JP2014115974A - 情報入力装置 - Google Patents

情報入力装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014115974A
JP2014115974A JP2013087669A JP2013087669A JP2014115974A JP 2014115974 A JP2014115974 A JP 2014115974A JP 2013087669 A JP2013087669 A JP 2013087669A JP 2013087669 A JP2013087669 A JP 2013087669A JP 2014115974 A JP2014115974 A JP 2014115974A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cover
opening
paper
reading device
detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013087669A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6127683B2 (ja
Inventor
Takehiko Inaba
武彦 稲葉
Junya Kawai
潤也 河合
Yasuhiro Iriyama
靖広 杁山
Yasuhiro Shibata
康弘 柴田
Akira Sago
朗 佐郷
Atsushi Kasugai
淳 春日井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2013087669A priority Critical patent/JP6127683B2/ja
Publication of JP2014115974A publication Critical patent/JP2014115974A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6127683B2 publication Critical patent/JP6127683B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Battery Mounting, Suspending (AREA)

Abstract

【課題】製品全体の厚みを軽減できて持ち運び易い情報入力装置を提供する。
【解決手段】読取装置200は一対の検出装置8と外装カバー400を備える。一対の検出装置8は開いた状態の外装カバー400の前面に左右に並んで取り付けられている。外装カバー400の右側覆い部442の前面には、検出装置8の背面が接触して固定されている。検出装置8の背面には、バッテリ装着部15が突出して設けられている。右側覆い部442の中央には開口部447が設けられ、開口部447に対して、バッテリ装着部15が配置されている。バッテリ装着部15は開口部447を介して、右側覆い部442の背面側に露出する。それ故、時に外装カバー400から検出装置8を外さずに、バッテリを着脱できる。さらに右側覆い部442の厚みでバッテリ装着部15の厚みを吸収できるので、製品全体の厚みを軽減できる。
【選択図】図26

