JP2014114428A - 変性ポリプロピレンおよその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】流動性、機械的性質、接着性、塗装性などに優れた変性ポリプロピレンを提供する。
【解決手段】(A)ポリプロピレン、(B)ビニルエーテル、(C)ラジカル開始剤、および、(D)スチレン系単量体を配合してなる変性ポリプロピレンは、他の樹脂との相溶性、無機充填剤などとの接着性、塗装性などに優れ、流動性や機械的性質に優れ、しかも軽量で安価なことから、産業界で幅広く適用することが出来る。
【解決手段】(A)ポリプロピレン、(B)ビニルエーテル、(C)ラジカル開始剤、および、(D)スチレン系単量体を配合してなる変性ポリプロピレンは、他の樹脂との相溶性、無機充填剤などとの接着性、塗装性などに優れ、流動性や機械的性質に優れ、しかも軽量で安価なことから、産業界で幅広く適用することが出来る。
Description
本発明は変性ポリプロピレンおよびその製造方法に関する。
ポリプロピレンは、耐熱性、成形加工性、機械的性質、耐薬品性などに優れ、しかも安価であることから電気・電子部品、家庭電化製品、ハウジング、包装材料、自動車部品など、工業的に幅広く用いられている。さらに近年、自動車軽量化の要望から、ポリプロピレンは、バンパー、内外装部品など自動車用途にも幅広く用いられている。
しかしながら、ポリプロピレンは分子鎖中に極性基を持たないため、他の樹脂に対する相溶性や、無機充填剤などとの接着性が乏しいなどの難点があり、その改良が市場から要求されていた。
これまでポリプロピレンは、以下の例に示すように、他の樹脂との相溶性や機械的性質の改良が施されてきた。
特許文献1には、炭化水素系の溶媒中で溶解したポリプロピレンに無水マレイン酸をグラフト共重合体させる方法について記載されているが、このグラフト共重合体の製造工程は非常に煩雑なものであった。
特許文献2には、ポリプロピレンに不飽和カルボン酸、ラジカル開始剤などを配合して成る変性ポリプロピレンは、曲げ弾性率、色相などに優れると記載されている。
特許文献3には、ポリプロピレンに無水マレイン酸やエポキシ基を含有する化合物を有機ラジカル発生剤の存在下でグラフト共重合体させる方法が記載されている。
特許文献4には、ポリプロピレンにエポキシ基含有アクリルアミド単量体をラジカル開始剤の存在下でグラフト共重合体したポリプロピレンに関して記載されている。
特許文献5には、ポリプロピレンにジエン系モノマー、不飽和グリシジル化合物などを溶融混練して得られる変性ポリプロピレンに関して記載されえいる。
特許文献6には2個以上の内部不飽和結合を有する不飽和脂肪酸エステルをポリプロピレンにグラフトさせた変性ポリプロピレンに関して記載されている。
特許文献7には、ポリエチレンに、特定の構造を有するフェノール系化合物を含有した変性ポリエチレン樹脂は低温衝撃性や他の樹脂との接着性などに優れると記載されている。
特許文献8には、ポリプロピレン、不飽和脂肪酸などに特定の有機過酸化物を配合してなる変性ポリプロピレンは、グラフト量が多く、生産性にも優れると記載されている。
特許文献9には、ポリプロピレン、アルキルフェノール樹脂、ラジカル開始剤を配合してなる変性ポリプロピレンは他の樹脂との相溶性や無機充填剤との接着性、高速延伸性などに優れると記載されている。
特許文献10には、重合触媒を利用した、主鎖の末端に官能基を有するポリプロピレン系ブロック共重合体の製造方法に関して記載されている。
特許文献1には、炭化水素系の溶媒中で溶解したポリプロピレンに無水マレイン酸をグラフト共重合体させる方法について記載されているが、このグラフト共重合体の製造工程は非常に煩雑なものであった。
特許文献2には、ポリプロピレンに不飽和カルボン酸、ラジカル開始剤などを配合して成る変性ポリプロピレンは、曲げ弾性率、色相などに優れると記載されている。
特許文献3には、ポリプロピレンに無水マレイン酸やエポキシ基を含有する化合物を有機ラジカル発生剤の存在下でグラフト共重合体させる方法が記載されている。
特許文献4には、ポリプロピレンにエポキシ基含有アクリルアミド単量体をラジカル開始剤の存在下でグラフト共重合体したポリプロピレンに関して記載されている。
特許文献5には、ポリプロピレンにジエン系モノマー、不飽和グリシジル化合物などを溶融混練して得られる変性ポリプロピレンに関して記載されえいる。
特許文献6には2個以上の内部不飽和結合を有する不飽和脂肪酸エステルをポリプロピレンにグラフトさせた変性ポリプロピレンに関して記載されている。
