JP2014115005A - 空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】デフロスト運転で発生したドレン水がドレンパンを流れる間に再凍結してしまうのを防止する空気調和装置を提供する。
【解決手段】熱源側熱交換器8の下方に、当該熱源側熱交換器8を収納するケーシングの底板とは別体であり、かつドレン水を受け止めて外部に排出させるためのドレンパン37が設けられ、熱源側熱交換器8の下部に、暖房運転及び/又はデフロスト運転の際に利用側熱交換器から送られた高圧冷媒、又は圧縮機から吐出された冷媒を流動させる冷媒配管81が設けられ、ドレンパン37に、ドレン水の排水通路を形成するとともに、熱源側熱交換器8の下部のフィン84に接触することで前記冷媒配管81からの熱を伝達する伝熱促進部材70が設けられる。
【選択図】図6

Description

本発明は、空気調和装置に関する。特に、デフロスト運転によって発生したドレン水をドレンパンを介して排出する空気調和装置に関する。
従来、四路切換弁によって冷媒の流れを切り替えることで冷房運転と暖房運転とを行うことが可能な空気調和装置が知られている。この空気調和装置によって外気温度が低い環境下で暖房運転を行うと、室外機の熱交換器に霜が付着してしまうことがある。このような霜の付着は熱交換効率の悪化を招くため、空気調和装置には、通常、霜を除去するためのデフロスト(除霜)機能が備わっている。
デフロスト機能の1つとして逆サイクルデフロスト運転があり、これは室外機の熱交換器のフィン等の温度が所定温度となったときに、四路切換弁を切り換えることによって一時的に室内側を冷房運転とし、室外機の熱交換器に高温高圧のガス状冷媒を供給することで霜を溶かし、除去する方法である(従来例1)。
また、この逆サイクルデフロスト運転は、同時に暖房を行うことができず、室内の快適性を損なうおそれがあるため、暖房を継続しながらデフロストを可能にする技術も種々提案されている(従来例2)。
例えば、特許文献1には、互いに異なったパスで冷媒が供給される複数の熱交換器を上下方向に並設してなる室外熱交換器を備え、一部の熱交換器を用いて暖房を行いながら、他の熱交換器に対してデフロストを行うことが可能な空気調和装置が開示されている。また、特許文献1の空気調和装置は、室外熱交換器の下部又は除霜水排出口近辺にホットパイプを設け、このホットパイプに、室内熱交換器から送られた減圧前の冷媒を流すように構成されている。
特開2009−281698号公報
上記従来例1の場合、通常、逆サイクルデフロスト運転によって溶けた霜はドレン水となって下方に流れ、室外機の底板上で受け止められた後に外部に排出されるようになっている。しかし、外部に排出しきれずに底板上に残ったドレン水は、暖房運転に復帰したときに再び凍結し、底板上に蓄積してしまうおそれがある。
一方、従来例2に係る特許文献1の空気調和装置は、上側の熱交換器から順番にデフロストを行うように構成されており、上側の熱交換器に対するデフロストで発生したドレン水を下側の熱交換器に滴下させることによって、当該ドレン水が有する熱で下側の熱交換器に付着した霜を溶かすことができ、さらに、下側の熱交換器で熱を奪われたドレン水が再び凍結したとしても、その後の当該下側の熱交換器に対するデフロストによって、再凍結したドレン水(氷)を溶かすことができる、とされている。
しかしながら、ドレン水が再凍結することによってできた氷は、霜とは異なって溶けにくいため、確実に除去することが困難であり、確実に除去しようとすると長時間のデフロスト運転が必要となるので、室内の快適性を損なう可能性が高くなる。さらに、最下段の熱交換器に対するデフロスト運転によって生じたドレン水は室外機の底板上に滴下するため、従来例1と同様に底板上で再凍結するおそれがある。
また、特許文献1には、室外熱交換器の下部や除霜水排出口近辺にホットパイプを設け、このホットパイプに、室内熱交換器から送られる減圧前の冷媒を流すことによって、当該冷媒の熱でドレン水の再凍結を防止している。しかしながら、室外熱交換器の下部や、除霜水排出口の近辺における再凍結は防止できても、室外熱交換器から室外機の底板上に滴下し、除霜水排出口に到るまでのドレン水の再凍結を防止することができない。
本発明は、デフロスト運転により発生したドレン水がドレンパンを流れる間に再凍結してしまうのを防止し、当該ドレン水を確実に排出することができる空気調和装置を提供することを目的とする。
本発明の空気調和装置は、圧縮機、暖房運転の際に前記圧縮機から吐出された冷媒を凝縮する利用側熱交換器、及びフィンとこのフィンに接触する伝熱管とを有し、かつ前記利用側熱交換器から送られた冷媒を蒸発させる熱源側熱交換器を含み、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路と、前記熱源側熱交換器に対してデフロスト運転を行うデフロスト手段とを備えた空気調和装置であって、
前記熱源側熱交換器の下方に、当該熱源側熱交換器を収納するケーシングの底板とは別体であり、かつドレン水を受け止めて外部に排出させるためのドレンパンが設けられ、
前記熱源側熱交換器の下部に、暖房運転及び/又はデフロスト運転の際に前記利用側熱交換器から送られた高圧冷媒、又は前記圧縮機から吐出された冷媒を流動させる冷媒配管が設けられ、
前記ドレンパンに、ドレン水の排水通路を形成するとともに、前記熱源側熱交換器の下部のフィンに接触することで前記冷媒配管からの熱を伝達する伝熱促進部材が設けられていることを特徴とする。
本発明の空気調和装置によれば、熱源側熱交換器の下部には、暖房運転及び/又はデフロスト運転の際に利用側熱交換器から送られた高圧冷媒、又は圧縮機から吐出された冷媒を流動させる冷媒配管が設けられ、この冷媒配管を流れる冷媒の熱によって伝熱促進部材が温められる。そのため、デフロスト運転により発生したドレン水が伝熱促進部材の排水通路を流れる間に再凍結してしまうのを防止することができる。
なお、ここでいう高圧冷媒とは、熱源側熱交換器における蒸発圧力よりも高い圧力をいう。また、熱源側熱交換器の下部とは、熱源側熱交換器全体の下部に限らず、後述するように、熱源側熱交換器が上下方向に関して複数に分割されている場合にはそれぞれの下部も含む。
前記熱源側熱交換器が、互いに異なる冷媒パスで並列に冷媒が供給されるとともに、上下方向に並設された複数の分割熱交換器からなり、
前記各分割熱交換器の下部に前記冷媒配管が設けられるとともに、前記各分割熱交換器の下方に前記ドレンパンが設けられることが好ましい。
この構成によれば、分割熱交換器毎にドレンパンによりドレン水を受け止め、ドレン水の再凍結を防止して排出することが可能となる。
前記デフロスト手段は、一部の前記分割熱交換器を用いて暖房を行うとともに、他の前記分割熱交換器に対してデフロストを実行する部分デフロスト手段であってもよい。
この構成によれば、デフロストを実行する分割熱交換器の単位毎にドレンパンによりドレン水を受け止め、再凍結を防止して好適に排出することができる。また、上側の分割熱交換器でデフロストを行い、下側の分割熱交換器を用いて暖房を行っている場合に、上側の熱交換器で発生したドレン水は、下側の分割熱交換器に流れることなくドレンパンで受け止められるので、当該ドレン水が下側の分割熱交換器で再凍結してしまうこともない。
前記伝熱促進部材は、前記ドレンパンよりも熱伝導率の高い材料により形成されていることが好ましい。
この構成によれば、熱源側熱交換器の下部に設けられた前記冷媒配管の熱を効率よく伝熱促進部材に伝え、ドレン水の再凍結を確実に防止することができる。
前記ドレンパンは合成樹脂製であることが好ましく、前記伝熱促進部材は金属製であることが好ましい。
このようにドレンパンが合成樹脂製とされることによって、その下方からの熱伝達を抑制することができる。例えば、上下に隣接する分割熱交換器の間に設けられたドレンパンは、当該分割熱交換器相互の熱伝達を抑制することができる。そのため、一方の分割熱交換器を用いて暖房を行い、他方の分割熱交換器にデフロストを行った場合に、各分割熱交換器における熱のロスを低減することができる。その一方で、熱源側熱交換器の下部に設けられた前記冷媒配管からの熱は金属製の伝熱促進部材に効率よく伝えることができるので、排水通路におけるドレン水の再凍結を確実に防止することができる。
