JP2016536645A - レンズレット及びプリズムクラスタを有する両面光学フィルム - Google Patents

レンズレット及びプリズムクラスタを有する両面光学フィルム Download PDF

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Abstract

光学フィルムは、細長いレンズレットが中に形成される構造化表面と、細長いプリズムが中に形成される対向する構造化表面とを有する。レンズレットは、互い及びフィルム面に概ね平行にある伸長軸に平行に延在し、プリズムは、また、互い及び伸長軸に平行に延在する。プリズムは、隣接プリズムの分離されたクラスタにグループ化される。それぞれのプリズムクラスタは、レンズレットの対応する1つに関連し、かつ、少なくとも3個のプリズムを有する。それぞれのレンズレットは、焦点及び焦点面を画定する。プリズムクラスタ内のプリズムの頂点は、焦点面にて又は該焦点面近傍に配設される。斜光で照射されたとき、それぞれのレンズレット/プリズムクラスタペア及び任意選択的に全体としての光学フィルムは、N本の角度的に分離された光ビームを生成し得、Nは、それぞれのプリズムクラスタ内のプリズムの数である。

Description

本発明は、概して、微細構造化された光学フィルムに関するものであり、特に、相対する主表面が両方とも構造化されるフィルム、並びにそのようなフィルムを組み込んだ物品及びシステム、並びにそのようなフィルムに関係する方法に関する。
相対する表面上に構造化表面を有する光学フィルムは、本明細書において両面光学フィルムと呼ばれ、そのような光学フィルムは既知である。そのようなフィルムのいくつかにおいて、一方の構造化表面にはレンズ状機構が形成され、他方の構造化表面にはプリズム機構が形成されている。プリズム機構とレンチキュラー機構の1対1対応が存在し、個々のプリズム機構は伸長されて、互いにかつ個々のレンチキュラー機構と平行に延在し、レンチキュラー機構もまた伸長されている。そのようなフィルムは、裸眼立体3Dディスプレイシステムにおいて光路変更光学フィルムとして使用するためのものとして開示されている。例えば、米国特許第8,035,771号(Brottら)、及び同第8,068,187号(Huizingaら)、並びに米国特許出願公開第2005/0052750号(Kingら)、同第2011/0149391号(Brottら)、及び同第2012/0236403号(Sykoraら)を参照されたい。
第1の構造化表面は、その中に形成される細長いレンズレットを有し、第1の構造化表面に対向する第2の構造化表面は、その中に形成される細長いプリズムを有する両面光学フィルムの新たなファミリーを開発した。レンズレットは互いに平行に延在し、フィルム面に概ね平行である伸長軸に平行に延在し、かつプリズムもまた互いに延在し、伸長軸に平行に延在する。プリズムは、隣接プリズムの分離されたクラスタにグループ化される。それぞれのプリズムクラスタは、レンズレットの対応する1つに関連し、かつ、少なくとも3つのプリズムを有する。それぞれのレンズレットは、焦点及び焦点面を画定する。プリズムクラスタ内のプリズムの頂点は、焦点面にて又は該焦点面近傍に配設される。例えば、焦点空間は、焦点面を包含し、かつ、レンズレットの軸方向の焦点距離の20%に等しい差分距離DDだけ焦点面から分離される境界を有する空間と定義され得、レンズレットに関連したプリズムクラスタ内のプリズムのプリズム頂点は、レンズレットの焦点空間内に配設される。斜光で照射されたとき、それぞれのレンズレット/プリズムクラスタペア及び任意選択的に全体としての光学フィルムは、N本の角度的に分離された光ビームを生成し得、Nは、それぞれのプリズムクラスタ内のプリズムの数である。
本出願は、したがって、とりわけ、対向する第1及び第2の構造化表面を有する光学フィルムを開示し、第1の構造化表面は、その上に形成された複数の細長いレンズレットを有し、第2の構造化表面は、その上に形成された複数の細長いプリズムを有する。複数のレンズレットは、伸長軸に平行であるそれぞれのレンズレット軸に沿って伸長されており、細長いプリズムは、また、伸長軸に平行であるそれぞれの細長いプリズム頂点を有する。プリズムは、互いから分離されるプリズムクラスタにグループ化され、それぞれのプリズムクラスタは、プリズムのうちの少なくとも3つを有し、それぞれのプリズムクラスタは、レンズレットの対応する1つに関連する。それぞれのレンズレットは、焦点面を画定し、それぞれのレンズレットについて、レンズレットに関連したプリズムクラスタ内のプリズムのプリズム頂点は、焦点面にて又は該焦点面近傍に配設される。例えば、それぞれのレンズレットについて、レンズレットは、軸方向の焦点距離を有し得、焦点空間は、焦点面を包含し、かつ、レンズレットの軸方向の焦点距離の20%に等しい差分距離DDだけ焦点面から分離される境界を有し、レンズレットに関連したプリズムクラスタ内のプリズムのプリズム頂点は、レンズレットの焦点空間内に配設され得る。場合によっては、それぞれのレンズレットについて、レンズレットに関連したプリズムクラスタ内のプリズムのプリズム頂点は、焦点面とレンズレットとの間の焦点空間の一部内に配設され得る。
それぞれのレンズレットについて、レンズレットに関連したプリズムクラスタ内のプリズムのプリズム頂点は、平面内にあり得る。それぞれのレンズレットについて、焦点面は、伸長軸に垂直な横断面平面において第1の湾曲形状を有し得る。それぞれのレンズレットについて、レンズレットに関連したプリズムクラスタ内のプリズムのプリズム頂点は、横断面平面において第2の湾曲形状に沿って配置され得、第1及び第2の湾曲形状は、同じ極性を有し得、例えば、両方とも凹状であり得るか、又は、両方とも凸状であり得る。それぞれのプリズムクラスタは、プリズムのうちの5個、又は、プリズムのうちの10個を含み得る。プリズムクラスタは、同数N個のプリズムを含み得、Nは、少なくとも3、又は少なくとも5、又は少なくとも10である。
それぞれのレンズレットについて、関連のプリズムクラスタは、プリズムのNを有し得、レンズレットは、第2の構造化表面が第1の光源からの斜光で照射されたとき、N本の角度的に分離された光ビームを画定する第1のレンズレット光出力を提供するために関連のプリズムクラスタと協働し得、Nは、少なくとも3であり得る。フィルムは、第1のレンズレット光出力を受光してN本の角度的に分離された光ビームを1本の光ビームに変換するように配設された拡散フィルムと組み合わされ得る。
光学フィルムは、フィルム面及びフィルム面に垂直な厚さ軸を画定し得、レンズレットの少なくともいくつかは、複合曲率を伸長軸に垂直な横断面平面において有し得る。そのようなレンズレットは、また、それぞれのレンズレット対称軸を横断面平面において有し得、レンズレット対称軸の少なくともいくつかは、厚さ軸に対して傾斜され得る。同様に、プリズムは、それぞれのプリズム対称軸を伸長軸に垂直な横断面平面において有し得、プリズム対称軸の少なくともいくつかは、厚さ軸に対して傾斜され得る。
レンズレットは、レンズレットピッチにしたがって離間され得、プリズムクラスタは、クラスタピッチにしたがって離間され得、レンズレットピッチは、クラスタピッチに等しくあり得る。あるいは、レンズレットピッチは、クラスタピッチに等しくはない場合がある。光学フィルムは、第1の構造化表面に近接して配設された拡散フィルムと組み合わされ得る。
本発明者らはまた、両面光学フィルムが斜角で優先的に光を出射するように適合された主表面を有する光ガイドと組み合わされる光学システムを開示し、この光学フィルムは、光ガイドに近接して配設され、かつ、光ガイドの主表面から出射される光が光学フィルムの第2の構造化表面を通って光学フィルムに入るように配向されてもよい。システムは、また、光ガイドのそれぞれの第1及び第2の対向する端部に近接して配設された第1及び第2の光源を含み得、第1及び第2の光源は、光ガイドの主表面から出射された異なるそれぞれの第1及び第2の斜光ビームを提供する。光学フィルム及び光ガイドは、非平面であってもよい。光学フィルム及び光ガイドは、可撓性であってもよい。光学フィルムは、光ガイドに装着されてもよい。
関連する方法、システム、及び物品についても論じる。
本出願のこれら及びその他の態様は、以下の「発明を実施するための形態」より明らかになるであろう。しかしながら、上記の概要は、いかなる場合においても特許請求される主題に対する限定として解釈されるべきではなく、手続時に補正され得る添付の「特許請求の範囲」によってのみ定義されるものである。
本開示の発明の態様は、添付の図面に関連してより完全に理解され得る。
両面光学フィルムを含む代表的な照明システムの概略側面図である。 図1Aの照明システムのいくつかの構成部品の概略斜視図である。 光ガイドの概略斜視図であり、光ガイドの2つの主表面上の代表的な表面構造を強調して示す。 コリメートされた光源と組み合わせた図2の光ガイドの図であり、光ガイドの所与の側部のどの光源がオンになるかに応じて、どのように光ガイドを効果的に細分化又は分割することができるかを図示する。 図1Aの照明システムの概略側面図であり、1つの光源が通電され、この光源は、両面光学フィルムから発する第1の組の出力ビームを生成する。 図3と類似の概略側面図であるが、反対側の光源が通電され、この光源は、両面光学フィルムから発する第2の組の出力ビームを生成する。 両面光学フィルムの一部の概略側面又は断面図である。 図5のレンズレットの1つの概略側面又は断面図であり。 図5のプリズムクラスタの1つの概略側面又は断面図であり。 斜光が図5のフィルムの第2の構造化表面を照射するときに生成作され得るN本の角度的に分離された光ビームを画定する仮想レンズレット光出力の理想とされたグラフである。 図5のものと類似の両面光学フィルムの一部の概略側面又は断面図であるが、プリズムのそれぞれのクラスタ内のプリズム頂点は、非同一平面上であり。 図6のプリズムクラスタの1つの概略側面又は断面図である。 図5のものと類似の両面光学フィルムの一部の概略側面又は断面図であるが、隣接プリズムクラスタは、深いV溝よりもむしろ平坦面によって分離される。 図6のものと類似の両面光学フィルムの一部の概略側面又は断面図であるが、隣接プリズムクラスタは、深いV溝よりもむしろ平坦面によって分離される。 レンズレットがそれぞれのプリズムと位置合わせされる代表的な両面光学フィルムの概略側面又は断面図であり、レンズレットのピッチはプリズムクラスタのピッチと同じである。 レンズレットのピッチがプリズムクラスタのピッチと異なる代表的な両面光学フィルムの概略側面又は断面図である。 図10のフィルムの概略側面又は断面図であり、レンズレット/プリズムクラスタペアがどのように互いに平行ではないか、及び、フィルムの光軸との関係を示す。 代表的なフィルムのレンズレットの概略側面又は断面図であり、レンズレットは、複合曲率及び対称軸つまり光軸を有する。 光軸がフィルムの厚さ軸に対して傾斜しているレンズレット/プリズムクラスタペアの概略側面又は断面図であり、レンズレットは、厚さ軸に対して傾斜しているレンズレット対称軸を有し、個々のプリズムのプリズム対称軸も、厚さ軸に対して傾斜している。 両面光学フィルムの概略斜視図である。 第2の構造化表面が第1の光源からの斜めに入射する光で照射されたときの、図13のフィルムのレンズレット光出力のモデル化された輝度のグラフであり。 類似のグラフであるが、第2の構造化表面が第1の光源の反対側の第2の光源からの斜めに入射する光で照射されたときのものである。 互いの上に図13A及び図13Bからのトレースを重ね合わせるグラフであり。 それらのトレースの組み合わせを示すグラフである。 両面光学フィルムの概略側面又は断面図であり。 第2の構造化表面が斜めに入射する光で照射されたときのこのフィルムのモデル化されたフィルム光出力のグラフである。 別の両面光学フィルムの概略側面又は断面図であり。 第2の構造化表面が斜めに入射する光で照射されたときのこのフィルムのモデル化されたフィルム光出力のグラフである。 別の両面光学フィルムの概略側面又は断面図であり。 第2の構造化表面が斜めに入射する光で照射されたときのこのフィルムのモデル化されたフィルム光出力のグラフである。 別の両面光学フィルムの概略側面又は断面図であり。 第2の構造化表面が斜めに入射する光で照射されたときのこのフィルムのモデル化されたフィルム光出力のグラフである。 拡散フィルムと組み合わせた図17のフィルムの概略側面又は断面図であり。 拡散体がどのように図17Aからフィルム光出力を修正又は補整することができるかを示すグラフである。 両面光学フィルム及び/又は光ガイドが有し得るいくつかの平面的形状及び非平面的形状を示す光学システムの概略斜視図である。 両面光学フィルム及び/又は光ガイドが有し得るいくつかの平面的形状及び非平面的形状を示す光学システムの概略斜視図である。 両面光学フィルム及び/又は光ガイドが有し得るいくつかの平面的形状及び非平面的形状を示す光学システムの概略斜視図である。 両面光学フィルム及び/又は光ガイドが有し得るいくつかの平面的形状及び非平面的形状を示す光学システムの概略斜視図である。 両面光学フィルム及び/又は光ガイドが有し得るいくつかの平面的形状及び非平面的形状を示す光学システムの概略斜視図である。
本明細書に示される概略図は必ずしも正しい縮尺ではないが、グラフは、特に明記しない限り、正確な縮尺を有するものと仮定される。図中で使用する同様の参照数字は、同様の要素を示す。
開示する両面光学フィルムの固有の特性を利用可能な光学システム100を図1Aに示す。光学システム100は、ディスプレイシステムの一部であり得るが、照明器具、作業光、及び静的バックライト付き標識を含め、他の装置及びアプリケーションも企図されている。システム100は、カーテシアンx−y−z座標系で示されており、これにより、選択される機構の方向及び配向が容易に議論できるようになっている。システム100は、1つ以上の光ガイド150、1つ以上の第1の光源134、及び1つ以上の第2の光源132を含む。システム100は更に、両面光学フィルム140を含み、この詳細は以下で論じる。座標系のx−y面は、フィルム140の面に対して平行になっていると仮定され、これも通常は光ガイド150の面に対して平行になっている。
光源132、134は、光ガイドの両端に配設され、反対の方向から光ガイド内に光を入射させる。光源のそれぞれは、名目上白い光及び所望の色相又は色温度の光を発生することができる。あるいは、例えば、赤、緑、青、若しくは別の既知の非白色であるとされている光等の各光源は、有色光を発生することができ、並びに/又は紫外線及び/若しくは赤外線(近赤外線を含む)光を発生することができる。光源はまた、個々の発光装置のクラスタであるか又はそれらを備えてもよく、それらの一部又は全ては、非白色有色光を発生することができるが、個々の装置からの光の組み合わせは、例えば、赤、緑、及び青色光の総和から等名目上の白色光を生成することができる。光ガイドの相対する端部の光源は、異なる白色又は非白色の光を発することができるか、又は、同じ色の光を発することができる。光源132、134は、任意の既知の設計又はタイプのものであり得、例えば、一方又は両方が冷陰極蛍光灯(CCFL)であるか又はこれを含み得、一方又は両方が1つ以上の無機ソリッドステート光源(例えば発光ダイオード(LED)又はレーザーダイオード)であるか又はこれを含み得、並びに、一方又は両方が、1つ以上の有機ソリッドステート光源(例えば有機発光ダイオード(OLED)であるか又はこれを含み得る。図中、光源を表わすのに使用される円形は単に略図であり、LED又はその他の任意の好適なタイプの光源を除外すると解釈されるべきではない。光源132、134は、好ましくは電子的に制御可能であり、これによって、いずれか一方に通電してオン状態(最大又は顕著な光出力を生成する状態)にすることができ、同時に、他方をオフ状態(光出力がほとんど又は全くない状態)にすることができ、あるいは、望ましい場合には両方を同時にオン状態にすることができ、非使用時には両方をオフ状態にすることができる。多くの場合において、光源132、134は、スイッチ速度に関して特定の要件を満たす必要はない。例えば、光源132、134のいずれか一方又は両方が、人間の目では知覚できない速度(例えば、少なくとも30又は60Hz)で、オフ状態とオン状態との間の繰り返し移行を行うことが可能であり得るが、そのような性能は、多くの実施形態において必要ではない。(ちらつきのない作動のためには、この移行速度は50〜70Hzの範囲又はそれ以上であり得、両側作動の場合は、ディスプレイパネル(使用される場合)及び光源について、移行速度は100〜140Hzの範囲(又はそれ以上)であり得る。)このように、オン状態とオフ状態との間の特有の移行時間がずっと遅い光源も、使用することができる。
