JP2014116264A - 導光板、照明装置、表示装置及び照明器具 - Google Patents

導光板、照明装置、表示装置及び照明器具 Download PDF

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Abstract

【課題】 製造が容易で、しかも、高いコントラスト、かつ高い視認性をもって、被表示体を視認することを可能にする。
【解決手段】 フロントライトユニット31は、写真等の不透明な被表示体32を、前方から照射する照明装置33と、照明装置33の表面を保護する保護シート34とを有する。照明装置33は、導光板35と、LED光源36とを有している。LED光源36の光が、導光板35の端面部37より導光板35内部に照射される。導光板35は、例えば透明なアクリル板からなる印刷基材を有する。印刷基材の両主面のうち、不透明な被表示体32に対向する側とは反対の主面には、印刷により微細なドットパターン38が形成されている。ドットパターン38は、印刷用インキが塗布されたロール状の凸版材を、印刷基材の主面に沿って転動させることにより、印刷されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、表面に印刷ドットの群が形成された導光板、それを用いた照明装置、並びに当該照明装置を用いた表示装置及び照明器具に関する。
従来、液晶表示装置などの面状の照明を必要とする表示機器に対して、種々の面照明機能を発揮する照明装置が使用されている。特に、携帯電話やノートパソコンやTVの液晶表示パネルなどの被表示体の背面に配置する照明装置が、バックライトユニットとしてよく知られている。
図6は、従来技術による代表的なバックライトユニットの構成を示す概略図である。このバックライトユニット1は、透明の被表示体を有している。この被表示体2の背面には、第一拡散シート3と、プリズムシート4と、第二拡散シート5とを介して、照明装置6が設置されている。また、照明装置6のさらに背面には、反射シート7が配されている。照明装置6は、導光板8とLED光源9とを有しており、LED光源9の光は、導光板8の端面部10より導光板8内部に照射される構造となっている。また、導光板8の反射シート7側片面には、ドットパターン11がスクリーン印刷により形成されている。
次に、このようなバックライトユニット1の構成における光の状態を説明する。導光板8の端面部10からのLED光源9の光は、入射光12としてアクリル樹脂からなる導光板8内に入ると、折れ線で示すように全反射して内部に閉じこもろうとする。
しかし、入射光12は、導光板8の片方主面に形成されたドットパターン11の複数のドットに当たると乱反射する。その結果、導光板8から出射光13が、振幅が大きく周期の長い光、すなわち光強度の均一性の観点における「粗い」光が飛び出すことになる。ここで、「振幅」という用語は、電磁波としての光の振幅を意味するのではなく、光の強度の空間的変動の幅、いわば強度のムラを意味するものとして用いている。また、「周期」という用語は、光の強度の空間的変動における空間的周期を意味するものとして用いている。「粗い」出射光13の強度の空間的変動の様子は、図6の符号13が付された周期的波形により、模式的に表現される。図6に示すように、出射光13の周期は、ドットパターン11の周期を反映した長いものとなり、振幅も視認し得る範囲の大きいものとなる。
下方に飛び出した出射光13は、反射シート7に当たり上方に反射する。上方に向かう反射光は、プリズムシート4や第一・第二拡散シート3,5を通過することにより、振幅の小さな平均化された品質の良い調和光14a、14bとなる。反射光はさらに、透明の被表示体2を通過することにより、被表示体2の画面15を明るく照らし出すことになる。
なお、このバックライトユニット1に使用されている導光板8は、特許文献1に記載されるように、ドットパターン11をスクリーン印刷により形成するものが主流となっていた。しかし、この様な、バックライトユニット1の照明装置6の場合、不透明なメディアに適用するには大きな問題があった。
図7は、従来の導光板8を用いた照明装置6を、そのまま、不透明なメディアからなる被表示体16の前方より照射するフロントライトユニット20として、仮に用いた場合の構成を示す概略図である。LED光源9からの入射光12は、導光板8の主面に形成されたドットパターン11に当たると乱反射する。その結果、前記と同様に、導光板8から出射光13が、振幅が大きく周期の長い「粗い」光として、上下に飛び出すことになる。
しかし、この構成では、直接上方に向かう光は、プリズムシートや拡散シートを通過することなく、直接可視光として目に入るため、強い逆光18となり、不透明の被表示体16を視認しづらくなる。下方に飛び出した光は、不透明の被表示体16に当たり、画面17を明るく照らし、上方に反射される。しかし、導光板8に印刷されたドットパターン11が影となり、不透明の被表示体16から照らしだされた画面17の光を邪魔するため、上方に反射された光は途切れ途切れの画像19となる。その結果、不透明の被表示体16の画面17を正しく認識することが困難となる。よって、不透明な被表示体16には、前方照射に適したユニット、すなわち、フロントライトユニット(前方照明装置)が必要となる。
このような状況の中で、近年、液晶表示装置などの表示機器の前面に配置する照明装置が、数多く提案されている。例えば、特許文献2に開示される前方照明装置では、導光体の前方主面の一部に拡散反射部を形成し、該拡散反射部の形状を、表示体を誤認しない大きさとし、また、拡散反射部の前面に不透明材料層を形成している。