前記伝熱促進部材における排水通路の形成部位と、前記ドレンパンとの間に断熱層が形成されていてもよい。
このような構成によって、ドレンパンと排水通路との間の熱伝達を抑制することができる。
前記伝熱促進部材は、前記熱源側熱交換器の側面において前記フィンに接する被伝熱部を有していることが好ましい。
この構成によれば、熱源側熱交換器と伝熱促進部材との接触面積を拡大し、冷媒配管からの熱を効率よく伝熱促進部材に伝えることができる。
前記熱源側熱交換器を通過する空気流の上流側から前記被伝熱部を覆う遮蔽部材を備えていることが好ましい。
この構成によれば、被伝熱部が外気によって冷やされるのを防止することができる。
前記部分デフロスト手段は、前記利用側熱交換器から送られる冷媒を、当該他の分割熱交換器における冷媒パスのガス側端に供給するとともに、この冷媒パスの液側端から流出した冷媒を減圧して当該一部の分割熱交換器における冷媒パスの液側端に供給することによって、当該他の分割熱交換器において冷媒を放熱させたのち、減圧された当該冷媒を当該一部の分割熱交換器において蒸発させることが好ましい。
この構成によれば、冷媒の略全量を、暖房に用いられる一部の分割熱交換器や利用側熱交換器(室内熱交換器)に供給することができるので、従来(例えば、特許文献1)のように圧縮機から吐出される冷媒の一部をデフロストのためだけに用いる場合に比べて、暖房能力の低下を抑制することができる。
本発明によれば、デフロスト運転により発生したドレン水がドレンパンを流れる間に再凍結してしまうのを防止し、当該ドレン水を確実に排出することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る空気調和装置の室外機の外観を示す斜視図である。 室外機の内部を示す平面図である。 室外熱交換器を示す斜視図である。 ドレンパンの斜視図である。 ドレンパンの平面図である。 図5におけるVI−VI線矢視断面図である。 図5におけるVII−VII線断面図である。 図5におけるVIII−VIII線断面図である。 図5におけるIX−IX線断面図である。 排水管に挿入された冷媒配管を示す斜視図である。 空気調和装置の冷媒回路を示す模式図であって、暖房運転及び冷房運転を行う場合を示す図である。 空気調和装置の冷媒回路を示す模式図であって、デフロスト運転を行う場合を示す図である。 デフロスト運転の冷凍サイクルを表示したP−h線図である。 本発明の第2の実施の形態に係る空気調和装置の冷媒回路を示す模式図であって、暖房運転を行う場合を示す図である。 同空気調和装置の冷媒回路を示す模式図であって、デフロスト運転を行う場合を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る空気調和装置の冷媒回路を示す模式図であって、暖房運転を行う場合を示す図である。 同空気調和装置の冷媒回路を示す模式図であって、デフロスト運転を行う場合を示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係る空気調和装置の冷媒回路を示す模式図であって、暖房運転を行う場合を示す図である。 同空気調和装置の冷媒回路を示す模式図であって、デフロスト運転を行う場合を示す図である。 本発明の第5の実施の形態に係る空気調和装置の冷媒回路を示す模式図であって、暖房運転を行う場合を示す図である。 同空気調和装置の冷媒回路を示す模式図であって、デフロスト運転を行う場合を示す図である。 本発明の第6の実施の形態に係る空気調和装置の冷媒回路を示す模式図であって、デフロスト運転を行う場合を示す図である。
<第1の実施の形態>
[冷媒回路の概略構成]
まず、本発明の第1の実施の形態に係る空気調和装置に適用することが可能な冷媒回路の一例を、図11を参照して説明する。図11は、当該空気調和装置の冷媒回路を示す模式図である。
空気調和装置1は、室外機2と室内機3とを有するセパレートタイプであり、この室外機2と室内機3との間で冷媒を流通させ、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路4が設けられている。
室外機2には、圧縮機6、四路切換弁7、室外熱交換器(熱源側熱交換器)8、室外膨張弁9等が設けられ、これらは冷媒配管21によって接続されている。また、室外機2には、送風ファン10a〜10cが設けられている。室内機3には、室内膨張弁14及び室内熱交換器(利用側熱交換器)11等が設けられている。四路切換弁7と室内熱交換器11とはガス側冷媒連絡配管12により接続され、室内膨張弁14と室外膨張弁9とは液側冷媒連絡配管13により接続されている。
室内熱交換器11は、伝熱管(伝熱用冷媒配管)とこの伝熱管に接触する多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィンアンドチューブ型熱交換器が採用されている。また、室外熱交換器8も同様に、伝熱管とこの伝熱管に接触する多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィンアンドチューブ型熱交換器が採用されている。
本実施の形態の室外熱交換器8は、複数の分割熱交換器17a〜17cにより構成されている。例えば、図3に示されるように、室外熱交換器8は、3つの分割熱交換器(第1〜第3分割熱交換器)17a〜17cによって構成することができる。複数の分割熱交換器17a〜17cは、上下方向に並設されている。また、室外機2には、複数の分割熱交換器17a〜17cのそれぞれに対応して、複数(3つ)の送風ファン10a〜10cが設けられている(図1も参照)。
各分割熱交換器17a〜17cには、互いに異なる冷媒パスで冷媒が供給される。また、各分割熱交換器17a〜17cには、それぞれ複数の冷媒パスが設けられている。図11に例示される分割熱交換器17a〜17cには、1つの第1パス81と、2つの第2パス82とが設けられている。各分割熱交換器17a〜17cの第1パス81の一端は、それぞれ分岐管(分岐部)23に接続され、同他端は、それぞれ合流管(第1合流部)26に接続されている。
分岐管23は、室外膨張弁9と室外熱交換器8との間の冷媒配管に設けられており、室内熱交換器11から室外膨張弁9を通過して流れてくる冷媒を各分割熱交換器17a〜17cの第1パス81に分岐して供給する。そして、各第1パス81を通過した冷媒は合流管26で合流される。合流管26には、更に分流キャピラリ(分流部)18の集合側端が接続されている。また、分流キャピラリ18の分流側端には、各分割熱交換器17a〜17cの第2パス82の液側端が接続されている。分流キャピラリ18は、室外膨張弁9側から流れてきた冷媒を分流しつつ減圧(膨張)させる機能を有している。
一方、各分割熱交換器17a〜17cの第2パス82のガス側端はヘッダ管(第2合流部)19に接続され、さらに、このヘッダ管19は四路切換弁7に接続されている。
各分割熱交換器17a〜17cの第2パス82とヘッダ管19とを接続する冷媒配管には、それぞれ第1〜第3電磁弁(開閉弁)20a〜20cが設けられている。また、合流管26と分流キャピラリ18とを接続する冷媒配管には第4電磁弁(開閉弁)22が設けられている。第2パス82とヘッダ管19との間の冷媒配管と、合流管26とは、それぞれバイパス配管24a〜24cで接続され、各バイパス配管24a〜24cには、第5〜第7電磁弁(開閉弁)25a〜25cが設けられている。
分岐管23と合流管26の間には、上記の第1パス81だけでなく、加熱ライン(加熱用冷媒配管)83も接続されている。この加熱ライン83は、暖房運転の際に後述する排水管55内を流れるドレン水に熱を与え、凍結を防止する機能を有している。この加熱ライン83の詳細については後述する。