光ガイド150は、第1光源134に隣接する第1光入力側面150cと、第2光源132に隣接する反対側の第2光入力側面150dと、を含む。第1光ガイド主表面150bは、第1側面150cと第2側面150dとの間に延在する。第2の光ガイド主表面150aは、第1の主表面150bの反対側にあり、第1の側部150cと第2の側部150dとの間に延在する。光ガイド150の主面150b、150aは、実質的に互いに平行であってもよいか、又はそれらは、光ガイド150がくさび形になるような非平行であってもよい。光は、光ガイド150の面150b、150aのどちらからも反射又は出射されてよいが、一般的には、光は、表面150aから出射され、表面150bから反射される。一部の場合において、高反射性面は、第1の面150bに接するか又は隣接して提供されて、第2の面150aを介して光を方向転換させるのに役立ち得る。浅面プリズム152などの光抽出機構、又は、レンズ状機構、白色ドット、ヘイズコーティングなどのその他の光抽出機構、及び/又はその他の機構は、光ガイド150の主表面150b、150aの一方又は両方に配設することができる。光ガイドの代表的な光抽出機構を図2に関連して以下に論じる。光抽出機構は、典型的には、主面150aから出射される光が、(x−z平面で測定した)z軸と平行又はそれからわずかに逸れている、垂直又は垂直に近い伝搬方向に伝搬するよりも、x−z平面で測定した非常な斜角で空中に優先的に伝搬するように、選択される。例えば、表面150aから空中に出射される光は、面法線(z軸)に対して、60度以上、又は70度以上、又は80度以上の角度をなすピーク強度方向を有してもよく、ピーク強度方向は、x−z平面における出力ビームの強度分布が最大である方向を意味する。
光ガイド150は、忠実形態を有してよく、即ち、第1の主面150aと第2の主面150bとの間で完全に個体の内部を有してよい。中実材料は、ガラス、アクリル、ポリエステル、又は他の好適なポリマー若しくは非ポリマー材料等の任意の好適な光透過性材料であるか、又はこれを含んでもよい。あるいは、光ガイド150は、中空であってもよく、即ち、その内部が空気若しくは別のガス、又は真空であってもよい。中空の場合、光ガイド150には、その両側に光学フィルム又は類似の構成要素が備えられて、第1及び第2の主面150a、150bを提供する。中空の光ガイドを複数の光ガイドに分割又は細分化することもできる。中実、中空にかかわらず、光ガイド150は、実質的に平面であってよいか、又は例えば、波状の若しくは湾曲した非平面であってもよく、その湾曲は、わずか(平面に近い)であっても又は大きくてもよく、光ガイドがそれ自体で湾曲して完全な又は部分的な管を形成する場合を含む。そのような管は、円若しくは楕円等の湾曲した形状、又は正方形、矩形、若しくは三角形等の多角形状、又は任意のそのような形状の組み合わせを含む、任意の所望の断面形状を有してもよい。中空の管状光ガイドは、この点に関して単片の光学フィルム又はそれ自体で内側に曲がって中空の管を形成する類似の構成要素から作製されてよく、その場合において光ガイドの第1及び第2の主面は、両方ともそのような光学フィルム又は構成要素によって提供されると解釈されてよい。湾曲は、x−z面のみにあってもよく、又はy−z面のみにあってもよく、又は両方の面にあってもよい。光ガイド及び両面フィルムは非平面であり得るが、単純化のため、図では平面であるものとして示されている。前者の場合、光ガイド及び/又は光学フィルムの十分に小さな一部分を示しているために平面に見えるものとして図を解釈することができる。中実又は中空のいずれであっても、構成材料及びそれぞれの厚さに応じて、光ガイドは物理的に剛性であっても可撓性であってもよい。可撓性の光ガイド又は光学フィルムは、その形状を平面から曲面に、又はその逆に、あるいは、1つの面における湾曲から、直交する面における湾曲へと、変化させるよう屈曲させるか又は他の操作を行うことができる。
x−y平面に概ね平行にフィルム面内にあるか又は該フィルム面を画定すると仮定される両面光学フィルム140は、光ガイド150から斜めに出射される光を受光するために配設される。フィルム140は、第1の構造化表面140a及び第1の構造化表面の反対側の第2の構造化表面140bを有する。細長いレンズレット144が、構造化表面140a内に形成され、該表面は、光ガイド150から概ね離れるように配向される。
細長いプリズム(下図でより良好に図示)が、第2の構造化表面140b内に形成され、該表面は、概ね光ガイド150の方へ配向される。この配向では、光ガイド150の主表面150aから出射られた光は、プリズムに入射し、これが入射光を偏向させるのに役立つ。この入射光は、フィルム140によって偏向され、これを通過してフィルム140から出る出力光ビームを提供する。以下で更に説明するように、フィルム光出力の特性は、光源132、134のどちらがオン状態にあるかによって、並びに、レンズレットとプリズムの空間関係によって影響を受ける可能性がある。一方の光源がオンであるとき、第1のフィルム光出力は、N本の角度的に分離された光ビームの第1の群を含み得る。反対側の光源がオンであるとき、第2のフィルム光出力は、N本の角度的に分離された光ビームの第2の群を含み得、該ビームは、光ビームの第1の群と実質的に整合される場合もあれば、整合されない場合もある。以下で他の図においてより良好に図示するように、プリズムは、隣接プリズムのクラスタにグループ化され、クラスタは、互いから分離され、それぞれのプリズムクラスタは、レンズレットの対応する1つに関連する。これらのプリズムは、例えば、強度対角度のプロットから測定される、鋭いビーム縁部を提供するように鋭い頂点を有する。
プリズム及びレンズレット144は両方とも、典型的に線形であるか、又は1つ若しくは両方が正確な線形でない(例えば、真っ直ぐでない)場合は、そうでなく特定の面内軸に沿って延在又は伸長されている。このように、レンズレット144は、互いに平行なレンズレット軸に沿って延在してもよい。1本のそのような軸線を、軸線145として図1Bに示し、これはy軸に平行であると仮定される。プリズムは、互いに平行なそれぞれのプリズム軸に沿って延在してもよい。伸長のレンズレット軸は、典型的に伸長のプリズム軸と平行である。完全な平行は必要ではなく、完全な平行からわずかに逸れた軸も、平行であると見なすことができる。しかしながら、そのようなずれは、両面フィルムの作用表面上で、所与のレンズレット/プリズムクラスタペアの、それらの長さに沿って異なる場所の間で、異なる量の位置合わせをもたらし、そのような位置合わせの度合の差は(後述のように、関連する頂点又は参照点の位置合わせの度合が、精密な整列を有するよう調整されているかどうか、また、意図的なずれであるかどうかを問わず)、望ましくは約1マイクロメートル以下である。一部の場合において、光ガイドの主表面150b上のプリズム構造体152などの抽出機構は、フィルム140のレンズレット及びプリズムの伸長軸に平行である軸線に沿って線形であるか又は伸長されてもよく、あるいは、光ガイドのそのような抽出機構150は、他の角度で配向されてもよい。
フィルム140又はその関連部分において、レンズレット144とプリズムクラスタとの1対1の対応が存在する。このように、各プリズムに対して所与のプリズムクラスタが主に相互作用する固有のレンズレット144が存在し、逆もまた同様である。レンズレット144の1つ、一部、又は全ては、それらのそれぞれのプリズムクラスタと実質的に整合されてよい。あるいは、フィルム140は、それぞれのプリズムクラスタに対してレンズレットの一部又は全ての意図的な位置ずれ又は不整合を組み込むように設計されてもよい。プリズム及びレンズレットの位置合わせ又は位置ずれに関連しているのは、中心間隔又はこれらの要素のピッチである。ディスプレイシステムの場合において、レンズレット144のピッチ及びプリズムクラスタのピッチ(並びにプリズムクラスタ内の個々のプリズムのピッチ)は、ディスプレイパネルにおける周期的な特徴に関するモアレパターンを低減又は排除するように選択されてもよい。これらの様々なピッチ寸法は、製造可能性に基づいて決定されることもできる。光学フィルム140の構造化表面上のそれぞれの構造化表面上のレンズレット144及びプリズムクラスタの有用なピッチ範囲は、例えば約10マイクロメートル〜約140マイクロメートルであるが、これは不当に制限的に解釈されるべきではない。
システム100は、任意の有用な形状又は構成を有することができる。数多くの実施形態において、ディスプレイパネル150及び/又は両面光学フィルム140は、正方形又は長方形の形状を有し得る。しかしながら、いくつかの実施形態においては、これらの要素のいずれか又は全てが、4辺を超える形状、及び/又は曲線形状を有してもよい。
切り替え可能な駆動要素160は、第1及び第2光源132、134に電気的に接続されている。この要素は、光源132、134の一方又は両方に通電することができる、好適な電源(例えば、1つ以上の電圧源及び/又は電流源)を含み得る。この電源は、単一の電源モジュール又は要素であってよく、あるいは、例えば各光源につき1つの電源要素などの、電源要素群又はネットワークであってもよい。駆動要素160は更に、電源、及び光源に接続された給電線に連結された、スイッチを含み得る。このスイッチは単一のトランジスタ又はその他のスイッチ要素であってよく、あるいは、スイッチモジュール又は要素の群又はネットワークであってもよい。駆動要素160内のスイッチ及び電源は、いくつかの作動モードを有するよう構成され得る。これらのモードは、第1の光源134だけがオンであるモード、第2の光源132だけがオンであるモード、第1及び第2の光源の両方がオンであるモード、並びに第1及び第2の光源のどちらもオンではないモード(即ち、両方がオフである)の2つ、3つ又は全てを含んでもよい。
隣接プリズムの分離されたクラスタが設けられたとき、両面光学フィルム140が密接であるが出射角において互いから分離される一群の光ビームによって特徴づけられる光出力を生成する能力を有する光学システムを提供することができる方法を以下で更に詳細に説明する。ビームの群は、ビームの2つの相対する境界にて鋭い縁部を有し、個々のビームも、鋭い縁部を有し得る。光出力の特性及び特徴は、以下で更に説明するように、レンズレット及びプリズムクラスタの設計詳細によって制御される。
図1Bは、光ガイド150、光学フィルム140、及び第2の光源132を示す光学システム100の概略斜視図である。図1A及び図1Bの間での類似要素は、類似の参照番号を有し、これらについては更に述べる必要はない。光学フィルム140は、光ガイド150から離れるように配向されたレンズレット144及びプリズム突出部が光ガイド150の方に配向されたプリズムを含む。レンズレットの伸長軸145は、またプリズムの伸長軸と対応してもよいものであり、y軸に平行であると示される。構造化表面140bのプリズムの場合では、伸長軸は、プリズムの頂点と平行に走る。フィルム140は、光ガイド150に近接するが、わずかに離間していると示される。フィルム140は、光ガイド150に接触しているように取り付けられるか又は保持されてもよく、例えば、フィルム140は、光ガイド150の上に載せることができ、同時に、(物理的には薄いが光学的には厚い空気層を有する状態で)プリズムのファセット又は傾斜側面に空気/ポリマー界面を実質的に維持して、その反射特性を維持することができる。あるいは、低屈折率接着材料をプリズムと光ガイド150との間で使用して、フィルム140を光ガイドに接着することができる。この点において、超低屈折率(ULI)を有するナノ空隙のある材料は、屈折率が空気にある程度近いこと、またこの目的で使用可能であることが知られている。例えば、国際特許出願公開第WO 2010/120864号(Haoら)及び同第WO 2011/088161号(Wolkら)を参照されたい。これらは、屈折率(n)が約n≒1.15〜n≒1.35の範囲であるULI材料について記載している。国際公開第2010/120422号(Kolbら)、同第2010/120468号(Kolbら)、同第2012/054320号(Coggioら)、及び米国特許出願公開第2010/0208349号(Beerら)も参照されたい。例えば、微細複製柱列を使用して2つの構成要素をそれらの間のエアギャップを実質的に維持しながら互いに結合するような、エアギャップスペース配置技術もまた使用してよい。例えば、米国特許出願公開第2013/0039077号(Edmondsら)を参照されたい。
開示した両面光学フィルム及び関連構成要素は、様々な形態及び構成で提供することができる。一部の場合において、両面光学フィルムを単独で、例えば、断片、シート、又はロール形態で、パッケージ化、販売、又は使用することができる。他の場合において、両面光学フィルムを、出力ビームの特性が両面フィルムで使用するために調整されている光ガイドと共にパッケージ化、販売、又は使用することができる。そのような場合では、両面フィルムを上記のように光ガイドに結合してもよいか、又はそれらを互いに結合しなくてもよい。一部の場合において、両面光学フィルムを、両面フィルムで使用するために調整されている光ガイド、及び光ガイド内に、例えば、概して図1Aに示されるようにその両端から、光を入射させるように適合されている1つ以上のLED又は他の光源の両方と共にパッケージ化、販売、又は使用することができる。両面フィルム、光ガイド、及び光源を結合、装着、ないしは別の方法で互いの近くに保持して、ライティングモジュールを形成することができ、ライティングモジュールは、大きくても小さくても、剛性でも可撓性でも、実質的に平坦/平面でも非平坦/非平面でもよく、単独でも他の構成要素との組み合わせでも使用することができる。両面光学フィルム、光ガイド、及び1つ以上の光源を備えるライティングシステムを、例えば、ディスプレイ、バックライト、照明装置、作業光、静的バックライト付き標識、又は汎用ライティングモジュール等任意の所望の最終用途に適合させることができる。
図2は、開示の両面光学フィルムの一部又は全てと共に使用するのに好適であり得る代表的な光ガイド250の概略的斜視図を示す。光ガイド250は、図1Aの光ガイド150に置き換えてもよく、特性、オプション、及び光ガイド150に関連して議論された代替物が、光ガイド250に等しく適用されることは理解されるだろう。カーテシアンx−y−z座標が、図2において図1A及び図1Bの座標と整合するように提供される。図2は、光ガイド250の2つの主面の代表的な表面構造を誇張したやり方で示しているが、光ガイドの縁又は境界に対する構造化表面の他の配向を使用することができる。光ガイド250は、両面光学フィルムの方へ光が抽出される第1の主面250aと、第1の主面と反対側の第2の主面250bと、本明細書の他の部分で記載されるような、第1及び第2の光源の光入射面としての役割を果たし得る側面250d、250cとを含む。例えば、1つの光源を側面250cに沿って配置して、光ガイド250から出射される第1の斜光ビームを供給してよく、同様の光源を側面250dに沿って配置して、光ガイド250から出射される第2の斜光ビームを供給してよい。この点に関して斜光ビームは、x−z平面の強度分布が上述のように面法線(z軸)に対して、60度以上、又は70度以上、又は80度以上のピーク強度方向を有する光ビームを指す。
光ガイドの背面主面250bは、好ましくは、浅いプリズム構造体252の線状アレイを提供するように、機械加工される、成形される、ないしは別の方法で形成される。これらのプリズム構造体は、y軸に平行な軸線に沿って伸長され、反射した光が前側主面250aから空気中(又は好適な低屈折率の有形材料)に好適な斜角で、かつ両面光学フィルムへと屈折するように、光ガイドの長さに沿って(x軸に沿って)伝搬する光の適切な部分を反射するように設計される。多くの場合において、反射した光が、前側主面250aから光ガイド250の長さに沿って比較的均一に抽出されることが望ましい。表面250bをアルミニウム等の反射フィルムでコーティングしてもよく、又はこのような反射コーティングを有さなくてもよい。このような反射コーティングがない場合、光が反射されて光ガイド内に戻る、及び光ガイドを通過するように、別の背面反射体を表面250bに隣接して設置し、光ガイドを通過する任意の下向き伝搬光を反射してもよい。プリズム構造体252は、典型的には光ガイドの全厚と比較して浅い奥行き、及び光ガイドの長さと比較して狭い幅又はピッチを有する。プリズム構造体252は、開示の両面光学フィルムに使用されるプリズムの頂角より概して非常に大きい頂角を有する。光ガイドは、任意の透明な光学材料、典型的にはポリカーボネート、又はSpartech Polycast材等のアクリルポリマーのような、散乱性が低い材料で作製され得る。1つの代表的な実施形態では、光ガイドは、セルキャストアクリル等のアクリル材料で作製されてもよく、1.4mmの全厚及びx軸に沿って140mmの長さを有してもよく、プリズムは、約172度のプリズム頂角に相当する、2.9マイクロメートルの奥行き及び81.6マイクロメートルの幅を有してもよい。読者は、これらの値が単なる例であり、過度に限定的なものと解釈されるべきではないことを理解するであろう。