確かに、導光板主面上の拡散反射部によって、ある程度均一な照度を被表示体に与えることができ、不透明材料層により、強い逆光を防止することができるならば、それ以前のものに比べ、見やすくなると推測される。
しかし、一般的なスクリーン印刷によるドットや格子状の拡散反射部材の形成方法では、小さな円形ドットを作る場合であっても、スクリーン版に使用されるメッシュの太さや出来上がりのスクリーン版の厚みに起因して、図8の断面図に示すように、導光板22上に印刷されたドット21の形状は、表面が滑らかで盛り上がりの大きい断面弧状となる。微細なドット21を形成しようとしても、直径が0.2mm、厚さは15μmが最小限界となる。よって、被表示体の画像は、厚みのあるドット21の影に遮られて見にくく、数ミリほどの小さな文字に対しては判別が困難となる。また、拡散反射部としてドットや格子状の一次元的な配列を用いた場合には、導光板22の光源の付近のみが明るくなり、中央部が暗くなるという問題点もあった。
また、特許文献3ではフロントライト装置として、導光板の一方の面に光量制御面を形成し、導光板のエッジ部に沿って冷陰極管を配置し、前記光量制御面は冷陰極管に近い位置は密になり、遠ざかるにつれて疎になるようにドット印刷したものや、ファインマットのようなものが提案されている。
確かに、ドット印刷を用いてドットの密度を変えることにより、導光板の照度を均一化することは可能である。しかし、フロントライトにおける、ドットの影や逆光による見にくさは解決されていない。
また、特許文献4においても、液晶表示パネルの上面に配置する照明装置が提案されている。この提案による照明装置は、薄型の液晶表示装置に組み込まれたもので、照明の点灯時および非点灯時共に、高いコントラストを確保することを目的としている。具体的には、薄型の照明装置を液晶表示体の上面(前面)に配置し、液晶表示体の背面には反射板を設置する。照明装置は、導光板と、この導光板の端面またはその近傍に配置された光源とを有する。導光板の出光側の主面には、この面に略平行な面と略垂直な面とからなる凹凸形状が形成されている。凹凸形状は、例えば、複数個のリブ、または、円柱状もしくは角柱状の突起により形成されている。
しかしながら、特許文献4の提案にかかる前面配置型の照明装置は、光源として棒状または線状の光源に適した構成になっている。このような光源としては、一般的には発光効率の高い蛍光管が使用されるが、蛍光管は一定以上の電力を必要とし、消費電力をそれ以下に下げられないという問題を有していた。また、LED、電球といった点光源を用いた場合、リブ状や角柱状の突起と出力光面とが形成する根元部の交線が直線であるため、規則的な反射に因る照明品質劣化が起こりやすいという問題があった。さらに点光源の場合、突起体のパターンの一次元的な分布を制御することによっては、輝度ムラを解消できないという問題を有していた。
また、写真や図画をそのままの状態で照射することにより表示する導光板を使った照明装置としては、特許文献5がある。この照明装置は、硬質のアクリルやポリカーボネート樹脂の表面に、軟質の塩化ビニルやシリコーン樹脂を一体的に形成した導光板を、フロントライトとして用いるものである。硬質の透明板と屈折率の異なる樹脂フィルムを全面に張ることで、面全体を照らすことは可能であり、この従来技術は、簡易的かつ安価な方法ではある。しかし、この従来技術では、光源の近傍で明るく、遠距離になると暗くなるという問題は、本来的に解決することができない。
さらに、特許文献1〜5に開示される技術が有する全ての問題点を考慮に入れ、被表示体の前面に配置する照明装置に改良が加えられたものとして、特許文献6に開示される液晶表示装置が存する。この従来技術は、点灯時、非点灯時のいずれにおいても視認性が高く、消費電力が低い前置式の面照明装置を提供するものである。この照明装置は、透明な平板状を成し、かつその表面にまたはその表面に対向する位置に微細な点状の光取り出し構造体を形成した導光板と、この導光板の端面に対向して配置した光源とを有している。その光源として、例えば点状のLED光源が用いられる。光取り出し構造体は、例えば柱状突起であり、この突起が2次元的に配列されている。
この照明装置は、被表示体に前置された場合に、被表示体に光線を投射するとともに、被表示体によって反射した光線をほとんど分散することなく透過させる、という機能を発揮することが想定されている。この照明装置は又、照明非点灯時には、被表示体によって反射した光線をほとんど分散させることなく、外光を透過させる、という機能を発揮するものと記載されている。さらに、発光ダイオード(LED)や電球等の点光源が使用でき、低消費電力化が容易に達成できるものと記載されている。
特開平5−323124号公報 実開昭61−124306号公報 登録実用新案第3003427号公報 特開平6−324331号公報 特開2008−300345号公報 特開2007−311365号公報
しかしながら、特許文献6に開示される導光板の表面に、傾斜角度や微細な直径が限定される光取り出し構造体を形成するのは、非常に困難である。特許文献6の実施例には、導光板を形成する透明材料として、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、非晶性ポリオレフィン樹脂等の透明樹脂、ガラス等の無機透明材料、またはそれらの複合体が用いられ、射出成形、熱硬化樹脂、光硬化樹脂、エッチング、透明樹脂またはガラス平板上にフィルムまたは樹脂層を接合する等の方法によって形成されると記載されている。
