した状態を示した断面図である。 (A),(B)は図1に示す中子成形金型を用いて鋳物用中子を成形する他の過程を示しており、(A)は可動側金型を固定側金型から離隔させた状態を示した断面図であり、(B)は可動側金型内から鋳物用中子を離型する様子を示した断面図である。 本発明の変形例に係る中子成形用金型の構成の概略を模式的に示す断面図である。
以下、本発明に係る中子成形用金型およびこの中子成形用金型を用いた鋳物用中子の製造方法の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る鋳物用中子の製造方法に用いる中子成形用金型100の構成の概略を模式的に示す断面図である。
また、図2は、図1に示す中子成形用金型100を構成する可動側金型120の構成の概略を模式的に示す平面図である。また、図3(A),(B)は、図1に示す中子成形用金型100を用いて鋳物用中子90を製造する過程をそれぞれ模式的に示す断面図である。また、図4(A),(B)は、図1に示す中子成形用金型100を用いて鋳物用中子90を製造する他の過程をそれぞれ模式的に示す断面図である。なお、本明細書において参照する各図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。
(中子成形用金型100の構成)
中子成形用金型100は、鋳物(図示せず)を鋳造する際に用いられる鋳物用中子90を成形するための金属製の型である。ここで、鋳物用中子90は、鋳物を鋳造する際に鋳物の内部空間を形成するために鋳物を成形する鋳型内に配置される型であり、けい砂などの鋳物砂にフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂を添加したレジンコーテッドサンド(「レジンサンド」ともいう)Sを固化させることにより構成されている。この鋳物用中子90は、主として、鋳物の内部空間を成形する鋳物成形部91と、鋳物を成形する金型である鋳型内で鋳物成形部91を支持するために鋳物成形部91の両端部からそれぞれ張り出して形成された幅木92とで構成されている。本実施形態においては、幅木92は、鋳物成形部91の両端部から円柱状にそれぞれ張り出して形成されている。
中子成形用金型100は、主として、一対の固定側金型110と可動側金型120とで構成されている。これらのうち、固定側金型110は、鋳物用中子90の一部を成形するための型であり、鋼材を略直方体状に形成して構成されている。この固定側金型110は、対をなす可動側鋳型120に対向する表面に固定側キャビティ111が形成されている。
固定側キャビティ111は、固定側金型110において鋳物用中子90を成形する部分であり、鋳物用中子90に対応する形状、すなわち、鋳物用中子90の表面形状を反転した凹状の形状に形成されている。より具体的には、固定側キャビティ111は、鋳物用中子90における鋳物成形部91を成形するために鋳物成形部91に対応する凹状の形状に形成された中子成形部111aと鋳物用中子90における幅木92を成形するために中子成形部111aの両端に形成された幅木成形部111bとで構成されている。
本実施形態においては、中子成形部111aは、鋳物用中子90における鋳物成形部91の片側半分の形状を成形するように形成されている。また、幅木成形部111bは、本実施形態においては、鋳物用中子90に円柱状の幅木92を形成するために凹状の半円筒状に形成されている。この場合、2つの幅木成形部111bのうちの一方(図示上側)の幅木成形部111bは、固定側金型110の外周部に開口して形成されている。そして、この固定側金型110は、図示しない鋳物用中子製造装置に固定的に設けられている。
可動側金型120は、鋳物用中子90における他の一部、具体的には、鋳物中子90において固定側金型110が成形する部分以外の部分を成形するための型であり、鋼材を略直方体状に形成して構成されている。この可動側金型120は、対をなす固定側鋳型110に対向する表面に可動側キャビティ121が形成されている。
可動側キャビティ121は、可動側金型120において鋳物用中子90を成形する部分であり、鋳物用中子90に対応する形状、すなわち、鋳物用中子90の表面形状を反転した凹状の形状に形成されている。より具体的には、可動側キャビティ121は、鋳物用中子90における鋳物成形部91を成形するために鋳物成形部91に対応する凹状の形状に形成された中子成形部121aと鋳物用中子90における幅木92を成形するために中子成形部121aの両端に形成された幅木成形部121bとで構成されている。
本実施形態においては、中子成形部121aは、鋳物用中子90における鋳物成形部91の残りの片側半分の形状を成形するように形成されている。また、幅木成形部121bは、本実施形態においては鋳物用中子90に円柱状の幅木92を形成するために凹状の半円筒状に形成されている。この場合、2つの幅木成形部121bのうちの一方(図示上側)の幅木成形部121bは、可動側金型120の外周部に開口して形成されている。
