JP2014114712A - キャニスタの検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャニスタ用センサの感度を向上させる。
【解決手段】キャニスタ用センサ40は、感温素子51と、感温素子51に通電する銀電極52と、ケーシング2内に配置される感温素子51及び銀電極52の周囲を被覆する非導電性の絶縁材54と、絶縁材54に被覆される一端側の根本部56が感温素子51に隣接して配置されると共に、絶縁材54から突出する他端側の先端部57が活性炭11が充填されたケーシング2内に露出する伝熱板55と、を有している。そして、伝熱板55の先端部57には、ケーシング2内に充填される活性炭11と同等の特性の材料からなる被覆層64が接着されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、キャニスタのケーシング内に充填された吸着材の状態を検出するキャニスタ用センサを備えたキャニスタの検出装置に関する。
特許文献1には、ケーシング内の吸着材(活性炭)の熱容量を検出する熱容量センサが開示されている。この特許文献1に開示された熱容量センサは、周囲が非導電性の絶縁材によって被覆された感温素子及び通電部と、上記絶縁材に被覆される一端側の根本部が上記感温素子に隣接して配置されると共に、上記絶縁材から突出する他端側の先端部が上記吸着材が充填された上記ケーシング内に露出する伝熱板と、を有し、この伝熱板に複数の貫通孔や凹凸等を形成することで、伝熱板と吸着材である活性炭の接触面積を増大させて、伝熱板と吸着材との間の熱抵抗を低減し、センサ感度を向上させている。
国際公開第2012/86529号
しかしながら、この特許文献1の熱容量センサにおいては、伝熱板とケーシング内の吸着材との間の熱抵抗を低減し、センサ感度の向上を図る上で、更なる改善の余地がある。
そこで、本発明は、キャニスタのケーシング内に充填された吸着材における蒸発燃料の吸着状態を検出可能なキャニスタ用センサを備え、上記キャニスタ用センサが、感温素子と、該感温素子に通電する通電部と、上記ケーシング内に配置される感温素子及び通電部の周囲を被覆する非導電性の絶縁材と、上記絶縁材に被覆される一端側の根本部が上記感温素子に隣接して配置されると共に、上記絶縁材から突出する他端側の先端部が上記吸着材が充填された上記ケーシング内に露出する伝熱板と、を有するキャニスタの検出装置において、上記伝熱板の先端部に、上記ケーシング内に充填される吸着材と同等の特性の材料からなる被覆層が接着されていることを特徴としている。
また、上記キャニスタ用センサの上記感温素子、通電部及び伝熱板の根本部は、熱抵抗が大きく、かつ熱容量が小さい材料からなる断熱層よって被覆された上で、上記絶縁材によって被覆するようにしてもよい。
本発明によれば、伝熱板の先端部に接着された被覆層における蒸発燃料の吸着状態と、この被覆層の周囲の吸着材の蒸発燃料の吸着状態とは、特性が同等なるが故に同等となる。そのため、このような被覆層を設けることにより、伝熱板の先端部とケーシング内の吸着材との間の熱抵抗を小さくすることができ、キャニスタ用センサのの検出精度を大幅に向上させることができる。
本発明に係るキャニスタの検出装置のシステム構成を模式的に示した説明図。 本発明が適用されたキャニスタの断面図。 図2のA−A線に沿った断面図。 感温素子の温度特性を示す特性図。 本発明の要部であるキャニスタ用センサの第1実施例における構造を模式的に示した説明図。 キャニスタ用センサに関する熱等価回路図。 本発明の要部であるキャニスタ用センサの第2実施例における構造を模式的に示した説明図。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る検出装置のシステム構成を模式的に示した説明図である。
キャニスタ1のケーシング2は、合成樹脂材料からなり、主ケース3と、この主ケース3の長手方向の他端側の開口を閉塞するキャップ4と、から大略構成されている。
主ケース3は、一端側にパージポート5とチャージポート6とが隣接して設けられた略筒状の細長い第1筒状部7と、一端側に大気に連通する大気ポート8が設けられた細長い第2筒状部9と、を有している。第1筒状部7の他端及び第2筒状部9の他端はそれぞれ開口しており、上述のキャップ4で閉塞される。
これら第1筒状部7と第2筒状部9とは、互いに隣接し合うように配置され補強用のリブ10によって連結されている。
