JP2014113545A - 飲料水ポット - Google Patents

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Abstract

【課題】ポット内の飲料用の水とガス発生剤とが接触しない飲料水ポットを提供する。
【解決手段】カップ部材内にガス発生剤をセットした後、カップ部材内に水を入れ、カップ部材の開口を蓋体で気密に閉じ、パイプ部材をガス発生器受け部材の開口に挿通してガス発生器受け部材にガス発生器をセットする。すると、カップ部材内では水とガス発生剤が反応してガス(水素ガスまたは炭酸ガス)を発生する。ガスが発生するとカップ部材内は圧が高まり、パイプ部材の下端からポット本体内の水にガスが送り出される。
【選択図】図5

Description

本発明は水素ガスや炭酸ガスなどのガスを発生する飲料水ポットに関する。
特許文献1には電気分解によって水素ガスを発生するポットが開示されている。このポットは水素ガスを生成溶存する生成水用ポット部と、この生成水用ポット部に通電するための台座部からなり、生成水用ポット部内には高分子膜にて分離された有孔の金属板からなる陽極と陰極が配置されている。
特許文献2には、ケース内にマグネシウム粒と銀粒を充填し、ケースは小さな穴が形成されたセラミック製とすることで、水と金属マグネシウムとが接触して水中に水素ガスが発生するものが開示されている。
特許文献3には、CaHなどの水素化金属化合物とクエン酸などの固体酸をポリエチレンなどの水不溶性高分子化合物に溶融して冷却固化させた水素発生剤が提案されている。
特開2012−217868号公報 特開2005−161209号公報 特開2009−126736号公報
特許文献1に開示されるポットは、水素ガスの発生までに時間がかかり、製造コストも高くなる。また、電極表面に酸化膜や水に溶存しているカルシウムなどが析出しやすく、特に生成水用ポット部内の構造が複雑であるため、被膜や析出物の除去が困難でメンテナンス性が極めて悪い。
一方、特許文献2及び特許文献3などに開示される水素ガス発生剤をポット内に投入することで水素ガスを発生させることができる。しかしながら、特許文献2に挙げられている金属マグネシウムは反応が遅く、しかも金属マグネシウムは食品添加物として認められておらず、金属マグネシウムと接触した水を直接飲料用とすることは好ましくない。
また、特許文献3に開示される水素化カルシウム(CaH)は水と接触して瞬時に水素ガスを発生するが、水素化カルシウムは発熱量が大きく危険物に指定され、また反応物である水酸化カルシウム(Ca(OH))は目に入ると失明のおそれがある。したがって、水素化カルシウムを飲料用の水素発生剤として用いることはできない。
水素化カルシウム(CaH)の代わりに水素化マグネシウム(MgH)を用いることも考えられる。しかしながら水素化マグネシウムもは食品添加物として認められておらず、反応性生物である水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)を大量に摂取すると下痢をおこすおそれがある。
また、酸を含む水と接触して炭酸ガスを発生する炭酸水素ナトリウムも直接摂取することは狭心症などに悪影響がある。
上記したように、水(酸を含む水)と接触して水素や炭酸ガスを発生するガス発生剤及び反応残渣が溶解している水を摂取することは好ましくない。
上記の課題を解決するため本発明に係る飲料水ポットは、水を収容するポット本体と、このポット本体に着脱自在に装着されるガス発生器とを備え、前記ガス発生器は水と接触することで水素ガスまたは炭酸ガスを発生するガス発生剤を収納するカップ部材と、このカップ部材の底面に気密に挿通されその上端が前記カップ部材内に収納されるガス発生剤よりも高く、その下端が前記ポット本体内に伸びるパイプ部材と、前記カップ部材の上面開口を気密に閉塞する着脱自在な蓋体とからなる。
本発明によれば、電気分解によって水素ガスを生成するポットと比較して、ポット自体のコストのみならず、ランニングコストも安くなり、しかも特別なメンテナンスが不要である。
また、ガス発生剤を用いた従来の技術と比較して、ガス発生剤と接触した水は飲料用の水と混ざることがないので、健康を害するおそれがない。特にガスの発生を早めるために、クエン酸などの酸を含む水に接触させた場合でも、酸を含む水が飲料用の水に混ざらないので、飲料用の水が酸っぱくなることがない。