特許文献7には、ポリエチレンに、特定の構造を有するフェノール系化合物を含有した変性ポリエチレン樹脂は低温衝撃性や他の樹脂との接着性などに優れると記載されている。
特許文献8には、ポリプロピレン、不飽和脂肪酸などに特定の有機過酸化物を配合してなる変性ポリプロピレンは、グラフト量が多く、生産性にも優れると記載されている。
特許文献9には、ポリプロピレン、アルキルフェノール樹脂、ラジカル開始剤を配合してなる変性ポリプロピレンは他の樹脂との相溶性や無機充填剤との接着性、高速延伸性などに優れると記載されている。
特許文献10には、重合触媒を利用した、主鎖の末端に官能基を有するポリプロピレン系ブロック共重合体の製造方法に関して記載されている。
上述の特許文献1〜10に記載の変性ポリプロピレン系においては、主としてポリプロピレンなどにおける、接着性や他の樹脂との相溶性などを耐衝撃性の向上を目的として提案されたものであるが、いずれの場合も機械的性質が不十分である、他の樹脂との相溶性や接着性、塗装性などが不十分である、あるいは高価であるなど、いずれかの問題点が依然として残されていた。
これまでにポリプロピレンの機械的性質の向上、あるいは他の樹脂との相溶性、あるいは無機充填剤などとの接着性などの特性向上を目的とした提案は多数存在するが、ポリプロピレンと他の樹脂との相溶性や、無機充填剤などとの接着性、塗装性あるいは流動性などは必ずしも十分に向上するには至っていなかった。
上記事情に鑑み、本発明は、流動性や機械的性質に優れ、他の樹脂との相溶性や無機充填剤などとの接着性、塗装性が優れ、しかも安価で軽量な変性ポリプロピレンを提供することを目的とする。
本発明者らは、かかる課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ポリプロピレン、アルキルフェノール樹脂、エポキシ基含有エチレン共重合体およびラジカル発生剤を含むポリプロピレン系樹脂組成物が、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち前記課題は以下の本発明により解決される。
[1](A)ポリプロピレン、
(B)ビニルエーテル、
(C)ラジカル開始剤、および
(D)スチレン系単量体
を配合してなる変性ポリプロピレン。
[2](B)ビニルエーテルが以下の構造を有する、ヒドロキシビニルエーテル誘導体で あることを特徴とする[1]に記載の変性ポリプロピレン。
R1−CH=CR2−O−X−OH
(式中、R1およびR2は水素、および1〜4個の炭素原子を有するアルキル基から成 る群から選択される一価の基である。Xは25〜約300の範囲の分子量を有する二 価の基である。)
[3](B)ヒドロキシビニルエーテル誘導体が2−ヒドロキシエチルビニルエーテルで あることを特徴とする、[2]に記載の変性ポリプロピレン。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の変性ポリプロピレンを含む成形体。
[5]前記成形体は、射出成形体、押し出し成形体、熱プレス成形体、シート、ボトルま たはケーブル、繊維である、[4]に記載の成形体。
[6][1]〜[3]のいずれかに記載の変性ポリプロピレンを用いた電気・電子機器部 品、通信部品または自動車部品。
[7]前記自動車部品は、自動車外板、バンパー、インスツルメンツパネル、ドア、ピラ ー、またはエアバッグ周辺部品である、請求項6に記載の自動車部品。
[8][1]〜[3]に記載の変性ポリプロピレンの製造方法であって、
前記(A)〜(D)を、供給機を用いて二軸押出し機または四軸押出し機に供給する 工程、ならびに、前記押出し機のシリンダーおよびダイ温度を130〜290℃に設 定して、前記押出し機内を溶融混練する工程、を含む、変性ポリプロピレンの製造方 法。
[9][1]〜[3]に記載の変性ポリプロピレン、および変性ポリプロピレンの前記成 分(B)と反応しうる官能基を含む熱可塑性樹脂樹脂から成る熱可塑性樹脂組成物、 およびその製造方法。
(B)ビニルエーテル、
(C)ラジカル開始剤、および
(D)スチレン系単量体
を配合してなる変性ポリプロピレン。
[2](B)ビニルエーテルが以下の構造を有する、ヒドロキシビニルエーテル誘導体で あることを特徴とする[1]に記載の変性ポリプロピレン。
R1−CH=CR2−O−X−OH
(式中、R1およびR2は水素、および1〜4個の炭素原子を有するアルキル基から成 る群から選択される一価の基である。Xは25〜約300の範囲の分子量を有する二 価の基である。)
