JP2014115323A - 光拡散板、照明装置および光拡散板の製造方法 - Google Patents

光拡散板、照明装置および光拡散板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】過度の光拡散を引き起こすことなく、光源の構成に応じた明るさのむらを効果的に目立たなくさせることができる光拡散板を提供する。
【解決手段】照明装置10は、複数の発光体30と対向して配置される。照明装置は、基板45と、基板上に形成された光拡散層50と、を含む。光拡散層は、主部51および主部中に分散された光拡散成分52を含む。光拡散層は、各発光体に対向するようになる位置を含む領域にそれぞれ設けられた複数の凸部55を有する。各凸部の最も厚さが厚くなる頂部55aは、当該凸部が対応する発光体と対向している。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の発光体と対向して配置されることを意図された光拡散板であって、とりわけ、発光体の配列に起因した明るさのむらを効果的に目立たなくさせることができる光拡散板、この光拡散板を有した照明装置、並びに、この光拡散板の製造方法に関する。
従来、発光体に対向して配置される光拡散板が、種々の分野で広く用いられてきた。特許文献1には、発光体とともに照明装置を構成する光拡散板が開示されている。照明装置を構成する光拡散板は、発光体からの光の進行方向を補正し、所望の配光特性での照明を可能にする。
照明装置に用いられる光拡散板に代表されるように、発光体に対向する位置に配置される多くの光拡散板に対しては、発光体の構成に応じて変化する光拡散特性を発現し得ることが好ましいとされている。このような光拡散板によれば、発光体からの光の配光特性を所望の配光特性に効率的に補正することができるからである。例えば照明装置においては、ライトイメージと呼ばれる発光体の像を目立たなくさせること、さらには発光体の構成に応じた明るさのむらを均一化することが可能になれば、高級感を醸し出し且つ優れた意匠性を付与することができる。
特開平6−44811号公報
しかしながら、発光体の構成に応じた光拡散特性を発現し得る光拡散板は、構成が複雑化し、製造工程が煩雑となり、これらの結果として製造原価が高騰する。とりわけ昨今では、省エネルギーの観点から点状発光体としてのLEDが急速に普及し、この傾向にともなって、光拡散板は、一平面上に配列された複数の発光体に対向して配置されることが多くなっている。このような傾向下においては、構成が複雑化し、製造工程が煩雑となり、さらに、製造原価が高騰するといった上述の不具合がより深刻となる。
このため、実際には、非常に強い等方拡散能を発現する光拡散板を発光体から遠く離間して配置することにより、光源の構成に応じた明るさのムラを目立たなくすることが実施されてきた。確かに、このような光拡散板は、比較的に安価に作製することができるが、過度の拡散によるエネルギー効率の低下、さらには装置の大型化といった別の不具合を引き起こすことになる。
本発明は以上の点を考慮してなされたものであり、過度の光拡散を引き起こすことなく、光源の構成に応じた明るさのむらを効果的に目立たなくさせることができる光拡散板を提供することを目的とする。
本発明による光拡散板は、
複数の発光体と対向して配置される光拡散板であって、
基板と、
主部および前記主部中に分散された光拡散成分を含み、前記基板上に形成された光拡散層と、を備え、
前記光拡散層は、各発光体に対向するようになる位置を含む領域にそれぞれ設けられた複数の凸部を有し、
各凸部の最も厚さが厚くなる頂部は、当該凸部が対応する発光体と対向している。
本発明による光拡散板において、前記凸部の表面に、微小凹凸が形成されていてもよい。
本発明による光拡散板において、前記光拡散層は、所定のパターンで前記基板上に形成されていてもよい。
本発明による光拡散板において、前記光拡散層は、前記基板上の全面に形成されていてもよい。
本発明による光拡散板において、前記基板は、主部と、前記主部中に分散された光拡散成分と、を有するようにしてもよい。
本発明による照明装置は、
上述した本発明による光拡散板のいずれかと、
前記光拡散板に対向して配置された複数の発光体と、を備える。
本発明による光拡散板の製造方法は、
光拡散成分及び電離放射線硬化型樹脂を含む樹脂組成物を基板上に吐出する工程と、
前記基板上の前記樹脂組成物に電離放射線を照射して、前記樹脂組成物を硬化させてなる光拡散層を前記基板上に形成する工程と、を備え、