(a)〜(c)は各構成要素がポット内に収納された状態を示す平面図、側面図及び正面図 ポット本体、ガス発生器、ガス発生器受け部材及びカバーを分離して示した図 ガス発生器の縦断面図 ガス発生器をガス発生器受け部材に装着した状態の断面図 ガスを発生している状態のポットの要部断面図
本発明に係る飲料水ポットは、水(水道水)を収容するポット本体1と、ポット本体1内に着脱自在に装着されるガス発生器受け部材2と、ガス発生器受け部材2内に交換可能に配置されるガス発生器3と、ガス発生器受け部材2に装着される上カバー4とを有する。
ポット本体1は、例えば透明な合成樹脂材料で構成され、水を収容すると共にガス発生器受け部材2を収納する。ポット本体1の上部側面には把持部11が形成され、この把持部11と対向するポット本体1の上縁には注水口12が形成されている。さらに、ポット本体1の垂直方向の中央よりもやや上側の内周部にガス発生器受け部材2を支持する肩部13が形成される。
ポット本体1内に着脱自在に装着されるガス発生器受け部材2は前記肩部13により位置決め支持される。この肩部13の位置は、浄化された水が満たされる限界位置よりも上側に設定されている。従って、ガス発生器受け部材2内に収納されるガス発生器3の位置は、ポット本体1内に満たされる水の限界位置よりも上側に位置する。
また、ガス発生器受け部材2の前部とポット本体1との間には隙間14が設けられ、水がスムーズに前記注水口12に供給される構造とされている。
前記ガス発生器受け部材2内にはガス発生器3が交換可能に装着される。このガス発生器3はカートリッジ式とされ、カップ部材5、パイプ部材6及び蓋体7から構成され、カップ部材5内にガス発生剤8が内部に収納されている。このガス発生剤8は図示例ではブロック状といているが、粉末或いはドーナッツ状などのシートの表面に粉末状のガス発生剤を付着させたものでもよい。また、クエン酸などの固体酸を付着したシートをガス発生剤8の上に重ねた構造でもよい。
前記パイプ部材6はカップ部材5の底面に気密に挿通され、その上端は前記カップ部材5内に収納されるガス発生剤8よりも高く、その下端は前記ポット本体1の底面近くまで伸びている。パイプ部材6の下端をポット本体1の底面近くまで伸ばせば、発生するガスと水との接触時間が長くなるが、パイプ部材6の下端位置はポット本体1内の水面以下であればよい。
また、カップ部材5の上端外周には雄ネジ部5aが形成され、蓋体7の内側面には雄ネジ部5aに螺合する雌ネジ部7aが形成され、蓋体7を装着した状態でカップ部材5内はパイプ部材6の上端開口以外は気密に密閉される。
以上において、図3に示すようにカップ部材5内にガス発生剤8をセットした後、カップ部材5内に水を入れる。このときの水面はパイプ部材6の上端よりも低くなる位置までとする。
次いで、図4に示すようにカップ部材5の開口を蓋体7で気密に閉じ、パイプ部材6をガス発生器受け部材2の開口2aに挿通してガス発生器受け部材2にガス発生器3をセットする。
カップ部材5内では水とガス発生剤8が反応してガス(水素ガスまたは炭酸ガス)を発生する。ガスが発生するとカップ部材5内は圧が高まり、パイプ部材6の下端からポット本体1内の水にガスが送り出される。その結果、ポット本体1内の水は飽和濃度以上の水素ガスまたは炭酸ガスが存在する気液混合体となる。つまり、極めて高濃度の水素水または炭酸水が得られる。
1…ポット本体、2…ガス発生器受け部材、2a…開口、3…ガス発生器、4…上カバー、5…カップ部材、5a…雄ネジ部、6…パイプ部材、7…蓋体、7a…雌ネジ部、8…ガス発生剤、11…把持部、12…注水口、13…肩部、14…隙間。

Claims (1)

  1. 水を収容するポット本体と、このポット本体に着脱自在に装着されるガス発生器とを備えた飲料水ポットにおいて、前記ガス発生器は水と接触することで水素ガスまたは炭酸ガスを発生するガス発生剤を収納するカップ部材と、このカップ部材の底面に気密に挿通されその上端が前記カップ部材内に収納されるガス発生剤よりも高く、その下端が前記ポット本体内に伸びるパイプ部材と、前記カップ部材の上面開口を気密に閉塞する着脱自在な蓋体とからなることを特徴とする飲料水ポット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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