JP2014116200A - 導電層付き基材、電気素子及び有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

導電層付き基材、電気素子及び有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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絵理 品田
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Abstract

【課題】導電性粒子を用いた導電層付き基材において、導電層上に設けられた他の層に対して当該導電層を介して電流が注入される際の、電流注入の不均一性を低減する。
【解決手段】本発明の導電層付き基材1は、基材11と、基材11上に配置された第一の導電層12とを備える。第一の導電層12は、導電性樹脂122と、金属からなる導電性粒子121とを含む。導電性粒子121は、導電性樹脂122の外側に露出している露出部123を含んでいる。露出部123の表面は、前記金属の絶縁性化合物からなる絶縁膜を有している。導電性粒子121において、露出部123以外の部分の表面は、前記金属からなる領域を含んでいる。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電層付き基材と、これを用いた電気素子及び有機エレクトロルミネッセンス素子とに関する。
従来、一般的な有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELという)素子は、一対の電極で挟持された有機発光層が透明な基材上に形成されたものであり、有機発光層からの光は、一方の電極を透過して基材側から取り出される。この種の有機EL素子において、基材側の電極の材料として、導電性及び透光性を有するものが用いられ、インジウムスズ酸化物(以下、ITOという)が広く用いられる。しかし、ITOを材料として用いた電極は、曲げや物理的な応力に対して脆弱で壊れやすい。また、ITOを用いた電極の導電性を向上させるためには、高い蒸着温度及び/又は高いアニール温度が必要となる。したがって、ITOを用いた電極には、プロセスコストが上昇するという問題、及び、耐熱温度の低い樹脂基材上では高い導電性を得ることができないという問題があった。
そこで、ITOに代えて、複数の金属細線を含む透明導電層を電極として用いた技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の透明導電層付き基材の構成例について、図4を参照して説明する。透明導電層付き基材100は、透光性を有する基材101と、この基材101上に形成される導電層102とを備える。また、導電層102は、細線状の複数の導電性粒子1021と、バインダとしての樹脂1022とを含む。複数の導電性粒子1021は、樹脂1022によって、基材101上に接着されている。
このような透明導電層付き基材100は、複数の導電性粒子1021を含む導電層102を基材101上に備えることにより、所望の電気的、光学的及び機械的特性を有する。
特表2009−505358号公報(請求項1、[0002]、[0005]、[0159]等)
Adv.Mater.2002,14,P833〜837 Chem.Mater.2002,14,P4736〜4745 Materials Chemistry and Physics
本発明は、導電性粒子を用いた導電層付き基材において、導電層上に設けられた他の層に対して当該導電層を介して電流が注入される際の、電流注入の不均一性を低減することを目的とする。
本発明の導電層付き基材は、
基材と、
前記基材上に配置され、導電性樹脂と、金属からなる導電性粒子とを含む第一の導電層と、
を備え、
前記導電性粒子は、前記導電性樹脂の外側に露出している露出部を含んでおり、
前記露出部の表面は、前記金属の絶縁性化合物からなる絶縁膜を有しており、
前記導電性粒子において、前記露出部以外の部分の表面は、前記金属からなる領域を含んでいる。
本発明の導電層付き基材によれば、導電性粒子近傍部への電流集中が緩和されるので、第一の導電層上に設けられた他の層に対して当該第一の導電層を介して電流を注入する際に、均一な電流注入が可能となる。
本発明の実施の形態1における導電層付き基材の断面図である。 本発明の実施の形態2における有機EL素子の断面図である。 実施例1及び比較例1の有機EL素子を25℃、20mA/cm2の直流電流で駆動させた時の輝度劣化曲線を示すグラフである。 従来の透明導電層付き基材の構成例を示す断面図である。
本発明者らは、「背景技術」の欄において記載した、導電性粒子を用いた従来の透明導電層付き基材を電極として用いて有機EL素子を製造した場合について、鋭意研究により、次のような問題があることを見出した。具体的には、本発明者らは、従来の透明導電層付き基材では、透明導電層に含まれる樹脂マトリクスの導電性が導電性粒子の導電性よりも低いので、その導電性の差から導電性粒子近傍部のみに電流が集中することによって局所的な発光を起こし、有機EL素子の寿命が短くなるということを見出し、本発明に至った。
本発明の第1の態様は、
基材と、
前記基材上に配置され、導電性樹脂と、金属からなる導電性粒子とを含む第一の導電層と、
を備え、
前記導電性粒子は、前記導電性樹脂の外側に露出している露出部を含んでおり、
前記露出部の表面は、前記金属の絶縁性化合物からなる絶縁膜を有しており、
前記導電性粒子において、前記露出部以外の部分の表面は、前記金属からなる領域を含んでいる、導電層付き基材を提供する。
第1の態様に係る導電層付き基材によれば、第一の導電層において、導電性樹脂の外側に露出している導電性粒子の露出部に電流が集中することを防ぐことができる。すなわち、第一の導電層の表面において、導電性粒子近傍部への電流集中が緩和される。したがって、第一の導電層上に設けられた他の層に対して当該導電層を介して電流を注入する場合に、均一な電流注入が可能となる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記露出部の表面が前記絶縁膜で被覆されている、導電層付き基材を提供する。
第2の態様に係る導電層付き基材によれば、第一の導電層の表面において、導電性粒子近傍部への電流集中がより緩和される。したがって、第一の導電層上に設けられた他の層に対して当該導電層を介して電流を注入する場合に、より均一な電流注入が可能となる。
本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様において、前記導電性粒子において、前記露出部以外の部分の表面のうち、前記導電性樹脂の表面から所定深さよりも深くに位置している表面が前記金属からなる、導電層付き基材を提供する。