しかし、屈折率に由来する屈折角度の関係より、高さと幅の比は、1対1以下で性能を発揮すると記されていることから、一つ一つのドットの形状を精密に所定の形状に仕上げる必要がある。その製法は、透明の光硬化性注型樹脂を用いた、光ナノインプリントによる製法となる。しかし、この製法では、設備機器が非常に高価となり、イニシャルコストが高くなるのに加えて、生産性が悪く、そのために生産コストが高くなるという問題がある。また、大きなものへの対応が困難となるという問題もある。
また、特許文献6の別の変形例として、導光板の反出光面側に光拡散部材層を印刷により形成するものも紹介されている。光拡散部材層は、任意のサイズ、形状をもち、その光拡散部材層に到達した光束を、導光板主面に対して、大きい仰角を持つ光束に変換する機能を有する、と記されている。すなわちこの光拡散部材層は、出光面側への光拡散機能と反出光面側への遮光性を持っており、遮光性を確保するためにさらに遮光層を設けることもできると記載されている。
しかし、この光拡散部材層に関しては、単なる印刷であれば、前記特許文献2および3に記載されるものと変わりはなく、規定した大きさや傾斜のある印刷は製法上困難であり、たとえできたとしてもドットの影が光を遮り、見にくくすることになる。また、フロントライトユニットにおいて、遮光性があると書かれているが、遮光性があれば、被表示体はより見にくいものとなり、逆効果となる。実際、近年においても印刷式の導光板をフロントライトとして使用しているものは見受けられない。その理由は、従来用いられている最も合理的なスクリーン印刷による製法での白色インキのドットでは、光を通しにくいため、きれいな画像とすることができないからであり、そのために工業化に至っていないといえる。
そこで、本発明は従来のこのような問題点を解決するため、製造が容易で、しかも、高いコントラスト、かつ高い視認性をもって、被表示体を視認することを可能にする導光板、それを用いた照明装置、並びに当該照明装置を用いた表示装置及び照明器具を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の第1の態様にかかる導光板は、両主面を有し光透過性の印刷基材と、微細凸状体の群が外表面に形成された凸版材を用いて印刷されることにより、前記印刷基材の一方主面に形成されている微細印刷ドットの群と、を備えている。
この構成によれば、印刷基材の一方主面に形成される印刷ドットの群が、微細凸状体の群を有する凸版材を用いた印刷によって形成されるので、当該印刷ドットが、微細凸状体と同等程度の微細な形状を持つものとして形成される。従って、導光板を通して文字、図柄等の被表示体を視認するのに適した解像度を実現する微細な形状の印刷ドットの群が、容易に形成される。さらに、凸版材を用いた印刷は、印刷時に版材と印刷ドットの上面とが着脱する工程を踏むことから、印刷ドットの厚みが低く抑えられるとともに、適度な表面粗度をもつ印刷ドット面を形成することができる。それにより、例えば、導光板の端面から光源の光を入射させ、導光板を通して文字、図柄等の被表示体を視認できるようにした用途において、入射光の拡散と被表示体の反射光による画像光のバランスを適度なものとすることができる。その結果、高いコントラスト、かつ高い視認性をもって、被表示体を視認することが可能となる。
なお、本発明において「導光板」という用語は、通常の意味での「板」状体に限らず、「シート」、「フィルム」など、厚みがより小さいもの、あるいは柔軟に屈曲するものをも包含するものとして用いられる。また、本発明において「光透過性」は、透明に限られるものではなく、例えば着色されつつも、なお光を透過するものなど、一般に光を部分的に散乱又は吸収しつつも、なお透過する性質を保持するものを広く包含する。
本発明の第2の態様にかかる導光板は、第1の態様にかかる導光板であって、前記凸版材がロール状であり、当該ロール状の凸版材を前記印刷基材の一方主面上で転動させることにより、前記印刷ドットの群が形成されているものである。
この構成によれば、ロール状の凸版材を用いた印刷により、印刷ドットの群が形成されるので、印刷ドットの群の形成がさらに容易となる。
本発明の第3の態様にかかる導光板は、第2の態様にかかる導光板であって、前記凸版材がフレキシブルな材質であるものである。
この構成によれば、凸版材がフレキシブルな材質であるために、適度な接触圧をもって、印刷ドットの群を印刷することが容易である。
本発明の第4の態様にかかる導光板は、第3の態様にかかる導光板であって、前記ロール状の凸版材が、前記微細凸状体の群が一主面に形成されたフレキシブルな材質の平板状の凸版を、前記微細凸状体の群を外側にして版胴に巻き付けることにより形成されたものである。
この構成によれば、ロール状の凸版材が、フレキシブルな材質の平板状の凸版を版胴に巻き付けることにより形成されたものであるので、ロール状の凸版材が容易に形成され、しかも、フレキシブルな凸版材が形成される。
本発明の第5の態様にかかる導光板は、第1ないし第4の何れかの態様にかかる導光板であって、前記印刷ドットの高さが0.1μm以上かつ10μm以下であるものである。
この構成によれば、印刷ドットの高さが0.1μm以上であるので、望ましい光の拡散効果が得られる。また、印刷ドットの高さが10μm以下であるので、導光板を通して文字、図柄等の被表示体を目視するときに、ドットの影により見にくくなることがない。すなわち、特に高いコントラスト、高い視認性をもって、被表示体を視認することが可能となる。
本発明の第6の態様にかかる導光板は、第1ないし第5の何れかの態様にかかる導光板であって、前記印刷ドットの表面粗度が、算術平均粗さであるRa値において、前記印刷ドットの平均高さの10分の1以上の値であるものである。