[3](B)ヒドロキシビニルエーテル誘導体が2−ヒドロキシエチルビニルエーテルで あることを特徴とする、[2]に記載の変性ポリプロピレン。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の変性ポリプロピレンを含む成形体。
[5]前記成形体は、射出成形体、押し出し成形体、熱プレス成形体、シート、ボトルま たはケーブル、繊維である、[4]に記載の成形体。
[6][1]〜[3]のいずれかに記載の変性ポリプロピレンを用いた電気・電子機器部 品、通信部品または自動車部品。
[7]前記自動車部品は、自動車外板、バンパー、インスツルメンツパネル、ドア、ピラ ー、またはエアバッグ周辺部品である、請求項6に記載の自動車部品。
[8][1]〜[3]に記載の変性ポリプロピレンの製造方法であって、
前記(A)〜(D)を、供給機を用いて二軸押出し機または四軸押出し機に供給する 工程、ならびに、前記押出し機のシリンダーおよびダイ温度を130〜290℃に設 定して、前記押出し機内を溶融混練する工程、を含む、変性ポリプロピレンの製造方 法。
[9][1]〜[3]に記載の変性ポリプロピレン、および変性ポリプロピレンの前記成 分(B)と反応しうる官能基を含む熱可塑性樹脂樹脂から成る熱可塑性樹脂組成物、 およびその製造方法。
本発明により、他の樹脂との相溶性や無機充填剤などとの接着性や塗装性に優れ、流動性や機械的性質に優れ、しかも軽量で安価な変性ポリプロピレンを提供できる。
1.変性ポリプロピレン
(A)ポリプロピレン
本発明は成分(A)として、ポリプロピレンを含む。ポリプロピレンは、プロピレンの重合体であるが、本発明においては、他のモノマーとの共重合体も含む。本発明のポリプロピレンの例には、ホモポリプロピレン、プロピレンとエチレンおよび炭素数4〜10のαオレフィンとのブロック共重合体(「ブロックポリプロピレン」ともいう)、プロピレンとエチレンおよび炭素数4〜10のαオレフィンとのランダム共重合体(「ランダムポリプロピレン」ともいう)が含まれる。「ブロックポリプロピレン」と「ランダムポリプロピレン」を合わせて、「ポリプロピレン共重合体」ともいう。
(A)ポリプロピレン
本発明は成分(A)として、ポリプロピレンを含む。ポリプロピレンは、プロピレンの重合体であるが、本発明においては、他のモノマーとの共重合体も含む。本発明のポリプロピレンの例には、ホモポリプロピレン、プロピレンとエチレンおよび炭素数4〜10のαオレフィンとのブロック共重合体(「ブロックポリプロピレン」ともいう)、プロピレンとエチレンおよび炭素数4〜10のαオレフィンとのランダム共重合体(「ランダムポリプロピレン」ともいう)が含まれる。「ブロックポリプロピレン」と「ランダムポリプロピレン」を合わせて、「ポリプロピレン共重合体」ともいう。
本発明においては、ポリプロピレンとして上記のホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレンの1種あるいは2種以上を使用してよい。中でも本発明のポリプロピレンとしては、ホモポリプロピレンやブロックポリプロピレンが好ましい。
ポリプロピレン共重合体に用いられる炭素数4〜10のαオレフィンの例には、1−ブテン、1−ペンテン、イソブチレン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、3,4−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、3−メチル−1−ヘキセンが含まれる。
ポリプロピレン共重合体中のエチレンの含有量は、全モノマー中、5質量%以下であることが好ましい。ポリプロピレン共重合体中の炭素数4〜10のαオレフィンの含有量は、全モノマー中20質量%以下であることが好ましい。
ポリプロピレン共重合体中のエチレンの含有量は、全モノマー中、5質量%以下であることが好ましい。ポリプロピレン共重合体中の炭素数4〜10のαオレフィンの含有量は、全モノマー中20質量%以下であることが好ましい。
ポリプロピレン共重合体は、プロピレンとエチレンとの共重合体、またはプロピレンと1−ブテンとの共重合体であることが好ましく、特にプロピレンとエチレンとの共重合体が好ましい。
本発明におけるポリプロピレンのメルトフローレシオ(230℃、2.16kg、10分間)は、0.05〜60gであることが好ましく、1〜30gであることがより好ましい。ポリプロピレンのメルトフローレシオが上記の範囲外であるとポリプロピレン系樹脂組成物の物性が不十分になることがある。メルトフローレシオは「MFR」とも呼ばれる。
(B)ビニルエーテル