本実施の形態においては、2つの室外膨張弁9A,9Bが並列に設けられており、一方の室外膨張弁9Bが設けられた冷媒配管には第8電磁弁(開閉弁)27も設けられている。そして、冷房運転や、後述するデフロストを伴わない通常の暖房運転を行う場合は、第8電磁弁27を閉じることによって一方の室外膨張弁9Aのみを用い、後述するデフロスト運転を行う場合等のように冷媒流量を増加させたい場合には、第8電磁弁27を開くことによって両方の室外膨張弁9A,9Bを用いることができる。第8電磁弁27は省略することができ、この場合は、他方の室外膨張弁9Bを完全に閉じることによって、一方の室外膨張弁9Aのみを使用することができる。
次に、上記構成の空気調和装置1により冷房運転及び暖房運転を行う場合について説明する。
冷房運転や暖房運転を行う場合には、第1〜第4電磁弁20a〜20c,22は開いた状態にし、第5〜第7電磁弁25a〜25cは閉じた状態にする。なお、図11には、閉じた状態の電磁弁が黒塗りで示されている(図12〜図22も同様)。
まず、冷房運転を行う場合、四路切換弁7が図11において点線で示す状態に保持される。そして、圧縮機6から吐出された高温高圧のガス状冷媒は、点線矢印で示すように、四路切換弁7、ヘッダ管19を経て室外熱交換器8(第2パス82)のガス側端に流入し、送風ファン10a〜10cの作動により室外空気と熱交換して凝縮・液化する。液化した冷媒は、第2パス82の液側端から分流キャピラリ18、合流管26、第1パス81及び加熱ライン83、分岐管23を経て略全開状態の室外膨張弁9を通過し、液側冷媒連絡配管13を通って室内機3に流入する。室内機3において、冷媒は、室内膨張弁14で所定の低圧に減圧され、さらに室内熱交換器11で室内空気と熱交換して蒸発する。そして、冷媒の蒸発によって冷却された室内空気は、図示しない室内ファンによって室内に吹き出され、当該室内を冷房する。また、室内熱交換器11で蒸発して気化した冷媒はガス側冷媒連絡配管12を通って室外機2に戻り、四路切換弁7を経て圧縮機6に吸い込まれる。
他方、暖房運転を行う場合、四路切換弁7が、図11において実線で示す状態に保持される。そして、圧縮機6から吐出された高温高圧のガス状冷媒は、実線矢印で示すように、四路切換弁7を経て室内機3の室内熱交換器11に流入し、室内空気と熱交換して凝縮・液化する。冷媒の凝縮によって加熱された室内空気は、室内ファンによって室内に吹き出され、当該室内を暖房する。室内熱交換器11において液化した冷媒は、略全開状態の室内膨張弁14から液側冷媒連絡配管13を通って室外機2に戻る。室外機2に戻った冷媒は、室外膨張弁9で所定の圧に減圧され、分岐管23で分岐されて室外熱交換器8の第1パス81と加熱ライン83とに供給される。この第1パス81及び加熱ライン83を流れる冷媒は、分流キャピラリ18によって減圧される前の高圧冷媒(室外熱交換器8における蒸発圧力よりも高圧の冷媒)が流動し、その冷媒の温度は氷点(融点)を超える温度とされている。したがって、第1パス81を流れる冷媒によって、室外熱交換器8における着霜を防止することができるとともに、後述のデフロスト運転により発生したドレン水が再凍結するのを防止することができる。同様に、加熱ライン83を流れる冷媒によって、図3に示される排水管55内を流れるドレン水が再凍結するのを防止することができる。
第1パス81及び加熱ライン83を通過した冷媒は、合流管26で合流された後分流キャピラリ18で再度分岐され、減圧されながら各分割熱交換器17a〜17cの第2パス82に供給される。第2パス82を流れる冷媒は、室外空気と熱交換して蒸発する。そして、第2パス82で蒸発して気化した冷媒は、ヘッダ管19及び四路切換弁7を経て圧縮機6に吸い込まれる。
本実施の形態の空気調和装置1は、冷房運転及び暖房運転だけでなく、「デフロスト運転」を行うことが可能なように構成されている。ここで、本実施の形態の「暖房運転」は、上述したように全ての分割熱交換器17a〜17cを用いて暖房を行う運転をいい、これに対して、本実施の形態の「デフロスト運転」は、一部の分割熱交換器17a〜17cを用いて暖房を行いながら、他の分割熱交換器17a〜17cに対してデフロスト(除霜)を行う運転をいう。
本実施の形態の空気調和装置1は、デフロスト運転を行うためのデフロスト回路(部分デフロスト手段)50を備えている。以下、このデフロスト回路50について詳細に説明する。
[デフロスト回路の構成]
デフロスト回路50は、前述の合流管26、バイパス配管24a〜24c、及び第1〜第7電磁弁20a〜20c,22,25a〜25c等によって構成されている。そして、第1〜第3電磁弁(第1〜第3開閉弁)20a〜20cは、各分割熱交換器17a〜17cの第2パス82とヘッダ管19との間の冷媒の流れを許容する態様と阻止する態様とに切り替えることが可能となっている。
第4電磁弁(第4開閉弁)22は、合流管26と分流キャピラリ18との間の冷媒の流れを許容する態様と阻止する態様とに切り替えることが可能となっている。さらに、第5〜第7電磁弁25a〜25cは、バイパス配管24a〜24cにおける冷媒の流れを許容する態様と阻止する態様とに切り替えることが可能となっている。
次に、一例として、3つの分割熱交換器17a〜17cのうち、図12における右端に配置された第1分割熱交換器17aに対してデフロストを行い、図12における中央と左端の第2,第3分割熱交換器17b,17cを用いて暖房を行うデフロスト運転について説明する。なお、図13には、当該デフロスト運転を行う場合における冷凍サイクルがP−h線図上に示されている。
第1分割熱交換器17aに対してデフロストを行い、第2,第3分割熱交換器17b,17cを用いて暖房を行うには、まず、第1〜第7電磁弁を次のように操作する。
第1電磁弁20a:閉、第2電磁弁20b:開、第3電磁弁20c:開、第4電磁弁22:閉、第5電磁弁25a:開、第6電磁弁25b:閉、第7電磁弁25c:閉。
また、室外膨張弁9は、暖房運転のときよりも開度を大きくしておく。また、第1分割熱交換器17aに対応する送風ファン10aは停止しておく。
圧縮機6は、低圧の冷媒(図13における点a)を吸入し、圧縮することによって高圧の冷媒を吐出する(図13における点b)。圧縮機6から吐出された高圧の冷媒は、室内熱交換器11において凝縮され(図13における点b〜点c)、液化された状態で室外機2に戻り、室外膨張弁9や冷媒配管を流れる過程である程度減圧され、室内熱交換器11における凝縮圧力(高圧)と室外熱交換器8における蒸発圧力(低圧)との間の中間圧とされる(図13における点c〜点d)。そして、冷媒は、分岐管23により分岐されて第1〜第3分割熱交換器17a〜17cの第1パス81と加熱ライン83とに供給される。このとき、冷媒は、室外熱交換器8による蒸発圧力(低圧)よりも高圧であり、0℃(氷点)を超える高温の状態とされる。そのため、冷媒は、各分割熱交換器17a〜17cに付着した霜やドレン水等との間で熱交換することによって僅かに凝縮(放熱)する(図13における点d〜点d’)。
第1パス81及び加熱ライン83を通過した冷媒は合流管26で合流するが、第1、第4、第6、及び第7電磁弁20a、22、25b、25cが「閉」、第5電磁弁25aが「開」の状態とされているので、分流キャピラリ18への冷媒の流れが絶たれるとともに、冷媒の略全量が第1バイパス配管24aを介して第1分割熱交換器17aにおける第2パス82のガス側端に流入する。
第1分割熱交換器17aの第2パス82に流入した冷媒は、蒸発圧力よりも高圧で0℃(氷点)を超え、かつ外気温度よりも高温の状態とされる。例えば、外気が−10℃である場合に、冷媒は5〜10℃とされる。そのため、冷媒の放熱によって第1分割熱交換器17aに付着した霜を溶かすことができる。溶けた霜はドレン水となって第1分割熱交換器17aから滴下し、後述するドレンパン37や室外機2の底板30f(図3参照)によって受け止められ、外部に排出される。また、第1分割熱交換器17aに対応する送風ファン10aは停止しているので、外気によって冷媒の熱が奪われてしまうのを抑制することができる。
第1分割熱交換器17aの第2パス82を通過した冷媒は、霜との熱交換によって放熱(凝縮・過冷却)する(図13における点d’〜点e)。その後、冷媒は、第2パス82の液側端から分流キャピラリ18に流入し、この分流キャピラリ18によって分流されるとともに減圧される(図13における点e〜点f)。すなわち、分流キャピラリ18は減圧機構として機能する。そして、減圧された冷媒は、第2,第3分割熱交換器17b,17cの第2パス82の液側端に流入し、外気との間で熱交換することによって蒸発し、その後、第2,第3電磁弁20b,20c及びヘッダ管19を通って圧縮機6に吸い込まれる。