第3の態様に係る導電層付き基材では、導電性樹脂の表面から所定深さよりも深くに位置している導電性粒子の表面が金属からなる。換言すると、導電性樹脂の内部に位置している導電性粒子の表面のうち、導電性樹脂の表面から所定深さよりも深い位置では、導電性粒子の表面は絶縁膜を有しておらず、金属が露出している。これにより、第一の導電層における高い導電性を実現できる。ここで、「導電性樹脂の表面から所定深さ」とは、導電性樹脂の表面から、例えば導電性樹脂の厚さの50%以下の深さのこと、あるいは、例えば導電性樹脂の厚さの30%以下の深さのことを指す。「導電性樹脂の表面から所定深さ」はゼロであってもよい。すなわち、導電性樹脂の内部に位置している導電性粒子の表面が絶縁膜に被覆されておらず、導電性粒子を構成している金属がそのまま露出していてもよい。しかし、実際に第3の態様に係る導電層付き基材を製造する場合、選択される製造方法によっては、導電性樹脂の内部に位置している導電性粒子の表面にも絶縁膜が形成される場合がある。このような場合であっても、絶縁膜が形成される領域が上記のような深さまでであれば、本発明の導電層付き基材の効果が得られ、本発明に含まれる。
本発明の第4の態様は、第3の態様において、前記導電性粒子において、前記露出部以外の部分の表面が前記金属からなる、導電層付き基材を提供する。
第4の態様に係る導電層付き基材によれば、第一の導電層におけるより高い導電性を実現できる。
本発明の第5の態様は、第1〜第4の態様の何れか1つの態様において、前記導電性粒子が10以上のアスペクト比を有する、導電層付き基材を提供する。
第5の態様に係る導電層付き基材によれば、導電性粒子同士の接点数を増やすことができ、第一の導電層内の導電性を均一及び安定化することができる。
本発明の第6の態様は、第1〜第5の態様の何れか1つの態様において、前記導電性粒子が銀ナノワイヤである、導電層付き基材を提供する。
第6の態様に係る導電層付き基材によれば、導電性に優れた第一の導電層を形成できる。
本発明の第7の態様は、第1〜第6の態様の何れか1つの態様において、前記第一の導電層上に配置された第二の導電層をさらに備え、前記導電性粒子は、前記絶縁膜を介して前記第二の導電層と接している、導電層付き基材を提供する。
第7の態様に係る導電層付き基材によれば、第一の導電層上に配置された第二の導電層に対して第一の導電層を介して電流を注入する際に、均一な電流注入が可能となる。
本発明の第8の態様は、
第1〜第7の態様の何れか1つの態様に記載の導電層付き基材と、
前記導電層付き基材の第一の導電層と対向して配置された電極と、
前記第一の導電層と前記電極との間に配置された機能層と、
を備えた、電気素子を提供する。
第8の態様に係る電気素子によれば、導電層付き基材の第一の導電層において、導電性樹脂の外側に露出している導電性粒子の露出部に電流が集中することを防ぐことができる。すなわち、第一の導電層の表面において、導電性粒子近傍部への電流集中が緩和される。したがって、第8の態様によれば、均一な電流注入により機能層の寿命が向上した電気素子を提供できる。
本発明の第9の態様は、
第1〜第6の態様の何れか1つの態様に記載の導電層付き基材と、
前記導電層付き基材の第一の導電層と対向して配置された電極と、
前記第一の導電層と前記電極との間に配置された発光層と、
を備えた、有機EL素子を提供する。
第9の態様に係る有機EL素子では、導電層付き基材の第一の導電層において、導電性樹脂の外側に露出している導電性粒子の露出部に電流が集中することを防ぐことができる。すなわち、第一の導電層の表面において導電性粒子近傍部への電流集中が緩和されるので、第一の導電層上に設けられた他の層に対する均一な電流注入が可能となる。これにより、本発明の第9の態様によれば、均一に発光し、かつ長寿命な有機EL素子が実現できる。
本発明の第10の態様は、第9の態様において、前記導電層付き基材が、前記第一の導電層上に配置された第二の導電層をさらに備え、前記導電性粒子は、前記絶縁膜を介して前記第二の導電層と接している、有機EL素子を提供する。
第10の態様に係る有機EL素子では、第一の導電層上に配置された第二の導電層に対して第一の導電層を介して電流を注入する際に均一な電流注入が可能となる。これにより、本発明の第10の態様によれば、均一に発光し、かつ長寿命な有機EL素子が実現できる。
本発明の第11の態様は、第10の態様において、前記第二の導電層がホール注入層として機能する、有機EL素子を提供する。
第11の態様に係る有機EL素子によれば、ホール注入性に優れた有機EL素子を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
[導電層付き基材]
[全体構成]
図1は、本発明の実施の形態1における導電層付き基材の一例を示す断面図である。図1に示すように、本実施の形態の導電層付き基材1は、基材11上に第一の導電層12が配置され、さらに、第一の導電層12上に第二の導電層13が配置されることによって形成されている。第一の導電層12は、金属からなる導電性粒子121と、導電性樹脂122とを含んでいる。なお、本実施の形態では第二の導電層13が設けられた構成について説明するが、第二の導電層13は必要に応じて設けられればよい。
導電性粒子121は、導電性樹脂122の外側に露出している露出部123を含んでいる。導電性粒子121の露出部123の表面は、導電性粒子121を構成する金属の絶縁性化合物からなる絶縁膜を有している。また、導電性粒子121において、露出部123以外の部分の表面は、前記金属からなる領域を含んでいる。すなわち、導電性粒子121の表面うち、導電性樹脂122の内部に存在している表面は、絶縁膜に被覆されておらず、導電性粒子121を構成している金属がそのまま露出している領域を含んでいる。
[基材11]
基材11は、その形状、構造及び大きさ等については特に制限されず、目的に応じて適宜選択することができる。基材11の形状としては、例えば平板状、シート状、フィルム状等が挙げられる。基材11の構造としては、例えば単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、適宜選択することができる。基材11の材料についても特に制限はなく、無機材料及び有機材料のいずれであっても好適に用いることができる。基材11を形成する無機材料としては、例えば、ガラス、石英、シリコーン等が挙げられる。基材11を形成する有機材料としては、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)等のアセテート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂及びポリアクリル系樹脂等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
[第一の導電層12]
第一の導電層12は、導電性粒子121及び導電性樹脂122を含有する材料(第一の導電層形成用材料)を用いて形成することができる。導電層付き基材1が、例えば有機EL素子の透明電極等の透明性が必要とされる部品に利用される場合は、導電性樹脂122として透光性を有する樹脂を用いてもよい。
