JP2014117507A - 内視鏡及び内視鏡の湾曲部保護部材 - Google Patents

内視鏡及び内視鏡の湾曲部保護部材 Download PDF

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Abstract

【課題】体腔内で湾曲部が他の手術器具(例えば鉗子や焼灼器の先端部)と接触(干渉)したときであっても、破損のおそれがなく、衛生面に優れ、且つメンテナンスが容易な内視鏡、及び内視鏡の湾曲部保護部材を提供する。
【解決手段】湾曲部保護部材50は、挿入部の湾曲部を被覆する網状チューブ部60と、この網状チューブ部60の先端側に固定され先端側カラー部材の環状縮径部に係合する先端側環状爪部材70と、この網状チューブ部60の基端側に固定され基端側カラー部材の環状縮径部に係合する基端側環状爪部材80とを備えている。
【選択図】図5

Description

本発明は、内視鏡及び内視鏡の湾曲部保護部材に関する。
特許文献1には、中空管からなるトロッカー(トラカール)を介して、腹腔鏡を体腔内に挿入する腹腔鏡装置が開示されている。腹腔鏡の先端部は上下左右に曲げ自在な湾曲部となっている。
このようなトロッカーを使用した手術(例えば腹腔鏡下胆嚢摘出術)は、患者の身体(例えば腹部)に穿ける孔を単一として患者の負担を軽減し、その単一の孔からトロッカーを介して腹腔鏡を他の手術器具(例えば鉗子や焼灼器)と一緒に体腔内に挿入する、いわゆる単孔式手術を可能とする。しかし、体腔内で腹腔鏡の湾曲部が他の手術器具(例えば鉗子や焼灼器の先端部)と接触(干渉)して破損するおそれがある。
特許文献2には、工業用内視鏡において、湾曲部のチューブ部材を保護用鋼管で被覆することが開示されている。保護用鋼管は、その先端側に位置する内管と外管で圧迫挟持して固定し、さらに外管の外周に固定部材を嵌合して半田や銀ろう等で固着することで、湾曲部に固定されている。
しかし、保護用鋼管を湾曲部に固定するための部品点数が多く構造が複雑で組み付けも困難であるため、保護用鋼管を湾曲部に着脱するのは容易ではない。このため、保護用鋼管を湾曲部に固定したままで工業用内視鏡を繰り返し使用したときに、保護用鋼管及びこれを湾曲部に固定するための部品が汚物溜まりになる可能性が高く、メンテナンス性が悪い。したがって、特許文献2の工業用内視鏡を、徹底した衛生管理が要求される医療用内視鏡に使用(転用)するのは実質上困難である。
特開2003−265402号公報 実願昭57−118605号(実開昭59−22412号)のマイクロフィルム
本発明は、以上の問題意識に基づいて完成されたものであり、体腔内で湾曲部が他の手術器具(例えば鉗子や焼灼器の先端部)と接触(干渉)したときであっても破損のおそれがなく、衛生面に優れ且つメンテナンスが容易な内視鏡及び内視鏡の湾曲部保護部材を得ることを目的とする。
本発明の内視鏡は、先端側から順に、先端硬性部と、湾曲部と、可撓部とを接続してなる挿入部;前記挿入部の先端硬性部と湾曲部の接続部外周に設けられた、先端側に向けて縮径する環状縮径部が形成された先端側カラー部材;前記挿入部の湾曲部と可撓部の接続部外周に設けられた、基端側に向けて縮径する環状縮径部が形成された基端側カラー部材;及び前記挿入部の湾曲部を被覆する網状チューブ部と、この網状チューブ部の先端側に固定され前記先端側カラー部材の環状縮径部に係合する先端側環状爪部材と、この網状チューブ部の基端側に固定され前記基端側カラー部材の環状縮径部に係合する基端側環状爪部材とを有する湾曲部保護部材;を備えることを特徴としている。