Description

本発明は、記録媒体上に入力される情報を取得可能な情報入力装置に関する。
従来、複数枚の用紙が綴じられた冊子状の紙媒体に記入された情報を、電子化して保管および管理する技術が知られている。特許文献1に開示の情報管理システムでは、人間が手帳をデジタイザのパッドの上に載せて、専用ペンで手書きのコンテンツを記載する。手書きのコンテンツは、デジタイザによって画像データとして読み込まれ、PCのメモリに記憶される。
特開2002−132943号公報
デジタイザにはバッテリ装着部が設けられるのが一般的である。バッテリ装着部にはバッテリが着脱される。バッテリ装着部を、例えばデジタイザの背面中央に設けた場合、その背面からバッテリ装着部の厚み分が突出する。そのようなデジタイザを外装カバーで覆った場合、製品全体が厚くなってしまい、持ち運びにくいという問題点があった。この問題を解消する為に、例えば、バッテリ装着部を、デジタイザに格納されたデジタイザ基板と重ならない位置に設けることで、デジタイザの厚みを軽減することが考えられるが、デジタイザのサイズが大きくなってしまい好ましくなかった。
本発明の目的は、製品全体の厚みを軽減できて持ち運び易い情報入力装置を提供することである。
本発明の一態様に係る情報入力装置は、用紙に書き込まれて入力される情報を取得可能な情報入力装置において、近接する筆記具の位置を検出可能な板状体であって、前記用紙の紙面略全体に直接又は間接的に接触する検出部と、前記検出部の前記用紙に直接又は間接的に接触する接触面とは反対側の外面に突出して設けられ、バッテリを着脱可能に装着する為のバッテリ装着部と、前記検出部を外側から覆い且つ前記検出部の前記外面に接触させる板状の第一覆い部を備えるカバー部とを備え、前記第一覆い部は、前記バッテリ装着部に対応する位置に開口して設けられ、前記バッテリ装着部を外側に露出させる開口部を備えたことを特徴とする。
上記情報入力装置では、バッテリ着脱時にカバー部から検出部を外す手間が不要となる。さらに、カバー部の厚みでバッテリ装着部の厚みを吸収できるので、製品全体の厚みを軽減できる。
また、第一態様では、前記第一覆い部の前記検出部の前記外面に接触する面とは反対側の面には、前記開口部を外側から覆うと共に、前記開口部に対して開閉可能であって、一辺が開放された袋状を形成する開閉カバーが設けられていてもよい。開閉カバーで開口部を隠すことで、装置の美観を損なわない。
また、第一態様では、前記バッテリ装着部の前記外面から突出する側面のうち、前記開閉カバーの前記一辺に対向する部分が、前記開閉カバーの前記一辺側から内側に挿入される収納物の挿入方向に傾斜していてもよい。資料や筆記具等の収納物を開閉カバー内に入れる際、バッテリ装着部の側面の段差に引っ掛からない。故に、収納物の入れ易さを向上できる。
また、第一態様では、前記検出部の前記外面には、前記バッテリ装着部に隣接し、前記情報入力装置に関する情報を表示した表示部が前記外面から突出して設けられ、前記開口部は、前記バッテリ装着部及び前記表示部に対応する位置に開口して設けられ、前記バッテリ装着部及び前記表示部を外側に露出させ、前記表示部の前記外面から突出する高さは、前記第一覆い部の厚みと略同一であってもよい。貼付部を第一覆い部の厚みと同じ高さにしたことで、バッテリ装着部との段差が目立たなくなる。
また、第一態様では、前記表示部の前記外面から突出する側面のうち、前記開閉カバーの前記一辺に対向する部分が、前記開閉カバーの前記一辺側から内側に挿入される収納物の挿入方向に傾斜していてもよい。収納物を開閉カバー内に入れる際、貼付部の側面の段差にも引っ掛からないので、入れ易さをさらに向上できる。
また、第一態様は、前記用紙は、一対の表紙の間に複数重ねて配置され、且つ各々の縁部の一部で綴じられた冊子状の記録媒体を構成する用紙であって、前記検出部は、近接する前記筆記具の位置を検出可能な一対の板状体であって、前記一対の表紙のうちの第一表紙の紙面略全体に接触し且つ前記第一表紙に接触する接触面とは反対側の外面に前記バッテリ装着部を備える第一検出部と、前記一対の表紙のうちの第二表紙の紙面略全体に接触する第二検出部とを備え、前記カバー部は、前記第一検出部を外側から覆い且つ前記第一検出部の前記外面に接触させ、前記開口部及び前記開閉カバーを備える前記第一覆い部と、前記第一覆い部に対して開閉可能に連結され、前記第二検出部を外側から覆い且つ前記第二検出部の前記外面に接触させる板状の第二覆い部とを備え、前記第一覆い部の上部と下部の間には、伸縮可能な帯状のバンドが設けられ、前記バンドは、前記カバー部の開閉状態に対応して、前記第二覆い部及び前記開閉カバーのうち何れかに対して掛け止めされるようにしてもよい。カバー部を閉じた状態では、バンドを第二覆い部に掛け止めすることによって、装置運搬時にカバー部が開いてしまうのを防止できる。装置を使用する為に、カバー部を開いた状態では、バンドを開閉カバーに掛け止めすることによって、開閉カバーが容易に開いてしまうのを防止できる。
また、第一態様では、前記バンドは、前記第一覆い部の開放端側で且つ前記上部と前記下部の間に伸縮可能に設けられてもよい。これにより、バンドを第二覆い部及び開閉カバーの何れに対しても容易に掛け止めできる。
手書入力システム1の全体構成図である。 開いた状態の読取装置2の斜め前方からみた斜視図である。 読取装置2の正面図である。 閉じた状態の読取装置2の斜め後方からみた斜視図である。 検出装置7L,7Rの部品展開図である。 検出装置7L,7Rの斜め後方からみた斜視図である。 後カバー80L,80Rを取り除いた、検出装置7L,7Rの斜め後方からみた斜視図である。 読取装置2の電気的構成を示すブロック図である。 媒体保持シート5L,5Rの斜め前方からみた斜視図である。 紙媒体100を見開きした背面図である。 紙媒体100、媒体保持シート5L,5R、および読取装置2の斜め前方からみた斜視図である。 図3のI−I線矢視方向断面図である。 図12に示す読取装置2が閉じられた状態を示す断面図である。 フォーマット設定処理のフローチャートである。 変形例の紙媒体100および読取装置2の斜め前方からみた斜視図である。 変形例における、紙媒体100が取り付けられた読取装置2の部分拡大斜視図である。 変形例の紙媒体100を見開きした背面図である。 手書入力システム180の構成図である。 読取装置200の斜視図(紙媒体500有り)である。 読取装置200の正面図である。 外装カバー400の正面図である。 外装カバー400の背面図である。 検出装置7,8の分解斜視図である。 検出装置7,8の背面図である。 折り畳んだ状態の読取装置200の背面図である。 開閉カバー452を剥がした状態の読取装置200の背面図である。 図24のII−II線矢視方向断面図である。 図24のIII−III線矢視方向断面図である。
以下、本発明の第一,第二実施形態について、図面を参照して説明する。参照する図面は、本発明が採用し得る技術的特徴を説明するために用いられるものである。図面に記載されている装置の構成、各種処理のフローチャート等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態について、図1〜図17を参照して説明する。
<1.手書入力システム1の概要>
図1〜図3を参照して、手書入力システム1の概要を説明する。以下の説明では、図1の上側、下側、左側、右側を、手書入力システム1の後側、前側、左側、右側と定義する。図2の上側、下側、左上側、右下側、右上側、左下側を、それぞれ、読取装置2、媒体保持シート5L,5R、および紙媒体100の前側、後側、左側、右側、上側、下側と定義する。図3の上側、下側、左側、右側、手前側、奥側を、それぞれ、読取装置2、媒体保持シート5L,5R、および紙媒体100の上側、下側、左側、右側、前側、後側と定義する。図1に示す読取装置2は、読取装置2が開閉される途中の状態を示す。図2および図3に示す読取装置2は、読取装置2が開かれた状態を示す。
図1に示すように、手書入力システム1は、読取装置2、電子ペン3、一対の媒体保持シート5L,5R、紙媒体100などを含む。読取装置2は、左右方向に折り畳み(つまり、二つ折り)が可能で、且つ、ユーザが携行可能なタブレット型の手書き入力装置である。電子ペン3は、紙媒体100にインクで情報(文字、記号、図形、数字等)を記入でき、且つ、記入される情報を読取装置2に入力可能な筆記具である。一対の媒体保持シート5L,5Rは、紙媒体100を読取装置2に取り付けるための板状部材である。紙媒体100は、電子ペン3によって情報が記入される冊子状の記録媒体である。
図2および図3に示すように、手書入力システム1では、紙媒体100が媒体保持シート5L,5Rを介して、読取装置2の前面に固定される。ユーザが電子ペン3を用いて、読取装置2に固定された紙媒体100に情報を記入する。読取装置2は、紙媒体100に情報を記入する電子ペン3の軌跡を検出して、後述のストロークデータを取得する。本実施形態の読取装置2は、近傍に位置するPC9と無線通信が可能である。読取装置2で取得されたストロークデータは、例えばユーザが入力した転送指示に応じて、PC9に転送される。PC9は、読取装置2から転送されたストロークデータに基づいて、紙媒体100に記入された情報を電子化した画像ファイルを生成および表示可能である。
<2.読取装置2の構造>
図1〜図8を参照して、読取装置2の構造を説明する。図4に示す読取装置2は、読取装置2が閉じられた状態を示す。図4では、バッテリ着脱口48を二点鎖線で示し、面ファスナ49A,49Bを点鎖ハッチで示す。
図1〜図3に示すように、読取装置2では、可撓性の外装カバー4の内部に、一対の検出装置7L,7Rが左右に並んで収容されている。以下では、理解を容易にするために、図2および図3に示すように読取装置2が折り曲げられていない状態(つまり、後述の外装カバー4の左側覆い部4Lと右側覆い部4Rとが左右方向に平行に並ぶ状態)を基準として、各構成の位置関係を説明する。
<2−1.外装カバー4の詳細構造>
外装カバー4の詳細構造を説明する。図1〜図4に示すように、外装カバー4は、上辺以外の三辺がシールされた、折り曲げられていない状態で左右方向に長い矩形状の袋体である。外装カバー4は、上方に開口する収容口40を有する。収容口40は、外装カバー4が折り曲げられていない状態で左右方向に延びる、前後方向の開口幅が小さいスリット状の開口部である。外装カバー4は、例えば合成皮革、ナイロン素材、又はポリエステル素材等によって作製されているため、外力に応じて変形可能な柔軟性を有する。
一対の検出装置7L,7Rは、正面視で上下方向に長い矩形状であり、且つ前後方向の厚みが小さい箱状体である。検出装置7Lの内部には、後述のデジタイザ基板10Lおよびセンサ制御基板11(図8参照)が収容される。検出装置7Rの内部には、後述のデジタイザ基板10R、センサ制御基板12、およびメイン基板20(図7参照)が収容される。
検出装置7L,7Rは、収容口40を介して外装カバー4の内部に、互いに離間して収容される。このとき、検出装置7Lは、外装カバー4の左側覆い部4Lに配置される。検出装置7Rは、外装カバー4の右側覆い部4Rに配置される。検出装置7Lと検出装置7Rとの間に形成される隙間は、外装カバー4の左右方向の中央部分4Mに位置する。したがって、外装カバー4では、中央部分4Mを中心にして、右側覆い部4Rおよび左側覆い部4Lを開閉可能である。
言い換えると、検出装置7L,7Rの可動範囲は、次のように定義できる。検出装置7L,7Rは、各々の対向する辺同士(つまり、検出装置7Lの右辺および検出装置7Rの左辺)が平行に延びるように、外装カバー4内に並んで配置される。検出装置7L,7Rの間には、各々の対向する辺同士の間を延びる軸線O(具体的には、検出装置7L,7Rの間を上下方向に延びる線)に沿って隙間が生じている。そのため、検出装置7L,7Rは、軸線Oを中心に回転可能であり、且つ、軸線Oを挟んで互いに近接および離間する方向に移動可能である。このような検出装置7L,7Rの可動範囲は、後述のデジタイザ基板10L,10Rの可動範囲と同義である。
左側覆い部4Lの前面41Lと右側覆い部4Rの前面41Rとは、外装カバー4が閉じられると左右方向に対向する。前面41Lの左上部分および左下部分には、それぞれ、左右方向に長い貫通穴であるガイド穴42L,43Lが設けられている。つまり、ガイド穴42L,43Lは、前面41Lにおいて閉鎖側端部(中央部分4M)から最も離間した開放側端部の上下両側に設けられている。前面41Rの右上部分および右下部分には、左右方向に長い貫通穴であるガイド穴42R,43Rが設けられている。つまり、ガイド穴42R,43Rは、前面41Rにおいて閉鎖側端部(中央部分4M)から最も離間した開放側端部の上下両側に設けられている。前面41Rにおけるガイド穴42Rの下側には、上下方向に長い矩形状の切り欠きであるセンサ窓44が設けられている。
図4に示すように、右側覆い部4Rの後面45Rには、開閉カバー46が設けられている。後面45Rの中央位置には、略正方形の切り欠きであるバッテリ着脱口48が設けられている。開閉カバー46は、上下方向に沿って長い矩形状であり、少なくともバッテリ着脱口48を覆う。バッテリ着脱口48は、後述のバッテリ装着部82を外装カバー4の外部に露出させるための開口である。
開閉カバー46の右辺部は、右側覆い部4Rの右辺部(つまり、開放側端部)と連結されている。開閉カバー46の上辺部および下辺部は、それぞれ、後面45Rに設けられた面ファスナ49A,49Bに接着されている。開閉カバー46の左辺部は、後面45Rに接着されておらず、後面45Rに対して隙間を形成可能である。したがって、開閉カバー46と後面45Rとで囲まれた空間は、開閉カバー46の左辺部から物品を収容可能な収容ポケット47として機能する。一方、開閉カバー46を面ファスナ49A,49Bから剥がすと、開閉カバー46によって被覆されていたバッテリ着脱口48が、外部に露出する(図12参照)。
<2−2.検出装置7L,7Rの詳細構造>
検出装置7L,7Rの詳細構造を説明する。図5に示すように、検出装置7Lは、前カバー70Lおよび後カバー80Lを備える。前カバー70Lおよび後カバー80Lは、上下方向に長い略矩形状の樹脂板である。後カバー80Lの前面には、デジタイザ基板10Lなどの電子部品が配置される基板配置部81Lが設けられている。基板配置部81Lにデジタイザ基板10Lなどの電子部品が配置された状態で、前カバー70Lが後カバー80Lに組み付けられる。
前カバー70Lの前面には、二つの取付部71L,72Lが設けられている。取付部71L,72Lは、それぞれ、前カバー70Lの左上隅部および左下隅部に設けられる。取付部71L,72Lは、媒体保持シート5Lを連結固定するための部材であり、本実施形態ではデジタイザ基板10Lに対向する後述の表紙110L(図1参照)に向けて突出する鉤状体である。取付部71L,72Lは、表紙110Lの紙面略全体がデジタイザ基板10Lと対向するように、表紙110Lを位置決めするが、詳細は後述する。
検出装置7Rは、前カバー70Rおよび後カバー80Rを備える。前カバー70Rおよび後カバー80Rは、上下方向に長い略矩形状の樹脂板である。後カバー80Rの前面には、デジタイザ基板10Rなどの電子部品が配置される基板配置部81Rが設けられている。基板配置部81Rにデジタイザ基板10Rなどの電子部品が配置された状態で、前カバー70Rが後カバー80Rに組み付けられる。
前カバー70Rの前面には、二つの取付部71R,72Rが設けられている。取付部71R,72Rは、それぞれ、前カバー70Rの右上隅部および右下隅部に設けられる。取付部71R,72Rは、媒体保持シート5Rを連結固定するための部材であり、本実施形態ではデジタイザ基板10Rに対向する後述の表紙110R(図1参照)に向けて突出する鉤状体である。取付部71R,72Rは、表紙110Rの紙面略全体がデジタイザ基板10Rと対向するように、表紙110Rを位置決めするが、詳細は後述する。