以上のように、デフロスト運転は、暖房運転の際に互いに並列に接続されていた第1分割熱交換器17aと、第2,第3分割熱交換器17b,17cとを、分流キャピラリ18を介して直列に接続するとともに、第1分割熱交換器17aにおいて冷媒と霜との間で熱交換を行うことによって冷媒を凝縮・過冷却し、第2,第3分割熱交換器17b,17cにおいて冷媒と外気との間で熱交換を行うことによって冷媒を蒸発させている。このデフロスト運転では、第2,第3分割熱交換器17b,17cしか暖房に使用することができないが、これら第2,第3分割熱交換器17b,17cや室内熱交換器11に対して冷媒の略全量を流入させることができるので、暖房能力の低下を抑制することができる。
第2分割熱交換器17b又は第3分割熱交換器17cに対するデフロストは、上記と略同様の手順で行うことができる。具体的に、第2分割熱交換器17bに対してデフロストを行い、他の第1,第3分割熱交換器17a,17cを用いて暖房を行う場合には、第1〜第7電磁弁を次のように操作する。
第1電磁弁20a:開、第2電磁弁20b:閉、第3電磁弁20c:開、第4電磁弁22:閉、第5電磁弁25a:閉、第6電磁弁25b:開、第7電磁弁25c:閉。
また、第2分割熱交換器17bに対応する送風ファン10bは停止しておく。
これにより、第2分割熱交換器17bと、第1,第3分割熱交換器17a,17cとを分流キャピラリ18を介して直列に接続するとともに、第2分割熱交換器17bにおいて冷媒と霜との間で熱交換を行うことによって冷媒を凝縮・過冷却し、第1,第3分割熱交換器17a,17cにおいて冷媒と外気との間で熱交換を行うことによって冷媒を蒸発させることができる。
第3分割熱交換器17cに対してデフロストを行い、他の第1,第2分割熱交換器17a,17bを用いて暖房を行う場合には、第1〜第7電磁弁を次のように操作する。
第1電磁弁20a:開、第2電磁弁20b:開、第3電磁弁20c:閉、第4電磁弁22:閉、第5電磁弁25a:閉、第6電磁弁25b:閉、第7電磁弁25c:開。
また、第3分割熱交換器17cに対応する送風ファン10cは停止しておく。
これにより、第3分割熱交換器17cと、第1,第2分割熱交換器17a,17bとを分流キャピラリ18を介して直列に接続するとともに、第3分割熱交換器17cにおいて冷媒と霜との間で熱交換を行うことによって冷媒を凝縮・過冷却し、第1,第2分割熱交換器17a,17bにおいて冷媒と外気との間で熱交換を行うことによって冷媒を蒸発させることができる。
[室外機2の構成]
次に、室外機2のより詳細な構造について説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る空気調和装置1の室外機2を示す斜視図、図2は、室外機2の内部の構造を示す平面図である。図2においては、図11に示される室外機2の構成のうち室外熱交換器8、送風ファン10、及び圧縮機6が示されている。
図1に示されるように、室外機2は、いわゆるトランク型の室外機2として構成されており、前後壁30a,30b、左右側壁30c,30d、天井壁30e、及び底板(底フレーム)30fを有する直方体形状のケーシング31を備えている。前壁30aにおける左側の部位には上下に3つの吹出口32が形成され、この各吹出口32には吹出グリル33が取り付けられている。ケーシング31の後壁30b及び左側壁30cには、外気をケーシング31内に吸い込み可能な吸込口(図示省略)が形成されている。
図2に示されるように、ケーシング31の内部は仕切り板35によって機械室S1と熱交換室S2とに仕切られている。具体的に、図示例では、仕切り板35の右側が機械室S1とされ、仕切り板35の左側が熱交換室S2とされている。仕切り板35は、前壁30aと後壁30bとの間にわたって設けられており、上から見て機械室S1側が凹となる湾曲状に形成されている。また、仕切り板35は、後部側が機械室S1側(右側)へ傾くように配置されている。仕切り板35の後端部は、室外熱交換器8の端部に設けられた管板8aに連結されている。
機械室S1には、圧縮機6、アキュムレータ28等が配設されている。一方、熱交換室S2には室外熱交換器8と送風ファン10とが配設されている。室外熱交換器8は、吸込口が形成されたケーシング31の後壁30bと左側壁30cの内側に沿うように平面視で略L字状に形成されている。送風ファン10(10a〜10c)は、ケーシング31の前壁30aに形成された3つの吹出口32(図1参照)に対応する位置にそれぞれ配置され、後壁30b及び左側壁30cの吸込口から熱交換室S2内に吸引した外気を吹出口32から吹き出すように構成されている。
図3は、室外熱交換器8を示す斜視図である。
本実施の形態の室外熱交換器8は、前述したように異なる冷媒パスで冷媒が供給される複数の分割熱交換器17a〜17cにより構成されている。そして、複数の分割熱交換器17a〜17cは、それぞれ平面視L字形状に形成され、上下方向に並設されている。図3に示される例では、3つの分割熱交換器17a〜17cが上下方向に積層され、各分割熱交換器17a〜17cの下方、すなわち、各分割熱交換器17a〜17cの間と、最下段の分割熱交換器17aの下方とにはドレンパン(排水機構)37が設けられている。最下部のドレンパン37は、ケーシング31の底板30f上に載置されている。
室外熱交換器8は、前述したように一部の分割熱交換器17a〜17cを用いて暖房を行っている間に、他の分割熱交換器17a〜17cに対してデフロスト(除霜)を行うデフロスト運転が可能である。そして、複数の分割熱交換器17a〜17cに対して1つずつ順番にデフロストを行うことによって、室内の暖房を維持しながら、全ての分割熱交換器17a〜17cに付着した霜を溶かして除去することが可能となっている。ドレンパン37は、各分割熱交換器17a〜17cの下方に配置されており、これらのデフロスト運転で発生したドレン水を受け止め、外部へ排水するように構成されている。また、各ドレンパン37から排出されたドレン水は下方へ導かれ、従来公知のように底板30fによって受け止められた後、底板30fに形成された排出口(図示省略)から外部へ排出されるようになっている。
以上のようなドレンパン37を備えることによって、デフロストを行っている分割熱交換器17a〜17cにおいて霜が溶けることによって発生したドレン水が、暖房に用いられている下側の分割熱交換器17a〜17cに対して滴下するのを防止することができる。そのため、滴下したドレン水が下側の分割熱交換器17a〜17cにおいて再び冷却されて凍結してしまうことがなく、暖房能力の低下を抑制することができる。
図4は、ドレンパンの斜視図、図5は、ドレンパンの平面図、図6は、図5におけるVI−VI線矢視断面図、図7は、図5におけるVII−VII線断面図、図8は、図5におけるVIII−VIII線断面図、図9は、図5におけるIX−IX線断面図である。また、図10は、排水管に挿入された冷媒配管(加熱ライン)を示す斜視図である。なお、図4〜図9においては、上下3つのドレンパン37のうち中間のドレンパン37を例示しているが、他のドレンパン37についても同様の構成である。
分割熱交換器17a〜17cの下方に配置されたドレンパン37は、図4及び図5に示されるように、平面視で分割熱交換器17a〜17cに対応した略L字形状に形成されている。そして、図3に示されるように、各ドレンパン37の上面にその上側に配置される分割熱交換器17a〜17cが載置され、各ドレンパン37の下面が、その下側の分割熱交換器17b,17a上、又は底板30f上に載置されている。
また、ドレンパン37は、複数の集水領域42,43に区画されている。具体的に、図5及び図8に示されるように、ドレンパン37の幅方向略中央には区画壁41が設けられ、この区画壁41によって2つの集水領域42,43に区画されている。本実施の形態においては、図5における区画壁41の左側に直線部からなる第1集水領域42が形成され、区画壁41の右側に略90度に屈曲する屈曲部を含む第2集水領域43が形成されている。第1,第2集水領域42,43には、それぞれドレン水を外部に排出するための第1,第2排出部44,45が設けられている。本実施の形態では第1排出部44が、第1集水領域42の長手方向略中央部に設けられ、第2排出部45が、第2集水領域43の屈曲部に設けられている。