導電性粒子121としては、金属ナノワイヤや金属ナノ粒子等を用いることができるが、特にアスペクト比が大きい(例えばアスペクト比10以上)繊維状の導電性粒子を用いることが望ましい。例えば、金属ナノワイヤ等の金属極細繊維が好適に用いられる。金属極細繊維を用いることにより、導電性粒子121の相互の接点が多くなるので高い導電性を得ることができる。金属極細繊維としては、任意のものを用いることが可能である。金属極細繊維の製造手段には特に制限は無く、例えば液相法及び気相法等の公知の手段を用いることができる。具体的な製造方法にも特に制限は無く、公知の製造方法を用いることができる。例えば、Agナノワイヤ(銀ナノワイヤ)の製造方法として、非特許文献1の「Adv.Mater.2002,14,P833〜837」、非特許文献2の「Chem.Mater.2002,14,P4736〜4745」、非特許文献3の「Materials Chemistry and Physics vol.114 p333−338“Preparation of Ag nanorods with high yield by polyol process”」、及び、特表2009−505358号公報等に記載されている製造方法を挙げることができる。Auナノワイヤ(金ナノワイヤ)の製造方法として、特開2006−233252号公報等に記載されている製造方法を挙げることができる。Cuナノワイヤ(銅ナノワイヤ)の製造方法として、特開2002−266007号公報等に記載されている製造方法を挙げることができる。Coナノワイヤ(コバルトナノワイヤ)の製造方法として、特開2004−149871号公報等に記載されている製造方法を挙げることができる。特に、上記のAdv.Mater.及びChem.Mater.で報告されたAgナノワイヤの製造方法は、水系で簡便にかつ大量にAgナノワイヤを製造することができ、また銀の体積抵抗率は金属中で最大であることから、本実施の形態で用いる金属ナノワイヤの製造方法として望ましく適用することができる。このように、金属ナノワイヤは、Agナノワイヤであることが望ましい。これにより、他の金属ナノワイヤを用いる場合に比べて、高い透明性及び高い導電性を有する第一の導電層12を得ることができる。
金属ナノワイヤの平均直径は、透明性の観点から200nm以下であることが望ましく、導電性の観点から10nm以上であることが望ましい。平均直径が200nm以下であれば光透過率の低下を抑えることができるため望ましい。平均直径が10nm以上であれば導電体としての機能を有意に発現でき、また平均直径がより大きい方が、導電性が向上するため望ましい。よって、平均直径は、より望ましくは20〜150nmであり、40〜150nmであることが最も望ましい。また金属ナノワイヤの平均長さは、導電性の観点から1μm以上であることが望ましく、凝集による透明性への影響から100μm以下であることが望ましい。より望ましくは1〜50μmであり、3〜50μmであることが最も望ましい。金属ナノワイヤの平均直径及び平均長さは、SEMやTEMを用いて十分な数の金属ナノワイヤについて電子顕微鏡写真を撮影し、個々の金属ナノワイヤの像の計測値の算術平均から求めることができる。金属ナノワイヤの長さは、本来直線状に伸ばした状態で求めるべきであるが、現実には屈曲している場合が多いため、電子顕微鏡写真から画像解析装置を用いて金属ナノワイヤの投影径及び投影面積を算出し、円柱体を仮定して算出する(長さ=投影面積/投影径)ものとする。計測対象の金属ナノワイヤの数は、少なくとも100個以上が望ましく、300個以上の金属ナノワイヤを計測するのがより望ましい。
導電性樹脂122としては、例えば導電性高分子を用いることができる。導電性高分子としては、例えば、直鎖共役系のポリアセチレン、ポリジアセチレン、ポリイン、ポリヘプタジイン等が挙げられる。芳香族共役系としては、ポリフェニレン、ポリナフタレン、ポリフルオレン、ポリアントラセン、ポリピレン及びポリアズレン等が挙げられる。さらに、複素環式共役系としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリセレノフェン、ポリイソチアナフテン、ポリオキサジアゾール、ポリイソナフトチオフェン及びポリテルフェン等が挙げられる。含ヘテロ原子共役系としては、ポリアニリン及びポリチアジル等が挙げられる。混合型共役系としては、ポリフェニレンビニレン、ポリチエレンビニレン及びポリナフタレンビニレン等が挙げられる。梯子形共役系としては、ポリアセン、ポリフェナントレン、ポリナフタレン、ポリアセセノアセン、ポリペリレン、ポリシアノアセチレン及びポリシアノジエン等が挙げられる。また、その他の共役系として、チオフェン、アニリン、フルオレン、フェニレン及びフェニレンビニレン等が挙げられる。しかし、導電性樹脂122に使用できる導電性高分子は、上記に限定されない。また、上記の導電性高分子は、単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。また、導電性樹脂122に含まれる成分は、上記した導電性高分子のみに限らない。導電性高分子と、絶縁性の光重合性樹脂、熱重合性樹脂及び電離放射線硬化型の樹脂から選ばれる2種類以上とを併用して導電性を確保したものを、導電性樹脂122として用いることもできる。
導電性粒子121の露出部123の表面は、導電性粒子121を構成する金属の絶縁性化合物からなる絶縁膜を有しており、前記絶縁膜で被覆されていることが望ましい。また、第一の導電層12の高い導電性を確保するために、導電性粒子121において、導電性樹脂122の表面から所定深さよりも深くに位置している導電性粒子121の表面が、金属からなることが望ましい。換言すると、導電性樹脂122の内部に存在している導電性粒子121の表面のうち、導電性樹脂122の表面から所定深さよりも深い位置に存在している表面は、絶縁膜を有しておらず導電性粒子121を構成している金属がそのまま露出していることが望ましい。また、導電性粒子121の表面うち導電性樹脂122の内部に存在している表面が、絶縁膜に被覆されておらず、導電性粒子121を構成している金属がそのまま露出していてもよい。
[第二の導電層13]
導電層付き基材1において、第二の導電層13は任意の構成であり、必要に応じて設けられる。導電層付き基材1が、例えば有機EL素子の透明電極等の透明性が必要とされる部品に利用される場合は、第二の導電層13には透明性を有するものを用いることができる。第二の導電層13は、導電性化合物を含有する第二の導電層形成用材料を用いて形成することができる。
例えば、導電層付き基材1が有機EL素子に利用される場合、導電性化合物としてホール注入性(正孔注入性)を有するものを用いると、導電層付き基材1を有機EL素子の陽極とすることができる。このような導電性化合物としては、例えば、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセチレン、ポリカルバゾール、ポリアセチレン、トリフェニルメタン、ヒドラゾリン、アミールアミン、ヒドラゾン、スチルベン、トリフェニルアミン、ポリビニルカルバゾール、ポリエチレンジオキシチオフェン:ポリスチレンスルホネート(PEDOT:PSS)、TPD等の芳香族アミン誘導体等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また、これらは単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。さらに、導電性を高めるために、次のようなドーパントを用いてドーピングを行うようにしてもよい。ドーパントとしては、例えば、スルホン酸、ルイス酸、プロトン酸、アルカリ金属、アルカリ土類金属等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