さらに、前カバー70Rには、読取窓73およびスイッチ収容部74が設けられている。読取窓73は、取付部71Rの下側に設けられ、後述のセンサ部24の前方を覆う。読取窓73は、上下方向に長い矩形状であり、センサ部24から発せられた光が透過可能な透明板である。スイッチ収容部74は、前カバー70Rの右上部分に設けられ、メイン基板20の各種スイッチ部品を収容する。
図5および図6に示すように、後カバー80Rの中央部には、バッテリ装着部82が設けられている。バッテリ装着部82は、後カバー80Rの後面から若干後方に突出している。バッテリ装着部82は、後カバー80Rの後面において開口する装着口82Aを有する。ユーザは後カバー80Rの後方からカバー82Cを着脱して、装着口82Aを開閉できる。さらにユーザは、カバー82Cを取り外した装着口82Aに対して、読取装置2に電源を供給するバッテリ19を着脱できる。
<2−3.読取装置2の電気的構造>
読取装置2の電気的構造を、各種電子部品の配置と併せて説明する。図7および図8に示すように、読取装置2は、デジタイザ基板10L,10R、センサ制御基板11,12、およびメイン基板20を備える。デジタイザ基板10L,10Rは、X軸方向(具体的には、左右方向)およびY軸方向(具体的には、上下方向)の各々に細長いループコイルが多数配列された基板であって、近接する電子ペン3の位置を検出可能である。デジタイザ基板10L,10Rは、それぞれ、検出装置7L,7Rのほぼ全面に亘る大きさを有する、上下方向に長い矩形状である。本実施形態のデジタイザ基板10L,10Rは、それぞれ、A5サイズの表紙110L,110Rの紙面略全体に対向可能な大きさを有する。
メイン基板20は、CPU21、フラッシュROM22、無線通信部23、センサ部24などを備えている。フラッシュROM22および無線通信部23は、CPU21に電気的に接続されている。CPU21は、読取装置2の制御を行う。フラッシュROM22には、CPU21が読取装置2を制御するために実行する各種プログラムが記憶されている。さらに、紙媒体100に情報を記入する電子ペン3の軌跡を示すストロークデータが、フラッシュROM22に記憶される。ストロークデータは、デジタイザ基板10L,10Rによって経時的に検出された電子ペン3の複数の位置情報(例えば、座標情報)によって、紙媒体100に情報を記入する電子ペン3の軌跡を特定する。
無線通信部23は、外部の電子機器(例えば、図2に示すPC9)と近距離無線通信を実行するためのコントローラである。センサ部24は、取付部71R,72Rによって表紙110Rが位置決めされた状態で、表紙110Rに設けられた画像パターンから光学的に情報を読み取り可能である。本実施形態のセンサ部24は、表紙110Rのタグ部130に設けられた後述の識別マーク140(図10参照)を読み取り可能な複数の光センサである。図5に示す例では、センサ部24は上下方向に並ぶ六つの光センサで構成されている。
図5に示すように、メイン基板20は、デジタイザ基板10L,10Rよりも面積が小さく、且つ左右方向に長い矩形状である。メイン基板20の上端部分には、図示外の電源スイッチ、発光素子、無線通信部23などの各種スイッチ部品が設けられている。さらに、メイン基板20の右端部分には、センサ部24が設けられている。メイン基板20は、基板配置部81Rの上側部分に配置される。デジタイザ基板10Rは、基板配置部81Rにおいてメイン基板20の前面側に配置される。
デジタイザ基板10Rおよびメイン基板20が基板配置部81Rに配置された場合、メイン基板20の各種スイッチ部品およびセンサ部24は、デジタイザ基板10Rで被覆されずに前方に露出する。後カバー80Rに前カバー70Rが組み付けられると、メイン基板20の各種スイッチ部品は先述のスイッチ収容部74に収容され、センサ部24は読取窓73の後方に配置される。
図7および図8に示すように、デジタイザ基板10Lの後面側には、ASIC11Aを備えたセンサ制御基板11が設けられている。デジタイザ基板10Lは、センサ制御基板のASIC11Aに電気的に接続されている。デジタイザ基板10Rの後面側には、ASIC12Aを備えたセンサ制御基板12が設けられている。デジタイザ基板10Rは、センサ制御基板のASIC12Aに電気的に接続されている。ASIC11AとASIC12Aとは、フレキシブルケーブル13によって接続されている。
CPU21はASIC11Aを制御して、電子ペン3による記入動作がデジタイザ基板10Lの近傍で行われた場合に、記入動作に基づいてストロークデータを取得する。CPU21はASIC12Aを制御して、電子ペン3による記入動作がデジタイザ基板10Rの近傍で行われた場合に、記入動作に基づいてストロークデータを取得する。これらのストロークデータが取得される原理は、別途後述する。ASIC11A,12Aのうち、マスター側のASIC12AはCPU21に直接接続され、スレーブ側のASIC11AはASIC12Aを介してCPU21に接続されている。
先述したように、読取装置2にはバッテリ装着部82が設けられている。図7に示すように、バッテリ装着部82には、メイン基板20と接続するための接続端子82Bが設けられている。バッテリ19が装着口82Aに装着されると、バッテリ19が接続端子82Bを介してメイン基板20に電気的に接続される。これにより、バッテリ19からメイン基板20に電源が供給される。
<3.電子ペン3の構造>
図2を参照して、電子ペン3の構造を説明する。電子ペン3は、芯体31、コイル32、可変容量コンデンサ33、基板34、コンデンサ35、およびインク収納部36を備える。芯体31は、電子ペン3の先端部に設けられている。芯体31は図示外の弾性部材によって、電子ペン3の先端側に付勢されている。芯体31の先端部は、電子ペン3の外部に突出している。芯体31の後端側は、インクが収納されているインク収納部36に接続されている。インク収納部36は、芯体31にインクを供給する。
コイル32は、インク収納部36の周囲に巻回された状態で、芯体31と可変容量コンデンサ33との間に保持されている。可変容量コンデンサ33は、基板34によって電子ペン3の内部に固定されている。基板34には、コンデンサ35が搭載されている。コンデンサ35および可変容量コンデンサ33はコイル32に並列に接続され、周知の共振(同調)回路を構成する。ユーザが電子ペン3を用いて紙媒体100に記入すると、インクによって紙媒体100に情報が形成され、且つ、記入される情報が公知の電磁誘導式で読取装置2に入力される。
<4.媒体保持シート5L,5Rの構造>
図9を参照して、媒体保持シート5L,5Rの構造を説明する。媒体保持シート5L,5Rは、紙媒体100の用紙サイズ毎に用意されている。本実施形態の媒体保持シート5L,5Rは、A5サイズの紙媒体100専用である。
媒体保持シート5Lは、表紙110Lを読取装置2の前面41Lに固定するための樹脂板である。本実施形態では、媒体保持シート5Lの前面50Lは、A5サイズの表紙110Lの略全体を貼り付け可能な大きさを有する。媒体保持シート5Lでは、表紙110Lが前面50Lに面接触して固定可能である。
媒体保持シート5Lには、略Lの字型の板状体である位置決め部51L,52Lと、前後方向に貫通する二つの連結穴53L,54Lとが設けられている。連結穴53Lは、媒体保持シート5Lの左上隅部に設けられる。連結穴54Lは、媒体保持シート5Lの左下隅部に設けられる。連結穴53L,54Lは、正面視で略Hの字型に切り欠かれており、それぞれ先述の取付部71L,72Lが連結固定される。
位置決め部51L,52Lは、それぞれ、前面50Lにおける連結穴53L,54Lの右側に設けられる。位置決め部51Lは、表紙110Lの左上隅部を位置決めするための部材である。位置決め部52Lは、表紙110Lの左下隅部を位置決めするための部材である。本実施形態では、位置決め部51L,52LがA5サイズの表紙110Lの左上隅部および左下隅部に対応する位置に設けられている。表紙110Lは、位置決め部51L,52Lよりも右側の領域に位置決めされた状態で、前面50Lに貼り付けられる。
先述の連結穴53L,54Lは、位置決め部51L,52Lよりも左側の領域に設けられている。つまり、連結穴53L,54Lは、前面50Lと直交する方向(本実施形態では前後方向)において、位置決め部51L,52Lによって位置決めされた表紙110Lと重複しない位置に形成されている。したがって、取付部71L,72Lが連結穴53L,54Lに連結固定された場合、取付部71L,72Lは前面50Lに貼り付けられた表紙110Lと干渉しない。
媒体保持シート5Rは、表紙110Rを読取装置2の前面41Rに固定するための樹脂板である。本実施形態では媒体保持シート5Rの前面50Rは、A5サイズの表紙110Rの略全体を貼り付け可能な大きさを有する。媒体保持シート5Rでは、表紙110Rが前面50Rに面接触して固定可能である。
媒体保持シート5Rには、略Lの字型の板状体である位置決め部51R,52Rと、前後方向に貫通する二つの連結穴53R,54Rとが設けられている。連結穴53Rは、媒体保持シート5Rの右上隅部に設けられる。連結穴54Rは、媒体保持シート5Rの右下隅部に設けられる。連結穴53R,54Rは、正面視で略Hの字型に切り欠かれており、それぞれ先述の取付部71R,72Rが連結固定される。
位置決め部51R,52Rは、それぞれ、前面50Rにおける連結穴53R,54Rの左側に設けられる。位置決め部51Rは、表紙110Rの右上隅部を位置決めするための部材である。位置決め部52Rは、表紙110Rの右下隅部を位置決めするための部材である。本実施形態では、位置決め部51R,52RがA5サイズの表紙110Rの右上隅部および右下隅部に対応する位置に設けられている。表紙110Rは、位置決め部51R,52Rよりも左側の領域に位置決めされた状態で、前面50Rに貼り付けられる。
先述の連結穴53R,54Rは、位置決め部51R,52Rよりも右側の領域に設けられている。つまり、連結穴53R,54Rは、位置決め部51R,52Rによって位置決めされた表紙110Rと重複しない位置に形成されている。したがって、取付部71R,72Rが連結穴53R,54Rに連結固定された場合、取付部71R,72Rは前面50Rに貼り付けられた表紙110Rと干渉しない。
さらに、媒体保持シート5Rには、センサ穴58およびシール部材56が設けられている。センサ穴58は、連結穴53Rの下側に設けられた、上下方向に並ぶ六つの正方形状の貫通穴を有する。センサ穴58が有する六つの貫通穴は、それぞれセンサ部24(図5参照)が有する六つの光センサに対応している。
シール部材56は、前面50Rの一部を覆う非透光性の板状体であり、正面視で少なくともセンサ穴58を塞ぐ。シール部材56は、上下方向に長い矩形状であり、且つ、左辺を除く三辺で前面50Rに固定されている。したがって、シール部材56の左辺部は、前面50Rに対して隙間を形成可能である。なお、本実施形態では部品数低減のため、位置決め部51Rとシール部材56とが、連結された一部品の板部57を構成する。
前面50Rのうちでシール部材56によって被覆される部分が、被覆部59である。シール部材56と被覆部59とで囲まれる袋状の部位が、タグ収容部55である(図2参照)。タグ収容部55は、シール部材56の左辺部から前面50Rに沿って後述のタグ部130(図10参照)を挿入可能である。被覆部59の少なくとも一部は透光性を有するため、媒体保持シート5Rの後方からタグ収容部55内に光照射が可能である。本実施形態では、被覆部59に形成されているセンサ穴58を介して、媒体保持シート5Rの後方からタグ収容部55内に光照射が可能である。
<5.紙媒体100の構造>
図10を参照して、紙媒体100の構造を説明する。紙媒体100は、表紙110Lと表紙110Rとの間に複数の用紙120が綴じられた、左右方向に見開き可能な冊子状である。つまり、紙媒体100では、一対の表紙110L,110Rと複数の用紙120とが、各々の縁部の一部で綴じられている。一例として、本実施形態の紙媒体100はA5サイズのノートであり、用紙120は例えば罫線が20本引かれた文書用フォーマットを有する。
紙媒体100は、表紙110Rの一部が外側に突出するタグ部130を有する。本実施形態のタグ部130は、表紙110Rの右上部分から右方向に突出する。タグ部130は、上下方向に長い矩形状であり、各種情報(例えば、タイトル、索引、巻数など)を記入可能である。本実施形態では、用紙120のフォーマットを示す識別マーク140が、タグ部130の後面に印刷されている。識別マーク140は、上下方向にならぶ六つの識別領域141〜146を有する。六つの識別領域141〜146は、センサ穴58(図9参照)が有する六つの貫通穴にそれぞれ対応している。各識別領域141〜146は、いずれも矩形状であり、未着色(白)または黒で色分けされている。六つの識別領域141〜146の組合せパターン(つまり、識別マーク140のバーパターン)によって、用紙120のフォーマットに対応するコード情報が示される。
<6.手書入力システム1の使用態様>
図4、図11〜図13を参照して、ユーザが手書入力システム1を使用する態様を説明する。図11では、理解を容易にするために、外装カバー4を省略している。図12では、開放された開閉カバー46を、二点鎖線で示している。
図11に示すように、まずユーザは、情報を記入する紙媒体100に、媒体保持シート5L,5Rを取り付ける。詳細には、ユーザは媒体保持シート5Lの前面50L上で、表紙110Lの開放側上端部(本実施形態では左上隅部)を位置決め部51Lに位置決めし、且つ、表紙110Lの開放側下端部(本実施形態では左下隅部)を位置決め部52Lに位置決めする。このように表紙110Lが位置決めされた状態で、ユーザは表紙110Lを両面テープ160L(図12参照)で前面50Lに貼り付ける。これにより、表紙110Lが媒体保持シート5Lに保持される。
同様に、ユーザは媒体保持シート5Rの前面50R上で、表紙110Rの開放側上端部(本実施形態では右上隅部)を位置決め部51Rに位置決めし、且つ、表紙110Rの開放側下端部(本実施形態では右下隅部)を位置決め部52Rに位置決めする。このとき、ユーザはタグ部130を前面50Rに沿って右方向に移動させ、タグ部130をタグ収容部55内に挿入する。このように表紙110Rが位置決めされた状態で、ユーザは表紙110Rを両面テープ160R(図12参照)で前面50Rに貼り付ける。これにより、表紙110Rが媒体保持シート5Rに保持される。
次にユーザは、媒体保持シート5L,5Rを読取装置2に取り付ける。詳細には、ユーザは媒体保持シート5L,5Rを、それぞれ、読取装置2の前面41L,41Rに対向して配置する。ユーザは、前面41Lから前方に突出する取付部71L,72Lを、それぞれ連結穴53L,54Lに挿入する。これにより、取付部71L,72Lがそれぞれ連結穴53L,54Lに係止されて、媒体保持シート5Lが検出装置7Lに連結される。同様に、ユーザは前面41Rから前方に突出する取付部71R,72Rを、それぞれ連結穴53R,54Rに挿入する。これにより、取付部71R,72Rがそれぞれ連結穴53R,54Rに係止されて、媒体保持シート5Rが検出装置7Rに連結される。
以上の手順によって、紙媒体100が媒体保持シート5L,5Rを介して読取装置2に取り付けられる。図12に示すように、読取装置2が開かれた状態では、表紙110Lの紙面略全体がデジタイザ基板10Lと平行に対向するように、表紙110Lが前面41Lで位置決めされている。表紙110Lと重なっている用紙120も、紙面略全体がデジタイザ基板10Lと平行に対向している。この状態では、表紙110Lと重なっている用紙120に情報を記入する電子ペン3を、デジタイザ基板10Lが正確に検出できる。
同様に、表紙110Rの紙面略全体がデジタイザ基板10Rと平行に対向するように、表紙110Rが前面41Rで位置決めされている。表紙110Rと重なっている用紙120も、紙面略全体がデジタイザ基板10Rと平行に対向している。この状態では、表紙110Rと重なっている用紙120に情報を記入する電子ペン3を、デジタイザ基板10Rが正確に検出できる。