第1筒状部7及び第2筒状部9の内部には、蒸発燃料の吸着及び脱離が可能な吸着材として活性炭11が充填された細長い第1、第2充填室12、13がそれぞれ形成されている。
第1充填室12の一端側は、通気性を有する第1スクリーン部材14を介してチャージポート6に連通すると共に、通気性を有する第2スクリーン部材15を介してパージポート5に連通している。
第1スクリーン部材14と第2スクリーン部材15とは、第1筒状部7の一端側側壁面7Aから第1筒状部7他端側(図1における下側)に向かって第1充填室12内まで突出した仕切壁16によって仕切られている。
第1充填室12他端側は、通気性を有する第3スクリーン部材17を介して、主ケース3の他端部(図1における下側端部)とキャップ4とによって構成された接続路18に連通している。第3スクリーン部材17は、スプリング19のバネ力を受けた多孔板20により第1充填室12一端側(図1における上側)に向かって付勢されている。
第2充填室13一端側(図1における上側)は、通気性を有する第4スクリーン部材21を介して大気ポート8に連通している。第2充填室13他端側(図1における下側)は、通気性を有する第5スクリーン部材22を介して接続路18に連通している。第5スクリーン部材22は、スプリング23のバネ力を受けた多孔板24により第2充填室13一端側に向かって付勢されている。
尚、各スクリーン部材14、15、17、21、22は、例えばウレタンまたは不織布からなり、吸着材である活性炭11の脱落を防止しつつ保持する機能を有するものである。
第1充填室12の他端及び第2充填室13の他端は、接続路18を介して接続されており、ケーシング2の内部は、接続路18において折り返す略U字状の通路構造となっている。つまり、キャニスタ1は、ケーシング2内の流路の一端側にチャージポート6とパージポート5とが設けられ、この流路の他端側に大気ポート8が設けられた構造となっている。
ここで、チャージポート6は、チャージライン(チャージ配管)25を介して車両の燃料タンク26に接続されている。パージポート5は、パージライン27を介して内燃機関28の吸気通路29に、吸気を絞るスロットル弁30の下流側で接続されている。パージライン27には、パージ制御弁31が介装されている。パージ制御弁31の動作は各種機関制御を記憶及び実行可能な制御部32により制御される。
燃料タンク26内で発生する蒸発燃料は、チャージライン25を介してチャージポート6よりキャニスタ1のケーシング2内に導入され、このケーシング2内の活性炭11に吸着される。そして、内燃機関28が所定の運転状態にあるときに、パージ制御弁31を開くことで、ケーシング2内の蒸発燃料のパージが開始される。このパージ時には、吸気通路29のスロットル弁30下流の負圧と大気圧との圧力差によって、大気ポート8より大気がケーシング2内に導入され、ケーシング2内の活性炭11に吸着されている蒸発燃料が脱離つまりパージされる。活性炭11から脱離した蒸発燃料を含むパージガスは、パージポート5よりパージライン27を経て吸気通路29へ供給されて、内燃機関28の燃焼室内で燃焼処理される。
図3に示すように、主ケース3の側壁3Aには、所定距離離間して互いに平行に並設された一対のキャニスタ用センサ40(40A、40B)を備えたセンサユニット41が取り付けられている。このセンサユニット41は、一対のキャニスタ用センサ40を保持する取付ブラケット42を有している。この取付ブラケット42は、主ケース側壁3Aを貫通するネジ部43の先端にナット44を螺合させることで主ケース側壁3Aに固定されている。主ケース側壁3Aと取付ブラケット42の側方へ張り出したフランジ部45との間には、両者の隙間をシールするOリング46が介装されている。
このセンサユニット41は、要求に応じた検出位置に設置され、例えば図1に示すように、第1充填室12の一端側寄りの位置R1、第1充填室12の他端側寄りの位置R2、第2充填室13の一端側寄りの位置R3、及び第2充填室13の他端側寄りの位置R4のいずれか又は複数箇所に設置される。一例として、図2では第2充填室13の2箇所R3、R4にそれぞれセンサユニット41を取り付けた態様を示している。