光ガイドの前側主面250aは、互いに対して及びレンチキュラー伸長軸に対して平行なレンチキュラー構造又は機構254の線状アレイを提供するように機械加工される、成形される、ないしは別の方法で形成されてもよい。プリズム構造体252の伸長軸と対比して、レンチキュラー伸長軸は典型的にx軸に平行である。レンチキュラー構造体254を成形して、光ガイドから出て前側主面を通過する光のy−z平面における角度の広がりを強めるように、並びに、必要に応じて前側主面からの反射により、光ガイド内に留まる光のy軸に沿った空間の広がりを制限するように配向してよい。一部の場合において、レンチキュラー構造体254は、光ガイドの全厚と比較して浅い奥行き、及び光ガイドの幅と比較して狭い幅又はピッチを有してよい。一部の場合において、レンチキュラー構造体は、比較的強く湾曲してよいが、別の場合では、より弱く湾曲してもよい。一実施形態では、光ガイドは、セルキャストアクリルで製造されてよく、0.76mmの全厚、x軸に沿って141mmの長さ、及びy軸に沿って66mmの幅を有してよく、レンチキュラー構造体254はそれぞれ、例えば、35.6マイクロメートルの半径、32.8マイクロメートルの奥行き、及び72.6mmの幅323を有してよい。本実施形態では、プリズム構造体252は、2.9マイクロメートルの奥行き、81.6マイクロメートルの幅、及び約172度のプリズム頂角を有してもよい。同じく、読者は、これらの実施形態が単なる例示であり、過度に限定的なものと解釈されるべきではないこと、例えば、レンチキュラー構造体以外の構造体を光ガイドの前側主面に使用してもよいことを理解するであろう。
上述したように、レンチキュラー構造体254を成形して、前側主面からの反射により、光ガイド内に留まる光のy軸に沿った空間の広がりを制限するように配向してよい。制限されたy軸に沿った空間の広がりはまた、光ガイドの平面、即ちx−y平面内でコリメートされた(実質的なコリメートを含む)光源を用いて達成、又は強化することもできる。そのような光源は、1つ以上のコリメートレンズ、ミラー等と組み合わせた比較的小さい領域のLEDダイ又は複数のダイであってもよい。図2Aは、側面250dに沿って配置された光源232a、232b、232c、及び側面250cに沿って配置された光源234a、234b、234cと組み合わせた、図2の光ガイド250を示す。これらの光源は、実質的に視準されていてよく、又は、レンチキュラー構造体254は、光のy軸に沿った空間の広がりを制限するよう成形されてもよく、又はこれら両方であってもよい。この図において、光源232a、232b、232cはオン、他の光源はオフとして示されている。光源の視準、レンチキュラー構造体254の形状、又はこれら両方によって、光源232a、232b、232cは、光ガイド250のそれぞれのストライプ又はバンド250−1、250−2、250−3を照らす。このバンドは、図に示すように重なりがほとんど又は全くない個々のものであってよく、あるいは、ある程度重なり合っていてもよい。各光源は、独立して操作可能であることができ、これにより、光ガイドの各側のどの光源がオンになっているかに応じて、光ガイドが効果的に区画割り又は分割される。例えば、バンド250−1、250−2、250−3のうちの1つのみが照らされてよいし、2つのみが照らされてもよいし、全てのバンドが照らされてもよい。光源234a、234b、234c、は、光ガイドの相対する側に配置されており、側面250dの対応する光源と揃っていてよく、その結果、それらは、対応する同じバンド250−1、250−2、250−3を照らすようになっていてよい。あるいは、光源234a、234b、234cは、側面250dの光源に対してy方向にずれているか又は互い違いになっていてよく、その結果、それらは、バンド250−1、250−2、250−3と同様に、互いに重なり合っていてもよく重なり合っていなくてもよい他のバンドを照らしてもよい。光源232a、232b、232c、234a、234b、234cは全て、白色光を発してもよく、又は白色ではない色若しくは波長の光を発してもよく、あるいは、光源は別の色を発してもよい。バンド250−1、250−2、250−3のいずれかのような光ガイド250の所与の部分は、このように独立の光ガイドとして機能してよく、一方の側面(例えば面250d)で関連の光源だけがオンであるかどうか、又は反対の側面(例えば、面250c)で関連の光源だけがオンであるかどうか、又はそのような光源の両方がオンであるかどうか、に応じて少なくとも2つの異なる出力ビームを出射してよい。両面光学フィルムをそのような光ガイドと共に使用するとき、適切な光源を通電することによって、開示の光出力(角度的に分離された光ビームの群を含む)が両面光学フィルムから出力面の全体(全てのストライプ又はバンド)にわたって出射するか、又は一部のみ(少なくとも1つであるが全てのストライプ又はバンドより少ない)に出射するか、又は出射しないことが可能であるように、空間的にバンド化又はストライプ化した光ガイドの出力性能は、実質的に両面光学フィルムに伝達される。
ここで図3を参照すると、図1Aの照明システム100の別の概略側面図が示されている。図3では、光源134のみが通電されており(オン)、光源132は通電されていない(オフ)。光ガイド150の特性、光学フィルム140の特性、及び光ガイドと光学フィルムとの相互作用のために、光源134からの光は、両面光学フィルムから出る第1の出力ビーム310を生成する。読者は、光出力310がフィルム140の中央部分より上方に描かれているが、この特定の実施形態に向けて、この同じ光出力が実質的に第1の構造化表面140a全体から出射されると仮定することを理解するであろう。光出力310は、密接である(角度θの関数として)が、角度的に分離された突出部310a、310b、...、310hの群によって特徴づけられたx−z平面において角度分布を有する。最外突出部310a、310hは、概ね扇形光出力310の外側の相対する縁部つまり側面にて鋭い遷移部を画定する。それらの外縁間で、出力310の輝度は、8つの異なった突出部310a、310b、310cなどを画定するために迅速に及び実質的に角度の関数として変動する。突出部尖端間の変動の量及び突出部間の相対最低値によっては、突出部の一部又は全部は、以下で論じるように、別個の光ビームであると考え得る。異なった突出部つまり又はビームの数N、この場合N=8は、以下で更に論じるように、構造化表面140b上のプリズムクラスタのそれぞれ内の個々のプリズムの数に等しくあり得る。
通電されている光源134からの光は、第1側面150cを通って光ガイド150に入る。この光は、光ガイド150に沿って概ね正のx方向に伝搬され、主表面150a、150bから反射する光は、第1の誘導された光ビーム134−1を提供する。ビーム134−1が伝搬される際、光の一部が主表面150aで屈折又は他の方法で抽出されて、斜めの光ビーム134−2を提供するが、これは、x−z面における最大光強度の方向を表わす斜め向きの矢印で表わされている。斜光ビーム134−2は、典型的に、主表面150aの表面積ほぼ全体にわたって(すなわち、主表面150aの幾何学的中心だけでなく、複数の斜めの矢印で示されるように、縁位置又は縁近く、及びその間の中間位置でも)発せられる。斜めの光ビーム134−2は、正のx方向に最も密接に揃った最大光強度方向を有する。ビーム134−2の最大光強度の方向は、正のx方向から、例えば、30度以下、又は20度以下、又は15度以下、又は10度以下偏向していてよい。
斜光ビーム134−2の指向性のため、光源134からの光は、フィルム140の第2の構造化表面140bのそれぞれのプリズムの傾斜した1つの側面のみを主に通って両面光学フィルム140に入射し得る。そのような傾斜面にて提供される屈折は、プリズムの他方の傾斜面で提供される反射と連携して、かつレンズレット144によって提供される屈折と連携して、光を第1のフィルム光出力310としてフィルム140から出射させる。第1のフィルム光出力310は、フィルム140全体にわたってそれぞれのレンズレット144から出射される個々の光出力の合計から生じ、該個々の出力は、レンズレット光出力と呼ばれる。簡潔さのために、フィルム140は、個々のレンズレット光出力が互いと同じ及びフィルム光出力310のそれと同じである角度分布を有するように構成されると仮定する。他の実施形態において、個々のレンズレット光出力の角度分布は、互いと異なり得、該レンズレット光出力は、その後、個々のレンズレット光出力のそれと異なる角度分布を有する全体的なフィルム光出力を提供するために共に合計されることになる。
第1の光源134がオフにされ、第2の光源132が上にされた場合、システム100は、第2のフィルム光出力を生成し、該フィルム光出力は、また、x−z平面において、密接である(角度θの関数として)が角度的に分離された突出部の群であるか又は該群を含む概ね扇形角度分布によって特徴づけられ、最外突出部は、光出力の外側の相対する端部つまり側面にて鋭い遷移部を画定する。突出部尖端間の変動の量及び突出部間の相対最低値によっては、突出部の一部又は全部は、別個の光ビームであると考え得る。第2のフィルム光出力は、典型的には、第1のフィルム光出力のそれと異なる角度範囲を覆うが、これらの2つのフィルム光出力の角度分布は、それぞれの個々の突出部(つまりビーム)のいずれかが重なり合うかどうかを問わず典型的には重なり合う。図4は、図3の第1の出力310と整合するように生成され得る典型的な第2のフィルム光出力410を同じ両面光学フィルム140と共に示す。
したがって、図4において、照明システム100は、光源134は通電されず(オフ)、光源132は通電される(オン)ことを除き、再び図示されている。光ガイド150の特性、両面光学フィルム140の特性、及び光ガイドと光学フィルムとの間の相互作用のために、光源132からの光は、光学フィルムから出る第2のフィルム光出力410を生成し、第2のフィルム光出力410は、典型的には図3の第1のフィルム光出力310と異なる角度分布を有する。
通電されている光源132からの光は、第2側面150dを通って光ガイド150に入る。この光は、光ガイド150に沿って概ね負のx方向に伝搬され、主表面150a、150bから反射する光は、第1の誘導された光ビーム132−1を提供する。ビーム132−1が伝搬される際、光の一部が主表面150aで屈折又は他の方法で抽出されて、斜めの光ビーム132−2を提供するが、これは、x−z面における最大光強度の方向を表わす斜め向きの矢印で表わされている。斜光ビーム132−2は、典型的に、主表面150aの表面積ほぼ全体にわたって(すなわち、主表面150aの幾何学的中心だけでなく、複数の斜めの矢印で示されるように、縁位置又は縁近く、及びその間の中間位置でも)発せられる。斜めの光ビーム132−2は、負のx方向と最も密接に揃った最大光強度方向を有する。ビーム132−2の最大光強度の方向は、負のx方向から、例えば、30度以下、又は20度以下、又は15度以下、又は10度以下偏向していてよい。
斜光ビーム132−2の指向性のため、光源132からの光は、フィルム140の第2の構造化表面140bのそれぞれのプリズムの第2の傾斜した側面だけを主に通って両面光学フィルム140に入射し得、この第2の傾斜面は、図3に関連して用いられる傾斜面の反対側である。そのような傾斜面にて提供される屈折は、プリズムの他方の傾斜面で提供される反射と連携して、かつレンズレット144によって提供される屈折と連携して、光を第2のフィルム光出力410としてフィルム140から出射させる。第2のフィルム光出力410は、フィルム140全体にわたってそれぞれのレンズレット144から出射される個々の光出力の合計から生じ、該個々の出力は、レンズレット光出力と呼ばれる。簡潔さのために、フィルム140が個々のレンズレット光出力が互いと、及び、第2のフィルム光出力410のそれと同じである角度分布を有するように構成されると仮定する。他の実施形態において、個々のレンズレット光出力の角度分布は、互いと異なり場合があり、該レンズレット光出力は、その後、レンズレット光出力のそれぞれと異なる全体的なフィルム光出力を提供するために共に合計されることになる。
ここで、フィルムが、図3及び図4に示すものなど光出力を生成することを可能にし、特定の観察面内の角度分布は、分布の相対する側面又は縁部上に鋭い遷移部つまり縁部を有し、かつ、異なった光突出部つまりビームを画定するために迅速に及び角度の関数として実質的に変動する代表的な両面光学フィルムの設計詳細を論じる。概して、そのようなフィルムは、対向する第1及び第2の構造化表面を有し、第1の構造化表面は、その中に形成された複数の伸長レンズレットを有し、第2の構造化表面は、その中に形成された複数の伸長プリズムを有する。プリズムは、隣接プリズムのクラスタにグループ化され、クラスタは、互いから分離され、それぞれのプリズムクラスタは、少なくとも3つの個々のプリズムを有する。レンズレット及びプリズムクラスタは、プリズムクラスタにレンズレットの1対1の対応で配置される。個々のプリズムの大部分又は実質的に全ては、傾斜した側面の先端部分によって形成された鋭い頂点を有する。フィルムは、所与のプリズムクラスタのプリズム頂点は関連レンズレットの焦点面にて又は該焦点面近傍に位置するように構成される。例えば、焦点空間は、焦点面を包含し、かつ、レンズレットの軸方向の焦点距離の20%に等しい差分距離DDだけ焦点面から分離される境界を有する空間と定義され得、レンズレットに関連したプリズムクラスタ内のプリズムのプリズム頂点は、レンズレットの焦点空間内に配設される。
フィルムの構造化表面は、例えば、ポリマーフィルムのエンボス加工又は熱成形による任意の既知のマイクロ複製法を使用して、あるいは、連続した鋳造硬化法を使用して作製することができる。後者の場合、透明な担体フィルムと、好適に構成された構造化表面ツールと、の間に、硬化性ポリマー材料又はポリマー前駆体材料を適用することができる。次に、この材料を硬化させ、ツールから分離することにより、担体フィルムに接着されかつ望ましい微細構造化トポグラフィーを有する層を提供する。そのような層を、担体フィルムの片面に適用してレンズレット(例えば、図3の第1の構造化表面140aを参照)を形成することができ、別のそのような層を担体フィルムの反対側の面に適用してプリズム及びプリズムクラスタ(例えば図3第2の構造化表面140bを参照)を形成することができる。微細複製法がフィルムの製造に使用される範囲において、微細複製法は、フィルムの反対側の構造化表面上の要素、例えば所与のレンズレット及び所与のプリズム、の相対位置を制御することができ、そのため、それらの間の軸方向距離もまた、例えばフィルム厚さ及びコーティング厚さの適切な選択によって制御することができるように使用されるのが望ましい。数ある中で、どのように物品の両側に一直線上に微細複製構造体を作製することができるかを説明する米国特許出願公開第2005/0052750号(Kingら)を参照する。両面光学フィルムをポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、又は任意の他の好適な光透過性ポリマー(複数可)若しくは他の材料(複数可)から作製されたキャリアフィルムを用いて作製してもよい。
開示の両面光学フィルムの構造化表面は、開示の光ガイドの構造化表面と同様に、あるいは又は更に三次元印刷又は3D印刷と呼ばれることもある既知の付加的な製造方法を用いて、作製することができる。
図5は、1つの代表的な両面光学フィルム540の一部の概略図である。このフィルムは、対向する第1及び第2の構造化表面540a、540bを有する。フィルム540が使用時に典型的には空気又は真空中に浸漬されるか、又は、一方又は両方の主表面にて他の構成部品に装着されることになる材料の単一の層の構造を有すると図示されているが、他のフィルム構造も企図されている。例えば、フィルム540は、以下に、例えば図13に示すように、他の材料層が装着される中央担体フィルムを有し得る。フィルム540は、カーテシアンx−y−z座標系で示されており、これは前の図の座標と一致している。したがって、フィルム540は、x−y平面に概ね平行にあるか、又は、該平面画定し、かつ、z軸に平行な厚さ軸を有する。