例えば、読取装置2に傾斜または振動が生じると、紙媒体100を前後左右方向に移動させる外力が付与されることがある。しかしながら、外装カバー4のガイド穴42L,43Lによって、取付部71L,72Lの前後左右方向の移動範囲が規制されている。同様に、外装カバー4のガイド穴42R,43Rによって、取付部71R,72Rの前後左右方向の移動範囲が規制されている。そのため、紙媒体100を前後左右方向に移動させる外力が付与されても、取付部71L,72Lが媒体保持シート5Lを介して表紙110Lの移動範囲を規制し、且つ、取付部71R,72Rが媒体保持シート5Rを介して表紙110Rの移動範囲を規制する。
つまり、読取装置2に取り付けられた紙媒体100は、外力によって大幅に移動することが抑制されている。紙媒体100とデジタイザ基板10L,10Rとの位置関係は変化しにくいため、紙媒体100がデジタイザ基板10L,10Rと対向した状態が維持される。つまり、用紙120に情報を記入する電子ペン3を、デジタイザ基板10L,10Rで正確に検出される状態が維持される。
さらに、紙媒体100の挙動に連動して、取付部71L,72Lがガイド穴42L,43Lで規制される範囲内で移動することがある。この場合、取付部71L,72Lを介して、紙媒体100と同じ移動方向および移動量で、検出装置7L(つまり、デジタイザ基板10L)が前後左右方向に移動する。同様に、紙媒体100の挙動に連動して、取付部71R,72Rを介して、紙媒体100と同じ移動方向および移動量で、検出装置7R(つまり、デジタイザ基板10R)が前後左右方向に移動する。したがって、紙媒体100とデジタイザ基板10L,10Rとの位置関係は変化しにくいため、デジタイザ基板10L,10Rで正確に検出される状態が維持される。
図12に示す読取装置2が開かれた状態では、面一に連続する前面41L,41Rに対向して紙媒体100も開かれた状態となる。このとき、取付部71L,72Lは、それぞれガイド穴42L,43L内で閉鎖側端部(本実施形態では、ガイド穴42L,43Lの右端位置)まで移動している。取付部71R,72Rは、それぞれガイド穴42R,43R内で閉鎖側端部(本実施形態では、ガイド穴42R,43Rの左端位置)まで移動している。つまり、外装カバー4の内部では、検出装置7Lと検出装置7Rとの離間距離が最も小さくなる。
一方、読取装置2が閉じられるのに伴って、紙媒体100も閉じられる。このとき、外装カバー4の内部では、検出装置7Lが表紙110Lの挙動に追従して、軸線O(図1参照)を中心に前方に回転する。同時に、検出装置7Rが表紙110Rの挙動に追従して、軸線Oを中心に前方に回転する。このとき、デジタイザ基板10Lと媒体保持シート5Lの平行状態を維持しつつ、取付部71L,72Lはそれぞれガイド穴42L,43L内で開放側(本実施形態では左側)に移動する。同時に、デジタイザ基板10Rと媒体保持シート5Rの平行状態を維持しつつ、取付部71R,72Rはそれぞれガイド穴42R,43R内で開放側(本実施形態では右側)に移動する。つまり、検出装置7L,7Rの回転に伴って、検出装置7Lと検出装置7Rとの離間距離が徐々に大きくなる。
図13に示すように読取装置2が閉じられた状態では、対向する前面41L,41Rの間で、媒体保持シート5L,5Rが取り付けられた紙媒体100も閉じられる。このとき、取付部71L,72Lは、それぞれガイド穴42L,43L内で開放側端部(本実施形態では、ガイド穴42L,43Lの左端位置)まで移動している。取付部71R,72Rは、それぞれガイド穴42R,43R内で開放側端部(本実施形態では、ガイド穴42R,43Rの右端位置)まで移動している。つまり、外装カバー4の内部では、検出装置7Lと検出装置7Rとの離間距離が最も大きくなる。
このように、紙媒体100の開閉に連動して、デジタイザ基板10L,10Rは紙媒体100と平行に対向した状態を維持したまま、軸線Oを中心に前方に回転する。このとき、取付部71L,72Lがそれぞれガイド穴42L,43Lを移動し、且つ取付部71R,72Rがそれぞれガイド穴42R,43Rを移動することで、検出装置7L,7Rの離間距離の変化が吸収される。したがって、紙媒体100とデジタイザ基板10L,10Rとの位置関係は変化しにくいため、デジタイザ基板10L,10Rで正確に検出される状態が維持される。
さらに、上記のように表紙110Rが媒体保持シート5Rに正確に位置決めされることにより、タグ収容部55内に収容されるタグ部130とセンサ部24との位置関係も変化しにくい。そのため、読取装置2に傾斜または振動が生じたり、読取装置2が開閉されたりしても、センサ部24でタグ部130から識別マーク140を正確に読み取れる状態が維持される。
図4および図13に示すように、例えばユーザが読取装置2を折り畳んで携行する場合、開閉カバー46が面ファスナ49A,49Bに接着されているため、収容ポケット47に物品(例えば、書籍や小物)を収容することができる。一方、図12に示すように、ユーザが読取装置2のバッテリ19を交換する場合、開閉カバー46を面ファスナ49A,49Bから剥がす。これにより、バッテリ着脱口48を介して、バッテリ装着部82が外部に露出する。ユーザはカバー82Cを取り外すことで、装着口82Aに装着するバッテリ19を交換できる。
さらに、検出装置7Rはバッテリ装着部82が後方に突出しているため、検出装置7Lよりも前後方向の厚みが大きい。一方、外装カバー4の内部では、バッテリ装着部82がバッテリ着脱口48の内側に配置される。そのため、ユーザが読取装置2の外観を見た場合、検出装置7Rが検出装置7Lよりも前後方向の厚みが大きいことが分かりにくい。さらに、読取装置2全体の前後方向の厚みが、バッテリ装着部82によって大きくなってしまうことを、バッテリ装着部82をバッテリ着脱口48の内側に収容することで抑制できる。
<7.読取装置2のデータ取得原理>
上述のように紙媒体100が読取装置2に装着された状態で、ユーザは電子ペン3を用いて用紙120に情報を記入する。用紙120に対向するデジタイザ基板10L,10Rのいずれかによって、用紙120に情報を記入する電子ペン3の位置情報が検出される。読取装置2は、検出される電子ペン3の位置情報に基づいて、先述のストロークデータを取得する。
図8を参照して、読取装置2によってストロークデータが取得される原理を、概略的に説明する。CPU21はASIC11A,12Aを制御して、デジタイザ基板10L,10Rの各々のループコイルに、一本ずつ特定の周波数の電流(励磁用送信電流)を流す。これにより、デジタイザ基板10L,10Rの各々のループコイルから磁界が発生する。この状態で、例えばユーザが電子ペン3を用いて読取装置2に固定された紙媒体100の用紙120に情報を記入すると、電子ペン3がデジタイザ基板10L,10Rに近接する。そのため、電子ペン3の共振回路は電磁誘導によって共振し、誘導磁界を生じる。
次に、CPU21はASIC11A,12Aを制御して、デジタイザ基板10L,10Rの各々のループコイルからの磁界の発生を停止させる。さらに、電子ペン3の共振回路から発せられる誘導磁界を、デジタイザ基板10L,10Rの各々のループコイルで受信する。CPU21はASIC11A,12Aを制御して、デジタイザ基板10L,10Rの各々のループコイルに流れる信号電流(受信電流)を検出させる。ASIC11A,12Aがこの動作を全てのループコイルについて一本ずつに実行することで、受信電流に基づいて電子ペン3の位置が検出される。
さらに、電子ペン3を用いて用紙120に情報が記入されている状態では、芯体31に筆圧が付与される。芯体31に付与される筆圧に応じて、コイル32のインダクタンスが変化する。これにより、電子ペン3の共振回路の共振周波数が変化する。CPU21はこの共振周波数の変化(位相変化)を検出して、電子ペン3に付与された筆圧を特定する。つまりCPU21は、電子ペン3から特定した筆圧によって、用紙120に情報が記入されているか否かを判断できる。
CPU21は、用紙120に情報が記入されていると判断した場合、電子ペン3の軌跡を示すストロークデータを取得する。つまり、CPU21は、デジタイザ基板10Lによって検出された電子ペン3の位置に基づいて、読取装置2に位置決めされた表紙110Lと重なり合う用紙120に記入されたストロークデータが取得する。CPU21は、デジタイザ基板10Rによって検出された電子ペン3の位置に基づいて、読取装置2に位置決めされた表紙110Rと重なり合う用紙120に記入されたストロークデータを取得する。取得されたストロークデータは、フラッシュROM22に保存される。
<8.読取装置2のフォーマット設定処理>
図14を参照して、本実施形態の手書入力システム1において、読取装置2で実行されるメイン処理を説明する。読取装置2の電源がONされると、CPU21はフラッシュROM22に記憶されているプログラムに基づいて、図14に示すフォーマット設定処理を実行する。
図14に示すように、読取装置2のフォーマット設定処理では、まず識別マーク140の読み取りが実行される(S1)。先述したように、紙媒体100が読取装置2に装着されている場合、タグ部130がタグ収容部55に挿入されている。ステップS1では、センサ部24が有する六つの光センサの各々から前方に計測光が発せられる。六本の計測光は読取窓73を介して、媒体保持シート5Rの被覆部59に後方から照射される。このとき、六本の計測光は、センサ穴58の対応する貫通穴を経由して、タグ部130に印刷された識別マーク140に照射される。識別マーク140で反射された六本の反射光が、センサ部24によって検出される。センサ部24は、検出された各反射光に基づいて、識別マーク140のバーパターンを読み取る。
次いで、コード情報を検出できたか否かが判断される(S3)。例えばタグ部130がタグ収容部55に挿入されていない場合、センサ部24によって適正にバーパターンが読み取れない。このように適正にバーパターンが読み取れなかった場合、コード情報を検出できなかったと判断される(S3:NO)。この場合、汎用ノート(例えば、A5サイズの白紙ノート)のフォーマット情報が、読取装置2に装着されている紙媒体100が有する用紙120のフォーマットとして、フラッシュROM22に設定される(S5)。
一方、センサ部24によって適正にバーパターンが読み取れた場合、コード情報を検出できたと判断される(S3:YES)。この場合、検出したコード情報に対応するフォーマット情報が、読取装置2に装着されている紙媒体100が有する用紙120のフォーマットとして、フラッシュROM22に設定される(S7)。例えば、図10に示す識別マーク140の例では、識別領域141、144、146が黒、識別領域142、143、145が白となるバーパターンが読み取られる。このバーパターンが示すコード情報に基づいて、例えば罫線が20本引かれたA5サイズの文書用フォーマットが、フラッシュROM22に設定される。ステップS5またはステップS7の実行後、フォーマット設定処理(図14参照)が終了される。
読取装置2では、フォーマット設定処理(図14参照)の終了後、先述したように電子ペン3の軌跡を示すストロークデータが、フラッシュROM22に経時的に保存される。読取装置2でストロークデータの取得が終了したのち、ユーザの転送指示に応じて、フラッシュROM22に保存されたストロークデータがPC9(図2参照)に転送される。このとき、ステップS5またはステップS7で設定されたフォーマット情報も、PC9に転送される。
PC9では、読取装置2から転送されたストロークデータに基づいて、用紙120に記入された情報を再現可能な画像ファイルが生成される。さらに、読取装置2からステップS7で設定されたフォーマット情報が転送された場合、読取装置2に装着されている紙媒体100が有する用紙120のフォーマットと、そのフォーマット上に記入された情報とを忠実に再現できる。なお、読取装置2からステップS5で設定されたフォーマット情報が転送された場合、例えば白紙ノートに記入された情報を再現できる。
<9.第一実施形態の作用効果の例示>
一対の媒体保持シート5L,5Rは、表紙110Lが面接触して固定される媒体保持シート5L、および表紙110Rが固定される媒体保持シート5Rである。媒体保持シート5Lには、表紙110Lを位置決めする位置決め部51L,52Lが設けられる。媒体保持シート5Rには、表紙110Rを位置決めする位置決め部51R,52Rが設けられる。媒体保持シート5Rには、位置決めされた表紙110Rのタグ部130を収容可能なタグ収容部55が設けられる。
これによれば、媒体保持シート5L,5Rに紙媒体100が保持された状態では、表紙110Rのタグ部130がタグ収容部55に収容される。例えばユーザが電子ペン3を用いて用紙120に情報を記入中であるとき、電子ペン3がタグ部130に接触することが、タグ収容部55によって防止される。そのため、用紙120への記入中に、タグ部130が変形することを抑制できる。
タグ収容部55は、シール部材56と被覆部59とで構成された、タグ部130を媒体保持シート5Rの前面50Rに沿って挿入可能な袋状である。タグ収容部55は簡易な袋状の構造であるため、製造者は媒体保持シート5Rにタグ収容部55を設けることが容易である。
被覆部59の少なくとも一部は、センサ穴58が設けられているため、透光性を有する。タグ収容部55に収容されたタグ部130から、センサ部24がセンサ穴58を介して識別マーク140を読み取ることができる。
シール部材56は、非透光性である。センサ部24がタグ収容部55に収容されたタグ部130から識別マーク140を読み取る場合に、センサ部24が外光の影響を受けることを抑制できる。
媒体保持シート5Lには、前面50Lとは反対面側に検出装置7Lを固定する連結穴53L,54Lが設けられる。連結穴53L,54Lは、前面50Lに対して直交する前後方向において、位置決め部51L,52Lによって位置決めされた表紙110Lと重複しない位置に形成される。同様に、媒体保持シート5Rには、前面50Rとは反対面側に検出装置7Rを固定する連結穴53R,54Rが設けられる。連結穴53R,54Rは、前面50Rに対して直交する前後方向において、位置決め部51R,52Rによって位置決めされた表紙110Rと重複しない位置に形成される。したがって、媒体保持シート5L,5Rに固定されている一対の表紙110L,110Rに影響を与えることなく、媒体保持シート5L,5Rを介して紙媒体100を検出装置7L,7Rに連結できる。
<10.変形例の例示>
(1)本発明は上記第一実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲での変更が可能である。例えば、紙媒体100は、媒体保持シート5L,5Rを用いることなく、読取装置2に直接取り付けられてもよい。この変形例を、図15〜図17を参照して説明する。本変形例の読取装置2は、外装カバー4を備えていない。ユーザは検出装置7L,7Rに直接触れて、読取装置2を開閉可能である。
図15および図17に示すように、変形例の紙媒体100は、表紙110L,110Rが用紙120よりもページ幅(本実施形態では、左右方向の長さ)が大きい。表紙110Lのうちで、表紙110Lに重なる用紙120よりも開放側(本実施形態では左側)に延びる部分を、延長部150Lという。表紙110Rのうちで、表紙110Rに重なる用紙120よりも開放側(本実施形態では右側)に延びる部分を、延長部150Rという。
延長部150Lの開放側の上隅部および下隅部に、それぞれ、ページ幅方向に長い貫通穴である連結穴151L,152Lが設けられている。延長部150Rの開放側の上隅部および下隅部に、それぞれ、ページ幅方向に長い貫通穴である連結穴151R,152Rが設けられている。さらに、上記実施形態と同様の識別マーク140が、延長部150Rにおける連結穴151Rの下側に設けられている。
一方、変形例の読取装置2では、取付部71L,72L,71R,72Rが、上記実施形態と異なる。取付部71Lは、挿入ピン171Lおよび挟持板173Lを備える。挿入ピン171Lは、前カバー70Lの開放側(本実施形態では左側)の上隅部から前方に突出するピンである。挟持板173Lは、挿入ピン171Lに対して開放側に隣接して設けられた、上方に突出する板状部材である。同様に、取付部72Lは、前カバー70Lの開放側の下隅部から突出する挿入ピン172Lと、挿入ピン172Lに対して開放側に隣接する挟持板174Lを備える。