図6〜図9に示されるように、ドレンパン37は、第1,第2集水領域42,43共に、ドレン水を受け止めるための板状の受水部47と、この受水部47の幅方向両側に設けられた一対の支持部48とを有しており、受水部47の上面と一対の支持部48の対向面とによって上方開放状の受水溝49(図6参照)が形成されている。分割熱交換器17a〜17cは、その下端面が支持部48の上面に載置されて支持され、その上端面に支持部48の下面が載置される。
図8及び図9に示されるように、各第1,第2集水領域42,43において、受水部47は、第1,第2排出部44,45に近づくほど低位となるように傾斜しており、受水部47において受け止めたドレン水を傾斜によって第1,第2排出部44,45へ導くように構成されている。
図6に示されるように、受水溝49には、ドレンパン37よりも熱伝導率の高い材質により形成された伝熱促進部材70が設けられている。例えば、ドレンパン37は、合成樹脂により形成され、伝熱促進部材70は、アルミニウム合金等の金属により形成される。
この伝熱促進部材70は、受水溝49の内面に沿って断面略コの字状に形成された排水通路部71と、排水通路部71の一側部から延設されて、分割熱交換器17a〜17cの底面及び側面に接する被伝熱部72と、被伝熱部72からさらに上方へ延設された被支持部73とを有している。排水通路部71は、実質的にドレン水を受けるとともに、第1、第2排出部44,45へドレン水を流すための通路を形成している。被伝熱部72は、室外熱交換器8からの熱が直接的に伝達される部分であり、この被伝熱部72を介して排水通路部71にも室外熱交換器8からの熱が伝達される。被支持部73は、後述する第1遮蔽部材75の上端に係止することによって当該第1遮蔽部材75により支持されている。
図4、図5、図8、及び図9に示されるように、本実施の形態の伝熱促進部材70は、複数に分割されている。具体的には、第1集水領域42における受水部47の2つの傾斜面と、第2集水領域43における受水部47の2つの傾斜面とのそれぞれに対応して伝熱促進部材70が4つに分割して設けられている。このように、受水部47の各傾斜面に対応して伝熱促進部材70を分割することにより、屈曲加工が必要な部分を少なくすることができ、伝熱促進部材70の製造を容易に行うことができる。また、受水部47の傾斜面に対して伝熱促進部材70を確実に沿わせた状態で配置することができる。
図6に示されるように、各分割熱交換器17a〜17cの最下部には、図1において説明した第1パス81が設けられている。この第1パス81には、暖房運転及びデフロスト運転の際に、室内熱交換器11から送られた高圧冷媒(室外熱交換器8における蒸発圧力よりも高圧の冷媒)が流れる。この高圧冷媒は、0℃(氷点)を超える温度とされている。したがって、暖房運転の際に、各分割熱交換器17a〜17cの下部における着霜が防止されるとともに、デフロスト運転で霜が溶けることによって発生したドレン水が、分割熱交換器17a〜17cの下部で再凍結するのを抑制することができ、当該ドレン水を適切にドレンパン37へ滴下させることができる。
また、ドレンパン37へ滴下されたドレン水は、伝熱促進部材70の排水通路部71を流れ、第1,第2排出部44,45へ導かれる。この伝熱促進部材70は、分割熱交換器17a〜17cの下部に接しているため、第1パス81からの熱がフィン84を介して伝達される。そのため、伝熱促進部材70も0℃を超える温度に温められ、伝熱促進部材70の排水通路部71を流れるドレン水の再凍結を抑制することができる。
また、伝熱促進部材70には、分割熱交換器17a〜17cの底面及び側面に接触する被伝熱部72が設けられており、この被伝熱部72によって分割熱交換器17a〜17cに対する接触面積が拡大されている。そのため、効率よく第1パス81の熱を伝熱促進部材70に伝えることができ、ドレン水の再凍結をより確実に抑制することができる。なお、被伝熱部72は、排水通路部71の両側に設けてもよく、この場合、分割熱交換器17a〜17cに対する接触面積をより拡大することができる。
ドレンパン37における一対の支持部48の上面には、それぞれ遮蔽部材75,76が設けられている。図6には、送風ファン10によって生成される空気流が矢印xで示されており、この空気流xの上流側に配置された第1遮蔽部材75と、下流側に配置された第2遮蔽部材76とは、いずれも略長方形状の板材により構成されている。また、第1,第2遮蔽部材75,76は、ドレンパン37と同様に合成樹脂により形成されている。第1,第2遮蔽部材75,76は、支持部48の上面に形成された凹溝48aに嵌合されることによって支持部48に取り付けられている。また、図4に示されるように、第1,第2遮蔽部材75,76は、4つに分割された伝熱促進部材70に対応して、それじれ4枚ずつ設けられている。
図6に示されるように、第1遮蔽部材75は、分割熱交換器17a〜17cにおける第1パス81の大部分を側方から覆うことができる高さに形成されている。そして、伝熱促進部材70における被支持部73の上端部が、第1遮蔽部材75の上端部に係合している。これに対して、第2遮蔽部材76は、第1遮蔽部材75よりも低く形成されており、専ら第1パス81の下部側を側方から覆うことができる高さに形成されている。また、図4に示されるように、第2遮蔽部材76は、相互に間隔をあけて配置されている。
第2遮蔽部材76の上部側における分割熱交換器17a〜17cとの対向面と、伝熱促進部材70の被支持部73とには、上方に向かうに従って互いの間隔が拡がるように傾斜する傾斜面76a,73aが形成されている。そして、この傾斜面76a,73aよりも下方における第2遮蔽部材76と被伝熱部72との間に分割熱交換器17a〜17cの下部が挿入(圧入)され、支持されている。したがって、伝熱促進部材70及び第2遮蔽部材76は、分割熱交換器17a〜17cの支持部材としての機能を有する。
第2遮蔽部材76及び被支持部73に形成された傾斜面76a,73aによって、両者の間に対する分割熱交換器17a〜17cの挿入を容易に行うことができる。また、第2遮蔽部材76と被伝熱部72との間に分割熱交換器17a〜17cの下部を圧入することによって、分割熱交換器17a〜17cのフィン84をわずかに変形させて被伝熱部72に面接触させることができ、両者の接触面積を拡大して熱伝熱の効率を向上させることができる。
なお、伝熱促進部材70は、傾斜面73aを形成するために被伝熱部72と被支持部73との間が鈍角に屈曲されている。そのため、被支持部73と分割熱交換器17a〜17cとの間には下方先細り状のくさび状空間が形成される。しかしながら、このくさび状空間の下端部にドレン水が入り込むと抜け難く、残留して凍結してしまう可能性がある。このような不都合を回避するため、被支持部73は、被伝熱部72に対して約90度に屈曲し、その後、分割熱交換器17a〜17cの表面から間隔をあけた位置で上方に屈曲することによって、断面略L字形状に形成してもよい。
第1,第2遮蔽部材75,76は、分割熱交換器17a〜17cの第1パス81が設けられた部分における空気の流通を遮る機能を有している。そのため、第1パス81の熱が分割熱交換器17a〜17cを通過する空気流x(外気)に奪われてしまうのを抑制することができ、第1パス81の熱を効率よく着霜の抑制及びドレン水の再凍結の抑制のために活用することができる。
また、第1遮蔽部材75は、伝熱促進部材70の被伝熱部72と被支持部73とを空気流xの上流側から覆っている。したがって、空気流xが被伝熱部72と被支持部73に直接的に当たるのを防止し、伝熱促進部材70の温度低下を抑制している。そのため、第1パス81から伝達された熱をドレン水の凍結防止のために有効に活用することができる。