第1の構造化表面540aは、その中に形成された複数のプリズム544を有する。これらのレンズレット544のそれぞれは、y軸に平行である伸長軸に沿って延在する。レンズレット544は単一の均一な湾曲を有してよく、即ち、各レンズレットの曲面は直円柱の一部であってよいか、又は、それらは、例えば、中心部分でより小さな曲率半径を有し、エッジ付近でより大きな曲率半径を有する連続的な様々な湾曲、若しくは逆もまた同様、の不均一な湾曲を有してよい。不均一な湾曲を有するレンズレットは、複合湾曲を有すると言われる。それぞれのレンズレット544は、また、Vと記載される頂点を有する。レンズレット544が複合曲率、又は、単一の(均一な)曲率を有するかを問わず、頂点Vでのレンズレット544の曲率は図5でCと記載される曲率中心によって特徴づけられ得る。尚、それぞれのレンズレット544の頂点V及び曲率中心Cは、以下で更に論じる軸525上にある。したがって、それぞれのレンズレット544の頂点V及び曲率中心Cが軸方向525に沿っていると言えよう。図5の実施形態において、軸525は、z軸及びフィルム540の厚さ軸に平行である。それぞれのレンズレット544の別の特徴的な特徴部は、レンズレットの焦点であり、該焦点は、また、レンズレットの焦点面及び焦点空間に関係する。過度の混乱を回避するために、レンズレット544のこれらの特徴部は、図5から省略されているが以下で図5Aに図示されている。レンズレット544は、例えば、図14に以下で図示するようにピッチP1によって全体的に特徴づけられてもよい。ピッチは、隣接レンズレットの中心間(頂点間)又は縁部間で測定してよい。ピッチは、典型的に構造化表面540aの範囲にわたって均一であるが、一部の場合において、均一でなくてもよい。
第2の構造化表面540bは、その中に形成された複数のプリズム541を有する。レンズレット544と同様に、プリズム541は、それぞれy軸に平行な伸長軸に沿って延在する。各プリズム541は、2つの傾斜した側面を有し、これらは、Vprismと記載されたプリズムの鋭いピークつまり頂点で交わる。頂角と呼ばれる、頂点でのそれぞれのプリズム541の角度は、典型的には50〜90°、例えば、63.5°であるが、これは、不当に制限的と解釈されるべきではない。頂角にかかわらず、頂点は、例えば、わずか3ミクロン以下、又はわずか2ミクロン以下、又はわずか1ミクロン以下の曲率半径を有する切頭又は円形よりもむしろ尖っている。プリズム頂点は、この点に関して鋭端として記述されてもよい。プリズム541は、第2の構造化表面540b全体を占有せず、隣接プリズム541の群つまりクラスタ543に纏められ、クラスタ543は、細長いプリズムを含まない1つ以上の特徴部によって互いから分離される。図5の実施形態において、クラスタ543は、大きい個々のV溝520によって構造化表面540b上で互いから分離される。
レンズレット544:プリズムクラスタ543の1対1の対応がある。所与のレンズレット544について、プリズムクラスタ543の1つは、光学的に主にレンズレットと相互作用し(かつ、典型的にはレンズレットに最も近く)、したがって、レンズレット544及びこのように該レンズレットに関連したプリズムクラスタ543は、レンズレット/プリズムクラスタペア548を形成すると言うことができる。2つの当該の完全なペア548を図5に示す。隣接するペア548の境界は、図5では550と記載される。典型的には、境界550は、一切の物理的構造、境界部、又は、障壁を表さず、したがって、フィルム540を通って進む光線は、1つのレンズレット/プリズムクラスタペア548から次のレンズレット/プリズムクラスタペアに自由に伝搬し得る。
開示する両面フィルムの構成及びデザインを説明する際、それぞれのプリズムクラスタに、クラスタを構成する個々のプリズムの群内で中央に位置する代表特徴部を割り当てることが有用である。最も関連性のある当該の代表特徴部は、プリズムクラスタ内で中央に位置するプリズムについてプリズム頂点Vprismであり、例えば、クラスタ内の等しい数の残りのプリズムが、中央プリズムの相対する側面上に位置する。中央に位置するプリズムがない場合、クラスタの代表特徴部は、プリズムクラスタ内で中央に最も近くに位置するプリズムのプリズム頂点Vprismであると取ることができる。図5の実施形態において、11個のプリズム541が、それぞれのプリズムクラスタ543内にあり、したがって、中央に位置するプリズムが存在し、このプリズムのプリズム軸Vprismは、また、プリズムクラスタ543のそれぞれのVclusterと記載される。代替実施形態において、他の数N個のプリズム541、例えば、N=3、又は、5又は、10以上が使用されてもよい。軸Vclusterをプリズムのクラスタの中央頂点、つまり、クラスタ頂点と呼ぶ。フィルム内の全てのプリズムクラスタについて一貫して画定されるとき、クラスタ頂点Vclusterは、関連のレンズレットに対して、及び、他のプリズムクラスタに対してクラスタの位置を特徴づけるために使用することができる。互いに対するプリズムクラスタの位置は、例えば、以下で図14で図示するように、ピッチP2によって特徴づけられてもよい。ピッチは、隣接プリズムクラスタ543のクラスタ頂点間で測定されてもよい。ピッチは、典型的に構造化表面540bの範囲にわたって均一であるが、一部の場合において、均一でなくてもよい。ピッチP2は、P1と等しくてもよく、そうするとレンズレット544のプリズムクラスタ543に対する重ね合わせの程度は、x軸に沿ってフィルム540の関連領域にわたり一定のままであるか、又は実質的に一定である。あるいは、P2は、P1よりわずかに大きくても小さくてもよく、そうするとレンズレット544のプリズム541に対する重ね合わせの程度は、x軸に沿ってフィルム540の関連領域にわたり変化する。相対する構造化表面540a上の関連のレンズレットに対するプリズムクラスタの位置は、レンズレット548、例えば、レンズレット頂点Vの中央特徴部を関連のプリズムクラスタ、例えば、クラスタ頂点Vclusterの中央特徴部と接続する光軸によってそれぞれのレンズレット/プリズムクラスタペア548について特徴づけられてもよい。そのような光軸が導入されたので図5では525と記載されている。
図5Aをここで参照すると、孤立して、代表レンズレット544を示す図5から構造化表面540aの一部があるとわかる。レンズレット544は、先に論じたように、頂点V、曲率中心C、及び光軸525を有する。レンズレット544は、また、焦点fを有する。焦点fは、伝搬方向が光軸525に平行であるコリメート光511の観点から画定することができる。特に、及び、収差にかかわらず、又は、収差を無視して、レンズレット544は、そのような光511を焦点fに集束する。その後、レンズレット544様々な他の方向にわたって伝搬するコリメート光との相互作用を考える場合、焦点fは、レンズレット544の焦点面上の1つの地点であると見る。例えば、コリメート光511’は、軸525’に平行である伝搬方向を有し、該軸は、軸525に対して角度θだけ回転又は傾斜している。レンズレット544は、そのような光511’をf’と記載される新しい点に集束する。レンズレット544の限界を包含する範囲にわたって角度θを掃引することによって、全ての点f’の軌跡が、焦点面552を画定する。焦点面552は、光軸525との焦点面552の交差部にて焦点fを含む。
それぞれのレンズレット544について、レンズレットの焦点面552に近接する空間つまり容積の領域を定義することが有用であり、該領域を焦点空間と呼ぶ。レンズレット544の軸方向の焦点距離を特定することによって始まり、該軸方向の焦点距離は、光軸525に沿って焦点fにレンズレットの頂点Vから測定する。この軸方向の焦点距離は、図5AではDと記載される。その後、この距離の一部を焦点面552に対する焦点空間の境界を説明する基準として使用することができる。具体的には、Dの20%に等しいように差分距離DDを定義し、焦点面552と同じであるが光軸525に沿ってレンズレット544の方へ距離DDだけ並進されるように表面552aを定義し、焦点面552と同じであるが光軸525に沿ってレンズレット544から距離DDだけ離れるように表面552bを定義する。外側面550a、550bは、閉鎖された容積部を形成するように表面の552aを表面の552bに接続するレンズレット/プリズムクラスタペア548の境界550(図5を参照)の拡張部と定義する。レンズレット544の結果的に得られる焦点空間555は、レンズレットの焦点面552を包含して、表面552a、552b、550a及び550bによって境界が示される。
この焦点空間555の拡大図を、レンズレット544に関連するプリズムクラスタ543と共に図5Bに示す。鋭い縁部又は遷移部をレンズレット及び/又はフィルムの光出力の角度分布において提供するために、プリズムクラスタ543内のプリズム541の頂点Vprismは、焦点面552にて又は該焦点面近傍に配設される。焦点面近傍に配設される1つ目安は、当該の頂点又は頂点類が上述の焦点空間555内に配設されると指定することである。したがって、図5Bでわかるように、クラスタ543内のプリズム頂点Vprismの全ては、焦点空間555内に配設される。この特定の実施形態において、プリズム頂点は、同一平面上であり、焦点面552が非平面であるので、頂点Vprismは、焦点面552から様々な距離にある。所望であれば、フィルム540の全厚は、頂点Vprismが全て焦点空間555内に留まることを確保しながら、それぞれ、レンズレット544から離れるように(及び、表面552bに近づくように)、又は、レンズレット544の方へ(かつ、表面552aに近づくように)プリズムクラスタ543を移動するために増減してもよい。出力突出部間の変動量を低減しながら、また、膜厚を材料費軽減及び可撓性向上及び剛性低減のために小さく保ちながら、鋭い縁部を光出力の角度分布において維持するために(例えば、強度対角度のプロットにおいて扇形分布のより広義のカテゴリにも該当し得る平坦な「頂冠」分布に最も密接に近似する角度分布を達成しようとするために)、状況によっては、頂点Vprismの一部若しくは全部が、焦点面とレンズレットとの間で焦点空間の一部において、すなわち、表面552、552a、550a、及び550b間の領域において配設されるように、膜厚、レンズレット曲率、屈折率などのフィルムの設計パラメータを制御することが望ましい可能性がある。
図5Bの拡大図のために、図5に示されなかったプリズムの一部の詳細が示されている。特に、それぞれのプリズム541は、角度θinc、すなわち頂角を頂点Vprismを形成する傾斜した側面間で有する。典型的な実施形態において、クラスタ543内の全てのプリズム、並びに、第2の構造化表面上の他のプリズムクラスタのプリズムの頂角は、同じである。上述したように、この角度は、典型的には、50〜90°、例えば、63.5°である。それぞれの頂角θincを二等分しているのは、プリズム軸PAである。プリズム軸PAは、したがって、所与のプリズム541の光軸であると考えることができる。図5及び図5Bの実施形態において、プリズム軸PAは、全て、フィルムの厚さ軸及びレンズレット/プリズムクラスタペアの光軸525に平行である。プリズム541は、隣接プリズム頂点Vprism間のプリズムピッチP3にしたがって、x軸に沿って均一に離間され得る。
図5Cは、斜光が図5のフィルムの第2の構造化表面を照射したときに生成され得るN個の角度的に分離された突出部つまりビームを画定する仮想的レンズレット光出力510の理想とされたグラフである。斜光の性質を指定しないことから、斜光は、片側、例えば、光ガイド(例えば、図1A内の光源134)の片側の第1の光源から、又は、光ガイド(例えば、図1A内の光源132)の反対側の第2の光源から始まるが両側でなくてよいか、又は、2面、例えば、第1及び第2の両方の光源から始まってよい。いずれにしても、出力510は、相対最大Imax及び相対最低Iminの交互シーケンスを生成するために角度θ(例えばz軸に対してx−z平面において測定)の関数として相対的な強度が変動する。これらの最大値及び最低値は、11個の突出部510a、510b、...510kを画定する。最外突出部510a、510kは、扇形分布である(x−y平面においてプロット時)光出力510の外縁部又は外側であると考えることができる最外縁部又は遷移部を有する。隣接する最大値間の相対最大Imaxと相対最低値との間で変動量によっては、突出部510a、510bなどの一部又は全部は、別個の光ビームであると考えられ得る。本出願の目的上、光出力の角度分布内の2つの隣接する突出部はそのような突出部間の相対最低Iminがそのような突出部の2つの相対最大Imaxの小さい方の半分を下回る場合には異なる別個の光ビームであると考えられる。2つの隣接する突出部間の相対最低Iminがそのような突出部の2つ相対最大Imaxの小さい方の50%又はそれ以上である場合、突出部は、別個のビームよりもむしろ単一のビームの一部であると考えられる。尚、別個の光ビームのこの状態は、光出力の空間分布よりもむしろ角度分布に関して示されている。こういう理由で、この検査を用いて異なる光ビームは、それにもかかわらず、特に両面光学フィルムに近い位置又は観察平面にて空間的に互いとに重なり合い得る。図5Cに示す特定の仮想的光出力510において、相対最低値及び相対最大値は、N個の突出部(N=11)510a、510bなどがN本の別個の光ビームであると考えられるように示される。
図6をここで参照すると、図5のフィルム540と類似であるがプリズムのそれぞれのクラスタ内のプリズム頂点が非同一平面上である両面光学フィルム640の一部の概略側面又は断面図が示されている。フィルム640は、対向する第1及び第2の構造化表面640a、640bを有する。フィルム640は、材料の単一の層の構造を有すると図示されているが、他のフィルム構造も、本明細書の他の場所で論じるように企図されている。フィルム640は、カーテシアンx−y−z座標系で示されており、これは前の図の座標と一致している。
第1の構造化表面640aは、その中に形成された複数のレンズレット644を有する。レンズレット644は、それぞれy軸に平行な伸長軸に沿って延在する。レンズレット644は、単一の均一な曲率を有してもよく、又は、複合曲率を有してもよい。それぞれのレンズレット644は、また、頂点Vを有する。頂点Vでのレンズレット644の曲率は、Cと記載される曲率中心によって特徴づけられてもよい。それぞれのレンズレット644の頂点V及び曲率中心Cは、図5の軸525と同様に軸625上にある。軸625は、フィルム640のz軸及び厚さ軸に平行である。それぞれのレンズレット644の別の特徴的な特徴部は、レンズレットの焦点であり、該焦点は、また、図5Aに関連して先に論じたようにレンズレットの焦点面及び焦点空間に関係する。レンズレット644は、全体的にピッチP1(例えば、図14を参照)によって特徴づけられてもよく、該ピッチは、構造化表面640aの範囲にわたって典型的には均一であるが、場合によっては、均一でなくてよい。
第2の構造化表面640bは、その中に形成された複数のレンズレット641を有する。レンズレット644と同様に、プリズム641は、それぞれy軸に平行な伸長軸に沿って延在する。それぞれのプリズム641は、鋭い尖端つまり頂点にてVprismにて交わる2つの傾斜した側面を有する。プリズム頂点の詳細を本明細書の他の場所で論じている。
プリズム641は、隣接プリズム641の群又はクラスタ643に纏められ、該群つまりクラスタは、細長いプリズムを含まない1つ以上の特徴部によって互いから分離される。図6の実施形態において、クラスタ643は、大きい個々のV溝620によって構造化表面640b上で互いから分離される。レンズレット644:プリズムクラスタ643の1対1の対応がある。所与のレンズレット644について、プリズムクラスタ643の1つは、光学的に主にレンズレットと相互作用し、かつ、典型的にはレンズレットに最も近く、したがって、レンズレット644及びこのように該レンズレットに関連したプリズムクラスタ643は、レンズレット/プリズムクラスタペア648を形成すると言うことができる。2つの当該の完全なペア648を図6に示す。隣接するペア648間の境界650は、図5の対応する境界と同じ又は類似のものである。
フィルム640とフィルム540の1つの違いは、フィルム640において、プリズムクラスタ543内のプリズム頂点と異なり、所与のプリズムクラスタ643内のプリズム頂点Vprismが共通平面内にないということである。フィルム640において、所与のクラスタ643内のプリズム頂点は、図6Aに関連して以下で論じるように湾曲経路に沿ってある。