取付部71Rは、前カバー70Rの開放側(本実施形態では右側)の上隅部から突出する挿入ピン171Rと、挿入ピン171Rに対して開放側に隣接する挟持板173Rを備える。取付部72Rは、前カバー70Rの開放側の下隅部から突出する挿入ピン172Rと、挿入ピン172Rに対して開放側に隣接する挟持板174Rを備える。
図15および図16に示すように、ユーザが紙媒体100を読取装置2に取り付ける場合、連結穴151L,152Lにそれぞれ挿入ピン171L,172Lを挿入する。これにより、延長部150Lのうちで連結穴151Lよりも開放側の部分が、挿入ピン171Lおよび挟持板173Lによって挟持される。延長部150Lのうちで連結穴152Lよりも開放側の部分が、挿入ピン172Lおよび挟持板174Lによって挟持される。したがって、表紙110Lが、検出装置7Lに連結されて、デジタイザ基板10Lに対して位置決めされる。
さらにユーザは、連結穴151R,152Rにそれぞれ挿入ピン171R,172Rを挿入する。これにより、延長部150Rのうちで連結穴151Rよりも開放側の部分が、挿入ピン171Rおよび挟持板173Rによって挟持される。延長部150Rのうちで連結穴152Rよりも開放側の部分が、挿入ピン172Rおよび挟持板174Rによって挟持される。したがって、表紙110Rが検出装置7Rに固定されて、デジタイザ基板10Rに対して位置決めされる。
本変形例では、センサ部24が読取窓73を介して、延長部150Rに設けられた識別マーク140に計測光を照射する。これにより、CPU21は、上記実施形態と同様に、識別マーク140からコード情報を読み取って、用紙120のフォーマット情報を設定できる。
(2)紙媒体100または媒体保持シート5L,5Rを読取装置2に取り付ける手法は、上記実施形態および変形例に限定されない。以下では、媒体保持シート5Lを読取装置2に取り付ける変形例を例示するが、紙媒体100および媒体保持シート5Rを読取装置2に取り付ける場合も、下記と同様に変形可能であることは言うまでもない。
例えば、読取装置2の取付部71L,72Lは、雌型ホックでもよい。この場合、媒体保持シート5Lの連結穴53L,54Lに代えて、それぞれ雄型ホックを設ける。ユーザは媒体保持シート5Lの雄型ホックを、雌型ホックである取付部71L,72Lに嵌めることで、媒体保持シート5Lを検出装置7Lに固定できる。
読取装置2の取付部71L,72Lは、雌型のネジ穴でもよい。この場合、ユーザは媒体保持シート5Lの連結穴53L,54Lを介して、取付部71L,72Lに図示外のネジを螺合することで、媒体保持シート5Lを検出装置7Lに固定できる。
読取装置2の取付部71L,72Lは、先端に回転体が設けられた回転止め具でもよい。この場合、ユーザは連結穴53L,54Lに取付部71L,72Lを挿入し、さらに取付部71L,72Lの回転体を回転させる。これにより、連結穴53L,54Lから取付部71L,72Lが抜けることが抑制されて、媒体保持シート5Lを検出装置7Lに固定できる。
読取装置2の取付部71L,72Lは、可動体によってスライド固定する機構でもよい。例えば、ユーザは連結穴53L,54Lに取付部71L,72Lを挿入し、さらに取付部71L,72Lの可動体を移動させる。これにより、連結穴53L,54Lから取付部71L,72Lが抜けることが抑制されて、媒体保持シート5Lを検出装置7Lに固定できる。
(3)読取装置2は他の方法で電子ペン3の位置を検出してもよい。例えば読取装置2はタッチパネルを備えてもよい。タッチパネルの駆動方式は、抵抗膜方式であることが好ましい。タッチパネル上に紙媒体100が置かれてもよい。CPU21は、電子ペン3によって紙媒体100の用紙120に情報を記入する動作が行われた場合、タッチパネルを介して筆圧が加えられた位置を検出してもよい。
(4)被覆部59の少なくとも一部は、センサ部24によって光学的に計測可能な透光性であればよい。例えば、上記実施形態のセンサ穴58に代えて、被覆部59の少なくとも一部は透明であってもよい。
(5)紙媒体100のサイズ、フォーマット、材質などは、上記実施形態に限定されない。媒体保持シート5L,5Rは、少なくとも紙媒体100を取り付け可能なサイズであればよい。読取装置2は、紙媒体100に貼り付けられた媒体保持シート5L,5Rを取り付け可能なサイズ、または、少なくとも紙媒体100を取り付け可能なサイズであればよい。
[第二実施形態]
本発明の第二実施形態について、図18〜図28を参照して説明する。以下説明では、図18の上側、下側、左側、右側を、夫々、手書入力システム180の後側、前側、左側、右側とする。図19,図23の上側、下側、左上側、右下側、右上側、左下側を、夫々、読取装置200又は検出装置7,8の前側、後側、左側、右側、上側、下側とする。図20,図21の上側、下側、左側、右側、手前側、奥側を、夫々、読取装置200又は外装カバー400の上側、下側、左側、右側、前側、後側とする。図22,図24〜図26の上側、下側、左側、右側、手前側、奥側を、夫々、読取装置200、外装カバー400又は検出装置7,8の上側、下側、右側、左側、後側、前側とする。
図18,図19を参照し、手書入力システム180の構成を説明する。手書入力システム180は、読取装置200、電子ペン3、紙媒体500等を備える。読取装置200は、左右方向に折り畳み(つまり、二つ折り)可能(図25参照)であり、ユーザが携行可能なタブレット型の情報入力装置である。電子ペン3は、第一実施形態と同じであり、紙媒体500にインクで情報(文字、記号、図形、数字等)を記入でき、且つ記入される情報を読取装置200に入力可能な筆記具である。紙媒体500は、表紙501と表紙502との間に複数の用紙503が綴じられた左右方向に見開き可能な冊子状の紙媒体である。表紙501、表紙502、複数の用紙503は、各々の縁部の一部で綴じられている。紙媒体500は、例えばA5サイズのノートである。用紙503は、例えば罫線が20本引かれた文書用フォーマットを有する。
図18,図19に示すように、手書入力システム180では、読取装置200の前面に紙媒体500が固定される。ユーザは、読取装置200を開き、電子ペン3を用いて、読取装置200に固定された紙媒体500の用紙503に情報を記入する。読取装置200は、電子ペン3の軌跡を検出し、ストロークデータを取得して記憶する。ストロークデータとは、読取装置200によって経時的に検出された電子ペン3の複数の位置情報(例えば、座標情報)を元に、電子ペン3の軌跡を特定したデータである。
読取装置200は、第一実施形態と同様に、例えばPC(図示略)と無線通信が可能である。読取装置200で取得されたストロークデータは、例えばユーザが入力した転送指示に応じてPCに転送される。PCは、読取装置200から転送されたストロークデータに基づき、紙媒体500に記入された情報を電子化した画像ファイルを生成及び表示可能である。尚、転送指示は、例えば電子ペン3の記入操作で行うことができる。
図18〜図20を参照し、読取装置200の構成を説明する。読取装置200は、外装カバー400、一対の検出装置7,8を備える。外装カバー400は、左右方向に折り畳み可能である(図25参照)。外装カバー400は、例えば合成皮革、ナイロン素材、又はポリエステル素材等で作製され、外力に応じて変形可能な柔軟性を有する。検出装置7,8は、正面視長方形の板状に形成された入力装置である。折り曲げられていない状態の外装カバー400の前面に対し、検出装置7,8が左右方向に並んで夫々取り付けられている。検出装置7,8は、ハーネス690(図20,図24参照)を介して互いに電気的に接続されている。
図20に示すように、読取装置200を開くと、検出装置7は左側、検出装置8は右側に配置される。これら検出装置7,8の前面7A,8Aに対して、紙媒体500が固定される(図19参照)。紙媒体500の表紙501は検出装置7の前面7Aに接触して固定される。表紙502は検出装置8の前面8Aに接触して固定される。検出装置7,8は、紙媒体500上の電子ペン3の位置を公知の電磁誘導式で経時的に検出し、それら位置情報を元にストロークデータを作成する。作成したストロークデータは、後述するメイン基板14に搭載したメモリ(図示略、例えばフラッシュROM)に記憶する。
以下、各部材の構造を詳細に説明する。尚、以下説明では、図19,図20に示すように、読取装置200が折り曲げられていない状態(つまり、外装カバー400の後述する左側覆い部441と右側覆い部442とが左右方向に平行に並ぶ状態)を基準として、各部位の位置関係を説明する。
図21を参照し、外装カバー400の構造を説明する。外装カバー400は、折り曲げられていない状態で、左右方向に長い長方形状に形成されている。外装カバー400は、左側覆い部441、右側覆い部442、中央部443を備える。左側覆い部441及び右側覆い部442は、正面視長方形の板状に形成され、中央部443を介して左右方向に互いに連結されている。左側覆い部441及び右側覆い部442の各内部には、静電気防止用の樹脂板(図示略)が夫々封入されている。中央部443は上下方向に延設され、左側覆い部441と右側覆い部442を互いに開閉可能に連結する。
外装カバー400の前面構造を説明する。図21に示すように、左側覆い部441の前面には、保持シート444が設けられている。保持シート444は、正面視長方形状の透明の樹脂シートで形成されている。その上端部と下端部と左端部が左側覆い部441の前面に対してシールされ、右端側は開口している。保持シート444の左端部は、左側覆い部441の左端部近傍に位置する。保持シート444の右端部は、中央部443の左端部から左方に所定距離を空けて位置する。このような保持シート444は右端側が開口するポケット(袋)を形成する。検出装置7は、保持シート444の内側に右側方から挿入されて保持される(図20参照)。
右側覆い部442の前面には樹脂シート(図示略)が全面に貼られている。右側覆い部442の前面には、樹脂シートを介して検出装置8の裏面が接着剤で固定される(図20参照)。右側覆い部442の略中央には、矩形状の開口部447が設けられている。尚、樹脂シートの同位置にも同形状の開口部(図示略)が設けられている。開口部447は、検出装置8の背面に設けられた後述するバッテリ装着部15及び銘板取付部16(図24参照)の位置に対応している。
中央部443の前面には、帯状体445が設けられている。帯状体445は上下方向に延設され、その長手方向両端部が、中央部443の上部と下部に夫々固定されている。帯状体445の材質は外装カバー400の材質と同じである。図20に示すように、検出装置7と8の間に接続されたハーネス690は、帯状体445と中央部443の前面との間に配置される。それ故、ハーネス690は帯状体445によって隠れるので外部から保護される。さらに、読取装置200を開いた時に、ハーネス690が見えないので、中央部443前面の美観を向上できる。
外装カバー400の背面構造を説明する。図22に示すように、左側覆い部441の背面には、ポケット451が設けられている。尚、図22は、外装カバー400の裏表をひっくり返して図示しているので、図21の左右方向とは逆になっている。ポケット451は長方形状に形成され、左側覆い部441と略同一幅(左右方向長さ)、且つ左側覆い部441の高さ(上下方向長さ)の3/4程度の高さを有する。ポケット451は、その右端部、左端部、下端部が左側覆い部441の背面にシールされ、上端部が開口している。ポケット451には、例えば、筆記具又は資料等を上方から差し込み可能である。
他方、右側覆い部442の背面には、開口部447を覆うようにして、開閉カバー452が設けられている。開閉カバー452は、ポケット451と略同一の長方形状に形成されている。開閉カバー452は、その中央部443側の左端部(図22において右端部)のみが中央部443の背面にシールされ、右端部(図22において左端部)と下端部がファスナ部453,454によって左側覆い部441の背面に着脱可能とされ、上端部が開口することによってポケット(袋)を形成している。開閉カバー452内にも、例えば、筆記具又は資料等を上方から差し込み可能である。
尚、図26に示すように、ファスナ部453は面ファスナ453A,453Bで構成する。ファスナ部454は面ファスナ454A,454Bで構成する。面ファスナ453Aは、右側覆い部442の背面において、開口部447の右側(図26において左側)に設けられている。面ファスナ453Bは、開閉カバー452の裏面における左端側(図26において右端側)に設けられている。面ファスナ454Aは、右側覆い部442の背面の下端側に設けられている。面ファスナ454Bは、開閉カバー452の裏面の下端側に設けられている。これにより、ユーザは、開閉カバー452を、中央部443の背面に対して一端部のみが固定された状態で、横方向(図26中矢印A1方向)に剥がすことができる。開閉カバー452を剥がすと、開口部447が露出する。尚、開口部447には、検出装置8の裏面に設けられた後述するバッテリ装着部15及び銘板取付部16が配置される。
また、図22に示すように、右側覆い部442の見開き側である右端側には、帯状のバンド456が上下方向に延出して設けられている。バンド456は伸縮性を有する材質(例えばゴム製)であって、その長手方向両端部が右側覆い部442の上端部と下端部に夫々固定されている。例えば、読取装置200を使用する為に、外装カバー400を開いた状態では、ユーザは、図22に示すように、バンド456を右側覆い部442の背面側に掛けて、開閉カバー452上に被せることができる。この場合、ユーザは、読取装置200の使用中、開閉カバー452が外側に捲れて開いてしまうのを防止できる。
また、読取装置200を携行する為に、外装カバー400を折り畳んだ状態では、ユーザは、図25に示すように、バンド456を左側覆い部441の背面側に掛けることによって、右側覆い部442と左側覆い部441を束ねることができる。この場合、ユーザは、読取装置200の携行中に、外装カバー400が開いてしまうのを防止できる。
図20,図23,図24を参照し、検出装置7,8の構造を説明する。図20,図23に示すように、検出装置7,8は、何れも正面視縦長の長方形状で、且つ前後方向の厚みが小さい板状の入力装置である。
図23に示すように、検出装置7は、前カバー775、デジタイザ基板91、後カバー776等を備える。前カバー775及び後カバー776は縦長略矩形状の樹脂板である。後カバー776の前面には、デジタイザ基板91等の電子部品が配置される基板配置部777が設けられている。基板配置部777にデジタイザ基板91などの電子部品が配置された状態で、前カバー775が後カバー776に組み付けられる。
図20,図23に示すように、前カバー775の前面7Aには凹部771が設けられている。凹部771は、紙媒体500の表紙501(図18参照)の綴じ側部分を除く領域に合わせて凹状に形成されている。なお、本実施形態では、凹部771の上下方向長さは、紙媒体500の上下方向長さよりも若干長く調整されている。凹部771は位置決め部771A,771Bを備える。位置決め部771Aは凹部771の左上角部に位置し、表紙501の左上角部501A(図18参照)を位置決めする。位置決め部771Bは凹部771の左下角部に位置する。凹部771の検出装置8に対向する縁部である右端部近傍には、粘着部772が設けられている。粘着部772は例えば微粘着剤で形成された帯状の粘着部位である。粘着部772は、凹部771に対して位置決めされる表紙501と接着する。