なお、本実施の形態においては、空気流xの上流側と下流側との双方に遮蔽部材75,76が設けられているが、いずれか一方であってもよい。空気流xの下流側のみに遮蔽部材76が設けられる場合、分割熱交換器17a〜17cの下部に空気流xは入り込むものの通過することなく滞留するため、空気流の通過を遮ることができる。なお、第2遮蔽部材76のみを用いる場合には、当該第2遮蔽部材76の高さを第1遮蔽部材75と同程度に高く形成し、相互の間隔を小さくすることが望ましい。
図2、図4、図5、図7、及び図8に示されるように、第1排出部44は、ドレンパン37の第1集水領域42から室外機2の内部側に円環状に突出しており、この第1排出部44には上下方向に貫通する第1縦流路52が形成されている。そして、第1集水領域42における伝熱促進部材70の排水通路部71上に滴下したドレン水は、受水部47の傾斜によって第1排出部44へ導かれるとともに、第1縦流路52を介して第1集水領域42から排出される(図5、図7、及び図8の矢印a参照)。
同様に、図2〜図5、図8、及び図9に示されるように、第2排出部45は、ドレンパン37の屈曲部における室外機2の外部側に設けられている。第2排出部45には、上下方向に貫通する第2縦流路58が形成されている。そして、第2集水領域43における排水通路部71上に滴下したドレン水は、受水部47の傾斜によって第2排出部45へ導かれるとともに、第2縦流路58を介して第2集水領域43から排出される(図5、図8、及び図9の矢印b参照)。
図3及び図4に示されるように、上下の分割熱交換器17a〜17cの間に設けられたドレンパン37には、排出部44,45から排出されたドレン水を下方へ流し、室外機2の下端部(底板30f上)に導くための排水管55が設けられている。具体的に、排水管55は、最上部のドレンパン37の排出部44,45と中間部のドレンパン37の排出部44,45との間に設けられた中間排水管55aと、中間部のドレンパン37の排出部44,45から下方に延びる下側排水管55bとからなっている。そして、中間排水管55aと下側排水管55bとによって一つの排水ラインを形成する排水管55が構成されている。なお、本実施の形態においては、下側排水管55bの下端部は、最下部のドレンパン37の排出部44,45にも接続されており、結果として排水管55は、3つのドレンパン37に渡って設けられている。
このように複数のドレンパン37に渡って1つの排水ラインを形成する排水管55を設けることによって、ドレンパン37毎に室外機2の下部まで延びる排水管を接続する場合に比べて、排水管55の配管経路を簡素化することができる。また、後述する排水管55の配管をまた、1つの排水ラインを形成する55を複数の排水管(中間排水管55a、下側排水管55b)により構成することで、複数のドレンパン37に渡る排水管55を容易に構成することができる。
各ドレンパン37の第1排出部44とこれに接続された排水管55は、室外熱交換器8よりも室外機2の内部側であって、送風ファン10によって生成された空気流(図2に矢印xで示す)の下流側(二次側)に配置されている。そのため、排水管55が室外熱交換器8を通過する空気流の妨げになることはほとんど無く、外気と室外熱交換器8を流れる冷媒との間の熱交換を好適に行うことができる。また、室外熱交換器8よりも室外機2の内部側には、比較的広い空気の流通空間が形成されているので、第1排出部44及び排水管55を設けるためのスペースを容易に確保することができる。
また、第2排出部45とこれに接続された排水管55は、室外熱交換器8よりも室外機2の外部側に配置されているが、図2に示されるように、室外機2の隅部であって、ドレンパン37の第2集水領域43と室外機2の構成部品であるケーシング31との間に形成されたデッドスペースに配置されている。そのため、第2排出部45や排水管55を設けるために、ケーシング31内に新たな専用スペースを形成する必要がない。
ドレンパン37は、複数の集水領域42,43を備えているので、各集水領域42,43を短く(小さく)形成することができる。そのため、各排出部44,45へドレン水を導くための受水部47の傾斜角度を可及的に大きくとることができる。受水部47の傾斜角度を大きくすると、例えば、室外機2が若干上下に傾いた状態で据え付けられたとしても、ドレン水を確実に排出部44,45へ導くことができる。
図6に示されるように、上下に隣接する分割熱交換器17a〜17cの間には、ドレンパン37によって断熱層60が形成されている。すなわち、ドレンパン37における一対の支持部48の間は、受水部47及び伝熱促進部材70を除く領域が空間となっており、この空間が断熱層60となり、上下の分割熱交換器17a〜17cの間の熱伝達を抑制している。そのため、デフロスト運転中に、暖房に用いられる分割熱交換器17a〜17cと、デフロストを実行している分割熱交換器17a〜17cとの熱のロスを低減し、効率よく各動作を行うことができる。また、本実施の形態においては、ドレンパン37の受水部47と、伝熱促進部材70の排水通路部71との間にも断熱層(空気層)61が形成されている。したがって、両者の間の熱伝達を抑制し、特に伝熱促進部材70の熱がドレンパン37に伝達されるのを抑制することができる。
ドレンパン37は、合成樹脂に限らず金属によって形成することも可能である。しかしながら、ドレンパン37を合成樹脂製とすることによって、上下の分割熱交換器17a〜17cの間の熱伝達をより抑制することができる。ドレンパン37を形成する合成樹脂材料としては、例えば、ポリカーボネート、ABS、PP等を使用することができる。遮蔽部材75,76も同様の材料で形成することができる。また、ドレンパン37や遮蔽部材75,76は、透明又は半透明の材料により形成することができる。これにより、ドレンパン37の内部におけるドレン水の状態(排水状態、凍結状態)を外部から確認することが可能となる。
図10に示されるように、ドレンパン37に接続された排水管55には、図1を参照して説明した加熱ライン83の一部が挿入されている。具体的に、加熱ライン83には、上方へ向けて直線状に延びるとともに上端でU字状に折り返された後、下方に直線状に延びる挿入部83aが2箇所に形成され、各挿入部83aが、それぞれ第1,第2排出部44,45に接続された排水管55の内部に下側から挿入されている。この加熱ライン83には、図11に示されるように、暖房運転やデフロスト運転の際に、室内熱交換器11から送られ、氷点を超える温度の高圧冷媒が流れている。そのため、各ドレンパン37から排水管55を通って排出されるドレン水には挿入部83a内を流れる高圧冷媒の熱が付与される。したがって、排水管55内でドレン水が再凍結してしまうのを防止することができ、再凍結した氷で排水管55が詰まってしまうこともない。
また、排水管55は、複数のドレンパン37に渡って設けられているので、挿入部83aも複数のドレンパン37に渡って設けることができる。したがって、ドレンパン37毎に室外機2の下部まで延びる排水管を設け、各排水管に挿入部83aを挿入する場合に比べて、加熱ライン83を簡素化することができる。
排水管55は、合成樹脂材料により形成することが好ましい。これにより、外気と排水管55の内部との間の熱伝達を抑制することができ、排水管55内のドレン水の再凍結を好適に抑制することができる。また、排水管55は、透明又は半透明の材料により形成することができる。これにより、ドレン水が凍結しているか否かを外部から視認することが可能となる。
挿入部83aは、排水管55に対して上側から挿入されていてもよい。また、挿入部83aが上端で折り返されることによって、排水管55内には2本の冷媒配管が挿入されているが、1本の冷媒配管が挿入されていてもよい。
<第2の実施の形態>
図14及び図15は、本発明の第2の実施の形態に係る空気調和装置の冷媒回路を示す模式図である。図10に示す第1の実施の形態では、デフロスト回路50が、バイパス配管24a〜24c、第1〜第3電磁弁20a〜20c、及び第5〜第7電磁弁25a〜25cを備えていたが、本実施の形態では、これらが省略されている。また、本実施の形態では、ヘッダ管19も省略されている。そして、これらの部品(機能)の代替として流路切換弁90が設けられている。この流路切換弁90は、合流管26と、各分割熱交換器17a〜17cにおける第2パス82のガス側端及び四路切換弁7との間に設けられている。