また、可動側キャビティ121における2つの幅木成形部121bには、アンダーカット成形部122がそれぞれ形成されている。アンダーカット成形部122は、鋳物用中子90の幅木92にアンダーカット部93を成形するための部分であり、幅木成形部121bの壁面上に張り出して形成されている。ここで、鋳物用中子90の幅木92に形成されるアンダーカット部93とは、可動側金型120を開く方向に鋳物用中子90を離型できない形状、換言すれば、可動側キャビティ121内から鋳物用中子90を引き抜こうとする際に障害となる形状に成形された部分である。
このアンダーカット成形部122は、アンダーカット部93を可動側金型120から鋳物用中子90を離型させる方向に交わる方向に沿って形成するとともに形成したアンダーカット部93が後述するバイブレータ130による振動によって破壊される形状を成形するように形成される。本実施形態においては、アンダーカット成形部122は、幅木成形部121bの壁面にボルト122aを所定の隙間Cを介して嵌合させて構成されている。この場合、ボルト122aの頭部下面と幅木成形部121bの壁面との隙間Cは、幅木92に形成されるアンダーカット部92の厚さに対応しており、アンダーカット部92がバイブレータ130による振動によって破壊される厚さに対応する間隔で構成されている。この隙間Cは、本発明者の実験によれば、0.5mm〜10mmの範囲が好適である。
一方、可動側金型120の外周部には、バイブレータ130が設けられている。バイブレータ130は、鋳物用中子90の幅木92に形成したアンダーカット部93を破壊するとともに可動側キャビティ121内からの鋳物用中子90の離型を促すための振動を可動側金型120に付与するための機械装置である。このバイブレータ130は、可動側金型120の外周部におけるアンダーカット成形部122の近傍に配置される。本実施形態においては、バイブレータ130は、可動側金型120の外周部における図示上側および図示下側の各側面に配置される。また、バイブレータ130は、本実施形態においては、エアロータリ式のバイブレータによって構成されている。このバイブレータ130は、図示しない前記鋳物用中子製造装置によって作動が制御される。
また、可動側金型120における固定側金型110との合せ面には、可動側キャビティ121の外側における4つの位置に固定側金型110に設けられる図示しない位置決めピンに嵌合する位置決め穴123がそれぞれ形成されている。そして、この可動側金型120は、図示しない前記鋳物用中子製造装置において固定側金型110に対して可動的に設けられている。
(中子成形用金型100の作動)
次に、上記のように構成した中子成形用金型100の作動について説明する。まず、鋳物用中子90を製作する作業者は、図示しない鋳物用中子製造装置に対して固定側金型110および可動側金型120をそれぞれセットした後、鋳物用中子製造装置を操作することによって固定側金型110と可動側金型120と互いに密着させて閉じるとともにこれらの固定側金型110および可動側金型120を加熱する。
次に、作業者は、図3(A)に示すように、鋳物用中子製造装置を操作することにより互いに密着して閉じられた状態の固定側金型110および可動側金型120における固定側キャビティ111と可動側キャビティ121とで形成された空間内(キャビティ内)にレジンコーテッドサンドSを充填する。この場合、鋳物用中子製造装置は、固定側金型110および可動側金型120の各外周部に開口する前記各一方の幅木成形部111b,121bからレジンコーテッドサンドSを導入する。
固定側金型110および可動側金型120における固定側キャビティ111と可動側キャビティ121とで形成された空間内にそれぞれレジンコーテッドサンドSが充填されると、レジンコーテッドサンドSは、図3(B)に示すように、固定側金型110および可動側金型120の熱によって固定側キャビティ111および可動側キャビティ121に接する部分およびその近傍が硬化する。すなわち、固定側キャビティ111内および可動側キャビティ121内において鋳物用中子90が成形される。この場合、鋳物用中子90における各幅木90には、アンダーカット部93の隙間Cに対する厚さのアンダーカット部93がそれぞれ形成される。したがって、作業者は、レジンコーテッドサンドSの硬化を待った後、鋳物用中子製造装置を操作することにより固定側キャビティ111と可動側キャビティ121とで形成された空間内から未硬化のレジンコーテッドサンドSを吸引除去する。
次に、作業者は、固定側金型110から鋳物用中子90を離型させる。具体的には、作業者は、鋳物用中子製造装置を操作することにより可動側金型120を固定側金型110に対して離隔させる。この場合、鋳物用中子90は、図4(A)に示すように、2つの幅木92にそれぞれ形成された各アンダーカット部93が、可動側金型120の可動側キャビティ121内に設けたアンダーカット成形部122におけるボルト122aの頭部に引っ掛かるため、可動側金型120とともに変位して固定側金型110における固定側キャビティ111内から離脱する。