図23に示すように、検出装置8は、前カバー885、デジタイザ基板92、メイン基板14、後カバー886等を備える。前カバー885及び後カバー886は、縦長略矩形状の樹脂板である。後カバー886の前面には、デジタイザ基板92、メイン基板14等の電子部品が配置される基板配置部887が設けられている。基板配置部887にデジタイザ基板92、メイン基板14等の電子部品が配置された状態で、前カバー885が後カバー886に組み付けられる。前カバー885の前面上部には、スイッチ収容部883が設けられている。スイッチ収容部883はメイン基板14に設けられる各種スイッチ部品(図示略)を収容する。
図20,図23に示すように、前カバー885の前面8Aには凹部881が設けられている。凹部881は、紙媒体500の表紙502(図18参照)の綴じ側部分を除く領域に合わせて凹状に形成されている。なお、本実施形態では、凹部881の上下方向長さも、紙媒体500の上下方向長さよりも若干長く調整されている。凹部881は位置決め部881A,881Bを備える。位置決め部881Aは凹部881の右上角部に位置し、表紙502の右上角部502A(図18参照)を位置決めする。位置決め部881Bは凹部881の右下角部に位置する。凹部881の検出装置7に対向する縁部である左端部近傍には、粘着部882が設けられている。粘着部882は例えば微粘着剤で形成された帯状の粘着部位である。粘着部882は、凹部881に対して位置決めされる表紙502と接着する。
また、図24に示すように、後カバー886の背面略中央部には、バッテリ装着部15及び銘板取付部16が互いに左右方向に隣接して背面視矩形状に設けられている。バッテリ装着部15は、正面視長方形状に形成された所定の厚みを有する板状に形成され、後カバー886の背面から後方に突出している(図27参照)。尚、バッテリ装着部15の突出する高さは、後述する銘板取付部16の突出する高さよりも高い。バッテリ装着部15には、検出装置7,8に電源を供給するバッテリ(図示略)が装着され、その上からバッテリカバー17が取り付けられる。バッテリ装着部15の後カバー886の背面から後方に突出する側面のうち、後カバー886の上端部に対向する上側面15Aは、上方から下方に向かうに従って背面から離間するように傾斜している。
銘板取付部16も、正面視長方形状に形成された所定の厚みを有する板状に形成され、後カバー886の背面から後方に突出している(図28参照)。銘板取付部16の背面から後方に突出する高さは、外装カバー400の右側覆い部442の厚みと略同一である。銘板取付部16には、読取装置200の銘板(図示略)が取り付けられる。銘板とは、例えば、小型の平板に読取装置200の銘柄(仕様)を表示した板、プレート、又はシールを指す。銘板取付部16の後カバー886の背面から後方に突出する側面のうち、後カバー886の上端部に対向する上側面16Aも、上方から下方に向かうに従って背面から離間するように傾斜している。つまり、上側面15A,16Aは同一面で、且つ同一角度で傾斜している。
図23に示すデジタイザ基板91,92は、X軸方向(具体的には、左右方向)及びY軸方向(具体的には、上下方向)の各々に細長いループコイルが多数配列された基板であって、近接する電子ペン3(図18参照)の位置を検出可能である。デジタイザ基板91,92は、夫々、検出装置7,8のほぼ全面に亘る大きさを有する上下方向に長い矩形状である。デジタイザ基板91,92は、夫々、A5サイズの表紙501及び表紙502の綴じ側を除く紙面略全体に対向可能な検出範囲を有する。
メイン基板14は、図示しないCPU、フラッシュROM、無線通信部等を備える。CPUは読取装置200の制御を行う。フラッシュROMは、CPUが読取装置200を制御する為に実行する各種プログラムや、電子ペン3のストロークデータ等を記憶する。無線通信部は、外部の電子機器(例えばPC)と近距離無線通信を実行する為のコントローラである。
次に、外装カバー400に対する検出装置7,8の取付手順を説明する。作業者は、図20に示すように、先ず、検出装置7を、凹部771を前方に向けた状態で、外装カバー400の左側覆い部441の前面に設けた保持シート444の内側に対し、右側方から挿入する。検出装置7は保持シート444の内側に保持される。次に、検出装置7と検出装置8をハーネス690で接続する(図24参照)。ハーネス690は、中央部443の前面と帯状体445との間に通す(図20参照)。そして、検出装置8の背面を、外装カバー400の右側覆い部442の前面に接着剤で固定する。このとき、図26に示すように、バッテリ装着部15及び銘板取付部16を、右側覆い部442に設けた開口部447の内側に挿入する。こうして、検出装置7,8は互いに左右方向に並んで配置される。この状態で、検出装置7は、保持シート444の内側において、検出装置8に対して接離する方向に移動可能となる。
ここで、図20に示すように、検出装置8の左端部は帯状体445の右端部に被らないようになっている。それ故、外装カバー400を折り畳んだ場合に、検出装置8の左端部と帯状体445の右端部とが干渉しない。また、検出装置7を保持シート444の左側方に押し込んだ状態で、検出装置7の右端部は帯状体445の左端部の前面に被せて配置される。これにより、読取装置200の開閉に応じて、検出装置7が検出装置8に接離する方向に移動した場合でも、検出装置7の右端部が帯状体445の左端側に引っ掛かる虞がない。このようにして、外装カバー400に対して検出装置7,8の取付作業が完了し、読取装置200が完成する。
そして、図26に示すように、バッテリ装着部15及び銘板取付部16は、外装カバー400の右側覆い部442に設けた開口部447の内側に挿入して配置されている。これにより、バッテリ装着部15及び銘板取付部16の厚みは、外装カバー400の右側覆い部442の厚みによって吸収される。よって、本実施形態は読取装置200の製品全体の厚みを軽減できるので、読取装置200の持ち運び易さ、及び扱い易さを向上できる。さらに、本実施形態では、バッテリ装着部15の厚みを外装カバー4の厚みで吸収できるので、バッテリ装着部15をデジタイザ基板92と重なる位置に敢えて設けることによって、検出装置8のサイズをコンパクトにもできる。
また、バンド456を開閉カバー452から外し、開閉カバー452を横方向に引き剥がすことで、図26に示すように、開口部447を介して、バッテリ装着部15及び銘板取付部16を外部に露出させることができる。これにより、ユーザは、検出装置8を外装カバー4の右側覆い部442から取り外すことなく、バッテリ装着部15に対してバッテリを着脱できる。また、開口部447を介して、銘板取付部16に取り付けられた銘板(図示略)の情報を確認できる。
さらに、本実施形態では、銘板取付部16を、外装カバー400の右側覆い部442の厚みと略同一の高さまで突出させている。これにより、ユーザが右側覆い部442を開閉カバー452を介して触ったときに、銘板取付部16と開閉カバー452の段差が目立たなくなるので、持ち運び易さを向上できる。また、銘板取付部16とバッテリ装着部15との段差も目立たなくすることができる。
また、右側覆い部442の背面において、開口部447は常時、開閉カバー452によって覆われている。これにより、開口部447内のバッテリ装着部15及び銘板取付部16は隠れて見えないので、外装カバー400の美観を向上できる。即ち、開閉カバー452は、開口部447を開閉しつつポケットとしても機能するので、機能性に富んだ読取装置200を提供できる。
そして、図25に示すように、読取装置200を折り畳んだ状態において、開閉カバー452の内側では、開口部447からバッテリ装着部15が若干突出している。本実施形態では、バッテリ装着部15の上側面15Aは、上方から下方に向かうに従って背面から離間するように傾斜している。つまり、上側面15Aは、開閉カバー452内に挿入される資料等の収納物の挿入方向(図26中矢印A2方向)に向かって傾斜している。これにより、開閉カバー452内に資料等が挿入された場合、資料の端部は上側面15Aに沿って摺動するので、バッテリ装着部15の側面の段差に引っ掛からない。さらに、銘板取付部16の上側面16Aも、上側面15Aと同様に傾斜しているので、開閉カバー452内に挿入される資料の端部が上側面16Aに引っ掛かることもない。従って、ユーザは開閉カバー452に対し、資料等の収納物を開閉カバー452の奥までスムーズに挿入できる。
次に、検出装置7,8に対する紙媒体500の取付手順を説明する。図18,図19に示すように、ユーザは、紙媒体500の表紙501を、検出装置7の凹部771と保持シート444との間の隙間に対して右側方から滑り込ませる。保持シート444は透明であるので、保持シート444の上から確認しながら、表紙501の位置を調整できる。そして、位置決め部771Aに対して、表紙501の左上角部501Aを突き当てることによって、左上角部501Aが位置決め部771Aに位置決めされる。そして、表紙501の左上角部501Aを、位置決め部771Aに位置決めした後、表紙501を凹部771に対して見開き側から綴じ側に向かって徐々に接触させ、粘着部772に接着させる。これにより、表紙501は凹部771に対して確実に固定される。
次いで、紙媒体500の表紙502を、検出装置8の凹部881に位置決めして固定する。このとき、紙媒体500の厚みに応じて、表紙502が既に固定された検出装置7を検出装置8側に寄せる。そして、表紙502の右上角部502Aを、凹部881の位置決め部881Aに突き当てて位置決めする。その後、表紙502を凹部881に対して見開き側から綴じ側に向かって徐々に接触させ、粘着部882に接着させる。これにより、表紙502は凹部881に対して確実に固定される。こうして、検出装置7,8に対する紙媒体500の取付作業が完了し、電子ペン3による書き込みが可能となる。
そして、検出装置7,8に紙媒体500が取り付けられた状態では、図19に示すように、紙媒体500の下端部と、凹部771,881の各下端部との間には、若干の隙間が生じるようになっている。これにより、凹部771,881の上側に位置する位置決め部771A,881Aに対して、表紙501の左上角部501Aと、表紙502の右上角部502Aとを下方から移動させて突き当てることができる。よって、検出装置7,8に対する紙媒体500の位置決めの作業性を向上できる。また、上記隙間によって、紙媒体500の寸法誤差を吸収することもできる。
尚、以上説明において、読取装置200は本発明の情報入力装置に相当する。検出装置8は本発明の第一検出部に相当する。検出装置7は本発明の第二検出部に相当する。外装カバー400は本発明のカバー部に相当する。右側覆い部442は本発明の第一覆い部に相当する。左側覆い部441は本発明の第二覆い部に相当する。銘板取付部16は本発明の表示部に相当する。表紙502は本発明の第一表紙に相当する。表紙501は本発明の第二表紙に相当する。
以上説明したように、本実施形態の読取装置200は紙媒体500に電子ペン3で書き込まれる情報を取得可能な装置である。読取装置200は、一対の検出装置7,8と、外装カバー400を備える。外装カバー400は左右方向に折り畳み可能である。検出装置7,8は、折り曲げられていない状態の外装カバー400の前面に対し、左右方向に並んで夫々取り付けられている。これら検出装置7,8の前面7A,8Aに対して、紙媒体500が固定される。外装カバー400の右側覆い部442の前面には、検出装置8の背面が接触して固定されている。検出装置8の背面には、バッテリ装着部15が突出して設けられている。右側覆い部442の中央には矩形状の開口部447が設けられ、開口部447に対して、バッテリ装着部15が挿入されて配置されている。それ故、バッテリ装着部15は開口部447を介して、右側覆い部442の背面側に露出している。これにより、バッテリ19の着脱時に外装カバー400から検出装置8を外す手間が不要となる。さらに、右側覆い部442の厚みでバッテリ装着部15の厚みを吸収できるので、製品全体の厚みを軽減できる。
また、上記実施形態では、右側覆い部442の背面には、開口部447を外側から覆うと共に、開口部447に対して開閉可能な開閉カバー452が設けられている。開閉カバー452で開口部447を隠すことができるので、読取装置2のデザイン性を損なうことがない。
また、上記実施形態では、バッテリ装着部15の上側面15Aが、開閉カバー452の開口側から内側に挿入される収納物の挿入方向に傾斜している。上側面15Aは、開閉カバー452の開口側に対向する部分である。これにより、資料や筆記具等を開閉カバー452に入れる際、資料の端部がバッテリ装着部15の上側面15Aの段差に引っ掛からないので、収納物の入れ易さを向上できる。
また、上記実施形態では、検出装置8の背面には、バッテリ装着部15に隣接して、銘板取付部16が突出して設けられている。右側覆い部442に設けられた開口部447に対して、バッテリ装着部15及び銘板取付部16が共に挿入されて配置されている。銘板取付部16の突出する高さは、右側覆い部442の厚みと略同一である。これにより、右側覆い部442との段差や、バッテリ装着部15との段差が目立たなくなるので、読取装置200を持ち易くすることができる。さらに、銘板取付部16の上側面16Aも、開閉カバー452の開口側から内側に挿入される収納物の挿入方向に傾斜している。上側面16Aは、開閉カバー452の開口側に対向する部分である。これにより、資料や筆記具等を開閉カバー452内に入れる際、銘板取付部16の上側面16Aの段差にも引っ掛からないので、収納物の入れ易さをさらに向上できる。
また、上記実施形態では、右側覆い部442の上部と下部の間に、伸縮可能な帯状のバンド456が設けられている。外装カバー400を閉じた状態では、バンド456を左側覆い部441に掛け止めすることによって、運搬時に外装カバー400が開いてしまうのを防止できる。読取装置200を使用する為に、外装カバー400を開いた状態では、バンド456を開閉カバー452に掛け止めすることによって、開閉カバー452が容易に開いてしまうのを防止できる。さらに、バンド456は、右側覆い部442の開放端側に設けられているので、右側覆い部442及び開閉カバー452の何れに対しても容易に掛け止めできる。
尚、本発明は上記第二実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲での変更が可能である。上記第二実施形態では、一対の検出装置7,8を備えた読取装置200を説明したが、一つの検出装置を備えた読取装置にも本発明は適用可能である。また、上記実施形態では、冊子状の紙媒体500を使用した場合を一例として説明したが、例えば一枚の用紙でも使用可能であり、表紙を備えない複数の用紙を綴じて構成される紙媒体でも使用可能である。
また、上記第二実施形態では、外装カバー400の右側覆い部442の背面において、バッテリ装着部15に隣接して銘板取付部16を設けているが、銘板取付部16は省略してもよい。また、本実施形態の銘板取付部16は、銘板を取り付ける部位であるが、銘板以外のものを貼り付けてもよい。
また、上記第二実施形態では、位置決め部771A,881Aを、凹部771,881の一部で夫々構成しているが、凹部771,881ではなく、検出装置7,8の前面7A,8A上において、例えばL字状の突起で構成してもよく、位置決めの方法については限定されない。さらに、上記第二実施形態では、表紙501及び表紙502の夫々の見開き側の端部のうち上側の角部を夫々位置決めしているが、表紙501の両角部のうち少なくとも一方を位置決めし、表紙502の両角部のうち少なくとも一方を位置決めすればよい。例えば、凹部771,881の下側に位置する位置決め部771B,881Bに対して、表紙501の左下角部501Bと、表紙502の右下角部502Bとを突き当てて位置決めしてもよい。
1,180 手書入力システム
2,200 読取装置
3 電子ペン
4,400 外装カバー
4L,441 左側覆い部
4R,442 右側覆い部
7L,7R,7,8 検出装置
15,82 バッテリ装着部
15A 上側面
16 銘板取付部
16A 上側面
17 バッテリカバー
19 バッテリ
46,452 開閉カバー
47 収容ポケット
48 バッテリ着脱口
100,500 紙媒体
110L,501 表紙
110R,502 表紙
120,503 用紙
447 開口部
456 バンド