そして、流路切換弁90は、合流管26からの冷媒の流れを止め、各分割熱交換器17a〜17cの第2パス82のガス側端をそれぞれ四路切換弁7に接続する第1の態様(図14参照)と、合流管26とデフロストを行ういずれかの分割熱交換器17a〜17cの第2パス82のガス側端とを接続し、かつ暖房に用いる他の分割熱交換器17a〜17cの第2パス82のガス側端を四路切換弁7に接続する第2の態様(図15参照)とに切り替えることができる。
具体的に、本実施の形態の空気調和装置1によって暖房運転を行う場合には、図14に示されるように流路切換弁90を上記の第1の態様とする。これにより、室内熱交換器11から送られ室外膨張弁9によってある程度減圧された冷媒は、分岐管23で分岐した後、第1パス81及び加熱ライン83を経て合流管26で合流し、その後、分流キャピラリ18を通って減圧されて各分割熱交換器17a〜17cにおける第2パス82の液側端に流入する。この第2パス82を通過して蒸発した冷媒は、流路切換弁90を介して四路切換弁7に送られる。
一方、デフロスト運転を行う場合には、図15に示されるように、流路切換弁90を上記の第2の態様とする。また、第4電磁弁22は閉鎖しておく。そして、室内熱交換器11から送られ室外膨張弁9を通過した冷媒は、分岐管23で分岐した後、第1パス81及び加熱ライン83を経て合流管26で合流し、その後、流路切換弁90に送られ、いずれかの第2パス82(ここでは、第1分割熱交換器17aの第2パス82)のガス側端に送られる。そして、第1分割熱交換器17aの第2パス82を通過し、凝縮・過冷却された冷媒は、分流キャピラリ18で減圧された後に第2,第3分割熱交換器17b、17cの第2パス82の液側端に流入する。この第2パス82を通過して蒸発した冷媒は、流路切換弁90を介して四路切換弁7に送られる。
以上により、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏する。また、第1の実施の形態で用いられていたバイパス配管24a〜24cや電磁弁20a〜20c、25a〜25c、ヘッダ管19等を省略することができるので、構造や制御の簡素化、製造コストの削減を図ることができる。
<第3の実施の形態>
図16及び図17は、本発明の第3の実施の形態に係る空気調和装置の冷媒回路を示す模式図である。本実施の形態では、流路切換弁90が、合流管26ではなく、室外膨張弁9と分岐管23との間の冷媒配管に接続されている点で第2の実施の形態と異なっている。そして、流路切換弁90は、第2の実施の形態と同様に、上記第1の態様(図16参照)と上記第2の態様(図17参照)とに切り替えることができる。
本実施の形態において暖房運転を行う場合には、図16に示されるように、流路切換弁90を上記第1の態様とする。そして、第2の実施の形態と同様の冷媒の流れにより暖房運転を行う。
デフロスト運転を行う場合には、図17に示されるように、流路切換弁90を上記第2の態様とし、第4電磁弁22は閉鎖しておく。そして、室外膨張弁9を通過した冷媒は、第4電磁弁22が閉鎖しているために分岐管23へは流れず、全て流路切換弁90に流れ、いずれかの第2パス82(ここでは、第1分割熱交換器17aの第2パス82)のガス側端に送られる。そして、第1分割熱交換器17aの第2パス82を通過し、凝縮・過冷却された冷媒は、分流キャピラリ18で減圧された後に第2,第3分割熱交換器17b、17cの第2パス82の液側端に流入する。この第2パス82を通過して蒸発した冷媒は、流路切換弁90を介して四路切換弁7に送られる。
以上により、本実施の形態では、第2の実施の形態と同様の作用効果を奏する。但し、本実施の形態では、デフロスト運転を行っている間、第1パス81及び加熱ライン83へ冷媒が流れず、各分割熱交換器17a〜17cの下部における着霜やドレン水の凍結、排水管55内のドレン水の凍結を防止することができないため、この点については第2の実施の形態の方が有利である。
<第4の実施の形態>
図18及び図19は、本発明の第4の実施の形態に係る空気調和装置の冷媒回路を示す模式図である。本実施の形態では、分流キャピラリ18が、合流管26ではなく流路切換弁91に接続されている点、及び第4電磁弁22が省略されている点が、上記第2の実施の形態と異なっている。そして、流路切換弁91は、合流管26を分流キャピラリ18に接続し、各第2パス82のガス側端をそれぞれ四路切換弁7に接続する第1の態様(図18参照)と、合流管26と分流キャピラリ18との接続を絶ち、合流管26と、デフロストを行ういずれかの分割熱交換器17a〜17cの第2パス82のガス側端とを接続し、かつ暖房に用いる他の分割熱交換器17a〜17cの第2パス82のガス側端を四路切換弁7に接続する第2の態様(図19)とに切り替えることができる。
具体的に、本実施の形態の空気調和装置1によって暖房運転を行う場合には、図18に示されるように流路切換弁91を上記の第1の態様とする。これにより、室内熱交換器11から送られ室外膨張弁9によってある程度減圧された冷媒は、分岐管23で分岐した後、第1パス81及び加熱ライン83を経て合流管26で合流し、その後、流路切換弁91を介して分流キャピラリ18を通り、減圧されて各分割熱交換器17a〜17cにおける第2パス82の液側端に流入する。この第2パス82を通過して蒸発した冷媒は、流路切換弁91を介して四路切換弁7に送られる。
一方、デフロスト運転を行う場合には、図19に示されるように、流路切換弁91を上記の第2の態様とする。そして、室内熱交換器11から送られ室外膨張弁9を通過した冷媒は、分岐管23で分岐した後、第1パス81及び加熱ライン83を経て合流管26で合流し、その後、流路切換弁91に送られ、デフロストを行ういずれかの第2パス82(ここでは、第1分割熱交換器17aの第2パス82)のガス側端に流入する。そして、第1分割熱交換器17aの第2パス82を通過し、凝縮・過冷却された冷媒は、分流キャピラリ18で減圧された後に第2,第3分割熱交換器17b、17cの第2パス82に流入する。この第2パス82を通過して蒸発した冷媒は、流路切換弁91を介して四路切換弁7に送られる。
以上より、本実施の形態においても、第2の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
<第5の実施の形態>
図20及び図21は、本発明の第5の実施の形態に係る空気調和装置の冷媒回路を示す模式図である。本実施の形態では、室外膨張弁9と分岐管23とが直接的に接続されておらず、両者が流路切換弁92を介して接続されている点、及び第4電磁弁22が省略されている点で、第2の実施の形態と異なっている。
そして、流路切換弁92は、室外膨張弁9と分岐管23とを接続し、かつ各第2パス82のガス側端をそれぞれ四路切換弁7に接続する第1の態様(図20参照)と、室外膨張弁9と、デフロストを行ういずれかの分割熱交換器17a〜17cの第2パス82のガス側端とを接続し、かつ暖房に用いる他の分割熱交換器17a〜17cの第2パス82のガス側端を四路切換弁7に接続する第2の態様(図21参照)とに切り替えることができる。
具体的に、本実施の形態の空気調和装置1によって暖房運転を行う場合には、図20に示されるように流路切換弁92を上記の第1の態様とする。これにより、室内熱交換器11から送られ室外膨張弁9によってある程度減圧された冷媒は、流路切換弁92を介して分岐管23に流入し、第1パス81及び加熱ライン83を経て合流管26で合流し、その後、分流キャピラリ18を通り、減圧されて各分割熱交換器17a〜17cにおける第2パス82の液側端に流入する。この第2パス82を通過して蒸発した冷媒は、流路切換弁92を介して四路切換弁7に送られる。
一方、デフロスト運転を行う場合には、図21に示されるように、流路切換弁92を上記の第2の態様とする。そして、室内熱交換器11から送られ室外膨張弁9を通過した冷媒は、分岐管23に流れることなく全て流路切換弁92を介して、デフロストを行ういずれかの第2パス82(ここでは、第1分割熱交換器17aの第2パス82)のガス側端に流入する。そして、第1分割熱交換器17aの第2パス82を通過し、凝縮・過冷却された冷媒は、分流キャピラリ18で減圧された後に、暖房に用いる第2,第3分割熱交換器17b、17cの第2パス82に液側端に流入する。この第2パス82を通過して蒸発した冷媒は、流路切換弁92を介して四路切換弁7に送られる。