前記樹脂組成物を吐出する工程において、前記基板上に区分けされた複数の領域のそれぞれに予め設定された液滴数だけ樹脂組成物が吐出され、前記光拡散層は、吐出される前記樹脂組成物の液滴数の相違に起因して凸部を含むようになる。
本発明による光拡散板の製造方法において、前記樹脂組成物を吐出する工程において、一列に配列された複数の吐出口を有するノズルユニットを含むヘッドと、基板とを、前記吐出口の配列方向と交差する方向に、複数回、相対移動させ、各吐出口から、当該吐出口に対面する前記領域に、当該領域に対して設定された液滴数だけ樹脂組成物を吐出してもよい。
本発明による光拡散板の製造方法において、
前記樹脂組成物を吐出する工程で、吐出口を有するノズルユニットを含むヘッドと基板とを相対移動させながら、各吐出口から、当該吐出口に対面する前記領域に前記樹脂組成物を吐出し、
前記ヘッドは、一列に配列された複数の吐出口を有するノズルユニットを、前記ヘッドと前記基板との相対移動方向に並べて複数有し、
前記ヘッドと前記基板とが前記相対移動方向に沿って一方の向きに相対移動する間に、前記基板上の少なくとも一つの前記領域に、異なるノズルユニットに含まれる二つの吐出口から、前記樹脂組成物が吐出されてもよい。
本発明による光拡散板の製造方法において、前記樹脂組成物を吐出する工程において、前記基板上の少なくとも一つの前記領域には、前記樹脂組成物が吐出されないようにしてもよい。
本発明による光拡散板の製造方法において、前記樹脂組成物を吐出する工程において、前記基板上のすべての前記領域に、前記樹脂組成物が一滴以上吐出されるようにしてもよい。
本発明によれば、簡易な構成を有し安価に作製することができる光拡散板によって、発光体の構成に起因した明るさのむらを効果的に目立たなくさせることができる。
図1は、本発明による一実施の形態を説明するための図であって、光拡散板を含んだ照明装置を示す平面図である。 図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。 図3は、光拡散板の製造方法を説明するための平面模式図である。 図4は、光拡散板の製造方法を説明するための側面模式図である。 図5は、図2に対応刷る図であって、光拡散層の一変形例を示す図である。 図6は、図2に対応刷る図であって、光拡散層の他の変形例を示す図である。 図7は、図2に対応刷る図であって、光拡散層のさらに他の変形例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。以下の実施の形態においては、本発明の光拡散板を、照明装置に適用した例について説明する。しかしながら、本発明の光拡散板は、照明装置への適用に限られず、例えば発光体に対向して配置される種々のデバイスやモジュール等の用途に広く適用することが可能である。
図1〜図4は本発明の一実施の形態を説明するための図である。本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。このうち図1及び図2は、照明装置および光拡散板を示す平面図または縦断面図である。図3及び図4は、光拡散板の製造方法を説明するための平面図または側面図である。
なお、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の誤差範囲を含めて解釈することとする。
また、本明細書において、「板」、「シート」、「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「板」はシートやフィルムと呼ばれ得るような部材も含む概念であり、したがって、「光拡散板」は、「光拡散シート」や「光拡散フィルム」と呼ばれる部材と呼称の違いのみにおいて区別され得ない。
さらに、「板面(シート面、フィルム面)」とは、対象となる板状(シート状、フィルム状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となる板状部材(シート状部材、フィルム状部材)の平面方向と一致する面のことを指す。本実施の形態においては、照明装置10の発光面10aをなす光拡散板40の板面、および、ケース20の底板部21の板面は平行となっている。
図1及び図2に示すように、照明装置10は、仮想平面上に配列された発光体30と、発光体30に対向して配置された光拡散板40と、を有している。図示された照明装置10は、底板部21及び側板部22を有するケース20を含んでいる。発光体30は、ケース20の底板部21上に支持され、光拡散板40は、ケース20の側板部22によって支持されている。光拡散板40は、この照明装置10の発光面10aをなし、発光体30から投射される光を適切に拡散させて当該光の進行方向を調節する。この光拡散板40の光拡散機能により、照明装置10は、所望の配光特性での照明を実現することが可能となる。以下、照明装置10を構成する各構成要素を、ケース20、発光体30及び光拡散板40の順で説明していく。