本発明は、成分(B)としてビニルエーテルを含む。ビニルエーテルとしてはヒドロキシビニルエーテル誘導体が好ましく用いられる。ヒドロキシビニルエーテル誘導体は市販品もしくは公知の方法で製造したものを用いることが出来る。
ヒドロキシビニルエーテル誘導体としては、次式の構造のものが好ましく用いられる。
R1−CH=CR2−O−X−OH
(式中、R1およびR2は水素、および1〜4個の炭素原子を有するアルキル基から成る群から選択される一価の基である。Xは25〜約300の範囲の分子量を有する二価の基である。)
好ましいヒドロキシビニルエーテル誘導体の具体例としては、例えば、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ビニロキシエタノール、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ビニロキシプロパノール、4−ビニロキシブタノール、2−(4−ビニロキシブトキシ)エタノール、等が挙げられる。
なかでも、2−ヒドロキシエチルビニルエーテルが特に好ましく用いられる。
ヒドロキシビニルエーテル誘導体は、成分(A)のポリプロピレンと反応し、ポリプロピレンを変性する役割を担うと考えられる。
本発明は、成分(B)としてビニルエーテルを含む。ビニルエーテルとしてはヒドロキシビニルエーテル誘導体が好ましく用いられる。ヒドロキシビニルエーテル誘導体は市販品もしくは公知の方法で製造したものを用いることが出来る。
ヒドロキシビニルエーテル誘導体としては、次式の構造のものが好ましく用いられる。
R1−CH=CR2−O−X−OH
(式中、R1およびR2は水素、および1〜4個の炭素原子を有するアルキル基から成る群から選択される一価の基である。Xは25〜約300の範囲の分子量を有する二価の基である。)
好ましいヒドロキシビニルエーテル誘導体の具体例としては、例えば、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ビニロキシエタノール、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ビニロキシプロパノール、4−ビニロキシブタノール、2−(4−ビニロキシブトキシ)エタノール、等が挙げられる。
なかでも、2−ヒドロキシエチルビニルエーテルが特に好ましく用いられる。
ヒドロキシビニルエーテル誘導体は、成分(A)のポリプロピレンと反応し、ポリプロピレンを変性する役割を担うと考えられる。
本発明は成分(C)としてラジカル開始剤を含む。本発明で使用するラジカル重合開始剤は、公知のものが用いられるが、成分(A)と成分(B)および後述の成分(D)間の反応を起こさせるものが好ましい。成分(A)と成分(B)および成分(D)を反応させる方法は特に限定されず、成分(A)、(B)、(D)を溶媒中で加熱して反応させてもよいし、成分(A)〜(B)を溶融混練して反応させてもよい。本発明においては、成分(A)〜(B)を溶融混練させることが好ましいので、成分(C)は、これらの溶融混練時の温度において分解し、ラジカルを発生させるものが好ましい。このため、ラジカル開始剤としては、半減期が1分となるための温度が、130〜270℃であるラジカル開始剤が好ましい。
ラジカル開始剤が成分(A)と成分(B)および後述の成分(D)を反応させるメカニズムは明らかではないが、ラジカル開始剤が分解されて生じたラジカルが、(A)ポリプロピレンの側鎖のメチル基、あるいは主鎖のメチレン基またはメチン基の水素原子を引き抜き、ポリプロピレン上に炭素ラジカルを発生させ、この炭素ラジカルが、(B)ビニルエーテル誘導体分子や(D)スチレン系単量体のベンゼン環を攻撃すると推察される。その結果、成分(A)に成分(B)および成分(D)が結合したポリマーが生成されると考えられる。ただし、メカニズムはこれに限定されない。
本発明における成分(C)のラジカル開始剤の例には、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;n−ブチル4,4ービス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン等のパーオキシケタール類;t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジ−i−プロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類;ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキセン−3等サイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキセン−3等のジアルキルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレート等のパーオキシエステル類;2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシi−プロピルカーボネート等のパーオキシエステル類が含まれる。この中でも、ジーt−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドが好ましく用いられる。