本発明の内視鏡の湾曲部保護部材は、先端側から順に、先端硬性部と、湾曲部と、可撓部とを接続してなる挿入部;前記挿入部の先端硬性部と湾曲部の接続部外周に設けられた、先端側に向けて縮径する環状縮径部が形成された先端側カラー部材;及び前記挿入部の湾曲部と可撓部の接続部外周に設けられた、基端側に向けて縮径する環状縮径部が形成された基端側カラー部材;を備える内視鏡に着脱可能であり、前記挿入部の湾曲部を被覆する網状チューブ部;前記網状チューブ部の先端側に固定され前記先端側カラー部材の環状縮径部に係合する先端側環状爪部材;及び前記網状チューブ部の基端側に固定され前記基端側カラー部材の環状縮径部に係合する基端側環状爪部材;を備えることを特徴としている。
前記網状チューブ部の内周面には、前記先端側環状爪部材が前記先端側カラー部材の環状縮径部に係合し、前記基端側環状爪部材が前記基端側カラー部材の環状縮径部に係合した状態で、前記先端側環状爪部材と前記基端側環状爪部材を接近させる方向に付勢する引張ばね部材を設けることが好ましい。
前記先端側環状爪部材は、前記網状チューブ部の先端側に接続される全環状部と、この全環状部に連なり、前記先端側カラー部材の環状縮径部に係合するスリット環状部とを有しており、このスリット環状部は、周方向に離間させて、前記全環状部と反対側の端部が解放された複数のスリットを有していて拡径可能となっていることが好ましい。前記基端側環状爪部材は、前記網状チューブ部の基端側に接続される全環状部と、この全環状部に連なり、前記基端側カラー部材の環状縮径部に係合するスリット環状部とを有しており、このスリット環状部は、周方向に離間させて、前記全環状部と反対側の端部が解放された複数のスリットを有していて拡径可能となっていることが好ましい。
前記網状チューブ部は、例えば、金属細線を格子状に編み組みした編組チューブから構成することができる。
本発明によれば、体腔内で湾曲部が他の手術器具(例えば鉗子や焼灼器の先端部)と接触(干渉)したときであっても破損のおそれがなく、衛生面に優れ且つメンテナンスが容易な内視鏡及び内視鏡の湾曲部保護部材が得られる。
本発明による内視鏡の全体構成を示す図である。 先端硬性部と湾曲部の接続部外周に設けられた先端側テグスカラー、湾曲部と可撓部の接続部外周に設けられた基端側テグスカラー、及び先端側テグスカラーと基端側テグスカラーに固定された湾曲部保護部材を示す図である。 先端側テグスカラーと湾曲部保護部材の固定部分を示す、図2中のA部分拡大図である。 基端側テグスカラーと湾曲部保護部材の固定部分を示す、図2中のB部分拡大図である。 本発明による内視鏡の湾曲部保護部材の単体構成を示す斜視図である。 湾曲部保護部材を装着した内視鏡を使用して単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術を行う様子を示す図である。 本発明による別実施形態を示す、図3に対応する部分拡大図である。 本発明による別実施形態を示す、図4に対応する部分拡大図である。 本発明による別実施形態を示す、図5に対応する斜視図である。
以下、図1ないし図6を参照して、本発明による内視鏡(腹腔鏡)10及びこの内視鏡10の湾曲部保護部材50の一実施形態について説明する。
図1に示すように、内視鏡10は、操作者が把持する把持操作部11と、この把持操作部11から延出する可撓性のある挿入部12とを有している。本明細書における前後方向は、挿入部12の先端側を「前方」、挿入部12の基端側を「後方」とする。挿入部12は、先端側から順に、先端硬性部13と、湾曲部14と、可撓部15とを接続してなる。先端硬性部13は、実質的に弾性変形不能な硬質樹脂材料(例えば、ABS、変性PPO、PSUなど)によって構成されている。湾曲部14は、内周側から順に、複数の湾曲駒をリベットで回転自在に連結した湾曲管と、この湾曲管の外周を被覆する網状管と、この網状管の外周をさらに被覆する湾曲部外皮とによって構成され、把持操作部11に設けた湾曲操作レバー16の回転操作に応じて湾曲可能となっている。可撓部15は、内周側から順に、螺旋管と、この螺旋管の外周を被覆する網状管と、この網状管の外周をさらに被覆する可撓部外皮とによって構成されている。挿入部12を構成する先端硬性部13、湾曲部14及び可撓部15は略同一の外径を有している。