ケース20は、平面状に延び広がる底板部21と、底板部21の周囲から延び上がった側板部22と、を有しいている。ケース20は、光拡散板40とともに、発光体30を収容する空間を画成する。そして、発光体30で発光された光が、発光面10aをなす光拡散板40を通過して、ケース20と光拡散板40とによって画成された空間から出射し得るよう、ケース20の底板部21及び側板部22の少なくとも内面は、高反射率の材料によって構成されていることが好ましい。
発光体30は、特に限定されるものではなく、種々のタイプの発光体、例えば、冷陰極管、発光ダイオード、白熱電球等を用いることができる。図示された例では、発光ダイオードに代表される点状の発光体10が、用いられている。複数の光拡散板40は、ケース20の底板部21によって画成される平面上に二次元配列されている。すなわち、光拡散板40は、一方向に列状に並べられているのではなく、面状の広がりを持って配列されている。とりわけ図示された例では、図1によく示されているように、複数の発光体30が、正方配列により、互いに直交する底板部21上の二方向に沿って、それぞれ一定のピッチで配列されている。
次に、光拡散板40について説明する。図2によく示されているように、光拡散板40は、基板45と、基板45上に形成された光拡散層50と、を有している。光拡散層50は、光拡散機能を有した層であり、複数の発光体30の構成、とりわけ配列に応じて厚さが変化する。このため、光拡散層50は、複数の発光体30の構成に応じて、面内で異なる光拡散機能を発現することができる。つまり、この光拡散層50を有した光拡散板40は、発光体30からの光を過度に拡散させることなく、当該光を適切に拡散させることができる。
基板45は、一対の主面45a,45bを有した板状の部材である。発光体30から発光された光は、光拡散板40を透過することになる。このため、光拡散板40の基板45をなす材料は、十分な光透過性を有していることが好ましい。
また、上述したように、基板45上には、光拡散機能を有した光拡散層50が設けられるが、基板45自体が光拡散機能を有していてもよい。光拡散層50に加えて基板45も光拡散機能を有するようになれば、光拡散板40全体としての拡散能が強化され、発光体30からの光の進行方向を十分且つ適切に補正することが可能となる。図示された基板45は、主部46と、主部46内に分散された光拡散成分47と、を有することによって、光拡散機能を発現することができるようになっている。なお、図2以外の図においては、光拡散成分47の図示を省略している。
主部46は、バインダー樹脂として機能し、好ましくは、光を十分に透過させるともに適切な強度を有した材料を用いて作製される。例えば、アクリル、スチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル等の一以上を主成分とする透明樹脂を用いて主部46を形成することができる。光拡散成分47としては、例えば、基板45内を進む光に対し、反射や屈折等によって、当該光の進路方向を変化させる作用を及ぼすことができるものが用いられる。例えば、主部46を構成する上述の樹脂とは異なる屈折率を有する材料を用いて、光拡散成分47が構成される。このような光拡散成分47としては、例えば、平均粒径が0.5〜100μm程度であるシリカ(二酸化珪素)、アルミナ(酸化アルミニウム)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂等の透明物質からなる粒子を用いることができる。また、光拡散成分47は単なる気泡であってもよい。
次に、光拡散層50について説明する。図示された例において、光拡散層50は、発光体30の側を向く基板45の第1面45a上ではなく、この第1面45aに対向する第2面45b上に形成されている。図2に示されているように、光拡散層50は、主部51と、主部51中に分散された光拡散成分52と、を含んでいる。光拡散層50の主部51は、上述した基板45の主部46に用いられ得る材料と同一の材料を用いて形成され得る。また、光拡散層50の光拡散成分52は、上述した基板45の光拡散成分47に用いられ得る材料と同一の材料を用いて形成され得る。なお、図2以外の図においては、光拡散成分52の図示を省略している。