プリズムクラスタ643は、中央に位置するプリズム頂点によって特徴づけられ、該プリズム頂点は、ちょうど図5の場合と同様に、クラスタ頂点と呼ばれ、かつ、Vclusterと記載される。図6の実施形態において、11個のプリズム641が、それぞれのプリズムクラスタ643内にあり、したがって、中央に位置するプリズムが存在し、このプリズムのプリズム軸Vprismは、また、プリズムクラスタ643のそれぞれのVclusterと記載される。代替実施形態において、他の数N個のプリズム641、例えば、N=3、又は、5又は、10以上が使用されてもよい。互いに対するプリズムクラスタの位置は、例えば、以下で図14で図示するように、ピッチP2によって特徴づけられてもよい。ピッチは、典型的には均一であるが、場合によっては、均一でなくてよい。ピッチP2は、P1に等しくてよいか、又は、P2は、先に論じたように、若干P1を上回るか又は下回ってよい。光軸625は、レンズレット648の中央特徴部、例えば、レンズレット頂点Vを関連のプリズムクラスタの中央特徴部、例えば、クラスタ頂点Vclusterと接続する。
図6Aでは、図6のプリズムクラスタ643の1つの拡大概略図が示されている。プリズムクラスタ643は、関連のレンズレット644の焦点空間655に関して示されている。焦点空間655は、上述の焦点空間555と同様に定義される。したがって、焦点空間655は、焦点f及びレンズレット644の焦点面652を包含し、かつ、表面652a、652b、650a及び650bによって境界が示される。これらの要素の全ては、図5Aの対応する要素と同じ又は類似の特性及び特性を有する。鋭い縁部又は遷移部をレンズレット及び/又はフィルムの光出力の角度分布において提供するために、プリズムクラスタ643内のプリズム641の頂点Vprismは、焦点面652にて又は該焦点面近傍に配設される。更に詳しくは、クラスタ643内のプリズム頂点Vprismの全ては、焦点空間655内に配設される。この実施形態のプリズム頂点Vprismが、同一平面上でなく、図6Aでわかるように湾曲経路に沿ってある。この湾曲経路は、焦点面652の曲率と同じ極性である曲率を有し、両方とも図6Aにおいて上方へ湾曲する。換言すると、焦点面652が第1の湾曲形状を有し、プリズム頂点Vprismがx−z平面において第2の湾曲形状に沿って配置される場合、第1及び第2の湾曲形状は、一方の斜視図から見たときに両方とも凹状であり、反対の斜視図から見たときに両方とも凸状である。図6Aの実施形態において、これらの形状の極性(曲率)は同じであるばかりでなく、実際の曲率も同じ又は類似のものであり、所与のプリズム頂点Vprismから焦点面652までの距離が、プリズムクラスタ643内のプリズム641の全てについて同じ又は類似のものであるようになっている。図5Aに関連して上述したように、フィルム640の全厚は、頂点Vprismが全て焦点空間655内に留まることを確保しながら、それぞれ、レンズレット644から離れるように(かつ、表面の652bに近づくように)、又は、レンズレット644の方へ(かつ、表面の652aに近づくように)プリズムクラスタ643を移動するために増減されてもよい。以前に示した理由で、状況によっては、頂点Vprismの一部若しくは全部が、焦点面とレンズレットとの間で焦点空間の一部において、すなわち、表面652、652a、650a、及び650b間の領域において配設されるように、フィルムの設計パラメータを制御することが望ましい可能性がある。
それぞれのプリズム641は、頂角θincを有し、該頂角は、典型的にはクラスタ643内の全てのプリズムについて、及び、第2の構造化表面上の他のプリズムクラスタのプリズムについて同じである。それぞれの頂角θincを二等分するのは、プリズム軸PAであり、該プリズム軸は、所与のプリズム641の光軸であると考えることができる。図6及び図6Aの実施形態において、中央に位置するプリズム641のプリズム軸PAは、フィルム及び光軸625の厚さ軸に平行であるが、プリズムクラスタ643内の他のプリズム641のプリズム軸PAは、それらの軸に対して傾斜又は回転され、傾きの大きさは、中央に位置するプリズムからの距離と共に単調に増加し、傾きの極性は、反対側と比較すると中央に位置するプリズムの片側では異なる。クラスタ643内のプリズム641にこのような可変的な傾きを与えることは、レンズレットの焦点面652をより密接に適合させることによって頂冠分布の両側でより鋭い縁部を維持する一助となることができる。光をペアになったレンズレットの方へ方向変換させることによって隣接レンズレット/プリズムクラスタペア間のクロストークを低減するという更なる利点を有する。プリズム641は、隣接プリズム頂点Vprism間のプリズムピッチP3にしたがって、x軸に沿って均一に離間され得る。あるいは、プリズム641は、頂点Vprismを接続する湾曲経路に沿って均一に離間されてもよく、その場合、x軸に沿ったプリズムピッチP3は、不均一、すなわち、クラスタ643の中心にて最大、クラスタ643の縁部つまり末端にて最小になる。
構造の詳細によっては、図6及び図6Aのフィルム640は、図5Cに示す光出力と同様に、斜光がフィルムの第2の構造化表面640bを照射したときにN本の角度的に分離された突出部つまりビームを画定するレンズレット光出力を生成し得る。達成されるImax及びIminの値によっては、突出部の一部又は全部は、先に論じたように異なる別個の光ビームである基準を満足する場合があるか、又は、突出部のいずれも、その基準を満足しない場合がある。
図7は、別の代表的な両面光学フィルム740の一部分の概略図である。フィルム740は、隣接プリズムクラスタが深いV溝520よりもむしろ平坦面721によって分離されることを除き、図5のフィルム540と類似のものである。読者は、平坦面及びV溝は、プリズムクラスタ間の空間内で使用することができる多くの可能な表面の構成及び形状のうちの2つにすぎないと理解するであろう。以下で論じる調査をモデル化する際、平坦面が、光学フィルムの光出力における側波帯照射の強度を低減するために少なくともいくつかの実施形態で見られた。
フィルム740は、対向する第1及び第2の構造化表面740a、740bを有し、前の図と一致するカーテシアンx−y−z座標系に関連して示されている。第1の構造化表面740aは、その中に形成された複数のレンズレット744を有する。レンズレット744は、それぞれy軸に平行な伸長軸に沿って延在する。レンズレット744は、単一の均一な曲率を有してもよく、又は、複合曲率を有してもよい。それぞれのレンズレット744は、また、頂点Vを有する。頂点Vでのレンズレット744の曲率は、曲率Cの中心によって特徴づけられてもよい。それぞれのレンズレット744の頂点V及び曲率中心Cは、軸725上にある。レンズレット744は、全体的にピッチP1によって特徴づけられてもよい(例えば、図14を参照)。これらの様々な要素は、フィルム540の対応する要素と同一若しくは同様であり得る。
第2の構造化表面740bは、その中に形成された複数のプリズム741を有する。プリズム741は、それぞれy軸に平行な伸長軸に沿って延在する。それぞれのプリズム741は、鋭い尖端つまり頂点にてVprismにて交わる2つの傾斜した側面を有する。プリズム741は、隣接プリズム741の群又はクラスタ743に纏められ、該群つまりクラスタは、細長いプリズムを含まない1つ以上の特徴部によって互いから分離される。レンズレット744:プリズムクラスタ743の1対1の対応がある。所与のレンズレット744について、プリズムクラスタ743の1つは、光学的に主にレンズレットと相互作用し、かつ、典型的にはレンズレットに最も近く、したがって、レンズレット744及びこのようにレンズレットに関連したプリズムクラスタ743は、レンズレット/プリズムクラスタペア748を形成する。2つの当該の完全なペア748を図7に示す。境界750が、隣接レンズレット/プリズムクラスタペア748間に画定される。これらの様々な要素は、クラスタ743は、大きい個々のV溝によってよりもむしろ平坦面721によって構造化表面640b上で互いから分離されるという点を除き、フィルム540の対応する要素と同じ又は類似のものであり得る。
本明細書の他の場所で論じるフィルムの設計面は、また、図7のフィルム740に適用することができ、構造の詳細によっては、図7のフィルム740は、図5Cに示す光出力と同様に、斜光がフィルムの第2の構造化表面740bを照射したときにN本の角度的に分離された突出部つまりビームを画定するレンズレット光出力を生成し得る。達成されるImax及びIminの値によっては、突出部の一部又は全部は、先に論じたように異なる別個の光ビームである基準を満足する場合があるか、又は、突出部のいずれも、その基準を満足しない場合がある。
図8は、別の代表的な両面光学フィルム840の一部分の概略図である。フィルム840は、隣接プリズムクラスタが深いV溝620よりもむしろ平坦面821によって分離されることを除き、図6のフィルム640と類似のものである。平坦面及びV溝は、プリズムクラスタ間の空間内で使用することができる多くの可能な表面の構成及び形状のうちの2つにすぎない。以下で論じる調査をモデル化する際、平坦面が、光学フィルムの光出力における側波帯照射の強度を低減するために少なくともいくつかの実施形態で見られた。
フィルム840は、対向する第1及び第2の構造化表面840a、840bを有し、前の図と一致するカーテシアンx−y−z座標系で示されている。第1の構造化表面840aは、その中に形成された複数のレンズレット844を有する。レンズレット844は、それぞれy軸に平行な伸長軸に沿って延在する。レンズレット844は、単一の均一な曲率を有してもよく、又は、複合曲率を有してもよい。それぞれのレンズレット844は、また、頂点Vを有する。頂点Vでのレンズレット844の曲率は、曲率Cの中心によって特徴づけられてもよい。それぞれのレンズレット844の頂点V及び曲率中心Cは、軸825上にある。レンズレット844は、全体的にピッチP1によって特徴づけられてもよい(例えば、図14を参照)。これらの様々な要素は、フィルム640の対応する要素と同一若しくは同様であり得る。
第2の構造化表面840bは、その中に形成された複数のプリズム841を有する。プリズム841は、それぞれy軸に平行な伸長軸に沿って延在する。それぞれのプリズム841は、鋭い尖端つまり頂点にてVprismにて交わる2つの傾斜した側面を有する。プリズム841は、隣接プリズム841の群又はクラスタ843に纏められ、該群つまりクラスタは、細長いプリズムを含まない1つ以上の特徴部によって互いから分離される。レンズレット844:プリズムクラスタ843の1対1の対応がある。所与のレンズレット844について、プリズムクラスタ843の1つは、光学的に主にレンズレットと相互作用し、かつ、典型的にはレンズレットに最も近く、したがって、レンズレット844及びこのようにレンズレットに関連したプリズムクラスタ843は、レンズレット/プリズムクラスタペア848を形成する。2つの当該の完全なペア848を図8に示す。境界850が、隣接レンズレット/プリズムクラスタペア848間に画定される。これらの様々な要素は、クラスタ843は、大きい個々のV溝によってよりもむしろ平坦面821によって構造化表面840b上で互いから分離されるという点を除き、フィルム640の対応する要素と同じ又は類似のものであり得る。
本明細書の他の場所で論じるフィルムの設計面は、また、図8のフィルム840に適用することができ、構造の詳細によっては、図8のフィルム840は、図5Cに示す光出力と同様に、斜光がフィルムの第2の構造化表面840bを照射したときにN本の角度的に分離された突出部つまりビームを画定するレンズレット光出力を生成し得る。達成されるImax及びIminの値によっては、突出部の一部又は全部は、先に論じたように異なる別個の光ビームである基準を満足する場合があるか、又は、突出部のいずれも、その基準を満足しない場合がある。
図9及び図10において、要素のピッチ並びにこれらの対向する構造化表面上の要素の位置合わせ又は整合(若しくは、位置ずれ又は不整合)に対する光学フィルムの対向する構造化表面上の要素のいくつかの可能なレイアウトを概略的に例示する。図9において、本明細書で説明する両面光学フィルムのいずれかと同じ又は類似のものであり得る両面光学フィルム940は、第1の構造化表面940a及び対向する第2の構造化表面940bを有する。第1の構造化表面940aは、レンズレット944がその中で形成され、該レンズレットのそれぞれは、y軸に平行な伸長軸に沿って延在する。レンズレット944は、ほかの場所で説明するように頂点V、曲率中心、及び焦点を有する。レンズレット944は、均一なピッチP1を有する。
フィルム940の第2の構造化表面940bは、複数のプリズム(この概略図には図示せず)を含み、該プリズムのそれぞれは、y軸に平行な伸長軸に沿って延在する。これらのプリズムのそれぞれは、また、この概略図には図示されていない鋭い尖端つまり頂点を有する。プリズムは、隣接プリズムの群又はクラスタ943に纏められ、該群又はクラスタは、細長いプリズムを含まない1つ以上の特徴部、例えば、平坦面、大きいV溝、又は、他の好適な表面の形状によって互いから分離される。一般性のために、プリズムクラスタ943を図9において概略的にのみ示す。それぞれのプリズムクラスタ943は、中央に位置するプリズム頂点によって特徴づけられ、該プリズム頂点は、ちょうど他の図の場合と同様に、クラスタ頂点と呼ばれ、かつ、Vclusterと記載される。それぞれのプリズムクラスタ943は、N個の個々のプリズムを含み、Nは、例えば、少なくとも3、又は5、又は10又はそれ以上である。プリズム943は、均一のピッチP2によって特徴づけられる。P2は、P1に等しいと仮定される。レンズレット944:プリズムクラスタ943の1対1の対応があり、プリズムクラスタへのレンズレットの関連づけによって、レンズレット/プリズムクラスタペア948が生成される。フィルム940において、9つのそのようなペア948が図示されている。典型的なフィルムにおいて、何十、何百、又は何千ものそのようなペアが存在してもよい。
レンズレット944及びプリズムクラスタ943は、同じピッチを有するだけでなく、フィルム940のz軸つまり厚さ軸に沿って互いと位置合わせされている。即ち、所与のレンズレット/プリズムクラスタペア948について、レンズレットの頂点V及びプリズムクラスタの中央特徴部Vclusterは、異なるZ座標、ただし同じx座標を有する。したがって、それぞれのレンズレット/プリズムクラスタペア948は、z軸に平行である光軸を有する。レンズレット944が同じデザインであり、プリズムクラスタ943も同じデザインであると仮定すると、レンズレット/プリズムクラスタペア948は、したがって、互いと実質的に同じ又は類似のものとなり(x軸に沿った並進を除く)、かつ、角度分布も実質的に同じ又は類似であるレンズレット光出力を生成することになる。これらのレンズレット光出力は、その後、角度分布が個々のレンズレット光出力の角度分布と実質的に同じ又は類似のものであるフィルム940について全体的なフィルム光出力を提供するために共に合計されることになる。レンズレット、プリズム及びプリズムクラスタの設計詳細によっては、レンズレット光出力及びフィルム光出力は、斜光が図5Cに示す光出力と同様にフィルムの第2の構造化表面940bを照射したときにN本の角度的に分離された突出部つまりビームを画定し得る。達成されるImax及びIminの値によっては、突出部の一部又は全部は、先に論じたように異なる別個の光ビームである基準を満足する場合があるか、又は、突出部のいずれも、その基準を満足しない場合がある。
図10の両面光学フィルム1040は、レンズレットは、プリズムクラスタのピッチと異なるピッチを有するという点において、図9の両面光学フィルムと異なる。本明細書で説明する両面光学フィルムのいずれかと同じ又は類似のものであり得る両面光学フィルム1040は、第1の構造化表面1040a及び対向する第2の構造化表面1040bを有する。第1の構造化表面1040aは、レンズレット1044がその中で形成され、該レンズレットのそれぞれは、y軸に平行な伸長軸に沿って延在する。レンズレット1044は、ほかの場所で説明するように頂点V、曲率中心、及び焦点を有する。レンズレット1044は、均一なピッチP1を有する。