以上より、本実施の形態においても第2の実施の形態と同様の作用効果を奏する。但し、但し、本実施の形態では、デフロスト運転を行っている間、第1パス81及び加熱ライン83へ冷媒が流れず、各分割熱交換器17a〜17cの下部における着霜やドレン水の凍結、排水管55内のドレン水の凍結を防止することができないため、この点については第2の実施の形態の方が有利である。
<第6の実施の形態>
図22は、本発明の第6の実施の形態に係る空気調和装置の冷媒回路を示す模式図であり、デフロスト運転を行う場合を示している。本実施の形態では、室外膨張弁9の位置が第1の実施の形態(図11参照)とは異なっている。すなわち、本実施の形態の室外膨張弁9は、合流管26と分流キャピラリ18との間に設けられている。したがって、暖房運転を行う場合、室内熱交換器11から送られた冷媒は、減圧されずに分岐管23に流入し、第1パス81、加熱ライン83、合流管26を流れた後、室外膨張弁9によって減圧され、分流キャピラリ18に流入する。また、デフロスト運転を行う場合には、室外膨張弁9を通過せずに、合流管26からいずれかのバイパス配管24a〜24cを通ってデフロストを行う分割熱交換器17a〜17cに冷媒が送られ、その後分流キャピラリ18で減圧された冷媒が他の分割熱交換器17a〜17cに送られる。
したがって、本実施の形態においても第1の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
本発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、適宜変更することが可能である。
例えば、上記実施の形態では、横吹き出しタイプの室外機2に本発明を適用していたが、上吹き出しタイプの室外機2にも本発明を適用することができる。また、室外熱交換器8は、平面視L字形状に限らず、平面視コの字形状、平面視四角形状等であってもよい。また、本発明は、冷房運転を行わない暖房専用の空気調和装置にも適用することができ、この場合、四路切換弁を省略することができる。
上記実施の形態の室外熱交換器8は、3つの分割熱交換器17a〜17cにより構成されていたが、2つ又は4つ以上の分割熱交換器により構成されていてもよい。また、室外熱交換器8は分割されていなくてもよい。また、上記実施の形態の室外機2は、3つの分割熱交換器17a〜17cに対応して3台の送風ファン10a〜10cを備えていたが、分割熱交換器の数に対応して適宜送風ファンの数も変更することができる。また、室外機2は、分割熱交換器の数とは異なる数の送風ファンを備えていてもよい。デフロスト運転は、複数(例えば、2つ)の分割熱交換器17a〜17cに対して同時にデフロストを行うものであってもよい。
デフロスト回路50は、図11、図12、図14〜図22に示されるものに限定されず、適宜変更することが可能である。また、デフロスト手段の態様も、上記実施の形態において説明したものに限定されず、従来公知の種々の態様を採用することができる。例えば、圧縮機から吐出された高温の冷媒の一部を、室内熱交換器だけでなくデフロストを行う一部の分割熱交換器にも分岐して供給し、当該冷媒の熱によって当該分割熱交換器に付着した霜を溶かす公知の態様(所謂、正サイクルデフロスト;例えば、特開2001−59664号公報、特開2009−281698号公報参照)を採用することができる。また、デフロスト手段は、冷房運転と同様の形態で(暖房運転とは逆方向に)冷媒を循環させる逆サイクルデフロスト(例えば、実開昭60−140880号公報参照)を行うものであってもよい。
第1パス81や加熱ライン83には、圧縮機6から吐出された高温の冷媒の一部を供給することができ、この冷媒の熱によって室外熱交換器8における着霜やドレン水の再凍結、排水管55におけるドレン水の再凍結等を抑制することができる。
1 :空気調和装置
4 :冷媒回路
6 :圧縮機
8 :室外熱交換器(熱源側熱交換器)
11 :室内熱交換器(利用側熱交換器)
17a :分割熱交換器
17b :分割熱交換器
17c :分割熱交換器
30f :底板
31 :ケーシング
37 :ドレンパン
50 :デフロスト回路
61 :断熱層
70 :伝熱促進部材
71 :排水通路部
72 :被伝熱部
75 :第1遮蔽部材
81 :第1パス
82 :第2パス

Claims (9)

  1. 圧縮機(6)、暖房運転の際に前記圧縮機(6)から吐出された冷媒を凝縮する利用側熱交換器(11)、及びフィンとこのフィンに接触する伝熱管とを有し、かつ前記利用側熱交換器(11)から送られた冷媒を蒸発させる熱源側熱交換器(8)を含み、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路(4)と、前記熱源側熱交換器(8)に対してデフロスト運転を行うデフロスト手段(50)とを備えた空気調和装置であって、
    前記熱源側熱交換器(8)の下方に、当該熱源側熱交換器(8)を収納するケーシング(31)の底板(30f)とは別体であり、かつドレン水を受け止めて外部に排出させるためのドレンパン(37)が設けられ、
    前記熱源側熱交換器(8)の下部に、暖房運転及び/又はデフロスト運転の際に前記利用側熱交換器(11)から送られた高圧冷媒、又は前記圧縮機(6)から吐出された冷媒を流動させる冷媒配管(81)が設けられ、
    前記ドレンパン(37)に、ドレン水の排水通路を形成するとともに、前記熱源側熱交換器(8)の下部のフィン(84)に接触することで前記冷媒配管(81)からの熱を伝達する伝熱促進部材(70)が設けられていることを特徴とする、空気調和装置。
  2. 前記熱源側熱交換器(8)が、互いに異なる冷媒パスで並列に冷媒が供給されるとともに、上下方向に並設された複数の分割熱交換器(17a〜17c)からなり、
    前記各分割熱交換器(17a〜17c)の下部に前記冷媒配管(81)が設けられるとともに、前記各分割熱交換器(17a〜17c)の下方に前記ドレンパン(37)が設けられる、請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 前記デフロスト手段は、一部の前記分割熱交換器(17a〜17c)を用いて暖房を行うとともに、他の前記分割熱交換器(17a〜17c)に対してデフロストを実行する部分デフロスト手段である、請求項2に記載の空気調和装置。
  4. 前記伝熱促進部材(70)が、前記ドレンパン(37)よりも熱伝導率の高い材料により形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気調和装置。
  5. 前記ドレンパン(37)が合成樹脂製であり、前記伝熱促進部材(70)が金属製である、請求項4に記載の空気調和装置。
  6. 前記伝熱促進部材(70)における排水通路の形成部位と、前記ドレンパン(37)との間に断熱層(61)が形成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の空気調和装置。
  7. 前記伝熱促進部材(70)は、前記熱源側熱交換器(8)の側面において前記フィン(84)に接する被伝熱部(72)を有している、請求項1〜6に記載の空気調和装置。
  8. 前記熱源側熱交換器(8)を通過する空気流の上流側から前記被伝熱部(72)を覆う遮蔽部材(75)を備えている、請求項7に記載の空気調和装置。
  9. 前記部分デフロスト手段(50)は、前記利用側熱交換器(11)から送られる冷媒を、当該他の分割熱交換器(17a〜17c)における冷媒パスのガス側端に供給するとともに、この冷媒パスの液側端から流出した冷媒を減圧して当該一部の分割熱交換器(17a〜17c)における冷媒パスの液側端に供給することによって、当該他の分割熱交換器(17a〜17c)において冷媒を放熱させたのち、減圧された当該冷媒を当該一部の分割熱交換器(17a〜17c)において蒸発させる、請求項3に記載の空気調和装置。
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