把持操作部11からはユニバーサルチューブ17が延出されており、このユニバーサルチューブ17の先端にはコネクタ部18が設けられている。図示していないが、内視鏡10には一対のライトガイドファイバが内蔵されており、この一対のライトガイドファイバは、挿入部12(先端硬性部13、湾曲部14、可撓部15)、把持操作部11、ユニバーサルチューブ17、コネクタ部18から突出するライトガイドスリーブ19内まで延びている。コネクタ部18のコネクタ端子18aがビデオプロセッサのコネクタ端子(図示せず)に接続されると、この一対のライトガイドファイバは、ビデオプロセッサに内蔵された内視鏡光源(図示せず)と光学的に接続される。そして、この内視鏡光源から発せられた照明光は、一対のライトガイドファイバ内を導かれ、挿入部12の先端硬性部13の前端面に設けられた照明レンズ(図示せず)によって所定の配光で外方に出射される。また、先端硬性部13には対物レンズと撮像素子(図示せず)が設けられており、この対物レンズを介して撮像素子で得られた被写体の画像信号が信号ケーブル(図示せず)を通じてビデオプロセッサに伝送される。
図2、図3に示すように、挿入部12の先端硬性部13と湾曲部14の接続部外周には、先端側テグスカラー(先端側カラー部材、先端側筒状部材)20が設けられている。図示を省略しているが、挿入部12の先端硬性部13と湾曲部14は、先端硬性部13の外周に湾曲部14を構成する湾曲管を被せてビスで固定している。更にその外周に湾曲部14を構成する湾曲部外皮を被せて緊縛糸(テグス)を締め付けることによって水密性を確保している。先端側テグスカラー20は、この緊縛糸(テグス)を埋設するように積層した接着剤(例えばエポキシ樹脂)によって、挿入部12の先端硬性部13と湾曲部14の接続部外周に固定されている。先端側テグスカラー20は、外径が略一定の筒状部21と、この筒状部21から先端側に向けて縮径するテーパ形状の環状縮径部22とを有する一体成形品からなる。先端側テグスカラー20の材料としては、例えば、ステンレス等の金属、あるいはポリフェニレンオキサイド、ポリエーテルイミド(ウルテム)、ポリフェニルサルホン等の樹脂を使用することができる。
図2、図4に示すように、挿入部12の湾曲部14と可撓部15の接続部外周には、基端側テグスカラー(基端側カラー部材、基端側筒状部材)30が設けられている。基端側テグスカラー30は、内周側から順に位置する第1カラー部材31と第2カラー部材32の2つの筒状部材を嵌合して構成されている。図示を省略しているが、挿入部12の湾曲部14と可撓部15は、両者を接続する接続管の外周に湾曲部14を構成する湾曲管を被せてビスで固定し、その外周に湾曲部14を構成する湾曲部外皮を被せて緊縛糸(テグス)を締め付けることによって水密性を確保している。第1カラー部材31は、内周面に係合突起(図示せず)を有しており、この係合突起を接続管の係合段部(図示せず)に係合させることで、挿入部12の湾曲部14と可撓部15の接続部外周に固定されている。第2カラー部材32は、第1カラー部材31に嵌合された状態で、上記緊縛糸(テグス)を埋設するように積層した接着剤(例えばエポキシ樹脂)によって、挿入部12の湾曲部14と可撓部15の接続部外周に固定されている。第1カラー部材31は、外径が略一定の筒状部31aと、この筒状部31aから基端側に向けて縮径するテーパ形状の環状縮径部31bとを有する一体成形品からなる。第2カラー部材32は、外径が略一定の筒状部32aと、この筒状部32aから基端側に向けて縮径するテーパ形状の環状縮径部32bとを有する一体成形品からなる。第2カラー部材32の環状縮径部32bは、第1カラー部材31の筒状部31aの外周面に位置している。第1カラー部材31の材料としては、電気的に絶縁可能な樹脂材料(例えばABS、変性PPO、PSUなど)を使用することができる。第2カラー部材32の材料としては、例えばステンレス等の金属材料を使用することができる。