光拡散層50は、光拡散成分52に起因して、光拡散機能を発現する。そして、上述したように、また図2よく示されているように、光拡散層50の厚みは、一定ではなく、発光体30のとの相対位置に応じて変化する。このため、光拡散層50の光拡散能の程度は、光拡散板40の板面に沿った各位置において一定ではなく、光拡散板40の板面に沿った発光体30のとの相対位置に応じて変化する。すなわち、光拡散層50は、厚みの厚い部位においてより強い光拡散機能を発現し、厚みの薄い部位においてより弱い光拡散機能を発現することになる。
図1及び図2に示すように、光拡散層50は、各発光体30に対向するようになる位置を含む領域にそれぞれ設けられた複数の凸部55を有している。図示された例において、凸部55は、一つの発光体30に対向する領域を内包する領域に形成されている。そして、図2に示すように、各凸部55において最も厚さが厚くなる頂部55aは、当該凸部55が対応する発光体40と正対して、すなわち、光拡散板40への法線方向に沿って光拡散板40と対向して位置している。とりわけ、光拡散板40への法線方向に沿った照明装置10の断面において、或る一つの発光体30に対応して設けられた凸部55の頂部55aは、光拡散板40の板面に沿った当該発光体30の中心に正対して位置している。また、或る一つの発光体30に対応して設けられた凸部55において、光拡散板40の板面に沿って頂部55aから離間するにつれ、当該凸部55の厚さがしだいに薄くなっていく。
なお、図示された例では、各発光体30に対応して設けられた複数の凸部55が、互いに離間して配置されている。そして、隣り合う二つの発光体30にそれぞれ対応して形成された二つの凸部55の間には、光拡散層50が、形成されていない領域が設けられている。すなわち、図示された例では、光拡散層50は、基板45の第2面45b上に、複数の発光体30の配列パターンに対応した所定のパターンによって形成され、且つ、複数の発光体30の配列パターンに対応してその厚みを変化させている。
ところで、図2に示すように、光拡散層50の表面には、微小凹凸56が形成されている。なお、ここでいう微小凹凸56とは、上述した凸部55に起因した光拡散層50の全体的な凹凸とは区別されるものであり、凸部55に起因した光拡散層50の全体的な凹凸よりも小さいピッチで形成された凹凸のことを指している。このような微小凹凸56によれば、凸部55に起因して形成される輝度の角度分布をよりなだらかに変化させることが可能となる。すなわち、照明装置10の発光面10aを観察する際の観察方向に沿った明るさの変化を、よりなだらかに変化させること、言い換えると、より自然な変化とすることができる。
光拡散層50の表面の微小凹凸56は、光拡散成分47の存在だけに起因して形成されるものではなく、後述するインクジェット印刷を利用した光拡散層50の製造方法にも起因して形成されるものと予想される。この結果、光拡散層50の表面に形成される微小凹凸56の表面粗さは、光拡散成分47の粒径や密度等から予想される値とは異なる特異な値を取るようになる。具体的には、後述するインクジェット印刷を用いる製造方法によって作製された光拡散層の500μm四方の領域について、白色干渉顕微鏡(New View6300、Zygo社製)により算術平均粗さRa(JIS−B0601:2001)を測定したところ、1〜10μmとなった。一方、版を用いる印刷によって同様の材料を用いて作製された光拡散層について、同様の測定方法で算術平均粗さRaを測定したところ、0.5〜1.5μmとなった。
以上のような構成からなる光拡散板40及びこの光拡散板40を用いた照明装置10によれば、次の作用効果が奏されるようになる。
図2に示すように、発光体30で発光された光は、直接またはケース20等で反射した後、光拡散板40に入射する。光拡散板40へ入射した光は、次に、光拡散板40で拡散された後に、照明光として照明装置10の発光面10aから射出する。
上述したように、発光面に対向する位置に複数の発光体が配置されているため、観察方向に応じた明るさのむらや、発光面の面内各位置における明るさのむらが生じ、さらには、発光体30の像が視認されてしまう可能性もある。この場合、粗雑感が生じ、照明装置が配置されている周辺領域の雰囲気までもが損なわれる。