この構成によれば、印刷ドットが特に望ましい光拡散性を発揮するので、導光板を通して文字、図柄等の被表示体を目視するときに、一層高いコントラスト、高い視認性をもって、被表示体を視認することが可能となる。
本発明の第7の態様にかかる導光板は、第1ないし第6の何れかの態様にかかる導光板であって、前記印刷ドットの群が、紫外線硬化型のインキにより形成されているものである。
この構成によれば、紫外線硬化型のインキが用いられるので、表面粗度の高い印刷ドットの群が、特に容易に形成される。
本発明の第8の態様にかかる導光板は、第1ないし第7の何れかの態様にかかる導光板であって、前記印刷ドットの群が、クリアーインキと、酸化ケイ素の粒子が混合されたインキとの、少なくとも一方のインキにより形成されている、請求項1ないし7の何れかに記載の導光板。
この構成によれば、印刷ドットの群が光の透過を遮断しないので、導光板を通して文字、図柄等の被表示体を目視するときに、一層高いコントラスト、高い視認性をもって、被表示体を視認することが可能となる。
本発明の第9の態様にかかる導光板は、第1ないし第8の何れかの態様にかかる導光板であって、前記印刷ドットの群は、前記印刷基材の前記一方主面において、端縁の特定部分から離れるのに従って、密度が高くなるように形成されているものである。
この構成によれば、一方主面の端縁の特定部分に対応する印刷基材の端面の部分から、光源の光を入射させたときに、導光板の輝度を全面にわたって均一なものとすることができる。
本発明の第10の態様にかかる導光板は、両主面を有し光透過性の印刷基材と、前記印刷基材の一方主面に形成され、高さが0.1μm以上かつ10μm以下である微細印刷ドットの群と、を備えるものである。
この構成によれば、印刷ドットの高さが0.1μm以上であるので、望ましい光の拡散効果が得られる。また、印刷ドットの高さが10μm以下であるので、導光板を通して文字、図柄等の被表示体を目視するときに、ドットの影により見にくくなることがない。すなわち、高いコントラスト、高い視認性をもって、被表示体を視認することが可能となる。
本発明の第11の態様にかかる導光板は、両主面を有し光透過性の印刷基材と、前記印刷基材の一方主面に形成され、表面粗度が、算術平均粗さであるRa値において、平均高さの10分の1以上の値である微細印刷ドットの群と、を備えるものである。
この構成によれば、印刷ドットが望ましい表面粗度を有するので、望ましい光拡散性を発揮する。そのため、導光板を通して文字、図柄等の被表示体を目視するときに、高いコントラスト、高い視認性をもって、被表示体を視認することが可能となる。
本発明の第12の態様にかかる照明装置は、第1ないし第11の何れかの態様にかかる導光板と、前記導光板の端面の少なくとも一部に対向するように配置された光源と、を備えるものである。
この構成によれば、導光板を、文字、図柄等の被表示体の上に配置することにより、高いコントラスト、かつ高い視認性をもって、被表示体を視認することが可能となる。また、被表示体を反射体に換えることにより、光源の光が導光板全体から出射する、まぶしさを抑えた照明器具としての使用も可能となる。また、LCD表示装置のバックライトとしての利用にも適する。
本発明の第13の態様にかかる照明装置は、第12の態様にかかる照明装置であって、前記光源が単一又は複数のLEDの点状光源であるものである。
この構成によれば、光源としてLEDの点状光源が用いられるので、装置を安価に制作することができる。また、LEDの点状光源を光源としながらも、導光板の好ましい特性により、高いコントラスト、かつ高い視認性をもって、照明装置の背面に配置される被表示体を視認することが可能となる。さらに、被表示体を反射体に換えた場合には、LEDの点状光源を光源としながらも、光源の光が導光板全体から出射する、まぶしさを抑えた照明器具としての使用が可能となる。また、LCD表示装置のバックライトとしての利用にも適する。
本発明の第14の態様にかかる表示装置は、被表示体と、前記被表示体の前面に配置された、第12又は第13の態様にかかる照明装置と、を備えるものである。
この構成によれば、導光板の機能により、高いコントラスト、かつ高い視認性をもって、被表示体を視認することが可能となる。被表示体は、媒体に文字、絵柄等が印刷されたもの、LCDパネル、電子ブックの表示画面など、前面から受ける照射光の反射光により、表示内容を視認できるものであれば足り、印刷物に限定されず、また平面形状のものに限定されない。
本発明の第15の態様にかかる表示装置は、第14の態様にかかる表示装置であって、前記微細印刷ドットの群が形成される前記印刷基材の一方主面とは反対の主面が、前記表示体に対向しているものである。
この構成によれば、微細印刷ドットの群により拡散されてなる拡散光が、印刷基材の厚み分を通過した上で、被表示体に照射されるので、より均一な光での被表示体への照射が可能となる。それにより、より高いコントラスト、かつ高い視認性をもって、被表示体を視認することが可能となる。
本発明の第16の態様にかかる照明器具は、光を反射する反射体と、前記被表示体の前面に配置された、第12又は第13の態様にかかる照明装置と、を備えるものである。
この構成によれば、導光板と反射板との機能により、光源の光が導光板全体から前方へ出射する。それにより、例えば、まぶしさを抑えた照明器具としての利用が可能となる。また、LCD表示装置のバックライトとしての利用にも適する。