導電性化合物として電子注入性を有するものを用いると、導電層付き基材1を有機EL素子の陰極とすることができる。このような導電性化合物としては、例えば、フッ化リチウムやフッ化マグネシウム等の金属フッ化物、及び、塩化ナトリウムや塩化マグネシウム等に代表される金属塩化物等の金属ハロゲン化物や、チタン、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム等の酸化物等を用いることができるが、これらに限定されるものではない。また、これらは単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
[導電層付き基材1の製造方法]
基材11と、第一の導電層形成用材料とを準備する。基材11として用いることができるものは、上述のとおりである。第一の導電層形成用材料は、導電性粒子121及び導電性樹脂122を含む。使用可能な導電性粒子及び樹脂材料の例は、上述のとおりである。また、必要に応じて、第二の導電層形成用材料も準備する。第二の導電層形成用材料は、例えば導電層付き基材1が適用される電気素子に応じて適宜選択することができる。
[第一の導電層12の製造]
まず、準備された基材11の一方の表面に、第一の導電層形成用材料を塗布する。この塗膜を、例えば40〜100℃、1〜30分間の条件で乾燥させた後に、例えば100〜300℃、1〜60分間の条件で加熱することによって、第一の導電層12を形成する。このようにして形成された第一の導電層12の膜厚は、20〜1000nmであることが望ましい。なお、第一の導電層12の形成には、第一の導電層形成用材料をそのまま用いてもよいし、あるいは、この第一の導電層形成用材料を水に分散させて固形分が0.1〜10質量%の第一の導電層形成用材料の分散液を調製し、得られた分散液を用いてもよい。なお、以下の「第一の導電層形成用材料」には、第一の導電層形成用材料の分散液も含まれるものとする。
第一の導電層形成用材料の塗布方法は、特に限定されるものではないが、例えば、刷毛塗り、スプレーコート、浸漬(ディップコート)、ロールコート、グラビアコート、マイクログラビアコート、フローコート、カーテンコート、ナイフコート、スピンコート、テーブルコート、シートコート、枚葉コート、ダイコート、バーコート、リバースコート、キャップコート等の通常の各種塗布方法、インクジェットコーターを用いるパターン状に塗布する方法等を選択することができる。
[導電性粒子121の表面に対する絶縁化処理]
基材11の表面上に第一の導電層12を形成した後、導電性粒子121の導電性樹脂122の外側に露出している露出部123の表面に対して絶縁化処理を施す。これにより、導電性粒子121の露出部123の表面に、導電性粒子121を構成している金属の絶縁性化合物からなる絶縁膜が形成される。絶縁化処理の代表的な例は、導電性粒子121の表面に対して硫化処理又は酸化処理を施して、導電性粒子121を構成する金属表面を処理することである。酸化処理よりも硫化処理の方が、導電性粒子121の表面のみを絶縁化させやすく、導電性樹脂122の導電性を損なわずに導電性粒子121の表面のみを絶縁化できる。また、酸化よりも硫化の方が、反応が容易である。これらの理由から、導電性粒子121の露出部の表面を絶縁化するための処理として、硫化処理が望ましい。さらに、導電性粒子121として銀及び銅の少なくともいずれか一方からなる粒子を用いると共に、絶縁化処理として硫化処理を行なうことがより望ましい。この場合、第一の導電層12の導電性を高くすることができると共に、導電性粒子121の表面の絶縁化処理を容易に行なうことができるものである。なお、導電性粒子121において、露出部123以外の部分の表面には、導電性粒子121を構成する金属からなる領域が含まれていなければならない。したがって、ここでの絶縁化処理は、導電性粒子121の全ての表面が絶縁膜によって被覆されないように実施される。望ましくは、導電性粒子121の露出部123の表面のみに絶縁膜が形成されるように、あるいは、露出部123の表面と、導電性樹脂122の内部の導電性粒子121の表面のうち導電性樹脂122の表面近傍の導電性粒子121の表面のみに絶縁膜が形成されるように、絶縁化処理をコントロールすることが望ましい。
ここで、一例として、導電性粒子121の露出部123の表面を、硫黄化合物と化学反応させて金属硫化物とする硫化処理の方法について説明する。導電性粒子121の硫化処理を行なう場合、用いる硫黄化合物は特に限定されるものではないが、例えば、H2Sを挙げることができる。H2Sを用いた導電性粒子121の硫化処理は、第一の導電層12の表面に対するH2Sガスの吹き付けによって、基材11上に第一の導電層12が形成されたものを、H2Sの溶解した溶液中に浸漬することによって、もしくは、H2Sの溶解した溶液を第一の導電層12上に直接塗布することによって、行なうことができる。H2Sの溶解した溶液を直接塗布する場合の塗布方法は、特に限定されるものではないが、例えば、刷毛塗り、スプレーコート、浸漬(ディップコート)、ロールコート、グラビアコート、マイクログラビアコート、フローコート、カーテンコート、ナイフコート、スピンコート、テーブルコート、シートコート、枚葉コート、ダイコート、バーコート、リバースコート、キャップコート等の通常の各種塗布方法、インクジェットコーターを用いるパターン状に塗布する方法等を選択することができる。導電性粒子121の硫化処理をH2Sガスの吹き付けによって行なう場合には、導電性粒子121の全ての表面が絶縁膜によって被覆されないように、望ましくは導電性粒子121の露出部123の表面のみが絶縁膜によって被覆されるように、第一の導電層12の表面へのH2Sガスの吹き付け量及び/又は吹き付け時間を適宜調整する。導電性粒子121の硫化処理をH2Sの溶解した溶液の直接塗布により行なう場合には、導電性粒子121の全ての表面が絶縁膜によって被覆されないように、望ましくは導電性粒子121の露出部123の表面のみが絶縁膜によって被覆されるように、溶液中のH2Sの溶解量、溶液の塗布量及び/または塗布時間等を適宜調節する。
また、別の例として、導電性粒子121の露出部123の表面を酸化処理する方法について説明する。導電性粒子121の酸化処理は、酸素存在下での光照射処理、酸素雰囲気下への暴露及び大気暴露から選ばれる何れかの処理により行うことが望ましい。酸素存在下での光照射処理では、ランプから発せられる光が酸素に吸収されて活性酸素及びオゾンが生成されることにより、導電性粒子121が酸化される。なお、生成されたオゾンは再び分解し、酸素及び活性酸素を生成する。例えば、光照射処理は、酸素を含む雰囲気下おいて、エキシマランプ光源(波長172〜308nm)又は低圧水銀ランプ光源(波長254nm)等を用いて、照度5〜140mW、照射光量0.1〜1000mJの条件で行うことができる。ランプの光源は、導電性樹脂122に含まれる樹脂成分の結合エネルギーに応じて適宜選択することが可能であり、上記のランプに限定されない。また、導電性粒子121が、酸化が容易なCuナノワイヤ又はAlナノワイヤ等である場合は、第一の導電層12を大気中へ暴露することにより、導電性粒子121の露出部123の表面の金属を酸化することができる。