Claims (7)

  1. 用紙に書き込まれて入力される情報を取得可能な情報入力装置において、
    近接する筆記具の位置を検出可能な板状体であって、前記用紙の紙面略全体に直接又は間接的に接触する検出部と、
    前記検出部の前記用紙に直接又は間接的に接触する接触面とは反対側の外面に突出して設けられ、バッテリを着脱可能に装着する為のバッテリ装着部と、
    前記検出部を外側から覆い且つ前記検出部の前記外面に接触させる板状の第一覆い部を備えるカバー部と
    を備え、
    前記第一覆い部は、
    前記バッテリ装着部に対応する位置に開口して設けられ、前記バッテリ装着部を外側に露出させる開口部を備えたことを特徴とする情報入力装置。
  2. 前記第一覆い部の前記検出部の前記外面に接触する面とは反対側の面には、前記開口部を外側から覆うと共に、前記開口部に対して開閉可能であって、一辺が開放された袋状を形成する開閉カバーが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の情報入力装置。
  3. 前記バッテリ装着部の前記外面から突出する側面のうち、前記開閉カバーの前記一辺に対向する部分が、前記開閉カバーの前記一辺側から内側に挿入される収納物の挿入方向に傾斜していることを特徴とする請求項2に記載の情報入力装置。
  4. 前記検出部の前記外面には、
    前記バッテリ装着部に隣接し、前記情報入力装置に関する情報を表示した表示部が前記外面から突出して設けられ、
    前記開口部は、前記バッテリ装着部及び前記表示部に対応する位置に開口して設けられ、前記バッテリ装着部及び前記表示部を外側に露出させ、
    前記表示部の前記外面から突出する高さは、前記第一覆い部の厚みと略同一であることを特徴とする請求項2又は3に記載の情報入力装置。
  5. 前記表示部の前記外面から突出する側面のうち、前記開閉カバーの前記一辺に対向する部分が、前記開閉カバーの前記一辺側から内側に挿入される収納物の挿入方向に傾斜していることを特徴とする請求項4に記載の情報入力装置。
  6. 前記用紙は、一対の表紙の間に複数重ねて配置され、且つ各々の縁部の一部で綴じられた冊子状の記録媒体を構成する用紙であって、
    前記検出部は、近接する前記筆記具の位置を検出可能な一対の板状体であって、前記一対の表紙のうちの第一表紙の紙面略全体に接触し且つ前記第一表紙に接触する接触面とは反対側の外面に前記バッテリ装着部を備える第一検出部と、前記一対の表紙のうちの第二表紙の紙面略全体に接触する第二検出部とを備え、
    前記カバー部は、前記第一検出部を外側から覆い且つ前記第一検出部の前記外面に接触させ、前記開口部及び前記開閉カバーを備える前記第一覆い部と、前記第一覆い部に対して開閉可能に連結され、前記第二検出部を外側から覆い且つ前記第二検出部の前記外面に接触させる板状の第二覆い部とを備え、
    前記第一覆い部の上部と下部の間には、伸縮可能な帯状のバンドが設けられ、
    前記バンドは、前記カバー部の開閉状態に対応して、前記第二覆い部及び前記開閉カバーのうち何れかに対して掛け止めされることを特徴とする請求項2から5の何れかに記載の情報入力装置。
  7. 前記バンドは、前記第一覆い部の開放端側で且つ前記上部と前記下部の間に伸縮可能に設けられたことを特徴とする請求項6に記載の情報入力装置。
JP2013087669A 2012-11-15 2013-04-18 情報入力装置 Active JP6127683B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013087669A JP6127683B2 (ja) 2012-11-15 2013-04-18 情報入力装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012251679 2012-11-15
JP2012251679 2012-11-15
JP2013087669A JP6127683B2 (ja) 2012-11-15 2013-04-18 情報入力装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014115974A true JP2014115974A (ja) 2014-06-26
JP6127683B2 JP6127683B2 (ja) 2017-05-17