以上の通り、本発明によれば、製造が容易で、しかも、高いコントラスト、かつ高い視認性をもって、被表示体を視認することを可能にする導光板、それを用いた照明装置、並びに当該照明装置を用いた表示装置及び照明器具が実現する。
本発明の一実施の形態による印刷式導光板を用いたフロントライトユニットの一例を示す概略構成図である。 本発明の一実施の形態による印刷式導光板の横断面図である。 本発明の一実施の形態による印刷式導光板を用いたフロントライトユニットを搭載したフォトフレームの一例を示す縦断面図である。 本発明の一実施の形態による印刷式導光板のドットパターン印刷をするスタンピング印刷装置の一例を示す概略図である。 本発明の一実施の形態によるスタンピング印刷機により印刷したドット部のレーザー顕微鏡写真である。 従来技術による代表的なバックライトユニットの構成を示す概略図である。 従来技術によるバックライトをフロントライトとして用いた時の問題点を示す概略図である。 従来技術によるスクリーン印刷導光板の横断面図である。 従来技術によるスクリーン印刷を用いて形成したドット部のレーザー顕微鏡写真である。
以下、本発明の実施の形態について、図1及び図2を参照しつつ説明する。
図1は本発明の一実施の形態による印刷式導光板を用いたフロントライトユニットの一例を示す概略構成図であり、図2は本発明の一実施の形態による印刷式導光板のドット部を含む断面図である。
図1及び図2に例示するフロントライトユニット31は、例えば写真、絵画、あるいは反射板を有する液晶画面等である不透明な被表示体32を、前方から照射する照明装置33と、照明装置33の表面を保護する保護シート34とを含んでいる。
照明装置33は、導光板35と、LED光源36とを有しており、LED光源36の光が、導光板35の端面部37より導光板35内部に照射される構造となっている。導光板35は、例えば透明なアクリル板からなる印刷基材を有する。印刷基材の両主面のうち、不透明な被表示体32に対向する側とは反対の主面には、印刷によりドットパターン38が形成されている。印刷基材は、導光板35の本体部であるので、時に、両者を区別することなく記載する場合がある点に注意されたい。以下の説明では、一例として、印刷基材は透明なアクリル板であるとする。
ドットパターン38は、スタンピング印刷法により形成されている。スタンピング印刷法は、印刷用インキが塗布されたロール状の凸版材を、印刷対象物の表面に沿って転動させることにより、印刷対象物の表面に印刷する印刷法である。このスタンピング印刷に使用されるインキは、例えば、クリアーインキ、酸化ケイ素の粒子が混合されたインキ、あるいはそれら双方を混合したインキである。また、環境に配慮して紫外線硬化型のインキを使用するのが望ましい。
スタンピング印刷はスクリーン印刷とは異なり、ドットパターン38を構成する一つ一つの微細なドット51の表面が、凸版材であるスタンピング版の面に接した状態で導光板35の面に軽く圧着して印刷される。そのため、図2に示すように、ドットパターン38を構成するドット51の形状を、扁平状態となるように非常に薄くすることができる。さらに、ドット51の上面部52は、スタンピング版の面が転写されることにより、適度な粗さを有することとなる。その結果、光が当たると、混合された酸化ケイ素の粒子面だけでなく、ドット52界面においても乱反射が起こる。すなわち、効果的に光拡散するドット51を形成することができる。
次に、このような構造のフロントライトユニット31における光の動きを説明する。導光板35の端面部37から入射するLED光源36の光は、導光板35内に進入した入射光40として、折れ線で示すように、アクリル樹脂と空気との屈折率の関係に由来して、全反射を繰り返すことにより、通常はアクリル樹脂板内部に閉じこもろうとする。しかし、不透明な被表示体32に対向する側とは反対側の導光板35の主面に形成されたドットパターン38を構成するドット51の群に光が当たると、この光は乱反射し、導光板35から出射光41として導光板35の上下に分散して飛び出すことになる。下方に飛び出した光は不透明の被表示体32にあたり、被表示体32の画面42を明るく照らし、かつ上方に反射される。反射された光は、導光板35を鋭角に通り抜けるので、またドット51の厚みが薄いので、大きく減衰されることがなく、部分的な欠落もない。このため、反射された光は、被表示体32全体のきれいな画像48として視認される。
また、直接上方に向かう光は、プリズムシートや拡散シートを通過することなく、直接に逆光として目に入る。しかし、スタンピング印刷により形成されたドット51は、適度な表面粗度を有しており、入射光40はドット51に比較的鈍角に入ることもあって、広範囲に拡散されながら通過するため、逆光49としての強度は著しく弱められ、画像48の視認性への影響が抑制される。また、スタンピング印刷のインキとして、酸化ケイ素の粒子を混合したインキを用いた場合には、ドット51は特に望ましい表面粗度を有する。
以下に本発明の実証試験を行った結果について、図面を参照しつつ説明する。図3は本発明の実施の形態に相当するフロントライトユニット31を組み込んだフォトフレーム51の構成を示す断面図である。本願発明者は、フォトフレーム51を試作した。
フォトフレーム51は、フロントライトユニット31と、それを囲むエンクロージャー52と、電源部53と、を有している。エンクロージャー52は、表開口部54と裏開口部55とを有する枠56を有している。表開口部54には、硬質ガラスからなる保護カバー57が設けられている。裏開口部55には、裏板58が留め金59により枠56に固定されることにより、カバーされている。裏板58には、ポリエチフォームのスペーサー60を介して、写真等の不透明な被表示体61が、導光板62の板面との間に密着して設置されている。被表示体61は、交換できるように着脱可能となっている。