本発明の組成物における、成分(D)は、スチレン系単量体である。スチレン系単量体としては、スチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、3,5−ジメチルスチレンなどを挙げることが出来る。なかでもスチレンが好ましく用いられる。スチレン系化合物は、反応性が高くポリプロピレン鎖に生じたラジカルと速やかに反応するので、他のモノマーをポリプロピレンに導入しやすいと考えられる。本発明において、成分(D)は必須成分ではないが、成分(D)を配合することがより好ましい。
本発明における配合する、成分(A)/成分(B)の質量比は、99.8〜65/0.2〜35が好ましく、99.5〜80/0.5〜20であることがさらに好ましい。
成分(D)の配合量は、成分(A)と成分(B)の合計量100質量部に対し、0〜60質量部であり、1〜40質量部がさらに好ましい。
成分(C)は、成分(A)と成分(B)および成分(D)の合計量100質量部に対し、0.001〜8質量部であることが好ましく、0.1〜4.5質量部であることがより好ましい。
成分(C)は、成分(A)と成分(B)および成分(D)の合計量100質量部に対し、0.001〜8質量部であることが好ましく、0.1〜4.5質量部であることがより好ましい。
本発明の組成物は、無機充填剤を含んでいてもよい。無機充填剤の例には、炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカ、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナ、石膏、ガラスフレーク、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、ホウ酸アルミニウムウィスカ、チタン酸カリウム繊維が含まれる。
また、本発明の組成物は、必要に応じてさらに、有機充填剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、無機または有機系着色剤、防錆剤、架橋剤、発泡剤、蛍光剤、表面平滑剤、表面光沢改良剤、フッ素樹脂などの離型改良剤などの添加剤を含んでいてもよい。
また、本発明の組成物は、必要に応じてさらに、有機充填剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、無機または有機系着色剤、防錆剤、架橋剤、発泡剤、蛍光剤、表面平滑剤、表面光沢改良剤、フッ素樹脂などの離型改良剤などの添加剤を含んでいてもよい。
2.本発明の変性ポリプロピレンの製造方法
本発明の変性ポリプロピレンは、各成分を配合して得られる。配合の例には、溶融混練することや、溶媒中で各種成分を混合することが含まれる。本発明の組成物は、発明の効果を損なわない範囲で任意に製造してよいが、高混練の二軸押し出し機や四軸押出し機を用いて溶融混練して製造されることが好ましい。以下、その製造方法について説明する。
本発明の組成物は、
1)各種成分を供給機を用いて、二軸押出し機や四軸押出し機に供給する工程、
2)二軸押出し機や四軸押出し機のシリンダーおよびダイ設定温度130〜290℃に設定して、前記二軸押出し機や四軸押出し機内を真空脱気装置で真空脱気しながら溶融混練する工程、を経て製造されることが好ましい。
本発明の変性ポリプロピレンは、各成分を配合して得られる。配合の例には、溶融混練することや、溶媒中で各種成分を混合することが含まれる。本発明の組成物は、発明の効果を損なわない範囲で任意に製造してよいが、高混練の二軸押し出し機や四軸押出し機を用いて溶融混練して製造されることが好ましい。以下、その製造方法について説明する。
本発明の組成物は、
1)各種成分を供給機を用いて、二軸押出し機や四軸押出し機に供給する工程、
2)二軸押出し機や四軸押出し機のシリンダーおよびダイ設定温度130〜290℃に設定して、前記二軸押出し機や四軸押出し機内を真空脱気装置で真空脱気しながら溶融混練する工程、を経て製造されることが好ましい。