Family

ID=51170344

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013087669A Active JP6127683B2 (ja) 2012-11-15 2013-04-18 情報入力装置
JP2013087725A Pending JP2014113818A (ja) 2012-11-15 2013-04-18 媒体保持シート

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013087725A Pending JP2014113818A (ja) 2012-11-15 2013-04-18 媒体保持シート

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP6127683B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014211772A (ja) * 2013-04-18 2014-11-13 ブラザー工業株式会社 情報入力装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6268056B2 (ja) * 2014-07-22 2018-01-24 ブラザー工業株式会社 筆記データ処理プログラム、及び、筆記データ処理装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04237361A (ja) * 1991-01-22 1992-08-25 Sony Corp 手書き入力装置のケース
JP2012014461A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Brother Ind Ltd 筆記記録装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04237361A (ja) * 1991-01-22 1992-08-25 Sony Corp 手書き入力装置のケース
JP2012014461A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Brother Ind Ltd 筆記記録装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014211772A (ja) * 2013-04-18 2014-11-13 ブラザー工業株式会社 情報入力装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014113818A (ja) 2014-06-26
JP6127683B2 (ja) 2017-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI574145B (zh) 配件與電子裝置間之檢測系統與方法
CN104102288B (zh) 电子装置
CN102411402B (zh) 使用多个传感器确认装置状态的方法及其装置
US20140132533A1 (en) Information Input Device
KR20180021395A (ko) 액세서리 디바이스를 위한 부착 특징부
JP6127683B2 (ja) 情報入力装置
US9965050B2 (en) Interactive book electronic system and operation method thereof
JP6098328B2 (ja) 情報入力装置
JP2014099116A (ja) 情報入力装置
JP5895824B2 (ja) 記録媒体
JP5920182B2 (ja) 記録媒体
JP2016122235A (ja) 情報端末用カバー
JP5890072B2 (ja) アクセサリと電子デバイスとの間の検出システム及び方法
JP6319080B2 (ja) 情報入力装置
JP6098329B2 (ja) 情報入力装置
KR20160019333A (ko) 전자 장치용 커버 디바이스
JP6155791B2 (ja) 情報入力装置
TWI503652B (zh) 配件與電子裝置間之檢測系統與方法
JP2016024756A (ja) 情報入力装置
JP2001101354A (ja) カードリーダ
JP5307285B1 (ja) リードライト機能付与装置
JP2017156985A (ja) 情報入力装置
US20080024442A1 (en) Wireless cursor indicating device
ITMI20071494A1 (it) Libro con dispositivi luminosi e relativo identificatore di pagine
JP2016146006A (ja) 情報入力装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170118

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170306

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170314

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170327

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6127683

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150