図2ないし図5に示すように、内視鏡10の挿入部12には、湾曲部14を保護するための湾曲部保護部材50が着脱自在に設けられている。湾曲部保護部材50は、網状チューブ部60と、この網状チューブ部60の先端側に固定される先端側環状爪部材70と、この網状チューブ部60の基端側に固定される基端側環状爪部材80とを備えている。湾曲部保護部材50は前後方向に対称な形状をなしている。
網状チューブ部60は、ステンレス・チタンなどの材料からなる金属細線を格子状に編み組みした編組チューブからなる。網状チューブ部60は、手術器具(例えば鉗子や焼灼器の先端部)に接触(干渉)したときに破損しないような耐久性を持ち且つ湾曲部14の湾曲動作に追従して伸長できる程度の密度で編み組みされている。なお、網状チューブ部60は、カーボンなどの樹脂材料から構成することも可能である。
先端側環状爪部材70は、所定の弾性を有する樹脂材料または金属材料(例えばステンレス・チタン)からなり、全環状部71と、この全環状部71に連なるスリット環状部72とを有している。全環状部71は、網状チューブ部60の先端側の内周面に嵌め込まれて半田付けによって接続固定されている。スリット環状部72は、先端側テグスカラー20の環状縮径部22に係合し、その外形が先端側に向けて滑らかに縮径している。スリット環状部72は、周方向に離間させて、全環状部71と反対側の端部が解放された軸線と平行な方向に延びる複数のスリット72aを有しており、このスリット72aによって拡径可能となっている。自由状態におけるスリット環状部72の先端内径は、先端側テグスカラー20の環状縮径部22の先端外径よりも小さく設定されており、スリット環状部72と環状縮径部22の係合が外れないようになっている。
基端側環状爪部材80は、所定の弾性を有する樹脂材料または金属材料(例えばステンレス・チタン)からなり、全環状部81と、この全環状部81に連なるスリット環状部82とを有している。全環状部81は、網状チューブ部60の基端側の内周面に嵌め込まれて半田付けによって接続固定されている。スリット環状部82は、基端側テグスカラー30の第2カラー部材32の環状縮径部32bに係合し、その外形が基端側に向けて滑らかに縮径している。スリット環状部82は、周方向に離間させて、全環状部81と反対側の端部が解放された軸線と平行な方向に延びる複数のスリット82aを有しており、このスリット82aによって拡径可能となっている。自由状態におけるスリット環状部82の基端内径は、基端側テグスカラー30の第2カラー部材32の環状縮径部32bの基端外径よりも小さく設定されており、スリット環状部82と環状縮径部32bの係合が外れないようになっている。
先端側環状爪部材70のスリット環状部72の先端側端部と基端側環状爪部材80のスリット環状部82の基端側端部の長さ方向の間隔は、先端側テグスカラー20の環状縮径部22の先端側端部と基端側テグスカラー30の第2カラー部材32の環状縮径部32bの基端側端部の長さ方向の間隔よりも僅かだけ大きくなるように設定されている。
以上のように構成された湾曲部保護部材50を内視鏡10の挿入部12に取り付けるときは、挿入部12の先端側から基端側環状爪部材80を先頭にして湾曲部保護部材50を被せて挿入していく(ただし本実施形態では湾曲部保護部材50が前後方向に対称な形状をなしているのでその挿入方向は問わない)。すると、基端側環状爪部材80のスリット環状部82は、スリット82aによって拡径して先端側テグスカラー20と基端側テグスカラー30の第2カラー部材32を乗り越えた後に、第2カラー部材32の環状縮径部32bに係合する。同時に、先端側環状爪部材70のスリット環状部72は、スリット72aによって拡径した状態で、先端側テグスカラー20の環状縮径部22に係合する。逆に、湾曲部保護部材50を内視鏡10の挿入部12から取り外すときは、先端側環状爪部材70を挿入部12の先端側に引っ張ることで、先端側環状爪部材70のスリット環状部72と先端側テグスカラー20の環状縮径部22の係合が解除され、同時に、基端側環状爪部材80のスリット環状部82と基端側テグスカラー30の第2カラー部材32の環状縮径部32bの係合が解除される。このように、先端側環状爪部材70を押し込み又は引っ張るだけの簡単な動作で、湾曲部保護部材50を内視鏡10の挿入部12に着脱することができる。