一方、上述してきた光拡散板40では、光拡散層50が、各発光体30に対向するようになる位置を含む領域にそれぞれ設けられた複数の凸部55を有しており、各凸部55の最も厚さが厚くなる頂部55aは、当該凸部55が対応する発光体30と対向して位置している。すなわち、光拡散成分52を含有した光拡散層50の厚さが、発光体30のとの相対位置に応じて変化する。このため、光拡散層50の光拡散能の程度は、光拡散板40の板面に沿った各位置において一定ではなく、光拡散板40の板面に沿った発光体30との相対位置に応じて変化する。より具体的には、光拡散層50の光拡散能の程度は、発光体30と正対する位置において最も強く、光拡散板40の板面に沿って発光体30からずれるにしたがって、光拡散層50の光拡散能の程度は低下する。
すなわち、光拡散板40は、極めて簡易な構成により、最も明るくなる傾向のある発光体30に正対する位置において最も強い光拡散機能を発現し、最も暗くなる傾向のある隣り合う二つの発光体30の間となる位置に正対する位置において最も弱い光拡散機能を発現する。これにより、従来技術のように発光体で発光された光を全体的に過度に拡散させる、或いは、光拡散板を発光体から引き離して配置することなく、発光体30の像を目立たなくすること、さらには、明るさの面内ばらつき、明るさの観察方向に応じたばらつきを効果的に低減することが可能となる。結果として、高級感を醸し出すこと、照明装置10が配置される周辺環境とのより良い調和を図ることが可能となる。また、発光体30からの光を過度に拡散させることがないので、発光体30から光の損失を抑制して、有効に照明に利用され得る光の割合、すなわち発光体30から光の利用効率を効果的に改善することが可能となる。さらに、光拡散板40を発光体30に近接して配置することも可能となるので、照明装置10を小型化することができる。
次に、主に図3及び図4を参照しながら、光拡散板40の製造方法の一例について説明する。以下に説明する製造方法では、インクジェット印刷により、光拡散層50を形成するようになる樹脂組成物78を基板45上に吐出することによって、光拡散板40を作製する。
まず、光拡散板40の製造に用いられる塗布装置70について説明する。塗布装置70は、基板45を支持する不図示の支持装置と、樹脂組成物78を吐出するノズルヘッド72と、基板45とノズルヘッド72とを相対移動させる不図示の駆動装置と、を有している。ノズルヘッド72は、一列に並べられた複数の吐出口76を有するノズルユニット74を有している。ノズルヘッド72と基板45との相対移動は、吐出口76の配列方向と交差する方向、とりわけ図示された例では吐出口76の配列方向と直交する方向に実施される。
図3及び図4に示すように、図示された例において、ノズルヘッド72は、三つのノズルユニット74を有している。三つのノズルユニット74は、吐出口76の配列方向が互いに平行となるようにして、配置されている。また、三つのノズルユニット74は、基板45との相対移動方向に沿って順に並べられている。
吐出口76から吐出される樹脂組成物78は、電離放射線硬化型樹脂と光拡散成分47とを少なくとも含有している。また、樹脂組成物78は、光重合開始剤、溶剤、分散剤、界面活性剤等を適宜含んでもよい。
次に、このような塗布装置70を用いて、基板45上に光拡散層50を形成する方法について説明する。以下に説明する製造方法は、樹脂組成物78を基板45上に吐出する工程と、基板45上に吐出された樹脂組成物78を硬化させる工程と、を含んでいる。
まず、樹脂組成物78を吐出する工程では、図3に点線で示すように、基板45の樹脂組成物78を吐出される側の面45bを多数の領域Rに分割する。図3に示された例では、基板45の第2面45bは、ノズルヘッド72との相対移動方向およびノズルヘッド72における吐出口76の配列方向の両方に沿って区分けされ、多数の領域が形成されている。ノズルヘッド72と基板45とが所定の方向に相対移動する際には、このようにして区分けされた各領域Rの上方を、各ノズルユニット74に含まれる少なくとも一つの吐出口76、したがって、合計で少なくとも三つの吐出口76が通過することになる。この場合、ノズルヘッド72と基板45とが相対移動方向に沿って一方の向きに相対移動する間に、基板45上の少なくとも一つの領域Rに、異なるノズルユニット72に含まれる二つ又は三つの吐出口76から、樹脂組成物78が吐出され得る。
次に、作製されるべき光拡散層50の厚み変化を考慮して、基板45の第2面45b上の各領域Rに吐出すべき樹脂組成物78の液滴数を決定する。その後、実際にノズルヘッド72と基板45とを相対移動させて、各領域Rに対して決定された液滴数だけ樹脂組成物78を塗布していく。すなわち、ここで説明する方法では、樹脂組成物78の吐出される液適数を、基板45の第2面45bに画成された多数の領域Rの間で変化させることにより、厚みが一定でない光拡散層50を作製する。このような方法によれば、極めて簡単な方法により、上述した光拡散層50を作製することができる。また、上述した光拡散層50の表面に形成された微小凹凸56は、樹脂組成物78を吐出した際に生じる樹脂組成物78の飛散に起因しているものと推測される。