次に、作業者は、可動側金型120から鋳物用中子90を離型させる。具体的には、作業者は、鋳物用中子製造装置を操作することにより可動側金型120から鋳物用中子90が落下するように可動側120を傾斜させるとともにバイブレータ130を作動させる。これにより、可動側金型120の可動側キャビティ121内に保持された鋳物用中子90は、図4(B)に示すように、可動側金型120を通じて伝播するバイブレータ130による振動によってアンダーカット部93が破壊されるとともに可動側キャビティ121内からの離型が促されるため、可動側キャビティ121から剥がれて離脱する。すなわち、このバイブレータ130を用いて鋳物用中子90を鋳物用中子90が嵌り込む可動側金型120から離型させる工程が、本発明に係る離型工程に相当する。これらにより、作業者は、中子成形用金型100から完全に鋳物用中子90を離型することができる。
次いで、鋳物用中子製造装置は、可動側金型120の傾斜状態を復帰させた後、固定側金型110および可動側金型120における固定側キャビティ111内および可動側キャビティ112内を清掃して再び鋳物用中子90の製造を行うことができる。
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、中子成形用金型100は、鋳物用中子90を成形する可動側金型120に振動を付与するバイブレータ130を備えて構成されている。これにより、中子成形用金型100は、鋳物用中子90を取り出す可動側金型120に対してバイブレータ130を作動させて振動させることによって容易に鋳物用中子90を可動側金型120から離脱させることができる。この結果、中子成形用金型100は、従来のようにエジェクタピンを用いることなく鋳物用中子90を取り出すことができ、成形できる鋳物用中子90の形状の自由度を拡大するとともに装置構成を簡単かつ小型化することができる。
上記実施形態によれば、中子成形用金型100は、可動側金型120に鋳物用中子90に対してバイブレータ130による振動によって破壊される程度の厚さのアンダーカット部93を成形するアンダーカット成形部122が形成されて構成されている。したがって、中子成形用金型100は、固定側金型110に対して可動側金型120を開く際には成形した鋳物用中子90を可動側金型120に残しつつ固定側金型110から離型できる。そして、中子成形用金型100は、可動側金型120から鋳物用中子90を離型させる場合には、バイブレータ130を作動させて可動型金型120に振動を与えることにより鋳物用中子90に形成したアンダーカット部93を破壊しつつ鋳物用中子90を可動側金型120から離型することができる。すなわち、中子成形用金型100は、鋳物用中子90を精度よく固定側金型110および可動側金型120からそれぞれ離型することができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、下記変形例の説明において参照する図においては、上記実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付して、その説明は適宜省略する。
例えば、上記実施形態においては、中子成形用金型100は、可動側金型120に2つのバイブレータ130を配置して構成した。しかし、バイブレータ130は、固定側金型110および可動側金型120のうちの少なくとも一方に設けられて、鋳物用中子90を金型内から取り出す際に鋳物用中子90を取り出す対象となる固定側金型110または可動側金型120に振動を付与できれば、設置位置や設置数は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、中子成形用金型100は、図1の二点鎖線で示すように、可動側金型120において可動側キャビティ121に対向する側面に1つだけ設けて構成することができる。また、中子用金型100は、可動側金型120に代えてまたは加えて固定側金型110にバイブレータ130を設けて構成することもできる。この場合、中子成形用金型100は、より正確には鋳物用中子製造装置は、固定側金型110から鋳物用中子90を離型する際、より具体的には、可動側金型120を固定側金型110から離隔させる際に固定側金型110に設置したバイブレータ130を作動させることによって固定側金型110から鋳物用金型90を精度よく離型させることができる。
また、上記実施形態においては、中子成形用金型100は、可動側金型120における可動側キャビティ121内にアンダーカット成形部122を形成して構成した。しかし、中子成形用金型100は、固定側金型110および可動側金型120の少なくとも一方から鋳物用中子90を離型する際に離型の対象となる金型に振動を付与すればよい。すなわち、中子成形用金型100は、アンダーカット成形部122を省略して形成することもできる。