図6は、湾曲部保護部材50を装着した内視鏡10を使用して単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術を行う様子を示している。まず、患者の腹部100に単一の孔101を穿け、この単一の孔101に開創部保護部材102をあてがってプラスチック製の蓋部材103を被せる。開創部保護部材102は、一対のリング部材102aの間にゴム部材102bを設けたものである。蓋部材103の中心部には、金属製または樹脂製の中空管からなるトロッカー(トラカール)104及び硬性鏡用把持鉗子105に対応する細径トロッカー(トラカール)105aを挿入するための挿入孔(図示せず)が設けられている。次いで、開創部保護部材102と蓋部材103を介してトロッカー104を単一の孔101に挿入し、このトロッカー104を介して炭酸ガスを送り込むことで、患者の腹部100を膨らませて気腹を保つ。次いで、開創部保護部材102と蓋部材103を介して細径トロッカー105aを単一の孔101に挿入し、この細径トロッカー105aを介して硬性鏡用把持鉗子105を患者の腹部100の内部に挿入して胆嚢106を把持する。硬性鏡用把持鉗子105による胆嚢106の把持操作は、例えば、細径トロッカー105aの外部に位置するガングリップ形状の操作部(図示せず)を介して実行される。同時に、トロッカー104を介して内視鏡10を図示しない他の手術器具(例えば鉗子や焼灼器)と一緒に患者の腹部100に挿入し、内視鏡10によって患者の胆嚢106を観察しながらこれを摘出する。
ここで、内視鏡10はトロッカー104を介して他の手術器具(例えば鉗子や焼灼器)と一緒に患者の腹部100の内部に挿入されるので、内視鏡10と他の手術器具が密集せざるを得ず、内視鏡10にとって他の手術器具が観察視野外(死角)となる可能性が高い。このため、内視鏡10の湾曲部14が他の手術器具(例えば鉗子や焼灼器の先端部)と接触(干渉)することがある。しかし本実施形態では、内視鏡10の挿入部12に湾曲部保護部材50が取り付けられており、網状チューブ部60が湾曲部14を保護しているので、内視鏡10の湾曲部14が他の手術器具(例えば鉗子や焼灼器の先端部)と接触(干渉)して破損するのを効果的に防止することができる。
しかも、単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術が終了した後には、湾曲部保護部材50を内視鏡10の挿入部12から容易に取り外して、洗浄または交換することができるので、衛生面に優れ且つメンテナンスが容易である。
図7ないし図9は、本発明による別実施形態を示している。この別実施形態では、湾曲部保護部材50の網状チューブ部60の内周面に、先端側環状爪部材70のスリット環状部72が先端側テグスカラー20の環状縮径部22に係合し、基端側環状爪部材80のスリット環状部82が基端側テグスカラー30の第2カラー部材32の環状縮径部32bに係合した状態で、先端側環状爪部材70と基端側環状爪部材80を接近させる方向に付勢する引張ばね部材90が設けられている。これにより、先端側環状爪部材70のスリット環状部72と先端側テグスカラー20の環状縮径部22との係合、及び、基端側環状爪部材80のスリット環状部82と基端側テグスカラー30の第2カラー部材32の環状縮径部32bとの係合をより強固にして、湾曲部保護部材50が内視鏡10の挿入部12から外れるのを確実に防止することができる。なお、引張ばね部材90は、網状チューブ部60の内周面のみならず、網状チューブ部60の外周面、あるいは網状チューブ部60の内周面と外周面の双方に設けることができる。