図4には、ノズルヘッド72から樹脂組成物78が吐出されている状態が示されている。図4に示すように、ノズルヘッド72と基板45とが一度相対移動することにより、樹脂組成物78を塗布されない領域、樹脂組成物78を一液滴分塗布された領域、樹脂組成物78を二液滴分塗布された領域、及び、樹脂組成物78を三液滴分塗布された領域の四階調で、基板45上の多数の領域Rが分類されるようになる。また、このノズルヘッド72と基板45とが一往復相対移動することにより、樹脂組成物78を塗布されない領域および樹脂組成物78を一〜六液滴分塗布された領域の七階調で、基板45上の多数の領域Rを分類することが可能となる。
なお、図1及び図2に示された光拡散板40のように、光拡散層50を基板45上に所定のパターンにて形成する場合、基板45上の少なくとも一つの領域Rには、樹脂組成物78が吐出されないことになる。
次に、基板45の第2面45bに塗布された樹脂組成物78を、必要に応じて、乾燥させ、その後、樹脂組成物78に対して当該樹脂組成物78に対応した電離放射線を照射する。これにより、樹脂組成物78が基板45で硬化し、硬化した樹脂組成物78からなる光拡散層50が基板45上に形成される。
なお、基板45上に塗布された樹脂組成物78が、電離放射線を照射される前に、平坦化してしまうと、凸部55を有し厚さが変化する光拡散層50を形成することができなくなる。したがって、予め樹脂組成物78の濃度を調整しておき、且つ、樹脂組成物78の塗布後、速やかに電離放射線の照射を行うことが好ましい。
以上のような製造方法によれば、発光体30の構成に応じて配列された凸部55を含む光拡散層50を、基板45の第2面45b上に極めて容易且つ安価に製造することができる。
以上のように本実施の形態によれば、光拡散層50は、各発光体30に対向するようになる位置を含む領域にそれぞれ設けられた複数の凸部55を有し、各凸部55の最も厚さが厚くなる頂部55aは、当該凸部55が対応する発光体30と対向する位置にある。このため、光拡散層50は、複数の発光体30の構成に応じた光拡散機能を発現することができる。これにより、この光拡散層50を有した光拡散板40は、発光体30からの光を過度に拡散させることなく当該光を適切に拡散させ、発光体30の像を目立たなくさせること、さらには明るさの面内分布を効果的に均一化することが可能となる。加えて、この光拡散板40は、例えばインクジェット法を用いることにより、容易且つ安価に作製され得る。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
上述した実施の形態において、基板45のうちの発光体30の側を向かない面45bに光拡散層50を形成したが、これに限られない。例えば、図5に示すように、基板45のうちの発光体30の側を向く面45a上に、上述した光拡散層と同様の光拡散層50を形成してもよい。また、図6に示すように、基板45の第1面45a及び第2面45bの両方の面に、上述した光拡散層と同様の光拡散層50をそれぞれ形成してもよい。なお、基板45のうちの発光体30の側を向く第1面45a上に形成された光拡散層50のパターンは、基板45の透明度にもよるが、発光面10aの側から視認され難くなり、周辺領域との調和や意匠性の改善を図る観点において好ましい。
また、上述した実施の形態において、光拡散層50が、発光体30に対向する領域に形成された複数の凸部55からなり、基板45上に所定のパターンにて形成されている例を示したが、これに限られない。例えば図7に示すように、光拡散層50が基板45の全面に形成されていてもよい。図7に示された例において、光拡散層50のうちの隣り合う二つの凸部55の間となる領域に、薄い光拡散層が形成されている。このように基板45の全面に光拡散層50を形成した場合には、光拡散層50のパターンが、発光面10aの側から視認され難くなり、周辺領域との調和や意匠性の改善を図る観点において好ましい。図7に示された光拡散層50を、上述した図3及び図4の方法で作製する場合、基板54上に区分けされたすべての領域Rに、樹脂組成物78が一滴以上吐出されることになる。
さらに、上述した実施の形態において、光拡散板40が平面状に形成されている例を示したが、これに限られず、曲面状に形成されていてもよい。