フロントライトユニット31は、不透明な被表示体61と照明装置63とを有している。照明装置63は、表面にスタンピング印刷により印刷ドットパターン64が形成された厚み3mmのアクリル板の導光板62と、導光板62の端面部65に設置されたLED光源66とを有している。
電源部53は、ON(オン)−OFF(オフ)スイッチ67と、プラグ端子68と、商用電源の交流電圧を直流12Vへ変換する変圧器69とを含んでいる。プラグ端子68を、例えば交流100Vの商用電源につなぎ、スイッチ67をONにすることにより、12Vの直流電源がLED光源66に供給される。
図4は、スタンピング印刷装置70の概略図である。導光板62のドットパターン64のスタンピング印刷方法について、図4を参照しつつ説明する。
スタンピング印刷装置70は、一例として3mm厚であるアクリル樹脂の印刷基材71をセットする移動テーブル72と印刷機73とを有している。
印刷機73は、フレキシブルなスタンピング版74と、このスタンピング版74が外周に巻き付けられる版胴75と、スタンピング版74に一定の厚みのインキを付着させる膜厚調整ローラ76と、一定量のインキが充填されたインキパン77からインキをすくいあげ膜厚調整ローラ76にインキを補給するゴムロール78とを有している。
膜厚調整ローラ76には、800メッシュ程度の微細な凹部の格子加工が表面処理として施され、余分なインキを欠き取るブレード79が取り付けられている。ここで使用したインキは、UV硬化型のアクリル系のインキである。特に、拡散材として酸化ケイ素の微粉末を、クリアーインキに重量で5%混入したものを用いた。
移動テーブル72は、初期位置80から完成位置81までの間を、版胴75の外周に貼られたスタンピング版74の表面スピードに合致して移動するものである。スタンピング版74と印刷基材71とは、キスタッチで接触するように高さが調整されている。
ここで用いられるスタンピング版74は、レーザーによる彫刻加工が容易にできる熱硬化性または光硬化性の樹脂を硬化させたものである。当該スタンピング版74には、硬度がJISAで80程度のフレキシブルなものが適している。発明者らは、東洋紡績社のコスモライトQHシートを光硬化させた後、径が80μmの凸状のドットパターンをレーザー加工にて形成したものをスタンピング版74として用いた。
ドットパターン64の分布としては、LED光源65の近傍では相対的に疎に分布させるとともに、LED光源65から離れるに従って連続的に密に分布させるパターンとなるように設計した。スタンピング版74には、レーザーによる彫刻加工を施した。
次に、フレキシブルなスタンピング版74を用いたスタンピング印刷作業の手順について説明する。
まず、移動テーブル72を初期位置80において、導光板となるアクリル板を移動テーブル面の所定の位置に置き固定する。固定方法としては、通常、移動テーブル72に取り付けた真空引き機能(図示せず)を用いてアクリル板を吸着することにより固定する。
膜厚調整ローラ76の回転をスタートさせると、同時にゴムロール78も回転し、インキパン77のインキはゴムロール78に付着して膜厚調整ローラ76に供給される。膜厚調整ローラ76に付着した余分なインキは、膜厚調整ローラ76に密着して取り付けられたブレード79により欠き取られ、インキパン77に戻るようになっている。膜厚調整ローラ76には1000メッシュ程度の微細な凹部の格子加工が表面処理されているので、一定厚み量のインキがコートされた状態で保持される。
次に、移動テーブル72の移動スイッチをオンすると、膜厚調整ローラ76は版胴73に巻き付けられた版材74に密着され、版胴73の回転も開始する。膜厚調整ローラ76のインキは版胴73の回転に合わせて版材74の表面に転移し、版材74の凸部に一定量のインキが付着して回転する。版材74の先頭部が回転により移動テーブル72上の印刷基材71の所定の位置に接したときに、連続的に版材74のインキが印刷基材71面に転写される。
その後、UV照射ランプにあて、インキを硬化させることにより、スタンピング印刷方式による導光板が完成する。
本実施例のドットパターン64の設計としては、径が約80μmのドットを100μmのピッチで平行に位置するようにした。導光板62の主面上の一つのドット形状をレーザー顕微鏡で観察したところ、図5に示すように、ドット径が約80μmで高さが約0.5μmであった。このドットについて、キーエンス社のレーザー顕微鏡による表面の粗さを測定した結果では、平均のドット高さが0.5μmであるのに対して、算術平均粗さであるRa値は0.08であった。多くのドットの平均高さと算術平均粗さであるRa値とを比べたところ、その比は、十分の一以上の値で推移することがわかった。
比較のため、スクリーン印刷技術を駆使して、できる限り小さなドット印刷したものは、径が0.2mmであり、高さが15μmであるドット形状となった。代表的なスクリーン印刷でのドットの形状をレーザー顕微鏡で観察した結果を図9に示す。図9によれば、スタンピング印刷によるドットに比べてスクリーン印刷によるものは、表面が非常に滑らかで、光を拡散させにくい表面状態であることが判る。
次に、上記のスタンピング印刷法により形成された導光板62を、フォトフレーム51のフロントライトユニット31として採用し、照明装置63のLED光源を点灯したときの光の状態を、図1及び図3を参照しつつ説明する。