上記のような硫化処理又は酸化処理を行なった場合、導電性樹脂122の導電性は維持したまま導電性樹脂122から突出した導電性粒子121の露出部123の表面のみが硫化又は酸化されて、絶縁膜が形成される。
[第二の導電層13の製造]
次に、第二の導電層13を形成する。まず、第一の導電層12の表面に第二の導電層形成用材料を塗布する。この塗膜を、例えば40〜100℃、1〜30分間の条件で乾燥させた後に、例えば100〜300℃、1〜60分間の条件で加熱することによって、第二の導電層13を形成する。第二の導電層形成用材料の塗布方法は、第一の導電層形成用材料の塗布方法と同様である。このようにして形成された第二の導電層13の膜厚は、導電層付き基材1の用途に応じて適宜選択することができる。例えば導電層付き基材1を有機EL素子に利用する場合は、第二の導電層13の膜厚は20〜1000nmであることが望ましい。これにより、有機EL素子の電極間の短絡を防いで、リーク電流の発生を抑制することができる。また、第二の導電層13の表面粗さRaは、20nm以下であることが望ましい。表面粗さRaは、原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)を用いて測定することができる。この場合の測定条件としては、例えば、測定範囲10μm×10μm、走査速度1Hz、解像度256×256画素等が挙げられる。導電層付き基材1において、第一の導電層12及び第二の導電層13の合計の厚さは、80〜3000nmであることが望ましい。
以上のようにして製造された導電層付き基材1は、第一の導電層12から第二の導電層13へ電流が流れる際に、第一の導電層12の最表面部分の導電性粒子121のみに電流が集中することを防ぐことができる。したがって、従来よりも均一な導電性を有する導電層付き基材1を得ることができる。
(実施の形態2)
[有機EL素子]
[全体構成]
図2は、本発明の実施の形態2における有機EL素子の一例を示す断面図である。図2に示す本実施の形態の有機EL素子2には、実施の形態1で説明した導電層付き基材が用いられている。有機EL素子2は、基材21と、基材21上に配置された第一の導電層22と、第一の導電層22上に配置された第二の導電層23と、第二の導電層23上に配置された発光層25と、発光層25上に配置された第二の電極26とを含む積層体を備えている。基材21、第一の導電層22及び第二の導電層23には、実施の形態1で説明した導電層付き基材1(図1参照)を用いることができる。基材21は基材11に、第一の導電層22は第一の導電層12に、第二の導電層23は第二の導電層13に、それぞれ対応する。また、本実施の形態では、第一の導電層22及び第二の導電層23が第一の電極24として機能する。
第一の電極24が陽極である場合には、第一の電極24と発光層25との間にホール輸送層(正孔輸送層)(図示省略)が設けられていてもよい。この場合、第二の導電層23がホール注入層として機能するように、実施の形態1で説明したホール注入性を有する導電性化合物を用いて第二の導電層23を形成してもよい。これにより、別途ホール注入層を形成する必要がなくなる。発光層25の表面上に設けられている第二の電極26は、この場合陰極となる。発光層25と第二の電極26との間に、発光層25側から電子輸送層及び電子注入層(いずれも図示省略)がこの順に設けられていてもよい。
逆に、第一の電極24が陰極である場合には、第一の電極24と発光層25との間に電子輸送層が設けられていてもよい。この場合、第二の導電層23が電子注入層として機能するように、電子注入性を有する導電性化合物を用いて第二の導電層23を形成してもよい。これにより、別途電子注入層を形成する必要がなくなる。発光層25の表面上に設けられている第二の電極26は、この場合陽極となる。発光層25と第二の電極26との間に、発光層25の側からホール輸送層及びホール注入層(いずれも図示省略)がこの順に設けられていてもよい。
有機EL素子2には、第一の導電層22、第二の導電層23、発光層25及び第二の電極26を含む積層体の全体を覆う封止キャップ27と、封止キャップ27を基材21に貼り付けて封止するシール剤28とがさらに設けられている。なお、図示省略しているが、第一の電極24及び第二の電極26の一部は、封止キャップ27の内部から外部に引き出されている。
[発光層25]
発光層25の材料としては、例えば、アルミキノリノール錯体(トリス(8−ヒドロキノリン)アルミニウム)、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体等、ポリフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、色素体、金属錯体系発光材料を高分子化したもの等や、アントラセン、ナフタレン、ピレン、テトラセン、コロネン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、トリス(5−フェニル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、トリ−(p−ターフェニル−4−イル)アミン、ピラン、キナクリドン、ルブレン、及びこれらの誘導体、あるいは、1−アリール−2,5−ジ(2−チエニル)ピロール誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、スチリルアリーレン誘導体、スチリルアミン誘導体、及びこれらの発光性化合物からなる基を分子の一部分に有する化合物等が挙げられる。また、上記化合物に代表される蛍光色素由来の化合物のみならず、いわゆる燐光発光材料、例えばイリジウム錯体、オスミウム錯体、白金錯体、ユーロピウム錯体等の発光材料、又はそれらを分子内に有する化合物若しくは高分子も好適に用いることができる。これらの材料は、必要に応じて、適宜選択して用いることができる。発光層25は、塗布法(例えば、スピンコート法、スプレーコート法、ダイコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法等)のような湿式プロセスによって成膜することが望ましい。ただし、発光層25の成膜方法は、塗布法に限らず、例えば、真空蒸着法、転写法等の乾式プロセスによって発光層23を成膜してもよい。
[電子注入層]
電子注入層の材料は、例えば、フッ化リチウムやフッ化マグネシウム等の金属フッ化物、及び、塩化ナトリウムや塩化マグネシウム等に代表される金属塩化物等の金属ハロゲン化物や、チタン、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム等の酸化物等を用いることができる。これらの材料の場合、電子注入層は、真空蒸着法により形成することができる。また、電子注入層の材料は、例えば、電子注入を促進させるドーパント(アルカリ金属等)を混合した有機半導体材料を用いることができる。このような材料の場合、電子注入層は、塗布法により形成することができる。
[電子輸送層]