また、上記実施形態においては、アンダーカット成形部122を可動側キャビティ121における2つの幅木成形部121bにそれぞれ形成した。しかし、アンダーカット成形部122の形成位置や形成数は、上記実施形態に限定されるものではない。したがって、アンダーカット成形部122は、可動側キャビティ121における中子成形部121aに形成してもよいし、可動側キャビティ121に1つまたは3つ以上設けるように構成してもよい。
また、上記実施形態においては、アンダーカット成形部122は、ボルト122aによって構成した。これにより、作業者は、鋳物用中子90に成形するアンダーカット部93の厚さをボルト122aの突出量の調整によって容易に変更することができる。しかし、アンダーカット成形部122は、鋳物用中子90の一部にバイブレータ130による振動によって破壊されるアンダーカット部93を少なくとも1つ成形できればよい。したがって、アンダーカット成形部122は、例えば、図5に示すように、可動側キャビティ121の壁面から片状に張り出して形成することもできる。この場合、図5において、図示上側に形成したアンダーカット成形部122は可動側キャビティ121内に埋め込んで保持されたアンダーカット成形片122bで構成されており、図示下側に形成したアンダーカット成形部122は可動側キャビティ121に直接形成されたアンダーカット成形片122cで構成されている。
また、上記実施形態においては、中子成形用金型100は、固定用金型110および可動側金型120の2つの金型で構成した。しかし、中子成形用金型100を構成する金型は、成形する鋳物用中子90に応じて適宜設計されるものであり、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、中子成形用金型100は、3つ以上の金型によって構成されていてもよい。
C…隙間、S…レジンコーテッドサンド、
100…中子成形用金型、
110…固定側金型、111…固定側キャビティ、111a…中子成形部、111b…幅木成形部、
120…可動側金型、121…可動側キャビティ、121a…中子成形部、121b…幅木成形部、122…アンダーカット成形部、122a…ボルト、122b…アンダーカット成形片、122c…アンダーカット成形片、123…位置決め穴、
130…バイブレータ。

Claims (6)

  1. 砂を固めることにより鋳物用中子を成形する中子成形用金型において、
    固定的に設けられて前記鋳物用中子の一部を成形する固定側金型と、
    前記固定側金型と対を構成するとともに同固定側金型に対して可動的に設けられて前記鋳物用中子の他の一部を成形する可動側金型と、
    前記固定側金型および前記可動側金型のうちの少なくとも一方に振動を付与するバイブレータとを備えることを特徴とする中子成形用金型。
  2. 請求項1に記載した中子成形用金型において、
    前記バイブレータは、少なくとも前記可動側金型に設けられており、
    前記可動側金型は、
    前記鋳物用中子に前記バイブレータによる振動によって破壊される程度の厚さのアンダーカット部を成形するアンダーカット成形部を有することを特徴とする中子成形用金型。
  3. 請求項2に記載した中子成形用金型において、
    アンダーカット成形部は、
    前記可動側金型における前記鋳物用中子の幅木を成形する幅木成形部に設けられることを特徴とする中子成形用金型。
  4. 請求項2または請求項3における中子成形用金型において、
    前記アンダーカット成形部は、
    前記可動側金型に嵌合するボルトによって構成されていることを特徴とする中子成形用金型。
  5. 砂を固めることにより鋳物用中子を成形する中子成形用金型を用いた鋳物用中子の製造方法において、
    固定的に設けられて前記鋳物用中子の一部を成形する固定側金型と、
    前記固定側金型と対を構成するとともに同固定側金型に対して可動的に設けられて前記鋳物用中子の他の一部を成形する可動側金型と、
    前記固定側金型および前記可動側金型のうちの少なくとも一方に振動を付与するバイブレータとを用意しておき、
    前記固定側金型または前記可動側金型から前記鋳物用中子を取り出す際、前記バイブレータを作動させることにより少なくとも前記鋳物用中子を取り出す対象となる前記固定側金型または前記可動側金型に対して振動を付与する離型工程を含むことを特徴とする鋳物用中子の製造方法。
  6. 請求項5に記載した鋳物用中子の製造方法において、
    前記バイブレータは、少なくとも前記可動側金型に設けられており、
    前記可動側金型は、
    前記鋳物用中子に前記バイブレータによる振動によって破壊される程度の厚さのアンダーカット部を成形するアンダーカット成形部を有しており、
    前記離型工程は、
    前記バイブレータを作動させることによって前記鋳物用中子に形成されたアンダーカット部を破壊して前記鋳物用金型を離型することを特徴とする鋳物用中子の製造方法。
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