フィルム1040の第2の構造化表面1040bは、複数のプリズム(この概略図には図示せず)を含み、該プリズムのそれぞれは、y軸に平行な伸長軸に沿って延在する。これらのプリズムのそれぞれは、また、この概略図には図示されていない鋭い尖端つまり頂点を有する。プリズムは、隣接プリズムの群又はクラスタ1043に纏められ、該群又はクラスタは、細長いプリズムを含まない1つ以上の特徴部、例えば、平坦面、大きいV溝、又は、他の好適な表面の形状によって互いから分離される。一般性のために、プリズムクラスタ1043を図10において概略的にのみ示す。それぞれのプリズムクラスタ1043は、中央に位置するプリズム頂点によって特徴づけられ、該プリズム頂点は、ちょうど他の図の場合と同様に、クラスタ頂点と呼ばれ、かつ、Vclusterと記載される。それぞれのプリズムクラスタ1043は、N個の個々のプリズムを含み、Nは、例えば、少なくとも3、又は5、又は10又はそれ以上である。プリズム1043は、均一のピッチP2によって特徴づけられる。P2は、P1異なると仮定され、図10は、P2がP1を上回るように描かれている。レンズレット1044:プリズムクラスタ1043の1対1の対応があり、プリズムクラスタへのレンズレットの関連づけによって、レンズレット/プリズムクラスタペア1048が生成される。フィルム1040において、9つのそのようなペア1048が図示されている。典型的なフィルムにおいて、何十、何百、又は何千ものそのようなペアが存在してもよい。
レンズレット1044及びプリズムクラスタ1043は、異ピッチを有することから、その多くは、フィルム1040のz軸つまり厚さ軸に沿って互いと位置ずれ又は不整合にある。すなわち、レンズレット/プリズムクラスタペア1048の大部分について、レンズレットの頂点V及びプリズムクラスタの中央特徴部Vclusterは、異なるx座標(並びに異なるZ座標)を有する。図示する実施形態において、フィルム1040内で中央に位置するレンズレット/プリズムクラスタペア1048は、関連のプリズムクラスタ1043とである不整合のレンズレット1044を有すると仮定され、フィルム1040の中心から漸進的により遠く離れて(かつ、フィルム1040の縁部により近くに)位置するレンズレット/プリズムクラスタペア1048について、レンズレット及びプリズムクラスタは、互いと漸進的に位置ずれとなる。したがって、中央に位置するレンズレット/プリズムクラスタペアの光軸は、z軸に平行であるが、他のレンズレット/プリズムクラスタペアの光軸は、そうではなく、大きさがフィルム1040の中心からの距離の増大と共に漸進的に増加する角度にてz軸に対して傾斜している。これを図10Aに示しており、同じフィルム1040が図示され、レンズレット/プリズムクラスタペアのそれぞれの光軸は、1025a、1025b、...1025iと記載される。中央に位置するレンズレット/プリズムクラスタペアの光軸1025eは、z軸に平行であり、また、フィルム1040の光軸と一致する。フィルム1040の縁部に最も近いレンズレット/プリズムクラスタペアの光軸1025a、1025iは、z軸に対して最も傾斜している。
レンズレット1044が同じデザインであり、プリズムクラスタ1043も同じデザインであると仮定すると、レンズレット/プリズムクラスタペア1048は、したがって、先に論じた漸進的な位置ずれを除き、互いと類似のものとなり、かつ、角度分布が互いに対して角度がずれるレンズレット光出力を生成することになる。これらのレンズレット光出力は、その後、図10Aで概略的に示すように、フィルム1040について全体的なフィルム光出力を提供するために共に合計されることになる。ピッチP2:ピッチP1の比率を増減することによって、光軸1025a、1025bなどが全て互いと交差する点は、フィルム1040により近く又は該フィルムからより遠くに離れて設置することができる。
任意の所与のレンズレット/プリズムクラスタペアについてであるが、特に、光軸がz軸に対して傾斜しているレンズレット/プリズムクラスタペアについて、レンズレットが、対称軸、つまり、z軸に対して相応して傾斜している光軸、並びに、個々の対称軸、つまり、プリズム軸PAがやはりz軸に対して相応して傾斜しているプリズムを有することが望ましいであろう。
対称的に設計されるとき、単一の曲率よりもむしろ複合曲率を有するレンズレットは、単一の、明確に定義された対称軸線つまり光軸を有する。そのようなレンズレット1112を図11に概略的に示す。レンズレット1112は、図の平面内及び平面外に線状に、すなわちy軸に沿って、延在すると仮定され、機構の長さに沿ってx−z面内の断面において弓状又は湾曲した表面を維持すると仮定される。(図11のカーテシアンx−y−z基準軸は、前出図で使用された基準軸と一致する)レンズレット1112は上述の「円筒」型であり、すなわち、複合曲率を有し、つまり、弓状表面の曲率はその表面の場所によって異なる。複合曲率は、直円柱又はその部分の場合のように弓状表面がその全面に沿って一定の曲率を有する単純曲率とは区別され得る。レンズレット1112の複合曲率の弓状表面は、その構造体の上部すなわち中央部に頂点Vを有する。頂点Vの近接部1112aにおける表面の形は曲率半径Rlを有し、これは図のように中心がClである円1116aに対応する。しかし、表面に沿って周辺部1112bに進むにつれて、表面の曲率は、好ましくは連続して又は徐々に変化し、したがって周辺部1112bで表面は中心がC2である円1116bに対応する曲率半径R2を有する。代表的な実施形態では、特定の収差を減らすために、R2>Rlであるように、レンズレットの周辺部分の曲率半径は頂点の曲率半径より大きい。また、代表的な実施形態では、レンズレットは、例えば頂点V及び点Clを通る平面又は線1114の周囲で鏡面対称を呈する。したがって、線1114は、レンズレット1112の対称軸且つ光軸であるとみなされる。部分1112bの反対側の表面の周辺部1112cは部分1112bと同じ曲率(R2)を有することができ、この部分1112cの曲率が図のように点C3に中心を置くことに注意されたい。表面が線1114の周囲で鏡面対称を有する場合、点C2及びC3もまた線1114の周囲に対称に配設される。
開示する両面光学フィルムのいずれかに存在し得る一般化されたレンズレット/プリズムクラスタペア1248の概略図を図12に示す。ペア1248の光軸1225はフィルム(z軸)の厚さ軸に対して傾斜され、ペア1248は、相応して傾斜しているレンズレット対称軸を有する複合湾曲レンズレット1244、並びに、個々のプリズム1241がまた傾斜しているプリズム軸PAを有するプリズムクラスタ1243を含む。このペア1248では、要素は互いに並進的及び/又は回転的の両方で不整合であり、それらはまた、異なり得る量だけ傾斜する。
レンズレット1244は、傾斜していると仮定され、この点を踏まえて、図9及び図10などの前出図のいくつかに示した単一のレンズレット頂点Vは、図12において2つのレンズレット頂点、すなわち、尖端頂点PV及び対称頂点SVになる。ピーク頂点PVは、レンズレットの表面上の最高点、即ち、z座標が最大である点に位置する。対称頂点SVは、例えば、レンズレットの終端点間の中間等のレンズレットの対称の点に、又は、レンズレットの中心部分の湾曲内に局所的最大値又は局所的最小値が存在するように、レンズレットの湾曲がレンズレットにわたって変化する場合は、そのような局所的最大値又は局所的最小値の点に位置する。レンズレットの光軸及びペア1248の光軸1225は、両方とも対称頂点SVを通過する。この特定の実施形態について、レンズレットの光軸はペア1248の光軸1225と一致すると仮定されるが、他の場合において、レンズレットの光軸は、ペアの光軸に対して傾斜されてもよい。
プリズムクラスタ1243は、5つの個々のプリズム1241を有すると図示されるが、読者は、他の数の(少なくとも3つの)プリズムが、また、使用され得ると理解するであろう。プリズム1241は、全て、頂点Vprismを有する。クラスタ1243内で中央に位置するプリズムの頂点は、クラスタ頂点(Vcluster)で指定される。それぞれのプリズム1241は、また、プリズムの頂角θincを二等分するプリズム軸PAを有する。この実施形態において、プリズム1241の頂角は、同じ又は類似のものであると仮定されるが、プリズム1241は、z軸に対してプリズム軸PAa、PAb、PAc、PAd、及びPAeの異なる傾斜角により例証されるように、z軸に対して異なる量だけ傾斜していると仮定される。(代替実施形態において、所与のクラスタ内のプリズムは、全て、同一量だけ傾斜されてよく、一方、異なるクラスタ内のプリズムは、異なる量だけ傾斜されてもよい)全体としてのプリズムクラスタ1243の傾きは、中央に位置するプリズムの傾きにより、すなわち、プリズム軸PAcの傾きにより最も良好に特徴づけられ得る。
フィルム厚さ及び/又はコーティング厚さの適切な選択によって、クラスタ頂点Vclusterとレンズレット対称頂点SVとの間の垂直距離Dzを制御して、光出力の所望の光学性能を光学フィルムの屈折率も考慮して提供することができる。レンズレット1244は、中央に位置するプリズムによって表されるように、x軸に沿って変位量Dxだけプリズムクラスタ1243と並進的に位置ずれしている。レンズレット1244は、また、プリズムクラスタ1243と回転時に位置ずれし、レンズレット光軸1225は、プリズム軸PAcに対してx−z平面において傾斜され、更に、レンズレット光軸1225及びプリズム軸PAcは、z軸に対して傾斜している。図に示すように角度α及びβを使用して、レンズレット光軸及び中央プリズム軸の傾斜角について述べることができる。本明細書に開示の両面光学フィルムでは、設計パラメータDz、Dx、α、及びβを適切に使用することができ、これらはフィルムの領域にわたって(全てのレンズレット/プリズムクラスタペアについて)均一であっても、そのような領域にわたって不均一であってもよい。これらのパラメータを使用して、所望通りにレンズレット光出力及び/又はフィルム光出力を調整してもよく、そのような光出力は、2つの光源の1つだけがオンであるとき、又は、他の光源だけがオンであるとき、又は、両方のそのような光源がオンであるときに提供される。
図12に示されるようなプリズム及び/又はレンズレットの傾斜を使用する両面光学フィルムは、例えば図10Aに示されるような集光効果をもたらすように出力光の中心分布が内側を向くか又は内側を狙うことができるという効果を得ることができる。位置ずれの度合いが大きいほど、大きな重なり量が出力光の角度分布間に生成される。場合によっては、このような出力分布方向付けアプローチは、フィルムの直角方向(z軸)と様々なプリズム/分離分散構造ペアの中央出力角との間が約35度以下の角度に制限され得る。この偏向角の制限は、厚さ(図12のDzを参照)、ピッチ、基板、含まれるプリズム角などのフィルムの幾何学的側面に依存する可能性があり、また光ガイドの出力分布により影響を受ける。
図13は、パフォーマンスがモデル化された両面光学フィルム1340の概略斜視図である。フィルム1340は、対向する第1及び第2の構造化表面1340a、1340bを有する。フィルム1340は、単体構造よりもむしろ3層構造を有し、均一な厚さの中心層1347が、担体フィルムを表し、該フィルムに装着され、かつ、関連の構造化表面を有する外層1346、1347が、好適な構造化成形面に対して硬化可能なポリマー組成物を注型及び硬化させることによって作製された層を表す。中心層1347は、ポリエチレンテレフタレート(PET)を表す1.67の屈折率及び2mil(50.8ミクロン)の厚さを有する。外層1346、1347は、被硬化アクリレート材料を表す1.51の屈折率を有する。
レンズレット1344は、第1の構造化表面1340a内に形成され、それぞれのレンズレットは、先に全体的に説明したように、頂点V、並びに、焦点、焦点面、及び焦点空間を有する。それぞれのレンズレット1344は、y軸に沿って直線的に延在し、かつ、37.3ミクロンの中間曲率半径及び35.4ミクロンの頂点Vでの曲率半径で複合曲率をx−z平面において有する。複合曲率は、レンズレットの焦点での球面収差を最小限に抑えるために調整されたものである。それぞれのレンズレット1344の光軸は、z軸に対して0の傾きを有する。層1346の最大厚さ、すなわち、レンズレット頂点Vのいずれかにて測定時の層1346の物理的厚さは、15ミクロンである。レンズレット1344のピッチは、50ミクロンである。
複数のプリズム1341が第2の構造化表面1340bに形成される。プリズム1341は、それぞれy軸に平行な伸長軸に沿って直線的に延在する。それぞれのプリズム1341は、図13において記載されてないが他の図において記載される鋭い尖端つまり頂点Vprismにて交わる2つの傾斜した側面を有する。それぞれのプリズム1341は、60°のプリズム角度θinc、及び、そのような角度を二等分するプリズム軸を有する。プリズム1341は、21個の隣接プリズム1341のクラスタ1343に纏められ、該クラスタは、大きい個々のV溝1320によって互いから分離される。レンズレット1344:プリズムクラスタ1343の1対1の対応があり、該レンズレット及びプリズムクラスタのうちの関連があるものが、レンズレット/プリズムクラスタペア1348を形成する。それぞれのクラスタ1343内で中央に位置するプリズム1341の頂点は、クラスタ頂点Vclusterの役目をする。この中央に位置するプリズムは、z軸に対して0の傾きを有するが、クラスタ1343内の他のプリズム1341は、クラスタ1343の縁部にて最大20°まで増加する0以外の傾きを有する。所与のクラスタ1343内のプリズム頂点は、全て、関連のレンズレット1344の焦点空間内に位置し、焦点空間は、先に論じた焦点空間555と同様に定義される。所与のクラスタ1343内のプリズム頂点は、また、非同一平面上であり、曲率半径が111ミクロンである湾曲経路に沿ってある。この湾曲経路は、レンズレット1344の焦点面の曲率と同じ極性(例えば、凹状又は凸状)であった。x軸に沿ったプリズムのピッチは、2ミクロン(クラスタ1343の中心にて)〜1.88ミクロン(クラスタ1343の縁部にて)であり(それぞれのプリズム1341は、レンズレット1344の頂点V周りの2°の回転によって隣接プリズム1341に対して特徴づけられる)、プリズムクラスタ1343のピッチは、50ミクロン、すなわち、レンズレット1344のピッチと同じである。同じピッチを有する他に、プリズムクラスタ1343及びレンズレット1344は、また、互いに対して位置合わせつまり整合され、それぞれのレンズレット/プリズムクラスタペア1348の光軸がz軸に平行であるようになっている。
フィルム1340の全厚つまりキャリパ、すなわち、所与のレンズレット頂点Vから対応するクラスタ頂点Vclusterまでの物理的距離は、111ミクロンである。
異なる形式の斜光を、その後、フィルム1340に注入して、第2の構造化表面1340bに光を出射する光ガイドをシミュレートした。左の入力分布と本明細書でいう第1の入力斜光は、正のx成分を有するz軸から70°の角度での最大強度、及び、20°の半値全幅を伴う、ガウス形である角度分布を有するものであった。図13Aは、この第1の入力斜光で照射されたときのフィルム1340のモデル化された出力光の角度分布を示す。右の入力分布と本明細書でいう第2の入力斜光は、負のx成分を有するz軸から70°の角度での最大強度、及び、20°の半値全幅を伴う、ガウス形である角度分布を有するものであった。図13Bは、この第2の入力斜光で照射されたときのフィルム1340のモデル化された出力光の角度分布を示す。比較のために、図13Cでは、図13A及び図13Bのプロットを重ね合わせる。第3の入力斜光は、第1及び第2の入力斜光の和であった。図13Dは、この第2の入力斜光で照射されたときのフィルム1340のモデル化された出力光の角度分布を示す。即ち、図13Dの角度分布は、図13A及び図13Bの角度分布の和である。
また、更なる両面光学フィルムを光学シミュレーションによってモデル化及び評価した。図14は、1つのそのようなフィルム1440を示す。フィルム1440は、対向する第1及び第2の構造化表面1440a、1440bを有する。フィルム1440は、3層構造を有し、均一な厚さの中心層1447が、担体フィルムを表し、外層1445、1446が、該フィルムに装着され、かつ、図示するように、関連の構造化表面を有する。中央層1447は、1.67の屈折率と約2ミリ(50.8ミクロン)の厚さを有する。外層1445、1446は、1.51の屈折率を有する。
レンズレット1444は、第1の構造化表面1440a内に形成され、それぞれのレンズレットは、先に全体的に説明したように、頂点V、並びに、焦点、焦点面、及び焦点空間を有する。それぞれのレンズレット1444は、y軸に沿って直線的に延在し、かつ、34.5ミクロンの一定の曲率半径を伴ってx−z平面において単一の曲率を有する。層1446の最大厚さ、すなわち、レンズレット頂点Vのいずれかにて測定時の層1446の物理的厚さは、15ミクロンである。レンズレット1444のピッチP1は、44ミクロンである。