一つのセンサユニット41に装着される一対のキャニスタ用センサ40は、活性炭11(吸着材)の熱容量を検出する熱容量センサ40Aと、周囲の温度を検出する温度センサ40Bと、により構成されている。熱容量センサ40Aでは、温度によって電気抵抗値が変化するサーミスタなどの感温素子51に通電線53を介して電流(もしくは電圧)を加えて発熱させる。また、熱容量センサ40Aでは、感温素子51の温度が伝熱板55を介して蒸発燃料を吸着した活性炭11に熱を奪われて低下することから、感温素子51の出力電圧(もしくは電流)を制御部32により検出することで、この出力電圧から活性炭11の熱容量を検出(推定)することができる。なお、図3中の54は絶縁材(詳細は後述)である。
感温素子51として、例えば、図4に示すように、温度の上昇に対して抵抗が減少する負特性を有するNTCセラミック素子が用いられている。なお、このような負特性を有するNTCセラミック素子を感温素子51に用いた場合、センサユニット41からの出力信号(出力電圧)の大きさも、温度の上昇に対して減少する。
熱容量センサ40Aの出力電圧は周囲の温度によっても変化することから、温度センサ40Bにより検出される温度によって、熱容量センサ40Aの出力電圧、つまりは活性炭11の熱容量を補正している。この温度センサ40Bでは、感温素子51への通電及び発熱を微小なものとすることで、その出力電圧(電流)から周囲温度を推定することができる。このように検出し、補正された活性炭11の熱容量から、予め適合により設定されたテーブルやマップを参照して、蒸発燃料の吸着量、更にはキャニスタから吸気通路側へ供給されるパージガス中の蒸発燃料の濃度を予測することができる。この蒸発燃料濃度は、例えば、空燃比フィードバック制御による燃料噴射量の補正やパージ制御弁24の開度補正に用いられる。
図5は、本発明の要部であるキャニスタ用センサ40の第1実施例における構造を模式的に示した説明図である。なお、熱容量センサ40Aと温度センサ40Bとは、この実施例では同じ構造のものを用いている。
キャニスタ用センサ40は、温度による感温素子51の電気抵抗値の変化を検出するために、外部電源により感温素子51に電流(電圧)を加える、いわゆる能動型センサであって、感温素子51には、通電により発熱すると共に、温度によって電気抵抗値が変化するサーミスタなどが用いられる。この感温素子51に通電する通電部として、板状をなす感温素子51の両側面を挟み込む一対の銀電極52が設けられ、各銀電極52には、通電線53(図3を参照)を介して外部電源から電力が供給される。銀電極52表面には、通電線53との接続部以外の部分に接着層59が塗布されている。
ケーシング2内に配置される感温素子51と銀電極(通電部)52の周囲は、厚肉な非導電性の絶縁材54(図3及び図5を参照)により被覆されている。つまり、ケーシング2内に配置される感温素子51と銀電極52とは外部に露出することなく絶縁材54の内部に完全に埋設されている。この絶縁材54は、例えば、電気絶縁性が高く、かつ、強度的にも優れた合成樹脂材料により形成されている。
そして、本実施例のキャニスタ用センサ40は、熱伝導率が高く、耐食性や耐久性に優れ、熱容量が低く、かつ低コストな金属材料により形成された一対の伝熱板55を有している。この伝熱板55は、矩形板状の金属板を折曲してなり、互いに平行な根本部56及び先端部57と、根本部56と先端部57の間に位置し、両者に対して直交する折曲部58と、を有している。絶縁材54に埋設(被覆)される一端側の根本部56は、感温素子51に隣接して配置されると共に、絶縁材54から突出する他端側の先端部57は、ケーシング2内に露出して、ケーシング2内に充填される活性炭11に接している。なお、伝熱板55は、極力薄いほうが望ましい。
そして、一対の伝熱板55における根本部56は、一対の銀電極52を挟み込むように、薄膜状の接着層59を介して銀電極52に接着される。
接着層59は、感温素子51と伝熱板55との熱伝達を妨げないように熱伝導率が高く、かつ、漏電やスパークを生じることのないように電気絶縁性に優れた、例えばシリコーン系接着剤などの材料により形成されている。この接着層59は、感温素子51と伝熱板55との熱伝達を向上するように、極力薄く、かつ、接触面積の広いものとされている。
伝熱板55のうち、少なくとも根本部56には、表面処理により絶縁層63(63A、63B)が形成されている。具体的に説明すると、本実施例の伝熱板55は、軽量且つ安価なアルミニウムを主成分とするアルミ合金製(アルミニウム合金製)で、自身(伝熱板55)を陽極として電気分解(陽極酸化)し、その表面に酸化アルミニウム皮膜、つまりアルマイト層である絶縁層63を形成している。