1)各成分は予めタンブラーもしくはヘンシェルミキサーのような装置で各成分を均一に混合してもよいし、必要な場合には混合を省き、供給機に供給される。供給機とは、一定量の原料を、二軸押出し機(以下「混練装置」という)に供給しうる装置であり、混練装置に装備される。供給機の例には、定量フィーダー、一軸押出し機、または混練装置とは異なる二軸押出し機が含まれる。
2)の工程の溶融混練においては、混練装置のシリンダーおよびダイの設定温度は130〜290℃とすることが好ましく、170〜260℃とすることがより好ましい。また、溶融混練の時間は、各成分の配合割合、溶融混練温度等により異なり一概には限定されるものではないが、1〜30分程度とすることが好ましい。本工程における混練装置は、高混練の二軸押出し機および四軸押出し機であることが好ましい。
混練は、総ての成分を、一カ所に設けられた供給機から、混練装置に供給して行ってよいし、混練装置の上流側と下流側に供給機を配置し、上流側の供給機に成分(A)、(B)、(C),および(D)を供給し、下流側の供給機へさらに成分(A)を供給して混練を行ってもよい。
本工程の溶融混練時においては、混練装置に真空脱気装置を設置し、真空脱気を行いながら溶融混練する方法が好ましい。既に述べたとおり、各成分を溶融混練することで、成分(C)のラジカル発生作用により、成分(A)と(B)、(D)が反応したポリマーが生成される。この際、真空脱気により、混練装置内での揮発成分、未反応成分などを除去すると、組成物の物性を一層向上させられる。特に、(B)や(D)のうち、(A)ポリプロピレンと反応しなかったものは、組成物中に比較的低分子量の物質として残留することがある。低分子量の物質が、組成物中に残留すると、組成物の耐熱性の低下等を招くことがある。よって、真空脱気により、混練装置内での揮発成分、未反応成分などを除去する方法は有効である。
3.本発明の組成物の用途
本発明の変性ポリプロピレンは、射出成形、押し出し成形、ブロー成形、中空成形、回転成形、トランスファー成形、熱プレス成形、チューブ成形等の周知の加工方法により、射出成形体、押し出し成形体、ブロー成形体、中空成形体、回転成形体、トランスファー成形体、プレス成形体、チューブ成形体、繊維等に成形することができる。
また、上記本発明の変性ポリプロピレンを、例えば、Tダイから溶融樹脂を押出し巻き取るTダイ法、環状ダイスを設置した押出し機から溶融樹脂を円筒状に押出し、冷却し巻き取るインフレーション成膜法、あるいは、熱プレス法や溶媒キャスト法により、フィルムまたはシートとして成形品を得ることもできる。
本発明の変性ポリプロピレンは、射出成形、押し出し成形、ブロー成形、中空成形、回転成形、トランスファー成形、熱プレス成形、チューブ成形等の周知の加工方法により、射出成形体、押し出し成形体、ブロー成形体、中空成形体、回転成形体、トランスファー成形体、プレス成形体、チューブ成形体、繊維等に成形することができる。
また、上記本発明の変性ポリプロピレンを、例えば、Tダイから溶融樹脂を押出し巻き取るTダイ法、環状ダイスを設置した押出し機から溶融樹脂を円筒状に押出し、冷却し巻き取るインフレーション成膜法、あるいは、熱プレス法や溶媒キャスト法により、フィルムまたはシートとして成形品を得ることもできる。
本発明の変性ポリプロピレンは、流動性や引っ張り特性などの機械的性質に優れ、他の樹脂との相溶性や無機充填剤などとの接着性および塗装性が優れ、しかも軽量で安価である。そのため、本発明の組成物は、電気・電子機器部品、家電部品、または自動車内外装部品として好適である。
自動車内外装部品の例には、自動車外板、ドア、ドアトリム、クォータートリム、バンパー、インスツルメンツパネル、フロントエンドモジュール、エアバッグ周辺部品、コックピット、ファンシュラウド、ラジエータークーリングファン、リザーブタンク、自動車用ホイールカバー、カウジング、ウインドウオッシャー液タンク、スポイラー、インスツルメントパネル、ボンネット、燃料ポンプハウジング、エアクリーナー、スロットボディ、インテークマニフィールド、ヒーターハウジング、ボンネット、ピラー、安全ベルト部品などの自動車部品が含まれる。中でも、自動車外板、ドア、バンパー、自動車用ホイールカバー、ドア、ドアトリム、ピラー、インスツルメンツパネル、エアバッグ周辺部品が、特に好ましい。
その他にも、本発明の組成物は、電気・電子部品、家電部品、包装材、建築用内装材、コンテナ、フィルム、シート、ボトル、ハウジング、機械部品、繊維などへ幅広く適用することができる。