電子輸送層の材料は、電子輸送性を有する化合物の群から選定することができる。この種の化合物としては、Alq3等の電子輸送性材料として知られる金属錯体や、フェナントロリン誘導体、ピリジン誘導体、テトラジン誘導体、オキサジアゾール誘導体等のヘテロ環を有する化合物等が挙げられるが、この限りではなく、一般に知られる任意の電子輸送材料を用いることが可能である。
[ホール輸送層]
ホール輸送層の材料としては、LUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)準位が小さい低分子材料や高分子材料を用いることができる。例えば、ポリビニルカルバゾール(PVCz)や、ポリピリジン、ポリアニリン等の側鎖や主鎖に芳香族アミンを有するポリアリーレン誘導体等の芳香族アミンを含むポリマー等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、ホール輸送層の材料としては、例えば、N,N−ジフェニル−N,N−ビス−3−メチル−フェニル−1,1−ジフェニル−4,4−ジアミン、4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)、2−TNATA、4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)、4,4’−N,N’−ジカルバゾールビフェニル(CBP)、スピロ−NPD、スピロ−TPD、スピロ−TAD、TNB等を用いることが可能である。
[ホール注入層]
ホール注入層の材料としては、例えば、チオフェン、トリフェニルメタン、ヒドラゾリン、アミールアミン、アニリン、ヒドラゾン、スチルベン、トリフェニルアミン等を含む有機材料が挙げられる。例えば、ポリビニルカルバゾール、ポリエチレンジオキシチオフェン:ポリスチレンスルホネート(PEDOT:PSS)、TPD等の芳香族アミン誘導体等で、これらの材料を単独で用いてもよいし、2種類以上の材料を組み合わせて用いてもよい。このようなホール注入層は、塗布法(スピンコート法、スプレーコート法、ダイコート法、グラビア印刷法等)のような湿式プロセスによって成膜することができる。
[第二の電極26]
第二の電極26は、光反射性又は透明性のいずれを有していてもよい。第二の電極26の材料としては、仕事関数の小さい金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物からなる材料を用いることが好ましく、LUMO準位との差が大きくなりすぎないように仕事関数が1.9eV以上5eV以下のものを用いることが望ましい。具体的には、例えば、アルミニウム、銀、マグネシウム、金、銅、クロム、モリブデン、パラジウム、錫等、及びこれらと他の金属との合金、例えばマグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金を挙げることができる。また、金属、金属酸化物等、及びこれらと他の金属との混合物、例えば、酸化アルミニウムからなる薄膜とアルミニウムからなる薄膜との積層膜等も使用可能である。また、発光層25から放射される光に対する反射率が高く、かつ抵抗率の低い金属が望ましく、アルミニウムや銀が望ましい。
なお、ホール注入層の膜厚は20〜100nm、ホール輸送層の膜厚は20〜60nm、発光層25の膜厚は20〜80nm、電子輸送層の膜厚は20〜60nm、電子注入層の膜厚は0.5〜10nm、第一の電極24と第二の電極26との間の間隔は80〜260nmと設定することができるが、これに限定されるものではない。
[封止キャップ27]
封止キャップ27としては、ガラス製のように透明性を有するもののほか、内面が光反射性を有するもの等を用いることができる。また、封止キャップ27の内面には、吸水剤が貼り付けてられていてもよい。
[シール剤28]
シール剤28としては、紫外線硬化樹脂製のもの等を用いることができる。
[有機EL素子2の製法]
基材21、第一の導電層22及び第二の導電層23には、実施の形態1の導電層付き基材1(図1参照)が用いられる。すなわち、この導電層付き基材1の第二の導電層13上に、発光層25と、必要に応じて設けられる電子注入層、電子輸送層、ホール輸送層及び/又はホール注入層とを形成する。これらの層は、一般的な有機EL素子を製造する際に用いられている公知の方法を用いて作製できる。
次に、外気を遮断した雰囲気下において、第一の導電層22、第二の導電層23、発光層25及び電極26を含む積層体の全体を覆うように、封止キャップ27をシール剤28で基材21に貼り付けて封止することによって、図2に示す有機EL素子2を製造することができる。
上記のようにして形成された有機EL素子2には、実施の形態1の導電層付き基材1が用いられている。したがって、第一の導電層22から第二導電層23へ電流が注入される際に、第一の導電層22中の導電性粒子から第二の導電層23への過剰な電流集中が抑制される。その結果、局所的な発光を防止できるため、従来よりも長寿命な有機EL素子が実現できる。
なお、本実施の形態では、実施の形態1で説明した導電層付き基材を用いた有機EL素子について説明したが、この導電層付き基材を他の電気素子に適用することも可能である。この場合、導電層付き基材の第一の導電層に対向する電極を配置し、この電極と第一の導電層との間に、適用する電気素子に応じて、必要な機能を備えた機能層を配置することによって、均一な電流注入が可能な電気素子として駆動できる素子を実施できる。例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、太陽電池、タッチパネル及び電子ペーパー等の電気素子の実施が可能である。
(実施例1)
非特許文献3の「Materials Chemistry and Physics vol.114 p333−338“Preparation of Ag nanorods with high yield by polyol process”」に基づいて、導電性粒子である銀ナノワイヤ(平均直径50nm、平均長さ5μm)を用意した。
また、導電性樹脂として、ポリアニリン(化研産業(株)製:水溶性タイプ)を用い、固形分0.8質量%になるように希釈して、導電性樹脂の水溶液を調製した。
そして、上記の銀ナノワイヤ(0.2質量部)を水(99.8質量部)に分散させることによって、固形分0.2質量%の銀ナノワイヤ分散液を調製した。さらに、上記の導電性樹脂の水溶液と、銀ナノワイヤ分散液とを1対1の割合で混合することによって、固形分0.5質量%の第一の導電層形成用材料の分散液を調製した。
基材として、無アルカリガラス板(コーニング社製「No.1737」、波長500nmにおける屈折率1.50〜1.53)を用いた。この基材の表面に、上記の第一の導電層形成用材料の分散液を、膜厚が50nmとなるようにスピンコート法によって塗布した。この塗膜を、50℃、5分間の条件で乾燥させた後に、140℃、5分間の条件で加熱することによって、第一の導電層を形成した。