複数のプリズム1441が、第2の構造化表面1440bに形成される。プリズム1441は、それぞれy軸に平行な伸長軸に沿って直線的に延在する。それぞれのプリズム1441は、鋭い尖端つまり頂点にて交わる2つの傾斜した側面を有する。それぞれのプリズム1441は、60°のプリズム角度θinc、及び、そのような角度を二等分するプリズム軸を有する。プリズム1441は、7個の隣接プリズム1441のクラスタ1443に纏められ、該クラスタは、大きい個々のV溝1420によって互いから分離される。レンズレット1444:プリズムクラスタ1443の1対1の対応があり、該レンズレット及びプリズムクラスタのうちの関連があるものが、レンズレット/プリズムクラスタペア1448を形成する。5つの完全なペア1448だけを図に示すが、モデル化されたフィルム1440は、正確に21個のそのようなペア1448を有していた。それぞれのクラスタ1443内で中央に位置するプリズム1441の頂点は、クラスタ頂点Vclusterの役目をする。この中央に位置するプリズム、並びに、クラスタ内の6個の他のプリズム1441は、全て、z軸に対して0の傾きを有する。所与のクラスタ1443内のプリズム頂点は、全て、関連のレンズレット1444の焦点空間内に位置し、焦点空間は、先に論じた焦点空間555と同様に定義される。所与のクラスタ1443内のプリズム頂点は、同一平面上である。プリズム1441のピッチP3は、4ミクロンであり、プリズムクラスタ1443のピッチP2は、44ミクロン、すなわち、レンズレット1344のピッチと同じである。同じピッチを有する他に、プリズムクラスタ1443及びレンズレット1444は、また、互いに対して位置合わせつまり整合され、それぞれのレンズレット/プリズムクラスタペア1448の光軸がz軸に平行であるようになっている。
フィルム1440の全厚つまりキャリパD、すなわち、所与のレンズレット頂点Vから対応するクラスタ頂点Vclusterまでの物理的距離は、101ミクロンである。
異なる形式の斜光を、その後、フィルム1440に注入して、第2の構造化表面1440bに光を出射する光ガイドをシミュレートした。入力光は、2つのガウス分布の和であり、該ガウス分布の一方は、正のx成分を有するz軸から70°の角度での最大強度及び20°の半値全幅を伴う角度分布を有し、他方は、負のx成分を有するz軸から70°の角度での最大強度及び同じ半値全幅を伴う角度分布を有していた。図14Aは、この入力斜光で照射されたときのフィルム1440のモデル化された出力光の角度分布を示す。
光学シミュレーションによってモデル化及び評価した別の両側光学フィルムを図15に示す。フィルム1540は、層1445の厚さを低減して、プリズム及びプリズムクラスタをレンズレットの方へz軸に沿ってずらし(その結果、フィルムの全厚を低減し)、同時に、尚も、プリズム頂点が全てレンズレットの焦点空間内であることを確保した点を除き、フィルム1440と実質的に同じであった。
フィルム1540は、したがって、それぞれ、対向する第1及び第2の構造化表面1540a、1540b、及び3層構造を有し、均一な厚さの中心層1547が、担体フィルムを表し、外層1545、1546が、該フィルムに装着され、かつ、図示するように、関連の構造化表面を有する。層1545、1546及び1547は、フィルム1440の対応する層と同じ屈折率を有し、層1547は、層1447と同じ厚さを有する。
レンズレット1544は、第1の構造化表面1540a内に形成され、それぞれのレンズレットは、全て、レンズレット1444の対応する特徴部と同じである、頂点V、並びに、焦点、焦点面、及び焦点空間を有し、レンズレット1544は、y軸に沿って直線的に延在し、かつ、レンズレット1444と同じ一定の曲率半径でx−z平面において単一の曲率を有する。層1546の最大厚さは、層1446の最大厚さと同じであり、レンズレット1544のピッチP1は、レンズレット1444のピッチP1と同じである。
複数のプリズム1541が、第2の構造化表面1540bに形成される。プリズム1541は、それぞれ、y軸に平行な伸長軸に沿って直線的に延在し、それぞれのプリズムの2つの傾斜した側面は、鋭い尖端つまり頂点にて交わる。プリズム1541は、プリズム1441のプリズム角度θincと同じプリズム角度θincを有し、かつ、7個の隣接プリズム1541のクラスタ1543に纏められ、該クラスタは、大きい個々のV溝1520によって互いから分離される。レンズレット1544:プリズムクラスタ1543の1対1の対応があり、該レンズレット及びプリズムクラスタのうちの関連があるものが、レンズレット/プリズムクラスタペア1548を形成する。モデル化されたフィルム1540は、正確に21個の完全なペア1548を有していた。それぞれのクラスタ1543内で中央に位置するプリズム1541の頂点は、クラスタ頂点Vclusterの役目をする。この中央に位置するプリズム、並びに、クラスタ内の6個の他のプリズム1541は、全て、z軸に対して0の傾きを有する。所与のクラスタ1543内のプリズム頂点は、全て、関連のレンズレット1544の焦点空間内に位置し、焦点空間は、先に論じた焦点空間555と同様に定義される。所与のクラスタ1543内のプリズム頂点は、同一平面上である。プリズム1541のピッチP3及びプリズムクラスタ1543のピッチP2は、フィルム1440の対応するピッチと同じであり、プリズムクラスタ1543及びレンズレット1544は、また、互いに対して位置合わせつまり整合される。
フィルム1540の全厚つまりキャリパDを15ミクロンだけフィルム1440の対応する寸法に対して低減させたが、これには、焦点とレンズレットとの間で、レンズレット1540の焦点から15ミクロンの距離にてクラスタ頂点Vclusterを位置決めするという効果があった。
フィルム1440に関連して使用された同じ入力斜光を、その後、フィルム1540の第2の構造化表面1540bに注入した。図15Aは、この入力斜光で照射されたときのフィルム1540のモデル化された出力光の角度分布を示す。図15Aを図14Aと比較すると、フィルム1540の厚さを(フィルム1440に対して)低減することは、ImaxとIminとの相対差を低減して、光出力の前縁及び後縁(左右)を維持すると同時にそのような縁部内又は間のエンベロープを補整しながらより角度的に均一な頂冠又は扇形出力分布が得られるという効果を有することがわかる。
光学シミュレーションによってモデル化及び評価した別の両側光学フィルムを図16に示す。フィルム1640は、プリズムクラスタ間の表面部分は、単一の深いV溝1520から平坦面に変更されたという点を除き、フィルム1540と実質的に同じであった。
フィルム1640は、したがって、それぞれ、対向する第1及び第2の構造化表面1640a、1640b、及び3層構造を有し、均一な厚さの中心層1647が、担体フィルムを表し、外層1645、1646が、該フィルムに装着され、かつ、図示するように、関連の構造化表面を有する。層1645、1646及び1647は、フィルム1540の対応する層と同じ屈折率を有し、層1647は、層1547と同じ厚さを有する。
レンズレット1644は、第1の構造化表面1640a内に形成され、それぞれのレンズレットは、全て、レンズレット1544の対応する特徴部と同じである、頂点V、並びに、焦点、焦点面、及び焦点空間を有し、レンズレット1644は、y軸に沿って直線的に延在し、かつ、レンズレット1544と同じ一定の曲率半径でx−z平面において単一の曲率を有する。層1646の最大厚さは、層1546の最大厚さと同じであり、レンズレット1644のピッチP1は、レンズレット1544のピッチP1と同じである。
複数のプリズム1641が、第2の構造化表面1640bに形成される。プリズム1641は、それぞれ、y軸に平行な伸長軸に沿って直線的に延在し、それぞれのプリズムの2つの傾斜した側面は、鋭い尖端つまり頂点にて交わる。プリズム1641は、プリズム1541のプリズム角度θincと同じプリズム角度θincを有し、かつ、7個の隣接プリズム1641のクラスタ1643に纏められる。大きい個々のV溝によって互いから分離されるよりはむしろ、クラスタ1643は、平坦面1621によって分離される。レンズレット1644:プリズムクラスタ1643の1対1の対応があり、該レンズレット及びプリズムクラスタのうちの関連があるものが、レンズレット/プリズムクラスタペア1648を形成する。モデル化されたフィルム1640は、正確に21個の完全なペア1648を有していた。それぞれのクラスタ1643内で中央に位置するプリズム1641の頂点は、クラスタ頂点Vclusterの役目をする。この中央に位置するプリズム、並びに、クラスタ内の6個の他のプリズム1641は、全て、z軸に対して0の傾きを有する。所与のクラスタ1643内のプリズム頂点は、全て、関連のレンズレット1644の焦点空間内に位置し、焦点空間は、先に論じた焦点空間555と同様に定義される。所与のクラスタ1643内のプリズム頂点は、同一平面上である。プリズム1641のピッチP3及びプリズムクラスタ1643のピッチP2は、フィルム1540の対応するピッチと同じであり、プリズムクラスタ1643及びレンズレット1644は、また、互いに対して位置合わせつまり整合される。
フィルム1640の全厚つまりキャリパDは、フィルム1540の対応する寸法と同じであった。
フィルム1540に関連して使用された同じ入力斜光を、その後、フィルム1640の第2の構造化表面1640bに注入した。図16Aは、この入力斜光で照射されたときのフィルム1640のモデル化された出力光の角度分布を示す。図16Aを図15Aと比較すると、大きいV溝をプリズムクラスタ間で平坦面と入れ替えることは、図15Aの約+25°及び−25°に位置する疑似尖端を排除するという効果を有することがわかる。
光学シミュレーションによってモデル化及び評価した別の両側光学フィルムを図17に示す。フィルム1740は、それぞれのプリズムクラスタ内の7個の個々のプリズムは、13個のより小さいプリズムで入れ替えられたという点を除き、フィルム1640と実質的に同じだった。
フィルム1740は、したがって、それぞれ、対向する第1及び第2の構造化表面1740a、1740b、及び3層構造を有し、均一な厚さの中心層1747が、担体フィルムを表し、外層1745、1746が、該フィルムに装着され、かつ、図示するように、関連の構造化表面を有する。層1745、1746及び1747は、フィルム1640の対応する層と同じ屈折率を有し、層1747は、層1647と同じ厚さを有する。
レンズレット1744は、第1の構造化表面1740a内に形成され、それぞれのレンズレットは、全て、レンズレット1644の対応する特徴部と同じである、頂点V、並びに、焦点、焦点面、及び焦点空間を有し、レンズレット1744は、y軸に沿って直線的に延在し、かつ、レンズレット1644と同じ一定の曲率半径でx−z平面において単一の曲率を有する。層1746の最大厚さは、層1646の最大厚さと同じであり、レンズレット1744のピッチP1は、レンズレット1644のピッチP1と同じである。
複数のプリズム1741が、第2の構造化表面1740bに形成される。プリズム1741は、それぞれ、y軸に平行な伸長軸に沿って直線的に延在し、それぞれのプリズムの2つの傾斜した側面は、鋭い尖端つまり頂点にて交わる。プリズム1741は、プリズム1641のプリズム角度θincと同じプリズム角度θincを有するが、7個の隣接プリズムのクラスタに纏められるよりはむしろ、プリズム1741は、13個の隣接プリズム1741のクラスタ1743に纏められ、4ミクロンのプリズムピッチP3を有するよりはむしろ、プリズムピッチP3は、2ミクロンである。クラスタ1743は、やはり、平坦面1721によって分離され、レンズレット1744:プリズムクラスタ1743の1対1の対応があり、該レンズレット及びプリズムクラスタのうちの関連があるものが、レンズレット/プリズムクラスタペア1748を形成する。モデル化されたフィルム1740は、正確に21個の完全なペア1748を有していた。それぞれのクラスタ1743内で中央に位置するプリズム1741の頂点は、クラスタ頂点Vclusterの役目をする。この中央に位置するプリズム、並びに、クラスタ内の12個の他のプリズム1741は、全て、z軸に対して0の傾きを有する。所与のクラスタ1743内のプリズム頂点は、全て、関連のレンズレット1744の焦点空間内に位置し、焦点空間は、前と同様に定義される。所与のクラスタ1743内のプリズム頂点は、同一平面上である。プリズムクラスタ1743のピッチP2は、プリズムクラスタ1643のピッチP2と同じであり、プリズムクラスタ1743及びレンズレット1744は、また、互いに対して位置合わせつまり整合される。
フィルム1740の全厚つまりキャリパDは、フィルム1640の対応する寸法と同じであった。
フィルム1640に関連して使用された同じ入力斜光を、その後、フィルム1740の第2の構造化表面1740bに注入した。図17Aは、この入力斜光で照射されたときのフィルム1740のモデル化された出力光の角度分布を示す。図17Aを図16Aと比較すると、個々のプリズムのサイズを低減することは、頂冠つまり扇形出力分布内の尖端の数を増大させ、かつ、分布の総合角度幅を維持するによって尖端の角度分離を減少させ、それによって分布内のエンベロープを補整するという効果を有することがわかる。
少なくとも図14A〜図17Aでわかるように、開示する両面光学フィルムは、分布が相対的に高い平均強度が間にある鋭い左右の縁部を有する限り、角度分布が強度対角度のプロットにおいて「頂冠」分布に近似する光出力を生成することができる。強度分布は、強度がそれらの左右の縁部間で平坦であるよりもむしろ角度の関数として急激に変動する限り、頂冠とは異なる。急激な変動は、数N個の突出部に対応することが多く、Nは、また、プリズムのそれぞれのクラスタ内の個々のプリズムの数に等しい場合がある。場合によっては、急激な変動は、例えば、光学フィルムに対してx方向に沿って移動する目的の急変する照射を提供するために、又は、フィルムを直に見るユーザのためにフィルムに縞模様の外観を与えるために特定の用途に望ましい場合がある。
他の場合では、急激な変動は、望ましくない場合があり、鋭い左右の縁部間の平坦又はより平坦な強度分布が、望まれる場合がある。すなわち、望まれる出力は、強度対角度のプロットにおいて、鋭い左右の縁部間で変動がほとんどなく維持される高い強度を伴う頂冠分布であり得る。更に、光出力の左右の縁部間の角度分離が、実質的に単一のスパイク状の突出部を上回るが、それでも、程度が、例えば、範囲が、例えば、10〜50°又は20〜40°で制限されることが望ましい場合がある。これなどの頂冠分布は、制限又は制御された光散乱量を追加することによって開示する光学フィルムのいずれかで取得され得る。散乱は、光出力の左右の縁部がそれでも鋭いように十分に低いが、それらの縁部間の変動がはるかに均一な(より平坦な)強度レベルを提供するために混在する、つまり、共に混ざり合うように十分に高くあり得る。例えば、この拡散は、0.5°、1°、5°、又は、10°FWHM拡散体で、Luminit、LLCから入手可能である光成形拡散光学フィルムによって提供されるなど10°以下のFWHM角度広がりを有し得る。左右の縁部の鋭さは、2013年3月25日出願の本出願と同一の譲受人に譲渡された米国特許出願第13/850,276号、「Dual−Sided Film with Compound Prisms」で論じられているように、10%〜90%の強度レベル間の遷移角度に関して定義され得る。制御された拡散体で、左縁部及び右縁部の10%〜90%の角度遷移が、わずか10°に保持され得る。
開示するフィルムの1つが制御された光散乱量と組み合わされるシステムの概略図を図18に示す。このシステムにおいて、両面光学フィルムは、図17のフィルム1740であり、制御された散乱は、フィルム1740の第1の構造化表面1740aに近接して配設された拡散フィルム1860によって提供される。図17の参照番号と同じであるいくつかの参照番号が、図18に含まれているので更なる説明は不要である。拡散フィルム1860は、両面フィルムの機能性を破壊することなく、両面光学フィルムと任意の所望の方法で組み合わされてもよい、例えば、フィルム1860は、両面フィルムに単に載置されるか、又は、第1の構造化表面上のレンズレットの機能性を維持するために小さい隔離された場所にて及び/又は超低指数(ULI)材料で該フィルムに装着されてもよい。
図18Aにおいて、光学フィルム1740の光出力の角度分布が再現されて(17A図を参照)1802と記載される。曲線1804は、急激な角ばった変動を混ぜ合わせるか又は平均化するように、5°以下又は4°以下などなどの小さい角度範囲にわたって光を散乱する拡散体で曲線1802を修正することによって予想されると思われる分布の近似である。結果は、システムの光出力の頂冠角度分布にはるかに密接に近似する。
本明細書で使用する用語「強度」は、任意の好適な輝度の基準、又は標準(余弦補正)輝度及び余弦補正前(non-cosine-corrected)の輝度並びにラジアンス(余弦補正及び余弦補正前)の両方を含む光の強さを指してよい。