プラグ端子68を交流100Vの商用電源につなぎ、ON−OFFスイッチ67をON(オン)にすると、変圧器69から直流の電流の供給を受けることにより、LED光源66が点灯する。LED光源66として、指向性のあるLEDランプを12mmピッチに配した市販の4mm厚みのLEDライトバーを使用した。LED光源66の光は、導光板62の端面部65からアクリル樹脂の導光板62内に進入する。進入した入射光は、アクリル樹脂と空気との屈折率の関係で、全反射してアクリル樹脂板内部に閉じこもろうとする。
しかし、不透明な被表示体61に対向する側とは反対側の導光板62の主面に形成されたドットパターン64の複数のドット51に光が当たると、この光は乱反射し、導光板62から出射光として導光板62の上下に分散して飛び出すことになる。スタンピング印刷のドットは、LED光源からの横からの入射光に対しても適度な拡散性を有する。従って、スタンピング印刷により、光源の近傍ではドット51を相対的に疎に分布させ、光源から離れるに従って連続的に密に分布させるパターン設計にすれば、光源がLEDの点状光源であることにより放射線状に広がる光源の光であっても、導光板全面が均一な輝度となる様に輝度をコントロールすることが可能である。そうすることにより、LEDの点状光源を使用しても、不透明な被表示体の画像は、コントラストが高く視認性の高いものとなる。
下方に飛び出した光は不透明な被表示体61にあたり、不透明な被表示体61の画面を明るく照らし、上方に反射される。反射された光は、導光板62を鋭角に通り抜けるので、またドット51の厚みが薄いので、大きく減衰されることがなく、部分的な欠落もない。このため、被表示体61の画面上の小さな文字も識別でき、きれいな全体の画像として認識される。
なお、比較のために、スクリーン印刷によりドットパターンを形成した導光板を用いた場合について、観察した結果では、細かな文字の認識ができなくなり、画像もゆがんで見え、ドットの影が邪魔して画像が見にくい状態であることが確認された。
また、直接上方に向いた光は、プリズムシートや拡散シートを通過することなく、直接に逆光として目に入るが、酸化ケイ素の粒子を混合したインキを用いたスタンピング印刷により形成したドット51は、特に好ましい表面粗度を有しており、入射光はドット51に比較的鈍角に入ることもあって、広範囲に拡散されながら通過する。また、ドットパターンが、不透明な被表示体と相対する面とは反対側の主面に配置されているので、逆光としての強度は極端に弱められる。その結果、画像の視認性への影響が抑制される。
よって、写真等の不透明な被表示体61の画像として、逆光によるまぶしさもなく、ドットの影もなく、コントラストが高く視認性の高い画像が得られる。
本実施例で使用したインキは、クリアーのUVインキに5%の酸化ケイ素を混入したインキであった。しかし、このことにより、粉末の種類や混合量が限定されるものではなく、光を拡散させる他の顔料成分を用いても良い。ただし、スタンピング印刷による表面粗度の効果を発揮させ、光の拡散性と透過性を制御するには、クリアーインキか、または、透明度の高い酸化ケイ素の粉末を混合することが望まれる。特に酸化ケイ素は、インキの粘度を微調整するのにも効果がある。
また、導光板用のアクリル樹脂板の厚みを本実施例では3mmとしたが、強度面での問題がなければ、低価格化と軽量化のためには薄くすることも可能であり、0.5mmのアクリル樹脂板でもコントラストが高く視認性の高いフロントライトユニットとなる。すなわち、本実施例により板厚が限定されるものではない。
また、本実施例では、UVインキを使用したが、溶剤インキに比べるとUVインキは、スクリーン印刷とスタンピング印刷でのドット形状、すなわちドット径、高さ、表面粗度で大きな違いが生まれ、光の拡散性と透過性への影響が大きいという効果がある。また、作業性や環境を考慮すればUVインキが望まれるが、スタンピング印刷でのドットの光分散効果は溶剤インキでも見られ、UVインキに限定されるものではない。
また、膜厚調整ローラ76を変更することにより、スタンピング印刷のドットの厚みを変化させて画像の状態を確認した結果、0.1μmより小さいと、光の拡散が悪くなり、フロントライトユニットでの画像は暗くなった。また、10μmより大きいと、ドットの影が画像を遮るようになり、画像が見にくくなる。
また、成形条件を変化させて各種ドット形状を試作し、表面粗度をキーエンスのレーザー顕微鏡を用いて測定したところ、ドットの平均高さに対して、算術平均粗さであるRa値が、ドットの高さの十分の一以上の値となるものが、好ましい光拡散性と透過性とのバランスを維持することができ、特にコントラストが高く視認性の高いフロントライトユニットとなる。
ドットパターン64を構成するドットの望ましい径について検討する。液晶パネルのドットの大きさは約200μmであることから、被表示体61が液晶パネルである場合に、液晶の画面が歪んで視認されないためには、ドットパターン64のドット径はそれ以下、すなわち約200μm以下、例えば200μm以下であることが望ましい。また、プリント印刷に広く使用される解像度は、300dpiであり、これは約85μのドット間隔に相当する。従って、被表示体61がプリント印刷物である場合には、ドットパターン64のドット径は、約100μm以下、例えば100μm以下であることが望ましい。また、スタンピング版74を彫刻加工するレーザー加工の限度を考慮すると、ドットパターン64のドット径は、約20μm以上、例えば20μm以上であることが望ましい。すなわち、ドットパターン64のドット径は、約20μm〜約200μmの範囲であること、例えば20μm〜200μmの範囲であることが望ましく、さらには、約20μm〜約100μmの範囲であること、例えば20μm〜100μmの範囲であることが、より望ましい。