引張ばね部材90の付勢力は、湾曲部14の自然状態(湾曲していない状態)または湾曲部14を湾曲させた状態において、先端側環状爪部材70のスリット環状部72と先端側テグスカラー20の環状縮径部22との係合、及び、基端側環状爪部材80のスリット環状部82と基端側テグスカラー30の第2カラー部材32の環状縮径部32bとの係合が夫々外れない程度の張力に設定するのが好ましい。
このように本実施形態では、湾曲部保護部材50が、挿入部12の湾曲部14を被覆する網状チューブ部60と、この網状チューブ部60の先端側に固定され先端側カラー部材20の環状縮径部22に係合する先端側環状爪部材70と、この網状チューブ部60の基端側に固定され基端側カラー部材30の環状縮径部32bに係合する基端側環状爪部材80とを備えている。これにより、体腔内で湾曲部14が他の手術器具(例えば鉗子や焼灼器の先端部)と接触(干渉)したときであっても破損のおそれがなく、衛生面に優れ且つメンテナンスが容易である。
以上の実施形態では、湾曲部保護部材50を装着した内視鏡10を使用して単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術を行う場合を例示して説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。すなわち本発明は、胆嚢摘出術以外の手術にも適用可能であるし、トロッカー104を用いることなく患者の身体に複数の孔を穿けて各孔から内視鏡10と他の手術器具(例えば鉗子や焼灼器)をそれぞれ挿入する手術にも適用可能である。
以上の実施形態では、先端側環状爪部材70のスリット環状部72の外径が先端側に向けて滑らかに縮径している場合を例示して説明したが、これに限定されず、例えば先端側に向けて階段状に縮径する態様も可能である。
以上の実施形態では、基端側環状爪部材80のスリット環状部82の外径が基端側に向けて滑らかに縮径している場合を例示して説明したが、これに限定されず、例えば基端側に向けて階段状に縮径する態様も可能である。
以上の実施形態では、湾曲部保護部材50が前後方向に対称な形状をなしている場合を例示して説明したが、湾曲部保護部材50を前後方向に非対称な形状とする態様も可能である。
10 内視鏡(腹腔鏡)
11 把持操作部
12 挿入部
13 先端硬性部
14 湾曲部
15 可撓部
16 湾曲操作レバー
17 ユニバーサルチューブ
18 コネクタ部
18a コネクタ端子
19 ライトガイドスリーブ
20 先端側テグスカラー(先端側カラー部材、先端側筒状部材)
21 筒状部
22 環状縮径部
30 基端側テグスカラー(基端側カラー部材、基端側筒状部材)
31 第1カラー部材
31a 筒状部
31b 環状縮径部
32 第2カラー部材
32a 筒状部
32b 環状縮径部
50 湾曲部保護部材
60 網状チューブ部
70 先端側環状爪部材
71 全環状部
72 スリット環状部
72a スリット
80 基端側環状爪部材
81 全環状部
82 スリット環状部
82a スリット
90 引張ばね部材
100 腹部
101 単一の孔
102 開創部保護部材
102a 一対のリング部材
102b ゴム部材
103 蓋部材
104 トロッカー(トラカール)
105 硬性鏡用把持鉗子
105a 細径トロッカー(トラカール)
106 胆嚢

Claims (8)

  1. 先端側から順に、先端硬性部と、湾曲部と、可撓部とを接続してなる挿入部;
    前記挿入部の先端硬性部と湾曲部の接続部外周に設けられた、先端側に向けて縮径する環状縮径部が形成された先端側カラー部材;
    前記挿入部の湾曲部と可撓部の接続部外周に設けられた、基端側に向けて縮径する環状縮径部が形成された基端側カラー部材;及び