以下に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらによって限定されない。
(1)変性ポリプロピレン
成分(A)のポリプロピレンとして以下のものを使用した。
a−1:住友化学株式会社製ポリプロピレン(ホモポリプロピレン)
ノーブレンH501
比重0.9
(1)変性ポリプロピレン
成分(A)のポリプロピレンとして以下のものを使用した。
a−1:住友化学株式会社製ポリプロピレン(ホモポリプロピレン)
ノーブレンH501
比重0.9
成分(B)のビニルエーテルとして以下のものを使用した。
b−1:丸善石油化学株式会社製の2−ヒドロキシエチルビニルエーテル。
沸点140℃
密度0.984
b−1:丸善石油化学株式会社製の2−ヒドロキシエチルビニルエーテル。
沸点140℃
密度0.984
成分(C)のラジカル開始剤として以下のものを使用した。
c−1: 日本油脂株式会社製 ジクミルパーオキサイド
1min分解温度(半減期が1分となる温度) 171℃
c−1: 日本油脂株式会社製 ジクミルパーオキサイド
1min分解温度(半減期が1分となる温度) 171℃
成分(D)のスチレン系単謡量体として以下のものを使用した。
d−1:和光純薬工業株式会社製 スチレン(特級)
d−1:和光純薬工業株式会社製 スチレン(特級)
(2)物性測定
(i)溶融流れ度(MFR)試験
JIS K7210に準拠して、東洋精機製作所株式会社製F−F01型を使用して 、温 度200℃、荷重5kgで、ペレットに関して測定を行った。
(ii)引張試験
ダンベル形状の射出成形片を用いて、島津製作所株式会社製、引張試験機AG100 Kng型を使用して、引張速度10mm/minで行った。
(i)溶融流れ度(MFR)試験
JIS K7210に準拠して、東洋精機製作所株式会社製F−F01型を使用して 、温 度200℃、荷重5kgで、ペレットに関して測定を行った。
(ii)引張試験
ダンベル形状の射出成形片を用いて、島津製作所株式会社製、引張試験機AG100 Kng型を使用して、引張速度10mm/minで行った。
(3)実施例1および比較例1〜2
成分(A)はあらかじめ熱風型乾燥機を使用して、120℃で4時間予備乾燥を行っ た。
成分(A)はあらかじめ熱風型乾燥機を使用して、120℃で4時間予備乾燥を行っ た。
スクリューが同方向に回転するテクノベル株式会社製KZW−15FR−45MG− MH型四軸押出機(スクリュー径15mm)のフィード口に供給機を設置した。
表1に示す組成で各成分の所定量を室温で十分にドライブレンドした。このドライブ レンド物を前記供給機に供給した。比較例1に関しては、溶融混練は行わず、射出成 形のみを行った。
表1に示す組成で各成分の所定量を室温で十分にドライブレンドした。このドライブ レンド物を前記供給機に供給した。比較例1に関しては、溶融混練は行わず、射出成 形のみを行った。
上記四軸押出し機のシリンダー設定温度200℃、スクリュー回転数200rpmとして、真空脱気装置により系内を真空にしながら混練を行い、組成物をストランド状に押し出した。当該ストランドは定法により切断されペレットとされた。このようにしてペレット形状の本発明の変性ポリプロピレンを得た。
次に、得られた実施例1の変性ポリプロピレンペレット約1gを細断した後、キシレン100cc中に溶解させ、高温状態のまま24時間保持した後、該溶液を濾紙上に滴下した。濾紙上の析出物に関して、60℃で8時間真空乾燥を行った。乾燥後、該析出物をプレス成形して厚さ約100μmのフィルムを得た。これらの処理によって変性ポリプロピレン中に含有されたフリーな成分を除くことが出来る。
このフィルムをFT−IR測定を行った。得られたIRスペクトルを図1,(a)に示す。
同じ周波数領域での原料a−1のペレットをフィルム化したIRスペクトルを図1,(b)に示す。
また、同じく、原料であるb−1単量体のIRスペクトルを図1,(c)に示す。
図1,(c)における1600〜1650cm−1にみられる2−ヒドロキシエチルビニルエーテルのIRの特性吸収は、図1,(b)には現れず、上記図1,(a)の上記キシレン処理後の変性ポリプロピレン中のIRスペクトルには現れることから、該変性ポリプロピレンにおいては、ポリプロピレンに2−ヒドロキシエチルビニルエーテルが結合していることは明らかである。
次に、得られた実施例1の変性ポリプロピレンペレット約1gを細断した後、キシレン100cc中に溶解させ、高温状態のまま24時間保持した後、該溶液を濾紙上に滴下した。濾紙上の析出物に関して、60℃で8時間真空乾燥を行った。乾燥後、該析出物をプレス成形して厚さ約100μmのフィルムを得た。これらの処理によって変性ポリプロピレン中に含有されたフリーな成分を除くことが出来る。