さらに、上述した実施の形態において、基板45が、主部46と光拡散成分47とを有する例を示したが、これに限られない。基板45のうちの光拡散層50が設けられていない側の面45aが粗面として形成され、基板45が光拡散機能を発現するようにしてもよい。或いは、基板45が、光拡散成分47を含有せず、且つ、光拡散機能を発現しないようにしてもよい。
さらに、上述した実施の形態において、ノズルヘッド72が、三つのノズルユニット74を有する例を示したが、これに限られない。例えば、ノズルヘッド72が、単一のノズルユニット74しか含んでいなくてもよい。この場合、ノズルヘッド72は、一列に配列された吐出口76のみしか有していないが、ノズルヘッド72と基板45とを複数回相対移動させることにより、基板45の各領域Rに吐出される樹脂組成物78の液滴数を変化させることができる。
さらに、上述した実施の形態において、複数の発光体30と光拡散層50とを含む照明装置10の一例を示したが、照明装置10の構成は上述した例に限られない。例えば、発光体30と光拡散層50との間に他の部材が設けられていてもよい。
なお、以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 照明装置
10a 発光面
20 ケース
30 発光体
40 光拡散板
45 基板
45a 入光側面
45b 出光側面
46 主部
47 光拡散成分
50 光拡散層
51 主部
52 光拡散成分
55 凸部
55a 頂部
56 凹凸、微小凹凸
70 塗布装置
72 ノズルヘッド
74 ノズルユニット
76 吐出口
78 樹脂組成物

Claims (10)

  1. 複数の発光体と対向して配置される光拡散板であって、
    基板と、
    主部および前記主部中に分散された光拡散成分を含み、前記基板上に形成された光拡散層と、を備え、
    前記光拡散層は、各発光体に対向するようになる位置を含む領域にそれぞれ設けられた複数の凸部を有し、
    各凸部の最も厚さが厚くなる頂部は、当該凸部が対応する発光体と対向している、光拡散板。
  2. 前記凸部の表面に、微小凹凸が形成されている、請求項1に記載の光拡散板。
  3. 前記光拡散層は、所定のパターンで前記基板上に形成されている、請求項1または2に記載の光拡散板。
  4. 前記光拡散層は、前記基板上の全面に形成されている、請求項1または2に記載の光拡散板。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光拡散板と、
    前記光拡散板に対向して配置された複数の発光体と、を備える、照明装置。
  6. 光拡散成分及び電離放射線硬化型樹脂を含む樹脂組成物を基板上に吐出する工程と、
    前記基板上の前記樹脂組成物に電離放射線を照射して、前記樹脂組成物を硬化させてなる光拡散層を前記基板上に形成する工程と、を備え、
    前記樹脂組成物を吐出する工程において、前記基板上に区分けされた複数の領域のそれぞれに予め設定された液滴数だけ樹脂組成物が吐出され、前記光拡散層は、吐出される前記樹脂組成物の液滴数の相違に起因して凸部を含むようになる、光拡散板の製造方法。
  7. 前記樹脂組成物を吐出する工程において、一列に配列された複数の吐出口を有するノズルユニットを含むヘッドと、基板とを、前記吐出口の配列方向と交差する方向に、複数回、相対移動させ、各吐出口から、当該吐出口に対面する前記領域に、当該領域に対して設定された液滴数だけ樹脂組成物を吐出する、請求項6に記載の光拡散板の製造方法。
  8. 前記樹脂組成物を吐出する工程において、吐出口を有するノズルユニットを含むヘッドと基板とを相対移動させながら、各吐出口から、当該吐出口に対面する前記領域に前記樹脂組成物を吐出し、
    前記ヘッドは、一列に配列された複数の吐出口を有するノズルユニットを、前記ヘッドと前記基板との相対移動方向に並べて複数有し、
    前記ヘッドと前記基板とが前記相対移動方向に沿って一方の向きに相対移動する間に、前記基板上の少なくとも一つの前記領域に、異なるノズルユニットに含まれる二つの吐出口から、前記樹脂組成物が吐出される、請求項6に記載の光拡散板の製造方法。
  9. 前記樹脂組成物を吐出する工程において、前記基板上の少なくとも一つの前記領域には、前記樹脂組成物が吐出されない、請求項6〜8のいずれか一項に記載の光拡散板の製造方法。
  10. 前記樹脂組成物を吐出する工程において、前記基板上のすべての前記領域に、前記樹脂組成物が一滴以上吐出される、請求項6〜8のいずれか一項に記載の光拡散板の製造方法。
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