    前記挿入部の湾曲部を被覆する網状チューブ部と、この網状チューブ部の先端側に固定され前記先端側カラー部材の環状縮径部に係合する先端側環状爪部材と、この網状チューブ部の基端側に固定され前記基端側カラー部材の環状縮径部に係合する基端側環状爪部材とを有する湾曲部保護部材;を備えることを特徴とする内視鏡。
  2. 請求項1記載の内視鏡において、
    前記網状チューブ部の内周面には、前記先端側環状爪部材が前記先端側カラー部材の環状縮径部に係合し、前記基端側環状爪部材が前記基端側カラー部材の環状縮径部に係合した状態で、前記先端側環状爪部材と前記基端側環状爪部材を接近させる方向に付勢する引張ばね部材が設けられている内視鏡。
  3. 請求項1または2記載の内視鏡において、
    前記先端側環状爪部材は、前記網状チューブ部の先端側に接続される全環状部と、この全環状部に連なり、前記先端側カラー部材の環状縮径部に係合するスリット環状部とを有しており、このスリット環状部は、周方向に離間させて、前記全環状部と反対側の端部が解放された複数のスリットを有していて拡径可能となっており、
    前記基端側環状爪部材は、前記網状チューブ部の基端側に接続される全環状部と、この全環状部に連なり、前記基端側カラー部材の環状縮径部に係合するスリット環状部とを有しており、このスリット環状部は、周方向に離間させて、前記全環状部と反対側の端部が解放された複数のスリットを有していて拡径可能となっている内視鏡。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の内視鏡において、
    前記網状チューブ部は、金属細線を格子状に編み組みした編組チューブからなる内視鏡。
  5. 先端側から順に、先端硬性部と、湾曲部と、可撓部とを接続してなる挿入部;前記挿入部の先端硬性部と湾曲部の接続部外周に設けられた、先端側に向けて縮径する環状縮径部が形成された先端側カラー部材;及び前記挿入部の湾曲部と可撓部の接続部外周に設けられた、基端側に向けて縮径する環状縮径部が形成された基端側カラー部材;を備える内視鏡に着脱可能であり、
    前記挿入部の湾曲部を被覆する網状チューブ部;
    前記網状チューブ部の先端側に固定され前記先端側カラー部材の環状縮径部に係合する先端側環状爪部材;及び
    前記網状チューブ部の基端側に固定され前記基端側カラー部材の環状縮径部に係合する基端側環状爪部材;を備えることを特徴とする内視鏡の湾曲部保護部材。
  6. 請求項5記載の内視鏡の湾曲部保護部材において、
    前記網状チューブ部の内周面には、前記先端側環状爪部材が前記先端側カラー部材の環状縮径部に係合し、前記基端側環状爪部材が前記基端側カラー部材の環状縮径部に係合した状態で、前記先端側環状爪部材と前記基端側環状爪部材を接近させる方向に付勢する引張ばね部材が設けられている内視鏡の湾曲部保護部材。
  7. 請求項5または6記載の内視鏡の湾曲部保護部材において、
    前記先端側環状爪部材は、前記網状チューブ部の先端側に接続される全環状部と、この全環状部に連なり、前記先端側カラー部材の環状縮径部に係合するスリット環状部とを有しており、このスリット環状部は、周方向に離間させて、前記全環状部と反対側の端部が解放された複数のスリットを有していて拡径可能となっており、
    前記基端側環状爪部材は、前記網状チューブ部の基端側に接続される全環状部と、この全環状部に連なり、前記基端側カラー部材の環状縮径部に係合するスリット環状部とを有しており、このスリット環状部は、周方向に離間させて、前記全環状部と反対側の端部が解放された複数のスリットを有していて拡径可能となっている内視鏡の湾曲部保護部材。
  8. 請求項5ないし7のいずれか1項記載の内視鏡の湾曲部保護部材において、
    前記網状チューブ部は、金属細線を格子状に編み組みした編組チューブからなる内視鏡の湾曲部保護部材。
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