この絶縁層63は、伝熱板55の中で、少なくとも、接着層59を介して銀電極52に隣接する根本部56の内側の側面部分(63A)に形成されている。本実施例では、伝熱板55の中で、根本部56から折曲部58の一部の範囲にわたって、その両側面部分(63A、63B)に絶縁層63を設けており、活性炭11が充填されたケーシング2内に露出する伝熱板55の先端部57には、表面処理でのマスク処理等により、アルマイト層からなる絶縁層63を設けていない。このように本実施例では、表面処理時のマスク処理の容易性等を考慮して、伝熱板55の両側面(63A、63B)に絶縁層63を設けており、かつ、その絶縁層63の有無の境界を折曲部58に設けて、伝熱板55の先端部57には、活性炭11との熱伝達性を確保するために、絶縁層63を敢えて省略している。
従って、図5に示すように、このキャニスタ用センサ40は、板状の感温素子51の両側に、銀電極52、接着層59、絶縁層63及び伝熱板55の根本部56が層状に積層された構造となり、銀電極52と伝熱板55との間が接着層59と絶縁層63により二重に絶縁される。
また、伝熱板55の先端部57では、根本部56に比して一対の伝熱板55間の間隙ΔD1が広くなるように、折曲部58を介して外方へ階段状に折曲して構成されている。この先端部57における一対の伝熱板55間の間隙ΔD1は、この間隙ΔD1内に活性炭11が確実に入り込むよう、少なくとも活性炭11の直径よりも十分に大きく設定されている。
そして、伝熱板55の先端部57のうち、ケーシング2内に露出する部分には、ケーシング2内に充填された活性炭11と同等の特性の材料からなる被覆層64が接着されている。
この被覆層64は、ケーシング2内の活性炭11と同等の特性の粉状活性炭を、例えば水ガラス等の無機バインダまたはメラミン樹脂等の有機バインダと混合し粘土状にしたもの(粘土状物質)を、伝熱板55の先端部57表面に層状に塗布し、硬化定着させたものである。
図6は、熱容量センサ40Aの熱等価回路図を示したものである。図6中のRdは感温素子51の熱抵抗、Cdは感温素子51の熱容量、Rbは接着層59の熱抵抗、Rfは伝熱板55の熱抵抗、Cfは伝熱板55の熱容量、Raは伝熱板55の先端部57とケーシング2内の活性炭11とが接する部分(活性炭接触部)での熱抵抗、Rsはケーシング2内に充填された活性炭層(活性炭11)の熱抵抗、Csはケーシング2内に充填された活性炭層(活性炭11)の熱容量、Rm1は感温素子51周辺の絶縁材54の熱抵抗、Cm1は感温素子51周辺の絶縁材54の熱容量、Rm2は伝熱板55周辺の絶縁材54の熱抵抗、Cm2は伝熱板55周辺の絶縁材54の熱容量を示している。感温素子51からは熱抵抗Rm1の値に応じた熱が周辺の絶縁材54に放熱される。伝熱板55からは熱抵抗Rm2の値に応じた熱が周辺の絶縁材54に放熱される。
熱容量センサ40Aは、原理的には、感温素子51の温度(図6の位置Pにおける電位)を検出することによって、伝熱板55の先端部57と活性炭11とが接する部分の温度(図6の位置Qにおける電位)を推定するものであり、上記位置Pと上記位置Qとの電位差(出力差)を小さくすることで、検出精度を向上させることが可能となる。
ここで、上記熱抵抗Raは、伝熱板55の厚みをσ、伝熱板55の熱伝導率をλ、伝熱板55の先端部57のうちケーシング2内に露出する部分の表面積(伝熱板露出面積)をFw、この伝熱板露出面積Fwのうち活性炭11が接触する部分の面積(活性炭接触面積)をFxとすると、Ra=Fwσ/λFx、と表すことができる。
活性炭接触面積Fxは、活性炭11の粒径が小さくなるほど相対的に大きくなるものの、伝熱板露出面積Fwに比べて極めて小さい値となる。そのため、熱抵抗Raは、熱抵抗Rd、Rb、Rfに比べて、通常極めて大きい値となる。熱抵抗Raは、伝熱板露出面積Fwを大きくしたり、伝熱板55を薄く(厚みσを小さく)することで小さくすることができるが、このようにすると、伝熱板55の熱抵抗Rfや熱容量Cfが大きくなり、結果として上記位置Pと上記位置Qとの電位差(出力差)を低減することはできない。なお、活性炭接触面積Fxを大きくするには、伝熱板露出面積Fwを大きくする必要があるため、その結果熱容量Cfは大きくなってしまう。
しかしながら、本実施例の熱容量センサ40Aは、伝熱板55の先端部57のうち、ケーシング2内に露出する部分に、ケーシング2内に充填された活性炭11と同等の特性の材料からなる被覆層64が接着されているので、使用する活性炭11の粒径に関わらず、Fw/Fx≒1とすることができる。