このフィルムをFT−IR測定を行った。得られたIRスペクトルを図1,(a)に示す。
同じ周波数領域での原料a−1のペレットをフィルム化したIRスペクトルを図1,(b)に示す。
また、同じく、原料であるb−1単量体のIRスペクトルを図1,(c)に示す。
図1,(c)における1600〜1650cm−1にみられる2−ヒドロキシエチルビニルエーテルのIRの特性吸収は、図1,(b)には現れず、上記図1,(a)の上記キシレン処理後の変性ポリプロピレン中のIRスペクトルには現れることから、該変性ポリプロピレンにおいては、ポリプロピレンに2−ヒドロキシエチルビニルエーテルが結合していることは明らかである。
溶融混練により得られたペレットは、熱風型乾燥機を使用して、120℃で4時間乾燥した。乾燥ペレットは、射出成形されて、各種試験片に成形された。
射出成形には日精樹脂工業株式会社製、NP7型Real Mini射出成形機を使用し、射出時間9秒、冷却時間30秒、金型温度60℃、シリンダー設定温度210℃でダンベル形状試験片の射出成形を行った。
引張り試験に用いたダンベル形状試験片は、長さ74mm、厚さ2mm、くびれ部の幅4mmとした。
得られた結果を表1に示す。
射出成形には日精樹脂工業株式会社製、NP7型Real Mini射出成形機を使用し、射出時間9秒、冷却時間30秒、金型温度60℃、シリンダー設定温度210℃でダンベル形状試験片の射出成形を行った。
引張り試験に用いたダンベル形状試験片は、長さ74mm、厚さ2mm、くびれ部の幅4mmとした。
得られた結果を表1に示す。
実施例1と比較例1〜2から、ポリプロピレンにヒドロキシビニルエーテル誘導体とスチレンなどを配合して成る本発明の変性ポリプロピレンは、流動性が高く、引っ張り特性に優れることが明らかである。また、該変性ポリプロピレンは官能基を含有することから、他の樹脂との相溶性、接着性や塗装性などに優れる。比較例2の場合は、流動性などは優れるが、ポリプロピレン中に官能基を含有しないため、接着性や塗装性は実施例1に劣るのは明白である。
本発明により、他の樹脂との相溶性、無機充填剤などとの接着性、塗装性などに優れ、流動性や機械的性質に優れ、しかも軽量で安価な変性ポリプロピレンを提供できる。
Claims (9)
- (A)ポリプロピレン、
(B)ビニルエーテル、
(C)ラジカル開始剤、および
(D)スチレン系単量体
を配合してなる変性ポリプロピレン。 - 前記(B)ビニルエーテルが以下の構造を有する、ヒドロキシビニルエーテル誘導体であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の変性ポリプロピレン。
R1−CH=CR2−O−X−OH
(式中、R1およびR2は水素、および1〜4個の炭素原子を有するアルキル基から成る 群から選択される一価の基である。Xは25〜約300の範囲の分子量を有する二価の 基である。) - 前記(B)ヒドロキシビニルエーテル誘導体が2−ヒドロキシエチルビニルエーテルであることを特徴とする、請求項2に記載の変性ポリプロピレン。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の変性ポリプロピレンを含む成形体。
- 前記成形体は、射出成形体、押し出し成形体、熱プレス成形体、シート、ボトルまたはケーブル、繊維である、請求項4に記載の成形体。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の変性ポリプロピレンを用いた電気・電子機器部品、通信部品または自動車部品。
- 前記自動車部品は、自動車外板、バンパー、インスツルメンツパネル、ドア、ピラー、またはエアバッグ周辺部品である、請求項6に記載の自動車部品。
- 請求項1〜3に記載の変性ポリプロピレンの製造方法であって、
前記(A)〜(C)あるいは(A)〜(D)を、供給機を用いて二軸押出し機または四軸押出し機に供給する工程、ならびに、前記押出し機のシリンダーおよびダイ温度を130〜290℃に設定して、前記押出し機内を溶融混練する工程、を含む、変性ポリプロピレンの製造方法。 - 請求項1〜3に記載の変性ポリプロピレン、および変性ポリプロピレンの前記成分(B)と反応しうる官能基を含む熱可塑性樹脂樹脂から成る熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法。
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