その後、得られた第一の導電層の表面に対してH2Sガスの吹き付けを10秒間行うことにより、銀ナノワイヤの硫化処理を行なった。これにより、銀ナノワイヤの表面が絶縁化処理された第一の導電層が得られた。この第一の導電層における銀ナノワイヤがどの程度硫化されたのかを確認するために、H2Sガスの吹き付け時間が0秒、すなわち銀ナノワイヤの硫化処理を実施しなかった第一の導電層(参考例1−1)と、H2Sガスの吹き付け時間が300秒である第一の導電層(参考例1−2)も別途作製した。
本実施例の第一の導電層(硫化処理時間:10秒)と、参考例1−1の第一の導電層(硫化処理時間:0秒)と、参考例1−2の第一の導電層(硫化処理時間:300秒)とについて、ヘイズ値を測定した。ヘイズ値の測定は、ヘイズメータ(日本電色工業(株)製「NDH2000」)を用いて行われた。その結果を表1に示す。なお、参考例1−2の300秒の硫化処理時間は、これ以上長い時間硫化処理を行ってもヘイズ値の変化が見られなかった処理時間である。すなわち、参考例1−2の第一の導電層は、第一の導電層に含まれる導電性粒子の表面のほぼ全てが硫化された状態であったと考えられる。
Figure 2014116200
表1に示されるように、実施例1の第一の導電層のヘイズ値は、参考例1−1の未処理の第一の導電層のヘイズ値に近く、参考例1−2の第一の導電層のヘイズ値よりも高かった。この結果から、実施例1の第一の導電層では、導電性粒子の表面の全てが硫化されているわけではなく、硫化されて絶縁膜が設けられているのは、導電性樹脂の外側に露出している露出部の表面のみ、あるいは、露出部の表面と、導電性樹脂内部の導電性粒子の表面のうち導電性樹脂の表面近傍の導電性粒子の表面のみであると推察される。
次に、本実施例の第一の導電層の表面に、第二の導電層形成用材料を膜厚が50nmとなるようにスピンコート法によって塗布した。この塗膜を、50℃、5分間の条件で乾燥させた後に、120℃、15分間の条件で加熱することによって、第二の導電層を形成した。得られた第二の導電層のシート抵抗は100Ω/□であった。本実施例で用いた第二の導電層形成用材料は、ホール注入性を有する導電性高分子を含有する「Clevios(登録商標)FE−T」(Heraeus社製)であった。
以上の方法によって、図1に示す導電層付き基材1と同様の構成を有する導電層付き基材を製造した。得られた導電層付き基材の導電層全体の厚さ(第一の導電層と第二の導電層の厚さの合計)は100nmであった。なお、本実施例において、第一の導電層及び第二の導電層が陽極となる。
次に、第二の導電層の表面に、N,N−ジフェニル−N,N−ビス−3−メチル−フェニル−1,1−ジフェニル−4,4−ジアミン((株)同仁化学研究所製)を真空蒸着して、膜厚50nmのホール輸送層を形成した。このホール輸送層の表面に、アルミキノリノール錯体(トリス(8−ヒドロキノリン)アルミニウム:(株)同仁化学研究所製)を真空蒸着して、膜厚50nmの発光層を形成した。
次に、発光層の表面にフッ化リチウムを真空蒸着して、膜厚5nmの電子注入層を形成した。この電子注入層の表面に、第二の電極(陰極)を形成した。この電極は、膜厚が150nmとなるようにアルミニウム((株)高純度化学研究所製、純度99.999%)を真空蒸着して形成した。
その後、基材、陽極、ホール輸送層、発光層、電子注入層及び陰極で構成された積層体を、露点−80℃以下のドライ窒素雰囲気のグローブボックスに、大気に暴露することなく搬送した。一方、ガラス製の封止キャップの内面に吸水剤(ダイニック(株)製)を貼り付けると共に、この封止キャップの開口縁に紫外線硬化樹脂製のシール剤を塗布しておいた。そして、グローブボックス内において、陽極、ホール輸送層、発光層、電子注入層及び陰極の全体を覆うように封止キャップをシール剤で基材に貼り付けた。その後、紫外線照射によりシール剤を硬化させて封止することによって、図2に示した有機EL素子2に対して、第一の電極24と発光層25との間にホール輸送層が、第二の電極26と発光層25との間に電子注入層が、それぞれさらに設けられた構造を有する有機EL素子を製造した。
(実施例2)
第一の導電層の導電性粒子に対する絶縁化処理として、硫化処理の代わりに酸化処理を行ったこと以外は、実施例1と同じ方法で実施例2の有機EL素子を作製した。酸化処理は、第一の導電層の表面に対し、酸素雰囲気下で光照射処理を実施することにより行った。光照射処理は、(株)エム・ディ・エキシマ製エキシマランプ光源(波長172nm)を用いて、照度12mW、照射光量0.8mJ、照射時間10秒間の条件で行った。
なお、本実施例においても実施例1の場合と同様に、絶縁化処理によって第一の導電層における銀ナノワイヤがどの程度酸化されたのかを確認するために、光照射時間が0秒、すなわち銀ナノワイヤの酸化処理を実施しなかった第一の導電層(参考例2−1)と、光照射時間が300秒である第一の導電層(参考例2−2)も別途作製した。
本実施例の第一の導電層(酸化処理時間:10秒)と、参考例2−1の第一の導電層(酸化処理時間:0秒)と、参考例2−2の第一の導電層(酸化処理時間:300秒)とについて、実施例1と同じ方法でヘイズ値を測定した。その結果を、表2に示す。なお、参考例2−2の300秒の酸化処理時間は、これ以上長い時間酸化処理を行ってもヘイズ値の変化が見られなかった処理時間である。すなわち、参考例2−2の第一の導電層は、第一の導電層に含まれる導電性粒子の表面のほぼ全てが酸化された状態であったと考えられる。
Figure 2014116200
表2に示されるように、実施例2の第一の導電層のヘイズ値は、参考例2−1の未処理の第一の導電層のヘイズ値に近く、参考例2−2の第一の導電層のヘイズ値よりも高かった。この結果から、実施例2の第一の導電層では、導電性粒子の表面の全てが酸化されているわけではなく、酸化されて絶縁膜が設けられているのは、導電性樹脂の外側に露出している露出部の表面のみ、あるいは、露出部の表面と、導電性樹脂内部の導電性粒子の表面のうち導電性樹脂の表面近傍の導電性粒子の表面のみであると推察される。
(実施例3)
実施例1で用いた第二の導電層形成用材料の代わりに、ホール注入性を有する導電性高分子を含有する、TDA Research社製の「Aedotron(登録商標) C−NM」(シグマアルドリッチ社製品番号:649805−25G)を用いた。得られた第二の導電層のシート抵抗は10000Ω/□であった。この点以外は、実施例1と同じ方法で有機EL素子を製造した。
(実施例4)
実施例1で用いた第二の導電層形成用材料の代わりに、ホール注入性を有する導電性高分子を含有する、Plextronics社製の「ポリ(チオフェン−3−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−2,5−ジイル)、スルホン化溶液(Poly(thiophene−3−[2−(2−methoxyethoxy)ethoxy]−2,5−diyl), sulfonated solution)」(別名:Plexcore(登録商標) OCRG−1100)(シグマアルドリッチ社製品番号:699799−25ML)を用いた。得られた第二の導電層のシート抵抗は1000000Ω/□であった。この点以外は、実施例1と同じ方法で有機EL素子を製造した。
(実施例5)