ドットパターン64を構成するドットの望ましい間隔について検討する。導光板62が被表示体61の前面に置かれるフロントライト型の照明装置では、導光板62の本体部をなすアクリル板等の印刷基材の厚さよりも大きくドット間隔、すなわち、隣接するドット同士の隙間を空けると、光が導光板62の外部に飛び出さない部分が生じる。従って、ドット間隔は、印刷基材のおおよそ厚さ以下、例えば印刷基材の厚さ以下であることが望ましい。
なお、印刷法には、スクリーン印刷のほかに、グラビア印刷、凸版印刷、平板印刷、孔版印刷、オフセット印刷、パッド印刷、等があるが、いずれもインキ厚が厚く、被印刷物との接触圧力が大きいため、高いコントラスト、かつ高い視認性をもって、被表示体を視認することを可能にする導光板を実現するには、いずれも不適である。
本発明は、様々な製品に実施することができる。その例を列挙する。
(1)公共照明装置:交通標識、バス停標識、公共案内地図、バス・電車の時刻表示板、屋外時計、飛行機内読書用ライト、美術館展示ケース、等。
(2)電子機器関連:反射型液晶表示機器(TV・PC)、時計文字盤、携帯電話、小型情報機器、腕時計、等。
(3)業務用店舗機器:飾り棚、メニュー表示板、店かんばん、自動販売機、等。
(4)家庭用機器:三面鏡ライト、読書用文庫版照明、絵画・ポスターの額縁、テーブル・窓のガラス部のファッション用照明、フォトフレーム、玄関常夜灯、等。
(5)自動車関連:自動車のサンルーフ部、インパネ部などの照明装置、等。
(6)医療機器:歯科医用ミラーライト、レントゲン写真、観察ルーペ、等。
1・・・バックライトユニット、2・・・透明の被表示体、3・・・第一拡散シート、4・・・プリズムシート、5・・・第二拡散シート、6、33、63・・・照明装置、7・・・反射シート、8、35、62・・・導光板、9、36、66・・・LED光源、10、37、65・・・端面部、11、38、64・・・ドットパターン、12、40・・・入射光、13、41・・・出射光、14a、14b・・・調和光、15、42・・・画面、16、32、61・・・不透明な被表示体、17、48・・・画像、18、49・・・逆光、19・・・画像、20・・・仮フロントライトユニット、34・・・保護シート、31・・・フロントライトユニット、51・・・フォトフレーム、52・・・エンクロージャー、53・・・電源部、54・・・表開口部、55・・・裏開口部、56・・・枠、57・・・保護カバー、58・・・裏板、59・・・留め金、60・・・スペーサー、67・・・ON−OFFスイッチ、68・・・コンセント、69・・・変圧器

Claims (16)

  1. 両主面を有し光透過性の印刷基材と、
    微細凸状体の群が外表面に形成された凸版材を用いて印刷されることにより、前記印刷基材の一方主面に形成されている微細印刷ドットの群と、を備える導光板。
  2. 前記凸版材はロール状であり、当該ロール状の凸版材を前記印刷基材の一方主面上で転動させることにより、前記印刷ドットの群が形成されている、請求項1に記載の導光板。
  3. 前記凸版材はフレキシブルな材質である、請求項2に記載の導光板。
  4. 前記ロール状の凸版材は、前記微細凸状体の群が一主面に形成されたフレキシブルな材質の平板状の凸版を、前記微細凸状体の群を外側にして版胴に巻き付けることにより形成されたものである、請求項3に記載の導光板。
  5. 前記印刷ドットの高さが0.1μm以上かつ10μm以下である、請求項1ないし4の何れかに記載の導光板。
  6. 前記印刷ドットの表面粗度が、算術平均粗さであるRa値において、前記印刷ドットの平均高さの10分の1以上の値である、請求項1ないし5の何れかに記載の導光板。
  7. 前記印刷ドットの群が、紫外線硬化型のインキにより形成されている、請求項1ないし6の何れかに記載の導光板。
  8. 前記印刷ドットの群が、クリアーインキと、酸化ケイ素の粒子が混合されたインキとの、少なくとも一方のインキにより形成されている、請求項1ないし7の何れかに記載の導光板。
  9. 前記印刷ドットの群は、前記印刷基材の前記一方主面において、端縁の特定部分から離れるのに従って、密度が高くなるように形成されている、請求項1ないし8の何れかに記載の導光板。
  10. 両主面を有し光透過性の印刷基材と、
    前記印刷基材の一方主面に形成され、高さが0.1μm以上かつ10μm以下である微細印刷ドットの群と、を備える導光板。
  11. 両主面を有し光透過性の印刷基材と、
    前記印刷基材の一方主面に形成され、表面粗度が、算術平均粗さであるRa値において、平均高さの10分の1以上の値である微細印刷ドットの群と、を備える導光板。
  12. 請求項1ないし11の何れかに記載の導光板と、
    前記導光板の端面の少なくとも一部に対向するように配置された光源と、を備える照明装置。
  13. 前記光源が単一又は複数のLEDの点状光源である、請求項12に記載の照明装置。
  14. 被表示体と、
    前記被表示体の前面に配置された、請求項12又は13に記載の照明装置と、を備える表示装置。
  15. 前記微細印刷ドットの群が形成される前記印刷基材の一方主面とは反対の主面が、前記表示体に対向している、請求項14に記載の表示装置。
  16. 光を反射する反射体と、
    前記被表示体の前面に配置された、請求項12又は13に記載の照明装置と、を備える照明器具。
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