開示の両面光学フィルム、光ガイド、及び関連する部品に多数の修正を行い、多数の機構を組み込むことができる。例えば、両面光学フィルム又は光ガイドの任意の所与の構造化表面は空間的に均一であってよく、即ち、構造化表面の個々の要素又は構造体は、部品の主面全体を占める繰り返しのパターンを形成してもよい。例えば、図1B及び図2を参照されたい。あるいは、構造化表面の部分がそのような個々の要素若しくは構造体を含まない、又は部分がそのような個々の要素若しくは構造体を含むが、そのような要素若しくは構造体が完全に若しくは部分的に動作不能の状態になっているような方法で、任意のそのような構造化表面をパターン形成してもよい。構造化表面の部分上にそのような個々の要素又は構造体がない状態は、主面全体上に要素又は構造体を形成し、次に、例えば、要素又は構造体を平らにするために十分な熱及び/又は圧力を適用するが、所望の部分に(パターンに関して)選択的に適用する等、任意の好適な技術によってそれらを破壊ないしは別の方法で除去することによって実現してもよい。あるいは、個々の要素又は構造体がない状態は、構造化表面の他の領域に要素又は構造体が形成されているときに、例えば好適にパターン形成したツールを用いる等、構造化表面の所望の部分にそれらを形成しないことによって実現してもよい。構造化表面の所望の部分で個々の要素又は構造体が完全に又は部分的に動作不能の状態である場合は、構造化表面は、最初は空間的に均一であってよいが、個々の要素又は構造体は、次に接着剤、印刷媒体、又は(実質的な一致を含み)屈折率が要素若しくは構造体の屈折率と一致する他の好適な材料、又は少なくとも空気若しくは真空と異なる屈折率を有する他の好適な材料を用いたパターンに関する方法でコーティングあるいはカバーされてもよい。そのようなパターンに関して適用した材料は、構造化表面に適用した後に硬化又は架橋されてよく、構造化表面の所望の部分を平坦化してもよい。個々の要素又は構造体が省略されているか動作不能の状態であるかにかかわらず、光学システムは、1つの構造化表面(例えば、光ガイドの構造化表面、若しくは両面フィルムの構造化表面)だけがパターン形成されるか、又は2つの構造化表面だけがパターン形成されるか、又は3つの構造化表面だけがパターン形成されるか、又は4つの構造化表面がパターン形成されるように設計されてもよい。3つ以上の構造化表面がパターン形成される場合、任意の2つのパターン形成された表面に同じパターンを使用してもよく、そうでなければ異なるパターンを使用してもよい。
好適に設計された光ガイドによる他の代替では、2つの両面光学フィルムを光ガイドの両側で使用することができる。光ガイドは、2つの対向する主表面のそれぞれから斜光ビームを提供するように構成されてもよく、1つの両面フィルムが、斜光ビームを光ガイドのそれぞれの側で(場合によっては頂冠角度分布を含む)扇形光出力に変換するために光ガイドのそれぞれの主表面にて提供することができる。例えば、図1Bでは、フィルム140の鏡像(x−y面に対して)である両面フィルムを、光ガイド150の反対側に配置して、これにより光ガイドが2枚の鏡像両面光学フィルムの間に配設されるようにすることができる。
別の方法としては、光学システムは更に、両面光学フィルムによって生成される光出力の光拡散の度合を制限又は低減するための、二次的構造を含んでもよい。例えば、従来型の覗き見防止ルーバーフィルム及び/又はシュラウド(例えば1つ以上の光ブロック部材を含む)を、両面フィルムの出力側に設けることができる。これらの二次構造は、x−z平面及び/又はy−z平面内で所与の初期光出力の一部を閉塞することによって動作して、改変した出力ビームを生成することができ、改変した出力ビームは、閉塞面で初期出力ビームよりも狭くなる。
この光ガイド及び両面光学フィルムは両方とも、全体的な形状が実質的に平面であってよく、又は一方若しくは両方が非平面であってもよい。代表的な照明システムの実施形態の概略図が、図19A〜図19Eに示されている。これらの図のそれぞれにおいて、第1の光源1934及び第2の光源1932が拡張本体の対向する縁部に沿って提供される。光源1934、1932は、上述の光源134、132と同じ又は同様であってもよい。伸長した本体は、図19AにおいてEBa、図19BにおいてEBb、図19CにおいてEBc、図19DにおいてEBd、及び図19EにおいてEBeとしてラベル付けされており、これらは、光ガイド、両面光学フィルム、又は両方を表わし得る。これらの図の伸長した本体は、前の図と一致する、カーテシアンx−y−z座標系で示されている。平面からの逸脱は、可撓性の伸長した本体を示すものであり得、あるいは、非平面形状に形成された物理的に剛性の伸長した本体を示すものであり得る。伸長した本体EBaは、実質的に平面的であり、x−y面に平行に延在する。伸長した本体EBbは非平面的であり、y−z面内で湾曲しているが、x−z面では湾曲していない。伸長した本体EBcも非平面的であり、x−z面内で湾曲しているが、y−z面では湾曲していない。別の実施形態では、x−z面とy−z面の両方での湾曲を有し得る。伸長した本体EBdは非平面的であり、y−z面内で湾曲しているがx−z面では湾曲しておらず、y−z面での湾曲は、本体自体が閉じて、管状構造を形成するようになっている。この管状構造は、図示するように、長手方向のスロット又は隙間を含み得る。この管状構造は、横断面(例えば、y−z面の断面)において実質的に円形であってよく、あるいは、楕円形又はその他の非円形であってもよい。伸長した本体EBdは非平面的であるが、x−z面内で湾曲しているがy−z面では湾曲しておらず、x−z面での湾曲は、本体自体が閉じて、管状構造を形成するようになっている。この管状構造は、図示するように、長手方向のスロット又は隙間を含み得る。この管状構造は、横断面(例えば、x−z面の断面)において実質的に円形であってよく、あるいは、楕円形又はその他の非円形であってもよい。図19A〜図19Eの形状のいずれかを有するライティングシステムを、従来の電球と同様の形状因子を含む任意の所望の形状因子で構成してもよく、光源が通電される関数として、切換え可能な出力ビーム分布の機能を付加して従来の電球の代わりに使用してもよい。
特に指定されない限り、本明細書及び特許請求の範囲において使用する、数量、特性の測定値などを表す全ての数値は、「約」という語で修飾されるものとして理解されるべきである。したがって、反することが示されない限り、本明細書及び特許請求の範囲に記載の数値的パラメータは、本願の教示を利用して当業者により得ることが求められる所望の性質に応じて変化し得る近似値である。特許請求の範囲に対する均等論の適用を制限しようとするものではないが、各数値パラメータは、少なくとも記載される有効桁数を考慮し、更に一般的な四捨五入法を適用することによって解釈されるべきである。本発明の広義の範囲を示す数値的範囲及びパラメータは近似的な値ではあるが、任意の数値が本明細書に述べられる具体例に記載される限りにおいて、これらは妥当な程度に可能な範囲で正確に記載されるものである。しかしながら、いかなる数値も、試験又は測定の限界に伴う誤差を含み得る。
本明細書で使用される場合、「頂部」、「底部」、「左」、「右」、「上部」、「下部」、「上方」、「下方」、並びにその他の方向及び配向などの任意の方向は、本明細書において、図を参照する便宜のために使用され、実際のデバイス、物品、又はシステム若しくはその使用を制限しない。本明細書に記載される装置、物品、及びシステムは、様々な方向及び向きで使用されてもよい。
当業者には、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく本発明の様々な改変及び変更を行い得ることは明らかであり、本発明は本明細書に記載される代表的な実施形態に限定されない点は理解されるはずである。読者は、1つの開示される実施形態の特徴は、特に断らない限りは他のすべての開示される実施形態にも適用することが可能であると仮定すべきである。本明細書において参照される、米国特許、特許出願公開、並びに他の特許文献及び非特許文献は、これらが上記の開示と矛盾しない限りにおいて参照により援用するものとする。
本明細書は数多くの実施形態を開示し、これには下記が含まれるがこれらに制限されない。
項目1は、対向する第1及び第2の構造化表面を有する光学フィルムであって、
第1の構造化表面上に形成された、伸長軸に平行であるそれぞれのレンズレット軸に沿って伸長される、複数の細長いレンズレットと、
第2の構造化表面上に形成された、また、伸長軸に平行であるそれぞれの細長いプリズムの頂点を有する、複数の細長いプリズムと、を含み、
プリズムは、互いから分離されるプリズムクラスタにグループ化され、それぞれのプリズムクラスタは、プリズムのうちの少なくとも3つを有し、それぞれのプリズムクラスタは、レンズレットの対応する1つに関連しており、
それぞれのレンズレットは、焦点面を画定し、それぞれのレンズレットについて、レンズレットに関連したプリズムクラスタ内のプリズムのプリズム頂点は、焦点面にて又は該焦点面近傍に配設される。
項目2は、項目1のフィルムであり、それぞれのレンズレットについて、レンズレットは、軸方向の焦点距離を有し、焦点空間は、焦点面を包含し、かつ、軸方向の焦点距離の20%に等しい差分距離DDだけ焦点面から分離される境界を有し、レンズレットに関連したプリズムクラスタ内のプリズムのプリズム頂点は、レンズレットの焦点空間内に配設される。
項目3は、項目2のフィルムであり、それぞれのレンズレットについて、レンズレットに関連したプリズムクラスタ内のプリズムのプリズム頂点は、焦点面とレンズレットとの間の焦点空間の一部内に配設される。
項目4は、項目1のフィルムであり、それぞれのレンズレットについて、レンズレットに関連したプリズムクラスタ内のプリズムのプリズム頂点は、平面内にある。
項目5は、項目1のフィルムであり、それぞれのレンズレットについて、焦点面は、伸長軸に垂直な横断面平面において第1の湾曲形状を有する。
項目6は、項目5のフィルムであり、それぞれのレンズレットについて、レンズレットに関連したプリズムクラスタ内のプリズムのプリズム頂点は、横断面平面において第2の湾曲形状に沿って配置される。
項目7は、項目6のフィルムであり、第1及び第2の湾曲形状は、両方とも凹状か又は両方とも凸状である。
項目8は、項目1のフィルムであり、各プリズムクラスタは、プリズムのうちの5個を有する。
項目9は、項目8のフィルムであり、各プリズムクラスタは、プリズムのうちの10個を有する。
項目10は、項目1のフィルムであり、それぞれのプリズムクラスタは、同数N個のプリズムを含み、Nは、少なくとも3、又は少なくとも5、又は少なくとも10である。
項目11は、項目1のフィルムであり、それぞれのレンズレットについて、関連のプリズムクラスタは、プリズムのNを有し、レンズレットは、第2の構造化表面が第1の光源からの斜光で照射されたとき、N本の角度的に分離された光ビームを画定する第1のレンズレット光出力を提供するために関連のプリズムクラスタと協働し、Nは、少なくとも3である。
項目12は、第1のレンズレット光出力を受光し、かつ、N本の角度的に分離された光ビームを1本の光ビームに変換するように配設された拡散フィルムと組み合わせた項目11のフィルムである。
項目13は、項目1のフィルムであり、光学フィルムは、フィルム面を画定し、厚さ軸は、フィルム面に垂直であり、レンズレットの少なくともいくつかは、複合曲率を伸長軸に垂直な横断面平面において有し、そのようなレンズレットは、また、それぞれのレンズレット対称軸を横断面平面において有し、レンズレット対称軸の少なくともいくつかは、厚さ軸に対して傾斜している。
項目14は、項目1のフィルムであり、光学フィルムは、フィルム面を画定し、厚さ軸は、フィルム面に垂直であり、プリズムは、それぞれのプリズム対称軸を伸長軸に垂直な横断面平面において有し、プリズム対称軸の少なくともいくつかは、厚さ軸に対して傾斜している。
項目15は、項目1のフィルムであり、レンズレットは、レンズレットピッチにしたがって離間され、プリズムクラスタは、クラスタピッチにしたがって離間され、レンズレットピッチは、クラスタピッチに等しい。
項目16は、項目1のフィルムであり、レンズレットは、レンズレットピッチにしたがって離間され、プリズムクラスタは、クラスタピッチにしたがって離間され、レンズレットピッチは、クラスタピッチに等しくはない。
項目17は、第1の構造化表面に近接して配設された拡散フィルムと組み合わせた項目1のフィルムである。
項目18は、光学システムであって、
項目1の光学フィルムと、
斜めの角度で優先的に光を出射するよう適合された主表面を有する光ガイドと、を含み、
光学フィルムは、光ガイドに近接して配設され、かつ、光ガイドの主表面から発する光が第2の構造化表面を通って光学フィルムに入るように配向される、光学システムである。
項目19は、項目18の光学システムであり、光ガイドのそれぞれの第1及び第2の対向する端部に近接して配設された第1及び第2の光源を更に含み、第1及び第2の光源は、光ガイドの主表面から出射された異なるそれぞれの第1及び第2の間接的な光ビームを提供する。
項目20は、光学フィルム及び光ガイドが非平面である、項目18に記載の光学システムである。
項目21は、光学フィルム及び光ガイドが可撓性を有する、項目18に記載の光学システムである。
項目22は、光学フィルムが光ガイドに装着される、項目18に記載の光学システムである。

Claims (10)

  1. 対向する第1及び第2の構造化表面を有する光学フィルムであって、
    前記第1の構造化表面上に形成された、伸長軸に平行であるそれぞれのレンズレット軸に沿って伸長される、複数の細長いレンズレットと、
    前記第2の構造化表面上に形成された、また、前記伸長軸に平行であるそれぞれの細長いプリズムの頂点を有する、複数の細長いプリズムと、を含み、
    前記プリズムは、互いから分離されるプリズムクラスタにグループ化され、それぞれのプリズムクラスタは、前記プリズムのうちの少なくとも3つを有し、それぞれのプリズムクラスタは、前記レンズレットの対応する1つに関連しており、
    それぞれのレンズレットは、焦点面を画定し、それぞれのレンズレットについて、前記レンズレットに関連した前記プリズムクラスタ内の前記プリズムのプリズム頂点は、前記焦点面にて又は前記焦点面近傍に配設される、光学フィルム。
  2. それぞれのレンズレットについて、前記レンズレットは、軸方向の焦点距離を有し、焦点空間は、前記焦点面を包含し、かつ、前記軸方向の焦点距離の20%に等しい差分距離DDだけ前記焦点面から分離される境界を有し、前記レンズレットに関連した前記プリズムクラスタ内の前記プリズムの前記プリズム頂点は、前記レンズレットの前記焦点空間内に配設される、請求項1に記載のフィルム。
  3. それぞれのレンズレットについて、前記焦点面は、前記伸長軸に垂直な横断面平面において第1の湾曲形状を有する、請求項1に記載のフィルム。
  4. それぞれのレンズレットについて、前記レンズレットに関連した前記プリズムクラスタ内の前記プリズムの前記プリズム頂点は、前記横断面平面において第2の湾曲形状に沿って配置される、請求項3に記載のフィルム。
  5. 前記第1及び第2の湾曲形状は、両方とも凹状か又は両方とも凸状である、請求項4に記載のフィルム。
  6. 前記光学フィルムは、フィルム面を画定し、厚さ軸は、前記フィルム面に垂直であり、前記レンズレットの少なくともいくつかは、複合曲率を前記伸長軸に垂直な横断面平面において有し、そのようなレンズレットは、また、それぞれのレンズレット対称軸を前記横断面平面において有し、前記レンズレット対称軸の少なくともいくつかは、前記厚さ軸に対して傾斜している、請求項1に記載のフィルム。
  7. 光学システムであって、
    請求項1に記載の光学フィルムと、
    斜めの角度で優先的に光を出射するよう適合された主表面を有する光ガイドと、を含み、
    前記光学フィルムは、前記光ガイドに近接して配設され、かつ、前記光ガイドの主表面から出射される光が前記第2の構造化表面を通って前記光学フィルムに入るように配向される、光学システム。
  8. 前記光ガイドのそれぞれの第1及び第2の対向する端部に近接して配設された第1及び第2の光源を更に含み、前記第1及び第2の光源は、前記光ガイドの前記主表面から出射された異なるそれぞれの第1及び第2の斜光ビームを提供する、請求項7に記載の光学システム。
  9. 前記光学フィルム及び前記光ガイドは、非平面である、請求項7に記載の光学システム。
  10. 前記光学フィルム及び前記光ガイドは、可撓性である、請求項7に記載の光学システム。
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