実施例1で用いた第二の導電層形成用材料の代わりに、ホール注入性を有する導電性高分子を含有する、TDA Research社製の「ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、テトラメタクリラート末端キャップ溶液(Poly(3,4−ethylenedioxythiophene), tetramethacrylate end−capped solution)」(シグマアルドリッチ社製品番号:649821)を用いた。得られた第二の導電層のシート抵抗は10000000Ω/□であった。この点以外は、実施例1と同じ方法で有機EL素子を製造した。
(実施例6)
実施例1で用いた第二の導電層形成用材料の代わりに、ホール注入性を有する導電性高分子を含有する、Plextronics社製の「ポリ(チオフェン−3−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−2,5−ジイル)、スルホン化溶液(Poly(thiophene−3−[2−(2−methoxyethoxy)ethoxy]−2,5−diyl), sulfonated solution)」(別名:Plexcore(登録商標) OCRG−1200)(シグマアルドリッチ社製品番号:699780−25ML)を用いた。得られた第二の導電層のシート抵抗は100000000Ω/□であった。この点以外は、実施例1と同じ方法で有機EL素子を製造した。
(比較例1)
第一の導電層に対して硫化処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同じ方法で有機EL素子を製造した。
(比較例2)
第一の導電層に対して硫化処理を行わなかったこと以外は、実施例3と同じ方法で有機EL素子を製造した。
(比較例3)
第一の導電層に対して硫化処理を行わなかったこと以外は、実施例4と同じ方法で有機EL素子を製造した。
(比較例4)
第一の導電層に対して硫化処理を行わなかったこと以外は、実施例5と同じ方法で有機EL素子を製造した。
(比較例5)
第一の導電層に対して硫化処理を行わなかったこと以外は、実施例6と同じ方法で有機EL素子を製造した。
得られた実施例1〜6及び比較例1〜5の有機EL素子について、局所発光の有無を評価し、さらに寿命試験を行った。局所発光の有無の評価方法及び寿命試験の方法は、以下のとおりであった。
(局所発光の有無)
得られた有機EL素子について、局所発光の評価をキーエンス社製デジタルマイクロスコープ「VKX−1000」で行った。その際、測定倍率は1000倍、解像度は512×512で測定を実施した。またその際、1000cd/m2で発光させた各有機EL素子について、点灯時の発光面全体の発光ムラを、下記の基準で評価した。評価結果を表3に示す。
○:発光写真中の平均輝度値から+20%の輝度になっている部分の比率が20%未満
×:発光写真中の平均輝度値から+20%の輝度になっている部分の比率が20%以上
(寿命試験)
局所発光の有無を評価した後の有機EL素子について、25℃、20mA/cm2の直流電流で駆動させたときの経過時間に対する相対輝度を(株)トプコンテクノハウス製の輝度計「BM−9」を用いて測定した。相対輝度が初期の半分になった時の時間を寿命とした。得られた結果を表3に示す。なお、実施例1及び比較例1については、図3に輝度劣化曲線(経過時間に対する相対輝度の変化を示すグラフ)も示す。
Figure 2014116200
表3から、実施例1〜6の有機EL素子は、比較例1〜5の有機EL素子に比べて、導電性粒子近傍に電流が集中することによる局所的な発光ムラが少なく、長寿命であることが明らかである。またさらに、第二の導電層の導電性が高い方が、有機層への電流注入が簡易で長寿命な有機EL素子が得られた。この結果から、第二の導電層は導電性が高いほうが望ましいことも確認された。
本発明の導電層付き基材は、電気素子用の電極基材として有用である。例えば、有機EL素子、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、太陽電池、タッチパネル、電子ペーパー用の電極基材として有用である。
1 導電層付き基材
11 基材
12 第一の導電層
121 導電性粒子
122 導電性樹脂
123 露出部
13 第二の導電層
2 有機EL素子
21 基材
22 第一の導電層
23 第二の導電層
24 第一の電極
25 発光層
26 第二の電極
27 封止キャップ
28 シール剤

Claims (11)

  1. 基材と、
    前記基材上に配置され、導電性樹脂と、金属からなる導電性粒子とを含む第一の導電層と、
    を備え、
    前記導電性粒子は、前記導電性樹脂の外側に露出している露出部を含んでおり、
    前記露出部の表面は、前記金属の絶縁性化合物からなる絶縁膜を有しており、
    前記導電性粒子において、前記露出部以外の部分の表面は、前記金属からなる領域を含んでいる、
    導電層付き基材。
  2. 前記露出部の表面が、前記絶縁膜で被覆されている、
    請求項1に記載の導電層付き基材。
  3. 前記導電性粒子において、前記露出部以外の部分の表面のうち、前記導電性樹脂の表面から所定深さよりも深くに位置している表面が、前記金属からなる、
    請求項1又は2に記載の導電層付き基材。
  4. 前記導電性粒子において、前記露出部以外の部分の表面が、前記金属からなる、
    請求項3に記載の導電層付き基材。
  5. 前記導電性粒子は、10以上のアスペクト比を有する、
    請求項1〜4の何れか1項に記載の導電層付き基材。
  6. 前記導電性粒子が銀ナノワイヤである、
    請求項1〜5の何れか1項に記載の導電層付き基材。
  7. 前記第一の導電層上に配置された第二の導電層をさらに備え、
    前記導電性粒子は、前記絶縁膜を介して前記第二の導電層と接している、
    請求項1〜6の何れか1項に記載の導電層付き基材。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の導電層付き基材と、
    前記導電層付き基材の第一の導電層と対向して配置された電極と、
    前記第一の導電層と前記電極との間に配置された機能層と、
    を備えた、電気素子。
  9. 請求項1〜6の何れか1項に記載の導電層付き基材と、
    前記導電層付き基材の第一の導電層と対向して配置された電極と、
    前記第一の導電層と前記電極との間に配置された発光層と、
    を備えた、有機エレクトロルミネッセンス素子。
  10. 前記導電層付き基材が、前記第一の導電層上に配置された第二の導電層をさらに備え、
    前記導電性粒子は、前記絶縁膜を介して前記第二の導電層と接している、
    請求項9に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  11. 前記第二の導電層がホール注入層として機能する、
    請求項10に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016018724A (ja) * 2014-07-09 2016-02-01 株式会社クラレ 膜、及び膜形成方法

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