なお、被覆層64は、活性炭11と同等の特性の材料からなっているので、隣接する活性炭11と同等の状態、つまり隣接する活性炭11と同等の吸着状態となっている。また、伝熱板55の先端部57のうち、ケーシング2内に露出する部分に被覆層64を設けない場合、伝熱板露出面積Fwが活性炭接触面積Fxに比べて極めて大きな値(Fw/Fx≒104程度)となる。
つまり、本実施例では、被覆層64を設けることで、伝熱板55の熱抵抗Rfや熱容量Cfへの影響を排除しつつ、熱抵抗Raを小さくすることができ、熱容量センサ40Aの検出精度を大幅に向上させることができる。
また、温度条件によらず上記位置Pと上記位置Qとの電位差(出力差)を小さくすることができるため、感温素子51の感度が低下する高温環境下においても、熱容量センサ40Aの検出精度を大幅に向上させることができる。
なお、被覆層64を形成するにあたっては、上記粘土状物質(ケーシング2内の活性炭11と同等の特性の粉状活性炭とバインダとを混合したもの)を、伝熱板55の先端部57表面に塗布する前に、先端部57表面に対して以下のような処理を行っておけば、被覆膜64の先端部57表面に対する接着力が向上する。
すなわち、上記粘土状物質を伝熱板55の先端部57表面に塗布する以前に、先端部57表面に陽極酸化被膜処理を行った上で、例えばアルファシアノアクリレート等の接着剤を薄く塗布し、接着剤が硬化する前に、ケーシング2内の活性炭11と同等の特性の活性炭粉を展着し硬化させておくようにしてもよい。
また、熱容量センサ40Aにおいては、図7に示す第2実施例のように、感温素子51、銀電極52、伝熱板55の根本部56の周囲を、断熱層65によって被覆し、その上から絶縁材54で被覆するようにしてもよい。
断熱層65は、絶縁材54よりも熱抵抗が高く、かつ絶縁材54よりも熱容量の小さい材料で構成される。被覆性、絶縁性の観点から、具体的には、例えばポリアミド6(PA6)等の合成樹脂を発泡倍率10倍程度で発泡させた発泡樹脂により断熱層65は構成される。
熱容量センサ40Aに通電した際に、感温素子51で発生した熱のうち、伝熱板55の先端部57に伝達されず絶縁材54に放熱されてしまう熱が多くなると、熱容量センサ40Aの検出精度が低下することになる。
しかしながら、このような第2実施例においては、断熱層65を設けることにより感温素子51の周辺に放出され検出誤差となる熱量を低減することができるので、断熱層65を設けない場合に比べて、熱容量センサ40Aの検出精度を一層向上させることができる。また、感温素子51の周辺への熱の流れが安定するまでに要する時間も短くなるので、熱容量センサ40Aでの検出時間(通電してから出力が安定するまでの時間)の短縮を図ることができる。
なお、断熱層65には、発泡樹脂に替えて、発泡セラミックス、グラスウール等の断熱効果のある材料を用いることも可能である。
1…キャニスタ
2…ケーシング
3…主ケース
3A…主ケース側壁
40…センサ
40A…熱容量センサ
40B…温度センサ
41…センサユニット
51…感温素子
52…銀電極
53…通電線
54…絶縁材
55…伝熱板
56…根本部
57…先端部
58…折曲部
59…接着層
63…絶縁層
64…被覆層
65…断熱層

Claims (2)

  1. キャニスタのケーシング内に充填された吸着材における蒸発燃料の吸着状態を検出可能なキャニスタ用センサを備え、
    上記キャニスタ用センサは、感温素子と、該感温素子に通電する通電部と、上記ケーシング内に配置される感温素子及び通電部の周囲を被覆する非導電性の絶縁材と、上記絶縁材に被覆される一端側の根本部が上記感温素子に隣接して配置されると共に、上記絶縁材から突出する他端側の先端部が上記吸着材が充填された上記ケーシング内に露出する伝熱板と、を有するキャニスタの検出装置において、
    上記伝熱板の先端部には、上記ケーシング内に充填される吸着材と同等の特性の材料からなる被覆層が接着されていることを特徴とするキャニスタの検出装置。
  2. 上記キャニスタ用センサの上記感温素子、通電部及び伝熱板の根本部は、熱抵抗が大きく、かつ熱容量が小さい材料からなる断熱層よって被覆された上で、上記絶縁材によって被覆されていることを特徴とする請求項1に記載のキャニスタの検出装置。
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